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主な論点 |
主な意見 |
1.基本的な事項 |
1.今後の教員養成の在り方 |
- 今の4年制が良いのか、6年制が良いのかを論じなければならないが、当面の審議事項を踏まえると、現行制度を前提に考えるのが実際的。
- 専修免許状が十分活用されていない中で、6年制を前提に議論するのは非現実的。
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2.教員養成における専門職大学院の在り方 |
1.専門職大学院の役割・位置づけ |
- 専門職大学院は、少数の高度な専門性を有する教員を養成するためのものなのか、現職教員が現場の課題に対応するためのものなのか。
- 専門職大学院は、管理職やマスターティーチャーを養成し、資格を付与するなど、教職のキャリアをシステム化するものとして位置づけるべき。
- 校長のリーダーシップやマネジメント等は極めて大切であり、専門職大学院が一つの提起となるのではないか。
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2.既存の教員養成系大学・学部・大学院との関係 |
- 国立大学の教員養成学部の大学院教育をきちんと検証した上で、専門職大学院との違い等について、検討することが必要。新教育大学の見直しも必要。
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3.専門職大学院の制度設計 |
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ア)教育内容・方法 |
- 教職課程においては、実習や学校以外の体験もできるようにすべき。
- 校長、教頭、指導主事などが全体の教育課程や組織のマネジメント等の専門性を付加できるようなものとすべき。
- 体験に基づいた問題解決能力を身に付けた人が教えるようにすべき。
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イ)教員免許状 |
- 専門職大学院修了相当の免許状を授与することは当然である。
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ウ)入学資格 |
- 工学部や農学部の出身者にも門戸を開き、実践力のある大学院をつくることが必要。
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エ)修了者の処遇 |
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3.教員免許制度の改革・とりわけ教員免許更新制の導入について |
1.教員免許更新制を含む教員免許制度の改革の必要性 |
- 教員としての適格性、専門性、信頼性の確保が免許制度全体における大きな問題であり、更新制もこの観点から議論することが必要。
- 養成・採用・研修の中で、更新制がどのような位置づけとなるのかを議論すべき。
- 更新制だけでなく、免許制度の抜本的な改革も視野に入れた検討が必要。
- 抜本的な免許制度の改革は現実的でなく、現行制度の中で考えていくことが必要。
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2.教員免許更新制の導入の意義及び位置づけ |
- 現行の免許制度では上進制度が取られており、これとの関係で更新制にどのようなメリットがあり、どうすれば機能するのかを議論すべき。
- 更新制は、今の評価や分限に関する取組みにさらにメリハリをつけていく上で、良い方向に機能するならば、検討の価値はある。
- 更新制は、不適格教員の排除ではなく、キャリアの中の節目節目で、専門性を高めていくためのものとすべき。
- 教員は、教職経験を積むことで新たな課題やニーズが出てくるので、これに対応する更新制が必要。
- 更新制は、教員の自覚を高め、自己啓発を促すという意味もあるが、排除の論理が不可欠。
- 今の分限制度など公務員法制との関係について整理することが必要。
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3.教員免許更新制の制度設計 |
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ア)教員免許状の授与の仕組み |
- 大学の教職課程は単位認定をするだけとし、採用選考試験に合格し、1年間の条件附採用期間を経ることで、免許状を与えるという形にすべき。
- 1~2年の仮免許状の期間を設けることが考えられる。
- 最初は全て仮免許状とし、2~3年の条件附採用期間を経た後に、パーマネントの免許状を授与する仕組みがうまく機能するのではないか。
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イ)更新時の判定方法等 |
- 教科の指導力以上に大切なのは、児童生徒の扱いができるかであり、ペーパーテストでどこまで見ることができるか疑問。
- 管理職の判定やペーパーテストで基準以下の人を絞り、その人を対象に教員や子どもの目で評価するという2段階の判定とすることも考えられるのではないか。
- 米国の更新制においては、ペーパーテストで判断するのではなく、専門性を高めるような研修を課している。
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ウ)いわゆるペーパーティーチャーの取扱い |
- ペーパーティーチャーの免許状について、終身有効とするのは問題。
- ペーパーティーチャーについては、免許状が自動的に失効するような仕組みが必要。
- 毎年20万人の免許状取得者を対象にペーパーテストを行うことができるのか。
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エ)免許状と処遇との関係 |
- 専修免許状を取得しなければ教頭や指導主事などになれないという方向を示すべき。
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4.10年経験者研修等との関係 |
- 更新制の代わりとしての10年経験者研修の意義・目的について理解されていない。更新制と研修との乖離が出ている中で、両者の関係について吟味することが必要。
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