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参考資料5

障害者権利条約について

 現在、国連において、「障害者の権利及び尊厳を保護・促進するための包括的統合的な国際条約」(以下、「障害者権利条約」)の締結に向けた作業が進められている。

1. これまでの経緯
 
2001年 12月   国連総会決議により、障害者権利条約等を検討するためのアドホック委員会を設置することを決定。
2002年 7月 第1回アドホック委員会会合
2003年 6月 第2回アドホック委員会会合
2004年 1月 条約起草WG開催(WG原案の作成)
  5月 第3回アドホック委員会会合
  8月 第4回アドホック委員会会合
2005年 1月 第5回アドホック委員会会合
  8月 第6回アドホック委員会会合

2. アドホック委員会における議論の概要
   アドホック委員会においては、WG原案に基づき、教育に関して主に以下のような点について議論が行われている。

一般教育と特別教育との関係の在り方
   障害者に対する教育は一般教育(小中学校等)を原則とし、これが障害児のニーズに十分に対応していない場合に例外的に特別教育を行う、という位置づけとすることについて。

一般教育と特別教育との間の選択
   障害者に対し、一般教育と特別教育のいずれの教育を受けるかを選択できることとすることについて。

感覚障害のある子どもへの対応
   感覚障害のある子どもに関し、必要に応じ、手話や点字によって教育を受けることを選択できることとすること、手話や点字に長けた教員の雇用を確保することについて。

生涯にわたる教育機会へのアクセスの保障
   障害者が、一般の高等教育、職業訓練、成人教育及び生涯学習に、障害のない者と平等にアクセスできることを確保すること、このため、障害者に対して適切な支援を行うことについて。

3. 今後の予定
   2006年1月に第7回アドホック委員会会合の開催が予定されている。
 なお、アドホック委員会議長は、1月の委員会に引き続き8月にも委員会を開催した後、国連総会で条約を採択することを希望する旨表明している。



参考

障害者権利条約WG原案((原文は英語。以下は仮訳))

以下は2004年1月の条約草案ワーキング・グループにより作成されたものであり、第6回までのアドホック委員会での審議を踏まえ修正が加えられた新たな文案が、追って示される予定。

  第17条(教育)
1.  締約国は、障害のあるすべての人の教育に関する権利を認める。この権利を漸進的に達成する観点から、また、機会均等の原則に則り、障害のある子どもの教育は、以下に向けられるものとする。
(a)  人類の可能性、尊厳及び自己の価値を最大限に発展させること並びに人権、基本的な自由及び人類の多様性の尊重を強化すること
(b)  障害のあるすべての人が自由な社会に効果的に参加することを可能にすること
(c)  子どもの個性、能力並びに精神的及び身体的な能力を最大限の可能性まで発展させること
(d)  特に、個別の教育計画(individualizing education plans)によって、子どもの利益を最大限考慮に入れること

2.  この権利を実現するため、締約国は、以下のことを確保する。
(a)  障害のあるすべての人は、自らの共同体においてインクルーシブかつアクセス可能な教育を選択できること(幼児期や就学前の教育へのアクセスを含む)
(b)  教員、スクールカウンセラー及び心理学者の専門的な訓練、アクセス可能なカリキュラム、アクセス可能な指導媒体(teaching medium)及び技術、代替的かつ付加的なコミュニケーション方法、代替的な学習方針(learning strategies)並びにアクセス可能な物理的環境その他の合理的な措置を含め、必要な支援を、障害のある学生生徒の完全参加を確保するために提供すること
(c)  障害を理由として、無償かつ義務の初等教育から、障害のある子どもが一切締め出されないこと

3.  締約国は、一般の教育システム(general education system)が障害のある人のニーズに十分に対応していない場合には、特別かつ代替的な学習(learning)の形態が可能となることを確保するものとする。このような特別かつ代替的な学習は、以下のものでなければならない。
(a)  一般の教育システムにおいて提供されるものと同じ基準と目的を反映すること
(b)  障害のある子どもが、最大限可能な限り、一般の教育システムに参加することを認める方法で提供されること
(c)  一般システムか特別システムかを十分な説明に基づき自由に選択することを認めること
(d)  締約国が、一般の教育システムにおいて、障害のある学生生徒のニーズに応じる努力をする義務を制限するものではまったくないこと

4.  締約国は、感覚障害のある子どもが、適当な場合には(as appropriate)、手話や点字によって教育を受け、また、手話や点字によってカリキュラムを受けることを選択することができることを確保するものとする。締約国は、手話や点字に長けた教員の雇用を確保することによって、感覚障害のある学生生徒に対して質の高い教育を確保するための適切な措置を講ずるものとする。

5.  締約国は、障害のある人が、一般の高等教育、職業訓練、成人教育及び生涯学習に、他の人と平等にアクセスできることを確保するものとする。このため、締約国は、障害のある人に対して、適切な支援を行うものとする。


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