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教育課程部会(第52回) 議事録

1.日時

平成19年1月23日(火曜日) 10時~12時

2.場所

グランドアーク半蔵門 3階「華」

3.議題

  1. 教育課程に関する諸課題について
  2. その他

4.出席者

委員

 木村部会長、梶田副部会長、阿刀田委員、荒瀬委員、石井委員、井上委員、宇佐美委員、衞藤委員、佐々木委員、高橋委員、田村委員、角田委員、渡久山委員、中嶋委員、中村委員、深谷委員、無藤委員

文部科学省

 田中文部科学審議官、銭谷初等中等教育局長、布村初等中等教育担当審議官、常盤教育課程課長、上月教育課程担当リーダー、合田教育課程企画室長、南野教育課程企画室専門官、田中主任視学官

オブザーバー

国立教育政策研究所
 惣脇教育課程研究センター長

5.議事録

(1)配付資料の確認の後、配付資料について事務局より説明が行われ、その後、質問及び意見が出された。主な意見等については以下のとおり。(○=委員、△=事務局)

委員
 P.3の4番目の○について、「新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画の在り方について」(平成15年答申)においては、宗教を単なる社会的なものとして規定していないということやこれまでの国会答弁や議論のいきさつを踏まえると、「国際関係の緊密化・複雑化の中で、宗教に関する知識の一層の理解が必要であり、また、宗教に関する学習は人と人との在り方、生き方を考える育成は日常にもつながるとの観点から、中学校や高等学校における社会科や公民科、地理歴史科における宗教の特色、役割に関する指導の充実など」としてはどうか。

委員
 英語教育については一貫した体系・指導方法によるべきものと考える。国際的コミュニケーションツールとしての英語教育の重要性や現状で多くの小学校で子どもたちが英語に接しているものの現状では遊びのような取組であることを踏まえると、P.9の4番目の○について、「中学校の英語教育の前倒しではなく」という文言が入るのは誤解を受ける可能性があるので削除していただきたい。

委員
 「中学校の英語を前倒し」という表現は中学校の英語教育が正しくやられていることを是認するものではなく、むしろ小学校期にふさわしい国際理解に弱点があり、全般的に見直しをする必要があるということを意味するものであると解釈している。

委員
 「活用型教育」を通して単なる知識にとどまることなく、知識を深め子どもたちに定着させることが重要である。このため、「活用型教育」の重要性を強調し、現場へのメッセージを明確に発する意味でも、P.7の2番目の○やP.10の2番目の○について、「活用型教育」について触れておくべきではないか。

委員
 P.2の4番目の○の「・個人と社会との関係」の中で、「自然」を社会・文化と並べることは不自然ではないか。環境問題や人間は自然から力をもらっているということを踏まえると、「自然と人間」という項目を新しく設けてはどうか。

委員
 P.5の2番目の○、「中学校はいじめなど多くの教育課題を抱え」で始まった文章が「小学校段階の教育内容を重複して指導するといった工夫」が必要だとあるが、いじめとの関係はどうつながっているのか。また、P.6の7番目の○「次の学校段階に先送りするのではなく」との整合性はどうなるのか。

事務局
 P.5の2番目の○について、審議経過報告では、生徒指導、学習習慣、生活習慣や学習の問題を一体的に考えるという議論があり、一つの考え方として、学習面で円滑なスタートを切るための工夫として記述したところである。

事務局
 P.6の7番目の○については、各学校段階で学習、学力の定着を確実にはぐくんむことを前提にしながらもカリキュラムの発達の段階に応じた工夫として、中学校のある段階で小学校の学習内容を前提とした学習に取り組むということが考えられるのではないかということを示したものである。

委員
 P.6の7番目の○で、「…努めることが重要との意見があった」とあるが、中身自体は当然のことなので、「重要であると確認した」の方が適切である。

委員
 P.8の4番目の○について、前回審議経過報告でも触れられた総合的な学習の時間の重要性については改めて入れておくべきではないか。なくなるのではないかと世間では心配されている向きもあるが、例えば「総合的な学習の時間について、その意義は改めて重要であると認められたけれども」とか、「体験的な学習とか教科横断的な学力の育成が重要であるという観点から」と入れてはどうか。

委員
 P.9の2番目の○で、人間力の向上として食育、安全教育、性教育の重要性を考えるならば、これらについて各教科等を通してというだけでなく、「各教科及び学校教育全体の中の位置づけを検討する」としてはどうか。

委員
 P.5の最初の○で、「コミュニケーション能力の育成は国語以外の教科で」とあるが、実際に則して「でも」とする方がよい。

委員
 P.7の2番目、3番目の○に関係して、平成元年、現行学習指導要領においては「適切な課題を設けた学習」と記載されており、現場でも取組を進めているところである。このこととの関連を記載してもらった方が教員にはわかりやすい。

委員
 P.8の2番目のまるについて、3として中学校に関し、「学校行事とか学級活動、生徒会活動といった特別活動について、課外の活動との関連を図って充実させる」という記述を加えてほしい。さらに、3には、音楽、美術などの芸術教科や体育の充実、部活動の適正な推進を入れてほしい。

委員
 2番目の指摘については、審議し、学習指導要領を改訂した時点で全国規模で説明会を開くなどして説明していくべきではないか。

委員
 総合的な学習の時間については相当議論を積み重ねた経緯があるので、その扱いをどうするのかについて、次へ引き継ぐ必要がある。教育再生会議のゆとり教育見直しとタイミングを合わせてこの整理が出て行くと、批判的、否定的、消滅という印象に受け取られるのではないか。

委員
 審議経過報告で前面に出した言葉と体験について、今の案よりもっとはっきりと出していくべきではないか。

委員
 P.3の4番目の○の宗教に関係して、肯定的な面ばかりではなく宗教の排他性にも配慮する必要があるが、人と人の関係や人や人格の中の宗教・倫理についてもっと触れるべきではないか。

委員
 P.5の中学校においては、選択教科や総合的な学習の時間により複雑化していることを踏まえてもう一度見直すべきではないか。

委員
 文中の記述において、片仮名の使用は必要最低限にとどめるべきである。

委員
 P.10の5番目の○の理科の観察実験、自然体験に関して、高等学校では理科実習助手がいるが、中学校の場合にはなかなかいない。このため、条件整備の内容として中学校理科の実習、実験における補助員の複数配置をお願いしたい。

委員
 教員の勤務実態調査を踏まえると約2時間の超過勤務がある。P.12の3番目の○には、「具体的なデータを踏まえた定数あるいは勤務条件の改善」を明確に示してほしい。

委員
 P.14の3番目の○について、今の日本の教科書は一般的に見て貧弱である。これをどうするかとともに予算に縛られずによりよいものを作成していくための検討をお願いしたい。

委員
 教育課程の対象として科学、技術、実践的な知恵の三分野があると考える。
 変化の激しい社会においては、学問的に完成したもののみを取り入れるとして見ていくのではなく、方向性が出ている以上は触れるべきではないかという考えに基づき、持続可能な開発などを基盤にして整理し直していかなければならない。

委員
 アジアではほぼ全ての国の小学校で英語教育が行われている。また、EU諸国でも英語を初心者に教える仕組みが発達している。このことに対し、日本だけが従来のやり方から踏み外さないというのはどうか。第4期への引継ぎ事項としてはもう少し触れておいてはどうか。

委員
 P.7からP.8にかけてのところで、「…読書活動を充実(国語)」の部分について、国語だけに限定するのは適切ではないため、「…読書活動を充実(国語などを中心に)」とする方がよい。

委員
 家庭教育を充実させるためには父親が家に帰ってくる必要があり、そのために企業の協力が必要である、という観点からも、企業の側にワークライフバランスを考えていただくようにしていかねばならない。

委員
 家庭教育について、P.13の4番目の○において、「…集中的に検討を行い」の後に「学校と家庭、それぞれの役割分担と目標を明確にするため」という記述を加えてはどうか。

委員
 P.13の5番目の○について、「学習指導要領が規定する教育内容…」のところについて、「学習指導要領の構成、表現方法、書き方を十分検討し、規定する教育内容…」としてはどうか。

委員
 P.14の2行目の「特色」について、例えば、「学校、家庭の役割、目標を明らかにする…」と明確に示すべきである。

委員
 P.14の4つ目の○で、この議論は幅広く行われており、多くの課題を含んでいるが、「学習指導要領は、すべての子どもに対して指導すべき内容を示す基準である。」と書かれたことや「各学校における教育課程の編成の工夫を生かす」と記述されたことは、次期教育課程部会での学習指導要領の考え方を明確に示す意味で重要な記述である。

委員
 P.10の2つ目の○で、「習得型の教育と探究型の教育の両方を総合的に育成する」について、「教育を育成する」という表現は文章上表現が適切ではないので改めるべきである。

委員
 P.15の1つ目の○で、「…教育課程部会における審議を深めることが必要である。」の部分で「教育課程部会における」は不要である。

委員
 全体的に予算、定数はあまり増やせないということが基調としてあるが、そうしたことではなく検討したとかできなかったというようにすべきではないか。

委員
 これまでの発言の趣旨を踏まえて、「現在の中・高の英語教育を徹底的に見直す」という文言を入れておくべきではないか。

委員
 受け取る側の誤解を排除するためにも、箇条書により本会の統一的な見解を示すべきではないか。

委員
 P.12の2つ目の○について、現在案では労働条件の改善として受け取られる可能性があるが、実際にはIT化や職務の組織化など様々な改善があると思うので、中身を入れた方がよい。

委員
 中教審として、「生きる力」は継続する、ということをはっきりさせた方が良い。ゆとり教育を否定したとしても「生きる力」は残るべき概念である。

委員
 時間数がどうなるかという議論はあるものの、残すべきものは残すという観点から、総合的な学習の時間については残していくということを教育課程部会として打ち出していくべきではないか。

委員
 ゆとり教育の見直しについては、しっかり教えて多くの知識を与えるだけでは現場がもたないということから出ている。このことを無視してただ増やせばよいということにしてしまうと現場の混乱を引き起こしてしまう。

委員
 現場教師は単一の給与表により評価され給与が決まっている。様々な保護者への対応など、教師は生徒だけを相手にすればよいという状況ではなくなってきている。現状としては仕事と給与がつりあわない状態である。

委員
 1週間当たりの授業時数や朝の10分間の活動の授業時数への計上、長期休業日の活用をどうするのかについては学校の裁量に委ねるべきである。

委員
 就業体験については、事前・事後の指導に必要な時間数と週当たりの授業時間数との関係を考慮すると、将来的には学校外において、教育委員会等の責任により、家庭・地域社会・民間団体等の中でやっていく仕組みを構築すべきである。

委員
 中学校長の多数の意見として、部活動についてはその重要性を踏まえ、学校管理下で行う活動であること、教育的意義や役割があること、適正に実施することについて、学習指導要領の総則の指導計画の作成等に当たっての配慮すべき事項に明記すべきとの意見がある。また、条件整備についてもしっかり議論をしておく必要がある。

委員
 学習指導要領は指導すべき内容を示す基準であることは賛成だが、同時に、公教育として様々な課題を持った子どもに対する配慮も必要である。

委員
 教員免許更新制度の導入に当たっては、十年経験者研修における質の確保や経済的な教員の負担など、教員の立場に立った議論についても深めておく必要がある。

委員
 P.11の3番目の○に関して、現場の状況を踏まえ、また、学習指導要領の趣旨を生かすために、地域の実態だけでなく、学校や子どもたちの実態も踏まえて各学校が柔軟に教育課程の編成ができるようにするべきである。

委員
 「放課後子どもプラン」に関しては、現実として、放課後には部活動や諸会議などがあることも踏まえ、学校任せにならないようしっかりと議論をすべきであり、同時に財政的な面についても検討を進める必要があると考える。

委員
 用語の統一の問題として、「教師」と「教員」、「授業時間数」と「時間数」など整理できる部分については統一すべきである。

委員
 「習得」と「探究」に関して、「習得」はイメージしやすいが「探究」はそうではない。指導方法を改善するため、現場教師にどうしてほしいのかということをしっかり議論すべきである。

委員
 P.12の「(3)高等学校の必履修科目の在り方」に関し、高校生にとって最低限必要な知識と教養として、例えば、科学や技術、自然や環境などの表現をしっかり書き込んでおくべきではないか。

委員
 高等学校のホームルーム活動では、集団の中で個人が育てられていく活動として、教育上の様々な深刻な問題を克服していくことができるため極めて重要であると考えるが、そのやり方が教師によって適切に運用されていないことがある。その点記述しておく必要があるのではないか。

委員
 「ゆとり教育」など、本来のねらいを十分に宣伝をしていないために趣旨を理解されず、今の状況を生んでいる部分もある。「言葉と体験」などアピールできる言葉を大事にして、学習指導要領に対する理解を深めていくべきである。

委員
 一クラスの生徒数は教員の負担へのかかわりが大きい。P.12の最初の○について、「人口構造の変化、家庭の多様化、あるいはいじめなどの教育問題や教員の職務負担など様々な環境変化の中で学校規模の在り方や一クラスの生徒数などについても検討する必要がある」として明確に記述すべきではないか。

委員
 「ゆとり教育」については誤解されている部分が大きい。創造的な教育として、グループもしくは組織としてどうやっていくのかということを強調しておくべきではないか。

委員
 義務教育特別部会の答申(平成17年10月)や教育課程部会の審議経過報告(平成18年2月)を踏まえ、また、教育振興基本計画の策定の前提としても、「教育条件の整備の充実を図る」という記述を入れておくべきではないか。

(2)最後に、「第3期教育課程部会の審議の状況について(案)」への修正については部会長に一任とすることで委員に了承された。その後、事務局から今後の日程について説明があり、閉会となった。

お問合せ先

初等中等教育局教育課程課教育課程企画室

(初等中等教育局教育課程課教育課程企画室)

-- 登録:平成21年以前 --