資料2 中央教育審議会 初等中等教育分科会 教員養成部会 (第51回) 議事要旨(案)

1.日時

 平成19年10月5日(金曜日) 15時~17時

2.場所

 KKRホテル東京 11階 「孔雀の間」

3.出席者

 梶田部会長、安彦委員、天笠委員、太田委員、狩野委員、川崎委員、川並委員、草野委員、佐々木委員、高倉委員、巽委員、田村委員、渡久山委員、永井委員、野村委員、平出委員、北條委員、宮ざき委員、村田委員、八尾坂委員、山極委員、山ざき委員、鷲山委員、渡辺委員

文部科学省関係者

 金森初等中等教育局長、坂田官房長、合田総括審議官、藤嶋政策評価審議官、布村審議官、前川審議官、大木教職員課長、宮内企画官 他

4.議事

(1)平成19年度教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について(諮問)

 標記の件について、諮問が行われた。

(2)教員免許更新制の運用方針について

 山極委員より資料6に基づき、教員免許更新制等ワーキンググループにおける検討経過に関する報告がなされ、質疑応答が行われた。主な発言内容は以下のとおり。

【委員】
 将来的に教職大学院の修了認定者も免除対象者に含めるべきではないか。

【事務局】
 教職大学院については、制度が完全にスタートしたわけでも、卒業生が出ているわけでもないという状況のため、今の案には入っていない。

【委員】
 修了認定試験の全国的な同一水準を維持できるのか。

【事務局】
 ばらつきがでた場合の対応を考える必要があるが、状況を調べながら、是正なり措置なりを講じていくという対応が必要になってくることも考えられる。また、運用してみた場合の事後評価等の結果をどのように活用していくかなどについては、制度の進めながら考えていかなければならない事柄と認識している。

【委員】
 講習の内容をみると、都道府県教育委員会でやるのは難しいと思われるものもある。開設者の絞込みが必要なのではないか。

【事務局】
 部分的な開設も可能としているので、様々な開設者が各自の得意分野を生かした講習を開設することにより質の高いものを目指している。

【委員】
 開設者は免許授与を行う大学が主体となるのは当然だと思うが、それ以外は講習に積極的にかかわっていく、あるいは協力をする、そういう団体として扱うことがむしろ適切なのではないか。

【事務局】
 免許に係るものである以上、課程認定大学が中心になるものと考えている。

【委員】
 現場の立場で考えると、大学だけではなくて、教育委員会でも講習があったほうが、いろいろ行きやすくてよいと思う。

【委員】
 今後、更新制のプログラム等をつくっていく中で、10年経験者研修との整理の検討の優先順位をあげてほしい。

【委員】
 地域ごとに相談し合い、ネットワークをつくって効果的な講習会をやるということも必要かと思う。

【委員】
 修了認定を複数の開設者が行うことにするのか、開設者は一つにして、いろいろな団体や講師を仲間に引き入れて一つの講習として修了認定を行うことにするのかという点については少し整理が必要である。

【委員】
 課程認定大学以外にいろいろなところで開設可能とすることもよいと思うが、質の問題があるので、きちんと認定する必要がある。

【委員】
 現職教員が有している既得権・期待権を制限することになるので、講習費用については、全面的に国なり都道府県が持つべきではないか。

【委員】
 指導できない校長・教頭がいることもあるので、講習の免除対象者になることを考えると、校長・教頭になる際に必ず指導できるかどうかをチェックした上で指導する立場に立たせてほしい。

【委員】
 深まりのある授業ができる教材解釈力のある教師をつくることがこの更新講習にあるならば、「教科指導、生徒指導その他教育内容の充実に関する事項」について、深まりあるいは広がりのあるものを期待したい。

(3)教員の資質向上に関する全般事項について

【委員】
 将来的には教員養成も6年制でやったほうがいい。ただし、すでに6年制で実施しているフィンランドには免許更新制がないので、もし6年制にするならば免許更新制は外すべき。

【委員】
 大学の質を上げるならば、大学の運営費交付金1パーセント減の効率化を見直す必要があるのではないか。

【委員】
 本当にゆとりのある研修を実施するためには、定数を改善することが非常に大事。

【委員】
 課程認定大学の水準を確保するためにも、課程認定大学の実地視察をより充実させていくことが求められる。

【委員】
 初任研が機能すれば4年制でもできると思うが、実際は指導教員も教える時間がなく、初任研があまり機能していない。この状況が続くならば、6年制にせざるをえない気もする。もしくは、4年制を出た後、すぐに現場に出すのではなく、1年間研修センターで研修を受けさせることでもいいかもしれない。

【委員】
 学校現場できちんとした教育活動、授業力、あるいは保護者対応といったような具体的な実践力がついてないことが一番問題。そこが担保できないならば、修士課程での養成も意味がない。

【委員】
 フィンランドのヘルシンキ大学のティーチャートレーニングスクールを見学したが、6年間で3ヶ月の教育実習をやっている。学校現場で教員としての基本的資質にかかわる研修を受けるという考え方だと思うが、このような仕組みをつくることが必要。

【委員】
 教育委員会では、修士課程卒業者の採用の必要性はあまり認められないとの声もある。6年制にするならば、修士課程のカリキュラムがいかに実践的指導能力を向上させる内容になるかということが決め手になるだろう。

5.閉会

お問合せ先

初等中等教育局教職員課

-- 登録:平成21年以前 --