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教員養成部会(第75回) 議事録

1.日時

平成26年9月19日(金曜日) 9時30分~12時

2.場所

東海大学校友会館 「望星の間」

3.議題

  1. 今後の教員養成部会の審議の進め方について
  2. 小中一貫教育に対応した教員免許制度の改善について
  3. その他

4.議事録

【小原部会長】  定刻となりましたので、ただいまから第75回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会を開催させていただきます。本日は御多忙の中、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 本日は、小川委員、梶田委員、岸田委員、酒井委員、佐々木委員、比留間委員、八尾坂委員、吉田委員、吉村委員、若月委員からの欠席の連絡を頂いております。
 それでは、事務局より、本日の配付資料の確認をお願いいたします。
【片見教職員課専門官】  失礼します。配付資料の確認をさせていただきます。
 まず、一番上に、座席表をお配りしております。その下に議事次第が1枚あります。
 その下、資料1としまして、委員名簿を配らせていただいております。資料2としまして、「教員養成部会の検討の進め方(イメージ)」という資料を配らせていただいております。その次、資料3としまして「関連資料」というもので、表紙が1枚と参考1から参考5ということで、それぞれ1枚ずつ付けさせていただいております。その次、資料4としまして、「今後のスケジュール(予定)」という1枚物を付けさせていただいております。
 その後、参考資料になってございますが、参考資料1としまして「検討すべき事項(案)」、参考資料2としまして、「これまでの主な御意見(小中一貫教育制度化関連)」というもの、参考資料3として、これはカラーの横の資料で「小中一貫教育関連基礎資料」というもの。この参考1から参考3までは、小中一貫特別部会で配らせていただいている資料と同じになっております。それから参考資料4としまして、今回、平成26年7月29日の諮問。参考資料5、6としまして、こちらは先日、ワーキンググループにおいて取りまとめていただきました養成・採用・研修の改善について論点整理の、概要が参考資料5、1枚物、参考資料6として本体。参考資料7といたしましては、「平成27年度概算要求について(教員の資質向上関係)」ということになってございます。こちらは、後ほど参考でお目通しいただければと思っております。
  資料の確認は以上です。不備がございましたら、事務局までお申し付けください。
【小原部会長】  よろしいですか。
 それでは、議事に入ります。
 下村文部科学大臣からは、「1 子供の発達や学習者の意欲・能力等に応じた柔軟かつ効果的な教育システムの構築について」、「2 これからの学校教育を担う教職員やチームとしての学校の在り方について」、諮問を頂いております。
 その際、一つ目の諮問事項については本年中に結論を出し、それを踏まえて文部科学省から次期通常国会に法案提出を目指すというお話がありました。
 ついては、本年も残された時間はわずかですので、当面は小中一貫教育に対応した教員免許制度の在り方について集中して議論を行っていただき、年内に答申をまとめていただきたいと思っております。
 二つ目の諮問事項については、小中一貫教育の対応した教員免許の在り方の議論と重複する部分もあるかと思いますが、基本的には小中一貫教育に対応した教員免許制度の在り方についての議論を先行させながら進めていきたいと思います。二つ目の諮問事項については、来年秋頃を目途に答申予定となっております。
 他方、小中一貫教育の具体的な制度設計については、小中一貫教育特別部会において議論が始まっております。それらの議論も本部会で御紹介させていただきながら、必要な教員免許制度の議論を進めていくこととしております。
 最終的には両部会の考えを一つの答申としてまとめることを考えております。皆様の協力をよろしくお願いいたします。
 それでは、まず、事務局より、当面のスケジュールについて説明をお願いいたします。
【山下教員免許企画室長】  それでは、事務局より当面のスケジュールについて御説明申し上げたいと思います。皆様のお手元の資料2を御覧いただきたいと思います。
 「教員養成部会の検討の進め方」ということで、おおむね年内までの検討の進め方のイメージを資料として配付させていただいております。
 先ほど、部会長からもお話がございましたけれども、本部会におきましては、年内に関しましては小中一貫教育の議論が進んでまいりますので、それに併せて小中一貫教育に対応した免許制度の在り方について集中的に御議論いただき、御報告を賜りたいと考えております。
 本日、第75回教員養成部会におきまして、この後、小中一貫教育に関します教員免許制度の在り方について口火の御議論をいただいた上で、その次の10月1日に第76回、次回の教員養成部会の開催を予定しております。ここでは、その一つ前に9月末に小中一貫教育特別部会が開催されて、制度設計とか小中一貫教育の推進方策について御議論いただくことになっておりますので、そこでの審議状況について報告をした上で、更に教員免許制度の在り方について具体的な議論を進めていっていただく、そして、その後、10月下旬あたりに第77回の教員養成部会を開催いたしまして、小中一貫教育に関します教員免許制度の在り方についてはここで一定の部会としての報告を取りまとめていただきたく考えているところでございます。
 そして、その後、教員免許に関しましては、当部会におきます報告、それから小中一貫教育のそれ以外の部分の制度の在り方等につきましては、特別部会におきます御議論、その二つを合わせて最終的には答申案として年内にはまとめていくというような流れを予定しているところでございます。
 以上でございます。
【小原部会長】  この件について御質問はございませんでしょうか。このスケジュールでよろしいですね。
 それでは、次の議題に入ります。
 小中一貫教育に対応した教員免許制度の改善について、まず、事務局から資料の説明をお願いいたします。
【山下教員免許企画室長】  よろしくお願いいたします。
 それでは、お手元の資料3を御覧いただきたいと思います。
 本日、小中一貫教育に対応した免許制度の在り方について御議論いただくわけでございますが、それに関連する資料といたしまして何点か御用意させていただきましたので、御説明申し上げたいと思います。
 表紙をおめくりいただきますと、まず参考1でございますけれども、小中一貫教育における免許制度の在り方を考えていく上で一つ参考になるのが、現在の中等教育学校におけます免許制度がどのようになっているのかということかと思いまして準備をさせていただきました資料でございます。
 枠囲みの中に丸1、丸2と書いてございますとおりで、現在の免許状でございますけれども、中等教育学校の教員につきましては、原則として中学校の教員の免許状及び高等学校の教員免許状の両方を有する者でなければならない、とされております。
 ただし、人材確保の観点等からということで、丸2のところでございますけれども、当分の間、中学校の教員免許状のみを有している者は、前期課程の教科の指導、それから高等学校の教員免許状のみを有している者は、後期課程の教科の指導を行うことができる、と免許法上されているところでございます。
 これを図示したのが、その下の表でございまして、一番下段にございますように、両方の免許状を所有した者については、前期課程、後期課程を通じて、教科の指導、それから道徳、総合的な学習の時間等と、全ての活動を行うことができる、とされております一方、一番上の段でございますけれども、中学校の教員免許状のみを所有している方は、中学校に相当する課程の前期課程の教科の指導のみができる、とされておりまして、他方、高等学校の教員免許状のみを所有する方は、後期課程の教科の指導のみができる、とされております。
 なお、高等学校のところの黒三角でございますが、これは中等教育学校単独の措置ではなくて、一般的な措置として高等学校の免許状を所有する者については、一部の免許状のみでございますけれども、例えば工芸とか、看護、農業、工業等の基礎免許状を所有する者は、それに相当する中学校の教科を教えることができるというような措置が講じられておりまして、そのことを意味する黒三角でございます。
 続きまして、参考2を御覧いただきたいと思います。
 これは現在の教諭の他校種免許状の所有状況はどうなっているのかということを全体的に幼から高まで俯瞰(ふかん)した資料として準備させていただいておりますデータでございます。
 こちらは、出典が平成22年度の学校教員統計調査から、今回、持ってきてございます。他方で、午前中の会議の中で配付された小中一貫教育の実態調査の中では、より新しいデータが出ておりますので、そちらも併せて御覧いただくなりすればいいと思いますけれども、この少し古いデータによりますれば、小学校教諭の方で中学校の免許状を所有しているのは61.8%、先ほどの新しいデータでは59.9%になっておりました。それから、中学校教諭で小学校免許状を保有する方は26.9%、新しいデータでは30%となっていたかと思います。
 また、参考でございますけれども、中学校の教諭で高等学校免許状を保有していらっしゃる方は80.3%、それから高等学校教諭で中学校の免許状を保有していらっしゃる方は56.9%となっています。
 なお、午前中のデータは、都道府県別に併有率も出ておりまして、例えば小学校の教諭で中学校の免許状は全国的に見れば約6割ですが、県によっては9割以上、あるいは8割以上という併有率の県もあれば、低いところでは3割程度という県もございましたし、例えば中学校教諭で小学校の免許状を持っているケースも、高いところは90%程度の併有率がありますが、低いところは10%を切っているというような感じで、県単位で見ればまちまちの状況が出てございました。
 その次に、参考3の資料でございます。
 ここから先、参考の3、4、5に関しましては、制度的、あるいは文科省において免許状の併有を促進する取組、あるいは措置等の資料でございまして、まず、参考3でございますけれども、大学の教職課程において小学校と中学校の両免許状を一度に併有しようとする場合に必要となる修得単位を示した表でございます。
 そのうちの左側の欄でございますけれども、小学校一種と中学校一種を両方併有しようとした場合ということでございますが、この欄の一番下に総修得単位数が出てございますが、御案内のとおりで小学校一種67単位にプラスして36単位の、合計103単位で小一と中一の免許状が併有できる。それから、真ん中が小一と中二の場合でございますが、ここも一番下にございますとおりで、67プラス18の85単位で両免許状が併有できる。それから、一番右側が中一と小二のケースでございますが、こちらは67プラス22の89単位で両免許状の併有が可能となってございます。
 続きまして、参考4の資料でございます。
 恐縮でございます、「教育職員免許法」という見出しだけになってございますけれども、こちらは教育職員免許法の別表第八というものでございまして、これは現職の教諭の方が他校種の免許状を併有する場合の措置を規定した表でございまして、少し見方はややこしいのですが、第一欄の下に第二欄がございますけれども、そこで現在持っている免許状が例えばこの上の段の第二欄の一番左端に「中学校教諭普通免許状」と出てございますが、要すれば中学校の一種・二種の免許状を持っている方が、その下の第三欄、中学校で3年以上勤務し、なおかつ第四欄で必要な単位12単位を修得した場合には、一番上の第一欄でございますが、小学校教諭二種免許状を取得できるという措置でございまして、その下の段に、今度は小学校教諭の普通免許状をお持ちの方は、3年間以上の勤務経験と、14単位を修得することによって、中学校教諭の二種免許状を取得できる、というふうにもなっておるところでございます。
 ここで言う「単位」でございますけれども、大学におけます通常の授業で修得する単位に加えまして、いわゆる認定講習、文部科学大臣が認定いたしました地方公共団体又は大学が開催する講習会によってもこの単位は修得できる措置が制度的にとられているところでございます。
 その上で、次の参考5を御覧いただきたいと思います。
 今申し上げました認定講習、これは都道府県、政令市、それから中核市が開催できます。あとは大学も開催できるのですが、講習会の開催を促進し、他の種類の免許状を取得することを促進する事業といたしまして、現在、当課で平成27年度概算要求で1.3億円程度でモデル事業として、今、要求をしております。
 その中の柱の1番にもございますように、今回のような動向も踏まえながら、小中学校免許状併有のための講習の開発・実施をやっていただくことも盛り込んでおるところでございます。こちらが関連資料の全体でございます。
 あと、少し参考資料1、2につきましても言及させていただければと思います。
 先ほど資料確認でも申し上げましたとおりで、こちらは小中一貫教育特別部会において配付された資料でございまして、参考資料1が特別部会において小中一貫教育の在り方を考える上での「検討すべき事項(案)」ということで網羅的に列挙されてございますけれども、そちらの2ページ目をおめくりいただきますと、「4.小中一貫教育の推進方策等」が出てきますが、そちらの一番下のぽつのところで、「小中一貫教育学校(仮称)の制度化に伴う教員免許制度の在り方についてどう考えるか」ということも検討事項として示されており、なおかつ、その下に米印がございますけれども、小中一貫教育学校(仮称)の制度化に伴う教員免許制度の在り方については、教員養成部会で御審議いただく旨が記載されているところでございます。
 それからもう一つ、参考資料2でございますけれども、こちらは最近の中央教育審議会の総会、それから初等中等教育分科会、それから小中一貫教育特別部会において小中一貫教育関連で出されました主な御意見でございまして、こちらも3ページ目を御覧いただければと思いますけれども、特に教員免許関係でも幾つか御意見を頂戴しているところでございます。
 ポイントだけ御紹介いたしますと、上二つの丸につきましては、中学校の免許を持っている方が小学校においてどの程度の活動を認めていくことが適当なのかといったような御意見でございます。
 それから、上から三つ目の丸につきましては、逆に小学校の免許を有する方が中学校で何かできるようにすべきかというところも重要ではないかといった御意見でございます。
 それから、四つ目の丸でございますけれども、こちらは教職科目においても小中の内容は分けて考えるべきと文科省も指導しているが、大学での免許取得の方法も含めて小中一貫教育に合わせた免許制度を検討してほしいという御意見。
 それから、一番下の御意見については、免許制度も重要であるが、各自治体における研修における取組も重要だという御意見も頂戴しているところでございます。
 私からは以上でございます。
【小原部会長】  それでは、ただいまの説明を踏まえて、小中一貫教育に対応した教員免許制度について御意見がありましたら、お願いいたします。
 なお、時間は45分ほど予定しておりますので、各委員、2分から3分を心掛けて御意見を出していただければと思います。
 油布先生。
【油布委員】  一つ質問と、あと意見を申し上げたいと思います。
 質問に関しては、提出していただいた資料の「教諭の他校種免許状の所有状況」で、現在、他校種の免許をどのように取っているかということの一覧の最新版が出ているのですけれども、これは国公立の大学と私立の大学とでどのように違うのかという数字を教えていただきたいと思います。
 というのは、国公立の教員養成系の大学の場合には、大体、小学校でも中学校の免許を取得することが進められていますが、私の勤務校も含めて私立の大学だと、そういうのは非常に難しく、これはそういう意味では開放制の原則からいってかなり問題があるような気がします。この数値だけで判断はできません。それが質問です。
 それから、今日午前中に出られなかったのですけれども、小中一貫教育は子供の社会的な発達の上でも、それから様々な病理状況といいますか、中一ギャップとかそういうことにおいても有効であるという御発言がずっとこの間なされてきました。
 そういう意味で言えば、子どもの学ぶ状況を何らかの形で変更していく時期ではあるのかなと受け止めていますが、そのことと免許を変えるということは、どのような関係にあるのかという疑問があります。
 例えば、前回出てきました4-3-2制のような形の場合には、その最初の4の部分を小学校免許が対応し、その後の部分は中学校免許で、教科の免許で対応できるのではないかと思うのです。
 ですから、小学校の学級担任を念頭に置いている免許と、教科担任を念頭に置いている免許を両方取らせることの現実的意味と、それが教員養成にもたらす影響を十分に考えていかねばならないと思います。──どういうふうにリストラされるのか分かりませんけれども、このようなアイデアでは、学生が免許を取ることだけにあっぷあっぷしてしまって、それ以外の勉強が大学ではできないという状況に陥るのではないかと危惧します。それは参考資料3を見ても、現在のままで併有の場合の合計単位数が小一・中一を取れば103単位、小一・中二で85になっています。履修の上限設定もありますし、卒業要件単位を考えると小一・中一を取れば、もうあまり20単位、30単位ぐらいしか、ないわけです。そうすると、そういうふうな形に、大学教育がなってしまっていいのかという意見があります。
 ということなので、小中一貫教育を進めることと小中免許を併せ取らせるという話は、少し区別して考えた方がいいのではないかというのが意見です。
 それから認定講習のことが挙げられましたけれども、これは、免許が正規の方法で、あるいは何らかの理由で取得できなかったためにやむを得ずとられている措置ではないかと私は認識しています。一般に、認定講習は夏休みとかそういうときに大講堂、大きな教室に集められて受け身的な何時間かの授業を受けて何単位もらえるというのが現状ではないかと思います。
 ですから、免許の質を担保し、教員養成の質を担保しということで言えば、できればそういう認定講習による免許の発行も、実はなくしていくべきではないかと思います。そうした認識抜きに、今回のような議論の時に位置づけられれば、、何か非常に大きな問題をもたらすのではないかと思います。
 以上です。
【小原部会長】  
 何か今の質問に対して文科省から何かありますか。
【山下教員免許企画室長】  先ほど頂きました質問は、恐らく参考2の「教諭の他校種免許状の所有状況」を国公私立大学ごとということですが、実はこれは、現に所有をしていらっしゃる教員の方々の保有率ということで聞いておりますので、その免許状がどの設置形態の大学で取得されたかというところまでは、ここのデータからは分かりかねるということでございます。
 以上でございます。
【油布委員】  もし、これからそういう統計をとることが非常に重要なことですので、そういう政策を考える上では、是非それが分かるようにしていただければと思います。
【小原部会長】 天笠先生。
【天笠委員】  ちょっと質問させていただきたいのは、参考1の資料で「中等教育学校の教員に必要な教員免許状の整理」ということで、大変これは、これから初中免許ということを考えるときに、一つの示唆深いデータかと受け止めさせていただいたのですけれども、この整理、あるいはこれが現状だとすると、中学校の教員免許状をお持ちの方のみでは、道徳とか特別活動は担当できないと、原則的にとられると、そういうことになるわけです。
 とするならば、例えば道徳の免許状を作るとか、あるいは特別活動の免許状を設けるというようなことは、少なくともこの段階ではそういう発想は出なかったわけですけれども、片や、これからというときに、こういう特別活動とか道徳とかうんぬんというところにも、小中を貫くそれだけの免許状も作っていくという形を考えていくのか、それとも従来の教職課程を併せて取っていくことによって小学校免許状とか、あるいは中学校の教科を取るにしても教職の単位を取るわけですので、それを所有していれば、中学校の学級担任を担当できることになっているわけですけれども、この二つにまたがった場合にはこのような運用の仕方をしているというあたりのところが、みそと言えばみそであるわけです。
 改めて中学校の免許状を持っている、そして小学校の免許状を持っていない方は、先生方は御承知のとおり、その教科だけは小学校で担当できると言ったらあれですけれども、改めて中学校の免許状を所有するのみの人が、道徳とか、特別活動とか、こういうところに担当できる方向を開いていくとすると、どういうことを詰めていかなければいけないのか、あるいはどういう専門性を担保しなければいけないのかというあたりのところで、今はどちらかというと、小中の教員養成課程になった場合には、小中をかなり厳密に区分して、そしてというあたりのところですけれども、教員養成のときにもこのあたりのところを正に乗り入れというのでしょうか、小学校と中学校でのありようとか、免許の取らせ方とか、教科の編成とか、そこら辺のところにも議論をしていく必要があるのではないかと。
 ですから、例えば小中を通したそういう科目、道徳、特別活動等々を通すならば、それに見合う担当ということも考えていく、あるいはそういうことも議論していく余地は、今回、この場では私はあるのかなと認識しておりまして、また、そこら辺のところは事務方の皆さん方の考え方も改めて聞かせていただければということもお願いしたいと思います。
 その上で、今、特別な教科としての道徳ということが審議の進行中だと認識しておりますけれども、例えばそういうことが、今、中等教育の道徳担当とか、あるいは今後、そのことが何らかの形で影響を及ぼしてくるのかどうなのか、そのあたりのところについてということで、また今後、機会がありましたら、その道徳の教科化ということがこういう免許状の対応等々にどういう形の影響が出てくるのか、出てこないのかということもまた機会がありましたら、御説明いただければということをお願いしたいと思います。
 以上です。
【茂里教職員課長】  ありがとうございます。
 今お示しさせていただいた参考資料、特に参考1ですか、中等教育学校の仕組みについて御説明を申し上げたのですが、これはあくまでも一つの今の例でございまして、仮にこの例を踏襲するとすればこういうイメージになるということで御用意させていただきました。
 この部分だけでなくて、当然、これに付加する部分、若しくは必要ではない部分もあるかもしれませんので、そういったところは幅広に御議論いただければと思っています。
 いずれにせよ、今日の午前中にもありましたように、小中一貫教育の成果の部分とか、要するにメリットとか、ではデメリットは何だったということが議論になったわけですけれども、例えば今日出されたデータの中でも、異学年交流が非常によかったとか、教員間でのやりとりで意識が高まったとか、いろいろメリットの部分もあります。
 その中で、例えば道徳についてどう捉えるのかも、小中一貫制度のどう制度設計するのかという中で議論がなされていくと思いますし、また、この教員養成部会の中でも、それを踏まえ、また、踏まえずに、免許制度としてどういうアプローチが必要なのかも幅広に御議論いただければと思っております。
 今回、諮問文も併せて付けさせていただいたのですが、諮問が2点あります。先ほど部会長からもお話があったと思いますけれども、一つは小中一貫に関するところの制度設計が主なところでございます。二つ目は、もっと幅広く教員政策についてどうとらえるのかという極めて大きなテーマになっておりまして、「1.」について小中一貫については下村大臣からは、年内に答申をいただき、来年の通常国会で法案提出を目指したいというお話をさせていただきましたので、まずは小中一貫の制度設計の中で御議論いただくとしても、当然、その周辺分に天笠先生がおっしゃったように、例えば英語とか、道徳とか、そういった大きな教育改革の流れの中での教員免許の在り方も御議論いただければとは思っています。ありがとうございます。
【小原部会長】  秋田先生。
【秋田委員】  東京大学の秋田です。
 私自身、今後の教員養成と小中一貫ということを併せて考えたときに、二つの原則があるのではないかと思っていまして、これまでも開放制の教員免許状が原則になってきたので、そこをこれまでと同様に保障していくような在り方を考えていくことが小中一貫においても重要であり、それぞれの発達に応じた免許状を教員のライフコースとかキャリアプランを考えたときに、最初には主たる発達に即したところの専門性を重視する。その中で併有が行われる。そのときにも、先ほど午前中のもので小中一貫の連携や一貫のよさとして、今、教職員課長からも話があったような9年間を一つの発達の育ちとして理解するとか、教育目標を共有していくということの推進としても、免許を併有していくことは重要なことだろうと思っているわけです。いわゆる一貫学校なるものが今後できていくために、そのための免許だけの議論を狭く考えるのではなく、将来的に考えたときに、どういう方向で考えるのか。
 そうすると、今回の免許併有の状況を見ると、参考2を見ると、小学校の先生で中学校免許を持っている人は61.8%だけれども、中学校で小学校免許を持っている人は26.9%。
 ところが、午前中に配られた調査結果の48ページ、49ページあたりの「小中教員の乗り入れ授業の実施等」を見ますと、結局は小学校の先生が中学校に何かをすることがほとんど異学年交流等以外なく、結局、中学校の教員が小学校におりてきて何かをやるというような形態になっているわけです。
 こういう目先のことだけで推進をすると、中学校の教員の小学校の免許併有だけは促進されたりということのないように、私は小中が全国で9年間なりの義務教育の目標を達成していくというような形のバランスのある促進の可能性を考えていくことが大事であろうと思います。
 今日、参考4で教育職員免許法の3年以上の教員の場合の他校種を取る場合の方法が書かれているわけですけれども、私は油布委員が言われたように、これが講習会型の非常に簡易なものであるという、その方法論の検討が必要なのだけれども、まず一つを取って3年ぐらいのキャリアはきちっと自分のところで踏んだ後、先ほどもありましたが、最初から小中一貫の授業を担当することは新任教員からあり得なくて、ある程度のキャリアを積んだ人がこういうことの担当になっていくことを考えたならば、この12単位とか14単位というようなところの講習の在り方とか認定の在り方を考え、そうしたものを共通理解としてつくっていくという方向があり得るのではないかと思いますし、そのとき、中学校免許を持っている、例えば開放制で中高免許を取っている人たちにとっても不利益が生じないように、こういう講習でそういうところに勤める場合は取れるような方向を考えていくべきではないかと思います。
 あとリクエストなのですけれども、済みません、参考資料3という、今日御説明がなかったものの最後の部分です。「諸外国の学校制度」があって、各国のものが書かれているのですけれども、ここには教員免許状が例えば4‐3‐3とか5‐4‐3のところがどういう免許の発行を各国がしているかが出ていません。
 しかし、今後、我が国が長期的な教員免許状の在り方を考えていくためには、グローバルにどういう方向に教員免許状の取得がなされているのかということを踏まえながらしないと、実際の自治体でこういうものが行われているから、では、こういうことをやったらいいのではないかというような対応策だけになってしまいますので、是非こういうものについて、今後、資料を併せて出していただけたらと思います。
 以上です。
【小原部会長】  髙岡先生。
【髙岡委員】  ありがとうございます。
 これまでの中等教育学校の制度は、学校のありようというか、そこに加えて免許のありようもかなり似たものであったので、参考資料、関連資料の参考1のところで免許法に附則的に中等教育学校教員の概念を規定し、何を教えることが可能かということが書けたのだと思うのですが、やはり小中の一貫教育ということになると、免許法上、あるいは学校そのものの在り方が、どうも中等教育学校のように木に木をつなぐということでは済まない、木に竹をくくらなければいけないという側面があるのだと思うのです。
 しかし、学校教育の在り方とその成果という意味では、かなりいいものが出ていて、小中一貫教育は推進していくべきだろうという、そういう方向に結論が行くのであれば、あとの問題は全部それを実現するための制度設計という話になりますから、もう木に竹をくくろうが何しようが、ちゃんとやっていかなければいけない、そういうふうに思います。
 そう思いつつ、この参考1の図を見せていただくと、どうも腑(ふ)に落ちないのは中等教育学校の教員の指導可能範囲で、中学校の教員免許を持っているだけの人は、教科しか教えられない。高等学校だけでも教科しか教えられない。つまり、道徳とか、総合的な学習とか、特活ができないというのは、これは学級の担任ができないという概念なのですか。学級の担任ができないから道徳や特活が指導できない、と読めばいいのですか。
 しかし、両方持っていると、突然、両方ともできるという話になるわけですから、どこで何が化けたのか。あるいは化ける要素は何だったのか。そのことは何か法改正のときに議論があったのだと思うのです。それをもし教えていただければ、今度の小中一貫教育に対応する免許法改正というところも見えてくるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
【山下教員免許企画室長】  ただいまの御質問ですが、当時の中等教育学校におきまして免許制度をこういうふうに整備をしたときの理由といたしましては、結局、相当免許状主義というところが多分にあったのだろうと。それで、相当する学校の相当する教科を教える教員は、それに対応した免許状を有すること、というところが原則としてあって、その意味で、中等教育学校は中学校課程と高等学校の課程をくまなく行う一貫制の学校であるというようなところから、中学校と高等学校の免許状を併有することをまず原則とする、という発想があったのだと思います。
 そこがあくまでも原則でございますので、経過措置を置く場合は、できる限り人材の確保の観点と、他方で必要最小限の措置だろうというような、恐らく当時はそういう発想から、教科担任制でもあります中等教育学校においては人材の確保のためには教科が担任できれば、そういう人材を確保すれば何とか回していけるのではないかというような考え方ではあったようでございます。
【小原部会長】  大坪先生。
【大坪委員】  お尋ねしたかったことの半分は髙岡先生と全く同じだったのですけれども、そこに関連するのですけれども、この資料3の参考1の表を改めて見させていただいて、やはり愕然(がくぜん)とする思いなのですが、小中一貫になったときにこういう感じのがちがちでやられると、中等教育学校では恐らく特別支援学級は視野にほとんど入っていなかったのではないかと思えるのです。
 特別支援学級は、小中一貫だったら、当然、その視野に入れていかなければいけない。そうすると、特別支援学級の場合に特別支援の免許を有しているというときに、今の大学における教員養成の在り方で言えば、小中を両方取った上に特別支援というと、4年ではとてもじゃないけれども取れないわけです。
 だから、中等教育学校のこの条文のような形で小中一貫の制度設計は、ドラスチックな免許法の改定をしない限りはあり得ないだろうと思うのです。
 また、これ、もしあったら教えていただきたいのですけれども、中等教育学校で全国で特別支援学級を置いているところはないのですか。もしあったとしたら、これはかなりやばい法律のような気がしていますけれども。
【山下教員免許企画室長】  済みません、現状としてその辺のデータは把握しておりませんので、分かりますれば、また御報告等させていただければと思います。
【小原部会長】  油布先生。
【油布委員】  先ほど言い忘れたことで一つ付け加えます。
 このように出された資料の形で言うと、教員養成課程がぎちぎちになるという発言をしたので、その後に秋田先生が、一挙にそういうことをするのではなく、キャリアに応じてという見直しが必要であるという御意見に私も賛成です。
 それからもう一つ、小中一貫の今までの事例を伺っていると、それは小中のカリキュラムを学校の置かれた状況に応じて編成し直していることが、ある意味、うまくいったという報告であったかと思います。
 そうすると、要するに小中一貫を考える上では、地域といろいろな学校目標に基づいた今のカリキュラムをどのように編成していくかという編成能力のようなものが管理職や中堅教員に問われるのだと思うのです。
 ということは、これは免許法がどうのこうのという今までの教員免許法はというよりも、管理職や中堅教員に求められる新たな力というか、資質というか、能力なのでしょうか、そういうものとして考えるという形にすれば、今まで報告していただいた小中一貫教育のよい部分は実現できるかなと。ドラスチックな免許法の改定をするというのではなく、それからも管理職の研修といいますか、それを免許につなげるかどうかは分からないけれども、その辺を考えるということでできるのではないかと思います。
 以上です。
【小原部会長】  宮﨑先生。
【宮﨑委員】  午前中の小中一貫の特別部会に参加させていただいて、今後、小中一貫を進めていかなければいけないという、これは加治佐先生がきょう午前中におっしゃっていたのと全く同感で、現在の地方の教育現場の状況を考えると、もう進めていくしかないだろうというのが私の中にもあります。
 したがって、そうなってくると、小学校、中学校の教員免許状を持たせておくのはいいだろうという、当然、そういったようなことが俎上(そじょう)にのるということで今日のこの資料は整理されていると思うのです。
 しかし、片一方で、実は前期というか、7月24日のワーキンググループの報告をしていただいた論点整理の考え方、新たな教員免許状の在り方、それから養成・採用・研修に関する考え方で提出していただいたワーキンググループがまとめてもらったものが、何と私はこの資料にワーキンググループのまとめが反映されていないように思えてしようがないのです。
 何のためのワーキンググループであったかということをもう一回念頭に置いて、今日の資料でいきますと、今、話題になっているのは、参考1だけがポイントになっているようですが、参考3は現状の取得単位の考え方なのです。教職課程の基準の修得の最低単位数の考え方なども現在のもので、ワーキンググループは参考資料6の別表1で見直し案を考えてくださったわけですよね。おおむね皆さん、賛成してくださったわけですけれども、こういった視点で今の教員免許をきちんと考えていく。その上で複数免許はどうあるべきかという視点がないといけないのではないか。
 そのあたりが、現状、校現場にいる教員に複数講師の免許を持たせるという視点と、新たな教員養成で免許状を取らせるというのでは違うのだろうと。そのあたりのこともきちっと念頭に置いた対応を考えていかなければいけないのではないかと思います。そのあたりが少し見えにくかったので、この点をどのように考えていくべきか思って発言しました。
【小原部会長】  加治佐先生。
【加治佐委員】  今日は参考資料1が問題になっているわけですけれども、確かに中学校・高等学校があって、その特殊形態として中等教育学校があるのと同じように、小学校・中学校が基本であって、その特殊形態として小中一貫教育の学校があるという位置付けになる。それを自治体が選択する──自治体というのは市町村です──ということになるのだと思うのですけれども、私は、中高の特殊形である中等教育学校と、小中の一つの特殊形である小中一貫教育学校、これは分けて考えてもいいのではないかという気がします。
 と言いますのは、小中は義務教育なわけです。中高は、後半部分は義務教育ではない。ということは、中高を合わせた中等教育学校は、飽くまで完全なオプションであると言えると思うのです。つまり、市町村が必ずしも責任をとらなくてもいいというか、第一義的責任があるわけではない。県が絡まなければいけないし、県もそれは選択としてやればいいわけですけれども、小中の場合は義務教育であって、それを小学校と中学校があって、更にまた別形としてあるのが、いいのかなという基本的な疑問がある気がします。
 急にはそれはできないことだと思うのですけれども、ただ、私自身は、最終形は今の9年の義務教育が続く限り、これがなくなれば別なのですけれども、9年の義務教育が続く限り、これは市町村の責任なので、先ほど宮崎先生がおっしゃった今後の人口減少・少子化を考えた場合に、小中一貫教育の学校が一つの例外的形態というか、中等教育学校みたいなものではなくて、かなり大勢を占めるのではないかという気がする。しかも、それを一括して市町村が義務教育の主宰者として責任を持つということになれば、そこに一つの免許を設けるのは、非常に合理的という気はします。
 また、そうすれば、今の中等教育学校にあるような道徳や特別活動は担当できないとかそういう問題も起こりませんので、私自身は、長い将来を見たときに、小学校であろうと、中学校であろうと、義務教育を担当する者は両方できるという形にすべきだと思います。だから、過渡的な措置はあっても当然よろしいわけですけれども、最終形はそこにそういう視点を置いてやるべきではないかと思います。
 私は、今あるような小中連携教育、小中一貫教育は子供の数がたくさんいて、要するに学年単位でまだ授業が行われることを基本にしていると思うのです。
 ところが、将来の小中一貫教育学校は、学年単位での授業ではなくて、複式学級とか多学年での授業、あるいは、子供がばらばらにいて集まれないものだから遠隔を使った授業といったようなことも、新しい指導法も含めた形で考えなければいけないと思うのです。
 そうすると、そういうことをちゃんと教員養成課程で教えなければいけないということになる。そうすると、その点からも免許が一つあっていいのだろうと思います。
 以上です。
【小原部会長】  渡辺先生。
【渡辺委員】  今、加治佐先生がおっしゃってくださったので、ほとんど私が考えていることの一つは同じことです。こうなったならば、本当に小中一貫のきちんとした教員免許を正確に作る、その問題点と、発達的な課題と、それは特別支援も含めた義務教育としての教員免許を作る。このあたりは、先ほど秋田先生がおっしゃられましたが、外国の資料を使うときに、外国の教員養成がどうなっているかは、ただ、きちんと調べなければならないと思います。非常に曖昧な引用の仕方がされているように思います。ですから、そこをきちんと考えることが一つです。
 それからもう一つ、今までの御発表やヒアリングでは、成功したケースは、今、油布先生がおっしゃいましたように、大体は管理職の力が大きい、あるいは、それを新しいプログラムに取り組んだ先生方の意欲がとても大きいと思うのです。
 それで、もともと私自身は、小中一貫は重要だと思っています。徹底的にした方がいいと思っていますが、理由は異なります。
 この理由を読ませていただきますと、成長・発達上の子供の問題点から言っているのです。問題ではなくて、本当に違うのです。要するに結果として問題として出てくるのだとして、問題を解決するのであるとしたならば、今のままの小中の免許では駄目です、と私は思います。本当に子供の発達をきちんと考えていくような、学級経営も含め、学校経営も含めて、教員免許の中身を全部見直さなければいけないし、見直すいいチャンスではないかと思っております。
 それで、特に教員に求められる能力を子供の発達を促すというところでは考えていくのにはいいチャンスだと思うのですが、6-3と3-3-5ですか、5-3-4と分けたときに、6-3だったら中一プロブレムだけに焦点が当てられていますけれども、三つに分けると、実は二つのステップが起こるのです。そういうときに、では、これは今までのやり方でいいのかというと、実は子供の発達を考えれば、常に段階を超えていくときに問題が起きるわけです。
 だとしたら、全部、9年を通して子供の発達を知的にも情緒的にも社会的にも考慮したような教職課程の科目の在り方を見直す必要があって、今のままではこれは本当に有能な教員を輩出することは難しいのではないか。ですから、免許の中身はもう少しきちんと時間を掛けて議論していく必要があるのではないか、分けて考えていただきたいというのが私の希望でございます。
【小原部会長】  天笠先生。
【天笠委員】  先ほどの加治佐先生の御発言に加えさせていただくようなことになりますけれども、今日、私、午前中からここに座っているわけですけれども、午前中の中で調査の結果のデータの報告があったのですけれども、その中で一番注目したのは、小中一貫教育の実施の市町村別の人口規模の割合が出ていたそのデータでありました。
 既に実施している市町村のうちの4割は5万人以下の人口規模ということですし、更に10万人以下にしますと、6割がそれに占められるということで、ですから、そういう意味では、小中一貫教育は人口の規模の小さいのが先行しているという、こういう実態の方が先に行っているという言い方もできるのかもしれないということで、そういう点では、やはりそのあたりをどう捉えてということが一つだと思います。
 それから、もう一つは、午前中の話の中で、私は一つのポイントかと受け止めさせていただいたのは、「一貫」と「連携」と言えば、実態としては一貫はまだ少数であって、多くは中学校区を単位とする連携が動き出そうとしている、動き出しつつあるということで、その中の御発言として、連携を一貫という実質を備えていけるような、そういう、ある意味で言うとやりやすさを制度的にどう整えていくのかどうなのか、そこら辺に一つのポイントがあるのではないかという、こういう御発言があったのですけれども、私も同感でありまして、その制度的な整えの中に免許のありようも、その大きな一つとしてあるのではないかと、そういう詰め方だと思いますので、連携で戸惑っているところが何が戸惑っているのか、その中に免許という問題があるならばある、そこのところを明らかにしていただいて、それを改正につなげていただくというような、そういう道筋が一つあるのではないかと思いました。
 その上で、将来的な展望を見据えた場合には、改めて一貫学校の対応できる免許状というのでしょうか、ということで便法的に小学校と中学校をつなげるうんぬんという緊急避難的な対応よりも、改めて9年間一貫したそれに対応する、そういう発想からの免許の在り方もまた一つしっかりと議論して固めていく必要があるのではないかと思うのですが、少しこれには時間が掛かるかもしれませんので、前のワーキンググループとの接合もその中で検討していっていいのかなと思います。
 以上です。
【小原部会長】  髙岡先生。
【髙岡委員】  ワーキンググループのお話が出ていますので、ワーキングの中で検討した経過も含めて御紹介しますと、実はワーキンググループの議論も、最初の段階ではかなり私も含めて委員全員が大分前のめりでございまして、新しい小中一貫教育学校というものができるのであれば、それに対応する免許状を取らせるべきではないか、それから、正に学校間接続というこの接続の時期に、今、日本の学校制度は制度疲労が起こっているのだとすれば、そこを免許状としてもしっかり勉強してもらうような中身が必要ではないかという議論もありました。したがって、義務教育免許状ということが、これを新設すべきではないかという議論が最初の出発点でございました。
 しかし、いろいろ考えていくうちに、今の免許制度、戦後何十年もの間、ずっと維持されてきた原則は何かというところに立ち戻って考えますと、まず開放制の原則に基づくこと。加えて、免許としては学校種別の免許であることが基本である。中高については教科別の免許という、更に掘り込んだ中身になっている。
 この制度的枠組みを崩す原理があるかどうか。あるいはもっと言うと、小中一貫教育、あるいは中等教育学校という新しく採用可能だと学校教育法上言われている、あるいは言われるであろう新しい学校制度について対応するために、免許法のこの二つの原則を崩すほどの論理的な整合性があるかということが、実はワーキンググループの議論の少しブレーキを掛けた考え方でした。
 いろいろ考えてみますと、今の学校種別の免許状の不備な点、これは学校の制度そのものが不備だというのなら、それに対応した免許法も不備なわけですから、その免許法が今、不備であるというのであれば、その不備な部分を補うにはどうしたらいいか、これが中高の免許を持っている人たちに小学校の教科担任あるいは学級担任ができるような仕組みを作る、そういう免許資格を作ることで対応できないか。
 逆に、小学校の免許を持っている人たち、あるいはそれを主として取得しようとする学生たちが中学校教育をしっかり勉強すること、あるいは幼稚園教育をしっかり勉強すること、それで結果としてそこも教えられる資格として取得できれば、可視化できるというか、明示できるわけですから、そういう隣接講習の免許を取るための中身が何だろうかということを少し検討しました。十分ではありませんでした。
 その結論が、参考資料6のワーキング報告を、また今日、資料で出していただいていますけれども、一番最後のページの別紙3-3と3-4に図で示して、別紙3-3は黄色の部分です。丸2、丸3のところです。教科教育免許状で小学校まで教えられるような内実を備えた免許資格、これを作ることも可能かもしれません。
 更に加えて、単に教科だけを教えるということではなくて、小学校という学校、あるいは小中一貫教育校の初等教育部分の担任が可能になるような免許資格は、何を学んでもらえばそれが取得可能になるか、この辺、細かい議論はしておりませんので、報告のときにも申し上げましたけれども、パターンは幾つかあるけれども、更に突っ込んで何を学ぶことで原則である学校種別免許の考え方の枠組みの中で今の学校制度のいわば改善に対応する免許制度の改善ができるのではないか、中身は養成部会でまた御検討いただきたいと御報告いたしました。
 そういう意味では、先ほど来、渡辺先生などから御指摘いただいた内容は、基本的に私どもがやってまいりましたワーキンググループの考え方とそう外れたところにはございませんので、是非議論を詰めていただいて、二つの学校、新しくできる学校制度に対応できる免許状を検討していただきたい。
 特に現職の教諭については、目に見える形で何かを付加する、認定講習であれ、大学院で改めて学び直すということも含めて、何かを付加することによって学校種を超えた学校の担任、あるいは教科指導が可能になるような資格制度、こういうものを作っていけばいいのではないかと思っています。
【小原部会長】  渋谷先生。
【渋谷委員】  私の申し上げたいことは、実は今、髙岡先生がおっしゃったことと相当かぶるのですけれども、多少、ニュアンスが違うかなということで申し上げたいと思います。実は、私もそのワーキングの一員だったのですけれども、髙岡先生に盾を突くわけではございませんけれども、ちょっと発言させていただきます。
 渡辺先生、加治佐先生の御意見に、私、かなり賛同したのですけれども、その場合、おっしゃるようにどうしても義務教育免許状みたいなものは新たに構想していかなければいけなくなってしまうと。髙岡先生はそうではなくて、学校種に沿った形での現状を少し重んじた形で何とかならないかという御発言だったと思うのです。
 義務教育免許状を仮に作るとしたらということで一言申し上げますと、渡辺先生は、7歳から15歳までの間の子供たちの発達が相当昔と変わっているからというところに焦点を当ててくださったわけですけれども、やはり学校というのは第一義的には学びの場ですので、その意味で教科がかなり発達とは別に中心的な課題になってくるわけです。
 そうすると、義務教育免許状というものを仮に考えるとしたら、どうしてもそれは教科別になる、あるいは教科を非常に重んじた形での設計になるしかなくて、俗に言うピーク制に近いものになるかと思うのです。
 そうすると、一方でピーク制、つまり今まで小学校の先生を主に考えていた学生たちに、例えば中学の国語とか、社会とか、数学とか、そういうものまできちっと理解し、そして教材研究できる素養を身に付けてもらう。他方で、先ほど先生たちがおっしゃった発達についても十分にわきまえていただく。これは、ある意味では非常に高次な教員免許状を要求することになる。
 私は、それはあり得るかと思いますけれども、その場合には、そこの、特に大学生の質ということを考えたときに、相当、十分な教育をしなければいけなくなるという意味で、大きな覚悟をしないと、この義務教育免許状は構想できないのかなと、そこのところを申し上げたかったのです。
 以上です。
【小原部会長】  高橋先生。
【高橋香代委員】  小中一貫のことが今日話題になっておりますけれども、子供の発達状況とか社会的な状況が違えば、将来、どこで区切りをしたらいいのか分からないこともあると思います。これまでの免許制度での設置審などの指導で言えば、幼稚園は幼児中心に、小学校は児童、中学校は生徒に、割と輪切りになった教育を指導していたのではないかと思います。小中連携あるいは一貫教育の必要性が求められるようになった今日、養成教育では、私は、教職科目では、保幼小中高と9割以上の人が受ける教育期間については、全体の発達段階の理解、そして教育課程の理解は一貫した共通のものにしていっていただきたいと思います。それができた段階で免許状をどうするのかについては、これは研修でどのような内容にするのかも含めて検討していくべきことではなかろうかと思います。
 それができていないから、輪切りの教職科目となっている免許状だから、幼小の問題、小中の問題が殊更に問題になってくるのだと思います。
 以上です。
【小原部会長】  髙橋先生。
【髙橋基之委員】  今のお話で、小中の連携については、まず私も中学校校長の経験が3年間あり、その際の小中連携の具体的な事例として中学校で体育のワークショップを小学校の教員と一緒にやったことがあります。中学校ではこのように体育の実技を行いますと示した上で、見通しを持った上で小学校で指導していただけるのはすごく大事なことだなと思ったのです。
 指導の在り方などについては、現場で考えることがすごく大事なので、教職としてたくさんの教育内容があるので、大学を6年間にすればいいのではないかということではなくて、今、うちの学校でも教職大学院の学生が二人実習に来ているのですけれども、現場ですごく学んでいるのです。
 しかし、それは、責任として免許を持って実習していることがとても大きいのです。大学で免許を取って、その免許を持った上で教職大学院生が実習をしている分等の仕事も学びながら、その中で指導や学習の内容も厚くなっていく。生徒もその部分でしっかりと教職大学院生の授業に向きあっていけるという部分もあるので、このような状況を踏まえた上での制度、免許取得の在り方を、また、それらの制度をどうやって現場で生かしていくかということが大事かなと思っています。
 もう一つは、そのためには、現場で育成していくということになっていく部分で、今も様々な部分で退職した校長とかいろいろな形での教員配置があってできている部分もあるので、その辺の人的配置はすごく大事であると思います。
 それから、小学校の低学年は、本当に児童の一人一人の成長には大きな差があるのです。そこで、保護者、子どもの成長の状況について不安になったりする部分もあって、低学年の個人差、児童の差にどうやって対応していくのだどう説明していくのか、という部分も含めて考えていかなくてはいけないと思っています。
 そういったところでしっかりと児童生徒の発達段階を踏まえた上での教員養成をしていくことは、先ほどもお話がありましたけれども大事かなと思っております。
【小原部会長】  では、松岡先生。
【松岡委員】  午前中の小中一貫教育部会とも関連があるのですが、小中一貫教育、若しくは連携教育を推進していく際の免許制度の発想の原点が、一人の教員が小学校1年生から中学校3年生まで、いわゆる9年間を指導するというような発想がややもするとあるのかなという印象があります。
 私は、あくまでも一人の人間が9年間、あるいはそれ以上の年限にわたって指導に関わるのは、むしろ家庭教育であって、親にとっては、場合によっては一生涯、面倒を見ていく立場にありますけれども... 学校教育は意図的・計画的に行われるものですから、一定の専門性があってしかるべきだと考えています。
 例えば小学校全科というのは、これは中学校や高校の教員から見ると、あれは本当にとても至難の業だなというような、それなりの専門性があると思うのです。では、中学校全科があるかというと、中学校全科の免許を作ろうなどとは、多分、どなたも思わないと思うのですけれども、これは逆の発想ですけれども、そう考えますと、一定の専門性があって、一貫校であっても、この人は中学校部門のこの部分を専門的に指導する人だというような教員構成でやっていけば、一貫教育は一定程度成果が上がるのではないかと私は考えています。ここで申し上げるのも何なのですけれども、午前中出た資料の文科省の実態調査の、特に「小中一貫教育の課題」というところが資料の34ページと74ページにあるのですが、この中で、教員免許に関わる課題としましては、双方、所有免許の関係で兼務発令を拡大できないという、ここだけだと思います。
 もう少しこの中身がより具体的に分かると、当部会でも、どのあたりが課題なのかがより明確になると思いますので、できれば次回、そのあたりをお示しいただけるといいと、そんな思いがございます。
 以上です。
【小原部会長】  どうもありがとうございました。
 それでは、多少、時間が過ぎてしまいましたが、本日の審議はこれまでといたします。
 今後の日程について、事務局から説明をお願いいたします。
【茂里教職員課長】  今日は長時間にわたりまして、どうもありがとうございました。
 今日頂きました御意見をまた整理して、そしてまた、リクエストを頂きました資料をきちんと次回には用意させていただきたいと思います。
 正直なところ、本当に幅広い議論からのアプローチが必要なのだと思っております。そして、中教審のこの場で出されたミッションを改めて考えてみたのですけれども、諮問が二つあると。「1.」と「2.」、「1.」は小中一貫、「2.」は教員制度とチーム学校。先ほどの松岡委員がおっしゃったお話で、正にそれはチーム学校として考えていったときに、これからの学校はどうあるべきか、これからの教職員はどういう能力を身に付けるべきかということなのだろうと思いました。
 ただ、正直なところ、「1.」と「2.」が逆になっていれば、非常にロジックも組み立てやすかったのですけれども、そうはいっても仕方がないので、我々に出されたミッションとして「1.」のところを確実にまずこなしていくのが当面の作業かと思っています。ただ、議論は「2.」も意識しながら幅広に議論していただきながらアプローチもいろいろなアプローチがあると思いますので、我々事務局としても、今日頂いた御意見や、そしていろいろなアプローチができるような資料をこの次にはまた御用意させていただければと思います。
 本日はどうもありがとうございました。
【山下教員免許企画室長】  次回でございますけれども、お手元の資料4にございますとおり、10月1日、水曜日、10時から12時を予定しております。また引き続きましてこのテーマについて御議論をしていただければと思っております。場所については、現在、調整中でございますので、詳細はまた後日御連絡申し上げたいと思います。
 以上でございます。
【小原部会長】  それでは、本日はこれで閉会といたします。どうもありがとうございました。

―― 了 ――

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-- 登録:平成26年11月 --