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教員養成部会(第85回) 議事録

1.日時

平成27年6月19日(金曜日) 10時00分~12時00分

2.場所

全国都市会館3階 第1会議室

3.議題

  1. 財政制度等審議会の「財政健全化計画等に関する建議」に対する文部科学省の考え方について(義務教育教職員定数関係)
  2. チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会における進捗状況について
  3. 教員の資質能力の向上に関する調査の結果について
  4. 中間まとめ(骨子)について
  5. その他

4.議事録

【小原部会長】  若干少し早いようですけども、委員の方が全員おそろいのようなので、ただいまから第85回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会を開催させていただきます。本日は、御多忙の中、御出席いただき、誠にありがとうございます。
 それでは、事務局より本日の配付資料の確認をお願いします。
【大江教職員課課長補佐】  それでは、失礼いたします。資料の確認をさせていただきます。
 まず、座席表が1枚、続きまして、議事次第が1枚、資料1といたしまして、財政制度等審議会に対する文科省の考え方という資料が1セット、資料2といたしまして、チーム学校作業部会の中間まとめの骨子案、資料3といたしまして、国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについてという大臣通知の抜粋が1枚紙でございます。資料4といたしまして、教員の資質能力の向上に関する調査の結果の概要版、資料5-1といたしまして、本部会の中間まとめの骨子案、それから、これは机上配付のみとさせていただいておりますけれども、資料5-2といたしまして、中間まとめの骨子案の概要、A3の1枚紙でございます。最後に、資料6の今後のスケジュールでございます。
 以上、過不足等ございましたら、事務局までお知らせいただければと思います。
【小原部会長】  本日は、最初に議事の(1)から(3)に当たる事項について事務局から説明、報告いただきます。また、議事ではその他に含めておりますが、国立大学の教員養成系学部、大学院の組織の見直しについても事務局から説明を受けることとしています。その後、7月の中間まとめ案に向けた骨子について御議論いただきます。
 それでは、議事に入ります。
 委員からの御意見を受け、財政制度等審議会の「財政健全化計画等に関する建議」に対する義務教育教職員定数関係の文科省の考え方について説明の機会を設けました。事務局より説明をお願いします。
【池田財務課長】  おはようございます。財務課長の池田でございます。資料1に沿って、財政審の主張と、それに対する文部科学省の反論について御説明をさせていただきたいと思います。
 資料1の具体的な説明に入る前に、少し経緯の御説明をいたしますと、今年の5月上旬に、財政審、これは財政制度等審議会といって財務大臣の諮問機関でございますが、この財政審の会議の場に財務省の事務方から資料が出されました。
 この資料に基づいて報道がございましたので、御承知の方が多いかと思いますけれども、こういった教職員定数の削減については例年指摘されているところですけれども、今回の新しい点としては、加配定数の削減を打ち出した点と、それを含めて教員合理化計画、文部科学省が進めてきた定数改善計画の負の版とでも言うべき合理化計画を作るべきではないかという点と、この2点が新しい指摘でございます。
 これは、財務省の諮問機関でございますので、財政審の場で私どもが直接反論する機会はないわけでございますけれども、下村大臣や小松局長が国会の場などで再三反論をしておりまして、特に大臣は現場の実態を考慮しない机上の空論だと何度も答弁をしてまいりました。
 その後、6月1日に財政審が「財政健全化計画等に関する建議」を取りまとめまして、その主な点をこの後、御説明をさせていただきたいと思います。これに対して文部科学省は、同じ週の6月5日に財政審への反論を取りまとめて公表したということでございます。財政審の指摘は高等教育などについてもなされましたが、この資料1は義務教育のところを抜き出したものでございます。
 1枚めくっていただきたいと思います。1枚目に財務省と文部科学省の基本的な考え方を示しております。財務省の考え方は、加配定数の削減などにより、教職員定数合理化計画を策定すべきというものでございますが、文部科学省としては、学校現場を取り巻く課題が非常に複雑困難になってきているということと、それから、アクティブ・ラーニングをはじめとして、時代に対応した新しい教育をやっていかなければならない、こういう状況を財政審の建議は全く考慮していない。教育再生を進めていくためには、こうした学校現場の課題にきめ細かく対応をしていく必要があるということと、それから、新しい教育を実施していくために、指導体制の充実が必要であるということから、機械的に削減するのではなくて、加配定数をはじめとする教職員定数の戦略的な充実が必要であると反論をしております。
 もう少し具体的に、2ページ以降で説明をさせていただきたいと思いますが、全体を通して申しますと、私どもとしても国の厳しい財政事情は理解しているわけでありますけれども、この建議には誤解や事実誤認、更にデータの一部のみを取り上げて表しているところもある。そういったところを逐一反論したのがこの資料でございます。
 その下の方のカラーの資料に沿って御説明いたしますと、上の2行が財政審の指摘でございます。機械的試算と断りながらも、1のところで平成36年度までに3万7,700人の自然減を反映せよということと、もう一つは、2のところで、更に加配定数を「当然減」として、10年で4,200人余りを削減できるというのが財政審の考え方でございます。
 資料には書いておりませんけれども、現在の公立の小・中学校、特別支援学校の教職員定数は、約70万人います。この70万人のうちのおよそ9割に当たる63万人がいわゆる基礎定数と言われるものでして、これは標準法という法律にのっとって算定ルールが決まっておりますので、自動的に決まる部分でございます。子供が増えるときには基礎定数は増えておりましたが、現在、子供がずっと減り続けておりますので、基礎定数は自然と減っていくと。
 それが財政審の指摘の自然減3万7,700人というところで、これはある意味、そういう計算になっておりますのでやむを得ないのですが、文科省としては、これまでこの3万7,700人減る分を財源として活用して、本当に必要ないじめ対応であるとか通級指導などの必要な部分を増やすということで定数改善を進めてまいりましたので、こういった考えは到底認められないと思っております。
 それから、もう一つ、今回新たな指摘として、4,200人余りの加配を減らせるということでございますが、同じページの左側に書いてありますように、加配というのは、先ほど申し上げた基礎定数の機械的な算出では対応できないそれぞれの学校の事情に応じて、いじめや不登校への対応であるとか、通級指導のためであるとか、あるいは、教育格差の解消といったことに応じて現場に、プラスで配置しておりますので、この加配教員の削減というのは論外の主張であるということを申し上げております。
 右側のグラフを御覧いただきますと、確かに財政審が指摘するように加配は増えておりまして、平成16年度を100の指数とすると、最近の、最新の年度でいうと120に増えている。したがって、10年で1.2倍に増えているわけですけれども、加配の事由となる例えば障害児の数は218ですので約2.2倍に増えておりますし、暴力行為も1.8倍程度に増えている。それから、日本語指導が必要な外国の子供も1.5倍近く増えている。こういう状況を考えると、加配は増えてはいますけれども、現場の実態にはまだ十分応えられていないということで財政審に対し反論をしております。
 それから、1枚めくっていただきまして、次のページは、今申し上げたことを子供の数と教職員の数で分析したものでございます。左の棒グラフと折れ線グラフを見ていただくと、青い棒グラフが小・中学校の児童生徒数の推移です。平成になってから、こういうカーブで減ってきておりますが、一方で、赤い折れ線グラフは特別支援学校や学級の在籍者の数、縮尺を大分変えてありますけれども、傾向としてはかなり急増しているということは言えるかと思います。
 これに対する、教員の数はどうかといいますと、一番上の青い折れ線グラフが全体の教員の数ということで、これは確かに子供の減り方に比べると緩やかに減っているのですが、その中身を分析してみますと、一番下の緑の折れ線グラフ、これが一般の小・中学校の一般の学級を担当する教員の数で、この推移だけ見ると、子供の減少傾向とかなり近いと思いますので、一般の小・中学校の教員というのは実際に子供の数に応じてある程度減っていると。では、どこが増えているかと申しますと、この赤い線ですね。これは特別支援教育に携わる定数でありますので、緑の線と赤い線の差が特別支援の担当の教員、それから、赤い線と青い線の差が先ほど御説明しました加配教員の数でございますので、基本的には機械的に算出される緑の部分はかなり減ってはいるんですが、特別支援や加配で現場が本当に直面している課題に応えるための教員を増やさざるを得ないという状況ですので、これはやはり私どもとしては必要不可欠な定数だと思っております。
 次のページを御覧いただきますと、ちょっと細かい説明は省きますが、財政審は日本の小・中学校にはもう十分な投資がなされているのではないか、諸外国と比べても十分ではないかということと、もう一つは、担任外の教員がG5のほかの国と比べても圧倒的に多いのではないかということでございますが、前提として考慮していないのは、日本の学校と、それから、欧米の学校で教員がカバーし、責任を果たしている範囲が全く違うということでございます。
 下の円グラフでも日本とイギリスを比較しておりますが、日本は授業や授業準備以外の業務が業務全体の6割ぐらいになっていますが、イギリスは3割程度である。アメリカもそうだと思いますけれども、教員は学校に行って教科指導をきちんとやっていればいいということであるのに対し、日本は部活動や生徒指導、あるいは、学校運営に関わる業務を相当やっていただいておりまして、それは右側のTALISの調査結果にも勤務時間として現れているということですので、こういう大前提を考慮しないで、給与の額とか予算の額だけを単純に比較するということは適切ではないと考えております。
 また、担任外教員が多いということですけれども、これも欧米と比べると日本は学級の規模が大きいという事情を考慮していません。1クラス当たりの子供が大きいということは、子供の数が同じであれば、学級の数は少なくなり担任の割合が低くなって、担任外の教員の割合が多くなるというのは当然であります。したがって、日本だけが恵まれているわけではないということでございます。
 これ以降の資料は後ほどお目通しいただければと思いますが、財政審がエビデンスがないというようなことを指摘しておりますが、いろいろな形で定数改善を行っていることにより効果は出ておりますので、それを以降の資料では説明しております。
 現在、政府内部で経済財政運営の方針を決める「骨太の方針」を調整している中でも実は同じ議論が行われておりまして、少子化なのだから教員の数をもっと減らすべきだとの議論も出ておりますが、私どもとしては政府内でこの反論を基にきちんと折衝をしまして、夏の概算要求に定数の充実に向けてつなげていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上でございます。
【小原部会長】  それでは、続いて、チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会における審議の進捗状況について、事務局より説明をお願いいたします。
【福島初等中等教育企画課課長補佐】  初等中等教育企画課でございます。資料2に基づきまして、チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会の状況について説明をさせていただきます。
 まず、スケジュールからでございますが、この資料右肩にございますとおり、6月12日に第12回の作業部会を開催いたしまして、そこでお配りした骨子案でございます。これについて御意見を頂いたところでございまして、次回の作業部会は来週6月24日を予定しておりますけれども、そこで前回の御意見を基にした中間まとめ案を御提出して御意見を頂く予定でございます。その後、本部会と同様、7月に中間まとめを取りまとめる予定でございます。
 それでは、資料2に基づきまして、骨子案について説明をさせていただきたいと思います。
 まず、表紙でございますが、構成でございますけれども、「チームとしての学校」が求められる背景としまして、そこにありますとおり、(1)から(3)まで上げさせていただいております。このチームとしての学校を実現することによりまして、この3つの背景から求められるその体制の整備というのを実現していきたいということで、そのための方向性としまして、2.にあります(1)から(3)までのこの方向性に沿った施策を3.の「具体的な改正方策」というところでそれぞれ3つずつ上げているという構成でございます。
 それでは、1ページを御覧いただきたいと思います。「『チームとしての学校』が求められる背景」ということで、まず、大きなところで概略ということで二重線の囲み、箱囲み、ございますけれども、ここにありますとおり、「我が国の教員は」ということで、今ございましたけれども、非常に幅広い業務を担っている中、国際的に見ればやはり高い成果を上げていただいていると。ただ、しかしと書いておりますが、子供たちにその求められる力を身につけさせるためにはやはり教育水準の向上を目指していく必要があるということで、教育課程の改革、授業方法の革新等が必要であるけれども、それを実現するためには学校の体制整備が不可欠であるというふうにしております。
 その一方で、我が国の学校、教員の抱えている課題というものが非常に複雑化・多様化しているという状況がございまして、先生方は授業準備、あるいは、教材研究等に十分な時間を割くこともできないという実態があると。また、教員以外の職員、専門スタッフの活動ということで先生方がそういう授業等に専念できるような体制を整備する必要があるというふうな形でしております。
 そういうことで、(1)は、まずその教育課程の改革、授業方法の革新を実現するための体制整備ということで、今、教育課程の特別部会の方で御議論いただいておりますカリキュラム・マネジメントですとか、そういったようなものを取り入れた形で書いています。
 それから、(2)、これは生徒指導、あるいは、特別支援教育の充実といった学校の課題の複雑化・多様化に対応すると。これは教員が対応するのが質的にも量的にも難しくなっているということと、そもそも専門性自体が高いものが求められているということを書かせていただいております。
 続きまして、2ページ、背景の3つ目でございますが、これは昨年公表されましたTALISですとか、18年の勤務実態調査におきまして、先生方の勤務実態というのが明らかになっておりますので、それを踏まえた体制整備。それから、特に3つ目の丸でございますが、やはり学校がチームとして機能するために、副校長・教頭の役割というのが大きいと思いますけれども、副校長・教頭というのが非常に多くの業務を抱えているという状況でございますので、副校長・教頭の業務改善というのが重要であるというのを書かせていただいております。
 以上が体制、求められる体制整備ということでございますけれども、チームとしての学校を実現するための3つの方向性ということで2.で(1)から(3)までお示しをしています。
 まず、(1)は学校のマネジメント機能の強化ということでございます。ここは次の3ページにある2つ目の丸に書いておりますけれども、やはりどうしても学年単位ですとか教科単位ということで動きがちなところを、少し学年や教科単位を超えて、学校全体で企画・立案を行って実施するような機能を強化する必要があると。それから、学校の課題の、課題のその複雑化・多様化を踏まえますと、その次の丸でございますけれども、学校の事務機能の充実などによりまして、管理職のマネジメント体制そのものを強化する必要があるということが(1)でございます。
 それから、(2)は専門性に基づくチーム体制の構築ということでございますが、これはその課題の複雑化・多様化に対応した専門性に基づくチーム体制を作るということでございますが、そのためには、(1)のマネジメント機能の強化、それから、2つ目の丸にありますけれども、やはり先生方が多くの業務を担っているという利点を踏まえながらも、やはり他職種の協働といったような文化も少し入れていく必要があると。それから、課題としては、(2)の一番下でございますが、やはりその中で学校の具体的な運営の中でいかにその情報を共有していくのかということが課題ということで書いております。
 それから、(3)でございますが、これは教職員一人一人が力を発揮できる環境の整備ということで、主要な課題としましては、やはり人材育成ということがございますので、1つ目の丸は人事評価を念頭においておりますけれども、管理職が人事評価を用いて適切なフィードバックを与えて評価をしていくと。それから、3つ目の丸でございますが、やはりすぐれた実践を行った、今も行っておりますけれども、表彰、顕彰といったようなものが重要だということを書いております。
 以上の方向性に沿いまして、具体的な改善方策ということで、4ページ以降に書かせていただいているところでございます。
 主なもので少し説明をさせていただきますけれども、まず、3.の「具体的な改革方策」、(1)学校のマネジメント機能の強化ということでございます。学校のマネジメント機能の強化ということにつきましては、管理職の適材確保、それから、主幹教諭の話、それから、事務機能の強化と3つ上げておりますけれども、まず、管理職の適材確保ということにつきましては、やはり管理職の現在の管理職選考ですとか、あるいは、養成の状況を踏まえて、どういった見直しをしていく必要があるかということを書かせていただいております。
 それから、管理職研修のところにつきましては、4ページから5ページにかけてでございますけれども、管理職研修の内容、それから、教職大学院をはじめとした大学と連携するに当たって、実施方法、あるいは、実施内容についてどういった工夫をしていくべきかということを書いております。
 それから、3の事務体制の強化でございます。事務体制につきましては大きく3つございまして、1つ目がアと書いておりますけれども、事務職員の職務の見直しと書いてあります。事務職員は主として総務・財務等に関する業務に従事をしておるわけでございますけれども、やはり学校の課題ですとか、先ほどの副校長・教頭の業務の状況を見ますと、やはり事務職員がその専門性を発揮して、その学校運営のチームの一員としてやはり活躍をすることが期待をされているということで、事務職員の職務の見直しについて検討する必要があるのではないかというのがアでございます。
 それから、次のページのイとエ、これは学校の主として事務体制の強化という視点で書いておりますけれども、イにつきましては、これは学校の事務の統括者と書いておりますが、県立学校であれば事務長というようなことですけれども、特に小・中学校を念頭に置いた場合に、事務の統括者の位置付けというのは現在法律上はございませんので、事務機能の強化ということでその統括者の位置付けをどうするかと。それから、エは事務の共同実施でございます。これも現在、一部地域で実施しているものを含めますと、大体半数ございますけれども、この事務機能につきましても、単に事務の迅速さということだけではなくて、学校の事務負担の軽減ですとか、あるいは、学校運営の質の向上という観点でどういったことができるかということを書かせていただいております。
 それから、一つ戻りまして、最後がウ、事務職員の資質能力の向上ということで、事務職員の役割ということに対応したやはり研修の内容、あるいは、体制といったことが課題だというのを書いております。
 続きまして、(2)でございますが、これは専門性に基づくチーム体制の構築ということで、ここは教員が現在多くの業務を担っているということを踏まえまして、まず、アでございますけれども、やはり教員の業務を整理して、やはり教員が専門性を発揮できるような体制、これがやはり必要ではないかということでございます。
 2、7ページでございますけれども、ここは教員以外の専門スタッフの参画ということで、アのスクールカウンセラーから、それから、10ページのクのサポートスタッフまでございますけれども、それぞれ専門スタッフを職種別に書かせていただいております。
 それぞれ状況等を書かせていただいておりますが、アとイのカウンセラー、ソーシャルワーカーにつきましては、アの一番下の丸にございますけれども、やはり学校に必要な職員として職務内容等を明確にすることが必要なのではないかというような指摘を頂いております。
 それから、9ページがキ、部活動支援員ということで書いておりますけれども、部活動の現在の顧問、指導等の実態を書かせていただいた上で、10ページになりますけれども、部活動を充実していくという観点から、部活動の顧問、引率が行うことができるような職の在り方について検討する必要があるのではないかということを書かせていただいております。
 それから、3、これは地域との連携体制の整備ということでございますけれども、これにつきましては、地域との連携をするに当たって、学校側に地域との連携の窓口を作っていくべきではないかというような御指摘を頂いているところでございます。
 それから、最後、(3)でございますけれども、教職員一人一人が力を発揮できる環境の整備ということで、ここも三つございますが、まず、一つ目は人材育成の推進ということで、人事評価制度というのをまず書かせていただいております。これにつきましては、地方公務員法が変わったこともございますけれども、その趣旨を踏まえまして、やはり人材育成という観点で人事評価制度の活用を推進するということ。それから、11ページでございますけれども、すぐれた実践を行った教員の顕彰をする仕組みの推進と。それから、このチーム学校という問題意識を踏まえまして、丸2つ目でございますけれども、教職員表彰の対象としてチームとしての取組を対象に加えることも検討すべきではないかということを頂いております。
 次は、業務改善ということで、これは学校の現状等を踏まえて業務改善を進めるべきということで書かせていただいております。
 それから、最後、3、教育委員会の学校への支援ということで、これも大きく二つ書いておりますけれども、やはり授業改善といったときに、その指導主事の役割というのが大きくなるわけでございますけれども、そういう意味で、指導主事の配置の充実、活用の工夫ということも含まれると思いますけれども、それを一つ書いております。
 次のイはこれは保護者、地域からの要望、相談に対応する際に、この要望の内容も複雑化・困難化しているというのがございますので、例えば法的な支援とか、そういったことを教育委員会が学校に対して行うことをもっと進めるべきではないかというようなことを書いております。
 以上が骨子案の概略でございます。これを踏まえまして、次の24日に御意見を頂くということを考えております。
 以上でございます。
【小原部会長】  ありがとうございました。
 今御説明いただいたチームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会と、前回報告のあった教育課程部会の両部会における議論については、本部会の議論にも関連してくることから、両部会の審議状況にも留意しながら進めていきたいと思います。
 続いて、国立大学の教員養成系学部・大学院の組織の見直しについて、事務局から説明をお願いします。
【柳澤教員養成企画室長】  よろしくお願いいたします。大学振興課教員養成企画室長の柳澤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 配付資料は資料3と書いてある1枚紙でございます。配付資料3に抜粋を御用意しておりますけれども、国立大学法人の組織及び業務全般の見直しに関する通知というのが今年6月8日に出ております。その中で特に教員養成系学部・大学院、人文社会科学部・大学院につきまして、組織の廃止ですとか転換といったこと、そこが記載をされておりまして、この点について報道も多くあったということがございますので、状況についての御説明をさせていただきたいという趣旨でお配りさせていただきました。
 この通知につきましてですが、教員養成関係の学部で対象として主に想定されておりますのは新課程と呼ばれる課程の廃止・転換についてでございます。新課程というのは昭和62年から学部におけます教員養成課程の一部を教員以外の職業分野の人材ですとか、深い教養と柔軟な思考スタイル、身につけた人材を養成するということを目的に改組して設けられた課程でございます。
 当時、教員の年齢構成の問題から、教員の需要が小さくなっていく時期だったということの一方で、将来的にはまた教員の需要が高まるということが予想されておりましたので、教員養成学部の組織としては維持をしたまま、いわばバッファ的に設けられた課程でございます。
 現在、今後10年間で4割の教員が定年に達すると見込まれる状況になっていまして、教員の需要が改めて高まっているという状況にありますので、教員養成課程は充実が期待されますけれども、新課程の方は必要性が小さくなっているという状況がございます。このため、平成25年末にミッションの再定義というのがございましたけれども、その時点から既に各大学におかれましては少なくとも第3期の中期目標、中期計画、これは33年度末までの計画でございますけれども、それまでには新課程を廃止ないし転換して教員養成課程の方を充実するという方法を明記して動き出していただいているという状況でございます。
 もちろん国立大学の教員養成課程の方も決して安泰というわけではございませんで、中長期的な教員採用の需要等を踏まえまして、質の向上を図っていくということ、それから、特色を出していくということは極めて大事でございます。
 実際の近年、教員採用数というのは増加していますけれども、国立の教員養成学部出身者の採用というのが増加をしているわけではございません。目的養成としての役割が薄れているという指摘も受ける状況にございますので、学校現場での教育課題に対応した取組を率先して実施して、他大学のモデルになる教員養成課程にしていくという必要がある、これはもちろん言うまでもないと思っております。
 それから、大学院の方もちょっと言及されていますが、大学院段階につきましても既に平成24年8月の中教審答申でも提言されておりますけれども、各都道府県に教職大学院を設置するという方向性が出され、ミッションの再定義の中では、国立の教員養成課程を持つ大学に教職大学院を設置、拡充するということ、それが盛り込まれており、また、教員養成系の修士課程につきましては、その教員養成機能を教職大学院に移行させていくということ、これによりまして、実践的な指導力を育成するということも求められてございます。
 今回の通知は、各期の目標期間が終了した時期には、次の期に向けまして組織や業務全般を見直す方向性というのを大臣が示すということになっておりますので、その予定に基づいて発出をされたものでございまして、特に今回、何かの従来と方針を変えて、特別に発出をしたというものではございません。また、その内容につきましては、今申し上げましたとおり、既に各大学とも2年近く前から承知をしていただき、ミッションの再定義の中にも書き込んでいただきまして動いているものでございますので、新たな課題を提起したというものではございません。
 当方といたしましては、今回の通知の趣旨は、ちょっと報道で強調がなされていたように、教員養成学部について新たな方針により、廃止・転換をすべきというようなものではございませんで、必要性が小さくなっている新課程を廃止・縮小することですとか、廃止・転換ですね、していくことですとか、修士課程の教職大学院への移行というものを予定どおり進めていただくということによりまして、今の時代に必要とされている教員養成課程に重点を置いていただきたいということで書かせていただいたものでございます。
 以上でございます。よろしくお願いいたします。
【小原部会長】  ありがとうございました。
 次に、文部科学省が実施した「教員の資質能力の向上に関する調査の結果」について、報告があります。
 それでは、事務局より説明をお願いします。
【片見教職員課専門官】  失礼します。では、「教員の資質能力の向上に関する調査の結果」の概要について説明させていただきます。資料4を御覧ください。
 資料4の1ページ目、表の下の部分ですけれども、ここで調査の概要について簡単に書かせていただいております。調査の目的としましては、教員の資質能力の向上にかかる改善方策の検討に資するため、養成・採用・研修全般にわたる事項につきまして、教育委員会と大学の意識及び取組状況について調査したものでございます。調査は平成27年、本年の4月に発出しております。調査の対象につきましては、教育委員会については都道府県教育委員会、指定都市教育委員会、中核市教育委員会の全ての教育委員会を対象にして、全ての教育委員会から回答を頂いております。大学につきましては教職課程を持つ全大学に調査票を発出いたしまして、637の大学から回答を頂いております。それから、主な調査事項でございますが、ここに書いている5つについてを主な調査事項にしております。
 具体的な調査結果でございますが、結構大部にわたるものですので、時間の関係もございますので、少し幾つかピックアップして御説明させていただきます。
 まず、3ページ目からが「計画的な教員育成の状況について」の結果になっています。4ページ目ですが、到達目標、育成指標、教員スタンダード等を示すことは教員の資質能力の向上のために有効だと思いますかという質問に対して、教育委員会の回答が「有効だと思う」が62%、「どちらかというと有効だと思う」が36%、一方、大学の回答ですが、「有効だと思う」が46%、「どちらかというと有効だと思う」が44%という結果になっております。
 その下の5ページ目でございますが、こういったものを策定しているかどうかということも聞いておりまして、教育委員会の回答としましては、「示している」が58%、大学は「示している」が44%というような、こういったような状況になってございます。
 少しめくりまして、8ページ目からが「教育委員会と大学との連携協力の状況について」の結果でございます。その下の9ページでございますが、こういった教育委員会と大学が連携することは有効だと思うかという質問に対しまして、教育委員会としては「有効だと思う」が82%、「どちらかというと有効だと思う」が17%、大学が「有効だと思う」が56%、「どちらかというと有効だと思う」が35%というような結果になっております。
 次にめくっていただきまして、10ページ目ですが、こうした教育委員会と大学の連携の場を設置しているかどうかということについては、教育委員会の方が「設けている」が74%、大学が「設けている」が56%というような状況になってございます。
 また少し飛んでいただきまして、14ページのところでございます。先ほどの連携の場について具体的な内容を幾つか調査しておるんですが、例えば協議事項につきましてどういうことを協議しているかでございますが、現職教員の研修、ボランティア、インターンシップ、あと、教職大学院の運営についてが教育委員会が多いと。大学の回答としましては、教育実習、ボランティア、インターンシップ、それから、教員採用の方針とか採用試験についてというところが多くなってございます。
 それから、その下の15ページですが、開催頻度でございます。これは教育委員会、大学ともに年一、二回程度が一番多いというような結果になっております。
 それから、17ページでございますが、こういった連携組織を設ける利点は何ですかということも聞いておりまして、教育委員会の回答としては、「教員育成に関し、関係者の考えを聞くことができる」や、「教員の資質能力向上に係る教育委員会の取組について関係者に周知することができる」というのが多い回答という趣旨でありました。それから、大学としては、「教育実習や学校ボランティアなどをスムーズに実施できる」や、「教員育成に関し、関係者の考えを聴くことができる」というような回答が多くございました。
 おめくりいただきまして、18ページ目からが「教員研修の充実」ということについての調査結果になります。
 その下の19ページで、まず、初任者研修について、どのような方式で実施しているかというのを聞いています。小学校、中学校がこの赤い部分ですが、拠点校方式と自校方式の併用が多く、高校は自校方式が多いという結果が出ております。少し補足なんですが、これ、教育委員会に聞いておりますので、この併用というのが小中は行ってございますが、実際、学校ごとに見ていきますと、七、八割が拠点校方式というようなことになってございます。
 それから、次の20ページ目ですが、初任者についてどのような体制で指導を受けていますかということにつきましては、小中が一番多かったのが初任者が原則として学級担任を持ちながら指導教員の指導を受ける。一方、高校では一番多かったのが、初任者は原則として学級担任を持たずに、副担任などとして指導教員の指導を受けるというのが一番多かったと。この緑の部分はその他で、結構割合が多いのですが、これは大部分が各学校の判断に任せているというようなことでございました。
 その下の初任者研修における課題について聞いておりますが、これは小中高、大体同じような課題が挙げられておりまして、代替の非常勤講師の確保が困難であるとか、指導教員としての役割を果たすことができる能力のある人材の確保が困難、若しくは、初任者の負担とかスケジュール調整が困難だというような回答が多くございました。
 それから、少し飛ばしまして、28ページでございますが、これは臨時的任用教員の研修の必要性ということも聞いておりまして、これはどの段階も必要という回答がかなり多いと。それから、その下で、そういった臨時的任用教員に対して研修を行っているかどうかということについては、これもどの段階でも、小中が8割程度、高校が58%は実施しているというような形になっております。
 それから、めくっていただきまして30ページでございますが、初任者研修以外にも若手研修を実施しているかどうかについては、小中高ともに、2年目、3年目の研修を実施しているという教育委員会が多くございました。
 それから、その下の31ページですが、十年経験者研修の課題というのも聞いておりまして、一番の課題が免許状更新講習との重複感、それから、次にありましたのが研修時間の確保や、経験年数一律の研修となっていて、個々の教員の能力や適性に応じた適切な時期に研修を実施していないということでございました。
 それから、少し飛ばしまして、43ページ目からが「教職課程における取組」について聞いているところでございます。44ページ目からが、教員養成段階において身につけるべき力を学校段階別に、教育委員会、大学ともに聞いておるところです。1つピックアップして、小学校教諭について御説明させていただくと、45ページになるんでございますが、これは教育委員会の回答、大学の回答ともに、この選択、この質問については選択肢を設けて聞いておりまして、どの選択肢も大体やはり身につけてほしいとか、どちらかというと身につけてほしいという回答を頂いておりますが、その中でも特に多かったのが、教育委員会では「教員としての心構え、熱意、識見」、それから、「主体的・協働的な学びを実現するための指導力」、それから、「発達障害など特別の支援を必要とする児童に対する指導」、指導力というところが多く、大学の回答としましても、若干順位の変更、変動はありますが、同じような項目が一番多いという結果になっております。
 それから、次にめくっていただきまして、46ページ。中学校教諭についても同じような項目が上位に上がってきてはいるんですが、一つ違う点としましては、やはり教科の専門的能力というところが上位に、更に上位にくい込んできているというような形になってございます。
 それから、また飛んでいただきまして、52ページでございますが、実践力や現場感覚を養うための取組として、教育委員会には大学でどういった取組をしてほしいか、それから、大学に対しては今どういうことをしているかということを聞いております。教育委員会の回答として一番多かったのがこの3の学生の学校ボランティア/学校インターンシップを促進してほしいという回答でございました。一方、大学の回答としましては、一番多かったのが、単位化はしていないが、学生のボランティア/インターンシップを促進するというものです。単位化する取組としましては、その上の1、2になってきて、やはりちょっと少なくなってきます。
 それから、また、介護等体験を教職課程の科目としている大学も幾つか、4分の1程度はございまして、ここについては実際何単位の科目として設定しているかというのも聞いていまして、1単位から2単位というところが一番多くございました。
 それから、その下の53ページですが、学校ボランティア/学校インターンシップの科目を開設していると答えた大学について、実際どの程度開設しているかというのを聞いたところ、どの課程についても一番多かったのが選択科目として一、二単位開設しているということでございました。
 おめくりいただきまして、54ページ、55ページが学校ボランティア/学校インターンシップの取組の有効性についてどのように考えているかというのを教育委員会と大学に聞いておりますが、どの段階におきましても、教育委員会、大学ともに「有効」、「どちらかというと有効」と併せますとやはり9割以上ということになってございます。
 それから、次、56ページ、57ページですが、こういった学校ボランティア/学校インターンシップの科目を必修化することにつきましては、教育委員会でございますと、半数程度が賛成、もう半数程度が条件付で賛成、それから、大学が57ページになりますが、3分の1から4分の1の大学が賛成、残り3分の1から4分の1が条件付で賛成というような形になっておりまして、この条件というのが具体的にどういうものが多かったかといいますと、受入先の学校が確保されていること、それから、受入先の学校の負担とならないこと、それから、大学が事前事後指導をしっかりすること、それから、関係者の理解や協力体制が構築されていることというところが多くございました。
 それから、もう少し、また飛ばしていただきまして、67ページでございますが、教職課程の質保証・質向上のための取組が必要かどうかということを大学に聞いておりまして、「必要だと思う」は74%、「どちらかというと必要だと思う」が23%になっております。
 じゃあ、具体的にどういう取組が有効だと思うのか、それから、どういう取組が今実際に実施しているのかを聞いた結果が68ページになってございまして、左が有効だと思うかという結果で、FDの実施や、全学的に教職課程を統括する組織を設置すること、あと、教科・教職の連携を図ること、それから、教職課程の学生が修得すべき知識・能力の到達目標を設定することという回答が多くございました。
 実際、じゃあ、どのぐらいやっているのかですが、全学的な組織の設置は3分の2ぐらいの大学で行われていると。ただ、FDの実施だったり、教科教職の連携だったりは3分の1程度の大学での実施、それから、到達目標の設定は約半分ぐらいの大学が実施というような結果になっております。
 それから、その下の69ページからが教員免許制度についての項目でございますが、一つだけ御説明させていただくと、73ページ目からが免許取得に必要な最低単位数についてどのように考えるかというのを、幼、小、中、高、特別支援、それぞれ聞いておりますが、いずれの段階でも、この赤の部分、適正であると考えるという回答が一番多いという結論になりました。
 すみません、駆け足で御説明させていただきましたが、今回説明できなかった部分につきましては、後ほどまた御覧いただければと思います。
【小原部会長】  ありがとうございました。
 それでは、前回までの論点整理で御議論いただいてきたことを踏まえ、事務局と相談し、中間まとめの骨子案を作成しております。
 まず、資料について、事務局から説明をお願いします。
【大江教職員課課長補佐】  それでは、失礼いたします。資料5-1、それから、5-2に基づきまして御説明をさせていただきます。
 昨年7月に下村文部科学大臣の方から諮問がなされて以降、委員の皆様方に御協議を頂きました内容に基づきまして、事務局の方で中間まとめの骨子案を作成させていただいたところでございます。
 本骨子案の作成に当たりましては、これは諮問と前後いたしますけれども、昨年7月におまとめを頂きましたワーキンググループの論点整理、あるいは、先般、部会長の方からお示しを頂きました論点整理、また、そこで頂きました御意見等を基にさせていただいております。
 まず、資料5-1の1ページ目、目次を御覧いただきたいと存じます。構成でございますけれども、冒頭に「検討の背景」等について記述をさせていただきまして、続いて、「これからの時代の教員に求められる資質能力」や「教員の養成・採用・研修に関する課題」について記述した上で、4.といたしまして、具体的な方向性を記述させていただいているところでございます。
 本日、時間も限られておりますことから、机上配付させていただいております資料5-2、A3の骨子の概要案を御用意いたしました。こちらの方で、説明の便宜上、用いさせてもらって説明をさせていただきたいと思います。
 まず、背景でございますけれども、前提といたしまして、教育基本法9条、こちらの方で教員が常に研究と修養に努めなければならないこと、あるいは、そういった研修が、研修の充実が図られなければならないことが規定された上で、平成24年の中教審答申で、「学び続ける教員像」という理念を打ち出していただいたわけですけれども、そういったものの真(しん)に「学び続ける教員像」を具現化するための要請が高まっているということ。
 あるいは、一方で、学校を取り巻く環境変化、主には大量退職・大量採用等で、かつては先輩後輩の自然な関係の中で学校でそのノウハウ、知識の伝承が行われたけれども、それがなかなかうまくいかなくなっているような状況、そういった意味で、意図的にしっかり学びの機会を作っていかなければいけないのではないかといった状況になっているということ。
 また、一方で、新たな教育課題といたしまして、前回、教育課程企画特別部会の審議状況も御報告いただきましたけれども、育成すべき資質・能力を明確化、教科・科目の在り方や教育目標・内容の見直しということで教育課程の議論が進んでいるところでございます。
 また、教育課程の更にほかに授業方法の革新といたしまして、いわゆるアクティブ・ラーニングへの転換ということが図られなければならないというふうな議論になっているということ。また、このアクティブ・ラーニング以外にも、英語、道徳、ICTの活用、特別支援教育など、新たな課題へ対応していかなければならないということ。先ほど、また、「チーム学校」の作業部会の方からも御報告を頂きました「チーム学校」への転換をしていかなければいけないということ、チームの一員として組織的、協働的に諸課題の解決のために取り組む力を育成していかなければならない。
 こういった背景におきまして、主な課題でございますけれども、教員の養成・採用・研修全般に係る事項と、それぞれ研修・採用・養成、あるいは、免許に関わることということで課題を整理させていただいております。
 まず、養成・採用・研修全般に係る事項でございますけれども、養成・採用・研修を一体的に改革していくことが大切であって、特に大学と教育委員会等の連携をしっかり図っていく。これまでこうした理念はさんざん議論してきた、されてきたわけでございますけれども、もう具体的な制度的枠組みをしっかり打ち出していく段階なのではないかといったような課題。それから、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、及び、特別支援学校等、それぞれ学校種によって特徴、あるいは、違いがございますので、そこをしっかり踏まえた制度設計を進めていかなければいけないということが主な課題がございます。
 それぞれ、研修・採用・養成・免許についての課題でございますけれども、研修につきましては、教員の研修機会確保のために学校における業務の精選や効率化が図られなければいけないということ。それから、アクティブ・ラーニング、ICT等々の新たな課題に対応した研修プログラムの開発等、研修体制の充実を図っていかなければいけないということ。法定研修でございますけれども、初任者研修・十年経験者研修については、実態状況、教育委員会・教育現場のニーズをしっかり把握した上で、制度や運用の見直しをしていくことが必要であるということ。また、こうした研修を取り巻く様々な課題を踏まえた上で、いわば国のナショナルセンターでございます教員研修センターの役割をどう考えていくのかということが研修の課題であるというふうに整理をさせていただいたところでございます。
 採用についてでございますけれども、採用時に求める教員像の明確化、選考方法の工夫が必要であるということ。また、多様で多面的な選考方法のためにも、各教育委員会が実施する採用選考試験への支援方策が必要なのではないかといったこと。
 養成に関する課題でございますけれども、これも様々御意見を頂きました。長い教職生活の中でとらえたときに、養成段階、この4年ないし6年という段階は教員となる際に必要な基礎的学修、基盤的な学修を行う段階であるという認識にしっかり立った方がいいのではないかということ。また、これは研修と同様でございますけれども、新たな教育課題に対応した教員養成が必要であるということ、それから、実践的指導力の基礎の育成等々を踏まえ、学校現場や教職に関する実際、実体験をさせる機会の充実が養成段階でしっかり必要なのではないかということ。あるいは、教育課程の質の保証・向上のためにしっかり整備を促進していくことが必要なのではないかということでございます。
 免許についてでございますが、学校種横断的な免許状の創設等の必要性を指摘する意見がある一方で、当該免許状の有効性への疑問や免許状制度の一層の複雑化、学生や大学への負担増加等の課題も指摘されているというのが課題であるというふうに整理をさせていただいております。
 また、先日、国会で成立いたしました義務教育学校制度化でございますけれども、この創設や学校現場における多様な人材の確保への対応としての免許制度の改善が必要なのではないかということを課題として整理をさせていただきました。
 こうした課題を受けまして、それぞれ同様に全般的な部分、研修・採用・養成・免許について具体的な方向性をまとめさせていただいたところでございます。
 まず、全般的な部分でございますけれども、これもこれまで様々な数多くの議論をしていただきまして意見を頂きました教員のキャリアの段階に応じて身につけることが求められる能力の明確化、これはルーブリック、スタンダード、育成指標といった言葉で様々議論いただきましたけれども、明確化が必要なのではないかということで、一つは教育委員会と大学等がしっかり協議・調整をするための体制を構築していかなければいけないということ。教員育成指標の、こういったものが全国的に整備をされていった方がいいのではないかということ。また、教育委員会による研修計画の策定が大切であるということ。
 こうした地域ごとにそれぞれ協議の場を設定、あるいは、計画等を策定する際に、これは大枠については国が大綱的に指針等で提示をしていった方がいいのではないかということ。また、国が教育課程編成に当たり参考となる指針を提示した方が良いのではないかということ。こうしたものを受けまして、大学が教職課程のコアカリキュラム、あるいは、教員育成指標を踏まえた教員スタンダード等を策定した方が良いのではないかということ。
 若干繰り返しになりますけれども、国が全国を通じて実施すべき事項、内容、これは大綱的に明示しつつも、しっかり各地域の自主性・自立性が最大限発揮されるスキームでなければいけない。これは上から目線で国が縛るということではなく、しっかり地域の自主性を発揮させるようなスキームが大切だということ。また、こういった教育、教員育成指標につきましては、初任段階からベテラン、あるいは、管理職に求められる能力を含む全体像として示される必要があるのではないかということ。これは課題の方にも書かせていただきましたけれども、それぞれの学校種でかなりその状況、特徴が違いますので、学校種ごとにおける教員の専門性を十分に踏まえ、学校種ごとに策定をした方が良いのではないかということでございます。
 また、こちらの概要については書かせていただいていないんですけれども、骨子案の6ページ目の横に番号がついております(1)-6というところに書かせていただいております。上から二つ目の丸でございますけれども、こういった育成指標を作る際には、「各教育委員会や大学における先行事例を参考にしつつ、関係者等の意見を聞きながら別途十分な検討を行った上で提示」をしていくというプロセスが必要なのではないかということで整理をさせていただきました。
 それから、研修についてでございますけれども、課題にもございましたように、養成課程を、長い教職生活の中での基礎的・基本的な学修ととらえた上で、やはり研修がこれは非常に大切であるということで、これは法定研修、あるいは、年次研修だけではなく、日々継続的な研修を推進していくということが大切であるということで、校内研修の体制の充実、研修指導者の育成、新たな教育課題への対応、また、この部会でも御説明を頂きました、御紹介いただきましたメンター方式等々、こういったものの推進をしていくようなこと。
 あるいは、法定研修であります初任者研修につきましては、こういった先駆的な取組を参考とした改善方策が必要であること。先ほどもアンケート結果でも出てまいりましたけれども、やはり2年目、3年目の研修が進んでいるということもあって、弾力的な運用を見直していくというようなこと。
 十年経験者研修につきましては、これは実施時期を弾力化していった方が、柔軟、より柔軟性を高めていった方がいいのではないかということ。また、これはミドルリーダー育成としての位置付けとして、実施時期ではなく、目的や内容を明確にした上で実施していった方がいいのではないかということ。こういった整理をさせていただきました。
 また、採用につきましては、特別免許状の活用による多様な人材の確保、円滑な入職のための取組、教員採用試験の共通問題の作成に関する検討として、これは本文の中ではまず各県の試験の分析、あるいは、ニーズの把握などについてまずは検討をすべきではないかということとして整理をさせていただいたところでございます。
 養成でございますけれども、新たな教育課題への対応の改善が必要なのではないかということ。また、学校インターンシップの導入、これを教育課程へ位置付けていった方がいいのではないかということ。また、教育課程の質の保証・向上ということで幾つか対応を上げさせていただいたところでございます。
 また、これも、こちらには書かせていただいていないんですけれども、骨子案の11ページの(4)-1というところに記載をさせていただきました、この本部会でも何度か御議論いただいたところでございますが、免許状の取得単位数、これは増加させないことを前提としてしっかり検討していかなければいけないということでございました。
 それから、免許についてでございますけれども、免許制度、これにつきましては、中学校及び高等学校の教員免許状所有者による小学校での活動範囲の拡大、あるいは、教職経験を考慮した免許状併有の促進、特別免許状授与の手続等の改善、それから、前回も御議論いただきましたけれども、特別支援学校教諭等の免許状の保有率を促進していくべきなのではないかというようなことでまとめさせていただいたところでございます。
 また、そのそれぞれに係るような記述になっておりますけれども、高度専門職としての教員の資質能力の高度化を図るということで下に書かせていただいております。拡充期を迎えた教職大学院の在り方として、教職大学院の量的な整備、あるいは、教職大学院における履修証明制度の活用等による教員の資質能力の高度化が必要なのではないかといったことを書かせていただいたところでございます。
 以上、これまでに頂きました委員の皆様方の大変貴重な御意見、全てこの骨子案という段階では反映しきれていない部分もございますけれども、今後、中間まとめの案の素案、今後作成をさせていただくことになると思いますけれども、その際には、これまでに皆様方から頂きました御意見を改めまして確認をさせていただいた上で、整理して反映させていただきますとともに、また、本日これから御議論いただく内容をしっかり盛り込ませていただければと考えておるところでございます。
 以上、大変雑ぱくな説明で恐縮でございますけれども、御審議のほどをよろしくお願いしたいと存じます。
【小原部会長】  ありがとうございました。
 それでは、骨子案に沿って協議いただきたいと思います。なお、時間が1時間弱しかございませんので、できるだけ簡潔に意見を述べていただければと思います。
 御意見のある方は、申し訳ございませんけど、このドッチファイルの上に名前札を置いていただければと思います。それでは、安藤先生。
【安藤委員】  ありがとうございます。チーム学校の中間まとめのことで一つだけ意見を述べさせていただきます。
 チーム学校の中に、新たな職種、教員以外の専門スタッフの参画ということがありますが、それについて、非常にいいことだというふうにまず考えますし、学校現場に非常に有用であると、新しい教育課題を克服していくためにとても有用であるというふうに思いますし、実際に現場を回ってみますと、スクールカウンセラーなり、スクールソーシャルワーカーが非常に良い働きをしていて、学校が安定化を図っているということもあります。
 ただ、一つだけ、その中でうまくいっている事例とうまく、余り効果を得ていない学校があると。その違いをよく見てますと、要するにそういう専門性のあるスタッフを受け入れる側(がわ)の学校の体制がどうなのかということが非常に関係しているということを私は感じております。
 言い方は悪いかもしれませんが、使いこなしているかどうかというところで、実はそれぞれの専門家の方々は、学校という立場ではなく、側面からいろいろ御意見を言えますので、それをうまく学校の組織の中に取り込んで、学校としてそれを機能させていくような視点が重要であるというふうに思います。
 そういうふうにして思いますと、学校の教員組織の中に固有の専門性がないと、ただ外からの様々な意見具申を受け入れるだけで、振り回されてしまうというようなことも見受けられます。その結果、例えば医療の専門家がこういうふうに言ったということを、その本質的な意味をとらえることなく、例えば、じゃあ、この子の処遇はこうするというような非常に何か独善的といいますか、学校組織にはそぐわないような解決方法になってしまったり、あるいは、スクールソーシャルワーカーが介入したことで、保護者との対応が余計複雑化をして学校がうまく機能しなくなってしまったりと、そういうような例が見受けられます。
 そこでやはり、例えばもう一つ、学校司書なども、司書の方を、ボランティアを含めて、図書館、学校の図書室に読み聞かせの保護者の方もいますし、それから、自治体で司書を養成しているところもありますけれども、教員である司書教諭以外にあるところはたくさんありますけれども、うまくいっている例は、やっぱり受入れ側の学校がきちんと、うちの学校はこういう教育理念に基づいてこういう教育をしているのであって、そこでこういう働きをしてほしいみたいな、きちんとしたマネジメントがあるかということと、もう一つ、先ほど申し上げたような教員の中の専門性、特化した専門性も必要であろうというふうに思います。
 それで、この中で10ページを御覧いただくと、地域との連携体制の整備というところで書かれていますけれども、例えばですが、窓口となるコーディネーター等との連携というふうに書いてありますが、例で言いますと、特別支援教育では特別支援教育コーディネーターというのが各学校に必ず一人いることになっています。平成19年以降、必ず指名をされています。それから、教育相談というような立場で生徒指導専任の先生が生徒の教育相談を行っているようなところもあります。これは専任化は私が見てきた学校ではほとんどされている状況にあります。
 このような教員は、学会資格が主だと思いますけれども、学会資格で、例えば特別支援教育士だとか学校心理士だとか、様々な学会資格等で勉強されている方々が大変多くいます。ですから、子供たちの立場に立って、外からの様々なリソースをうまく学校の中に取り入れ、機能していくような意味でのこうした専門性のある教員を育てるということがその裏面としてはとても重要であるというふうに思っています。
 どこかでそういうことを一つだけでも述べていただくと、いいんじゃないかなと思います。最終的にはこのような人たちが学校の中で多様な児童生徒に対応できるミドルリーダーとして育っていくんじゃないかなというふうに思います。
 以上です。
【小原部会長】  北神先生。
【北神委員】  ありがとうございます。よくこれまでの議論が盛り込まれたもので作成されているんだと思うんですが、2点、要望というか意見ということで。
 一つは、最後の「教員の資質能力の高度化」の部分、確かに教職大学院の質も含めた量的な拡充、さらには、教職大学院の活用という部分はこのとおりだと思うんですが、現実的に、中高の専修免許状取得、保有者の出身大学というのは一般大学が圧倒的に多いわけですから、そこらでその専修免許状も含めたその開放制の下における高度化の部分のところで、一般大学の問題、大学院の専修免許状の実質化みたいな部分のところももう一つ何か柱というか、そういう方向性を打ち出しておくことが全体に対して……、教職課程についてはもう国交私立、全部に向けて教職課程の充実ということをうたっているので、ちょっとその大学院の部分のところをお願いできないかなというのが1点です。
 もう一つは、今回、基本的なトーンはそれぞれの教員の自主性、地方、教育委員会、学校の自主性も踏まえながら、国の積極的な役割を打ち出していこうという方向性が出ているんだと思うんですね。きょう頂いている机上配付の真ん中にある改革の具体的な方向性全般の部分でも、国が研修等についての大綱的な整備方針を出そうとか、教職課程に当たってのコアカリキュラムとか育成指標の作成という部分のところもある程度リードしていこうとか、さらには、条件整備も含めてですね。
 そうしたときに、国という形だけがいいのか、それとも、もう一つ具体的な形で、これまでの議論、さらには、今年の7月でしたか、再生実行会議の方からも出た、いわゆるハブ機能とか拠点機能をしっかりと作るべきだという部分のところを受け止めていったときに、例えばですが、独立行政法人のいわゆる教員研修センターの機能強化ということは、これまでこの部会でも、前の3月までのところから、もうずっと報告を見させていただくと、そういうことの方向性をずっと継続的に打ち出されていた部分もあるので、今回、その研修の部分のところで教員研修センターの役割の重要性が書いてあるんですが、それ以外の部分のところにも、国という部分のところでの関与の仕方という部分は、何かそういうことをもう少し具体的に入れてもいいのかなと、そのように思いましたので、この2点、意見という形でさせていただきます。
【小原部会長】  出口先生、お願いします。
【出口委員】  ありがとうございます。私も大変良くまとめていただき、感謝申し上げます。この中で、教員養成に関する改革の具体的な方向性というのが項目出しでしてありまして、その点に関して、きょうはちょっと4点ほど追加、中身についての意見等について申し上げたいと思います。
 この具体的な方向性として、その資料5-1にもありますように、新たな教育課題への対応、それから、学校インターンシップの導入、それから、3番目として教職課程の質の保証について述べられているわけですが、これらの課題は教員養成大学学部の規模の大小、それから、所在地のいかんを問わず、投げ掛けられた課題ではなかろうかと思います。
 それぞれの大学学部が個々の力で取り組むにはこれらについてはもう多少限界かなという気もしておりまして、国立教員養成大学、学部はこれに関してはもう一致団結して我が国の教員養成教育を引っ張る使命感を持って研究力を発揮し、これらの課題に取り組んで教員養成全体の質の向上に寄与したいというふうに考え、また、そうすべきであるというふうに思っています。
 特に、現在11校ある国立教員養成系大学においては、これまでも国からの予算措置等を通して、初等中等教育の改善のための研究を行ってきたわけですが、特にアクティブ・ラーニング、それから、ICTを用いた指導法、それから、特別支援を必要とする子供に対する指導法、それから、最近とみに言われています小学校英語教育、それから、道徳教育、そういうものへの対応などは非常に新しい教育課題としてあげられておりますが、これらの教育課題に関しても、国立教員養成大学は学内外の人物的なリソースを活用して研究に取り組んで、積極的に発信して更に発展させていくことが期待されていると思います。他の大学の教育学部において取り組む際は是非モデルとしていただきたいと思います。
 それから、2番目に、学校インターンシップの導入というものがあります。ここに学生が卒業後、職に就くことを念頭に、自らの課題意識といいますか、そういうものに基づいて、学校現場で自発的、計画的な教育実践活動を行いながら、その経験を照査することを通して、幅広く教職に関する職務内容や学校運営の在り方等を理解し、その専門性の向上と実践的な指導力の充実を図ることを狙いとして実施しているものです。多くの大学でこの学校インターンシップの導入、それから、単位化が進められていると思いますが、国立の教員養成系大学、学部においては、地域との連携を一層広げて、学校インターンシップ、それから、学校ボランティアを拡大してもらいたいと思います。そのことにより、地域の教育力の向上にも寄与するなど、好循環を生むことが期待されているというふうに考えております。
 それから、3番目に教職課程の質の保証・向上という、これはありますが、これについては、前回、渋谷委員からも意見が出されました。実は私が勤務しています東京学芸大学においても、平成22年度から日本型教員養成教育アクレディテーション・システムの開発研究が進んでおりまして、平成26年度には4大学、それから、学部の試行評価を行いました。27年度にも数大学、学部の試行評価を予定しているところです。
 前回、この日本型教員養成教育アクレディテーション・システムにつきましてはちょっと御説明申し上げましたが、これはどういうものかといいますと、教員養成教育の認定評価でありまして、第三者評価による、第三者評価に該当するものですが、ちょっと違うところは、まずはその自己点検評価を求めるものとなっておりまして、PDCAサイクルにより、内部から教職課程の改善が図られるメリットがあります。国公私立を通じて、このアクレディテーション・システムを活用していただき、教職課程の質の確保を図ることができると考えておりますので、是非今後の積極的な参加を期待しております。
 ちなみに、平成26年度にこれは受けられました大学、学部は、紹介しておきますと、岡山大学の理学部、文学部、それから、北海道教育大学の釧路校、それから、玉川大学の工学部、これが平成26年度に受けられた大学、学部であります。
 それから、4番目、最後ですが、ちょっとここ、抜けていたかなと思いますが、国立大学の附属学校の問題があります。国立大学の附属学校にあっては、やはり教員研修ということにちょっとポイントを置きますと、教科学習だとか教科指導、それから、授業実習に関わる、何ていうんですか、短期集中型のワークショップであるとか、そういうようなものをやはり開催し、より鮮明にその存在意義といいますか、それをもう少し世の中にアピールする必要があるかなというふうに考えております。
 そういうものを考えますと、附属のより地域、社会への貢献、それから、連携が必要であり、是非、地域のモデルとなるような附属というものを再度認識する必要があるかなというふうに思います。本学では、附属の教員は必ず大学のプロジェクトには必ず参加するというようなシステムを取っておりまして、附属と大学との連携というものも、そういうものを通して、ますます重要なことかというふうに我々は思っております。
 今申し上げましたようなことが是非中間まとめ骨子に明記していただければなというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
【小原部会長】  永田先生。
【永田委員】  永田でございます。簡単に2点だけ御意見をお話しさせていただきます。
 1つ目は、大変重要な教員に関わる様々な育成指標というものが最初の辺りに幾つかの角度から記述されていますが、不安というほどでもないですが、例えばキャリアに応じた指標が一つあって、また、経験年数であったり、職層であったり、そして、学校種ごとであったりということで、育成指標そのものがやや交錯して見えてくるということもある。そうすると、逆に簡潔にそこを示そうとすると、教師自身の在り方というのが、このような教師でなければならないというリストのような印象のものになる不安があるかもしれないということです。
 これはどういうことかというと、ここにも十分書かれていますように、様々なタイプの教師の協働性が重要で、専門性をもったいろいろな人が関わるチームとなった場合には、教師の持ち味とか人間的魅力とか、そういう部分が、専門性なども含めてあることです。同一のタイプの教師が集まっても協働になりにくいというような視点を含めながら、そのような趣旨も含めた育成指標が求められてくるのかなというのを読んでいて感じたのが一つです。
 もう一つは、私の立場から関心を持っております道徳教育についてですが、教員研修のところに趣旨をしっかり書き込んでくださっていて、私も心強い限りですが、教員養成における道徳教育の充実、これはやや難しいところで、(4)-8辺りに示すように、今後における教育課程全体の見直しの中で検討されていくということと、それと、単位数は増加させない中でということですので、もちろんこれはその方向を大事にしながらも、現在ある、例えば道徳の指導法に関しては、道徳の授業が特別の教科道徳として今度新しく趣旨が位置付けられてきていますが、その指導法に限らない教育課程全体での改善が今回行われていて、特に一部改正学習指導要領の総則の部分で、学校の教育活動全体で道徳教育を各教科等も含めてやっていくということの趣旨が今まで以上に反映されていることから考えると、例えば履修内容全体に道徳教育の趣旨をどのように反映させていくのかなというのがここでは大事になってくるのかなという印象を持ちました。
 例えば教職、あるいは、教科専門など教育課程全体の中でそれを重視していくということの趣旨がいずれは重要になってくるのではないか。ただ、これも、先ほど申し上げましたが、教育課程全体の見直しの中で考えられていくということからすると、今後に期待されることかもしれないと感じております。
【小原部会長】  中西委員。
【中西委員】  ありがとうございます。若干構成にも関わるようなことなのかもしれないんですけれども、骨子案の11ページ辺りのその教員養成の改革の方向性うんぬんという辺りなんですが、「最低限必要な資質能力を育成する」ということを強調すると言っておいて、その後、新たな教育課題だけが出てくるというような形だと、じゃあ、単位数も増やさないでどうするんだという、そういう読み方をされてしまうような気がするので、そこをやっぱりもう少し掘り下げて何か組み込まなければならないんではないかなということが1点あります。
 それと、これまでに余りない発想なのかもしれないんですが、情報活用力ということがやっぱりいろんな意味でその基礎、最低限必要な能力の中に入ってくるのじゃないかと思うんですね。それは単にICTを活用するということのような、あるいは、モラルとか、そういう限られた範囲ではなくて、いろんな意味で、先ほどの道徳のお話もありますし、キャリア教育的なことであるとか、18歳の選挙権の問題等を考えたときにも、情報活用力というのはこれは基礎的な力としてやっぱり養成段階から身につけておくべき力ではないかと。
 そういう視点に立つと、情報活用力という言葉は研修のところには出てくるんですが、それも狭い範囲で書かれていて、養成の方ではそこまでは書き込んでないということもありまして、やっぱりその学び続ける基礎というのが何なのかと、つまり学び続ける教員になるためにどういうことが必要かということを考えたときに、情報をどうやって活用するかという力は養成段階で身につけておくべき力ではないかなと思いますので、ちょっと指摘しました。
 以上です。
【小原部会長】  続きまして、平本委員、お願いします。
【平本委員】  大変、骨子を丁寧にまとめていただいて、ありがとうございました。
 これまでの議論の中で、教員として求められる基礎・基本、又は、専門性ということが話題になりましたけども、その内容を考えると、何か食い違っている部分を感じることがありました。大学の養成段階でお考えの基礎・基本、又は専門性と、学校現場が求めている教員としての専門性、ここの部分をしっかりと整理をしていくことが必要ではないかなと思っています。
 学校現場で求めている教員としての基礎・基本と言いますと、例えば具体的に言うと、分かる授業がしっかりできるかどうかと、これが教員が求められる専門性です。又は、子供の気持ちをしっかりとくみ取れるかどうか。こういうところが非常に専門性として求められている。又は、今日的な大きな課題として感じているのはコミュニケーション力です。経験が浅い教員の傾向として、ここの部分に大きな課題がある。情報機器等を使ってのコミュニケーションはすぐれていますけども、学校現場というのは子供と直接向き合ってのコミュニケーションです。そういう点の高い専門性が、今課題が多いため、様々な課題が多い中で求められている専門性ということについて少し整理する必要があると感じております。
 2点目ですが、学び続ける環境をどう整えるかということで、これまでの中でも校内研修、校内OJTの充実を図る必要があるだろうと、教員は学校で育つというような御意見を頂いておりますけども、そのようなことを本当に具体化するには、学校の中だけでそれを整えようと思っても、なかなか難しい状況があります。先ほどの冒頭の御説明にもありましたけども、今、学校は多忙を極(きわ)めています。そういう中でそれを具体化するためには、まず条件整備が必要ということが考えられます。
 それと、その学びの質を高める上では、これまでにもお話をさせていただきましたけども、大学の高い専門性をお持ちの皆様との連携、協働というのは絶対に必要だと思います。しかしながら、現状はどうかというと、個別には行われていると思います。しかし、組織的にそういう体制が取れているかというと、そこにはまだまだ課題があると思います。
 学校現場は多忙の中でも、例えば大学の授業での一つである教育実習を受け入れています。と同時に、今度、逆に、学校現場が現職教員としての質を高めていく上で、やはりそこに対して大学組織としてきちっとした支援体制を整えていただきたいと考えます。両方がかみ合って本当に機能していくのではないかと考えております。
 最後に、そのインターンシップ、ボランティアでございますけども、実践力を磨くという視点でこれまで話題になっております。今、教員を目指して大学で学んでいる人が必ずしも教員として適性があるかどうか、それはイコールとは言えない状況が実際にはございます。したがって、教員を目指しているんだけども、自分が本当に教員に向いているかどうか、自分自身が自己認識を深める上でも、学校現場に入るということは重要と考えます。また、それが正規の教員になってから気付いたのでは、子供に対して与えるマイナスの影響が著しく大きいです。このような状況を未然に防いでいくためにも、インターンシップや教育ボランティア等の重要性について御検討を頂きたいと思っています。
 最後に、メンターのことについて若干触れさせていただきます。今、なぜメンターチームが求められているのでしょうか。私は横浜市におりますけども、横浜市の教員を目指してくる学生の皆さんの多くが、その選択の理由としてあげる一つはメンターです。その背景として、採用前研修等で分かってきたことですが、教員にはなりたい、でも、今の学校現場の状況を考えると、非常に不安感がある。これも現実の状況だろうと思います。
 是非そういうところを一掃して、本当に教育を目指す人材が学校現場に入ってもらえるように、応援態勢を整えるということが大変重要ではないかと思いますので、御検討をよろしくお願いいたします。
 以上でございます。
【小原部会長】  若江委員、お願いします。
【若江委員】  ありがとうございます。教育改革についての様々な情報提供を受ける側(がわ)の立場からの少し感想的な要望が1点目。そして、2点目は少し質問をさせていただきたいと思っております。
 まず、きょう、骨子をまとめる議論の前に、いろいろと情報を頂きました定数削減について申し上げると、それは人数を削減するということよりも、財務省的にはコストを削減するということが一番の狙いで、そのためには量の問題だけじゃなくて、量と質のバランスを要望している。それに対して既に文科省としてはチーム学校という名の下に、マネジメントの視点ですとか、連携の視点ですとか、組織力みたいなことに取り組んでいるということがよく分かりますし、それが骨子に反映されていると思います。しかしながら、一つ要望としては、このような情報をわかりやすく発信してほしいと思います。いろいろな教育改革に関わることの情報が断片的にてアウトプットされているのは問題だと思うのです。きちんとしたつなぎがないままだと、中途半端な理解というか、誤解を生じることが多いので、今日のような統合的なまとまった情報を、うまいコミュニケーションスキルを発揮して、文部科学省もそうでしょうし、教育関係者は全てのことを偏った説明ではなく、ニュートラルに全体をとらえた情報発信ができるようにならなきゃいけないなということを痛感いたしました。
 2点目は質問なのですが、このようないろんなことを、研修・採用・養成・免許というところでちょっと私自身の知識力量不足かもしれないのですが、特別免許状について懸念を感じます。これだけ研修だとか採用だとか、系統立てた取り組みを検討しているわけですが、この特別免許状というものが果たして現場で機能するのかどうかということです。
 現場の実情を聞きますと、都道府県が与える10年間の免許ということになって、目先のニーズに合わせて特別免許状を出してしまうことは、結果的には現場の首を絞めてしまうことにもなりかねないというようなお話を聞いたこともございますので、この辺りは是非一度、全国でどのような特別免許状が出されていて、どのように運用されているのかということについての情報を改めてちょうだいできればと思います。
 ありがとうございます。
【小原部会長】  松木先生、お願いします。
【松木委員】  この時期、大きく子供たちの学力感といいますか学習感、特にアクティブ・ラーニングを中心とした学習感の転換をし、なおかつ、それを支えることのできるような教師教育、教員研修の体制を構築していくということを考えたときに、きょう幾つかの報告がございましたけど、各部会がつながっていきながら、全体としての効果を示せるような形になるといいなというふうに思って、改めて聞かせていただきました。
 その中で、私の関係の方で言いますと、教職大学院が拡充期にあるという話でしたが、そういったことを考えると、2008年にスタートした教職大学院も、今求められている課題、例えばチーム学校のような教師の専門性の中にチーム力、あるいは、組織を動かしていける力といったようなことが求められている現状を考えますと、教職大学院のカリキュラムの中身に、チーム学校を支えていくような内容、特にそれは校内研修等を支えていけるような力をつけていくというような内容を教職大学院の中にきちんと盛り込んでいく必要があるのではないかなということを改めて感じました。
 そうしないと、今後の量的な拡大ということはあり得ないだろうな、作ることは作ったけど、個人研さんの中に収まっていたら、教職大学院の今後の拡充期という意味合いでは難しいのではないかなというふうに感じました。
 と同時に、履修制度の活用等のことを考えていきながら、より広くとらえていくというようなことを思いますと、各都道府県にある教員研修センターと教職大学院の研修の連携といったようなことについても、もちろん筑波の教員研修センターも含めてなんですが、強めていくようなことを位置付けていくべきじゃないかなということも改めて感じたところです。
 それから、もう一点だけ、採用の段階で、教職大学院ではインターンシップ等をかなりの時間を入れて行っておりまして、ある意味、学部段階と比べてみたとき、培われてきている資質、あるいは、能力の部分がかなり違ってきているようにも思います。採用段階で分けた、つまり大学院修了者と学部段階での採用試験の在り方についても分けたような採用の仕方、違う特徴をきちんと見付け出す工夫なんかもできていけるといいなというふうに思っております。
 以上です。
【小原部会長】  酒井先生。
【酒井委員】  ありがとうございます。大きく三つぐらいのことについてお話しさせていただきたいと思います。
 今回、このような、これからの学校教育を担う教員の全体的な方向を検討するというのは非常に重要なチャンスだと思うんですけれども、その中で、この中間まとめの中で恐らく一つもう少し力を入れて考えなければいけないと思いますのは、「これからの時代の教員に求められる資質能力」という、あの2項、2.のところが非常に重要だというふうに考えております。
 文章的に非常にそこは量的に少ないところなんですが、(2)-1のところが非常に大事だと思っていまして、新しい時代に必要な資質能力の育成うんぬん、それに基づいて、これからの時代にどういう資質能力が教員に求められるのかということがもっと明記されるべきではないかと。それは例えば、先ほど、中西委員が言われた情報活用力ですとか、あるいは、今、これで新しい教育課程が変わる中で、様々な知識を統合し、考える力を子供たちに養わせていかなければいけない。それを担う教員の資質ですとか、そうした部分の言葉が少し弱いのではないかというのが一読した限りでの感想です。
 そのことに関連しまして、検討の背景の中で、やはり1-1にあります知識基盤社会やグローバル化といった社会動向の中で、それがやはりもう少ししっかり意識されて、教員養成を図るべきではないかというのが2点目です。
 それから、3点目としまして、こうしたことを考えますと、もちろん基礎的な段階の小学校初等教育は非常に大事なんですが、何度も繰り返し申し上げますけれども、中等教育の教員養成が非常に重要になってきていると。特に高校教育の在り方が非常に大きく変わらざるを得ない中で、そこの力点が非常に弱いんではないかと思います。
 その際には恐らく、これも何度も申し上げているんですが、私立の学校を含めた資質向上ということがどうしても必要で、例えばきょう出ました調査ですね、資質能力の向上に関する調査は、対象として私立学校は入っておりません。もちろん教育委員会のレベルまでですので、そうしますと、どうしても私立は抜けるんですね、調査対象から。ただ、そこを含めて行きませんと、全体は上がっていかないというふうに思います。
 以上です。
【小原部会長】  松岡委員、お願いします。
【松岡委員】  ありがとうございます。2点、お願いいたします。
 まず、1点目は、この中間まとめの教員研修に関する部分でございますけれども、確かにこの3ページ、(2)-1に、「教員研修等のための機会を確保することが必要である」と、まさにこのとおりでございますが、これを実現するための要素に、やはり冒頭、財務課長からお話のありました教員定数の問題というのもあるのかなと考えています。今、実際、教員、大変多忙を極(きわ)めておりまして、こちらに幾つかこの研修の様々な今後の改革の具体的な方向性が示されていますけれども、確かにこの内容については大変すばらしいものだと思いますが、これを支える条件整備、これも非常に一方で重要であると思います。
 是非、財政審の建議に対する、冒頭ございました文科省のその反論というものも踏まえて、この条件整備のところに教員定数の改善にも触れていただけると、大変説得力があるなという感想も持ちました。
 それから、2点目ですけれども、この中間まとめの骨子案の構成についてなんですが、もし、どこかで既に議論があったら、私の聞き漏らしで大変申し訳ないんですけれども、タイトルが教員の養成・採用・研修と、こういう順番ですよね。養成・採用・研修に関する課題。ところが、その中がこの研修から始まっているんですね、研修・採用、養成と。それから、改革の具体的な方向性につきましても、「教員養成・採用・研修を通じた改革の具体的な方向性」というタイトルでありながら、中身が研修・採用・養成と何か時系列でいうと逆に進んでいるような印象があるんですが、この辺り、もし過去に既に議論があって、こういう理由でこういう骨子の構成になっているということであれば結構でございますが、もしそうでなかったら、ちょっと御検討いただければと考えます。
 以上でございます。
【小原部会長】  北條先生。
【北條委員】  前回も発言させていただきましたが、2点ございます。
 一つは、ただいま酒井先生が3番目におっしゃってくださったことと関係いたします。私、私立の幼稚園を代表しておりますもので、幼稚園は今、前回申しましたように、保育所等の問題でちょっと小学校以上の教員の養成とはちょっと別の課題がありますが、そこは今取り上げると話がごちゃごちゃになってしまいますので、触れませんが。
 一つは、資料5-1の方の4ページのところで、「公立学校の教員はもとより、国立・私立の学校の教員に対する」という、こういう表現があって、これは骨子案の5-2の方には書かれておりません。その主な課題のところの全般の部分にある二つ目の丸のところに、「この際、幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等の特徴や違いを踏まえ」と、こういう表現があります。
 要するに、幼、小、中、高、特別支援学校、そして、公立、国立、私立、全部ひっくるめて対象だということになっているわけでありますけれども、そうなると、物すごく幅が広くなりますから、苦労、御苦労いただいて骨子案をまとめていただいているということはよく分かるんですが、やはり印象としてはこれからの公立小・中学校教育を担うという教員の資質能力の問題に大部分の表現がなっているということは否めないのではないかと思います。
 また、ただいまの全般の部分にある最初の丸のところですよね。「大学等と教育委員会の連携」ということでありますけれども、大学は国立、公立、私立があるわけでありますけれども、教育委員会ということになりますと、私立との関係はほとんどないと。このたび、改正がありまして、私学への助言ということがあるわけでありますけれども、その助言で片付く問題とはちょっと思えないわけであります。
 そうすると、そこまで全面的に広げるということは大変困難なことだろうとは思いますので、少なくとも配慮事項というような形で、私立学校、幼稚園を含む私立学校ですね、への取扱いというものは、十分には触れられていないけれども、それも含めて考えているんだというようなことを併せて表明していただくことが必要ではないかというふうに思います。
 それから、これまた前回申し上げたことでありますけれども、インターンシップの問題です。前回、まだ制度化していくのはちょっと早いんじゃないかということを申しまして、慎重な検討が必要だというふうに申しました。今もそれは変わっておりませんで、やはり資料の中にもインターンシップという言葉とボランティアという言葉が出てまいります。また、そのほか、学校現場、あるいは、幼稚園の現場でも支援員とか介助員とかいう形によって有給で学生さんが入っておられることもあるわけです。
 そういうもののそれぞれは概念としては違った概念だと思われますが、何かそれをひっくるめてインターンシップというような表現で、その充実というふうに言われているような印象を受けてなりません。そうでないのであれば、実習との関係で、ここで言うインターンシップというのはどういうものなのかというのをもうちょっと丁寧に御説明を頂く必要があろうと思います。
 それから、アンケートの中で、賛成、反対、条件付となっておりまして、条件付、それぞれ3分の1ずつぐらいあって、条件付がそれなりに多いと。その条件の中の最たるものが受入先との調整だと思うんですよね。現時点では、あるいは、ここでおまとめいただいている方向では、受入先の学校や幼稚園との調整というところがほとんど触れられておりませんので、それなしでこれ、どんどんやっていってしまいますと、本当にそういうことをやっていいのかというような事例もありますからね。はっきり言えば、比較的安いコストで学生さんにちょっと働いてもらうというようなことだって起こらないわけではありませんので、そこら辺のことも御留意を頂きたいというふうに思います。
 以上でございます。
【小原部会長】  秋田先生、お願いします。
【秋田委員】  秋田でございます。ありがとうございます。大変体系的におまとめいただいていると思いますけれども、細かな点ですけれども、2点。
 1点は、アクティブ・ラーニングという、用語はどのような呼称であってもよろしいんですけれども、それに関連したことでございます。
 一つは、チーム学校というものが資料5-1の3.のところに書かれておりまして、そこではその様々な専門性を持つ人材を活用し、諸課題に対応するというところで、例えば主に出されているのが、チーム学校の方で対応と言われているときには生徒指導や特別支援の問題というような形が、こちらの報告書の方では複雑化・多様化した課題として書かれております。しかし全ての子供たちに大事なこれからのグローバル化の課題として、その能動的に深く学ぶということがあり、そのためには、教員だけではなく、例えばICTの支援員や学校司書がこの間、法制化なされました。改正されましたが、そうした人たちが協働でチームを組んでやっていくことが私は重要なことだと考えております。ですので、そのニュアンスや、それから、そういう人材は活用されるだけではなく、教員とともに研修を進め、授業をより質の向上を図るというようなニュアンスが書き込めれば有り難いと考えました。
 また、アクティブ・ラーニングに関連しましては、11ページ目のところに、(4)-4で1、「新たな教育課題」というところで書かれているんですけれども、ここで「全ての学校種の教員が身につけるべき能力や技能」だと書かれているんですが、これは重要なことだと思っておりますが、1点懸念をするのは、例えば幼稚園や、段階でこれからアクティブ・ラーニングの学習法が教員に指導されて、自然な形での遊びを中心とした学びがまさにアクティブ・ラーニングなんですけれども、いろいろな誤解が生じないか。
 むしろ、一番重要なのは学習者が主体的に学ぶ学習のプロセスというものはどういうものかというものを全学校種の教員がきちんと理解をし、その特性に応じた指導の方法というものを理解する知識や能力が重要なので、このニュアンスだけがあると、何かちょっと幼稚園や小学校の段階でかなり的確にこれまでもうやられているものがゆがめられないかということが誤解を懸念いたしますので、その辺りを書き込んでいただければと考えております。
 また、それと関連しまして、こうしたものがやはり中心に一番授業改革が必要とされているのは、先ほどからも中等教育段階というお話がありましたし、きょうのこの資料、資料4にありましても、初任者研修も高等学校段階だけがかなり自校方式のみで拠点と併用されていないなど、高等学校の教員の授業改善というのは私立学校、公立を含め、国立を含め、大きな課題になっていると思います。そして、そこの教員養成を担っているのは実は私立の大学や総合大学、それから、専修免許状を出している大学になってきているというふうに感じます。
 そうしますと、この資料5-1のところの教員の養成というところの3ページ目のところにありましても、私は教職大学院を含む大学と教育委員会の連携は極めて大事だと思っています。けれども、やっぱり大学間が、例えば私立だとか近隣の大学が連携をするとか、それから、私立大学協会や国大協の話もありましたが、そうしたネットワークと教育委員会や様々な形の連携がないと、どうしても私立大学や高等学校段階の話が抜け落ちていってしまうのではないかと考えます。
 その辺りを是非書き込んでいただき、また、先ほど、松木委員も言われましたが、採用の部分などでも、理学系とか文学系、工学系の博士を出た人が今、高校の教員にかなりなっていっています。そういうことを考えますと、採用試験もそうした教養をうまく生かす形も考えていただくというようなことがどこかに書かれることによって、多様な人材がきちっと水準の高い教員を採用していく方向が見えるのではないかというふうに考えます。
 それが報告書です。
 あと、もう一点だけ是非お願いをしたいのは、きょうはこの資料4は概要版というものが出ましたけれども、全体がどこに今後、報告されるのか、実は、教員の資質能力向上で教職課程は幼稚園教育課程の部分が出ているんですが、なぜか学校教育のデータ、教育委員会とか連携の話になると、全て小中高教員のデータが出ているのに、幼稚園段階のデータというのはどこにも資料がなく、結局学校というのが教職員課は小中高をイメージしているように最初のところの資料を見ると見えてしまいます。
 やはりバランスよく知りたいと思いますので、きょうは概要なのでやむを得ませんが、どこに資料が掲載されるのかというようなことはアナウンスいただけると、幼稚園教員養成をやっておられる方やその大学が、ほかとど連携するかという資料として参考になると思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 以上です。
【小原部会長】  牛渡先生。
【牛渡委員】  ありがとうございます。今回の中間報告の案ですけれども、トータルな視点から整合性のある新しい教師教育の枠組みを作っていこうということで、大変私は賛成する立場であります。
 ただ、その上で、2点、二つのキーワードについてちょっと意見を言わせていただきます。
 一つは、多忙、教員の多忙化という問題に関わることでありますけれども、先ほどのチーム学校の資料中5ページと7ページに主幹教諭と指導教諭の問題点が書いてあります。いずれも共通の問題は授業時数が多過ぎると。本来の、どちらも、その主幹教諭の仕事も大変だし、授業も大変だという。つまり、新しい制度を入れるときに、これまでのものをどうするかということが考えられていない。スクラップ・アンド・ビルドされていないということですね。増える一方。これが恐らく多忙化の最も重要な根本にあるものだと思います。そう考えていきますと、今回新しい制度を作るときにも、そのことを考えていかないと、最初のその多忙化はますます逆方向に行ってしまうということかと思います。
 そのこと、その点で一つ考えなきゃいけないのは免許の更新制度をどうするかということが全く入ってないんですね。免許の更新制度をそのままにして、先ほど十年研の問題を考えていますが、この部会は、その教師教育のトータルな総合的な資質能力の向上を考えるのであれば、免許更新制度を外した議論というのはあり得ないんじゃないかと思うんですね。ですから、どこかにやはりそれを入れた形での再検討をしていただいて、免許更新制度そのものの目的や性格、役割を教師の30年にわたる成長の中でどう位置付けるか、もう一回再検討していただけないかというふうに私は考えております。
 もう一つの点は、これは教員、教員の資質能力の高度化に関する問題ですね。これは先ほど、北神先生、酒井先生、秋田先生もおっしゃったことと重なるんですけれども、私はやはり教職大学院の役割というのは非常に重要だと思いますけれども、実際のことを考えると、私立大学、あるいは、一般大学の大学院による教員養成の高度化を考えないと、トータルな日本全体の教員養成の高度化にならないと思います。そこをやはり入れた形で、最後のページの(6)のところに入れていただきたいというふうに思いますし。
 もう一つ、その高度化を誰が担うかというときに、これもやはり各教育委員会や大学、それから、国だけではなくて、国と大学や教育委員会の中間になるところに少し任せてみるという発想も必要じゃないかと思います。それは何かといえば、先ほど、学芸大学の方から出ましたアクレディテーションですね。大学同士の横での連携による自立的な質保証とか、あるいは、アメリカで行われておりますスタンダードを、その自立的なところで専門家が作っていくという、そういう発想も必要ではないかと思いますので、もし何らかの形で入れていただければ、有り難いと思います。
【小原部会長】  坂越先生。
【坂越委員】  既に北神委員さんや松木委員さんが言われたこととかぶりますので、なるべく手短に申し上げます。
 一つ目、教職大学院です。質的のみならず、量的な拡充を目指すということはもう本当にそのとおりで、その特長を生かしながらと思うんですが、柳澤室長を前に置いて恐縮なんですが、来年28年度にスタートする教職大学院、各県、大分増えてきましたが、正直言って、広島が20人を構想しているぐらいのところしかないんですよね。
 やっぱりこれは、何でこれが量的に増えないのか。もちろん、いろんな要因もありますし、ここに書いてくださっているように、インセンティブも付けていただく。これは大事なんだけれども、やっぱりもう一つ、やっぱり当然魅力がないといけない。その学生というか教員はどういうところに魅力を感じる。まだまだやっぱり教科指導というか、その教科の指導力をつけたいというニーズはかなりあるんですよ。
 もちろん、既にあるそのいわゆる教科専門を組み込めという形ではないし、既に教員養成企画室の方でも新しいタイプの教職大学院で教科を組みこむようなものも構想があるということは知っていますけれども、是非、それこそ新しい教科の指導の仕方、アクティブ・ラーニングを溶かし込んだような教科の指導というのを教職大学院で組むことによって、やっぱりこれが量的に増えていくんじゃないかなというふうに思っています。
 それから、二つ目、最後ですけど、これ、研修です。地方、国立、総合大学で教員研修を担おうとする、県教委と連携しながらやりますが、ここへもう一つやっぱりナショナルセンター、ナショナルレベルのサポート、つまり、例えば教員研修センターさんなんかと大学が組んで、そこでナショナルなスタンダードの観点と県のリージョナルな課題の観点と併せてそこに大学がかんでいくというようなスキームができれば、大学としても大変動きやすいし、効果が出るんじゃないかと思いますので、是非よろしくお願いします。
【小原部会長】  堀竹先生。
【堀竹委員】  ありがとうございます。時間がないので、簡単に申し上げたいと思います。
 私が申し上げたいのはチーム学校についてでございます。今、これからグローバル社会に対応するために、アクティブ・ラーニング等を投入していくというようなことでございますが、このアクティブ・ラーニングを具体的に学校の中で根づかせていくためには、教員がしっかりと教材研究をしたり、授業力を高める時間の確保をしたりということが極めて重要でございます。
 そう考えたときに、チーム学校と、教員同士がチームとして課題の解決に当たるということとを同時に教える、そういった時間を、組織運営を効率的に運営していくことでどう生み出していくかと、こういった部分での発想が極めて大事だと思っています。
 そうしたときに、事務職員の役割というのが非常に大きいというふうに思っております。ただし、今現在の学校に配置をされている事務職員について見ると、行政のいろいろな部の中で本当に事務のプロフェッショナルとして仕事はしてきておりますが、配置に当たって、教育についての知識とか学校の運営というようなことについてどれだけ十分なものを持って学校に配置をされているかというようなことも今後考えていただく中で、事務職員の方々が本来の力を発揮していただいて、学校のまさに教育に対してチームとして取り組んでいく、そういった体制ができるのではないかなというふうに思っております。
 それから、今後の問題として、チーム学校ということが進むと、学校には一人職の配置がかなり職種ごとに進んでくるだろうと思っています。教員については複数の同じ立場の者がおりますので、お互いに教えたり、研修をしたりということができると思いますが、専門職として配置をされるこういった一人一人の専門職員にどう支援をしていくかということが、これがチーム学校の成果を大きく左右する一つの課題ではないかと思っておりますので、この辺りのところの御検討もいただければと思います。
 以上でございます。
【小原部会長】  岸田先生。
【岸田委員】  もう時間がありませんので、中間まとめの骨子、きょう初めて見ましたので、ちょっと感想めいたことを。
 4つの項目、大きな項目があって、4番目に「改革の具体的な方向性」ということでずっと書かれていくんですが、この部分を読むと安心します。なぜかというと、これまでこの改革の方向性については、ある程度議論してきていまして、議論の中で認知されたものがずっと書かれている。ところが、それの前の項目、その概要的な内容がまだ緩いんじゃないかと思うんです。それはなぜかというと、どちらかというと後追い的にこの部分が書かれてあって、つまり、改革の方向性のところがまずあって、それを支えるためのものとして後追い的に1.、2.、3.の部分が書かれているという印象がどうも私にはあるんです。
 だから、それが今、酒井先生がおっしゃったように、それが象徴的に現れているのがこの2.番の「教員に求められる資質能力」であると。ここの記述辺りは、もう少し、過去の答申の教師像みたいなものを並べて書くだけでなく、酒井委員さんがおっしゃったような形で、もう少し皆さん方の意見を踏まえながら書くべきなんじゃないかと思います。
 皆さん方が、共通理解として持っているのは、やはり学び続けるといいますか、教員として自律性を持って新しい課題が出てきたときに自分の力で自律性を持って自ら専門性を高めていく、こういう力を持った教員が求められていると思うし、それから、変化する時代に求められる人材をどう育てていくかということに対するしっかりした考えを持ち、幅広い知見を持ってまさにそういう人材を育てていこうという、その強い意志を持つ。こういう教員が求められているんじゃないかと私は思っています。
 それから、この課題の書き方もこの書き方でいいのかどうか分からないんですが、少し具体的な例を言いますと、大きな3.番の(1)-1に全体を通じた課題があって、「教員の養成・採用・研修の各段階において、教職大学院を含む大学等と教育委員会の連携が図られていくことが望ましい」、こんな書きぶりなんですね。
 「望ましい」という。つまり、後に書かれる改革の方向性と対になる関係を作ろうと思えば、課題は、連携はされているけど、大学と教育委員会の間で様々な議論はされているけれども、それが実質的な動きにまだまだつながっていない。そこが課題であって、そこのところをきちっと課題は課題として押さえながら、後の改革の方向性につなげていくと、こういう関係性が必要なのではないかというふうに感じました。
【小原部会長】  宮本委員。
【宮本委員】  時間がありませんので、1点だけです。やはり研修を行うためには、もう何人かの委員の方からおっしゃっていますように、学校の中で教員研修ができる機会をしっかり確保していただきたい。これがなければできません。
 ずっとこの各骨子を読んでいて、私の学校でどうやるかなというふうにずっと考えていたんですね。私の学校は月曜から金曜で、33時間授業をやっています。7時間授業がある日が週三日です。職員会議も校内研修も開始の時間が4時半です。もう完全に勤務時間を超えた形でなければ、研修が今できないという状況です。
 そういう中で研修をやっていくというのは非常に厳しいという状況がありますので、是非研修の機会を確実に確保することが最も重要なことだと思います。この主な課題の研修の一番初めに、こういうふうに課題としてあげていただきながら、下の具体的な方向性にはこれがないのですね。
 つまり、研修の機会が今持ちにくいというのが課題であって、そのためにどうするのかという形で、是非具体的な方策を報告書の中に書いていただきたい。そうじゃなければ、今のところは課題に挙げられていたままで、具体的な方策としてこれに対応するものが今一切記載されてないように読まれてしまいますので、是非ここはしっかりと書いていただきたいなというふうに思います。
 以上です。
【小原部会長】  最後、松川先生、お願いします。
【松川委員】  大学等と教育委員会との連携ということにつきまして、教育委員会側から2点、発言させていただきたいと思います。
 養成・採用・研修の各段階において、その両者の連携が必要だということはそのとおりだと思うんですが、具体的にどのようにやっていくのかということを考える際に、非常に状況が変わってきているというふうに考えております。
 これは地方の都道府県、県に特有のことかもしれませんけれども、従来は県と教育委員会と大学との関係というのは、つまり、地元の国立大学の教育学部が義務教育学校の教員の主たる供給源だったということが大きいわけです。特に小・中学校の中で、小学校教員の圧倒的なシェアというのはその地元の国立教員養成大学から、学部から来ていたということだったのですね。
 本県、岐阜県ですので、岐阜県で言えば岐阜大学教育学部と、こういうつながりで来ていたわけですけれども、これはだんだん変わってきておりまして、今や小学校教員であっても、他の私立の教育学部出身者というのは結構増えてきているわけです。中学校、高等学校に至っては教育学部の出身者じゃない教員が圧倒的に増えてきているわけです。
 ですので、私どもも大学等と協議の場を持っておりますが、これは岐阜大学とだけ持っているわけではなくて、他の大学と持っているわけです。もっと言えば、教員の供給というのの関係は、県に閉じているわけではなくて、いろんなところ、広域にもう既になっているわけです。
 岐阜県の高校を卒業した生徒で教員になりたいというのは、県内の教員養成学部へ行くのではなくて、いろんな所へ散らばっているわけです。そして、また、その採用はいろんな所へ行くというふうになっているわけでして、ですので、教育委員会と教員養成学部、大学との連携というのを具体的に考えていく場合に、もちろん県域というのは大事でしょうけれども、もう少しやっぱり広い視野で考えていかないと、話は具体的には進まないのではないかというふうに思っております。それじゃあ、具体的にどうすればいいのかという問題は本日はちょっと申し上げられませんけれども、そういう問題意識を持っております。
 それから、2点目は、教職大学院でございますが、これも、学部からそのまま大学院に上がる学生はともかくとして、現職教員を教育委員会は派遣しております。教職大学院ができる以前も、例えば岐阜からでも、筑波だとか、兵庫、鳴門、上越といったような所へ派遣していたわけですけれども、教職大学院が地元にできるということで御協力してというか連携をして、私どもはほかへ送っていたのを一点に絞って地元へというふうにやってきて、もう何年かたっているわけですよね。
 こういうやり方がいいのかどうかということについても、私どもは、先ほどいろんな先生方からも御意見が出ておりますけれども、やっぱりそれぞれの教師生活の中で、自分にどういう力をつけたいのかということを考えた場合に、お金を出すのは県ではありませんので、御本人が2年間で150万くらいの学費を払って行くわけですよね。個人負担ですし、その抜けられた後は私どもが別の人を補塡しているということになっているわけで、それだけのものを掛けているわけですから、効果があってほしいと思うわけでして、それは県内に決して閉じていていいとは私は思わないわけです。
 教職大学院の拡充は結構ですけれども、やっぱり一つの大学院にできるコースというのは一つか二つであって、定員が20人とか30人であって、そこで教えてくださるスタッフというのは限定されているわけです。そういう所でどれだけのことがやれるのかということ、協力はしていきたいと思いますけれども、なかなかその関係は、一言で教育委員会と大学、学部等との連携という抽象的な言葉だけでは語られない様々なものがあるという問題意識だけ申し上げておきたいと思います。
【小原部会長】  時間が過ぎてしまいますが、この辺りで協議を終了したいと思います。
 次回の議論の進め方についてですが、事務局において、本日の議論を踏まえ、中間まとめの素案を作成してもらいます。次回はその素案について審議を行って、中間まとめとしていくこととしますので、委員の皆様には御協力くださいますようお願いいたします。
 本日、発言、加えて、また意見がございましたらば、中間まとめの審議に当たって、委員の皆さん方の御意見は随時お受けいたしますので、事務局まで御連絡いただければと思います。
 それでは、本日の審議はこれまでといたします。
 今後の日程について、事務局から説明をお願いします。
【大江教職員課課長補佐】  失礼いたします。資料6でございます。今後のスケジュールでございますけれども、次回は6月30日火曜日の15時から17時、場所は一橋大学一橋講堂特別会議室でございます。よろしくお願いいたします。
【小原部会長】   それでは、本日はこれで閉会といたします。ありがとうございました。

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-- 登録:平成27年08月 --