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教育課程部会(第40回) 議事録

1.日時

平成18年7月6日(木曜日) 15時~17時

2.場所

フロラシオン青山 「ふじ」

3.議題

  1. 小学校部会、中学校部会での審議について
  2. その他

4.出席者

委員

 木村部会長、浅利委員、阿刀田委員、安彦委員、荒瀬委員、石井委員、市川委員、井上委員、植木委員、宇佐美委員、衞藤委員、佐々木委員、角田委員、渡久山委員、中村委員、深谷委員、無藤委員

文部科学省

 近藤文部科学審議官、銭谷初等中等教育局長、板東官房審議官、布村初等中等教育担当審議官、常盤教育課程課長、伯井主任視学官、合田教育課程企画室長、高口学力調査室長、森友教育課程企画室長補佐

オブザーバー

国立教育政策研究所
 惣脇教育課程研究センター長

5.議事録

(1)事務局から新たに就任された高橋委員の紹介及び大橋委員の辞任の報告の後、配付資料の説明が行われた。

(2)資料2に基づき、小学校部会主査の無藤委員より小学校部会の審議について、中学校部会主査の市川委員より中学校部会の審議について、それぞれ報告が行われた。その後、事務局より各教科等に関する検討課題例について説明が行われた。

(3)小・中学校における審議について説明を踏まえ、質問及び意見が出された。主な意見等については以下のとおり。(○=委員、△=事務局)

委員
 小学校高学年において教科担任制を採用することは重要である。小さい頃から本物に接する経験は大人が保障しなければいけない。

委員
 高等学校の立場から主に中学校部会での議論についての意見を述べると、中学校において1学習スキルをしっかり身に付けさせることが重要。2年齢に応じた学習態度の変化への対応という視点が必要。とあるが、高等学校に入学すると、学力の低下が如実に表れるのは、知識の少なさはもちろん、学ぼうとする姿勢の低下が大きい。1 2の取り組みと同時に学ぼうとする姿勢をしっかりと身に付けさせるための具体的な取り組みが必要である。

委員
 学校間の円滑な接続については、従来の小から中、中から高、高から大学・専門学校・社会という視点だけでなく逆の視点も必要である。
  特に、高等学校進学率97パーセントの現状を考えると、高等学校で身に付けたいものを小学校、中学校に下ろして考えていくことで12年間のカリキュラムができる。このような点から一方通行ではなく逆の視点も必要である。

委員
 コミュニケーション能力について、評価する仕組みが重要である。

委員
 理数教育のところで、「少人数できめ細かく指導することが効果的」、あるいはまた、「理科教育で、観察・実験に十分に取り組める時間的な余裕」と指摘されているが、こういった中で、生徒の持っている力を活用する。教え合ったり、学び合ったりする機会を提供していく、そういった仕掛けを作っていくことが非常に実効的である。

委員
 外国語教育の改善については、文法についての十分な取り組みが必要とあるが、中高でどのように接続していくかが必要である。

委員
 総合的な学習の時間について、教員自身が必要性について認識し、教員相互の連携を強化する必要とあり、これは、重要であるが、高等学校段階では難しいという現状がある。どのように連携したらよいのかモデルを示さないと進まないと思う。

委員
 総合的な学習の時間について、体系的なプログラムの開発やコーディネーターの配置などが必要とあるが、地域や社会を利用して進めていくことはよいが、手段の目的化が進んでしまうことにならないように、学校内での教育力を高めていく視点が重要である。

委員
 道徳教育については、生徒間の話し合いを重視することが重要である。特別活動については、復元力が重要である。困難な状況からの復活が重要であり、生きていくことは大変だということを体験的に知り、互いに話し合い確かめ合っていく取組が重要である。

委員
 その他について、中学校修了段階で身に付けるべき市民として生きていく力を厳しく問うていくことが大事である。

委員
 小学校における教科担任制や理科の専任教師を配置するには、条件整備が必要である。特に小学校高学年での教科担任制は小中連携の観点からも有効であり、小学校で定数改善が必要である。

委員
 強化することばかりで、削減することがない。授業時間数の増加が見込めない状況下においては、割り振りが困難である。年間35週の中で35の倍数に近づけてほしい。特に音楽・図画工作などは数合わせのようになっているところがあり数字合わせでない時間の割り振りが重要である。

委員
 小学校におけるコミュニケーション能力の育成について、背景は、子どもたちに集団生活を取り入れるための一種の形態であると考えられるので、様々な場面を想定する必要がある。また、体験と併せて体力問題を考えるべきで、運動体験や遊びを取り入れてほしい。

委員
 小学校について、総合的な学習の時間の改善はないのか。小学校においても条件整備は必要ではないか。

委員
 小学校について規範意識や道徳的な判断とは、どのようなことをどこまで考えているのか。高等学校部会では、マナーとモラルの区別について、マナーはしっかり教えることができるが、モラルは個人の価値観の違いなどから教えることが難しいとの意見があった。このような観点を参考にしたらよいのではないか。

委員
 道徳、特別活動、総合的な学習の時間において、小学校部会では外部との相互乗り入れについての議論はあまりなかったのか。そういう視点を加えてほしい。

委員
 体験については、学校内で行える体験は限られるため、学校外の体験はこうしたものにしてほしいということをはっきり示す必要がある。

委員
 土曜日の活用について、学校週5日制の下での土曜日の活用を言っているとは思うが、地域の人々を入れれば、土曜日に授業をしてよいと考える人が出てくると思うので、そこははっきりとさせておく必要がある。また、社会の人々に協力を求める場合、求めるものを明確にする必要がある。

委員
 教員連携は非常に重要であり、具体的なプログラム、方策を例示する必要がある。

委員
 「○○教育」について、教育委員会で仕分けやコントロールをできるのだろうか。国が全国共通的に行うべきものを決めてほしい。

委員
 幼小・小中の連携・接続について、教科の面からの連携・接続と総合的な学習の時間や生活科を中心とした連携・接続がある。

委員
 幼・小・中の教員の交流については、日常的教育活動の違いや意識の違いから交流が難しい面もあるが非常に重要である。

委員
 小中高の問題だが、1校時をどう区切るのか、連携を考えた場合、それぞれの学校・地域である程度弾力的にさせてはどうか。

委員
 言葉の重視について、読書は重要であり、子どもたちが自由に図書館を利用できる環境を整備する必要がある。

委員
 体験の充実については、重要であるが、どういう形で実現させるのか。具体的には動物園や博物館、美術館や歴史資料館などに行けるような時間的余裕を持たせることが必要である。

委員
 小中連携について、本市では、来年4月に小中連携校を設置する予定である。その中で、各学年の接続を意識した9年間の接続を円滑に行っていきたい。例えば、小中のある校時の始業時を同じにすることで、小学校の教科担任制や小学校のクラブ活動と中学校の部活動の交流を図るなど、連携がしやすい雰囲気を作ることを考えている。

委員
 教科の連携については、指導内容を系統化し、どれだけ相互に関連があるかを検証することが必要である。そのことで、各教科でのつまづきがはっきりし、さらに全教科の連携を深めていくことができる。

委員
 学習スキルについても、今まで系統性が考慮されていなかったので、系統的に学ばせていくことが必要である。

委員
 コミュニケーション能力は、たとえば総合的な学習の時間で発表の仕方などを学ばせることで身に付けさせることができるが、その際に系統的に学ばせていかないと小学校でも中学校でも同じ段階を繰り返すばかりで上達に結びつかない。

委員
 すべての教科で国語力は重要であり、各教科でどれだけ国語力を指導できるかを検証し、見通しながら指導していくことが必要である。その際、何を重点的に学ばせるのか、国語力なのか、言葉力なのか、表現力なのかを考えることで具体的な学習スキルが見えてくるのではないか。

委員
 資料5の中の国語に関することについては、発声・発音・滑舌などの話すための課題を、音楽に関することについては、声を出して歌うという課題を検討課題に加えてほしい。

委員
 社会の近現代史の取扱いのところに、新聞を読むことや報道番組をみてディスカッションすることなどを加えて、学校で習う歴史教育と現代の毎日のニーズが結びつくことを実感させることが大切である。

委員
 各教育の負担を減らすためにも、また、各教員の知恵を活かすためにも、教員個々の指導で使った資料や道具のリスト、進行シナリオ、また、体験などを共有するシステムを作ることは文科省の役割だと考える。具体的にはデータベース化し、教員間で共有できるデータベースなどを検討すべきであり、これについても検討課題に加えてほしい。

委員
 資料5で体育のことが記載されていないのはなぜか。知・徳・体の中で体が一番大事なのではないか。また、芸術がこの程度の記載でよいか。文化的側面が少ないのではないか。

委員
 社会の変化に伴う課題への対応について、内容はよいのだが、性教育など各教科で重複しているものもあり、重複していることと、そうでないことを整理・統合すべきではないか。

委員
 体験については、強調しすぎると、現場が地域等に丸投げする危険性がある。教師の指導力向上につながらない場合もあり、厳密に検討する必要がある。

委員
 現場では、論理的思考力の育成とコミュニケーション能力の育成についての指導方法が分からない。国レベルで精力的に検討してほしい。また、これらの育成については、時間がかかるものであり、国語の内容を減らさないと育成は進まないという矛盾がある。

委員
 古典の暗唱などに取り組むとあるのだが、この古典とは何を意味するのか。

委員
 小学校と中学校の教員の相互交流とあるが、人事交流を意味するのではなく、話し合いをするようなことを想定しているのか。

委員
 小学校英語のところに異文化教育とあるが、何を意味するのか。

委員
 特別活動のところで、小学校のクラブ活動と中学校の部活動の違いは何なのか。

委員
 土曜日の活用について、学校週5日制の導入に際しては、様々なプログラムを準備し、選択させるという方向でスタートしたと思う。土曜日は、どういう時間でどういうことをさせるのかという位置付けを明らかにして、土曜日の活用を考えていく必要がある。その中で、社会人や退職者も大いに活用し、社会全体で子どもを育てていく必要がある。

委員
 企業では、CSRが重要である。企業活動すべてに法律が関連する。現在の道徳教育には法律が欠けているのではないかと思う。法律というものを中学校レベルから導入する必要がある。よって法律を「○○教育」のなかに入れるのではなく、道徳教育の一環として取り入れる必要がある。

委員
 古典とは古くからの文化遺産としての言葉の美しさを感動できる俳句や和歌、落語等を指す。低・中学年においてはというのは、高学年ではしないということではなく、低・中学年から始めようということを意味している。

委員
 異文化教育とは、以前、審議経過報告で外国語部会からの報告として出ていたが、英語圏としてスキル中心として学ぶのか、異文化に接するという方向で学ぶのか、どちらも重要であるが、小学校では特に異文化に接するという意味で日本語と異なる英語、あるいは日本文化と異なる外国の暮らしに接することが重要である。

委員
 小学校と中学校の教員の相互交流には2つの側面がある。1つ目は、中学校と小学校の教員がカリキュラムの実態や指導方針等の意見交換を行うこと、2つ目は、中学校の専門性の高い教員が小学校に教えに行くことにより交流を図ることであり、どちらも重要である。

委員
 小学校のクラブ活動は、特別活動であり、中学校の部活動は特別活動ではないところに違いがある。この実態をどう考えるかということ。部活動をどう位置付けていくのかについては、いろいろな意見がある。

委員
 法教育については、他の「○○教育」の中でも特別議論が集中したところである。道徳で重視することはもちろんだが、実際に自分たちでルールを話し合って作っていくとか、守っていくというようなことは、社会科や特別活動とも非常に密接な関係があり、そこで、扱っていく必要がある。

委員
 土曜日の活用については、家庭や地域において、自分の興味関心のあることに積極的に取り組むこと、あるいは自分にとって必要な補習に充てながら自己学習力を発揮する場として活用するということであり、そのためには、家庭や地域のサポートが必要であるということである。

事務局
 資料5は、小中学校部会での議論に関連する教科を中心に取り急ぎ整理させていただいたもので、体育については入っていないが、健やかな体を育む教育の在り方に関する専門部会において議論することとしており、別途報告させていただきたい。

事務局
 土曜日の活用については、「審議経過報告」での指摘に伴い、小・中学校部会において議論した。今後、各教科等専門部会での議論も踏まえ、教育課程部会でも議論していただきたいと考えている。

委員
 資料2P3について、小学校は、英語教育の充実とあり、中学校は外国語教育の改善とあるのはなぜか。

委員
 小学校英語においては異文化教育とあるが、この異文化教育とは新たな概念なのか。

事務局
 資料2は、小・中学校部会での議論を本部会に報告し、ご議論いただくための素材として作成したものである。

事務局
 「審議経過報告」においては小学校における英語教育の充実として整理されている。異文化教育という言葉については、小学校部会において意見が出されたものであるが「審議経過報告」にも、英語や国語を通して異文化に対する理解を深めるとある。

委員
 子どもたちが算数・理科等でつまづくところがどこにあるか。また、子どもたちの討論の質を上げるためにはどうするのかという研究が日本では活発でないようだが、どのような状況なのか。

委員
 教科のつまづきの研究は行われており、心理学系の専門家に依頼したらある程度のものが提示できると思うが、教科の系統・体系は学者によって異なる。

委員
 教科のつまづきについては、各教科ごとにある程度整理ができており、国立教育政策研究所などでも報告がなされている。また、討論については、心理学では、討議のスキルを細かく洗い出し、ある程度、系統立てて教えていく研究を行っている。

委員
 討論については、国語についての研究と心理学の研究がある。ただ、国語の分野ではマイナーな分野である。心理学における批判的思考力の研究は日本にも導入されてはいるがまだ学校における実践というレベルには達していない。

委員
 このような研究が学会の中でマイナーであるため、その重要性が学校現場の先生方のところまで下りていかないという状況にあるのではないか。

(4)続いて、事務局より教育基本法案及び全国学力・学習状況調査についての報告があり、委員より要望があった。


委員  競争テストでないため、教員や子どもたちに負担にならないように、あまり厳密に行う必要はない。

委員
 調査目的を逸脱しないようにしてほしい。国の教育水準、学校の教育条件の確保のため実施するということを踏まえ、ある県で公表し、ある県では公表しないということはないようにしていただきたい。

委員
 学習指導要領と学習到達度との乖離をなくすクリアなテストをしてほしい。

委員
 学習指導要領が望む学力水準がわかる方向性のあるものにしてほしい。

委員
 学力と条件整備がどのように関連しているのかが分かるようなものにしてほしい。

委員
 序列化や公表時に都道府県ごとに異なった方法をとることは別の競争を生むことになるので慎重に行ってほしい。

委員
 各自治体でも同様のテストを行っているため、教員や子ども達の負担にならないようにしてほしい。

(5)最後に事務局からの説明があり閉会となった。

お問合せ先

初等中等教育局教育課程課教育課程企画室

(初等中等教育局教育課程課教育課程企画室)

-- 登録:平成21年以前 --