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教育課程部会(第71回) 議事録

1.日時

平成19年12月21日(金曜日) 10時~12時

2.場所

ホテルフロラシオン青山 「ふじ」

3.議題

  1. 「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について」(答申素案)について
  2. その他

4.出席者

委員

 梶田部会長、木村副部会長、田村副部会長、安彦委員、天笠委員、荒瀬委員、井上委員、宇佐美委員、梅田委員、衞藤委員、陰山委員、草野委員、甲田委員、佐々木委員、角田委員、土井委員、渡久山委員、増田委員、松川委員

文部科学省

 加茂川生涯学習政策局長、布村審議官、石野スポーツ・青少年総括官、鬼澤企画・体育課長、高橋教育課程課長、永山特別支援教育課長、牛尾視学官、合田教育課程企画室長
国立教育政策研究所
 大槻教育課程研究センター長

5.議事録

【梶田部会長】
 それでは、定刻となりましたので、ただいまより第4期第18回教育課程部会を開会いたします。年末で本当にお忙しいところを、委員の皆様、ご参集いただきまして、誠にありがとうございます。
 まず、事務局から本日の配付資料の確認をお願いいたします。

【合田教育課程企画室長】
 おはようございます。本日は朝早くからご参集賜りまして、誠にありがとうございます。配付資料の確認をさせていただきます。
 お手元の封筒の中身を取り出していただきますと、1枚ものの議事用紙。それから資料1といたしまして、本教育課程部会の委員の先生方の名簿。それから資料2といたしまして、「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について」(答申素案)。資料3といたしまして、中教審、12月19日における意見の概要。それから資料4-1、関係団体からのヒアリングの状況について。資料4-2、関係団体ごとのヒアリング結果の概要。資料5、「審議のまとめ」に係る意見募集の結果の概要でございます。このほか、机上には青いハードカバーのファイルで、これまでの教育課程に関する答申と、それから水色の紙ファイルのほうには団体ヒアリングで寄せられた各団体のご意見、あるいは意見募集で寄せられた国民の皆様方から寄せられたご意見などをとじてございます。また、各学校段階の学習指導要領も机上に置いておりますので、適宜ご参照いただければと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

【梶田部会長】
 ありがとうございました。
 それでは、本日の議事に入ります。11月7日に「審議のまとめ」を決定いたしまして、公表いたしました。これについて、関係各方面から幅広くご意見を伺うため、1カ月間、いろいろと意見募集を行いました。同時に、42の関係団体からヒアリングを行いまして、この結果の整理をしてきたわけであります。このヒアリングと意見募集の結果については、前回、前々回のこの部会でご報告をいただきまして、皆さんで意見交換いたしました。幾つかそういうことで考えていかなきゃいけないなという点はありましたけれども、おおむねこの「審議のまとめ」が広い皆さん方に受け入れられたと、ご了解をいただいているという私は印象を持っております。
 それを踏まえまして、一昨日の19日に中教審総会が久しぶりに開かれまして、そこで「審議のまとめ」を中心として報告をさせていただきました。その際、総会として、幾つかご意見はいただいております。本日はこのような経過の中で、「審議のまとめ」をいわば土台にしながら、そこにお寄せいただきましたご意見、これを踏まえて、若干の修正をしたものを皆さんの机上に答申素案という形で置かせていただいております。これをもとにして、これで最終的な答申にしていくわけですので、最終段階ということで、これをもとにして本日の議論をしていきたいと、こう考えております。
 それでは、そういう経過で「審議のまとめ」に、いろいろなご意見を踏まえて、変更したり、追加した、あるいは削除した、そういうようなものも含めて、合田室長から本日の答申素案につきまして、ご説明をお願いしたいと思います。お願いします。

【合田教育課程企画室長】
 失礼いたします。それでは、ご説明を申し上げます。
 ただいま部会長からも話がございましたとおり、11月7日におとりまとめ賜りました「審議のまとめ」につきまして、関係団体からのヒアリングや意見募集を行い、資料4-1、あるいは4-2、あるいは資料5のようなご意見が寄せられました。教育課程部会におかれましては、これらのご意見を踏まえて審議を重ねていただいたところでございます。
 また、今週水曜日、19日でございますが、中教審の総会がございまして、各分科会からの審議の状況をご説明する中で、梶田先生から教育課程部会の「審議のまとめ」についてもご報告を賜ったところでございます。
 総会についてのご意見でございますが、資料3というものをお目通しいただければと存じます。資料3というものが、19日の中教審総会において、教育課程部会関係でいただいたご意見でございます。4つほど○が並んでおりますけれども、「社会人など外部人材の積極的な活用と教員の免許状主義との関係、小学校段階の外国語活動の導入といった新しい試みと基礎・基本の徹底のバランスなど教育課程部会の審議の過程でも大変苦心してとりまとめた課題については、円滑な実施を図るとともに、早い段階で検証し、各学校が混乱を来さないように工夫する必要がある」というご意見。それから、「集団宿泊活動など体験活動には様々な類型があるので、その点について表現ぶりを留意する必要があるのではないか」というご意見。それから3つ目の○にありますように、「日本の教師は頑張っている。中教審全体で」、これは必ずしも教育課程部会に限られませんが、「中教審全体で地道に教育活動を担っている教師に向けた励ましのメッセージを発することが重要である」というご意見。それから、最後でございますが、「前回改訂時の総合的な学習の時間や今回の小学校段階の外国語活動の導入といった新しい試みは、教員にとって大きな負担となるのも事実である。条件整備の必要性を改めて訴えたい。また、新しい内容を追加して指導する際には、時代の変化等により指導が不要になった内容を削除するなどの工夫も重要である」といったご意見がございまして、この概要は私どもが事務局の責任において整理作成したものでございますが、このご議論があったということをご紹介申し上げたいというふうに思っております。
 資料2でございますけれども、これらのご審議や委員の先生方から個別にお寄せいただきましたご意見を踏まえて、「審議のまとめ」を生かしつつ、必要な記述を端的に表現し追加するという部会長のご方針のもと、部会長とご相談させていただきながら、整理したものでございます。これについて主な変更点を順次ご説明するという形でご報告を申し上げたいと思っております。資料2をお目通しをいただきたいと存じます。
 資料2でございますが、1ページに、2ページの目次でございますが、基本的な構成、構造には変更がございません。次に、5ページをお目通しをいただければと存じます。5ページは主として審議まとめから答申案となることに伴う修正でございますけれども、前回の平成10年の教育課程審議会答申と同様に、5ページ目の一番下の○でございますけれども、「学習指導要領等については、教育課程の編成・実施の実態等の調査・分析、教科等の構成の在り方などについての研究・実践等を踏まえて、不断に見直し、その改善に向けた検討を行っていく必要がある。教育課程部会は引き続き中央教育審議会に常設し、審議を重ねることが適当である」旨の記述を追加いたしております。
 次に、7ページからの「教育の目的とこれまでの学習指導要領改訂」につきましては、8ページにおきまして、8ページの一番下のアンダーラインを引いたところでございますが、先ほどご報告申し上げましたように、総会でも改めて中教審全体で我が国の教師は頑張っている、励ましのメッセージを送る必要があるのではないかというご意見があったところでございます。この点については、既に各所でその旨記述をいたしておりますけれども、「我が国の学校、教師、子どもたちが持っている大きな力をより一層十分に発揮できるようにする」という改訂の基本的な視点の中で入れさせていただいたところでございます。
 それから9ページでございます。「2.現行学習指導要領の理念」というところでございますが、1つ目の○にあります3行目の「自ら課題を見つけ」と追加をさせていただいておりまして、平成8年の中教審答申の表現をそろえるという観点から修正をいたしております。また、委員からいただきましたご意見を踏まえまして、「この『生きる力』は、自己の人格を磨き、豊かな人生を送る上でも不可欠である」、教育基本法第3条の規定などもあわせながら、こういった表現を追加いたしまして、9ページから10ページの記述と滑らかに繋がるよう文章の工夫をいたしたところであります。
 次に、飛びまして、13ページでございますけれども、(子どもたちの学力と学習状況)、13ページでございます。12月7日の教育課程部会において、PISA調査2006の結果についてご議論をいただいたところでございますが、それを踏まえた記述の追加を、まず14ページで行っているところでございます。14ページの下線を引いたところでございますが、「平成18年(2006年)に実施されたPISA調査の結果においても、読解力及び数学的リテラシーで成績低位層が若干減少はしているものの、2003年の同調査と同様の傾向が見られるとともに、OECD平均より高得点のグループである数学的リテラシーは、成績上位者の割合についても減少し、平均得点が低下している。また、科学的リテラシーにおいては、2003年の同調査との同一問題での比較では変化はなかったものの、科学への興味・関心や楽しさを感じる生徒の割合が全般的に低いなどの課題が改めて明らかになった」という結果についての記述を追加させていただいております。
 また、15ページでございますけれども、15ページ目、上から2つ目の○にありますように、これらの調査結果から垣間見られる学習習慣、学習意欲につきましては、これを全体的に時系列で整理をいたしまして、平成15年から18年にかけてのPISA調査、それから平成15年に小・中学生を対象に実施されたTIMSSの調査、それから平成17年の高等学校の教育課程実施状況調査ということで、記述を時系列で整理をさせていただいております。その上で、最後、「他方」ということで線を引いておりますが、「直近の調査である平成19年4月の全国学力・学習状況調査では、特に、中学校において国語や数学の勉強が好きな生徒の割合が増加している。また、小・中学校ともに1日当たりの学習時間や読書時間が増えているなどの改善の傾向が見られる。この傾向を維持し、確かな学力の一層の定着や向上にどう結実させるかが今後の課題である」ということで、時系列の流れ、トレンドを整理をさせていただいたところでございます。
 次に、18ページをお目通しをいただければと思っております。「4.課題の背景・原因」につきましては、19ページの「(2)学習指導要領の理念を実現するための具体的な手立て」につきまして、ヒアリングや委員の先生のご意見におきましても、なぜ生きる力について共通理解が図れなかったのか。その原因をもう少し掘り下げる必要があるのではないかというご指摘がございました。このため、一番下の○でございますが、「第一に」というところで、「文部科学省、かつての文部省による趣旨の周知・徹底が必ずしも十分ではなかったことなどにより」ということで、「生きる力」の理念の共有がなされなかった原因について言及をさせていただいているところでございます。同様の観点から、20ページも修正をさせていただいております。
 次に、29ページをお目通しをいただければと存じます。29ページでございますが、(6)といたしまして、「学習意欲の向上や学習習慣の確立」でございます。これについては、きめの細かい個に応じた指導について丁寧に記述をさせていただいております。
 32ページ、33ページは文言の整理等を行っております。
 次に、37ページをお目通しをいただければと思います。37ページでございますが、(小学校段階の外国語活動)、英語を原則といたします外国語活動につきまして、答申案、答申としてとりまとめるということを踏まえまして、それぞれの専門的な検討の深まりも見据えまして、それぞれ外国語活動の後に(仮称)ということを入れておりましたけれども、この仮称を取るということにいたしております。こういった修正というのは一つ一つご紹介申し上げませんが、小学校段階の外国語活動のほかに、数学、特別活動、それから特別支援教育でも行っているところでございます。
 次に、39ページをお目通しをいただければと思います。39ページ、中学校の授業時数のところでございますが、「審議のまとめ」におきましては、39ページの上から4つ目の○にございますように、中学校の選択教科につきまして、「第2、3学年において総合的な学習の時間の一部を充て得るとすることについて引き続き検討する必要がある」とされておりましたけれども、前回及び前々回の教育課程部会のご議論を踏まえまして、今回の改訂では、教育課程はできるだけシンプルにすべきであること。あるいは中学校においては、総合的な学習の時間について一定の時数を確保し、活動の充実を図る必要があることなどから、今回、「なお、選択教科については、標準授業時数の枠外で各学校において開設し得ることとすることが適当である」との表現で整理をいたしております。
 なお、後ほど記述の追加としてご紹介いたしますが、中学校において各教科や総合的な学習の時間などにおいて、個に応じたきめ細かい指導や学習が重要があり、そのための条件整備が必要なことはもちろんでございます。
 次のページでございますけれども、41ページでございますが、ただいまの修正と関連して、41ページには、中学校の総合的な学習の時間につきまして委員からいただきましたご意見を踏まえ、アンダーラインを引いたところでございますが、「なお、教科担任制である中学校における総合的な学習の時間については、学級担任が自らの学級を担当するほか、総合的な学習の時間で取り扱うテーマに応じ、関連の深い教科を担当する教師が中心となることも考えられることはこれまでと同様である」との記述を追加いたしております。
 次に、飛びまして恐縮でございますが、52ページをお目通しをいただければと思います。52ページは「発達の段階に応じた学校段階間の円滑な接続」という観点から小・中学校の接続について触れたところでございます。一番上の○でございますが、前回の教育課程部会でのご議論を踏まえまして、小・中学校の接続につきまして、先駆的な取組の動向についてまず触れて、その上で今後の制度的な検討について中教審で議論する必要があるという流れをここで整理をいたしたところでございます。
 次に、59ページをお目通しをいただければと思っております。59ページ、「(2)理数教育の充実」でありますけれども、58ページ及び59ページの脚注におきまして、PISA調査の結果のポイントを整理するとともに、59ページの一番下のアンダーラインでございますが、委員の先生のご意見を踏まえまして、理数教育の充実の観点から、「研修等を通じた理数教育を担う教師の専門性や資質の向上も重要である。また、入学者選抜の理科や数学の出題において個たちの思考力・判断力・表現力等を問うような工夫がなされることも理数教育の充実にとって必要である」という記述を追加させていただいております。
 次に、61ページでございます。(4)といたしまして、「道徳教育の充実」でございますが、道徳教育の充実につきましては、63ページに記述を追加いたしております。63ページをお目通しをいただければと思います。まず、1つ目の○でございますが、委員の先生のご意見を踏まえまして、まず、道徳性の育成と体験活動についての記述。これを「他者、社会、自然・環境との直接なかかわりの中で自らを振り返る」といったことで記述を追加、膨らませております。
 次に、2つ目の○でございますけれども、道徳性の育成についての社会と学校との関係につきまして、アンダーラインを引いておりますとおり、「学校での道徳教育に地域の人材も参加するなど学校と家庭や地域社会が共に取り組む体制や実践活動の充実」、あるいは様々な道徳性を身につけるための取組などの「家庭や地域社会における積極的な推進」などについて記述を追加いたしております。
 なお、上から3つ目の○でございますけれども、小・中学校の道徳の時間の教育課程上の位置付けにつきましては、現在の記述に加え、これまでの教育課程部会のご議論を踏まえまして整理をいたしております。アンダーラインを引いておりますように、「また、『審議のまとめ』についての関係団体からのヒアリングや国民から寄せられたご意見についても様々な見解が見られた」。これは教育課程部会での専門的な観点からのご議論と同様に、ヒアリングや意見募集においても様々な見解が見られたということでございます。「このように、道徳の時間の教育課程上の位置付けなどの課題については、様々な意見が見られるところであるが、これらに共通するのは道徳の時間の授業時数が必ずしも十分に確保されず、指導が不十分といった道徳教育の課題をいかに改善するかという問題意識であり、道徳教育を充実・強化すべきという認識では一致している。このような観点からは、実際の指導に大きな役割を果たす教材の充実が重要である。例えば、道徳の時間において、一人一人の子どもたちが、学習指導要領の趣旨を踏まえた適切な教材を教科書に準じたものとして十分に活用するような支援策を講ずることが考えられる。その際、現在、各学校において『心のノート』や民間の教材会社、教育委員会等が作成した多様な読み物資料等を使用して指導が行われているが、道徳教育の充実・強化の観点から、これらの多様な教材を認めつつ、その内容や活用方策の一層の充実を図ることが重要である」との記述を追加いたしているところでございます。
 64ページ、「(5)体験活動の充実」につきましては、先ほどお目通しをいただきました総会でのご意見を踏まえて、体験活動の多様性に配慮し、集団宿泊活動や自然体験活動ということで表現ぶりを整理いたしております。
 なお、74ページ以降の各教科等の改善については実質的な修正はございませんけれども、1カ所だけご紹介申し上げますと、110ページから112ページでございます。中学校の体育、あるいは高等学校の体育の実技の選択のまとまりにつきまして、これは委員の先生のご指摘を踏まえまして、内容は変わっておりませんが、趣旨の明確化を図る観点から修正をいたしております。
 飛んでいただきまして恐縮でございますが、142ページをご覧いただければと存じます。142ページからの条件整備の記述でございます。具体的な修正は144ページをお目通しをいただきたいと思っております。144ページ、(学校の組織力の向上)というところでございますけれども、委員の先生から個別にお寄せいただいたご意見を踏まえまして、1つ目の○の最後でございますが、「なお、その前提として、校長がリーダーとしての高い資質や能力を持ち、その一層の向上を図ることが不可欠であることは言うまでもない」ということで、校長先生方のリーダーとしての高い資質や能力に着目した表現ぶりを追加をさせていただいております。
 また、「(3)効果的・効率的な指導のための諸方策」でございますけれども、先ほどご説明申し上げましたとおり、教育条件の整備等の観点から、個に応じた指導など指導方法の改善を重視するということで表現を明確化いたしております。さらに、前回の教育課程部会におきまして、各地の教育センターの在り方についてご意見をいただいたところでございます。それを踏まえまして、144ページ、下から2つ目の○のアンダーラインでございますが、「特に、教育センターは、教員研修の実施などのほか、カリキュラム開発や先導的な研究の実施、教師が必要とする図書や資料等のレファレンスや提供などを行うことにより、教師の創意工夫を支援することが求められる」。さらに145ページ、上から2つ目の○にございますように、こういった教師の資質の不断の向上についても、各地の教育センターがこのような取組を支援することが求められるという記述を追加いたしております。
 その下の○でございますけれども、教員養成学部、大学の在り方につきまして、委員の先生方のご意見、あるいはヒアリングにおける教育大学協会などのご意見、ご指摘を踏まえまして、「なお、教員養成大学・学部は、附属学校も含めて、効果的な指導方法についての研究成果などに基づいて、恒常的に学校を支援することが求められるとともに、特に市町村教育委員会の指導力の向上にも大きな役割を果たすことが期待される」という記述を追加いたしております。
 次に、147ページでございますが、147ページに下2つの○につきましては、(教育課程におけるPDCAサイクルの確立)というところでございますが、これにつきましても委員の先生のご指摘を踏まえまして、この教育課程行政におけるPDCAサイクルの確立に関連して、一番下のアンダーラインを引いたところでございますが、「各学校においては、このような諸条件を適切に活用して、教育課程や指導方法等を不断に見直すことにより効果的な教育活動を充実させるといったカリキュラム・マネジメントを確立することが求められる」という記述を追加いたしております。
 次のページでございます。「(4)教育行政の在り方の改善」のところでございますが、前回の教育課程部会におきまして、情報提供、情報というのも大変重要な条件整備、あるいは基盤であるというご指摘がございました。そのような観点から、上から2つ目のまるでございますが、「『生きる力』の理念をはじめ学習指導要領改訂の趣旨や内容などについて、文部科学省や教育委員会等が十分に情報提供することは条件整備の一つとして極めて重要である。情報提供に当たっては、その趣旨・内容が学校や教師に正確に伝わり、各学校においては、大綱的な基準である学習指導要領に則って、地域や学校の実態、子どもたちの心身の発達の段階や特性を十分に考慮した特色ある教育課程が展開されるように工夫を凝らすことが求められる」という記述を追加いたしております。
 最後でございますが、149ページの「家庭や地域との連携・協力の推進と企業や大学等に求めるもの」のところにつきましては、150ページの下から2つ目の○でございます。委員の先生のご意見を踏まえまして、これまでも大人の家庭や地域での役割ということについては、大人の働き方の問題という観点から企業等の協力が不可欠であるという記述を入れておりましたが、その後に、むしろ企業のより積極的な参画という観点から、「企業等の社会的責任が重視される中で、学校教育活動への協力・参加に企業等がより組織的に取り組むことやこれらの取組が円滑に学校に受け入れられるための仕組みの充実も期待したい」という旨の記述を追加しております。
 また、151ページでございますけれども、これも部会でのこれまでのご議論を踏まえまして、大学入学者選抜の改善という観点から、思考力・判断力・表現力等を問う、そういう入試の改善の観点から、「例えば、高校生の科学や作文などについての各種の賞の受賞歴を評価することも有効な手法と考えられる」という旨の記述をいたしております。
 なお、1枚おめくりいただきまして、別表2という中学校の標準授業時数についてでございますが、選択教科の取り扱いについての本文の記述の修正に伴いまして、※をつけておりました脚注を削除いたしております。
 なお、お示しした修正以外にも表現ぶりでありますとか、文言の修正がございますことをつけ加えさせていただきたいと存じます。駆け足で大変恐縮でございましたが、主な修正点は以上でございます。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。今、修正点を中心にといいますか、そこを拾ってご説明いただきました。本日、繰り返しますが、最終段階ですので、今の修正点でなくて、これまで修正されていなかったことも含めまして、この答申素案全体につきまして、皆さんのご意見を賜りたいと思います。どこからでも結構ですので、ご意見ある方はお願いいたします。
 陰山先生。

【陰山委員】
 ありがとうございます。この「審議のまとめ」のほうが発表されて、いろいろなところでいろいろな意見を聞いて、わりと評価、いいなという感じを受けています。そうなってきますと、今度、学校現場からすると、やっぱりこれに向けて、すぐに動き出すということが重要じゃないかなというような気がします。一つには、教科書が最終的に改訂されて出てくるのが3年先ぐらいのことになってきますと、その間の子どもたちはどうなるんだということがありますので、迅速な、できるところからやっていくということが必要じゃないかなというふうに思います。
 その観点で2点お願いしたいことがあります。これはこの中に書き込むというよりは、運用上の問題だろうと思いますけれども、1つは、研究開発学校の問題です。新たに研究開発学校の位置付けがここにできているというのは、大変すばらしいことではあるとは思うんですけれども、こういうふうなものについては、すぐにやりたいところがかなり出てくると思うので、それこそ、この1月から実際来年度の教育課程を考えるところが多いと思うので、緊急にでもこういうふうな内容で何か新しいことを始めたいところはありませんかというように現場にメッセージを投げかけるというのは、今までと違う、迅速性をアピールするという点で非常に大きいのではないかなと思います。とりわけ、現在、研究開発で長くやってきて実績のあるところも幾つかあろうかと思いますから、そういうところが、例えば3年で終わるということではなくて、継続的にそういうふうな情報発信をし続けていただくということが私はすごく大事なことではないかなというふうに思っています。
 2点目なんですけれども、教育内容とか、教材の弾力化ということについても幾つか踏み込んだ内容があると思うんですけれども、これは研究開発とも絡んでくるんですけれども、いわゆる教材の問題です。教科書を、皆さん学校では非常に一番大きなものとして扱っています。ですから、ここのところが全く動かないということであれば、実質的にはいろいろとやってもいいよ。でも、そこのところだけは守ってねということが強くメッセージされてしまうと、なかなか動きにくい。
 それで提案なんですけれども、教科書の提供を、例えば、3年生だったら3年生だけに渡るというのではなくて、ある一定のカリキュラム面とか何とかの条件のもとに前倒しをするとか、あるいは後回しというのはないと思うんですけれども、異学年にわたっての提供ということが可能なのかどうか。中学校の英語教材を小学校でやるということは、問題は多いとは思うんですけれども、ただ、全くないというのも、それも問題だと思うんですね。そういう実証的な実践をやるところがあっても構わない。それから今度は教科書だけではなくて副教材。学習指導要領イコール最低基準として、それに基づいて教科書がつくられているということになってきますと、教科書は最低水準ですよと。当然上へ行こうとすると、それぞれの学校が提案をしたりとか、あるいは各教材会社がいろいろなものをもっと提案することが私はあっていいと思うんですね。そういう副教材をより弾力的に取り入れていただくということは、メッセージしていいんじゃないでしょうか。もちろんそれは、当然のことながら、学校全体のカリキュラムに位置付けられるということを条件にしておきませんと、何でも構わない、それこそ塾みたいなことをやるというところが出てきても、それは問題があると思いますから、ある一定の条件というのは当然のことではありますけれども、この研究開発と、それから教材の問題、これを4月からスタートできるように、早速何らかのメッセージを文部科学省のほうから発信していただければというふうに思います。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。非常に大事なことで、ご承知のように、研究開発学校は、今までは、基本的に文科省からお金を出してやっていただいていたわけですが、今回のこの提案は、今までは名目指定と言っていましたけれども、お金は出さない。ただし、この制度の上で運用していく。これを抜本的に充実させようと、こういうことであります。
 それからもう一つ、教科書や教材の扱い、これは移行措置の中で当然問題になってきて、またここでも議論しなきゃいけない問題だと思いますが、今の2点、とっても大事だと思いますが、もし今の段階で事務局のほうで何かお考えがあれば、お願いしたいと思います。

【合田教育課程企画室長】
 ご提案いただいております新しい研究開発学校の仕組み、これは特区研発の全国化ということも絡みますので、それと制度的な内容について、本日のご議論を踏まえまして、さらに整理をさせていただきたいと思っております。また、移行措置期間中の教科書、教材の取り扱いにつきましても、ただいま部会長からお話がありましたように、移行措置の内容自体とともに重要な問題だと思っております。移行措置につきましては、まず、新しい学習指導要領辞退どういうカリキュラムにするのかと、まず見定めた上で検討していかなければならないと思っておりますが、本日の議論をしっかり踏まえて対応させていただきたいと思っております。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。
 それでは、角田先生、天笠先生、そして渡久山先生。

【角田委員】
 ありがとうございます。「審議のまとめ」、前回も大変立派なものができてよかったなと思いながら、さらに道徳、あるいは教育センターの充実、あるいは企業の参画等、非常に細かいところも含めて、よく手直しをしていただいて、大変感謝をしているところでございます。
 私から2点、ちょっとお話をさせていただこうと思いますが、一つ、今の企業の参画という問題で、150ページなんですけれども、これは確かに企業が学校教育への協力・参加に積極的に取り組む。その取組のための仕組みの充実も期待したい。こういうふうに書かれている。項目が企業や大学等に求められるものということで、企業が仕組みの充実を図るというふうなことであるとなかなか難しいのかなというふうに、これは読み取り方の問題、主語をだれにするのかということなんですね。つまり、教育委員会だったり、企業であったりということはあるんですが、網かけをするとなれば、やっぱり主語は教育委員会なのかなというふうに思うんですが、その辺のどこが網かけをするのか。今、それこそ企業も何とか学校教育が充実をするように協力したいということはある。家庭もある。NPOもある。いろいろなところがあるんだけど、それをつないでいくところのどこが言い出しっぺになるかというところがなかなか難しいところがあって、この辺をどうするのかというのは、ちょっとご工夫いただければありがたいなというふうに思いました。でも全体的に大変よくできていて、大変感謝をしているところです。
 2番目には、今、陰山先生のお話で、私も迅速な対応というのは大変大事なことだというふうに思いながら、どうも学校現場というのは、何か新しい提案が出てくると、すぐそれに飛びつく。特に根本的なところの理念にしっかりと向き合うというんじゃなくて、各論のところに飛びつく。例えば、英語が入ったぞといったら、すぐ英語教育をやる。なぜ英語が入ったのか。どういう社会の、時代の状況があるのかということがなくて、各論のほうに飛び込むという傾向が今まであったように、私自身も反省するわけです。
 ですから、早急にやらなければ、例えば、研究開発学校を増やすとかというふうなことは可能だとは思いながら、しかし、もう既に研究開発学校を受けるためには、前年度の今ごろには既に来年度どうしようかということがあるわけなので、余り拙速にしてもいけないのかなというふうに思っています。特に各論での前倒しということについてはもっと、文科省のほうで21年、22年が移行措置の正規の期間ですよというふうに仰っているわけで、やれるものは20年度から始めていいんだけれども、余り拙速にならないように、むしろ20年度は、先ほどのところにも書いてありましたように、文部科学省が今回の教育課程がどういう趣旨でつくられているのか。今の社会が知識基盤社会と言われる社会であって、そこのところに、なぜ学校教育が変わらなければいけないのか。そういう根本的なところを来年度あたりはしっかりと学校でも議論をし、文科省もお伝えをし、「生きる力」が上滑りにならないようにするということが特に大事なことではないかというふうに私は思っております。早く取り入れたほうがいいものと、それからそうでないもの、じっくり構えたほうがいいものとあろうかというふうに思いますので、その辺の峻別をしながら、今後の運用に当たってご配慮いただける、またご指示いただければありがたいなというふうに思いました。以上です。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。非常に大事なご指摘をいただきました。
 それでは、天笠先生。

【天笠委員】
 失礼いたします。先だってから、この場では条件整備のことについて折々述べさせていただいておりますけれども、その関連で、今回新たに加えられた文章等々ご説明いただきまして、大変丁寧にこの点が書き込まれているなという、そんなまず印象を持ちました。やはり私は、条件整備というと、どうしても人・モノ・カネという、ここのところでとまりがちなんですけれども、それに情報というのが入って、人・モノ・カネ・情報がどううまく運用されるかということが条件整備として大切なんじゃないかと思うんです。そういう意味では、この間、人・モノ・カネ等々についていろいろご尽力いただいた。そういう情報もいろいろ伝わっておりますけれども、情報も加えて、こういう形で述べられてまとめられているということについては、大変この方向で私はいいのかなというふうに思いましたし、さらに言うならば、この条件整備の中には情報の環境を整えるということも条件整備として大切なことなんだという、そういう共通理解を深めていく、高めていこうということも課題としてあるのかなというふうに思います。
 そういうふうに考えたときに、先ほどの中に新たに5つの反省事項というんでしょうか、その中に「生きる力」の理念が共有し切れなかったというふうなところがあったかと思うんですけれども、そういう観点から見たときに、情報の伝え方、伝わり方というんでしょうか、伝え方というあたりのところがあったかと思うんですけれども、1点、行政と学校との関係ということもあるかと思うんですけれども、いずれ近い将来、今度は学校と保護者の関係でこの問題が出てくることが十分課題としてあるわけでして、そういう点では、学校から保護者へどんな形でこの理念、具体的なものを伝えていくのかどうなのか。先ほどもお話がありましたように、どうしても英語の時間がとか、そういうある具体的な特定のテーマが先へ出てくるということは、これまでのあれからすると十分考えられることでありますけれども、そういうものを含めて、一体としてどういうふうに保護者の方にこの情報をお伝えするかどうかというふうな、そういうことというのが大変重要になってきているんじゃないかと思うんですけれども。先だって先生方に向けてパンフレットを配付されましたけれども、そういう意味では、今度学校から保護者へというあたりのところに、またその種のものについての検討は必要ないのかどうなのか。およそこれについての骨子というんでしょうか、あらましが保護者の方にわかるような形を学校発でそれぞれの方と保護者とのやりとりで伝えていくという、そういう仕組みですとか、それを整えるような行政側の条件整備というんでしょうか、ということも大切かな、必要なのではないかと思うんですけれども、ご検討いただければというふうに思います。
 それからもう1点でありますけれども、学習指導要領の基本的な方向性というのがこういう形でまとまって、ある意味で次に学習指導要領の作成にゆだねられるというんでしょうか。という展開になりますし、さらにそれから教科書の編成へという、こういうふうな形に、それぞれの関係の方にゆだねられるということになるわけですけれども、前回を振り返ってみたときに、答申と、そして結果として生まれてきた教科書を拝見したときに、何でこんな教科書になるのかなという、最初に見たときに、それが率直な感想だったわけですけれども、あの答申と実際に具体的な教科書が出る、そのプロセス、段取りというのが、どういう理念の引き継がれ方をしながら、具体化を受けとめながらというあたりのところが、どうももう一つはっきりしないで、答申では「生きる力」。で、出てきた教科書がこれだったという。今回はそのあたりのところをもう少し丁寧に、教科書が具体的になる姿というのをやっぱりちゃんと押さえておく必要というのがあるんじゃないかと思いますし、そういう意味では、それぞれの関係者間の答申のバトンタッチというべきなのか、あるいは理念をしっかりと受けとめていくというのか、そのあたりのところの見届けとかということも大切になってくる。あるいは共有していくというか、共同してそれに当たっていくということも大切なのかなと思います。以上です。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。今、2点、保護者へのPR、これは本当に大事なご提言だと思いますので、何とかうまくいくといいなというか、やらなきゃいけないなと思っております。それから後者の、答申が出たけれども、その趣旨が本当に生きてきたのかどうか。これですね、前回までは実は教育課程審議会、これは必ずしも常設ではなかったんですね。今回、この中で常設で教育課程部会をこれからも動かしていくということを答申素案にも入れてあります。どういうことかというと、これはフォローアップですね。本当に教科書まで、あるいはもっと言うと、学校での授業にまでこの趣旨が生きていってほしいなという願いをここに込めて、そこで問題になりそうなところがあれば、この教育課程部会、生きているわけですから、ずっと、そこでまた議論して、必要な段階で必要なアピールをしていくとか、あるいは資料を出していくとか、そういうことができるようにしたい。こういうことでありますので、今のご趣旨をお互い念頭に置いていきたいなと思っております。
 そしたら、渡久山先生、そして荒瀬先生。

【渡久山委員】
 ありがとうございます。一つは、52ページにあります接続の問題ですね。幼稚園と小学校、小学校と中学校、あるいは小・中・高校ですね。この辺の問題を引き続き検討という形になっていますけれども、既に学習指導要領が変わっていく。そして、それぞれそれに従って教科書がつくられていくというような過程に入りますよね。ですから、ここでどんな形で検討の結果ということでなくても、もう既にそういう趣旨で生かしてもらえないかなという感じが一つしますね。ですから、そういう面では、53ページに書いてありますように、学習指導要領の「基準性」を踏まえて、それぞれの地域だとか、学校だとか、あるいは子どもの実態を踏まえて教育内容は決まっていきますね。あるいは教科書もそういう視点で。その際に、今度の理念であります「生きる力」ですね。「キー・コンピテンシー」と言われるものが、それぞれの教科の中でもきちっと踏まえられているというようなことは非常に大事じゃないかと思います。
 そういうことを踏まえていって、それぞれ地域との関係では、ここにもありますように、54ページにはコミュニティ・スクールがありますね。コミュニティ・スクールで学校運営協議会というものを生かしていくと、地域に即したカリキュラムが出てくるんですね。そこで子どもたちの社会的な、あるいは地域性というものが出てくるから、ここに何か「生きる力」の切り口もその辺のところからも出てくるんじゃないかという気がいたします。
 2番目に、中学校の選択なんですが、この記述のとおりでいいんじゃないかなと私は思います。39ページですね、あるいは41ページに書いていますけど。ただ、それと同時に、選択を大事にしていった中学では、何らか学校の特徴を生かそうと思って、そういう選択制を生かしていこうという気持ちがある学校もあると思うんです。そういう場合に、総合的な学習の中でどういうものが、選択的科目じゃなくて、課題になっていくのかというようなことで、これは現場の裁量に任せてもらうこともいいんでしょうけれども、記述としてはこれでいいんじゃないかと思います。
 3番目は、63ページに道徳教育について書いています。うそを言うなというような形で、うそつくなとか、いろいろ具体的な言葉も出ていますが、最近は大人のほうがうそつきが多くなってきているでしょう。だから、学校で、特に小学校なんかで道徳教育をやっていると、翌日、偉い人が逮捕されたとか、そういうように社会が必ずしも道徳的じゃないんですね。だからといって規範意識がないかというと、そうじゃないんですよ。捕まった人は、「はい、わかりました」ってその犯罪をすぐ認めるということは、規範意識はきちっと持っているんだけれども、その規範意識にのった、要するに道徳的な行為や言葉に出ないんですね。そういう意味では、道徳は実践哲学という、実践されてはじめて意味があるんだということですから、そういう意味では、道徳の問題については、これを教科にして何とかというような、あるいはまた教科にして徳目主義でいくか。もう少しさかのぼっていけば、権力が一定の価値観というものを抑えつけられる、出せるのかどうなのかですね。そういうようなことも考える。あるいは学校が、あるいは国がというような形になってくると、これは非常に難しい問題も出てきますので、そういう意味では、今後も検討していくべきだと思います。
 そういう意味では、18ページに教育基本法第10条がありますね。その中では、「教育の第一義的な責任は家庭にある」と記述されているんですね。この記述が非常に大事だと思う。特にしつけは家庭が責任を持つべきだというような感じがいたしますので、そういうことを踏まえて、記述はこれでいいと思います。
 それから最後ですけれども、条件整備のことがいろいろと出ていますね。ぜひともこれを教育振興基本計画の部会ですね。そこに、ここに出ている具体的なものは引き継いでもらいたいんです。今、向こうは数字も出ていませんし、あるいは具体的なものも出ていませんけれども、この過程の中では既に幾つか出ているんですよね。ですから、一貫性を持たせてもらいたい。そういう中で条件整備の具体的な、じゃあ、教育課程部会で出ている条件整備の課題は何だったのかということをそこにぜひ引き継いで生かしていただきたい、こう思います。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。非常に重要なご指摘、幾つかいただきました。
 それじゃ、荒瀬先生。その次、草野先生。

【荒瀬委員】
 ありがとうございます。この答申素案の趣旨が現場できちっと周知徹底されて、そして具体的に、教育活動に生かしていくということを強く望んでいるわけでありますけれども、それにかかわりまして、3点申し上げたいと思います。まず1点目は、先ほど天笠先生が仰って、梶田部会長のほうでもまとめられた点でもありますけれども、19ページにもありましたし、148ページでは情報提供という点でも新たにお書き添えいただいているところですけれども、このパンフレットですね、「生きる力」という、これが各学校に配られていて、うちも来ましたので教職員全員に配りましたけれども、ここの冒頭に何が書いてあるかというと、「生きる力」ってばんと書いてあって、「理念は変わりません。学習指導要領は変わります」と書いてあります。私は、まず、この理念が変わらないということについての、じゃあ、理念は何なのかということがもっと詳しく説明されるべきではないかなということを思っています。
 私、これを使いまして、ちょっと機会があるたびにお話をさせていただいたりしているんですけれども、Q&Aの冒頭に、「生きる力をはぐくむという現行学習指導要領の基本理念は変わるのでしょうか」というクエスチョンがあって、アンサーとして、「生きる力をはぐくむという基本理念は新しい学習指導要領においても変わりません」ということで、何か言葉のやりとりだけで、中身にもっと深く入っていくような形で、言葉を言いかえますと、もっと肉声でこの学習指導要領がどんなふうに変わったのか。「生きる力」というのは、確かに言葉自体は変わらないにしても、「生きる力」というものが、この教育課程部会の議論でも何度も言われていますように、相当深められたし、はっきりとしてきたと思うんですね。このはっきりとしてきたことがきっちりと伝えられないと、「生きる力」がもう言葉だけになってしまう可能性があって、それでは余りにも長い時間、回数も多くかけてやってきた議論とか、あるいはこれにかかわって、それぞれ専門部会でなさっていらっしゃるお取り組みというのが力を失ってしまいはしないかと、そういう危惧をするものです。ですから、言葉と体験というふうな、そういう言葉が出てくるたびに、マスコミにはとらえられますけれども、しかし、じゃあ、その中身は何なのかということをきっちりと情報提供していく。それを直接的に学校にするのは教育委員会になっていくわけですから、教育委員会に対してしっかりとした話が伝わらないとだめだなということを思います。
 教育の非常に重要な点、これは教育行政においても、あるいはその他様々な点においてもそうだと思うんですけれども、連続性であると思うんですね。つながっているという状態を保っている。個々の議論が幾ら白熱しても、それがきちっとつながっていなければ何にもならないということなので、ぜひ周知徹底をする。それから情報提供に関してきちっとしたことが行われるように、これは学習指導要領とか、あるいは答申素案とかいうこととはまた少し違うかもしれませんけれども、これを生かすためにもよろしくお願いしたいと思います。
 それに伴って、第2点なんですけれども、5ページに検証とか、見直しとかいったようなことが出てくるし、あるいは147ページには、「PDCAサイクルを」ということで、これも先ほど既にお話が出ましたけれども、まさしくこの学習指導要領、この答申によってつくられる学習指導要領の理念が生かされるか、あるいは学習指導要領そのものがこの答申素案に基づいてきちっと書かれていくのかということに対するPDCAサイクルというのをきっちりと確立していく必要が非常に強いなということを思います。
 それから第3点目でありますけれども、やはり理念を生かしていくという意味で、59ページに入学試験のことが出てきています。それからまた、150ページから151ページにつきましては大学入試のことが出ています。現在、私は不勉強で数は知りませんけれども、全国の例えば小学校とか中学校とか高等学校とか、高等学校で言えば、うちも入学試験というスタイルではございませんが、適性検査という形で中学校までの学習歴というのを見るような検査をしています。そういったところにここに書いてあることが生かされるようにということを見ていかないといけないな。これは国立の高校であれ、国立といいますか、附属学校ですね、であれ、私立であれ、ここのところがきちっと周知していないと、結局は入試によって振り回されてしまうという実態も残念ながらなくはないわけでありますので、その点が一つと。
 もう一つ、大学入試について言いますと、高等学校での、あるいは高等学校までの学習歴がきちっと評価される。全入時代に入って、しかも、大学の存続にかかわる問題でありますので、定員確保というのは。そういう点で安易に学力というのが問われないまま入学試験が行われている。最低の学力といいますか、一定基準の学力というのが保証されていないと、大学入試というものが存在しないはずなんですけれども、ところが存在しているという現状がありますので、そこの点につきましても、高等学校までの学習歴をきちっと見るというようなことが、150ページから151ページにかけての部分には加えていただけたらありがたいなということを思いました。以上です。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。今の第1点のところですね。本当に今回の、さっきのパンフレットですね。よくできているんですけれども、仰るところは私もわかる気がします。つまり、どういうことかというと、変わっていないんだけれども、ここで何度も出ましたように、やっぱり現場で「生きる力」を非常に上っ面でといいますかね、浅薄受けとめてきた面があります。これ、どこに責任があるかというのはまた別の問題としてね。例えば、反知性主義。これは非常にある時期あったと思うんです。アングラ劇団の総帥であった某文化人の有名な本がありますね。『書を捨てよ、町へ出よう』という有名な本があります。あれと同じような種類で、勉強してもしようがないじゃないか。物知りになってしようがないじゃないか。こういうことを本気で教育委員会の人とか、校長先生が仰った時期がある。これを「生きる力」だというふうに思ってしまったら大変なので、そういうことを言っているから、例えば学習意欲まで落ちてしまったんです。学習への関心がなくなってきたんです。学力云々だけじゃないんです。そして、それがA問題だけじゃなくて、B問題、活用の力まで、これは考え抜かなきゃ活用の力なんかはつきませんから、PISA型の読解力は考え抜かなきゃいけない。そういう頭を使うということがつまらんことであるかのような、体験さえしていればいいというような、これがあった。これが実は「生きる力」ではないんですよということを発信していかないと、今、荒瀬先生が仰ったこと、私は非常に重要なことだと思っております。
 だから、表面的には間違いじゃないんだけれども、現場の一部分にある、あるいは保護者の中にもある。そういう若干の、私個人から言うと、上っ面の薄っぺらの、努力するのがだめだとか、目がキラキラしていればいいとか、そういうことでいうような学校教育観があったのでは、私はその子自身が自分の将来を自分の力で生きていくことはできないと思いますので、自分の力で自分の将来を生きていくのが「生きる力」なわけですから、ぜひこの辺は、次のPR資料ではよろしくお願いいたします。
 草野先生、宇佐美先生、そして増田先生。

【草野委員】
 ありがとうございます。2点ほど申し上げたいと思います。1点目は、いろいろな委員の先生方のお話に出たと思いますけれども、今回答申が出て、資料として3月に告示されるということで、あるいは一部前倒しであるとか、先取りであるとか、いろいろな論議があるわけですけれども、出た以上は、できるものからやっていけばいいんじゃないかという話も多分あると思います。しかし、それはぜひ慎重にやっていただきたいと思っております。
 今現在の大きな学校教育、中学校にすれば課題というのは、例えば、総合的な学習の時間があれだけすばらしい試みでありながら、なぜ趣旨を生かした実践が思うようにできていないのか。あるいは目標に準拠した評価が、本当に今まで、努力している生徒に報いることができるというすばらしいシステムなのにもかかわらず、定着がなかなかできないで、それに苦労している学校が多いという現状は、確かにこれは学校の努力不足が大いにあると思います。しかしながら、定着し切れていない一つの原因に、趣旨が十分に理解されていない。ですから、これは説明不足であったということも言えるわけで、これはもちろん文科省のせいとは申しませんけれども、教育委員会がきちんと説明できていない部分がかなりあったと思います。今回はぜひこの趣旨を理解する時間を、時間と機会を保証してくださるようお願いしたいと思います。もちろん、これについて、私どもも文科省だけに任せる、行政だけに任せるんじゃなくて、私ども組織として、これを浸透するように努力はいたします。そうしないと、どういうことが起きるかというと、例えば、数学の時間が増えた、理科の時間が増えたといったら、趣旨の理解がなされないままこれがなされるとどうなるかというと、3年生は受験演習、問題演習になります。必ずこうなります。こうなってはならないわけで、そのためにきちんとした説明、そして趣旨が浸透する時間と機会を確保してくださるように、これは要望でございますけれども、切にお願い申し上げます。これが1点目でございます。
 2点目です。選択教科のことで、これはこれで39ページの表現は選択教科の枠がなくなるということ。これ、枠外で開設し得ると言っても、これは実質的に不可能でございますので、選択教科はこれで実質消滅という、これについては申しません。ただ、41ページの総合的な学習の時間の扱いについては、例えば、前回からも申し上げているように、音楽、美術、あるいは技術・家庭、特に技術・家庭については、ものづくりであるとか、情報教育であるとか、食育といったテーマについては、この中身でも横断的、総合的な学習の取り扱いとしてするようにということが明記されているわけでございますし、これはどちらかと言えば、限りなく総合的な学習の趣旨に近いものであります。したがって、こうした内容を技術・家庭の教師が中心になって、これを指導するということは可能であるということは、この文章を見ただけでは普通の方はわかりません。ですから、それもきちんと認められるということは確認しておきたいと思います。音楽、美術も同様に、とり方によって総合表現というような形をとれば、やはり音楽や美術の教師が中心となって、総合的な学習の時間の0~35までの枠の中で履修する、学習するということは可能であるかどうか。これは質問でございます。お願いいたします。

【梶田部会長】
 じゃあ、ちょっと質問。

【合田教育課程企画室長】
 41ページのただいま草野先生がご質問いただいた記述につきましては、「ものづくり」、それから「総合表現」といったものには限りませんけれども、例えば、今先生が仰ったようなものについて、それぞれ深い関連を持つ音楽、美術、それから技術・家庭の先生方が中心となって総合的な学習の時間を担われるということを含意したものであるというふうに私ども考えております。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。宇佐美先生。

【宇佐美委員】
 このまとめの本質的なところではないので、恐縮なんですけれども、この案が出た段階で、実は経団連として初めて集まっていただいて、何らかの、教育関係者だけでございますが、意見を申し上げましょうと、こういうことで集まっていただきました。そのまとめが、今日の空色のところに入っているわけですが、2点ほど私の見落としも含めてなんですが、1つは71ページのものづくり、今回、理科の実験等入っておりますが、基本になっている、今回も理数教育を充実しようということで、これはものづくりだとか、技術だとか、そういうことを意識してあれしたんですが、ものづくりのところに入っていないという指摘がございまして、今回、実験その他で入っていますが、算数・数学が今度入っていないなと思ったりしまして、そこがちょっと、製造業が多いものですから、そんな指摘がございました。
 それから何回か出てきているあれで、企業のある種の責任といいましょうか、150ページでございましょうか。この教育問題を扱う人は、企業の中でも人事だとか、労務だとか、そういう人が多いわけでございまして、この150ページでは、(2)の1つ目の○のところで、「非正規雇用の増大するといった雇用環境の変化は、子どもたちの学習意欲などにも大きな影響を及ぼしている」。これ、論理的にどうなんだと。本当に大きなという、非正規雇用にはニートもあるし、いろいろあるしというような、ここが一番実は議論になりました。この因果関係が、果たして論理的にあるのだろうかと。こういうことがあったんですが、私は、ここについては、実は全体の中では、これは本当に議論し出すと切りのない、それぞれのお立場で違うなと思っておりましたので、実は何も申し上げませんでした。
 ただ、このことがあたかも、ここだけ見ますと、「子どもたちの学習意欲の大きな」ということは、50パーセントを超える大部分と言ったら大げさですが、本当にそうだろうかという気がいたしますので、何らかの形で影響はしているなというのは思います。けれども、やや表現が強いかなと、こんな感じがいたしまして、これに類似したことは、19ページなり、71ページだったですかね、随所に載っていますが、ここが一番典型的かなと思ったりしているんですが、ここの議論をし始めると、かなりの時間がかかる話になって、前にもお話ししましたとおり、お立場、お立場によって違うなと思いますし、かといって実際に教育を進める中では主要を占めているわけでもございませんので、ひとつこの大きなという表現をちょっとご再考いただけないかなという感じがいたします。
 以上、実際に私ども経団連の教育関係の人に集まっていただいて、私がまたまとめという形でコメントを出させていただきましたけれども、ちょっと補足も含めてお話しさせていただきました。以上でございます。

【梶田部会長】
 ありがとうございました。増田先生。

【増田委員】
 ありがとうございます。この審議のまとめはよくまとまっていると思います。これをどう実現していくかというところをもう少し追加したほうがいいかなというふうにも感じました。来年度予算で教員の増員が一部認められましたけれども、授業時間数の増加に加えて、授業の質の向上ということを考えた観点から言いますと、まだまだ足りないというふうに感じています。先生方に本当の意味でゆとりを持ってもらって、子どもたちと向き合う時間を増やしていく必要があると思います。
 多くの方々が部活動の重要性ということは感じていらっしゃると思うんですけれども、ここでも先生方の負担が大変大きいと思うんですね。先日のヒアリングのときにも中学生の体育大会の運営に行くときには、引率の先生はそれが仕事になるけれども、運営で行く先生についてはボランティアで行っているというお話を聞きました。多分、これは文化系の部活動も同じようなことが言えると思います。先生方が部活動に取り組めるという環境をつくる上でも、条件整備的なことも含めて、本当の意味で先生方に現場でゆとりを持っていただきたいなというふうに感じています。以上です。

【梶田部会長】
 ありがとうございました。衞藤先生、陰山先生、梅田先生。

【衞藤委員】
 全体として大変メッセージ性のある答申素案になってきたと思います。本日ご説明いただいたことに関係して、145ページの上から3つ目の○ですけれども、その最後のところに、教員養成大学・学部、あるいは附属学校ということに関しての役割を触れていただいているんですけれども、そこの2行目の「恒常的に学校を支援する」ということが、ややどういうことなのだろうかと。少し強い表現のようにも感じるんですが、内容としては、一方的に何か支援するということではなくて、公立学校等の先生方と研究交流等をしながら道を探っていく、あるいは場合によっては保護者もそこに参加してというようなことを経験しているものですから、この表現を、「交流等を通じて」ということを加えていただくと、よりわかりやすいのではないだろうかと思います。

【梶田部会長】
 これは恒常的じゃなくて、継続的に、あるいは今の「交流を通じて継続的に」とか、何かもう少し言葉を補ったほうがいいかもしれませんね。これはまた検討させてください。
 そして、陰山先生。

【陰山委員】
 ありがとうございます。今の議論を通じて、大分やはり問題点というのは繊細なところで、やっぱり「生きる力」の理念のところですね。やはりどうしても抽象的な言語であるというところは否めない。そのところをわかってもらうためには、なぜなのかというところにおいてリアリズムが必要だろうと思うんですね。その点で、最もこの間起きてきている中で一番大きな問題は、教育のグローバル化だろうと思います。そもそもPISAというような国際的な学力テストをやるようになってきたということ自体、様々な人材が国境の壁を越えて流動的に動くようになってきたと。だから小学校の段階から英語も必要になってきたというところで、そこのところをリアルに見る必要があると思うんですね。
 そういう点からすると、この解説で若干気になっていますのは、PISA2006の結果に対する分析が少し甘くないかなという気がするんです。状況はもっと深刻だろうと思います。といいますのは、2003年ですよね、おそらく学力低下問題というのが国民的に火を噴いたというのは。そこのところから3年間やってきて、全国統一学力テストではそこそこ国民の納得が得られるであろう結果が出たにもかかわらず、PISAとの成績との間には相当の乖離があると。ここのところをきちんと私は説明する必要があると思うんですね。特にこの件について、多少文科省寄りの弁護をするのならば、最も苦手な理数分野のところを主に問うたということと、それからA型、B型という点では、B型に特化したテストになっているということは言えるとは思うんですけれども、逆説的にいうと、世界的に見れば、こういうふうな学力が今必要になっているんですよということなんですね。ところが、日本国内の問題に限っていうと、「うちの子、どこの大学に入れるんでしょうか」というような、きわめてテスト学力のほうに矮小化されてしまう。実はこの乖離が様々な理念というものの共有を妨げているというふうに思うわけで、やっぱりここら辺はグローバリズムというものは一体どのように進んできているのか。これは先ほど宇佐美委員さんが仰ったことも非常に絡んでいると思うんですね。
 先日、東京都が看護師さんをフィリピンから100人ほど呼んできて、東京都のお金を使って看護師として採用すると。ところが、日本にはというか、東京にはいっぱいニート、フリーターで職を求めている若者たちがいるわけなんです。そこのところは一体何なのかと言ったら、働く意欲と、それから基本的な学力ですよね。ここのところが、同じ日本国内においても、日本人ではなくて、フィリピンの若者たちを採用するという、この人材の流動化というのは、日本の若者たちが海外に出ていくだけではなくて、海外の若者たちが日本に入ってくる点においても、非常に大きな問題になってきていると。私のほうも小学校から今大学のほうに移ってきますと、それは相当深刻なものを感じます。明らかに海外から入ってきている若者たちの意欲のほうが高くて、まともにやってしまうと、海外の若者たちの牙城になってくるんじゃないか。おそらく経団連あたりも下手に日本の若者たちを採用するよりは、海外の若者たちを使ったほうが最初からバイリンガルでいいやみたいなことになってくるんじゃないか。そこら辺はかなりリアリズムでやっていかなければいけないと思うし。
 それから渡久山委員さんが仰った徳育の問題についても、これは教育界と一般社会の、この乖離はものすごく大きいと思うんです。例えば、いじめをなくそうというのは、非常にわかりやすいメッセージで、だれでもそうだねと思うんですけれども、例えば、粗くモデル化すると、いじめを全くないということを仮に100パーセント達成したとしますね。でも、この間のいじめ問題の中であったように、一般社会にもいじめがあるということを平気で言うわけです。しかし、一般社会でいじめをなくすという言葉ありませんよね。子どもの側からすると、学校にいる間はいじめはないというふうに言っていたのに、出た途端にいじめばかりの社会の中に入っていって、だれも救済してくれないということになってくるわけですよね。
 実はこういうふうなことは、昭和50年代の半ば以降、非常に子どもたちが荒れ出したころに、ちょっと象徴的な例で、卑近な例で申しわけないですけれども、尾崎豊というシンガーがいました。彼は大人の価値観の代表としての教師を非常に責めたてるんですね。先生はいわゆるあの汚い大人社会の代弁者なのかと。その価値観に私たちを従わせるのかというメッセージを送ったわけです。そこのところで非常に、特に、この中でも書いてありますけれども、低学年の間ではすっと入っていくいわゆる徳育が、だんだん自分の力でまさしく考えれば考えるようになるほど、それに対して胡散臭さを感じるようになってくるという現実があるわけですね。だから、ここははっきりと徳育と規範意識は社会的課題であると。学校は、学校教育において、道徳の時間なり、学校教育の中で扱いますというふうなことにしていかないと、学校教育によって社会の規範意識を作るんだということは絶対あり得ないことだということはきちんとしておかなければいけないのではないかなというふうに思います。

【梶田部会長】
 ありがとうございました。今のPISAなんかの記述のところをちょっと改められるかどうかは、これはもうちょっと検討してみますが、ただ、仰ったような点、つまり、日本の社会全体がもう少し引き締まらなきゃいけないし、それと、こうして学校教育もやはり自省自戒しなきゃいけない、引き締まっていかなきゃいけない面がある。これは趣旨徹底なども通じて、やはり言い続けなきゃいけないなと思います。
 教育改革国民会議のときに、木村先生なんかも随分仰っていたわけですが、70年代のイギリスの英国病と言われたところから、60年代、70年代ですね。これがどうやって立ち直ってきたのか。同じ60年代、70年代、アメリカでフラワーチルドレンとか、あるいは学校もオープンスクールでとってもよかったみたいだけれども、低学力と生徒指導上の問題の爆発的拡大という、これがあって、80年代からネーション・アット・リスク。1983年以降、立ち直ってきた。日本は豊かになるのが15年から20年、日本は敗戦でめちゃめちゃになりましたから、ちょっと遅くなったんですけれども、大体前車の轍というとおかしいけれども、ある時期非常に緩んで、それからぐっと引き締める時期に来ているというのは、私は多くの人にとって共通な歴史認識だろうと思います。ですから、これがこの中にもやはり、何でもふわふわムードでいいんだ、いいんだじゃなくて、出てこきなゃいけないし、また、今回の改訂は、そういう時代的な要請を担っているんだということは趣旨徹底の中でも少し言っていかんといかんかな。今、陰山先生仰ったこと、非常に重要なご指摘だろうなというふうに思っております。
 梅田先生、お願いします。

【梅田委員】
 失礼します。14ページのPISAの調査結果のことで少し触れられておりますので、そのことについてと、また、今まで私考えていたことを申し上げたいんですが、科学への興味・関心や楽しさを感じる生徒の割合が全般的に低いなどが課題が改めて明らかになったということと、よく言われています、いろいろなことに、今、子どもたちの意欲がなくなってきているんじゃないかということから、これは学校の授業時間数だけではない。当たり前の話だと思いますが、そこで何だろうなと思って考えてみますと、以前も少し申し上げたと思いますが、夢とか、あこがれというものが非常に基本的なところで大切なんじゃないかなと。これはおそらく「生きる力」をはぐくむことのためにも非常に大切なものであろうと思います。そして、もっと言えば、我々が生きていく上のエネルギーになるもとなんじゃないかな。それを子どもたちにどこかではぐくませるようなことをしていかないとよくないんじゃないかなと思います。それはよく言われる知識基盤社会を乗り切るためのものでもあると思いますので、先ほど梶田先生が仰ったように、知識や方法を学ぶことは大切であると。これは大切であります。ですが、そのもとになる受け皿として、やはり夢、あこがれというものをどこかでやっていかなきゃいけない。その文言が、これ見てみますと、どこにも記載されていないので、どこかにそれを入れていただけるといいのかな。そういうことによって、例えば総合学習でそれを取り組める、あるいは数学だけじゃなくて、教科全般について、先生がその気になってどこかでそういう夢やあこがれを子どもにはぐくませるようなことができるんじゃないかなと思いますので、ぜひこれをどこかに入れていただきたいなと思っております。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。内的な渇きがないとね。あるいは夢がないと、これは外側から勉強しろと言っても、これはひどい話になりますので、ちょっとこれ、どこにうまく入るか、事務局でもう一度初めから終わりまで見ていただいて、少し工夫をしていただくことにいたしましょう。
 井上先生、天笠先生、そして渡久山先生。

【井上委員】
 ありがとうございます。今回の学習指導要領の見直しに当たっては、この教育課程部会で審議が始まった最初から、国際的な学力調査結果、PISA調査等をはじめ、そういうグローバル化の中で日本の学習指導要領はどういうところが十分ではないかという、国際的な通用性については、当初から十分念頭に置いて議論が行われてきたと思います。そういう意味で、今回のPISA調査の結果が、今までの審議と齟齬を来しているかどうかというのも検証がこの教育課程部会でも行われて、そういう方向性というのは、改正教育基本法とか、あるいは学校教育法、今回の学習指導要領の内容、そういうものがまさに国際的通用性の学力とは何かというところまで分析されて、この中に、例えば、11ページの中でも、学力の重要な要素として、基礎的・基本的な知識・技能の習得、2番目に知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等、そして学習意欲。ということは、この3つの要素を十分に認識しながら、それらをいかに今後、質的に向上させるかということで議論が行われてきたと思うわけでございます。
 そして、15ページの最初の○のところに、そういうものが各種調査の結果からは、基礎的・基本的な知識・技能の習得については、個別には課題のある事項もあるものの、全体としては一定の成果が認められている。しかし、思考力・判断力・表現力等を問う読解力や記述式の問題に課題がある。これらの力は現行学習指導要領が重視し、子どもたちが社会において必要とされる力であることから、大きな課題であると言わざるを得ないという観点で今回の学習指導要領の見直しが行われて、基礎・基本等の習得的な学習、それから思考力・判断力・表現力等の活用力、それと課題探究型の学習、これらがそれぞれが3者を十分学校現場で教育指導上の課題として認識し、それらを総合的な力として子どもたちを育てるという方向でやってきたと、こう認識しているわけで、PISAの調査結果を軽視しているとか、そういうことは全くないというふうに考えておりますので、今までの審議を十分踏まえた内容になっているのではないかというように思います。これは基本的な学習指導要領の今回の改訂の認識ですから、その点について意見を申し上げておきたいと思います。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。天笠先生。

【天笠委員】
 失礼します。PISAについて一言申し上げさせていただきます。PISAの調査は、ご承知のように読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシー、こういう立て方で、そして、子どもたちに学力を問うということ、ご承知のとおりだと思いますけれども、日本の学力調査は、これもまたご承知のとおり、国語、算数・数学という、こういう組み立てで問うたわけでありまして、ですから、そのあたりのところというのは、実はどういうふうな整合を持つというか、どうなのかというような吟味というのも実は必要になっているんじゃないか。私はこういう見方もあるのかなと思うんですけれども、言うならば、国内ルールと国際ルール、このあたりのすり合わせというんでしょうか、ということも実は問われている部分なのかなというふうに思っております。おそらくこういうことというのはいろいろな分野で今起こっていることじゃないかと思うんですが、教養の分野における一つの現象なのかなという、こんな理解の仕方もしております。
 ですから、そういう点では、我が国の学力調査もPISAのような立て方をした場合には、また少し様子が違ってくるということも考えられなくはないのかなと思います。そういう点で、私は、今回の「審議のまとめ」、そして答申へと向かうところで、残された課題が何なのかな、次へ引き継ぐべき課題は何なのかと申し上げますと、カリキュラムの全体構成というあたりのところになるのかなというふうに思っております。そういう点で、国際的に問われたことに対して、カリキュラムの組み立て方というのは、従来のそれで、ご承知のような教科構成で、そしてこれに向かい合うという、こういうふうな形を今回とったわけでありますけれども、改めて各教科の構成等々というのはどういうふうに考えていったらいいのかどうなのかというのは、これはこれでまた大変大きなテーマだと思いますし、今回またそれを始めろなんていうことをここで申し上げているわけでは当然ありませんので、改めてそれがまた引き続きのテーマになっているんだという、そんなあたりのところというのは、次への展望へというか、次への引き出しの一つというふうな中で、どこかに位置付けていただけるといいかなと思います。

【梶田部会長】
 これを踏まえて、今度学習指導要領の具体的な文言ができます。その中に、これまでもこの部会で何度も出てきましたように、今までは学習指導要領の書き方が何々扱うという内容だけを言っていたんですね。しかし、これからは少しその内容をどういうレベルで扱うかということが透けて見えるようにちょっとしたいというのが、特に教育課程企画特別部会から出てき、そして、ここまでも議論した経緯がございます。これはどういうことかというと、そういうことのある内容について、覚えればいいのかと。いや、そうじゃないという、ここに書いてあります。一つは、それについて活用する力。活用といいますかね、本当に使いこなせる力が付かなきゃいけないなということが一つ。それからそういうことに関心とか、意欲を持って、人ごとでなくて、自分のものにしていくとような、それがなきゃいけないよなというのが今回示されているわけですね。したがって、この辺のフォローにつきましては、学習指導要領ができた後、我々の部会としては、これはこだわって見ていかなきゃいけない面かなというふうに思っております。これは、今、非常に重要なことをもう一度ご指摘いただいたと思っております。
 もう一つ、PISAとか、TIMSSとか、私も30年、40年、こういう学力とか、評価のものをやってきましたので非常にあれですが、書き方、非常に難しい点があるんですね。外国の学者とあれすると、まだいいじゃないのと、こう言うんですよ。ドイツなんかはもっと大変になりましたね。そんなことがあります。ただ、我々の期待からいうと、こんな程度じゃ困るというのがやっぱりあるわけですね。
 それからもう一つ困るというのは、PISAでいうと、00年、03年、06年と改善が進んでいないという。これは困るというところがあります。ただ、中身でいいますと、活用の力ですね、いわゆる読解力、リテラシーという、そういうものがなかなかなんですが、これは実は30年以上前から、今で言うTIMSSですね。IEAで、ずっと国研が幹事になって37カ国で何年かおきに国際比較調査をやっているんです。算数・数学と理科について、小学生と中学生について。これでずっと指摘され続けてきたところでして、日本の子どもたちは、総合点はいいけれども、いわゆる活用の力がどうしても弱いじゃないかということ。これがなかなか進まないというのは、我々自体としては大きな課題意識として持たなきゃいけない。ただし、くどくいいます。外国の学者から言うと、比較したら、まだ日本の子どもはいいじゃないかという見方はないわけじゃないんですけれども、そこに甘えるわけにいきませんので、我々としてどうするかという問題があります。ですから、この辺の書き方は一応考えていただくことにしますが、なかなか変わらんかもしれません、この書き方そのものは。ただ、お互い、これから見ていくときに、そういうことを念頭に置いて見ていきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 あと次、渡久山先生で、そして田村先生。角田先生。

【渡久山委員】
 一つは、先ほど、PR用のパンフレットをおつくりになって、荒瀬委員からありましたように、理念は変わらないけれども、学習指導要領は変わります。僕もこれ、どこかで使ったら、「学習指導要領、変わらないというんだったら、理念も変わらないのか」と、こうなる。ということは、学習指導要領の中に理念がある。だから学習指導要領は変わりますと言って、そのかわり理念は変わりません。授業時数は変わります。教育内容は変わります。こういうやつをやらんと、理屈はよう合わないですよね。だからそれをちょっと指摘されていたから、これが一つですね。
 それからもう一つは、字が少し多いですね。小さくて多い。これは専門家用につくってあるんですね。これは何万かお刷りになったと思うから、しようがないけど。今度は、先ほどから出ている保護者版とか、父母版というのは、もう少しわかりやすくお作りになって、別なパンフレットでいかんといけないんじゃないでしょうかね。せっかくここまで全部、今度PRが大事だと言われていますから、これが一つです。
 それから、私は今度の教育課程の問題、あるいは条件整備を含めて、ちょっと増田委員からあったんですが、ただ、PISAなんか見ていると、結局、アメリカとかイギリスはレベルの非常に悪いところが多いんですよね。例えば、フィンランドなんかはレベル3ぐらいが中心になって、レベル4になって、レベル2から3だな。日本は3から4。アメリカあたりは3を中心にして下にいっているんですね。ですから、そうなってくると、今後はやっぱり落ちこぼれとか、落ちこぼしとよく言われた、あるいはついていけない子どもたちに対してどうするんだという手立てがもう少しきちっとしていかんといかん。
 先ほど梶田先生も言われたんですが、70年代のアメリカ、イギリスですね。今度80年代になったら、やっぱり落ちこぼれた子どもをどうするんだと、アメリカの場合。ちゃんと計画立てて、金をつけてやっていますよね。イギリスもそうですよね。ですから、そういうことを考えてくると、やっぱり日本の場合も、この課題は次の課題ですから、だから、よく学習指導要領と実力とが乖離しているということをずっと言われて、到達度が乖離しているということを言われてきています。そうすると、乖離している部分をもうちょっと見てみますと、下の部分がだんだん出てくる可能性があるわけですね。そこら辺に今度は焦点を当てて、実際に実施していっていただきたいなと思います。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。田村先生、そして角田先生、そして松川先生とお願いします。

【田村副部会長】
 ありがとうございます。梶田先生が仰られたので、それ以上言うこともないかなと思ったんですけれども、やはりPISAの扱いというのは、問題としては気をつけて扱わないといけないという気がします。例えば、陰山先生のご指摘、非常に大事な指摘なんですけれども、看護婦の問題が出ましたので申し上げますと、フィリピンから来る看護婦というのはものすごく質が高いんです。それは教育がそういうふうにされているということであって、現実に見てみると、看護婦さん、来るメンバーのほとんどが修士以上の学位を持っているんです。ドクターも決して珍しくありません。しかし、日本の看護婦さんはそういうふうに教育されていないんですね。これがPISAの問題を考えるときに非常に参考になることなんですね。つまり、日本はPISA型の教育をそんなに重点的にやってこなかったという歴史があるわけですから、はっきり言って、よく頑張っているなというのが私の率直な感じなんですけどね。
 ですから、この学習指導要領では、先ほど井上委員がご指摘になっているように、PISA型のことを少し教育の中に入れようじゃないかという提案があります。それから採用の問題でバイリンガルの話が出ましたが、これは大学が完全に足りないところを意識して、東大などは5年のうちに3分の1は英語で授業をやるという計画を立てているそうですが、本当にできるのかなというふうに思うんですけれども、土井先生は、お聞きしたらできるというお話ですから、大丈夫だと思うんですけれども、そういう意味では、日本の教育は相当頑張っているので、PISAを刺激として利用することはいいんですけれども、大事なことなんですけれども、その整理する場合に少し問題をきちんと整理して、もし仮にフィリピンがアメリカ型の看護師養成をやっているから、そういう現象が出ているので、日本も看護婦の養成をアメリカ型にすれば、たくさんドクター、マスターが出てくるのは、今の状況ですと、全然問題ないわけですね。ただ、そういう仕組みになっていなかったということと、結果だけを比較するというのはちょっと危険なので、その点は一つ慎重にやっていったほうがいい。ただ、陰山先生が仰ったように、この問題を無視して唯我独尊に陥ってやっちゃうと、グローバリズムはどんどん進んでいきますから、国際的に見たときに、気がついたら大変なことになっているということになりかねないので、その点は冷静に今後取り組んでいくということでいいのではないかというふうに思っております。

【梶田部会長】
 ありがとうございました。角田先生。

【角田委員】
 ありがとうございます。今の話ともつながるのかと思うんですが、日本の教育というと、どうも心配なところは表面的にずっと流れていってしまう。特に、先ほど来から出ている、知識基盤社会というふうなこともそうですけれども、活用力だとか、思考力、今回は「活用力」という言葉が相当強く出てきていますし、これは学校教育法の中にも活用の力というのに特に留意するんだという文言が入っているように、おそらくこれは非常に重要なことなんだけれど、活用とか、活用力という言葉だけが上滑りになって、活用力を高める学校教育の研究とか、あるいは評価、こういうふうになる。でも、実は活用力にしても、思考力にしても、そんなに簡単につく問題じゃないと思うんです。おそらく臨教審の時代だって思考力が弱いとか、表現力が弱いとかという指摘があって、それ以来、二十数年たってもやっぱり変わっていない。この辺のところを、今度中身の問題になってくると思うんですが、今回の答申でいうと、26ページ、27ページですね、思考力・判断力・表現力等の育成というところに、27ページのPISA調査の読解力や数学的リテラシー云々というところがあって、思考力・判断力・表現力等をはぐくむための学習活動について、次のような分類を試みたと。試みたと言って、書いただけでぽっと突き放しているんですけれども、実は思考力だとか、活用力をつけるためには、こういったような具体的なことを日々の授業だとか、教科の中でそれぞれのすべての教科の中で、あるいは教育活動の中でやっていかないと、思考力や活用力というのはつかないんだというふうに思うんです。
 かつて昭和40年代に教育の現代化で科学の方法なんていうことが出たときに、かなりこれに近いようなことが言われて、そしてそれを実践していったんだけれども、それは難し過ぎるという批判があって撤退をしてきたような私は経験があります。この辺のところをどうやって現場に、上っ面にならないように、こういうことの日々の積み重ねをきちっとしていかないと、本当に思考力や活用力がつかないんだということをどう伝えていくのかということ。この辺が、実はPISA型学力だとか、読解力だとかという言葉に踊らされるんじゃなくて、こういうことを地道にやることが思考力や活用力を高めていくことなんだという。そういう意味では、この27ページに書かれている「分類を試みた」ってぽこっと出ているけれども、すごく重要なことだし、もっと言えば、事実をきちっと見るとか、比較するとか、相違点を見つけるとか、そこから共通点を見つけるとかといったような、もっと細かい、言えば、能力でしょうね。そういったような分析が必要になってくるんだろうと思うんです。でもそれを余りやり過ぎちゃうと、難しいという批判が出てくるので、その難しいというふうに思わせないで、どうやって日々の小さな積み重ねをしていくのか。そして、学習指導要領の中にどうそういうことを盛り込み、教科書の中でどうやって盛り込んでいくのか。これがこれからすごく重要なポイントになってくるんじゃないかなというふうに私は思っておりますので、先ほどの上っ面にならないようにということと関連しながら、教科の内容を指導するときにこういうことを背景にしっかりと踏まえながら、学習指導要領や教科書の編成をしていく必要があるなというふうに思っています。
 以上です。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。「次のような分類を試みた」というのはちょっとあれですね。「審議のまとめ」のときはいいけれども、最後のときはちょっとよくないかもしれませんね。「はぐくむための学習活動には、例えば次のような重要なものが含まれる」とか、何かそういうふうな表現にしたほうがいいかもしれませんね。仰るように、こういうのが書きっ放しにならないで、何かの形で学習指導要領に反映するように検討をお願いするということが大事だろうと思います。そういうふうに思っております。
 それじゃ、松川先生。

【松川委員】
 失礼いたします。2点発言させていただきたいと思います。1点は、教育課程の改訂に向けて指導方法を改善していく上で、今日ご説明がありましたように、144ページ、145ページなどで教育センターの役割、それから教員養成大学・学部、附属学校等々の役割、それから別のところであります教育委員会の役割について記述していただいたのは大変結構だと思います。やはり前にも申し上げたと思うんですけれども、団塊世代の教員が大量に退職していきますので、やはり個々の学校を見ていきますと、教員構成というのが大分変わっていくわけです。校長先生のリーダーシップについても書かれている箇所があるんですけれども、校長先生も大分退職されて、若い方がなっていくというように変わっていく中で、やはり従来、日本の学校であったように、教員になってから、学校の中で教師がお互いに育っていくという環境がなかなか難しくなっている中では、教育センターとか、養成段階での養成の充実とか、教育委員会の指導というのは非常に重要になってくると思うので、この文言をどうこうするということではなくて、こういうふうに書いていただいたのは大変結構だと思います。
 とりわけ、先ほどからPRとか、情報提供ということが話題になっておりますけれども、先ほどのカラーのパンフレット等は教員に配付されているんですが、これから教員になることを目指している学生等ですね、教員養成大学・学部で学んでいる学生にもこういうものが行き渡るようなことというのもぜひお考えいただきたいな。当然、教員養成大学・学部は、「審議のまとめ」とか、改訂された学習指導要領を使って教育が行われるわけですけれども、こういう教育行政上の日々刻々の変化というものについて、もっと敏感に感じて、教師を目指す学生に伝えてほしいなという気持ちがありますので、その辺にも考慮いただきたいというのが1点でございます。
 2点目はPISAのことなんですけれども、これはここの事務局の方に伺うべきことかどうかよくわかりませんが、私はちょっとPISAのサンプリングに、どうなっているのかということについて疑問をちょっと持っているわけです。高校1年生が受験しているわけですが、どこの高校がサンプリングされているのかというのは、もちろん教育委員会を通さず、直接学校に来ているわけですけれども、あの結果を経年的に見ていって、落ちたの上がったのということで一喜一憂するのであれば、それはサンプリングが同質の高校が選ばれていると。適切にサンプリングされているということがないと、あの結果によって右往左往するという前提が非常におかしいわけでして、これはちょっと申し上げたくないわけですが、私の地元のところであれを受けた高校というのを調べた限りにおいては、あのような結果というか、どうしてここの学校が、たまたまこういう数校が選ばれているのかというのは甚だ疑問である。日本全国で言えば、適正なサンプリングかもしれませんけれどもということがあるので、私は何を申し上げたいのかというのは、やはりPISAそのものは一つの刺激であるけれども、教育課程を改訂していく上での重要な資料としては、やはり違うものを設定すべきであろうと。従来もやってこられておりますけれども、教育課程の実施状況調査とか、全国学力・学習状況調査とか、日本での教育課程の改善の方向が適切に行われているかどうかということを評価するための指標としては、何を一番重視してやっていくのかということは基本的にしっかり押さえていただいて、それで足りなければ、もっと早い機会にフォローアップしていく手立てというのは、先ほど部会長が仰ったように随時やっていくべきであって、そういうものと国際学力調査というのはどういうふうに使い分けていくのかということについては、基本的にしっかりしませんと、ちょっと疑問だなと。日本が完全にPISA型の、ああいう欧米型の教育に沿ってやっていくのだということであるならば、それはそれで結構なんですけれども、それなら、やはり世界比較する場合は、高一というものの位置付けですね、あの年齢の。それから実施の、1年のどこの時点で何月にやるのかということは大きな影響があるわけで、日本と欧米の場合はかなりそこが違うわけで、そういうことを踏まえて適切な結果の解釈をしないと、私はその辺について慎重であってほしいし、サンプリングが本当に適切なのかどうかということについて、若干疑問があるということを申し上げたいと思います。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。今仰ったことは非常に重要なご意見であります。ただ、サンプリングそのものは、多段階サンプリングをやっておりますのでちょっと。合田室長のほうから。

【合田教育課程企画室長】
 直接の担当ではございませんので、正確なお答えではあるいはないかもしれませんが、PISA調査の場合は参加国すべてにおいて、第1段階で層別の人口規模に比例するような必要数の学校を抽出し、第2段階として、学校内でまとまった人数、生徒を抽出するという2段階層化比例クラスター抽出法ということで標本抽出をやっており、今回の場合は6,000人程度の生徒が参加をしたという状況でございます。そういった統計学上の手続きを経て行っておりますけれども、ただ、せっかくの先生のお申し越しでございますので、担当者には先生のご指摘をお伝えをし、また踏まえさせていただきたいと思っております。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。日本で教育データが出るとき、何人の被調査者にという、1万人になりました、2万人、そればっかり言って、どういう手続きでそれが選ばれたか一切言わないのが普通なんですね。それでもってセンセーショナルにいろいろと報道されて、これは非常にまずいことであると思っております。ただ、先ほど言いましたTIMSS、IEAの調査も、これは三十何年前から多段階の抽出でかなり気を遣ってやっている。今度のPISAも、かなりこれは標本としてうまく代表するようにということでやっています。ただし、具体の現場まで行きますと、まだ問題が残るかもしれませんので、今、合田室長からありましたように、実施の担当のところには注意を喚起する。一応は、ほかの調査に比べれば、格段にうまくやっていただいているとは思いますけれども、ただ、今ご指摘のような危惧はないわけではありませんので、言っておいていただくというようにしたいと思います。ただ、仰るように余りにセンセーショナルにこればっかりを取り上げるというのはどうかというのは本当にありますので、この扱いはまた考えていかなきゃというふうに思います。
 ほかにいかがでしょうか。荒瀬先生、陰山先生。

【荒瀬委員】
 今日はこの部屋のマイクのボリュームが大変大きいような気がいたしまして、それで勢い、私もつい強く言ってしまうような感じになっていまして、先ほどのパンフレットにつきましても、決してあれがよくないというのではありませんので、どうぞよろしくお願いしたいと思いますが。これで答申素案ということが答申になって、そして具体的に学習指導要領が生まれていく。そして、それが教科書も生み、また具体的に教室の中で展開していくという。そのときに、当然のことだと思うんですけれども、先ほどからのお話を聞いていまして思ったのですが、我が国の子どもたちを育てるという点において、もちろんこれは我が国が閉鎖的に生きているわけではありませんから、当然世界とのかかわりを持ちながらやっていくわけでありますけれども、教育基本法が昨年変わって、そこに教育の目的や理念というものがしっかりと描かれているわけで、そこにつながっていくような形の育て方でなければならないと。これは当然のことなんでけれども、ついつい枠組みというのがどんどんと進んでいきますと、その枠組みの中でしか物が考えられなくなってしまう。先ほどご指摘のありました新しいものにすぐ飛びついてしまう。それが悪いことかどうかは別といたしまして、目の前にある目に見えるものにすぐ向かっていくというのは、これは悪くはないけれども、しかし、そういう傾向ばかりではよくないだろう。根本的にどういう子どもたちに育てていくのかということを常々考えていく。そのための、先ほどご指摘があって、私も自戒の念を持ちながら読みましたけれども、校長としてのリーダーシップであるとか、あるいはまた、具体的なリーダーシップに基づく教育活動の展開であるとかといったようなことを考えていかなければいけない。それをするためには、新たに書き加えられました教育センターの機能ですね。カリキュラム開発なんかも含めた、あるいは学校経営も含めた、そういった教育センター機能の充実というのが大変重要になってくるだろうな。これは、先ほども申しましたけれども、学習指導要領ができたから終わるんじゃなくて、学習指導要領ができたからこそ始まっていって、日々の検証というのが非常に重要になってくるなということを思った次第です。
 以上でございます。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。じゃあ、陰山先生。

【陰山委員】
 またちょっとPISAのことにこだわるんですけれども、結局私が申し上げたいのは、最終的に、教育課程というものは国民的に共有されなければ、結局機能しない。特に2002年の場合にはそこら辺が非常に大きかったと思うんですね。非常なる誤解が誤解を生んで、ある種の信頼感が相当揺らいでしまったというようなところで。私自身もそういうふうなところでは非常に危機感を持ったんですけれども、結論からいうと、学習指導要領は本当によくできているんです、いろいろと調べてみて。国際的に見て、日本の優位性と弱点というところがきちんと精査されて、国民的に共有されていなければいけない。そのときに今の現状の、例えば高校生とか大学生とか、若者たちを一般の方々が見ておられて感じておられることと、それからPISAの結果と、それから中教審なり、文科省から発信されているいわゆる情報とが、一体どれに一番マッチしているかというところを考えなきゃいけないと思うんです。そういう点からいうと、PISAの結果というものは、私もいわゆる問題の内容が違っているのはよくわかっていますから、当然のことながらそこら辺わかっているんですけれども、しかし、例えばそこのところからゆがんだ認識になっていってしまう兆候というものは、多分にここのところは警戒をしておかなければいけないという意味で申し上げたのであって。
 それともう一つ、私心配していますのは、今回の内容というものを冷静に考えれば、授業時間数は1割程度増やしますけれども、土曜日授業をすることなく、内容はかなり復活させているということです。さらに小学校においては、今まで全くなかった、また教員免許とか養成を全くされていない英語を入れるという点で、相当過重な負担が入ってくるということなんです。だから冷静に考えれば、絶対混乱して当たり前なんですね。ですから、そういうふうなことを考えておいて、いわゆる予算的なものとか、条件整備とかも全部ひっくるめて、これをきちんと共有させることを準備をしておかなければいけない。そういう点では、私は多少焦るぐらいに先走った実践もあっていいと。その中で実証的に国民的な信頼をかち得るカリキュラムにしていかないと、いたずらに批判や、あるいは不平不満、あるいは隠蔽みたいなものを社会から勘ぐられるような状態であったとしたら、非常に問題が多いだろうと。さらにこの学力低下問題を始めて、もう間もなく10年たちますけれども、この状態がこれ以上長く続くと、文部行政の根本的な信頼を揺らがしかねないというような段階を迎えていると思うんですね。そういう点では、現場の先生方はよくやっているということに触れるということはものすごく大事だし、それも自分自身が言ってきたことです。しかし、これからの責任は重いよということも改めて言っておかないと、おそらくここ数年というのが最も大きな正念場を迎えるということを我々は覚悟しておかなければいけないのかなという点でちょっと申し上げました。

【梶田部会長】
 ありがとうございました。もう時間がなくりましたので、佐々木先生、甲田先生、土井先生、一言ずつお願いします。

【佐々木委員】
 ありがとうございます。本当に短い間にいろいろ修正などをしていただきまして、どうもありがとうございます。今、学習指導要領が今後どういうふうに落としていくかというところのことも出たので一言申し上げますが、この改訂が進むにつれて、先生方、現場の方々が、まずは落ち着いて余裕を持って新しい変化に取り組んでいけるような環境をつくるということが重要で、先生が気持ちとして慌ただしく思うとか、あるいは大変だと思うということが子どもに伝染すると、それがどんなプログラムでもきっとうまくいかない。ですから、この理念の中心にある人間力だったり、「生きる力」だったりということは、実はやる気のある子どもを継続して育てていくという大きな理念のところに、先生方も読んだときに、まずはそこに地に足がついていれば、ほかのことを一つ一つできるんだというような書き方でないと、何か細かいところばかりにいってしまうのかなというふうに思いますので、大きな目的、幸せな気持ちで先生も取り組める。子どもたちもその中でやる気を持って新しいカリキュラムに取り組んでいけるというような前段というか、プレゼンテーションが非常に重要ではないかなというふうに思っております。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。甲田先生。

【甲田委員】
 ありがとうございます。この答申が出されて一番気になるというか、もっともっと私どもが注目すべきは、どのように学習指導要領になって出てくるのかと、どういう書きっぷりで、どういうふうにして出てくるのか。相当に現場には、これよりもむしろそちらのほうに目がいってしまうところがあります。学習指導要領に、例えば時間数なんかにしても、実際に授業をどういうふうに組んでいくか、時間割をどう組んでいくか、あるいは特別活動をどう組むか。そういったような教育計画を実際につくるときに、書きっぷりも含めて時間数を、例えば、総合的な学習の時間も1単位に、高等学校の場合、1単位から6単位までそれぞれ取れる、今は2から6ですけれども、6単位を全部取っている学校もあれば、今度1にするのかなというようなときに、その言い方というんですかね、書きっぷりというんですかね、その辺、指導の仕方が非常に変わってくるんだろうと思います。もちろん、教育課程の編成基準みたいなものが各都道府県で今度つくるわけですけれども、その辺にもきちんとした指導、あるいは基準みたいなものをどうやっていくのかということがすごく気になるところで、私どもとしても、この会としても、その辺についてはかかわっていかなければいけないのかなということを感じました。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。土井先生。

【土井委員】
 どうもありがとうございます。案のほうはいろいろな意見が出た中を非常によくまとめていただいて、ありがとうございます。基本的に私はよくできた案ではないかというふうに思っております。ただ、これ、実際に実施されていくときに、1点、注意していただきたいのは、ちょっと言い方が悪いかもしれないんですが、決してこれを効率的に実施しようとは思っていただきたくないということです。
 大学で学生を見ているときにも感じることなんですけれども、今の学生、結構まじめですし、勉強はするんです。世間で言われているほど私は悪くはないと思います。ただ、若干気になるのは、すぐ答えを求めたがるという点なのです。結局、結論は何なんですか。答えは何なんですかというふうに言うんですね。それに対して、「いや、そうじゃない、こういうふうに考えて」と言うと、「先生、それ、むだじゃないですか」というようなことをよく言います。結局、彼らは合理的に考えることを効率的に考えることだと思っていて、かつ効率的に考えているうちに、考えないことが効率的であると考えるに至った部分があります。それは結局、詰め込んで答えだけ出せば、それでいいじゃないですかという話になっているんだと思うんです。
 おそらくこれを実施していただくときにも、先ほど来、これをわかりやすくしようということがいろいろ仰っていて、それはそうだと思います。全然わからないような内容にしてはいけないと思うんですが、しかし、同時に、これを読んでいただく学校の先生方、あるいはいろいろな方には、よく考えて読んでいただかなければいけない。これがどういう意味なのか。あるいは自分自身はこう解釈するし、それを教育にするならこうなんだということを一人一人お考えいただくということが「生きる力」であり、「考える力」で、先生方がそうして考えたものを授業されるから、子どもたちに「生きる力」と「考える力」がつくわけです。この答申案はいいものだと思うんですけれども、いいものだからといって効率的に実施しようというのではなくて、いい意味で合理的に実施していただくシステムにしていただければというふうに思います。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。非常に大事なご指摘をいただきました。安彦先生。

【安彦委員】
 一言だけ。私は時々申し上げているように、これまでの改訂がいつも右左に振り子が振れるように受けとめられることについて心配しておりまして、そういう意味では、今回はそうでないよということを何らかの形ではっきり示していただきたい。現場から見て、また今度こっちへ行くのかという、そういう思いにとらわれるような先生が出ないことを希望しております。

【梶田部会長】
 ありがとうございます。それじゃ、最後に、木村先生からご発言をお願いします。

【木村副部会長】
 本来ですと、昨年既にこの新学習指導要領、走っていなければいけなかったのですが、先生方ご存じのような状況でおくれてしまいましたが。しかし私はおくれてよかったのではないかなと思っています。非常に濃密な議論ができまして、昨年、もし新しい学習指導要領を告示しなければいけないという状態になっていたと想定しますと、時間があった分内容が豊富になったのではないかと思います。
 本日も、PISA型の学力について議論がありました。私はもともとエンジニアで、15年ぐらい前までは一生懸命外国の研究者と組んずほぐれつ研究をやっておりましたが、その中で一番自分の欠点として感じたのは思考力、考える力です。ケンブリッジ大学に合計2年弱おりましたが、そのときに学生、あるいは研究者と議論をして、まず驚いたのは、彼らの知識の少なさなんですね。専ら私は力学をやっていました関係で数学を使うのですが、驚くほど数学の知識が私に比べて少ない。びっくりしました。ところが、彼らと議論すると勝てないんですね。殊にケンブリッジ、オックスフォードの学生は知識が整理されていて、知識の活用力がものすごく高い、また思考する力がすごい。
 少し余談になりますが、英国であいつできるなという表現をするときに、いろいろな表現があると思うのですが、He or she is very smart、あるいはHe or she is very brightです。しかしそれでは彼らは驚かないんですね。一番の褒め言葉は、He or she thinks really well。あいつは良く考えるぞ、ということです。学生を教授がPh.D.ユースに入れるかどうかの判断をするときにもその言葉が盛んに出てきます。考える力を彼らは非常に大事にしている。それはアングロサクソン的と言えば、そうかもしれませんが、エンジニアリングは、ほとんどベースは共通ですから、彼らに勝てないのはそこのところなんですね。そのことをずっと考えていたものですから、平成8年のときに、「生きる力」の一つとして、自分で課題を見つけ、主体的に解決する能力というのが出てきたとき、ああ、これで日本の教育は変わるかなと思ったのですけれども、余り変わらなかった。しかし今度は変わるのではないかというふうに私は期待をしております。
 部会長をやっておりましたときに、もう少し能力というものをはっきり定義しようということで部会で議論し、知識を獲得するステージ、活用するステージ、さらには課題を探究するステージ、その3つがあるということをはっきり出せたのは非常によかったと思います。梶田先生は1年半後のPISAの結果を見て欲しい、きっとよくなるぞということを仰っていますが、私はそう簡単によくならなくてもいいと思っています。先ほど松川委員がご指摘になったことについては、私は大賛成でありまして、私の周りに統計学者がたくさんいますが、どんなにうまくサンプリングやっても、なかなか実態は出ないというのが彼らの説でありますので、余りPISAの結果に振り回されることはないと思います。しかしながら、刺激として受け取る必要はあるとは思っております。少し余計なことを申し上げましたけれども、失礼いたしました。

【梶田部会長】
 ありがとうございました。
 本日はこのあたりにしたいと思います。本日いろいろなご意見をいただきました。これを整理していただきまして、本日の答申素案、これをもう一度表現等々見直していただきまして、次回、答申案としてお示ししたいと思っております。それによって、次回あたりで集約できればいいなと、教育課程部会としての考え方をまとめられればいいなと思っております。これがうまくいけば、次、年明けて初中分科会、総会ということで、最終的な中教審答申として、次の学習指導要領の改訂の基本的な考え方と枠組み、これをはっきりさせたい、こういうふうに思っております。
 それでは、今後のことにつきまして、事務局からお願いいたします。

【合田教育課程企画室長】
 本日は長時間にわたりご審議をいただきまして、誠にありがとうございました。
 次回の日程につきましては、既にご案内を申し上げておりますとおり、大変恐縮でございますが、来週の25日の火曜日15時から17時ということで、本日と同じくフロラシオン青山にて開催を予定してございます。年末の大変先生方お忙しい、かつ慌ただしい時期に、また、連休明けに誠に恐縮でございますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
 本日は本当にどうもありがとうございました。

【梶田部会長】
 それでは、クリスマスの日にまたお目にかかりたいと思います。それでは、これで散会いたします。どうもご苦労さまでした。

―了―

お問合せ先

初等中等教育局教育課程課教育課程企画室

(初等中等教育局教育課程課教育課程企画室)

-- 登録:平成21年以前 --