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教員養成部会(第90回) 議事録

1.日時

平成27年10月15日(木曜日)10時00分~12時00分

2.場所

全国都市会館3階第2会議室

3.議題

  1. これからの学校教育を担う教員の在り方について
  2. その他

4.議事録

【小原部会長】 おはようございます。若干時間がありますけれども、皆様おそろいなので、ただいまから第90回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会を開催させていただきます。本日は御多忙の中、御出席いただき、ありがとうございます。
 それでは、事務局より本日の配付資料の確認をお願いいたします。
【大江教職員課補佐】 失礼いたします。資料の確認をさせていただきます。
 まず、座席表、それから議事次第が1枚ずつ。資料1といたしまして、「答申素案のポイント」という概要紙1枚、資料2といたしまして答申素案、資料3といたしまして教職課程の単位表でございます。
 また、机上の配付資料といたしまして、前回お示しさせていただきました答申素案からの変更点について、見え消し修正版がございます。
 以上でございます。
【小原部会長】 本日は、年末の答申に向けた素案について御議論いただきます。前回の答申素案に関わる議論でも大分意見が集約されてきた感じはします。年末の答申までのスケジュールといたしましては、今回の審議の後、各委員からのおおむねの了解が得られましたら、中央教育審議会初等中等教育分科会総会に答申素案を報告した上で、パブリックコメントを実施、その後、再度、本部会で答申案として改めて審議したいと思っております。
 それでは、議事に入ります。前回の部会及び審議後の委員の皆様から頂いた意見を事務局にて検討し、答申素案に反映いたしました。本日は前回に引き続き、この答申素案について御審議いただきます。
 それでは、答申素案について事務局から説明をお願いいたします。
【大江教職員課補佐】 資料2の答申素案に基づきまして御説明させていただきます。前回からの変更点でございますが、先ほど申し上げましたように、机上配付資料で見え消し修正がございますので、適宜、御参照いただきながら、御覧いただければと思います。
 資料2ですけれども、構成ですが、今回と前回の意見、また、前回の審議後に委員の皆様方からメール、電話等々で御意見を頂きまして、それを踏まえました修正でございます。構成上の大きな変更点といたしましては、「3.教員の養成・採用・研修に関する課題」、それから、「4.改革の具体的な方向性」、この中味につきまして若干順番を入れ替えさせていただいております。と申しますのは、これまで教員の養成・採用・研修を通じた課題でありますとか、その具体的な方策として、教員の養成・採用・研修を通じたものを最初に持ってきた上で、その後に研修、採用、養成というような順番でございましたけれども、前回の部会での御意見、また、その後の御意見を踏まえまして、どうしても養成・採用・研修の話を先に持ってくると、具体的な方策が、育成指標であるとか協議会であるとかシステム論になってしまいます。現場の教員が読んだときに、これに賛同して協力していただけるような形にした方が良いのではないかということで、内容自体は大きくは変えていないのですけれども、順番の変更をさせていただいたところでございます。
 構成上の変更点は以上でございます。
 次に、変更点について御説明させていただきます。
 まず、2ページをお開きいただければと存じます。全てを通しての変更点でございますが、例えば2ページ目の一番上に四角囲いで、テーマごとの概要的なものをまとめて、読者あるいは読み手に分かりやすくしたということが変更点でございます。内容としては、これまで入っていました素案の内容からの抜粋でございますので、内容の変更点はございません。
 また、4ページ目をお開きいただければと存じます。これも読み手を考えてということで、例えば4ページ目にあります「教員の経験年数の推移」でございますけれども、こういった形で表、グラフ等を付けることになると思います。巻末参考資料とは別に、こういった形で、表、グラフ等を入れていったということが変更点でございます。5ページでありますと、TALISの教員の自己満足度に関する調査でありますとか、その先には、11ページでありますと、これは「チーム学校」の作業部会でおまとめいただいた資料など、読み手がイメージしやすいようなものを差し込んでいるという状況でございます。
 それから、12ページでございますけれども、先ほど申し上げましたように、3.の一番初めの丸でございますが、「教職生活の大半の期間を占める現職から遡り、研修、採用、養成」、その後に「養成・採用・研修の全般的事項の順に記述することとした」ということで順番の変更をさせていただいております。
 更に、13ページの一番上に、TALISの教員の職能開発への障壁に関する調査であります。こちらは、どういったことが、研修等の職能開発の妨げになっているのかを示しております。
 14ページでございますけれども、先日の委員からの意見でございますが、丸の二つ目でございますが、モチベーション維持のことにつきまして、他の教員と協働しつつという文言、次に、その次の丸でございますけれども、研修時間をしっかり確保した上で、それから、他人に認められるだけではなくて、自分でもしっかり満足感が得られるとか、子供の学びが良いサイクルにつながるというニュアンスを加えてほしいという御意見がありましたので、そういったところを書き加えておるところでございます。
 更に、20ページでございます。こちらも構成上の変更でございますが、具体的な改革の方向性で、今まではシステム論が最初に出てきていたわけですけれども、研修というものを順番として一番初めに持ってきましたものですから、前回の部会でも御議論あったように、教員は学校で育つのだという理念を一番初めに持ってくることによって、この部会でこれまで御議論されてきたことをしっかり一番初めに出すという工夫をしておるところでございます。
 また、四角囲いの下にある一つ目の丸でございますが、「教員の多忙化につながらないよう内容や質の向上・転換を図ることに留意しつつ」ということで、本部会で御議論いただいています内容は、決して現場の教員にさらなる研修を押し付けるのではないといったニュアンスをしっかり出すようにいたしました。
 また、その一つ下の丸でございますけれども、「また、『教員は学校で育つ』」というところですが、真ん中あたりに、「教員とともに支え合いながら」というような言葉も、これも委員の御意見で入れさせていただきました。
 更に21ページの丸で言いますと一つ目の丸でございますが、校内研修のことについて、しっかり書いた方が良いのではないかということで、校内研修が日々の授業などの成果にしっかり反映されるものだということと、我が国の授業研究文化等は非常に評価されているということを記述させていただいた上で、こういったものをしっかり活性化していくことが不可欠だという記述を追加させていただいております。
 続きまして22ページ、初任研の部分でございますが、加えましたのが、初任者研修の改革の四角囲いの一つ下にある丸の段落でございますが、前述したように、特に義務教育段階において経験年数の浅い教員の割合がこれまでになく高くなっている状況下において、初任者に過度な負担が掛かっているという指摘があるということで、学校現場の実態、特に義務教育段階でございますが、書かせていただいたところでございます。
 続きまして、24ページでございます。これは、初任者研修、あるいは、2年目、3年目研修が進んできているという実態を示す表、それから、具体的な方向性で記述させていただいております初任者研修の弾力化についてのイメージ図になります。
 それから、25ページでございますけれども、十年研の改革でございますけれども、これもメールと電話の意見でございましたけれども、夏季休業中も教員は暇で休んでいるわけではないのだということを書いた方が良いのではないかということで、ここに記述をさせていただいております。
 それから、27ページの一番上の、これも十年研の改革のイメージ図でございます。
 更に29ページでございますが、委員のその後の意見で、(2)の一つ直前の丸でございますけれども、免許状更新講習事務等のより効率的な運営の観点から記述の追加をさせていただいたところでございます。
 30ページでございます。一番上の丸でございますが、男女共同参画については記述が入ってよかったけれども、学校種によって随分状況が違うので、しっかり男女共同参画の動きを踏まえて採用を進めることについて書くべきだということで記述をさせていただきました。
 35ページでございます。これも、読み手の理解促進になるようにということで、学校インターンシップの実施のイメージ図を挿入させていただきました。
 更に、また若干飛びますが、39ページ以降の「新たな教育課題に対応した教員研修・養成」の部分は、見え消しでは、大幅に修正されているように見えるのですけれども、これは順番の入替えに伴って変更しているので、基本的には記述内容を大きく変更してございません。場所の変更だけでございます。
 46ページでございます。協議会の部分につきまして、前回の御意見で2通りの意見がございまして、協議会について、もう少し制度的に細かい規定を書き入れるべきだという御意見と、ここは余り細かく書かなくて良いのではないかと。あとは具体的な制度は、文部科学省の方にこの答申を投げた後の検討を任せれば良いのではないかというようなこと、両方の御意見がありましたので、そのバランスを、取れているかどうか分からないのですが、46ページの一番下の丸で、設置者のことについては、協議会の設置主体というのは、長い教職生涯の大部分について教員の育成の責任を有する教育委員会を任命権者として、地域の実情に応じて協議会が編成できるように、制度として強制する範囲は必要最小限とする必要があると記述させていただいた上で、読み手がイメージできるように、協議会のイメージ、こういうような協議会を地域で作っていただきたいといったものを47ページの真ん中あたりに挿絵として挿入させていただいたというところでございます。
 続きまして、51ページでございます。真ん中あたりに、育成指標というものをイメージしやすいようにイメージ図を挿入させていただいております。例えば、管理職を目指す教員であるとか、教科指導のスペシャリストを目指す教員、それぞれ、いろんなキャリアパスがある中で、そういったものを目安としながら研修、あるいは、いろんな講習、スキルアップを図っていくという、理解の促進になるような挿絵を入れたということでございます。
 更に60ページでございますけれども、これも挿絵として、「履修証明制度の活用等による教員の資質能力の高度化のイメージ」として、例えば、「ラーニングポイント」という言葉はここには入れてないのですけれども、こういったイメージで、いろんな研修、大学での科目履修でありますとか、履修証明をためていくことで、やる気のある先生は、専修免許状の授与という形でスキルアップを見える形で図っていくことができるのですよといったことをイメージとして入れさせていただきました。
 更に、62ページの最後でございますが、この部会で御議論いただいたものを最終的に担保できるものとして、やはり多忙化の解消、それから、財源の確保についてはしっかり書かなくてはいけないだろうという御意見がありましたので、真ん中あたりでございます、2段落目の4行目ですけれども、「多忙化の解消や財源の確保等の環境整備も含め、自ら学び続ける教員の支援となる施策の具体化が図られることを期待する」ということで記述させていただきました。
 というのが、本文の主な変更点でございます。
 それから、資料3でございます。前回からの変更点が1点ございまして、「見直しのイメージ」の方でございますが、カテゴリー、段落で言いますと、「道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目」というところのニというところに入っております「教育の方法及び技術(アクティブ・ラーニングの)云々(うんぬん)」というところですけれども、前回は、その一つ上の段落の「教育の基礎的理解に関する科目」のトというところに入っておりましたが、これは複数の委員の方から御意見がありまして、やはり場所はこちらの方が良いのではないかということで場所を移動させた上で、それに伴う2単位分の、合計単位数が2単位分、下にずれているところでございます。
 更に、資料1に戻ってしまって恐縮でございますが、素案のポイントということで、中間まとめから答申素案の今回の反映、まだ完全に反映し切れてない部分もあるのですが、これはあくまでも答申そのものではなくて、答申を補完する説明資料という位置付けでございます。今後、分科会、総会、更には答申を頂いた後に、文部科学省も含め、いろいろなところで説明していく際に、答申そのもので説明できれば良いのですが、何か1枚紙があった方が良いだろうということで作成させていただきました。
 一方で、こういった1枚紙が独り歩きする悪影響といったこともありますので、あくまでもこれは答申そのものではありませんので、答申をおまとめいただく際には、こういったイメージになるのではないかということで、今回も添付をさせていただいたところでございます。
 以上でございます。大変短い時間の中でたくさんの御意見を頂きまして、ありがとうございました。調整させていただいたところでございますけれども、また、御意見いただければ幸いでございます。
【小原部会長】 それでは、議論を始めたいと思いますが、前回申し上げたとおり、この答申案は中間まとめに必要部分を付け足す形を基本としたものであり、前回の答申素案に修正、加筆があった部分を中心に御議論いただければと思います。
 それでは、御意見のある方は、名札をドッチファイルの上に置いていただければと思います。松木先生、お願いいたします。
【松木委員】 それでは、お願いします。今回の答申は、学び続ける教員像、つまり、生涯にわたって成長し続ける、あるいは教職生活全般にわたって成長し続けることのできる教師のシステム構築といったことが話の核になるかなと思うんですが、その場合、教員研修と大学院教育等の一層の連携強化ということがやっぱり重要になってくるかなと思います。この観点から見ますと、一つ目として、12ページの「教員研修に関する課題」、3の(1)の部分の四角に囲まれた要約の部分なんですが、教育研修の項目の中に、大学との関係が余り見えてこないといいますか、その他大勢の中の一つに入っておりますが、大学との連携が一つ入っていただけるといいなと思います。
 同じ意味で、資料1の研修、採用、養成それぞれの枠の中にも、研修の中にも大学との連携、あるいは、養成の中にも教育委員会との連携といったようなことが、両方が入れ子状になることが必要ではないかと思いました。
 2点目なのですが、教職大学院についてです。教職大学院が、国立の教育学部の生き残り策、更には、小規模な教職大学院を作って食い逃げする等の冷やかしを受けないためにも、やっぱり真(しん)に理論と実践が融合して、全ての先生方が学び続けることができるような開かれたシステムにしていく必要があるんじゃないかなと思います。そのためには、今回のように、単位履修証明プログラムが活用できるような点があって、例えば、経済的な便宜が図られ、多忙さへの配慮がなされるといったようなことが必要かなと思いますし、更に、「チーム学校」というような視点、あるいは、教員は学校で育つというようなことを考えますと、教師という専門職は学校あっての専門職ですから、教師の専門性の中にチーム力といいますか、こういったものを入れていかなきゃいけない。校内研修等へも貢献していかなきゃいけないというようなことを考えますと、教職大学院の役割として、学校の課題を直接取り上げていくことのできるような、勤務しながら学べるようなシステムの構築が重要になってくるんじゃないかなと思います。
 ページで58ページの丸の二つ目、あるいは、見え消しになっている資料の59ページ、丸二つ目二つ目になるかなと思うんですが、以前あったような、勤務しながら学べるシステムということが、やはり重要性としてはもう一度必要になってくるんじゃないかなと思います。特に教員の力量形成に貢献できる、そういうミッションを教職大学院は抱えているわけですから、学校の先生方に少しでも学びやすい仕組みに構築していく、それがあるべき姿じゃないかなという気がいたします。こういったことをもう一度明示していくべきじゃないかなと感じています。
 以上です。
【小原部会長】 平本先生、お願いいたします。
【平本委員】 それでは、失礼します。5点ございます。
 まず1点目でございますが、前回の議論の中でも、私立学校の教員が育成協議会に参加することについて御意見がございました。私は、自分のわずかな経験の中で申し上げますと、現職で学校現場におりましたときに、私立の小学校の先生方と自分が所属している学校の教員と一緒に研修の場面を設けておりました。それが公立学校の教員にとっても、また、私立の教員の皆さんにとっても、双方が持っている財産があるので非常に有効でした。そう考えますと、やはり国全体の教育力を上げていくという視点に立ったときには、公教育を基本としつつも、やっぱり私立学校の教員の皆様も育成協議会の場、議論の場に是非参加できるような仕組み、これを意図的に作っていくことが非常に大事ではないかと考えております。
 2点目でございますが、先ほどのお話にもございましたが、大量退職・大量採用と、これは都市部は既に始まっておりますが、全国的にはこれから順次進んでいくと思います。そのときに避けて通れないのが、臨任・非常勤の問題です。ここの部分をしっかりと押さえていきませんと、正規の教員だけの学びを幾ら作っても、これから産休、育休は確実に増えますので、本当の意味で教育の質を上げていくためには臨任・非常も視野に入れた教員の資質能力の向上を図る仕組みを考えていく必要があるのではないかと考えております。子供たちの前に立てば正規教員と同じく1人の先生ですので、その役割は非常に大きいです。
 そういうことを考えたときに、3点目でございますが、これまでもそうでしたが、今後、これまで以上に、新しい課題に対して対応できる、そういう教員が育っていくためには、各教育委員会の教育センター機能を更に高めていく必要があると考えます。それでないと、なかなか十分に対応できないと思います。ところが、全国の教育委員会や教育センターの皆さんとの情報交換をこれまでも行ってまいりましたけれども、その都市の規模、地域の学校数等に応じて、例えば、横浜の場合には約150人からの指導主事がおりますが、地域によっては、数人で全てのことをやらざるを得ないという状況があります。その中で新しいことを開発していくには確実に無理があります。そう考えると、全国の規模で、やはりいろんな工夫が進んだことを共有できるような仕組みをしっかりと構築していかないと、地方がかなり苦しくなるだろうと思います。教育研修センターの機能強化が議論の中で出ておりましたが、本当にそこの部分で大きな力を期待したいところだと思います。また、各都市の教育委員会の取組がこれまで以上に、もっと密に情報共有ができるような、システムの構築が重要と考えています。
 4点目でございますが、教育実習やインターンのことについて、これまでも議論がございました。どちらかというと、例えば、インターンシップ等を受け入れる学校の負担というようなことが、これまで御意見としては多かったと思います。しかしながら、視点を変えますと、今、学校現場はもう本当に多様な子供たちに対応しなければならない。1人の学級担任だけでは対応し切れない状況が今、いろんなところに出ています。そうしたときに、教員になろうとする目的意識を持った学生さんが学校現場に入ってくるということは、必ずしも学校の負担ではないです。むしろ学校にとっては非常に大きなメリットになっている部分も実はあります。ですから、是非そういうことも視野に入れて、双方にとってメリットになるような仕組み作り、これが大事ではないかと思います。教育実習も、育成協議会が機能を始めると、第1段階では、現実的なところで議論が始まります。そうしますと、例えば大学側から学校に対して経験の豊富な先生に教育実習を担当してほしいというような、現実とはかなり状況が離れた議論が最初は、始まると思います。しかし、現実的にそれは難しいので、やはり新しい教育実習の在り方、インターンシップの在り方等を一緒に模索していくことが重要ではないかと考えております。
 最後に、松木先生の御意見に対してですが、私も非常に同感でございまして、学校の課題を直接取り上げることが、非常にニーズにあっていると感じております。拠点校方式で、是非そういうような、勤務しながら学べる仕組みをしっかりと作ることで、そのニーズは更に高まるのではないかと考えております。
 以上でございます。
【小原部会長】 次、酒井先生、お願いいたします。
【酒井委員】 ありがとうございます。前回は欠席しまして、申し訳ございません。その分もありまして、幾つか、5点ほどになるかと思いますが、申し述べさせていただきたいと思います。
 まず1点目は研修のことについてですけれども、先ほど平本先生がおっしゃったように、私も、公立の学校と私学の学校が協働して研修のネットワークを作っていくことは大変意味のあることだと思いますので、是非、私学の先生方も参加できるようなシステムを構築していただけないかと思います。特に高等学校ですとか幼稚園というのは、私学の占める割合が非常に高くございますので、そうしたところで御配慮いただければと。
 それから、研修のことで、もう1点。今回、校内研修が非常に重要だということで、そこは私も非常に大事だと思っているのですけれども、そここそが、まさに今申し上げました、高校ですとか、要するに、義務教育学校はかなり校内研修、しっかりされていると思うんですけれども、高等学校、幼稚園就学前のところも少し書き込んでいただければと。そういう意味では、授業研究だけではなくて、幼稚園での園内の研修等も少し文言として入れていただければと思います。これが1点です。
 2点目は、学校インターンシップなんです。これは細かいことで恐縮なのですが、35ページに図がございます。今回の素案では、インターンシップは2単位が振り替え可能だということなので、イメージとしては2単位のイメージでこれを作成していただいた方が、この図がどうしても独り歩きしていきますので、これを見ますと、4単位を何となくやらなければいけないような書きぶりになっておりますので、そこは2単位ということでしたら2単位で書いていただけないかというのが2番目です。
 3番目ですが、教員育成協議会の創設のところなのですけれども、47ページの2つ目の点なんですけれども、設置主体が育成協議会の編成ができるよう、「制度として強制する範囲は、必要最小限とする必要がある」という文章がございますが、これは強制する範囲は最小限であるべきだという趣旨なのですけれども、「強制する」という表現になっておりまして、そういうものなのかどうかというところがそもそもございまして、指標の策定の範囲が最小限なのか、そこの辺の理解が、私には指標の策定の範囲が最小限であるべきではないかと考えました。
 最後ですが、63ページになりますけれども、先ほど、多忙化の解消が非常に大事だということで、私もそのとおりだと思いますが、この文脈は、多忙化を解消して、研修時間を確保することが大事だと思いますので、多忙化の解消による研修時間の確保ということまで、むしろ指摘していただいた方が、運用上、それが実際に起動するかなと思います。
 以上です。
【小原部会長】 それでは、永田先生お願いいたします。
【永田委員】 ありがとうございます。私も読み込ませていただきましたがいて、大変よく分かる方向でまとめられていると思いました。その中で、先ほど、教育課程の見直しイメージの資料3の中で、大きな2区分のうちの後半の「道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目」についてですが、前回の意見との重複は避けたいと思うわけですが、教科の免許にも関わる知識、スキルに関する大くくりの内容が最上段で、「教科及び教科の指導法に関する科目」となっていて、全体として、いわゆる日本型の人格形成というか、人間形成を基盤にしているキャラクターに関する部分がこの下の3番目の大枠で一体的に示されているようなイメージを個人的には持っていましたが、今回、上から2段目の「教育の基礎的理解に関する科目」の中の教育の方法及び技術、いわゆるアクティブ・ラーニングやICTに関する事項が、この下の大枠の真ん中にあるニに入っています。もしかすると、このことによって、こちらの大くくりの意味が少し分かりにくくなったと受け止める人もいるのではないかなと感じました。この中で、イ、ロ、ハが、言うならば教育課程内の目標や内容の概念で、そして、ニを飛ばして、ホ、ヘ、トはいわゆる教育機能の概念に関する部分で、上下に大きく区分されていたという印象を持っていましたが、その間に教育方法とか教育技術が来ることで、この中がくっきりと3分割になって、一体的なくくりと見る難しさが出てくる不安はないかなと思いました。
 これは、一番上の各教科の指導法におけるアクティブ・ラーニングとの重なりで混乱を招くと同時に、むしろ教育自体が能動性というか、アクティブ性を持っていて、「何を学ぶか」、それを「どのように学ぶか」というのは一体的であるので、教育の基礎的理解の部分に重ねる方がなじむような印象を感じております。
 それと、もう一つ、今回の39ページのところに新たに示された大きな教育課題に対応した教育についての、研修、養成の概要の表は、全体を理解する上で大変分かりやすくて、整理して受け止めやすいと思いました。その中で、私の関心の強い道徳教育の視点からの狭い意見で恐縮ですが、そこに、「理論面、実践面、実地経験面からの改善・充実」と書かれています。しかし、それと同時に、教育課程上で約60年ぶりに位置付けが変わって「特別の教科」となっていくので、例えば、その後ろの43ページの下から10行目あたりにありますように、「『特別の教科』としての道徳科の趣旨を踏まえた位置付け」ということについて、他の教育課題、例えば、特別支援教育や外国語教育と同じように示しておくのも一つの考えかなと思いました。
 今回は、教育課程上の道徳の時間の時数が年間35時間で、道徳科と道徳の時間の時数は変わらないので、ヒアリングの御意見の中に出ていた教育課程での履修単位数の変更などは難しいこととは思いますが、今回、「道徳の理論及び方法」として、理論的な面と方法的な面の両面の重要さを示していること、そして、大くくりの中の筆頭として、単位数も設定しているということなどが、「特別の教科」としての位置付けを強調していると私は考えてよいと思うので、位置付けの在り方について表の中に含めて見ることも御検討の一つにしていただけたらと思っております。細かな意見になりまして恐縮ですが、二つ申し上げました。
【小原部会長】 次、それでは、松岡先生、お願いいたします。
【松岡委員】 ありがとうございます。では、2点申し上げます。
 まず1点目は、全体の構成についてですけれども、冒頭御説明がございましたように、各項目に四角囲いで、最初にポイントをお示しいただいたことは非常に読みやすい印象があります。やはり読み手にとって理解しやすい構成になっているなと、そういう印象を持ちました。ありがとうございました。
 2点目は学校インターンシップについてなんですけれども、今回の答申素案の34ページ、35ページになりますが、先ほど、単位数につきましては御指摘もあったところですけれども、35ページの上段に示されている学校インターンシップの実施のイメージ、やはりこういうものを入れていくことによって、非常に分かりやすいという思いがいたします。
 本学も、実は学校ボランティア、学校インターンシップは既に実施していますが、やはり養成段階においては非常に効果があると私は評価をしています。ただ一方、受入れ校側の課題も幾つかございまして、先ほど御意見がありましたが、負担感を持っている受入れ校もありますし、非常に有用に、有効にといいましょうか、活用を図っていただいている学校もあります。この素案でいきますと、34ページの下から二つ目の丸、「一方、学校インターンシップの実施に当たっては」というパラグラフに、非常にあっさりとした言葉で、例えば、「受入れ校確保等」と書いてありますけれども、この「等」には、恐らく学校インターンシップの中味、何をやるのかというあたりも含まれるのかなと思います。また、「連携体制の構築」という文言でありますとか、最終行に、「環境整備について今後十分に検討することが必要である」。もうまさにそのとおりなのですけれども、今、本学では、地区教育委員会、それから、受入れ校の担当の方を集めて、年に数回、連絡会を開催しています。そういう中で、インターンシップの在り方そのものでありますとか、各受入れ校の課題等について大学が把握をして、その課題解決を図るようにしているのですけれども、一方、実際にインターンシップに行っている学生に、どんなことをやっているのか、あるいは、やってみてどうかという話を聞きますと、多くの学生は非常に肯定的な感想を述べます。が、中には、雑用ばかりやらされていると不満を述べる学生もいます。「雑用って何?」と聞くと、「子供に配る印刷物を折って束ねてとじているんです」と。「それは雑用ですか」と学生に聞くんですね。「あなたがそれをやっている間に、担任の先生は子供に関われるでしょう。そういうことが実際に、学校全体の教育活動を支えているんですよ」と学生には言うんですけれども、そのあたりを、やはり実施校と、そういう学生の感想もあるけれども、その辺はどうですかということを大学と実施校が本当に詰めて、受入れ校にとっても価値あるインターンシップ、もちろん教員養成をしている大学にとっても有効な学校インターンシップにしていく必要があると考えています。
 文言修正をどうするかにつきましては具体的な意見は持ち合わせませんが、先ほど申し上げました34ページの下から2段目のパラグラフの、あっさりした言葉に書かれている中味というのは、実は今申し上げましたように、非常に大きな意味があるというところを申し上げまして私の意見とさせていただきます。ありがとうございました。
【小原部会長】 それでは、次、牛渡先生お願いいたします。
【牛渡委員】 ありがとうございます。3点発言させていただきます。
 第1点は、前回の議論を反映しまして、いろんなところに図が入りまして、非常に分かりやすくなったという印象を受けました。ありがとうございます。特に最後の62ページのところです。「今後の検討課題」の下のところにあります全体像、これが非常に分かりやすい。柱に育成指標と学びの蓄積というのがありまして、その下に育成協議会があるという、この全体構造が非常に分かりやすく、有り難いと思いました。
 それから、第2点なんですが、育成協議会と教員の採用の問題について発言させていただきます。29ページでありますけれども、箱の下のところに、「教員採用に関する改革の具体的な方向性」とあります。今、図のところでありましたように、育成協議会は、養成、採用、研修の接続を強化することが大きな狙いになっております。そして、そのために協議会関係者が集まって協議をすると。ところが、この採用に関するところには、育成協議会のことがほとんど触れてないのですね。これまで教員採用は、やはり採用側、教育委員会の権限ですから、大学等がどうのこうの言うことはないのですけれども、ただし、そのことが逆に、例えば、教師養成塾に対して一部の大学の教員は不信感を持っていることもあります。教員養成プログラムにいろんな影響を与えるわけですので。ですから、ここのところに、「育成協議会の検討を行いながら」とか「大学関係者との協議を行いながら」というようなことを入れていただきますと、もう少し受け入れやすいことになるのではないかと思います。
 特に教師養成塾ですけれども、裏のページに、養成塾以外に、採用前に採用予定者を学校に配置するとか、円滑な入職をするための様々な手だてが書いてありますので、例えば、この「教師養成塾」という言葉を取って、むしろ「採用前の円滑な入職や最低限の実践力獲得の取組を、育成協議会を通して普及する」とか、そういう形にした方が抵抗感がないのではないかと思います。
 3番目ですけれども、31ページであります。31ページのところに、特別免許状と、それ以外の異業種から人材をリクルートすることが書かれています。今後の学校の在り方を考える上では、他業種からの人材をリクルートする仕組みは大変大事なんですが、しかし今回、なぜ育成指標を作ったのかという原点に立ち戻れば、その整合性をどう考えるかについて、まだまだ検討の余地があるのではないかと思います。
 31ページの上の真ん中よりちょっと下のところですけれども、特別免許状の場合も、育成指標との関わりで、教員としての最低限の専門性が担保できるように研修などをするという文章を入れていただきましたので、同じように、異業種についても、育成指標との関わりということを、そして、最低限の教員の専門性を担保する仕組みを検討するというような趣旨を入れていただいた方がいいのかなと思っております。
 以上です。
【小原部会長】 それでは、堀田先生お願いいたします。
【堀田委員】 よろしくお願いいたします。前回、所用で欠席いたしましたので、メールで意見を出させていただきました。情報化の観点から幾つか御意見を差し上げまして、それらを随分反映していただきまして、感謝いたしております。
 私が意見したことは、とりわけ教員養成段階の話でございます。43ページのあたりですが,教員養成段階においては、教員になる際に必要最低限な学習を最優先すべきだと思っておりますので、余りここに過剰に、あれをやるべきだ、これをやるべきだと書くのは適切ではないという認識をしております。
 一方で、ICTでありますとか情報モラルでありますとか、その手のことは若いうちの方が身に付くという部分がございますし、とりわけ、特別支援教育が非常に重点化されている今の時代、支援が必要な子供たちのためのICT活用は非常に効果を生んでおりますし、更には、情報漏洩(ろうえい)の問題とか、個人情報をホームページで平気で発信してしまう教員への処分とか、そういうことがいろいろ問題になっている御時世であることを考えますと、教員養成の段階で、教員自身の情報モラル、あるいは情報に対する責任のようなことをしっかりと理解させることが必要ではないかと考えて、そのことを御意見したところでございます。
 これらの意見は、残念ながら、資料3の表のところには反映されませんでした。この表は、免許法との関係もありますので、余り細かいことは書けないんだと思いますので、そのことは理解しているんです。しかし、この表の中には、情報機器の活用の部分は入っていますので、一方で、情報モラルとか情報セキュリティーとか情報に関する責任とか、社会人としての常識的な情報漏洩(ろうえい)防止等の部分は、これらのこの科目の中でこういうふうに行わなければならないということが、ちゃんと課程認定等でチェックされるような形を是非担保していただければと、御配慮いただければと思うところでございます。
 以上です。
【小原部会長】 次、吉田先生、お願いいたします。
【吉田委員】 ありがとうございます。先週も申し上げまして、きょう、改めて、先ほど平本先生や酒井先生から、公私の連携の必要性というようなものを頂いて、大変有り難いと思いました。実際に横浜市の方で、小学校の先生方の研修を公立の学校と私立の学校で御一緒にやられたことが非常に有効であったというお話を伺いまして、これは我々にとっても、実は私立学校というのは、1校1校のことを考えますと、本当に独自性というか、一つ一つの学校が教育委員会であるわけです。そういう意味では、変な言い方ですけれども、外の声を聞くことも私学にとっては大切なことであって、やはり公私が切磋琢磨(せっさたくま)して初めて日本の教育は伸びてきているのではないかという思いが私にはあります。
 そういう意味でも、そういうことができることに対しては、私も非常に希望を持っているところなのですが、実際に今回の教員の資質、能力の向上についてという、例えば、資料1の表を見ても、背景にある問題、それから、これからの時代の教員に求められる資質、能力という部分においては、公立も私学も関係なく必要なことだと思うのです。そういう中で、「主な課題」にいきますと、大学等と教育委員会の連携のための具体的な制度枠組みが必要とか、採用選考試験への支援方策とか、その辺が公立とちょっと違うところがありますけれども、これもかなり私学とも共通する項目がある。
 ところが、「具体的方策」になると、一気に公立のための具体的方策になってしまっているという意味で、私立学校のポジショニングというか、位置付けみたいなものが、もう少しはっきりしていただけないと、今回の答申素案自体は僕はすばらしいと思うのですけれども、そのどこに私学が入るのかという部分が非常に気になるところなのです。
 例えば18ページで、「教員の養成・採用・研修を通じた課題」等が書いてありますけれども、ここでも、あくまでも教職大学院を含む大学等と教育委員会の連携が基本であること、それから、20ページに行っても、「『教員は学校で育つ』ものであり、同僚の教員とともに支え合いながらOJTを通じて」云々(うんぬん)とありますけれども、これは私学も全く同じことで、特に小さな私学としては、それぞれの学校での教員研修というものが大変重視されて、そして、それがそれぞれの学校における教育の基となっていることも事実だと思うのです。
 29ページの下のところにあります「教員採用に関する改革の具体的な方向性」等を見ても、これもあくまでも各都道府県の教育委員会と国が採用前の教師塾を作るとか、都道府県での採用のことだけが述べられています。そして、46ページになりますが、教員育成協議会というのは、あくまでも教育委員会と大学等が相互連携し、そこに私学も参加することが可能であるような形になるわけですが、その辺の具体的な部分も必要だと思うのです。
 それから、49ページの下ですが、「これはあくまでも教員や教育委員会をはじめとする関係組織の支援のための措置であり、決して国の価値観の押しつけ等ではなく、各地域の自主性や自律性を阻害するものとなってはならない」ということとなれば、私立学校は、この中でどういうポジションになるのか。ただ、私は全体的には必要だと思うのです。そういう意味では、14ページのところにあります、「公立学校の教員はもとより、国立・私立の学校の教員に対する研修を充実するための方策を検討する必要がある」という、この言葉がもしかすると、これはあくまでも公立のために書いたんだよということを言っているのかもしれませんけれども、それとともに予算付けの問題という部分があると思います。
 ただ、そこで1点、根本的な問題がありますのは、先日もちょっとお話し申し上げましたけれども、私立学校の教員と公立学校の教員は立場が違います。教育公務員である者と、教育労働者と言うと言い方が悪いですけれども、労働基準法に基づいて三六協定を結ぶ私学の教員という者と公立の先生と立場が違うものですから、その辺でこれからもいろいろなことが出てくればくるほど、やれ、研修で残業だ何だという問題で経費の問題等も出てきますし、できれば僕は、基本である教員の立場というものも少しそろえていただけるような方策、これはここの問題ではないと思いますけれども、文科省にも御協力いただいて、そういうことをやっていかなくてはいけないのではないかなという気持ちがあります。
 それとともに、先ほど来のお話を伺っていても、今、現状として、先生というのは教科を教えるだけではなく、プラスアルファの部分が多いわけですね、子供の指導。そういう意味で言うと、学校種ごとの手の掛かり方は全く違うと思うのです。逆に言えば、下になればなるほど、授業以外の時間の大変さ。そうすると、そこにまた、更に研修ということになったときに、先生方にどういう負担が来るのかなと。それを考えると、非常に不安があることも事実でございます。
 先ほど来、インターンシップの話が出ているのですけれども、私は、「インターンシップ」という言葉が非常に難しいのかなという気がしているのです。といいますのは、今の時代、「ボランティア」という言葉もはやってきていますけれども、例えば、私どもの学校なんかで言えば、卒業生が大学に入って最初にやることは何かというと、アルバイトなんですね。私自身は高校卒業の前から生徒に言っているのは、大学に行って4年間は、何しろ、もう一回親にすねをかじらせてくださいとお願いしなさいと。もしアルバイトする時間があるのだったら、本を読んだり映画を見たり、いろいろなことをさせてくれと。そういう部分で基礎教養をしっかり、文化的な要素とかそういうことも含めて付けて、そして、社会に出て恩返しして返せと。そして、それまで待ってくださいというお願いを父母にもするのですけれども、アルバイトがある上に、そういったボランティアやって云々(うんぬん)というと、今度、大学の授業がおろそかになる部分もあります。
 今、私が一部やっていますのは、例えば、卒業生にチューター的な要素。学校で時間が空(あ)いているときに来て、生徒とまみれて、先生の手伝いしながら、学生という立場、先輩という立場、それと先生という立場はやっぱり違います。逆に、学生という立場を利用して、子供たちのいろいろな悩みとかそういうものを聞き出して、先生方とのパイプになるということもできるわけですね。それに対して私は、若干ですけれども、アルバイト料を出しています。つまり、変なところでアルバイトするぐらいなら、学校に来て手伝えよ。それから、部活動のコーチもそうです。それプラス、そういう意味でやっていけば、子供たちも教職というものに対する思いがより募って、いい先生がもっと増えてくれるのではないかと期待しています。ですから、卒業生で教員になる先生は本当に使いやすいです。そういう意味では、学校の教育をしっかりと受け止めてくれていますので。
 ただ、そうなったときに、やっぱり大学が大都市圏に集中している部分を考えると、今度は地方から来た方たちが、そういうところがないという現状。ただ、これは、いろいろな形で各校が協力してやっていければ助けてあげられるのではないかなと。現実に、うちなどでも、テニス部のコーチは男でなくては無理だということで、男の大学生を連れてきてやってもらったりしていますけれども、そういう人たちがいろいろな関わりを持つ中で、将来、先生を目指そう、あの学校に行きたいなと思ってくれるというのもすごく大事だと思うので、いい意味でのインターンシップ。ただ、そこに、単なる授業だから、お金も何もなしではなくて、アルバイトに替わって、ちょっとでもいいから、国なり都道府県が出してあげることによって、学生がより充実した学生生活を送りながら、教職に対しての思いを作る制度が作れるのではないかなという気がしているので、余計なことですけれども、ちょっと申し上げさせていただきました。
 そういうことで、私立学校の位置付けみたいなものを、この中に、国立学校も含めて、何か、もう少しはっきり書いていただきたいなという思いでございます。よろしくお願いします。
【小原部会長】 それでは、岸田先生、お願いいたします。
【岸田委員】 ありがとうございます。感想と、1点だけ意見を申し上げたいと思います。
 感想は、これまでこのテーマに関わって、一、二年、ずっと議論をしてきました。昨年度のワーキングの論点整理も含めてですね。それらを踏まえて、現時点で書ける最大のところまできちっと整理して書いていただいたのかなと思っています。それは全体的な印象です。
 それから、この答申というか、素案が意義あるものになる一つのポイントとして、やはり協議会と育成指標が本当に形骸化せずに、きちっとした形で機能していくかというところに大きなポイントがあると思っているんですね。これが形骸化していくと、あの答申は何だったのかということにもなりかねない。そういう意味からして、そのことを一番危惧していたんですが、この文章の中に、形骸化しないための具体的な方策を国が責任持って考えていくということを盛り込んでいただいておりますので、それに期待したいと思っています。
 それから、意見なのですが、25ページに十年研修のことが書かれています。ここ、前回あたりから、初任者と30代、40代との比率というか、そのギャップというか、逆転現象が出ているという指摘がありました。そのことの影響もあって、十年研修の内容が、ミドルリーダーの育成ということに転換していく必要性、そして、それに早急に手を打たないといけないという印象が強くなっている。
 特に25ページの二つ目の丸ですけれど、ミドルリーダーの不足とかかわって「一刻も早くその対策に手を打つべき」という文言も書かれている。これはこれでそうなんですけど、ここまで書くと、若干、十年研修がミドルリーダーの育成ですよというニュアンスが強くなっていくような感じがしています。もちろん、それはそれでいいんですが、私は前にも申し上げましたように、この十年研修というのは、もちろんミドルリーダー的な育成の部分もあるし、それから、この時期の先生方というのは、自分の専門性というか、より高い専門性を持つような分野をきちっと身に付けていくような時期だと思っています。今、いろんな教育課題が多様化する中で、全ての分野に対して高い専門性を持つというのは極めて厳しい時代になってきていますので、それぞれが高い専門性を、この分野は高いんだというふうな自らの特性となるべき専門性を持つ時代になっていて、そういう意味で、特にこのぐらいの時期というのは、そういう専門性を身に付けていく最初の時期なんじゃないかなというふうに思っています。
 そういうことも含めて、26ページに、これは以前からあった表現なんですが、後ろから四つ目の丸に、「必要な時期に必要な教員に受講させる研修へと位置付けを改めるべきだ」と、こういう表現があります。まさにこれだと思っているんです。そして、これの重要な柱として、ミドルリーダー育成がありますよという、そういう文脈の方がいいんではないかと思っています。
 以上です。
【小原部会長】 それでは、秋田先生、お願いいたします。
【秋田委員】 ありがとうございます。大変詳しく、イメージ等も入れ、分かりやすく作っていただけたと感じております。
 改めて詳しく読んだときに、62ページのところで、より高度な博士号取得者等については書き加えていただいたのですが、実は教員養成系以外で修士課程等における教員養成機能としては高校の理科教員等では、かなり高くなってきていると思うんです。けれども、こうした教職大学院以外の修士課程においてどういうふうに充実するのかというのを見ますと、マル3の二つ目のところなのですが、例えば、「教職大学院等との連携を図ることにより、教科の指導法を云々(うんぬん)していくことが考えられ」と書いてあるんですけれど、それ以上のことが何も書かれていません。そうすると、この教職大学院以外、教員養成系以外の修士課程の教員養成は、「教職大学院とつながる」というだけで、いわゆる今回の育成協議会であったり、どのように参画するか、そこと連携していくのかが、今のこの文章の中では見えないままになっております。ですので、育成協議会のところで、当然、教育委員会と、その各地域の教職大学院が中核になりながら考えていくことは極めて重要なんですが、それ以外の修士課程や、開放制のいろいろな大学も、教職大学院と連携してくださいというだけではなく、各地域の中の大学で教員養成を担っているところも育成協議会に参画し、その各大学の養成の固有性を生かしながら行っていくような方向について、もう少し書き込んでいただくことができないかと思います。それは実際に高度化を図るときに、そうした対象者の数が少なくない現実を考えますと大事です。「過去の中教審答申における提言を踏まえつつ、今後これを検討していく」と書かれてずっと先送りされてきているんですけれども、もう少し、この辺り書き込んでいただくことができないかと考えているというのが1点になります。
 また、先ほど岸田先生の方からも話が出ていましたが、今26ページに出ています、10年経過したときの十年研の位置づけを、「必要に応じて、学校種等が必要なミドルリーダー育成をするための研修」として認識を変えているところです。特にここは、私立幼稚園等幼稚園や認定こども園の段階においては、10年をメルクマールにするということは非常に厳しいものもありますので、学校種に応じた形で運用できるというような書きぶりにしてもう少し見える形にしていただけるとよいと思います。酒井委員も幼稚園のことと高校のところがと言われていましたが、私もその部分をより丁寧に書き込んでいただけるといいのではないかと考えております。
 それと、併せますと、例えば、資料1の方の図なんですけれども、図にしていただいたことで分かりやすいんですが、現職研修の改革ということで、新任の初任のところだけ、年度が1から3年目というふうに明記して書かれているんです。けれども、例えば、ここは初任段階、中堅段階、ベテラン段階として、括弧で「1~3年目」などを入れていただいた方が、私立の幼稚園の現状などを考えると、3年から5年でも既に中堅として扱われになっていく状況もありますので、この辺り、もう少し学校種の幅を含めた形で書き込んでいただけると有り難いかと思います。
 それから、あと大変細かなところで恐縮でございますけれども、20ページ目に、校内研修のことをきちんと今回書いていただいたのが一つの大きな売りであり、それは重要なことだと思っています。ただ、例えば20ページで、校内研修実施マニュアルを教育委員会が整備、推進するとなってございます。
 マニュアルを作っておろすことが校内研修の充実にとって重要であるかというようなことを考えますと、少しここの文言を、校内研修の利活用の資源やツールとかに変更できないか、マニュアルという表現ですと、どこのところでも校内研修の手順を伝達するというよりは、もう少し自律的に各学校が創意工夫するためのリソースとかツールを提供するのが教育委員会の役割であるというようなことが伝わるニュアンスの方が良いのではないかと思います。マニュアルを作って、そのマニュアルどおりというよりも、学校の規模や、それから校種を含めると、多様な在りようがあると思いますので、この辺、細かな文言で大変恐縮でありますけれども、もし少し手を加えていただけるなら有り難いと思っております。
 大変、最後に細かなことで恐縮なのですが、11ページの「チーム学校」ということも、図を入れていただいたことは有り難いのですが、図を入れることによって、例えば、教員、事務職員と書いてあって、スクールカウンセラー、それからソーシャルワーカーと書かれています。こういう方のチームは大事だと思うのですが、実は私、自分が関わっているところでいえば、学校図書館司書が法制化されて、そうした人がICTや、いろんな学校の資源や教材を教員や生徒にサポートする重要な役割をしているのです。けれども、それは、チーム学校の本文の方には入っているのですけれども、この図には入っていないのです。こうした、実は学校で重要な役割を担っている人が、この図で落ちてしまうことによって軽視されるようなことが起こると、せっかく法制化し、それが配置されていく動きと少し食い違いが起きるように思います。この図の書き方、それからさっき平本委員が言われていましたが、教員も多様な形の雇用形態の教員が含まれていますので、そうした人が皆、参画できるようなニュアンスが、チームとしての学校のイメージ図や文言の中に入れていただけると、よりよろしいのではないかと思っております。
 以上です。
【小原部会長】 それでは、福田委員、お願いいたします。
【福田委員】 ありがとうございます。東京都の公立小学校の校長です。
 養成とか研修について、これまで私自身が発信させていただいた意見の反映も含めて、プラスの方向への流れと受け止め、有り難く思っています。
 世の中全体の流れとして、現場についての支援とか、勤務条件の改善とか、整備とか、これまでにも随分進んできたなと思っています。私が初任者の頃から考えると隔世の感があります。でも、育成以前の問題を、やはり現場は現実的に抱えていまして、先ほど再任用とか非常勤を含めた研修体制というところで、本当にそのとおりと思ったんですけれども、それ以前に人がいない。
 今回、またこれを拝見すると、OJT、校内研修、校内研究、学び続ける教師が研修に出るためにも、お金と人は整備されていくのではないか。ないかじゃなくて、そうされるべきと思っています。ただ、やはり現実的に、今でも人がいなくて、学級の荒れにしても、服務事故にしても、そういう非常勤とか講師とか臨時的任用の方たちが起こしてしまうという現実を現場は抱えているのです。ですから、そういう意味では、そういう方たちも、最終的には人がいないので誰でもいいという状態での採用になると、結局そういう事態が起きて、副校長がそこのクラスに入る。そうすると、それを見ている教員たちは、管理職になりたくないなと思ってしまう。そういうサイクルが現場では結構切実な問題として起きているんです。ですから、養成や育成や研修ももちろんですけれども、それ以前に、そういう制度を支えるための人の確保の方策とかここにこういう人がいるよという情報とかが欲しい。育休も3年間取れるようになりましたし、都や国の制度のおかげで、指導法改善に関わる講師の制度も整ってきています。それを申し込むと、うちの学校なんかもいろいろ当たるんですけど、人は学校で探してねというのが現実で、そこが大変なんです。ですから、この制度が現実に回っていくためにも、それをどうしたらいいのか。インターンシップもいいんですけれども、現場に出る前に、1年間はこういう臨時的任用とか、そういうものを経験するとか、そういう方策がないと、結局、人の手配に追われて、その穴埋めのところから綻びが起きる。そういうようなところを、一連の構想の中に組み入れていただくことができれば、安心して前に進めるような気がします。よろしくお願いします。
【小原部会長】 それでは、若江先生、お願いいたします。
【若江委員】 ありがとうございます。企業の立場から学校にいろいろとお手伝いをさせていただいておりますが、その視点から意見を2点申し上げます。
 1点目は、20ページ、21ページ辺りの研修の推進というところで、この四角枠の囲みの中に、二つ目ですね。管理職に対する研修の充実であるとか、その次のオーバーラインのところにも、「校長のリーダーシップのもと」という表現があります。私どもは、校内研修のお手伝いをさせていただくことも多いですが、やはり校長先生の意識とマネジメントマインドやスキルによって物すごく差が出てきますので、この研修については、校長の責任がすごくあるんだということを、もう少し強調して書く必要があるのではないかなと思いました。
 例えば、丸三つ目の3行目ですが、「教育委員会や学校経営の責任を有する学校長等も」と書いてありますが、「とりわけ学校教育の責任を有する学校長の意識改革が重要である」とか、やはりそこをもう少しはっきりと強調するべきではないかと思いました。
 かつ、その責任を果たすための校長先生の裁量権みたいなことが、今、福田先生がおっしゃったような、いろんなところ。中身的に、いろんなところに関わってくるのだと思います。
 それと、2点目がインターンシップに関してですが、一つの意見として申し上げさせていただきたいのですが、企業の場合の、近年のインターンシップは、日常の業務に関わらせるというよりも、若い人たちから、新たな視点だとかセンスを取り入れようというようなことが多いです。ですので、もちろんここに書かれているような児童との対応だとか、ほかの児童クラブの対応だとかって、そういうことは非常に大事だと思うんですけれども、コミュニティスクールも増えてきますので、学校運営協議会などの会議にオブザーバーとして出席させたりだとかしながら、学校が将来的に持つ課題や、学校現場が今どう変わろうとしているのかという、そういう現場に直面をさせたりすることも大切ではないでしょうか、また、そんなところから出てきている課題を大学に持ち帰ることによって、1年次の教育の基礎理論に関する科目ですとか、2年次の教育課程に関わる指導法に関する科目だとかというところに、そういう現場のテーマを持ち帰ってこそ初めて、大学がアクティブ・ラーニングというような、その課題解決型の授業にもつながっていくのではないかと思いますので、一つの意見としては、そういうインターンシップで取り組むべき中身についても、もう少し視点を変えることも必要ではないかなと思いました。
 以上です。
【小原部会長】 中西委員、お願いいたします。
【中西委員】 先ほど福田委員がおっしゃったことと全く同意見なんですけれども、保護者の立場で見ても、私の身の回りでも、確かに教員は現場で座るということが大事ですし、学び続ける教員というのは大事だと思うんですが、現実に、やっぱり身の回りで、もう臨時任用の先生が、とにかく誰でもいいような形で採用されて、そのクラスが学級崩壊を起こすとか、あるいは先生が休んでしまって、副校長が授業に入るということは、私の身の回りでも経験しているので、本当にそれを支えるということは大事だと思います。改めて、重ねるようですけれども、強調しておきたいと思います。ありがとうございます。
【小原部会長】 北神委員、お願いいたします。
【北神委員】 基本的に、この答申のスタンスで私はいいんではないかという立場です。
 ただ、この答申の中で、今後、更に検討を進めるとか、併せて検討するという項目が幾つか入っているのですよね。その辺りが、きょう、委員の先生方から出てきた御意見等とうまく整合性を付けて、具体的に、そこで検討するべき残された課題というか、具体化するために必要な検討事項というのを、この答申から洗い出しをしていただいて、ここが一つの今後のポイントになりそうな課題だと。そこら辺りを、恐らくもう一回ぐらいは、最終答申のやりとりの中では、多分、議論がされる部分があると思うので、そこら辺り、ちょっと詰めをしていただいて、そうすると、ある程度残された部分のところに、やっぱりそこの部分がキーワードになりそうだよねという部分が出てくれば、そこをちょっと内容を膨らますというようなことも考えられるだろうと。だから、基本的には、これを一つの土台にして、今言ったような部分を、ちょっと1回、事務局の方で洗い出しをしていただくという作業があってもいいかなという感じがしましたので、意見という形で申し上げました。
【小原部会長】 一通り意見が出たと思うのですが、まだ多少時間ありますので、もしあれば。
 それでは、永田先生、お願いいたします。
【永田委員】 56ページ以降に教職大学院のことが書かれております。拡充期を迎えた教職大学院の在り方ということで、それ自体を現職教員の再教育の場としての役割に重点を置くと書いてあり、それに加えて、学部新卒学生についても実践力を高めるとあります。このように並行的に書かれているのかなと思って、改めて読んでみますと、現職教育の充実策というのは、例えば、履修証明プログラムとか、免許制度に関わるものなど、様々に書かれてあるのですが、学部卒院生に関わっては、例えば、現職教員との協働の場を作るとか、現職教員と学部卒院生の力量の差を踏まえて、一部の科目で学び合いもできるけれど、区分けしなさいとか、そのようなところが書いてありますが、その先が余り書かれていないのでイメージとして湧きにくいというのがあります。私は、教職大学院で授業を担当していますが、現実には学部卒院生の方が多いわけですね。そして、学部卒院生と現職院生は、ここに書かれてあるように力量の差が大きく、学校の中で選ばれたような形で意思の高い人たちが多く来ている現職院生に対して、学部卒院生の中には、教員になるモラトリアムという印象も一部見られたりします。教員になるのを2年間延ばしながら、そこでもっと自分を充実させる、積極的な意味合いの院生も多い一方で、そのモラトリアムに乗っかってみようという院生も見られます。その意味で、もしかすると、学部卒院生は大学の4年間で終わって教員になった人よりもメンタルな面を抱えている場合が多いと感じることもあります。そこで、学部卒院生の指導の充実のためにどうやって手を打っていくかという方策などの芽出しがあと少しあった方が、教職大学院を担当している人たちにとってもより方向性が見えてくるのかなという印象を持ちました。
【小原部会長】 酒井先生、その後、平本委員、お願いいたします。
【酒井委員】 済みません。ありがとうございます。
 少し時間があるということで、免許法のこの表のことについて1点だけ意見を申し述べさせていただきたいのですが、小学校のところで申し述べさせていただきたいと思います。
 先ほどの永田先生の方から議論がありました、教育の方法と技術という科目なのですが、内容的には基礎的な、どこに置くかで、多分これは趣旨が違ってくる科目だと思っていまして、基礎的な科目としておくのであれば上の方。ただ、実は教科の指導法のところに、かなり指導法の内容を含めることに今回なりましたので、そうしますと、この教育の方法と技術の性格付けが、ちょっと不明確になってきています。これは、ですから、どこにというのが、ちょっと言いにくいのですけれども、「道徳、総合的な学習の時間等の指導」のところにおくのでしたら、やはり教科外の指導を含めた広範囲な生徒の指導の全般を、この教育の方法と技術で扱うような、そうした、多分、位置付けになるのではないかと。その際には、アクティブ・ラーニング、情報機器等は上に入っていますので、少し性格付けが違ってくるんではないかと。ここは少し要検討の課題ではないかと。具体的なところは、それ以上申し上げられないので、そのように思います。以上です。
【小原部会長】 平本先生、お願いいたします。
【平本委員】 それでは、先ほど制度を支える部分のお話がありましたので、具体的なことになります。少し内容と離れる部分がありますけれどもお話しさせていただきます。
 育成協議会の在り方と役割ということで、資質・能力を高めるための内容・方法について、具体的に検討していくことが、柱だと思います。それと同時に、実は、この組織が機能してくると、新たな可能性が出てきます。先ほど仕組みは整ったけれども人がいないというお話がございました。それは現実の状況です。そして、非常大きな課題になっています。教育委員会に問い合わせしても、教育委員会にも配当できる人がいないんです。現実の問題であり、大きな課題になっているわけです。そのときに具体的な手立てがないかということで連携している大学と相談してみたところと、新たな仕組みを構築できる可能性が出てきています。大学の教職課程窓口の方々が卒業生に関して、かなりの情報を持たれているところもあるということが分かってきました。卒業生だけども、一度教職を離れてしまった人たち、又はいろんな事情で、その時点では教員にならなかった人たち、そういう人たちを大学の仕組みの中で、ネットワークで把握できないかどうかということを相談しました。それは可能性としてできるというお話を頂きました。そうしますと、教育委員会と大学との連携が、具体的に進んでくると人の配置ついてもでも大きな可能性を引き出せるチャンスが生まれてくるのではないかということが少しずつ見えてきております。ですから、単に内容だけではなくて、この協議会の仕組みを生かすことによって、今、課題になっている、その仕組みそのものを下支えする部分、それも生み出せるのではないかなと思っております。
 それから、養成に関わる現実の問題として出てきている課題がございます。それは学校現場の状況が非常に厳しいということが、かなり社会の中で大きな課題として浮き上がってきています。その結果、せっかく教員を目指して養成大学に入っても、実は民間へ行かれている方がかなりいるということも分かってまいりました。
 不安感を持って、教員になろうということに踏み出せない学生さんが、いろいろな学校現場での経験をする中で、必要以上に不安を感じていることを一掃していく、そういう点では、これから学校現場も、一定の役割を果たしていかないといけないのではないかと感じています。そういうことも、現実を踏まえながら、これから育成協議会の中でしっかり議論をしていけることを期待しています。
 以上です。
【小原部会長】 それでは、秋田先生、お願いいたします。
【秋田委員】 ありがとうございます。
 細かな点なんですけれども、3ページ目と、学校を取り巻く環境変化ということで、今回、データを基にして、いかに今、経験年数の中堅の教員が少なくなっているかという、その伝承がうまくいっていないという課題をきちんと書き込んでいただいたことは、とても重要なことだと思っております。だが、一方で、若手教員を生かしていくときには、知識の伝承、技能と同時に、新たなこれからの時代の知識や技能を学んできた若手をいかに生かしていくかということが極めて重要な点になっていると思います。学校現場を回りながら、例えば、新任教員の育成を担当されておられる方々が若手を生かして、更にモチベーションを高めてくださっている場合と同時に、技能の伝達ということで、逆に言うと、アクティブ・ラーニング的な指導法よりも、私たちから見ると少し前の時代のスキル等を伝承することに力が行っていて、せっかく学生がいろんな協働的な学習方法を学んで授業でいれようとしても、それが生かしにくいような体制ができているという現場を見ることも実際にはあります。若いうちは逆に、まずは一斉型の、ぴしっとした授業ができないと駄目なのだというようなことを言われるベテランのアドバイスの先生がおられないわけではないという事実も研修等に入れていただくと、感じざるを得ない部分もございます。そうしたことを踏まえますと、知識伝承の重要性と同時に、現在の若手教員が持っている知識や意欲をいかに生かしていくかというところの研修の在り方を、一言どこかに入れていただくことができないだろうかと思います。むしろ研修でも、比較的若手に研修主任などを任されて、試行錯誤しながら学校をまとめていく学校が、意外にうまく機能していく、民主的な形で進んでいるようにも見受けられます。もちろん学校規模にもよりますが、そうした若手教員への知識伝承という部分と、若手が持っている良さを新たな時代に適応していく部分、ICTなどでは、逆に若手が中堅を支えている部分も見ないわけではありませんので、どこか、この最初の部分に、そうしたニュアンスも入れていただくことで、若い先生たちへのエールというか、あなたたちもいいよというメッセージを、どこかに入れられないかと思います。
 ちょっと抽象的な議論で恐縮ですが、時間があったので、前から気にはなっていたので、少し発言させていただきました。
【小原部会長】 堀田先生、お願いいたします。
【堀田委員】 先ほど資料3について酒井委員がおっしゃった、教育の方法と技術に関して、私も意見がございますので、一言申し上げたいと思います。
 教育の方法及び技術というのは、現行の教育職員免許法でも位置付いている科目でございまして、これは各教科等の指導法の工夫を超えた、もう少し普遍的な教育の方法及び教育の技術を対象にしているもので、そこにもアクティブ・ラーニングが入ってくるというのは、今日、今回検討されている教育課程で申し上げますと、何を学ぶかだけでなくて、どのように学ぶか、そして何ができるようになるかというところと関係していると私は考えております。したがいまして、その教科及び教科の指導法に関する科目のところに、各教科での指導法の改善として、アクティブ・ラーニングのほかに情報機器の活用等が入っているのは、それは当然として、そういう各教科の指導法を超えて、いわゆる資質・能力として、例えば、情報リテラシー、情報活用能力とかですね。あるいは情報モラルも、多分、こういうところに入っていると思うんですけど、特定の教科等では十分に指導内容としては賄い切れない部分を、もう少し横断的に全体的に見るという部分かなと。それを一つの科目として立てて、必ずしも必修になるわけではない。単位数の関係からいくと、選択必修になるかと思いますけれども、教育の基礎的科目に入れるのか、道徳及び総合的な学習の時間のところのカテゴリーに入れるのかについては、それは全体の中でのバランスで決まると思いますけど、教科等を超えた情報リテラシーの育成とか、そういうようなことについて横断的に行っていく重要な科目であると私は認識しているということをお伝えしておきます。
 以上です。
【小原部会長】 安藤先生、お願いいたします。
【安藤委員】 今、堀田委員がおっしゃったこととも関連しますし、先ほどの酒井委員のお話とも関連すると思いますが、資料3のロの指導法(アクティブ・ラーニングの視点に立った授業改善)のところに、アクティブ・ラーニングだけではなくて、もう一つ違った視点も入れてほしいということをメールで意見として出させていただきました。更に資料2の7ページのところにある、上から2番目の白い丸の「子供たちの発達の段階や発達の特性、子供の学習スタイルの多様性や教育的ニーズと教科等の学習内容、単元の構成」云々(うんぬん)という部分ですが、この学習スタイルの多様性を視点に入れての授業改善ということを表していただけたら有り難いと思います。
 アクティブ・ラーニングだけではなくて、一人一人の学びの違いということを、どこかに明示していただけたらと思います。
 付け加えますと、日本の学校教育は常に個と集団のやりとりの中で進められてきました。集団の良さ、学び合いの良さということが伝統的にあります。授業改善と、両輪をなしている学級作りですね。更に、学校現場を見させていただいた中で、いつも感じることは、本当に一人一人は違うことに先生たちが目を向けているか、あるいは目を向けようとしているかという問題です。本当に子供たちが分かっているのかというところが、やはり大事だと思います。子どもの学習スタイルの違いや多様性ということにもっと目を向けていくと、日本の学校教育ももっともっと子供にとって楽しいものに変わると思っています。
 もう一点、43ページに、堀田委員が付け加えてくださったICT活用は、単なる教育技術だけではなく、一人一人の学びの違いに対してカスタマイズするという意味ですね。そういう意味のICTの活用だと思いますので、集団の中で導入するという機器というようなイメージだけではなくて、一人一人違う学びの中にICTを組み入れることによって、分からないことが分かるようになったり、あるいはもっと伸びていくお子さんを、もっと伸ばすことができたり、そういう学びの違いに対して効果があるということを、おっしゃりたかったのではないかと思います。個を大事にする視点について、一言載せていただけると良いと思います。
【小原部会長】 それでは、松木先生、お願いいたします。
【松木委員】 資料3の部分が話に出ておりますので、それに関わってのことです。
 資料3、教育職員免許法の表について、今回の見直しにおいて一番の目玉になっている部分は、大くくり化ということじゃないかなと思うのです。
 なぜ大くくり化していくかというと、大学の授業を見てみますと、各専門の先生が、ある意味、それぞれ勝手に、学校からお互いが離れた形で勝手に授業を出して、それの寄せ集めになってしまうといったような現状をどうやって打開していくか。学校の中で、今回、チーム学校という話が出ておりますが、言い換えるとチーム大学の教員養成をやれるような仕組みを作り出していこうというのが、資料3の意図じゃないかなと思うんです。そういうふうに見たときに、それぞれの専門の先生方が、どうやってその大学の独自性を出して、カリキュラムを作っていくかというところがみそになっていくんじゃないかなと思います。各欄の、あるいはイロハの強調ということを超えた部分のところでの工夫を、この表の中で実現できていったらいいなと思います。
 以上です。
【小原部会長】 次、吉田先生、お願いいたします。
【吉田委員】 ありがとうございます。
 これ39ページになるのですが、新たな教育課題に対応した教育研修・養成のところですけれど、外国語教育の充実の件で、先日も資料3の中に、外国語教育、中高という話をしたのですけれども、今ここで書かれている外国語教育の充実というのは、あくまでも英語科の教員の部分というのが強いと思うのです。実際に今、国がグローバル化して、こういう時代に来たときに、今、私どもが教員採用のときに、英語科の教員のTOEFL iBT云々(うんぬん)はもちろんなのですけれど、他の教員でも、せめてTOEIC、800ぐらい持ってろと、そういうのを採用しようとしてやるのですけれど、はっきり言って、そういうの取っている人が少ないです。
 ただやはり、これからの時代、小学校でも英語をやる、それから中高の英語教育のレベルも2020年以降どんどん変えてくる。そういう中で、分かりやすい言い方をすれば、高校卒業時、もう英検準1級レベルだ、中学卒業時、英検準2級レベルだということを目標とするのであれば、それは英語科だけの問題ではなくて、他の教員たちも海外の人をお迎えしたりしたときに最低限の会話ができるぐらいの英語力というのは私は必要ではないかと。そういう意味では、この3表の中の基礎的な部分になるかどうかは分からないですけれど、少しそういった他教科の先生でも、やはり最低限共通外国語をある程度話すぐらいの力を身に付けさせるということを入れていただけると有り難いなと。
 この41ページ、英語教育の充実のためにのところに書いてあるのも、推進リーダーの件ばっかりですので、是非、その辺のところを加えていただけたらいいのではないかなと。
 それともう一つ、この外国語教育の充実のところに、免許法認定講習の開設支援等による小中免許状の併有促進というのが出ております。これについては、後ろの方で、52ページのところに、相当免許状の主義は堅持しつつも、中学校の免許状で小学校を教えられるという英語の特性みたいなのを書いてあるのですけれど、ここで一つだけ分からないのは、小中一貫教育ができたから、この小学校が認められているという感しかしないのです。じゃあ今、中高一貫校がこれだけできているのに、何で高校の教員免許状を持っている人が中学校の免許状を認定されないのか。これも特別免許状で本来いいはずだと思うのですけれども、これも同様に、結局、教員免許状を持っているのだったら、研修等受け、単位を増やせば取れるのだからという論理らしいですけれども、それ以上に、教育現場にずっといる人たちに特別免許状を与えるということの方がよっぽど有効的だと思うし、やはり高校の先生の力で中学校の教育をやりたい学校も出てくると思いますので、是非この辺も小中だけではなくて、中高にも触れていただきたいという思いがございます。
 以上です。
【小原部会長】 はい。
 じゃ、無藤先生、お願いいたします。
【無藤部会長代理】 きょう出ている案そのものことではなくて、これがまとめられて中教審報告になっていくと思いますが、その上で必要な法律改正も来年辺りということで、出てくると思います。そのときに、ある程度、改革の工程表のようなイメージがある方が便利ではないかと思います。
 今、どの程度確定できるかということは難しい面もあると思うんですけれど、なぜかというと、一つは教育委員会側、もう一つは教職課程を持つ養成校側、それぞれなんですけれど、要するに、これがいつ始まるのかということや、それに対する準備をどうやっていくかということなのですね。例えば、大学側でいいますと、既にこういう変更を見通した場合に、一つは教職課程を直したいと思っている場合の申請の問題、それから教職課程を担当する教員の採用の問題とか、あるいは規模を変える、要するに拡大、縮小とか、新たな免許とかというようなこと、あるいは教職課程の質保証のための教職課程センターをどう作るかとか、結構、ただ今現在、検討が始まっている部分があると思います。
 それから、実際にこれが施行されるところで、それを待って動き出したら恐らく間に合わないので、特に来年度、必要なことは準備を始めなければいけないと思います。そういう意味で、例えば、都道府県によっては協議会そのものではないにしても、それに準ずる組織を作るということをやっていただけると思いますので、そういう意味でも工程表というようなものがあるといいと思いますし、それから、先ほどちらっと出ましたけれど、免許等についても、例えば、いつ頃検討していくかとか、大体そういったイメージも必要ではないかというようなことを思いました。
 以上です。
【小原部会長】 どうもありがとうございました。
 本日、たくさん意見を頂きまして、これをまとめるのが大変になりますけれども、皆様方の意見を踏まえて、中教審の初等中等教育分科会総会へ答申素案を報告させていただきます。
 本日、加えて皆様方からたくさん意見を頂きましたので、それを全て文言にするのは非常に難しいということを踏まえして、この後の文章作成調整については、部会長と教職員課との一任とさせていただければと思います。よろしいでしょうか。
 ありがとうございます。
 次回は答申案として審議していただくことになります。委員の皆様には、引き続き御協力いただきますようお願いいたします。
 それでは、本日の審議はこれまでといたします。今後の日程について、事務局から説明をお願いいたします。
【大江教職員課課長補佐】 失礼いたします。大変貴重な御意見、どうもありがとうございました。
 次回の日程、調整中でございますが、今、部会長からお話ありましたように、分科会、その後に総会で御報告をした後、パブリックコメントの実施、更にまた本部会に戻ってきての審議ということになりますけれども、恐らくそれは11月後半か、12月になろうかと思っております。
【茂里教職員課長】 答申素案、おまとめいただきまして、本当にどうもありがとうございます。
 委員の先生方から、お尋ねあった、その趣旨ということは、現在、どういう作業をしているということなのだろうと承りました。その点、簡単に御説明させていただきます。
 実際は、答申がまとまりまして、そこからスタートというのが、通常の形式的な話なのですが、やはりそれだと間に合わない。何が間に合わないかというと、法整備をする際に、通常国会に法案を提出するということであれば、先んじてその作業を始めていかなければいけないということで、中間まとめを頂いた時点から、その方向を踏まえながら法律改正の作業をさせていただいております。行革関係であったり、組織・定員の関係であったり、そういう関係省庁とも折衝をしながら、作業をさせていただいております。
 基本的には、今回ここでまとめていただいたものを、全て制度若しくは予算という形に結び付けていきたいと考えております。例えば、制度ということでありましたら、法律事項であったり、省令事項であったりするわけですが、次期通常国会への法案提出を視野に入れた作業をいたしております。
 それで、実際の運用開始時期はいつからかというと、恐らく平成28年の御審議をしていただいて、国会御審議をしていただいて、平成29年4月ということになろうかと思います。ただ、来年度の概算要求の中に、先んじてモデル事業という形で経費を計上させていただいております。その法律の施行前に、実際に先導的なモデルを作っていくということも必要かと思っておりまして、現在、事務局の方では、予算の概算要求という形、そして法律の準備作業をさせていただいているということでございます。
 無藤副部会長から話がありました工程表等々含めまして、整理をして、また北神先生からありました検討事項の整理など、次回御提出させていただきながら御説明申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
【小原部会長】 ありがとうございました。
 それでは、これで閉会といたします。

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-- 登録:平成27年11月 --