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資料22

幼稚園教育要領改訂の経緯及び概要

 現行の幼稚園教育要領は、平成10年12月に改訂され、平成12年4月1日から施行されている。

 幼稚園教育要領は、昭和31年に作成されてから、昭和39年、平成元年、平成10年と3回の改訂が行われている。

 昭和31年の幼稚園教育要領は、実質的には、その暫定的前身である昭和23年の「保育要領」が改訂されたものである。
 「保育要領」は、幼稚園だけでなく、保育所や家庭における保育の手引書を目指した試案として刊行されたが、昭和31年の「幼稚園教育要領」は、専ら幼稚園の教育課程のための基準を示すものとして編集された。

 昭和39年の幼稚園教育要領改訂に際し、学校教育法施行規則76条が改正され、従来の「幼稚園の教育課程は、幼稚園教育要領の基準による。」との規定から、「幼稚園の教育課程については、この章に定めるもののほか、教育課程の基準として文部大臣が別に公示する幼稚園教育要領によるものとする。」との規定に改められた。
 これにより、昭和39年の改訂幼稚園教育要領を含め、それ以降の幼稚園教育要領は、小学校・中学校・高等学校と同様に、文部省告示として公示することとされ、教育課程の基準としての性格が明確化された。

時期 事項 備考(保育所保育指針)
昭和23年(3月) 「保育要領」刊行  
昭和31年(2月) 「幼稚園教育要領」1編集  
昭和39年(3月) 改訂「幼稚園教育要領」2告示  
昭和39年(4月) 2施行  
昭和40年(8月)   「保育所保育指針」通知・施行
平成元年(3月) 改訂「幼稚園教育要領」3告示  
平成2年(3月)   改訂「保育所保育指針」2通知
平成2年(4月) 3施行 2施行
平成10年(12月) 改訂「幼稚園教育要領」4告示  
平成11年(3月)   改訂「保育所保育指針」3通知
平成12年(4月) 4施行 3施行

  昭和23年「保育要領」(文部省刊行(手引書的性格の試案))
1  幼稚園・保育所・家庭における幼児教育の手引として刊行
2  幼児期の発達の特質、生活指導、生活環境等について解説
3  保育内容を「楽しい幼児の経験」として、12項目に分けて示す
4  幼稚園と家庭との連携の在り方について解説

  昭和31年「幼稚園教育要領」(文部省編集)
 昭和31年には、教育課程の基準としてより大綱化を図る等の観点から、「保育要領」の全面改訂を行った。

 <昭和31年幼稚園教育要領>
1  幼稚園の教育課程の基準としての性格を踏まえた改善
2  学校教育法に掲げる目的・目標に従って、教育内容を「望ましい経験」として示す
3  「望ましい経験」を6つの「領域」に分類整理し、指導計画の作成を容易にするとともに、各領域に示す内容を総合的に経験させることとして小学校以上における教科との違いを明示
4  保育内容を領域によって系統的に示すことにより、小学校との一貫性について配慮
5  幼稚園教育における指導上の留意点の明示

  昭和39年改訂(文部省告示。以降同じ)
 昭和39年には、それまでの実施の経験に即し、幼稚園教育の課程の基準として確立し、幼稚園教育の独自性について一層明確化し、教育課程の構成についての基本的な考え方を明示するなどの観点から全面改訂を行った。

 <昭和39年幼稚園教育要領>
1  教育内容を精選し、幼稚園修了までに達成することが「望ましいねらい」として明示
2  6つの領域にとらわれない総合的な経験や活動によって「ねらい」が達成されるものであることを示し、幼稚園教育の基本的な考え方及び教育課程の編成の方針を明確化
3  「指導および指導計画作成上の留意事項」を示し、幼稚園教育の独自性を一層明確化

  平成元年改訂
 平成元年には、
(1)  幼稚園教育の基本を明確に示すことにより、幼稚園教育に対する共通理解が得られるようにすること、
(2)  社会変化に適切に対応できるように重視すべき事項を明らかにして、それが幼稚園教育の全体を通して十分に達成できるようにすること、
 という2つの観点から全面改訂を行った。

 <平成元年幼稚園教育要領>
1  「幼稚園教育は環境を通して行うものである」ことを「幼稚園教育の基本」として明示
2  ねらいや内容を幼児の発達の側面からまとめて、5つの領域を編成(5領域:健康・人間関係・環境・言葉・表現)
3  幼稚園生活の全体を通してねらいが総合的に達成されるよう「ねらい」と「内容」の関係を明確化
4  年間教育日数を最低39週とするとともに、1日4時間を標準とする教育時間を地域の実情などに応じて弾力的に対応できるよう表記を改正

  平成10年改訂(現行)
 平成10年には、教育課程現行の幼稚園教育要領の基本的考え方を引き続き維持するが、教師が計画的に環境を構成すべきことや幼児の活動の場面に応じて、様々な役割を果たすべきことを明確化すること、領域構成については、現行の5領域を維持し、教育課程審議会答申で示された5つの改善事項を関係する各領域のねらい、内容等にすべて示すこと、小学校との連携、幼稚園運営の弾力化について明示するなどの観点から全面改訂を行った。

 <平成10年幼稚園教育要領>
1  教師が計画的に環境を構成すべきことや活動の場面に応じて様々な役割をはたすことを明示
2  教育課程を編成する際には、自我が芽生え、他者の存在を意識し、自己を抑制しようとする気持ちが生まれる幼児期の発達の特性を踏まえることを明示
3  各領域の「留意事項」について、その内容の重要性を踏まえ、その名称を「内容の取扱い」に変更
4  指導計画作成上の留意事項に、小学校との連携、子育て支援活動、預かり保育について明示


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