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教育課程部会(第51回) 議事録

1.日時

平成19年1月16日(火曜日) 10時~12時

2.場所

フロラシオン青山 2階「芙蓉」

3.議題

  1. 教育課程に関する諸課題について
  2. その他

4.出席者

委員

 木村部会長、安彦委員、荒瀬委員、石井委員、市川委員、井上委員、宇佐美委員、衞藤委員、陰山委員、佐々木委員、高橋委員、田村委員、角田委員、渡久山委員、中村委員、深谷委員、無藤委員

文部科学省

 結城文部科学事務次官、銭谷初等中等教育局長、合田初等中等教育担当審議官、辰野高等教育担当審議官、常盤教育課程課長、上月教育課程担当リーダー、合田教育課程企画室長、南野教育課程企画室専門官

オブザーバー

国立教育政策研究所
 惣脇教育課程研究センター長

5.議事録

(1)配付資料の確認の後、木村部会長より第4期へと引き継ぐための審議の状況の整理の素案の基本的考え方や構造などについての説明があった。その後、配付資料について事務局より説明が行われ、その後、質問及び意見が出された。主な意見等については以下のとおり。(○=委員)

委員
 今回の教育基本法の改正の中心部分は本当の意味での国際化、国際教育であると理解している。それは、それぞれの国の伝統を大事にしながら、他国の違った文化を受け入れる姿勢が基本であると考えられることから、教育基本法の改訂を踏まえた議論の中心部分にその部分を明確に出す必要があるのではないか。

委員
 理数教育では国際的な通用性の議論が行われているが、その中の重要な項目として持続可能な開発教育(ESD)の概念がある。小学校から高校までの継続した教育を考える場合に柱としてそのことを提言しておく必要がある。英語教育に関しても、各学校段階で区切るのではなく、子どもの発達段階に応じて考えていくべきである。

委員
 次世代育成支援対策推進法の成立や認定こども園制度が創設されたことにより、これまでの幼稚園という施設を中心とした幼児教育から、幼稚園でも保育園でも同じような教育を行うべきという機能を中心とした幼児教育になりつつある。今後の教育課程の議論ではこの点を踏まえておく必要がある。

委員
 資料1のP.4の3番目の○の1について、「1幼児教育では、集団とのかかわりに関する内容や小学校低学年の教科等の学習や日常生活の基盤…」と修正していただきたい。教科だけではなく道徳なども含めて考える必要があるということと、幼児教育の場合、教科への繋がりとともに幅広い学校生活の基礎として、生活という表現があった方がよいと考える。

委員
 「2小学校低学年では、」の後に「幼児教育の成果を活かす中で」という文言を入れた方がより積極性が増すのではないか。

委員
 P.8の二番目の○について、「小学校期にふさわしい国際理解教育」の次に「とともに言語活動」という文言を入れた方がよい。英語教育といっても、小学校期においては国語教育とのつながりの中で、言葉に対する自覚を促すということを強調していきたい。

委員
 教育基本法の改正により、社会において自立的に生きる基礎を培うことや公共の精神に基づき主体的に社会の形成に参画するということについて、どういうことが必要であり、学習すべき内容としてどういうものがあるかを一覧にして考えていかなければ、重要と考えられることが際限なく広がっていく恐れがある。

委員
 例えば社会科で言えば、P.3の3番目の○に、「中学校の社会科における世界の各地域における宗教の特色」が挙げられているが、このことよりは納税の義務に関することや法律の体系など、日本の社会で生きていく基礎として義務教育で必要な力を一覧表にして、それを基礎・基本として、発展的なことについて付け加えていくということが望ましい。

委員
 理科教育における体験学習は重要だが、実験あるいは自然体験のための人的な保障がない。実験補助員のような人的な保障を充実すべきではないか。

委員
 国語、数学、理科などの基礎的な教科については重点的な時間配分を行うなどして、増やしていく方向を考えていくべきである。

委員
 P.10の最初の○について、教職員定数などの教育上の資源は有限であるとして、あらかじめ出さないことを前提とするような表現は改めるべきではないか。

委員
 P.10の4番目の○について、調査結果において教員の超勤の実態が常態化している状況も踏まえ、教員給与の改善と同時に、「教員の定数改善」も記述しておくべきである。

委員
 P.12の教科書に関しては、子どもの数が減り、予算が変わっていないにもかかわらず厚さが薄くなってきている。教科書を中心とした教材の在り方について、考えていかなければならない。

委員
 教育課程の審議の中で習得型と探究型の両方とも重要であるとされているが、学習指導要領が最低基準であることを踏まえると、探究型が最低基準となりえるかという問題がある。この点ともかかわり、学習指導要領の性格や位置付けを再度明確にしていく必要があるのではないか。

委員
 教育基本法の改正により家庭教育の重要性が言われているが、学校教育と家庭教育をどのように連携させていくのかについて学習指導要領上に盛り込んでいくことが大事である。

委員
 中学校の必修科目と選択科目の関わりについて、かなり議論があったので、ここで整理していただきたい。

委員
 P.6の4番目の○について、習得型の教育と探究型の教育について何を指すのかということを明確にしておく必要がある。個人的な理解としては、先生がある目標を持って知識や技能を子どもたちに獲得させようとして考えさせている活動は習得型の教育の一部と考えており、他方、総合的な学習の時間や各教科における問題解決学習の中で、子どもたち自身がやってみたいことなどの課題を自ら設定し、学び考えることは探究型の教育と考えている。

委員
 教育課程部会として、教育内容を考えていく場合に同時に教員養成はどうあるべきかについても含めて検討していく必要があるのではないか。

委員
 教育基本法の改正により家庭教育が規定されたが、その定義について審議をしておく必要があるのではないか。

委員
 文言の統一性が図られていない表現が散見するので、意識的に使い分けているのでなければ整理した方が良い。

委員
 審議経過報告から現在審議している第3期の審議状況の整理まで、その間の断層が生じないように記述には配慮しておくべきである。

委員
 最近の社会的な事件や教育界や産業界の問題などを見ていると社会の規範意識の低下を感じている。また、教育基本法第6条やこれまでの教育課程部会等における議論を踏まえると、P.2の2番目の○の個人と社会との関係の中に「規範意識」を入れておく必要があるのではないか。

委員
 部活動については、昭和46年の教員給与特別措置法において超勤項目から外して教育課程外の教育活動という位置付けを明確にした経緯がある。しかし、教員の勤務実態調査(暫定)によれば、時間外勤務の多くは部活動に振り分けられているという実態がある。このことを踏まえると、学校で本来行うべき教育活動の向上を図るためには、部活動については、社会の有用な人材の活用を検討していくべきではないか。

委員
 教育基本法について、P.2の3番目の○において記述があるが、教育基本法の条文の原文に照らして書き方を並列的にすべきではないか。

委員
 P.5の5番目の○として、基礎的・基本的な知識・技能が例示として挙げられているが、これについては何を基準にして例とするのかをしっかり議論しておくべきである。国語教育に関しては、日本では韻文が基本的になく、代わりに詩歌があると考えられる。暗唱や音読はこの五七や七五というリズムを踏まえるということを考えるべきではないか。このようなことを前提として、基礎的・基本的な知識・技能を考えていく必要がある。

委員
 教職現場に有能な人材をどのようにしてひきつけるかが課題である。システムや制度をいくら変えても、教員という職に人材をひきつけるようにしていかなければ効果はあがらないのではないか。

委員
 学習指導要領が実際に機能するように、分かりやすい形で具体的な取組が提示できるようにしていくべきである。

委員
 各学校段階の継続性については、前の学校種でやったことを上位の学校種の最初の学年で復習するということではなく、各学校段階における完成をもっと意識する必要がある。現状としては、上位の学校種に入るためとして教育内容が左右され、学習指導要領の趣旨が踏まえられていないことが多い。現場の教員が継続性ということを先延ばしと誤解しないよう具体的な検討をしていく必要がある。

委員
 今後の家庭教育を考えていくに当たり、学習指導要領が家庭で身近に見ることができるような仕組みができると想定するならば、一覧表のような形により、学校で担当することや家庭に任せることを明確に書いていく必要があると考える。

委員
 保護者の側の立場として、家庭が学校と連携をとるというのは何をすればよいのか、教師との情報共有や話し合いなどの連携の仕方について明確にしていく必要がある。

委員
 P.10の最初の○について、これまで企業から家庭教育への参画が十分ではないと思われるので、家庭や地域に加えて企業を入れ、その協力を明確にしておく必要がある。

委員
 P.12の4番目の○に学習指導要領の改訂について、教師に対して直接説明するという記述があるが、教育は創造性を大事にするべきである。趣旨を伝えることは大事だが、多くの場合この創造性を阻害するので、直接説明するときは自己制約を持ってやっていくべきではないか。

委員
 P.10の2番目の○とP.12の最後の○については記述の内容に矛盾があるのではないか。体験活動の日数の明示にはもっと議論を深めるべきである。

委員
 P.10の1番目の○に記述のある「学校の教育活動」や「学校外の教育活動」について、例示できるのであれば示しておくべきである。

委員
 部活動は社会教育への移行と言われ続け、結論に至らず実際には学校がやっている。この現状を踏まえ、今、実際に指導している教師に対して何ができるのかということを、生徒の一日の生活の流れなども考慮してお考えいただきたい。

委員
 P.9の5番目の○について、朝の10分間の活用を授業時数への組み入れについては、各学校の工夫ある取組なのでやめた方がよいのではないか。

委員
 長期休業日の活用については、子どもや学校だけでなく教職員の実態も踏まえるべきである。また、この記述により教員の休業日の減少が助長される恐れがあるため、記述には慎重である必要がある。

委員
 P.10の部活動についてはアウトソーシングを含めて考えるべきである。学校体育が生涯スポーツの展望を持っているのか競技スポーツのサポートなのかということも明確にする必要がある。

委員
 芸術科は伝統文化の発展・継承だけではなくクリエイティブな発想の中で考える必要がある。

委員
 国語・理科・数学・英語については時間数の増が必要だと考えている。P.9の4番目の○の2行目「…時間数を確保すべきとの意見が多いが」について、「…時間数を確保すべきとの意見が多いことを受けて」とするなどもっとポジティブな視点から明確に記述するべきである。

委員
 P.10の2番目の○に記述のある体験活動を1週間連続して行うことは現場によっては難しいのではないか。また、特に小学校においては、宿泊体験などにおいて、通常の時間割で算数や国語を教えながら宿泊活動もやるというように、必ずしも総合的な学習の時間だけではないので表現を緩めた方がよい。

委員
 P.9に掲げる授業時数確保について、実態を考えると反復学習を含めた方がよい。そのためには着実な指導をカリキュラムに位置付け、担保しておく必要がある。また、中学校では教科担任制のため学級担任が指導に当たる場面が考えられるが、教育内容を学校として明示し、計画に則ってきちんと進められるのであれば、例外的な措置をやる必要があるのではないか。

委員
 授業時数の確保に関しては、祝祭日を有効活用すべきである。パッピーマンデーのため月曜日の授業を別の曜日で取っている状況があるが、これを祝祭日でも授業を行い、保護者に参観させて授業を行う。教職員の振り替えは長期休業中にまとめどりすべきではないか。

委員
 教育内容の公開にかかわり、文科省が学習指導要領を公開することとともに、教育委員会や各学校も一覧表を作成し、どこに特色が加わっていて、他地域や学校とどこがどう違うのかということを明らかにするべきではないか。

委員
 教育研究が現場主義と記述されているのは歓迎すべき点である。指定研究などで教育課程部会に直接かかわる研究も行われているので、実践が教育研究の場に生かされるように、学校の紹介や委員に加わってもらうということも考慮いただきたい。

委員
 改正教育基本法第9条の、教員は「絶えず研究と修養に励み」ということについて、学習指導要領との関係はどうかということを考えていくべきではないか。

委員
 P.10 1番目の○で、すべてを学校で抱え込むことなくということについては、企業だけでなく法人も含めて考えていく必要がある。

委員
 企業の職務分析の手法を行うとともに組織論を取り入れることも有効ではないか。

委員
 ここでいう「学校」には教育委員会も含むのか。役割と組織をきちんと踏まえながら推進していく必要があり、ここでは教育委員会の位置付けが不明確である。

委員
 家庭・地域・学校のそれぞれの役割を担い、連携を持つかについてはモデルを考えるべきである。基本的なモデルとフレキシブルな部分を考えて、地域としてどこまでやっていただくか、また、塾や習い事などの民間教育との関連なども視野に入れて、日本における教育環境の全体像を考え、概念図をもって議論していく方がよい。

委員
 部活動は学校が担った方がよいのか社会教育が担った方がよいのかについては地域の実態によると考える。

委員
 NPOや民間企業が学校教育に協力する意思があっても行政や学校がそれを敬遠せずに、地域のリソースを積極的に活用できるように文科省として促していく必要がある。このため、P.10の3番目の○について、「…制度的に検討することが必要である」の後に「学校側あるい行政側が社会教育と連携を図る取組を積極的に行っていくことを促す」という文言を加えていただきたい。

委員
 学校にゆとりのある時間がどれだけあるのかを踏まえて盛り込むものを考える必要がある。

委員
 中学校では、進学学力や生徒指導、部活動に追われている。多様な問題があることや知識注入の指導にならないようにするためにも、中学校の時間をもっと増やすべきではないか。

委員
 長期休業や授業日数について記述されているが、地域性をもって弾力的に考えていただきたい。文科省において全国に冷暖房完備の学校がどれだけあるかを調査すべきではないか。

委員
 朝の10分間の授業時数への組み入れについては賛成である。

委員
 体験の重視に関係し、道徳・特別活動・総合的な学習の時間については、それぞれの関係をはっきりさせておかなければ崩れてしまう。領域としてねらいをはっきりさせることや、特区との関連を明示して欲しい。

(2)最後に、「第3期教育課程部会の審議の状況について(素案)」への修正については部会長に一任とすることで委員に了承された。その後、事務局から今後の日程について説明があり、閉会となった。

お問合せ先

初等中等教育局教育課程課教育課程企画室

(初等中等教育局教育課程課教育課程企画室)

-- 登録:平成21年以前 --