ここからサイトの主なメニューです

教育課程部会(第96回) 議事録

1.日時

平成28年4月20日(水曜日) 10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省 東館3階 3F1特別会議室

東京都千代田区霞が関3-2-2

3.議題

  1. 「論点整理」を受けた、学校段階等別・教科等別ワーキンググループ等の検討状況について
  2. 学校教育における選挙権年齢への引き下げへの対応について
  3. 「社会に開かれた教育課程」を実現するために必要な方策について

4.議事録

【大杉教育課程企画室長】    先生方、おはようございます。定刻となりましたので、ただいまより中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会第8期の第6回を開催させていただきますが、議事に先立ちまして、このたび、羽入佐和子委員が、4月1日付で国立国会図書館の館長に御就任されたことに伴いまして、規定に基づき中央教育審議会の委員を辞任されましたことを御報告申し上げます。羽入先生からは、皆様にくれぐれもよろしくお伝えくださいとのことで言付かっております。「これまで御一緒させていただきまして、誠に有り難く思っております。途中で退くことになりましたが、新しい学習指導要領の実現を心から期待しております。」というメッセージを頂いているところでございます。
  続きまして、文部科学省の人事異動について御報告いたします。伯井大臣官房審議官の人事異動に伴いまして、浅田大臣官房審議官が着任しております。
【浅田大臣官房審議官】    浅田です。よろしくお願いいたします。
【大杉教育課程企画室長】    それでは、これより、進行は無藤主査にお願いいたします。
【無藤部会長】    それでは、私の方から進行したいと思います。まず会議に先立ちましてですけれども、皆様よく御存じのように、現在、熊本県を中心として九州地方での一連の地震が起こり、また、今日まで引き続いて様々な地震被害があると承っております。その中で、数十名に及ぶ方々が尊い命を落とされているということであります。その方々に深いお悔やみを申し上げるとともに、被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げたいと存じます。現在、我が国におきまして、被災地において昼夜を分かたず救命・救助活動を行っておられる関係機関の方々をはじめとして、国を挙げて多くの方々が、それぞれの持ち場で支援に当たっておられるということを承ってございます。被災者の方々の一刻も早い救援を、心からお祈り申し上げたいと存じます。
  その上で、これより本日の議事に入りたいと存じます。まず初めに、本部会の審議等につきまして、初等中等教育分科会教育課程部会運営規則第3条に基づきまして、原則公開により議事を進めさせていただいてございます。さらに、第6条に基づいて議事録を作成し、原則公開するものとして取り扱うこととさせていただきます。よろしくお願いいたします。
  なお、本日は、報道関係者より会議の撮影及び録音の申出がございました。これを許可しておりますので、御承知おきください。
  それでは、事務局より配布資料の確認をお願いいたします。
【大杉教育課程企画室長】    配布資料の確認をさせていただきます。本日、議事次第に記載のとおり、資料の1から資料の10、その他、机上に参考資料を配布させていただいております。不足等ございましたら、事務局までお申し付けくださいませ。
  なお、資料の1-2といたしまして、各ワーキンググループ等の名簿をお配りさせていただいておりますが、一部のワーキンググループの名簿につきましては、4月1日現在の御異動の状況が未反映という状況でもございます。随時更新をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
  また、本日、学習指導要領の見直しに関しまして、各関係団体等から届けられました要望の一覧を、机上の紙ファイルに配布させていただいております。昨年6月までに教育課程企画特別部会にお示しさせていただきましたものと、それ以降届けられたもの、これを一体にしまして一つのファイルにさせていただいておりますので、随時御覧いただければと存じます。
  机上にタブレット端末を置かせていただいております。審議の参考になるような答申関係資料等を入れておりますので、こちらも適宜御参照いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
【無藤部会長】    それでは早速、議事に入りますけれども、本日の議事ですが、議題が三つございます。第1が、昨年8月に教育課程企画特別部会で取りまとめました論点整理を受けて、学校段階別・教科等別ワーキンググループで、様々に学習指導要領の改訂を目指しての議論・検討を行っていただいておりますので、その状況について。2番目は、学校教育における選挙年齢の引き下げへの対応について。そして3番目ですけれども、「社会に開かれた教育課程」を実現するために必要な方策についてでございます。それぞれ報告を受けた上で、御議論をお願いしたいと存じます。
  まず、最初の二つについてでありますけれども、昨年8月に教育課程企画特別部会で取りまとめた論点整理を受けて、第1に、各学校種別部会における議論の進捗状況、第2に、各教科等別ワーキンググループの議論の進捗状況、そして3番目、今のマル2の中で、特に高等学校新科目に関する議論の進捗状況についての報告、そして、もう一つの2番目の大きな議題が、学校教育における被選挙年齢の引き下げへの対応についてでありますが、まとめて報告、そして御議論をお願いしたいと存じます。
  まず、事務局より配布資料に基づきまして、各校種別部会等、各教科等別ワーキンググループ等における議論の状況についての御説明と、それに引き続き、学校教育における選挙年齢の引き下げへの対応についての御説明をお願いしたいと存じます。よろしくお願いします。
【大杉教育課程企画室長】    失礼いたします。それでは、お手元資料の1、それから資料の2の束が、いろいろ冊子がございますけれども、これらの束と、それから資料の3などに基づきまして、現在の各ワーキングの進捗状況を御報告させていただきます。
  まず、資料の1-1でございます。資料の1-1、教育課程部会で御了承いただいております各学校段階別あるいは教科等別ワーキングの設置状況でございます。おめくりいただきますと検討体制がございまして、教育課程部会の下に企画特別部会、そして各学校種別の部会、それからワーキング、それから今回、高等学校の科目構成の見直しなども視野に入れた特別チーム、あるいは国語教育・外国語教育の充実を通じた言語能力ということで、特別チームなどを設置させていただいているところでございます。
  そして少し飛びますが、資料の3をまず御覧いただければと存じますけれども、資料の3の方に、各ワーキングの開催実績をまとめさせていただいております。それぞれ数回程度開催させていただいておりますけれども、5ページに、合計の延べ112回の開催、審議時間をトータルしますと、242時間の審議を重ねていただいているところでございます。
  これから各ワーキング、正に取りまとめの段階に入ってくるという状況でございますけれども、資料の2-1を御覧いただけますでしょうか。資料の2-1のとおり、今回は各教科等別にばらばらに検討を始めるということではなく、まずは8月の論点整理ということを全体の方針としながら、学校種間のつながり、あるいは教科等間のつながりを意識しながら御検討を頂いているところでございます。
  資料の2-1、左側が、論点整理における主な指摘事項でございます。「社会に開かれた教育課程」の実現、育成すべき資質・能力の明確化と、それを踏まえた教育課程の構造化、アクティブ・ラーニングの視点からの学習・指導の不断の改善、学習評価の一体的な改善、あるいは学習指導要領の理念を実現するために必要なカリキュラム・マネジメント、あるいは教員の資質・能力向上と、そして具体的な各教科の検討の見直しの方向性ということでございます。
  これを踏まえまして、右側のとおり、教科等別に、共通の項目について御検討をいただいております。現行指導要領の成果と課題、育成すべき資質・能力を踏まえた構造の在り方とカリキュラム・マネジメント、育成すべき資質・能力を踏まえた教科等目標、あるいは評価の在り方、この中で、教科等の特質に応じ、育まれる見方や考え方、なぜその教科を学ぶのかという本質的な意義ということ、そして小・中・高を通じて育成すべき資質・能力の整理と目標との関係、学習過程の在り方、評価の在り方を御検討いただいております。
  また、4ポツですけれども、それらを踏まえた具体的な教育内容の改善充実、科目構成の見直しでありますとか、資質・能力の整理と学習過程を踏まえた教育内容の構造化でありますとか、様々なグローバル化、情報化というような現代的な諸課題を踏まえた具体的な教育内容の見直しということでございます。
  また、これを踏まえた学習・指導の改善充実や教材の充実ということで、各教科においても、特別支援教育の充実について、あるいは個に応じた学習の充実について御議論を頂いております。また、「深い学び」、「対話的な学び」、「主体的な学び」というアクティブ・ラーニングの三つの視点を踏まえた学習・指導方法の改善充実の在り方、教材の在り方、その他、必要な条件整備等について、共通的に御議論を頂いているところでございます。
  まだまだこれから教科等の横並びを取っていく段階でございます。また、議論をこれから文書にまとめていく、言語化していくという段階でございますので、まだまだ横並びが取れていないところ、まだまだ考え方が分かりにくいところ等あるかもしれませんけれども、まずは現状ということで、現時点での検討状況をまとめさせていただいたものが、資料の2-2以降でございます。
  冊子が三つございます。資料の2-2が、学校段階等別総則・評価部会でありますとか幼児教育部会、小学校部会等の検討の状況でございます。資料の2-3が、国語、外国語、算数、社会等々の教科等別の進捗状況でございます。そして資料の2-4は、その中から高等学校の新科目に関わるものを抜粋させていただいた束でございます。時間の関係で、ポイントを押さえた御説明になりますけれども、これらをこれから御紹介させていただきたいと思います。
  まずは資料の2-2でございます。学校段階等別部会の議論の進捗状況ということでございます。総則・評価部会の議論の状況を、まずは御紹介させていただきます。おめくりいただきまして1ページに、総則・評価部会における検討事項ということがございます。学習指導要領全体及び総則の構造に関する考え方ということで、総則・評価部会におきましては、随時、各教科等別ワーキング、あるいは特別チームの主査、あるいは主査代理からのヒアリングを行いながら、学習指導要領全体の構造の在り方、そして総則の構造の在り方ということを御議論を頂いているところでございます。
  おめくりいただきまして3ページ目は、学習指導要領の総則の現在の構造でございますけれども、これを、8月の論点整理を踏まえて構造的に見直すべきところ、例えば「社会に開かれた教育課程」の理念ということをどのような項目で表現していくか、あるいは小学校教育・中学校教育・高等学校教育全体を通じて育成すべき資質・能力の考え方と学校教育ごとのつながりということを、どのようにここに落とし込んでいくかというような御議論を頂いております。
  また、各教科共通に重視すべきカリキュラム・マネジメントの視点、あるいはアクティブ・ラーニングの視点、様々な習得・活用・探究、言語活動、体験活動などの学習活動の在り方、特別支援教育や個に応じた指導の在り方、学校種間の接続やキャリア教育の視点、これらを盛り込んでいくための指導要領の総則の見直しということについて、小・中・高それぞれについて御議論を頂いているところでございます。
  また、6ページ目にございますように、各教科ワーキングに対して共通に御議論を頂きたい点も整理を頂いております。6ページ目はアクティブ・ラーニングの視点でございます。論点整理で、「深い学び」、「対話的な学び」、「主体的な学び」、三つの視点が提示されておりまして、「対話的な学び」、「主体的な学び」については、かなりいろいろな御理解も進んでおりますけれども、一方で、「深い学び」という点が少し分かりにくいのではないかという御指摘もあるところでございます。
  そうしたことを踏まえまして、「深い学び」とは何かということについて、各教科の特質に応じて御議論を頂くための方向性、各教科における、現行指導要領にもございますけれども、各教科の見方や考え方ということの中身を、より明確に示していくべきではないかということの御提言を頂き、これを各教科につなぎ、現在、御議論を頂いているところでございます。
  それから学習評価につきましても、14ページ目にございますように、各教科の進捗状況を踏まえた横断的な視点、特に今回、観点別評価につきまして、17ページ目にございますように、知識・技能、思考・判断・表現、主体的に学習に取り組む態度、この三つを、教科共通、校種を越えた共通理解に基づく評価の取組を促していくために共通的に検討していくということで、これも各教科ワーキングにつなぎ、御議論を頂いております。
  それから、いわゆる現代的な課題に対応した、一般的に○○教育などとも言われる様々なテーマに基づく教育について、これは教科横断的に取り組んでいく必要がありますので、総則・評価部会において御議論を頂いております。
  例えば情報活用能力、18ページ目でございますけれども、情報活用能力について、22ページ目のように、情報ワーキングとも連携しながら、今回の資質・能力の三つの柱の観点から整理をし直していただいております。そしてそれを、24ページ目のように、小・中・高の体系の中でどのように育んでいくか、そして各教科においてはどのようなことを留意して育んでいくべきかということを、25ページ目、26ページ目、27ページ目、28ページ目のように御整理を頂き、これも既に各教科につなぎ、御議論を頂いているところでございます。
  また、例えば健康・安全に関わる教育につきましては、30ページ目にございますように、これは安全教育でございますけれども、安全教育を通じて育成すべき資質・能力の三つの柱ということ、そして、それらを育むために、各教科をどのように関連付けながらカリキュラム・マネジメントをしていく必要があるかというイメージが、30ページ目の下の構造図でございますけれども、こうしたことを一つ一つ整理を頂きながら、各教科につないでいます。31ページ目は食育、32ページ目は保健教育、健康教育でございますけれども、こうした整理を頂いているところでございます。
  続きまして幼児教育でございます。33ページ目に幼児教育の検討事項がございますけれども、34ページ目にございますように、幼児教育におきましても、資質・能力の三つの柱ということをベースにしながら、幼児教育の特質に応じた資質・能力の在り方ということを御議論を頂いております。知識・技能、思考・判断・表現、学びに向かう力、人間性、それぞれについて幼児教育の特性に応じた表現ぶりということを工夫していただきながら、その中で何を育むかという整理を頂いております。
  また、35ページ目の真ん中辺にございますように、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿ということを、10項目にわたって明確化していただいております。これによりまして、小学校以上の先生方にも幼児期でどのようなことが育つのかということを明確にし、幼・小連携ということをより円滑に進めていくということでございます。生活科のワーキングなどとも連携しながら、42ページ目にございますような幼・小の接続期のスタート・カリキュラムの充実ということを、現在、御議論を頂いているところでございます。
  続きまして小学校部会でございます。46ページ目が小学校部会でございます。小学校部会、論点整理におきまして、国語教育・外国語教育を通じた言語能力の育成の充実ということを踏まえたカリキュラム全体構造の在り方ということを先んじて御議論いただくようにということですので、既に48ページ目のように、中間的な取りまとめを文書の形で行っていただいているところでございます。
  引き続き議論していただいているところでございますので、更にこれがブラッシュアップされるということでございますけれども、49ページ目にございますように、「社会に開かれた教育課程」の実現に向けた小学校教育の在り方、51ページ目にございますように、育成すべき資質・能力とカリキュラム・マネジメントの意義ということでございますけれども、特に小学校教育、6年間という幅のある期間でございますので、低学年・中学年・高学年、それぞれの発達の段階に応じた課題ということを明確にしながら、それにどのように対応していくかという観点から御議論を頂いております。
  そして52ページ目からが、特に言語能力の育成について御整理を頂いております。言語の役割、創造的思考と論理的思考の側面、感性・情緒の側面、他者とのコミュニケーションの側面、この三つの側面を踏まえた言語能力の育成について、そして、それが全ての学習の基盤になるという53ページ目のような整理。そして、その基盤を育むための、54ページ目のように、小・中・高を通じた国語教育の充実の必要性ということ、子供たちが言葉の持つ力を信頼しながら、言葉によって困難を克服したり、社会や文化を創造していく、そういったことにつなげる国語教育の充実の在り方ということの御整理を頂いているところでございます。
  また、それとの連携も図りながら、56ページ目、外国語教育の充実ということでございます。小・中・高を通じた一貫した指標形式の目標ということを国が示しながら、各学校がCAN-DO形式の到達目標を明確にしていくということで、学校段階で求められる英語能力の確実な育成を図っていくということでございます。
  そして58ページ目以降が小学校の外国語教育の改善充実でございますけれども、58ページ目にございますように、現在の外国語活動の充実により、子供たちの外国語教育への学習意欲が高まっている状況であるということ。そうしたことを踏まえながら、また、高等学校卒業時点で英検準2級から2級程度以上ということの割合を50%以上にしていくという英語力の目標ということも踏まえながら、小学校の外国語教育の充実を図っていく必要があるのではないかということ。特に子供たちが、「話す」、「聞く」ということだけではなくて、「読むこと」、「書くこと」ということの学びもしておきたかったという声があることも調査から浮かび上がってきておりますので、そうしたことを踏まえた4技能を通じた教科型の外国語教育ということを行っていくということ。
  その中では、単に中学校の外国語教育を前倒しということではなくて、58ページ目の下の方の例というところにございますように、身近なことについて質問したり答えたりすることができるという発達の段階に応じた姿を描きながら、充実を図っていくということでございます。そして、それに伴いまして、中学年から外国語活動を導入するということでございます。59ページ目にございますように、そうしたことを踏まえますと、教科型は年間70単位時間程度、そして外国語活動につきましては35単位時間程度ということでございます。
  少し飛びますが、資料の2-3を御覧いただけますでしょうか。資料の2-3に外国語ワーキングのおまとめを頂いておりますけれども、45ページ目を御覧いただければと思います。資料の2-3、一番分厚い資料でございます。45ページ目に、具体的に三、四年生の年間指導計画、先ほど申し上げた35時間ということの中で何をやっていくのかという具体的なイメージ、そして46ページ目には、五、六年生、70時間の中で、具体的にどのような指導を行っていくのかという、35時間、70時間の具体的な内容のイメージについても御議論を頂いているところでございます。
  先ほどの資料の2-2にお戻りいただけますでしょうか。59ページ目でございますけれども、そうしたことを踏まえますと、中学年・高学年におきまして、年間75単位時間の増ということになってくるわけでございます。そうしたことを、柔軟なカリキュラム設定ということの中で考えていく必要があるのではないかということでございます。
  60ページ目の下からは、小学校における柔軟な時間割編成の現状ということがございます。各学校におきましては、1単位時間の工夫、あるいは授業時間割の工夫、朝学習や昼学習などの工夫など、様々な工夫が既に行われているところでございますけれども、61ページ目にございますように、週当たりコマ数についても様々な現状があるということ。また、短時間学習の実施状況についても様々な現状があるということ。上から三つ目のマルでございますけれども、読書活動、91%の学校が実施しておりますけれども、授業時数に入れているというものが、そのうち7%あるということ。また、計算練習というものを行っていただいている学校もございますけれども、84%のうち16%は授業時数内で行っているという現状もあるということ。
  これの更に詳細な内容につきましては、本日、一番後ろの方に参考資料ということで、教育課程の編成実施状況の結果についてという報道発表資料を付けさせていただいております。
  その8ページ目を御覧いただけますでしょうか。8ページ目、小学校短時間学習の実施内容ということでございます。先ほど申し上げました読書活動や漢字練習、計算練習、そして外国語活動、英語の学習ということも含まれておりますけれども、その中で御覧いただきますように、実施割合は上の段にございますような状況で、その中で、うち授業時数に含めて実施している割合というものもございます。
  読書活動、計算活動につきましては、7%ですとか18%、15%ということでございます一方、外国語活動につきましては、実施割合自体は低のですけれども、その中で授業時数に含めて実施している割合は半分程度という、このような現状があるところでございまして、いずれにしても、各学校によりまして、様々な実施の状況があるということでございます。
  先ほどの資料の2-2の61ページ目にお戻りいただきたいと思います。そうしたこと、あるいは現在、25%の小学校で土曜授業が実施されている状況もございます。こうしたことも踏まえながら、次期改訂に向けた授業時数の考え方でございますけれども、61ページ目、下から二つ目にございますように、今回改訂におきましては、教科等の指導内容を維持しつつ、資質・能力の育成の観点から構造化を図り、質的な向上を図るということでございますので、指導内容や授業時数の削減という選択肢はなかなか困難であるという状況であるということ。
  そして、現行指導要領を踏まえますと、今は28コマということでございますけれども、これに加えて35時間増ということ。これを先ほどの実施状況なども踏まえますと、全小学校において一律の取扱いとすることは困難ではないかということ。そうしますと、各学校の実状に応じたカリキュラム・マネジメントの視点から検討していくことが必要ではないかということでございます。
  そうしたことを踏まえまして、外国語科のみならずということでございますけれども、短時間学習の実施や、あるいは60分授業の設定ということも考えられるところでございますけれども、それに留まらず、休業期間内での調整、あるいは土曜日の活用や週当たりコマ数の増などということ、こうした選択肢を組み合わせながら、地域や学校の実状に応じた柔軟な時間割編成を可能としていくことということではないかという御議論を頂いております。
  ただし、いずれにしましても、62ページ目、4ポツにございますように、授業時数の増という改訂は、教育現場にとって大きな負担の増となるところでございます。指導体制の充実、教材の在り方、具体的なカリキュラム・マネジメントのイメージということも含めまして、国や現場、教育委員会と連携して調査研究・開発ということが求められているところでございますので、こうしたことをしっかり取り進めてまいりたいというところでございます。
  64ページ目以降は、外国語教育について、更に掘り下げた議論を頂いたところでございます。
  続きまして83ページ目でございます。特別支援教育部会における検討事項でございます。御覧のとおり、特別支援学校のみならず、幼・小・中・高を通じた特別支援教育の在り方について御議論を頂いております。
  具体的な内容は84ページ目以降でございまして、高等学校における通級指導の在り方という新たな制度改正を受けた事項も含めまして御議論を頂いておりますけれども、今回、特に105ページ目にございますような、各教科における学習過程で考えられる困難さということを示していくこと、そして、それに対する配慮の意図・手立てということを示していくこと、こうしたことによって、通常の学校における様々な配慮と子供たちの多様な学びの場ということが、より連続性を持って示していけるのではないかということでございまして、総則におけるこうした構造の分かりやすい示し方、あるいは各教科における特別支援教育への配慮ということも含めまして、教育課程全体の中でしっかりと反映できるように、現在、御議論を頂いているところでございます。
  続きまして、資料の2-3の方に移らせていただきます。一番分厚い資料でございますけれども、これが各教科等別のワーキンググループの進捗状況でございます。かなり熱心に御議論いただいて、おまとめを頂いておりますので、一つ一つ御紹介を申し上げたいんですけれども、大変恐縮ですが、時間の関係もございますので、全体的なイメージを御紹介させていただきます。
  現在、各ワーキングにおいて、どのような検討をさせていただいているかということでございますけれども、例えば国語ワーキングの検討状況でございますけれども、7ページ目を御覧いただけますでしょうか。7ページ目、国語教育のイメージということでございます。これが後々、国語の教科目標のイメージにつながってくるわけでございますけれども、資質・能力の三つの柱、知識・技能、思考・判断・表現、学びに向かう力、人間性という三つの柱に沿って、教育のイメージということを、幼・小・中・高を見通した形で整理を頂いております。これを現在、全ての教科において行っていただいているところでございます。
  また、次のページには、少し細かくなりまして恐縮ですけれども、8ページ目のように、そうした教育目標のイメージを踏まえて、更に資質・能力の明確化ということを、三つの柱に沿って行っていただいているところでございます。
  国語科におきましては、特に言語能力の特別チームにおいて整理された言語の三つの側面、真ん中にございますけれども、創造的思考とそれを支える論理的思考の側面、感性・情緒の側面、他者とのコミュニケーションの側面ということに沿って、資質・能力の整理ということを行っていただいております。そして、これを各学校段階に応じてどのように育んでいくかという、幼・小・中・高のつながりの中で、9ページ目、これは赤字が小学校、緑字が中学校、青字が高等学校ということでございますけれども、こうした小・中・高のつながりということ。
  そして11ページ目は、学習過程というものと指導内容の構造を、どのように整理していくかということでございますけれども、現在、国語におきまして、11ページ目、「話すこと」、「聞くこと」、12ページ目、「書くこと」、そして「読むこと」という領域がございますけれども、この中に個別の指導項目があるわけでございます。そして、その指導項目を、今回、言語能力チームで整理いただいた言語活動における資質・能力の要素ということから見て、再整理をするということをしていただいているところでございます。これによって、学習過程ということと指導内容ということをしっかりと結び付けながら、指導内容の構造化を図っていくということでございます。
  全て御紹介申し上げたいんですけれども、各教科におきまして、このように小・中・高を見通した教育目標の構造化、そして資質・能力の明確化、それに基づく指導内容の構造化ということの議論を頂いているところでございまして、これを正にこれから、今月、来月で取りまとめていくという段階に入っているところであるということを御報告申し上げます。
  そして最後に、資料の2-4でございます。教科等別ワーキングの議論の中から、特に高等学校の新科目につながるものを抜粋させていただいたものでございます。この新科目の議論でございますけれども、これを御紹介する前に、まず資料の10を御覧いただけますでしょうか。
  資料の10でございますけれども、資料の10は、3月31日にまとめられました高大接続システム改革会議の最終報告でございます。こちらの議論、中教審における教育課程の議論と歩調を合わせる形でともに進んでおりますけれども、例えば12ページ目を御覧いただきますと、教育課程の見直しというところでございます。取組の前提として「社会に開かれた教育課程」ということがあるということ、そして13ページ目、中教審における主な検討事項ということで、高等学校教育、これから御紹介申し上げるような資質・能力を踏まえた科目構成の見直しということが進んでいることなどを踏まえながら、御議論を頂いているところでございます。
  こうしたことが具体策にも反映されておりますけれども、特に53ページ目にございますような、今後の「大学入学希望者学力評価テスト」の在り方の中で、次期学習指導要領下における基本的枠組み、新科目の構成ということを踏まえながらの御議論ということ。また、54ページ目からは、現行学習指導要領下における基本的枠組みということもございますけれども、改訂の方向性も見据えながら、思考力・判断力・表現力の判定機能の強化など御議論を頂いており、これは中教審における議論と整合性を取りながら進めていただいたものであることを、まずは御報告を申し上げます。
  資料の2-4に戻っていただけますでしょうか。高等学校の新科目の構造でございます。1ページ目が現行の教科・科目構成でございますけれども、今後の見直しの方向性でございます、2ページ目になります。資料の2-4の2ページ目に、特に今後変わるところを中心に書かせていただいておりますけれども、国語につきましては、8月の論点整理の構造のとおりでございます。実社会・実生活に生きて働く国語の能力の育成ということと、古典から現代につながる我が国の言語文化への理解・関心を深める科目ということで、共通必履修科目、オレンジの部分でございますけれども、現代の国語ということと言語文化ということ、そして論理国語、文学国語、国語表現、古典探究ということを選択科目として設置していくという方向性で、御検討を頂いております。
  また、数学・理科につきましては、SSHの取組なども踏まえながら、数理にわたる探究科目ということの御議論を頂いております。少しおめくりいただきますと、19ページ目でございますけれども、数学・理科にわたる探究的科目の在り方についてということで、次のページ、20ページ目にございますような、教科・科目の枠にとらわれない多角的、複合的な視点で事象を捉えながら、科学的な見方・考え方や数学的な見方・考え方を組み合わせて探究活動を行い、新たな価値の創造に向けて挑戦していくということを育成していくということ。23ページ目にございますように、探究に必要な基礎を習得しながら、自ら見いだした課題ということの探究を深めていく実施段階。こういった構造で新科目を考えていくという御議論を頂いております。
  実施に当たりましては、様々、大学や関係企業との連携など外部との連携、指導体制の確保など必要になってまいりますので、30ページ目のような全体像の中、必要と考えられる諸条件の整備ですとか大学での学びへの接続ということも視野に入れながら、御検討を頂いているところでございます。
  2ページ目にお戻りいただきまして、外国語でございます。外国語につきましては、英語コミュニケーションというもの、4技能統合型の共通必履修科目と、選択科目につきましては、4技能統合型の英語コミュニケーション2、3というものと、発信力を強化するための論理・表現1、2、3という科目ということの、二つの柱で選択科目の構造を考えていくということでございます。国際標準でありますCEFRのレベルなども踏まえながら、検討をしていただいているところでございます。
  そして地理・歴史、公民に関しましては、御覧のような構造でございます。具体的には、おめくりいただきまして、6ページ目が地理総合、共通必履修科目でございますけれども、これからグローバル化する社会の中で求められる地理的な見方や考え方を育む地理総合。そして具体的な授業展開の中では、7ページ目にございますように、問いを追究していくということを重視した授業展開を図っていくということ。そして8ページ目にございます新選択科目、地理ということで、共通必履修科目、地理総合で学んだ力を生かしながら、更に探究を深めていくということでございます。
  そして9ページ目が歴史総合でございますけれども、現代的な諸課題につながる歴史的な状況を、日本のこととグローバルのことがつながっているということを意識しながら学んでいくということでございます。近代化・大衆化・グローバル化という歴史の転換点ということを踏まえながら、右側にございますような題材を採り上げながら、右下にございますような歴史総合の学び方、歴史的な見方や考え方を用いて学ぶということでございます。
  そして、こうした歴史総合の学びを生かしながら、10ページ目にございますような選択科目への学びに、それぞれの選択に応じて進んでいくということ、歴史に関わる探究科目、日本史に関わる探究科目、詳細につきましては、11ページ目、そして12ページ目にあるような御検討を頂いているところでございます。
  13ページ目は公共でございます。公共のイメージは、13ページ目、そして14ページ目、15ページ目にわたって解説をさせていただいておりますけれども、まず「公共の扉」ということで、公共の学びの基本となる様々な概念的な枠組みを含めた考え方ということを身に付けていくということ。選択科目、倫理にもつながってまいりますので、倫理的主体となる私たちということを意識しながら、社会と自分との在り方の関係性、あるいは自分らしい自分の在り方、生き方のことについて考えを深めていくということでございます。
  そして14ページ目にございますように、政治的・経済的含めた様々な主体となる私たちということで、その中で必要な知識等を基盤としながら、小・中学校の学びも基盤としながら、現実の社会的事象について考察・追究していくということでございます。
  そして15ページ目、持続可能な社会づくりの主体となるためにということで、ここまでに学んできたことを総合的に活用しながら、持続可能な地域・国家・社会づくりに向けた役割を担う主体となることについて探究を行うという科目イメージでございます。
  そして16ページ目にございますように、公共の学びを生かしながら、それぞれの選択に基づき、選択科目、倫理・政経ということでございまして、17ページ目が倫理の具体的なイメージ、18ページ目が政治・経済の具体的なイメージということでございます。
  2ページ目にお戻りいただきますと、これ以外にも、例えば数理探究の設置を踏まえた総合的な学習の時間の、より改善ということについての見直し、あるいは情報科目におきまして、共通教科、情報1ということを作って、情報や情報技術を問題解決に生かしていく、ICTを使いこなす力ということも含めて、共通的に育んでいくための科目の在り方、あるいは、ここにございませんけれども、家庭科におきましては、家庭科の科目の履修状況ということを踏まえながら、科目構成の見直しということも御議論を頂いているところでございます。
  大変長くなりましたが、私の方からは以上になります。
【無藤部会長】    それでは、引き続き私の方から、学校教育における選挙権年齢の引き下げへの対応ということにつきまして、御説明させていただきたいと思っております。資料につきましては、資料の4と、お手元に実際配らせていただきました副教材があるかと思いますので、そちらも御覧いただきながら、お話をお伺いいただければと思っております。本件につきましては、本教育課程部会におきましても御議論いただいたと伺っておるところでございます。特に実践的なところから篠原委員からも様々な御意見を頂くとともに、全高長の宮本会長、それから中高連の吉田会長からも、様々な御示唆、御助言を頂きまして、この対応を行っているところでございます。
  資料の4でございますが、こちらにつきまして、まず冒頭を御覧いただければと思います。御承知のように公選法が改正されまして、今年の7月になるのではないかと想定されます参議院選挙以降に、18歳に選挙権年齢が引き下がるということが決まっているわけでございます。
  それに対する対応としまして、次のページを御覧いただければと思います。文部科学省としては、「高等学校における政治的教養の教育と高等学校の生徒に対する政治的活動等について」という全体の基本的な方針というものを、通知の形として出させていただいているところでございます。こちらにつきましては、44年というかなり前の状況に応じて出された通知というものを、今回の選挙権年齢の引き下げなどを踏まえて見直したところでございまして、趣旨のところを御覧いただければと思いますが、公選法等の改正を踏まえ、習得した知識を活用し、主体的な選択・判断を行い、他者と協働しながら様々な課題を解決していくという、国家・社会の形成者としての資質や能力を育むことを一層期待するんだということ。学校や教育の政治的中立に留意することや、政治的教養の教育において具体的な政治的事象を扱うことと、生徒が具体的な政治的活動を行うことは区別することが必要であり、そのような観点から留意点を取りまとめたものでございます。
  恐縮でございますが、次のページを御覧いただければと思います。先ほど趣旨について申し上げたところですが、特に本日議題になります政治的教養を育む教育につきましては、授業において、マル1にございますが、現実の具体的な政治的事象を取り扱うこと、また、マル2にありますように、模擬選挙や模擬議会などの現実の政治を素材とした実践的な教育活動を積極的に行っていただきたいこと。こちらのことにつきまして明確化させていただいたところでございます。
  また、留意事項といたしまして、学習指導要領に基づき、校長を中心として、学校として指導の狙いを明確にしていただいて、系統的、計画的な指導計画を立てて実現していただきたいこと。また、これもより本質のところでございますが、一つの結論よりも、結論に至るまでの冷静で理性的な議論の過程が重要であって、多様な考え方のできる事柄を採り上げる場合には様々な見解を提示すると、こういうことで子供たちの考えが広まると、こういうことについて留意していただきたいこと。また、教員に関して、個人的な主義主張を述べることは避け、公正かつ中立な立場で生徒を指導していただき、指導が全体として特定の政治上の主義を支持・反対することにならないよう、学校内外を問わず地位を利用した結果とならないように留意していただく。このようなことにつきまして、通知させていただいているところでございます。
  それから、次のページを御覧いただければと思っております。具体的に先ほど申し上げました方向性というものを、学校現場において副教材の形で御活用いただける形を、私どもとして提示させていただいているところでございます。この副教材につきましては、昨年度、1年生から3年生までの全ての国・公・私の高校生に対しまして配布させていただいているところでございますが、構成といたしまして、第1部、第2部、第3部と分かれております。
  第1部につきましては、選挙や投票の仕組みや選挙の意義など、選挙に関わる、また、有権者となるに当たって必要な知識というもの、こちらにつきまして、副教材的に知識というものを補完、見ていただくというところがパートとしてあるとともに、第2部、実践編というところが、この副教材の肝になるところでございますが、政治や選挙等に関わる学習をより参加実践型にするために、授業等でそのまま使用できるような実施準備、実施手順・方法、それからワークシートなどを盛り込んだ学習教材の実例を掲載しているところでございます。また、第3部につきましては、参考編として、子供たちが見ていただくようなQ&Aというものも書くというところで、総体として、選挙それから主権者教育というものに関して、学校において御活用いただくことを想定した教材というものを作らせていただいているところでございます。
  こちらにつきましては、本年度につきましても、1年生分ということにつきまして、配布を今、予定しているところでございまして、その作業に入っているところでございます。
  本件につきましては、文部科学省全体としましても、学校教育以外のことも含めまして、義家副大臣をヘッドにしたワーキンググループというものが動いているところでございます。その最終的な取りまとめというものを今後行うことになっておりますが、その状況に合わせて、私どもとして、より現状を把握し、主権者教育の実施というものを推進するとともに、好事例というものも学校現場に対して示していくということ、このようなことというものを考えているところでございます。
  また、中教審におかれましては、先ほど大杉の方から御説明申し上げましたが、公共ということに関しましても御議論いただいているところでございます。そのような総体と通じまして、学校における選挙権年齢の引き下げへの対応というものを考えてまいりたいと思っているところでございます。
  以上でございます。
【無藤部会長】    ありがとうございました。それでは、ただいま二つの議題につきまして事務局から御説明いただきましたので、意見交換をしたいと存じます。御意見のある方は名札をお立ていただきましたら、私の方から順次指名をいたします。
  まず篠原委員、お願いいたします。
【篠原委員】    今の18歳選挙権と主権者教育のところですけれども、7月の参議院選挙が予定されているとおりであれば、7月から18歳以上の選挙権ということになるわけですけれども、是非学校現場で、これに向けて今、いろいろな動きが、吉田さんのところなんかもそうなんですけれども、ありますよね。実際の選挙を超えて、実際、18歳に向けてどういう主権者教育、この副教材に含めて効果があったのか、あるいは学校現場での問題点、いろいろなものを洗い出す意味で、きっちり検証してほしいんですね。義家さんのところでも今いろいろやっていますけれども、是非次につなげていただきたいと。
  この問題は、とりあえず7月の参議院選挙までにばたばたとやらなきゃならんこと、この副教材もそうでしたけれども、通知の見直しなんかもそうです。それから、これから小・中・高含めたロングスパンの中で、子供たちに、社会への関わり、パブリックマインドをどう持ってもらうかという、大きなもう一つ中長期的な課題というのがあると思うので、こちらの方を、参議院選挙が終わって、とりあえずこうだからということではなくて、短期的なものと中長期的なものを両方追究していただきたいと。
  その意味で言うと、先ほど大杉さんからいろいろ説明あった高等学校段階の公共のところ、あるいは小・中で特別活動、あるいは総合学習、道徳の時間、いろいろなものが絡むと思うんですけれども、そういう中で、これは幅広く採り上げていくということが僕は大事だと思うし、それから、文科省は今まで余り主権者教育という言葉をお使いにならなかったようですけれども、やっと今、御説明の中にも出てきていますので、是非主権者教育というかぶせ方をきちんとしていただきたい。あらゆるものが主権者教育の一つなんだという、社会への関わり、公共の精神、こういうものの中で幅広く主権者教育という枠を、単なる選挙とか政治ということに限定せずに位置付けてほしいなと、このように思います。
  済みません、ちょっと長くなりました。
【無藤部会長】    ありがとうございます。篠原委員のおっしゃるとおりなので、教育課程部会としても、学習指導要領の改訂等の中で、積極的に主権者教育についても考えていきたいと存じます。ありがとうございました。
  それでは松岡委員、お願いします。
【松岡委員】    ありがとうございます。大変膨大な資料を短時間で簡潔に御説明いただきまして、ありがとうございます。私は全て、まだ把握はもちろんできていないんですけれども、2点、申し上げておきたいことがございます。
  まず1点目は、今回のワーキンググループの中で、言語能力の向上に関する特別チームというのが設置されて、これは非常に重要であると考えております。この資料を拝見しますと、幾つか、国語科及び外国語科、外国語活動を通じて育成すべき言語能力ということを、まず中心に御議論いただいているようですけれども、特に資料2-3の1ページのところに、他教科における言語能力の育成との関係についてという項目がございまして、この点につきましても、今後議論が進んでいくと思いますけれども、是非留意してお進めいただきたいと考えております。
  と申しますのは、別の資料で、小学校部会からの検討事項案という中に、先ほども御説明のあったところですけれども、特に小学校教育を通じて育成すべき資質・能力という中に、学習や生活を支える言語の役割を踏まえた言語に関する能力の育成についてと、こういうことが議論されているわけですけれども、言語能力というのは小学校だけではもちろんありませんで、各学校段階、更に言えば各教科において、それぞれ注目すべき言語能力というものがあると思うんですね。ですから、是非この点について、今後のより一層深い議論、また、全校種を貫く一つの柱になるような、そんなことを期待している次第です。
  それから2点目でございますけれども、特に小学校の外国語、英語教育に関わる条件整備というところでいろいろと示されておりますが、ここを拝見しますと、結びの句が、例えば何々が必要である、あるいは期待される、不可欠であるとあります。ここに書いてあることは、正にそのとおりではありますけれども、これを本当に実効性のある具体策に早急につなげていくということが一番大事だと思うんですね。恐らく今後、この学習指導要領が全面実施されるまでの時間を考えますと、特に小学校の外国語教育、英語教育に関する指導者の問題というのは非常に難しく、なおかつ時間も限られています。そういう中で、是非早急な具体策に着手していただければと考えています。
  以上でございます。ありがとうございました。
【無藤部会長】    ありがとうございます。おっしゃるように、言語能力の方は、国語科と外国語科といいますか、英語などの教科とともに、全ての教科などで、従来、言語力と言われておりましたけれども、それをより明確に理論化していただきましたので、全ての教科等の部会でも、是非御検討をお願いしたいと思います。
  2番目の条件整備の方は、正におっしゃるとおりだと思います。特に小学校の英語などは、学習指導要領の正規の開始以前の中での取組を、いろいろな学校で恐らく、全部ではもちろんないと思うんですが、始まると思いますし、それから現在外国語活動として行っているものは、教科化に少しずつ進むということでもあろうと思いますので、条件整備については特に急ぐ必要があろうと思いますので、これは是非文部科学省にお願いしたいと思います。
  それでは米田委員、お願いします。
【米田委員】    学習指導要領改訂に向けた検討状況の説明をしていただきまして、本当にありがとうございます。たくさんあるわけですが、例えば各校種を見通して、各教科等の学習のプロセスとか、あるいは身に付けさせたい資質・能力を、アクティブ・ラーニングの三つの視点に立って示すことにしていること、併せて、例えば深い学びにたどり着くように見方・考え方を育てるということ、そして、それをより具体的に示そうとしていること、このようなことは本当に大変重要なことであり、我々現場にタッチする者にとっても大変有り難いことであると考えております。これはこれまでと比較しても、更に大きく前進しているものであると考えております。
  これらを都道府県あるいは市町村等の教育委員会への浸透を図ることはもちろんでありますけれども、各学校の一人一人の先生方にもしっかり伝わるようにすることが大事であると思っております。もちろん教育委員会の立場でも様々な形でいろいろ働き掛けているわけですが、それだけでは十分でないと考えておりますので、何とかそのための手立てをいろいろな形でやっていけるように、これまで以上に検討していただければと思います。
  併せて、今の学習指導要領の内容も非常にいいんですけれども、なかなか保護者の方々、あるいは一般の方々に十分浸透していないような気もいたします。そういう面で、国、文部科学省の考え方が、是非一般の保護者の方々にも理解していただけるように、併せて努めていただければと思います。
  あと、もう一つですが、これからまた各学校の先生方は、横のつながり、カリキュラム・マネジメントという意識を強く持って、そして同時に、縦のつながり、幼・小・中・高という流れをしっかり把握しながら、日々の教育の実践を重ねていくことになります。そのための核となる授業を作るためには、多くの時間、そして労力が求められることになります。そのために、先生方に環境を整えてあげる、あるいは時間を与えてあげるということも必要になると思われます。そういう意味で、例えば12月に出されたチーム学校の答申等も配慮しながら、そのようなことも考慮しながら、先生方がより授業に専念できる環境作りにも、この後、配慮していただければ大変有り難いと思います。
  以上でございます。
【無藤部会長】    2点とも、そのとおりだと思いました。ありがとうございます。
  それでは田邉委員、お願いします。
【田邉委員】    ありがとうございます。私の方からは1点です。先ほど大変膨大な各ワーキンググループでの進捗状況の方を御説明いただき、ありがとうございます。一つ一つだと非常に膨大な資料になります、かなりの時間を割いて、各それぞれのワーキンググループで話されたかと思います。今現在、今後のグローバル化と進んでくる中で、日本が求められるのは、リーダーシップの取れる人材の育成というのも一つあるのではないかなと思っております。
  参考になるかどうかは分かりませんけれども、ユースオリンピックゲームというのが2010年にシンガポールでスタートしました。この大会はオリンピックとはまたちょっと違った視点で、14歳から18歳の若い人たちを対象としてスポーツを通した教育をしていきましょうという大会でありIOCがスタートしたわけですけれども、競技とまた別に文化・教育プログラムというのがあります。その中で大きく五つに分かれているのですけれども、一つには、オリンピズムについて学ぶ、二つ目はスキルの開発、三つ目が幸福で健康なライフスタイル、そして四つ目は社会的な責任、そして五つ目が表現という、この大きな枠組みの中で、スポーツを通して文化・教育プログラムというのが構成されているというのが、ユースオリンピックゲームの状況です。
  そのようにしたときに、体育の中で、チームにおける個人であったり、ゲームにおいては相手とコミュニケーションを取る状況や、また障害のある人たちとの交流を持ったりという中で、体育科、保健体育科の中でリーダーシップを育てるようなところのプログラムというのも、あるのではと思っております。ですので、この文書の中にリーダーシップというのが一言入っていくというのも大切なのではないかなと思っております。
  以上です。
【無藤部会長】    貴重な御意見、ありがとうございました。是非分科会に反映していただきたいと思います。
  それでは、お願いします。
【宮本委員】    ありがとうございます。全体の方向性については全く賛成であります。1点、意見を述べたいのは、高等学校の新教科、特に地歴の新教科の必履修と、それから選択科目との関係についてです。
  資料2-4の1ページのところに、現在の高等学校の教科の科目構成というところで、地理・歴史については、世界史A、Bから一つ、日本史A、B、地理A、B、4科目から一つという形で、ここから二つ取りなさいという形になっています。公民についても、現代社会、倫理、政治・経済、三つの中から取るという形になっていますが、今検討されています新しい科目構成、今度、2ページのところを見ますと、地理・歴史については、歴史総合が必修で、これをまず学んでから、日本史に関わる探究科目、世界史に関わる探究科目という形で、科目の順序性というのがはっきり示されています。同じように地理についても同様、公民の公共についても同様です。このようになってきた場合、例えば先に歴史総合を学習しないと、探究の科目には当然行けなくなりますので、どの学年にどの科目を置くかという観点をしっかり持たないと、各学校が教育課程を編成するにあたって非常に難しいだろうと思います。
  現在、高等学校においては、多くの学校で地理は1年生で置いていますけれども、歴史については多くの学校で、2年生で置いています。その上で、2年、3年とやっていくわけです。それも今は科目の順序性がありませんので、並行して学習していますけれども、この新しい形になりますと、先に必履修の科目をやった上で探究的な科目を学習する形になっていきますと、当然、今みたいな科目の置き方が、多くの学校でできなくなるのではないかと思います。
  ですから、必履修の科目と選択科目の関係性、それから、どの学年にどの科目を置くのかという視点も入れていただいた上で検討していただかないと、実際に教育課程を編成するにあたって非常に難しいと思います。是非その辺りのところ、必履修の科目と選択科目の関係性のところについても十分考慮していただきながら、今後を是非検討していただきたいと思います。
  つまり今のままでは、多分、1年生で全部の必履修科目を入れることは難しいと思います。今でももういっぱいいっぱいの状況になっていますから、そこに新たに1年生で置かなければならないと指定する科目が今度増えてきているわけですので、当然、現在の単位数の中では、1年生からはみ出てしまうという状況が起こり得るのではないかという心配をしておりますので、是非その辺りも考慮した上で検討していただきたいと思います。
  それから、選挙権年齢の引き下げへの対応ということで今も御説明いただいたわけですけれども、私も都立高校の教員ですので、今、東京都はどのようになっているかということについて少しお話をしたいと思います。
  東京都では、昨年度中に、都立高校の全ての公民科の教員を対象に、悉皆で研修を行いました。現在、今度は地理・歴史科の教員も悉皆で、ちょうど今、研修を行っているところです。5月の中旬までに東京都では、公民科、地理・歴史科、全ての都立高校の教員に関しては研修が終わることになります。研修の内容は、公職選挙法改正の意義、指導資料の活用の仕方、東京都の選挙管理委員会の方に来ていただいて、選管との連携の在り方について、それから具体的な実践の事例について、先進的な取組をしている学校からの報告という形になっています。
  それとは別に、東京都の教育委員会の方では、こういう「民主主義って何だろう」という別の補助資料を作って、全部これを3月中に配布をしています。このリーフレットを基にして、5月までに必ず授業やホームルーム等で、これに基づいた指導をするようにという形になっていますので、参議院選挙が近いということも意識しながら、かなり早い段階で、この件についての教育をしっかり進めていこうという取組が東京都では進んでいるということを、併せて御報告します。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。貴重な情報をありがとうございました。特に最初の方の論点は、高等学校部会で議論をしていただきたいと思います。
  それでは吉田委員、お願いいたします。
【吉田委員】    ありがとうございます。私も宮本委員とかなり重なる部分があるのですが、2-4の資料で、まず1ページに現行の科目単位が出ております。これに伴って、2ページから今後の新しいものが出てきているわけですけれども、そういう中で、私はこの教育課程、今回改訂の原点にあった、例えば高大接続の問題に絡めても、例えば国際バカロレアが日本語版を作るとか、それからSATをまねるとか、英国のGCSEもそうかもしれませんけれども、そういったものを考えた上での教育課程編成というのは大事なのではないかなと。
  そういう中で、今回、ある意味、大きな科目になったような見方ができるのですけれども、中は結局、全部また細かくなっている。そして、そういう中で大学入試をどのように変えていくのか。だとすれば、例えばIB一つ取ったって、その科目を勉強することイコールそのままが試験ということですけれども、いまだに数理探究という大きな科目ができたのは、私は合教科の実態がこれなのかなという気がしますけれども、実際は物・化・生・地を分けなくてはいけない。数学にしたって、いまだにA、B、2、3なんていうのが残ってくる。そういう状況になってくると、子供たちの負担は、私は逆に増えてくるのではないか。今、宮本先生がおっしゃった、単位が収まり切らないという問題も含めて、そういう不安がございます。そういう意味では、各教科で本当に詳しく検討していただいていることは大変だと思うし、有り難いとは思うのですが、もう少し絞り込みというか、大きなつかみに変えていかないといけないのではないか。
  それから、もう1点、今日、たまたま別刷りで、後ほど御説明があるのだと思いますけれども、文科省が先日発表した小学校段階におけるプログラミング教育に関する有識者会議の資料が出ていますけれども、情報の科目等で、高校でもプログラミングとかいう問題が若干出てきています。ただ実際に、今、アメリカにおいて一番言われてきていることが、STEM教育なわけですね。そのSTEMが、この数理探究というものになってくるのかもしれませんけれども、そうすると、そういうところと、情報のプログラミングとか、それからデザインシンキングとか、そういったものを含めたものにしていかないと、本当に日本の社会が後れていってしまうのではないか心配です。
  そういう部分で、もう少し他教科との絡みというものも含め、それから子供たちの負担というものを含め、この教育課程について、もしできれば1ページの表のようなものを、この新しいもので作っていただきたいという宮本先生のお考えと同様のお願いと、もう一つは、諸外国が本当にどのようになっているのか、そういう部分も調べていただけたらいいのではないかと思って、お願いでございます。
  それからもう1点、主権者教育についてでございますが、東京都の教育委員会と違いまして、私立学校の場合は、各学校それぞれがやらなければならないことになっています。東京都の教育委員会の「民主主義とは何か」という物すごいリーフレットができて、私どももびっくりしたのですけれども、ただ実際に、昨年6月に急遽決まりまして、急に入ってきたものであって、先ほど小学校の英語で35単位をどうするかうんぬんとありましたけれども、今の段階で現カリキュラムの中で授業時間数に5から15時間入れていくということは、かなり厳しい状況になっています。
  そのようになるとどうなるかといえば、ホームルームとか、それから全校朝礼とか、そういった形の中で再三にわたり話すとともに、あの本を配り、やっているわけですが、この文科省の今日の資料4の、文科省における対応状況2のところの下の留意事項ですけれども、ここで私が是非ともお願いしたいのは、我々学校としてやれることにも限界があります。そういった中で、放課後や休日等に学校の校外で行われる政治活動等については、違法なもの等は制限又は禁止することが必要。また、学業や生活に支障があると認められる場合などは適切に指導を行うことが求められる。満18歳以上の生徒の選挙運動は尊重することになること。その際、生徒が法令に違反することがないよう、公選法上特に気を付けるべき事項などについて周知すること。それから、放課後や休日等の校外での政治活動等は、家庭の理解の下、生徒が判断し、行うものであること。その際、生徒の政治的教養が適切に育まれるよう、学校・家庭・地域が十分連携することが望ましいことと、ここに理想は書かれているのですけれども、実際に休日、放課後、学校の外に出てまで、学校がこれを責任取ることはできません。
  そのために、生徒たちに我々は何を言っているかというと、ここに書いてある法令違反ということ、法律違反になるということ。つまり今までは自分たちは少年法で守られているかもしれませんけれども、今回の選挙に関しては、選挙違反というのは、ある意味、本当に一生付いて回る犯罪になるわけですね。その怖さというものをしっかりと教え、そしてそれを、御家庭とよく連携取ってくださいと、御家庭でよく話してくださいということで、この4月の父母会でも、私は保護者の皆さんに、生徒にその本を配ってあるから、一緒に読み合わせをしてください、そしてそれとともに、子供が法律違反にならないようにしていただきたいとお願いしました。その辺のところを、しっかり家庭の理解の下、生徒が判断するといっても、この判断能力が不十分だから未成年者であって、突然そこに責任・判断というものが加わってくるわけですので、家庭の理解というよりも、家庭がしっかりと学校とともに指導をするという、その部分を強調してもらえるようにお願いをする教育を、我々は今しているという状況だと思います。
  ですから篠原先生おっしゃるように、小・中・高と一貫した主権者教育というものをしっかりと積み上げることによって、今言ったようなことがしっかり子供たちが理解できるのではないかなと思っておりますので、その辺の配慮もよろしくお願い申し上げます。
  以上です。
【篠原委員】    これ、是非、文科省にもお願いしたいんだけれども、家庭との問題ですね。学習指導要領は基本的には学校教育の流れを作るわけですけれども、今は道徳の問題もそうですし、この主権者教育の問題もそうなんです。これは家庭とのコラボが大事。もう一つ言えば、家庭、地域といってもいいかもしれません。そういうことの流れを、是非学習指導要領、あるいは解説のところで、もう少し出していけないか。
  どうしても家庭となると、何かみんな、余り踏み込みにくいという、そういう抵抗感があるかもしれませんけれども、少しこの辺をぼちぼちブレークスルーして、吉田さんおっしゃるように、そういうコラボをどうしていくのかと。今度、子連れ投票というのが、7月の参議院選挙から公選法改正で可能になりました。これとて、学校が投票所に連れていくわけじゃないんですよね。親が連れていくわけです。だから、そういう意味での意識をしっかり親御さんたちにも持ってもらって、その意味のベースとして、この指導要領の中でも触れていくようなことを是非検討していただきたいなと。
  済みません、ありがとうございます。
【無藤部会長】    ありがとうございました。吉田委員、篠原委員の御指摘、主権者教育については、更に検討をお願いしたいと思います。それと吉田委員の最初におっしゃっていただいた、一つは高校教育、具体的に実行可能なところでしっかり考えてほしいということはもっともだと思います。それと、一部新聞報道ありましたけれども、プログラミング教育について、これは文科省としてどういう今、考えでいるかは、今日の最後にでも御報告いただければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
  それでは生重委員、銭谷委員ということでお願いします。
【生重委員】    今、篠原委員からも、家庭教育が今後は物すごく重要になる、今まで一歩踏み込んでこれなかったのではないかというところに関してなんですが、12月21日の答申は、かなりここで生きてくると思います。コミュニティ・スクール、学校運営委員会、それから地域学校協働推進ということで、学校の授業でできないところを、例えば私ども、今、安心・安全なんかは、地域とか保護者が担いながら、お互いに学び合う体制作りとかということも、進んでいるところでは始まっております。これは小学校・中学校だけの問題じゃなくて、高校も、そういう自立した形で、地域や社会が総掛かりでその観点を担っていく。で、小学校、中学校とエリアが広がっていって、高校なんかはもっと広い領域で考えながら多様な方たちに関わってもらうことで、学生さん、生徒さん、児童が、それぞれ自ら考える。
  学校の先生が困っていらっしゃる現状の中で、アクティブ・ラーニングを先進的に取り組んで、一生懸命勉強して、それで生徒と児童の授業の中にそこの観点を生かしながら授業作りをしているときに、保護者からかなりの数でクレームが付いたのが、15分しかちゃんと教えていないと。あとは子供が好きにしゃべっているだけで、これは授業じゃないんじゃないかと言ってお母様方に怒られたらしく、本当に地域の理解こそが全てで、それについては、教員の研修の充実で実際に行われるものが実りの多いものになっていかなくてはいけませんし、そういうことを文部科学省としてより一層力を入れていっていただきたいのと同時に、これからコミュニティ・スクールとか地域学校協働推進というところをますます進めていく中で、そこで主体者になる社会総掛かりということを保護者・地域に理解していただいた上で、学習を私たち側も地域側も重ねていかない限り、これから求められている資質・能力や、それから子供たちに付けなければいけない力みたいなことを、もっとあらゆる意味で理解を促進していくということが、いろいろな議論と同時に行われていかなければいけないんじゃないか。
  そこに注目している方たちは、もちろん文部科学省のホームページも見ますし、それから記者発表を読みますし、そういうところでアンテナを立てている方たちは、ごく一部なんですね。保護者の講演のときに、本当にまだまだ捨て切れていないのが今までの受験体制の考え方で、とにかく目の前で学習していれば、一生懸命座って黙々とやっていればいい的なところの方が圧倒的に多い。だから、このせっかく出た答申に併せて、今後進むべき我が国の若者が付けて自立していかなければいけない力というところの共通理解みたいなことを、もう一つ進めていくべきなんじゃないかなと考えます。
【無藤部会長】    ありがとうございました。正に、後でも出てくると思うんですが、社会に開かれたというキーワードに向かう部分だろうと思いました。
  それでは銭谷委員、お願いいたします。
【銭谷委員】    ありがとうございます。まだ全体の日程が必ずしも明確でないので、今日御報告いただいたのはもちろん中間的な審議の状況だと思いますけれども、全体としては、本当にたくさんの方に部会あるいはワーキンググループに参加を頂いて、本当に短期間に熱心に御検討いただいているというのが、まず第一印象でございます。本当にこれだけの会議をこなしていくというのは大変だなという感じがいたします。
  その上で、ちょっと感じたことを幾つかお話しさせていただきますと、一つは、小学校、高等学校、あるいは幼稚園、特別支援学校の検討に比べて、中学校の検討がまだ始まっていないようでございますけれども、是非中学校教育について、しっかり御検討いただきたいということでございます。
  今回は高大接続とかいろいろありましたので、高等学校が一つ焦点になっていますけれども、考えて見ると、今の教育の体制というのは、学校教育法上も教育基本法上も義務教育という考え方が非常にあるわけですので、義務教育9年間で子供たちにどういう力を身に付けさせるのかというところは、しっかり押さえておく必要があるんじゃないかなということで、これから中学校部会、多分始まると思いますけれども、そこで義務教育9年間の教育課程、あるいは子供たちにどういう力を育ててあげるのかということを、もう一度うまく整理をしていただきたいなというのが一つ目の感想でございます。
  それから二つ目ですけれども、高校と並んで小学校教育について、今、関心が非常に高いわけで、特に英語・外国語教育をどうするかということが、今回大きな焦点になっていると思いますけれども、資料の2-2の60ページですか、ここには各学校におけるカリキュラム・マネジメントということで、小学校における授業時間の弾力的な取扱いということが述べられていますけれども、非常によく考えられた現実的な選択じゃないかなと思っていますので、そういうことでみんなの理解が得られるのかどうか、更に検討していただければと思います。
  今、私が関係しています、例えば学校図書館なら学校図書館の関係者とか、読書指導を一生懸命やっている方々の間では、朝の読書という活動が、極端なことを言いますと外国語の指導に取って代わられるんじゃないかとか、あるいは、朝、計算ドリルとかそういうことを一生懸命やっているところが、そういうことがだんだんできなくなるんじゃないかといったような不安も持っている向きもあるようですので、弾力的な時間割というか、教育課程の編成ということで、大変これから私どもの日本にとっては、英語・外国語教育というのは非常に小学校においては重要な課題になると思いますので、そのこととの調整をどのようにするか、引き続きよく御検討いただければと思います。
  ちょっと長くなって恐縮です。3点目ですけれども、高等学校の問題ですけれども、資料の2-4の2ページに、先ほど吉田先生、宮本先生の方からもお話がありましたけれども、新しい高等学校の教科・科目構成についての案が示されておりまして、非常にこれは意欲的な検討だと思います。ただ、これだけ新しい科目を新設するという改訂も非常に珍しいことだと思いますし、過去の経験で言いますと、新しい科目を作った場合、それが定着するまでには相当な関係者の努力が必要とされてきましたので、是非新しい科目の内容と高等学校教育における位置付け方、これについては更に詰めた検討をしてほしいなと思いました。
  特に地歴・公民についていいますと、歴史総合と地理総合というのは非常に、さっと拝見しただけですけれども、魅力的な内容になっていまして、私はいい構想だと思いますけれども、考えてみると、地理も歴史も小学校・中学校でも学ぶわけですから、高校で更に歴史総合・地理総合を学ぶと、その後の探究的な科目も学ぶと、4回学ぶことになるわけですので、その辺の小・中、それから高校における2回の学びの系統性とか関連性と分担、これを分かりやすく整理をしていく必要があるんじゃないかなという感じがいたしました。
  このグローバル社会を考えたときに、地理的な見方や考え方、歴史的な見方や考え方というのは、これからの子供たちが生きていく上で私は絶対必要なことだと思っていますので、この歴史総合・地理総合をはじめとした地理・歴史科の学習の改善充実というのは、大変いい方向を指向していると思いますので、外から見てというと変な言い方ですけれども、あるいは中にいる関係者にも理解のしやすい分かりやすい構成になるように、これも御検討いただきたいと思います。
  特にその際、小学校・中学校・高校を通して見た場合に大事なのは、地理も歴史も、きちんと自分の地域、ふるさとというのをしっかり勉強し、それから自分が住んでいる地方、あるいはこの日本という国、それからアジアという、世界で言えば地域、更に世界全体、これがみんな結び付いているわけですので、歴史でも地理でも、ふるさと学習からグローバルな歴史・地理の学習までが、子供たちの間で自分の中にうまくそれらが関連付けて入っていけるように、是非地歴の内容については、よく御検討いただきたいと思います。
  それから最後でございますけれども、教育基本法の2条の教育の目標のところには、これからの教育で非常に目標としなきゃいけないのは、真理の探究とか健やかな体とか特性とかと並んで、知・徳・体と並んで情操を養うということが掲げられているわけでして、この情操教育という観点からカリキュラムを見た場合に、どうも議論が、教科の目標に情操というのがうたわれている音楽・美術、高校で言うなら芸術科目にまだ限定されている気がしまして、今回のカリキュラム構成を考える上で、情操教育というのを幅広く、音楽・美術、そこはもちろんですけれども、各教科に、あるいは学校教育全体で情操教育をしっかりと取り組んで、子供たちに豊かな情操を養うというところをいずれ整理してほしいなと思っておりますので、要望ばかりで恐縮ですけれども、そんな感想を持ちましたので、ちょっと申し上げさせていただきました。以上でございます。
【無藤部会長】    ありがとうございました。各部会での御検討をお願いしたいとともに、事務局の方から、今日の最後にまとめて何かあればと思いますけれども、よろしくお願いいたします。
  それでは若江委員、松本委員、堀竹委員、尾上委員、神長委員という順番で行きましょうか。若江委員、お願いいたします。
【若江委員】    ありがとうございます。教育課程の本当に変わろうとしているところを聞いて、いつも日本の教育が変わろうということにわくわくしておりますが、私は今、生活・総合のワーキングのところと、それと地歴・公民の特別チームに入らせていただいているんですが、そこでもいつも各教科のところでの話し合われている内容を、常に事務局から情報共有を頂いて、その関わりの重要性を非常に強く感じているところですが、今回すごく大事だなと思いますのは、生活とか総合的な学習の時間の理解をもう一度きちっと教育現場がしていくということが、すごく意味があって、資質・能力だとか、いろいろな見方・考え方、それは教科ごとにあるんですけれども、それをまた更に統合して、身近なテーマに応じて、学んだことをどう使っていくかということに関われるのが生活・総合の時間であるということですので、ここを今度こそといいますか、きちっと現場に正しく伝えていく必要があるんだろうなということを実感しております。
  もう一つ、新しい教科・科目も同様でございまして、今、委員からもお話がありましたように、地歴・公民のところ、新しい公共については、身近な社会の課題にどのように取り組んでいくのかということを実践する探究学習の場であるということですので、繰り返しになりますが、生活・総合ですとか新しい教科・科目の位置付けというのはすごく重要だなと。
  それを実現していくために「社会に開かれた教育課程」と呼ばれていて、そこには学びの変革で、カリキュラムのマネジメントですとかアクティブ・ラーニングとかという手法が組み込まれているんですが、先に生重さんなんかからもお話がありましたように、それを現場の方々にどのように伝えていくか、教員だったり保護者だったり、教育支援をしようしている産業界だったりだとか、学校教育の部分で言いますと、教育委員会を通じて大体いつも教員研修がなされていきますので、そこの今までとは違う取組がないと、なかなかここで話されているようなことが現場の先生方にきちっと伝わらないのではないか、また、先生方の実践がうまくいかないんじゃないかという気がします。
  そのためにも、校長のマネジメントだとか、それから教育委員会の役割というのがすごく重要になりますし、保護者に何か情報を伝えるというときに、今までは学校教育の延長線上で、保護者としての情報伝達だったと思うんですが、これからはもう少し社会教育の分野から保護者を巻き込んでいくという、そんなことが重要だなと思っております。ですので、今回の大きな変革をきちっと伝えるためには、研修の重要性と、社会教育の立場からの広報の重要性というのを、非常に痛感をしております。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
  それでは松本委員、お願いします。
【松本委員】    高等学校部会言語能力向上化に関する特別チーム、それから外国語ワーキンググループのメンバーとして、2点、先生方に御理解、御確認いただきたい点がございます。
  一つ目は教育目標です。資料2-3の18ページに示されているように、英語教育の改善が急ピッチで進んでおり、かなりの成果を挙げてきていることがわかりますが、大きなポイントとして、教育目標の設定を小・中・高一貫したものにするという大きな仕事が残っていると思います。
  18ページの二つ目、三つ目のマルで、国が指標形式の目標を段階的に設定するということが書かれてあることが非常に重要なことであるということを御理解いただきたいと思います。それから更に踏み込んで、20ページの一つ目のマル、指標形式の教育目標を次期学習指導要領において提示するということです。この指標形式の教育目標に実効性を持たせるために、次期学習指導要領に提示するということについて、是非委員の先生方の御理解を頂きたいのです。この指標形式の教育目標をどこに提示するか、どういう形で提示するかということが、実効性を持たせる上で非常に重要なので、この点を確認させていただきたいと思います。
  それから2点目は、英語の科目の見直しということです。資料の2-4の5ページにあります。新しい科目名が右端に書かれてあります。どうしてこのように変えるのかということの説明はちょっと長くなりますので、外国語ワーキングで御説明させていただきましたので、その議事録を読んでいただければと思います。ポイントとしては、論理的に考えて表現するという力を今まで以上に伸ばす必要があるということで、論理・表現1、2、3を設定してあります。それから専門教科の英語においても、ディベート&ディスカッションとかエッセイ・ライティングという科目を導入したいという計画ですので、これについても御理解いただきたいと思います。
  ただし、これらの科目の導入を通して英語の指導が改善されるためには、先ほど申し上げた一つ目の、指標形式の教育目標を次期学習指導要領において提示するということが、かなりの重要なポイントになるということについても、併せて御理解いただきたいと思います。
  以上です。
【無藤部会長】    貴重な整理をありがとうございました。
  それでは堀竹委員、お願いします。
【堀竹委員】    ありがとうございます。私からは1点目は、今回の学習指導要領の改訂に向けて非常に大きなウエートを占めるのは、学校のカリキュラム・マネジメント能力をどう高めていくかということにあると考えています。学校にとっては、これは大きな課題であると思っております。つまり、他教科との連携を考えながらカリキュラムを作っていくとか、教科固有のカリキュラムを作るということと、更にもう一つ大きな課題が今回の改訂では出てくると思います。
  そうした中で、いかに学校の管理職だけではなくて、中核の教員を含めたカリキュラム・マネジメント能力を、この学習指導要領が実際に動きだす前に身に付けさせていくかという仕組みのことを考えておかないといけないと考えます。現実には、各学校でカリキュラムをそれぞれ実態に応じて作るわけですから、そういったものの準備ということを考えて、何らかの手立てを打つ必要があるのではないかということを思っているところでございます。
  それから2点目でございます。2点目は、これまで何度かお話し申し上げてきましたけれども、小学校の英語の指導時間増でございます。小・中・高を通して見ると、子供の授業時間が増えるのは、多分、小学校の高学年だけではないかなと、もし間違っていたら申し訳ないんですけれども、そのように思っています。そう考えたときに、今回、1単位は今の既存の授業枠を使うけれども、もう一枠については、それぞれの学校がモジュール等のいろいろな工夫をすればできる、そういったことを例示してもらったことで、学校側としては具体的に何をどうしていくかという見通しがもてるという意味では、大きい動きであるなと思っております。
  ただ、英語の小学校における狙いということを考えたときに、1単位時間でできることと、5分、10分でできること、これ、中身は若干違うんじゃないかなと思っております。細切れでやることが、具体的に子供の英語能力を付けていく上でどういう効果があるのかということについて、もう少し丁寧な説明をして、学校がこういった英語の新しい取組方に積極的に取り組める体制を作っていただければ有り難いなと思っています。ありがとうございました。
【無藤部会長】    ありがとうございます。2番目の短時間の指導のやり方、ポイント、教材等は、おっしゃるとおりだと思っております。
  それでは尾上委員、お願いいたします。
【尾上委員】    今回の学習指導要領の改訂に関しては、5年先、10年先を見越したものが必要であるということで、そういった面では、幼児教育からスタートすることを考えますと、そこの書き込み方をしっかりする必要があるのではないかと考えます。また、教育の入口でもある幼児教育をしっかりしていくことによって、保護者の教育に対する意識の高揚とか、ともに参加するといいますか、ともに学習する機会を与えられるものがたくさんあると考えます。
  まず、教科・科目に関しましては、道徳とか情報とか健康・安全、生活といったところに関しては、ともに学ぶことを明確化すれば、家庭がどんどん参加していくし、地域も参加していく機会が増えてくると思います。先ほどから保護者とか家庭の教育レベルの低下ということが言われますが、勉強する機会ということと仕方ということに関しては、情報量もありますが、なかなか参画しにくい状況もあると思います。
  特に主権者教育の部分に関しては、社会が盛り上がらないとといいますか、この投票率では、政治関心度というのは、保護者から伝えるというのは到底難しい話でもあります。本当にしっかりやるには保護者がしっかりしていかなきゃいけない部分もありますので、今からの教育ということは、反映されることを期待している部分があります。
  そういうことを考えますと、保護者がともに学ぶ学習・教科というところの位置付けというところが大事だと思いますので、先ほど申しましたように、幼児教育からスタートするということをしっかりやれるようにしていけばということの御提案でございます。よろしくお願いします。
【無藤部会長】    PTAに対しての貴重な御提案、ありがとうございました。
  それでは神長委員、お願いいたします。
【神長委員】    今の御発言と全く共通なところがございます。私は幼児教育部会に携わっておりますけれども、2点、お話をしたいと思っております。
  この資料で言いますと、資料2-2の33ページですけれども、幼児教育部会における検討事項ということで、幾つか挙げられております。特に今、御発言の、主権者教育に関わっての家庭の役割ということが出ておりましたけれども、学校教育の始まりの中で、特に幼稚園や認定こども園など、また保育所もそうですけれども、子供たちが家庭から園に来たときに、子供たちが園に行く姿を保護者は見ながら、我が子の成長を、家庭の中ではなく、幼稚園であれば園の中で、学校の中でという子供たちの成長・発達を見守っていく側になっていくわけですけれども、ここにありますように、下の(2)の下から二つ目の項目ですけれども、今、幼稚園教育の中で、すごく、もちろん教育課程の充実を図っていくということもとても大事なことですけれども、同時に子育ての支援をしていくということが大きな課題になっています。それは、ここでも子育て支援ではなく、子育ての支援という形で、保護者が保護者として自信を持って子育てをしていくということを支えていく支援という、もちろんお預かりするということも大事なことですけれども、そこに自信を持って子供の育ちに深く関わっている存在として保護者が理解していくということがとても大事です。そのことは見えないので、周りにいる幼稚園の教員なり保育教員なり保育士なりが、このように今、子供たちは育とうとしているんですよということを常に知らせながら、保護者が我が子の成長を見守っていくということができるようになるということが、とても大事なことだと思います。
  それを更に小学校教育に、子供たちが入学していくときには、子供の成長に深く関わるということを連続していくということがとても大事なことですけれども、学校段階が変わっていく中で、子育ての支援の仕方というのは変わっていきますので、その辺りは、子供の成長に深く関わるという視点から、家庭教育の在り方ということを、学校教育の改革と同時に見ていくことが大事かなと思っております。
  幼児教育の立場からすると、保護者が保護者として自信を持っていく、深く子供の成長に関わっていく存在であるということを、いかに自覚できるか。親の側からすれば、子育ての喜びというものを実感できるかという、そういった支援の工夫ということが必要ですし、そのためには教員の側にも、それなりの資質・能力といいますか、力が求められるのではないかなと思っております。それが子育ての支援に関わることが一つです。
  さらに、二つ目は、ここにあります、主に先ほどの33ページの資料の(1)に関わってなんですけれども、大分前のこの会の中でも幼・小の連携が大事だということを御指摘いただいて、そのときに、前倒しにならないような、幼児期が幼児期として充実することが、次の学校段階、小学校の教科の学びや生活が充実するということにつながるような接続の在り方を考えていくようにという、そういった議論を頂いております。幼児教育部会の中でも、この資料で言いますと、次の35ページなんですけれども、遊びを通しての総合的な指導といいますか、遊びを通しての学習、学び方から、教科等の学習に移行していく接続のところを、今、丁寧に議論しているところです。
  ここにありますように、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿ということが、非常に具体的に幾つか項目として出てきていますが、こういった議論を、先ほどの前倒しにならないというためにも、遊びを通しての総合的な指導を行う領域の中で育ってくる、例えば他の人々と親しみ、支え合って生活するという、そういう中で育ってきたものが、その結果として、修了期、幼児期の終わりまでに育ってほしいという中で、例えば協同性というものにつながり、その協同性ということが、その次の小学校段階の中で、学びに向かう力であったり、思考力や判断力や個別の知識や能力につながっていくという、ここには線が入っておりませんけれども、子供の育ちというものが、こういう教育の中から順々に積み上げていくということをしっかりと理解できるような、幼稚園教育要領なり学習指導要領の中での接続の書き込みが必要ではないかなと考えています。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
  それでは天笠委員、田中委員ということで、一区切りさせていただきたいと思いますので、お願いします。
【天笠委員】    小学校の外国語、英語に関わってのことにつきまして、資料2-2でありますけれども、既に御指摘等々もありますけれども、62ページ、63ページ等々について、その方向性が出ているわけですけれども、小学校部会で、ここの辺りのところについての検討・議論等々というのが、62、63に至るに当たりまして大変丁寧に記述されて、大体小学校部会としましては、およそこの方向でということで、ここに先ほど御説明をしていただいたようなこの方向で、要は地域や各学校の実状に応じた柔軟な時間割編成をもってこれに対応しようというのが、一つの方向としてここに記されたという、こういうことであります。
  言うなら私は、小学校における外国語については、基本的に既に御指摘がありましたように、条件整備に係る部分というのはかなりあるわけで、例えばその条件整備の一つには、今のお話は、資源としての時間の配分をどのように配分していくのかという、それについての一つの方向性をここで出させていただいたわけですけれども、当然それに伴って、今度は教材の開発ですとかそういうもの、仮に短時間の学習ならば、それに応じた教材の開発がどういう形で進められるのかとか、あるいは、それに関わっての指導者の在り方ですとか、そういう教材の開発ですとか研修の在り方ですとか、あるいは学校全体の条件の整え方、時間割の編成、日課表の作り方、こういうものが総合的に練られ、そして組み立てられて進められるということが必要なわけで、正にそれが、言うならばカリキュラム・マネジメントという言葉に象徴されると申し上げてもよろしいんじゃないかと思っております。
  したがいまして、そういう点で、早急に条件整備に関わって、別にこれは外国語だけじゃないんですけれども、この学習指導要領の成否に関わる条件整備の在り方ということについて、早急にこれを詰めていくとか検討していくということも必要なんじゃないかと。そういうことの一つの提起という形で、これを位置付けてもらえればとも思っております。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
  じゃ、田中委員、お願いいたします。
【田中副部会長】    私の方からお話をさせていただきます。今、天笠委員はじめ、多くの委員の方からお話や意見がありまして、ほとんどかぶるところが多いんですけれども、その点、一つ御容赦いただきたいと思います。
  初めに私も、外国語学習に限らず、条件整備というのは避けて通れないのかなと思っております。そしてその中でも、指導者の育成と指導者の確保というのが大事であろうと。じゃ、その指導者の育成に当たっては、それなりの研修体系というものを、システムをしっかり構築していかないとならないであろうと考えます。
  それからもう一つは、先ほど天笠委員からありましたけれども、教科書の作成もありますけれども、その前段として、教材の開発をどのようにやっていくのかということも、これも避けて通れない事柄であろうとも考えます。
  それから、これも先ほど出ておりましたけれども、いかに一般の先生方にこの中身を周知するかということは、一番大きな大事なところだと思うんですね。そのためには、私ども市町村教育委員会がいかに関わっていくかということが、キーポイントになってくると思うんです。教育関係機関にアプローチをしたり、大学にアプローチをしたりというのは一般的にあります。だけど、思い切った、先ほどの意見の中にございましたけれども、地域にアプローチしていくといった新しい切り込みをしていくことがこれから必要なのではないかと、そんなことを強く感じた次第であります。
  それから外国語活動については、小学校と中学校、これがうまくジョイントしていかないと、小学校の教科化がうまく進んでいかない。じゃ、どのようにやっていくかというと、そこは教科の教育課程におけるマネジメントをいかにやっていくかと、そこら辺のところがキーポイントになってくるのではないかなと思います。
  それから各校種別では、教科横断的にやっていく。単一ではなくて、教科横断的にやっていく。そういうものが複合的に絡んで、初めて意味を成していくのではないか。そのように感じたところでございます。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
  三つ目の議題が「社会に開かれた教育課程」を実現するために必要な方策ということで、これについて議論する時間がなくなってまいりましたけれども、御説明だけは受けたいと思うのですけれども。
  よろしいですか。あれば、今、どうぞ。加えてください。
【若江委員】    済みません、申し訳ありません。今の外国語教育のところで、常々感じていることをこの機会に申し上げようと思うんですが、カリキュラム・マネジメントの重要性とその時間の件だとかを、いろいろと解決する一つの手立てとして私がいつも感じているのは、ここの資料にもありますように、芸術の教科であるとか、小学校であれば音楽ですとか図工ですとか体育ですとか、そういった活動に伴うところでの英語を使う場面というのは、非常にたくさんあるはずなんですね。
  ですので、コミュニケーションとしての英語の学習というのであれば、そういう意味ではクロスカリキュラムで、英語だけをわざわざカリキュラムを作って、子供たちが余り興味を持たないフォニックスを繰り返させたりだとか、そういうものではなくて、私自身が感じている、日常、外国の人とお話をする機会で多いのは、音楽のことであったりだとか芸術のことであったりだとか、そういうテーマに関して英語を使うという場面が非常に多いので、是非、英語の科目が別に時間を取るのもそうですが、体育ですとか家庭科ですとか、そういったところでの英語での会話というのがあれば、地域の方がお手伝いに来られているときにも、いろいろな働き掛け、コミュニケーションのきっかけが取れるのではないかなと思っております。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
【市川委員】    一つだけ、ちょっと質問。
【無藤部会長】    市川委員、どうぞ。
【市川委員】    済みません、今日のプログラミングの話というのが報道発表の中にちょっとあって、これは非常に大事な話だと私は思っているんですが、どこかで議論になる場というのがあるんでしょうか。
【無藤部会長】    はい。それを含めて最後に説明してもらいます。
【大杉教育課程企画室長】    部会長、それでは、今日は御説明で終わらせていただく形で、まとめて御説明をさせていただきます。
  本日、済みません、なかなか事務局の方での時間の予測が不十分でございまして、申し訳ございません。二つ目の論点といたしまして、本来、資料の5を用意させていただいておりましたけれども、かなり今日の御議論でも、関連する部分は御意見頂いたように思います。引き続き、次回また御議論を頂ければと思いますけれども、まずは全体的なスケジュールについて、見通しをお伝えをさせていただきます。
  本年度中の小・中学習指導要領改訂ということを見据えますと、年末あるいは年始辺りをめどに御答申を頂くと、そういったスケジュールにつなげられるというめどでございます。そこから遡って考えますと、夏辺り前後をめどに、一旦審議まとめという形でおまとめいただき、それをパブリックコメントにかけさせていただくという年間のスケジュールになろうかと思います。それを見据えまして、現在、各教科別ワーキングでは取りまとめに入っており、先生方の取りまとめに使わせていただけるような形を目指していきたいと思います。
  銭谷委員から中学校部会の御指摘ございまして、これは実は、中学校部会・高等学校部会は、今月からスタートという形を取らせていただいておりました。様々スケジュールの事情もございましたけれども、今回、論点整理が8月に出ておりましたので、全体的な方向性がそこでありましたということ、それを踏まえた教科別の議論をある程度進めていただいてから小学校部会・高校部会をやらせていただいた方が、議論がスムーズではないかという御相談をさせていただき、実は高等学校部会も4月13日に第1回をさせていただいたところでございまして、中学校部会は市川主査の下、あす開催をさせていただく予定でございますので、集中的に御審議を賜っていきたいと思います。
  それでは、まず資料の5の方は今回御説明だけさせていただき、また次回につなげさせていただければと思いますけれども、本日もたくさん御意見頂きましたとおり、各ワーキングの方向性に基づく指導要領の具体化ということが見えてきたところでございます。
  一方で、資料の5の二つ目のマルにございますように、それに基づく、これに加えまして、学習・指導方法の改善、学校の組織運営の改善、評価の在り方、教員の養成・採用研修の在り方や地域との連携・協働など、学校教育に関する課題全体を見渡した検討が必要になろうということであります。26年11月の諮問も、審議事項三つございましたわけでございますけれども、その三つ目の柱は、そうした考え方に基づく審議事項であったかということでございます。
  既に昨年12月に中教審の3答申をおまとめいただいておりますけれども、その中でも「社会に開かれた教育課程」の実現に向けてということを、かなり中心に据えていただいております。また、文部科学省も、次世代の学校・地域創生プランという、いわゆる馳プランということも出させていただいておりますけれども、「社会に開かれた教育課程」をいかに実現していくかという観点から必要な方策ということを、工程表とともにお示しさせていただいたところでございます。
  こうしたことも踏まえながら、教育課程部会といたしまして、1、2、3、4とございますけれども、地域・家庭との連携・協働により、「社会に開かれた教育課程」を実現する体制作り、各学校が次世代に求められる資質・能力の育成をカリキュラム・マネジメントを通じて実現していくための組織運営や指導体制の在り方、全員参加でのカリキュラム・マネジメントやアクティブ・ラーニングの視点からの授業改善を進めるための教員の資質向上、その他ということで、こういった点についても併せて御議論を頂きたいということで、今回もかなり御議論いただきましたけれども、次回につなげさせていただきたいと思います。
  それから広報体制ということで御指摘を頂いておりまして、これは是非私どももしっかりと取り組んでいきたいと考えているところでございます。先ほど追加で「次期学習指導要領改訂に向けて」というカラー刷りの紙をお配りさせていただきましたが、まだまだこれからなんですけれども、こういった紙で、いろいろなところでお配りさせていただいているところであります。
  検索してホームページにつなげるということでございますけれども、論点整理の本体、それから文部科学省動画チャンネルということで、ユーチューブの方で、先生方がお時間あるときに、15分程度で少し細かい論点を見ていただけるようなユーチューブの動画というのも実は載せさせていただいておりまして、まだまだ審議の途中ですので、方向性ということで、結論めいたことはできないわけですけれども、そういった工夫もさせていただいているところでございます。
  ただ、先ほど御指摘ございましたように、ホームページを見てくださる先生方というのは、かなり熱心な先生方でございまして、全ての先生方にどうお伝えしていくのか、これは大きな課題であろうと思います。こうした工夫もちょっとは見ていただきながら、是非改善すべき点、やっていくべき点等、御指導いただけたら有り難く思っております。
  それから、申し訳ございません、一番最後に、本日、プログラミング教育の報道発表資料を配布させていただいております。プログラミング教育につきましては、この配布資料の一番最後に、有識者会議委員ということでございますけれども、無藤先生、それから課程部会委員でもございます天笠先生の御協力も得ながら、様々な分野の先生方に御協力を頂いて、このような有識者会議をこれからスタートさせていきたいと考えているところでございます。5月13日に第1回目を行いまして、なるべく6月早いうちに全体的な考え方を整理し、中教審の議論につなげさせていただく、この場でも御議論いただく機会を是非作らせていただきたいと思います。その上で指導要領の在り方につなげるということが一つ。
  一方で、指導体制やICT環境整備といったことは、指導要領の在り方のみならず、官民連携でやっていかなければいけないということで、これについては、別途、官民コンソーシアムというものを立ち上げる方向性で、関係省庁と調整をさせていただいているところでございます。
  そして根本的な考え方でございますけれども、1枚目をおめくりいただきますと、趣旨ということで、少し細かい文字で恐縮なんですけれども、書かせていただいております。もちろんいろいろな社会的な変化ということを見据えていく必要があるわけではございますけれども、一方で、日本の小学校教育というのは、世界的にもかなり評価されている質の高いものであろうかと存じます。そうした日本の質の高い小学校教育の良さと、新たなこうしたニーズということを、どのように結び付けて学習価値のある教育というものにつなげていくか。
  特にこのページの下の方にございますように、プログラミング教育には、資質・能力という面と、プログラミング言語に対する慣れ・親しみという両面があるということが言われているわけでありまして、様々な取組も広がりつつあるんですけれども、学校教育として実施する場合に、社会教育と同じようなやり方でいいのかどうか、あるいは小学校段階でどこまでを目指すべきなのか、あるいは時代とともに技術が変化しても、コーディング、プログラミング言語というものが変化しても生かせる力が身に付くのかどうか、日本のカリキュラムに合った教材が新たに開発できないのかどうか、こういったことをしっかり議論した上で進めていく必要があると思いますので、中教審の議論の前提になるようなこういった課題への論点整理をさせていただいた上で、中教審の御議論を賜りたいということで考えているところでございます。
  いずれにしても、AIの進化等の中で、コンピューターに人間が使われるということではなくて、人間がコンピューターを使いこなして、より良い社会づくりにつなげていく、こうした力は子供たちに必須になってくることは間違いないであろう。その中で、小学校教育の良さを生かしながら、どのようなことがやっていけるのか、それをしっかりと御議論をさせていただきたいと考えているところでございます。
  大変失礼いたしました。以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。今日、時間の関係で、第3番目の「社会に開かれた教育課程」については、御説明に留まって申し訳ございませんでした。この議論は次回ということではありますけれども、様々な御意見については、是非事務局にお送りいただければと思います。
  また、プログラミング教育に関わっては、今、御説明のとおりですけれども、基本的な論点・情報の整理を有識者会議の方で行いながら、当然、学習指導要領に関わる部分は、この教育課程部会、あるいはその下の分科会で随時議論していただくということになると思います。
  それでは、お時間でございますので、本日の議事をここまでにさせていただきます。最後に、次回以降の日程につきまして、事務局より御説明お願いいたします。
【大杉教育課程企画室長】    次回の日程でございますが、現在調整中でございますので、追って御連絡申し上げます。また、主査からお話ございましたように、ペーパー、ファックス、メール等による御意見も、是非お願いいたします。
  また、本日の資料を郵送御希望される場合は、机上に残しておいていただけましたら、後日郵送させていただきますので、よろしくお願いいたします。
【無藤部会長】    ありがとうございました。それでは、本日の教育課程部会はここまでとさせていただきます。皆様、どうもありがとうございました。

――  了  ――

お問合せ先

初等中等教育局教育課程課教育課程企画室

電話番号:03-5253-4111(内線2369、4732)

-- 登録:平成29年02月 --