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教員養成部会(第72回) 議事録

1.日時

平成26年7月14日(月曜日) 14時~16時

2.場所

三田共用会議所 大会議室

3.議題

  1. 小中一貫教育に対応した教員免許の在り方について(ヒアリング)
  2. 大学評価の実情について(ヒアリング)
  3. 養成・採用・研修を通じた大学と学校・教育委員会等の連携の在り方の方向性について
  4. 課程認定制度の見直しの方向性について
  5. その他

4.議事録

【小原部会長】
 ただ今から第72回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会を開催させていただきます。本日は、御多忙の中、御出席いただき、誠にありがとうございます。
 次に、新たな臨時委員を紹介いたします。東京都立三田高等学校長であった及川委員が退任され、新たに東京都立目黒高等学校長、全国高等学校長協会会長である髙橋基之先生を臨時委員としてお迎えいたします。なお、今日は、先生は欠席ということで、名前だけ発表させていただきます。
 また、本日は、秋田委員、天笠委員、小川委員、梶田委員、佐々木委員、高橋香代委員、比留間委員、北條委員、細谷委員、無藤委員から欠席の連絡を頂いております。
 それでは、事務局より本日の配付資料の確認をお願いいたします。
【柿澤教職員課課長補佐】
 それでは、配付資料の確認をさせていただきます。まず、本日の座席表の次に、第72回養成部会の議事次第、一枚物でございます。その次に、部会の委員名簿でございます。次に、資料1-1といたしまして、「品川区立小中一貫校品川学園の現状に関する一考察」ということで、カラーのA4横の資料でございます。次に、資料の1-2といたしまして、「教職大学院認証評価について」という、こちらもA4横のとじた資料でございます。次に、資料2-1といたしまして、「養成・採用・研修を通じた大学と学校・教育委員会等の連携の在り方の方向性について」。次に、資料2-2といたしまして、「教育課程の見直しの考え方」。こちらはA3のカラーの資料になっております。次に、資料2-3といたしまして、「養成と研修の関係」というA3のカラーの資料でございます。次に、資料3といたしまして、「課程認定制度の見直しの方向性について」という論点メモ、A4、一枚物でございます。次に、資料4-1といたしまして、A4の横のとじた資料で、「課程認定制度の見直しの方向性について」でございます。次に、資料4-2としまして、こちらもA4の横1枚物、課程認定制度の資料でございます。次に、資料5といたしまして、「ワーキンググループにおける主な意見」という資料でございます。次に参考資料1としまして、教育再生実行会議の第五次提言、「今後の学生等の在り方について」でございます。参考資料2-1としまして、こちらはカラーのA4縦の一枚物、国際調査の資料でございます。参考資料2-2、OECDの調査のポイントという、こちらもカラーの資料でございます。
 配付資料については、以上でございますけれども、次に、本日の議論の進め方について、少し補足で説明させていただきたいと思います。本日の議事次第を御覧いただけますでしょうか。
 議事の(1)にございますとおり、本日の教員養成部会では、今後の議論に資するため、品川区立品川学園新井校長先生から、「小中一貫教育に対応した教員免許の在り方について」、また、(2)としまして、教員養成評価機構、勝山事務局長より、大学評価の実情について御紹介を頂きたいと思います。その後、ワーキンググループで議論を行いました「養成・採用・研修を通じた大学と学校・教育委員会等の連携の在り方の方向性」、「課程認定制度の見直しの方向性」について意見交換を行いたいと考えております。
 また、最後に先般公表されました、教育再生実行会議第五次提言とOECD国際教員指導環境調査について御紹介させていただきたいと考えております。
 資料について、落丁、乱丁等ございましたら、事務局までお知らせいただければと思います。よろしくお願いいたします。
【小原部会長】
 よろしいでしょうか。それでは、新井校長先生から、意見発表をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
【新井校長】
 まず、本日は、このような会で発表する機会を与えてくださったことに感謝申し上げます。私は教員養成・採用といったところに直接関わる立場にありませんので、本校の進める小中一貫教育について、お話しする中で、若干ですが、教員養成・採用に関することについて触れさせていただけたらと思っております。
 まず、品川学園の概要について、お話しいたします。本校は、平成23年4月1日に開校いたしました。母体校は品川小学校と城南中学校です。品川小学校は、本年度で開校141年となる古い学校です。旧学区域には、保健所や神社、消防署など、公共施設も多く、また近隣に複数の小学校、中学校があるため、学級数は品川小学校も、城南中学校も学年2学級ほどでした。それが、小中一貫校になってから、4学級近くの児童・生徒が入学するようになりました。そして、一気に大規模校になりました。開校4年目の今年ですが、1,037名、学級数で31になっております。
 開校6年目となる平成28年度には、全学年4学級程度になること、そして開校7年目の平成29年度には、7年生の8割近くが品川学園から進級した児童・生徒が占めることになります。ここで、施設一体型小中一貫校品川学園としての教育スタイルが確立するのではないかと考えております。
 次に、品川区における小中一貫教育の概要について、簡単に触れさせていただきます。平成18年度に区内全ての小学校、中学校で、小中一貫教育が始まり、そして日野学園が開校しました。本校は、それから6年目に、区内では5番目に開校した小中一貫校です。施設一体型小中一貫校が6校もある区は少ないと思われますが、いまだに単独の小学校も31校、中学校が9校もあり、学校選択制の中で、多くの子供が集まってくる小中一貫校は、やや難しい立場にもあります。
 次に、小中一貫校の課題についてです。私は平成24年度、開校2年目に品川学園の校長になりました。まず、気になったのは、教員が時々「小学校ではこうだった」とか、「中学校ではこうだった」という言葉を口にすることでした。
 また、校務組織ですが、他の一貫校の組織を基に、本校なりの組織ができていたのですが、実際には機能しないこともありました。これは、組織に問題があったのではなくて、組織を動かすマニュアルが大規模校のものになっていなかったことに問題があったのではないかと思いました。
 また、6年生の保護者からは、「子供の活躍の場がない。品川小学校では、校庭で鼓笛パレードができたのに、今はできない。」などという不満を言われたこともありました。
 さらに、私自身、8年生、中学2年生の様子を見ていて、若干の中だるみを感じたことでした。これは、単独の中学校と同じだと思いました。
 こんなことから、私は開校2年目の6月に、「小学校でも、中学校でもない小中一貫教育の創造」、これを掲げて、教員の意識改革と教育内容、教育活動の開発に取り組むことにいたしました。
 そういった取組の中で思ったことが、連続性も大事だけれども、段差も大事なのではないかということでした。私は単独の小学校で8年間校長を務めました。その間、小学校3校と中学校1校で、小中一貫教育を進めてまいりました。そのときのイメージが、この図のAとBです。6-3制は大きな段差があり、それを子供たちが超えられないために、7年生で不登校やいじめなど、様々な問題が生じると言われています。この問題を解決するために、小中一貫教育は、段差をなくし、スムーズな接続を図る。つまり連続性を大事にすることだと、私は考えておりました。
 ところが、施設一体型小中一貫校の校長になって、考えは全く変わりました。日々子供たちと接する中で、適度な段差は必要であるということ。1本につながっていたら、逆に折れてしまうということ。本区が行っている4-3-2制は、段差を2つ、しっかり作ることにある。そのように考えるようになりました。
 この段差を大きくしてしまえば、5年生と8年生で問題が起こってしまいます。反対に、段差が小さければ、6-3制の方がよくなってしまいます。適度な段差、子供が超えられるか、超えられないかという段差を見極め、教育課程を編成していくことが小中一貫教育の優位性を示すことになるのだと、私は考えました。
 もう一つ、一貫校のよさについてお伝えします。それは、1年生がかっこいい9年生の姿をいつも見ていられることにあります。9年生は目標となる姿です。そして、下学年にとって憧れの存在なんです。反対に、9年生は、過去の自分にいつでも出会えるということです。自分もあのように小さかったこと、上級生に優しくしてもらったこと、これらは、自分の生き方を考える上で、大きな力となります。これからも成長し続けようとする意欲にもつながります。それができるのが一貫校であり、そのよさを生かせる教育を創造することが、小中一貫校の発展になると私は考えました。
 次に、品川区では、4-3-2制を採っております。1から4年生、それから、5、6、7年生、8、9年生、それぞれブロックごとに特色のある教育を本校は進めておりますので、それについて、簡単に説明いたします。
 本校では、1-4ブロックは、寺子屋的指導期といいまして、基礎・基本の定着を目標にしております。45分授業、学級担任制、まさに小学校の教育です。単独の小学校と違うのは、4年生が最上級生だということです。最上級生としてのリーダーシップが育つよう、「たてわり班活動」のリーダー、1-4朝会の挨拶、学習成果発表会などの司会、そういったことを4年生が行っております。3月には、1-4ブロックを卒業するという意味で、保護者、来賓の方々に来ていただき、2分の1成人式を行っています。
 次に、5-7ブロックですが、この5年生、6年生、7年生の期は、道場的指導期として、基礎・基本の徹底を図っていくことにしております。50分授業、教科担任制、期末テストがあります。本校では、学校の中のことは5-7ブロックでという考えの基に、児童・生徒会は、このブロックが担当しています。単独の中学校では、9年生が生徒会長、委員会の委員長になるのに対し、本校では7年生が生徒会長、委員会の委員長になるのです。そして、3月には、5-7ブロックを卒業するという意味で、保護者、来賓の方々に御出席いただいて、立志式を行っております。5、6年生も出席いたします。
 次に、8年生、9年生の8-9ブロックは、私塾的指導期として、個性の伸長を図っていきます。50分授業、教科担任制、期末テストは中学校のシステムと変わっておりません。単独の中学校と違うのは、将来設計と自学自習の力を付けるために、連合自治会活動、それから、夏期集中品川塾を行っているところです。
 連合自治会というのは、地域で地域の方々とともに、地域のためになる活動を行うというのがコンセプトです。例えばPTAから資金を頂いて、大学の学生さんと協力して校舎内外の環境改善を行う。又は地域の方々の協力を頂いて、七福神巡りの方々に豚汁を作って振る舞う。それから、品川縁日を地域の子供たちのために企画して、実施する。そんな活動を行っているところが違うところです。つまり、児童・生徒会は7年生が会長になるけれども、その代わり、ほかの学校で会長になっている9年生は、こういった地域の中で活躍する場を作っていくというところが変わっているところです。
 ブロックごとに段差を作った場合に、その3つのブロックを串刺しにするものが必要になってきます。それが、本校の場合、市民科です。9年間の連続した指導計画を作成しております。時間の関係で、ここは省かせていただきます。
 もう一つ、ブロックごとに徹底した指導を積み重ねているということも本校では大事にしております。
 最後にお話ししたいことが、小中一貫教育は、5-7ブロックがポイントになるということです。考えてみたら、小学校でも中学校でもない、それが5年生、6年生、7年生です。このブロックこそが、ブロックであってもブロックではない。つまり学年ごとに独自な教育活動を行っていかなければ、8-9年生に大きな成長はないのではないかということです。つまり、学年ごとに適度な段差、超えたい目標、超えられる目標を設定する。それを大事にしていきたいということです。
 5年生には50分授業、教科担任制、期末テストという大きな段差が4年と5年の間にはあります。これが5年生にとって超えたい目標になります。7年生には、他校から入学生を迎え、新たな人間関係を築くという目標があります。そして、新しい教科も始まります。そういった出会いがあるので、それぞれ5年生と7年生には、違う目標が出てきます。
 ところが、6年生には、その目標が少ない。そんな6年生にも超えたい目標も持たせたいというのが本校の考えです。そこで、今考えているのが、学び方学習です。中学校籍教員による7年生以上の学習とつながる学習を10時間から15時間程度行いたいと考えています。1ユニットが3時間で、それを3、4ユニット行うということです。そういう意味で10時間から15時間と言っております。
 このとき壁になるのが、中学校籍教員の意識です。英語科の教員なら、小学生に英語を教えても免許上は何も問題がないはずなのに、なぜか小学生を教えることをちゅうちょします。私としてみれば、中学校の先生はすごいということを小学生に見せると、小学生は憧れるだろうと思うのですが、なぜか嫌がります。ここに私は小学校免許を持っていないことから生じる漠然とした不安感があるのではないかと思っています。そんな不安感をなくすような免許の取り方ができれば、小学校教育と中学校教育の融合が図られ、6-3制にない成果が上げられるのではないかと私は思っております。
 本校は、中学校の教員の持ち時数の関係でこのような考え方をしましたが、例えば6年生に中学校の内容を持ってくることを考えることも可能だと思います。ただ、どうしても学級数によって、教員の持ち時数が変わるので、特定の教科というよりも、3時間単位で何か中学校とつなげていく教科を設定できればと考えているわけです。
 以上で終わります。
【小原部会長】
 ありがとうございました。
 ただいまの説明に関して、御質問がありましたら、お願いいたします。中西さん。
【中西委員】
 ありがとうございます。
 免許なんですけれども、小学校の免許、中学校の免許を、それぞれ先生方がどういう形で持っていらっしゃるかということ。あるいは小から中へ、中から小へという異動が何年かの間にあったのかどうか。あと、例えば生徒指導なんかの校務分掌はどういうふうにやっていらっしゃいますか。
【新井校長】
 本校は施設一体型小中一貫校なので、小学校籍教員と中学校籍教員が同じ校務センターで仕事をすることになります。また、文部科学省の教育課程特例校なので、品川小学校の教員は城南中学校の兼務発令を受けています。だからといって、英語の教員がほかの教科を教えるわけにいかないので、制約はあります。
 校務分掌についてですが、本校は生活指導、教務、カリキュラムという3つの部会があり、そこに全ての小中学校の籍に関係なく所属するようになっております。
【小原部会長】
 はい、吉田さん。
【吉田委員】
 ありがとうございます。
 今お話を伺っていて、ちょっと御質問したいのですが、特例校なら免許は要らないという御表現もあったし、先ほど中学校の教員が小学校に教えるのは何ら問題がないというお話だったのですけれども、不勉強で申し訳ないのですけれども、特例校さえ取ってしまえば、教員免許上の条件は何も要らないのですか。
【新井校長】
 特例校なので、小学校の教員が中学校の市民科も教えられるということなんです。教科については、やはり免許のあるものを教えるということなので、英語の教員は小学校の英語ならば教えられるということです。分かりにくくて申し訳ありません。
【吉田委員】
 そうですよね。そうなったときに、変な話ですけれども、途中転校する場合に、教育課程の問題はどうなるのですか。ほかの学校に転校する場合に、この小中一貫の教育課程になっていらっしゃるわけですよね。
【新井校長】
 はい。
【吉田委員】
 そうすると、よその学校は、普通の6年、3年の小中をやっているわけじゃないですか。そうなった場合に、単位の問題とか、そういうのはどうなるのですか。
【新井校長】
 子供ですよね。
【吉田委員】
 そうです。子供が。
【新井校長】
 本区、品川区では、全ての小中学校で小中一貫教育を進めておりますので、内容的には違いがない。
【吉田委員】
 品川区ではなくて、他県とかに転校しますよね。
【新井校長】
 品川区の小中一貫教育要領は学習指導要領を基にして、更に付け加えた内容になっておりますので、他県に行ったときには、減っているということはありません。
【吉田委員】
 すると、別に移動して、向こうの学校へ行って、そういうことでトラブルがあったということはないわけですか。
【新井校長】
 そういうことは聞いておりません。
【吉田委員】
 そうですか。はい。
【佐藤委員】
 御説明、ありがとうございました。
 小中の9年間を、指導上、実際に三つのブロックに分けてなさっていることは、大変興味深く拝見しました。とりわけ、中間の5-7ブロックが一番の要だというお話でしたけれども、なかんずく6学年が留意すべき学年というお話で、学び方学習というお話なんですが、もうちょっと学び方学習の中身や指導上の留意点について、お話しいただけますでしょうか。
【新井校長】
 そうですね。一貫校の校長になって一番問題というか、解決しなくてはいけない学年が6年と8年だったんです。その8年生をどうするかというところで、先ほどの児童・生徒会、連合自治会の問題を設定し、それから、夏期集中品川塾ということで、将来設計を7年生段階から始めていくというところで解決していこうとしたんです。あと、6年生をどうするか。7年生の内容を持ってくるというのも一つの方法なんですが、先ほども教員の持ち時数の関係で、一つこの教科に決めるわけにもいきません。そこで6年に問題解決学習ということで、技術科で3時間とか、国語科の中学校籍教員が3時間だとか担当し、中学校の学習と関係のあるものを持ってくることで、「あっ、中学生になったら授業が面白いかも」ということができたらいいなと考えているところなんです。2学期から始めようと思っているんですが、今、具体的な内容は検討中なんです。
【佐藤委員】
 ありがとうございました。
【小原部会長】
 続きまして、勝山事務局長より意見発表をお願いいたします。
【勝山理事・事務局長】
 一般財団法人教員養成評価機構、理事・事務局長の勝山でございます。本日、このような場を与えていただきまして、誠にありがとうございます。
 本来でしたら、理事長、副理事長が説明に上がるところでございますが、渋谷教育学園の理事長、田村理事長はなかなか忙しいということもあり、また、副理事長は東京学芸大学の学長でございますが、この4月に代わったばかりということでございまして、事務局長であります私の方で、代わって説明をさせていただきたいと思います。
 なお、資料はパワーポイント仕様になってございますが、ペーパーで説明させていただくということをお許し願いたいと思います。
 それでは、1ページおめくりいただきまして、2ページを御覧いただきたいと思います。
 本機構の目的でございます。平成24年から一般財団法人になってございますが、教員養成評価機構は、教職大学院と学校教育系専門職大学院を対象に、大学院運営の全般にわたりまして、第三者評価を実施し、教育活動等の水準の維持・向上を図ることを目的としまして、認証評価事業等の事業を平成22年度より行っているものでございます。
 3ページをおめくりいただきたいと思います。ただいま申し上げましたような認証評価を実施し、これらの活動等の状況が本機構の定める評価基準に適合しているか否かの認定を行っているということでございます。
 4ページ目をお開きいただきたいと思います。では、現状、評価すべき教職大学院はどういう設置状況になっているかというものでございますが、本年4月現在、教職大学院は25校、学校教育系専門職大学院は1校、合計26校が対象となっているところでございます。
 5ページをお開きいただきたいと思います。評価の実施体制でございます。理事会の下に評価委員会があり、また、評価の専門部会があり、そして、評価チームを幾つか編制して評価を行ってございます。評価チームは、原則1チーム6名程度の評価委員で成り立っておりまして、大体その評価チーム一つで二つの大学院を担当してございます。したがいまして、主査はある大学の主査を担当する場合、違う大学の副査を担当するという形で、主査を交代するような制度を持ってございます。
 また、評価チームの構成につきましては、ピアレビューの観点から、評価を受けない教職大学院の関係者から選出するということにしておりまして、そのほかに外部有識者として学校長経験者や教育委員会関係者、マスコミ関係者等から2名を評価委員としているところでございます。
 次に、6ページを御覧いただきたいと思います。認証評価の時期でございます。教職大学院等は、開設後5年以内に初回の認証評価を受けることになってございます。また、それ以降、3年目以降5年以内に次回の認証評価を受ける。制度上、このようになってございます。
 評価手数料につきましては、1教職大学院等当たり、300万円に消費税を上乗せした額ということになってございます。
 これらの額につきましては、主に訪問調査等の旅費、あるいは委員や評価委員の謝金等が大きなものでございますが、そのほかに会議運営費、消耗品費などに使用しているところでございます。
 なお現在、機構の職員は専従職員1名以外は、私も含め、機構が所在する東京学芸大学からの出向者で賄っているところでございまして、もしその人件費までを計上するのであれば、この評価手数料の額では運営ができないということになります。
 次に、7ページを御覧いただきたいと思います。評価基準でございます。昨年度、平成25年度をもって、現在設置されている教職大学院等の1回目の評価が終了いたしました。そこで、昨年度機構で策定している評価基準の見直しを行ったところでございます。こちらに記載しておりますように、10の基準領域、そしてこの基準領域の中に設定された25の基準から構成をしておりまして、この基準でもって第二サイクル以降の評価をしていこうと考えているところでございます。
 なお、この評価基準のもう少し詳しいものは、机上の「教員養成評価機構」というリーフレットの最後のページ、あるいは、更に詳しいものは、同じく机上にございます「教職大学院評価基準」を御覧いただければと思います。
 次に、8ページでございます。評価の方法でございますが、認証評価を受ける教職大学院等が作成いたしました自己評価書、そして基礎データ、その他の資料の分析、さらには訪問調査により行っているところでございます。
 そして、自己評価の内容でございますが、機構が定めております10の基準領域を構成する25の基準ごとに記述をした、大体50ページ程度の自己評価書を作成していただき、それに基づいて調査をしようというものでございます。また、その基準ごとに根拠として必要な資料・データを作成していただいております。この資料は、なるべく負担にならないように、新たに作るのではなく、既存のものを活用していただくようお願いしているところでございます。
 次の9ページをお開きください。評価でございます。先ほど申し上げました書面調査でいろいろと分析をさせていただきます。そして、訪問調査をさせていただきますが、先ほど申し上げました自己評価書がその基礎資料となります。
 ただ、私どもは自己評価書の書き方とか、記載漏れとか、こういうものを評価するのではなく、飽くまで自己評価書に書かれている内容的なもの、すなわち教職大学院そのものを評価するという目的で調査をさせていただいております。また、これで疑問点が事前にあった場合は、訪問調査の前に当該教職大学院等へ通知をさせていただいているところでございます。
 10ページを御覧いただきたいと思います。おおよその評価のスケジュールでございます。これが、大体平均的な年度の評価スケジュールとなってございまして、1月中旬の評価委員会におきまして、各チームの主査が評価結果の原案について説明し、審議の上、評価結果案を作成するという形になってございます。なお、教職大学院等は、通知されました評価結果案に対して疑義がある場合、意見申立てを機構に対して行うことができる制度になってございます。これまで26ある機関のうち、4大学院から意見申立てがあったところでございます。そして、この意見申立てがあった場合は、審査会を設置して審議をし、この審議を経まして、3月中旬の評価委員会において評価結果を決定するというスケジュールになっているところでございます。
 では、実際に訪問調査はどのようにやっているかというのは、次の11ページでございます。おおむね2日間でございますけれども、前日に入りまして、評価チームの事前打合せをし、まず初日は、関係者及び教員等の面談、さらには授業等、教育現場の視察、学習環境の状況調査、学生との面談、連携協力校がございますので、こちらの関係者との面談、そして、修了生との面談等がございます。
 2日目は、この1日目の部分を踏まえまして、連携協力校の視察と、その校長・教員等、関係者との面談を行います。さらには、一番教職大学院が関係している教育委員会関係者との面談をさせていただく。そして、評価チームの会議を行って帰ってくるというパターンでございます。
 12ページを御覧いただきたいと思います。認証評価の実施状況、先ほど申し上げました26校の状況は、このような形になってございます。ちなみに、本年度、26年度につきましてはゼロということでございまして、開店休業状態ということでございます。なお、22年度の括弧書きの1というのは、教職大学院ではない日本教育大学院大学ということで、内数となっているところでございます。
 次に、13ページです。ちょうど昨年度で第一サイクルが終わりましたので、私どもがどういう感想を持ったかということを書かせていただいております。やはり書面だけでは十分に把握し切れない場合も多かったということがございますが、大学関係者の評価委員によるピアレビュー評価がFD活動につながっているという部分もあるのではないか。また、それらを持ち帰っていただきまして、当該出身教職大学院の活動にも役立ったという部分もございます。
 また、外部有識者に入っていただくことによりまして、違う視点から見ていただくということも重要だという感想を持ったところでございます。
 さらには、第一サイクルというのは、修了生が出たばかりということもございまして、実際の成果というものが、なかなか評価しづらい部分もございます。そこで、学習の成果あるいは効果を各教職大学院が把握して、どのように改善に結び付けていくか、どういう取組をしているかということが、なかなか確認しづらいということもございました。第二サイクルにつきましては、この第一サイクルの成果を踏まえまして、議論をしていきたいと考えております。
 特に実習でございますが、それぞれの大学院がそれぞれの工夫を凝らしておりまして、どうやっているのかを理解するのに時間が掛かったということがございます。したがいまして、連携協力校を訪問して、実地に確認するという作業が欠かせないという部分がございました。
 最後に、学習の成果・効果、これは基準領域の4になりますが、非常にここが評価する難しさがあったということを、ただいま申し上げたところでございます。
 私の方からは、以上でございます。
【小原部会長】
 ただいまの説明に関して、御質問等がございましたら、お願いいたします。どなたか。はい、どうぞ。
【宮﨑委員】
 ありがとうございました。
 1点だけ教えていただきたいんですが、第一サイクルを終えて、特にFD活動の効果があったとのこと。あるいは、外部有識者の評価というのも、これはそうなのかなと思えたんですが、2番目のパラグラフに書いてある、様々な実習の形、評価側が理解に一苦労なさっているとか、あるいは連携協力校を訪問しての確認をしなければ理解できなかったということなのですが、差し支えない範囲で、どんな実習が行われているかというのを、これだけでは分かりにくいので、お教えいただければ有り難いです。よろしくお願いします。
【勝山理事・事務局長】
 実習の形式でございますが、大体通例としまして、通年で、ほぼ似たような実習の形態というのが普通でございますが、例えば実習については、集中して行って、リフレクションの時期を経て、また再び集中して行うという形式を取っている大学院がございます。
 さらには、学校種というのは、普通は変えないんですが、学校種を変えている大学院もございます。
 それから、ストレートのマスターと、現職の教員とは、別々の実習校に入るというのが普通なんですが、常にセットで実習校に入るという大学院もございました。
 さらに、実習日というのがございますが、実習日には必ず大学の指導教員が付いていく。これをもって実習日としているんだという大学院もございました。こういうことで、なかなか私どもが予想できなかった部分があったということでございます。
【宮﨑委員】
 ありがとうございました。
【小原部会長】
 よろしいでしょうか。それでは、新井先生、勝山事務局長、どうもありがとうございました。
 それでは、続きまして、養成・採用・研修を通じた大学・教育委員会等の連携の在り方の方向性について、事務局より説明をお願いいたします。
【小谷教員免許企画室長】
 それでは、お手元の資料2-1を御覧ください。7月9日のワーキンググループで御議論いただいた論点メモでございます。「養成・採用・研修を通じた大学と学校・教育委員会等の連携の在り方の方向性について」というものです。
 まず一つ目に養成と研修の関係ということで、特に養成段階で必ず履修すべき内容と、教職経験1から3年目程度までの研修等の学ぶべき内容、仕分の連続性の在り方をどう考えるかを御議論を頂いております。
 次に、二つ目としまして、養成と採用の接続ということで、特に学校・教育委員会等と連携した体験的・実践的な活動の充実をどうしていくかということでございまして、ここにつきましては、できる限り教育実習に限らず、様々な学校体験活動があることが望ましいけれども、学位課程と教員養成課程における履修の適正化を図ろうとすると、やはり何もかも増やしていくということもできないであろうということで、精選・重点化という方向性もあるという中で、それでは、どういう考え方が取れるかという御議論を頂いております。
 あわせて、体験的な活動、実践的な活動ということで、別の法律でございます介護等体験特例法に基づく小中の免許を取るための体験活動をどうするかということも御議論を頂いております。
 2ページを御覧いただきまして、例として掲げておりますのは、一つ目、法令で定める内容としてどういうものを置くか。そして、二つ目は、法令では定めないけれども、大学独自にできる限り取り組んでいっていただくことがふさわしいものとして、どういうものがあり得るか。また、これらから見て、介護等体験特例法という位置付けをどう考えていくべきかということで御議論を頂いております。
 一番上の「法令で定める内容」につきましては、教育実習に限らず、大学が地域の学校や教育委員会等と組織的に連携することにより、学生が1年次から学校に赴き、教育活動の見学等々を経て、段階的な経験を得た上で教育実習に至るという仕組みの導入ができないかということを御議論いただいております。
 丸2の「大学が独自に取り組む内容」は、法令で定める内容外になってまいりますけれども、学位課程と教員養成課程の総履修量が適正な範囲にあることを前提としつつ、その他の時間で学生が専門的知識・技能を向上させていくために、様々、大学が単位認定を行うことなどにより、いろいろな活動を推奨してはどうかというものでございます。
 そして、3番目、介護等体験特例法については、体験的・実践的な活動を充実する観点から、これの見直しをいたしまして、幼児・児童・生徒に関わる施設における体験活動や、教員としての人格陶冶・指導力向上に役立つ体験活動を広く含むものとして、法令の内、あるいは外のいずれかに位置付けてはどうかというものでございます。
 次に、3ページ目を御覧ください。二つ目としまして、「採用選考における養成段階での学修成果の活用」ということでございます。教員の採用といいますのは、地域や学校の事情・特色に応じて、任命者・雇用者が主体的に判断するものではありますけれども、社会全体としては、優秀で意欲ある多様な人材が教員に応募し、登用されることを強く期待するものであるということを踏まえまして、真剣に学んだ意欲ある人材が、一層教員の職に引き付けられるように、教職課程における学修状況や、体験活動への参加状況の評価などを採用時の評価材料の一つとして積極的に活用することを進めてはどうかということでございます。
 参考のところに、現在行われているものを、少し書かせていただいております。
 次のページを御覧ください。4ページ目でございます。今度は、(3)で教職大学院につきまして、進学者・修了者を対象とした取組の促進ということで、教職大学院に進学・在学する者や、修了した者を対象に、採用選考において、教職大学院における履修を評価した取組を行ってはどうか。あるいは、教職大学院への進学を志向しやすくなる環境作りをしてはどうかということで、幾つか参考に現在行われているものを書いておりますが、例えば二つ目の丸にありますように、教職員大学院修了者を対象とした特別選考などが行われております。
 次に、3ぽつ、「採用・任用と研修の接続」でございます。先ほど御覧いただきましたものが、養成と採用の接続だったんですが、こちらは採用・任用と研修の接続でございます。
 一つ目が、教職大学院を活用した取組の促進ということで、まず一つ目、任命権者・雇用者が、採用者の教職大学院における履修成果を考慮し、初任時研修等における研修の一部又は全部免除を行うことについて、どう考えるか。そして、教職大学院と教育委員会等が共同で研修プログラムを開発し、それに基づき教職大学院が授業科目を開設しまして、任命権者・雇用者が教員を教職大学院に派遣して、教員の研修を行うということ。あわせて、その成果として、免許状も得られるようにするといったことはどうかという御議論を頂いております。
 例のところに、教職経験初任から4年目程度、それから、2年目以降、教職経験5から10年目以降という、それぞれの段階で教職大学院の活用ということが考えられるのではないかというものを示しております。
 次に、(2)でございますが、「現職教員の新たな教員免許状の取得に向けた取組の促進」ということで、現職教員につきましては、研修を通じて資質能力の拡大・高度化を図っていくことが通例でございますが、教員免許といいますのは、社会に対しても、客観的かつ容易に認識できる形でその成果を示せるということを考慮しまして、この免許状制度を活用して、資質能力の拡大・高度化を図りやすいように環境を充実していってはどうかということで、御議論いただいております。
 例に幾つか書いておりますけれども、例えば、教育委員会が免許法認定講習の認定を受けて研修を実施する。あるいは、免許状更新講習と免許法認定講習を、同時に認定を受けて開催するといったことが考えられるのではないかということでございます。
 以上でございます。
【小原部会長】
 ただいまの説明に関して、御意見等がございましたら、お願いいたします。20分ほど時間を取っております。
【油布委員】
 済みません、3点ほどあります。
 まず1点目が、教員養成段階の教育現場へ、学校・教育委員会等と連携した体験的・実践的な活動の充実ということです。学部の教育実習は主に教科指導だけなので、こういう体験を導入することによって、教員になったときの初年時の適応といいますか、教師の仕事全体が分かるようになるメリットは確かにあるのではないかと思います。ただし、今、こういう体験的な活動が重要視されていることが実態としてあり、また採用でも経験が重視されるために、非常に多くの学生が、既にボランティアだとか、インターンシップだとか、様々な形で学校現場に行っているんですね。
 教員養成系に特化された大学では、それでもいいのかもしれませんけれども、開放制の教員養成を志向しているところでは、多様な学問領域が総合的な大学の場合にはありますので、学問的な基礎力をつけ、専門とするところはもちろん、総合大学であることのメリットを十分に生かして勉強してもらうことも重要だと思うのです。教養のある教師という養成の仕方もあるのではないでしょうか。体験ということで得ることももちろんあるでしょうが、大学の学問だとか、そこで経験される様々な知的な刺激だとかも無視できないと思います。その辺を考えるともう少し、体験の強調を抑えてもいいのではないかと思います。これは意見です。
 それから、2番目に、教職大学院のことです。私は教職大学院に勤務しておりまして、確かに教職大学院に来る学生に、教職大学院修了者を対象とした一部試験の免除とか、特別選考があるのは、ある意味でのインセンティブになりますので、それは非常に有り難いのですが、少子化の傾向とか、教師の再任用ということなどを含めて、教員の採用数がだんだん少なくなっていくことが予測される中で、こういうメリットは今後どの程度現実的なのか、また必要なのかを考えることが重要だと思います。実際に、東京都の場合には、ある教科に限って、来年度については教職大学院推薦での採用の上限を何名とするという通知が来たんですね。採用は教育委員会マターではありますけれども、教職大学院に進学するインセンティブと、一方では教職大学院枠の採用が逆に閉鎖的な教員養成ということにもつながってきますので、この二つの問題をどう考えるかという課題もあるのではないかと思います。
 3点目に、現職教員の大学院等の進学ということです。教職大学院は現職教員に広く門戸を開いているわけなんですが、恐らくどこの大学院でも、現職教員が教職大学院で学ぶ割合は減っているのではないかと思います。その実態として、今ちょうど教職大学院に来る層が、学内で非常に重要な校務分掌等を担う層になっていること。それから、自分が大学院のために休業を取ると、非常勤を保証せざるを得ず、つまり、人に迷惑を掛けて出られないという声をよく聞くんですね。要するに、現職教員が学びたいといったときの人的・物的な保証をどのようにするのか。その辺も、非常に具体的な大きな問題ではないかと思います。
 以上です。
【小原部会長】
 はい、どうぞ。
【宮﨑委員】
 ありがとうございました。
 養成・採用の接続についてのお考え、方向性というのは、そうだろうなと思いながら見せていただいたんですけれども、まず体験・実践的な活動の充実に関する点で、法令に定める内容の中の介護等体験特例法に基づく体験活動と、具体的に免許状更新講習の開設団体が行う養成などについて、若干一緒くたにされているところがある気がしましたので、意見を申し上げます。
 特に、いわゆる介護等体験に関しましては、理念とか、趣旨が違う中身で構成されていると思うんですね。現実に、個人の尊厳ですとか、社会連帯の理念に基づく認識を深める考え方が重要であるということで体験活動が始まったわけです。現在、障害者基本法が大きく改正されたり、様々な仕組みができていく中で、これが、ほかのものと一緒でいいよということになると、今の段階では時期尚早なのかなという気がいたします。
 特に、介護等体験に関しましては、学校関係だけではなくて、福祉の場面での連携・協力という大きな課題があって、この10年で整備をされてきて、やっと整備したところですので、是非、高校段階でも入れたらどうかという意見があったりする中で、これが一緒でいいということになると、ちょっと言葉は言い過ぎになるかもしれませんが、朝令暮改というそしりを免れないのではないかという気がいたします。
 星印の2番目のことや、あるいは大学が独自に取り組む内容についての具体的な取組は、先ほど油布先生からお話があったようなことと私も同じなんですが、現行の教育課程の見直しなどで、教職に関する科目の教育実習であるとか、特別活動の指導法の中で導入するなどのいろいろな仕組みが考えられるんだろうと思うんですね。あるいは、外出しで大学が設定する対応などもいろいろあるので、今の段階でこれを一緒くたにするということには、私は少し違和感があります。
 それから、採用・選考における養成段階の学修の成果の活用というのは、正に今のことと同じ流れの中であるんですが、養成の段階での様々な現在の取組がある中で、任用側がどのくらいここを見てくれるのかという仕組みを作っていかなければいけないと思うので、これも採用側との連携協力というのが、やはり欠かせないのではないかなという思いをしながら見せていただきました。方向性としては、現実的な方向性なのかなと思いますが、もう少し検討をする必要があるのではないかと思いました。
 以上です。
【小原部会長】
 はい。加治佐先生。
【加治佐委員】
 基本的に、こういう方向がこれまで以上に明確に打ち出されたということは、大変歓迎したいと思います。
 その上で、2点ほど申し上げたいことがあります。教育委員会等と実際に連携に取り組んでおりまして、ハードルが高い面があるわけです。そのことについて、もう少し踏み込んでいただきたいということで申し上げたいと思います。
 1点目は、採用に養成段階の要素を入れていくことです。もちろん、これは必要だし、横須賀先生がおっしゃるように、これが今まで余りなかったわけですけれども、こう書かれても、現実、教育委員会は採用権限を持っておりますので、これを譲るという言い方はおかしいですけれども、大学にも与えるというか、共用するということに対しては、私のこれまでの経験から言うと、かなり抵抗があると思っています。
 採用権限は、教育委員会の厳然たる権限と意識されています。大学が信用されていないということが基本にあるわけですけれども、大学での学生の学修とか、あるいは大学の先生の学生評価とか、実習校の先生の意見とかを入れることの良さを、もう少し具体的に教育委員会に伝えられるような書きぶりをしていただきたいと思います。そうしないと、言われてもなかなか実際には進まないだろうということです。これが1点です。
 それから、2点目は、初任者研修です。4ページの採用・任用と研修の接続ということで、(1)として教職大学院を活用した取組の促進ということが書かれています。これも、もちろん歓迎しているわけですけれども、既に、これまで初任者研修を大学と教職大学院と教育委員会が協働して作り上げるということが言われてきているわけです。我々も試みてきています。ところが、なかなかうまくいかない。先週、御報告があった和歌山県で、初任者を大学で研修するということが行われていますけれども、なかなかそういうところまで行かないということを、私は実感しています。
 これまで管理職研修での連携とか、あるいは現職教員の10年研修の手伝いをするということぐらいまでは、うまくいったと思います。というのは、例えば管理職研修の場合、教育委員会の側(がわ)がそのプログラムとか、カリキュラムを持っていなかったということがあると思います。大学側がその専門性を持っていましたので貢献できたのです。しかし、初任者研修になりますと、教育委員会・学校には長い歴史と仕組みがある。ある意味、定着しているということがあるわけです。そこに大学が関わる、教職大学院が関わることのメリットは、余り伝え切れていないという気がするんですね。
 ですから、こういうメリットがありますということを、我々大学にも聞いていただいて、より具体的に書いていただきたい。場合によっては少し強い表現で、そういう方向に持っていかなければいけませんというぐらいの書き方をしていただけませんかというお願いです。
【小原部会長】
 酒井先生。
【酒井委員】
 はい。ありがとうございました。
 1つは質問なんですが、最初のところで、1ページで、学校と教育委員会等と連携した体験的・実践的な活動の充実ということで、1年次から法令で定める、要するに単位化していくということだと思うんですけれども、具体的にどういうことを構想されているのかということが1点です。かなり膨大な数の学生が、また学校の方にお世話になるということで、学校現場も大変お忙しい中であるということと、単位になりますと、全員ということになりますので、実際運用上できるのかというのがありまして、具体的なところを教えていただきたいというのが1点です。
 それから、ここから意見なんですが、介護等体験特例法に基づく体験活動は、私どもの学生にも体験させて、非常に学ぶべきところが多いんですが、社会福祉施設実習もそうなんですが、特別支援学校での2日間実習も、大変学ぶところが多いものでして、その枠組みを大幅に変更してしまいますと、これまでの学修成果が担保できないのではないかというのが意見です。
 それから、もう一つなんですが、教職大学院の履修を評価した取組ということなんですけれども、採用時の取組ということは、もちろんあるんだと思いますが、その後のキャリア上の何らかの形で、教職大学院のEdDのような形の資格が、昇進や管理職選考等で評価されるような仕組みというものがなければ、恐らく、これはなかなか定着しないんだろうなと思っています。
 以上です。
【小谷教員免許企画室長】
 はい。それでは、一番最初の御質問がありました点でございますが、資料2-1の2に書いているぐらいなんですけれども、教育活動の見学ですとか、学習活動の支援に入る、あるいは学校行事の補助などに入るといった活動から、だんだんにということでございます。
 これは、資料2-2というもので、A3のものをお示ししておりますが、これは、前回も御覧いただいたものと同一でございますけれども、今、教職課程全体を見直してはどうかという御議論も頂いておりまして、例えばですが、例3というところに、教職の意義、職務内容の理解及び実践・実習といった形で、今は意義等に関するものと、実践・実習に関するものが別々なんですが、これを一つにしてしまいまして、1年次から理論的に学び、そして現場に行ってということを、往復型で段階的に学んでいくというイメージのものでございます。
【小原部会長】
 はい。吉田先生。
【吉田委員】
 ありがとうございます。
 原点に立ち返ってしまって申し訳ないような気もするんですけれども、今日のお話を伺っていてもあれなんですけれども、24年8月に出た「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上補助方策について」というのがありましたね。それが、結局、今、それはうやむやのうちに、今回のこの教員の資質の問題が、また新たな連携という形で出てきて、今、その上に、この次にお話があるんでしょうけれども、5教科うんぬんということで、小中一貫の、先ほど品川の先生のお話にもありましたが、教員免許状の問題とかも出てきます。基本的に、今、我々がやらなければいけないことというのは、どこが一番最初なのかが、よく理解できないんです。
 今度の再生会議の五次提言で学制改革が出てきていますよね。急に4-4-4とか、そういう話になって、それに合わせると、教員免許状の位置的な扱いの仕方なのか、そういうことを話さなければいけないのかもしれない。ところが、今お話しいただいている中では、教職大学院における研究が一番多いと思うんですけれども、例えば、今お話のあった、研修で1年生から学校現場にうんぬんとあります。これも、今の世の中の流れの中では、すごく大きな問題があると思うんです。
 まず、第一に子供中心に考えたときに、子供に迷惑が掛からないか、掛かるのか。今、実際に教育実習3週間になっていることによって、ある意味、高等学校なんかにおいては、もう高3は当然入試前だから持たせられないとか、いろいろな意味で実習生がやった授業を再度やり直さなければいけない。では、今度、改めてそうではない、1年生から徐々に研修を始めていくんだといった場合に、今、現場ではいじめの問題、体罰の問題といったものも含めて、教員の責任がすごく重くなってきていると思うんですね。そこに、全く責任のない人がぽんと来て、研修をしているからと許されることなのかどうか。
 それから、今回の論点メモでも、最後のところにちょっと英語で教科指導を行ううんぬんというのが出てきますけれども、これだって、今はもうカリキュラムが変わって、そういう方向性が出てきている。そうすると、こういう教職大学院に行くことはいいのか。では、海外の大学に留学するということは、グローバル教育にとって、教職の研修としてはどうなのか。教員をそうやって出すという方向性も出てくるのかどうか。
 また、一方では、特免で海外に在住していたんだったら、免許状を出してしまおうという話もあるし、何か全てがごちゃごちゃになっているようなんですけれども、何を基本に、それで今回、本当にこうやって一生懸命話したことが変わっていくのかどうか。そこに私はすごく疑問を持って、お尋ねしたい気がするんですけれども、よろしくお願いします。
【小原部会長】
 はい。髙岡先生。
【髙岡委員】
 ありがとうございます。
 今、ワーキンググループで議論している中身に関わって、吉田委員の御質問です。私なりの私見というところをかなり含みますから、そこはお含みいただいた上で聞いていただきたいんですが、やはり養成改革という問題、更に踏み込んで採用・研修というレベル、さらには現職教員の任用のレベル、管理職への任用。そういう問題が、今私どもの養成部会で議論できるフィールドとして、仮説的ですけれども、まずしっかりあるということを踏まえて、議論はしたいと思っています。つまり、18年答申、24年答申、さらには昨年、大学院レベルでの教員養成の在り方という検討会議の結論を一定程度出ました。そこへ、今回、教育再生実行会議の第五次提言というものもあります。
 それらを全部検討した上で、今、教員養成・任用・採用・研修というレベルで、何をどうすることが一番いいのか、あるいは可能性として実現できるのかということについて、幅広く議論をしたい。
 ただ、限られた時間の中でございますので、いわゆる論点整理として、これを考えることについてどうかという質問形式のまとめになっていく部分もかなりあるだろうとは思いますが、少なくとも幅広く、今議論をすべき内容については、このワーキングでは整理をしたい。その根拠になるのは、これまでのここ数年の答申なり、これまでの政策レベルでの検討結果を踏まえて、更に新しく飛び込んでくる第五次提言、この内容を視野に置いて、新しい養成・研修の在り方ということを検討したい。それが一番大きな根っこといいますか、基盤にあると思って、今議論をしております。
【小原部会長】
 はい、横須賀先生。
【横須賀委員】
 伺っていて、御苦労さまですが、どういう問題意識で議論しているのか、よく分からないで聞いていたんですけれども、ずっとさかのぼると、教養審の答申、養成・研修の改善についての答申があって、それから、ほぼ15年たって、あの頃と比べると、随分充実・変化した部分と、かえって過剰な負担が起きて、改善すべき問題等が生じているというのが現実だと思うんですね。そういう意味で、現実の解決の問題を少しリストアップしてもらう方が分かりやすい。例えば、初任研修も、実際問題として、本当に大学を新卒で採用される人間の比率がどんどん低下して、実際、講師をやっている人間は、経験のある人間が増えてきて、それがまた初任研修をやらなければいけない制度になっていて、本当なら学校で、学級にいて、習熟していくべき教員が、外の講習に出ていくという矛盾。これを解決しなければいけないのではないかというのが、現場の声として非常に強いわけですね。
 それから、10年研修についても、ちょうど免許更新講習が制度化されたことで、それと10年研修とが重なる。この問題は、最初から課題だったけれども、解決できないままであるということ。この15年ぐらいの教養審から今までの間で進んできたことの中で、更に課題になってきているようなことの解決を、是非検討してほしいという思いがあります。
 だから、養成についても、教員養成のレベルの問題も、本当に今の学生たちの学力を考えたとき、こういうボランティアとかの方向に行くものなのか、大学院レベルの教員養成という問題も頭に置くと、もっとちゃんと勉強させておいた方がいいのではないかという声は、相当あるんだと思いますね。
 だから、そこのところをきちんと議論していただいて、解決策の方向性を出すということがすごく大事で、ちょっとそこのところ、連携の問題だけで解決するというのには、相当無理があるように思います。もう一度、しっかり議論していただけるのを期待しています。
【髙岡委員】
 ありがとうございます。
 多様な問題、多岐にわたる課題、更に歴史的な成果も一方で踏まえながら、今、ワーキングで議論しなければいけないと。かなり我々にとっても加重な、あるいは重過ぎるテーマではございますけれども、今、横須賀先生がおっしゃったように、これまで中教審が議論をし、結論を出し、それが法制化され、制度化され、実際に実行に移された部分、あるいは移されていない部分、さらにはここ数年で起こっている議論と、それをどう制度の中に落とし込んでいくかという議論。それらを縦軸、横軸、場合によっては三次元になるかもしれませんけれども、そして、余り時間はございませんが、まだ私自身は十分にその方向を見定め切れていないと思っております。出るべき議論、あるいは論点は全部出していきながら、そのこと一つ一つについて、今御指摘いただいた体験的・実践的活動というのが、やや既にアナログではないかということも内部では議論をしております。
 何が今大事なのか、何が教員の資質向上に必要なのかということを、是非御支援いただきながら、養成部会にも逐一御報告をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
【小原部会長】
 よろしいでしょうか。
 「課程認定制度の見直しの方向性について」の論点メモが資料3にありますので、その説明をお願いいたします。
【小谷教員免許企画室長】
 資料3を御覧ください。「課程認定制度の見直しの方向性について」ということで、論点メモでございます。
 これは、教員養成課程につきましては、文部科学大臣が認定するという仕組みを取っておりますが、その仕組みを現行に照らして、どういう方向性があり得るか、見直しの方向性があり得るかという御議論を頂いております。
 まず、一つ目が大学ごとの認定の仕組みの導入です。教員養成課程は、学部・学科等の学位課程に置くこととされておりまして、学位課程ごとに認定をしております。すなわち、学部・学科、一番小さい単位では専攻・コースといった単位になってまいります。このため、同一大学内に同種の教員免許に係る教員養成課程が複数存在しておりまして、授業内容が異なるなど、大学としての教員養成の質の担保・保証に課題が見受けられる例がございます。
 また一方で、教員養成課程を統括する組織、教職センター等と呼ばれておりますが、この自主的設置が進んでおります。しかしながら、依然として、日本全国を見渡しますと、教員養成の取組は学位課程ごとに行われている例が多いという実情がございます。
 これを踏まえまして、見直しの方向性の一つとして、全学的な責任体制の下に教員養成課程が設置・運営されるよう、認定を大学ごととすることについてどう考えるか。これにより、原則として一大学に同種の教員免許に係る教員養成課程を複数置くことはできないこととすることについて、どう考えるかということ。
 また、全学的に教員養成課程を統括し、ファカルティー・ディベロップメントなど、教員養成の質を高める取組を主導的に行う組織の設置を求めることについて、どう考えるか。
 この二つの丸は、実はつながっておりまして、教員養成センターというものを通じまして、全学的な教員養成課程のカリキュラムの統括、あるいはカリキュラムの編成が行われていくという考え方になってまいります。
 次に、二つ目でございますが、学位課程共同型教員養成課程の導入ということで、現状は1で御説明したものと同じものがございます。
 そして、もう一つでございますが、大学において、昨今、学位課程横断型の科目開設、あるいは学際的な学位課程の設置が拡大しておりまして、このような中で、教員養成課程というのは、学位課程ごとに置くとされている関係から、授業科目も学位課程ごとに教員養成に関するものを開設していただいているということがございますが、この仕組みが大学の昨今の動きには合わず、実情に合わない中で、無理な調整、理解不足による基準違反ということが起きてきております。
 これらを踏まえまして、見直しの方向性として、教員養成課程は、免許の専門性と総合性を有する同一大学内の複数の学位課程が共同して置くことができることとすることについて、どう考えるか。そして、この共同する学位課程は、学生の履修の適正化を図る観点から、学位課程と教員養成課程の総履修量が適正な範囲となるように課程の編成や学生の指導を行っていただくと。このときには、1に出てまいりました教員養成センターと連携する形でということになってまいります。
 そして、3としまして、次に評価の仕組みの導入ということで、認定は、一度したらそれで終わりでございまして、あとは大学ごとの質の担保策によっているというのが現状でございます。そのような中、認定後、長期間経過しまして、法令や基準に違反している課程が確認をされております。
 また、認定後の事後チェック機能として、課程認定委員会に実施視察を頂いておりますけれども、認定課程数が24,000を超える中で、年間30から50大学の視察ということでは、全体の質の確保向上になかなかつながりにくいという現状がございます。
 このような中で、見直しの方向性としまして、認定時のみならず、認定後も教員養成の質の確保・向上が図られるよう、認定と連動して、又は別に定期的な評価の仕組みを導入することについて、どう考えるかという議論を頂いております。
 以上でございます。
【小原部会長】
 それでは、課程認定制度の見直しの方向性が示されましたが、御意見がございましたら、お願いいたします。
【加治佐委員】
 単純なことでよろしいですか。
【小原部会長】
 はい。
【加治佐委員】
 いわゆる、専門の教育学部とか、教員養成単科大学と、教員養成の専門大学と、あるいは教員養成の専門学部と、教職員センターは、どういう関わりになるんでしょうか。
【小谷教員免許企画室長】
 はい。イメージ図としまして、資料4-1の次に付いております図を御覧いただければと思います。教員養成センターの設置と学位課程の共同体制のイメージということで、教育学部のように専ら教員養成を行うことを目的とする学位課程がある場合には、そこが教員養成センターとしての機能を持つことが考えられるであろうと思われます。そして、それにほかの学部は協力していく。
 一方で、教育学部のような学位課程がない組織になりますと、全学組織として、教員養成センターを設置していただくか、いずれかの学部にその機能を置いていただくということになろうかと思います。
【加治佐委員】
 分かりました。
【髙岡委員】
 実は、この課程認定制度の見直しという論点は、もう加治佐委員が読み込まれていると思いますけれども、認証評価という問題を新たに提起するという話です。その中で、単科の教育大学については、大学全体が教員養成のために設置された目的養成型の大学であるわけですから、例えば中学校の国語と小学校の学生指導に学内で全く違ったベクトルというか、方向を向いて養成が行われているとはとても思えませんので、あえてセンターという機能を持つ必要はないのではないかと思います。ただ、これまでの経過の中で、単科の教育大学については、様々なセンターが設置されていますね。それらを、今後、どう再構成していくのかということは、学内問題として当然起こってくるのではないか。
 今、室長から説明がありました、国公私、いろいろな形であると思いますけれども、教育学部を持っている総合大学の中では、教育学部にそのセンター機能がそっくり集まってくるのか、それとも別途センターが設置されるのか。今、現に全学センターを機能させている大学もありますし、教育学部がおおむねセンター機能を持つという動きを作っているところもありますので、そういうものを幾つかのパターンに分けて、どこまで報告の中に入れるかということは、今後検討してみたいと思いますけれども、考え方としてはそういうことです。
 さらに、今回のワーキングの議論は、先ほど御質問に対する私のお答えの補足的な話になって恐縮なんですけれども、恐らく、教育再生実行会議の提言を踏まえて、何かしらのアクションが起こってくる。したがって、今養成部会では、このワーキングを設置することによって、そこで出てくる議論を受け止める論点整理をしておくということが主たる役割だと思っておりますので、できるだけ幅広く、今の段階では論点を提示させていただきたいと思います。
 いずれ諮問が起こる、あるいはこのことについて検討せよという指示がありましたときには、ワーキングの報告を、またさらっていただいて、それに基づいて議論していただくというつもりで、今私どもは作業をやらせていただいているということです。
【小原部会長】
 はい。横須賀先生。
【横須賀委員】
 いいですか。この学位課程共同型教員養成課程というのは、課程認定の見直しのように議論がされた形になっているけれども、そうではなくて、大学における教員養成の大転換を進めるという制度改正を意味していて、課程認定というのは、そういうことを決めれば、あとは認定をするという問題ですから、そのこと自身の問題だと。ですから、確かに現状、2の学位課程共同型教員養成課程の導入の現状の中に、現行の仕組みが大学の実情に合わず、無理な調整や理解不足による基準違反の例が増えているというのは、課程認定の実地視察で歩いていると、実にたくさんぶつかる例で、つい最近の課程認定でも学科での履修を他の学科が実習できるということが、大学の学則でうたわれているという例にぶつかっているわけです。それは、今の課程認定の基準では違反しているので、改正するように言ってきましたが、そういうものを許すという方向性を出しているわけですよね。許すというよりも、進めようということだと思うんだけれども、そうすると、専門性に依拠して、教職課程が認定されているということを変えてしまうことになるのではないかという問題。
 それで、ここに書かれているように、無理な調整や理解不足により基準違反が起きている現状は確かだけれども、むしろ開放制の教員養成課程の中で起きている問題は、できるだけ教職課程において授業数を増やしたくない、あるいは専任教員や兼任教員を増やしたくないという効率というか、手抜きというか、そういうことと片方で結び付いているわけですよね。
 だから、そこをどう考えるのか。こういう基準違反の例の中には、相当数、手抜きしたいということが入っているように私には思えるので、課程認定の問題だけで考えてしまうと、何か方向性を間違えそうな気がしているので、むしろ大学における養成の在り方そのものの中で、こういう問題を検討し、方向性を出すと。だから、それは今、小中一貫の問題とか、新しいそういう制度に対応しようとする問題をここで言おうとしているのか、ちょっとそこのところが、非常に分からない。
 評価の仕組みについても、導入することについては、非常に大事だと思いますが、今の課程認定の制度を前提として、事後評価に移るというのが、逆に、また相当手間数ばかり増えていくような気がするんですね。むしろ、免許課程と課程認定制度そのものを大幅に自由化すると。大学に任せるということがあって、今度は認証評価に移っていくというなら、理解しやすいけれども、ここら辺のところは、相当ちぐはぐな感がして仕方ないんですけれども。
【髙岡委員】
 よろしいでしょうか。先生御指摘のとおり、今の時点で、余り時間もないんですが、ある意味で議論のテーブルに載せて、その辺にいっぱい置いてある駒が、今一番たくさんある時点だと、まず御理解いただければと思います。
 その中で、課程認定制度の観点から言うと、この問題はこのように見えてくるという文章が、今の論点整理の中に随所に出てくるわけですけれども、それらを最終的に一つのまとめにしていくためには、認定と認証という関係をちゃんと作った方がいいのかどうか。さらには、学部・学科単位で認定すること、あるいは認証も含めてですが、そうすることの現状を、例えば大学一本にまとめることで、何か改善できる、突破できることがあるのかどうか。
 つまり、今の現状を逆に言えば、学部・学科が教職課程の基本に置かれているということであるにも関わらず、実は学科が依拠しているのは、専門科目、教科専門の領域にだけ依拠しているという組織になりますよね。そういうことが大学全体として、ちゃんとコントロールできるのかどうか、できているのかどうか。あるいは、してもらうためにはどうしたらいいのかということも、この論点のところでは考えてみたいと思っています。
 したがって、大学一本で課程を管理していただくということと、それを認定するということと、更にやったことについての事後認証をしっかりやらせていただいて、社会的評価に耐え得る養成をやってくださいと方向転換することが、今効果があるのか、それともないのかについて、改めて部会の方で議論していただきたい。そういうところです。
【小原部会長】
 酒井先生。
【酒井委員】
 済みません。横須賀先生とほとんど同じ質問をさせていただきたかったんですが、本当に2のところは大転換ですので、もしこれをやるとしますと、自分の所属する学科の専門、例えば英文科の学生が英語の免許を取るのは至極当然なんですけれども、英文科に属しながら、他教科の国語なり、下手をすると数学なりも取ることができるようになっていくという話なのかなと考えたんです。
 そうなったときに、大学一括でということですと、英語の組織に属している学生が国語の免許を取ろうとした場合に、国語の専門性の水準を保証するのかという問題が恐らく出てくる。今までは、学科に所属しているので、その学科の専門性で保証されているという仮説の中で、多分できているんですけれども、それが崩れていきます。そうしますと、免許資格の認定そのものの、何らか資格認定の手続みたいなものがもう一つ必要になるのではないかとか、そういう問題も含んでくるのではないか。
 恐らく、ワーキングの方では、大学全体でセンターで取りまとめていく。ですから、全学的な組織の中で養成していくという考え方ですから、学科にそれを張り付けるのではなくて、全学というのはよく分かるんですけれども、そうしますと、今のようなところをどうクリアするのかという問題が生じてくるかなと思います。
 以上です。
【髙岡委員】
 まだ十分そこを詰められているわけではないんですが、大学単位で、大学に責任を持ってもらって、教職課程を認定するという前提に、教職課程の設置ということについて、大学が自らの、まさに経営方針、あるいは人材育成方針として明示するということですから、今でもそれはそうだと言えばそうなんですが、しかし、大学としての責任ということをまず評価するという前提があります。同時に、大学単位で認定するということを、今おっしゃったような意味で、そこを抜いてしまいますと、文学部で理科の免許が取れたり、理学部で社会の免許が取れたりということが起こり得る。それを大学はやるかもしれないということについて、歯止めを掛けるとすれば、やはり専門相当性という、これまでの課程認定行政でやってきた設置認可の際の論点、これは確実に確保しなければいけないと考えるのは通常だろうと思います。
 ただ、それでもずるずるになる可能性があるのではないか。だから、一本にせずに、やはり学部・学科でやった方がいいのだという議論も、当然あると思います。しかし、それでも、なお、他学科が取りに来ることについて、単なる課程の認定だけをやっている今の現状では、結局、防御できないではないかという議論もあります。ですから、そこは行き着くところまで行った議論になってしまいますので、そうではなくて、何を制度として、法律として明示することで、大学の社会的責任、大学が教職の免許を出すということについての使命をどう果たしていくのかという筋道が見えるような議論にしなければいけないと思います。
【小原部会長】
 よろしいですか。
 それでは、続きまして、教育再生実行会議第五次提言とTALISについて、事務局より説明をお願いいたします。
【柿澤教職員課課長補佐】
 はい。それでは、初めに、「今後の学制等の在り方について」という、教育再生実行会議の第五次提言について御紹介させていただきたいと思います。時間の都合もございますので、本部会の検討に関わりがある部分を中心に御紹介させていただきます。こちら、平成26年7月3日に取りまとめられたものでございます。
 資料の方を開いていただきまして、2ページを御覧いただければと思います。こちらの提言は、今回三つの柱がございますけれども、そのうちの一つ目が、子供の発達に応じた教育の充実、様々な挑戦を可能とする制度の柔軟化など、新しい時代にふさわしい学制を構築するというものでございます。
 そのうち、三つございますけれども、(1)といたしまして、全ての子供に質の高い幼児教育を保障するため、無償教育、義務教育の期間を見直すというところでございます。
 1ページめくっていただきまして、3ページ目の四角の中に入っている二つ目の丸、こちらのところで3歳児から5歳児の教育について、財源を確保しつつ、無償と段階的に推進とございます。また、その次の丸のところにつきまして、幼稚園・保育所、及び認定子ども園における5歳児の就学前教育について、設置主体等の多様性も踏まえ、より柔軟な、新たな枠組みによる義務教育化を検討するとなってございます。
 次に、3ページの下、(2)でございますけれども、本日もヒアリングがございましたけれども、小中一貫教育を制度化するなど、学校段階間の連携一貫教育を推進するというところでございます。学校段階間の区切りは、一定の年齢層の子供を同一の方式で教育するという意味がありますが、いじめや不登校が中学校第1学年で急増するなど、教育上の様々な課題との関係が指摘され、そして、地方公共団体における小中一貫教育の取組により、学力向上や中1ギャップの緩和などの効果も報告という中で、現在の学制の原型が導入された当時に比べ、子供の身体的成長や性的成熟が約2年間早期化しているほか、小学校への英語教育の導入をはじめとして、学習内容の高度化ということから、学校段階間の移行を円滑にするような学校間の連携や一貫教育の推進が求められているというところでございます。
 具体的には、次の四角の中にございますけれども、一つ目の丸の中では、学校段階間の移行を円滑にする観点からということで、国は教育内容等を見直すとともに、地方公共団体及び学校は、教員間の交流や、相互乗り入れ授業等を推進する。
 次の丸ですけれども、国は小学校段階から中学校段階までの教育を一貫して行うことができる小中一貫教育学校(仮称)を制度化し、9年間の教育課程の中で、教育課程の区分を4-3-2や5-4のように弾力的に設定するなど、柔軟かつ効果的な教育を行うことができるようにするというところでございます。
 また、次の丸のところですけれども、5-4-3、5-3-4、4-4-4などの新たな学校段階の区切りの在り方について、引き続き検討するということになってございます。
 4ページの下の(3)のところですが、こちらの実践的な職業教育を行う高等教育機関の制度化、また、高等教育機関における編入学等の柔軟化というところもございます。こちらについては、詳細は割愛させていただきます。
 次に、6ページを御覧いただければと思います。こちらが、二つ目の柱で、特に教員の在り方に係る部分ですが、2といたしまして、教員免許制度を改革するとともに、社会から尊敬され学び続ける質の高い教員を確保するため、養成や採用、研修等の在り方を見直すというところでございます。子供一人一人の可能性を引き出し、能力を伸ばしていく教師の存在が不可欠であり、その資質・能力の向上や配置の充実を一体のものとして行わなければなりません。教師が自らの人間性や専門性を発揮して、子供を教え導くことができるよう、学制改革の機会を捉え、免許、養成、採用、研修、配置、処遇などの制度全般の在り方を考える必要があるとされております。
 具体的には、次の7ページを御覧いただければと思います。教員関係の施策といたしましては、まず、一つ目の丸、学制改革に応じた教師の免許、配置等の在り方ということで、国は、教師が教科等の専門性に応じ、小学校と中学校、中学校と高等学校などの複数の学校種において指導可能な教科ごとの免許状の創設や、複数学校種の免許状の取得を促進するための要件の見直しなど教員免許制度の改革を行う。地方公共団体は、複数学校種の免許状保有者の採用や、現職の教師による他校種免許状の取得の促進を図るとされております。
 次の丸ですけれども、国及び地方公共団体は、小学校と中学校の連携推進や、各学校における教科の専門性に応じた教育の充実のため、小学校における専科指導のための教職員配置を充実。また、社会人、外国人指導者、文化・芸術・スポーツの指導者などの多様な人材の積極的な登用を図るとされております。
 3点目は、特別支援教育に関することで、発達障害児を含む特別支援教育を必要とする児童生徒に対して、きめ細かい指導や社会的自立に向けた支援を行うことができるよう、教師の専門的指導力の向上と教職員の配置や専門スタッフの充実を図る。また、特別支援学校の教師は、必須化も視野に入れ、特別支援学校免許状の取得を促進するとございます。
 次に、養成、採用、研修の部分ですけれども、次の丸、実践的な力を備えた教師を養成し採用することができるよう、国は大学においてインターンシップやボランティア活動など、学生に学校現場を経験させる取組を推進するとともに、採用前、又は後に学校現場で行う実習・研修を通じて、適正を厳格に評価する仕組み、教師インターン制度(仮称)の導入を検討する。こうした仕組みの導入に際しては、教育実習の内容や期間、地方公共団体や学校による採用選考の時期や期間、初任者研修の内容や研修期間中の教職員定数の在り方等も含め、総合的な検討を行うとされております。
 また、次、大学は、質の高い教師を養成するため、実践型のカリキュラムへの転換、組織編成の抜本的な見直し・強化など、教員養成を行う学部や教職大学院の質的充実を図る。地方公共団体と教職大学院などの大学が連携して、管理職を養成する研修も含め、教師の研修を充実し、自ら学び続ける強い意志、リーダーシップや創造性などの資質向上を図る。国は、優秀教師の処遇の改善等と併せ、こうした取組を積極的に支援する。
 次の丸のところは、教職員配置や専門家の配置に関すること。
 一番下の丸の部分も、処遇の確保に関することでございます。
 次、大きな柱の三つ目といたしまして、一人一人の豊かな人生と将来にわたって成長し続ける社会を実現するため、教育を「未来への投資」として重視し、世代を超えて全ての人たちで子供・若者を支えるというところでございます。こちらは、財源措置を含む条件整備についてでございます。詳細は割愛させていただきます。
 続きまして、TALIS、国際教員指導環境調査について、簡単に御報告させていただきます。資料ですけれども、参考資料2-1、こちらが一枚物で、参考資料2-2が調査のポイントですけれども、両方使って御説明させていただきます。
 まず、調査ですけれども、参考資料2-2の1枚目を御覧ください。調査の概要ということですが、こちらの調査は、学校の学習環境と教員の勤務環境に焦点を当てた国際調査ということで、今回が2回目の調査になりますけれども、日本は今回が初参加ということになります。
 調査対象といたしましては、中学校及び中等教育学校前期課程の校長及び教員ということで、1か国につき約200校、1校につき教員約20名ということでございます。この教員の中には、非正規教員も含むということ。また、参加の内訳といたしましては、国公私立を含むということで、私立学校が約10%という形になってございます。
 調査時期は25年の2月中旬から3月中旬ということで、質問紙調査を教員と校長にそれぞれ行っているということでございます。
 参加国、地域につきましては、下にございますとおり、OECD加盟国等の34か国、地域という形になってございます。
 この調査結果の概要でございますが、参考資料2-1の一枚物の方を御覧いただければと思います。
 まず、左上のところでございますが、今回の調査結果で一つ明らかになったことといたしまして、日本の学校におきましては、校内研修等で教員が日頃から共に学び合い、指導改善や意欲の向上につながっているということが明らかになってまいりました。
 具体的には、組織内指導者による指導を受けている割合ですとか、校長やその他の教員から、自らの指導についてフィードバックを受けている割合が、国際的に見ても非常に高いということが分かりました。
 また、教員間の授業見学や自己評価、生徒対象の授業アンケートなど、多様な取組も実施しているということで、こちらは下に図を示しておりますけれども、オレンジ色が日本で、水色が参加国平均ですけれども、他の教員の授業を見学、感想を述べることを行っている教員の割合が非常に高い。また、研修で他校の授業を見学する。これも日本の数字が非常に高いという形になってございます。
 次に、資料2-1の右上のところになりますけれども、研修への参加意欲は高いが、業務多忙や費用、支援不足が課題ということも明らかになってきました。日本の教員は、公式の初任者研修に参加している割合も高く、校内研修も盛んに行われている。また、様々な分野の研修につきまして、全体的にニーズが高いということも回答として明らかになってまいりましたが、何が研修参加への妨げになっているのかということにつきましては、業務スケジュールと合わないという理由を掲げる教員の割合が非常に高かったということでございます。また、費用が高い、雇用者からの支援不足という声、いずれも参加国平均より高い数字であったということでございます。
 次に、3点目としまして、教員は主体的な学びを引き出すことに対しての自信が低く、ICTの活用等の実施割合も低いということでございます。こちらは、主体的な学びの引き出しに自信を持つ教員の割合ということでございますけれども、これは、それぞれの項目につきまして、教員は4段階の自己評価をする形になってございます。
 例えば、批判的思考を促すということについても、「非常によくできている」「かなりできている」「ある程度できている」「全くできていない」、この4項目で評価をすることになっておりまして、そのうちで、「非常によくできている」あるいは「かなりできている」、その割合が高い自己効力感を有する、自信を持っているという整理になっております。
 これを見てみますと、我が国の傾向といたしまして、全般的に「ある程度できている」を選ぶ先生が多いと。「かなりできている」とか、「非常によくできている」という回答は選ばないということがございます。これらの評価につきましては、一つの理由としては、日本の教員が他国の教員に比べて、指導において非常に高い水準を目指している分、この自己評価が低くなっているという可能性もございますし、また実際の達成度に関わらず、謙虚な自己評価を下しているという可能性もあろうかと考えております。
 しかしながら、ポイント資料の9ページを御覧いただければと思います。表の12の1から12の3までございます。「学級運営について」「教科指導について」「生徒の主体的学習参加の促進について」と。こちらは、いずれも日本の先生方は、12項目について、自己効力感というものは低くなっておりますけれども、学級運営について、12の1、あるいは12の2につきましては、おおむね四、五〇%程度の台で推移をしているというところで、参加国平均よりは低いです。
 それに比べまして、12の3につきましては、顕著に低いと。例えば、生徒の批判的思考を促すということについて、参加国平均80.3%に対して15.6%ということで、これは参加国34か国、地域の中でも突出して一番低い数字という形になっているところでございます。
 一枚物の資料の方にお戻りいただければと思います。また、各指導実践を頻繁に行っている教員の割合というものが、左下のところにございます。こちらにつきましても、例えば少なくとも1週間を要する課題を与えるということについて、行っている割合が低いですとか、あるいは少人数グループで共同の解決策を考え出す、これも頻繁に行っている教員の割合が32.5%に対して47.4%というところがございます。
 また、生徒が課題や学級の活動にICTを用いるというところにつきましても、9.9%ということで、参加国中で一番低い数字という形になってございます。
 また、この辺りは中学校の教員を対象にしておりますので、また小学校等、学校種が変わると違った形になってくるかなとは思っております。
 最後に、右下の部分でございますが、教員の勤務時間は、参加国中で断とつに長いということが明らかになりました。こちらの表を御覧になっていただければ一目瞭然ですけれども、勤務時間の合計、1週間当たりで約54時間ということで最も長いと。何が長いのかという内訳を見ますと、やはり課外活動ですとか、事務作業、あるいは学校運営に関する業務、職員会議等々でございますが、こういったものが長くなっているということが明らかになってきているということでございます。
 以上でございます。
【小原部会長】
 ただいまの説明に関して、御意見がある方はいらっしゃいますか。よろしいですか。
 それでは、本日審議は、これまでといたします。
 今後の日程について、事務局から説明をお願いいたします。
【柿澤教職員課課長補佐】
 次回の開催日時につきましては、また別途御連絡をさせていただきます。
【小原部会長】
 それでは、本日はこれで閉会といたします。どうもありがとうございました。
―― 了 ――

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-- 登録:平成26年09月 --