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教育課程部会(第94回) 議事録

1.日時

平成27年7月28日(火曜日) 10時00~12時00分

2.場所

スタンダード会議室 虎ノ門ヒルズFRONT店 2階会議室

東京都港区虎ノ門1-22-14 ミツヤ虎ノ門ビル

3.議題

  1. 初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について
  2. その他

4.議事録

【無藤部会長】    それでは、定刻といいますか、若干過ぎておりますけれども、ただいまより中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会第4回を開会したいと存じます。
  本日、報道関係者等より会議の録音の希望がございますので、これを許可してあります。御承知おきください。
  それでは、配付資料につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。
【大杉教育課程企画室長】    本日は、使いなれない会議室にて大変恐縮でございます。配付資料の確認をさせていただきます。
  議事次第掲載のとおり、資料1から資料5、参考資料は1から3まで配付をさせていただいておりますので、不足がございましたら事務局までお申し付けいただければと思います。
【無藤部会長】    よろしゅうございましょうか。ありがとうございます。
  それでは、本日の議事に入りたいと思います。議題1ですけれども、「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」でありますが、これは先週、22日、第12回教育課程企画特別部会がございましたけれども、そこで示された資料1、「論点整理のイメージ(たたき台)(案)」についての議論を中心に行っていただきたいと存じます。
  それでは、まず、事務局から資料に基づいての御説明をお願いいたします。
【大杉教育課程企画室長】    ありがとうございます。本日、資料1に基づいてと思いますけれども、まずは、これまでの企画特別部会における議論を少し振り返る意味で、資料3をごらんいただければと思います。
  企画特別部会、これまで12回開催させていただいておりますけれども、第11回につきましてはグループワークのセッションを設けさせていただきまして、諮問も含めてアクティブ・ラーニングということも今後の在り方の中で検討される中で、アクティブ・ラーニングを含め、今後の教育課程の在り方、それを実現していくために必要な方策とは何かということをテーマに、教育課程企画特別部会委員の先生方、4グループに分かれていただいて、2グループは1ページ目の左にあります写真のように、タブレット等を使った形で、もう2グループは、右側のような、付せん紙と模造紙のような形でグループワークにより、いろいろお考えをまとめていただいたということもさせていただいております。
  この成果につきましては、資料1にお戻りいただきますけれども、資料1の4.「学習指導要領等の理念を実現するために必要な方策」、ここにおいて反映をさせていただいておりますので、また後ほど御説明をさせていただきます。
  それでは、お手元に資料1、それから、この資料1に対しまして、第12回において出されました御意見ということで、資料4を御用意いただければと存じます。
  企画特別部会でおまとめいただいている最中の論点整理のイメージでございます。1ページ目にございますような構成になってございまして、22日の会議におきましては、この1、2、3、4、6の部分について事務局としての案をお示しさせていただきながら御意見を頂いたところでございます。次回以降は、5.の「各学校種、各教科等における改訂の具体的な方向性」も含めて御議論をいただく予定でございます。
  1枚おめくりください。「2030年の社会と子供たちの未来」ということで、新しい学習指導要領でございますけれども、スケジュールどおりに参りますれば、オリンピックイヤーであります2020年から10年程度の間に実施されることが予定されております。こうしたことも踏まえまして、2020年の先の2030年の在り方、その社会の在り方を見据えながら、子供たちの未来を考えていくということで総論をまとめさせていただいているところでございます。
  2ページ目にございますように、様々な、少子高齢化の進行、グローバル化・情報化の進展という中で、先を見通すことがますます難しくなり、子供たちの職業の在り方についても変化する、こうした時代を前に、子供たちにどのようなことを準備しておくことが求められるだろうかということでございまして、予測できない未来に対応する最善の方法は、受け身で対処するのではなくて、よりよい社会と幸福な人生をみずから切り開いていくということ。その中で、2ページ目の下から二つ目の丸にもありますけれども、そうした社会の変化も視野に入れつつ、学校の意義ということも、学校自体が一つの社会であるということを踏まえながら捉え直していく必要があるのではないかということであります。
  3ページ目にありますけれども、そうした中で、社会や世界と接点を持ちつつ、多様な人々とつながりを保ちながら学ぶことの必要性、また、そうした社会とのつながりの中で学校教育を展開していくこと自体は地域活性化の基盤となるという、好循環にもつながっていくということ。こうした新しい学校観に立って、新しい学校文化を形成していくことの必要性。子供たちがどのような力を身に付けていくかという理念を持って、学校内に閉じずに、社会に開かれた教育課程を各学校が編成していくことの必要性。こうした問題意識の下、学習指導要領の在り方にとどまらず、教育の在り方全体を視野に入れて取りまとめているということ。こうした総合的なカリキュラム改革の視点が、OECDを含め国際的な注目を集め、高く評価されているということ。
  4ページ目に参りますけれども、先ほど申し上げたようなスケジュールの中で、特に小学校におきましては、2030年頃までの間、子供たちの学びを支える役割を担うということ。そうした2030年の社会の在り方を見通しながら、日本の子供たちの学びや世界の子供たちの学びを後押しするものとしていくことが重要であるということでございます。
  前回改訂の成果と次期改訂に向けた課題ということでございますけれども、前回改訂、生きる力をバランスよく育む観点から見直しが行われ、特に、いわゆる学力の3要素をバランスよく育むことを目指しまして、習得・活用・探求という学習活動の中で、言語活動の充実や探求的な学習活動の重視などがなされたところであります。
  これを踏まえて、各学校では真摯な取組が重ねられており、学力も含め、その成果が上がってきているということ。幼児教育についても、基本法の位置付けを踏まえた新鮮な取組がなされているということ。こうした真摯な取組の一方で、例えば、子供たちの自信を育み、能力を引き出すことは必ずしも十分にできていないのではないかということ。また、今後の社会の在り方を考えれば、様々な得意分野の能力を伸ばしていくことが求められるということ。こうした教育課程の在り方を求める中で、教育課程全体で子供にどういった力を育むのかという観点から、教科等を超えた視点を持ちつつ、教育課程全体の構造を明らかにしていくことが特に重要になっているということであります。
  そうした新しい学習指導要領等が目指す姿でありますけれども、学習指導要領や解説等も含めた中で、各学校の教育課程の編成、年間指導計画等の実施の基となっているという位置付けであること。こうした学習指導要領が社会に開かれた視点に立ち、子供たちにどういった力を身に付けるのかを明確に示していく必要があるということであります。
  そうした観点から、何ができるようになるのか。そのために、何をどのように学ぶのかという観点から構成していく必要があるということ。そうした検討の方向性は、学ぶとはどのようなことか、知識とは何かといった科学的な知見の蓄積により支えられているということ。子供たちに対する学習への動機付けを行い、問題意識を喚起し、6ページになりますけれども、必要となる知識、技能をさらに獲得し、問題の解決に向けた学習活動を行う。そして、振り返って、次の学びにつなげるという深い学びのプロセスが重要であるということ。また、対話を通じて自分の考え方を広げていくことも重要であるということであります。
  また、身に付けるべき知識に関しましても、個別の事実的な知識と汎用的に使うことのできる概念的な知識等に構造化されるというような視点が重要であるということであります。また、こうした知見は、いわゆる学力のみならず、芸術やスポーツ等の分野における学びについても当てはまるのではないかということであります。
  また、こうした子供たちに必要な力を育むためには、学校と社会の接続をより意識し、キャリア教育の視点で外の風を入れていくことが必要であるということ。また、子供たち一人一人は多様な教育ニーズを持った存在であり、そうしたニーズに応じた教育も考えていく必要があるということであります。
  次が、育成すべき資質・能力でございますけれども、これを検討するに当たっては、常に教育基本法の人格の完成や国家・社会の形成者としての必要な育成があるということ。これらの目的を現代的な社会の質的変化を踏まえた課題に即して考えるとすれば、ここに三つ掲げてございますけれども、社会的・職業的に自立した人間として、伝統や文化に立脚した視野と知識を持ち、志や意欲を持って、変化の中でも主体的に判断していくことのできる人間であること、多様な人々と協働していくことができる人間であること、また、問題解決を通じて新たな価値を創造していくことができる人間であることなどが考えられるということであります。
  こうした人間であるために必要な資質・能力を、教育課程の在り方につなげていくために、必要な要素について、その構造を整理しておく必要があるということ。海外の事例等を踏まえますと、これは知識に関するもの、スキルに関するもの、情意に関するものの三つに大きく構造化されるというようなことであります。
  これらの3要素は、学教法が定める学校教育において重視すべき3要素、すなわち、知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体的に学習に取り組む態度といったものと大きく共通するものであるということ。これらの3要素を議論の出発点としながら、学習する子供たちの視点に立って、それぞれをバランスよく膨らませながら成長していけるようにする必要があるのではないかということであります。
  これらにつきましては、資料2、補足資料のスライドの21や22、スライドの26といったあたりに少し概念図も示させていただいておりますので、適宜御参照いただければと思います。
  この三つを基に整理していくということでございますけれども、一つ目は、まず何を知っているか、何ができるかという個別の知識・技能についてであります。これにつきましては、先ほどの補足資料2のスライド26のところに概念図を整理させていただいております。
  また、そういった知識・技能をどう使うかという思考力・判断力・表現力という部分でございます。これにつきましては、問題発見・解決や協働的な問題解決のために必要な思考力・判断力・表現力などとして整理をされるということでございます。
  また、8ページ目、三つ目でございますけれども、これら知識・技能や思考力・判断力・表現力が働く方向性を決定付ける情意や態度、メタ認知等に関わる、どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るかということであります。必要な資質・能力につきましては、この三つの柱から構成されると考えられるということであります。こうした資質・能力を、学習指導要領を踏まえつつ、各学校が編成する教育課程の中で明確にしていくことも必要であるということでございます。
  こうした柱をイメージしつつ、特にこれからの時代に求められる資質・能力といたしましては、例えば、国家・社会の形成者や生産や消費などの経済的主体として求められる力、安全な生活や社会作りに必要な資質・能力、情報活用能力、思考するために必要なスキル、職業教育の充実に必要なもの。また、グローバル化の中で、日本人としてのよさを備えつつ、グローバルな視野で活躍できる人材として、母語や日本語で考えを表現したりしていくようにすること。異文化を理解し、多様な人々と協働していけるようにすること。自国とグローバル双方における歴史の展開を考える力、持続可能な社会作りにつながる地理的な素養、また、芸術を通じて育まれる感性等も重要であります。
  また、「する、みる、支える」などの多様なスポーツの関わりを楽しめるようにしていくこと。ルールを守り、競い合っていく力を身に付けたりすることも重要であります。
  また、情意面や態度につきましては、自己の感情や行動を統制する力、よりよい生活や人間関係を自主的に形成する態度などは、将来の社会不適応を予防し、保護要因を高め、社会を生き抜く力につながってくるということであります。
  このほか、個別の現代的な課題やテーマに焦点化した教育については、これらが教科等横断的なテーマであることを踏まえまして、どのような資質・能力の育成を目指すのかを整理し、構造化の中で検討していくことが必要であるということであります。
  また、こうした資質・能力につきましては、幼小中高を通じた見通しを持って、系統的に伸ばしていくことが必要であります。特に、選挙権年齢が18歳に引き下げられたことなども踏まえまして、高等学校卒業段階で身に付けておくべき力は何かという観点を共有しながら考えていく必要があるということ。
  また、インクルーシブ教育システムの理念を踏まえ、子供たちの自立と社会参加を一層促進していくため、通常の学級、通級による指導、特別支援学級、特別支援学校といった連続性のある多様な学びの場として、子供たちの十分な学びを確保していく必要があるということ。また、こうした中で、様々な職業に出会い、社会的・職業的自立に向けた学びを積み重ねていくことなども重要であります。
  10ページ目になりますけれども、また加えて、幼小、小中、中高の学びの連続性、系統性、連携も重要であるということであります。
  こうした資質・能力を踏まえた指導要領の構造化の在り方に関してでございますけれども、これからの教育課程について何を知っているかという知識の内容を系統的に示した計画にとどまらず、それを使って、どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るかまでを視野に入れたものとして議論するということであります。
  また、これを整理するに当たっては、学習指導要領を構成する各教科等をなぜ学ぶのかという本質的な意義に立ち返って検討する必要があるということ。また、教科における学習は、知識・技能のみならず、それぞれの体系に応じた思考力・判断力・表現力等や情意・態度等を、それぞれの教科の文脈に応じて育む役割を有しているということ。
  「例えば」というところでございますけれども、ここにおきましては、各教科等において育まれる思考力というものの例を挙げさせていただいておりますけれども、判断力や表現力等、また情意や態度等につきましても、各教科等を通じて育まれた社会観や自然観、人間観などがどのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るかということを決定する構成要素となっていくということであります。
  こうしたことを踏まえますと、各教科の文脈の中で、これらの資質・能力が育まれていくということ。また、これらが、例えば、総合的な学習の時間などを通じて、実社会の様々な場面で活用される汎用的な力に育っていくということ。そのための、まさに教育課程の構造上の工夫が必要になってくるということであります。
  こうした関係性を踏まえれば、単に必要な能力を定義し、そこから各教科の在り方を見定めることだけではなく、各教科を学ぶ意義を改めて明確化し、この力はこの教科でこそ身に付くのだという本質を捉え直し、その中での関連付けや体系化を図っていく中で、資質・能力の全体像を整理していくというやり方を、行ったり来たりしながら整理していくことが必要であること。
  また、単に各教科の積み上げのみならず、義務教育や高等学校修了段階で身に付けておくべき力を踏まえつつ、学校段階の学ぶべき内容、学年段階の内容を見直すなど、縦のつながりと横のつながりを行き来しながら全体像を構築していくことが必要であるということ。
  一方、幼稚園教育におきましては、御覧のような領域を示しつつ、これらは総合的に指導されることでありますので、こうした特性を大事にしつつ、幼小の教育の接続の在り方を整理していくことが必要であるということであります。次期改訂におきましては、こうした教育課程の総体的な構造を可視化していくことが求められ、そのためには総則というものの意義も極めて重要になるということであります。
  次ですけれども、アクティブ・ラーニングの意義等ということですけれども、次期改訂の視点につきまして、何を知っているかだけではなく、知っていることを使って、どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか、これらに必要な力を総合的に育んでいくためには、12ページにございますように、主体的・協働的な問題解決の場面を経験することなどが必要になってくるということであります。
  また、こうした学びを推進するエンジンとなるのは、子供たちが学びに向かう力であるということであります。すなわち、こういった資質・能力を育むために、学びの量とともに質や深まりが重要であるという観点から、課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学びについて議論が重ねられてまいりました。これに関しましては、こうした学習活動、指導方法に焦点を当てた議論というものが、積極的な取組が広がる上で重要との指摘がある一方で、指導法を一定の型にはめるのではないかといった懸念も示されたところであります。
  これからの時代におきましては、教員自身が習得・活用・探求といった学習活動全体を見渡し、それによって育まれる資質・能力を自覚的に認識しながら、子供たちの変化を踏まえつつ、学習指導方法を不断に見直し、改善していくことが求められるわけであります。
  このような中で、学習・指導方法について、現在の改訂が目指しておりますのは、特定の型を普及させるということではなくて、以下のような視点に立って、学び全体を改善していくということ。それを教員一人一人が工夫して実践できるようにするという視点であります。
  視点の一つ目は、習得・活用・探求という学習プロセスの中で、問題発見・解決を念頭に置きつつ、深い学びの過程が実現できているかどうかということ。この中で教員は、教える場面と、子供たちに考えさせる場面を効果的に設計し、関係させながら指導していくことが求められます。
  二つ目の視点は、他者との協働や外界の情報との相互作用を通じて、みずからの考えを広げ深める対話的な学びの過程が実現できているかどうか。物事の真の理解に至るためには、多様な表現を通じて、教師と生徒、生徒と生徒が対話し、思考を深め広げていくことが求められる。こうした観点から、言語活動の充実も引き続き重要であるということであります。
  三つ目の視点は、子供たちが見通しを持って粘り強く取り組み、みずからの学習活動を振り返って次につなげる、主体的な学びの過程が実現できているかどうかということであります。実社会や実生活に関わる主題に関する学習を積極的に取り入れていくことや、体験活動の充実も引き続き重要であるということであります。
  こうした視点から、指導方法の改善を図っていくということは、これまでの様々なすぐれた実践を踏まえた成果でありまして、今後は特に高等学校において、義務教育までの成果をつないで、こうした活動を行い、資質・能力を育んでいくことが求められるということであります。また、こうした理念は、学習指導要領のみならず、その解説や指導事例集も含めた全体の姿の中で示していくことが求められることであります。
  14ページは学習評価についてでございますけれども、今回の改訂におきましては、学習評価の在り方が極めて重要であるということ。観点別学習状況の評価と総括的に捉える評定とを学習指導要領に定める目標に準拠した評価として実施することが明確にされているところでありますけれども、従来からの4観点の枠組みを踏まえつつ、学教法の3要素も踏まえまして、評価の観点につきましては、知識・技能、思考・判断・表現、主体的に学習に取り組む態度の3観点に沿った整理を検討していく必要があるのではないかということ。
  また、子供たちの関心・意欲・態度の評価に関しましては、特に表面的な評価に陥っているのではないかというような指摘もあるところでありまして、今後は学びに向かう力の意義なども踏まえつつ、子供たちが学びの見通しを持って粘り強く取り組み、みずからの学習活動を振り返って次につなげる、主体的な学びの過程が実現できているかどうかを評価していくことが重要であるということ。
  また、15ページ、高等学校教育におきましても、観点別評価の普及のため指導要録の様式の改善などを図っていくこと。また、多様な活動に取り組ませ、多面的な評価を行っていくことが必要であること。このような評価の在り方については、審議まとめに向けて引き続き専門的な検討を行うことが求められるということであります。
  15ページはカリキュラム・マネジメントの視点でありますけれども、今回の指導要領の改訂に向けましては、教育課程を編成し、どのように実施・評価し改善していくかというカリキュラム・マネジメントの確立が極めて重要であること。15ページのマル1、マル2、マル3にあるような三つの側面から捉えていき、校長や園長を中心としつつ、教科の縦割りなども越えて、学校全体で取り組む必要があるということ。また、16ページにございますような、全教員がその必要性を理解し、校内研修を通じて研究を図っていくことが重要であるということであります。
  また、指導要領の理念の実現に向けて必要な支援方策ということで、教員一人一人の力量を高めていくということ。授業研究などの従来からの強みを生かしつつ、新たにカリキュラム・マネジメントやアクティブ・ラーニングの視点から、求められる様々な力を教員の養成・採用・研修を通じて改善を図っていく必要があるということで、教員養成部会における議論とも歩調を合わせて具体化していくことが求められること。
  また、17ページでございますけれども、必要な環境の整備ということで、研修の機会の確保やカリキュラム・マネジメントの実現、指導方法の改善などに対応するために必要な教職員定数の拡充を図ることが求められるということ。また、チームとしての学校の実現も極めて重要であるということ。
  教科書についての観点、ICTを含めたインフラ整備の観点、国や各教育委員会が教科を越えた教育課程の改善について助言を行うことができるような体制の整備、モデル校等の先進事例を参照できるようなアーカイブの整備、また、何よりも新しい学習指導要領が目指す姿を、保護者や地域の関係者、産業界等を含め広く共有していく必要があるということであります。
  5.につきましては、次回の会合以降に、また御議論をされることになっておりますけれども、お手元に参考資料2と参考資料3というものがございます。次回、企画特別部会におきましては、こういった各教科、科目の在り方についても御議論をいただく予定でございます。参考資料3につきましては、既に以前の教育課程部会におきまして、高等学校の新しい科目の在り方も含めたイメージを御覧いただいておりますけれども、加えて、小学校における英語教育の充実についてということも参考資料2として御用意をさせていただいております。少しお時間がないんですけれども、例えば、ページをお開きいただいて、12ページでございますけれども、「最近の英語教育改革に関する経緯」ということで、教育再生実行会議の提言、教育振興基本計画における検討、見直しの必要性、また、文科省が25年12月に発表いたしました実施計画、それから、英語教育の在り方に関する有識者会議等々の議論を踏まえ、昨年11月の中教審諮問の中で、こういった有識者会議の報告書における提言等も踏まえつつ、以下のような点について検討をということで諮問がなされたところであります。
  特に、小学校英語に光が当たりがちではありますけれども、スライド15に御覧いただくように、外国語教育につきましては、小中高を通じて、それらの学びを円滑に接続させる観点から、また、英語を使って何ができるようになるかという観点から、こういった、それぞれの議論に応じた指標形式の目標を示していくということ。
  また、16ページにありますように、例えば、小学校5年生の年間指導計画のイメージの中でも、短時間のモジュール学習等で繰り返し学習を行い、定着を図るというようなことも念頭に置いていくということ。
  一方で、30ページにございますように、小学校の授業時数につきましては、週28こまが上限であるというような考え方が示されている中で、スライド37や38にございますように、各小学校等におきましては、現在でも短時間学習の設定や弾力的な授業時間等の工夫もなされていることも踏まえながら、外国語教育が目指すものと小学校の生活時間の中での実施を次回以降、教育課程企画特別部会の中で御議論をいただくというような予定でございます。
  また、資料1に対してなされました前回の御議論につきましては、資料4にまとめさせていただいておりますので、適宜御覧いただければと存じます。
  大変長くなりましたが、事務局からは以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
  それでは、残りの時間、意見交換とさせていただきたいと存じます。大体80分以上の時間がありますので、委員の皆様、全員が発言できる余裕があると思います。お一人5分くらいまでなら大丈夫だと思いますので、よろしくお願いいたします。
  それでは、お手元の名札を立てて挙手していただければと思います。いずれにしても、全員に御発言できるように回しますけれども、どなたからでもどうぞ。じゃあ、篠原委員、お願いします。
【篠原委員】    9ページ目にあります選挙権年齢18歳引き下げに伴う記述なんですけれども、これは論点整理だからそうなのかもしれませんけど、是非「主権者教育」というワードをしっかり埋め込んでほしいですね。やはり、そのワードがないと、非常に冗長な表現になっているなと思いますので、是非、幼児教育から高等教育、それぞれの在り方を考えていく必要がある。何を考えていくのかということですね。それをしっかりと盛り込んでいただきたいということと、もう一つは、小学校、中学校、高等学校、この流れをどういうふうに主権者教育の分野で作っていくのか。高校生、18歳、19歳だけを切り取って、そこに光を当てるだけではだめだと思うんです。やっぱり小中の頃からどう起こしていき、それを18歳にどうつないでいくのかという、そういう流れをしっかりと学習指導要領の中に盛り込んでいかないと、うまくいかないのではないかなという感じがしております。
  これは学習指導要領だけの段階とはちょっと違うかもしれませんけれども、今、やっぱり政治家の最大の議論になっているのは、この主権者教育において政治的中立性をどう担保するかということ。これはなかなか難しいテーマなので、学習指導要領に盛り込む話ではなくて、解説とか、また別のいろんな仕組みになっていくんだろうと思いますけれども、そういうことを頭に置きながら、この主権者教育のところはしっかりとワードを入れて、今までの教育の流れの中では主権者教育というのはなじみにくかったかもしれませんけれども、今、こういうふうな世の中なっておりますので、それに合わせて、しっかりと明記をしていくことを是非お願いをしたいと思います。
  この問題が今、私の一番関心のあるところなんですけれども、もう一つ、アクティブ・ラーニングとか、そういうものも全て主権者教育に関わってくると思います。それから、道徳の特別教科化も、これも主権者教育に全部係ってくると思うので、主権者教育の位置付けというのは、単に18歳選挙権だけに限定せずに、少し幅広に取り上げると。
  例えば、防災教育だとか、環境教育だとか、金融教育だとか、海洋教育だとか、ボランティア活動だとか、生徒会活動だとか、いろんなものが主権者教育の枠の中に入ってくると。その中のコアの一つになるのが選挙だと思いますので、そういう位置付けもしっかりと入れて、やっぱり社会への関わり、これ全般がそうなんですけれども、論点整理全般に流れている社会との関わり、改正教育基本法でいう主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うというのが改正教育基本法の中の眼目として入っていますので、それにちゃんと合うような位置付けをしてほしい。まず全体をしっかりして、それで、それぞれ小学校から高校までの流れをどう作るかということを学習指導要領の中にしっかりと位置付ける。大前提は、「主権者教育」という言葉が、これ、入っていませんから、是非、最終的には、そこをしっかりと入れてほしいなということす。
【無藤部会長】    基本的なところをしっかりお話しいただいて、ありがとうございました。
  では、荒瀬委員、お願いします。
【荒瀬委員】    ありがとうございます。私も今、篠原委員がおっしゃいましたことに関わって、まず、6ページの真ん中あたり、三つ目の丸のところですが、この3行目に、「キャリア発達を促す『キャリア教育』の視点が」ということが書かれていまして、注が下に載る予定のようですけれども、補足資料の何ページ参照という。ここのところに是非、キャリア教育・職業教育特別部会で出た、キャリアとかキャリア教育の定義を明記していただきたいなということを思っています。
  キャリアの定義というのは、極めて記憶しづらい、日本語としては必ずしも熟考した日本語ではないように思うのですけれども、しかし、明らかに配慮がありまして、そこには「職業」という言葉が一切使われていない。キャリア教育となると、「社会的・職業的自立」という言葉が出てきますけれども、ともすれば、キャリア教育、すなわち職業教育、職業入門教育といったようなイメージがあるところを、ばっさりと隠しているところが定義のすばらしいところだと思っておりまして、そうなりますと、社会の中でどのように生きていって、人とどう関わっていくのか、社会にどう自分自身が参画していくのかといったようなことが出てこようかと思いますので、その意味では主権者教育にもつながっていくと思います。ですから、キャリア教育の視点でもって、先ほどの18歳選挙権年齢引き下げとかといったようなことも、また御検討いただければと思います。御検討といいますか、考えていかなければならないのではないかなということを思います。それがまず1点です。
  アクティブ・ラーニングも、その意味ではキャリア教育のためには必要だと思うんですけれども、アクティブ・ラーニングに関する記述が12ページに出ています。12ページの三つ目の丸のところで、「昨年11月の諮問以降」云々というところの中に、一方ではアクティブ・ラーニングの意義を認めつつ、もう一方では、型に終始してしまってはいけないというので、やや激しい言葉の使い方も含めて書かれているわけでありますけれども、言葉をこのままというわけではありませんが、私は是非、アクティブ・ラーニングの型だけに終始することのないような配慮ができるように、ここの部分は表現が変わったとしても、是非残していただきたいということを思っています。
  どうしてかといいますと、昨年11月の諮問以来と言うべきか、あるいは、その前からと言うべきか、全国の学校あるいは教育委員会でもってアクティブ・ラーニングに関する研究がなされ、かつまた、様々なモデルも発表されています。そのモデルを発表した上で、そこのところを自分の学校、あるいは自分の教室にカスタマイズして使いなさいと言ってらっしゃるところがある一方で、これをしないとだめなんだというイメージが現場には伝わってしまっていて、結果的に、先生方がこれまでの教育方法を否定されて、新たなやり方をしなければならないみたいに思い込んでいらっしゃるケースがあって、よって、また、こんなに忙しいのにこれ以上できないという話になってしまうという、また悪循環が始まろうとしています。ですから、そこのところの呪縛をきれいに解くような、最終的には答申にもしなければならないし、学習指導要領に持っていかないといけないなということを思っています。
  3点目としましては、そのこととも関わりますけれども、先生方は、今までの学習指導要領、現在の学習指導要領と次期学習指導要領との関係がよく分からないと。前回の教育課程企画特別部会でもそのあたりは出ていましたが、現行学習指導要領を否定したところで次期学習指導要領があるわけではなくて、現行指導要領の充実・発展といいますか、あるいは、より実質化していくというようなことで次期学習指導要領があると私は認識しておりますし、それがこのまとめのところにも随所に出てきているように思うのですけれども、そこのところの強調というのが、これは書き込むということのみならず、広報の面でも十分になされなければならないのではないかなということを思っています。
  時間がないとか、どんなことをしていいかよく分からないということに関しては、やっぱりカリキュラム・マネジメントという発想がまだ十分に定着していませんので、どのようにつないでいって、無駄なものをそぎ落とし、必要なものをしっかりとやっていくかということが明確になるように、これも書き込むのみならず、広報の面でも必要ではないかと思います。
  最後に、理念がまとめられ、方向性が具体化し、それがまとめになって、最終的に答申になって、その次、学習指導要領になるという点で、どうも教科の具体性みたいなのが帯びてくると、それぞれの先生方は、特に教科担任制である中学や高校の先生方というのは、御自分の教科のところしか読まなくなってしまう。そうなると、その教科のところに理念や方向性、あるいは答申で描かれた新たな10年間の像というのが、どのように、そこの各教科に盛り込まれるのかというのは非常に重要なことでありまして、それは教育課程部会からもう離れてしまいますので、その辺のところは事務局でしっかりと見ていただきたいということと、その部分に対して、教育課程部会としてのまとめ、あるいは最終的な答申の中で書き込めればいいなということを思っている次第です。
  これは学習指導要領に具体化されるということから、今度、教科書になるとか、あるいは、それに基づいて教員研修が行われるという面でも十分に見ておかないと、せっかくの理念や方向性が生きないのではないかということを危惧いたしますので、よろしくお願いしたいと思います。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございます。4点、しっかり報告に盛り込みたいという事柄かと理解しました。
  それでは、ほかの方、いかがでしょうか。福田委員、どうぞ。
【福田委員】    今おっしゃっていただいたことと重なる部分がありますが、現場で今、風が吹き始めている。アクティブ・ラーニングが現場にどういうふうにおりていくのかなというところを心配していました。特に小学校の学校現場って、とても真面目な研修体制を持ち、各学校で校内研究を核とした学校作りがなされている現状があります。おろし方を考えると、アクティブ・ラーニングが必要以上の縛りとならないように、そういう御配慮をお願いしたいと思いました。
  私自身、幾つかの部会に出たり、自分自身も勉強したりしながら、アクティブ・ラーニングというのは、「探求的な学習活動」という言葉が見られましたけれども、課題を発見して、それを追求する活動と、それを自分なりにまとめ、結論があって、それをほかに表現するという一連の探求的な学習活動の面と、それから、例えば、ペア学習とか、付せんを張ってグループでまとめていく過程をとか、そういう部分的な手法としてのものと両方の意味で使われているような気がします。
  ですから、発達段階に応じて、それらが系統的にどういうふうに進展していくのかというところが明確になり、かつ、それぞれの手法が、又は教科によって探求的な学習活動がより有効に働くもの。単元によって、それが有効であるもの、又は場面でそれが生かせるもの。教員がそれを見て授業に活用しようとしたときに、たくさんのいろんな例示があったり、これはここで使えるぞという、冷蔵庫からいろんなパックを取り出して、自分の授業を構成するような形で取っていく中で、「これはよいものであるな」とか、「今まで自分が試みていたこれがこれに当てはまるものであった」というような肯定感とか、そういうものにつながるような提示があると、現場の中で、より早く生きていくと思います。
  また、事実的な知識と概念的な知識と言われて、本当にそうだと改めて思ったんですけれども、そういうものを獲得しつつ、関わり合って創造していくためのアクティブ・ラーニングであるように思います。ですから、その前提として、全てが探求的な学習ではなく、形態にしても、一斉学習があり、グループ学習があり、ペア学習があり、個別の学習があり、それらを必要性に応じて選んで、学ぶべきものは学ぶ、そういうようなことが保障されなければ、活動が終わって何も学びがなかったとか、個人差が広がっていくとか、そういうことにつながりかねないような危惧があります。新たなものを創造するときの、いろんな物事を整理しておろしていく、そこのところを気を付けていただけたら、現場の方ではそれを受け止める体制が取りやすいと思います。よろしくお願いします。
【無藤部会長】    ありがとうございます。今の点も丁寧に書き込んでいただけるといいと思います。
  それでは、ほかの委員の方、いかがですか。松本委員、お願いします。
【松本委員】    2点お話しさせていただきたいと思います。一つは、アクティブ・ラーニングについての国民への伝わり方ということで、荒瀬委員がおっしゃったことと関連しています。新聞等に「アクティブ・ラーニング」という言葉が出ると、何か、物すごく新しいことを始めるという印象を国民は抱くような気がします。これは、ちっとも新しいことではないという、これまで行ってきた教育の延長線にあるという印象を与える必要があるんじゃないかなと思います。
  まず、思考力・判断力・表現力を重視した教育というのは、まさしくアクティブ・ラーニングが目指すことでありますし、それから、総合学習とかSSH、SGHの探求型学習もそうですし、高校の英語では授業をコミュニケーションの場とするというのもアクティブ・ラーニングの発想ですし、今度の道徳の教科化に関して議論を重視するというのもまさしくアクティブ・ラーニングですので、そういう意味で、今までのものをがらっと変えるということではないということで、アクティブ・ラーニングといったときに、思考、判断も大事ですけれども、最終的には外に向けて表現するということを重視して、外との関係性ですね。教室の外との関係性を重視していることも加えていただいて、説明を丁寧にしていただければ、片仮名なので、すごく目新しいことというような印象をお持ちの方がいらっしゃるし、先生方の中にもそういう印象をお持ちということなので、その辺を重視して、説明を丁寧にされることを期待しております。
  2点目は、小学校の英語の教科化ですけれども、時間をどうやってやり繰りするかというのは非常に重要なことですが、これも思考力・判断力・表現力の特に表現力の部分を、今後、国語教育のさらなる充実と改善、それから、外国語である英語教育の充実という意味で、言語を使用する力、つまり表現力、これを1言語だけじゃなくて2言語で行えるような子供たちを育てるんだという意味で、これもこれまで目指してきた教育をさらに充実させる方向なんだ、急に英語ということではないですよということを丁寧に説明していただく必要があると思います。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございます。ほかの方もそうだと思いますが、アクティブ・ラーニングというものが突然降って湧いたわけではなくて、これまでの学校教育の努力の、継続と言うと弱いかもしれませんが、発展といいますか、充実といいますか、ということは我々の共通認識になるように思います。特に小学校英語については松本先生が専門家でありますので、その立場から言語的な表現力をまず考えながらという、非常に力強い方向を教えていただいたと思います。
  それでは、ほかの方、いかがでしょうか。じゃあ、堀竹委員、お願いいたします。
【堀竹委員】    ありがとうございます。2点お話をしたいと思います。
  1点は、カリキュラム・マネジメントです。特に今回の学習指導要領の改訂の趣旨を考えたときに、各学校でのカリキュラム・マネジメント、これを組織的にどう進めていくか。そして、校長がカリキュラム・マネジメントをきちっと自分の学校、子供の実態を踏まえながら、なおかつ学習指導要領に書かれているものを下敷きにしながら、きちっとイメージできるかどうかということに、今回の学習指導要領の実施の部分で大きな影響があると思っております。そうした中で、カリキュラム・マネジメントを進める校長の役割というようなことを、もう少し明確に書いてもよろしいのかなというような気がしているのが1点でございます。
  2点目として、今回のこの論点の整理のイメージの中にも、できるだけ具体的に理解しやすいようにということで、様々な形で例示、学習指導要領の中にも説明、解説の中にも入れられるというようなお話を伺っておりますけれども、実は意外に、この例示が、先ほどのアクティブ・ラーニングもそうなんですが、学校側が固定的に捉えがちになってしまう一つの要素になってしまって、せっかく学習指導要領の理念がきちっとしたものが示されながら、現場の中で例示の捉え方、余りに丁寧なことによって、その例示が逆に効果が発揮できないといったような状況もあると思っています。そういった意味で、例示の示し方というようなことについても、やはり工夫をしていく必要があるのではないかなと思っております。
  以上でございます。
【無藤部会長】    ありがとうございます。今の御指摘のカリキュラム・マネジメントの問題は教育課程企画特別部会でも議論してきておりますが、アクティブ・ラーニングを含む、教育課程そのものがほとんどではないですかね。多くの議論の時間を使っていて、カリキュラム・マネジメントについてはまだ議論が足りないといいますか、十分理解が浸透していないかもしれません。そのことと、今、堀竹委員が言われた後半の、例示をそのまま義務として受け取る向きもあるということは、裏腹な関係のところもあるような気がいたします。
  カリキュラム・マネジメントというのは、言い換えれば、学校あるいは教育委員会などに、裁量の幅が既にあるんだと思うんですけれど、今後広がっていくものであって、それをいかに活用できるのか。活用する責任が学校、その中心である校長にあるかということとセットの考えだと思いますので、非常に大事な御指摘をありがとうございました。
  それでは、髙木委員でよろしいですかね。
【髙木委員】    今の堀竹委員のカリキュラム・マネジメントと重なるところで発言をいたしますが、きょうの論点整理のイメージのたたき台で言いますと、4番の「学習指導要領等の理念を実現するために必要な方策」ということにもなります。少しずつ、次の学習指導要領の姿が現在見えてきております。例えば、小学校英語であるとか、「特別の教科  道徳」であるとか、そういうのが見えてきますと、教育課程全体での学習する内容が、どうしても少しずつ広がっていくというか、増えていくというような感じを持っております。
  さらに、その中で、これから新しい時代に求められる資質・能力を育成するために、教育課程そのものを学校でいかに実行していくかが問われています。そのためには、学習指導要領を作った後に、教育課程として年間指導計画や単元の指導計画をどのように実施していくかが問われていると考えています。教育課程としての学習指導要領の内容を実施するためには、学習指導要領の内容を示すとともに、今回のように新しい学習指導要領を作成して終わりということだけではなくて、それをいかに実行していくかが問われていると考えています。
  それは、例えば小中学校においては授業時間数の確保、高校においては、学校全体の教育課程として単位時数をどういうふうに確保し担保しているかどうか。それをきちんと行うことが、実行可能な形として学習指導要領にもそれを示していくことが必要であろうと。特に、学習指導要領を作成して終わりということではなくて、それをいかに実行し、学習指導要領の内容をカリキュラム・マネジメントとしてきちんと学校が日々の授業の中で行っていく。さらに、その行ったことをきちんと検証していくことも必要になってくるのではないかと考えています。
  以上です。
【無藤部会長】    その先の見通しということで、そこまで語句にある程度触れる必要があろうと思いました。ありがとうございます。
  それでは、田邉委員、尾上委員、宮本委員の順番でお願いします。
【田邉委員】    私の方からは、スポーツを通しての教育ということで、9ページにも載っています、「2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックの競技大会の開催を契機に、スポーツへの関心を高め、『する、みる、支える』」というところがありますが、やはり子供たちにとって、2020年東京オリンピック・パラリンピックというのは非常に関心の高いところであります。今、子供たちの状況を見ますと、やはりスポーツの二極化、体を動かさない子供たち、そして体を動かす子供たちが二極化しているというところと、あとは子供の体力の向上というところで、この二つが解消されるようなスポーツを通しての教育をしていかなくてはいけないのではないかと思います。
  ですので、この「する、みる、支える」を、子供たちにとってスポーツは楽しいことだとか、できなかったこと、例えば逆上がりができるようになるとかという、そういう成功した例などを、実際体験してみて、またスポーツを見る、そして、それを支えるという、この「する、みる、支える」という一連を、1人が経験することが必要だと思っております。
  ですので、もちろんスポーツ、オリンピズムの中には、友情であったりフェアプレーであったり卓越性だったりということが含まれる中で、今現在、子供たちの状況が二極化というところと、あと子供たちの体力の向上、これが解消されるようなプログラムが必要かと思います。やはり子供たちの体力が上がってくれば、自然と集中する時間であったり、あとは、ある程度自分の中での自信であったりというのも芽生えてくるかと思います。ですので、これからの時代に求められる資質と能力というところでは、この二つの点を解消するようにしていく方向で、このスポーツを通した教育というのが必要かと思います。
【無藤部会長】    ありがとうございます。スポーツを通した教育というのは、これは私の個人的考えだけでもないと思うんですが、体育という教科の指導要領の在り方、指導の在り方とともに、恐らく学校生活全般、さらに家庭、地域の生活に対してどう学校を通して、あるいは、それ以外の形で変えていくかということを含めて、スポーツの教育と理解しましたので、ありがとうございます。
  それでは、尾上委員、お願いします。
【尾上委員】    私、外の風の使い方をもう少し明確にしていった方がいいかなというような考え方です。教育課程ですので、学校教員が児童・生徒に対する、いわば教育の部分がメーンですが、それを支えているのは家庭であり地域でありということからしますと、そこを巻き込んだ理解が必要かなと。プラス、今やられている学習指導要領の改訂とか、いろんな教育改革の部分をもっともっと知ることが必要だと思っております。特に保護者の立場からすると、知ることによって、より教育に深く入り込んでいく、関わり方をもう少し、物の考え方を変えていくということが出てくるんじゃないかなということを思います。
  学習によって社会・世界との関わりを強化するということが書かれておりますが、やはりこの時期からの関わりからしますと、地域文化や行事、あとは体験等々、そういったことを絡めながらやっていくことが大切かなと思います。地域のことをよく知ることによって地域愛ができ、その地域から出ているということで世界につながるという流れが本当に出てくるんじゃないかなということで、やはりそれぞれ認識を強めていくためには、社会全体という部分と、家庭の教育力というところをしっかりこの中で関わり方を明確にしていくべきかなという意見です。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございます。指導要領を保護者へどう伝えるかだけではなくて、保護者を含めた家庭、地域の、いわば社会資源をどう活用するかというのがカリキュラム・マネジメントの中にも入っておりますけれども、そのあたりをさらに膨らませた形という御指摘かと思います。よろしくお願いいたします。
  それでは、宮本委員、よろしいですか。
【宮本委員】    ありがとうございます。この論点整理のたたき台の文章を読ませていただいて、すごく読みやすい文章です。何が課題なのか、それから、これからどういう力を付けていかなければいけないのか、付けていくために、どういう方向性を取るべきなのかという非常に分かりやすい文章で、私はとてもいいと思っています。
  特に高等学校教育においては、ここで様々課題が指摘されていまして、大きな転換が求められていると思います。そこで、やっぱり問題は、結局このことをどういうふうにして、周知をし、理解を進めていくかというところだと思います。先ほど荒瀬委員もおっしゃったように、高校の場合は、まず教科をそれぞれの先生が第一に考えてしまいますので、全体を見るよりも、まずは自分の目の前の教科をどう変えるのかというところに、どうしても意識がいきがちなので、そうじゃなくて、大きなところをまず押さえて、そこから自分の教科にどう変えるのかというところをきちっと理解させるような、そういう仕組みというか、そこをしっかりと取れるようにしていく必要があると思います。
  それと、もう一つは、これも荒瀬委員の御発言と重なりますけれども、やはり今の学習指導要領との関わりということを、流れの中で、こういうふうに変わっていくんだというところが、それぞれの教科の中でこれから検討されていくんでしょうけれども、書かれるところで、分かるようにしていただきたいと思います。やっぱり連続性というところで、より発展するために、こういうふうに変えていくんだというところがしっかりと伝わるようになっていけば、これはかなりいい成果が出てくるんじゃないかと思っています。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございます。指導要領の充実・発展ということの明確化と、特に高校教育が今回の指導要領全体の改革の中心といいますか、ある意味では目玉みたいなところなので、これまでかなり企画特別部会で議論を重ねていると思いますけれど、お手元の資料にもありますけれども、高校について言えば、個別の教科、科目まで入っての議論になりますので、もしかしたら高校教育の部会にさらに引き継いで詳細にやっていただくことになろうと思います。ありがとうございます。
  それでは、神長委員、吉田委員という順番で、神長委員、お願いします。
【神長委員】    全体として、私も皆さんの御意見と同様でして、これからの学習指導要領や幼稚園教育要領の改訂の方向がよく見えてきたなというような感想を持っております。特に私は幼児教育の立場から発言させていただきたいと思っているんですけれども、今、幼児教育が、ある意味では拡大するといいますか、幼稚園の教育から認定こども園、さらに保育所へと拡大する時期にありますので、それは開設の問題かもしれませんけれども、丁寧に幼小の連携の問題という、幼小の接続の問題は書いていくことが必要ではないかなと思っています。
  特に、いわゆる学校教育ということに対して、今まではそれほど、その中にいて積み重ねてきたわけではなく、福祉の分野から見てきた人たちにとってみると、なかなか分かりにくいものもあるので。ただ、実際に平成20年の改訂から見ますと、幼保小の連携という中で、接続のカリキュラムや、いろいろな取組などが積み重なってきておりますので、それを一歩進めていくという考えをしっかりと示しながら、また、30年以降の実践を積み重ねていくことが大事なのかなと思っています。
  そのときに、11ページにあるんですけれども、接続の充実を図ることがとても大事ですし、ここには接続の充実や関係性の整理を図る必要があると書かれていることなんですけれども、やはりそこを一歩踏み込んだ形で表現されるといいなと思って読んでおりました。
  ともすると、幼保小の連携などを見ていますと、小学校を先取りするような接続のカリキュラムを行っているように捉えがちなところがありまして、そうではなくて、子供の活動は5歳から1年生って、学校段階は異なるんですけれども、子供の活動の姿として非常に共通なものがあって、それをそれぞれの教育の中で子供たちの身に付けるべきもの、育てるべきものにしっかりと見ていくことが大事なことなのかなと思います。
  例えば言語力という視点から見ますと、子供たちの5歳の遊びの中では、本当に真剣に遊ぶ姿の中で、思考力も深まってきますし、相手の考え方に立ちながら自分の考えを相手に伝えている場面などがあります。もちろんそのときには先生の援助が必要なんですけれども、そういうことが、実は1年生の中、今度は教科の学習なんですけれども、同じような教師の関わりがやはり必要な場面なんだと思うんですね。対話という、相手の考えを取り入れながら自分の考えを深めていくということが、この時期、ようやくでき始めてくるわけですので、その学びの芽生えをしっかり育てていくことが、この接続の充実ですので、接続の充実と関係性の整理という中で、それが十分伝わるかどうか。何か、先取りすれば、それで十分と受け止められてしまうと非常に問題ではないかなと思っています。それが1点。
  もう一つ、これも前に出てきております意見なんですけれども、4番目の、いわゆる、これからの支援策になるんだと思います。「学習指導要領等の理念を実現するために必要な方策」というところで、やはり保護者の理解と協力というのは、学校教育を支えるものとして非常に大きな視点ではないかなと思います。幼児教育の場合には、子育ての支援をしていくことを通して幼児教育を理解してもらうことが子供の成長に深く関わってきますので、保護者の理解と協力をどう得るかということも、これからの課題かなと思っています。
  特に、今回の自己肯定感という、子供が自信を持って学習に向かうという、そういった姿勢を作っていくときに、特に幼い子の場合に、やはり信頼する大人が、どうその子を見守っているかということが非常に大きな影響を持ちます。本当にその子なりの一歩を、すごいねって、こんなことが分かるようになったねという見方で関わることによって自信が持てますが、その逆で、まだできないのという考え方、見方に立ってしまうと、子供が自分の気持ちを素直に表現したり考えを表現したりすることをやめてしまったりもするわけで、そういう意味では、いわゆる自信を持って行動したり、自分に対する自信を、自己肯定感を持つという中に、やはり家庭の理解と協力はとても大きな視点ではないかなと思いました。
【無藤部会長】    ありがとうございます。幼児教育の本来の在り方を深めながら小学校との接続を考えようという趣旨は、今後、校種別、教科別等でより記述を入れていただけると思うので、そこに是非盛り込んでいただきたいと思います。
  それでは、吉田委員、お願いします。
【吉田委員】    ありがとうございます。私も、このまとめ、本当に大変だったものと思っております。そういう中で、やはり7ページにあるように、教育基本法が目指す教育の目的を踏まえて、社会の厳しい変化の中でも、何が重要かを主体的に判断できる人間であること、他者に対して自分の考え等を根拠とともに明確に説明しながら相手の考えを受け入れ、多様な人々と協働していくことができる人間であること等、今、非常に必要なことが書かれているわけですけれども、これは本当に基本法が言うぐらいですから、学校教育が目指すものだと思うんですね。
  そういう中で、今、私が一つ理解できないのは、やはり高校以下の初等中等教育というのは、基本的には社会性を身に付けさせるというか、人となりというか、ルールを守って、その中での自由があるということをしっかりと教えることだと思っています。そういう中で、道徳教育が変わっていくとか、そういう中があるんですけれども、そういうことを言っている一方で、今、議会の先生方の動きの中で、例えば、フリースクールとか、通信制教育というものをさらに充実させるという方向性が出てきています。実際に通信教育というのも、いい通信教育と言うと言い方が変ですけれども、本来、先ほど、田邉委員もおっしゃっていましたけれども、私、体育の授業ってすごく大事だと思っているんですね。やっぱり必然的にルールを学ぶ。そういう意味では、社会性をしっかり身に付けさせるものだと思いますけど、本当の意味できちっとやった通信制の学校は、スクーリングをやったり、通学型の学校もあったりで、そういうこともきちんとやっていますけれども、そういうところが逆に最近、閉校する方向性が出てきているんです。逆に、何でもかんでも単位を切り売りするような、そういった通信制の学校が問題があるということも、たしか前に初中分科会でも出たと思いますけれども、そういうところが、こういう教育課程とどう絡んでくるのか。
  それから、フリースクールというものも、実際にフリースクールというのは、もともとの発端は、私は学校に戻してあげるための施設だと思ったんです。それが今の議員連盟ができた内容的に言うと、フリースクールを推進していくと。それは何かというと、ルールも何も守らないで、それはもちろん言い方が悪いかもしれませんけど、極端な言い方をすれば、自分たちのやりたいようにやれるものを増やしていこうという方向性があるんだったら、一体、初中教育の意義はどこにいっちゃうのか。そう考えたときに、やはりこの中にもしっかりと、教育課程の中で、そういった学校種についても、もう少ししっかりと論じられるべきじゃないかなというのが1点です。
  それから、基礎力の問題なんですけれども、今回のこれの中でも、アクティブ・ラーニングの重要性というのは非常に深く書いてありますけれども、あくまでも基礎力の上に、このアクティブ・ラーニングってあると思うんですね。その基礎力のことに対して、これから、もちろん具体的に入ってくるんだと思うんですけれども、もう少し具体的に、日本人として必要なもの、先ほどの英語教育の中なんかでも、ようやく5、6年生の英語の中でアルファベットを教えるとかという形も出てくるわけですけれども、語彙数がこれからどうなっていくのかとか、覚えなきゃいけない、基礎力として学ばなきゃいけないものがしっかりあった上で、そういう新たな教育が出てくることを是非加えていただきたいなと。
  もう1点、最後にお願いしたいのは、今回、これから「各学校種、各教科における改訂の具体的な方向性」というのは5番、これから入ってくるわけですが、そういう中で、ここで(1)のマル4で、「高等学校(高等学校基礎学力テスト(仮称)や、大学入学者選抜改革、大学教育改革等との検討の方向性も踏まえつつ)」ということで、基本的な枠組みと学校段階の接続のことが書いてあります。ただ、これ、学校段階の接続もそうなんですが、このテストに伴って合教科の問題とかが出てきているはずなんですね。それが、ここの「各教科・科目等の内容の見直し」の中に一切入ってない。そうすると、試験と教科が一致しないような学習指導要領になっていくのかどうか。その辺のところも含めて、是非その辺の記述を入れていただきたいという思いがございます。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。基礎力のことは、習得・活用・探求などにも触れているところにあるかとは思いますが、もう少ししっかり書いていただくということだと思うんですね。
  あと二つの点、通信制フリースクールのことと入試等に関わる部分は、高大接続の別な会議での議論かと思いますので、そのあたりは後で、事務局から分かる範囲でお答えいただきたいと思います。
  それでは、銭谷委員、田中委員ということでお願いします。
【銭谷委員】    今日、この論点整理のイメージを拝見しまして、教育課程企画特別部会、もう12回御議論されたそうですけれども、大変行き届いた議論がされておるという印象を受けまして、次回、今度は各教科、学校段階の内容が盛られるようでございますけれども、それにも期待を申し上げたいと思っております。
  ただ、一言申し上げると、これ、行き届き過ぎていまして、メッセージ性がちょっと弱いんじゃないかなと。報告というか答申のときは、もうちょっと簡潔なものにした方がいいんじゃないかなと。別に我々、研究者の論文を読むつもりはないわけでありまして、やっぱり国民あるいは現場の先生が読んで、すっと腹に落ちる、そういう内容にしていただければありがたいなという感じがちょっといたしました。大変行き届いて、いいものであるのは間違いないと思いますけれども、その辺を少し御検討いただければなと思いました。
  それから、毎回のことなんですけれども、学習指導要領の議論をするときには、その時々のポイントみたいなのが、割と一言で分かりやすい言葉でよく言われるんです。これは、いい面と悪い面と両方ありまして、例えば平成20年の今の指導要領で強調されたのは、学校教育法の30条2項の学力の3要素というのをしっかり子供たちに身に付けさせるようにしようということで、「学力の3要素」ということが随分言われたと思いますが、その前の平成10年は「生きる力」ということが随分言われまして、さらに、その前の平成元年は、当時、大変流行語になったのは、「新しい学力観、自己教育力の育成」ということが言われて、そのことだけが強調され過ぎた側面は、それぞれの時代にあるんですけれども、その時々の指導要領が何を目指したのかというのは非常に分かりやすい側面もあったというので、今回、見てますと、アクティブ・ラーニング、カリキュラム・マネジメントというのが非常に強調されていますけれども、これは指導要領の本質というか、本体とは若干違うことだなと思っておりまして、やっぱり指導要領は、この論点整理のイメージの中にも書いてありますけれども、何が子供たちができるようになるのか、そのために何を学ぶかというのが指導要領の本質で、どのように学ぶかというのは、指導要領というよりは、全体を通じたところに本当は、指導事例とか解説書とか、あるいは現場の実践とかにあるのかなという感じがしていますので、何ができるか、何を学ぶかというところがもう少し強調された議論というか、そういうものになってほしいなという感じは持ちました。そのためにも、やっぱり平成20年の学習指導要領との共通性と違いというものを、誰が読んでも分かるように、是非これから整理をしていっていただければありがたいなと思いました。
  各教科を学ぶ意義、あるいは各教科で身に付く力というのを、もう一回ここで確認しようじゃないかというところは大変いい発想だと思いますので、次回それが出てくると思いますけれども、その辺のところの御議論を是非お願いしたいと思います。
  三つ目ですけれども、1のこととも共通するんですが、言葉遣いがちょっと難しいなというのが幾つかありまして、何となく分かるんですけれども分からない点が。例えば、6ページの、何となく分かるんですけど、最初の丸のところに、「身に付けるべき知識に関しても、個別の事実的な知識と、社会の中で汎用的に使うことのできる概念的な知識等とに構造化されるという視点が重要である」というのは、分かったようで分からないような感じもします。例えば、これ、一例ですけれども、恐らく何かで使っているんでしょうけれども、普通の日本語で書いた方がいいんじゃないかなという感じがいたしました。
  特に全く分からないのが補足資料でして、さっきから見ているんですけれども、1ページに物すごい情報で、これ、さっと一読して分かる人、余りいないんじゃないかな。補足資料、いろいろあるのは、補足ですからいいんですけど、少し整理した方がいいのかなという感じがいたしました。全体として行き届いた報告にはなっていますけど、もう少し整理されることを期待したいというのが感想でございます。
  あと、ちょっと内容にわたって恐縮ですけど、もう1点、4点目に加えさせていただきますと、先ほど吉田委員がおっしゃったことに私、全く賛成でして、やっぱり学校教育、特に高校以下の教育は社会性の育成が大変重要だと私は思っておりまして、例えば2ページのところなんかにそういうことは、2ページの一番下の丸で、学校自体が一つの社会と書いてありまして、その後、議論が発展するのかなと思ったら、そこだけになっているんですけれども、例えば、学校教育を通じて社会性をしっかり涵養していくといったようなことが、もっと私は強調されていいのではないかと思いましたのと、もう一つ、地域に学ぶ、地域を学ぶ、ふるさと創生、あるいは日本を学ぶという意味で、随所に「ふるさと」「地域」という言葉が出ておりまして、それはそれで結構なんですが、例えば、3ページの二つ目の丸のところでは、「地域課題の解決に向けても、社会に開かれた学校での学びが、子供たち自身の生き方や地域貢献につながっていく」、これ、大変いいことだと思いますし、7ページでも、最初の丸のところの3行目で、「郷土や我が国が育んできた伝統や文化に立脚した広い視野と深い知識を持ち」云々と書いていることで、郷土学習や伝統文化の学習が大事だということは書かれておりますし、9ページでも上から2行目のところに、「日本文化を理解して自国の文化を語り継承することができるようにするとともに、異文化を理解し多様な人々と協働していけるようにすることが重要である」ということが書かれていますが、こういう地域、ふるさと、日本の学習について歴史的・地理的な観点、あるいは自然の理解といったようなことなどを含めて、これからの教育においては、もっともっと重視されていいと私は思っておりますので、社会性の問題と地域学習の問題は、是非、今回の指導要領の中でも、内容にわたって大変恐縮ですけれども、強調していただければなと思っております。次回、各学校種、各教科等における改訂の具体的な方向性について議論の予定のようでございますので、それを期待したいと思っております。ありがとうございました。
【無藤部会長】    具体的にいろいろな点、ありがとうございます。特に、かなり報告を分かりやすく、また、めり張りを付けるということかと思いました。
  もう一つは、どのように学ぶということは、もちろん今回、大事にしたいわけですが、言うまでもなく、何を学ぶか、教科等の中身。私などは、それを構造化された知識を中心に学ぶということで言っておりますけれども、あるいは「深い学び」と言ってもいいと思うんですが、そういうことについて、何らかの形でもう少し明確にするということや、また、メッセージ性ということで言えば、要約版をもう少し分かりやすくするということなんだろうと思いますので、是非、事務局とも相談して考えたいと思います。
  それでは、田中委員、お願いします。
【田中副部会長】    それでは、私から2点ほどお話をさせていただきたいと思います。
  まず一つは、16ページの丸の五つ目になります。これからの教員に必要な力について記述があるわけでございますけれども、ここに書いてありますとおり、カリキュラム・マネジメントに必要な力、指導方法の改善、学習評価の改善に必要な力、どれも大事だと受け止めております。しかしながら、その前提となりますのは、学級経営や生徒理解などに必要な力があってこそ、前のものが生きてくるかと思います。したがいまして、そういうような観点から、「学級経営や生徒理解などに必要な力」というものも加えていただければと、そのように思っております。これが1点でございます。
  2点目は、お隣のページの17ページでございますけれども、丸の四つ目でございます。「国や各教育委員会等においても」というくだりのところでございますけれども、私は学校における教育課程の改善のキーパーソンは、やはり校長と教務主任であると言っても過言ではないのではないかと、そのように思っております。そういうようなことから、教育委員会で校長を支えるのは指導担当部課長であって、教務主任を支えるのは指導主事であると思っております。そういう観点から、この四つ目の中にどう組み込むかは別といたしまして、「指導担当部課長と指導主事の力量形成をいかに図るかとの発想に立って体制整備の仕組みを考えることも大切である」というような文言が入らないかなと考えたところでございます。御検討いただければと思います。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございます。特に教育委員会の役割をもう少し細かく明示することですね。
  一通り、委員の皆様に御発言いただきました。それでは、多少の御質問、それから、様々な御指摘がありましたので、答えられるところで事務局からお願いいたします。
【大杉教育課程企画室長】    ありがとうございます。頂きました御指摘につきましては十分踏まえさせていただきまして、次回、第13回の企画特別部会においてお示ししますので、整理案に反映をさせていただきたいと思います。
  1点、御質問の中で、合教科の在り方について、高大接続等の関係においてどのような形で考えているのかということの御質問がございました。思考力・判断力・表現力をどのように新テスト、特に希望者、学力テストの中で測っていくかという議論につきましては、現在、高大接続改革システム会議におきまして、これも同じく夏頃をめどに中間まとめということで足並みをそろえて検討させていただいているところでございます。
  その中におきましては、具体的な制度設計の考え方、対象教科、科目等とございますけれども、思考力・判断力・表現力、例えば、公民、地理、歴史、数学、理科、国語、英語などなど、また、情報に関するテストをということも検討されておりますけれども、それぞれの教科科目の中でしっかりと思考力・判断力を構成する諸能力の判定機能を強化していくことが検討されているところでございます。
  合教科に関しましては一つ、数学と理科の知識や技能を総合的に活用して、主体的な探求活動を行う新たな選択科目、これに対応する科目の実施を検討することが打ち出されております。これにつきましては、お手元、参考資料の3でございますけれども、前回、教育課程部会におきましても御説明を申し上げましたけれども、参考資料3のスライドの6でございます。数学と理科の知識や技能を総合的に活用して、主体的な探求活動を行う新たな選択科目、これにつきまして、教育課程企画特別部会におきましても御議論をいただいているところでございまして、まさにこの選択科目の在り方と新テストの在り方がつながっていくということでございます。これにつきましては、今日は5.の部分は柱立てのみでございますけれども、この5.の部分におきまして、新科目の選択科目の在り方も併せて整理をさせていただく予定であるところでございます。
  以上です。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
【吉田委員】    済みません、今のちょっと質問。
【無藤部会長】    どうぞ。
【吉田委員】    ということは、高大接続テストの方が優先なんですか、それとも教育課程が優先なんですか。接続テストの方でそういうふうに決まったら、教育課程もそういうふうに変わっていくということでしょうか。
【大杉教育課程企画室長】    タイミング的には、教育課程企画特別部会の論点整理が先に出るかとは思いますけれども、現在、同時に議論をさせていただいているということであります。つまり、教育課程においても、やはりそういう科目を設置することが必要であるということであり、また、新テストの側から見ても、大学側としても、そういう力を測っていきたい、これが合致しているという状況であるということでございます。
【吉田委員】    ということは、教育課程部会で合教科の話はしているということですか。
【大杉教育課程企画室長】    はい。この科目の議論はさせていただいております。
【吉田委員】    でも、これには何にも書いてないですよね。
【大杉教育課程企画室長】    これにつきましては、先ほど申し上げましたとおり、5.のところにおきまして、各教科・科目の在り方の中で今後整理をさせていただく予定でございます。
【吉田委員】    そういう問題だったら、私は、2番の「新しい学習指導要領等が目指す姿」の中に入れるぐらい大きな問題じゃないかなという気がするんですけれども。
【大杉教育課程企画室長】    ありがとうございます。5.と併せて整理をする中で、総論につきましても、必要に応じ修正を図っていきたいと思っております。
【無藤部会長】    よろしくお願いいたします。
  それでは、一通り議論はここまでということでよろしいですか。
  本日の意見等は、今、事務局からもお話がありましたけれども、教育課程企画特別部会、明日にでもあるようでありますが、そこにもフィードバックをお願いしたいと思います。さらに、いよいよ詰めの部分ですので、御意見、あるいはお気付きの点があれば、追加として事務局にメールその他でお送りいただければと存じます。
  最後でございますけれども、次回の予定につきまして、事務局から御説明をお願いいたします。
【大杉教育課程企画室長】    本日も貴重な御意見をありがとうございました。
  次回の教育課程部会につきましては、お手元に「今後のスケジュール」というものがございますけれども、企画特別部会、5日、20日、第13回、第14回と開催をさせていただきます。その後、教育課程部会におきまして、8月26日、水曜日、15時から文部科学省旧庁舎第二講堂におきまして御議論を賜りたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
【無藤部会長】    ありがとうございました。
  それでは、本日の教育課程部会をここで終了させていただきます。御苦労さまでした。

――  了  ――

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