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資料15

教育課程部会(第3期第29回)における主な意見(算数・数学科関係)

 算数・数学の指導内容をチャートにして示してはどうか。現場の教師にチャートにより項目の発展を意識させ,それを子どもたちに伝達することにより算数・数学の面白さが出てくるのではないか。

 算数・数学について,国際調査の結果からも役に立つ教科であると思う子どもの割合が低く表れている。算数・数学は積み重ねのスパイラルな教科であることから,7、5、3の関係などつまずきによる影響が大きい。このため,カリキュラムとしての基本的な考え方として,発達段階や学校・学年段階で切ることなく,小学校から高等学校まで系統的に一貫性を持たせるという視点が必要である。

 数学について,役に立つ数学であるべきである。特に,高等学校では,受験のためのものになっており,受かれば必要ないから役に立たないという状況になっている。この状況は抜本的に考えていかなければならない。

 日本学術会議の数学小委員会から中教審あて提出された要望書によると,算数・数学の時間数が足りないとある。これに対する方策として,少人数学級,少人数指導などの条件整備面での支援が必要である。数学教育は,日本の社会科学の基礎であり,数量化して物事を考えることが重要である。

 基礎的な計算技能の定着について低下傾向がないということについて,現場の感覚から疑義を感じる。中学校が要求する基礎・基本のレベルは,小学校においては非常に高度なレベルであり,小学校において中の上の計算力を身に付けなければ,中学校ではつまずくという指摘もある。中学校のカリキュラムに対応できる確かな計算力を確立することによって,応用的な文章題もできるようになる。子どもたちのつまずきや系統性,実態を精査した上で教科内容を考えていく必要がある。

 役に立つと思わないことが学習意欲を阻害しているのではないか。役に立つことを気付かせるためには実体験が重要であるが,子どもだけではなく,教師にも実体験が少ない。実体験を通して,学習する内容が生活のどこに役立っているのかを子どもが理解できるようにすべきである。そのためには,生活のどこに活用されているかを例示するなどして,教師にも分からせることが必要である。

 算数・数学について,前回の学習指導要領改訂の際,円周率の説明不足について批判されたことなどを踏まえ,今回の学習指導要領改訂においては,同様の批判をされることがないように考えていくことが必要である。

 算数・数学について,小学校から高等学校に上げていくのか,それとも,高等学校で決めて小学校に下ろしていくのか。実感的な理解や数学的思考,学習の楽しさなどを言ってみても,現実は受験の対応のため,重要視されないのではないか。そこをよく考える必要がある。

 算数・数学について,子どもに正解は1つという固定観念があるように思える。教師は学級は間違う場ということを言っている。正解は1つではないという問題を一度考えてみることも大切ではないか。

 子どもの年齢を考えて,この程度でよいと我々大人が勝手に考えて止めているところがあり,それが子どもたちの興味・関心を失わせているのではないか。

 生徒の主体性や自由を尊重しすぎることによって,1人1人がどう生きるかということばかりになって,それぞれがつくる社会の中でどう生きるかということが失われている。

 大学入試に受かるための授業があるが,基礎・基本は,入試にかかわらず,教えていく必要がある。

 論理的にものを考え,仮説・検証的に学ぶことが重要である。

 国際社会に生きていく子どもたちを考えたとき,PISAやTIMSSの指摘をしっかり受け止め,教育課程に反映していかなければならない。

 数学について「読み,書き,計算」と言われるように,計算は他教科の基礎であるため,計算力の強化を行うべきである。具体的な計算能力を高める方法として,反復練習が必要であり,このことは,人間形成にも役立つ。

 算数・数学について,他教科との関連性を体験させることで,大切さや社会でも役立つことを子ども達に理解させる必要があるのではないか。

 算数・数学,理科は2つ範囲があり,1つは,実用性であり,具体的な実験・観察を指す。もう1つは,抽象的な知の体系であり,思考実験を指し,そのことは,重要であり,その機会を増やしていくべきである。江戸時代の寺子屋はこのような実学が主流であった。

 センター試験については,反対してきた。マークシートは上辺だけであり,アメリカのETSでも論述を取り入れだしているのに日本はまだ変わらない。抜本的に変える発想を教育課程部会からも発していくべきではないか。

 円周率については,平成元年の学習指導要領改訂では,文部科学省の啓発活動ができていたのに比べて,平成10年の学習指導要領の改訂においては,不足していたことが原因であると考えている。今回の改訂では,変えるところについて,どうして変えるのか,変え方はどうなのかということを全都道府県に説明していくべきであり,教育課程部会の委員が説明に行くべきではないかとすら思っている。今回は,このような努力をしていくことが必要であると思う。

 日本はヨーロッパに比べ,算数・数学が役立つという割合が非常に低い。このことは,実体験が低いことによるものであり,それをすべて学校に押しつけている現状がある。実体験は社会での役割も重要であることから,国民運動を展開して社会に広げていくべきである。


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