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資料6 教育課程部会の今後の検討課題に係る現状と課題,主な意見

子どもたちの変化への対応

主な論点の柱 現状と課題 義務教育特別部会,教育課程部会,各専門部会等での主な意見
基本的な「力」の育成(食育,基本的な生活習慣,学習習慣など) (全体状況)
  • 中学生以下の子を持つ親へ,家庭教育手帳を配付して子育てを支援。
  • 「学びのすすめ」では,学びの機会を充実し,学ぶ習慣を身に付けるため,放課後等の補充的な学習や朝の読書などの推奨や,適切な宿題など家庭学習の充実を提言。
  • 食育基本法の制定。今後,食育推進基本計画を作成し,国民運動として食育を推進。
(義務教育に関する意識調査)
  • 家庭教育で身に付ける必要性が高い能力や態度として,善悪を判断する力や基本的な生活習慣などをあげる人が多い。
  • 平日の24時以降に就寝する割合は小6で約1割なのが,中2で約5割,中3で約6割にのぼる状況。
  • 毎日朝食を食べている児童生徒は,学年があがるにつれて低下し,小4で約9割なのが,中1で約8割,中3で約7割に低下。
  • 平日にほとんど学習しない児童生徒は,小学校で約1割,中学校で約2割(学習塾を含む)。
  • 休日にテレビやビデオ・DVDを3時間以上視聴する児童生徒は小学生で約4割,中学生で約5割の状況。
  • 多くの保護者が家庭教育でとても心がけていることとして,「悪いことはきちんと叱る」「子どもには毎日朝食を食べさせる」ことをあげている。
(教育課程実施状況調査)
  • 「学校の授業以外でほとんど勉強しない」児童生徒の割合が減少傾向。
  • 学校に行く前に朝食をとるなど,基本的な生活習慣が身に付いているとうかがえる児童生徒はペーパーテストの得点が高い傾向。
(国際学力調査)
  • PISA調査やTIMSS調査では,わが国の生徒の学校以外の勉強時間は国際平均より短い。
  • TIMSS調査では,日本の子どもはテレビやビデオを見る時間が長く,家の手伝いをする時間が短い。
(スクールミーティング)
  • 外遊びが少ない,テレビやゲームの時間が長い,睡眠時間が短いなどの意見,基本的な生活習慣が身に付いていない,朝食を食べていない子どもや偏食についての指摘。
  • 家庭での「早寝,早起き,朝ご飯」,テレビ視聴の制限などの生活習慣の改善のための働きかけの取組み,あいさつ運動などが有効との声。
(その他)
  • 肥満傾向の児童生徒の割合が増加。
  • 子どもたちの生活の根本である衣食住が昔とは大きく変わっているということを考える必要がある。
  • 少子化やIT化により,家庭内で子どもを育てる環境が大きく変化し,基本的な生活習慣を身に付けずに入学する子どもが増加している(いわゆる小1問題)。家庭・地域で行えない教育を学校でどうカバーするか考えるべきである。
  • 体力が低く,きちんとした生活習慣が身に付いていない子どもたちが増えており,実態を把握することが必要である。
  • 子どもの体力の低下は生活の変化が根本にあり,朝の時間などを有効に活用して,運動する機会をつくることが必要である。
  • 家庭での食生活や食指導が不十分であり,学校では食育にも力を入れる必要がある。
  • 学習への意欲はあっても勉強方法が分からないため学習習慣が身に付かない子どもたちが増えており,学習法に関する支援が必要である。
  • 学習習慣の定着が不十分であることの背景には,高学歴が職業的な成功に結びつかないという見方があり,学校段階での評価を職業世界と結び付け可視的にすることが必要である。
  • 保護者に対して「早寝,早起き,朝ごはん」などの基本的な生活習慣の徹底や家族の団欒をお願いした結果,子どもたちが元気になり,学力も向上した。
  • 十分な形式知と暗黙知を子どもたちに与えるためには,学校・家庭・地域が責任を果たし,適正な生活習慣を育てることが重要である。
  • ゲームやテレビの影響,大人の働き方など大人社会の在り方の問題としても考えるべき。そのためにはマスメディアや企業の協力も必要である。
前向きな「力」の育成(キャリア教育や学ぶ意欲など) (全体状況)
  • 自分に自信がある生徒が国際的に見て少ないなど,自尊感情が乏しく,学習や職業に対して無気力な子どもが増えいている状況。
  • 職業人としての基本的な資質・能力の低下。
  • 現行学習指導要領では,自ら学び自ら考える力の育成や自己の生き方在り方を考えることなどのため,総合的な学習の時間を創設。
  • 約5割の高校でインターンシップを実施,約8割の中学校が職場体験を実施(多くの学校が3日間以下)。
  • (義務教育に関する意識調査)
  • 学校教育で身に付ける必要性がとても高い能力や態度として,自ら学ぼうとする意欲をあげる人が多い。
  • 多くの保護者や教員が,将来の職業や生き方についての指導を行うことに肯定的。
(教育課程実施状況調査)
  • 勉強が大切だ,好きだと答えた児童生徒の割合が増加傾向にあり,これらの児童生徒は,ペーパーテストの得点が高い傾向。
  • 勉強をすればよい成績をとれるという問いに対して,肯定的な回答をする生徒より否定的な回答をする生徒の方が少ない。
(国際学力調査)
  • PISA調査では数学で学ぶ内容に興味がある生徒の割合がOECD平均より低い。
  • TIMSS調査では,数学や理科の勉強は楽しいと思う生徒の割合は国際平均より低い。
  • TIMSS調査では,希望の職業につくために数学や理科で良い成績を取ると思う生徒の割合は国際平均より低い。
(スクールミーティング)
  • 我慢ができず,すぐにあきらめる傾向がある,主体性がなく受身である,学習意欲の低下などの指摘。
  • 一方で,今の子どもの方が,物おじしない,情報収集や発表が上手になっているなどの意見。
(その他)
  • 新規高卒就職者の約5割が在職3年目までに離職。
  • いわゆるフリーターやニートの増加
    • フリーター(213万人)
    • ニート(64万人)
  • 生きる力というよりは,何のために生きるかということを子どもたちに教えるべきではないか。
  • 社会の中で自分が何をしたいのか,社会とどう関わっていくのか,人間の幸福な暮らしと調和や発展をどうリンクさせていくのかを考えさせることが重要。
  • 目の前にある仕事に一生懸命取り組み,そこから楽しみを感じる力を身に付けさせることが重要である。
  • 中学校2年生では,自分の人生は自分で切り拓く,自分の責任でチャレンジしていくことを教える必要がある。
  • 発達段階に応じた職場や職業などに関する体験活動が必要。
  • 体験活動を行うだけでなく,体験から学んだことを整理し,自分の生き方と結びつける時間を持つことが大切。
  • 自分の生き方を見つめさせることが重要。学習を通して,今までと違う自分に気づくことである。
  • 自分のよいところに目を向け,そこを大事にして個性を育んでいってはどうか。
  • 自己肯定感を育てる指導が,自尊感情を肥大化させすぎるという懸念もある。品性,知性,人権感覚とのバランスが必要。
  • 自尊感情は,家族や社会との関係性の中で育まれる。社会との接点を意図的に作ることも必要。
  • 将来の職業や生活への見通しを与えるなど,学ぶことや働くこと,生きることの尊さを実感させる教育を充実し,学ぶ意欲を高めることを重視する必要がある。
  • ゆとり教育が言われる前から子どもたちの勉強離れ,学習意欲の低下は進行しており,子どもたちの意欲のなさには,社会全体的な問題や学校教育の問題などさまざまな要因が絡んでいると考えられる。
  • 先生は概して勉強自体が面白いと考えるが,子どもは勉強が将来何の役に立つのか,どこで生かされるかがわからないとやる気が出ないという,先生と生徒のミスマッチがある。
  • 子どもたちがどんな大人になりたいかということがもっと見えるようにすることによって,学校で勉強している意義も出てくるし,意欲付けにもつながる。
  • 高学歴が職業的な成功や人生の幸せと結びつかなくなっているという見方があるが,学歴が有用だとか,学校段階で取得する職業資格が職業社会で有用であることが認識できるようにするなど,学校で学ぶ意義を強調していく必要がある。
  • 子どもたちは勉強を義務的に捉え,本来の目的が理解できていない。このことを教員が子どもに理解させられるよう,外部人材の活用や企業研修などの実施により,教員の資質向上,視野の拡大を図ることが重要である。
  • どんな勉強も人生において無駄がないことを子どもたちに教えていくべきである。ただ,それだけで学習意欲を感じさせることは難しいので,学習内容としての面白さが必要である。
  • 生徒一人一人の興味の持ち所を教員が示唆していければよい。
  • 学習した内容の実用面,応用面は,これまであまり重視されていなかった。学習を生かせる場面を積極的に入れないと学習意欲は高まらない。
  • 知識や技能をなせ身に付ける必要があるのか。先人の遺産の継承,思考の節約など,意義の理解が必要。
  • 生涯にわたって知的なものに関心を持ち学び続ける力を身に付けさせることが大切。
  • 一番大切な「わからないことがわかる喜び」を体験させていないことが問題。
  • 子どもたちの意欲や関心の低下への対応として,もっと「個性的な学びを保障」することが必要。
  • 「なぜ学ぶか」,「社会の一員としてどう生きるのか」という点に立ち返って,ねらいを再度現場に認識させる手立てが必要。
学校と家庭・地域との役割分担と協力協働の在り方 (全体状況)
  • 現行学習指導要領では,開かれた学校づくりを進めており,総合的な学習の時間をはじめ,家庭や地域社会の人々の積極的な協力を得ることを求めている。
  • 多くの自治体において,子どもの居場所づくりとして,放課後や土曜日などに,子どもたちの体験活動や学習の機会を提供。
  • 学校評議員制度のコミュニティスクール制度が創設され,保護者や地域住民が学校運営に参加する機会が増えている。
(義務教育に関する意識調査)
  • 約半数以上の保護者は放課後や土曜日,夏休みなどに補習授業を行うことを希望する一方,校長・教員で肯定的な者は少ない状況。
  • 約半数の保護者が放課後や土曜日,夏休みなどに学校行事や地域での体験活動を行うことを希望。
  • 多くの保護者や教員が地域での体験活動やボランティア活動を行うことに肯定的。
(教育課程編成状況調査)
  • 長期休業期間中に,基礎学力向上などのための学習機会の提供をしている小学校は約4割,中学校は約7割。また,自然体験・職場体験などの機会を提供している小学校は約3割,中学校は約4割。
  • 土・日曜日に,基礎学力向上などのための学習機会の提供をしている小・中学校は少ない。また,自然体験・職場体験などの機会を提供している小学校は約3割,中学校は約4割。
(スクールミーティング)
  • 教員から,職場体験における受け入れ体制の整備など,外部の人材や施設の協力体制をつくることが必要,土日の子どもの活動の場を保護者や地域住民の協力でつくることの工夫が重要との意見。
  • 保護者から土曜日に何をしてよいかわからない子どもが多い,親が土曜日も働いているため子どもの居場所が不安である,学校などで土曜日に様々な活動を行っていほしいなどの声。
  • 教育は教育界だけの問題ではなく,例えば,教育界と産業界の人的な相互交流の促進など,民間や産業界など国を挙げて取り組まないといけない。
  • 学校の活性化のためには,PTAや学生など多様な人材を学校に受け入れることが有効である。
  • 各分野の専門家やボランティアなどの学校外の人材が,学校の教育活動を支援することが必要である。
  • 学校内に,地域住民や保護者による学校支援のためのボランティア組織を作り,ティームティーチング,学校図書館司書,環境整備などに協力を得ることは有意義である。
  • 地域との連携は不可欠であるが,完全に地域や塾任せにするのではなく,学校でミニマムのことを行い,経済的に十分恵まれない子どもたちでも活用できる準公教育のようなシステムを検討すべき。
  • 学習塾は,家庭や地域とのかかわりを減少させるという面があり,学習塾への依存度を減らし,家庭や地域による教育を促すことを検討すべき。
  • 地域の人材が積極的にクラブ活動に入ってこれる仕組みを作ることが大切である。
  • 学校は,家庭で保護者が子どもたちに教えるべき内容を明確に示して協力を得るべきである。
  • 食に関する教育,経済に関する教育等は,これまで家庭や地域で行われてきたことであるが,家庭や地域の教育力が低下する中で,学校で扱わざるを得なくなっているとしても,家庭や地域の理解・協力は必要である。

社会の変化への対応

主な論点の柱 現状と課題 義務教育特別部会,教育課程部会,各専門部会等での主な意見
社会・経済の変化に対応した新たな教育分野(総論) (全体状況)
  • 現行学習指導要領では,教科の枠を超えた横断的・総合的な課題などを行う時間として,総合的な学習の時間を創設しており,学習活動の例示として,国際理解,情報,環境,福祉・健康などをあげている。
  • 総合的な学習の時間として,小学校では週3時間,中学校では週2~4時間,高校では3年間で3単位以上割り振られている。
  • 中学校では選択教科の時間が設けられているほか,中学校ではその他特に必要な教科,高校では学校設定教科・科目を設けることができる。
(義務教育に関する意識調査)
  • 総合的な学習の時間において,教科の枠を超えた横断的・総合的な課題について学習できることについては,保護者や教員から肯定的な意見が多い。
  • 保護者や教師から国で指導内容や学習活動を明確に示すべきという意見があり,特に保護者・中学校教師では半数を超えている。
(教育課程編成・実施状況調査)
  • 総合的な学習の時間における学習活動としては,小学校では,国際理解,情報,環境,福祉・健康ともそれぞれ,約7~8割の学校が取り組んでいる。一方,中学校では,福祉・健康が約6割,環境が約5割,国際理解及び情報は約4割となっている。
  • 高等学校では,進路学習や課題研究などに充てることが多い。
(スクールミーティング)
  • 総合的な学習の時間について,教師だけでは対応することは困難なので,職場体験における受け入れ体制の整備などの学部の人材や施設の協力体制をつくることが必要との意見。
  • 多様性のある時代に向かって,どういう子どもを育てるかを考えた場合,学校ごとに様々な違いが出てくることを認めるべきである。子どもたちが自分の能力を引き出したいと思うように育てることが学校教育の役割である。
  • 国際化,IT化,知的財産権,環境の問題,企業の社会的責任などが日本の社会全体として遅れている。世界的な事象がある程度理解できる素養を身に付ける必要がある。
  • 学習指導要領の見直しに当たっては,環境や情報,国際理解など各教科にまたがる内容を各教科等に入れるか,総合的な学習の時間で学習するかという内容の割り振りのようなことを検討する必要がある。
  • キャリア教育など新たな課題への対応が求められる中で,総合的な学習の時間の内容が細切れになっている。各教科と総合的な学習の時間のどこで学習するかということを検討していく必要がある。
  • 現代的な課題に対応した教育として挙げられた内容には,これまで家庭でやってきたものもある。家庭での教育力が落ちたので,学校で扱わざるを得なくなっている。
  • 現代的諸課題として,新しい事象をすべて記述することはできないので,現場の指導力の向上の問題と密接に関連する。
  • 子どもを取り巻く環境の変化で考えると,メディアから子どもが随分毒されている。動物と親のかかわりと同様に,小さい頃から,情報化の光と影の部分についても指導が必要ではないか。
  • 社会や家庭生活の変化に伴い,食に関する指導,消費や環境に関する指導,幼児や高齢者との交流や介護を含めた人とのかかわりに関する指導,安全に配慮した住生活の指導などの推進が課題である。
社会・経済の変化に対応した新たな教育分野(総論) 環境教育 (全体状況)
  • 現行学習指導要領で創設された総合的な学習の時間における学習活動の例示として環境があげられている。
  • 環境教育推進法が制定され,国,都道府県及び市町村の責務として,環境保全に関する体験学習の充実,教員の資質向上など学校教育等における環境教育に係る支援等があげられている。
(教育課程編成・実施状況調査)
  • 小学校では,約8割の学校で環境に関する学習に取り組んでおり,比較的,小学校4年・5年で取り組む学校が多い。
  • 持続可能な環境教育は日本が言い出したことだが,そのことについてどのように取り組むか,検討すべきである。
  • 「環境」については,学校教育の中で今後どのように扱ったらよいか,特に理科の中で,どのように取り入れていくか,改めて議論する必要がある。
法教育 (全体状況)
  • 近年の司法制度改革によって,司法への国民の参加が一層求められているようになっており,特に,国民が一定の刑事裁判に参加する裁判員制度が開始されることとなっている。
  • 法教育の基本的な考え方は,法律の条文や制度を知識として暗記するのではなく,司法制度を正しく利用し,適切に参加する力を身に付けることにある。
  • 現行学習指導要領では,社会科や公民科をはじめ,各教科等や総合的な学習の時間等において,法教育が行われている。
(その他)
  • 法教育研究会において,法教育の重要性の周知,教材開発や指導方法の実践研究の促進等が提言されている。
  • 社会の構成員としての責任と義務,政治そのものの重要性をよく理解させることが必要である。
  • 育てたい力は,社会の形成者としての資質であり,合理的に判断する力,公正に判断する力を育てる必要がある。様々な歴史を経てようやく手に入れた民主主義体制が貴重なものであることに気づかせるとともに,民主主義社会,市場経済社会を支える「法」というものがどういうものか教える必要がある。
金融を含む経済教育 (全体状況)
  • 高齢社会の到来,終身雇用・年功制の変容の中で,個人が金融資産の運用等について自己責任で意思決定する機会が増加。
  • ペイオフ解禁や様々なリスクとリターンを含んだ金融商品等の多様化等の金融環境の変化。
  • 現行学習指導要領では,社会科・公民科,家庭科等を通じて実施。
(その他)
  • いわゆる骨太の方針において,「金融を含む経済教育等の実践的教育を推進する」とされている。
  • 近年,金融で直接投資する商品が増えているが,金を右から左に動かせば儲かるというのが果たしてよいのか。ものづくりや金融教育をどの時期にやるのかについては,社会的コンセンサスが必要。
  • 学校の先生は経済活動から遠いということもあり,経済問題を扱うことが苦手な人が多い。

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初等中等教育局教育課程課教育課程企画室

(初等中等教育局教育課程課教育課程企画室)

-- 登録:平成21年以前 --