以上のような学校教育や教員をめぐる現状、教員に求められる資質能力等を踏まえると、大学における教員養成と開放制の原則は、今後とも尊重することが適当であるが、同時に、これからの社会の進展や学校教育をめぐる状況の変化等に迅速かつ適切に対応できる教員を養成するため、教員養成・免許制度のリニューアルを図っていくことが必要である。
教員養成・免許制度の改革を図る場合、最も重要なのは、児童生徒や保護者はもとより、広く国民や社会から尊敬と信頼を得られる質の高い教員を養成・確保することである。教職は国民の尊敬と信頼の上に成り立つ職業であるが、現在、それが揺らぎつつある。今後、信頼され、安心して子どもを託すことのできる学校づくりを進めていくためには、何よりも教員自身が尊敬される存在とならなければいけない。
そのためには、一人一人の教員が、教職課程の履修や自己研鑽を通じて、教員たるにふさわしい資質能力を確実に身に付けることが基本であるが、同時に、教員免許状が教員に必要な資質能力を身につけたことを証明するものとして、適切に機能するよう改善を図る必要がある。このような視点に立って、教員養成・免許制度の改革を進める場合、具体的には次の3点が重要である。
一方、現在の学校教育や教員を取り巻く状況等を考慮すると、教員養成・免許制度の改革にあたっては、次のような点に留意することが必要である。
初等中等教育局教職員課
-- 登録:平成21年以前 --