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教員養成部会(第78回) 議事録

1.日時

平成27年2月4日(水曜日)10時00分~12時00分

2.場所

東海大学校友会館「望星の間」

3.議題

  1. 平成26年度教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について(答申案)
  2. 平成26年度教職課程認定大学等実地視察報告(案)について
  3. これからの学校教育を担う教員の在り方について
  4. その他

4.議事録

(会議冒頭、教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定に係る審議のため非公開。)
○教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定に係る課程認定委員会における審議の結果について、横須賀委員より資料2、3及び机上配付資料に基づき報告がなされ、答申案が了承された。
【小原部会長】  教員の 免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について。平成26年7月30日付け26文科初第506号をもって諮問のあった標記の件について、下記のとおり答申します。別紙に掲げる課程については、認定可とすること。
【小松初等中等教育局長】  答申の方針に沿って対応させていただきます。ありがとうございました。
(答申文手交)
【小原部会長】  それでは続きまして、平成26年度の教職課程認定大学実地視察について、横須賀委員より御報告をお願いいたします。
【横須賀委員】  それでは、平成26年度教職課程認定大学等実地視察報告について、概略を申し上げます。
 資料は4、ここに概略、そして机上配付資料が個別大学ごとの資料になっております。
 実地視察は、既に認定を受けた教職課程の水準の維持向上を図ることを目的として毎年度実施しておりまして、平成26年度は29の国公私立大学、二つの指定教員養成機関に対して実施いたしました。ここでいう指定教員養成機関というのは、専門学校の中で教職課程を認定されている学校、これは認定されているだけではなく、近隣の4年制大学で教職課程を運営している大学の指導を受けるという条件が付いています。これを指導校というふうに呼んでいます。このような指定教員養成機関に対する実地視察をここ三、四年の間から行うことにしております。
 それから、今年が29足す2で31になったのは、数としては、例年をそんなに下回るわけじゃありませんけれども、そんなに多くはない。もっともっと多かった時期もあります。また、もっとたくさんの大学あるいは養成機関の視察をしたいという考えはありましたけれども、これには大変な労力を要する。視察する委員が、私たちの方ですが、この労力もありますが、それ以上に準備する事務局の労力が大変で、大学と視察する側(がわ)の日程の調整もなかなか大変ですし、かなり分厚い資料がどちらでも用意しなきゃいけないというようなことがあり、事務局の他の業務との多忙感の中で、やや数が減ったということです。
 では、その概要について御報告させていただきます。
 視察においては、1一つ目は教職課程の実施・指導体制。特に教職課程の運営について、全学組織が設けられているか、どういう運営がされているかということにかなりウエートを置きました。
 二つ目は、教育課程(教職に関する科目及び教科に関する科目)、履修方法、シラバスの状況。シラバスもかなり細かく一つ一つ提出してもらい、できるだけそれに当たって実地視察に臨むということです。
 3番目が、教育実習の取組状況。これは実習校をどういう風に設定しているのか。観点としては、母校実習という、実習する学生の卒業した学校に配属するというのが、これは高校だけじゃなくて中学や小学校にすらある。幼稚園の方であるというふうな、母校実習というのがずっと教育実習の伝統になってきておりますが、それのいいところはないわけじゃありませんけれども、教育実習も教育の一環であり、教員の資質能力向上にとっては大変大事な事業であるということを考えると、安易な母校実習というのはできるだけ排除していくべきだという、そういう観点から聴取をしております。
 4点目が、学生への教職指導の取組状況及び体制。これは必要な科目を配置して、それを学生がとっていくという形で単位を満たせば教員免許に届くという、そういう教職課程をできるだけ早く脱して、学生にしっかりと教職と履修の指導をし、その結果を学生が自覚的に組み合わせて教員としての能力を育てていくという、そういう教職の体制をできるだけとってもらいたい、その観点から、教職指導について相当突っ込んだ聴取をします。
 5点目が、教育委員会等との連携・協働の状況。これは学校現場体験、学校支援ボランティア活動等の取組状況であります。
 6点目が、施設・設備(図書を含む)の施設設備等の状況の観点を中心に、教育課程が法令等の基準を満たし、適切な水準にあるかどうかの確認を行うということで実地視察を行いました。
 全体として、教育課程及び教員組織等については概(おおむ)ね問題なく実施されており、教職課程の質を向上させるための積極的な取組も見られました。かなり前までだと、必要な科目もやっていなかったり、必要な専任教員も置いていないというふうな例が随分見られ、実地視察において指摘して修正させていくということがあったわけですけれども、最近の実地視察では、そういう極端な例は見られなくなって、概(おおむ)ね課程認定基準に沿って教育課程が編成され、専任教員の数が確保されているということであります。課題を指摘した大学も幾つかはありましたが、全体としては、そういう方向に動いてきているなというふうに思いました。
 そして、次は個別的な事項であり、先ほど申し上げました観点ごとの主な指摘を申し上げます。
 教育課程の実施・指導体制については、教職課程委員会等の全学的組織で定められた教育課程の編成方針の下、教育課程及び教員組織の点検・検討ができるような体制・仕組みを構築するように求めました。全学委員会の名称については、各大学の独自性や都合を認めてもいいわけですけれども、できるだけ大学の責任者、教職課程の運営の責任者よりは大学全体の責任者の下で教職課程の全学委員会が編成されているかどうかを注意いたします。教職課程の全部のところで教職課程の委員会というのは組織されていますけれども、いわゆる大学の中の運営するための委員会の一つとして、特に資格取得のための委員会という形で置かれているというケースがかなりあって、大学全体の責任者の下で教職課程の方針がしっかり定められ、それが実際に運営されているかどうかを常に自己点検・評価しているというケースは、そんなに多くはない。これがしっかりしているかどうかというのが、その大学の教職課程の充実度を決めているなという実感を持っております。
 二つ目の教育課程、履修方法、シラバスの状況についてですが、法令及び教職課程認定基準等の観点から是正すべき点が確認された大学等は少なくなく、速やかに是正することを求めました。教職課程の授業も大学が設定するものではありますけれども、あくまでも法令及び教職課程認定基準の観点から実施されるべきもので、例えば同じ教職科目で複数設定されている授業が、中身がAとBとあった場合、それが全く違うようなケースもないわけではありません。大学の授業であるといえども、このようなケースはやはり是正されなければならないんじゃないかという指摘を行います。
 3番目の教育実習の取組状況については、先ほど観点の中でもう既に申し上げましたけども、依然として、大学等として実習校の確保を行わず、母校実習を原則としている大学等もかなりあります。地元教育委員会や学校との連携、学生への適切な指導、公正な評価等を行うように、この場合は求めます。
 4点目の学生への教職指導の取組状況及び体制については、教職指導は大学等が計画的、組織的に行っていく必要があり、履修カルテを有効活用することともに、教職指導の充実に努めるように求めました。この履修カルテは、各大学が作成し実施する。学生自身が教職科目や関連する活動について、1年生のときから記録を作り、それを基に最後の教職実践演習において、教員としての資質能力をどのように形成しているか、形成してきたかを点検するということですけども、履修カルテはほとんどの大学が用意をしているということで、これは普及してきている。しかし、作っているだけで、学生も記入しているだけで、十分な活用、つまり教員としての資質能力をこの4年間、あるいは3年間の間に形成したかどうかについて、十分点検をしているというところまではまだきていないというふうに見られます。
 5番目、教育委員会等の関係機関との連携・協働状況については、これは、ほとんどと言っていいぐらいの大学等において、近隣あるいは関係する教育委員会との連携・協働が行われ、学生のボランティア派遣等は行われています。これは予想より多かったと思います。
 6点目の施設・設備の状況については、各大学とも概(おおむ)ね整備されていると言っていいと思いますけれども、一部の大学等においては、特に図書について十分に整備されているとは言い難いような場合も散見されました。教職を志す学生が適切な教育を受けられるよう整備をその場合は求めたということです。
 そのほかの指摘事項については、机上配付資料にあります個別大学の中に記しておりますので、時間のあるとき御覧いただければと思います。
 最後にまとめを申し上げますと、資料4の5ページにまとめを書いております。今回、視察を受けた大学の中には、実地視察への準備を通じて、その大学の教員養成やカリキュラムの現状等について評価・分析をして、教員養成の在り方の自己検証、改善方策の検討の契機とした大学も、数はそんなにたくさんありませんけれども、生まれてきているということは、私どもとしては実地視察のやりがいに通じるものです。このように実地視察を受け止めてもらえると、大変いい。点検して、ミスをさらすとか、そういうことではなくて、実地視察をきっかけにして自分の大学の教員養成課程や、その運営について自己点検・評価がどんどん行われるようになると、この実地視察も大変意味が大きくなってくるんじゃないかなと思います。
 本報告書は、本部会で御了承をいただけた場合は公表するとともに、教職課程を有する全大学及び先ほど申し上げました指定養成機関に送付することになっております。全ての課程認定大学等が本報告書の指摘内容を理解し、また、各種答申で提言されている内容を再確認の上、教職課程の質的水準の維持と向上を図るための取組を進めていくことを、実地視察を行いました私どもとしては強く望みたいと思います。
 以上が実地視察報告でございます。
【小原部会長】  ただいまの御報告に関し、質問がございましたらお願いいたします。
【梶田委員】  一つだけ質問させてください。今の説明で、全般的なことはよく分かったんですけども、今、机上配付資料の教職課程認定大学等実地視察報告という大学別のものをちらちら見ておりまして、27ページ、岐阜聖徳学園大学で、全般的事項の丸の2番目、入学者数及び入学定員数について、括弧7で指摘するように、教員養成、質の担保の観点から是正すべき点が確認されたため対応することと、こういうのがありまして、これがどこに中身が書いてあるかなと思って、ひょっとして29ページの7ぽつのことか、あるいはそのほかのところに紛れているかなと思って今見ているんですが、中身がちょっと分からないです。これは、事務局の方がお分かりなんでしょうか。27ページの2番目です。
【山口教職員課専門官】  後ろから失礼します。教職員課専門官の山口と申します。
 本件につきましては、本部会の審査案件ではなくて、設置上の問題ということもございまして、こちらの方は大学分科会の担当に申し伝えるとともに、対応するものでございます。現実の問題といたしましては、この25ページの方を御覧いただけますでしょうか。学校教育課程の方を御覧いただければと思います。250名の入学定員に対して現実の卒業者数が325名というふうに、かなりな定員超過が見られたものですから、こちらの方の指摘となったものでございます。
 以上です。
【梶田委員】  そうしますと、一応こういうことで外部へ報告を出すわけですよね。ですから、確かに今の、定員をオーバーして実際に入れている、これは別途、こちらからではなくて設置の方から御指摘いただければいいんですけれども、全般的事項で、教員養成ということについても問題があるということであれば、どっかに抽象的な言い方でもいいですから、やはりこれは指摘しておかないと平仄(ひょうそく)が合わないというか、全般的な事項の指摘とそれについての内容が後ろ方にないというのは、ちょっと何かなと思ったもんですから、これはまた事務局でお考えいただければと思います。
【山下教員免許企画室長】  分かりました。検討させていただきます。
【横須賀委員】  ちょっと付け加えさせていただきます。今、梶田委員の指摘で、実地視察大学の概要というのがお目にとまったと思うんですけど、ここにその大学の免許状取得状況と教員就職状況とを提出してもらっています。それが1ページの、この大学の場合でいえば、一番右端です。この免許状の取得者の数と教員就職者の数を見ると、その大学の教職課程の取組が実によく出るということを経験的に感じております。その観点から、一度見ていただきたいなと思います。
【若月委員】  どうも先生、ありがとうございました。御苦労さまでした。
 こちらの方面については、私は不勉強でして分からないことがございまして、場合によっては傍目八目(おかめはちもく)のことを申し上げるかもしれませんけれども、今日頂きました資料の2ページの括弧の2の丸ぽちの二つ目なんですけれども、教員養成カリキュラム委員会等の全学的組織の機能の充実について提言してあるよと、中教審では。その下を読ませていただきますと、真ん中辺から、多くの大学等において、形式的には、教職課程委員会等の全学的組織が整理されている、こう書いてございます。この形式的をとっても、多くの大学等において教職課程委員会等の全学的組織が整備されていると通じるのに、わざわざ形式的という表現を入れたということは、先生方の御立場からいくと、何かそこに望みといいましょうか、将来の方向性といったらいいでしょうか、そういうものが含まれていらっしゃるのかなと。これは傍目八目(おかめはちもく)なんですが、例えば実質的にとか、極端に言うと。仮にそういう願いがあるとするならば、この中にもう少し強く、特に私、大事なのは、全学的な指導組織というのはこれから大事になってくる観点だろうと思うんですね。そうした場合、ここまで控えめでいいのかなという、これは本当に素人の傍目八目(おかめはちもく)なんですが、その辺はどんなふうに思ったらいいでしょうか。
【横須賀委員】  御指摘のとおりでありまして、どこの大学でも、例えば教務員であるとか、学生指導委員会であるとか、委員会を作りますよね。そういう一つとして、教職課程委員会や教務委員会の下部組織として教職課程委員会等が設けられてはいるけれども、実際の教職の大事さをしっかり伝えていくとか、そういう活動にはなっていない。そういうのを形式的にはあるけれどというふうに書きたかったということです。ですから、御指摘のとおりだと思います。
【小原部会長】  既に御説明があったとおり、本報告書は本部会の了承を得た後、公表し、教職課程を有する全大学に送付することになっております。特に意見がございませんでしたらば、本報告案を了承したいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいですか。
(「異議なし」の声あり)
【小原部会長】  どうもありがとうございました。
 次に、これからの学校教育を担う教員の在り方について、自由討議を行いますが、教員の在り方の議論にも関係する二つの審議が他の部会で行われておりますので、これらの審議状況について報告を伺った上で議論を行いたいと思います。
 まずは、新しい時代にふさわしい学習指導要領等の在り方について、教育課程特別部会における審議状況の報告をお願いいたします。
【小野教育課程課専門官】  失礼いたします。教育課程課の小野と申します。
 私の方からは、初等中等教育における教育課程の基準等の在り方に関する審議の状況につきまして御報告を申し上げます。
 本件につきましては、昨年11月に総会に諮問させていただきました。諮問させていただいた資料そのものがお手元の資料5-1でございます。その後、初等中等教育分科会、教育課程部会で御審議を頂きました後、現在は教育課程部会の下に教育課程企画特別部会という部会を設けまして、そちらでの審議を開始したというところでございます。この審議は概(おおむ)ね10年に一度の学習指導要領の全面的な見直しの議論でございます。
 この諮問の内容のポイントにつきまして、簡単に資料5-2に基づきまして御紹介をさせていただきます。
 資料5-2の1枚目に概要をまとめておりますが、この右上にありますように、この社会変化が激しい中で、これから子供たちについては学ぶことと社会とのつながりを意識し、「何を教えるか」という知識の質・量の改善に加えまして、「どのように学ぶか」という、学びの質の深まりを重視することが必要であるという問題意識、そして学びの成果として「どのような力が身に付いたか」という評価の視点も必要というような考え方に立ちまして、今回の諮問では大きく三つの柱を審議事項の柱としていただくということをお願いしております。
 一つ目は、教育目標・内容と学習・指導方法、学習評価の在り方を一体として捉えた、新しい時代にふさわしい学習指導要領等の基本的な考え方についてです。これまでの学習指導要領をめぐる議論は、目標、内容を中心としたものになりがちなところがございましたけれども、これら三つの視点を一体として御議論いただきたいということが今回の諮問のお願いの大きなポイントの1点目でございます。
 それから、二つ目は、育成すべき資質・能力を踏まえた、新たな教科・科目等の在り方や、既存の教科・科目等の目標・内容の見直しという視点でございます。これに関する具体的な検討課題の例は、3ページ目以降にポイントを記載しております。
 一つ目の大きなポイントといたしましては、グローバル社会で求められる力の育成ということで、小学校から高等学校までを通じた英語教育の充実、また、我が国の伝統文化に対する理解深い、他文化の理解ということについてどう育んでいくか、これらの観点から御議論いただくということが一つでございます。
 それからもう一つ、今回の諮問の中で大きなポイントとして御議論いただきたいこととしまして、高等学校教育の改革という視点がございます。さきに高大接続に関しまして中教審の方で答申を頂きました。その中で、高大接続といいますと、どうしても高校と大学の間にある入試の改革というものが大きなテーマでありますけれども、単に入試を改革するのだけではなく、そこに至るまでの高校までの教育の改革も合わせて進めなければいけないというような大きな答申を頂きました。これも踏まえまして、高等学校の教育について大きく御議論いただきたいということで、特に高校生が全員共通して学ぶべきこと、18歳になるまでに必ずこういうことを勉強しておくべきことといったことから、生徒、学校の多様な姿というものもございます。こういった多様性の対応という二つの視点から、幾つかの観点を上げて御議論いただきたいというふうに考えております。
 そのほか、4ページ目に幾つかの課題を例示させていただいております。幼児教育につきましては、幼児教育固有の問題の御検討や、幼児教育と小学校教育をより円滑に接続するためには、どうしたらよいか。体育・健康という視点から、どのようなことが必要か。あるいは特別支援教育につきましては、特別支援学校の在り方だけではなくて、インクルーシブ教育という考え方も踏まえまして、全ての学校において発達障害を含めた障害のある子供たちに対する教育を進めていくためにどうしたらいいかという観点。それから、その他の課題ということで、教科等、横断した課題、それから学校種を縦断した課題といったことについても御検討いただくということが大きなテーマの中に入っております。
 それから、1ページ目に戻っていただきまして、審議事項の三つ目の柱としまして、学習指導要領等の理念を実現するための、各学校におけるカリキュラム・マネジメントや、学習・指導方法及び評価方法の改善支援の方策ということも御議論いただくこととしています。この3点目の柱につきましては、これを学習指導要領上、具体的にどう反映するかというよりは、学習指導要領を変えたときに、その理念を実現するためには学校全体の取組、あるいは教育委員会も含めた取組としてどのようなことが必要かということを御提言いただきたいというふうに考えております。
 この後報告のありますチームとしての学校の在り方というような議論や、あるいは教員養成の在り方に関する議論とも非常に深くつながってくるところでもあると思っております。学習指導要領に関する諮問の中の議論だけではなく、中教審の議論全体とうまく連携させて、この観点を深めることができればというふうに考えております。
 なお、お手元にお配りさせていただきました残りの資料につきましては、どういった資料かということだけを簡単に御紹介させていただきます。
 資料5-3は、諮問に関する参考資料集という形でまとめております。これまでの学習指導要領についての経緯などをまとめた部分、それから、社会の変化、子供たちの現状につきまして、各種の学力調査等のデータも含めた現状のデータを載せております。
 それから、先ほどの高大接続の答申も含めまして、今回の諮問に関連する様々なところでの議論などの動向について整理する、こういったことも踏まえて御議論いただくということで整理したものでございます。
 それから、今後育んでいくべき資質能力への考え方につきましては、いろいろな考え方が国際的なところでも議論されておりますので、参考として幾つか付けさせていただきました。
 それから、最後の資料5-4につきましては、第1回の教育課程企画特別部会でお配りさせていただきました。今回御議論いただきたい教育目標の内容と学習・指導方法、学習評価の在り方に関する補足資料ということで、これまでなされてきた様々な整理、あるいは取組の例などを紹介させていただいたものでございます。
 簡単でございますが、以上が学習指導要領の見直しに関する議論の状況でございます。よろしくお願いします。
【小原部会長】  ありがとうございました。
 次に、チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会における審議状況の報告をお願いいたします。
【福島初等中等教育企画課課長補佐】  初等中等教育企画課の福島と申します。よろしくお願いいたします。
 私の方からは、資料6、資料7に基づきまして、チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会の審議状況について説明をさせていただきます。
 本作業部会につきましては、資料7にありますが、昨年7月29日の諮問に基づきまして設置をされたものでございます。
 資料6にお戻りを頂きたいと思いますが、資料6がチームとしての学校の作業部会の設置の要綱でございます。
 1に設置の目的としておりますけれども、本作業部会につきましては、昨年、TALISの結果の公表等もございましたが、以前より複雑化、多様化している学校の課題に対応し、教員が授業の専門性を十分に発揮できるような環境を整えていく。そのために学校内における教職員の役割分担や連携の在り方を見直して改善をしていくということと併せまして、例えば教員とは異なった専門性や経験を有する専門的なスタッフに学校の教育活動に参画をしていただくということを通して、学校組織全体が一つのチームとして力を発揮できるための施策について検討をいただくというものでございます。これは、先ほど説明がありました教育課程企画特別部会において議論いただくような学習の実現ができるように、先生方が授業準備や教材研究等に十分取り組んで、授業自体についても生き生きとした、優れたものを展開していくための学校の体制整備、教育環境の充実をどのように実現していくのかという観点、問題意識を持って御検討いただくものでもございます。
 2ページは、委員の名簿でございます。主査は、本部会の委員でもございます小川先生にお願いをしております。
 それから、検討の際の検討事項、視点でございますけれども、資料6の3ページを御覧いただきたいと思いますが、大きく5点挙げております。1点目が、学校が組織全体の総合力を高め、発揮していくための学校運営の在り方等についてということでございます。ここで、先ほどのカリキュラム・マネジメント等の学校運営の在り方、あるいは学校教職員の職務の在り方についてどのように考えるのかということを挙げております。
 2点目が、教員と事務職員、様々な人材との役割分担や連携の在り方についてということでございます。ここは、一つ目の丸にありますが、教員と事務職員の役割分担、あるいは二つ目の丸にあります心理等のスタッフの配置等について検討をするものでございます。
 3点目、これは教員の評価、処遇等の在り方についてということでございます。
 それから、4点目、これは管理職や主幹教諭、指導教諭、主任等の在り方についてとしておりますけれども、そのようなチーム学校をマネジメントしていくための管理職、あるいは新しく制度化されました主幹教諭等をどのように生かして学校の組織運営を充実させていくかという観点でございます。
 最後、5点目が学校と地域等との連携の在り方についてということでございます。これは課題が複雑化、多様化しているという中、地域との連携の在り方についてどのように考えるのかということでございます。
 以上のような検討事項について議論を進めていきたいと思っております。
 審議の状況につきましては、資料6の4ページにございますが、昨年の11月21日に第1回を開催いたしまして、昨日、第3回を開催したところでございます。現在、学校や教職員の現状等について御意見を頂いておりますけども、今後、7月頃を目途といたしまして、中間的なまとめが作れるよう、論点の整理等を進めていきたいと思っております。審議を進めるにあたっては、本部会、教育課程企画特別部会等における議論にも目配りをして、連携を図りながら進めていきたいと考えております。
 以上でございます。
【小原部会長】  ありがとうございました。
 それでは、これから学校教育を担う教員の在り方について、委員の皆様から意見を頂きたいと思います。
 なお、本日は第7期中央教育審議会の教員養成部会として最後の会となりますので、全員から御意見を頂ければと思っておりますので、秋田委員から御意見をお願いいたします。
 なお、これだけの人数がいますし、時間も制限がありますので、可能な限り、お一人2分から3分の中で意見をまとめていただければと思います。
 それでは、秋田委員、よろしくお願いいたします。
【秋田委員】  早速の御指名、ありがとうございます。第7期ということで、新たな形の教育課程に応じた教員の指導力の向上ということが極めて重要になってくるというふうに考えております。特に今回、アクティブ・ラーニング等、新しい形の授業形態というものについて、養成のところからきちっと指導等が必要であろうということと、私の方で個人的な研究で調査等をしていて分かっていることは、ベテランの先生ほど新たな授業方法に対する不安等が高いという、抵抗感も強いということも言われて分かってきています。ですので、できるだけ学校全体として新たな方向に進めるような校内での研修等の充実、また、先ほど御指摘がありましたが、指導教諭、主幹、指導主事等についての集中的な研修や理解というものを推進していくというようなことが、これからの新しい学び続ける教員において重要なのではないかというふうに考えております。
 特に、先ほど御指摘のありました高等学校段階につきましては、いわゆる教員養成大学だけではなく、開放制の様々な大学が免許を出しておりますので、特にこの部分について、今後どのような形で広く教員養成のところでこうした新しい教育課程と指導方法、またカリキュラムの評価までの在り方を養成の中で組み込んでいくのかというようなことについての議論が必要ではないかと考えております。
 以上です。
【天笠委員】  それでは、引き続きよろしくお願いします。
 二つ申し上げたいと思うんですけども、まず一つ目ですけども、振り返ってみますと、生活科の発足の時点というのが一つの典型的な例になるのかなと思っているんですけども、義務教育、小学校等々で生活科が発足したときに、教員養成の段階はほとんどノーマークのような状態になっているということが生じてしまったというのが反省事項としてあるんじゃないかと私は思っております。要するに、最後に教員養成大学に生活科等々が立てられるような、結果的にはそんな順番になってしまったんですけども、少なくとも学習指導要領の改訂と教員養成大学における教員養成のカリキュラムの在り方とか、人の配置とか、そういうものは少なくとも並行して進められるというのが本来的な在り方ではないかと。ただ、いろんな事情等々があって、どちらかというと、教職課程のそういうことが結果として学習指導要領よりも後手に回るような形になって、大学等々に訪れるようなこれまでなってきたということは、やっぱり見直されなければいけない一つであって、そういう意味において、今この場で意見が表明されたりですとか、検討されようとしているということは、大変私は大きなことだと思っております。ついては、先ほど御説明いただいた学習指導要領の改訂と大学における教職課程というのがある程度並行してリンクしながら議論が進められていって、小中高における教育課程の在り方と大学の教職課程というのがある程度一定的に進められるということを、是非次の期にそれは進めていただければということをお願いしたいというふうに思います。
 それからもう一つは、それはそれとしまして、教職課程というのも、この社会の変化のスピードに、ある意味でいうと、影響を受けざるを得ないようなところにあるかと思います。もう少し別な言い方をすると、教職課程の教育課程の中身も常に古くなる、そういうことにさらされているというのが、この姿だと思います。したがいまして、1点目に申し上げたことは、それはそれとしまして、常に教職課程の教育課程の見直されなければいけないということが今日的なテーマではないかと思うんですけども、そうしたときに、先ほどの実地視察ということが一つの有力な手立てになるのではないかと思っているんですけども、その立場で、その教職課程で展開されていく教育課程の中身の陳腐さというんでしょうか、古さ、新しさということについての意見、コメントというのがあり、それがここにフィードバックされていくような、そういうシステムをしっかりと構築して、そしてそれを運用していくということが大切であって。ですから、そういう意味では、先ほどの御報告の中で、引き続き教員養成部会として実地視察を行うということは必要だというふうなことで、それを踏まえるならば、教職課程における教育課程の中身を常にフィードバック、あるいはPDCAサイクルを機能させていくような、そういう実地視察の在り方ということも連動して、また次に御検討いただければというふうに思います。そうしたときに、既にお話がありましたように、果たして事務局のスタッフの方々の相当の事務量の増加等々というのは、今の話に果たしてうまく対応しきれるのかどうなのかというようなことも心配されるわけで、そういう点からすると、どういうシステムを作っていったらいいのかどうなのかということも併せて御検討いただけるとよろしいのかなというふうに思います。
 以上です。
【大坪委員】 鹿児島大学の大坪です。
 今回、今御説明がありましたように、学習指導要領の改訂、またチーム学校としてのいろいろな在り方の審議がスタートしていること、これは天笠委員もおっしゃられたように、この部会のいろいろな免許制度であるとか教員養成の在り方と同時並行でやっていくこと、非常に重要なことだというふうに考えます。その意味で、こういう御説明があったことというのは非常にうれしく思います。
 そういう中で、2点ほど発言させていただこうと思うんですけれども、現在、教員養成の在り方というのは、どうしても免許法ということの中で行われるということになります。この免許法というものに対してのいろいろな考え方が、どれだけ国としての養成、それから現在、教育現場で教師をやっていらっしゃる方のニーズ、そうしたものをどうくみ取っていけるかということ、これはそれぞれの部会でも議論されるかと思うんですけれども、ややもすれば、国としてのニーズと、目下、そこで子供たちと関わっていらっしゃる先生方のニーズというところに少し温度差というのが生じるようなとき、これは免許状更新講習で講師を務めていて、いろんな先生方とお話をさせていただくと、そのあたりを感じざるを得ないというようなことがあります。是非、骨格となる免許のこと、まさに免許というのはどういう在り方なのかというようなことも含めて、今後、再度検討したいということが一つあります。
 それから、2点目は、私、鹿児島から出席しているものですから、地方にあってはどうしても複式学級や小規模校の問題があります。また、特別支援教育に関しても、なかなか諸般の事情でスムーズにできない事情もあります。そうすると、今後、それぞれの地方におけるニーズということも、国の養成とは別に、一方で視野を広げていただく必要があるのではないか。地方を活性化するためにも、そうしたそれぞれの地域での教育ニーズ、また学校教育でのニーズということの検討も是非お願いしたいと思います。
 以上です。
【加治佐委員】  今回というか、次の学習指導要領では、これまで目標や内容の記述が専らであって、ただ、それに対して次回は、それを実行する学校の組織体制、具体的にはカリキュラム・マネジメントや評価を実際に実行して、いいアウトカムを生み出すためには学校の組織体制が重要なんだということで、これをチーム学校とか、教職員の在り方を再検討するという視点、これは非常にすばらしいと思います。是非これをやっていただきたいと思います。
 このチーム学校の検討の在り方に関する作業部会を設けられて検討が進んでおられるわけですけれども、その検討事項が、資料6の3ページの中に、先ほど御説明がありましたように、5点挙がっている訳です。正直申し上げまして、この5点の表現を見る限り、別に目新しさはない。ただ、これを正面から検討されるということは意味があると思います。そこで、これは今までも言われてきたことですので、私がお願いしたいのは、確実にもう一歩踏み出していただきたいということです。例えば、これはいずれについても、これまで必要とされてきたことだと思います。事務職員の増員であるとか、カウンセラー等の増員であるとか、あるいは教員の評価をもっと明確にして処遇につなげるとか、これは言われてきたわけです。これは必ず予算措置が伴うわけです。ですから、そこで限界があって、必ず十分に行き渡っていないということがあると思います。ですから、そこのところを是非強く打ち出していただきたいというふうに思います。
 それからもう一つは、このカリキュラム・マネジメントを担える人材の育成ということです。これは管理職もおります。指導教諭や、あるいはそれを指導する指導主事等々のことなんですけれども、こういう人々の育成システム、これもまた確実にもう一歩踏み込んだ書き方というか、手入れの仕方をしていただきたいと思います。例えば教職大学院の活用ということはこれまでも言われていますけども、教職大学院修了者への何らかの措置を講じて、教育委員会の方でそういう活用の仕方を具体的なものとして示すとか、あるいは資格免許を、例えば高度専門免許とか、そういったようなものを作るとか、是非一歩踏み込んで、かつ確実に実現されるような形のものを今回提言していただければ、新しい学習指導要領の実効性が非常に高まっていくんじゃないか、そういう期待をしております。是非よろしくお願いいたします。
【梶田委員】  私の方からは、この教員養成部会でこれまで何度も出てきておることではありますけども、そろそろ断行してもらわなきゃいけないと思うことを2点、内容的に関わりますが、一つは、教員免許法が複雑になり過ぎていると思うんですよ。例えば二種、一種、専修という区分けが本当に今、意味があるのか。2つぐらい、大学院出ればというようなことはあるけど、一種、二種という必要があるのかとか、あるいは小中連携というと、今度、小中一貫校もできますと、小学校免許と中学校免許両方持つのが望ましい、言うのは簡単ですけど、これを取らせると、もう大変な話になる。ほかの教養科目といいますか、それがほとんど取れなくなります。例えば小中は義務教育免許にするとか、あるいは幼小連携というと、幼稚園と小学校両方取らせようという話になる。少し免許の体系を簡素化し、合理化していくということを、これは教科別のものも含めてですが、是非これはひとつ考えてほしい。と同時に、それを裏付けする大学でやる教職の必修科目の単位数を少なくする。そして、今の時代、例えば次の学習指導要領をにらんだときに、本当にこの教職必須科目でいいのかという。先ほど、生活科ができたときに、それを養成課程でやる科目がなかなか最後までできなかったというようなあれで、学習指導要領は変わっていくのに養成課程の中身づくりはワンテンポもツーテンポも遅れている。例えば今度、指導と評価ということが言われていますが、私はやってきましたので、いろんな大学に視察に行きますと、評価の科目があるかどうか、あればシラバスがどうなっているか見ますけれども、Plan・DO・Check・ActionのCheckという機能を本当に担保できるようなものは、私は本当に今、教員養成系の大学教育学部で少ないだろうと思っております。だから、全国学力・学習状況調査、ああいう、お金かけてやっても、それを現場で生きるための手立て、Check・Actionとして生かすための手立てがなかなか現場レベルから、先生方から出てきにくい。それは、アメリカ、ヨーロッパをはじめ、この研究はすごく進んでいるわけです。日本では、教員養成は生きていない。というようなことも含めて、教職科目の必修、これについての抜本的な洗い直しも必要かなと思っております。
 以上です。
【岸田委員】  失礼します。和歌山県立桐蔭中学校高等学校の岸田でございます。
 私は、この教員養成の在り方についてずっと議論に加わらさせていただいて、この1年、学校現場に教育委員会から戻って見てきた、そこの観点から感じていることを1点、2点ばかりお話ししたいと思うんですけど、1点は、これまで教員養成というのは、学部の在り方であるとか、あるいは初任者研修、10年研修というような形で、いわゆる生涯をわたる職能成長をどう充実させるかという観点で議論はされてきた。それは当然必要だろうと。しかし、その観点でいきますと、外部の研修の在り方というのが重視になって、個々の教員に任されている研修ということになる。そうでなくて、現場に入ってみると、これはチームとしての学校の議論と関わると思うんですけど、学校組織の中で教員の資質をどう上げていくかという観点が極めて重要ではないかということを、学校に戻って特に感じています。特にベテラン教員を含めながら、正直申し上げまして、ベテランになってくると、これでいいよというふうな形の空気感がどうしても出てきますから、こういう教員等を含めて若手、中堅、ベテランというふうな形の組織としての教員養成をどうしていくかということの養成ということが一つあるんじゃないか。これが1点です。
 それから、もう1点は、今、いわゆる新しい学習指導要領で、今回、高等学校にメスを入れていくということで議論が始まっている。これは必要なことだと思うんですが、これまでの経験上でいいますと、高等学校というのはなかなか動きにくいという側面があって、メスを入れて議論はしたけれど、一体それが現実のものとしてどう動いていくかというふうなところの懸念は禁じ得ない。ですから、そこのところもなかなか動きにくいものだということを踏まえながら、現実味のある改善につなげていくような方策ということも必要なんじゃないかというふうに思っています。
 以上です。
【酒井委員】  失礼いたします。大妻女子大学の酒井と申します。
 今期、こちらの方に参加させていただいて、いろいろ勉強させていただきましたが、最後ということで、養成と研修、採用についてそれぞれ1点か2点ずつ申し上げたいと思います。
 まず、養成についてですが、先生方がおっしゃられているように、枠組みが非常に大きく変わってきていると。小中一貫教育校ができる、あるいは幼稚園と保育所の連携がなされようとしている、それから学習の在り方そのものが変わろうとしている。こうした中で、免許制度が大きく見直しの必要があるということがあると思います。これが1点です。
 それからもう一つは、これはここには入っていないんですが、大学そのもののユニバーサル化、要するに五〇何%になっている中で、教員のそもそもの基本的な資質・学力の確保というところで、どのようにそれを担保していくのかということが、実は非常に大きく問われているのではないかというふうに思うというのが、もう1点です。
 それから、研修につきましては、チーム学校ですとか、カリキュラム・マネジメント、これは先生方がおっしゃっていることと重なりますが、そうしたものを担う管理的な立場にある方の研修ということが非常に重要になってきている。その部分で、教育委員会並びに大学ないし様々外部機関との連携ということが一層求められてくるのではないかというのが1点です。
 それから、今回、高校教育改革ということが非常に目玉となりますが、そうしますと、高校のかなり部分が、私立学校が担っております。そうしますと、私立学校の教員の研修ということがもう一つ非常に重要な課題となっていると思いまして、どうしてもその研修といいますと、公立の学校の先生方の研修というところに目が行きがちですけれども、私学の教員の研修ということがかなり重要なポイントになってくるのではないかというのが、もう一つです。
 それから、採用につきましては、今回あまり議論がありませんが、採用について、その評価の在り方についても並行して見直していくべきではないかというふうに思います。
 以上です。
【渋谷委員】  埼玉大学の渋谷と申します。
 先生方の御意見は本当にごもっともだなと思って聞かせていただきましたが、中でも梶田先生の御指摘には、私、非常に共感するところがございました。それは、一つは、教員養成に関わるカリキュラム体系が複雑化し過ぎているのではないか、その辺の見直し、その余力をどこへ持っていくかというところに一つ着眼点があるのかなと思うんです。それと同時に、免許種が複雑になり過ぎているのではないか。実は、この2点ともに今年度の前半、7月ぐらいまででしたでしょうか、ここの養成部会の中でワーキンググループが設置されまして、私もその一員に加わっていたんですけども、相当深い議論がなされたんです。しかしながら、その答申を出したままという感じがありますので、その辺をもう一度、是非掘り起こしていただければと。
 そのカリキュラムをスリム化したり、いろんな措置をしたときに、ある程度教員養成に余力というんでしょうか、そういうものが出てくるのを期待するんですが、不易流行という言葉があるわけですが、ともすれば、流行(はやり)というんですかね、社会の変化の方にだけ目がいくという印象があるんですけども、教育とは何かとか、科学技術とかは何かとか、少子化ってどういうことを意味するのかという意味合いを含めてですけども、最終的には人間とは何かなんだと思いますが、そういうところに将来の教員になるべき学生たちが深く思いをいたす、そういうところにそのエネルギー、時間を配分していけるような、そういう体系を考えていただければなというふうに思います。
 もう1点ですけども、私も実地視察にあちらこちら行かせていただいているんですが、その視察もうまくいくときと、あまり手応えがないときがあるんですが、手応えがあるときというのはどういうことかというと、相手の大学の学長先生がきちっと目の前にいらして、真剣に私どもの話を聞いてくれ、要するに焦点は、大概、相手は開放制の大学だったりするんですけども、開放制を維持するためにこそ、実は開放制をとっている大学は教員養成ということについて目的意識を持ってもらわなくてはいけないんだと、そうしないと日本の将来は成り立たないんじゃないですかということ、その辺で意見交流がうまくいけると、その後、先ほど横須賀先生がおっしゃっていましたけど、ともすれば、形式的にしか整えていない全学教員養成カリキュラム委員会のようなものが、学長が先頭、あるいは副学長が先頭に立って、うちの大学はこういう教員を養成するんだということで取り組むようになるということが期待されますので、これからは、開放制を維持するためにこそ目的養成をその大学ごとに自覚していただくという、そういう語りかけというのがこれから大事になってくるのかなというふうに思いました。
 以上です。
【髙岡委員】  ありがとうございます。教員研修センターの髙岡でございますが、非常に政策的な動きが、スピード感があるというか、早い。そういう中で、今日お示しいただいたものが非常に枠組みとして、構造としても、私、理解できるようになりましたので、有り難いことだと思っております。
 その中で、チーム学校の作業部会が始まった、これは非常に大きな論点整理がそこから出てくるであろうという期待感が強くあります。そのチーム学校の言わば視点の提示、これからの学校経営をどう変えていくのかという、その視点の提示を踏まえて、あるいは同時進行で養成部会の方は教員の養成研修というところに何を今後盛り込んでいくのかという議論をしていかなければいけない。その意味では、先ほど渋谷先生もおっしゃいましたが、昨年の7月末にワーキンググループの報告を出しましたけども、日にちを見てみますと、これもスピード感というふうに言えばいいのかもしれませんけども、この諮問の日と差し違えになっているんですね。矢継ぎ早になっていまして、そういう意味で、ワーキンググループの報告をもう1回見直してというか、私が取りまとめをしたという意味では、何を見直しているんだ、頭に入っていないのかと言われると困るんですけど、やっぱり養成問題というところをかなり議論してきて、そこの論点整理をしたという認識が強いです。その意味では、チーム学校と教員の養成研修という問題を重ね合わせて、しっかりリンクさせていくためには、次は本格的に研修の問題を議論しなければいけないだろう。先ほど梶田先生もおっしゃいましたように、チーム学校を担う人材を養成段階でどう育てるか、更に現職の教員をどんなふうに育てていくのかということ、研修の体系化とか、高度化とか、あるいは場合によっては組織化とか、そういう論点をしっかり整理した上で、養成部会として次の段階では教員研修というものを真正面から受け止めて、チーム学校に向かって教員が何をなすべきかということの方向性を作っていく、そういうことができれば、このスピード感に対応できる中身が盛り込んでいけるのではないかというふうに感じました。
【髙橋基之委員】  ありがとうございます。髙橋でございます。よろしくお願いします。
 高等学校の方から様々な部分で養成については考えたりすることもあるんですけれども、まず養成の部分でございますけれども、今の学生といろいろ関わることがあったんですけれども、SNSとか、様々な部分で仲間と連絡を取るのはすごく上手になっているんですけれども、そこから一歩踏み出して、他の分野の人たちとか、そういったところの一つ壁を乗り越えて対人関係、あるいは組織と関わっていくということがすごく下手になってきているような感じを私は受けているんですね。その中で、教員になっていくときに、様々な保護者や生徒と対応していく中で、相手の気持ちになったりとか、そういったところで、生徒から声を出させたり、保護者からちゃんと声を出させたりという、そういう言葉で表現、相手にさせたものを受け取っていくという、そういった部分というのが大事なんじゃないかなというふうに思っています。
 もう一つは、今、チーム学校という部分もあったんですけども、一人で対応していくのは、現場では非常に担任も大変な部分があるので、まさに学校全体という形で生徒や保護者と対応していくということが必要だとは思っているんですね。また、その部分では、地域の様々な専門家とも協力を頂いていくということも大事なんですが、その姿を保護者にちゃんと伝えていく、チームで、担任だけが対応しているんじゃないよと、担任だけが抱えているんではないよという形をしっかりと保護者や地域に見せていくということがとても大事なことなんじゃないかなというふうに思っています。
 高校は一つとして同じ学校はないと言われるほど多様化していますので、実は、東京は学校がたくさんありますけれども、様々な県で同じようなタイプの学校が非常に少なかったということがあると思うんですね。その際に研修の話が出てまいりましたけども、その様々な部分の学校の生徒と関わっていく、保護者と関わっていく場合に、都や県を越えた中での研修はすごく大事だと思っているんですね。そこで教員たちが研修に出ようとすると、財政的な面も含めて非常に出にくくなっているという実態があります。本人が伸びていくためにも、そういった研修の在り方というのは考えていかなくてはいけないところかなと思っています。
 それからもう一つは、専門性はすごく大事なんですけども、他教科がどんなことをやっているかというところは、教員についてはすごく大事なことで、それぞれの教科の中で知識技能をしっかりと指導していくわけですけども、その知識技能を生徒にとっては発揮して使う場所がとても大事なんですね。使って初めて教養になっていくので、それが他教科の部分で使う部分がたくさんあるんですね。そこのところの他教科との連携をした実践とか、そういった部分も大事ですし、もう一つは、部活動であったり、総合的な学習の時間であったり、行事であったりするところが、実は考える証(あかし)、交渉だったり、様々な部分で知識技能をしっかりと教養に変えていく部分であったりする。そういったことで、教員の多忙感の中に部活動があるんじゃないかという話があるんですけれども、その部分で生徒が成長していくために知識技能を使っていく場としては、教員はすごくそこのところは大事に思っているところがあるんですね。そこのところは、今後の教員の養成の中で大事にしていかなくちゃいけないかなというふうに思っています。芸術とか様々な部分も日本の特色の中で育ててきた、それが今の中で使う場であったり、とても大事なところだと思っています。そういったことも含めて、これから習得・活用・探究というところを実際に具体的に、教科の中だけではなくて、どういうふうに子供たちに育てていくのかというのは、養成の中で考えていかなくちゃいけないところだと思っています。よろしくお願いします。
【中西委員】  中西です。
 いろいろ最近取材をして回っていると、アクティブ・ラーニングという言葉を聞かない日がないぐらい、よく聞く言葉になっておりまして、新しい学習指導要領のキーワードはアクティブ・ラーニングだというお話もありますけれども、諮問でも、何を教えるかに加えどのように学ぶか云々という表現があるとおり、「加え」であるということをしっかり強調して、特に先生方にメッセージとしてどこかで伝えなければいけないなということを思っております。つまり、これからはアクティブだ、アクティブだということで、現場が浮足立っているような感じもいたします。
 その上で、これまでも発言したことがございますが、大学の教育の場でどれだけそういう場があるのかということについて、大学の図書館なんかでアクティブ・ラーニング的なスペースというのはかなり増えているというようなデータはあるようですけれども、正にそれが形式的であってはいけないわけで、実際、どれだけ、どういうふうに使われていくのか、特にそれが教員養成の段階でどうなのかということをちゃんと見ていかなければいけないなと思っております。
 それとも関連すると思うんですけども、総合的な学習の時間が導入されてからこれだけたつのに、大学の中で総合をどういうふうに扱うのかということをしっかりと教えられていないような気もいたしますので、そのアクティブ・ラーニングとの関係で、総合のことも改めて考えなければいけないなと思います。
 あともう1点、教職大学院です。これから倍増するようですので、改めて教職大学院をどういうふうに扱っていくのかということにスポットを当てるべきではないかなと思っております。
 以上です。
【北條委員】  私、平成15年に初中分科会の臨時委員にしていただきまして、結構長いこと、ここにおりますが、その間、先輩諸先生の見識に触れ、大変勉強させていただいて感謝をいたしております。
 その間、教育基本法の改正がございましたので、それまで明確でなかった私立学校の位置付けが教育基本法上に明確にされたわけであります。大変ありがたいことで、以降、この中教審の場でも、私立学校を忘れないでくださいよという御発言が複数の先生方からしていただけるようになったことを大変喜んでおります。
 これからの学校教職員の在り方という場合も、これはやはり私立学校を含むんだ、学校といったら公立と私立両方だという当たり前の原則が中央教育審議会において常識となることを願っております。
 大変よかったんですけれど、しかしその一方で、この5年ほどは、国のレベルでは、小学校入学前のところで、いわゆる新システムとか新制度ということで、学校教育とは別の方向から小学校入学前の教育保育をいろいろと検討するという動きで、正に、先ほど複雑過ぎる免許制度とか、いろいろお話があるわけですが、教育保育の場は正にぐちゃぐちゃにされてしまったというふうに私は思っております。
 私は、そんな意味で、そちらの方の委員もしておりますので、この5年間は大変苦しい思いをしましたが、今日のテーマでいけば、資料6の検討事項の3、処遇の問題がございます。前にも申し上げたことがありますが、私、二つ意見を言わせていただきたいんですが、一つは、私立幼稚園の代表でございますので、私立幼稚園の教員の処遇というのは、大変私どもの責任でよくないんです、低いわけであります。それでも、今日まで私立幼稚園も含めて幼稚園教育の場に教員は何とか確保できてきております。しかし、ここへきて、厚生労働省の方で、保育士の6万9,000人、向こう3年間、増員計画というのが出てまいりまして、これは御承知のように、幼稚園教諭と保育士はほとんど養成期間が重なるんです。その養成期間に対して努力目標を課して保育士を養成しろと、こういう仕組みを作られては、幼稚園の教員がいなくなってしまいます。大変危機感を持っております。是非、文部科学省の関係部門の方々の御尽力をお願いしたいと思っております。
 次に、第2番目でありますけれども、これは必ずしも私立幼稚園ということではなくて、学校全てということですが、非常勤講師の問題でございます。私どもの私立幼稚園ですと、まだ非常勤講師というのは非常に少ないんです。本務教員が95%以上だというふうに思いますが、ただ、保育所の方では、既にもう非常勤が、非正規雇用の保育士さんが4割を超えている状況であります。私、ずっと学校教育を受けてきた中で、従来から、中学校、高等学校に行くと非常勤講師の先生がそれなりにおられたというのはあるんですが、小学校段階では、ゼロではなかったと思いますけれども、非常に少なかったというふうに思っております。それが近年、非常に小学校でも非常勤の先生が激増しているんじゃないのかなというふうに思っております。また、退職された先生の再任用ということも大分広く行われているようでございます。
 机上のデータの60ページのところに、教職大学院別教員就職状況という資料がありまして、これは現職教員学生を除くですから、新たに教職大学院に来た学生さんの場合に、正規採用と臨時的任用との合計で、正規が168で臨時が106、教職大学院でもこのように非正規が大変多いという状況は、どう考えたらいいのでしょうか。限られた財政の中での教育の充実ということで、いろいろ現場が工夫された結果ということは十分分かっておりますけれども、方向性として今後もこういうことをずっと続けていくというお考えなのか、あるいはちょっとこれは行き過ぎているというふうに我々は考えなければいけないのか、そこら辺をお尋ねしたいと思います。
 これはやはり財源が関わることでありますので、教育に係る財源をしっかり確保するということが重要だと思います。前も申したんですけれども、消費税財源を全て福祉、そして福祉というのが、教育も広い意味では福祉に入るんじゃないかというふうにも思いますけれども、その場では教育と福祉は全く別ということになっておりますから、消費税財源が充てられないという今の状況を何とか変えないと教育予算というのは確保できない、こんなふうに思っております。
 以上でございます。
【松岡委員】  私は中学校の校長という立場から、これからの学校教育を担う教員の在り方ということについて、思うところを幾つか述べさせていただきたいと思います。
 実際、学校で、特に大学を卒業して新規採用で来る教員を見ておりますと、いわゆる教科指導、あるいは学習指導、これについては大学で系統的に指導を受けていますので、概(おおむ)ね問題ない。さらに、教員になってから教科指導に関わる研修というのも非常に多くございます。ただ、一方、教員の職務というのは教科指導、学習指導のみならず、例えば学級経営でありますとか、生徒指導、これについては学校の実態でありますとか、あるいは地域性、なかなかこれは大学で一律の指導だけでは当然対応できない。多くの教員は経験を積む中で、経験則によって、あるいはもちろん学校という組織として対応してまいりますが、そういう中で経験を積みながらそういう力を付けていくのが実態でございます。
 加えまして、保護者の価値観というのも非常に多様化しておりまして、学校に対する要望というのも非常に多岐にわたっております。学校としても、学校全体として、これらには組織として対応しておりますが、これらの対応に非常に苦慮している教員というのも実際多いのが実態です。
 そのような意味から、チーム学校という構想には、私は非常に期待をしているところなんですけれども、是非そのチーム学校構想にこれらの教員を支え、又は育成していくという、こういう視点から学校を応援していただければ有り難いなと思っております。
 それからもう1点は、大学の方の教員養成課程でございますけれども、今申し上げましたように、実際に教員になってから様々な経験を積んで教員としての完成度が上がっていくというのが実態ですので、これはなかなか具体的にどうするというのは難しいかもしれませんけれども、吸収力のある教員というんでしょうかね、学校に入ってから様々なことを自ら学んでいく教員というのは、本当に教員として力がどんどん付いていくというのが言えます。それから、ある程度、一定の自分の自信といいましょうか、自分は教員なんだ、この教科については専門性があるんだというような方は、なかなかそこから先が伸び悩むなというのは、私なんかが見ていて実態でございます。そのあたりの教員養成というのが、うまくこれからいくといいなと、そんな期待もしているところでございます。
 以上でございます。
【宮﨑委員】  宮﨑でございます。よろしくお願いします。私は2点、お話をさせていただきます。
 1点目は、教育課程の基準の在り方についての諮問が出たということで、具体的な特別部会が設けられて審議が始まったということで、これに対して大変期待もしています。その点では、学校現場の教育活動が大きく変わっていくのかなというような期待があると同時に、何人かの先生方がお話をされているように、これと教員養成がどうリンクしていくかということが極めて重要なんだろうというふうに思います。今日出していただいた資料の審議事項の柱の中身というのが、具体的に教員養成ではどんなふうに考えていくのかというあたりをしっかり今後、この教員養成部会で検討していただきたいなという思いがございます。それについては何名かの先生がお話をされていたように、昨年の7月の本部会で設けられたワーキンググループで一定のまとめをしていただいているので、そこの審議を是非今後更に続けていただいて、具体的なありようについて検討していただきたいというのがお願いでございます。
 2点目は、この具体的な基準の在り方についての検討の中で示された教育内容の見直し、各教科科目の在り方や教育内容の見直しの例で、私が専門にしている特別支援教育についてだけ触れさせていただきたいんですが、障害者の権利に関する条約が批准をされたというようなこともあって、我が国の共生社会に向けた具体的な歩みが始まろうとしているわけです。特に学校現場にあって、その観点からどんなふうにこうした教育活動が行われていくかという視点は極めて重要だろうと思っています。今、学習指導要領の総則の中で、書き込んであるものだけでは、ほとんど足りないというのが状況です。なおかつ、具体的な学習活動、授業の中でどんな授業構成がされていくかというのはとても重要なんですけど、その視点から考えても、相当の論議をしていただかなければいけない。それと具体的な、例えば教員養成とはどうあるべきなのか。教員養成のスリム化とか、あるいは免許のスリム化など、もちろんそういったことの中でも考えてもらわなきゃいけないことですが、現在、必須の中身は何なのかというあたりが不十分なような気がしますので、この点も是非今後、俎上(そじょう)に載せて検討していただくと大変ありがたいと思います。
 なぜこんなことを言うかというと、平成24年の12月に、現在、特別なニーズを持っているお子さんたちが6.5%ぐらいいるという報告があって、小学校段階では7.7%、小学校1年生では9.8というような数値が出ている。大体10人に1人という状況を踏まえると、具体的な教育活動の中で、その子たちのことを考えないと授業構成ができないという状況が生まれていると思うんですね。そのあたりも十分、今回の検討の中で審議をしていただいて、方向性を出していただければ有り難いなと。是非充実した教員養成ができる仕組みを今後期待したいと思います。ありがとうございました。
【油布委員】  早稲田大学の油布です。
 この教員養成部会の委員としていろいろ発言させていただいたわけですが、この間、私の立ち位置として非常に難しいなと思いながら、その発言をしてきたといういきさつがあります。教員養成部会での先生方の発言は、明示はされないんだけども、公立の小学校、中学校の教員というのが念頭に置かれて、割と議論が進んできたのではないかと思うんですけれども、私は、今、私立大におりまして、大学の学生は割と高校の教師になる者が多い。なおかつ、私自身は教職大学院に本籍を置いているという、そういうふうな状況にありました。どの辺を議論しているのか、そういう全体を捉えているのかどうなのかというのが非常に曖昧なまま、教員養成という形で十把一からげに話される、問題が余り整理されていないで話されるというようなことがあったのではないかなというふうに思っております。
 それと関連してなんですけれども、今度、高校教育改革ということに焦点が当てられるわけですが、高校の教員養成ということでいうと、それに特化して議論はなかったのではないかというふうに思っています。高校の教員というのは、主として、私立の大学の教職課程を経て先生になったものなんですけれども、基本的に教科アイデンティティを持っている先生方が多いだろうと思います。けれども、高校教育自体は非常に多様化しておりまして、昔の専門学科だけではなくて、単位制とか、総合学科とか、非常に多様なコース、学科ができてきているわけです。その中で、教科アイデンティティを持って教職課程を踏んできた高校の先生方というのが、自分とは全く異なる将来志向だとか、価値観だとか、家庭背景だとかを持っている生徒たちを前にして、指導に非常に考えあぐねているというふうな状況があるのではないかというふうに思います。教員養成部会での教員の養成の議論というときに、今いろいろ申しましたけれども、新しい課題とともに、どの辺を整理して議論するのかというふうなことが今後、少し意図されればいいのではないかなというふうに思います。先ほど教職大学院が増えてというふうに言われたんですけれども、私立の教職大学院は一向に増えておりませんで、その辺も非常に私としては議論したいところではあります。
 今は、割と教員養成部会という大きなことで申し上げたんですけども、もう1点、現在議論されている他のワーキンググループ等の資料が御提示されましたが、それでも少しコメントしておきたいと思います。新しい教育課題に沿って教育課程を新しく変えていくと、それを実質化するような、特にチームとしての学校というふうなことが考えられ始めたというのは、非常に妥当な、適切なところではないかと思うのですが、先ほども梶田先生はじめ、ほかの先生方おっしゃったと思うんですけれども、これが現実にどのような状況の認識の下で行われるのかということによっては、かなり絵にかいたもちというか、逆に現場を混乱させるというか、そういうところもあるのではないかなというふうに思って伺っておりました。例えばチームとして学校ということなんですけども、これは学校現場でいろいろ先生方や専門職の方にお話を伺うと、例えばスクールカウンセラーなどは配置していただいてよかったと、しかし、多くの場合は非常勤であると。非常勤のカウンセラーが来たときに、例えば週に1回とか月に1回しか来ない。そのときに専門職の先生たちが学校現場でどのように力を発揮していただくかというと、非常に難しい。例えば先生方は、月に1回、週に1回来るカウンセラーのために対象となる生徒の記録をつけて、そしてその方たちと面談しなければいけない。余計仕事が増えていくというんですね。チーム学校というのがパワーアップするようなイメージで語られるんですけれども、現場のそういうふうな声を聞いたときに、何かの条件というものを設定しなければ、逆に問題が大きくなるのではないかという、そういう気がしています。学校の事務職も多くが一人職場だと思いますので、その方たちにどのように力を発揮していただけるかというと、例えば学校事務職員の研修はどのようにして行われるのか、職能的成長をどのように行われるのか、そういうふうな問題もあると思います。そうした学校組織の実態というのを、もう少し丁寧に拾っていただかなければ、まずいかなと。みんなが常勤であって、みんなが学校の問題を言葉に明確化しなくても、会議に出されなくても共有できているところであれば、チーム学校ということは結構力を発揮すると思いますけれども、力を発揮させるために余計な会議が増えるとか、そういうふうな状況があれば、教員としては、授業に力を避けるということよりも、むしろそのための準備の仕事が多くなるというような逆効果ももたらしかねません。細かく言えばきりがないんですけども、そういうふうなことを十分に配慮していただいた議論になってほしいなというふうに思っています。
 それからもう一つ、長くなって申し訳ないんですけども、同じ資料で、教員の評価や処遇等の在り方についてということで、教員評価がずっと定着化してきているわけですけれども、評価するために先生たちがどのようなインプットしてアウトプットするか、インプットの部分の保証というのが、この多忙化の中ではあるんですね。TALISの調査にもあったと思いますけども、研修について十分な時間がとれない、あるいは自分の課題と違う研修の計画が片方でずらっと作られていて、それをこなさなきゃいけないというような、そういうふうな状況になっているという実態があります。
 評価や処遇ということに関して言えば、そのために先生方が自分を磨けるような、そういう時間なり場なりを確保するということが前提となるんだろう思います。そういう全体を見たような議論というのがもう少し展開していただきたいなというふうに思っています。
 もう一つだけ言わせてください。チームとしての学校ということでいうと、教員養成ということではなくて、その周りの職員もどのように養成するのかというふうなことが問われてくるのかと思いますけども、教員養成部会なのか、教職員養成部会なのか、その辺は今後どういうふうな展開をするのかということも気になるところです。
 以上です。
【横須賀委員】  ほぼ10年、専門委員から臨時委員と加えていただいて、いい勉強をさせていただいたと思っています。感謝していますが、私なりにこの部会の中で教職課程を充実させることで日本の教師の資質能力を向上させ、それが子供たちの学力向上や生きる力の展開につながるというふうに考えて一生懸命やってきました。しかし、今はかなり徒労感を持っています。つまり、この免許制度は底抜けなんじゃないのか。だから、一生懸命やればやるほど、ざるで水をすくっている、あるいはすくわされている、あるいは大きな風船を膨らませばあちこちで空気が漏れていく、それを一生懸命張り付けているという気がしてしようがない。私は、これは学生の学びを安易化する教職課程だと思わざるを得ない。つまり、何で日本の社会は教員の免許が簡単に取れる方がいい、勉強なんかしなくたって取れる方がいいんだというふうになってしまっているのか。本当に深刻な問題だと思います。
 少し具体的な例を挙げますと、通信制で教員免許が多数授与されている。このデータにあるとおり、年度別の教員の免許状授与件数というのが約20万です。こんなに大きな数で、そこで学生たちが一生懸命勉強して、あるいは活動した中でたどり着いたとは到底思えないものだと思います。実際、通信制によってどれほどの免許が取れているという数値は簡単には見えないですが、相当の数だと思います。もちろん通信制そのものを否定することはしませんけれども、実態を見ていきますと、圧倒的に、専門学校の上に通信制という網をかぶせて免許にたどり着く仕組みになってしまっている。これは最初からじゃなくて、ある時期からなんで、そうすると、大学へ行って4年間もやる、授業料も払うというよりも、専門学校で、2年間で取れちゃう。実際、専門学校で課程認定が受けられるようになっているのは全国で12に限られているんですけど、実際は通信制の網の下で相当の数の専門学校が教職課程をしている。ホームページを見ると、うちの専門学校ではこういう免許が取れますというようなことが堂々と書かれているという現実があります。
 それから、小学校教員資格認定試験というのがまだ行われております。まだというのは、この教員養成部会では一旦廃止してももういいと、当初の趣旨からは違ってきているしということを答申しています。ところが、それっきりになっています。私は、そういう答申したけど、実現しないままでいることに大変申し訳ないという気持ちがあって、小学校教員資格認定試験の企画委員会の委員長を三、四年引き受けさせられている。ここには国立10大学ぐらいが作題をして試験を実施するということを実際やっているんです、今。この人たちに直接意見を聞けば、早くやめてくださいという意見だけです。どうしてそういうことになるかというと、受験生の半分以上は実は今の学生が受けちゃう。つまり教職課程を4年間かけてとっていく、苦労しないで試験で取れちゃう。試験も難しいかもしれないけれども、試験を取れちゃうという仕組みになっている。そうすれば、取らないで試験で通るという学生が出てくるということです。
 実際、今の教職課程というのは、そのくらい安易なものになってしまっている。そして、それが個別の利害、利益に結び付いて、権益化している。そう簡単にはなくならないというところまできちゃっています。ですから、どんなに教職課程に、教員養成にいろんなことを期待しても、こういう状況のままだと、私は底抜けになっていってしまうんではないかと思います。いや、20万も採るんだから、そういうのが出てきたってしようがないじゃないかというふうに考えるのか、私はそうじゃなくて、全体の教職課程だから、教員の資質の低下の方につながっていくんじゃないかということを危惧している。だから、いろんなことを教職課程に期待する御意見、さっきから出てきているし、また新たな諮問等が行われるのかもしれないけど、この現状を放置したままでは、私は絶対に駄目だなと思います。単なる議論じゃなくて、私なりに一生懸命やってきた結果、たどり着いた徒労感、これを今後の養成部会は是非何とかしてほしいなという気がしています。
 こういうことを指摘すると、どこで止まるかということは、教員が養成されるルートは多様な方がいいという意見、これを言うと、必ず止まる、現状の維持になってしまうということをよく覚えておいていただきたいと思います。しかし、もういまや昔の師範学校出身者だけ、あるいは国立大学だけという時代じゃ完全になくなっています。教員の養成のルートは多様過ぎるぐらい多様になっている。ここのところに持ってきて、教員の養成ルートは多様な方がいいと誰かが言うと、そこでその議論が止まる。そして実際は、今言ったような権益が残ってくる。ここは何としても抜け出さないと、どんなに教職課程に期待をして次々といろんなことを持ち込んでも、底が抜けてしまう。
 それから、さっきから教職課程のスリム化の話が出ています。私も全くそうだと思います。しかし、スリム化したら、もっともっと安易化が進行するという現実もよく見ておいていただきたいなと思います。
 いろんな勉強をさせていただいたけど、一方こういう結論に達したことは相当残念なことだと思っています。これからもどうぞ頑張ってください。
【吉田委員】  中高連の吉田でございます。
 私、今、いろいろ先生方のお話を伺っていて、実際に今の学生が本当に教員免許状を取得するということの大変さ、そしてまた、小中一貫教育とか中高一貫教育、そういう中でいろんな免許種類が必要になってきたという中で、今の横須賀先生のお話にある意味、同調できちゃうというか、おかしいなと思っていますのは、今、特別免許状の授与の問題があります。実際に今、大学へ行って教職課程を取るというのはかなり子供たちには負担があります。ところが、今行われている特別免許状というのは、例えばの話が、一条校で教科に関する授業にたった1学期以上600時間ぐらい関わった、それとか教科に関する、専門分野に関する勤務経験が、企業とか外国にある教育施設等で3年以上概(おおむ)ねあって、そして専門的な分野の資格を取得している、そういう人はみんな特免で10年間オーケーになる。この特免の10年は、14年に取られて、10年じゃなくてずっと有効だったんですけど、免許状更新制度ができたために10年に戻った。それを実際、この26年の、昨年の6月に文科省としてこの制度の利用が年間50人ぐらいしか進んでいないということで、これをもっと進める、円滑化に行えというような指令が各教育委員会に出てきた。そして、さらには、私がすごく分からないのは、この教科というのは小中高校における全教科なんですね。ということは、例えばの話が、高等学校の先生が中学校の教員免許を持っていないとか、中学校の先生が小学校の教員免許を持っていない。その人たちこそ、当然ながら学校の教育に携わっていて、専門的な資格があって、公的資格といえば、本来教員免許状という資格があるはずだと思うんですけど、その教員免許状を持っている人には、今、都道府県の教育委員会によって判断されるということですけども、特免が下ろしてもらえない。教員免許を持っていれば、それなりに単位を付加すれば取れるからということらしいですけども、実際にそういう人たちが、中学校の先生が小学校の免許を特免でもらえるなら、小中一貫教育なんて何ら問題ない。中高一貫だって問題ない。ところが、そういう方たちは認めてもらえない、自分たちで単位を取りなさい。
 ただ、ここでもう一つ面白いなと思うのは、そうすると、教員免許状を持って企業に就職している人がいます。その方たちは、教員免許状を持っているがために、例えば高校の教員免許を持っている人が小学校の英語を教えたいといっても、小学校の特免は出ないわけですね、教員免許状を持っていても。これもおかしいんじゃないかなと。もっとすごいのは、この特免を学校ごとに全教員数の5割までは認められているんです。2割を超えて配置するものは3年以上の学校勤務経験があって、普通免許状所有者と同等に教育活動等を担当するものとすると。この普通免許状の所有者というのと特免とは実際に何ら変わりもないわけですよね。そうすると、今の学生たちが、こんな教職で苦労するんだったら、学生時代にもっとほかのことをやって、例えばの話、英語だけ勉強して、海外へ留学して、海外の企業でいろんな経験して、日本へ帰ってきて教員免許を特免でもらって先生になった方がよっぽどなりやすいということになっちゃう。じゃ、この教職って何なんですかという話になると思うんです。特に今の現状においても、教員のなり手が少なくなってきている、そういう中で何とかそれを打破しなきゃいけないと思いますので、この特免との関係というのも、この場ではしっかりやっていただきたい。
 それから、現実に今、免許状を持っている人たちが他の免許状を取れないという制度は直していただきたい。
 それともう一つ、最後に、時間が長くて申し訳ないんですけど、実は教科と言われていますけども、今ども中高、小学校においては、養護教諭とか司書教諭というのも大変大切なポジションになっています。この養護教諭というのが、今、養護教諭の免許だけを取って卒業してくる人はたくさんいます。ただ、実際に学校の保健室等で勤務してもらう場合に、やはり看護師の資格というのもないと、極端な言い方をしたら、応急処置もしちゃいけないということになりますよね。そうすると、例えば小児科の病院とかでベテランの看護師さんがそのまま養護教諭に特免を出したらなっていただけると、私は学校にとっては非常に有り難い。それから、司書教諭も、ベテランの司書の方が、経験を持って学校での読書活動を進めていただけるとなったら、これほど有り難いことはない。そういった司書教諭とか養護教諭等についても広げていただければ、特免というのはもっと意義があるんじゃないかなと。ただ、そこに教員免許状との関係をどうしていくかというのは、これからの課題なんじゃないかと思っていますので、よろしくお願い申し上げます。
【若月委員】  失礼します。時間が過ぎているようなので、手短に申し上げたいと思います。
 長い間、いろいろ皆さん方にお世話になりました。ありがとうございました。2点ほど簡単に私の感想を申し上げたいと思います。
 1点目は、もう多くの先生方から既に出ていらっしゃることでありますけれども、昨年からずっとやっておりました教員の免許制度の特別ワーキンググループがございました。あそこでの提言でありますけれども、あの提言の中には、先ほど横須賀先生の方からもいろいろ御指摘を頂きましたけれども、そうしたようなことの懸念等々を防ぐための様々な配慮をこれからまたしていこうということも含んだ提言であっただろうと、私はそう考えております。したがいまして、まずは、本当に複雑になり過ぎている免許制度といったようなものについて、一つの道しるべを示したつもりでございますので、これを是非とも、何らかの形で継続し、深めていっていただければ有り難いなと思うのが1点でございます。
 それから、もう1点は、産業なり社会なりが進歩することは、当然の一つの帰結だろうと思うんですが、例えばこの教育政策についてもそうであろうと思います。当然、教育政策のその裏には、国の政治の政策というものがあります。世界の変化があり、経済構造の変化があり、その中で我が国によって立つ立場が変わり、それであるならば、日本の国内の社会構造が変わり、それを受けてどう対応していくかということで教育の出番がくるわけであります。したがって、そういう意味では、政策と無関係で教育が進めるとは私は全く思っていないわけですし、また、それはそれで当然だろうとも思います。ただ、そういう過程の中で、余りにも教育の政策が、分業化が進み過ぎたのではないだろうか。分業化といいますと、先ほど来いろいろ出ております、今いろいろな課題が言われております。それぞれみんなでごもっともなことだろうし、先ほど申し上げました政策に対する対応という点を考えれば、みんな見落としてはならない視点かもしれません。しかし、それがそれぞれのところでそれぞれでやっていて、それをまとめる横串というものが、どうもこの教育政策を考えていく上でないんじゃないだろうか。ないだろうと言うと、言い過ぎかもしれませんね。そういうところがちょっと弱いんじゃないだろうか。そういう意味で、少し分業化が進み過ぎているなという気が、この何年かしました。
 そして、先ほども申し上げましたように、教育政策というのは国の政策と密接不可分であって当然だろうと思いますから、それを受けていくとなったときに、ただ単なるグローバル化や社会の変化だけではないだろうという横串を教育の場から出してもらいたい。それはどういうことかというと、国際化だとか、いろいろな経済、アベノミクスだとかありますね。その中の一つに、地方分権とか地方再生という大きな政策の柱があったはずであります。そうしたときに、私たち教育に関係するものは、大きくグローバルな方面に視野を向ける、そして様々な教育政策を立てるということは大事ですけれども、もう一つ、その横串を刺すという意味で、何らかの形でもっと教育の場から教育再生とか創生、単に地方交付税のばらまきで終わるのではなくて、本当の意味での教育という力を通しての地方再生と言ったらいいでしょうか、こんな横串を考えていっていただければ、それぞれの政策が有機的に結び付いてくるかなという期待を持っているところでございます。
 いずれにいたしましても、本当に長い間、お世話になりました。ありがとうございました。
【渡辺委員】  筑波大学の渡辺でございます。恐らく私が一番長いこの教員養成に関わらせていただき、いろいろ勉強をさせていただきましたので、本当にありがとうございました。
 最後に三つほど申し上げさせていただきたいんですが、まず、この資料5の諮問を拝見していて、それを伺いながら、たしか平成11年、12年頃の議論とあまり変わらないことが言われているんですね。世の中がグローバル化している、だったらどうしたらいい、社会が変化している、学校はどうだということで、結局それから十何年たっても、また同じ問題が出てきている。我々、教育というものをどう考えているんだろうか。今まであれだけ、あの時点で変化させてこようとしたものがうまくいかなかったのは何だろうかと。あのとき一つ大きく変化させたのは、教員免許を取るときの単位として、教科ではなくて教職に関する科目を増やしたということがあるんですね。それは教える内容も重要だけれども、むしろ教え方が重要だろうということをグローバル化に対応してということで、教職に関する科目を増やしたと思います。今考えてみますと、ここでアクティブ・ラーニングとか、学習評価の改善とか、カリキュラム・マネジメントとか、こういう赤い字で出ている新しいかのように聞こえることは、実はよく現場を見ればやっているんですよ。小学校で班活動をやっているじゃないですか。ただ、教える教師側の班活動は、何を意味して、どうやって育てるかというところが大学で教えられていないのかもしれない。けれども、具体的には随分昔からいろいろな試みはなされてきているし、地域の文化を生かそうとか、そういうことを考えると、改めて何か赤字で書かなきゃいけないことなんだとしたら、予算が特別付くんであれば赤字で書いてくれていいなと、そういうふうに私は思います。
 そういうことと、もう一つは、大学をいろいろ見させていただいて、教員免許というのは、免許であるのにも関わらず、便利な卒業手段にしかなっていない大学側の問題というのはものすごく大きく感じます。ただ、そうやって考えると、横須賀先生のように、徒労感がものすごく大きいんですけれども、他方で、地方で本当に先生方が、自分たちで我々講師の費用を、交通費を負担してまでも勉強したいという地域の先生方がいらっしゃるということです。そこにおいて、その先生方がなぜ我々を呼ぶかというと、分からないことを習いたい。実は現場、特に今お話にありました子供の数が減っていくと統合されたり、小学校がなくなっちゃったりする中で、本当に教育というのは何だったんだろうかということ、世の中が変化していくときに我々は何をしていったらいいんだろうか、本当に変化に対応するというのは何なんだろうか、分からない。子供たちも確かに変わってきている。みんなパソコンをやっている、親もそうだ、その親に対して我々は何も言うことができないというような現実の問題に直面して、もっと勉強したいという御意見をお持ちの、小さな村と言ったらいいんでしょうかね、地域社会で、とても教育委員会まで出てくる余裕もないようなところの先生方に非常にお会いすることが多くなりました。そこで私は教えられまして、徒労感だけではなくなりました。
 結論といたしまして、私が今考えているのは、今申し上げました赤字のアクティブ・ラーニングとか、いろいろ出てきているのは、結局、何十年も前から行われていた教育の価値の中のいいところを見つけないで、教育の持っている本質的な意味を考えないで対策に追われているのではないか。だから現場も対策に追われていて、とてもチームなんか組める状態ではありません。分かっていてもですよ。チーム力がない先生もいっぱいいますから、これは別ですけれども、チームを組みたくても組むだけの余裕がない、時間的に。これは、私は目の前で見てきております。どうも対策だけが次から次に出てきている。今新しく例えば海外で言われているアクティブ・ラーニングというのは、班活動とどこが違うんだろうかということ、現実をもっと考えていくこと、そういうことからして、教員養成部会は可能かどうかわかりませんけれども、改めて普遍的な教育の意味とか本質をもっともっと訴えていって、それが対策に生きるようにするという道はないんだろうか。スマホがはやればスマホといいますけど、スマホを入れることによって国語力が落ちていったり、漢字が書けなくなる現象をどうするのか。漢字を書くということは、実は脳を発達させるためにすごく重要だと。そういう原則を考えていけば、スマホを入れるかどうかが問題なんではなくて、スマホが入ってきたことによって、初等中等教育レベルの子供たちが育てなきゃならない能力や態度を育てなくしちゃっている現実に私たちはどう立ち向かうかという問題をもう少し考えてみていただけたらいいなと。現実は直視しなきゃいけないけれども、それは教育の持っている意味をどう生かしていくかということではないかなと。そうしなければ、対策に追われて教育は、もう既に先生からいろいろ出たようなことが行われるのではないかなと。結局、チームも多様な人を入れればチームになるかというと、とんでもないわけです。だから、企業で人材育成を今すごく重視し、なおかつメンター制度を入れようとしている。これは外部からメンターを入れるんじゃなくて、先輩が教えるという昔ながらのスタイルがいかに意味があるかまで考えられていることも、むしろ私は学校現場でもっと考えていっていいんじゃないかなと。1年次教育とか何とか言ってきた、そこも生きなかった。本当に初年次教育ももっと生きる道はあるはずではないかなと。そういうことを考えまして、今まで言われてきたいろいろなことをもう一度見直して、あまりグローバル化に走らないで、ローカルをもっと重視していった、ローカルから習うものも、ものすごくあるような気がいたしました。
 失礼いたしました。
【小原部会長】  予定をかなり過ぎましたけども、先生方におかれましては、この2年、御多忙の中、この議論に参加していただきありがとうございました。この後、第8期の中教審で引き続き議論が行われることになりますが、この2年間で皆様方から出された意見、案は次の会の礎になっていくと考えております。ここ2年間、どうもありがとうございました。
 これをもちまして、教員養成部会を終了させていただきます。

―― 了 ――

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-- 登録:平成27年07月 --