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教育課程部会(第100回) 議事録

1.日時

平成28年11月21日(月曜日) 10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省 東館3階 講堂

東京都千代田区霞が関3-2-2

3.議題

  1. 「次期学習指導要領等に向けたこれまでの審議のまとめ」に関する関係団体からの意見聴取の結果等について
  2. 答申に向けた意見交換
  3. その他

4.議事録

【無藤部会長】    それでは、定刻になりましたので、ただいまより中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会第100回を開催いたします。本日は、お忙しい中、御参集いただきまして、誠にありがとうございました。
  本日でございますけれども、企画特別部会にて行われました関係団体ヒアリングの結果のまとめについて御報告をいただきます。そして、答申に向けて記述の充実を図る事項につきましての御審議をいただきたいと思います。
  それでは、事務局から配布資料についての御確認をお願いいたします。
【大杉教育課程企画室長】    配布資料の確認をさせていただきます。本日、議事次第のとおり、資料1から5を配布させていただいております。また、関係団体ヒアリングの際に関係団体から提出されました資料につきましては、机上の向こう側のファイルの山の中のオレンジ色のファイルに置かせていただいております。その下には、ヒアリングを行った団体以外から届けられました要望書をファイルにとじさせていただいております。本日の資料、不足等ございましたら、事務局までお申し付けくださいませ。
  また、いつものように机上にタブレット端末を置かせていただいております。参考となる資料等を掲示させていただいておりますので、詳細は議事次第の裏面の目次をごらんいただければと思います。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。それでは、これより議事に入ります。
  本日も、報道関係者より会場の撮影及び録音の申出があり、これを許可しておりますので、御承知おきください。本日でありますが、「審議のまとめ」に係る関係団体からの意見聴取の結果について事務局より御報告を受けます。その後に、財政制度等審議会資料についての文部科学省の見解、高大接続改革の進捗状況、教育公務員特例法等の一部を改正する法律につきましての御報告をいただきます。その後、答申に向けて記述の充実を図る事項について御議論をいただきたいと思います。
  それでは、まず、「審議のまとめ」に係る関係団体からの意見聴取の結果につきまして事務局から資料の説明をお願いいたします。
【大杉教育課程企画室長】    失礼いたします。本日、資料1-1、資料1-2をごらんいただければと思います。まず、資料1-2の1枚紙でございますけれども、教育課程企画特別部会で4日間にわたり関係団体から意見聴取をさせていただいたところでございます。対象となった団体は、ごらんの50団体ほどでございます。既に10月6日に実施されましたものと10月17日に実施された第1回目、第2回目分は、この会議におきましても報告をさせていただいたところでございますので、本日、特に第3回目、第4回目の資料を御紹介させていただきたいと思います。
  冒頭申し上げましたように、ファイルの奥側の山のところに黄色いファイルがございますので、お手元に御用意いただけますでしょうか。発表団体からの提出資料となってございます黄色いファイルでございます。黄色いファイル、お開きいただきますと、目次がございまして、第1回、第2回、ここまでは既にこの会議でも御紹介をさせていただいたところでございます。第3回、第4回の分につきまして、本日、概要ではございますけれども、御紹介をさせていただきたいと存じます。
  右側に、タグで第3回というのが付いてございますので、お開きいただけますでしょうか。第3回をお開きいただきますと、国立大学協会から第3回分の資料をまとめて付けさせていただいております。順に、概要のみになりますけれども、御紹介をさせていただきます。
  国立大学協会からは、特に高等学校教育改革の方向性ということで、高大接続改革の方向性とも併せながら、今回のアクティブ・ラーニングというような視点、資質・能力の育成ということ、こうした方向性については賛同するという御意見を頂いております。
  このために、1ページ目下にございますように、教員の力量の一層の向上あるいは負担の軽減、業務改善に向けた取組も必要であるというような御意見を頂いているところでございます。
  また、2ページ目、183ページというところになりますけれども、「『審議まとめ』の具体的記述について」ということで、今回、資質・能力、どのような力が身に付くのかを明確にし、生きる力を育んでいくということ、学習の基盤となる力や現代的な諸課題に対応して求められる力が教育課程全体を通じて育成されるように整理していくといった枠組みの見直しの方向性については高く評価できるという御意見を頂いておりまして、こうしたことと現在、高大接続改革の中でされている議論の整理も図りながら、分かりやすい記述に努めていただきたいということでございます。
  また、185ページ目、「高等学校教育の質保証」ということで、今回の改革を通じて、高等学校卒業が保証する能力とは何かを明確にすることを望みたいという御意見も頂いているところでございます。
  また、187ページ目、一番最後にございますように、指導要領の具体的な策定や運用の検討に当たっては、大学関係者とも密な連携を希望したいということでございます。
  続きまして、189ページ目、日本教育大学協会からの御意見でございます。「審議のまとめ」についてということで、方向性について御賛同いただきながら、今回の資質・能力の整理、あるいは学力の3要素等の整理というようなことを、学校現場が混乱することのないように分かりやすく示していただきたいということ。
  また、189ページ目下にございますように、今回の改訂において、学習指導要領の枠組みを整理して、学びの地図として示すことを提言していることは、学校における教育実践に大きく貢献するものではないかという評価。191ページ目にございますように、これを学習指導要領本体は元より、総則や解説資料など工夫して、分かりやすく示していただきたいということでございます。
  また、アクティブ・ラーニングの視点につきましても、様々な視点から、これまでの議論との整合性でありますとか、これからの学習方法としての意義というようなことを分かりやすく共有できるようにということ、小学校におけるプログラミング教育の導入につきましては、内容について安易に小学校に委ねることなく、責任を持って、どんな内容を実践していくのか、環境整備と併せて整理していただきたいということ、外国語教育への対応というところでは、193ページ目にございますように、教員研修が充実されるよう、条件整備、財政措置の拡充ということで御意見を頂いているところでございます。
  その他、学習指導要領の理念の実現のための条件整備、また、教員養成系大学・学部の立場から、教員の資質・能力向上の必要性、教育支援人材の育成の必要性、195ページ目でございますけれども、教員養成の質の向上に係る財源の確保の必要性、また、免許制度の実質化の必要性という御意見も頂いているところでございます。
  続きまして197ページ目、日本私立短期大学協会からの御意見でございます。学校段階間の接続・連続の重要性ということで、各学校段階での学びが着実につながっていくような確保の重要性、それから、外国語教育、小学校での導入につきましては、教員の人材養成整備の必要性、また日本語教育も併せて充実していくことの重要性、それから、アクティブ・ラーニングの重要性につきましては、教職員が校内研修や多様な研修の場を通じて理解を深めるようにしていくことの重要性ということ。
  また、199ページ目、「高大接続の視点から」でございますけれども、現在実施されている高大接続改革との整合性を十分考慮されたいということ、また、特に幼稚園教諭に係りましては、離職率の高さが問題になっているなど、労働条件が厳しき状況にあるということも含めた改善の必要性ということで御意見を頂いているところでございます。
  201ページ目、全国都市教育長協議会からは、今後の社会に開かれた教育課程ということへの期待とともに、教員研修の重要性、業務の効率化、多忙化解消、情報化の推進、授業時間の確保、中学校における部活動に関する実施体制の整備の必要性、保護者や地域との情報の共有の重要性について御意見を頂いたところでございます。
  203ページ目、日本私立中学高等学校連合会から御意見を頂いております。今回の議論に関しまして、資質・能力の三つの柱ということ。特に主体的に学習に取り組む態度や高大接続改革における主体性、多様性、協働性の概念の整理を分かりやすく説明していただきたいということ。枠組みの改善につきましては、教育現場でカリキュラム・マネジメントをしっかり実施していくことにより、各教科目の在り方が縦割りにならないような工夫が必要ではないかということ。また、内容面に関しましては、特に歴史系科目、生物系科目など、用語が膨大になっているというような課題もしっかり対応していく必要があるのではないかということ。
  また、205ページ目でございますけれども、資質・能力ということ、教師による様々な創意工夫を踏まえて機能していくものではないかということの視点。あるいは、アクティブ・ラーニングにつきましても、教材、教科書がどのような内容になるのかということも含めて、現場に混乱がないように留意されたいということ。また、条件整備と財政的支援が不可欠であること。一番最後に、子供たちに過重な負担が掛からないような、子供たちの立場に立って改革が行われるように配慮されたいという御意見でございます。
  207ページ目、全国学校栄養士協議会からは、理念について、今回、何を学ぶか、どのように学ぶか、何ができるようになるかという視点、大変重要で意義深いということである。カリキュラム・マネジメントの考え方にも期待ということ。
  併せて209ページ目でございますけれども、学びの地図として示される指導要領に基づき、全ての学校において食育が確実に行われるようにということ。また、教科横断的な視点ということで、211ページ目でございますけれども、体育科、家庭科、特別活動など、関連する各教科等を通じて横断的に図られるようにということでございます。
  そのための具体的な手だて、あるいは、個々の児童生徒のすぐれた活動を取り上げることの必要性、義務教育9年間を見通した視点の重要性ということ。あるいは、給食の時間における学級担任と栄養教諭の連携というようなこと。それから、213ページ目でございますけれども、家庭科、技術・家庭科における食育の実施に当たる視点の重要性、栄養教諭と担任との連携ということ。また、全体指導と個別指導がしっかりと有機的に連携されるようにということでございます。また、215ページ、栄養教諭の配置基準定数の見直しの検討、それから、義務教育における学校給食の中での充実した食育の推進ということでございます。
  217ページ目、日本体育協会から御意見を頂いております。217ページ目、下にございますように、スポーツの役割と学校体育と運動部活動ということ。特に今回、「する、みる、支える、知る」というスポーツの多様な関わりの視点が重要であるということで御意見を頂いております。
  また、218ページ目ございますように、生涯にわたって豊かなスポーツライフを実現するための基礎を身に付けるためにはどのようなことが重要であるかということ。スポーツの価値の理解、また、様々実施していただいておりますプログラムの重要性、暴力の根絶、それからプレイフルネスという概念についても御紹介いただきながら、主体的な学びの重要性も御紹介をいただいたところでございます。プレイフルネスにつきましては、221ページ目の下に具体的に記述されているところでございます。
  続きまして225ページ目、全国高等学校文化連盟から御意見を頂いているところでございます。改訂の中での、社会に開かれた教育課程の重要性、真のキャリア教育の視点の重要性ということ、それから、今回の社会に開かれた教育課程の理念の重要性、そういったことと資質・能力の育成、評価の在り方、あるいはカリキュラム・マネジメントの重要性、227ページ目でございますけれども、アクティブ・ラーニング、その重要性とともに、地域や生徒の実態に応じた柔軟な在り方の重要性についても御意見を頂いているところでございます。
  学校段階別にも、幼児教育、小学校、国語教育との連携、諸外国、外国語活動の導入、あるいは、今回の時数の確保の重要性。また、中学校につきましては、教育活動を通じて人格的な成長、部活動、教員の指導が過熱化しないようにということ、あるいは、主体的・自発的な参加という原点を忘れないようにということ。あるいは、229ページ目、高等学校で特に大学入学者選抜の中でどのような力が評価されているのかということとの関係性。イからキにわたりましては、各教科等における個別の点についても御意見を頂いております。また、クにおきましては、インクルーシブ教育システムの構築の重要性も御意見を頂いているところでございます。
  231ページ目、全国公立文化施設協会から御意見を頂いております。特に文化・芸術をより積極的に教育の現場にという視点から、文化芸術基本法の前文なども御紹介いただきながら、文化・芸術プログラムを学校教育に取り入れていくことが重要なツールになるということ。233ページ目、本物の文化・芸術に触れる体験ということを、様々な機会を通じて、地域や学校差が生じないように条件整備を図っていただきたいという御意見を頂いているところでございます。
  235ページ目、日本宗教連盟からの御意見を頂いているところでございます。宗教知識教育、宗教文化教育の重要性、世界の主要な宗教に関する知識、理解ということ。そうしたことが、237ページ目にございますように、相手の価値観への理解、あるいは持続可能な開発のための教育につながっていくのではないかということ。
  239ページ目、学校教育における宗教の位置付けも含めて、241ページ目、一番最後にございますように、命の尊厳や思いやりの心の育成、豊かな人間性の基盤形成、自立的に生きるために必要な力の根底を支えるものとしての重要性について御意見を頂いているところでございます。
  243ページ目、全国都道府県教育長協議会からの御意見を頂いております。社会に開かれた教育課程を実現するという考え方に賛同するということ。そして、そのために必要なカリキュラム・マネジメント、アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善、これらを実現していくためには、必要な体制を構築していくことが重要であるということ。また、244ページ目以降は、具体的にカリキュラム・マネジメントの実施、全ての教職員の共通理解を図っていくこと。また、高等学校の公共の新設につきましては、教材の在り方、キャリア教育との関係性、食育の重要性、245ページ目、防災に関する学習の充実、アクティブ・ラーニングの視点を分かりやすく整理していくことの重要性、キャリア教育の更なる推進ということ。246ページ目、インクルーシブ教育システムの構築の重要性、学校評価の充実の重要性。247ページ目は、学校段階等別、教科等別に御意見を頂いておりますけれども、幼児教育終わりまでに育ってほしい10の姿の示し方、あるいは、保育所保育指針等との整合性、小学校、特に外国語教育につきまして、教員研修や人材確保の重要性、248ページ目、授業時間の確保、教材・評価の在り方、249ページ目、プログラミング教育の内容、それから、中学校につきましては、部活動の持続可能な在り方、実効性のある指導体制の構築、高等学校それぞれの教科等につきまして、それから、特別支援学校につきましても、論点につきまして御意見を頂いております。指導体制、あるいは教育課程の取り扱いでございます。
  それから、高大接続システム改革との関係について251ページ目、あるいは、理念を実現するための加配定数の充実、あるいは専門性の確保。252ページ目、「チーム学校」の重要性、ICT環境、253ページ目、学校図書館の充実等について御意見を頂いているところでございます。
  255ページ目、日本教職員組合からの御意見でございます。これまでの審議に敬意を表しますということ。加えまして、教育内容と条件整備の関係性ということで、既に学校では教職員が担当する持ち時間が限界に達しており、教材研究や授業準備の時間の確保が困難になっていること、時間外勤務を行わざるを得ない状況になっていること、257ページ目にございますように、子供たちの主体的な学びを進めるためには、教材研究や授業準備の時間、子供には授業時間内でのじっくり考える時間や学び合う時間の確保が重要ではないかという御意見を頂いております。
  それから、外国語活動や外国語の教科化につきましては、指導体制について学校現場の不安を払拭できるような体制をしっかり作っていただきたいこと、また、外国語を中学校で学ぶ内容を単に前倒しするのではなく、体験的な学びとなるようということでございます。特別の教科、道徳の評価の在り方、方法については今後も十分な検討が必要であるということ。
  259ページ目、高等学校の教科・科目の見直しにつきましては、高校における教員定数改善等をはじめ、条件整備も併せてしっかりと検討していただきたいということ。部活動につきまして、子供の主体的・自発的な参加によるものであるという原則をしっかりと確認すること。アクティブ・ラーニングの視点につきましては、261ページ目にございますように、指導要領に具体的な方法を記載することは避けるべきであること。カリキュラム・マネジメントにつきましては、各学校の特色や実情を生かしたカリキュラム・マネジメントが実施されるようにということ。インクルーシブな教育への方向性ということで、特別支援教育について。また、外国につながる子供の教育について。あるいは、263ページ目、幼児教育について。また、特別活動、キャリアパスポートの作成、条件整備等について御意見を頂いたところでございます。
  265ページ目、全国教育管理職員団体協議会からの御意見でございます。学習指導要領、今回の改訂の方向性に賛同するということ。ただ、学力向上を強く求める余り、知・徳・体、感性の調和の取れた豊かな人間性の育成のバランスが崩れないようにということ。また、伝統や文化に関する教育の重要性、生きる力の理念が実現できるよう、構造を分かりやすく整理していくこと。日本語や我が国の伝統文化に関する教育の重要性。幼小中高、大学教育、生涯教育までの一貫した流れを見通せるようにということ。また、地域社会の近年の衰退というようなことも進んでいるという地域の実態を踏まえた上で、学習指導要領は示されるようにということ。また、様々なパンフレットの作成も含めて、理念の共有ということ。それから、アクティブ・ラーニングにつきましては、研修をしっかり行っていく必要があること。カリキュラム・マネジメントにつきましては、人、物、学校予算等の充実も並行して求められることから、行政の理解も十分必要であること。ICT環境の整備等についても御意見を頂いております。
  また、小中の標準授業時数ということで、特に小学校の外国語活動の時数の確保、体制整備、指導体制に関する課題、それから、269ページ目でございますけれども、学校運営上の懸念ということで、特に小学校高学年の担任への負担をしっかり考えてほしいということ。また、プログラミング教育、インクルーシブ教育への対応。また、1週当たりの授業時数が少ない教科の扱いでございます。それぞれの充実について検討を深められたいということでございます。
  271ページ目、全国高等学校PTA連合会から御意見を頂いております。社会に開かれた教育課程という今回の改訂の方向性、高く評価したいということ。キャリアパスポートの導入への評価、地域社会の要請、保護者の願いを受け止め、社会全体で人材育成する視点でカリキュラム・マネジメントを実施していただきたいこと。また、高大接続改革との連動により、大学入試改革も早期に実現してほしいこと。また、教科・科目の指導内容の見直し、教員の学ぶ時間の確保も念頭に置きながら実施してほしいこと。また、273ページ目、アクティブ・ラーニングでございますけれども、子供たちの自立心を伸ばすという視点で、単なる型の転換にならないようにしてほしいということでございます。
  275ページ目、全国幼児教育研究協会からの御意見でございます。幼児期の終わりまでに育ってほしい姿の示し方ということで、この示し方について、資質・能力との関係性など、趣旨を受け止めやすい示し方の工夫。また、周知の工夫ということで、様々、改訂の趣旨が的確に伝わるような工夫をお願いしたいこと。また、アクティブ・ラーニングという中で、幼児の学びを深めるための学級定員数の在り方、人的な環境の整備ということ。277ページ目でございますけれども、今後、幼児教育アドバイザーも含めて、教員の力量を高めていくための研修を充実する指導者やリーダーの配置について御配慮いただきたいこと。
  また、近年、保育時間が長くなってきていることも踏まえながら、研修体制の整備についても御配慮いただきたいということ。また、子供たちの多様性を受け止める力を育む学級経営を進めるための体制整備、近年の日本語の指導が必要な幼児の入園等も含めて、特別支援教育の対応なども含めて、こうした体制整備も御意見等を頂きたいとの御意見を頂いているところでございます。
  279ページ目、全国特別支援学校長会からの御意見でございます。「改訂の基本的方向性について」ということで、資質・能力の三つの柱も、特別支援教育におきましても基本的に目指す方向性は同じでございますので、こうした力の在り方について具体的な姿を描いていくことが重要であること。社会に開かれた教育課程でございますけれども、これまでも特別支援教育、外部との連携、人材の確保、社会との連携、密接に連携した学習活動の充実ということで図ってきたところでございますけれども、今後こうしたことを積み重ねも生かしながら、社会に開かれた教育課程という理念を教育内容に分かりやすく反映し、発信、説明していくことが重要であること。また、「特別支援学校におけるカリキュラム・マネジメントの実現について」ということで、マル1からマル5の視点の重要性を示していただいているところでございます。
  また、センター的機能ということで、特別支援学校が他の学校種に対して持つ役割として、センター的機能が極めて重要であること。その重要性をマル1からマル3にわたってまとめていただいているところでございます。
  また、283ページ目、各学校段階、各教科等における具体的な方向性ということで、視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、病弱等に準ずる教育課程についての在り方、知的障害者である児童生徒に対する教育課程についての在り方、自立活動についての在り方、指導要領の実施に必要な諸条件の整備についてということ。マネジメント機能の充実も含めてということ。それから、人材確保等も含めて御提言を頂いているところでございます。
  続きまして、287ページ目、全国養護教諭連絡協議会からの御意見を頂いております。社会に開かれた教育課程の役割への期待ということ、養護教諭がこれまでも様々な子供たちの成長や発達を支援するコーディネーターとして果たしてきた役割が、こうした視点の中で更に大きくなっていくこと。「チーム学校」の具現化の中で、社会に開かれた教育課程の実現を目指していくことが重要であること。また、教科横断的な視点で健康教育を推進していくことの重要性。また、289ページ目以降は、資料等も添付していただきながら、それぞれの教科等における改訂の具体的な方向性、体育・保健体育における健康課題への対応。特別活動における一人一人の成長や健康安全な生活の実現を目指した活動。また、289ページ目の下から、特別支援教育の充実、291ページ目からは、教員の資質・能力の向上や指導体制の整備・充実など諸条件の整備について御意見を頂いているところでございます。
  関係するデータ等を、295ページ目以降で添付をしていただいているところでございます。
  299ページ目、全国へき地教育研究連盟から御意見を頂いているところでございます。今回の社会に開かれた教育課程という観点からの学校教育の大きな転換ということ、その中で、僻地・小規模・複式学級を有する学校にとっても、こうした理念は同様でありますけれども、そこで行われている教育は、特にこれからの教育に大いに生かすことのできる視点もあるのではないかということでございます。
  例えば、僻地校における、様々な地域の資源を生かした教育内容、地域住民とともに、地域と連携・協働した教育課程の編成。また、複式学級において、直接指導、間接指導も含めて、子供たちの指導の在り方。あるいは、子供たちが課題解決に向けて個人で学習を進めること、グループでの話し合いを充実するといったこと、こうしたことは、アクティブ・ラーニングにもつながるような視点ではないかということでございます。
  301ページ目以降は、こうした僻地・小規模・複式校における教育の充実に向けてということで、特に小学校1、2年生、小1プロブレム等も大きな課題となる中、複式学級の解消、あるいは、外国語、社会科、理科における複式授業の解消、それから、全ての学校への専任教頭、事務職員、養護教諭の配置、303ページ目、ICT環境の整備、僻地教育に関する研究の推進、そして、305ページ目の終わりに、こうした条件整備等も含めて、僻地・小規模・複式校と都市部の学校の差を解消していくことの重要性ということでございます。
  307ページ目、中核市教育長会から御意見を頂いております。今回の改訂の方向性への期待、そして、307ページ目の下から、基本的な方向性への御意見でございますけれども、今回の生きる力の具体化を大いに評価したいということ。こうした中では、例えば、教員の評価の在り方などについて、必要な手順が分かる資料等を示していくことでありますとか、学校と地域を結ぶコーディネーターの役割、ICT環境も含めた様々な条件整備、研修の機会の充実を求めたいということでございます。
  また、各学校段階別でございますけれども、特に学校段階間の接続でございます。幼児教育から高等学校教育までを見通した視点で枠組み作り、あるいは充実を図っていくこと。311ページ目、幼児教育の10の姿の示し方、あるいは言語能力の育成という視点、義務教育9年間を見据えた視点、部活動の在り方でございます。
  また、教科・科目ごとの見直しの視点につきましては、2以降に、それぞれ具体的に示していただいているところでございます。313ページ目、外国語の導入における様々な条件整備の在り方、プログラミング教育の充実の方向性なども含めて、315ページ目、最後にございますように、教職員の負担が増加することになることへの現状の改善にも取り組んでいただきたいという御意見でございます。
  317ページ目、全国公立短期大学協会からでございます。今回の資料、「審議のまとめ」をいかに分かりやすく現場に示していくかという視点。それから、318ページ目以降は、「審議のまとめ」の具体的な記述ぶりにつきまして様々御意見を頂いているところでございます。アクティブ・ラーニングということと評価の関わり、あるいは条件整備、それから、320ページ目からは、各学校段階、教科等への具体的な方向性。方向性に基本的には異論はないけれども、これらの教育課程の在り方と大学、短大教育をいかに有機的に結び付けていくかが今後の課題ではないかという御意見を頂いているところでございます。
  その後ろは、各学校から頂いた意見をそのまま掲載させていただいているということでございます。表のまま、337ページまで続いているところでございます。
  339ページをごらんください。日本私立大学団体連合会からの御意見でございます。これまでの議論の経過に敬意を表するということ、資質・能力の三つの柱の着実な定着、高等学校における資質・能力が大学での学びの土台となるもので、これらの着実な定着に期待、アクティブ・ラーニングの円滑な導入に向けた様々な条件整備、研修機会の充実、高等学校の総合的な探究の時間等における高大連携教育の充実をしっかり考えていく必要があるのではないかという御意見でございます。
  341ページ目でございますけれども、公立大学協会からの御意見でございますけれども、これまでの検討に関して特に御留意いただきたいという視点、具体的には343ページ目に、関係する大学からの御意見の例ということでお示しをいただいておりますけれども、改訂の方向性については賛同し、評価したいということ、特にアクティブ・ラーニングやカリキュラム・マネジメント、キャリアパスポートなどの実現に向かって、その具体的な内容を慎重に議論していただきたいこと、また、教員養成段階での主要課題への対応にも目配りをお願いしたいというような御意見を頂いたところでございます。
  大変長くなりましたが、以上でございます。関係団体からの意見聴取の結果を御紹介させていただきました。
【無藤部会長】    ありがとうございました。今御報告いただきましたことも踏まえまして、後ほど、答申に向けた記述の充実を図る事項について御議論いただきたいと思います。
  その議論に入る前にでありますが、幾つか報告事項がございます。議事次第に沿って、文部科学省より御報告をいただきます。全ての報告が終わった後に、10分程度でございますけれども、質疑の時間を取らせていただきたいと思います。
  それでは、まず、財政制度等審議会の資料への文部科学省の見解につきましての御説明をお願いいたします。
【黄地初等中等教育局企画官】    財務課の黄地でございます。御説明させていただきます。教職員定数の来年度の概算要求につきましては、前回の部会において御説明したところでございますが、これにつきまして、資料2-1にございますように、財政制度審議会におきまして財務省より見解が示されたところでございます。また、こちらに書かれている内容を踏まえまして、11月17日に財政制度審議会の建議がなされたと承知してございますので、この内容及び、これに対する文科省の見解につきまして、資料2-1から2-3を用いまして御説明できればと思います。若干、資料飛びますが、先に資料2-2をごらんいただければと思います。
  こちらの8ページをごらんいただければと思いますが、今年の4月時点におきましては、財務省といたしましては、特に特別支援や外国人児童生徒の増加を踏まえまして、こちらの、特に太線でございますが、「生徒の数に応じた適正な教職員数を見極めながら、必要十分な定数を配置するべきである」ということが言われておったところでございます。
  また、同じ資料を1枚おめくりいただきまして、10ページをごらんいただければと思いますが、こういった発達障害の子供、あるいは外国人児童生徒の子供への対応につきましては、現在、加配定数ということで、政策人数に応じて配分される定数の制度を活用して措置されているところでございます。しかしながら、ここに述べられている方向性といたしましては、こういった外国人児童生徒、あるいは通級指導の対象となる子供につきましては、赤の左の方をごらんいただければと思いますが、今後は予算の裏付けのある定数ということで、基礎定数化し得るものとして分類、整理されているところでございます。ですので、こういった方向性も踏まえまして、今回、外国人児童生徒あるいは通級指導の対象となる生徒につきましては、基礎定数化という方向で要求しておったところでございますが、資料2-1の12ページをごらんいただければと思いますが、11月の段階で方向性が少し変わってきてございます。こちらによりますと、「加配定数」と書いているところの矢印表の左側のところ、四つ目ぐらいの四角の箱に、学校数、クラス数、児童生徒数等に連動しているという箱が記載されているかと思います。4月の段階で同じような資料が掲げられておりましたが、こちらの方で4月の段階では、ここに通級指導あるいは外国人児童生徒という箱があったところ、11月のこちらの資料ではこちらが消えてございます。その上で新しく付け加わった部分として、「他手段との組み合わせ等の精査」ということで、例えば外部人材といったように、ほかに代替的に取り得る手段の方が、費用対効果という観点でふさわしいかどうかも精査した上で、基礎定数化できるものは基礎定数化すべきだということで、方向性が若干修正されているところでございます。
  また、こちらの2-1の資料は、かなり事実誤認や誤解に基づく記載も見受けられるところでございますで、文科省としては、よりよい政策形成を目指すためにも、資料2-3にありますような資料を早急にまとめまして、ホームページにアップしているところでございます。こちらの資料2-3の中で、資料2-1の該当部分は適宜抜粋してございますので、基本的にこちらの資料を使用して御説明できればと思います。
  1枚おめくりいただきまして、ページ1をごらんいただければと思います。ページ1で財政審議の資料を抜粋してございますが、こちらでは子供の数が減少する一方で、教職員の数は40%も増えているのではないかということが指摘されてございます。こちらにつきましての文科省の見解といたしましては、その下の2ページをごらんいただければと思います。
  財務省が言っていますのは、平成元年から平成27年に至るまで、一貫して教職員が増えているというところでございますが、こちらのグラフにもございますように、少なくとも平成元年から平成17年までの間は、教職員定数の改善計画によりまして、確かに先生の数は増えていったという実態がございます。
  一方で、このオレンジの太線のところに御着目いただければと思いますが、特別支援学校や特別支援学級の児童生徒の数の増加を除けば、通常学級の先生方は、少なくとも平成18年から平成27年に至るまで、直近の10か年においてはたった2%の増加にとどまっているところでございます。
  次のページ、3ページをごらんください。財務省が言っておりますのが、国際比較で見ますと、先生1人当たりの生徒数は、主要先進国と比べて遜色ないレベルになっていると言っています。先生1人当たりの生徒数が少なければ少ないほど少人数の指導が可能になるということでございますが、これも先進国と遜色ないから、これ以上、先生を増やさなくてもいいのではないかという主張かと思われます。
  文科省としての問題意識としましては、次の下の4ページをごらんいただければと思います。比較対象する国として、先進諸国ではなくて、むしろ、PISA調査でトップレベルの成績を収めている国と比較すべきではないかという問題意識でございます。右下の図をごらんいただければと思いますが、例えば、フィンランド、エストニア、カナダ、ポーランドといった国々は、日本と同等ぐらいのPISA調査の成績を収めている国でございますが、こちらの教員1人当たりの児童生徒数は、いずれも日本を下回っている状況でございます。したがって、教育条件としては日本を上回るレベルでございます。
  一方で、右下のアメリカ、イギリス、ドイツ、フランスの部分に着目していただければと思いますが、こちらの国は、確かに日本よりPT比が高いところでございますが、実際、PISA調査の成績を見ると、日本よりはるかに下回っている状況でございますので、こういった国々と比べても仕方はないのではないかという問題意識でございます。
  少しページが飛びまして、7ページをごらんいただければと思います。7ページに掲げた財政審の資料で言っておりますのが、基礎定数と加配定数ともに教員と生徒の割合を固定化すれば、それは教育条件が変わらないという前提になるので、子供の数に応じて先生の数も減らせるのではないかという問題意識が示されております。こちらにつきましての文科省の見解といたしましては、8ページをごらんいただければと思います。少なくとも財務省の試算の中では、通級の子供たち、日本語指導が必要な外国人の子供たちの増加傾向は全く反映されていないと思われます。更に言えば、例えば、最近、通級待機の問題と言われますように、現在においても相当数に上る子供さんたちが通級指導を受けられない状況にいるという事態も指摘されてございます。こういった観点が全く反映されていないということでございます。
  今後もこういった子供たちが増えていく傾向がある一方で、財務省の試算では、加配の先生も含めて先生の数が減っていくという試算でございますので、当然のことながら、これを放置してしまいますと教育条件が悪くなるのではないかという問題意識でございます。
  次、10ページをごらんいただければと思います。10ページの財政審の資料で言われておりますのが、外部人材といったように、他の手段を取れば、先生は必ずしも必要ではないのではないかということで、その組み合わせについて費用対効果の観点から、どういった組み合わせが最適なものかをしっかり検証しなければいけませんということでございますが、これにつきましては、下の箱にも書いてございますように、教員と専門スタッフでは、そもそも職務内容や対象となる児童生徒が異なるものでございますので、例えば、専門スタッフを増やせば先生が要らなくなるというものではないのかなということで考えてございます。
  同様に12ページをごらんいただければと思いますが、こちらは外国人の日本語指導につきましても、専門スタッフを置けば先生は必ずしも要らないのではないかという問題意識の資料が掲げられてございますが、こちらについては13ページをごらんいただければと思います。そもそも子供たちの日本語能力に応じて適切な対応の方式が異なるというものでございます。13ページの中ほどに、児童生徒の日本語能力の段階を掲げてございますが、例えば、ステージ1に至るまでの、日本に来たばかりで日本語もままならない状況においては、当面は社会生活に必要なサバイバル日本語を身に付けていただく段階でございますので、こちらは日本語支援員あるいは母語支援員といった外部人材の活用が適切な段階でございます。一方で、ステージ2からステージ4にございますように、いよいよ日本の学校において教科も学ぶという段階に進んだ場合には、日本語指導と教科指導を統合的に組み合わせながら指導を行うことになりますので、ここでは外部人材より、むしろ専門的な研修を受けた外国人児童生徒などを担当する教員が必要になるということでございまして、まさに我が方としてはこの点に着目して、必要な基礎定数化を要求しているというものでございます。
  次に、14ページをごらんいただければと思います。特別支援教育について3点ほど、財政審では問題意識が示されてございます。まず第1点目は、特別支援教育において、学級規模と学力の間に有意な関連は見られないという研究例が存在することを述べてございます。これにつきましては、またお時間があれば、15ページをごらんいただければと思いますが、基本的に特別支援教育は子供たちの自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するものでございますので、必ずしも学力だけでその成果が測られるものではないことをしっかり主張してまいりたいということでございます。
  14ページのマル2で書いてある二つ目の論点といたしましては、教員1人当たりの児童生徒数は、都道府県で最大15倍もの差でございます。ちょっと字が小さくて恐縮ですが、14ページの青の棒グラフに御着目いただければと思いますが、棒グラフの中ほどに、山梨県は先生1人当たりの子供の数が30人、そのすぐ隣の長野県は2人ということで、こちらが15倍もの差があるという問題意識でございます。これについては、時間の関係もありますので説明を省略いたしますが、そもそも試算の間違いがございます。更に言いますれば、自治体によってばらつきがあるのは、要は、通級指導を受ける子供の数が多ければ多いほど、先生1人がケアする子供の数も増えてしまうという相関関係が見られますので、こういった自治体ほど1人当たりに費やす指導時間が少なくなってしまっている状況もうかがえますので、これは適切な状況とは言えませんので、こういった問題を解消するためにも基礎定数化が必要であるという問題意識でございます。
  3点目といたしまして、外部人材の支援員を活用することで通級指導を設置していない自治体も存在するので、こういった事例もしっかり参考にすべきではないかという指摘がございます。これにつきましては、資料の18ページをごらんいただければと思います。上の方に財政審の資料の抜粋を掲げてございますが、こういった支援員を活用するといったような自治体は、調査によりますれば、全国で15自治体ございますが、実際、この調査の対象自治体としては1,200自治体ございます。したがいまして、1,200自治体のうちのたった15自治体、つまり1%にすぎない事例が本当にこれだけを参考にすべきであるかどうかという問題が一つと、もう一つは、下に円グラフを掲げてございますが、同じ調査で通級指導が必要かどうかを問うた質問については、6割の自治体が必要であるけれども設置できていないという回答がございますので、こういった点をしっかり踏まえる必要があろうかと考えてございます。
  次に、19ページをごらんいただければと思います。こちらにつきましては、外国人児童生徒への対応につきまして、外国人が集まる自治体は、こちらの棒グラフにございますように地域によって偏在しますので、自治体や当該地域の企業と連携を図っていくべきではないかと。つまり、そういった自治体に対して、自治体もしっかり責任を持つべきではないかという主張かと思われます。
  これにつきましての文科省の見解といたしましては、その下の20ページをごらんいただければと思いますけれども、そもそも義務教育の趣旨として、全国のどこにおいても、子供がいる限り、しっかりとした教育の機会均等と教育水準の維持向上に責任を持つ必要がございます。したがいまして、外国人の子供が偏在しているか散在しているかに関わらず、しっかりとした定数の確保が必要であるという問題意識でございます。更に言えば、企業等が集まるような自治体においては、法人税収の6割は国に行くことも踏まえれば、こういった点も踏まえて国として責任を果たすべきではないかという問題意識もございます。
  次の論点といたしましては、21ページをごらんいただければと思います。先ほど、外部人材と日本語教育を担当する教員の違いについて若干触れさせていただきましたが、更にこれを深掘りした論点でございます。そもそも担当教員が教えますのは、こちらの赤字にも書いてございますように、日本語と教科の統合的な指導でございます。こういった指導は正規の教育課程で行うものでございますので、こういったものについては外部人材では責任を持った対応ができません。責任を持った対応ができるのは、教員免許を持った正式な教員でございますということを強調申し上げているところでございます。
  次に、22ページをごらんいただければと思いますが、企業が集まる自治体や当該企業が責任を持てばいいのではないかという指摘につきましては、例として、22ページの左の下にありますように、愛知県において基金を設置しているような例も見られるところでございます。ただ一方で、外国人が集まる自治体においては財政力のばらつきがありますので、どこの自治体でもこういった対応ができるわけではないということが1点。もう一つは、外国人の住民が集まる理由としては、右の箱にもございますように、例えば、インドシナ難民を受け入れている事例、あるいは、長野県飯田市のように、満蒙開拓団を送り出した経緯があるという、様々な理由がございますので、こういった経緯も踏まえて対応する必要があると。いずれにしても、義務教育につきましては、いずれの自治体においても国が責任を持つ必要がございます。したがいまして、こういった基金を設置している愛知県を含め、23ページにありますような基礎定数化の要望が述べられているところでございます。
  最後に、まとめといたしまして、24ページをごらんいただければと思いますが、こちらは財政審の資料のまとめでございますが、特に下の赤線のところに御着目いただければと思います。「外国人生徒の日本語指導や通級指導についても、教員と外部人材の役割分担や最適な組み合わせの検証が必要」ということで、4月の財政審の段階では特に言われていなかったんですが、11月の段階に至って、こういった論点が新たに示されたところでございます。こちらにつきましては、25ページ、最後のページでございますが、こちらにも書いてございますように、先ほど来申し上げておりますが、外国人児童生徒の教育につきましても通級指導につきましても正規の教育課程でございますので、こちらは教員が指導する必要がありまして、外部人材が教員の代替を担うことができるという前提の比較検証は適切ではないのではないかという問題意識でございます。
  説明は以上でございますが、こういった反論をしっかり様々なところで説明することによって、十分な定数を確保するように今後ともしっかり対応していきたいと考えてございます。
  説明は以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
  続きまして、高大接続改革の進捗状況について御説明をお願いいたします。
【濱口主任大学改革官】    失礼いたします。高大接続改革プロジェクトチームの濱口でございます。よろしくお願いいたします。
  資料は、黄地の説明に続きまして、3でございます。ホチキス止めにしておりますけれども、概要全体を書いております1枚目、これだけで説明いたします。後ほど、お時間のあるときに、残りの資料はごらんください。冒頭見ていただきますと、進捗状況について、黄色い箱、水色の箱、緑の箱と三つございますけれども、全体の状況をまず御説明を申し上げますと、システム改革会議が御案内のとおり、3月末までございました。そこでは種々の課題が示されておるわけですが、その中には、引き続きずっと公開の場面で議論をしておるもの、それから、物によって秘匿情報を基に議論しないといけないという性質があって非公開の場面で検討しておるもの、種々ございます。こちらの資料は、公開のものも非公開のものも併せてそうですが、8月末の段階で、全体のものを全てセットで見せたものをベースにして、最新の状況にアップデートしておるものがこの資料でございます。
  それぞれの事項について、全体のスケジュールとの関係で立ち位置を申し上げますと、具体に制度化、あるいは実施がされてくる時期は個々の事項によって様々ではありますけれども、おおむねという傾向で申し上げれば、来年度にそれぞれの事項の骨格が見えてくる部分が多くなっておりまして、現在、今年度中はそれに向けた集中的な検討をやっているという、そういう中間地点でございます。
  それぞれの課題、この資料に沿って見ていただきますと、いずれも学力の3要素の育成、伸長という共通の軸でもって高校教育改革、入試改革、大学教育改革と書かれてございますが、冒頭、1ポツの黄色い箱、高等学校教育の中をごらんください。黄色い箱の中を見ていただきますと、矢印の部分が見出し的に三つ付いてございます。それの最初の冒頭、教育課程の見直しと、二つ目の矢印、学習・指導方法の改善と教員の指導力の向上の部分の、特にポツが二つ打ってありますが、最初のポツにつきましては、これはもう皆様方、今御議論いただいているところでございますので深くは申し上げません。
  二つ目の矢印の後半のポツにつきましては、関係法律案が今国会で成立をいたしました。それについては、後ほど担当官から別途詳しく申し上げます。
  それから、高校教育改革の三つ目の矢印の「多面的な評価の推進」、これもポツが細かく三つほど打ってありますけれども、特に3番目のポツで、中で太字が書いてございますが、高等学校基礎学力テスト(仮称)につきましては、先ほど申し上げたように、これは非公開の場面で現在検討してございます。太字にもありますとおり、検討・準備グループというものも立ち上げて検討しておりますけれども、そこの中でおおむね検討しておりますことは、この基礎テスト(仮称)の目的が、そもそも高校段階の基礎学力の確実な習得と学習意欲の喚起、それをきちっと目的を達成するために基礎学力の定着度合いを把握するという手段で作られておりますので、これをやっていくために考えておりますことは、幾つかの論点がありますけれども、幾つか例示をいたしますと、一つは、大学評価テスト(仮称)とは違って性格付けが違いますので、この名称をそもそもどうするかということが一つございます。テストというと、どうしても選抜性が強いイメージが出てきますので、そうではない適切なイメージのテスト体の名前をどうするかということが一つです。
  もう一つ申し上げれば、これ自体、そもそも当面、大学入試等々の出口活用はしないということを言っていて、いわば本来の目的である日々の指導改善に生かすことを目的にしておりますけれども、そういう目的を達成するために実施体制をどうするかと。なかんずく、特に民間との協力体制をどう敷くかが課題になっておりますので、その辺のところを中心にして検討してございます。それが大きな1ポツ目でございます。
  それから、2ポツ目、大学入試改革の緑の箱ですけれども、矢印が二つありまして、共通テスト部分と個別選抜部分、二つございます。冒頭の共通テスト部分につきましては、御案内のとおり、センター試験の後継テストとして、大学入学希望者学力評価テスト(仮称)というものについて、これも基礎テストと同様に、別途検討準備グループを設けて検討してございます。
  そこの中で当面優先的に検討しておりますものは、大きく言うと二つありますけれども、一つは条件付き記述式を、どのような時期にどのような体制で入れていくかということと、それから、英語の4技能を評価していくときにどういう体制でやるかという2点でございます。前者の条件付き記述式の部分につきましては、新聞紙上にも何回か出ておりましたけれども、これを実施時期と体制をセンターが採点するという形で、1月ないしは12月に入れていくという二つの案と、もう一つは、国大協関係者からの御提案にもありましたが、1月に条件付き記述式のテストを入れて、そのときに各大学で採点をしてはどうかという一つの御提案もありました。現在の状況は、それらを踏まえまして、特に3番目に申し上げた案を中心に検討してございます。
  具体的には、1月に条件付き記述式を入れていくと。大学との協力関係体制については、問題を大きく、二つパターンを用意して、センターが形式的な確認だけをして、各大学に採点をお願いするという、より深い思考力等々を問う問題のパターンと、もう一つは、センターが段階別表示までして、それを基に大学で御確認をいただくという二つのパターンの問題を用意してはどうかという形で、関係者に我々から投げ掛けをしておると。まだ決定をしておらない、そういう状況の段階でございます。
  それから、もう一つ、入試改革では個別選抜の部分はありますけれども、これ、ポツが幾つか打ってありますとおり、国公私立大学を問わず、工夫を重ねていただいている各大学はいろいろございます。それをこれからも確実に後押ししていく必要がありますので、一つには、二つ目のポツにもありますとおり、今年度の予算事業で、委託事業を組んでおりますけれども、各分野について大学でコンソーシアムを組んで、そういう評価をどうしていくかというようなことを御研究いただいている部分が一つです。それから、もう一つは、予算ではなくてルールの問題として、最後のポツにありますけれども、毎年度、関係者を集めてやっていただいている改善協議という場がありますが、ここの中で今後の入試体制について個別の部分をどうしていくかという部分を、現在御協議をいただいている部分が入試の部分でございます。
  それから、最後に3点目として、大学教育改革の青ポツについては、これも従来ずっと中教審で御議論いただいておりましたけれども、三つの方針に基づく内部質保証を図っていただくという観点で、三つのポリシーの制度化、これはもう省令が作られておるわけでございますが、来年度になりますと、これが施行されますので、現在、各大学で新たなポリシーの見直しについて御検討をいただいているところという部分でございます。いずれにしても、冒頭申し上げましたとおり、特に新テストを中心として、来年度の初頭には実施方針等々が明らかになってきますので、現在それに向けた検討を引き続きやっているということで御理解いただきたいと思います。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
  続きまして、教育公務員特例法等の一部を改正する法律について御説明をお願いいたします。
【若林教員免許企画室専門官】    失礼します。初等中等教育局教職員課教員免許企画室の若林と申します。資料を4をごらんいただければと思います。
  教員の養成、採用、研修を一体的に改革する教育公務員特例法等の一部を改正する法律につきまして、先週金曜日、11月18日に国会で成立したところでございます。教育公務員特例法等とありますのが、教育公務員特例法の一部を改正、2番目として、教育職員免許法の一部を改正、3番目として、独立行政法人教員研修センター法の一部を改正、この三つの改正を束ねて改正しております。
  資料を1枚おめくりいただければと思います。この法改正は、昨年12月に教員養成部会で頂きました答申、「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について」を踏まえたものでございます。
  まず、答申の概要について簡単に御説明させていただければと思いますが、背景として、現在検討されておりますような学習指導要領の改訂であったり、あるいは、右側にありますような、例えば、教員の大量退職・大量採用による教員の経験年数等の不均衡といった課題に対してどのように応えていくのかという問題意識を基に、主な課題として、具体的に研修、採用、養成段階において、それぞれ、例えば研修でありますと、教員が学び続けるモチベーションを維持できる環境の整備が必要であるような御指摘、あるいは採用についても、例えば、2番目にありますような、採用選考試験への支援が何らか必要なのではないかというような課題で、養成につきましては、右側の養成の2番目にありますような、学校現場や教職に関する実際の体験をさせるような機会の充実が必要なんではないかというような御指摘を踏まえ、全般的な事項として、大学と教育委員会の連携のための具体的な制度的枠組みを設ける必要があるのではないか。あるいは、一番下にあるような、新たな教育課題、アクティブ・ラーニング等々についても対応した養成や研修が必要なのではないかというような課題が提示されておりました。
  次のページになりますが、そうした課題を踏まえ、養成段階、あるいは採用、研修段階、それぞれについて必要な提言を頂いておりまして、今回は頂いた提言の中で、特に法律事項について措置したものであります。
  もう1枚おめくりいただきまして、4ページ目になりますが、まずは、教育公務員特例法等の一部改正でございます。大きな柱といたしまして、教育委員会等が校長及び教員としての資質の向上に関する指標を定めることになっておりますが、その中で、指標を定める際の参考になるよう、文部科学大臣が指針を定めるものでございます。2番目に、先ほどの教育委員会等が、文部科学大臣が定めた指針を参酌し、さらに、その地域の実情に応じ教員の育成のための指標を定めるものです。3番目に、教員研修計画とありますが、各任命権者は、先ほどの指標を踏まえて、教員の研修が体系的かつ効果的に行われるための計画を定めるという内容です。
  次に、その指標を定めるための協議会というものを、各任命権者及び教員の研修等に関わるような大学などをもって構成していただくというものでございます。今言った教育公務員特例法等の一部を改正する法律のスキーム、イメージが5ページ目の下に書かれておりますが、一番下にある独立行政法人教職員支援機構というのは、現在、つくばにあります教員研修センターを改組してできる新たな機構で、この機構からも必要な助言を行うというような仕組みとしております。
  続いて6ページ目でございますが、初任者研修とともに、公立学校の教員に実施が義務付けられている10年経験者研修につきまして、従来より、例えば、免許更新講習と実施時期が重なってしまう、あるいは、今回の改正の背景にあるような、教員の年齢構成が偏ってしまっていることにより、10年目で一律に実施するものではなく、右側にございますように、中堅教諭として必要な能力を、適宜必要なタイミングで習得できるように改めるものでございます。
  続きまして7ページ目でございますが、教育職員免許法の一部改正でございます。第4条の部分で、小学校の特別免許状が授与できる教科に外国語を追加するものです。こちらも、小学校の外国語教育の教科化に対応するものです。
  2番目といたしまして、免許法の別表の改正でございますが、例えば、中学校教諭の免許状を取得する際に、現在、大学レベルの専門的な内容を学ぶ教科に関する科目、あるいは児童生徒への指導法を学ぶ教職に関する科目、さらに、いずれでもよい教科又は教職に関する科目というような形で、それぞれ必要な科目単位が細分化されているところを、より実践的な指導力を養成段階で身に付けるために大くくり化するものでございます。
  この詳細につきましては、もう1ページおめくりいただいたところに、教員養成部会で頂いた答申のイメージを添付しております。これは小学校の例でございますが、現行、左側、黄緑色の教科に関する科目とオレンジ色の教職に関する科目、さらに、灰色の教科又は教職に関する科目が別々に必要単位数が規定されておりましたが、例えば、今回、右側の見直しのイメージにあるように、全部が一つの教科及び教職に関する科目というくくりにした上で、一番上の段をごらんいただければと思いますが、教科及び教科の指導法に関する科目として、教科の専門的な内容と具体的な指導法といったものを一体的に実施することが、この改正により可能になります。
  2段目の特に赤字の部分をごらんいただければと思いますが、「チーム学校」への対応であったり、学校と地域との連携であったり、学校安全の対応、又は特別支援教育の充実、さらにはカリキュラム・マネジメント。3段目につきましても、総合的な学習の時間の指導法がこれまで法定化されておりませんでしたので、こういったものを入れたりだとか、その更に下に、学校インターンシップというのを教職課程に新たに位置付けました。欄外になりますが、これらの科目についてはアクティブ・ラーニングの視点を取り入れたものであることも規定しております。こちらについては、今後省令で規定していこうと思っております。
  続きまして9ページ目でございますが、独立行政法人教員研修センター法の一部改正でございます。まず、名称につきましては、研修のみを行うのではなく、教職員の全般的な支援を行うと組織を改めますので、それに伴い、独立行政法人教職員支援機構といたします。目的規定につきましても、これまで研修ということだけが規定されていたところ、例えば、研修の実施、あるいは職務を行うに当たり必要な資質に関する調査研究機能等々を追加しているものでございます。
  業務につきましても、先ほど言ったような調査研究機能を踏まえた、例えば、第2号にありますような、先ほどの教特法の指標の策定に関する助言であったり、あるいは、第4号として、先ほどの調査研究機能、第5号、6号といたしまして、教員免許を取得するために必要な、例えば、免許法認定講習であったり、あるいは教員資格認定試験の事務、さらには免許更新講習の事務等を行うというものです。この法律全体としては平成29年4月1日からの施行としておりますが、各条文、例えば、教育職員免許法の主な規定であれば、大学の準備の関係で平成31年4月1日の施行であったり、各項により施行日が分かれているところでございます。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。これまで幾つか御報告いただいたわけでございます。この御報告につきまして、短い時間ですけれども御質問を受けたいと思いますので、御質問のある方は名札をお立ていただければと思います。
  吉田委員、どうぞ。
【吉田委員】    ありがとうございます。今、最後に御説明がありました教育公務員特例法の一部改正の中にあった件なのでございますけれども、3ページですよね、特免の件ですけれども、今回、特別免許状が小学校の英語に伴って拡大される云々の話はあるのですが、実際に今、小中一貫教育、それから中高一貫教育を考えたときに、特別免許状が教員には採用というか使わせていただけない。教員は通信教育等で単位を補塡すれば取れるからという論理があるのですけれども、実際に特別免許状の要件にあるところの経験で言えば、教員ほど教育経験があるものはないと思うのです。その高校の教員や中学の教員が小学校の教員になるに当たって特別免許状が授与されない、付与されない。そして、もっと極端な言い方をしたら、中高でも同様のことがあるわけであって、この特別免許状をより広く利用することが、逆に小中高一貫した、いい意味での教育をやりやすくする。外部の一般的な方よりも、教員という立場でしっかり経験を持っているということが意義があるのではないかなと。それによって、今、壁で、例えば、小学校の英語教育、中学校の英語教育に高校の先生が使われていけないという大きな問題なんではないかと我々は思っているのですが、その辺のところも一緒に、特別免許状の改訂の中に入れていただければと思っております。
【無藤部会長】    今の点、いかがでしょうか。
【若林教員免許企画室専門官】    失礼いたします。現職の教員に対して特別免許状の授与ができないケースがあるという御質問でよろしいでしょうか。
【吉田委員】    はい。
【若林教員免許企画室専門官】    確かに、特別免許状の制度が始まった当初の考え方としては、様々な経験を有する社会人を学校現場で活用するというようなことを目的として始まった制度ではございますが、法令上、特に現職、あるいは他の免許を持っている者に対して授与できないというような規定はございませんので、恐らく都道府県によって多少ばらつきはあるのかもしれませんが、現に免許を持っている方に対して特別免許状を授与しているようなケースも把握しているところです。
  こういったばらつきにつきましては、先ほどの声も踏まえまして、様々な都道府県にそういったケースも周知することによって、できるだけ多様な活用ができるように促していきたいと思っております。
  あと、済みません、併せてもう1点なんですが、中高の免許状を持つ者につきましては、小学校における教科指導であったり学級担任的な指導が現在可能となっておりますので、もしかしたら特別免許状を授与しなくても、そういったものが可能なケースについては、あえて授与しないという判断はあり得るかなと考えております。
【吉田委員】    ありがとうございます。今お話があったとおり、都道府県による格差が大きいのですね。現実に何県かは特免で出る、何県かは、そうやって今、中高の免許状を持っているから小学校で認めるみたいな形なのですけれども、やはりその辺をできればはっきりと、今回のこの改訂に併せて、文科省の指針みたいな形で、オーケーなのですよということを各都道府県の教育委員会に出していただければと思って、あえて言わせていただきました。ありがとうございました。
【無藤部会長】    分かりました。ありがとうございます。
  では、天笠委員、お願いします。
【天笠委員】    どうもありがとうございます。二つ申し上げさせていただきます。
  まず一つは、この法改正に関わって、教員研修センターについて申し上げさせていただきたいと思います。御説明いただいたこれを受けますと、新たに教職員支援機構というのが一層大きな位置付けと役割を持つことが伝わってくるわけなんですけれども、申し上げたいことというか、期待したいこと、お願いしたいことは、この支援機構の専門性の確保、担保をお願いしたいと思います。更新、講習の認定ですとか、その他多々、教職員の資質向上に関わる様々なプログラムの開発ですとか、そういうことについて様々な事務を展開していくということが御説明にあるわけでありますけれども、是非専門性をしっかりと担保していくという、そういうことについてよろしくお願いしたいと思います。それが一つです。
  もう一つは、財政に関わってということなんですけれども、資料2-3について意見を申し上げさせていただきたいと思うんですけれども、資料2-3の2ページのところなんですけれども、資料2-3の2ページのところに何が記載されているかといえば、ごらんのとおり、平成元年から現在に至るまでのこの間の経過というんでしょうか、その一覧表が大変よく分かる、示されているそれなんですけれども、何がというと、第5次計画から第7次計画があって、そして、この10年がこういう状態になっているということなんですけれども、とりわけ第6次、第7次に末席で関わらせてもらった立場からしますと、改めて、この種の中長期的な教職員の定数の改善についての計画は必要ないのかどうなのかということです。当然いろんな事情があって、こういう状況になっていることは理解するところであるんですけれども、改めて、こういう教職員定数に関わっての中期的な、望むらくは長期的なというところも加わればいいかと思うんですけれども、そういうことが、いろんな事情でできなくなったというのが幻の第8次計画であったわけなんですけれども、改めて、毎年このようなことを繰り返して、毎年その対応ということは、私は決していい状況を作り出さないんじゃないかと思っていまして、改めて、第何次計画という言い方になるのかどうか分かりませんし、また、新たなるネーミングをしたこういう計画は必要なのかもしれませんけれども、是非そういうことを、この時点で、もう一度しっかりとお願いできればと思います。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。御意見ということで、是非その方向で御努力いただきたいと思います。
  ほかに御質問ありますでしょうか。じゃ、とりあえずよろしいようですので、一くくりさせていただきます。ありがとうございました。
  次の議題でございますけれども、答申に向けて記述の充実を図る事項ということでございますが、まず、事務局にて整理した資料がありますので、そちらの説明をお願いいたします。
【大杉教育課程企画室長】    失礼いたします。資料5をお手元に御用意ください。また、併せまして、資料1-1も少し見比べながらと思いますけれども、資料5は、今回、答申に向けて「審議のまとめ」、お手元のファイルの山の一番上に青い冊子で「審議のまとめ」をおまとめいただいたものがございますけれども、これを更に充実を図った上で答申におまとめいただければということが今後の流れでございますけれども、前回御紹介させていただいたパブリックコメント、それから、前回、今回御紹介させていただいた関係団体からのヒアリングの結果、これらを踏まえまして、特に多くの御意見を頂いた条件整備に関する事項のほか、答申に向けて、例えば、以下の事項について記述の充実を図ることが求められるのではないかということで、少しポイントをまとめさせていただいたものでございます。
  パブリックコメント、それから、資料1-1にございます関係団体からの意見聴取にもございますように、小学校における外国語教育について多く御意見を頂いたところでございます。その充実に向けて、教員の養成・採用・研修、新教材の開発・配付等に関して求められる事項、さらに、具体的なイメージを持ちやすいように記述を工夫してはどうかということ。また、小学校高学年、教科としての外国語教育の実施になりますので、学習評価、これを他の教科と同じように行っていくことについて改めて丁寧に記載してはどうかということでございます。
  二つ目は、特に前回御紹介させていただいたパブリックコメントの結果からでございますけれども、教科横断的な視点に基づく資質・能力の育成、主権者として求められる力、「審議のまとめ」にも記載はございますけれども、関係教科との関係性等、あるいは小中高一貫した視点など、少し詳しく分かりやすく記載してはどうかということ。また、パブコメで意見が寄せられた海洋教育ということ。あるいは、その他とございますけれども、多様性への配慮、尊重、こうした視点について記載ぶりを見直してはどうかということでございます。
  3ポツが、次期学習指導要領の改訂の実施に向けた対応でございますけれども、1ポツの外国語教育も含めまして、移行措置の考え方、全て書き切ることは難しいと思いますけれども、特に教科化が見込まれる事項に関しましては、大まかな考え方を示していった方がいいのではないか。あるいは、今後の指導要領の理念の周知のための方策について、既に会議等でも、行政ベースだけではなくて、民間とも協力しながらという御意見を頂いておりますけれども、そうした点について考え方を記していってはどうかということでございます。
  また逆に、記載ぶりを少し簡略化するという視点でございますけれども、その他にございますように、例えば、この「審議のまとめ」第1部の4というところは、全体の方向性を1回さらったような形でございますけれども、この4ポツの記載とその後の記載ぶりに少し重複感があるなど、もう少し分かりやすくしていくという観点からは整理できる部分があるのではないかという観点もございますので、こうした観点、トータルで御議論いただきまして、答申案の作成に御議論を進めていただければと存じます。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
  それでは、意見交換の時間にさせていただきます。30分ほどでございますけれども、よろしくお願いいたします。それでは、名札をお立ていただきたいと思いますが、市川委員、お願いいたします。
【市川委員】    私も、このパブリックコメントというより、各団体からの御意見を聴取して、少し質問に答えたりもしたんですが、改めてアクティブ・ラーニングについてです。今回のアクティブ・ラーニングの視点ということが出されて、基本的な趣旨は、視点という形で踏まえて、こういうことは是非考慮してくださいと。ただし、具体的な個々の手法について、あるいはどこに入れるかという入れどころ、それについてはかなり多様なものがあっていいということだと思うんです。
  実際にこの1年を見てみますと、全体としては非常に多様なものが出ていると思うんですね。ただ、個々の学校とか教育委員会とか、あるいは書籍とか教育雑誌などを見ていると、捉え方が非常に狭いものとか、あるいは偏っているなと思われるものもあります。悪い言い方をすると、偏ったものが大量に出ているので全体としては多様になっているというようにも見受けられるところがあるんですね。
  そこで、私がいろいろ見ていたり、あるいはお話を聞いたりして、二つの点がちょっと問題かなと思っています。一つは、探究的な学習のみがアクティブ・ラーニングであるというような捉え方ですね。これは私はちょっと狭過ぎると思っています。確かに探究的な学習を促したいと。で、探究的な学習が非常に典型的なアクティブ・ラーニングであることはもちろんだと思うんですが、それだけなのかということですね。これは、この「審議のまとめ」をどう読むかにもよると思うんですけれども、読み方、読み手の側の問題と、あと、書き方も少し問題があるのかもしれません。一部を読むと、例えば、47ページの「各教科等の特質に応じた学習活動を改善する視点」と言って、最初の丸の二つについてアクティブ・ラーニングが書いてあります。総合だけではありませんよということは出ていると思うんですね。
  ところが、次の丸を見たときに、各教科の中でもやってほしいんですが、各教科の中の非常に探究的なものだけを指しているようにも見えるし、もうちょっと広いようにも見えると。あと、ほかのところを見ていると、やっぱり基礎・基本の習得に問題があるようなときには、もっと主体性を引き出すような工夫を入れるとか、ここら辺は基礎・基本の習得にも、やっぱりアクティブ・ラーニングの視点は生かしてほしいのだというようにも見えるんです。
  私は、発達段階とかに特に課題を抱えた子供たちだけではなくて、基礎・基本の習得の中にもアクティブ・ラーニングの視点を生かしたもの、つまり、主体的、対話的で深い学びというものを導入することが、もう少し明確になっていてもいいかなと思います。それをしないと、やはり教科の多くの時間を占めているのは基礎・基本の習得というところにあるわけで、ここにこのアクティブ・ラーニングの視点を入れていかないと、なかなか深い理解とか資質・能力の育成とか学習意欲の向上とかいうようなことにつながっていかないんじゃないか。
  また、探究的な学習だけがアクティブ・ラーニングとして捉えてしまうと、ふだんの授業というのは変えないでいいんですねとも取られてしまうところがある。やっぱりふだんの基礎・基本の習得を目指した教科の学習にもアクティブ・ラーニングの視点が入り得るし入れてほしいということが、もうちょっとはっきり書かれてもいいかと思います。これが一つの問題です。
  もう一つは、じゃ、習得の学習にもアクティブ・ラーニングを入れていこうという、この動きももちろんあるわけですが、その中での偏りを非常に感じることがあるんですね。アクティブ・ラーニングを習得に入れるということは、教師はほとんど関わらずに、課題を与えたら、あとは子供たちに任せて主体的にやってくださいと。で、対話的にということになるんですが、これが深い学びにつながらないと困りますよということはすでにはっきり書いてあるわけです。教師の役割もかなり明確に今回書き込んであると思われるのですが、そこがどうも読み飛ばされてしまって、教科におけるアクティブ・ラーニングというと、むしろ教師ができるだけ役割を控えた方がいいのだと受け取られてしまうこともあるようです。この二つの点が、私が今、問題として感じているところで、記述の点でもう少し趣旨が伝わるものにした方がいいかなと思いました。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございます。是非お考えいただきたいと思います。
  では、松岡委員、お願いします。
【松岡委員】    ありがとうございます。この資料5の「答申に向けて記述の充実を図る事項」でございますけれども、1、2、3につきましては、この方向でしっかりと記述の充実を図っていただければと考えています。
  「その他」のところに一つ加えていただければと思うんですけれども、前回のこの会でも申し上げましたし、また、今回出されている本日の資料1-1、「関係団体からの意見聴取の結果について」というところにも、一番初めの丸にありますが、やはり用語が、非常に片仮名用語が多いということが気になります。「審議のまとめ」につきましては、幾つかの文言につきましては脚注で解説があるんですけれども、答申で特に片仮名用語で、この文言についてはこういう定義で使っているとか、こういう意味であるということを最終ページとかにまとめて載せるというか、読む方がやはり共通の理解の下で答申をお読みいただけるような、そういう工夫をしていただければ有り難いと考えるところでございます。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。是非お願いしたいと思います。それでは、ほかにはいかがでしょうか。
  じゃ、大島委員、どうぞ。
【大島委員】    1点、アクティブ・ラーニングとICTの関係、答申、パブリックコメントに関しても、ICTの充実がということがありました。先ほど市川先生もおっしゃっていたように、教科間でアクティブ・ラーニングをどうやって取り入れるかということは一つ大きな観点だと思います。その中で、ICTをどうやって取り入れていくかも大きな観点かと思います。そこを、具体的にどのように文章として入れるかの具体案は現段階ではなのですが、パブリックコメントでも環境整備のことを含めて書いてございましたので、環境整備とともに、それらをどのようにうまく取り入れて、教育現場の中で有効に使っていくかについても、2番の「教科横断的な視点に基づく資質・能力の育成」の観点を含めて少し御検討いただければと思います。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございます。ICTのよりアクティブな学びへの利用についてということですね。
  それでは、米田委員、お願いします。
【米田委員】    先ほど松岡委員のおっしゃったことと同じなのですが、片仮名英語、横文字が多いということで、特に外国語に関するところでも、かなり専門的なものもいっぱい入ってきて、それが注、説明にも大分細かく書かれております。一般の方々に分かりやすく周知するために、もう少し理解しやすいような表現等も考える、あるいはダイジェスト版みたいなものでそれを周知することが必要だと思います。大変労力を要することはよく分かるのですが、今回のように、「社会に開かれた教育課程」ということを大きく前に出している、この新しい学習指導要領を考えますと、何とかその辺も努力していただければ有り難いというお願いでございます。
【無藤部会長】    分かりました。ありがとうございます。
  では、尾上委員、お願いいたします。
【尾上委員】    答申に向けての記述に関してですが、2にあるように、「教科横断的な視点に基づく資質・能力の育成」の「その他」の中に入っていると思いますが、安全教育、特に防災教育に関しては学校安全部会でもしっかり議論されている内容でもありますし、この中では特別活動というようなくくりになっておりますが、これだけ頻繁に震災が起こっている状況からすると、もっと意識を高めていかないと、中身を充実したとしても、そういったことが起こったときにしっかりした行動が取れるかどうかという部分も必要かと思いますので、そのような視点で付け加えていただければと思います。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございます。
  じゃ、篠原委員、どうぞ。
【篠原委員】    この事項全体は、僕、この方向で基本的にいいと思っています。それで、何人かの委員の方から御指摘を頂きましたが、確かに横文字が多いんだよね。だから、これ、業界用語になっちゃっていますよ、はっきり言えば。外の人から見ると、これ、どういう意味だろうというのを確認しなきゃいけない。そういうのがきちんと分かるような、先ほど、注を付けたらどうだって松岡委員からもあったけれども、僕もそういうことは大賛成でございます。それが1点。
  それから、2番目の教科横断的なところについて。ここ、特に主権者教育の問題が一つの軸になると思うんですけれども、何回も言って申し訳ないんですけど、主権者教育というのは、選挙とか政治というものは、あくまで意思表示の一つなんです。それに至るまでの流れをどう作るかが一番大事で、つまり、主権者意識を育むということは、一言で言えば公共の精神を養うことであって、教育基本法に明示してある社会の形成に主体的に参画し、その発展に寄与する態度を養うのが主権者教育の肝だと私は思っているんですよね。それがパブリックマインドということなんだろうと。
  そういう面からすると、ここに海洋教育がぽんと入ってくるんだけど、先ほど話の出た防災教育もそうだし海洋教育もそうだし、消費者教育もそうだし金融経済教育もそうだし、社会に関わるいろんなことを学ぶというのは、全て主権者教育の中に入ると思うんですね。そういう主権者教育の位置付けをしっかりした上で、じゃ、それぞれ具体的にどうするのかと。学校で何をやるのか、もう一つは家庭で何をやるのかという、ちゃんと仕分けをしていくのがいいんじゃないでしょうか。
  学校も、高校に公共という科目を入れるだけではなくて、じゃ、小中の頃から、どういう流れで高校につなげていくのかというプログラムを考えて、イメージを作っていく必要があると思うんですね。家庭でも、どういうことができるのか。例えば、子連れ投票というものが、公選法が改正されて、この参議院選挙から全面解禁になっているわけです、親が投票所に子供を連れていって、小さい頃から選挙というのを、現場を見させて、原体験を子供たちに植え付けることが、将来の質の高い有権者につながるという発想で、私らが、働き掛けてきて、やっと実現したんですよ。そういうものを生かすと。
  そのときに、やっぱり保護者の人たちに、是非これを活用してくださいというようなことも踏み込んでいかないと、結局、これだけの制度改正をやったって、親がそういうマインドを持たなきゃ機能しませんから。それから、NIEですね、教育に新聞をという運動ですが、これは学校教育だけの話ではないと思うんです。家庭で社会事象について親子、あるいは、おじいちゃん、おばあちゃんも含めて話し合う。そういう家庭教育の環境をどう作っていくのかということが大事なんじゃないでしょうか。家庭教育はそういうことだけじゃなく、いろんな問題があるでしょうが、主権者教育について言えば、そういう観点もあると思うんですね。
  もう一つは、例えば、学校と家庭のコラボというのもあると思うんです。例えば、週末に学校の先生が、こういう問題について、お父さんやお母さんやおじいちゃん、おばあちゃんと話をしてみて、週明けに発表してよということで投げ掛けてコラボしていくようなやり方もできるかもしれませんし、そういうような、いろんなことを整理しながら、この第2の項目を作っていかないと。横断的だけに、ただただ入れ込んでいくだけでは、これが何をイメージしているのか分からなくなるおそれがあるので、そういうことをもう少しクリアに分かるように、ここを構成していただきたい。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
  では、天笠委員、お願いします。
【天笠委員】    失礼します。ここまでのそれぞれの委員の方の意見に、私も基本的に同感するところはたくさんあります。その上なんですけれども、団体のヒアリングの中に、地域の方とか保護者の方にとって教育課程が非常に分かりにくいものになっているという、そういう御意見があって、私はそこのところについて大変着目させていただきました。確かに御指摘のような文言の加筆とか修正とか、そういうものは様々あるかと思うんですけれども、ポイントとしてはやはり、保護者の方とか地域の方々が、学校の教育課程というものをどういうふうに捉えて、どういうふうに認識するかということ自体が、一見分かったようでいて、実は非常に伝えづらいというか、受け止め切れない部分がこれまであるように思います。そういう点からすると、そのあたりのところをどういうふうに手当てしていくのかという、その視点が、この答申に向けてはすごく大切になってくるのかなと思っています。
  私は、論点整理の段階は、コンセプトの生成と提起、そして、「審議のまとめ」というのが、御承知のように、教科等を加えて、そして、ここに至ったというところだと思うんですが、じゃ、次のステップとしての答申は、今申し上げたように、広い意味における条件整備の点ではないかと思っていまして、保護者の方、地域の方に学校の教育課程を御理解いただくということを、広い意味での条件整備の在り方という形で捉えていくと、この中にどういう観点でそのことを加えていったらいいのか、あるいは、何を修正していったらいいのか、どうなのか。今ですと、いろんな伝えるツールを工夫するという、そういうことはそれぞれ書いてあるんですけれども、ツールを工夫するというのは、それはそれで非常に大切なことなんですけれども、条件整備というのは、そこに特化しちゃうというのも、まだ一面的過ぎるんじゃないかと。それも踏まえて、どう教育課程を分かってもらえるか。
  この意見の中には、とりわけ高等学校の教育課程が分かりづらいという、そういうことです。それは恐らく中学校でも小学校でも幼稚園でも同様のことが言えるんじゃないかと思いますので、ですから、そこら辺のところを答申に向けてしっかりと固めていただくことが大切なのかなと思います。
  ですから、確かにテクニカルに、もう少し分量を厳選するとか云々という、用語集を整えるというのも、それも確かに大切なことだと思いますし、そういうテクニカルも大切にしながら、今申し上げたようなポイントの部分も併せて押さえていただけるといいかなと思っています。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
  では、奈須委員、お願いします。
【奈須委員】    教科横断的な視点に基づく資質・能力の育成で、これまでもいろんなものが出ているわけですけれども、更に追加し強調する項目として海洋教育というのが出ていまして、前回の、済みません、僕、欠席していたので、そのとき、ちゃんと議論があったのかと思いますけれども、前回資料を拝見しますと、海洋教育の具体的なポイントとしては二つあって、多数の島から構成される四面を海に囲まれている海洋国家である我が国の教育においては、海運など海事関連産業が国民生活、日本経済を根底で支えている重要な役割を担っているということが正確に理解されるようにする必要があるというのが一つ目ですけれども、これは教科横断的な資質・能力というよりは、産業、国土、経済に関するコンテンツだと思います。
  既に社会科で5年生以降、国土、経済との関係で産業の学習はしていて、そこで始まって、それから、中学、高校の中で、もう既に系統的な扱いはなされています。確かに海運というのは、これほどしっかり扱われてはいないと思いますけれども、教科横断的な、しかも資質・能力として特出しするものとしては、ちょっと違和感を感じました。
  それから、もう1項目は、グローバル化が進む社会という観点から、領土や国土に関しての領海、EEZなど海洋の重要性や意義の理解に関する内容を盛り込みたいということでしょうか。これは当然、日本の独自性で大切な事項だと思いますけれども、これもやっぱりどちらかといえばコンテンツで、教科横断的なのかどうかはよくかんがえないといけませんが、いずれにせよコンテンツなんじゃないかなと。また、これに対応するようなものは、既に「審議のまとめ」の40ページのところに、現代的な諸課題に対して求められる資質・能力と教育課程で、ポツでいろいろ出ておりまして、この4ポツ目に、「グローバル化の中で多様性を尊重するとともに」、この後、「現在まで受け継がれてきた我が国固有の領土や歴史について理解し」ということが入っていて、これで十分じゃないかなと思います。その後さらに、こちらでは「伝統や文化を尊重しつつ、多様な他者と協働しながら目標に向かって挑戦する」と、単なるグローバル化が進む社会ということではなくて、グローバル化が多様性を尊重する、あるいは多様な他者と協働しながら目標に向かって挑戦すると、そのこととの関連で、我が国固有の領土や歴史について理解するとなっていて、こちらの方がよほどダイナミックで、資質・能力的な位置付けになっています。今回、海洋教育に盛られている項目は、それと比べてもちょっと限定的なことと、むしろコンテンツの理解に関わるようなことであって、教科横断的な、しかも資質・能力ということに盛ることに、とても強い違和感を感じました。
  現状では海洋国家だと明確な位置づけは書かれてはいないので、確かにもうちょっと丁寧に書いた方がいいかもしれませんが、ほかとの並びで、これは一つはカリキュラムの構造論とか学力構造論にもちょっと影響するのではないかというぐらいに違和感を抱きました。
  あと、もう一つは、ここに載せると、今後、いろんな領域の告示文にも影響を与えると思いますけれども、社会科、それから、総合的な学習の時間などに影響をとても与えかねなくて、「海洋教育」という言葉がそもそも、これまでの教育界ではそうなじみのある言葉ではなくて、先ほど篠原先生がおっしゃったように、主権者教育であるとか、ここで言えば、グローバル化の対応とかという言葉の中に、日本は海洋国家だということはとても重要な認識で、どこかに落としていいと思いますけれども、海洋教育というのをそれとは別な概念として特出しして盛ってしまうと、かえってカリキュラムの構造とか学力論の構造とか資質・能力の構造が崩れるような気がして、ここまで来たのに、これをぽこんと入れることには強い違和感を感じております。うまく軟着陸させていただければと思います。
【無藤部会長】    ありがとうございます。検討させていただきたいと思います。
  では、若江委員、お願いします。
【若江委員】    ありがとうございます。関係団体の意見聴取のところから、先ほど市川委員からは、アクティブ・ラーニングに関して多様な理解があるというお話がありましたが、私からは、カリキュラム・マネジメントということに関しても、拝見しておりますと、いろんな解釈の仕方があるように思います。特に教職の方から出てくると、短絡的にカリキュラム・マネジメントというのは、学校サイドで学校マネジメントでとなると、校長のマネジメントがとかというところに行き着いたりもしていますし、そうじゃない見方もありますので、今回の資質・能力を育成する新しい教育課程においては、アクティブ・ラーニングとカリキュラム・マネジメントは非常に重要なところですので、ここについてももう少し、先ほど用語の説明とかとありましたように、もう少し丁寧な解説が必要ではないかなと思いました。
【無藤部会長】    ありがとうございます。
  では、田邉委員、お願いします。
【田邉委員】    田邉です。ありがとうございます。私は、意見というよりかは感想なんです。関係団体からの意見の聴取をみてみますと、部活動に関していくつかを挙げられております。部活動は、大きく文科系、スポーツ系に分かれますけれども、意見を見てみますと現場では教員、子供の負担がかなりあるのではないかと思います。一方、部活動は、教育的意義が非常に高いと感じております。子供の発育、発達を考えたときに、子供の成長を支えるという点では、部活動を教育課程とは、切り離すことが難しいのではないかと感じております。
  海外を見てみますと、一つのスポーツというよりかはシーズンスポーツを取り入れているところもあったり、外部の指導者を取り入れたりしています。部活動を通して、保護者、家庭も関わるというところでは、部活動がその中心になって、地域、家庭をうまく結び付ける役割があるんではないかなと思っております。
  以上です。
【無藤部会長】    その指摘、生かしたいと思いますので、ありがとうございました。
  では、宮本委員、お願いします。
【宮本委員】    失礼いたします。資料5にありますように、答申に向けて充実を図る事項については、本当にこのとおりだと思います。何人かの委員の方々からもお話がありましたように、やはり大事なのは、理念をどう周知していくかというところだと思います。一つは実際に指導にあたられる先生方にどう理解をさせていくのかということと、それからもう一つは、保護者、あるいは、一般の方々にどう理解させるのかということです。つい先日、私の学校で学校説明会がありまして、本校への入学を考えている中学生や保護者の方とかにお話をしたのですが、その後、参加された保護者の方何人かから「今、教育改革が進んでいるみたいですけど、何がどう変わるんですか」という質問を受けました。
  変わるらしいということは、ある程度分かっているようでしょうけれども、どう変わるのかということについては、なかなかまだまだ分かっていないということが実態のようです。特に、先ほど天笠先生から高校の教育課程は分かりにくいとおっしゃいましたが、これは中学のときにその説明をしていただかないと、多分中学生や保護者は学校をなかなか選べないと思います。ですから、やはり校種を超えてしっかり理解できるように、一つは先生方に分かるようなという周知と、もう一つは一般の方々にもっともっと理解を広げるような周知の中身と方法、ここのところを真剣に考えていく、必要があると思います。
  それから、もう1点は、ICTの環境についてです。確かにそうなのですけども、これは環境だけじゃなくて、いわゆるルールですよね。法整備を含めた使用条件の見直しなどのところもしっかり考えていかないと、せっかく機械が入ったのに十分使えないということも起こりかねませんので、このあたりのところも併せて条件整備ということで考えていく必要があると思います。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
  それでは、米田委員、お願いします。
【米田委員】    先ほどの奈須委員のおっしゃった点なのですが、40ページのところです。丸の後、ポツが七つ並んで、一番長い部分でも2行ちょっとで終わっています。ほかの部分の表記を見ますと、それまでずっと1行ぐらいの箇条書きで終わっている部分はないような気がするのです。まず、ここの40ページの部分を、もう少し具体的なものも含めて少し膨らませて、それぞれ書いていくというやり方があるのではないかと思います。
  それから、併せて、ほかのページを見ますと、白丸で書いてその後ポツで書いている部分、あるいは、マル1、マル2、マル3で続いている部分、あるいは、ア、イ、ウ、エ、オで続いている部分、その他、片括弧のローマ数字の1、2、3で続いている部分などといろいろあるのですが、その辺の表記、あえてそのように違いを出しているところに何か意味があるのか、それとも整理してもいいのかどうか、これは表記の問題ですが、1回ざっと見ていく必要があるかと思いました。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。今の点は少し検討したいと思います。
  おおむね時間でございますけれども、ほかにございませんか。よろしいでしょうか。
  それでは、時間の関係ということで、きょうはここまでとさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
  なお、限られた時間でございましたので、追加の御意見等につきまして、事務局から後ほど御連絡を頂ければと思います。
  本日、様々な観点からの御議論をいただきまして、ありがとうございました。本日、皆様に御議論いただいた内容を踏まえまして、次回、答申案をお示しさせていただきたいと思っております。
  最後に、事務局より事務連絡等をお願いいたします。
【大杉教育課程企画室長】    本日は貴重な御意見ありがとうございました。次回でございますけれども、12月8日、木曜日、10時からを予定しております。会場については、追って御連絡申し上げます。
  また、主査からもございましたように、追加の意見等ございましたら、形式は問いませんので、事務局までお寄せいただければと思います。
  本日の資料、郵送を御希望される場合は机上に残しておいていただけましたらと思います。
  以上です。
【無藤部会長】    それでは、本日の教育課程部会をここで終了させていただきます。ありがとうございました。

――  了  ――

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電話番号:03-5253-4111(内線2369、4732)

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