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資料5‐2 特別活動の現状と課題、改善の方向性(検討素案)

現状と課題

1.現状

  • 特別活動は、望ましい集団活動を通して、学級や学校の生活を豊かなものにするとともに、よりよい生活を築こうとする自主的、実践的な態度を養い、社会性の育成を目指すことをねらいとしている。
  • このねらいを実現するため、小学校の特別活動は、学級活動、児童会活動、クラブ活動、学校行事の四つの内容から構成され、また、中学校及び高等学校は、学級活動(高等学校ではホームルーム活動)、生徒会活動、学校行事の三つの内容から構成されている。

2.課題

  • 特別活動の充実は学校生活の満足度や楽しさと深く関わっているが、他方、それらが児童生徒の資質や能力の育成に十分つながっていない状況も指摘されている。
  • 情報化、都市化、少子高齢化などの社会状況の変化を背景に、生活体験の不足や人間関係の希薄化、集団のために働く意欲や生活上の諸問題を話し合って解決する力の不足、規範意識の低下などが顕著になっており、好ましい人間関係を築けないことや、望ましい集団活動を通した社会性の育成が不十分な状況が見られる。
     また、学校段階の接続の問題としては、小1プロブレム、中1ギャップなど集団への適応にかかわる問題が指摘されている。
  • 特別活動において、全体の目標は示しているが、各内容ごとの目標は示していない。このため、活動を通して何を育てるかが明確でないことや、総合的な学習の時間などとの教育活動の重なりも指摘されている。
  • 特別活動の内容のうち学級活動については、小学校では6年間を通じた活動内容をまとめて示しているため、発達や学年の課題に対応した適切な活動が行われにくいとの指摘がある。
     また、中学校及び高等学校では、内容が網羅的になっているため、重点を置きたい内容の指導に力が注ぎにくいとの指摘がある。

改善の方向性

1.目標の見直し

 (1)特別活動と道徳や総合的な学習の時間との関係を整理するとともに、道徳的実践の指導の充実を図る観点から、小・中・高等学校における目標や内容を見直すこととしてはどうか。

 (2)特別活動の目標としては、望ましい集団活動を通すとともに体験的な活動を重視して、児童生徒が好ましい人間関係を築き、協力して、学校を中心とするよりよい生活を築こうとする態度や能力を確実に育成することとし、特に、人間関係を形成する力、社会に参画する力や自治的能力の育成を重視してはどうか。

 (3)特別活動を構成する各内容(学級活動、児童会・生徒会活動、クラブ活動、学校行事)のねらいや意義を明確にするため、各内容を通して育てたい態度、能力をそれぞれ目標として示すことはどうか。

2.内容の見直し

 (1)特別活動の中でも、その基盤的な役割を担う学級活動やホームルーム活動について、より適切で充実した指導が行われるようにするため、例えば、

  • (ア)学級や学校生活の充実と向上、
  • (イ)集団生活への適応や生徒指導、
  • (ウ)現在及び将来の生き方などを含めた学業や進路に関する指導(中高)

 といった観点から類型を設け、より具体的に内容を示してはどうか。

 (2)発達や学年の段階や課題に即した指導が行われるよう、例えば、小学校低学年では、幼児期からの教育との接続に配慮し、基本的生活習慣の定着や集団生活への円滑な適応を重視するなど、発達段階(小学校低・中・高、中・高)ごとに、重点化して内容を示してはどうか。

 (3)小1プロブレムや中1ギャップといった集団の適応にかかわる問題への対応を重視して各学校段階の第1学年の学級活動の時間の重点的運用を図ってはどうか。

(例)小学校低学年で重点的に示すことが考えられる内容例

  1. 学級生活の充実と向上の観点から
    • 楽しい学級生活、
    • 当番や係の仕事、 など
  2. 集団生活への適応や生徒指導の視点から
    • 基本的な生活習慣、 など

3.社会的自立の推進

 (1)子どもたちが集団の中で多様な個性の存在に気付き、健全な自尊感情や責任感を高め、豊かな人間関係を築くとともに、社会的自立を進めていくために、「異年齢集団による活動」や「地域との連携」を推進してはどうか。

 (2)こうした観点から、児童会・生徒会活動の活性化を図るよう、その目標を見直すとともに、具体的な活動例を示してはどうか。

 (3)小学校については、クラブ活動などに加えて、低学年と高学年の児童が共に活動する異年齢交流活動を推進することはどうか。

(例)児童会・生徒会活動で重視することが考えられる観点例

  • 小学校:よりよい学校生活を築くための話し合い活動や学校生活への貢献、異年齢集団による自治的能力の育成、 など
  • 中学校:よりよい学校生活を築こうとする自治的能力の育成、異年齢集団による健全な人間関係の広がり、 など
  • 高等学校:よりよい学校生活を築こうとする自治的能力の育成、地域の人々や社会とのかかわりを深める社会貢献活動、 など

4.体験活動の推進

 各学校段階の特質や児童生徒の発達の段階を踏まえて、豊かな人間性や社会性を実践を通してはぐくむため、学校行事において直接的な体験活動を一層重視し、学校行事の構成等を見直してはどうか。
 また、実施に当たって学校の特色を生かすとともに、家庭や地域との連携を一層進めることが必要ではないか。

(例)各学校段階で重視することが考えられる体験とねらいの例

(小学校)
  • 同級生、異年齢、地域の人々との交流体験
    • 学校の仲間や地域の人々とのかかわりや対話
    • 協力や協働の意義
  • 自然の中などでの集団宿泊体験
    • 本物の自然の大切さ
  • 文化的な体験
    • 本物の文化を体感する視点 など
(中学校)
  • 職場体験、奉仕体験
    • 社会の中での人とのかかわりや対話
    • 生きること働くことの尊さ
  • 文化的な体験
    • 本物の文化を体感し、文化の継承に寄与する視点 など
(高等学校)
  • 奉仕体験、就業体験
    • 社会的自立や社会貢献を念頭に置いた実体験
    • 生きること働くことの意義と尊さ
  • 文化的な体験
    • 本物の文化を体感し、文化の継承・創造に寄与する視点 など

 (※体験活動の内容に即して一定期間の確保が必要ではないか。)

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初等中等教育局教育課程課教育課程企画室

(初等中等教育局教育課程課教育課程企画室)

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