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教員養成部会(第95回) 議事録

1.日時

平成29年1月17日(火曜日)13時00分~15時00分

2.場所

文部科学省 第二講堂(旧文部省庁舎6階)

東京都千代田区霞ヶ関3-2-2

3.議題

  1. 教職員定数に関する平成29年度予算案について(報告)
  2. 学習指導要領改訂の動向について(報告)
  3. 改正教育公務員特例法への対応について
  4. 意見交換
  5. その他

4.議事録



【小原部会長】 それでは、時間となりましたので、ただいまから第95回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会を開催いたします。


本日は、御多忙の中、御出席いただきましてありがとうございます。


それでは、事務局より、本日の配付資料の確認をお願いいたします。


【大江教職員課補佐】 失礼いたします。それでは、資料の確認をさせていただきます。


上から順に、座席表、それから、議事次第の次に、資料1といたしまして、次世代の学校指導体制教科のための教職員定数の充実という資料、資料2-1といたしまして、学習指導要領等の改善及び必要な方策等について、答申の概要でございます。資料2-2として、答申そのもの、ファイルとじのものでございます。それから、資料3-1から3-5まででございますけれども、先般改正されました教育公務員特例法の改正の関係で、本日御議論いただきます指針に関する資料、3-1から5までございます。資料4といたしまして、今後のスケジュールの予定となっております。


以上でございます。過不足等ございましたら、お近くの事務職員までお申し付けいただければと存じます。


なお、先ほど、机上に配付しております資料2-2のファイルでございますけれども、会議終了後に事務局が回収させていただきますので、お持ち帰りにならないようにお願いしたいと存じます。


以上でございます。


【小原部会長】 本日の会議の進め方ですが、議事の1から3について、事務局から報告、説明いただきます。質疑応答については、これらの報告、説明の後、それぞれ行いたいと考えております。


それでは、議事1に入ります。事務局から、教職員定数に関する平成29年度の教員関係の予算案について、報告をお願いいたします。


【樫原財務課補佐】 よろしくお願いいたします。初等中等教育局財務課の樫原でございます。よろしくお願いいたします。


資料1の1枚の資料をご覧いただければと思います。こちらに次世代の学校指導体制の強化のための教職員定数の充実ということで書かせていただいております。平成29年度の教職員定数の予算案について御説明をさせていただきます。


今回の教職員の定数の一番大きなポイントとしては、加配定数が6万人ぐらいおりますが、このうち約3割について、基礎定数化、具体的に言いますと児童生徒数等に応じた数に移行していくということとしております。


基礎定数は法律によって手当をすることになりますので、今通常国会に義務標準法の改正法案を提出させていただく予定でございます。今後10年間かけて改善することになりますが、具体的な効果としましては、地方自治体が加配定数だと予算が決まらない限り、どれぐらい採用していいか分からないという実態があったものを、今回、基礎定数化という予見可能性の高い姿にしたものです。これによって教職員の安定的・計画的な採用・研修・配置に寄与するという点と、この後に説明させていただきますが、発達障害等の児童生徒への通級による指導、あるいは日本語能力に課題のある児童生徒への指導、そして、教員の「質」の向上により必要な研修体制といった部分が充実するということになります。


内訳ですが、黄色の欄のところをご覧ください。まず、基礎定数の増が平成29年度で473人の増ということになっております。


具体的な内容ですが、まずは通級による指導の充実につきましては、602人の増ということになっております。実際、今、国の加配定数と通級指導を受けている児童生徒の割合でいきますと、推計ではありますが、1対16.5ぐらいになっているところであります。これを10年掛けて改善しまして、1対13の割合で措置するということになります。


さらに、これに加えて、僻地や通級指導対象の児童生徒の少ない障害種、具体的に言いますと、弱視、難聴や肢体不自由といった部分への対応のため、加配については、約1割残すといったことになっております。これによって、大体1対13より、更に良い割合で通級指導ができるということになります。


この関連としまして、基礎定数化に伴う政策減としまして、一部の都道府県で特別支援学級の割合が比較的高く、通級が余り行われてこなかったところがございました。こうした部分が、通級指導の部分が安定的に措置できることによって、特別支援学級に行っていたお子さんが、一部通級に移行するということを見越してのマイナス150人というものが立っております。


2点目ですけれども、外国人児童生徒等指導の充実ということで、こちらは47人の増でございます。こちらについては、「外国人児童生徒等」と書いておりますが、実際には国籍によらず、日本国籍であっても、日本語能力に課題のあるお子さんも対象に入ってくるところです。実際、今、国加配との関係で言うと、大体1対21.5の割合でございますが、これを10年かけて、1対18の割合に改善するということでございます。


それに加えて、外国人児童については、集中しているところと散在しているところがございまして、散在しているところの対応としまして、加配定数の一部を残すということで、今、1,410人のうちの1割ですので、141人程度は加配として残るということになります。


それから、初任者研修の充実ですけれども、これがプラス75人ということでございます。今まで、加配についてはずっと数字が変わらない一方で、初任者の数が非常に増えてきたということで、実際には国の加配と初任研対象教員の割合は、大体1対7.1となっていたところです。今回、それについて、10年かけて、1対6の割合まで改善する予定でございます。


最後、4点目ですけれども、指導方法工夫改善加配の一部を基礎定数化するということで、こちらがマイナス101人となっております。現在、指導方法工夫改善は、チームティーチングですとか、少人数・習熟別指導ですとか、場合によっては地方独自の少人数学級などに使われている部分がございます。こちらについては、約4万1,000人の加配のうち、9,500人を基礎定数に組み入れたいと考えております。平成28年度ベースで9,500人をそのまま基礎の方に組み入れるため、少子化の影響がございまして、基礎の部分は若干減るため、これでマイナス101人ということになっております。


次に、右側をご覧いただければと思います。右側、加配定数ですが、こちらは政策目的や各学校が個々に抱える課題等を踏まえて配分する定数であり、平成29年度で395人の改善ということになっております。


具体的な内訳としては、児童生徒支援でいじめ・不登校への対応で25人。そして、貧困等に起因する学力課題の解消ですが、こちらについては50人。それから、統合校・小規模校への支援ということで、合わせて75人となっております。


そのほかに、「アクティブ・ラーニング」の視点からの授業改善、これは、研究・研修の観点ですけれども、これがプラス10人と、研究の観点から既存の研修等定数の枠内で「先導的実践研究加配」というものを50人程度措置することになっております。こちらについては、地方独自の創意工夫ある取組をやられる自治体に対して加配をしていくと考えております。


それから、養護教諭10名、栄養教諭10名、そして、事務局職員につきましては50名でございます。それから、小学校の専科指導につきましては、165名ということで、こちらの加配の増ということになっております。


トータル、基礎定数、加配定数を合わせて868人の増でございます。その後、少子化等の影響がございますので、その部分で定数が4,150人減るというところでございます。


それから、給与の関係ですけれども、給与につきましては、土日の部活動の適正化に向けた取組を進めながら、今、部活動手当は4時間程度で3,000円というのが義務教育費国庫負担金の算定の根拠になっております。この算定根拠たる部分を3,600円に改善したいと考えております。これに合わせまして、対外運動競技引率手当ですとか、修学旅行のときの引率についても、同程度の割合で上げるということになっております。


一方で、一番上のグレーの部分を見ていただければと思います。グレーの部分の括弧書きのところで、真ん中ほどに、部活動運営適正化による部活動手当の減ということで、これがマイナス3億円ということになっておりまして、規模で言いますと、4分の3ぐらいとなっております。このような部分で給与の関係は変わるということです。

そのほか、教職員の若返りによる給与減とか、人事院勧告の反映による給与の増とか、その部分を含めまして、予算総額は1兆5,248億円、対前年度22億円の減となっているところです。


以上です。


【小原部会長】 ただいまの事務局からの報告について、何か御質問がございましたら、お願いいたします。

はい、松岡委員、お願いします。


【松岡委員】 済みません。ただいまの御説明で、加配定数の一番下段の小学校専科指導の充実というところの御説明。これは、英語と考えてよろしいんでしょうか。それとも他の専科も含めてというお考えでしょうか。


【樫原財務課補佐】 こちらの加配につきましては、特に教科は限定しておりません。ただ、当然、小学校の英語の教科化というところを念頭に置きながら、増にはなっておりますが、実際には英語以外にも理科や体育ですとか、最近、専科の需要が多くなっているところもございますので、そういった部分も幅広く含めて使える加配でございます。


【松岡委員】 ありがとうございました。


【小原部会長】 そのほか、安藤委員、お願いします。


【安藤委員】 交通事情で遅れまして、申し訳ありません。

聞き逃したところがあるかもしれないのですが、通級による指導のところで質問です。大変有り難いことだと思っています。今後、インクルーシブ教育が進められるに当たって、通級の役割が非常に大きなものになると思うので、大変有り難いことです。


この特別支援学級から通級による指導への移行というところで気になることは、現行ですと、特別支援学級の役割と、通級による指導の役割が明確にされていない現場も多々見受けられ、その辺の役割の明確化、つまり目的が違うということをはっきりさせることと、それに付随して、対象児もきちんと分けていくような仕組みはどう作られるのかというのが気になるところです。少し教えていただきたく思います。


【樫原財務課補佐】 ありがとうございます。この点につきましても、私たちは同様の考えを持っておりまして、確かに自治体によって県別の状況を見ていますと、県によっては通級指導と特別支援学級をバランスよくやっているところもあれば、地域の事情などもあって、なかなか通級を開設できず、どうしても特別支援学級に入れてしまうという傾向があるという話も伺っております。そういったところを、正に基礎定数になりますので、通級指導が受けられないお子さんがいないように増やしていきます。その際に、基準の設定につきましても、今、自治体のヒアリングをさせていただいておりますが、大体の自治体は、教育支援委員会を掛けながら、正に判断基準を明確にしながらやっているというところですが。そうした取組を一層進めるよう、今回、法改正したときの通知の中でも伝え、各教育委員会には指導、助言してまいりたいと考えております。


【安藤委員】 よろしくお願いします。


1点、教員の研修の充実というのはどこでも言われますが、特に、通級を作っても、養成が進んでいないというところが、また1つネックなので、是非その辺も相互の関連を持たせて、お含みおきいただければと思います。よろしくお願いします。


【樫原財務課補佐】 はい。

【小原部会長】 よろしいですか。


それでは、議事の2に入ります。事務局から、学習指導要領改訂の動向について、報告をお願いします。


【石田教育課程課専門官】 教育課程課の石田と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。


私からは、学習指導要領等の改訂の動向につきまして、中教審、先般12月に答申を頂戴しておりますが、その答申の内容を中心に御報告を申し上げたいと思います。

お手元の机上資料、資料2-2として、黄色のファイルをお配りしております。これが答申でございます。答申全体について御報告を申し上げますと、相当時間が掛かってしまいますので、大変恐縮でございますが、本日は資料2-1として概要をお配りしておりますので、こちらに基づきまして御報告を申し上げたいと思います。お手元に御用意いただければと思います。


まず、学習指導要領等改訂に係る検討の経過、あるいはスケジュールということでございます。1ページ目でございます。教育課程部会におきましては、平成26年11月に文部科学大臣から諮問を申し上げまして、無藤部会長をはじめ、本部会の先生方、たくさん御参加いただきまして、500名近い専門家の知見を結集いただきながら、約200回、400時間を超える精力的な御検討を頂いたところでございます。


昨年8月に審議のまとめをお取りまとめいただき、その後、審議のまとめに対する関係団体からのヒアリング、これが50団体、パブリックコメントによる国民、一般からの御意見が3,000件程度ございました。そういったところでの御指摘も踏まえ、さらなる検討を頂き、昨年12月に中央教育審議会より机上にお配りしております資料2-2という形で、答申を文部科学大臣に頂戴したということでございます。

本答申を踏まえまして、このスケジュールにございますように、文部科学省といたしましては、年度内に幼稚園、小学校及び中学校の学習指導要領等を改訂し、来年度中に高等学校学習指導要領の改訂、そして、平成30年度からは幼稚園教育要領を、平成32年度からは小学校学習指導要領を、平成33年度からは中学校学習指導要領をそれぞれ全面実施いたしまして、平成34年度の入学生から高等学校につきましては、学年進行で新学習指導要領を実施していくというスケジュールで考えているところでございます。


1ページめくっていただきまして、裏に2ページ、目次がございます。答申の全体構成について、御報告を申し上げたいと思います。


答申でございますが、第1部、第2部と大きく分かれておりまして、第1部は、学習指導要領の改訂の基本的な方向性ということをお示しいただきまして、右手にございます第2部では、その基本的な方向性を受けまして、各学校段階、各教科等において、どういう改訂をしていくのかという具体的な方向性をお示しいただいているところでございます。


特に第1部のところ、「2030年」とございますけれども、これまでの学習指導要領の経緯と子供たちの現状を踏まえた上で、次期学習指導要領に基づいて学校教育を受ける子供たちが社会に出て活躍することになる2030年以降の社会を見通して、生きる力の育成に向けた教育課程の課題でありますとか、社会に開かれた教育課程の実現に向けた学習指導要領の改善の方向性を明らかにしていただいているところでございます。


また、第5章以下の章立てにもございますように、これまでの学習指導要領の改善の議論というのは、ともすれば時代の変化に応じながら、何を教えるべきかというところが中心でございましたけれども、今回はそこから一歩進んで、何ができるようになるか、何を学ぶか、どのように学ぶかを一体として考える、正に子供たちの学びそのものについて、御議論を頂戴いたしました。


さらに、子供たちの学びを支える視点として、子供一人一人の発達をどのように支援するか。実施するために何が必要かということについても議論を深めていただき、それらを答申の章立てにそれぞれ反映いただいているところでございます。


それでは、こちらの答申の概要につきまして、3ページ以降に沿って、概略を御報告申し上げたいと思います。御報告を申し上げるところには下線を付しておりますので、そちらを適宜御参照いただければと思います。


3ページ目の上の段、「前回改訂までの経緯」にございますように、現行の学習指導要領は、知識基盤社会でますます重要になる子供たちの「生きる力」をバランスよく育む観点から、「ゆとり」か「詰め込み」かといった二項対立を乗り越えまして、基礎的な知識及び技能、思考力、判断力、表現力等、主体的に学習に取り組む態度という学力の三要素のバランスの取れた育成を重視しております。また、それに伴いまして、教育目標や内容が見直されますとともに、習得・活用・探求という学びの過程の中で、言語活動や体験活動を重視することとされ、そのために必要な授業時数も確保されたわけでございますけれども、今回の改訂の御議論は、このような現行の学習指導要領の枠組み、あるいはそれに基づくこの10年間の学校の先生方の取組の実績の上に、子供たちの知識の理解の質を高めていくということに真正面から取り組もうというところで御議論を頂戴したわけでございます。


「子供たちの現状と課題」ということでございますが、子供たちの学力は、国内外の学力調査の結果によりますれば、近年改善傾向にある一方で、情報化の進展に伴いまして、子供を取り巻く情報環境が変化する中で、視覚的な情報と言葉の結び付きが希薄になり、知覚した情報の意味を吟味したり、文章の構成や内容を的確に捉えたりして、文章を読み解くことが少なくなっていること。教科書の文章を読み解けていないとの調査結果があることなど、読解力に関する課題等も指摘されているところでございます。


また、豊かな心や人間性を育んでいく観点からは、子供たちが様々な体験活動を通じて、生命の有限性や自然の大切さ、自分の価値を認識しつつ他者と協働することの重要性などを実感し、理解できるようにする機会や、文化と芸術を体験して感性を高めたりする機会が限られているといった現状の指摘もあるわけでございます。


こういった現状の指摘に加えて、4ページをおめくりいただきますと、第2章ということでございます。「2030年の社会と子供たちの未来」ということでございます。こちらにつきましては、とりわけ第4次産業革命とも言われます進化した人工知能が様々な判断を行ったり、身近な物の働きがインターネット経由で最適化されたりするなど、そういった時代の到来が、社会や生活を大きく変えていくとの予測がなされていること。


しかしながら、いかに進化した人工知能でありましても、それが行っているのは与えられた目的の中での処理でありますけれども、人間は感性を豊かに働かせながら、どのような未来を創っていくのか、どのように社会や人生をよりよいものにしていくのかという目的を自ら考え出すことができる。このような必要な力が大切だということでございますけれども、こうした力は、4ページの下段にございますように、これまでの学校教育で育まれてきたものと全く新しい力ということではなく、5ページに移りまして、学校教育が長年その育成を目指してきた「生きる力」でありまして、そのような力を育んできた我が国の教育の強みを発揮することが、まさに求められているといった御指摘を頂戴しております。


第3章でございます。2といたしまして、こうした「『生きる力』の育成に向けた教育課程の課題」をお示しいただいております。現行学習指導要領の課題ということでございますが、5ページの一番下の行からお示しいただいております。現行学習指導要領は、各教科等において「教員が何を教えるか」という観点を中心に組み立てられており、6ページにいきまして、一つ一つの学びが何のためか、どのような力を育むものかは明確ではない。このことが、各教科等の縦割りを超えた指導改善の工夫や、指導の目的を「何を知っているか」にとどまらず「何ができるようになるか」に発展させることを妨げている背景ではないかといった御指摘を頂戴しております。


このような課題を踏まえて、6ページ下段からの第4章では、そうした課題を踏まえたときに、学習指導要領等の枠組みの改善と「社会に開かれた教育課程」の実現ということで、御指摘を頂戴しております。答申では、6ページの下段から7ページの上段に掛けて、1から3ということで、「社会に開かれた教育課程」の実現に向けて、重要な視点を3つ整理いただいております。本日、御報告している文脈で申し上げますと、その中の2つ目、7ページ上段にございますように、これからの社会を創り出していく子供たちが、社会や世界に向き合い関わり合い、自らの人生を切り開いていくために求められる資質・能力とは何かを、教育課程において明確化し育んでいくことが重要であり、このような視点から、学習指導要領の改善の方向性を、2の「学習指導要領等の改善の方向性」という形でお示しいただいております。

(1)(2)(3)ということで、3点お示し頂戴しておりますけれども、(1)の「学習指導要領等の枠組みの見直し」としましては、以下に掲げます1から6と、この6点にわたって学習指導要領等の枠組みを見直すことの御提言を頂戴しております。それぞれ6点につきましては、実は、第5章以下の5章、6章、7章、8章、9章、10章と、この6章にわたって、6点それぞれに御提言を頂戴しておりますので、後ほど御報告を申し上げます。


(2)でございます。「教育課程を軸に学校教育の改善・充実の好循環を生み出す『カリキュラム・マネジメント』の実現」といたしまして、1から3の3つの側面から「カリキュラム・マネジメント」を精緻に捉えていこうという御提言を頂戴しております。


あとは3点目でございますが、8ページにまいりまして、「『主体的・対話的で深い学び』の実現」ということで、「アクティブ・ラーニング」の視点からの授業改善ということで御提言を頂戴しております。


以下、第5章以降に具体的な提言を頂いておりますので、こちらも概略で恐縮でございますが、御報告を申し上げます。


第5章、「何ができるようになるか」というところでございますが、特に2の「資質・能力の三つの柱に基づく教育課程の枠組みの整理」といたしまして、今回は1「何を理解しているか、何ができるか(生きて働く『知識・技能』の習得)」、2「理解していること・できることをどう使うか(未知の状況にも対応できる『思考力・判断力・表現力等』の育成)」、3「どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか(学びを人生や社会に生かそうとする『学びに向かう力・人間性等』の涵養)」ということで、「知識・技能」、「思考力・判断力・表現力等」、そして「学びに向かう力・人間性等」の3つの柱に沿って、各教科等の目標や内容の再整理を頂戴したところでございます。


また、3のところ、2つ目のポチにございますが、更に併せまして、各教科等を学ぶ本質的な意義の中核をなすのが、各教科ならではの物の「見方・考え方」であり、教科等の教育と社会をつなぐものであること。子供たちが学習や人生において「見方・考え方」を自在に働かせるようにすることにこそ、教員の専門性が発揮されることが求められるといった整理を頂戴しております。


さらには、4といたしまして、全ての学習の基盤となる教科横断的な資質・能力として、言語能力や情報活用能力などを各学校段階を通じて体系的に育んでいくことや、9ページにございますように、「健康・安全・職に関する力」、あるいは主権者に関する力など、現代的な諸課題に対応して求められる資質・能力を育成することの重要性についても、御指摘を頂戴しております。


第6章、「何を学ぶか」の観点でございます。学びの質と量の関係について、御提言を頂戴しております。様々な資質・能力は、教科等の学習から離れて単独に育成されるものではなく、関連が深い教科等の内容事項と関連付けながら育まれるものであり、資質・能力の育成には知識の質や量が重要であること。こうした考えに基づき、今回の改訂は、学びの質と量を重視するものであって、学習内容の削減を行うことは適当ではないといった御指摘を頂戴しているところでございます。


さらに、第7章、「どのように学ぶか」の観点でございます。10ページにいっていただきまして、上段の下線に示しますとおり、授業改善の取組に関わりまして、特に小・中学校では、多くの関係者による授業改善の実践が図られてきている一方で、高等学校、特に普通科におきまして、自らの人生や社会の在り方を見据えてどのような力を主体的に育むかよりも、大学入学者選抜に向けた対策が学習の動機付けとなりがちであることが課題となっていること。また、このため、小・中学校では浮き足立つことなく、授業改善の取組を着実に進めながら、高等学校におきましては、そうした義務教育までの成果を確実に受け継ぎまして、一人一人に育まれた力を更に発展・向上させることを求めております。


また、同じページにございますように、「主体的・対話的で深い学び」の実現とは、特定の指導方法のことでも、学校教育における教員の意図性を否定することでもなく、教員が教えることにしっかりと関わりながら、子供たちに求められる資質・能力を育むために必要な学びの在り方を絶え間なく考え、授業の工夫・改善を重ねていくことであるという御指摘を頂戴しております。


その上で、主体的な学び、対話的な学び、深い学びの実現に向けた授業改善の視点を、下にございます1から3の視点に沿って、御指摘を頂戴しております。


また、更に「アクティブ・ラーニング」の視点からの授業改善につきましては、幾つかの留意点をお示しいただいております。具体的には、まずは10ページ下段にお示ししておりますように、国語や各教科等における言語活動や社会科において課題を追究し解決する活動、理科において観察・実験を通じて課題を探求する学習、あるいは体育、美術における活動など、「アクティブ・ラーニング」の視点からの授業改善については、これまでも充実が図られてきた、こうした時間を更に改善・充実させていくための視点でありまして、今までの授業時間とは別に新たな時間を確保するものではなく、現在既に行われている活動を「主体的・対話的で深い学び」の視点から改善することが求められていること。


また、11ページ上段にございますように、「主体的・対話的で深い学び」は、毎時間の1単位時間の授業の中で全てを実現するというものではなく、単元や題材のまとまりの中で実現されていくことが求められていること。また、「主体的・対話的で深い学び」の具体的な在り方は、発達の段階や子供の学習課題等に応じて様々であり、基礎的・基本的な知識・技能の習得に課題が見られる場合には、子供の学びを深めたり、あるいは主体性を引き出したりといった工夫を重ねながら、知識・技能の確実な習得が図られることが求められることといったことを留意点としてお示しいただいております。


また、第8章、「子供一人一人の発達をどのように支援するか」という点では、子供の発達を踏まえた指導ということで、学習活動や学校生活の基盤となる学級経営の充実、学習指導と生徒指導の充実、キャリア教育、個に応じた指導、12ページにまいりまして、5としまして、教育課程全体を通じたインクルーシブ教育システムの構築を目指す特別支援教育の充実、また、子供の日本語の能力に応じた支援の充実といったそれぞれの事項について、具体的な改善方策をお示しいただいているところでございます。


あと、12ページ、第9章、「何が身に付いたか」、学習評価といった観点からは、小・中・高等学校の各教科を通じて、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点による観点別評価を実施する旨の提言を頂戴しております。


また、第10章でございます。13ページからは、「実施するために何が必要か」という観点で、学習指導要領等の理念を実現するために必要な方策をお示しいただいております。


まず、「『次世代の学校・地域』創生プランとの連携」ということで、この教員養成部会で御議論を頂戴しております、教員の資質・能力の向上を目指すということ。あとは、「チームとしての学校」の実現、地域と学校の連携・協働といった制度改革の取組と軌を一にしながら教育課程の改善を進めていく必要があるということの御指摘を頂戴しております。


また、「教員の資質・能力の向上」ということで、教科等の枠を越えた校内の研修体制の一層の充実でありますとか、今回、この後、御議論を頂戴しますけれども、教育委員会と大学等との協議の場の設置や教員に求められる能力を明確化する教員育成指標とそれを踏まえた研修計画の策定といった御指摘を頂戴している。こういったところと教育課程の改善ということを関連付けていくということ。


また、「指導体制の整備・充実」ということでは、先ほど財務課から御報告がございましたけれども、必要な教職員定数の拡充をしっかり図っていくこと。また、教育委員会における指導担当部課長や指導主事等の力量の向上の研修の部分。また、14ページにまいりまして、独立行政法人教員研修センター、これは4月から「独立行政法人教職員支援機構」ということでございます。そうしたところの機能強化を図っていくというところについても、御提言を頂戴しているところでございます。


このほか、学校現場の業務の適正化、教科書を含めた教材や教育環境の整備・充実、家庭・地域との連携・協働などに向けた方策等、それぞれ学習指導要領の趣旨を実現するための具体的な方策の御指摘を頂戴しているところでございます。


時間の関係上、本日の御報告は第1部のみとさせていただきますけれども、第2部以降におきましても、第1部において示されました指導要領の改訂の基本的な方向性に基づきまして、各学校段階、各教科とは別に改訂の具体的な方向性について御提言を頂戴しているところでございます。


冒頭申し上げましたように、本答申を踏まえまして、本年度中に幼稚園、小・中学校の学習指導要領の改訂、また、これら新しい学習指導要領の実施にとって必要な条件整備を関係課とも連携しながら、しっかりと取り組んでまいりたいと考えているところでございます。


御報告は以上でございます。


【小原部会長】 ただいまの事務局からの報告について、何か質問はございませんでしょうか。


安藤委員、お願いします。


【安藤委員】 スケジュールのことでお聞きしたいんですが、特別支援学校の学習指導要領は、どのようなスケジュールで動くんでしょうか。


【石田教育課程課専門官】 まだ部内で検討中でございますけれども、通常であれば、特別支援学校の学習指導要領につきましては、小・中学校が改訂された翌年度の高等学校の学習指導要領の改訂と同時期でございました。今回、特に学びの連続性という観点も踏まえまして、なるべく早く特別支援学校の学習指導要領につきましても、お示ししていこうということで検討を進めているところでございます。まだ、具体的なスケジュールについては申し上げる状況ではございませんが、そうした中で検討しております。


【安藤委員】 申し添えると、特別支援学校の指導要領は、小・中・高の学習指導要領の中にあります、通級による指導と特別支援学級というものを設置した場合に、特別な教育課程を編成する上での参考として用いると書いてあります。特に、これからは枠組みがかなり変わっていくと思うので、特別支援学校の学習指導要領の改訂に当たっては、形の上でかなり大きな変革をしていかないと、枠組みを変えていかないと、有効には活用できないのではないかと思います。ですから、是非早急にやるということと、ほかの学習指導要領との関連性を十分に持たせるという2つをお含みおきいただければと思います。


【石田教育課程課専門官】 はい、ありがとうございます。


【小原部会長】 よろしいですか。


それでは、議事の3に入ります。事務局から、改正教育公務員特例法への対応について、説明をお願いいたします。


【大江教職員課補佐】 失礼いたします。昨年の11月18日に改訂されました教育公務員特例法の規定に基づきまして、文部科学大臣が策定することとなります、公立の小学校等の校長及び教員としての資質の向上に関する資料の策定に関する指針、昨年おまとめいただきました答申の中で、国が策定する大綱的な指針と表現していただきましたけれども、そちらの素案につきまして、事務局で策定させていただきましたので、御説明を差し上げたいと思います。


資料3-1から3-5の一連の資料で御説明させていただきたいと思います。大変恐縮でございますが、まず資料3-2をごらんいただきたいと存じます。前回の養成部会でも御説明を差し上げましたけれども、改めまして、今般改正をいたしました教特法の一部改正について、概要を御説明申し上げたいと思います。


ポンチ絵の中央部分、「新たなスキーム」というところをごらんいただきたいと存じます。今般、新たな改正によりまして、教員等の任命権者である教育委員会が大学等と協議をいたしまして、「資質の向上に関する指標」というものを策定していく。その際に、今般、新たな規定でございますけれども、文部科学大臣が指針を策定し、それを参酌して、「資質の向上に関する指標」を策定する。また、この指標を踏まえまして、教員研修計画に落とし込んでいくという新たなスキームが、今般、盛り込まれたところでございます。


大変恐縮でございます。資料3-4という資料がございます。今般の教育公務員特例法の改正で新たに加わった条文の抜粋でございます。1ページ目に、第22条の2というところで、「校長及び教員としての資質の向上に関する指標の策定に関する指針」という条項がございます。こちらで「文部科学大臣は、公立の小学校等の校長及び教員の計画的かつ効果的な資質の向上を図るため、次条第1項に規定する指標の策定に関する指針を定めなければならない」となっております。


そして、第2項でございますけれども、「指針においては、次に掲げる事項を定めるものとする」ということで、法律上、この3号立ての事項について、記さなければいけないこととなっております。すなわち、第1号といたしまして、「公立の小学校等の校長及び教員の資質の向上に関する基本的な事項」、第2号といたしまして、「次条第1項に規定する指標の内容に関する事項」、それから、第3といたしまして、「その他公立の小学校等の校長及び教員の資質の向上を図るに際し配慮すべき事項」という3号立てになっております。


さらに、資料が飛んでしまって恐縮でございますが、資料3-5をごらんいただきたいと存じます。こちらも前回の部会において御紹介を差し上げましたけれども、今般の法改正に当たる国会の審議の中で、審議の最後に附帯決議として衆議院、参議院両方で附帯された決議でございます。


恐縮でございます。ページ番号が付いておりませんけれども、2ページ目をお開きいただきまして、参議院の文教委員会の附帯決議をごらんいただきたいと存じます。こちらは指標、あるいは指針の関係で、国会から決議を頂きました関係で、1、2、3という部分をごらんいただきたいと思います。


まず1でございますけれども、「文部科学大臣が策定する指針については、教育委員会等が地域の実情に合わせた指標を自主的・自律的に定めるための大綱的な内容のものとし、地域や学校現場に対する押し付けにならないようにすること」ということでございます。


2といたしまして、「教育委員会等が策定する指標については、画一的な教員像を求めるものではなく、全教員に求められる基礎的、基本的な資質能力を確保し、各教員の長所や個性の伸長を図るものとすること」。


それから、3といたしまして、「指標の策定に関する協議会においては、任命権者の判断の下、教育委員会や大学の教員養成課程の関係者のみならず、地域の実情に応じ、多様な教育関係者等で構成するよう努めることとし、協議等を通じて、地域における課題や学校現場の状況を指標等に反映させること。また、協議の内容等について積極的な情報公開を行うとともに、協議会の構成員以外の者からも幅広く意見を聴取するよう努めること」。こうした決議がなされているところでございます。

こうした一連の法律上の制約を踏まえつつ、資料3-3でございます。これは、これまでの教員養成部会でお示しさせていただきました各地それぞれの先行的に作られている指標の例でございます。こうして先行している例、あるいはこれまで答申をおまとめいただく際に委員の皆様方から頂きました様々な御意見、あるいは答申の後に大臣指針の在り方について御議論いただきました際に委員の皆様方から頂きました御意見。こうしたものを総合的に踏まえまして、今般、指針の素案を策定させていただいたところでございます。


それでは、恐縮でございますが、資料3-1の指針の素案について、少々お時間を頂きまして、御説明を申し上げたいと思います。


目次を付けておりますので、大変恐縮でございますけれども、固まりとしては大きく4つのパートに分かれております。すなわち、まず1ページ目の一番初め、「背景及び趣旨」でございます。


それから、2ページ目の冒頭でございますけれども、二といたしまして、「公立の小学校等の教員等としての資質の向上に関する基本的な事項」といたしまして、漢数字の二、三、四につきましては、以降、法律上規定をしなければならないとなっている事項でございます。4ページの漢数字三、真ん中あたりにございます指標の内容に関する事項と、6ページになりますが、一番下のあたりでございます、漢数字四の資質の向上を図るに際し配慮すべき事項。こうした大きく4つの固まりに分かれているところでございます。


先ほど、附帯決議の中でも御紹介いたしましたように、事務局として気を付けさせていただきましたのは、大綱的なものとしての位置付けということで、これまで教員養成部会で委員の皆様方からも頂きましたけれども、余り細か過ぎるものとならないように、一方で、余りにも漠然としたものにならないように気を付けるべきだといった御意見を頂きました。そうしたものに配慮しつつ、各地域の道しるべとなるような位置付け、このあたりのバランスに配慮させていただきました。


それでは、1ページ目から順に御説明を差し上げたいと思います。まず、1ページ目でございますけれども、この「背景及び趣旨」につきましては、先ほど、条文の御説明を差し上げました。法律上、必ずしも記述をしなければいけない事項ではございませんけれども、ほかの類似の法律などで国が策定するような指針、あるいは方針については、おおむね、こうした背景・趣旨という項目が盛り込まれていることが通常でございましたので、今般、約1ページを割かせていただきまして、この「背景及び趣旨」を記述させていただいたところでございます。


内容につきましては、そもそも教員としてこういう力が法律上、求められていることでありますとか、これは、答申をおまとめいただく際に御議論いただきました、教員の年齢構成、大量退職・大量採用の問題、それから、先ほど教育課程課より御説明をさせていただきました学習指導要領の問題、これから未来に向かって、子供たちにどういう資質を身に付けさせなければならないかという、時代の変化と要請されること。さらには、教育公務員特例法の改正につきまして、記述をさせていただいているところでございます。


続きまして、2ページ目でございます。漢数字の二の基本的な事項につきましてでございます。このうち、1といたしまして、「基本理念」というものを盛り込ませていただきました。こちらにつきましては、当然のことでございますけれども、教育基本法、あるいは学校教育法でありますとか、その他の法律、あるいは学習指導要領の理念、趣旨をしっかり踏まえた上で、教員の養成・育成を行っていくことを明記させていただいたところでございます。

また、学習指導要領の改訂の方向性を踏まえて、学習指導要領の記載と合わせた記述をしていきたいと考えております。


さらに、1の「基本理念」の後段でございます。「また」以降でございますが、中教審の答申でお取りまとめいただきました教員に求められる資質・能力について、幾つか挙げられたものについて、こちらに基本理念として記述させていただいております。


それから、数字の2の部分でございます。資質の向上を図るに当たり、踏まえるべき基本的な視点ということで、5点ほど挙げさせていただきました。すなわち、(1)から(5)でございます。


(1)といたしまして、「社会変化の視点」。やはりグローバル化、あるいは少子高齢化、あるいは最近ですと人工知能の問題ですとか、雇用環境等々、時代がいろいろ変化しておりますので、教員免許取得後、常に学び続けなければいけない。そういった視点を踏まえますと、やはり世の中がこれだけ変化しているということをしっかり踏まえた上で、教員の育成を行っていく必要があるだろうということ。


それから、(2)でございますけれども、近年の学校を取り巻く状況をしっかり踏まえなければいけないということで、こちらも答申の記述を参考に書かせていただいたところでございます。


また、(2)の下2行でございますけれども、特に教員の多忙化。1人の教員が全ての能力を身に付けて、全てに対応するということは非常に難しいということで、多忙化にも配慮して、しっかり効率的・効果的に資質の向上が図れるように配慮するということで記述をさせていただいております。後ほどの(5)の「チーム学校の視点」のところにも関連してくる部分でございます。


それから、(3)でございますけれども、「家庭・地域との連携・協働の視点」について、記述させていただいております。


それから、(4)でございますけれども、先ほどの附帯決議にもございましたように、画一的な教員を作るということではなくて、「個々の教員等の成長の視点」をしっかり重視するべきだということで、この(4)を記述させていただいております。


それから、(5)でございますけれども、「チーム学校の視点」ということで、先ほどの話にも通ずる部分がございます。様々なスタッフ、あるいは事務職員の方と協働して学校運営をしていくという視点、チーム学校の視点をしっかり踏まえながら、教員の育成を図っていくべきだということについて、記述をさせていただいたところでございます。


それから、漢数字の三でございますけれども、指標の内容に関する事項でございます。

まず、1といたしまして、指標の策定の趣旨について、簡単に触れさせていただいております。


それから、数字の2の部分でございますけれども、「学校種・教員の職種等の範囲」でございます。これは、教育公務員特例法の法律上の定義で明らかではございますけれども、指針ということで、改めての記述になっております。すなわち、今回の対象となります公立の小学校等の範囲は、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、幼稚園及び幼保連携型認定こども園ということでございます。


また、校長及び教員の範囲でございますけれども、これも教育公務員特例法の範囲でございまして、校長や園長を当然として、副校長以下、主幹教諭、あるいは養護教諭、栄養教諭等々が含まれているということになっております。


それから、5ページ目の3行目からになりますけれども、この範囲の部分で、補足的に留意事項として記述させていただいております。「指標の策定に際しては」という部分でございますけれども、これは、必ずしも全ての学校種ごとに個別の指標を策定することを要するものではなく、例えば、小・中学校、あるいは義務教育学校の教員における共通の指標といったことも可能でありますということを記述させていただいております。ただし、当然、それぞれの学校種において、教員として求められる資質が全く同じということではございませんので、しっかりそういったところに留意する必要があるだろうということを記述させていただいております。


また、次のパラグラフでございます。「また」以下でございますけれども、必ずしも全ての職ごとに個別の指標を策定することを要するものではないということで書かせていただいております。例えば、複数の職に共通の指標として策定をいたしまして、そのうち特定の職に必要な事項について、留意事項を付すといった柔軟な運用が可能であるといった記述にさせていただいております。


また、「とりわけ」ということで、このパラグラフの真ん中あたりでございますけれども、校長のリーダーシップについてはしっかり記述をすべきだということで、学校組織のリーダーとしての的確な判断力、決断力等についてのマネジメント力が求められていることについて、記述をさせていただいております。


それから、この養成部会でも御議論がございました関連でございます。一番下のパラグラフ、「さらに」の部分でございますけれども、教員のキャリアパスが単一のものではないということで、例えば、教諭から主幹教諭を経て管理職に至って、学校運営を担うような先生。それから、教諭から指導教諭に至って、学校内において、ほかの教員の指導を担う、あるいは生涯教諭として職務を全うして、特定の分野において能力を発揮される方、様々おりますので、同一の職においても複数の指標を策定する。こうした、いわゆる伏線的なものを作ることも可能ですよということについて、記述させていただいたところでございます。


それから、3の成長段階の設定基準でございます。こちらにつきましては、これまでの各自治体の事例等を参考にさせていただいたわけでございます。例えば、横浜市の事例で申し上げますと、経験1年から5年という形で、年限を切らずにやっている指標もございますし、経験年数に応じて計画的に成長を図ってもらいたいということで、いろいろなやり方があると我々は認識しております。これについては、今回の指針で、こうでなければいけないと、何か規制を設けるのではなく、いろいろなやり方が考えられるけれども、複数のステージを設けてくださいということを記述させていただいております。


また、3番の2行目の中ほどあたりからでございます。「必ず」と書かせていただいている部分がございます。こちらは、養成部会でも何度か御議論になりました、着任時に求める姿が非常に大切であって、大学と教育委員会が、正にそこで教員の接続というものをしっかり考える。教員養成のゴールであるとともに、採用後の資質向上のスタート地点である。その部分の資質について、しっかり議論して、それを指標に定めることが極めて重要であるということで、この委員会において御議論いただきました関係で、基本的に大綱的な指針ではあるんですけれども、ここには「必ず」ということで、着任時に任命権者が求める資質を記載する段階を設けると記述させていただきました。


それから、5ページ目の一番後の4でございます。この指標に盛り込むべき内容に関する観点でございます。こちらにつきましては、各地の指標の要素を参考にするとともに、答申を踏まえて記載したところでございます。地域によって様々な表現を使う場合に考慮いたしまして、飽くまでも盛り込むべき内容を固定するのではなく、観点として記載をすることで、様々な表現方法があることについて、柔軟に記載できるようにしたところでございます。


また、先ほど範囲のところで言及させていただきましたけれども、幼稚園から高校まで、様々な主体を取り扱いますので、例えば、単に「授業力」といった表現ではなくて、若干硬い表現にはなるわけでございますけれども、「教育、保育の方法及び技術」などと、それぞれの学校段階において参酌する際に、違和感のない内容に工夫をしているところでございます。


また、これも養成部会において御意見を頂戴した部分でございますけれども、先行的な各地の事例を最大公約数的に盛り込むだけでは足らないだろうということで、今回の学習指導要領で重視されております、「アクティブ・ラーニング」の視点を踏まえた授業改善、あるいはカリキュラム・マネジメントといった指導要領の目指す新たな視点をしっかり踏まえる観点として盛り込んでいるところでございます。


それから、6ページ目の下の数字の5の「その他」ということでございます。基本的にこの内容につきましては、いわゆる教科横断的なものになっておりますけれども、恐らく各地によっては、追加で教科ごとに作るといった動きも、そのうち出てくるのではないかと考えているところでございます。ここは、「必要に応じて教科ごとの指標を策定することも考えられる」といった表現にさせていただいているところでございます。


それから、漢数字の四の資質の向上を図るに際して配慮すべき事項についてでございます。まず、数字の1といたしまして、指標の策定に当たって必要とされる手続として、協議会等について、記述させていただいております。

とりわけ、7ページ目の上から5行目でございます。「とりわけ」と書いているところでございます。こちらは繰り返しになりますけれども、先ほど申し上げましたように、着任時に任命権者が求める資質が大変重要であるということで、協議会の中でも、大学が行う教員養成の目標であるとともに、資質向上の前提となるものでございますので、協議会で確固とした共通理解を確立する。正に、答申の理念そのものでございますけれども、そうしたことについて、とりわけ記述をさせていただいているところでございます。


また、現在検討させていただいております、今後、国で策定する予定でございます教職課程のコアカリキュラムの内容、あるいは教員養成の実態をしっかり踏まえて、協議会で十分議論を尽くすことが重要ということで、記述をさせていただいております。


さらに、これは附帯決議等でも要請をされている部分でございますけれども、ページの真ん中あたり、「また、協議会における協議を経た上で」のパラグラフの最後の行でございます。指標策定のプロセス等、協議会における協議に関する情報の積極的な公開についても記述をさせていただいているところでございます。


それから、数字の2についてでございます。推進体制と点検等ということで、(1)といたしまして、まず「推進体制」について記述をさせていただいております。


それから、(2)といたしまして、「指標の点検」。こちらも、何年置きに必ず見直す、あるいは必ず見直さなければいけないということを記述するのではなく、地域の実情に応じて、不断の見直しが必要ですよということで、PDCAサイクルについても言及をさせていただいているところでございます。一度作ってしまえばそれで終わりということではないということについて記述をする必要があったため、こういう書きぶりにさせていただいております。


それから、(3)でございますけれども、各自治体におきましては、県あるいは市町村の総合計画、あるいは教育振興基本計画等、様々計画が存在する中で、こうした計画等としっかり整合性を図るようにするべきだということと、総合教育会議における協議を活用することについても記載させていただいたところでございます。


大変雑ぱくな説明になりますけれども、以上が事務局からの素案の説明になります。


今後の予定でございますけれども、本日、委員の皆様方から様々な御視点で御意見を頂戴いたしまして、そうした御意見を踏まえて、我々の方で修正をしまして、パブリックコメントということで、一般の方々からも意見を聴取したいと考えております。これは、教育関係者を含めた一般の方々に対して御意見を聴取するものでございます。その上で、最終的には、文部科学大臣が策定する指針でございますので、最終的に大臣が決定することになるわけでございますけれども、本年4月以降、速やかに各地におきまして取組を進めてもらう必要があると考えておりますことから、年度内には指針を決定する必要があるということで考えているところでございます。


以上、様々な御視点から御示唆を頂ければ大変幸いでございます。よろしくお願いいたします。


【小原部会長】 ありがとうございます。


それでは、意見交換に移りたいと思います。ただいまの説明についての質疑や、今後の進め方についての御意見があれば、いつものように名札を机上配付のドッジファイルの上に置いていただければと思います。


松木委員、お願いします。


【松木委員】 お願いします。指針というのは、押し付けにならず、かといって、各自治体が育成指標を作るときに参考にしたいという意味で、非常にバランスが難しい指針づくりになるかなと思うんです。それを考えたときに、幾つか検討していただきたい点がございます。


まず、全体の造りとしては、教育公務員特例法の3つの柱に沿って分けてあるということですので、それぞれについて少し確認をしたいと思います。


1つ目は、基本的な事項に関してです。基本的な事項ということは、つまり指標の構造を示してくれるような部分があるべきではないかなと思っています。その構造として、具体的に取り上げられているのは、2番目の踏まえるべき基本的な視点として、1から5が挙げられているかなと思うんですね。この1から5は、具体的に何を示しているかと考えた場合、指標が示していくべき広さといいますか、どういう分野のことがあるのかということを示しているように思います。


一方、今回の学習指導要領の改訂の中でも示されていることではないかなと思うんですが、そういった広さについての理解という次元だけではなくて、そこを通して、できることをどう使うかとか、どのように社会、世界と関わり、よりよい人生を送るかという、ある意味、深まりの次元があるべきではないかなと思うんです。


ここに挙げられているのは広さの次元であって、それをどの程度深めていったらいいのか。例えば、具体的な社会的な視点に気付き理解するという次元から、納得して、自分のこととして、それを行動し、学校の中で実現していくという次元。さらには、そういった学び合っていくような学校の中のチーム、あるいはコミュニティをマネジメントしていく視点、あるいは教師としての自己実現として、こういったものが自分の中に位置付いていくような次元といった深まりの次元が、もう一次元必要ではないかなと思います。


加えて、もう一つ、2番目の指標の内容に関する事項の中に含まれているんですが、むしろ、その中の成長段階の設定基準というものが書いてあります。深まりと広がりと、そして時間軸上の成長の軸といったものが、やはり構造としては示していくべきではないかなと思いますので、成長発達の次元、時間軸の次元に関して、もう一つここで付け加えていくべきではないかと思います。


まず、構造に関しては、広がりと深さと時間、成長の軸といったものを入れるべきではないかということになります。


次に、指標の内容に関する次元で、先ほど、1つ成長の軸が前に出るということであるならば、もう一つ、今度はチーム学校という視点も入っていることもあるんですが、学校の中で、一人一人の先生が成長していくときに、やはり学校で学び合っていくコミュニティをきちんと形成していく、組織マネジメントをきちんとやっていけるような次元といったことが、この中に具体的な内容を示す項目として必要になるのではないかなと思います。


3つ目の配慮すべき事項というところに関してですが、2つあります。1つは、今回の指針は、育成指標を作るときの参考になるわけですが、具体的には、教育委員会等が行う研修のほかに外部研修、具体的に言うと大学院、あるいは教職大学院等での研修、あるいは筑波での教員研修といった外部の研修があります。それをきちんと育成指標の中に位置付けていくべきではないかなと思いますので、外部との研修との関係について、ここでも述べていくべきではないかなと思います。


それから、もう一つ配慮すべき点として、衆参の附帯事項にも述べられていますが、教育評価との区別を明確にしていくということが必要になるかなと思います。具体的に考えてみますと、例えば、2番目の観点の内容のところに、倫理観、使命感、責任感、教育的愛情、総合的な人間力、コミュニケーション能力等々といったことが挙げられていますが、こういったものをこのまま出してしまうと、チェックするような項目になってしまうのではないかなという気がいたします。具体的な実践事例を挙げられるような指標になっていくべきかな。そうすることによって、教員評価とは違った視点として位置付けていくことができるのではないかなと思っています。


以上です。

【小原部会長】 よろしいですか。


それでは、岸田委員、お願いいたします。


【岸田委員】 ありがとうございます。


1点は、地域特性をどう盛り込むかという問題なんです。各都道府県で協議会を立ち上げて作ることのねらいは、ここに示されたような一般的な指標的な観点にプラスして、各地方での教育課題をふまえた指標を組み入れたいということがあります。前回、私が奇しくも「横並び」という言葉を使って言いましたけれども、それは横並びにならないためにどうしていくかというところ。そのところの地方の特性を盛り込んでいきなさいよという視点が、やや弱いのではないかなという感じがしました。


例えば、具体的に言いますと、6ページの「以下に掲げる観点を含めることとする」という中に、各地域の特に必要となる教員養成視点を示しなさいということを入れると、リストをチェックしながら、そういう観点も各地方で議論されるということになっていくのではないかと思います。


それから、もう一点は、今、松木委員さんがおっしゃったこととやや関連するんですが、これは大臣指針ですので、指標を作るまでのものでいいと言えばいいのかもしれないけれども、これも前回、私が申し上げましたように、指標から、今度は学校内での研修も含めた具体的な研修のところに具現化、落とし込んでいく。ここが極めて大事でしょうと言いました。そうした部分をどう入れていくかどうかというところなんです。少しそういう観点が文言としてあってもいいのではないかということを感じたのが2点目。


それから、3点目は、多少感想めいたことですけれども、先ほどのページでいくと、5ページの個別指標を学校種ごと、あるいは職種ごとにどうするかという問題です。実は、分散化と集約化の問題なんです。分散化していけば分散化していくほど散漫化していくし、集約していくと、個々のものに対応できない。ここのバランスをどう取っていくかということなんです。もちろん、そのバランスを考えながら、この5ページの記載があると理解しているんですが、具体的にこの文言を読み取って、どういう形の指標として作り上げていくかというイメージが、ここの中ではやや付きにくかった。これは、私の感想めいた印象ですけれども、そう感じました。もしこの点で何かイメージできるような考えがおありなら、頂けたらと思いますけれども、そんな感じがいたしました。


以上です。


【小原部会長】 牛渡先生、お願いします。


【牛渡委員】 お願いいたします。


私の方からは3点お話しさせていただきます。まず6ページであります。指標の観点が幾つか示されておりますけれども、一番上の倫理観、使命感、責任感といったところ。先ほど松木委員が御指摘になったところであります。この下の項目と一番上の倫理観と違うのは、具体的なものが最初にずらっと並んでいて、最後に「教職を担うに当たり必要となる素養」とあります。ここは最初に「教職を担うに当たり必要となる素養」と出しておいて、括弧の中に具体的なものを、例えばこういったものとした方がいいのかもしれません。


さらに、その中で私が気になったのは、「学び続ける意欲」というものです。倫理観、使命感、人間力、コミュニケーション能力も教員に必要でありますが、今回の答申で前面に出しましたのは、「学び続ける教員像」ということです。このことを強調するためには、「意欲」だけではなく、学び続けられる力、「研究能力」だと思います。実際、すぐれた実践は、すぐれた研究の裏付けがないと生まれませんので、各キャリアの段階に応じた実践的な研究能力が身に付いている必要があると思います。たとえば、中堅レベルになりますと、研究能力を更に飛躍的に高めるために、教職大学院に行って学ぶことにつながっていくと思います。


従って、そこに「学び続ける意欲や研究能力」という文言が入れば、今回の答申の特色をもっと出せるのかなと思いました。これまでの各自治体の指標の中に、ここのところが余りはっきり出ていなかったかと思うんですね。


それから、2番目ですが、その下の丸印が並んでいるところの下に「ただし」というところがあります。これは、先ほど御説明もありましたように、上で述べたものは、かなり弾力的に使っていいよということなんですが、説明の仕方です。「ただし、上記の項目を中心としつつも、職ごとの特性を踏まえ、例えば」ということでありますが、このような表示の仕方だと例外的なものはなく、ここに挙げたものだけと解釈されてしまいます。ですから、むしろ、「職ごとの特性を踏まえて弾力的にできる。例えばこういうことだ」と表した方が、もっと趣旨が明確になると思います。

それから、7ページです。上から4段、「さらに」というところです。真ん中あたりに、この育成協議会に参加するメンバーとして、市町村教育委員会も構成員に含める等、特段の配慮が必要だと書いてあります。去年の答申のときにも私は主張したんですけれども、できれば地域の教師教育、教師に関わるできるだけ多くの関係者が参加できるような、これは地域ごとの特性がありますので、できるところとできないところがあると思うんですが、例えば私学関係者、校長会、職能団体とか、そういった関係者も参加していいんですよ、参加できますよというあたりが1行でも入りますと、かなり違ってくるのかなと。これだけ読みますと、教育委員会と、大学だけが参加すると読み取れますので、幅広く参加できますよということが読み取れる文章が入るといいのかなと思いました。


以上です。


【小原部会長】 次に、北神委員、お願いいたします。


【北神委員】 済みません。4点ほど。


1つは、頂いている部分の中で6ページ。今、牛渡委員からもありましたけれども、観点の部分がどうしても気になる。丸の2つ目からは、いわゆる免許法で決められている教職課程の構成領域が並んでいると理解できる部分がある。1番目は、教職論のパートのところで培うんだと言われれば、そのとおりなんですが、その部分でいったとき、この並びというか、扱っている対象領域が限定的ではないかという感じがしているので、再度、この部分については検討があってもいいのかなということを、まず文章そのもののところでは考えてみました。


それと、もう一つは、答申との絡みでいったときに、指標の取扱いの部分で2つほどあるのではないか。1つは、答申では育成指標の扱いをどう考えているかというと、教職生活を通じた職能開発の視点が重要で、指標はそうした研修以外のあらゆる成長の手段においても活用されるべきものであるという文言が入っている。つまり、教育委員会が実施する研修だけで育つわけではないんだと。先ほど、松木委員からもありましたように、様々な場面のところで成長の手立てがある。そういうものを見つけて、教員自身の考え方から言えば、自分の職能成長の手掛かりを、この指標を使って見つけ出すことができるんだ。そういうものになるようなものを作ってくださいという形が、恐らく配慮事項の中に盛り込まれるべきではないか。4の部分に何らかの形で入れ込んでいくということがあることが、答申との絡みではいいのかなと。


それと、もう一つ答申の部分では、独立行政法人の教職支援機構の役割みたいな部分も、地方で作るときの指導、助言という役割があるので、そこも積極的に活用してほしいという部分も、各県に投げ掛けるときの1つの国としてのスタンスとしてあってもいいのかなと。この2つが答申のところとの絡みでは気になった部分。


それともう一つは、附帯事項との絡みで、教員評価との関係をここに書くべきなのか、それとも、こういうものを提示したときに、文部科学省の通知という形の中で、その趣旨は異なるが、教員評価、人事評価も、教員を育てる1つの手段であることは間違いない。その部分をうまく活用しながら、この育成指標と教員評価をリンクさせるような形で育て上げていくんだという部分を入れる必要があるのではないか。育成指標だけが独り歩きすると、そこに書いた指標がそのまま評価に使われてしまうという部分があるので、その部分の懸念事項は、附帯事項でもあったように、その扱いを、この中で入れることが必要なのか、違う形で触れるのか、そのところも御検討いただけると有り難い。


以上です。


【小原部会長】 それでは、酒井委員、お願いいたします。


【酒井委員】 ありがとうございます。すみません、5点あるんですけれども、順番に申し上げます。


1点目は、2ページ、3ページに絡むことです。基本理念と、基本的な視点に絡むところです。「基本理念」のところで、「学習指導要領の改訂の方向性を踏まえて追記」とありまして、この3つの柱で、教科横断的な視点ということがあるんです。指導要領の改訂を踏まえますと、学校段階間のつながりの視点が必要でして、それは視点としてかなり自覚的に入れておいた方がいいのではないか。


それは、基本的な視点のところでは、地域連携ですとか、チーム学校があるんですけれども、学校段階間の連携は研修の内容に大きく絡むので必要なのではないかというのが1点です。現状では、3ページに少し書いてあるんですけれども、この書きぶりは、現行の学習指導要領の書きぶりでして、今回改訂される学習指導要領はもう少し強調されていますので、そこを踏まえるべきではないかというのが1点目です。


2点目は、今のこととも絡むんですが、今回の改訂の考え方では、学校種を超えてつなげて見るという考え方が非常に強くなっています。冒頭のタイトルなんですけれども、こういう文言では、「小学校等」という書き方なんですけれども、そろそろ「公立の学校の」という、要するに一般名詞で、「公立の学校には幼稚園、小学校、中学校、高等学校云々がある」という書きぶりの方が、全ての学校種がこれに拘束されるということがもう少しはっきり出ますし、今の学校間の連携の視点がよりはっきり出るのではないかというのが2点目です。


それから、3点目は、4ページの「学校種・教員の職種等の範囲」になるんだと思いますが、ここには学校の教員の職種が書いてありまして、ここに含まれるような気もするんです。学習指導要領の答申の概要のところに、教育委員会の指導主事の資質向上が必要だということが書いてございまして、それは非常に大事なことだと思っております。それが、この「学校種・教員の職種等の範囲」できちんと含めるような形で書けないものかというのが3点目です。


それから、4点目は、私が私立の大学の教員だということが関係しております。今回、必ず書くということで、着任時に任命権者が求める資質について明記するということがございます。協議会は、恐らく国立大学を中心とした主要な大学で検討されると思いますが、開放制の理念の中では、多様な大学がそこに参画しますので、開放制の理念を踏まえるといった書きぶりをどこかに入れていただけないかというのが4点目です。


長くなりまして大変申し訳ありません。5点目は、附帯決議のところで、多様な教育関係者等で構成する、あるいは幅広く意見を聴取するということがございますが、教育委員会の構成員には、必ず保護者の代表が入ることになっております。これと同様に、保護者の代表の意見の聴取が、やはり必要なのではないか。あるいは、代表者の参画が必要なのではないかと思います。


以上です。


【小原部会長】 それでは、秋田委員、お願いいたします。


【秋田委員】 私の方でも4点ほど意見を述べさせていただきたいと思います。


先ほど、酒井先生の方で、「公立の小学校等」という言葉を変更したらどうかのご意見がありました。前回の会合で「小学校等」に何が入るのかという質問をさせていただいて、かなり詳しく例えば幼稚園の教育要領や認定こども園の教育・保育要領のこともきちんと書き込んでくださったので有り難く思っております。まず1つは、この指針が出た後の各自治体での実施の件です。幼稚園等の場合、都道府県等にはこの案内が出るんですが、実行主体は多分県ではなく、公立の幼稚園、認定こども園は市区町村になります。ですので、是非そこのところにモデルを作っていただきたいと思います。実は、今回の教員養成部会で出ている育成指標の例も、全て小・中・高のものになっておりまして、幼児の部分は全くありません。実は、教職員課がこれを進めてくださっているんですが、現実に内閣府や幼稚園課がどこまでこの部分ですり合わせができているという意識が、必ずしも感じられないので、やはり幼児期から幼・小・中・高とつないでいく必要があると思いますのでご検討をお願いいたしたいと思います。このあたりについては、指針が確定後、是非幼児教育の部分に関しても、育成指標の例等を出していただくなどして、全ての学校種がきちんとカバーできるようにお願いしたいと思います。


それから、2点目は、2ページ目からの「公立の小学校等の教員等の資質の向上を図るに当たり踏まえるべき基本的な視点」というところです。ここに5点挙げられています。私は、この5点はとても重要な視点だと思うのですが、5点目の「チーム学校の視点」の書きぶりでございます。この「チーム学校」というのは、私は最初に松木委員が言われたように、一人一人の成長と同時に、学び合う学校としてのチームの視点というのが必要だと思うのです。ここの4ページに書かれている(5)の視点というのは、全て様々な課題に対応するとか、問題が起きたとき効果的に解決するチームとしての姿が割と前面に出ておりまして、資質向上を図るというよりも、かなり間接的なことが書かれておりますので、一緒に学び合う学校としてのチーム学校と、そのために何か課題が生じたときに効果的に対応する連携という両面をこの中に書いていただくということが、2の見出しに合う形になるために必要ではないかと考えます。


また、3点目でございますけれども、5ページ目でございます。ここで、「学校種・教員の職種等の範囲」が書かれた後、私は学校長や園長等のリーダーとしてのありようというのを、特に明確に書いてくださったことは重要であると考えております。ただしここにあるのは、いわゆる組織のマネジメント力でございまして、その前に「教育者としての資質のほか」とあります。この「教育者としての資質」が具体的に何を指すのか。要するに、過去の教師の経験としての教育者という側面だけではなく、校・園長を含め、管理職には、自分以下のミドルリーダーや若手を育てるという意味でのペダゴジカルリーダーシップとか、エデュケーショナルリーダーシップと海外では呼ぶような、マネジメント力とは別に、今学校内を学び合う形にしていくためのリーダーとしての資質が言われていると思いますので、その教育的リーダーのことをもう少し書くことができないんだろうかと思いますので、意見を述べさせていただきたいと思います。


それから、4点目は本当に細かな点ですけれども、8ページ目の「指標の点検」という言葉でございます。点検ではなく、これはやはり改善や更新という形で見直していく。単に悪いところの一部を直すというのではなく、常に時代に応じた形で進化させていくというニュアンスが、見出し語により明確に出るとよいのではないかと思います。


あと、私の意見というよりも、酒井先生が言われましたが、私もいわゆる教職大学院の教員でない立場から言えば、やはり開放制の原則が必要で、協議会の委員の中にいろいろな多様性のある関係者を率先して入れることを入れていただけるようにお書きくださると有り難いと賛同したいと思います。


以上です。


【小原部会長】 次、永田委員、お願いいたします。


【永田委員】私も勉強させていただきながら、幾つか気になるところについて、4点になりますが、お話し申し上げます。


1つ目は、2ページ目から3ページ目にわたって、踏まえるべき基本的な視点とありまして、(1)に「社会変化の視点」があります。これは、学校というよりも、社会の中の広く見られる傾向が整理されていて、よく分かります。それと同時に、(2)には、「近年の学校を取り巻く状況に係る視点」という見出しについて、文言からすると学校を取り巻くのは社会ですから、このタイトルであると、同じ社会状況にどうしても見えてしまうんです。しかし、書いてあることは、学校教育にある課題という視点なのかなという印象でした。


そして、その中で、いじめの問題から始まって、教員等の多忙化の問題まで10行くらいにわたって書かれていますが、ここは特に大事なところだと思うんです。私たちが教育を見据える場合に、これが学校教育の教育課程や教育内容に関わる部分の、例えば今回の「アクティブ・ラーニング」や外国語教育、道徳教育などの部分と教育課題に関わるキャリア教育、生徒指導上のいじめなどの問題、あるいは後ろの方に出てきている学校安全の問題などについて、それをある程度意味分けしてみるといいのかなという印象を持ちました。


これは、もちろん答申の文言を生かしているというのはよく分かりますが、それと同時に、教員の状況というものもこの中で区分けするなどして3つに分けて示すようにすると私たちがより理解しやすくなるのではと感じました。


また、この中に、「児童生徒への対応」という言葉が繰り返し出てきますけれども、これは、「児童生徒への対応」というよりも、「そのような児童生徒がいる状況への対応」というのが本当は正確なところだと思いますので、そのあたりを私たちはどのように捉えるかという問題があると感じられました。


そして、この(1)と(2)については、特に社会の変化や学校の大きな課題への対応ということなんですが、これに関わって、学び続ける人間像が必要で、変化や課題への対応が必要だという視点を持ち続けますと、この後の5ページの最後から6ページの上半分にわたって書かれてあります、育成指標を作成する際の観点に、例えば、「課題を見据える」とか、「変化への対応」というような視点は、どこに投影されるんだろうという印象を持ちました。1つ目の白丸の2行目のところに「自ら学び続ける意欲」とありますが、例えば、「学び続けながら、改善に立ち向かおうとする意欲」、あるいは「教育課題を見いだして、そこに対応していく意欲」というようなところについては、別立てするほどなのかどうなのか。しなやかな教師像というところを表現できるのか。あるいは、これは基本的な視点なので、そこまで入れない方がいいのかと考えてみたのが2つ目のことでございます。


3つ目です。1つ目の白丸にある「総合的人間力」についてですが、これも、答申などから投影されてきているものですが、先ほどには、「総合的な人間性」という言葉も出ています。この言葉が、何か一気に全部を含んでいるような感じがするんです。子供たちの資質・能力の3つめの観点も、やはり「学びに向かう力・人間性等」ですので、そうした場合に、この言葉は桁が大きすぎるのかなという印象を持ちました。


そして、4点目です。先ほども若干話題になりましたけれども、各観点を白丸で並べていますので、順序性は全く表さないわけなんですが、例えば2番目に指導方法、技術、つまりスキルの部分が主に出ています。スキルを先に出すのか、あるいは内容編成やプランを先に出すのか。PLANがなければDOがないわけなんですが、そのあたりは、指標の観点としてどんな並びがいいのかという問題が、またあるのかもしれません。そして、その下に児童生徒理解などが来ていますが、順序として、例えば、教師が1人の人間として子供を理解するという子供理解が先に来るという考え方もありそうです。これは順序性を表さないということをどこかにきちんと示してこのように並べるか、あるいはもう少し順序を検討しながら示すのかということを感じました。


以上です。長くなって失礼しました。


【小原部会長】 次、平本委員、お願いいたします。


【平本委員】 それでは、3点お話をさせていただきます。まず、全体を通しての視点ですが、今回、この指標を作るということに当たって、形が整っても、実際にその指標が使われなければ何も変わらないということになると思います。実際にその指標を誰が使うのかというと、中心は様々な大学の関係者の皆さんもいらっしゃいますし、教育委員会の研修に生かす場合もあります。それ以上に大事なのは、教員自身がその指標をしっかりと視野に入れながら自己成長を図るということが非常に重要だと思います。

そう考えたときに、実際に使えるようにするにはどうしたら良いかというと、まず、表現だけの問題ではありますけれども、1ページ目の下から4段目のところに、協議会のことについて御説明があります。「大学等から」となっていますから、当然その中には含まれているわけですけれども、できれば表現として、「学校」という、学校の関係者や、学校の代表を強調して打ち出していく方が良いのではないかと思います。受け止める側の教員としては、恐らく学校現場の現状を踏まえた指標になっているかどうか。ここが非常に関心度の高い点の1つだろうと思います。是非そういう視点で、協議会全体に関わるところですので御検討いただきたいと思います。


2点目ですけれども、3ページ目の一番下のところにございます。「日々の活動の中で資質向上を図られる」という文言がございます。これは非常に重要な部分でして、言い方を変えると、いかに校内でのOJTが機能するかどうか。ここの部分をどれだけ大事にしていくかということが、実際の活用ということに結び付いているのではないかと思います。是非この部分に関しても、教育委員会が計画的に行う研修等と並んで、強調して打ち出していくと、活用度に結び付いていくのではないかと思います。


3点目でございますが、実はこの指標を作って、それが実際に活用していく上で一番重要な役割を果たすのは、教員自身ももちろんですけれども、学校の校長がどのようにリーダーシップを発揮し、それを計画的に生かしていくかというところが、最も重要になるのではないかと思います。日々の教員との面談等にこの指標をどう活用していくかということも、具体的な例の1つであります。


言い換えますと、先ほどから、校長の資質能力のことについて文言がございましたが、校長の職務として、学校管理職の職務として、現在の学校現場の状況では、「人材育成」が最重要課題になっています。是非その点を視野に入れながら、学校管理職の人材育成を法的ないろいろな表現の制約があるのは、御説明で十分理解していますけれども、今後は、学校管理職がいかに育つか。ここに、かなりウエートを置いて取り組んでいく必要があるのではないかと考えておりますので、それが表現の中で反映されると非常に有り難いと考えております。


以上です。


【小原部会長】 それでは、渋谷委員、お願いいたします。


【渋谷委員】 私からは1点でございます。その前に、そのお話をさせていただく前提というんでしょうか、私は実は教員養成部会を4期、8年務めさせていただいております。当初も発言した記憶がかすかにあるんですが、きょうも改めて、その点について繰り返させていただきたいと思うんですね。それは、想像力ということです。想像力というのは、日本語で2つ聞き取れるんですが、ここで申し上げるのは、クリエーションの方ではなくて、イマジネーションの方の想像力です。


きょう、前半に新しい指導要領のほぼ最終的な形も御説明いただきまして、そこでも強く感じたんです。主たる議題である、今の教員養成、学び続ける教師という、こちらの大臣指針についても、更に同じ思いが募ったんです。つまり、子供たちをどう育て、社会人としても立派に育ってもらえるかというときにも、非常に重要になるのは、想像力だろうと思うんですね。


例えば、章立てのところから拾いますと、子供たちが何ができるようになるかとか、何を学ぶのか、どのように学ぶのか、何を身に付けるのか。これは、実は全て想像力がキーポイントになってくると思うんですね。実は、この厚いものはまだ見ていないんですが、抜粋版をざっと斜めに見ると、1か所、「想像力」という言葉がございました。図画工作、美術のところです。これは非常にマッチした場所だと思ったんですが、もっとほかの分野の方にも及ぶ能力ではないかと思った次第です。


さらに、資質の高い教師を育てるといったときに、やはりこの想像力というものがキーポイントになってくるのではないのかなと常々思っております。今回の素案を拝見いたしますと、思考力・判断力・表現力、それから教科横断的な視点に立った云々とございます。更に対話力。これらはみんな想像力に収れんというんでしょうか、関係してくると言えると思うんですね。


先ほど、永田先生が少し触れられたんですけれども、総合的な人間力というのは、ますますもって想像力だろうと思います。いろいろな人間力がある中で、それらを総合するという場合には、想像力がなしているはずですね。


ということで、よく豊かな感性と、他方で冷静な思考力とか、知性とか言われますけれども、実は感性と知性というのは、簡単には結び付かないはずですよね。これを結び付けるのが想像力のはずですので、やはり子供たちの方も、教師の方も、この想像力というところに、ほんの一言でも結構なんですが、着目していただけるとよろしいのではないかなと思いました。


ですので、少しキャッチフレーズ風になりますが、想像力豊かな子供たちが長じて、想像力豊かな現場の先生になっていっていただくというつながりをどこかイメージできるような文言づくりを、もう遅いのかもしれませんけれども、工夫していただけるのでしたら有り難いなと思った次第です。


以上でございます。

【小原部会長】 それでは、実は時間も差し迫ってきているんですけれども、本日、発言し足りなかった部分は、1月20日、金曜日までに事務局の方にメール、あるいはファクスで御連絡いただければと思います。この後、何人かいらっしゃいますけれども、時間の都合で順番が回らないこともありますので、以上、メールの件、よろしくお願いいたします。


それでは、髙岡委員、お願いいたします。


【髙岡委員】 失礼します。ありがとうございます。私は、1点だけと言えば1点だけなんですが、少しこの指針をめぐる議論がずっと続いて、事務局には大変な作業をやっていただいて見えてきたというお礼と、議論の過程を聞いておりますと、やはりこれだけの分量の中でも、様々御意見があるんだなということを思いながら聞かせていただきました。


少し視点が違うんですが、私どもの教員研修センター、同時に法改正をしていただいて、教職員支援機構という名前に変わる。その支援機構が何をやるかというと、新規事業的には3つあります。1つは、これまで持っていなかった研究開発の機能を持つこと。それから2つ目は、今、本省が許認可の行政行為の枠組みの中でやっている免許更新制と別枠の教員検定試験の事務を承るということ。それと、ここなんですね。つまり、育成指標を構築するであろう都道府県、政令市等に対する助言という表現が明確に法的に規定されました。


さあ、そこでうちは何をやるんだと。つまり、独立行政法人として、この国の法的定めに基づく都道府県の育成協議会の設置と育成指標の構築ということに、通常の法令用語で言うと「指導、助言」ですが、「指導」は入りません。「助言」ということです。それで、助言するというのは、法的な解釈としてどうかというのは、余りよく分かっていないんですけれども、普通の場合は、若干裏返し的に助言というと、こう行けたらいいのではないのという程度の方向を示すと。占い師をやってはいけませんから、何をやるかというと、他県の動向をデータとして提示しながら、今抱えておられる問題や解決すべき課題と、指標構築について持っておられる課題について、一定の情報やデータを提供する。そういうことだろうと思うんですね。


ですから、別にここで気張って言うほどのことではないんですけれども、これはいわゆる初中局の文部科学行政の指導、助言行政の枠の中にある指標構築に対する指導ではなくて、飽くまでも都道府県が独自に積極的に自ら作る。そのことについて国がやることは、恐らく我々に下りてくるんだろうと思いますけれども、それぞれの県がどんな指標を持っているかということを閲覧できるようにする機能とか、あるいはそれらを分析して、科学的、客観的に調査、研究の対象にすること。そして、その調査、研究のデータが改めて次の、先ほど、秋田先生もおっしゃっておられましたけれども、指標そのものの改善に役立つようなデータとして提供されていくこと。全国のデータが集まり、かつ開放されていくという情報の収集と提供の機能を、うちは果たすということになるんだろうと思うんですね。そういう認識でいいかどうか。このことは、改めて独立行政法人と教職員課という所管課の間でもう少し詰めなければ、何を具体的にやるのかということをはっきりしない状況だと思いますけれども、是非養成部会の先生方、委員の皆さんにも、この養成部会として関わっていただく指標構築についての助言の、あえて言えば指導者として、積極的に御参画を頂きたいということを思っておりました。


と同時に、私どもは、指標に基づく研修計画を都道府県が作っていくわけですが、その研修計画の策定の段階で、これまでやってきた直営研修の成果なり、経験なりを生かして、そこにある種、独法としての助言めいたことが言えることがあればやるでしょうし、今後も直営研修事業の中で、先ほどどなたからかありましたけれども、うちの研修がどこかの指標の何かでぽこんと入っているということは余り想定できないんですよ。同年代の教員が300人います。ある県の教員を校長先生にするために、100人ほどをうちで面倒見てもらえますかということは、実は数的には無理なので、その中から何人かをピックアップするということしかできません。恐らく、うちの名前が出てくるとすれば、そういうものも使ってという程度の表現だろうと思うんです。そうなると、これまでうちがやってきた直営研修事業の中身も、相当変えていかなければいけないだろう。そういうふうに、今、覚悟しているところです。


何だか解説なのか、覚悟の表明なのか、誰も言ってくれないので、今度法律が変わったら、教職員支援機構になりますよという単なる宣伝なのか、よく分かりませんけれども、小原先生、済みません。そういうことでございます。


【小原部会長】 あと3名ほどいますけれども、時間が時間なので、手短にお願いいたします。


中西委員。


【中西委員】 ありがとうございます。私からは1点だけです。


校長及び教員としての資質の向上に関する指標ということなんですけれども、こう捉えるときに、教員と校長、園長というのは、やはり明確に分けて考えるべきではないかなと思うんですね。


実際に管理職になるのには、教員からそのままキャリアパスが管理職につながっているわけではなくて、教育委員会に出たりということが常にあるわけでして、先ほど、指導主事の資質という発言を酒井委員もなさいましたけれども、そういうことを考えると、この素案の中の2ページ目の最後からの視点の部分に、そういう部分が必要なのか、あるいは「チーム学校の視点」とも絡めて、少しそういうことを強調して書くのか。


5ページ目の真ん中のところで、先ほど説明にもありましたけれども、とりわけ校長、園長については、「他の職とは明確に区別できるよう留意する」と書いてありますが、これだけでは、まだ少し物足りないような気がいたします。


そういう視点で読んでいくと、6ページ目の最初から書いてある観点についても、校長にあっては、教育、保育の方法及び技術に関する事項等を省略するといったことが考えられるという程度しか書かれていないんです。このあたりに、校長にあっては、こういう観点が必要ではないかということを、もっと詳しく書いてもいいのではないかなと思います。


以上です。


【小原部会長】 藤井委員、お願いいたします。


【藤井委員】お願いいたします。私は、活用という観点から意見を申し上げます。何人かの方からもありましたけれども、やはりこの指標を作ることが、どういうふうに教員にとって意味があるのかということをもう少しきちんとというんでしょうか、詳しく伝えていく必要があるかなと思っています。つまり、理念の書き込みが少し不足しているような気がします。


質向上にとって必要なことは、それはある意味自明のことで、ここで書くべきは、なぜ指標を作ることが教員の質向上につながるのかということを鮮明に打ち出すことではないかと思うんですね。

具体的に言うと、指標を作っただけでは、自動的に質向上はできませんので、やはり仕掛けが必要だと思っています。1つは、その後に何が待っているか。指標を基に、教特法は研修計画を立てると書いてあるんですけれども、その研修が少し平板になっているので、もっと豊かなものにしていただく必要があるということが1つ。


もう一つすごく重要だと思っているのは、先生一人一人がこの指標をどう活用するのかという観点での書き方がされているんですけれども、先ほどの紹介のときに読まれなかったんですが、4ページの三の1のところの最後から4行目。「教員等一人一人が」という、教員が主語になっていて、「それぞれの段階に応じて更に高度な段階を目指し、効果的・継続的な学びに結び付けることが可能となる体系的なものとする」と書いてあるので、ここのところの説明を、指標を参照することで、先ほど、北神委員もおっしゃったように、自分の職能成長の手掛かりを見つけられる、あるいはこういうふうに次を学びたいという意欲が湧いてくる、あるいは自分で計画を立てるというような、次の道筋が見えるようなことを活用の観点から書き込んでおくとよいと思います。これを今のまま教育委員会に投げましたら、きっとより詳しい指標ができるだけで、ますます教員一人一人と離れていくような気がしてならないんですね。そこのところをすごく注意しなければならないと思っています。


例えば、教員養成系の大学で、今多くやられているのは、指標を渡し、それを基に自分のカルテを持って、この学期ではこういう科目を取って、こんなふうに自分は学んだ。だけど、まだここが足りないから次学期で、それを埋めるためにこんなことをしたいなど、自分の中から自発的に学びを導き出してくるということをやっているんですね。それを見ながら担任と話して、では、次はこの科目を取ったらいいねとか、こんな実践をやってみようということで、次につなげていくんですね。そういうものもあり得るということがどこかに見えればいいのですが、もしこの指針でそれが詳し過ぎるということであれば、支援機構の方で、そんなこともあるよというチャレンジングな事例を紹介していただけるといいかなと思いました。


以上です。

【小原部会長】 最後ですけれども、若江委員、お願いいたします。


【若江委員】 ありがとうございます。私は産業界、民間企業の立場から申し上げたいと思います。


どの分野においても、やはり今、スタッフの資質・能力というものが不可欠ですので、今回の校長、教員に関する資質・能力の向上についての指針というのは、少なくとも2020年の新しい学習指導要領の導入を機に、教員自身が自身のキャリア開発ですとか、成長を意識したりする、そういう視点を明確にしてもらわなければいけないと思います。ですので、お話の中にいろいろありましたように、個々の教育委員会は、それぞれ創造的でかつ独自性のある指標を作っていただかなければいけないのですが、どうもこれでは分かりにくい気がしました。


ちょうどこの前に藤井先生がお話しになったように、この背景や趣旨の前に、教員がその気になれるような明確なアプローチが必要だと思います。正に4ページのところでおっしゃっていた、教員のキャリアステージに応じてという、三の1のところの。学ぶべきことを「効果的・継続的な学びに」というところです。


それと、5ページの3のすぐ上のところです。「教員等のキャリアパスは単一のものではなく」といったところを先に提示しておくことで、分かりやすくなるのではないかなと思いました。


加えて申し上げますと、少しぴんと来なかったのが、2の公立の小学校等の教員等とあって、(1)(2)(3)(4)なんですが、例えば(1)について言うならば、民間で考えると、グローバルな社会背景ということで理解ができます。(2)のところは、業界ですね。学校を、市場を取り巻く動向みたいなところで、大きな社会の流れがあって、業界の動向があり、(3)のところではステークホルダーですよね。ステークホルダーとの関わりがあるということでも説明が付きます。そして、(4)のところでは、個々のキャリア開発を実現していくための個人の資質というところにいけると思うんですが、(5)で「チーム学校の視点」というのが唐突に入ってくるのが、私にとってはすごく違和感があり、受けた側は少し混乱するのではないかなと思いました。


もう一点、最後に、こういう指標を作るということは、皆さん方がおっしゃっていましたように、うまく使われて初めて効果があって意味があるものですので、やはり評価についても触れておく必要があるのではないでしょうか。評価指標があって、それが目標になり、その目標を達成するために具体的な手法として研修計画や研修内容が立構築されるという、評価の重要性を明示するするべきではないかと思いました。


ありがとうございます。


【小原部会長】 本日、いろいろ意見が出ましたけれども、文部科学省においては、本日の意見をしっかりと踏まえて、指針の策定をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。


【大江教職員課補佐】 一言、事務局から本日の御意見に対しましてお礼を申し上げたいと思います。大変御示唆に富む様々な視点からの御意見を頂きました。本日の意見をしっかり踏まえて、この指針の修正を行っていきたいと思います。


いろいろ意見を出していただいた中で、今回、法律上は指標を作るための指針という位置付けになっております。本日も様々な意見を頂きましたけれども、例えば、指針から指標、それから研修計画、協議会、もろもろを踏まえて、恐らく施行通知という形で、全体を捉えた中で言及をした方がいいもの、あるいは指針にしっかり書いた方がいいものというのを、我々でも本日頂きました御意見をしっかり整理いたしまして、修正を施していきたいと考えております。いずれにいたしましても、本日頂きました意見は、何らかの手段でしっかり反映をしていきたいと考えているところでございます。


【小原部会長】 それでは、本日の審議はこれまでといたします。


今後の日程について、事務局から説明をお願いいたします。


【大江教職員課補佐】 失礼いたします。資料4をごらんいただきたいと存じます。


次回につきましては、2月2日、木曜日の午前10時から12時まで、場所は一橋大学の一橋講堂、1階の特別会議室での開催とさせていただきます。よろしくお願いいたします。


【小原部会長】 それでは、本日はこれで閉会といたします。どうもありがとうございました。





お問合せ先

総合教育政策局教育人材政策課

(総合教育政策局教育人材政策課)

-- 登録:平成29年02月 --