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教員養成部会(第84回) 議事録

1.日時

平成27年6月12日(金曜日)10時00分~12時00分

2.場所

文部科学省東館3階講堂

3.議題

  1. 教育課程部会における進捗状況について
  2. 論点整理
  3. その他

4.議事録

【小原部会長】  初等中等教育分科会 教員養成部会を開催させていただきます。
 本日は御多忙の中、御出席いただきましてありがとうございます。
 開会に先立ちまして、事務局から既に御案内させていただいておりますが、本部会の委員であられた三宅先生が去る5月29日に御逝去されましたので、謹んでお知らせいたしますとともに、本部会を代表してお悔やみ申し上げます。
 去る5月18日、体調不良を押して車椅子で御出席いただき、秋田委員のヒアリングに耳を傾けながら懸命にメモをとっていらっしゃった姿、今なお記憶に残っております。三宅先生は大学で研究をされながら、数多くの学校、教育委員会と共同して実践されてきました。三宅委員が日々お話になっていた教員相互の学び合い、ネットワークが可能となる環境づくりという視点、また歩んでこられた道のりそのものを三宅委員の御意見としてこれからも大切に議論に生かしてまいりたく思います。
 それでは、三宅委員に哀悼の意をあらわすため、1分間の黙とうをささげたいと思いますので、皆様御起立ください。
 それでは、黙とう。
( 黙とう )
【小原部会長】  ありがとうございました。皆様、御着席ください。
 それでは、事務局より本日の配付資料の確認をお願いいたします。
【大江教職員課長補佐】  それでは、資料の確認をさせていただきたいと思います。まず座席表が1枚、続きまして議事次第が1枚、続きまして教育課程企画特別部会の資料といたしまして資料1、これは1枚ものの資料でございます。続きまして、資料1の参考資料といたしまして資料1(参考資料1)(参考資料2)(参考資料3)(参考資料4)と4種類ございます。その後に資料2といたしまして、小原部会長から御提出いただいている資料がございます。資料3といたしまして今後のスケジュール、1枚ものでございます。また、別に座席の方に配付させていただいております教育課程企画特別部会の参考資料といたしまして、平成27年5月25日の特別部会の資料2という参考資料がございます。
 以上、過不足等ございましたら、事務局までお申しつけいただければ幸いでございます。
【小原部会長】  本日は、教育課程部会の審議の進捗状況について報告を受けた後、7月の中間まとめに向けた論点整理を行ってまいります。
 まず、教育課程部会の進捗状況について事務局より説明をお願いします。
【小野教育課程課専門官】  教育課程部会 教育課程企画特別部会の事務局をしております教育課程課の小野と申します。よろしくお願いいたします。
 私の方から、資料1に基づきまして、初等中等教育における教育課程の基準等の在り方に関する審議の状況につきまして御報告をさせていただきます。
 先般、この部会におきまして、特別部会における審議状況、途中状況を報告させていただきました。その後の動きを中心に御報告をさせていただければと思います。資料1を御覧いただければと存じます。
 昨年11月20日に、中央教育審議会総会におきまして、初等中等教育における教育課程の基準等の在り方につきまして諮問させていただきました。実質的な審議としましては、年明けの1月29日から教育課程企画特別部会を立ち上げまして、こちらの方で集中的に御議論いただいているという状況でございます。第1回、第2回、第3回、第4回までにつきましては、初等中等教育における教育課程基準のいわば全体的な議論を頂いております。これからの時代に求められる教育目標、内容、学習指導方法、評価の在り方に関しまして、学校の実践、あるいは研究の実践につきましてヒアリングを行うことを交えて検討してまいりました。
 めくっていただきまして裏面にございますけれども、4月15日の第5回の特別部会から学校種別の観点も含めまして、各論も含めた具体的な議論を頂いております。
 4月28日第6回には、幼稚園、小学校、中学校の教育課程等に関して、必要な事項について意見交換を頂いております。この中では幼小連携の観点、特別支援教育の観点、あるいは外国語教育の充実の観点等も御議論いただいております。
 それから、5月12日の第7回特別部会から6月9日の第9回の特別部会にかけまして、3回にわたりまして、高等学校の教育課程に関して改革が必要な事項につきまして御意見を頂いているところでございます。
 資料といたしまして、追加で委員の皆様の席上にお配りさせていただきました平成27年5月25日教育課程企画特別部会資料2とつけた資料に基づきまして、高等学校における議論の一部を若干紹介させていただければと存じます。
 お手元にお配りさせていただきましたこの資料は、高等学校の教科・科目につきまして、全体の諮問の中でこの教科・科目の在り方に関する見直しも含めて抜本的な検討をすることを求められているものにつきまして集中的に議論をしております。目次としまして、公民教育、歴史教育、地理教育、理数教育、国語教育、外国語教育、情報教育といった科目を、まず教科・科目の在り方ということで御検討いただいたところであります。
 内容の一部を紹介させていただきます。2ページから、公民教育の在り方につきまして、これまでの経緯、現状と課題等の資料を並べておりまして、14ページに公民科目の今後の在り方についてということで、検討素案というものをお示しさせていただいております。我が国の課題といたしまして、積極的に社会参画をする若者の意欲が国際的に見て低い状況がございます。現在、国会で選挙権年齢の18歳までの引下げという法案が審議されておりますけれども、今後ますます若者の積極的な社会参画が求められるということがございます。それから、課題解決的な学習が十分に行われておらず、どうしても知識の覚え込みに終わっているのではないかという課題も指摘されているところでございます。こういったところも踏まえまして、右側に新科目のイメージということで、花びらのような形にしておりますけれども、法的主体、政治的主体、経済的主体、自立した生活を営む主体や家族の一員、あるいは地域社会の構成員という様々な立場から世の中に対してかかわっていくということを、より実践的な学びの中で子供たちに力をつけていくといった科目の形で検討できないかというところを御提案させていただきまして、御議論いただいているところでございます。こちらが公民教育でございます。
 続きまして、またページをめくっていただきまして、歴史教育、地理教育についても御議論いただいております。歴史科目の在り方につきましては、スライドの33ページに同じく検討素案というものをお示しさせていただいております。
 現在、歴史科目につきましては、世界史のA又はBが必修、それから日本史と地理は選択という形になっておりますが、現在の課題としまして、世界史や日本史の学習が大切だと考える生徒は増加しておりますけれども、近現代史の学習の定着状況がほかの時代等に比べて低いという課題があります。
 また、世界史か日本史かという二者択一ではなくて、グローバルな視野で現代の世界全体と、その中における日本の過去と現在、未来を考えるような歴史認識を培うことが必要ということも指摘されております。
 また、歴史科目の学び方としまして、調べたことを発表させる活動や課題解決的な学習を取り上げた授業が十分に行われておらず、どうしても知識の定着に重視を置いた教育が中心になっているのではないかという課題も指摘されているところでございます。
 こういったことも踏まえまして、新科目のイメージとしましては、自国のこと、グローバルなことが影響しあったり、つながったりする歴史の諸相を学ぶ科目という形で検討できないかということをお示しして、御意見を頂いているところでございます。
 以下、幾つかの教科の科目につきまして御紹介させていただきますと、41のスライドのところには地理科目の今後の在り方についてという形で、こちらは持続可能な社会づくりに必要となります地球規模の諸課題や、地域課題を解決する力を育む科目ということで検討を頂いているところでございます。
 それから次は理数科目の在り方でございますけれども、49ページに理数科目の今後の在り方について検討素案をお示しさせていただいております。理科、物理、化学、生物、地学という分野に分かれており、数学は数学1を必要な履修科目としているところでございますけれども、諮問の中でより高度な思考力、判断力、表現力等を育成するために新たな教育科目の在り方について検討できないかという御提案を頂いております。スーパーサイエンスハイスクールなどにおける先進的な取り組み事例なども参考にしながら、数学と理科の知識や技能を総合的に活用して、主体的な探求活動を行うような新たな選択科目を設置することはできないかということもお諮りさせていただいているところでございます。
 それから、次は国語科目でございます。国語につきましては、62のスライドのところに国語科目の今後の在り方について検討素案をお示しさせていただいております。国語系科目につきましては、大きく2つの観点から実社会・実生活に生きる国語能力の育成という観点と、古典を含む我が国の言語文化に関する理解等を深めるという大きな2つの観点から、科目の在り方についての御意見を頂くという形でお諮りしております。
 その次には英語教育ということで、こちらについては様々な調査等をもとに検討させていただいておりますので、若干資料が大部になっておりますが、こちらはスライドの95のところに英語科目の今後の在り方について検討素案をお示しさせていただいております。英語につきましては、小学校、中学校、高校を通じて、その資質・能力を育むという観点も含めて御議論いただいてきておりますけれども、今後の方向性としまして4技能統合型の科目を核とする科目と、発信能力の育成をより強化する科目ということで構成ができないかという観点から御意見を頂くということをしております。
 最後に、情報教育につきましてはスライドの104番でございます。高等学校におきましては共通教科「情報」というものがございますけれども、こちらは現在は科目が2つございまして、「社会と情報」という科目と「情報の科学」という、いずれも2単位の科目がございます。この中からいずれか1科目を選択するという形になっております。この情報科目の在り方につきましては、先ほど公民系科目の見直しの御紹介をさせていただきましたけれども、この情報科目そのものとしましては、新しいイメージといたしまして、情報と情報技術を問題の発見と解決に活用するための科学的な考え方を育成するところを主眼としました科目をつくるという形に見直すということではいかがでしょうかという御意見の諮り方をさせていただいているところでございます。
 以上、大部の資料を簡単に御説明させていただきましたが、3回にかけて高等学校教育の御意見を頂いておりますのは、もう片方では並行しまして、高等学校と大学の接続、高大接続改革の議論が進んでいることもあり、高等学校について大きな改革が求められているというところから、議論を頂いているところでございます。
 こういった教科・科目の在り方につきましては、引き続き、教育課程企画特別部会で御議論いただきまして、その後は各教科等別の専門部会で更に御議論いただくということで、まだまだ検討していくところではございますけれども、こういった教科・科目の在り方につきまして課題の認識、あるいはこういう科目を検討できないかという意見交換をさせていただいていることも踏まえて、教員養成部会におきましてもこういった科目等に対応した教員養成、あるいは研修の在り方について御検討いただければと考えております。
 なお、こういった教科・科目の在り方以外にも、学習指導要領の理念を実現するために様々なやり方で教員の資質向上が必要ではないかという御意見を頂いています。例えば児童生徒や地域、学校の実情を踏まえて、育成すべき資質・能力とはどういうものかを考え、そのために必要な教育課程はどういうものかということを編成する力、いわばカリキュラムマネジメントのような力が必要ではないかということ。そして、そういう目標を達成するために必要な学習、この部会でもアクティブ・ラーニングという形で御議論いただいていると思います。そうした学習を展開できる力、それからそうした学習活動にふさわしい評価ができる力、そういった学習活動を展開するために外部の人材・資源も活用できる力、こういった様々な力が求められているのではないかという御意見を頂いております。
 また、教科横断的に研修を充実することが、この学習指導要領を改訂した後の理念の浸透のためには必要ではないかということ、校内研修や研究の時間を確保することの重要性、カリキュラムマネジメントの重要性などについても意見を頂いているところでございます。
 今後、教員養成部会におきまして更に審議を進めていただくに当たりまして、こういった点に関しても御意見を頂いて、御検討いただければと考えております。
 教育課程企画特別部会といたしましては、夏を目途に論点整理を行いまして、それを踏まえて各教科、学校種等の専門的な審議を行う予定でおります。また、今後とも随時状況を御報告させていただければと存じます。よろしくお願いいたします。
【小原部会長】  ありがとうございました。今、御説明いただいた教育課程部会とチームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会、両部会における議論については、本部会の議論にも関連してくることから、両部会の審議状況にも留意しながら本部会として議論を行っていきたいと思いますので、御協力をお願いいたします。
 なお、チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会の報告は、次回に受ける予定となっております。
 続いて、中間まとめに向けた論点整理を行ってまいります。資料2をごらんください。前回部会での論点整理事項の御議論と、その後、委員の皆様から事務局宛てに頂いた御意見を踏まえ、事務局とも相談しながら部会長として議論すべき事項について再整理させていただきました。こちらのペーパーについて簡単に説明をいたします。
 まず、1枚目ですが、中間まとめに向けた私の考えを書かせていただきました。これまで部会の協議の中で目指すべき理念をある程度共有されてきたと思います。昨年の中教審諮問に対する答申に当たっては、その理念をより具体的な制度まで落とし込んだ上で提案することが必要であると考えております。先ほども御報告がありましたように、本部会の議論と並行して、学習指導要領の改訂に向けた議論も進んでいますが、アクティブ・ラーニングの理念の浸透など新たな課題に対応していくためには、現職教員の研修の早急な改善が不可欠であります。一方で、免許制度改革については、指導要領の改訂が決定しなければ議論しにくい部分もあります。
 そのため、学び続ける教員像の確立を目指すことを図った上で、まずは養成・採用・研修を通じた改革としての具体的な制度の提案を中心に議論し、免許制度の抜本改革については一部を除き、引き続き検討していくことにしてはいかがかと考えております。
 このような考えのもと、残りの期間で中間的な議論のまとめを行っていくに当たり、今後、具体的に議論しておくべき事項について、2ページ目以降に提案させていただきたいと思います。
 まず、教員の養成指標(ルーブリック、スタンダード)や研修計画についてですが、論点としては育成指標、研修計画を作成するレベル、学校種、協議事項、構成員など、大きくは記載のとおり6点があるかと思います。特に国レベルでも参考となる指針を策定すべきだと思うのですが、それについては本部会等で別途議論が必要ではないかと思っています。
 次の現職研修については、初任研、10年研に関することなど、大きくは記載のとおり6点があると思っています。特にアクティブ・ラーニング等、今後必要となる指導法や課題について国レベルの指針に反映すること、校内研修をはじめとした日々の研修を充実させるための体制整備を図るべきであること、国公私を通じた研修の充実など、全国的な拠点が必要であることなどについて、具体的に議論しておいた方がよいかと考えております。
 採用の改善については、教師塾など採用前の学生を対象にした取り組みを促進していってはどうかということ。このような取り組みについては、大学での授業内容とのすり合わせや大学での卒業免許取得要件の単位として認定することについても考慮すべきではないかということ。教員採用試験の共同実施について、検討のための調査研究を進めていってはどうかということなどが論点としてあるかと思います。
 養成の改善については、研修と同様、アクティブ・ラーニング等新たな課題が養成課程でも反映されるように国レベルの指針に反映してはどうかということ。学生が学校現場で体験的な活動を行う学校インターンシップを教職課程に位置づけてはどうかということ。教職課程の質保証のために、記載の6点を考えてみてはどうかという論点があるかと思います。
 免許制度の改善についてですが、冒頭に申し上げたように、免許制度の抜本的見直しは引き続き検討していくことを前提に、義務教育学校制度への対応として中学校又は高等学校の免許状所有者の小学校における活動範囲を拡大してはどうかということ。教員の経験を考慮した免許状併有促進策を考えてはどうかということ。特別免許の授与に関する手続を簡素化し、授与促進を図っていくべきではないかということ。特別免許状の授与に際し、博士号、TESOL修士、母国の免許など、基礎となる資格要件を考慮すべきではないかということが論点としてあるかと思います。
 その他の事項として、教員の高度専門職としての位置づけを認識し、将来的な養成の大学院レベル化を視野に入れつつ、大学院で自主証明プログラムを提供し、単位認定する仕組みを考えてはどうかということ。教職大学院と教育委員会が連携して行う現職教員研修を教職大学院の単位として認定する仕組みなどが必要ではないかということ。その際、単位認定するために研修の時間数、内容など要件を検討すべきであること。給与に差をつけるなど、教職大学院修了者へのインセンティブ付与のための施策が必要ではないかということが論点としてあろうかと思います。
 以上のような事項について、中間まとめを行う際の議論のたたき台として、委員の皆様に今回、次回と御議論いただき、中間まとめの素案をつくってまいりたいと思います。このような進め方でよろしいでしょうか。もしよろしければ議論に移っていきたいと思います。足りない論点などを含めて、残りの時間で御意見をちょうだいしたいと思います。
【北條委員】  北條でございます。済みません、途中で口を挟みまして。
 大体結構なのでございますが、ただいまの5番のところ、免許制度の改善について、以前から幼稚園教員の免許状と保育資格の共通化ということが一定に取り上げられておりましたけれども、その点は当面は対象としないという理解でよろしゅうございましょうか。
【山下教員免許企画室長】  今御質問がございました認定こども園制度の導入に伴って、現在、認定こども園においては幼稚園の免許状と保育士の資格を持って教えられるという形になっていて、それについて将来的に保育教諭免許状という形で統合していくのかどうかというところについては、確かに課題としてあると思っています。
 それはそういう形で結論を最終的に出すのは平成32年度までというようになってございまして、今回の中間まとめ、あるいは本年内の答申の中でそこの結論を出せるかどうかというところはあるんですけれども、いずれにしてもこの養成部会におきまして今後引き続き、そういうことも含めた免許制度の在り方については、継続して議論していかないといけないと思っているところでございます。
【北條委員】  ごめんなさい。やっぱりよくわからないですよね。要するに当面は対象としないという理解でよろしいかどうか。
【山下教員免許企画室長】  恐らく今回につきましては、養成採用研修の接続を重視した全体的な育成目標の設定、あるいは協議会的なものを設けて、養成採用研修を一体的に行っていくという大きな仕組みの構築を中心に議論をしていただきまして、養成部会においてその次のテーマとして、恐らく免許制度の在り方も含めた議論をしていくような流れになろうかと思います。そこの議論の中で、今、先生がおっしゃったような問題も取り扱っていくことになるのではないかと考えています。
【北條委員】  この段階の次という理解でよろしいということですね。
【小原部会長】  よろしいでしょうか。
【北條委員】  はい、結構です。
【小原部会長】  これらの事項について、便宜的ではありますが、1番と2番について30分程度、3番、4番で30分程度、5番、6番については20分程度と時間を区切って御議論いただければと思います。
 まずは1番、教員養成の育成指標と現職研修について御意見のある方は、申し訳ないですけれども、名札を机上配付のファイルの上に乗せていただけると、私の方から名札が見えるので、上の方に乗せていただければと思います。
 秋田先生、牛渡先生、酒井先生、平本先生、松木先生、若江先生。それでは、まず秋田先生からお願いします。
【秋田委員】  ありがとうございます。それでは、まず1番でございますけれども、前回もお願いをいたしましたが、教員のところで、育成指標等をつくるために策定のメンバーをつくるというのはとてもいいことで、賛成なんです。だが、構成はという5つ目の丸、「構成は教育委員会、大学、学校、有識者などで良いか」とありますけれども、前から申し上げているように、学校教育法の中に幼稚園も入っているんですが、学校と園を園、学校とか入れていただかないと、幼・小・中・高全体を通した議論の中で学校というと、小・中・高をイメージする場合が多いので、幼児教育をきちんと位置づけていただくことが重要なことではないかと思います。
 また、その育成指標について検討されるときには、先進的な取り組みを海外でもされているところがあるので、そうしたことも議論を踏まえた上でやっていただけるとよろしいのではないかと考えます。
 あと、2点目に関しましても、同様な点で確認です。2番の現職研修についても、一番下の丸のところの「国公私を通じた研修の充実」というときにも、国公私、幼稚園の教育から高校までを踏まえた研修ということがここで想定されていることをきちんと確認させていただきたいと思います。
 また、その上の丸ですけれども、「校内研修をはじめとした研修の充実のための体制整備」というところで、実際には教員がずっと自習にして研修をするというわけにはいきませんので、人材的な手当だとか、そうしたことを補助的に、財源の処置なども図っていただける方向を検討していただきたいと考えております。
 また、もう1点だけです。2番目の上から3つ目のアクティブ・ラーニング等の課題について、国レベルの指針に反映することについて賛成ですけれども、是非各自治体、各学校の自律性というものを保障しつつ、大綱的なものをおつくりいただくという方向が重要ではないかと考えます。
 以上です。
【小原部会長】  北神先生。
【北神委員】  ありがとうございます。1、2、多分双方関連すると思うんですが、研修計画の策定とか現職研修の場合に、教員評価に基づいて様々なものが展開されるということが1つ、今後の大きな課題ではないか。その他に入った方がいいのか、現職の方がいいのかですが、既に10年経験者研修では本人の評価に基づいてどのような研修を実施させるかというのは、今の制度でも入れられている。さらに、来年の4月からは地公法の改正が実施されて、従来の勤務評定から人事評価に全面的に変わる。そういういい機会でもあるので、人材育成としての教員評価という部分も現職研修の活性化のところがいいのか、その他の部分がいいのか、是非ともそういう方向性も盛り込んでいただくことが必要ではないか。このことが1点。
 2点目は、先ほど秋田委員からもありましたけれども、下から2つ目の体制整備の部分は、体制整備という言葉がいいのか、それとも人的保障などの財政的な処置も含めた条件整備という言葉の方が中身があらわせる言葉になるのか、そのあたりはそこまで含むものとしてわかるような方向性を打ち出した方がいいのではないか。その2点お願いできればと思います。
【小原部会長】  牛渡先生。
【牛渡委員】  私も1と2を併せてお話ししたいと思います。
 まず、1のところの教員の育成指標(スタンダード)の作成ですが、これにつきましては私も国レベルの大枠、大綱というものをつくっていただいた方がいいと思います。ただし、この大綱づくりをするときには、そこにあります地域の方、教育委員会、大学、学校、有識者とありますけれども、国レベルでつくるときは教師にかかわる関連団体の意見を十分受けていただきたい。例えば学会、校長会、あるいは教師関係の全私教協等、様々な団体がありますので、そういった団体の意見を十分反映させていただきたいと思います。といいますのは、これは日本の教師の専門性について基本的な枠組みをつくるわけですので、つくるということのプロセス自体が非常に大きな意味を持っていると思います。相互理解、相互の確認をするという意味でも大事だと思いますので、でき上がったものプラス、つくるプロセスを大事にしていただければと思います。
 また、2番目のところで免許更新講習のお話があるわけですけれども、今回のこのスタンダード、育成指標を改めて非常に大きな枠組みでつくり直すわけですので、つくり直す前に考えられていた免許更新講習もそのままにしないで、その全体の中で位置づけ直すことが必要ではないかと思います。10年研の問題と関係してきますし、一人一人の教師の職能成長、一人一人の成長にとってどういう役割を果たすべきなのかという免許更新講習の在り方を再検討していただければと考えております。
 以上です。
【小原部会長】  酒井先生。
【酒井委員】  大きく3つについて申し上げたいと思います。
 最初の教員の育成指標(ルーブリック、スタンダード)の件ですが、私も今御議論ありましたように、このルーブリック、スタンダードをつくる際には、国全体としての大枠みたいなものが1つ設定される方がいいのではないかと考えております。
 1つの理由は、国としての教員養成の課題は、例えば前回申し上げましたグローバル化という流れの中での教員の資質ということを恐らく一番意識されているのは、国のレベルではないかと思います。自治体のレベルですと、もう少し具体的な各学校で起きている様々な教育課題に十分対応できる教員の育成が前面に出てくると思いますので、その兼ね合いの中でルーブリック、スタンダードということが検討されるべきではないかと思いますので、大綱として国としての考えがひとつ必要ではないかというのが1点です。
 それから、幼・小・中・高など、学校種ごとに策定する、これは大変大事だと思っておりまして、特に幼稚園を分けてということは一つ必要だと思いますが、と同時に、これも何回も申し上げていることですが、中・高、特に高校のところは一つ力点、今回の指導要領の改訂でも力点ですので、一つ大事なところではないか。その際には、特に中・高の教員は開放制の原則の中で、一般形の大学の学生がかなり入っておりますので、この協議会のメンバーシップの中で養成系の大学だけに限らず、一般系の大学の担当者も入れていただきたい。特に私立の者、それから学校の方も私立の者が、高校は特に私立がかなり多いですので、そうした者を含めていただきたいというのが2点目です。
 それから3点目は、現職教員につきましては抜本的な改革に取り組んでいく中で、これは研修漬けになってしまうという問題が一方でございますので、この部分で免許更新講習を含めた全体的な計画の中で無理のない範囲での研修のシステムを構築していく必要があると考えます。
 以上です。
【小原部会長】  平本先生。
【平本委員】  それでは、2点意見を述べさせていただきます。
 まず、育成指標に関してですが、私は横浜市におりますので、1つの例を通してお話をさせていただくと、国のレベルでの指針を整理して示すということは非常に重要だと考えております。しかしながら、一方において、横浜市へ全国の都道府県・政令市の関係者がいろんな情報交換でお見えになりますが、全国の状況と横浜市はかなり異なります。例えば今、都市部では大量退職・大量採用が非常に速いスピードで進んでいます。ところが、一方において地方では、まだ経験豊富な皆さんが学校現場で頑張っているという状況がございます。それが年の単位でかなり違いがあります。
 したがって、私どもの育成指標については現段階のものを基に、毎年必ず見直しをして更新をしていくことにしています。そして、そのときに求められていることに柔軟に対応できるものが必要と考えております。是非大きな枠組みと同時に、各都道府県によって異なる状況にも対応できる柔軟性のあるものをつくっていくことが必要ではないかと思っています。
 関連で申し上げますと、指標をつくるということはセットで考えなければいけないのは、人材育成の研修体系です。これがないと形だけのものになってしまうことが十分に予測されると思います。是非それをセットで視野に入れながら整えていくことが重要ではないかと思います。その過程において、先ほども御意見がございましたが、教育委員会だけでなく大学との協働作業が重要と考えます。教員養成大学でなくて、開放制の大学もという御意見がございました。それは非常に賛成でございます。
 ただ、一方において、たくさんの大学の皆様といろいろ意見交換をさせていただく場面がございましたけれども、大学によっては一部の皆さんが頑張っているという状況で、組織としての機能はどうかと感じることもございました。学内で人材育成に関しての方向性が共有化されているのかどうかという部分に大きな課題があるのではないかと思います。そこを同時に視野に入れながら取り組んでいくことが重要ではないかと思います。
 最後、校内の研修についての御意見が先ほどもございましたが、今、私は学校現場へ戻りまして、特別支援に関する大きな課題を抱えております。そういう中で、大学関係の専門家の皆さんにここのところ続けて御支援を頂く機会がございました。非常に有効でした。学校現場と大学の専門性を持たれた皆さんが上手にかみ合ってくると、間違いなく大きな力になる。そこの機能が整うような制度的な仕組みづくりを、是非お願いしたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
【小原部会長】  それでは松木先生。
【松木委員】  2点お願いします。
 1点目は、やはり皆さんと同じ育成指標にかかわって、国家レベルのモデルを示す必要があるということに関してなんですが、それに関して2点です。
 1点は、先ほど酒井委員さん、あるいは秋田委員さんからも出てきましたが、グローバル化に対応していくことやら、アクティブ・ラーニングを中心とした学力感の転換、幼・小の接続の問題、インクルーシブな教育の実現、こういったことを考えますと、国家全体でのまとまったイメージというのは必要になるのではないかということです。
 2つ目は、学び続ける教員像ということを考えますと、教員の三十数年にわたる職能成長全体のイメージが持てるような育成指標でなければならないと思いますので、育成指標そのものも初任段階、ミドル段階、管理職の段階等、全体をイメージした上での育成指標の全体像を出せることが必要ではないかと思うからです。
 2つ目は現職研修に関してです。今後の現職研修を考えますと、アクティブ・ラーニング等を中心とした校内研修を主にしていくような体系をつくり上げていくことが重要ではないかと思うんですが、当然そこにはOJTの持っている限界を超えていく仕組みを入れ込む必要があるかと思います。そのときに、また後の話題にもなるのかと思いますが、教職大学院を活用するということを是非とも考えるべきではないかと思っています。せっかく全国にできる教職大学院がこれまでと同じ修士課程という同じ過ちを犯さないためにも、現職研修の中に積極的に結びつけていく方法を考えよと。高岡委員がいらっしゃいますが、既に教員研修センターと教職大学院との連携を視野に入れております。そういったことを考えますと、教員研修センター、教職大学院、そして各学校等が結びついた、それでなおかつ校内の研修を支えていく仕組みをつくり上げていくことができるんじゃないかという気がしております。
 以上、2点です。
【小原部会長】  安藤先生。
【安藤委員】  お願いします。中身とは直接違うかもしれませんけれども、文言についてです。先ほど秋田先生がおっしゃったこととも多少関連があるかと思いますが、特別支援学校に関しては1、2だけではなくて、全ての記述で「小・中・高など」と、「など」の中に入っているんだと理解してずっと見てきました。それはちょっとおかしいかなと。
 つまり82回で説明したように、特別支援教育については養成・採用・研修、全てにわたって、現代の教育課題に本当に対応できるのかという面で大きく改善が迫られていると思います。これから免許・採用のところでもちょっと意見を述べさせていただきたいと思いますけれども、学習指導要領の改訂に当たりましても、特別支援学校の学習指導要領の改訂にも大きくかかわってきます。全てにかかわってきますので、希望なんですけれども、1、2にかかわらず、今後、論点整理以降、全ての記述に当たって校種を挙げるときは、幼・小・中・高、特別支援学校というのも加えていただけたらうれしいと思います。それは特別支援学校を検討する、様々なところ全てにかかわってくると思います。
 つけ加えますと、二面からそれが必要だと思っていて、一面は、後で免許のときにも申しますけれども、ちょっときつい言い方をすると、無免許運転のまま指導していいのかという問題も含んでいて、それがなぜそうなってしまっているのかという様々な問題で、すぐに短期的な解決にはならないかもしれませんけれども、10年、20年を見通した先には必ず解決しなければならない専門性の問題というのがあります。
 2つ目は、一般性というか、普遍性というかわかりませんけれども、先ほど平本委員がおっしゃったように、今、通常の学級の中に、つまり小・中あるいは高校に及んでも、大学に及んでも特別支援の視点というのがとても重要なことになっていまして、そこに対する専門性だけではなく、一般性みたいなところからも特別支援学校の改革が必要ですので、文言を挙げるときには特別支援学校という言葉も、ちょっと長くて恐縮なんですけれども、小・中・高の後に特支だけでも構いませんので、つけ加えていただけたら有り難いので、お願いをいたします。
【小原部会長】  若江委員、お願いします。
【若江委員】  ありがとうございます。2点について申し上げますが、まず前提として、今回議論されているのは社会の変化に伴って教育をどう変えていくかということでございますので、本部会でいろいろ勉強させていただきましたところ、様々に考えられている要素、指導要領の改訂であるとか学習手法についてなど、全てが必要なことばかりなので、教員育成の指標、ルーブリックづくりのところに、様々な要素をうまくつなぎ合わせて、そのことが理解できるような視点を確実に盛り込んでいただければと思っております。なぜならば、極端な言い方ですけれども、どんどんいろんな教育の中身が変わっていっても、現職の先生方、例えば教育課程が変わって10年後にようやくそのことを理解しているというような、1周おくれのような状況があるかと思うのです。ですので、そういう理解のロス、時間のロス、機会のロスを防止するためによりクリアなルーブリックをつくり、そのルーブリックが目標であり、かつルーブリックの基本である途中チェックにもなり、評価にもなるというシンプルなものを国レベルで策定するべきだと思っております。
 それと、現職研修につきましては、既に先生方からいろいろな御意見を頂いておりますので、とにかく断片的なものではなく、横断的・体系的なものであるべきということと、そこには校種とか立場の違いということがいろいろと組み合わされてくるべきなんでしょうから、是非社会教育の視点や機能をうまく組み込むべきだと思います。今まで学校教育は学校教育の研修、社会教育は社会教育の研修みたいなことで分かれていることが多いように感じておりましたので、是非ここでそういう融合の在り方についてもきちんと組み込んでいただければと思います。
【小原部会長】  岸田先生。
【岸田委員】  ありがとうございます。私は現職研修の、特に10年研修について少しお話ししておきたいと思っています。
 ここで10年研については免許更新講習との関係の整理というふうに書かれていますけれども、これは是非ともこの際整理をしていただきたい。そのためには、私は正直に言うと、10年研という名称そのものを変えた方がいいと思っています。なぜかというと、14年答申の残滓(ざんし)のようなものをまだずっと抱え持ってきていますので、この際、それを一掃するという意味からしても名称を変えた方がいい。と同時に、免許更新講習のねらいとしている10年後に必要となってきている新しい知見を身につけるという文脈と全く同列にある10年研はと基本的には思っていますので、違う文脈をどうつくっていくかということが大事かと思います。
 そのときに1つの例として、今、教員にとって必要な資質として、多様な専門性の基礎的な知識が最も大事だと思っています。いろんな教育課題がありますから、様々な教育課題について専門性を持つということは大事なんですが、1人の教員がいろんな教育課題についてすべてにわたって極めて高い専門性を持つというのは無理な状況にあります。
 そういう意味からすると、10年研をやる時期からある1つの分野、例えば医師でいくと、消化器内科とか循環器内科というふうに専門に分かれていくように、基本的な専門性を持ちながらも、ある種1つの飛び抜けたというか、特化した専門性を1人の教員が持っていく。そして、そういう様々な飛び抜けた専門性を持った教員が集まって、学校の中で1つの組織として機能していく。そういう姿を目指していかないといけないと思っているんです。
 そのときに10年研の時期というのは、そういう専門性が分化していく、専門性を高めていく極めていい時期だと思っていまして、1つの例ですけれども、例えばそういう新たな文脈を10年研修の中に織り込みながら、これをこの際考えていただきたいと思っています。
【小原部会長】  永田先生、お願いします。
【永田委員】  永田でございます。特に2番の現職研修について2点あります。1つは現職研修についてですが、先ほど若干話題になっていましたように校内研修、特に高等学校段階の問題です。私は教職大学院に主に勤務しておりますけれども、教職大学院は小・中・高のそれぞれ学校籍の人がまじっていて、だから歴然としてわかるんですが、高校籍の先生が特に関心を持たれるのは校内研修ができていないと言う問題です。
 先ほど特別支援にかかわる配慮に関する研修などが必要なのではないかということですが、昨年度研究した、ある院生の結果によりますと、通常の高校でやっているのは大体2割だという感じだったんです。あるいは情報教育とかEFTの教育、特に情報教育は高校1年生は9割スマートフォンを持っているわけですから、そのようなところは先手を打って出ていかないといけないわけですが、それが特に希薄になっている部分はないだろうか。自分の教科さえやればということで、横断的な課題に目が向いていない。したがって、そのようなところで、国レベルの研修をやっていくことも重要ですが、指針を示して後押しをしていくところが特に大事なのかなというのが1つです。
 そして、小・中学校段階では、アクティブ・ラーニングの質の問題がこれから重要になってくると思います。なぜかというと、特に小学校段階の教員が口にするのは、「今までもやってきていますよね」という声なんです。しかし、本当に能動的な学習に本当になっているのか。例えば、活動的な表現活動をやったり、大きなセットをつくったりして条件を整えはするけれども、その内容が本当にアクティブな質になっているかどうかということを考えると、不十分なところもあるのかもしれない。私が特に関心を持っている道徳教育でも、子供を活動させるけれども、子供は問題追究をしていないという視点を特に課題に感じてきていますので、そのような質の問題を改善していくためにも指針・指標が大事になってくるのかと思います。
【小原部会長】  堀竹先生。
【堀竹委員】  ありがとうございます。現場を預かっておりました校長という立場から1点お話を申し上げたいと思います。
 現職研修の充実ということで様々な御意見を頂いておりますが、先ほどもお話がありましたけれども、外部の行政機関を中心とした研修のほかに教員の職能的な成長を考えたとき、校内研修の充実ということとのバランスをどうとっていくかということについて考えていかないと、結局、10年経験者研修にしてみても話を聞いて帰ってくるだけ。それが実践になかなか結びついていかないために、組織としての指導力の向上になかなか結びつかないという問題点がある。そういった意味で、是非校内研修の充実ということと現職研修のバランスという視点も加えていただけると大変有り難いと思っております。
 それからもう一つは、既にいろんな調査で言われておりますが、教員の多忙化ということが言われております。授業になかなか専念できない、今、学校の中は様々な生活指導上の問題とか、対応しなくてはいけない状況があります。そうした中で使える時間というのは限られており、その時間の配分をうまく考えていかないと、結局教員が疲弊することにつながります。限られた時間の配分という視点でこの研修の体系も考えていくことを、是非加えていただければ大変有り難いと思っております。
 ありがとうございました。
【小原部会長】  それでは、次の採用の改善と養成の改善についてに移りたいと思います。
 高岡先生、渋谷先生、安藤先生、秋田先生、出口先生、平本先生、北條先生、若江委員、松岡先生と酒井先生、北神先生、安部先生。それでは、高岡先生からお願いします。
【高岡委員】  ありがとうございます。後半の話に養成の問題や免許制度が問題になっているという、この議論の構造自体を私は今期の養成部会の特徴的な事柄ではないかと思って、あえて改めて議論の方向について賛成をいたします。
 ただ、かがみの1枚目、議論すべき事項の真ん中あたりに出てくるんですが、免許制度改革については、指導要領の改訂が決定しなければ議論しにくいという認識をお示しなんですけれども、指導要領と免許法というものを同レベルで考えて、新しい指導要領の方向性というものが決まってきたら免許法も変わるんだ、即座に変わらなければいけないという議論には私は必ずしもくみしません。
 4番の養成の問題と5番の免許制度の改善について何点か意見を申し上げたいと思います。
 まず、養成段階のことについてですが、教員養成の大学における養成段階というのは教員としての基礎力、基礎はしっかり身につけている。そういう意味での基礎力というふうに位置づける時代が来ているのではないかと思います。
 今、話題になっていることは、1つは新しい教育課題について養成段階でもっとやらなければいけないことがあるという増幅の部分ですね。と同時に、それをますます教職課程で増幅させていくことが本当に可能なのかどうか、あるいはそうすること自体がいいのかという議論が十分できていない。私は決してそれを予定調和的に整理してしまおうと思っているわけではありませんけれども、基礎力の育成というふうに考えたときに、今の免許法というのは全てを2単位で切り取って、あれとこれとこれをみんな持ってきなさいと。単位修得ということが重視されるわけですけれども、もっと大学独自の取り組み、あるいは特色を出すということを奨励する方向で、うちの大学ではこんな基礎力を持った教員をちゃんと育てるんだ。そこの弾力化を図っていく、その弾力化された構造の中に新しい課題というのを大学独自に放り込んでいけるような世界、これが必要なんじゃないかと思います。
 その意味で新しい教育課題を積極的に取り入れるという一方の増幅の側面と、スリム化という別の側面とをうまくマッチングできるような精選という観点が、免許法そのものを考えていくときの大きな論点になっていくんじゃないだろうかと思います。
 それから、アクティブ・ラーニングのことはここで出てくる研修と同様、アクティブ・ラーニング等、新たな課題だという説明になっているんですけれども、大学にとってはアクティブ・ラーニングというのは大学教育全体の改善の方向性である。そういう論点でいうと、教職課程がそれについていっていないんだという問題性の指摘が大事だろうと思います。
 アクティブ・ラーニングという新しい科目が出てくるのではなくて、教員養成課程の課程教育そのものがアクティブ・ラーニング化しなければいけない。この論点をどこまで追求できるかということだろうと思います。そして、そのことをちゃんとやっているかどうかということを、入り口管理の課程の認定では間に合わない。出口管理、つまり認証ということをしっかりつくっていく世界が大事なのではないだろうかと思います。
【小原部会長】  渋谷先生。
【渋谷委員】  今御発言の高岡先生と私は、ずっとこの7年間、課程認定委員会の方で御一緒に仕事をさせていただいておりましたので、今の高岡先生の発言には非常に共感するところがあるんですが、私から大きく2つ、養成の改善について発言させていただきます。3番目丸ポツのところです。そこに6つ教職課程の質保証ということで列挙されていますが、これはなかなか巧みなまとめ方だと思いました。
 その中から大きく2つ、私、発言というか、論点を示させていただきたいんですが、丸1、これは皆様方どこまで御理解いただいているか分からないんですが、特に開放制のもとで教員養成課程を持っている大学に関しては、教職課程全体を束ねる大学のトップでの組織ということが非常に重要になります。ここが疎(おろそ)かですと、ほとんど2人か3人の教職専門の先生方にお任せという感じになりまして、1年生で300人ぐらい教職課程に手を挙げるんだけれども、どんどん減って、最後、免許状を取るのが30人、先生に実際なる人はその中でゼロか1という状況が見えます。何しろ全国で800ほど教職課程を持っている大学がございますから、そういう意味でここは私どももこの数年努力してきたところであるんですが、是非この段階で、平成18年の文章の中にちゃんとあるんですけれども、これをもう一歩進めた形で示していただければと思うんです。
 そのことが丸2の教職課程の評価、あるいは認証制度のところに直結すると思うんです。認可だけで、あとはずっと永遠にその課程を持っていられるということ自身、非常におかしい話で、大学自体も5年ごととか10年ごとに認証評価はありますから,5年ごととか、認証評価制度をつくっていくように私も主張したいと思います。
 その統括する組織、あるいは評価の問題と丸3とは関係していると思うんです。だから、教職専門の先生だけじゃなくて、教職課程全体のどこかを担っている先生方皆さんが教員養成ということに関して自覚を持っていろんな認識も、あるいはFDも繰り返しながら資質向上していく。これはここの教員養成部会の中でも何人かの先生が、教員を養成する大学の先生の資質はどうなんですかという御指摘がこれまでございましたので、そこと関係する話だと思います。
 大きく2番目は丸4に関係するのですけれども、教科専門のところでございますが、不易流行という言葉が時々使われまして、変わらない部分が不易で、変わる部分が流行(はやり)ということで使われているんですが、ちょっと余分なことを言いますと、芭蕉(ばしょう)がもともと使っていた言葉遣いからするとちょっと誤解があるようですけれども、それは置きまして、通常の理解でいきますと、教育というのは非常に矛盾した二面性を持っているというのが私の持論というか、皆さんもそう思われていると思うんですが、一方で人間性の形成というのは、どんな時代にもどんな社会にも必要になってくるはずだと思うんです。生まれてきた子供は1回きりの人生を送るわけですから、それが実り豊かな人生を送られるようにということで。
 ところが、他方で時代と社会によって経済状況も変わりますし、国の制度も変わりますから、そういう流行(りゅうこう)というんですか、その時々の状況に合わせた教育もしなきゃいけない。この二つはものすごく矛盾しているんですけれども、この矛盾している不易の部分と流行(りゅうこう)の部分とをきちっとブリッジするという意味で、この教科専門というのは非常に重要になってくると思うんです。その意味でここは掲げられているので、私は非常に安心しているんですけれども、皆さんにも御注目、御理解いただければと常々思っております。以上でこざいます。
【小原部会長】  秋田先生。
【秋田委員】  ありがとうございます。まず、採用の改善についてですけれども、教員採用試験の共同実施のための調査研究を行うことはとても重要なことだと考えております。そのときにこれからの育成指標や、グローバル化に対応した教員の専門性をどう考えるのかという議論と、この試験の在り方というところを密接に関連づけて是非検討していただきたいと考えております。
 1つ目の丸の方ですけれども、教師塾などでそれをすり合わせ、卒業免許要件で単位認定してはどうかということに関しては、私は大変慎重な立場にあります。開放制の原則でありまして、多様な幼・小・中・高を大学が養成している中で、こうしたものが特定の教員養成大学のやりやすいところが単位を認定されていくことはどうなんだろうかというところと、あと先ほど高岡委員も言われましたが、即戦力を求めていくことが今現場で求められていることは重々わかるんですが、学び続けて一生涯勤めていくための大学というのは高度な教養という部分、教職教養を培っていくということを重視すべきであり、その場合にこうした教師塾というものが行われることに反対ではありませんが、これを単位認定していくことを余り推進し過ぎると幅を狭めていく危険性はないのかというところを感じております。
 同様なところが4番ですけれども、養成の改善におきましても学校インターンシップを教職課程に位置づけてはどうかということでございますけれども、これが単位化されることによって、今は独自の大学のやり方で行われているインターンシップであるからこそ、その地域との関係ができて、有効に機能しているものが、国でこれを単位化するという形で教職課程に位置づいていくことが、真の意味での良質な経験を保障するのかというところについては、ちょっと慎重な議論が必要なのではないかと思っております。
 特に開放制の大学で総合大学のような、私どもの大学もそうですけれども、そうしたところの学生は専門的な教科の高度な知識を逆に身につけて、そして中学や高校の教員として育っていきます。それを考えたときに、先ほど高岡先生も言われましたが、養成課程で何を求めていくのかというところをもう一度きちっと議論しないと、即戦力というところだけに力点がいくことはないのだろうかという危惧を持っております。
 ただ一方で、先ほどから言われている質保証としての教職課程を統括するような組織というものを、教職課程を持っている大学が全てこうしたものを学内、あるいは大学規模によっては地域単位で束ねて議論していくという方法は、極めて重要なのではないかと考えております。
 また、丸3にある教職課程担当教員の資質能力の向上を図るときに最も大事なのは、教科専門については、かなり教職課程の先生たちは教職専門も教科専門もそれぞれ力量はあると思うんですけれども、目の前の生徒の実態であったり、そういうものについて現在の状況の認識が児童生徒理解であったり、そうしたところが一番弱いのではないかと感じております。アクティブ・ラーニングというときにも手法だけではなく、目の前の生徒がより深い理解に至るために何が大事かということを考えて、適切な方法をとっていくということが求められるわけで、そのような観点を大事にしていただくことが必要ではないか。質保証のときの陰に隠れている丸3の資質能力向上のときに、どういう能力に最も力点を置いて向上していくのかというところについて、丁寧な御議論をお願いしたいと思います。
 以上です。
【小原部会長】  出口先生。
【出口委員】  出口でございます。まず、私は3番目の採用の改善に関して教師塾の件について、ちょっと意見を言わせていただきます。
 卒業免許要件へ向けての単位認定に関しましては、ただいま秋田委員から話がありましたが、私も同様に考えます。それから、教師塾の場合に学生が配属される学校があるわけですが、配属先の学校の指導方針が、学生レベルと言っていいかどうか、非常にばらつきがあるような気がします。教師塾に行って伸びる学生、それほど伸びない学生というのがいまして、教師塾で担当される学校等は教職大学院とのいろんな密接な関係を持っていただきたいと考えています。
 それから、大学の授業とのすり合わせというところは、実際、非常に苦労しております。特に実験系の自然科学系の学生等が教師塾に行った場合に、教師塾の日程と大学の日程というのがうまく同調しないということで、どちらかが犠牲になってしまうという現状もあるということを皆様方に知っていただきたいと思います。
 それから、教師塾ができたことで、教員養成大学、学部の教員にとっては当初これは非常に反対がありました。自分たちの領域を侵されるのではないかと。しかし、自分たちの領域を侵される原因は自分たちがつくってきたという反省もありました。これができたおかげで教員の意識はかなり変わってきたのではないかと考えております。
 それから、4番の養成の改善についてというところですが、ここで研修と同様、アクティブ・ラーニング等ということを書いて、国レベルの指針に反映してはどうかと。これは全く賛成です。アクティブ・ラーニングを考えたとき連想するのは、IB教育プログラムなんです。それに似たような理念を持っている。IBはなぜやりやすいかというと、大枠があるんです、指針が。そこは自由度が高いですけど。そういうものを設けないと、先生方、アクティブ・ラーニングをやってください、あるいは大学教員にアクティブ・ラーニングをやってくださいと言っても、先ほどどなたかからありましたが、実際には非常にほど遠いものが散見されるという現状があります。ただグループを組んでディスカッションをすれば、これはアクティブ・ラーニングというような風潮が今あるのではないかと思っております。
 それから、最後、3点目、教職課程の評価の推進というのがありました。これは全くそうだと思います。これは教員養成ということ、質の保証を考えると、これは是非やっていただきたい。それで、学芸大学では日本型アクレディテーションという評価システムをつくっております。これは是非活用していただければと思います。様々な領域において評価項目をつくって評価しております。これについてはこれまでに私立大学、国立大学、国立大学でいうと岡山大学、私立大学では玉川大学にやっていただきましたけれども、そういうものを是非広げていきたいと考えています。
 以上、手短ですが、私の意見を申し上げました。
【小原部会長】  平本委員。
【平本委員】  まず1点目、教師塾ですが、実は私は教師塾を運営する役割を担っておりましたので、具体的なところも含めてお話をさせていただきます。
 まず、今お話があったことなんですけれども、実は教師塾を実際に運営していて、そこに参加できる学生さんは一定の条件が必要になってきます。具体的に言いますと、例えば横浜市の例を述べさせていただくと、土曜日に参加できるかどうかということになります。そうすると、今お話がありましたけれども、理数系の実験を伴うことを学んでいらっしゃる学生さんは希望があっても参加できない。希望はないのかというと、そういう専門性を持たれている大学にお邪魔していろいろ御相談をすると、希望はあるけれども、参加できないでいるという学生さんがたくさんいるということもわかっています。
 そういう中で曜日の設定そのものも含めて、今、いろんな工夫をしてきているというのが現実の状況です。具体的に言うと、日曜日も想定に入れながら動いてきているということです。ただ、我々が同時に考えているのは、学生さんの生活のリズムを考えたときに、必要ではあるけれども、1週間の生活を考えると、教員になるために過度の負荷がかかり過ぎているのではないかということも同時に考えながらやっていく必要があるだろうと。それは間違いなく効果はありますけれども、そういう視点、もっと広い視野に立った人材育成ということを考えると、そういう点もしっかりと視野に入れて工夫していく必要があると思います。
 そういう観点からいきますと、先ほど単位認定のお話がございました。様々な大学の皆様といろいろお話をさせていただくと、学生の過度な負担を避けるためには単位認定ということも一つの手だてとして検討する必要があるのではないかというお考えをお持ちです。共通化できるところは共通化して、そして負担をかけずに今求められている力を磨くことはできないかどうかということを検討しているのが、実際のところでございます。
 一番大事なのは、教員養成をされている大学の皆様の取組と、各都市、都道府県等で行っている教師塾について、そもそもの役割分担をどのように考えるのか。トータルでしっかり視野に入れながら考えるときが来ているのではないかと感じているところです。
 2番目ですけれども、学校インターンシップに関しまして申し上げますと、学校現場の今の教員はかなり高いレベルの専門性を必要としています。これは間違いないと思います。そういう専門性を求められているほかの職種を考えたときに、インターンシップにつながるような取組がなしに業務についていることについて考えてみるときが来ているのではないかと感じています。是非そういうことも視野に入れながら、このインターンシップを考える必要があるかと感じております。
 最後になりますが、先ほどお話がございましたが、教職課程の取組に関して評価をされている取組は非常にすばらしいと感じまして、いろんな資料を拝見いたしました。そこに共通していたのは、学校現場をしっかりと視野に入れた取組が、すぐれた取組として随所に見ることができました。教職課程に関してはしっかりとした評価がないと、教育の質を保証していくことは非常に難しいのではないかと同時に感じております。
 以上でございます。
【小原部会長】  松岡委員、お願いします。
【松岡委員】  ありがとうございます。私は採用の改善について、今、平本委員からもお話のありました教師塾について意見を述べさせていただきます。
 私も以前、東京都の東京教師養成塾というものを所管しておりまして、現在は学生をそういうところにお願いしているという両方の立場を経験したわけですけれども、基本的にはこの制度はかなり成果を上げているという認識を持っています。教師塾に送る学生そのものは大学学内でも一定程度の選考をしておりますので、それなりの意欲がある者が行っておりますので、一定の成果を上げて当然かなとも思っているところでありますけれども、単位認定につきましては私は賛成の立場をとっております。
 教師塾に関して1つ課題としましては、ややもすると、本来、大学が担うべき教員養成を自治体といいますか、教育委員会に丸投げしてしまう傾向はどうしても否めません。東京都におきましても大学との協議会を開催して連携を図っているところでありましたけれども、この制度を推進するに当たっては、教育委員会、自治体と大学との一層の連携強化を図っていく必要があるだろうと考えています。
 それから、採用人数が一定規模ある大都市部においては、この教師塾というシステムはよく機能すると思いますが、一方、採用人数が少ない地域等々においては、こういうものを促進していく上ではそれなりの検討が必要かなと思います。要するに学内選考イコール採用選考という構図にもなりかねない。そのあたりの課題があるかなと。そんな感想を持っているところでございます。
 以上です。
【小原部会長】  北條先生。
【北條委員】  1ページ目のところに、小原先生もアクティブ・ラーニングの理念の浸透などは課題だというふうにお書きいただいているわけであります。先ほどの現職研修の議論でも10年おくれとか、10周おくれとか、いろいろ現場のお話も出ました。ただ、私はそもそもOECD先進諸国の教育改革の流れからいくと、既に現時点で10周おくれになっているのではないかという危機感は持っております。
 最近、教員養成校の評価の会議に出席いたしました折に、アクティブ・ラーニングという言葉が報告書の中にいっぱい出てくるんです。それで黙っていればいいんですけれども、具体的にはどういうふうに変わったんですか、あるいは変えるんですかと伺うと、担当の方はお答えになれなくなっちゃうんです。 そんな学校が全てではなくて、多くはちゃんと受けとめてやっていらっしゃるのかもしれないですけれども、実感としてはアクティブ・ラーニングというものを国の指針に位置づけることは、我が国の教育の形を相当根本的に改革していくことだと思うんです。
 ところが、養成校の中には全体としては国はどこまで本気なのか、あるいはもっとはっきり言っちゃえば、文部科学省はどこまで本気なんだという思いは結構あるんじゃないかと思わざるを得ないところがあります。今のままやっておいて別段問題ないんじゃないか、あるいは今だってアクティブ・ラーニングをやっているよという議論にくるっとすりかわってしまうことがあるんじゃないか。これを本格的に国の指針にも位置づけようということであれば、アクティブ・ラーニングという言葉で位置づけるのであれば、小原先生が1ページ目にお書きいただきましたように、理念の浸透ということについて相当な努力をこれからしていく必要があるんじゃないかと思っております。
 それから、学校インターンシップについてはいろんな御議論があると思いますが、教育実習との関係もございますし、私自身はいろいろな学校、いろいろな地域で、いろいろないい実践が行われているということは承知しております。もう少し時間をかける方がよろしいのではないかと私自身は感じております。
 以上です。
【小原部会長】  ここでまだ発言されてないお三方がいらっしゃるので、その方を優先させていただきたいと思います。
 まず、安部先生。
【安部委員】  ありがとうございます。今、話題になっておりますインターンシップのことですけれども、このインターンシップは大学等の教員養成課程の中でもちろん基礎科目や教職教養科目、専門教科の内容や方法についての教育実習をした上での、実習に加えてインターンシップの必要性について考えます。今、高等教育機関の中での職業教育の在り方に関する議論もなされているところでございますけれども、教員は日本の大きな専門職集団であるということを考えると、その集団の社会との関わりを強める上でも大学での養成の中で現場との連携というのがとても大事なような気がします。実習期間だけではなくて、職業教育の中でよく言われておりますインターンシップ、更にすすめてコーオプ教育や、地域と結びつくサービスラーニングなどを教育課程の中に取り入れていく必要があるのではないかと思います。
 私は短期大学で幼稚園教諭の養成をしております。短期大学は2年課程での2種免許を授与する機関ですが、更に専攻科が学位授与機構の認定を受けまして、1種免を取得する課程を持っております。その特徴的なことを申し上げますと、今、幼稚園でも預かり保育で、4時間保育に加えて、かなり朝早くから保育を開始しています。学生は幼稚園で午前中又は14時までインターンシップをして、それから大学へ行き学校が14時50分から2コマの授業で62単位2年間取得して、それをもって専攻科の修了と1種免を取得します。インターンシップを2年通年やって、それもペイドインターンシップです。インターンシップでの学生の経験値を学士論文等に統合する仕組みの養成教育をやっているわけです。特に幼稚園教員養成課程では、現場で一人一人の子供を理解する力を育む仕組みをつくることも必要ではないかと思っております。
 また、教員養成に関しましては先ほどから開放制という言葉も出ておりますけれども、教職課程を評価する際に育成指標に合致した一律的な基準というミニマムスタンダードと並んで、特色ある養成課程というものを評価する評価の推進というのをなすべきだと思います。
 またインターンシップのことに戻りますと、インターンシップ等をだれが指導するのか、大学等の養成課程において実務家教員はたくさん供給できないということを考えますと、5番の話題と関係しますが、教えてみたいという方々には大学で教育や子供のことに関する科目を履修していただいて、特別免許状なり臨時免許状を出すことによって、多様な人材を学校に入れて風通しのよい教員組織にしていく試みも必要ではないかと思っております。
 以上です。
【小原部会長】  福田先生。
【福田委員】  練馬区立光が丘春の風小学校の校長という立場で、養成について少しお話をさせていただきます。
 例えば今年度、本校では教育実習生を3名受けております。1人は東京教師養成塾の特別教育実習生で、あと2名が従来どおりの教育実習生という形です。それとは別に期限つき教員といって仮採用といいますか1年間限定という教員がいます。また学級経営研修生ということで、退職した新人育成教員がついて2人担任制という形のものを前任校で経験したりしております。つまり、現場では様々な形で、自治体が工夫した形での教員の養成を担っているのが現実だと思います。そこに国が何らかの形で、それを統合する形で乗り出してきてくださるのであれば、地域格差とか、指針が一本化するとか、そういう点では学校現場は対応しやすくなると私は受けとめておりますので、是非推進していくのがよいと思っています。
 ただ、その際、御配慮いただきたいことが2つあります。
 1つは、現場にとってのメリットといいますか、育成される者や育成する者を定数の中で抱えることの難しさがあるので、定数外で2人ないし3人なりがきちんと配置されるのであれば、それなりに学校の中に位置づけて、教員も養成に協力していくことが可能になっていくと思います。ですから、既存のいろいろな実習や育成の制度との融合を図るのか、どちらが優先であるのか、又はどうすみ分けるのか、二本立てを避ける形できちんと、先ほどどなたかが全体の中での位置づけの見直しが必要だというお話もされていましたけれども、ここでもそういう御配慮をいただけると有り難いと思います。
 それから、先日、一般の教育実習生が終わったので、大学における指導担当の教授の方が御挨拶に見えました。彼はフレーベルの専門家だそうなんです。「学生さんはフレーベルの講義への反応はどうですか」とお聞きしたら、「全然反応が悪いですね」おっしゃっていて、「ああ、そうですか」と。自分もそうだったかなとか思うのですけれども。片やその方は国立の教職大学院において勤務なさった御経験もあって、「現職を経験されて戻ってきた先生方の反応のよさに驚きます」とおっしゃっていたのです。ですから、今の時代、これからの時代に現場と行政と大学とが連携して教員を養成していくことは必然だと思っていますけれども、現場に入った後の教員が現場を経験したことを踏まえて、フレーベルでもペスタロッチでも全部そうなんですけれども、学び直していくことが教育の質を高める一つの有効なことになると思うので、併せて考えていただけると有り難いと思っています。
 以上です。
【小原部会長】  中西委員。
【中西委員】  2点ほど申し上げたいと思います。
 1つは、養成の改善の教職課程を統括する組織、あるいは教職課程の評価に関する部分です。統括組織を実質的に大学全体のものとして動かすということは今までも言われてはきているんですけれども、なかなかそうなってないということも先ほど来どなたかの御発言にもございました。
 そこで、教職課程の実態の情報公開というか、開示というか、そこをもう少し進めていただけないものかと思います。認証評価を検討されるということも大事だと思いますし、その前に課程認定のアフターケアの情報、これは教員としての採用実績も含めての話ですけれども、私は、今、小学校の教員養成課程を持っているところはどれぐらいあるんですかという質問を文科省にしたときに、古い数字しかないんです。要するにこれは課程認定を受けて、その後どうなっているかというのを完全に把握し切れてない。文科省自身が情報を把握されてないという状況もあるようですし、その辺の情報開示という点を御検討いただけないかと思います。
 もう1点は全体にかかわることで、先ほど来アクティブ・ラーニングとか研修の充実とか、いろんなことが言われていますけれども、先立つ部分のお話です。先立つものがなければ絵にかいた餅になってしまいますので、財務省の教員削減計画のお話、水面下の部分も当然あろうかと思うんですけれども、ホームページで反論されている中で、この場で全く報告がないというのもちょっと不自然な気がしますので、次回以降その辺も検討いただければと思います。
 以上です。
【小原部会長】  若江委員、お願いします。
【若江委員】  ありがとうございます。養成の改善についてです。私は民間の立場ですので、少し感覚的な意見になってしまうかもしれませんが、御容赦ください。
 いろいろ委員の先生方のお話をお聞きしておりまして、高岡委員の基礎力というキーワードでちょっと自分なりに考えてみたところ、状況に合わせて必要な能力とか資質を見つけていく能力が基礎力なんじゃないかという気がしました。それを養うためには多分プロジェクト型学習であるとか、アクティブ・ラーニングという手法を使わなければ、経験に基づいて力をつけていかなければならないということが、どうもはっきりしているなという気がいたしました。
 そのときにインターンシップのお話が出てきたんですけれども、大体、今学校現場でインターンシップというと、基礎力をつけてから現場に出て、それをどう使っていくのかを体験しましょうみたいなことなんですが、それはある意味ちょっと逆で、ちょっと荒っぽい言い方ですけれども、1年生のうちにもっともっと現場に出てみて、現場ってこんなことなんだということを知って、先ほどの福田先生のフレーベルの例にもあるように、現場がこうなんだから今学んでいく、秋田先生のお話にあったような教職教養がどうつながっていくのかみたいな実感が学生に芽生えてくるのではないかという気がいたしました。
 そうしたときに、3番にあります教職課程担当教員の資質能力の向上が大きく問題になってくるんでしょうけれども、秋田先生のお話にもありましたように、こういった先生方が子供、学校の実態をベースにした学びになかなかつながっていないということだとするならば、ここを抜本的に変えることによって現職で教員養成を担当している教員の頭をマインドセットすることも、ちょっと荒っぽいやり方で必要ではないかという気がしました。
 ただ、先生方だけにやっていただくのではなくて、教師塾であるとか現場の学校への受入れとか、そこは企業も含めてだと思うんですけれども、教育委員会とか学校だけではなくて、もっともっと社会の人たちがうまく連携をしながら、そういう体制で教職課程を担当する教員の、逆に言うと支援もできるのではないかと感じました。
 以上です。
【小原部会長】  酒井委員、お願いします。
【酒井委員】  ありがとうございます。3点申し上げさせていただきたいと思います。
 まず、ちょっと余談みたいな話なんですが、先ほどアクティブ・ラーニングはIBのカリキュラムが1つモデルではないかというお話が出まして、私も国際バカロレアのプログラム、そこでの試験内容が1つイメージとしてございまして、それを意識したときに採用と養成がどうあるべきかという観点は非常に大事だと思っております。
 その観点で、まず採用の改善について、採用試験の内容がそれにキャッチアップしていかなければいけないということがございまして、それはまさに調査研究というところで1つ大きな課題ではないかと思います。これが1点です。
 それから、2点目ですが、養成の改善についてというところで、アクティブ・ラーニングということを意識した際に、私は教職科目の担当で、その部分を意識することももちろん大事だと思っておりますが、コアは教科専門のところだと考えております。今回の学習指導要領の改訂もこうした新しい流れを踏まえて、今後の各科目の在り方に関するイメージというのがございますが、それが各教科の専門の先生方に共有されていませんと、例えば歴史の先生で、今頂いた資料2の33枚目を見ておりますが、歴史科目の今後の在り方について、新科目のイメージで、自国のこと、グローバルなことが影響しあったり、つながったりする歴史の諸相を学ぶ科目ということが、大学における歴史の科目の中でそうした観点でしっかり学習がなされませんと教員は育たないという問題がございます。ですから、実はそこが非常に大事ではないかと思っております。
 最後に3点目ですが、こうした養成の中で、一方で、ルーブリックということもございますが、質保証をするということはもちろん大事なんですけれども、その質保証の在り方はそれぞれの大学の特色を生かした形の質保証ということが大事だと思っておりまして、それが多様な教員の養成ということにつながる。そうしますと、これも前、申し上げましたが、大学の自律性を確保しつつ、質保証、ルーブリックという課題に取り組むという在り方についての検討が一方で必要ではないかと思います。
 以上です。
【小原部会長】  最後、岸田先生、お願いします。
【岸田委員】  ありがとうございます。養成の段階のことについて、高岡委員、秋田委員もおっしゃったことと重なるんですけれども、大事なことだと思うので1点だけ。
 養成に関しては、つけたい力の明確化と重点化というのは大事だと思っていて、これまでの議論の中でもそれは相当積み重ねてきたんじゃないかと思っているんです。その基本的な考え方である重点化という枠の中に、1から6にあるような質保証のための様々な内容のことが置かれていく。そしてその具体的なものとしてアクティブ・ラーニングがあるという。いわゆる階層化をきちっとここの場合はしないといけないと思っていて、そういう意味でここの部分は並列ではなくて、まず重点化というのがあって、これこれこうした内容のものがそこに入るというようにする必要があると思います。
【小原部会長】  それでは、まだ意見がございましたら、事務局の方にメール、あるいはファックス等で御連絡いただければと思います。
 残り15分になりましたけれども、最後の5番、6番、免許制度の改善及びその他ということでもし意見がございましたら、お願いします。
 藤井委員、福田委員、松木委員、無藤先生、出口先生、高岡先生、牛渡先生、安藤先生。申し訳ございません。時間が迫っていますので、ポイントでお願いしたいと思います。まず、藤井先生。
【藤井委員】  ありがとうございます。今回の大きな枠組みの変更の中で、是非教職大学院の位置づけを抜本的に見直していただきたいと思っています。是非前面に押し出していただきたい。6のその他ではなくて、例えば前の現職研修の中で中核的な役割なのだという位置づけが望ましいと思います。
 その場合、なぜそうなるかというのは、当然ここに書いてあるように、教員の高度専門職を目指す流れなのであるからということです。ただ、そのときに現在の制度のままでは当然難しいわけでして、最大限活用するという中に新しい使い方、例えばここにありますような単位認定をする仕組み、それを1人の先生のキャリアトラックにおいて要所要所で教職大学院に通って単位を取得する。それを累積することである一定の数たまったときに、上級何とかという資格に結びつくような制度を是非今回考えていただきたいということです。
 先生方にとっては日ごろの授業実践の振り返りにプラスして、大学院に来てまた振り返りをする、教職大学院は理論と実践の往還をするということで成り立っている特徴がありますので、それを生かすことが必要かと思います。そして、そういうことが処遇にも生かされていくことが望ましいかと思っています。
 3つ目に書いてあることは、教職大学院に余り人が来ない時代の書き方で、そうではなくて、全員がキャリアアップしていく中で当然教職大学院に通っていく、それが処遇や自分の給料とかキャリア、上級の職に昇任していく際の一つの証明になるという全体的な位置づけを是非お願いできればと思います。
【小原部会長】  福田委員、お願いします。
【福田委員】  免許制度なんですけれども、ここに提示されたものには私の受けとめを超える何らかの意図がおありなんだろうと思うのですが、今、幼保小中連携、また高大接続とか、学校種を超える教育というものにすごく視点が当たっていると思います。でも、それはある意味、双方向だと私は受けとめているんです。
 今、私の属している自治体でも幼保小連携、それから小中連携というのをすごく推進しています。きのうも中学校との連携の活動が1つあったんですけれども、中学校は専門性はあるけれども、小学校の教員は指導法の研究等を進めていて、専門性を超える指導の効果を子供にもたらすということを目の当たりにしております。造詣の深い学者の方が小学生に真理を教えることが必ずしもできるかというとそうとは限りません。私は校種別の専門性が必要だというふうに考えています。
 ですから、活動範囲というところが1つ気になり、どういう活動範囲になるのかということを明確にする必要がある。又は小学校の教員が中学生の指導に有効な場合もあるし、私は幼稚園との連携も進めている中で、幼稚園の先生たちが子供たちの意欲を喚起するために、これほどの手法を使っているというところで学ばされることも多いです。ですから、上位概念、下位概念ということではなく、校種間の双方向性の中での活動範囲と、そして免許を保有している学校以外の校種にかかわるときに必要な資質は何であるかというところを明確にして対応していただければ、これはよい制度だと考えます。
【小原部会長】  松木委員。
【松木委員】  3点なんですが、簡潔に。
 1点目は、全ての現職の先生方が教職大学院に入れる仕組みにした方がいいと思っています。その意味でいくと、履修証明プログラムの活用は是非入れるべきだとも思いますが、更に言うと、やっぱり先生は学校で育つので、学校の中の校内研究が充実していくことが必要ですし、先生方同士の関係をつくり上げていくようなチーム、学校としての能力も非常に必要ではないかと思うんです。そう思ったときに、学校を基盤とした教師教育の体制に転換をしていく。特に教職大学院は、学校を支えられるかどうかというところで評価をしていくような仕組みになるべきではないかと思っています。
 2点目ですが、今年度、教職大学院に海外の教員が入学しました。教職大学院は入学できないんですが、県の方から特別免許状を出していただいて、現在、拠点校でインターンシップを行っています。英語で数学の授業をやっております。それは非常に効果があって、学校の中の先生方同士のグローバル化と同時に、子供たちにとっても数学に加えて英語も活用していくという状況が生まれてきています。海外の先生方が日本の中で学んでいける機会をつくり出していく。そのことでグローバル化も進みますし、PDと言われるような世界に対しての発信ということにもつながっていくんじゃないかと思っています。
 3つ目は免許制度についてですが、先ほど高岡委員さんの方からありましたように、学部関係に関しましては今詰め込み過ぎで、アップアップの状態であるように思います。基本的には最小限にとどめていきながら、私学、国立を含めて幅広く人材の発掘をするのが教員養成段階なんだという捉えの上で育成指標をつくり、少しずつ専門性をより明確にしていくような育成指標に対応した認証制度を整備しながら処遇改善も図っていくという仕組みに変えていき、ライセンスを余りいじくらずに、その上に認証制度をきちんと位置づけていくという形が望まれるのではないかと思っています。
【小原部会長】  無藤先生。
【無藤部会長代理】  その他の3つの点に賛成ですし、教職大学院がその中核を担うことも賛成なんですが、全国化をしていく段階、あるいは私は幼稚園教諭養成にかかわりもあるんですが、そういうことも念頭に置くと、1つは教職大学院以外の大学院の活用も考えた方がよろしいのではないか。履修証明プログラムなどは可能だと思います。
 もう一つは民間団体等の研修についても何らかの単位認定なり、履修の一部に組み入れるということも、その要件を十分検討するならば可能だと思いますので、その検討をお願いしたいと思います。
【小原部会長】  出口先生。
【出口委員】  先ほど松木委員の方からちょっと御意見があった、それとも重複しますので、その点は省きます。
 1点だけ。特別免許状の授与に関してですが、先ほど松木委員がおっしゃったように、英語で例えば数学ができるという、今後、日本では非常に必要になってくるところではないかと思います。この手続の簡素化というところは是非お願いしたい。ただし、これは簡単にしてくれということじゃなくて、手続の段階を簡素化していただきたいということです。
 それから、今後、小学校英語の教員、専門性を持った小学校教員の必要性、それから文科省でのIB的な学校を200校つくるといった場合に、英語での授業というものは非常に必要になってきますので、そういうところで特別免許状の簡素化ということについてはお願いしたい。
 それから、1つは資格ですね。この資格は余り絞り過ぎると、例えばここに博士号と書いてありますが、これが本当に必要かどうか。あれば望ましいぐらいで、私は別に博士号はなくても大丈夫かなと思っております。それは私も特別免許状で申請者の面接をやったときの印象から、非常に優秀な方がいっぱいいて、何でもっと早くこういうことができなかったのかという印象を持っていますので、その点、特に資格のところ、簡素化ということについてはお願いしたいと思っています。
【小原部会長】  高岡先生。
【高岡委員】  ありがとうございます。改めては申し上げませんけれども、我々養成部会は前回の諮問を受けて検討するということですけれども、そこにこれまでのパッケージを回していく教育改革の動きというものがあるわけですから、その点について説明できる範囲で少し御説明いただきたいと思います。
 それで、5番目、6番目についてです。まず、免許制度については2つあります。1つは、複数免持っているということは専門性の高度化には絶対つながらないだろうと。この認識はほぼ一致している。だから、単免ならいいのかという話ではもちろんありませんけれども、少なくとも言えることは、青田買い的に将来、小中一貫校の教員になってもらうんだから、最初から免許を持っているといいよねというので、それを採用条件につけるということをできるだけ行政的に抑制する方策をとらなければいけないんじゃないかと思います。
 それから、先ほど博士号の話がありましたけれども、私は極端に言うと、博士号を持っていれば、その分野の教員免許を無条件で出すぐらいのことをやってもいいんじゃないかという気がします。それは高校の先生というふうに限定的になってもいいと思うんですけれども、いろんな社会的なポスドクの問題などもあるところで、人材はそこに結構いるわけですけれども、そういう可能性を探っていけないか。
 それから、藤井先生がさっきおっしゃったような議論は、ちゃんと制度的に議論する場でやった方がいいと思います。モデル提示という機能、教員養成の最先端モデルをつくるのが教職大学院の役割だと言われた段階から、だから今25大学なわけですけれども、全県1校ということになっていくと、これは実質の養成組織になっていって、しかもそれはトップランナーということになります。
 教員でいうと、言葉はちょっとおかしいですが、エリート養成というのをちゃんとやっていこうという話ですから、そこにどんな機能を移していくのか、どんな機能を持たせるのかということは、設置段階の設置基準に基づいて今は新設校を見ておられるようですけれども、それだけでは足りないだろうという段階に既に来ている。教職大学院にある意味で寄りかかると言うと変ですけれども、これを中心にそこに期待を込めて教員の養成の高度化ということを考える、研修の高度化ということを考えるんだとすれば、そのものの在り方をもう1回再検討する必要がある。設置されて既に五、六年たっていますので、ここら辺で見直すことは必要だろうと。点検することは間違いなく必要だと思います。
 以上です。
【小原部会長】  牛渡先生。
【牛渡委員】  私は、その他の1行目に書いてありますように、教員養成を将来的に大学院を基礎資格とするという方向に持っていかないと、国際的な動向からはどんどんおくれていくと思っております。今、高岡委員からありましたように、その際、教職大学院を中心に考えられております。確かに教職の専門職化にとっては教職大学院がこれから核になると思いますけれども、全体の量的な問題、現在の教職大学院のカリキュラムにある問題から言いますと、ちょっと限定的ではないか。ですから、一般の大学院の教科に強い中高の教員、そこのところを視野に入れて、多様な高度化を考えていくべきだろうと思います。具体的に言えば、専修免許状の改革をあわせてやらないといけないんじゃないかと考えております。
 以上です。
【小原部会長】  最後になります安藤先生。
【安藤委員】  3と4とを絡めて、5の免許のことでお願いをいたします。
 私は結論を先に申し上げると、ほかの項目とは次元が違う話かもしれませんけれども、項目を追加していただけたらうれしいと思っています。その項目は特別支援学校教員、小中学校等の特別支援学級等担任の免許状の在り方について検討する必要があるという項目を増やしていただけたら大変有り難いと思います。82回のときに御説明しましたけれども、現在、特別支援学校の教員は免許保持率が70%台を推移しております。また、小中学校で特別支援教育を担っている特別支援学級等の教員の免許保持率は20%です。
 つまり、先ほどちょっと申し上げましたが、悪い言葉で言うと無免許状態で特別支援教育を行っている。もちろん特別支援教育は特別の教育ではありませんけれども、実際には基礎勉強の上の26単位というのがありまして、この26単位で専門性が確保されているということで、先生方の中でこの専門性を身につけていただいた方に特別支援教育を担っていただくというのは当たり前のことではないかと思います。
 その背景はいろいろ複雑で、養成が追いつかないとか、質・量ともにその担保は難しいとか、採用のときも免許がない人を採らざるを得ないという状況はありますけれども、長期的な視点で検討していく必要があることと、もう一つ、先ほど申し上げたように、今回の学習指導要領の改訂等に当たって、その辺をきちんと考えていく必要があるという中期的な問題にもかかわってきますので、今回の教員養成の論点、あるいは学習指導要領の改訂に関する論点の中に盛り込んでいただくことを希望いたします。
 つけ加えると、現場では多様な専門性が求められている中で、特別支援教育の専門性が今大変重要になっているということもありますので、是非この1項目を加えていただけたらうれしいなというふうに提案をさせていただきます。よろしくお願いします。
【小原部会長】  ありがとうございました。それでは、時間がまいりましたので、このあたりで協議を終了したいと思います。
 なお、次回の議論の進め方についてですが、事務局において本日の議論を踏まえ、中間まとめの骨子となるたたき台を作成していただきたいと思います。次回はその骨子について協議を行って、中間まとめとして形づくっていくこととしますので、委員の皆様御協力をお願いいたします。
 なお、本日御発言いただけなかったこと、更に帰ってから思いついたこと等あると思いますので、中間まとめの審議に当たって委員の皆様の御意見は随時事務局で受けますので、事務局の方へ連絡をしていただければと思います。
 それでは、本日の審議はこれまでといたします。
 今後の日程について事務局から説明をお願いします。
【茂里教職員課長】  ありがとうございます。1点だけ、高岡委員から御質問のあった件でございます。言葉としては3つあるのかなと。1つは国家資格化という話と国家免許化、そして国家試験という、この3つのワードがマスコミ等々で拝見されるという事実がございます。今、中央教育審議会で御議論いただいている、その周りを取り巻く状況について御説明を申し上げたいと思います。
 2つありまして、1つは教育再生実行会議でございます。これは先般、7次提言が出されまして、その中では採用試験の共同実施についての検討ということが提言されまして、それは今回の小原部会長の検討すべき事項の中にも盛り込んでいるという状況でございます。
 もう一つは、自民党の中の教育再生実行本部というところが、この間、第4次提言を出されまして、その中には国家免許化について、教員の資質能力の向上に向けた総合的な方策の一つとして検討ということが言われております。それ以外の国家試験とか国家資格化というのは、自民党の提言でも教育再生実行会議でも取り上げておりませんので、その部分はマスコミの中での報道というふうに受けとめていただきながら、これから中央教育審議会での御議論の中では養成・採用・研修を通じた資質能力の向上という極めてウィングの広いテーマでございますので、様々なアイデアや考え方を参考にしていただきながら皆様方で御議論を重ねていただき、一つの方向性をお示しいただければと思っております。
【大江教職員課長補佐】  それでは、次回についてでございますけれども、資料3でございます。次回は6月19日(金曜日)の10時から12時、場所は全国都市会館での開催とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
【小原部会長】  それでは、本日はこれで閉会といたします。ありがとうございました。

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-- 登録:平成27年08月 --