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学校教育全体(教科横断的な内容)で取り組むべき課題(食育,安全教育,性教育)と学習指導要領等の内容

3  性教育について
 
(1)  これまでの審議の状況−全ての子どもたちが身に付けているべきミニマムとは?−
 健やかな体を育む教育の在り方に関する専門部会(平成17年7月27日)
 
1  性教育として求められる内容について
   我が国では,性に関しては様々な価値観の相違があり,性教育についても様々な考え方があるが,学校における性教育として求められる内容は何かということについては共通理解を図って議論すべきであるという意見が出された。
 学校における性教育については,子どもたちは社会的責任を十分にはとれない存在であり,また,性感染症等を防ぐという観点からも,子どもたちの性行為については適切ではないという基本的スタンスに立って,指導内容を検討していくべきであるということでおおむね意見の一致を見た。
 また,性教育を行う場合に,人間関係についての理解やコミュニケーション能力を前提とすべきであり,その理解の上に性教育が行われるべきものであって,安易に具体的な避妊方法の指導等に走るべきではないということについておおむね意見の一致を見た。
 その上で,心身の機能の発達に関する理解や性感染症等の予防の知識などの科学的知識を理解させること,理性により行動を制御する力を養うこと,自分や他者の価値を尊重し相手を思いやる心を醸成することなどが重要であるという意見が出された。
 加えて,性教育においては,集団で一律に指導(集団指導)する内容と,個々の児童生徒の抱える問題に応じ個別に指導(個別指導)する内容の区別を明確にして実施すべきであり,学習指導要領に関する検討に当たっては,特に集団指導の内容について議論すべきであることについて意見の一致を見た。

2  それぞれの教科等における性教育に関する指導内容について
   性教育は,体育,保健体育のみならず,道徳や特別活動など,学校教育活動全体を通じて取り組むことが重要であり,それぞれの教科等の役割分担をより明確にした上で,連携して取り組む必要があるのではないかという意見が出された。
 特に,発達段階などを考慮しないまま特別活動などで教えられて問題となっていることから,保健,道徳,特別活動等の役割分担とそれぞれの指導内容を明確化すべきという意見が出された。
 具体的には,身体の成長や性感染症等の科学的知識については保健で扱い,性に関する倫理的な面や人間関係の重要性などについては,道徳や特別活動できちんと教えるべきではないかという意見が出された。
 また,学校における性教育においては,児童生徒の発達段階を踏まえて指導を行うことが極めて重要であり,それぞれの教科等における性教育に関する指導内容について,児童生徒の発達段階を踏まえたものとなっているかといった観点から体系化を図る必要があるのではないかという意見が出された。

3  指導計画の作成等に当たっての留意点等について
   学校における体育・健康に関する指導については,現行の学習指導要領では,一般論として,総則で「家庭や地域社会の連携」の必要性が明示されているが,特に,学校において性教育を行うに当たっては,以下のような留意点をより明確にする必要があることについておおむね合意を得た。

【具体例】
 教職員の共通理解を図るとともに,児童生徒の発達段階(受容能力)を十分考慮することが重要であること

 家庭,地域との連携を推進し,保護者や地域の理解を十分に得ることが重要であること

 集団指導の内容と,個別指導の内容の区別を明確にすること 等

(2)  学習指導要領における性教育に関係する記述(参考資料)
  <小学校>
【第9節 体育】
第2 各学年の目標及び内容
〔第3学年・第4学年〕
2  内容
  F 保健
(2)  体の発育・発達について理解できるようにする。(※取扱いは第4学年)
   体は,思春期になると次第に大人の体に近づき,体つきが変わったり,初経,精通などが起こったりすること。また,異性への関心が芽生えること。

〔第5学年・第6学年〕
2  内容
  G 保健
(2)  心の発達及び不安,悩みへの対処の仕方について理解できるようにする。
(※取扱いは第5学年)
   心は,いろいろな生活経験を通して,年齢とともに発達すること。
 不安や悩みへの対処には,大人や友達に相談する,仲間と遊ぶ,運動をするなどいろいろな方法があること。

【解説】
 思春期の体の変化
   思春期には,体つきに変化が起こり,個人差があるものの,男子はがっしりした体つきに,女子は丸みのある体つきになるなど,男女の特徴が現れることを理解できるようにする。
 思春期には,初経,精通,変声,発毛が起こり,また,異性への関心も芽生えることについて理解できるようにする。さらに,これらは,個人によって早い遅いがあるもののだれにでも起こる,大人の体に近づく現象であることを理解できるようにする。
 心の発達
   心は,感情,社会性,思考力などのはたらきの総体としてとらえることができ,遊びや学習,自然体験,人とのかかわりなどいろいろな生活経験を通して,年齢とともに発達することを理解できるようにする。
 なお,ここでは,家族,友達,地域の人々など人とのかかわりを中心として取り扱うようにし,自分の感情をコントロールしたり,相手を理解しながら自分の気持ちを上手に伝えるなど,よりよいコミュニケーションができるようになることが大切であることにも触れるようにする。
 不安や悩みへの対処
   不安や悩みがあるということは誰もが経験することであり,そうした場合には,家族や先生,友達などと話す,また,身近な人に相談して気持ちを楽にする,仲間と遊ぶ,運動をしたり音楽を聴いたりして気分を変えるなどいろいろな方法があり,自分に合った仕方で対処できることを理解できるようにする。
【第3章 道徳】
第1  目標
   道徳教育の目標は,(略)学校の教育活動全体を通じて,道徳的な心情,判断力,実践意欲と態度などの道徳性を養うこととする。
 道徳の時間においては,以上の道徳教育の目標に基づき,各教科,特別活動及び総合的な学習の時間における道徳教育と密接な関連を図りながら,計画的,発展的な指導によってこれを補充,深化,統合し,道徳的価値の自覚を深め,道徳的実践力を育成するものとする。
第2  内容
  〔第5学年及び第6学年〕
2  主として他の人とのかかわりに関すること。
  (3)  互いに信頼し,学び合って友情を深め,男女仲よく協力し助け合う。

【解説】
第2章 道徳の目標及び内容
第3節 内容項目の指導の観点
 
3  第5学年及び第6学年の内容
2 主として他の人とのかかわりに関すること。
 
(3)  互いに信頼し,学び合って友情を深め,男女仲よく協力し助け合う。
   (略)また,特にこの段階は,第二次性徴期に入るため,異性に対する正しい理解と男女間の友情を育てることに配慮する必要がある。
【第4章 特別活動】
第1  目標
   望ましい集団活動を通して,心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図るとともに,集団の一員としての自覚を深め,協力してよりよい生活を築こうとする自主的,実践的な態度を育てる。
第2  内容
 
A  学級活動
  (2)  日常の生活や学習への適応及び健康や安全に関すること。
 希望や目標をもって生きる態度の形成,基本的な生活習慣の形成,望ましい人間関係の育成,学校図書館の利用,心身ともに健康で安全な生活態度の育成,学校給食と望ましい食習慣の形成など

【解説】
第3章 各内容の特質とその指導
第1節 学級活動
 
2  学級活動の活動内容と指導計画
 
(1)  学級活動の活動内容
   日常の生活や学習への適応及び健康や安全に関すること
  (オ)  心身ともに健康で安全な生活態度の形成
   この内容は,心身の発育・発達,心身の健康を高める生活,健康と環境のかかわり,病気の予防,心の健康など,児童が自分の健康状態について関心をもち,身近な日常生活における健康の問題を自ら見付け,自分で判断し,処理できる能力や態度の育成にかかわる保健指導の内容と,日常生活における安全,交通安全など,自分や他の生命を尊重し,日常生活を安全に保つために必要な事柄を理解し,進んで決まりを守り,安全に行動できる能力や態度の育成にかかわる安全指導の内容である。これらの指導に当たっては,学級活動における計画的な指導と他の教育活動での指導との関連を図り,日常生活で具体的に実践できるようにすることが大切である。
 なお,内容によっては,養護教諭などの協力を得て指導に当たることも考慮する必要がある。

<中学校>
【第7 保健体育】
第2 各分野の目標及び内容
〔保健分野〕
2  内容
  F 保健
(1)  心身の機能の発達と心の健康について理解できるようにする。
   身体の機能は年齢とともに発達すること。
 思春期には,内分泌の働きによって生殖にかかわる機能が成熟すること。また,こうした変化に対応した適切な行動が必要となること。

【解説】
 身体機能の発達
   身体の各器官は年齢とともに発達するが,それらには順序性があること,器官により急速に発達する時期に違いがあること,また,性差や個人差があることを理解できるようにする。なお,身体機能の発達の具体的な例としては,呼吸器系,循環器系を中心に取り上げる。
 生殖にかかわる機能の成熟
   思春期には,下垂体から分泌される性腺刺激ホルモンの働きにより生殖器の発育とともに生殖機能が発達し,男子では射精,女子では月経が見られ,妊娠が可能となることを理解できるようにする。また,身体的な成熟に伴う性的な発達に対応し,性衝動が生じたり,異性への関心などが高まることなどから,異性の尊重,性情報への対処など性に関する適切な態度や行動の選択が必要となることを理解できるようにする。
【第3章 道徳】
第1  目標
   道徳教育の目標は,(略)学校の教育活動全体を通じて,道徳的な心情,判断力,実践意欲と態度などの道徳性を養うこととする。道徳の時間においては,以上の道徳教育の目標に基づき,各教科,特別活動及び総合的な学習の時間における道徳教育と密接な関連を図りながら,計画的,発展的な指導によってこれを補充,深化,統合し,道徳的価値及び人間としての生き方についての自覚を深め,道徳的実践力を育成するものとする。
第2  内容
 
2  主として他の人とのかかわりに関すること。
  (4)  男女は,互いに異性についての正しい理解を深め,相手の人格を尊重する。

【解説】
第2章 道徳の目標及び内容
第3節 内容項目の指導の観点
2 主として他の人とのかかわりに関すること
 
(4)  男女は,互いに異性についての正しい理解を深め,相手の人格を尊重する。
   今日,男女が,社会の対等な構成員として,自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され,もって男女が均等に政治的,経済的,社会的及び文化的利益を享受することができ,かつ,共に責任を負うべき社会の実現が求められている。互いに異性についての正しい理解を深めるとは,互いに相手のよさを認め合うということである。男女間における相互の在り方は基本的に同性間におけるものと変わるところがない。すなわち,互いに独立した一個の人格としてその尊厳を重んじ,人間としての成長と幸せを願うことである。人間の社会が男性と女性とによって成り立ち,家庭においても職場においても互いに協力することによって望ましい社会生活が営まれるわけであるが,それは,独立した人間それぞれの個性が尊重され,互いに生かし合うことによって可能となる。男女間における友情や交際も,同性の間における友情と同じように,相手に対する理解を深め信頼と敬愛の念をはぐくみ,互いに向上していくものでなければならない。
 中学生の時期は,一般に異性に対する関心は強くなるが,生徒の心身の発達には個人差が大きく,学年が上がるにつれ,異性に対する感情や考え方にも大きな差異が見られる。また,異性に対する関心やあこがれ様々な形で現れる。意識的に異性を避けたり,また逆に異性の関心を誘うような態度をとったりすることがある。あるいは,興味本位のゆがんだ情報や間違った性知識を無批判に受け入れ,様々な問題行動に至ることもある。
 指導に当たっては,真剣に異性のもつ見方や考え方を知るようにすることが必要であり,それを基に自分の異性に対する姿勢を見直すきっかけとなるように指導する必要がある。社会の状況は,青少年の成長に必ずしも好ましい状況にはない。学校においては,異性の特性や,違いをきちんと受け止め,相手の人格を尊ぶ姿勢を育成することが重要である。さらに,保健体育における性に関する指導等との関連を生かした指導の工夫が望まれる。
【第4章 特別活動】
第1  目標
   望ましい集団活動を通して,心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図り,集団や社会の一員としてよりよい生活を築こうとする自主的,実践的な態度を育てるとともに,人間としての生き方についての自覚を深め,自己を生かす能力を養う。
第2  内容
 
A  学級活動
  (2)  個人及び社会の一員としての在り方,健康や安全に関すること。
 青年期の不安や悩みとその解決,自己及び他者の個性の理解と尊重,社会の一員としての自覚と責任,男女相互の理解と協力,望ましい人間関係の確立,ボランティア活動の意義の理解など
 心身ともに健康で安全な生活態度や習慣の形成,性的な発達への適応,学校給食と望ましい食習慣の形成など

【解説】
第3章 内容
第1節 学級活動
 
2  活動内容
 
(2)  個人及び社会の一員としての在り方,健康や安全に関すること。
   個人及び社会の一員としての在り方に関すること
  (エ)  男女の相互の理解と協力
   中学生の時期になると,男女の身体的な特徴が顕著になる。それにつれて,異性への関心が高まり,異性との交遊を望むようになるが,相手を異性として強く意識するようになることに伴い,男女間の対立や衝突が生じることがある。また,この時期では,男女間の身体面・精神面の理解や,人間関係におけるルールやマナーについての理解が十分でないことも予想される。
 このため,保健体育や道徳などの学習とも関連させ,男女相互の理解を一層深めるとともに,人間として互いに協力し尊重し合う態度を養うことが大切である。その際,日常の諸問題などに対して互いに協力して問題を解決し,共に充実した学校生活を築くような主体的な意識や態度を育成するとともに,家庭や社会における男女相互の望ましい人間関係の在り方などについても,幅広く考えていくことが望まれる。
 具体的には,例えば,男女相互の理解と協力,人間の尊重と男女の平等,異性交遊の望ましい在り方,男女共同参画社会と自分の意識などの題材を設定し,アンケートやインタビューを話し合ったり,新聞やテレビ等の資料をもとに話し合ったり討論したりして展開していくことが考えられる。
 なお,男女相互の理解と協力は,性に関する指導との関連を図ることが大切であり,イの活動の内容例としてあげている「性的な発達への適応」とも関連づけ,生徒の発達段階や実態,心身の発育・発達における個人差などにも留意して,適時,適切な指導を行うことが必要である。
 健康や安全に関すること
  (ア)  心身ともに健康で安全な生活態度や習慣の形成
  (略)
 なお,心身の健康と安全にかかわる指導は,学校教育全体を通じて行われる保健指導や安全指導等との関連を密にする必要がある。
(イ)  性的な発達への適応
   中学生にとっては,性を考えることは,あこがれ,怖さや不安,羞恥など様々な感情を引き起こすものである。また,この時期は性的な発達も著しく,情緒が不安定になることもある。こうした感情や不安定さは,大人として自立するための大切な過程であるが,自分の存在に価値や自信が持てないなど,時には様々な心の葛藤や遊びに傾斜する心と結び付き,性的な逸脱行動として表れることもある。
 ここでは,性に対する正しい理解を基盤に,身体的な成熟に伴う性的な発達に対応し,適切な行動がとれるように指導・援助を行うことが大切である。特に,性に関する情報があふれる現代社会にあっては,自己の行動に責任をもって生きることの大切さや,人間尊重の精神に基づく男女相互の望ましい人間関係の在り方などと結び付けて指導していくことが大切である。
 具体的には,例えば,思春期の心と体の発育・発達に関すること,性情報への対応や性の逸脱行動に関すること,友情と恋愛と結婚などについて題材を設定し,資料等をもとにした話し合いや討論,専門家の講話を聞くなどの活動の展開が考えられる。その際,生徒が率直に意見を言えるとともに,自分の将来と結び付けてしっかりと考えていくような取組が期待される。
 なお,保健体育をはじめとした各教科等の学習との関連,学級活動と他の活動との関連を図ることはもちろんであるが,特に個人差を考慮して取り扱うとともに,家庭教育との関連も図ることが大切である。

<高等学校>
【第6節 保健体育】
第2 保健
2  内容
 
(1)  現代社会と健康
   健康の保持増進と疾病の予防
   健康を保持増進するとともに,生活習慣病を予防するためには,食事,運動,休養及び睡眠の調和のとれた生活の実践及び喫煙,飲酒に関する適切な意志決定や行動選択が必要であること。
 薬物乱用は心身の健康などに深刻な影響を与えることから行ってはならないこと。また,医薬品は正しく使用する必要があること。
 感染症の予防には,適切な対策が必要であること。心身の機能の発達と心の健康について理解できるようにする。
(2)  生涯を通じる健康
   生涯の各段階において健康についての課題があり,自らこれに適切に対応する必要があること及び我が国の保健・医療制度や機関を適切に活用することの重要性が理解できるようにする。
 生涯の各段階における健康
   生涯にわたって健康を保持増進するためには,生涯の各段階の健康課題に応じた自己の健康管理を行う必要があること。

【解説】
 感染症とその予防
   エイズ,結核,腸管出血性大腸菌感染症や薬剤耐性菌問題など,近年,感染症の新たな問題が起こっていること,及びその予防には,社会的な対策とともに個人の適切な行動が必要であることを理解できるようにする。
 思春期と健康
   思春期における心身の発達や健康問題について,特に性的成熟に伴い,心理面,行動面が変化することを中心に理解できるようにする。また,これらの変化に対応して,異性を尊重する態度が必要であること,及び性に関する情報への対処など適切な意志決定や行動選択が必要であることを理解できるようにする。
 結婚生活と健康
   健康な結婚生活について,心身の発達や健康状態など保健の立場から理解できるようにする。
 その際,受精,妊娠,出産とそれに伴う健康問題について理解できるようにするとともに,家族計画の意義や人工妊娠中絶の心身への影響などについても理解できるようにする。また適切な意志決定や良好な人間関係を築くことが健康な結婚生活の基盤となることについても触れるようにする。
 なお,男女それぞれの生殖に関わる機能については,必要に応じ関連付けて扱う程度とする。
【第4章 特別活動】
第1  日標
   望ましい集団活動を通して,心身の調和のとれた発達と個性の伸長を図り,集団や社会の一員としてよりよい生活を築こうとする自主的,実践的な態度を育てるとともに,人間としての在り方生き方についての自覚を深め,自己を生かす能力を養う。
第2  内容
 
A  ホームルーム活動
   青年期の悩みや課題とその解決,自己及び他者の個性の理解と尊重,社会生活における役割の自覚と自己責任,男女相互の理解と協力,コミュニケーション能力の育成と人間関係の確立,ボランティア活動の意義と理解,国際理解と国際交流など
 心身の健康と健全な生活態度や習慣の確立,生命の尊重と安全な生活態度や習慣の確立など

【解説】
第3章 内容
第1節 ホームルーム活動
2 活動内容
 
(2)  個人及び社会の一員としての在り方生き方,健康や安全に関すること
   個人及び社会の一員としての在り方生き方に関すること
  (エ)  男女相互の理解と協力
   高等学校段階の生徒は,身体的にほぼ成熟し,男女それぞれの性的な特徴が明確になってくる。それにつれて,異性への関心も高まり,異性との交友を望むようになり,意識する異性の対象がかなり特定化される傾向も強まってくる。そして,男女が相互に相手を異性として強く意識するようになることが,かえって男女の身体面・精神面の理解や男女間のマナーについての十分な理解の妨げとなる場合もある。
 このため,男女相互の理解を一層深めるとともに,人間として互いに協力し尊重し合う態度を養うことが大切である。その際,日常の諸問題などに対して互い協力して問題を解決し,共に充実した学校生活を築くような主体的な意識や態度を育成するとともに,家庭や社会における男女相互の望ましい人間関係の在り方や男女共同参画社会などについて,幅広く考えていくことが望まれる。
 具体的には,例えば,男女相互の理解と協力,人間の尊重と男女の平等,異性交遊の望ましい在り方,男女共同参画社会と自分の意識などの題材を設定し,アンケートやインタビューをもとに話し合ったり,新聞やテレビ等の資料をもとに話し合ったり討論したりして展開していくことが考えられる。
 なお,「男女相互の理解と協力」については,性に関する指導との関連をはかることが大切である。性に関する指導については,青少年の性意識の変化,性モラルの低下などが指摘されていることを十分に考慮し,特別活動全体を通して行う人間としての在り方生き方に関する指導との関連を重視するとともに,特に,保健体育科の「保健」との関連を図り,心身の発育・発達における個人差にも留意して,生徒の実態に基づいた指導を行うことが大切である。
 健康や安全に関すること
  (ア)  心身の健康と健全な生活態度や習慣の確立
  (略)
 また,性に関する正しい理解を基盤に,身体的な成熟に伴う性的な発達に対応し,適切な行動がとれるように指導・援助を行うことも大切であり,性的情報の氾濫する現代社会において,自己の行動に責任をもって生きることの大切さや,人間尊重の精神に基づく男女相互の望ましい人間関係の在り方などと結び付けて指導していくことが重要である。
(略)
 なお,指導に当たっては,特に保健体育科の「保健」をはじめとした各教科・科目の学習との関連,ホームルーム活動の他の活動内容との関連を図ることが大切である。

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