新学習指導要領の趣旨の周知に向けた取組について

1.新学習指導要領の解説の作成・公表

  本年3月に公示した小学校学習指導要領、中学校学習指導要領について、総則、各教科等別の解説を作成し、文部科学省ホームページにおいて公表(6月から7月にかけ順次公表)。

(1)解説とは
  大綱的な基準である学習指導要領の規定の意味について、より具体的に説明するために文部科学省において作成するもの。

(2)解説における記述について
  解説においては、教育委員会、学校から寄せられる問い合わせ等を踏まえ、昨年12月の中教審答申の考え方に沿って、学習指導要領のそれぞれの記述の趣旨や取扱いを詳述している。

【教育委員会、学校から寄せられる問合せの例】
・今回新たに学習指導要領に前文を設けた趣旨について
・「学習の基盤となる資質・能力」「現代的な諸課題に対応して求められる資質・能力」と各教科等の内容との関係について
・「カリキュラム・マネジメント」の定義や学校評価との関係について
・「主体的・対話的で深い学び」の定義や各教科等の特質に応じた「見方・考え方」との関係について
・短時間を活用した学習活動を行う際の留意点について
・小学校段階において、プログラミングに関する教育を行う際の留意点について

2.新学習指導要領に関する今後の周知・広報活動

【概要】

  新学習指導要領が掲げる「社会に開かれた教育課程」の理念の実現のためには、その趣旨や内容を学校や教育関係者のみならず、保護者や地域の人々、産業会等を含めて広く共有し、社会全体で協働的に子供の成長に関わっていくことが必要。各種説明会やパンフレットの配布、広報動画の作成・配信等のあらゆる場面・媒体を活用して、広く社会に対して説明する取組を進める。

【具体的施策】

(1)説明会の実施
・文部科学省主催の新教育課程説明会(中央説明会)の実施(幼稚園は全国1カ所、小・中学校については、東京、京都、福岡の全国3カ所、計6回の実施)。
・都道府県・指定都市教育委員会が開催する新教育課程説明会(地方説明会)について、求めに応じて文部科学省より講師を派遣(8~10月に全国各地で開催)。
・新学習指導要領の考え方を踏まえた教科書の改善・充実のため、教科書会社に対して説明会を実施。
・これら以外にも、教育委員会や学校関係団体、私学団体等の求めに応じ、全国各地で実施される説明会に講師を派遣

(2)パンフレット等の配布
・新学習指導要領等の趣旨をわかりやすくまとめたパンフレットを作成し、全国の学校や保護者に配布
・新学習指導要領の冊子を全国の幼稚園・小学校・中学校等の全教員に配布。
・学習指導要領の趣旨を詳細に説明する「学習指導要領 解説編」を新教育課程説明会において配布するとともに、ホームページ上にも公開

(3)優れた実践事例の共有・解説動画の配信
・独立行政法人教職員支援機構による「校内研修シリーズ」を始めとする、講義動画などの研修教材の提供(機構ホームページにて公開)。「校内研修シリーズ」に文部科学省教科調査官等による新学習指導要領の解説動画を掲載予定
・独立行政法人教職員支援機構が設置した「次世代型教育推進センター」による、全国の教育委員会等の優れた取り組みの成果を公表・共有する「次世代型教育推進セミナー」(全国20カ所)の実施や、「主体的・対話的で深い学び」の実現を目指した「授業実践事例」、「研修実践事例」等のホームページ上への公開

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初等中等教育局教育課程課教育課程企画室