資料7‐1 免許状更新講習プログラム開発委託事業の実施状況について
1.概要
平成21年4月から施行される教員免許更新制の円滑な実施に向けて、多様で質の高い講習プログラムが提供され、講習の修了認定や更新講習に係る諸手続等が円滑に実施されるよう、更新講習の実施に伴う諸課題について研究・検証を行い、その成果について全国の更新講習開設予定者へ普及しようとするもの。
(平成20年度予算事業(新規):予算額 3億5千万円)
2.実施大学・法人数
各国公私立大学等に対し、2月及び6月に公募を行い、合計で、104大学・法人を採択。
内訳
- 国立大学 51大学
- 公私立大学 43大学
- 指定教員養成機関・法人 10校・法人
3.事業実施スケジュール
- 第一次採択 4月9日
- 第二次採択 6月24日
- 事業報告書提出 9月30日
- 事業成果報告会 10月28日及び31日
4.免許状更新講習の具体例(平成20年度試行講習の例)
(1)教職についての省察並びに子どもの変化、教育政策の動向及び学校の内外における連携協力についての理解に関する事項
1.講習内容例
- 筑波大学
「変動する社会の学校と教師」、「開かれた学校と危機管理」、「子ども達の今」、「日本の教育はどう変わろうとしているか」を計12時間(土日曜日)で80名の受講者に講義・演習形態により開設。試験は論述形式及び択一式。
- 京都教育大学
受講者の教職キャリアを重要な講習資源ととらえ、自身の教職観や学校観を再構築し、あわせて職能上の課題への気づき及び具体化を促すとして計12時間(夏期休業期間)で100名の受講者に講義形態により開設。試験は論述形式。
- 武庫川女子大学
教師力のさらなる開発と向上を目標に、「教育改革の動向と課題」、「教職の省察と学習指導要領改訂の動向」、「発達理解・特別支援教育」、「カウンセリングマインド・スキルの基本」、「安全教育と危機対応の課題」を計12時間(夏期休業期間)で39名の受講者に講義・演習形態により開設。試験は論述形式。
2.出張講習開設例
- 北海道教育大学が稚内市で開設。
- 福島大学がいわき市で開設。
- 和歌山大学が新宮市で開設。
- 武庫川女子大学が猪名川町で開設。
- 琉球大学が宮古島市で開設。
(2)教科指導、生徒指導その他教育の充実に関する事項
1.講習内容例
- 東邦大学(教科専門に係る知識技能の修得に関する講習)
里山の生態系を計18時間(夏期休業期間)で19名の教諭を対象としてフィールドワーク形式により開設。試験は論述形式。
- 北海道大学(生徒指導に係る知識技能の修得に関する講習)
最新の生徒指導の理解を目指して児童生徒の体型の変化の現状とその原因、若者の自立支援について計6時間(夏期休業期間)で136名の教諭を対象として講義形式により開設。試験は論述形式。
- 広島大学(特別支援学校教員に係る知識技能の修得に関する講習)
特別支援教育制度、視覚障害、聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱、LD等、重複障害教育の理論と実際について計6時間(夏期休業期間)で126名(うち障害を有する者が5名)の教諭を対象として講義形式により開設。試験は論述形式。
- 東京女子医科大学(養護教諭に係る知識技能の修得に関する講習)
子どもの健康の現代的課題である生活習慣病や内分泌疾患についての知識を深め、さらに子どもの健康の保持増進のために研究倫理を含む実践的な研究方法のプロセスを計6時間(夏期休業期間)で70名の教諭、養護教諭を対象として講義・演習形態により開設。試験は論述形式。
2.出張講習開設例
- 岩手大学が花巻市で開設。
- 岐阜女子大学が高山市で開設。
- 京都ノートルダム女子大学が宮津市で開設。
- 鹿児島大学が奄美市で開設。