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教員養成部会(第93回) 議事録

1.日時

平成28年7月4日(月曜日)10時00分~12時00分

2.場所

一橋大学一橋講堂 1階 特別会議室

3.議題

  1. 「平成28年度教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定」について(諮問)
  2. 教職課程認定審査運営内規等の改正について
  3. 学習指導要領改訂の動向について(報告)
  4. 「学校現場における業務の適正化に向けて」について(報告)
  5. 「次世代の学校指導体制の在り方について(中間まとめ)」について(報告)
  6. 初任者研修実施状況調査の結果について(報告) 
  7. 「英語教育コア・カリキュラム」について(報告)
  8. その他

4.議事録

【小原部会長】  おはようございます。若干まだ定刻には時間がありますけれども、皆様おそろいなので、ただいまから、第93回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会を開催させていただきます。本日は御多忙の中、御出席いただきありがとうございます。
それでは、まず初めに、文部科学省において人事異動がありましたので、事務局から御紹介、お願いいたします。
【若林教職員課専門官】  おはようございます。このたび事務局に異動がございましたので、御紹介させていただきます。
まず、本日、所用により少し遅れておりますが、前初等中等教育局長の小松親次郎が文部科学審議官になりました。また後ほど来られると思います。
次に、本日、所用により欠席させていただいておりますが、初等中等教育局長に藤原誠前官房長が就任しております。
続きまして、大臣官房審議官初等中等教育局担当、瀧本寛でございます。
【瀧本大臣官房審議官】  瀧本と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
【若林教職員課専門官】  大臣官房総務課長からの就任でございます。
最後に、初等中等教育局教職員課長、佐藤光次郎でございます。
【佐藤教職員課長】  失礼いたします。佐藤でございます。よろしくお願い申し上げます。
【若林教職員課専門官】  大臣官房人事課人事企画官からの就任でございます。
以上でございます。
【小原部会長】  ありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、事務局より、本日の配布資料の確認をお願いいたします。
【若林教職員課専門官】  失礼します。資料の確認をさせていただきます。上から順に、座席表、議事次第、資料1-1といたしまして、「平成28年度教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定」について(諮問)、資料1-2といたしまして、平成28年度課程認定申請大学等数について、資料2-1といたしまして、教職課程認定審査運営内規の改正について、資料2-2といたしまして、教職課程認定大学実地視察規程及び指定教員養成機関実地視察規程の改正について、資料3といたしまして、学習指導要領改訂の動向について、資料4-1から4-3まででございますが、「学校現場における業務の適正化に向けて」について、続きまして、資料5-1から5-5まででございますが、「次世代の学校指導体制の在り方について(中間まとめ)」について、資料6といたしまして、初任者研修実施状況調査等の結果について、資料7といたしまして、「英語教育コア・カリキュラム」について、以上でございます。過不足等ございましたら、お近くの事務局員までお申し付けください。
資料の確認は以上でございます。
【小原部会長】  それでは、初めに、本日の議題について確認します。本日は、まず、議事の1について諮問を受けた後、議事の2について御審議いただき、議事の3から7について、事務局からの報告を頂きます。質疑応答については、これらの報告の後、まとめて最後に行いたいと考えております。  それでは、審議の1に入ります。平成28年度教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定についての諮問を受けることといたします。
(諮問文手交)
【小原部会長】  今回の諮問の概要について、事務局より説明、お願いします。
【山下教員免許企画室長】  教職員課の教員免許企画室長の山下でございます。
それでは、お手元の資料の1-2を御覧いただきたいと思います。「平成28年度課程認定申請大学等数について」という資料でございまして、そこにそれぞれ大学、短期大学、大学院、大学専攻科、短期大学専攻科ごとの申請大学等の数、それから、申請学科・専攻・コース等の数、それから、申請課程数の内訳を示させていただいております。
その下でございますけれども、参考というようなことで、平成24年度以降の申請大学、それから、申請課程等の数の推移というデータもございます。それで見ていただきますと、例えば、昨年度、平成27年度と比較して、今回の申請数、平成28年度、一番右端でございますけれども、申請大学等の数、それから、申請学科等の数は大して変更はなかったのですけれども、最終的に一番下の欄の申請課程数については半分以下となっております。これは昨年度までは、いわゆる教育学研究科を教職大学院に改組をするということの一番ピークを迎えておりまして、そうしますと、1教職大学院当たり教職課程というのは何十も持っていてということがあったのですけれども、そのピークが過ぎましたので、平成28年度につきましては、教職課程の申請課程数そのものは半減をしているという状況でございます。
御説明は以上でございます。
【小原部会長】  ただいまの事務局からの説明について、御質問がございましたら、お願いいたします。
【吉田委員】  すみません、ちょっとくだらないことをお尋ねしたいのですけれど、毎年本当にすごい数で課程の申請があるのですけれど、現在、大学全体で課程数とか、実際に教員のニーズというと変ですけれど、最近聞いたところでは、教員というか、教職課程を取らない学生が増えてきていると。大変だというか、就職の問題も含めて減ってきているというお話も聞いているのですけれども、全体的に希望者の状況と、それから、それらの課程数の問題を教えていただければと思います。
【山下教員免許企画室長】  今、教職課程を置いております大学等の数は、900程度ございます。それで、教職課程そのものの数はということになりますと、例えば、1つの学科で中・高の免許状を出すとなると、中学校の免許状の教職課程と、高校の免許状の教職課程と別々に分けてカウントしますし、教科ごとにも教職課程の数はカウントします。そうなってきますと、大学院まで含めると、正確なところは分かりませんけれども、2万4,000ぐらいあるという状況になってございます。
もう一つですけれども、そこのニーズのところというのはなかなか把握しづらい部分があるのですけれども、ここ数年、毎年度授与される免許状の件数でいけば、20万前後で推移をしていて、そこからよく言われるのが、1人当たりで平均2枚ぐらい取るというように言われておりますので、新たに取得する学生等の数は10万前後でそこは推移しているというようには思っておるところでございます。
以上でございます。
【吉田委員】  ありがとうございました。
【小原部会長】  それでは、課程認定委員会の委員の方々におかれましては、審査のほどよろしくお願いいたします。
それでは、議事の2に入ります。事務局から、教職課程認定審査運営内規等の変更について、説明をお願いします。
【山口教職員課専門官】  教職員課専門官の山口と申します。よろしくお願いいたします。
今回の規定の改正につきましては、2点ございます。資料2-1と2-2の2点になります。
まず、資料2-1の、教職課程認定審査運営内規の一部改正について、説明をさせていただきます。教職課程認定審査運営内規につきまして、関わる内容というのが、今回、認定後に専任教員の一部変更が生じた場合の審査を一部追加するというものでございます。
この資料の2の経緯及び現状を御覧いただければと思います。教職課程認定は、大学の申請に基づいて課程認定委員会の審議を経て、中央教育審議会、本部会の答申により認定されるものでございます。
一方で、大学の設置認可の申請及び届出に係る手続等に関する規則については、一昨年、規定の改正が行われまして、スケジュールが2か月ほど前倒しになりました。このため、課程認定の方も2か月ほど前倒しになり、認定の時期というのが12月中旬にずれてきているという状況がございます。
この認定時期が前倒しになったことに伴って、12月中旬の認定後から4月1日の教職課程が開始されるまでの間、3か月半ほどですが、やむを得ない事由により認定済みの教職課程の内容を変更せざるを得なくなる事例が生じてきているというものでございます。
現行の取扱いでは、当該教員の担当科目及び認定課程そのものを取り下げることということで対応してきており、専任教員の補充は認めていないということでございます。この結果として、認定後に結果的に教職課程が初年次から開始できないというような大学が想定されるということから、基準の改正をお諮りするものでございます。
なお、認定済みの4月1日以降の教職課程を変更しようとするときについては、教育職員免許法施行規則第21条第2項に基づきまして、文部科学大臣にあらかじめ届け出ることとしており、これに基づいて手続を行ってきているものでございます。
3の改正理由及び内容についてでございます。従来は認定から初年次の教職課程を開始するまでの期間が短いということから、専任教員の変更をせざるを得ないという事例がほとんどなく、また、万が一変更が生じた場合についても、前述のとおり変更届で対応してきているところでございますが、今回、認定時期が2か月前倒しになったことに伴って、今後同様の事例が増加することが見込まれる中、その対応を行わないことは適切ではないということになります。したがって、教職課程認定においても、認定された教職課程が開始する前までに変更せざるを得なくなった場合については、審査上、その変更を認める旨の改正を行うことが適当であるとしての改正でございます。
なお、本改正については、課程認定の可否に関わる専任教員に関する変更を審査対象とするものでございます。これは現行の教職課程認定基準において、教員組織の専任教員数の基準より低下した状態にならないようにするというふうに定められているということ、及び専任教員は認定学科の教育課程の編成に参画し、認定学科等の学生の教職課程を指導する、そういう立場にあるということから、教職課程の存立に重大な影響を与えるために、この改正を行うものでございます。
具体的に改正内容としては、4番の、教職課程認定審査運営内規の一部改正ということで、第6項を新たに追加するものでございます。
6として、教職課程の認定後に教育課程を変更する場合の取扱いについてとして、1、課程認定の認定後から翌年度の教職課程が開始するまでの間に、やむを得ない事由により各号に該当する事項の変更が生じた場合については、変更の可否について書類審査を行うというものでございます。
各号としては、専任教員を変更する場合、及びこの変更に伴って専任教員の担当授業科目を変更する場合、及び担当授業科目内容の変更をする場合において書類審査を行うというものでございます。書類審査につきましては、従来の書類審査の基準を準用するものでございます。なお、変更後の可否の結果については、その後に開催される部会で報告をさせていただきたいと思います。
注として、教職課程の認定は、完成年度までその内容を確実に履行することを前提として認定を行っているということがあるので、初年次の当該課程が開始するまでの間については、上記以外の変更は認めないとするものでございます。
また、やむを得ない事由として、専任教員の退職(死亡)あるいは病気休業、産前産後の休業、育児休業、介護休業等により専任教員が長期間休業となることで、専任教員を変更せざるを得ない事由が、申請時には予見できない社会通念上相当であると認められる理由により生じる場合などとするものでございます。
この審査運営内規の一部改正に伴って発生する手続及び審査スケジュールについてが5番でございます。内規改正後、認定後に教育課程を変更する場合の手続及び審査スケジュールは以下のとおりとして、12月中旬に教職課程認定通知と併せて、各認定大学等への審査書類提出要領及び提出期間についての案内をお送りさせていただくことにしております。その上で、2月末までに追加となる専任教員が発生した場合、その審査書類を提出していただきまして、3月中旬に課程認定委員会における書類審査を行い、3月中旬に改めて認定通知を送付するということになります。該当する条文につきましては、この後に添付させていただきました審査運営内規の新旧対照表及び改正案となるものでございます。
審議事項の1点目は以上です。
続いて、2点目でございます。資料2-2を御覧いただければと思います。教職課程認定大学の実地視察規程及び指定教員養成機関実地視察規程の一部改正についてでございます。現時点で、実地視察については、必要に応じて当該大学の所在する都道府県及び市区町村の教育委員会を実地視察に参加させることができるという規定がございます。これに対して、裏面をめくっていただいて、2ページ目の4番を御覧いただければと思います。現行の規定において、教育委員会と明示的に書かれているために、各都道府県知事部局の参加は認められておりません。一方で、教職課程認定大学においては、幼稚園のみの養成を行っている大学もあるということがあることから、その視察校へも教育委員会に今のところ参画していただいておりますが、現実に公立幼稚園がほとんどなく、私立幼稚園が多いということから、採用者数及び教育実習先の選定等に関する情報も、教育委員会でほぼ把握できていないという状況がございます。したがって、私立幼稚園を所管する各都道府県の知事部局の参加を可能とするように基準の改正を考えたいというものでございます。
また、現行の規定においては、指定教員養成機関の実地視察規程においては、教育委員会の参加も今のところ含まれておりません。このため、併せて指定教員養成機関については、教育委員会及び幼稚園の知事部局の参画も認めるように規定の改正を行いたいと考えるものでございます。  現在、指定教員養成機関については、養護教諭、栄養教諭、小学校教諭及び幼稚園教諭の二種免許状の課程の指定を行っております。このため、養護教諭、栄養教諭及び小学校教諭については教育委員会の参画が適当ではございますが、幼稚園教諭のみの養成を行っている指定教員養成機関がまだ20校ほどございますので、そちらについては知事部局の参加を可能としたいと考えるものでございます。
また、当該視察校が、近隣市区町村と極めて良好な連携関係を築いているということもありまして、学校ボランティアや教育実習先の選定を行っている例も見受けられるということから、当該実地視察の視察校の所在地及び近隣の市区町村の参加を可能とするように規定の改正を行いたいと考えるものでございます。
具体的な改正条文につきましては、更にめくっていただいて、4ページ目になるものでございます。課程認定大学についての実地視察規程については、この4ページ目にあるとおり、現状では、「実地視察にあたっては、必要に応じて、当該大学の所在する都道府県及び市区町村の教育委員会」というふうに限定しております。これを単に「都道府県及び市区町村担当者を実地視察に参加させることができる」というふうに改正を考えているものでございます。
同様に、指定教員養成機関の視察規程につきましては、7ページ目を御覧いただければと思います。指定教員養成機関の実地視察規程においては、現状では規定が設けられていないということがありますので、課程認定大学の実地視察規程と併せて、今回、6項目として、「実地視察にあたっては、必要に応じて、都道府県及び市区町村担当者を実地視察に参加させることができる」という条項を追加するものでございます。
簡単ではございますが、説明の方は以上とさせていただきたいと思います。
【小原部会長】  ただいまの説明に関し、御意見、御質問等がございますか。
特にないようなので、教職課程認定審査運営内規(案)、教職課程認定大学実地視察規程(案)を当部会として決定したいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいですか。ありがとうございます。
次に、議事の3、学習指導要領改訂の動向について、事務局より説明をお願いいたします。
【西川教育課程課専門官】  失礼します。それでは、教育課程課より、学習指導要領改訂の動向について、御説明をさせていただきます。お手元の資料3に基づいて、御説明をさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。
平成26年、一昨年の11月に、次期学習指導要領改訂に向けた諮問をさせていただきまして、その後、鋭意検討を進めてきたところです。昨年の8月に「論点整理」という形で、今後の改訂の方向性について整理をしていただきました。現在、「論点整理」を踏まえまして、各教科・学校種のワーキンググループを設置し、詳細な検討を続けているところです。この夏には審議まとめをし、本年度内に答申を頂ければと考えております。その後のスケジュールとしては、お手元資料の1ページの一番下にありますように、小学校については平成32年度から、中学校については平成33年度からの全面実施を予定しております。また、高等学校については34年度からの年次進行という形での新しい学習指導要領の実施ということを想定しているところでございます。
現在の検討状況について、2ページにございますが、各教科及び学校種の部会等を設置いたしまして、検討いただいております。特に国語、外国語に関わるワーキンググループとして、言語能力の向上に関する特別チームを設置しまして、言語能力の向上という観点から、鋭意議論をされています。また、高等学校については、幾つか新しい教科・科目の再編を検討いただいております。地歴、公民に関する科目、それから、高等学校の数学、理科にわたる新しい科目ということで、これらについても特別なチームを設けて、御検討いただいているところでございます。
これまでの議論を踏まえまして、今後の学習指導要領改訂の方向性として、3ページに図でまとめさせていただいております。今回の改訂については、まず、新しい時代に必要となる子供たちの資質・能力の育成という観点を第一に置いております。「何ができるようになるか」ということを踏まえこの資質・能力について、学びに向かう力・人間性、知識・技能、思考力・判断力・表現力と3つの柱に整理をして、各教科等においてこうした資質・能力を育成していこうということで、議論を進めていただいております。
また、学習の評価ということについても、この3つの柱で議論を進めていただいているところでございます。
また、何ができるようになるかということを踏まえまして、実際に内容として何を学ぶかということを御議論いただいております。教科・科目の構成に関わるものとしては、小学校における外国語教育の教科化というのがございます。現在、5、6年生で外国語活動ということで、週1時間程度実施しておりますが、それを小学校3、4年生から外国語活動として年間35時間、5、6年生については教科として年間70時間を実施していくという方向を頂いております。それを踏まえて、詳細な検討をしていただいておりますが、その中では、条件整備として、先生方の指導力あるいは教材に関することに課題を御指摘いただいています。
高校におきましても、例えば、公民科における「公共」ですとか、地理歴史科におけます「歴史総合」、「地理総合」といった新しい必履修科目の設置ということを方向性を頂きまして、検討していただいているところでございます。
こうした各教科にわたりまして、資質・能力を明確化し、目標、内容、構造を見直していくということの準備をしております。
また、どのように学ぶかということも改めて御議論をしていただいております。アクティブ・ラーニングの視点というふうに申し上げておりますけれども、主体的・対話的で深い学びということを実現していくという観点から、学習過程の改善を図っていこうということで御議論をしていただいております。
こういった、何ができるようになるか、何を学ぶか、どのように学ぶかということをきちんとマネジメントをしていくと。こういった大きな柱を掲げて、検討をしていただいているところでございます。このことについては、各学校においてもカリキュラム・マネジメントの実現という形で、それが各学校で実現できるような方向性を出していきたいというふうなことで進めております。簡単な方向性としましては、この3つの柱ということを中心に御議論いただいているという状況でございます。
幾つか個別のポイントについて御説明させていただきます。5ページになりますが、小・中・高等学校におきまして、学校全体として、その学校種としてどのような資質・能力を子供たちに育成していくのかということについても、各教科を踏まえた形でまとめていこうというふうに考えております。5ページの資料につきましては、各学校段階を通したイメージということで、資料として添付させていただいておりますが、幼児期については、10の姿として、その議論が整理されております。そういったことも踏まえながら、小・中・高それぞれの学校種を通じて育成すべき資質・能力ということについて、現在、検討をさせていただいているところでございます。
こういった観点を踏まえまして、各教科においては、6ページになりますが、国語の例を添付させていただきましたが、各教科においても、幼児期から高等学校までを通じて、18歳までを通じてどのような力を育成していくのかということを、縦の関係で議論をしていただいております。お手元、見ていただきますとおり、二重丸と丸の1、2、3という形で、小学校から高等学校までそれぞれ形式がそろっているかと思いますが、この1、2、3というのが、先ほどの知識・技能、思考力・判断力・表現力、学びに向かう力・人間性ということで、全教科にこういった整理をさせていただいております。したがいまして、各教科を通じて3つの柱に基づいた資質・能力の育成ということを一貫させていきたいということで、今回の改訂の方向性としてさせていただいております。
続いて、もう一つの柱となります、学習の評価ということになります。資料の7ページになりますが、現行の学習の評価ということにつきましては、4観点となっていますが、今回、知識・技能、思考力・判断力・表現力、学びに向かう力・人間性という3つの資質・能力で整理をしていくということを踏まえまして、学習評価についても、こちらの3つの資質・能力に基づいて評価をしていくということで、教科ごとに評価の観点ということを、今後、検討していきたいということを考えております。そうしたことを通じて、学校におけるPlan Do Check Actionでございますが、そういった学習評価によるPDCAサイクルの実現ということを図っていきたいというふうに考えております。
それから、9ページを御覧いただけますでしょうか。いわゆる共通教科における教科・科目の構成について、現状、9ページにありますような案で御検討いただいております。黄色の部分が共通必履修科目でございまして、水色の部分が選択必履修科目となっております。国語、外国語につきましても、共通必履修について見直しをさせていただいております。また、地理歴史、公民につきましては、現在、選択必履修になっていますが、地理歴史科については、地理総合、歴史総合を必履修として設ける。公民科については、公共を必履修として設けるということを考えております。また、情報科につきましては、現在、2科目の選択必履修でございますが、情報Ⅰ、いずれも仮称ではございますが、必履修として設けるということを検討いただいております。
それから、数理にわたる探究科目ということも、諮問時において検討課題としてさせていただきました。左下、数学科、理科がございますが、その上にある形で、理数探究という科目を新たに設けるという形を想定しております。また、理数探究というものについては、数理にわたる探究を深めていくという科目で考えておりますので、併せて高等学校におきましては、総合的な学習の時間についても、総合的な探究の時間という形で、より探究というものを大事にしていきたいという方向で御検討いただいております。
各科目の詳細については、後ほど、19ページ以降に簡単な概要図を添付しております。詳細は省略させていただきますが、そちらを御覧いただければと思います。
続きまして、どのように学ぶかということの議論の状況でございます。アクティブ・ラーニングの視点ということで、「論点整理」におきまして整理をさせていただきました。それを各教科におきまして、更に詰めて議論をしていただいているところでございます。資料としては10ページになります。アクティブ・ラーニングの視点ということにつきまして、ある種の型であるというふうな御議論あるいは指摘をされるところがあったのですけれども、「論点整理」におきまして、型ではなくて、授業改善の視点であるということを繰り返し注意喚起といいますか、指摘をさせていただきました。そういったことも踏まえまして、教科におきましても、授業改善の視点として、アクティブ・ラーニングの考え方というのを更に深めていただいているところでございます。アクティブ・ラーニングの視点ということにつきましては、深い学び、対話的な学び、主体的な学びを実現していくという観点から、日々の授業の改善を進めていく視点として、周知をしていきたいというふうに考えております。
また、アクティブ・ラーニングの視点というものと資質・能力の関係について、11ページにイメージ図を添付させていただいております。知識・技能、思考力・判断力、学びに向かう力・人間性というものを、深い学び、対話的な学び、主体的な学びを通じて資質・能力として実現していくということを考えております。また、その際に、一番下の小さな字で恐縮ですが、基礎的・基本的な知識・技能の習得ということに課題が見られる場合においても、深い学びの視点というのは必要であるというふうに考えております。
何ができるようになるか、何を学ぶか、どのように学ぶかというところまで議論の状況を申し上げましたが、それを各学校でどのように実現していくのかという観点におきまして、カリキュラム・マネジメントの観点というものを出させていただいております。12ページになります。カリキュラム・マネジメントの3つの側面があるというふうに整理をさせていただいています。まず1つ目として、各教科等の教育内容を相互の関係で捉え、学校の教育目標を踏まえた形で教科横断的な視点で、その目標の達成に必要な教育内容を組織的に配列をしていくという観点。学校においてどのような力を育てていくのかという目標を踏まえるということの必要性でございます。
また、それを踏まえまして、教育内容の質を向上していくために、子供たちの姿や地域の現状を踏まえて、データ等に基づいて、PDCAサイクルを確立していくということ。
それから、3としまして、地域の人的・物的な資源等も大いに活用させていただきながら、外部資源の力を入れながら、効果的に組み合わせていく、こういったことをカリキュラム・マネジメントの3つの側面として掲げさせていただいております。
この3つの側面を、実際の各学校における教育課程の在り方としてどのように反映していくのかということを議論させていただいています。13ページに、何を学ぶか、何ができるようになるかを含めて、カリキュラム・マネジメントのイメージということを掲げております。学習指導要領そのものがこういったカリキュラム・マネジメントが実現しやすいものになっていくようにということで御議論をしていただいておりまして、14ページから16ページあたりには、学習指導要領の総則について、どのように改訂していくのかということを議論させていただいています。途中に「何ができるようになるか」といった青い囲みがありますが、先ほどのカリキュラム・マネジメントの側面を踏まえまして、総則自体を学校におけるカリキュラム・マネジメントの実現を促すつくりにしていこうということで、準備をさせていただいております。教育課程部会、教育課程企画特別部会、各教科のワーキンググループにおきましては、こういった観点から現在、議論させていただいておりまして、この夏には審議まとめまで議論いただきたいというふうに考えております。
その際に、大変恐縮ですが、17ページに、この間の議論の過程におきまして、教育課程部会で特に先生方の資質・能力ということに関係して出ました意見について、簡単に御紹介をさせていただければと思います。今回の改訂におきましては、18歳の段階や義務教育段階に身に付けておくべき力は何なのかという観点から、それぞれの学校段階で育成する資質・能力ということを整理させていただいております。学校段階間の資質・能力のつながりを先生方に意識していただきながら、日頃の授業に臨んでいただくという視点が大事ではないかといった御意見がございました。
また、学習の評価ということについて、非常に大事になる部分であり、中核的な業務であるという御指摘を頂いております。先生方の評価者としての能力の向上ということも重要ではないかという御意見を頂いております。
また、3つ目としまして、小学校における英語教育と併せて、高等学校における幾つかの新科目ということを議論いただいておりますが、新科目について、指導する先生方の指導法の向上ということが重要になってくるであろうということ。現職の先生向け指導法の向上ということも重要でございますし、養成における観点ということも必要というふうに考えております。
また、いわゆるアクティブ・ラーニングの視点ということにつきまして、この考え方についても、是非先生方の養成のプロセスにおいても御理解いただけるようになっていければと考えております。
また、カリキュラム・マネジメントということについて、これは各ワーキンググループにおいて繰り返し御議論いただいているところでございますが、例えば、校長ですとか教務主任といった一部の先生ではなくて、先生方全員に参加していただいて、マネジメントということを考えていく必要があるのではないかといった御意見を頂いております。こういった御議論について、是非今後の教員養成における検討におきまして、御参考にしていただければ有り難いと考えております。
以上でございます。よろしくお願いします。
【小原部会長】  よろしいですか。それでは、続きまして、議事の4、学校現場における業務の適正化に向けてについての説明をお願いいたします。
【廣田参事官補佐】  失礼いたします。初等中等教育局参事官付の廣田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
お手元の資料4-1から4-3まで、業務改善の関連の資料がございますので、そちらを用いまして、御説明させていただきたいと思います。15分ほどお時間を頂いておりますけれども、手短に御説明させていただきたいと思います。
資料4-1、カラー刷りのポンチ絵がございますけれども、学校現場における業務の適正化に向けてということで、6月13日に取りまとめた報告の概要をそこに示しております。教員が子供たちと向き合う時間を確保していくということに向けて、タスクフォースの提言がまとめられておりますけれども、大きく柱としては4つの柱を設けております。教員の担うべき業務に専念できる環境を確保するということ、部活動の負担を大胆に軽減するということ、長時間労働という働き方を改善する、国・教育委員会の支援体制を強化するという4本柱になっております。
このポンチ絵を見ていただきますと分かりますように、1番目、教員の担うべき業務に専念できる環境といった場合に、業務改善で進めるべきことと、学校指導体制を整備するということを一体的に推進していく必要があります。これから御説明いたします業務改善ということを積極的に進めていくわけなのですけれども、この後、矢野財務課長から御説明いたしますが、しっかりと次世代の学校指導体制を強化していくという視点を持ちながら、一体的に進めていく必要があるということを共通認識として持ちながら議論を進めてまいりました。
お手元の資料4-2に移りまして、全体タスクフォースの報告の骨子がございますので、こちらを用いまして御説明をさせていただきます。途中で4-2の行間の部分を埋めるべく、4-3の提言の部分を少し御説明を加えながら説明させていただきたいと思っておりますので、基本は4-2をお手元に御用意していただきながらお聞きいただければと思います。
まず、検討の背景といたしまして、御承知のとおり、学校現場を取り巻く環境が複雑化・多様化しているという状況の中で、長時間労働の改善というのが課題となっております。次世代の学校指導体制にふさわしい教職員の在り方と業務改善のためのタスクフォースというものを4月に立ち上げまして、堂故文部科学大臣政務官を座長といたしまして、この2か月、議論を進めてまいりました。6月13日に報告を取りまとめたということでございますけれども、先ほど申し上げたように、義家文部科学副大臣の下に設置されております指導体制強化のタスクフォースを両輪として進めていくべく、議論を進めてまいりました。
その次、2といたしまして、次世代の学校と教員の姿とありますが、日本におけるこれまでの学校と教員の姿としましては、教員が教科指導あるいは生活指導、部活動指導等を一体的に行っていく日本型の学校教育、これは国際的にも高く評価されておりますし、子供たちの人格的成長にも大きな役割を果たしてまいっております。一方で、複雑化・多様化する課題が教員に集中している状況の中で、授業等の教育指導に専念しづらい状況になっているというのも事実でございます。
従来の固定化された献身的教員像を前提として、学校の組織体制を構築していくということをし続けてまいりましても、質の高い学校教育を持続発展することは困難であるという共通認識に立ちまして、改革の姿を検討してまいりました。
次に、目指すべき次世代の学校と教員の姿とありますけれども、先ほど教育課程の議論の話がございましたけれども、社会に開かれた教育課程をしっかりと展開していく必要があると。これからの時代を支える創造力を育む教育に転換をし、複雑化・困難化した課題に対応できる次世代の学校を構築していく必要があるということ。
そして、教職員体制の整備充実を図るとともに、教員だけではなくて、事務職員、専門スタッフ等が学校運営、教育活動に参画していくチーム学校の実現を図っていくと。このような学校の姿を目指してまいります。
あわせて、教員が子供たちの指導に専念できる環境を整備し、誇りや情熱を失うことなく使命と職責を遂行できるように、そして、健康で充実して働き続けることができるようにということで、教員が担うべき業務を大胆に見直し、長時間労働という働き方を改善することで、ワーク・ライフ・バランスの実現を果たしていく必要があるということが示されております。
この共通認識の上で、3といたしまして、改革に向けた基本的な考え方、重点的に講ずべき改善方策というものを示しておりまして、先ほど御説明した4つの柱に基づいて、改革の姿を示しております。国と教育委員会、学校が、どこかだけが実施していくということではなくて、一体となって教員の業務改善の加速に向けた改革を推進していくということでございます。
国・教育委員会・学校が有機的に連携し、一体的・総合的に業務改善に取り組む改革パッケージというものを示しております。そして、この改革パッケージの全体の関係性、進め方というのは、ちらっと御覧いただければと思うのですが、資料4-3の後ろ3枚ほどが改革パッケージの全体を示したものになっております。28年度から29年度、30年度にかけて、直近3か年の改革工程表を示しております。4つの柱に基づきまして、それぞれどのような形で改革を進めていくのかということを示しておりますので、また後ほど御覧いただければと思います。
資料に戻っていただきまして、4-2でございますが、2ページ目でございます。実際の改革の中身といたしましては、文部科学省における対応だけではなくて、教育委員会及び学校における改善方策ということも示しておりますが、便宜的にこの骨子においては文部科学省における対応ということのみを記載しておりますので、その点御了承ください。
まず、教員の担うべき業務に専念できる環境を確保するということでございます。子供たちの未来のために、次世代の学校を創生するためには、指導体制の充実とあいまって、長時間労働の是正を図ることが不可欠であると。学校や教員の業務の大胆な見直しを着実に推進していくということで、柱をお示ししております。
1つ目、教員の従来の業務を不断に見直すという視点でございます。教員の担うべき業務に専念でき、教員が子供と向き合う時間を確保するため、教員が携わってきた従来の業務を不断に見直し、必要な体制を強化するということを書いております。教員の行うべき業務、あるいは専門スタッフや事務職員等と連携、分担すべき業務、地域の協力を積極的に得るべき業務、あるいは精選をするべき業務というものを明確にし、必要な体制を強化していくということが必要だと考えております。
四角囲いになっておりますのは、具体的に改善すべき方策ということを示しておりますが、目標を明確にした業務の見直しに関する実証研究の実施、あるいは学校事務職員の職務内容を見直し、法律上明確化するとともに、その配置を充実するということ、教員の事務作業や連絡調整等の業務を補助する業務アシスタントの検討、地域の力を生かすということで、地域学校協働本部の整備、地域コーディネーターの配置の促進等々が示されております。
続いて、2つ目でございますけれども、学校給食費などの徴収金会計業務の負担から教員を解放するという柱でございます。御承知のとおり、学校給食費等の徴収金は、多くの学校においてその徴収、管理業務を教員が担っている状況がございます。とりわけ未納者が多い学校では、未納金の徴収について、教員に大きな負担が生じている状況であると。文科省が直近調査した結果からも、給食費の集金あるいは支払、未納者の対応といったことに対して、負担感が高いということが明らかとなっております。一方で、学校給食費を公会計化し、徴収業務を教育委員会、首長部局に移行した自治体においては、教員の時間的、精神的な負担が大きく減少しているという実態等も踏まえまして、この改善方策を示しております。
教員の負担軽減等の観点から、学校給食費等の徴収会計業務を学校の教員ではなく、学校を設置する自治体が自らの業務として行うための環境整備を推進するということで、四角囲いでございますが、地方自治体等による給食費会計業務の実証研究の実施、会計業務に係るガイドラインの検討、給食費以外の徴収金についても実証研究を実施して取組を促進してまいります。また、学校事務の共同実施を行うための組織を法律上明確化し、事務機能の強化も促進していく必要があると考えております。
続いて、統合型校務支援システム等を整備し、校務を効率化・高度化するということが示されております。校務の情報化というのは、業務を効率化し、学校運営の改善を行う上で有効なシステムでございます。災害時の情報基盤整備の必要性の観点からも、統合型校務支援システムとありますけれども、成績処理、あるいは出欠管理等の教務系、健康診断、保健室管理の学籍系、学校事務など、それらを統合して機能を有しているシステムの整備を促進していく必要があると思っております。
なお、実際の本文中には、セキュリティー対策といったところにも触れております。直近、佐賀県の情報漏えいの事案がございましたけれども、統合型校務支援システムを整備していくに当たっては、セキュリティー対策、あるいは情報保全などの充実を図ることは前提となっていくものでございます。そういったものと併せて整備を推進していくということを示しております。
具体的には、統合型校務支援システムの導入による効果の実証研究、あるいは共同調達・共同運用やクラウド化の推進による導入・運用コスト削減に関する支援等々を進めてまいりたいと考えております。
続いて3ページでございますけれども、教員の部活動における負担を大胆に軽減するという視点でございます。部活動というのは、スポーツ、文化に親しむ観点がございます。あるいは学習意欲の向上、責任感、連帯感の養成等に資する重要な活動ということで、教育的側面での意義が高いものであります。一方で、適切な休養を伴わない行き過ぎた活動というのは、教員、生徒ともに様々な無理や弊害を生んでまいります。教員の勤務負担の軽減あるいは生徒の多様な体験の充実、健全な成長を促すという観点からも、休養日の設定の徹底をはじめ、部活動の大胆な見直しを行っていく必要があると考えております。
1つ目でございますけれども、休養日の明確な設定を通じて、部活動の運営の適正化を推進していくという視点でございます。現状、部活動においては、日本の中学校教員の勤務時間というのが、世界的に見ましても、課外活動の指導時間が特に長いということがTALISの調査結果からも明らかになっております。また、保健体育以外の教員で担当している部活動の教育経験がない教員、それが中学校46%、あるいは高校で41%いるという状況があります。また、土日に開催される大会等の引率というのは教員が行っているということで、休日になっていない状況ともなっております。
こういった実態を踏まえながらということでございますが、かつて平成9年に調査研究報告書で運動部活動における休養日の設定等の例を示してまいりましたけれども、実態というのは不十分な状況であるということを認識しておりまして、各学校において校長のリーダーシップ及び教育委員会の支援の下で、しっかりと休養日を設ける等の取組を徹底することが不可欠であると考えております。
文科省におきましては、その下でございますけれども、毎年度の全国体力・運動能力調査等を活用いたしまして、休養日の設定状況をしっかりと徹底、フォローアップをしてまいります。また、教員、生徒、保護者等を対象といたしました総合的な実態調査を実施した上で、スポーツ医科学の観点、あるいは学校生活等への影響を考慮した練習時間、休養日の設定に関する調査研究を実施し、総合的なガイドラインを策定してまいりたいと考えております。また、実効性を高めていくという観点からも、日本中学校体育連盟などに対して、大会運営等の見直しの要請を進めてまいりたいと考えております。
また、部活動指導員の配置など、部活動を支える環境整備を推進するという観点でございます。しっかりと休養日を設定する等の取組を進めていく一方で、教員の負担軽減を図っていく、あるいは部活動の技術力向上という観点を考えましても、地域の幅広い協力を得ていくということが重要であると考えております。この観点から、部活動の指導、単独での引率等を行うことができる部活動指導員を法令上明確化し、そして、配置を促進してまいりたいと考えております。
一方で、外部の指導者が入ってくる場合には、しっかりと学校教育活動の一環として部活動が行われていくということ、勝利至上主義に偏らない指導をしっかりと進めていくという観点も必要でございますので、ガイドラインを策定した際には、研修の実施等の配慮を明確化してまいりたいと考えております。
大きく3本目の柱でございますけれども、長時間労働という働き方を見直すという視点でございます。「改革の基本的な考え方」とありますけれども、業務改善を断行していくためには、教職員の働き方そのものの価値観の転換が必要だと考えております。ワーク・ライフ・バランスを含むタイムマネジメントの意識改革を加速化していくということ、教職員の働き方を不断に見直し、心身ともに健康を維持できる職場づくりを推進していく必要があると考えております。このため、教職員が本来の労働時間で退校することを理想的な姿として目指し、学校、教育委員会、国としてパッケージでの取組を進めてまいりたいと考えております。
4ページ目に参りますけれども、6月に閣議決定をされましたニッポン一億総活躍プランにおいては、長時間労働を抑制し、働く人々のワーク・ライフ・バランスを実現するということで、働き方改革を実行・実現することが柱の一つとなっております。学校現場における長時間労働是正ということについても、同様にしっかりと向き合っていく必要があると考えておりまして、勤務時間管理の適正化を推進していく一方で、校長の意識改革ということが必要でございますので、校長のリーダーシップ、マネジメント力を向上していくということ、教職員一人一人の意識改革を推進していくということのために必要な方策を推進してまいりたいと考えております。
まず、勤務時間管理の適正化の推進ということで、勤務実態の適正な把握、時間管理徹底の働き掛け促進、あるいは長時間労働是正のための周知・啓発キャンペーンを実施していくなど、取組を進めてまいります。
また、教職員の意識改革と学校マネジメント推進ということで、独立行政法人教員研修センターの管理職等研修の見直しを進めていくということで、ワーク・ライフ・バランスを含むタイムマネジメントを活用した経営戦略の学習、学びをしっかりと進めてまいりたいと考えております。
4本目の柱、最後でございますけれども、国、教育委員会の支援体制を強化していくということで、これまでに述べた業務改善をしっかりと定着し、そして、実効性を上げていくために国の体制を整備するということで、文部科学省内に学校環境改善対策室を設置し、勤務環境の改善を促進してまいります。また、この対策室において、勤務環境改善の指導・助言等を行う業務改善アドバイザーというものを配置いたしまして、自治体等に派遣する仕組みを構築していくということを示しております。また、教育委員会内においても、環境改善を促進するための連携体制を構築していくと。
こういった柱に基づきまして、方策をまとめたところでございます。今年度からしっかりと進めていくべき部分、あるいは来年度の予算要求等に反映していくべき部分等々、しっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。
説明は以上でございます。
【小原部会長】  続きまして、次世代の学校指導体制の在り方についての中間まとめについて、事務局から説明をお願いいたします。
【矢野財務課長】  それでは、資料5-1から5-4までを用いてお話し申し上げたいと思います。資料5-1、5-2を主に使いますので、御参照いただければと思います。
昨年、新聞紙上でもかなり報道されましたので、財政当局、財政制度等審議会からの教職員定数についての議論というのは御承知の先生も多いかと思いますが、3点ほど大きな投げ掛けがございました。1つは、加配教員の制度は昭和44年度にできたわけですけれども、昭和44年度の制度化以来、初めて加配定数を削減してはどうかと。子供の数、学校の数が今どんどん減っていっているんだから、加配教員も子供の数に比例して削減すべきではないかというのが、大きな理由だったわけです。それが1点。
2点目は、教員の仕事に関わることですけれども、教員が、TALISの調査等で53時間以上、OECDの中でも非常に働きぶりと申しますか、労働時間が長いという点を捉え、一方で、授業時間は大体平均、若しくは平均よりちょっと下回っているという程度にとどまっていると。本来、教員は教科指導、授業の専門家ではないかと。それ以外、例えば、生徒指導が昭和41年の勤務実態調査と、平成18年の勤務実態調査を比べると、大体5.4倍になっていると。部活動指導が2.8倍になっている。事務的なことも1.4倍近くになっているというようなことを捉えて、そういった部分が増えたからといって、先生の数を増やすというのはおかしいのではないかという御指摘だったわけで、教員は本来、授業を担当すべき、授業の専門家であるということからすると、教員の数をこれ以上に増やすというのではなくて、いろいろな外部指導者等を増やして対応すべきであると。こういう話だったわけです。
また、3点目といたしましては、仮に教員の数を増やすとしても、例えば、1人、2人増やすことによって、子供の学力がどれぐらい上がるのか。もっと言うと、学力テストで何点上がるかというような因果関係が証明されていないといけないのではないか。あるいは、更に言うと、費用対効果という言葉を使っておりましたけれども、その子供たちが将来、例えば、今、1,000億円使ったとしたら、10年後に税金を2,000億円、3,000億円払ってくれるのかというような観点から施策を検討すべきであるという、大きな3点の投げ掛けがあったわけでございます。
これに文部科学省としても非常に危機感を覚えました。先ほど説明がございましたが、昨年11月に義家副大臣をトップとする次世代の学校指導体制の在り方ということを検討するためのタスクフォースを立ち上げ、昨年11月以来検討を重ねてきたというわけでございます。そこで最初に明らかにしたことが、資料5-1の冒頭にあることでありまして、教員は、教科指導のみならず、生徒指導、部活動指導等を一体的に行う日本型教育、これは国際的にも非常に高く評価されているのではないかと。御案内のとおり、ヨーロッパ、アメリカでは、主に教科指導のみが行われているケースが非常に多くなっています。フランスは明確に徳育は、例えば、教会で行うというようなことを宣言している。部活動というのも、英米系は若干ありますけれども、大陸系はまずないということで、同じ学校教育といっても、私は日本型は大きな学校教育、大きな学校と言っておりますけれども、学校教育の形はかなり違うわけでありまして、この日本型学校教育をこれからもしっかりと軸に据えていくということをここで明らかにしたわけでございます。
ただし、資料5-2の本文1ページの1ぽつの(1)の丸の3つ目、4つ目あたりで書いてありますが、丸の3つ目の下から2行目あたりでありますが、日本社会においては、学校や教員の熱心な取組や大きな負担の下で、子供に関する諸課題に対応してきた、こうした教員の献身的な取組は、日本の学校教育の高い成果に貢献している一方で、教員に大きな負担を強いているというような状況にあるということを明言いたしておりまして、今の問題点を指摘させていただいております。
それで、資料5-1の方に戻っていただきまして、そういう状況を認識した上で、今後、更なる対応が必要な課題、これは例えば、左側、グローバル化の進展等、書いておりますけれども、新たな学習指導要領等で今後対応していく課題が書かれております。それと、真ん中に書いてあります、4つの大きな課題。子供の貧困ということがよく言われておりますが、20年前に比べると、16人に1人だった貧困家庭が今6人に1人、特別支援教育を要する子供たちの大幅な増加、いじめ、不登校の問題、更に複雑化・多様化している外国人児童生徒の急増、そういった目の前にある大きな4つの課題にも十分な手当てができていないのではないかということ。
それに加えまして、過疎化の進行、地域社会の支え合いの希薄化、家庭の孤立化、こういったプラスの要素がかなりあるだろう。
一方で、先ほど参事官室から御説明申しました、業務の改善ということも必要ではないか。それは当然、マイナスの要素としてあるわけですが、そういったのを積み上げていくと、どういう次世代の学校像ができてくるか。それに必要な学校指導体制の改善・充実がどのようなものであるかというのを、定数改善、例えば、自然減が3万人あるから2万8,000人改善しようというような、数ありきというわけではなくて、きちんと必要な課題に対応した積み上げの数を打ち出したいというふうに考えております。
具体的なことを申しますと、資料5-1の次のページをお開きいただきますと、まず、1段目から4段目、これは先ほど申しました、今目の前にある課題ということで、まず、通級指導担当教員の充実ということが書かれておりますが、教員だけ充実してもいいというわけではなくて、その右側、例えば、特別支援学校教員の免許状保有率を100%にするというようなこと。
2番目が、外国人児童生徒等指導担当教員の充実ということで、日本語指導が必要な外国人児童生徒の2割が現在必要な指導が受けられていないということで、これは将来の社会不安の要因にもなりかねないということで、しっかりと日本語だけではなくて、日本のスタイルということも、文化も学んでいただく、そのような教育が必要であるということ。
3番目、先ほど貧困家庭の問題、一番右側にございます、集中的な支援により学力に深刻な課題を有する学校の解消というふうに書いておりますが、学力テストで、4分の1以下の下位に属する成績の子供たちが半分以上いる、かつ例えば、要保護、準要保護家庭が20%以上ある、つまり、貧困と低学力というような要素のある深刻な学校が全国にこれぐらいあるということで、どこで線を引くかというのはあるのですが、そういったところには集中的に教員を加配していくなどの措置を取っていくべきだろう。というのは、例えば、モチベーションの高い家庭、モチベーションの高い子供がいるようなところについては、例えば、金銭給付等が有効となるわけでございますけれども、最近言われたのが、多くは子供にも親にもモチベーションが足りないというようなところ、こういったところはやはり学校からの働き掛けがどうしても必要になるんじゃないかと。こういうことでございます。
4番目、児童生徒支援専任教員の配置拡充等が指摘されております。
5番目、アクティブ・ラーニングの視点を生かした学習ということが一番左に書いておりまして、この5番目の欄が新たな学習指導要領への対応でございまして、例えば、小学校の外国語、理科、音楽、体育などの専科指導のための戦略的な定数確保ということが書かれておりまして、エビデンスということも言われておりますので、しっかりと調査研究、実証研究を行いつつ、平成32年度の学習指導要領の本格的実施に伴い、定数をしっかり改善していきたいというふうに考えておりまして、来年度からなのか、もうちょっと後になるのかはまだ不明でございますけれども、基礎定数と加配定数のベストミックスということを考えているところでございます。
なお、先ほど財政当局から3番目の指摘、エビデンス論でございますが、資料5-2の本文の6ページをお開きいただきたいと思います。先ほど申しましたとおり、教員を1人、2人付けることによって点数が何点上がるかというのが、内閣府とか財政当局からの投げ掛けだったわけでございますが、私ども文科省といたしましても、当然、この施策が有効であるかどうかという観点は非常に重要な観点だというふうに考えております。しかしながら、もちろん学力テストが何点上がるかということ、すなわち6ページの2行目の丸1、丸2、丸3でいくと、今の申し上げた点数が何点というのはあくまでも知識・技能という、学校で考えないといけない要素のあくまでも一要素にしかすぎないというわけでございます。当然のことながら、学校教育は思考力・判断力・表現力、学習意欲、2番目といたしまして、いわゆる非認知能力と言われるコミュニケーション能力、自尊心、社会性、そして、3番目、児童生徒の行動が落ち着いているか等といったような、多面的教育成果・アウトカムの測定、あるいは子供の経時的変化の測定といったようなものを当然しっかりと実証研究でやっていく必要があるであろうというふうに考えておりまして、先生が何人増えたから何点高くなったというような、一次元での実証研究はやるつもりはない。多角的な観点から実証研究をしっかりしていきたいというふうに考えているところでございます。
これらに基づきまして、平成29年度の概算要求を行ってまいりたいと考えておりますが、最終まとめをこの概算要求の前に出したいというふうに考えているところでございます。
以上でございます。
【小原部会長】  ありがとうございました。
続きまして、議事の6、初任者研修実施状況調査の結果について、事務局より説明をお願いいたします。
【佐瀬教職員課課長補佐】  失礼いたします。資料6を御覧いただきたいと思います。平成26年度の初任者研修の実施状況につきまして、調査結果がまとまりましたので、御説明いたします。
1枚おめくりいただきまして、初任者研修対象者数の推移でございますが、平成26年度は小・中・高・特別支援学校を含めまして、約2万8,000人という状況でございます。近年の教員の大量退職、大量採用の影響により、平成16年度の約1万9,000人と比べまして、この10年で約1.5倍に増加しております。
次に、学級担任を持っている初任者の割合でございますが、小学校では約97%、中学校では約63%、高等学校では約12%の初任者教員が学級担任を受け持っているという状況でございます。
次のページにまいります。小学校と中学校における拠点校方式、拠点校方式とは、初任者研修に専念する教員として、初任者4人当たり1人の拠点校指導教員を配置する方式でございますが、拠点校方式で初任者研修を受けている教員の割合は、約75%という状況でございます。
次に、初任者研修対象者を1校に複数配置した場合の効果や課題についてでございますが、初任者を1校に2人以上配置するケースが、小・中学校では全体の約4割という状況でございますけれども、効果としては、初任者相互の切磋琢磨、相互に相談し合えるといった効果が挙げられております一方で、学校側の負担が増えるといった課題も見られるところでございます。
資料、おめくりいただきまして、次に、校内研修の平均時間数でございますけれども、週当たり8.2時間という状況になっております。それと、下でございますが、「校内」と書いてありますが、すみません、「校外」の誤りでございます。校外の研修の平均日数でございますけれども、教育センターなどで研修を受けますが、年間で20.1日という状況でございます。
次のページにまいります。初任者研修を実施する際に、大学や大学院などと連携している教育委員会は近年増加しております。主な取組といたしましては、校内研修や校外研修への講師の派遣といったことが挙げられます。
最後に、下でございますけれども、初任者研修にとどまらず、2年目以降5年目未満の教員を対象とした研修に取り組んでいる教育委員会が増えております。研修内容を数年に分けて実施することによりまして、初任者や学校への負担軽減とともに、児童生徒と向き合う時間を確保するなどの効果が見られるところです。 文部科学省といたしましては、平成27年12月に頂きました答申などを踏まえまして、初任者を含む教員研修の充実について検討してまいります。
説明は以上でございます。
【小原部会長】  ありがとうございました。
続きまして、議事の7、英語教育コア・カリキュラムについて、事務局より説明をお願いいたします。
【圓入外国語教育推進室長】  失礼いたします。国際教育課外国語教育推進室の圓入と申します。よろしくお願いいたします。
資料7の方を御覧いただければと思います。あわせて、机上資料といたしまして、A3の資料で、本日御説明いたします英語教育のコア・カリキュラムの試案をお配りしておりますので、御覧いただければと思います。
本日御説明させていただきますのは、先ほど教育課程課の方から学習指導要領の検討状況について御説明がございましたが、私どもの方からは外国語教育を御説明しながら、英語教育のコア・カリキュラムについて御紹介したいと思います。
ページをおめくりいただきまして、2ページ目の方を御覧いただければと思います。グローバル化に対応した英語教育改革実施計画スケジュールというのがございます。平成25年度におきまして、教育再生実行会議の第三次提言や、それを受けました第2期教育振興基本計画、日本再興戦略などにおきまして、小学校外国語教育の早期化、教科化、中学・高校の英語の高度化が明記されております。これを受けまして、文部科学省の方で具体的な検討を進めてきたという経緯がございます。28年度末には学習指導要領の改訂が、目途ということで進めておりますが、英語教育につきましては、先取りした取組として、平成26年度から、例えば、英語教育推進リーダー、これは毎年500人、小・中・高等学校、教育委員会、知事部局の方から御推薦いただきまして、地域の英語教育のリーダーとなる方を育成しております。英国のブリティッシュ・カウンシルと連携して、毎年行っており、今年で3年目を迎えております。中・高等学校につきましては各都道府県の教育委員会に御協力いただきまして、目標としては、全員伝達の研修を行うということで、毎年実施をしていただいているということでございます。
3ページ目を御覧いただければと思います。26年度におきまして、具体的な方策を検討する有識者会議を設置しまして、同年9月にまとまった報告の中に、5つの提言というものがございました。改革1、改革2につきましては、学習指導要領に関するものとして、現在、中央教育審議会に引き継がれまして、審議が進められている内容でございますので、御参照いただければと思います。
また、改革3につきましては、高大接続システム改革会議において、検討を進めていただいているものでございます。
あわせて、改革4については、教科書・教材の改善ということでございますが、例えば、小学校につきましては、補助教材を平成26、27年度と開発いたしまして、先取りした取組としての検証を今年度行っております。今年度から29年度以降にかけまして、小学校高学年、中学年の新教材を検討いたしまして、来年度には御提示をしていきたいというふうに考えているところでございます。
また、改革5の方を御覧いただければと思いますが、こちらが学校における指導体制の充実ということで、例えば、教員養成につきましては、コア・カリキュラムの開発・改善や、小学校の、免許法認定講習の開設支援などなど提言がございました。これを受けまして、更に具体の検討を進めるということで、様々な調査を行っております。
4ページ目を御覧いただければと思います。まずは学習指導要領につきましても、教員養成、それから研修の在り方につきましても、現状、どのような課題があるのかということをきちんと調査をしてから、具体の議論につなげていくということが指摘されておりました。1番から5番ということで、この3年ぐらいで検証してきたものを書かせていただいております。丸1につきましては、学年が上がるにつれて、これは児童生徒ともにですが、学習意欲に課題があると。それから、聞く・話す・読む・書くということでございますけれども、初めて、大規模な英語力調査を中・高校生ともに行いましたところ、発信力、考えて話したり書いたりするというところにかなり課題があるという結果が出ております。
また、小学生につきましては、現在、外国語活動で、聞いて話すということを体験的に行っておりますけれども、実際のところ、外国語活動を経た中学生にアンケートを採りますと、もっと小学校で読んだり書いたり表現したかったということが結果として出てまいりました。
それから、学校段階が上がるにつれて、校種間の接続が十分とは言えない、かなりギャップがあるというような御指摘もございました。
4番と5番でございますが、こちらにつきましては、先ほど話す、書くに課題があるということでございましたが、先生方のアンケートを見ましても、そういった授業、指導改善などが十分にできていると思えないというような御意見もございましたし、また、知識・技能をきちんと活用して思考したり、考えたりした上で発信するという言語活動についても、生徒さんの結果が、スコアがかなり低いという状況もございました。学校の中には、意欲も高くてスコアも高いところを調べていきますと、ふだんから先生も指導改善に努めておられたり、言語活動を十分にやっていたりというような事例なども出てきたということでございます。
そういったことを受けまして、学習指導要領につきましても検討しているわけでございまして、先ほど御説明が学習指導要領の検討状況の中でもございましたように、外国語教育につきましても、5ページ、御覧いただければと思いますが、知識・技能、思考力・判断力・表現力等、学びに向かう力・人間性等というような仕分をしてございます。現時点での分析では、知識・技能のところで、例えば、文法や語彙等、どれだけ身に付いたのかということにかなり重点が置かれた授業が行われているという結果がアンケートで出ておりますけれども、思考・判断・表現をしていく、コミュニケーション能力を総合的に高めていくということが十分できていないということでございますので、こういったことを学習指導要領の改訂や教員養成、研修などに生かしていくことを目指しているという状況でございます。
次のページの6ページと7ページは後ほど御参照いただければと思いますが、先ほどの学習指導要領改訂の国語のイメージがございましたけれども、併せて外国語教育につきましても、こういったものを御提示しております。ポイントといたしましては、コミュニケーション能力というのはどのようなものを学校教育で育成していくのかということが十分明確ではなかったということもございまして、今回につきましては、特に他者に配慮しながら自分の考えを伝えたり、情報を伝えたりすると。お互いに伝え合うということを一つの柱として、学校段階別に明確にしております。また、学びに向かう力等については、外国語やその背景にある文化の多様性を尊重し、相手に配慮しながらコミュニケーションを図ろうとする態度ということで、まさにグローバル化という中での3つの資質・能力というものをより明確にするというような改訂を検討いただいております。
7ページにつきましては、指標形式の目標に表して、学校の先生方におきましても、今後、授業改善、指導改善につなげていただくということの提言がなされております。
8ページの方を御覧いただければと思います。現在、中教審の外国語ワーキンググループの中でも、小・中・高ともコア・カリキュラム開発・普及ということで、教職課程の改善・充実、研修の改善・充実を図るというような御意見がございました。
続けて、次のページ、9ページ、10ページ目あたりは後ほど御参照いただければと思いますが、昨年12月に頂きました中教審の答申の中でも、こちらの答申の中でも、コア・カリキュラムの開発を行い、普及していくということが御指摘いただいたものでございますので、10ページを御覧いただければと思いますが、学習指導要領の改訂と並行しまして、昨年度と今年度で第1次となるようなコア・カリキュラムの開発をするという調査研究を始めております。
そちらが11ページ以降ということで御覧いただければと思いますが、2つの柱ということで、1番でございますけれども、現職の方も次期指導要領の改訂に向けたプログラムの開発・検証を行うということでございます。また、教員養成、教職課程の方につきましても、プログラムのモデルとなるものを開発・検証するということで、様々な調査、それから、研究というものを進めてきているわけでございます。
なお、12ページは、26年度の有識者会議の方でも御提言があったカリキュラムということでございまして、これを基にしながら、13ページを御覧いただければと思いますけれども、今、27年度から28年度も同様の体制で調査研究が始まっておりますが、東京学芸大学の皆様、事務局に置いていただきまして、国立・私立大学の教職課程の先生、それから、英語の担当の指導主事、現職の優秀な教員も参画いただきながら、総勢50名ぐらいの体制で調査・研究を、この3つの体制で始めているところでございます。
昨年度、試案というものでコア・カリキュラムを作っていただきまして、14ページの工程表を御覧いただきますと、今年度につきましては、試案を関係学会、学会で発表をいただき、御意見を頂いているという状況でございます。また、メンバーがそれぞれ、例えば、優秀な英語教育推進リーダーになられている方、現職の教員の方、教育委員会の方がいらっしゃいまして、大学の先生方もいらっしゃいますので、提案された試案の一部、新しいところを実際の授業や研修などで検証するということを今年度取り組んでいただくことになってございます。その上で試案を更に具体化し、一旦完成させるということと、例えば、活用事例をまとめたり、映像資料などを今年度開発するということとしております。
次に、A3の資料を御覧いただければと思います。こちら、1ページ目が小学校の次の指導要領改訂に向けたコア・カリキュラムということで、これは教職課程のモデルでございます。ただ、これはあくまで試案の段階でございまして、まだまだ精査が必要ということでございますので、今年度、これを基にしながら、更に関係者の御意見をお伺いして、整理した形で、内容については解説を付けるなど、どのように指導するのかというイメージが湧くようなものを作っていくということとなっております。
昨年度のアンケートから出てまいりましたのは、教育委員会のニーズと大学の教職課程の方々、全てにアンケートを採らせていただいておるのですけれども、かなりギャップがあるということでございました。その一例を御紹介いたしますと、今後、より重要だと思われていることというのは、小学校教科化につきましては、新たな指導法が入ってまいりますので、教育委員会からは、そういったことを是非大学の方で実施いただき、取り組んでいただきたいということは、まず第1番のニーズとしてありました。
また、模擬授業にしっかり取り組んでいただいた先生方を輩出いただきたいというのが、教育委員会のニーズということで出てまいりましたが、実際のところ、実施されているかどうかということで、教職課程を置かれる大学の御回答を見ますと、ほとんどできていないという回答でございました。
また、次が研修ということで、昨年12月のこちらの答申を踏まえまして、1~3年目から10年目以降ということで、必要な要素というものをとりあえず並べているものでございます。これをどのような形で教員の養成から研修まで必要なものを身に付けていただくかということを、また今年度も検討しているということで、これは小学校の次の指導要領改訂に向けた内容となっております。
続けて、次のページをおめくりいただきますと、中・高等学校の教員養成のコア・カリキュラムの試案でございます。こちらにつきましても、ニーズのギャップというものを調べましたら、例えば、ニーズが一番高いものは、評価ということでした。実際のところ、生徒の英語力の課題で、発信力に課題があって、特にパフォーマンス評価などができていないというようなことを御指摘いただくことが多く、教育委員会のニーズとしては、こういったパフォーマンス評価を含めた評価を指導改善につなげるようなことを、大学で少しでもいいので御指導いただければというニーズが一番高かったということでございます。ただし、一番大学で行われていない、必要だと思っているが実施できていないということで、大学の教職課程で御回答が多うございましたのが評価でございます。
最後のページが、中・高の研修の内容となっております。適宜御参照いただければと思いますが、次の指導要領の改訂にも参考になるものということでございますので、これも1年の終わりということではなくて、関係者の方々にどんどん改善をしていただきながら活用していただくということだと思います。
最後に、資料7の最後のページにお戻りいただきますと、小・中・高を通じた英語教育強化事業というのがございます。様々な取組を行っておりまして、次の指導要領の改訂に向けたモデルとなるような学校の、教育委員会の取組、それから、右側の方になりますけれども、例えば、丸5、丸6、丸7でございますが、小学校の教科化につきましては、基本的には全ての方々に悉皆(しっかい)研修ということでの英語教育推進リーダーの育成、それから、教員養成では、コア・カリキュラムの開発・普及、それらを活用しまして、7番でございますけれども、例えば、今年からでございますが、今現在、30強ぐらいの大学の方で、免許法認定講習、中学校二種の英語の免許を取得する講座を開設いただくということと、新しい科目といたしまして、小学校の英語教科化に対応した科目を開発するということに取り組み始めていただいております。また、放送大学におきましても、29年4月から新しい科目として教科化対応のものをオンライン授業ということで開設いただくというようなことを進めておりまして、こういった取組の中でもコア・カリキュラムを参考にしていただいて、進めていただくということとなっておりますので、総合的な、多面的な御支援をする中で、是非大学の方でもこれから御検討いただく中で参考にしていただければと思います。また、今年度末にはシンポジウムも開催をして、発表させていただければというふうに考えております。
以上でございます。
【小原部会長】  ありがとうございました。
それでは、これまでの説明に関し、御質問等がありましたら、お願いいたします。いつものように名札を立ててください。
まず、北條先生、お願いします。
【北條委員】  ありがとうございます。資料の3で御説明いただきました、学習指導要領改訂の動向についてということで、小学校から高等学校までは学習指導要領、それから、幼児教育段階においては、幼稚園教育要領の改訂の動向という理解でよろしいんだろうと思うんですけれども、念のため御確認というか、御説明いただきたいのですが、5ページのところで、「各学校段階を通した教育のイメージ(検討案)」という記載になっています。小・中・高の各学校段階というのは、これはイメージはどなたも共通であるから問題はないと思いますが、幼児教育段階については、イメージが必ずしも一致していないと思います。
それで、2点、お伺いしたいんですが、幼児教育のところに「幼児期の終わりまでに」という表現がありますので、これは小学校入学前というのがこの意味だと思いますので、終わりは分かるんですが、ここで言う学校段階を通した教育のイメージとしての始期をどこに置いているのかということをまず1点、御確認いただきたいこと。
それから、2点目は、学校段階ということになりますと、一般的に言えば、家庭教育との関係は直接の関係ではなくて、間接的な関係ということになろうと思いますが、幼児教育段階の場合には、他の学校段階に比べて、ここはもう少し重要度の高いところで、現行幼稚園教育要領におきましても、子育ての支援ということで、家庭教育を支える観点からの記述がなされているわけですが、家庭教育との関係ということでは、現行の考えが踏襲される方向であるのかという、この2点をお教えいただきたいと思います。
【西川教育課程課専門官】  失礼します。ただいま2点お尋ねいただいたことについて、まず、幼児教育の終わりまでに育ってほしい姿というのは、これはまさに5歳終了時として議論されています。中教審の幼児教育部会におきましては、終わりまでに育ってほしい姿ということで御議論いただいているというところでございます。幼児期の教育の始まりについては、幼児の発達の違いを考慮しなければならないということでございます。
それから、家庭教育との関わりについてですが、現在の教育要領においても、子育て支援という部分についていろいろな位置付けがあったかと思いますが、次期の教育要領については、一層重視をしていく方向で検討されています。幼児教育、特に幼稚園における教育の全体の中で、家庭教育のつながりであったりとか、あるいは授業後の預かりの部分ですとか、そういったものの関係というものについて分かるようにしていきたいということで、御議論いただいているものという状況でございます。もう少し具体的な姿が分かってまいりましたら、御報告できればというふうに思います。
【北條委員】  すみません、ありがとうございます。後ろの方はそれで結構なんでございますが、1つ目の方ですが、これ、前から時々御質問している点なのでありますけれども、ここにも「各学校段階を通した」という見出しになっております。学校段階という観点からいけば、おのずから始期というのは3歳児というふうに考えられる。ただ、それとの関係で、それ以前のところにも触れていくということは、それはあるんだろうと思いますけれども、学校段階という見出しが付いているのであれば、もうちょっとこれは明確なイメージがあるんだろうと思いますので、もう一度その点についてお教えいただきたいと思います。
【西川教育課程課専門官】  言葉として、学校段階を通じてというふうに表現しております。具体的な、幼児教育についてのお尋ねではございますが、小・中・高でどのようなことを考えているのか、少しイメージを御説明できればと思っておりまして、15ページを御覧いただけないでしょうか。15ページに、小学校の学習指導要領の総則部分の改善のイメージというものを添付させていただいております。総則第1、小学校教育の基本という見出しがございまして、3、小学校教育を通じて育成すべき資質・能力という見出しを付けております。この中で、「「生きる力」を一体的に捉えた、小学校教育を通じて育成すべき資質・能力の三つの柱について」というふうに掲げておりますが、あわせて、初等中等教育を通じて育成すべき資質・能力の関係というふうに記載をしております。この中で、特に小学校におきましては、先ほど5ページで見ていただきました資質・能力の三つの柱で、小学校教育全体を通じてどのようなことができるのかということを明確にしていこうということで、御議論いただいているところでございます。
まだ具体的な文言になっておりませんけれども、同じような観点で、幼児教育におきましては、ただ、知識・技能等々、はっきり分かれるわけではありませんので、10の姿ということで御議論いただいてきたという経緯がございます。始期については、学校段階という観点からですと、学校教育法上満3歳からというふうになっています。
【小原部会長】  次、中西委員、お願いします。
【中西委員】  ありがとうございます。学校現場の業務の適正化に関する部分なんですけれども、資料4-2の最後の4ページ下の方に、国、教育委員会の支援体制の強化云々(うんぬん)ということが書いてあるんですけれども、文科省に対策室とかアドバイザーを置くというのもいいと思うんですけれど、これ、やるとなると、やっぱりここに書いてあるように、教育委員会がイニシアチブをどれだけ発揮できるかというところが鍵だと思うんですけれど、本文にも資料4-3でつらつらと書いてはあるんですが、教育委員会がイニシアチブを取れる体制というのをどういうふうにお考えになって、どういう議論があったのかという点について、お伺いしたい。
【廣田参事官補佐】  失礼いたします。ただいまの御質問に対してお答えさせていただきたいと思います。教育委員会がイニシアチブを発揮するといった場合に、議論としてあったのは、まず、教育委員会内において、業務改善を、適正化を図っていくための窓口を明確化するということ、そして、明確化した上で、庁内においても業務適正化に係る様々な部局があると。それをしっかりと連携させていく体制を構築していこうということが議論されておりました。例えば、教育委員会内におきましては、教職員課だったり、あるいは学校指導課だったり、生涯学習課だったり、様々な課がある中で、どのようにして体制を構築していくかということ、そして、その中で誰がどうリーダーシップを発揮してやるか分からないという体制ではなくて、その中でも明確にリーダーシップを発揮する課を特定していくと。どのような体制を作った上で、学校現場を支援していくかということを明確化してくれということがまず第1点として挙げられます。
その上で体制を強化していくために、国として必要であればアドバイザーを派遣し、具体的にその自治体においてのノウハウがない場合、他市町村におけるノウハウ、あるいは有識者における知見というものをしっかりとそこに注(そそ)ぎ込みながら、これまで以上に業務改善の取組を進めていただきたいということをイメージして、議論されておりました。
【小原部会長】  続いて、秋田委員、お願いします。
【秋田委員】  ありがとうございます。いろいろ新たな取組に御尽力いただき、有り難いと思っています。
私の方からは、1点の質問と1点の要望です。資料3の学習指導要領改訂の動向におきまして、スライドの17等でも、学習評価が、学習指導と並んで教員の専門性の主軸で重要であるということが教育課程部会の方でも議論がなされていることが言われております。今回、新たな育成すべき資質・能力というところでは、3本柱で、3本目が学びに向かう力・人間性となっております。ところが、今度、スライド7の評価の方の観点におきましては、学びに向かう力や人間性は、評価においては主体的に学習に取り組む態度というふうに、全て態度に置き換えられて、それが各教科の必要な知識や思考力と態度として置き換えられています。人間性という言葉が資質・能力の方には入っておりまして、しかし、評価の観点を見ると、全て態度となっております。このあたりの方向というのが、実は実際に学校現場の先生がこれからの学習評価はどういうふうに変わるんだろうというときに、そこの一貫性やつながりが分かりにくいように個人的に思っております。このあたりがどういうふうに論理的に対応しているのかということの御説明を伺いたいということです。
そして、個人的な要望としては、大分アクティブ・ラーニングについて次世代育成推進センター等の御尽力で、授業の改善の方向は見えてきていると思うんですが、それをどのように学習評価すればいいのかというところの教員の研修やその在り方は、今回のものに出されているものと対応して、教師は知らなければならないわけです。けれども、このあたりを研修に今後入れていただくことが、実際にこのカリキュラムの改訂の効果を明確なものにしていくために必要ではないかと思っておりますので、その点は御検討いただければと思います。
前者のところの関係を少し明確に御説明いただければ有り難く存じます。
【西川教育課程課専門官】  育成すべき資質・能力を、特に3つ目の柱について、学びに向かう力・人間性と言っていて、評価については主体的に学習に取り組む態度というふうになっている。この部分の関係性の違いということで御指摘を頂きました。
まず、資質・能力としては、やはり学校教育を通じてということになりますので、学びに向かう力・人間性も含めた、例えば、感性の部分であったりとか、そういった部分もございますので、育成するものとしてはそのような柱を掲げております。
一方で、学習評価におきましては、例えば、御指摘いただきました7ページの資料を見ていただきますと、こちらはあくまでもいわゆる目標に準拠した観点別の評価をしていくというときの評価の観点でございます。したがいまして、ここについては、感性の部分であったりとか、人間性の部分というものを評価していくのは、目標に準拠した観点別の評価というものについては、そぐわない部分がございますので、目標に準拠した観点別評価におきましては、主体的に学習に取り組む態度という学習への意思というようなところを大事にしていこうというふうに考えております。
一方で、子供たちの人間性の部分、そういったものについては、子供たちの個人内評価という形で、日頃の子供たちの様子を見取りながら、先生から指導していただくということが考えられるのではないか。あくまでも目標に準拠した観点別評価の観点と、育成すべき資質・能力ということで分けさせていただいているという状況でございます。
それから、評価の充実ということがアクティブ・ラーニングの視点ということを併せても大切であろうということを御指摘いただいております。この点については、教育課程部会においても累次の議論を重ねてさせていただいておりますので、我々としてもしっかりと具体的な取組の中に反映をしていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
【小原部会長】  吉田委員、お願いします。
【吉田委員】  ありがとうございます。私、何点かあるのですけれども、まず、前提として、4番の資料と5番の資料での御質問なのでございますけれども、基本的にこれは公立学校のことであるということを十分理解した上で、あえて言わせていただきたいのですけれども、学校現場における業務の適正化に向けてとかいう言葉、それから、学校指導体制の在り方についても、私、基本的に理解できないのは、こういうことを言われてくる原点に、幼稚園を含めた初等中等教育の原点って何なのかということが理解されていないのではないかと。財務省等を含めて。実際に、先ほども矢野課長から御説明ありました、昨年さんざん問題になった財政審でしたっけ、あれの問題などでも、1人、2人加配することによって学力が何点上がるのかとか、そういうことを言われること自体が、私は日本の教育をどう考えているのかと、おかしいのではないかと。特に安倍政権で教育再生実行会議まで作って教育を変えようとしている中でそういうことを言われていて、我々が黙ってなくてはいけないんだろうかどうなのか。特に公立学校で働く教員の勤務時間の問題、これは私立も含めて同じですけれども、これも先ほど御説明ありましたように、ヨーロッパ等では部活動とかはない。それから、アメリカ等でも、はっきり言って、教員の勤務時間というものはあくまでも契約主義であって、例えば、3時半に放課後になるのなら、放課後になったらそれで終わりであって、部活動等をやるのだとしたら、それは別の、教員などがやる場合だってあります。だけど、それは別の勤務体系というか、給与体系というか、そういう労働体制になっているはずであって、そういうことをよく理解もしないで、それで、極端な言い方をしたら、私は部活動を取るだけだって学校教員の勤務時間というのは大幅に減ってくると思います。
そして、事務的な要素においても、例えば、給食費の問題だって何だってそうですけれど、ここの適正化に向けての答申とかそういうのを見ても、タスクフォースの報告とかを見ても、やはり私は家庭に責任があるということをもう少し言っていただいていいのではないかと。基本的に、全て教員にというか、学校に押し付ける。その体制の中から生まれてきているのがこれであって、昔は、こんなことはもうここにいらっしゃる若い職員の方じゃ覚えていない、分からないと思いますけれど、「でもしか教員」というのがあったわけですよね。仕事に就けなくて先生にでもなるかと。そのぐらい逆に楽だった。その裏を返すとすれば、家庭での教育というものがしっかりしていたからなのだと思うんです。それが今、家庭が教育に責任を持たなくなって、それがそうやって負担になってきている。
そして、その結果として、こういう、非常に私からすれば、教育というものを全く考えていない。やはり18歳に選挙権を与えたこともそうですけれども、しっかりとした大人として責任を取れるような、社会性を作るとか、小原先生のところは本当にその原点ですけれど、全人教育というのがあるわけであって、それをさせないような方向性にしていくということに対しては、やはり私は是非中教審としても、文科省としても、強い態度で、逆にこれを本当に変えたいのだったら、お金出してくださいと。教員にもっと余裕を持てるだけの加配であり、給与であり、そういったことをしっかりとしていただきたいなと。
その裏に、これは私学のことで言わせていただきますけれども、皆さん一緒に考えていらっしゃるかもしれないけれど、私立学校の教員というのは、あくまでも三六協定に基づく労働契約なのですね。公立学校の先生の場合は、4%の教職調整額。それで私立学校のほとんどの学校がそれに準じた形でやらせていただいているのですけれども、実際に、地方によっては、市によって、区によってもあるかもしれませんけれども、労働基準局が入ってきて、残業手当ということで年間数千万払わざるを得なくなってきている学校などというのも出てきているわけです。やはりこの辺で、同じ教育なので、教員の扱いというものを同じにしていただくような動きを、これは長年にわたり私学としてはお願いしていることですけれども、厚生労働省を含めて、ここをやっていただけるようにお願いしたいなという思いを伝えさせていただきます。
最後に1つだけ、英語のコア・カリキュラムについてのところでの御質問というかお願いなんですが、これは教員養成のときに私はずっとお願いしていることなのですが、今、新しい英語教育の中で、高等学校卒業時に、少なくともCEFRのB1レベルだ云々(うんぬん)を言っているさなかに、英語科の教員だけが英語教育のことを言われていますけれども、一般の他教科の先生方も、少なくとも、私、教育課程に入れてくれとは言っていません。ただ、少なくともB2レベルぐらい持っていなかったら教員にはしないぐらいの、そういう体制づくりをしないと、英語教育の、先ほどのいろいろな課題とかを見せていただいていても、やはりコミュニケーションの問題というか、使う機会というものが増えないと、子供たちには本来、英語力が僕は伸びていかないと思うんです。せっかくそれだけのレベルを持っていても、使わなくては忘れていきます。そうすると、そのためには、JETプログラムももちろん大切なことですけれども、そういう機会をより増やしていかなくてはいけない。そうすると、他教科においてもJETプログラムの先生を使って英語で授業をやってあげるとか、そういうことも大切な要素になってくる。そうすると、他教科の先生方だって、やはりB2レベルぐらいは持っていてもおかしくはないのではないですかと。現実に我々今、私学は、教員採用ではそれぐらいのことは最低限言うような学校が増えてきています。実際に企業も就職の際にそれを言い出していると思っています。ですから、是非その辺のところも一緒に考えていただければというお願いをさせていただきます。
以上です。
【小原部会長】  次、北神先生、お願いします。
【北神委員】  すみません、学校現場における業務の適正化の件で、少しだけ発言させていただければと思うんですが、この部会でまとめた答申も、教員は学校で育つという形でまとめた部分を考えれば、当然、学校が教員の人材育成の場として機能できるような条件整備をしていかなければいけない。その点で業務改善と指導体制の整備をセットで進めていくという部分は是非ともお願いしたい部分なんですが、そのときに、単に業務改善という視点だけではなくて、業務削減も含めてやはり検討していく。恐らく議論はされているんだと思うんですが、業務自体を減らしていかないと、改善という部分の中にはどうしても再配分という概念があって、教員がやっている部分を事務職員にお願いすれば、教員の部分は減るけれども、学校業務としては何も変わらないと。それだと、恐らく人員が十分に配置されない学校では、依然として教員がやらざるを得ないという現実がどうしても見えてしまうと。その部分で考えれば、やはり学校における業務の削減も含めた改善ということを前面に打ち出していかないと、学校そのものの機能というのは向上できないんではないかという部分が1点と、恐らくここで言っているのは、教員の中に管理職が含まれているのかどうかという部分で考えると、一番学校で忙しいのは、教頭、副校長なんですね。そこが一番残業も多いという部分で考えれば、そこへの手当てをしていかないと、一般の先生から抜いた業務が管理職や事務職員に再配分されていくだけで、そこだけが膨らんでいってしまう。では、そこに人員を配置すれば本当にそれが回るのかどうかという部分のところで考えれば、業務そのものをきちんと人員配置の担う役割との関係性の中で是非とも進めていただくということが、恐らくチーム学校の答申にもつながる話でしょうし、学校のマネジメント機能の強化という部分の中にもつながっていく視点ではないかと思いますので、是非ともその点も含めて、検討されている部分だと思うんですが、もし何か状況が分かれば教えていただければと思います。
以上です。
【小原部会長】  次、松川委員、お願いします。
【松川委員】  ありがとうございます。私の方からは、教員養成、あるいは教員研修の中でのコア・カリキュラムというものの考え方について伺いたいんですけれども、今日は英語教育のコア・カリキュラムということで御説明いただいたんですけれども、この委員会の中でも、教員養成全体の中でのコア・カリキュラムの考え方というのは議論されて、どういうレベルで考えていくのかというのは一定の議論があると思うんですけれども、いろいろな要請の中で、今回、特に英語教育のコア・カリキュラムというのが出てきていて、そのこと自身は私は結構なことだと思います。基本的には、教科レベルで作るのか、もう少し大きい視点でコア・カリキュラムを作るのかというのは議論があると思いますけれども、少なくとも新教科が出てくるような場合には、教員養成の中でしっかりとしたコアになるようなものを提示していくということは必要であると思います。
英語に関して言えば、小学校だけじゃなくて中学校、高校についても御説明いただいたわけですけれども、とりわけ小学校については、大変関心が高い新教科でありまして、このコア・カリキュラムが仮に大学でされても、それを受けて先生が出てくるのは平成35年よりもうちょっと先ということになるわけで、実際小学校で新学習指導要領が実施されるのは平成32年からですので、随分先の話なので、先ほどお話があったように、免許法認定講習だとか、様々な研修の中で先取り的にそれを使っていく必要があるということは強く感じていますので、是非やっていただきたいと思いますし、御説明のところであったように、圧倒的に多くは小学校の先生、先ほどのお話でもありましたけれども、新採の人でも97%が学級担任になって、全てのものを教えていくわけですよね。あれもこれも入ってきて、今度、プログラミングも小学校ではやるとか言っている中で、どの時間に研修をするのだというのも本当に大変なので、そういう意味では、今回、放送大学を利用したオンラインの講座というのは、非常に私は現実的でいいものだなというふうに思います。学校にいろいろな課題が降ってくるのはある程度仕方がないとしても、それに現実忙しい先生たちがどういう形で対応していくのが現実的かということはよく考えてやっていただきたいと思います。
それから、もう一点、今回の学習指導要領改訂の中で大きなものは、やっぱりどのように学ぶかということのアクティブ・ラーニングと、それからカリキュラム・マネジメントの考え方だと思うんですけれども、このいずれも教員養成の中で誰がどう教えるのかという、それこそ私は明確でないと思うんです。基本的に教員養成は教科中心で来ていますので、カリキュラム・マネジメントって教育課程の編成とかいう講義の中でやるのかもしれないですけれども、実際、学校にこれから求められるのは、管理職だけではなくて、全ての先生が教科横断的な視点で教育内容を組織的に配列してとか、地域の実情に合わせてとか、外部人材も活用してとかということが言われているわけですけれど、それは具体的にどうしたらいいのかということは、私は教員養成の段階でしっかりやっていただきたいと思います。私は大学の養成の中でこそ、何ができるのか、何を学ぶのか、どのように学ぶのかということが大学そのものの中でやられなくては、アクティブ・ラーニングはこういうことですなんていうことを概論的に習ったって役に立たないわけですよ。そういう意味では、学習指導要領のキーになるようなことというのは、やはり教員養成、研修の中でしっかりとしたカリキュラムを作って教えていただくような体制を作る必要があるというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
以上です。
【小原部会長】  次、福田委員、お願いします。
【福田委員】  ありがとうございます。これからの進め方について、3つだけ簡単にお願いしたいと思います。
1つ目は、学校現場における業務の適正化のことで、いろいろ学校の実態もよく認識していただいた上で、よい方向性を出していただいているように思って、感謝しています。先ほど吉田委員がおっしゃったこととすごくつながるところが多いのですが、進める優先順位として、私は学校給食の学校徴収金会計、これをまず最優先にしていただきたいと思います。負担という点でももちろんですが、学校現場では徴収金事故というのが結構起きるんです。そういう責任の所在というものが教員にある、また、管理職も結構大きな部分を占めていますので、そのこと。
それから、保護者対応を、これは教員が督促とか現状とかを子供を通じてとか、じかに保護者にとかというのはおかしいと前から思っています。ですから、ここの部分を優先的にやっていただけたらというふうに思っています。
それから、2つ目です。同じ適正化のことの中で、部活動についてです。私、これが出てきて、これは中学校の先生たちにとってどうなのかなと思う節があったので、隣の中学校と最近小中連携とかでよく会うので、校長先生に、部活がこういう方向で動いていて、これは中学校にとって有り難いことですかって聞いてみたんです。中学校のその校長先生は、「うーん」ってうなって、有り難いのは大変実態として有り難いことなんだけれども、何で教員が放課後や休日までそれだけ子供に自分の時間を割くかというと、やはり放課後と休日の子供たちの体と時間と心を支えるだけの受皿がないからだと思います。ですから、家庭とか地域とかへの、子供たちの空(あ)く時間への意識への働き掛けというものを同時に進めていただかないと、今まで生活指導、学習面でも校外でも、それから、学校任せであった部分を共に負う意識を持つ機関がないと、特に中学校は担任制でないので、子供の心や人間関係まで部活の担当者が支えている現状だということが分かりました。ですから、受皿を作ってからの改善が望ましいと思っていますので、そこのところをお願いしたいと思います。
3つ目のお願いです。もしかしたら教育課程部会の方で申し上げるべきなのかもしれないんですけれども、学習指導要領改訂の動向についての資料3の中の18、この「次期学習指導要領改訂に向けて」というのを見て、前にもどこかで見た記憶はあったのですが、これ、いいなと思いました。私は、この新しい学習指導要領の精神が、一人一人の先生方にいかに浸透させるかが結構大きなポイントだと思っているので、表記の仕方とか、総則への盛り込み方とかを何回か発言させていただいてきたのですが、民間とかいろいろな出版社がいろいろな解釈で学校現場に発信してきます。それを受け止めると、部分が拡大されていってしまうことが結構多いんです。ですから、私たち校内研究をはじめとする各団体の研究、それから、個人研究、そういうところで手軽に大本に当たるところの情報を得る手立てというものが、学習指導要領の本体以外にも必要だなと思っていました。ですから、また、できれば、こういう形で継続した支援で、現場がだんだんとこれが浸透していくに従って、新たな課題が出てくると思います。そこに応えていけるようなものを、一貫して現場を支えていただく手立てがあると有り難いというふうに思います。
以上です。
【小原部会長】  最後になりますが、酒井委員、お願いいたします。
【酒井委員】  ありがとうございます。学校現場における業務の適正化のことで、北神先生とかなり重複するところがあるんですが、業務の適正化は非常に大事だと思っていまして、全体の業務削減ということも一つ大事なんですが、そうはいっても、現状の中で学校教育が果たしている役割を考えますと、なかなか削減はできないだろうと。そのように考えますと、ここの教員の業務削減ということ、そうした一方でやはり一つは事務職の問題が大事だと思っていまして、事務職をきちっと充実させることが一つ大事であろうと。
それから、これも北神先生とかぶるんですが、やはり今、教頭先生、副校長先生の業務が非常に過密になっていまして、そこをやはり何とか手当てしませんと回っていかないんではないかというのが、もう一点です。
それから、事務職に関しまして、ここでアクティブ・ラーニングということが一方で出てきますので、どうしてもICT化が必要であると。このICTを支える職員が非常に不足している状況でして、やはりそこを併せて考えませんと、今後の学校改善にはつながっていかないんではないかというのが、そういうふうに考える次第です。
それから、もう一点ですが、これは資料5-1のところで、外国人の日本語の指導、外国人児童生徒等指導担当教員の充実ということが挙げられておりまして、それ以外にもいろいろな担当教員の充実が挙げられているんですが、外国人児童生徒の指導担当教員の充実を図ろうとしますと、これ、かなり専門性が必要な業務でして、第二外国語として日本語を教えるだけの専門知識を持った担当者が一定程度養成されませんと、多分、これ、うまく回っていかないんだろうと。そこはやはり少し考えていかなければいけないなというふうに思います。
以上です。
【小原部会長】  それでは、小松審議官、一言お願いいたします。
【小松文部科学審議官】  遅参をしてまいりまして、大変失礼いたしました。最初に事務的に紹介があったそうでございますけれども、初等中等教育局長から異動いたしました。一応、幸いなことに御指導いただく範囲に引き続き入っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
今日のお話ですけれども、最近のいろいろ全体の動きを御説明して、教員養成だけではなくて、業務改善その他、みんな連動しておりますので、いろいろ貴重な御意見を聞かせていただいて、大変有り難く思っております。一応、行政で扱いますときに、別主題として独立で扱った方が効率がよかったり便利な部分と、それから、本当は連動しておりますので、そこがきちっと結び付いて世の中に説明しないと説得力がないという部分がありまして、今回は特に後者の部分について、今までもいろいろと言われておりますことを比較的整理した形でというか、改めて聞かせていただきましたので、このことも含めてしっかり、これから夏になりますと概算要求もございますし、そういったことも含めて取り組んでまいりたいと思いますので、教員の資質向上ということで、引き続きよろしく御指導くださるようにお願いいたします。ありがとうございます。
【小原部会長】  それでは、今後の日程について、事務局の方から説明をお願いいたします。
【若林教職員課専門官】  今後の日程につきましては、改めて連絡させていただきます。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
【小原部会長】  それでは、本日はこれで閉会といたします。どうもありがとうございました。

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-- 登録:平成28年09月 --