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資料6 現行の学習指導要領の成果と課題,見直しに関する意見(例)-道徳,特別活動,体育,保健体育-

道徳・特別活動

総会での意見
  • 現代社会は豊かな社会であり、若者の学ぶ目的が不明瞭なものとなっている。このため、体験活動が重要。
  • 若者に対して、内面的な道徳や規範性をどのように育成するか検討する必要がある。
  • 自然体験の中で感性を養うべきであり、今の子どもは体験したことを表現する力が不足している。
  • 現在、キャリア教育として様々な活動が行われているが、好きなことを探すだけでは、働く意欲にうまく結びつかない面もあり、生きていく力、働く力を身に付けることも重要。


教育課程部会での意見
  • 戦後教育に不足しているのは知識教育ではなく、人格教育である。単に学力だけではなく、バランスのとれた人間を育てることが重要。
専門部会での総論的意見
  • 豊かな心と確かな学力は二項対立的なものではない。確かな学力の中心になるしなやかな心の力を育てることが必要。
  • まずは、自尊感情をもって自分を大切にする、次に、社会の中で助け合って生きることを身に付けさせる。自助、共助、そして、充実した人生という順序立てが必要。
  • 中学校の段階では、心身のストレスを発散できるよう、道徳の時間の取組と体験活動を組み合わせた指導を充実するとともに、基本的生活習慣の指導の徹底など、ポイントを組み合わせた指導が重要。
  • 道徳の内容項目を豊かな心をはぐくむという観点から見直してみると幅が出る。自己肯定感や主体性を持った判断を含めて考えることが現代の子どもや教師にも適合するのではないか。
  • 道徳の内容は全教育活動ではぐくむ必要があること、各教科でしっかり指導する必要があることを明示してもよいのではないか。
  • 特別活動の目標について、望ましい集団活動を通して社会性や協力する態度を育成することを一層重視したい。
  • 特別活動のそれぞれの内容の意味の明確化と内容相互の関連付けが重要である。
  • 授業で心の問題を取り上げようとするとき、ざわついた中で始めるのではなく、例えば、まず姿勢を正し、深呼吸、瞑目して安定した状態からはじめると、子どもの様子もかなり違ってくる。
  • メディア社会で、子どもの心の持ちようが露呈しやすく、また仮想の世界に埋没しがちである。メディア経由でも対面の場合と同様、協調性や正義感が必要であり、また現実の豊かな体験が大切である。

道徳

  調査結果等に基づく成果と課題(例) 意見(例)
1.自分自身に関すること
  • 基本的な生活習慣、善悪の判断、目標や希望と勇気、真理愛、自己の向上など
  • テレビの視聴時間が長いなど、生活習慣が確立されていない。
  • 学業や職業に対して無気力な若者が増えている。
  • 諸外国に比べて自己肯定感が低い。
  • 我慢できず、すぐにあきらめる傾向が強くなったのではないか。
  • 小学校高学年から中学生にかけて心の発達が進まず、幼くなっている。
  • 自分のよいところに目を向け、そこを大事にして個性をはぐくんでいってはどうか。
  • 特に、思春期においては、子どもたちが自分の感情を理解し、それを表現したり、コントロールしたりする力が大切。
  • 自己肯定感を育てる指導が、自尊感情を肥大化させすぎるという懸念もある。品性、知性、人権感覚とのバランスが必要。
2.他の人とのかかわりに関すること
  • 礼儀、思いやり、感謝、友情や信頼、寛容や謙虚など
  • 友だちとのことが学校生活の不満になったり、他人といると疲れると思う子どもがいる。
  • いじめの問題も引き続き取り組むべき状況にある。
  • 他人の話が聞けない、自分をうまく表現できない子どもが増えているのではないか。
  • 自尊感情は、家族や社会との関係性の中で育まれる。社会との接点を意図的に作ることが必要。
  • 人間関係では、嫌なものは嫌という力も大切。
  • ものの見方とともに、スキルも必要。例えば、お礼を言うことを練習し、お礼を言うと周りが喜んでくれる。こうした体験も、体験が乏しい今の子どもたちには必要。
  • 他人とのかかわり合いから逃げたい気持ち。反面、何かをしてあげたい気持ち。そのギャップにどう対処するかが問題。
  • 道徳教育は、人間の利己的なことなど否定的な面を伏せて進むことはできない。なぜそうなるのか踏み込む教育の工夫が必要。
3.自然や崇高なものとのかかわりに関すること
  • 自然愛、生命尊重、畏敬の念など
  • 生命に対して、実感をもって理解できていない子どもがいる。
  • どうやって生命を実感させるか。外部講師を活用するなどにより、授業を工夫することは可能である。
  • 美しいものに感動する、人間の力を超えたものに畏敬の念を持つ。こうしたことは重要だが、実際に教えることが難しい。
  • 自然の力など人間を超えるものとのかかわりに目を向け、それに対する我が国の伝統的な価値観を掘り下げていくことが必要。
4.集団や社会とのかかわりに関すること
  • 社会的役割と責任、法やきまりの遵守、公正・公平、正義、勤労、奉仕、家族愛、郷土や国を愛する心、世界平和への貢献など
  • 諸外国に比べて、規範意識が低い。生徒が授業を受ける姿勢は優れている
  • ボランティアなどで活躍する若者がいる。
  • 人のものを盗んではいけない、人に迷惑をかけてはいけない、などは教え込むことが大切。一方で、自律する心をはぐくむ大切さもある。
  • 郷土や国を愛する気持ちをきちんと育てていくことが重要。
  • 地域、郷土、国などの言葉の概念と、それが自分の生活とどう結びつくのかを押さえる必要がある。
  • 日本の伝統的な文化が持っている価値について、ほとんど教えられていないのではないか。庭を見て感動するなどの感性をどう育てていくか検討が必要。

特別活動等

  調査結果等に基づく成果と課題(例) 意見(例)
1.学級活動、生徒会活動、クラブ活動等
  • 望ましい人間関係、自主性、自発性、規則の遵守、協力の精神、異学年との交流など
  • 学級活動:児童生徒の活動状況についての学校側が十分満足とする度合は、小学校で6割弱、中学校で4割強、高校で3割強。
  • 生徒会活動:児童生徒の活動状況についての学校側が十分満足とする度合は、小学校で約7割、中学校で約6割、高校で約5割。
  • 学級における担任と児童生徒のふれあいが非常に大事である。
  • 道徳の内容のように、発達段階に応じて内容を系統的に示すことが必要なのではないか。
  • 昔は、学校外で自治の力を身に付けることもできたが、今は、学校の中で教育の一環として設定せざるを得なくなった。
  • 今足りないのは、いろいろな問題を、子どもが自分たちで話し合って解決する力を身に付けることである。
  • 集団の中で協力し合いながら課題を解決し、よりよい個人、よりよい集団になることに喜びを感じる人間を育てることが大事。
  • 自己中心性や社会性の欠如が言われる中で、異年齢集団活動がしっかりできるようにすることが大切。
2.学校行事、体験活動等
  • 入学式・卒業式、運動会、修学旅行、社会奉仕体験活動、職業体験活動など
  • 学校行事:児童生徒の活動状況についての学校側が十分満足とする度合は、小中学校で約8割、高校で約6割。
  • 学校行事の準備の時間が十分確保できていない実態がある。他方、行事が多すぎて消化に追われるという実態もある。
  • 児童生徒全員が参加する社会奉仕体験活動は、各学年ごとに、小学校で2~4時間、中学校で4~5時間、高校で2~3時間実施。
  • 社会奉仕体験活動を通じて、地域の一員としての自覚、環境への意識、コミュニケーケーションの大切さなどの成果が見られる。
  • 社会奉仕体験活動や職業体験活動の受け入れ先を探すことが負担となっている。
  • 思いやりや助け合いの大切さは、多くの仲間と体験的な活動などを実践することで実感し、一層身に付いていくので、実体験の機会や場を意図的・計画的に設定することが大切。
  • 異質な他者とかかわることは重要であり、自然体験、社会体験、生活体験などを行う場や機会を学校や地域社会の中でつくっていく具体的な方法を検討することが必要。
  • 体験活動を行うだけでなく、体験から学んだことを整理し、自分の生き方と結びつける時間を持つことが大切。
  • たくさんの行事を次々に行うと、効果が薄くなるので、行事の精選が必要。
  • 学校行事の精選という名目で、手間ひまかけてみんなでつくり上げるものが削られているが、それでよいか。
  • 集団宿泊行事は、現在は、ほとんど1泊2日。道徳の内容を意識した活動や一定の期間の確保が必要。
  • 発達段階に応じた職場や職業などに関する体験活動が必要。
  • 教員自身が社会の仕事の様子を把握できていない気がする。PTAなどの組織的支援体制が必要。

体育・保健体育

教育課程部会での意見

  • スポーツを多く行い、体力の向上だけでなくチームワーク、連帯感などを子どもに植え付けることが必要。

健やかな体を育む教育の在り方に関する専門部会における審議の内容

  • 学習指導要領の不断の見直しの一環として、体育・保健の分野を中心として、健やかな体を育むという観点からの教育の在り方に関して、「目的」(初等中等教育終了の段階ですべての子どもが身に付けているべきミニマムは何か?)については、方向性のみを示す抽象的な目的を安易に掲げぬよう注意しつつ、できる限り具体的なものとなるように留意して検討。
主な論点の柱 検討に基づく留意点 主な検討内容
1.体育の目的の具体的な内容
「すべての子どもたちが身につけるべきこと(ミニマム)は何か。」
  • 「身体能力」について
  • 「態度」について
  • 「知識」について
  • 「経験」について
  • 積極的に運動をする子どもたちとそうでない子どもたちの体力低下への対応など、保健体育審議会、中央教育審議会スポーツ・青少年分科会の答申等や文部科学省の「スポーツ振興基本計画」に盛り込まれた考え方に留意して検討している。
  • また、学校という限られた範囲のみで考えるのではなく、「空間的な広がり」(1.家庭・地域の実態変化の把握、2.学校・家庭・地域の関連性、3.学校から家庭・地域への発信)や、「時間的な広がり」(1.生涯を通じてスポーツに親しむ基礎の構築、2.生涯を通じてスポーツに親しむ態度の育成)にも留意して検討している。
  • 体育の目的の具体的な内容(すべての子どもたちが身につけるべきこと)について、「身体能力」「態度」「知識」「経験」の4つの分野に分けて検討を行い意見が集約されつつある。
  • 「身体能力」については、「身体能力の要素」「社会生活において必要な身体能力、生涯にわたってスポーツに親しむための身体能力」の2つの観点から目的を分けて検討を行い意見が集約されつつある。
  • 「態度」については、「価値的な態度」、「規範的な態度」に分けて検討を行い意見が集約されつつある。
  • 「知識」については、「運動やスポーツに関する知識」や「運動やスポーツに関する思考・判断」「運動やスポーツにおける健康・安全に関する知識」の3点に分けて検討を行い意見が集約されつつある。
  • 「経験」については、「『体を動かすこと』に関する経験」、「『競争・達成』に関する経験」、「集団活動の経験」の3点に分けて検討を行い意見が集約されつつある。
  • 体育に関し「引き続き『目的』の特定を行うための検討」と「その目的を達成する『手段』(学習指導要領の具体的な内容)の特定を行うための検討」を行うに当たって留意すべき事項について検討を行い意見が集約されつつある。
  • 見直された学習指導要領を踏まえ、各学校において体育の授業が適切に行われるために、留意すべき事項として、「学校運営・指導方法の工夫・改善」「教育委員会・学校の独自の目的・内容の設定」「家庭・地域との連携」「指導者の養成・確保」などについて検討を行い意見が集約されつつある。
2.保健の目的の具体的な内容
「すべての子どもたちが身につけるべきことは何か。」
  • 「心身の健康」について
  • 「環境と健康」について
  • 「安全」について
  • 運動・栄養・休養・睡眠の調和のとれた生活習慣の確立の重要性など、保健体育審議会や中央教育審議会スポーツ・青少年分科会の答申等で示された考え方に留意して検討している。
  • 「自他の命を大切にする」「次の世代につながる教育を進める」「情報を収集し正しく理解し判断する力を育成していく」「知識を行動に結びつける力を育成していく」という視点に留意して検討している。
  • 保健の目的の具体的な内容(すべての子どもたちが身につけるべきこと)については、「心身の健康」「環境と健康」「安全」の3つの分野に分けて検討を行い意見が集約されつつある。
  • 学習指導要領の具体的内容を今後検討するに当たって留意すべき事項として、「学習指導要領の内容の精選」「保健の開始時期」「保健と他教科の関係」「保健と体育の連携」などについて検討を行い意見が集約されつつある。
  • 見直された学習指導要領を踏まえ,各学校において保健の授業が適切に行われるために,留意すべき事項として、「指導方法の工夫・改善」「学校全体での取組」「保護者・地域との連携や働きかけ」「教員の資質・能力の向上」などについて検討を行い意見が集約されつつある。
3.「性教育」「食育」について
  • 学校での性教育の在り方と内容について
  • 食育の充実について
  • 学校での性教育の在り方、教科、道徳、特別活動における指導内容の体系化の必要性等を検討している。
  • 食育については、指導の充実を図る必要があるとの観点から、学習指導要領における食の指導の位置付け等を検討している。
  • 性教育については、「性教育として求められる内容」「それぞれの教科における性教育に関する指導内容」「指導計画の作成等に当たっての留意点等」などについて検討を行い意見が集約されつつある。
  • 食育については、「学習指導要領における『食育』の推進についての明確化」「それぞれの教科等における食に関する指導内容の明確化・体系化等」「指導計画の作成等に当たっての留意点等」などについて検討を行い意見が集約されつつある。

お問合せ先

初等中等教育局教育課程課教育課程企画室

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