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教員養成部会(第70回) 議事録

1.日時

平成26年3月25日 14時~16時

2.場所

文部科学省 東館3階 1特別会議室

3.議題

  1. 教員免許更新制度の改善に係る検討会議について
  2. 関係者からのヒアリング
  3. 教職課程の枠組み・内容の見直しについて
  4. 教員の養成・採用・研修の改善に関するワーキンググループの設置について
  5. その他

4.議事録

【小原部会長】
 定刻になりましたので、ただいまから第70回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会を開催いたします。本日は、御多忙の中御出席いただき、誠にありがとうございます。
 なお、本日につきましては、小川委員、梶田委員、佐々木委員、佐藤委員、比留間委員、細谷委員、八尾坂委員、油布委員の方々から欠席の連絡を頂いております。吉田委員と北條委員は遅れて出席されるとの連絡を頂いております。
 それでは、事務局より本日の配付資料の確認をお願いいたします。
【藤岡教職員課課長補佐】
 失礼いたします。配付資料の確認をさせていただきたいと思います。
 まず、配付資料の資料1番といたしましては、教員養成部会の名簿でございます。資料の2番が前回第69回の教員養成部会の議事録でございます。資料3-1といたしまして、教員免許制度の改善に係る検討会議の報告が出ましたので、その概要でございます。資料3-2が、この検討会議の報告の本体、全文でございます。続きまして、資料4-1、こちらが本日ヒアリングということで、堀竹委員からの提出資料となっております。資料4-2が、同じく髙岡委員からの提出資料となってございます。続きまして、資料5-1でございますが、教職課程の枠組み・内容の見直しについての論点でございます。資料5-2が、それと関連いたしまして、教員免許状取得に係る必要単位数等の概要でございます。資料5-3が、前回の教員養成部会における主な意見を内容に応じて分類をさせていただいたものでございます。資料6番が、教員の養成・採用・研修の改善に関するワーキンググループの設置について(案)というものでございます。
 それ以外に参考資料といたしまして、道徳に係る教育課程の改善について(諮問)及び諮問理由につきまして配付させていただいております。こちら、2月17日に中教審に諮問をされましたので、その関係する文書でございます。同じく参考資料2といたしまして、英語教育の在り方に関する有識者会議が2月に設置をされましたので、それに関する資料でございます。
 私からは以上でございます。何か不足なもの等ございましたら、事務局までお申し付けいただければと思います。
【小原部会長】  
 よろしいでしょうか。それでは続きまして、最近の動向について、事務局より説明をお願いいたします。
【小谷教員免許企画室長】  
 それでは、お手元の資料3-1に基づきまして御説明させていただきます。「教員免許更新制度の改善について(報告)概要」という資料でございます。
 教員免許更新制度の改善につきましては、検討会議を9月に設置をいたしまして、これまで御検討いただいてまいりました。12月の中間取りまとめについて御報告をさせていただきましたが、このたび3月18日に最終報告を頂きましたので、御報告させていただきます。本日、主査をお務めいただいた小川委員が御欠席でいらっしゃいますので、代わりまして私から御説明させていただきます。
 まず一つ目でございますけれども、この教員免許更新制度の改善については、現代的な教育課題に対応できる免許状更新講習に係る枠組み・内容の改善についてということで御議論いただきました。具体的には必修領域といいます12時間の枠組み、そして今は選択領域という18時間の枠組みがございまして、計30時間から免許状更新講習が成っておりますけれども、この枠組みを見直すという御議論をしていただいたものでございます。
 12月の中間取りまとめにおきましては、必修領域を精選をして12時間から6時間にするということ、そして、その余りました6時間で選択必修領域を新設するのがふさわしいということまで御報告いただいておりましたが、その中に何を具体的に位置付けるかということの御議論がその後ございました。
 その結果といたしまして、まず必修領域でございますけれども、真ん中の矢印より少し下のあたりに数字を書いておりますけれども、丸2、教員としての子供観、教育観等についての省察、丸3、子供の発達に関する脳科学、心理学等における最新の知見、丸4、子供の生活の変化を踏まえた課題。これは現行同様に必修領域に位置付けるということになっております。
 一方で、その下を御覧いただきまして、選択必修領域のところにも丸1から丸5までがございますが、丸1、学校をめぐる近年の状況の変化から丸5の学校における危機管理上の課題。これは現行、必修領域に位置付けられておりますが、選択必修領域に移すということで御検討がありました。
 そして、更に6から12まで入っておりますけれども、教育相談、進路指導・キャリア教育、学校・家庭・地域の連携・協働、道徳教育、英語教育、国際理解・異文化理解教育、教育の情報化、こういうものを現代的な教育課題として、新しく選択必修領域に併せて位置付けて、この12の中から適宜、先生方の、受講される方々の御関心ですとか、あるいは研修を受けた経験等に照らして、ふさわしいものを選んでいっていただくという形になりました。
 以上が1につきまして、中間取りまとめから大きく変更があった点でございます。
 次に裏面を御覧いただきまして、大きな柱として二つ目、現職研修と免許状更新講習の関係の整理についてというものがございます。これは先般、中間取りまとめの際に御説明申し上げたものと全く変わっておりませんで、十年経験者研修という法定研修が公立学校の先生方にはございますけれども、これが免許状更新講習と時期が重なる方がいらっしゃるということで、大変に御負担があることなどから見直しの議論がございまして、まず一つ目は当面の間、「特別の事情がある場合」として、両方の時期が重なる方は任命権者が重ならないように、その研修計画を立てていただくということ、そして今後につきましては、各任命権者の判断で教職経験に応じた体系的な研修を行うものとするということで、十年経験者研修の定めがございます教育公務員特例法の規定を見直す、法改正が必要であるという御提言でございます。
 そして、次に大きな三つ目の柱でございますが、教員免許状情報の一元的把握と教員免許更新制度の周知方策の充実についてでございます。これは中間取りまとめの後に新しく議論いただいたものでございまして、現状の問題点を申し上げますと、免許状更新講習ですとか免許管理者への申請の必要性や時期を認識していらっしゃらない免許状所有者が、なおいらっしゃる状態でございまして、教員免許状が失効・休眠した状態で勤務・採用、それから授業を実施するという事例が全国で散発しております。
 また、教員免許状といいますのは今、紙で、種類ごとに別々に授与していくんですが、複数所有している方も多い状況でございまして、特に平成31年からは新免許状をお持ちの方々が免許状の更新時期に当たるんですが、この新免許状のお持ちの方は、免許状自体に期限が書いておりまして、一番新しい免許状をなくされると免許状更新講習の時期や申請時期を間違ってしまうという問題がございます。
 そのような問題を防いでいくためにどうしたらいいかという御検討を頂きまして、改善策としましては、まず免許状をカード化をいたしまして、そのカードの中に全ての免許状情報を格納するということ。それから、「教員免許証」と仮称しておりますが、そのカード化した教員免許証上に、お一人ずつに照合番号というものを付与いたしまして、この番号を基に、インターネット上の簡易検索システムで検索をしていただくと、その方が持っていらっしゃる免許状の詳しい情報が見られるシステムを組むということでございます。
 これによって、御本人だけではなく、採用される方々あるいは学校においても、その先生方の免許状情報を確認いただけるようになります。
 そして、更に、そういったものを出力をするなりしていただいて、学校に表簿として免許状情報を備えていただくということで、保護者等にも、お申出があれば見せていただくような方向にすることがふさわしいという提言でございました。
 そして、更に授与権者・免許管理者が、その情報を正式に証明する仕組みも必要であろうということで、「教員免許状情報証明書」という仮称でございますが、そういった証明書も導入をしていくということでございます。これらについては、3年後をめどに導入することを目指すことがふさわしいという御提言を頂きました。
 その下に(2)というのがございますが、併せて御提言を頂きましたのが、依然として、この制度に対する理解が十分に行き渡っていないということがございまして、新しくカード化した教員免許証を交付する際には、新免許状、旧免許状それぞれに焦点を合わせた要点説明資料を附属するなどの周知方策を充実していく必要があるということ。
 また、現在、特に非現職教員が、この制度の理解が難しい状況にあるんですが、更新講習といいますのは、採用予定であることが分かっていないと、非現職者の場合には基本的には受けられないという制度になっておりますが、この方々は、実は、その採用される、先生になられる方々の予備軍といいますか、重要な候補の方々でもあるという位置付けもございまして、証明書等のない場合であっても、御本人の意思があれば、可能な範囲で更新講習を受けていただけるように大学側に御工夫していただいてはどうかと。そういう運用を行うべきであるという御提言を頂いております。
 これらが報告書で御提言いただいたものでございますが、今御覧いただいております裏面のこの2の十年経験者研修、そして3のカード化した教員免許証の導入などにつきましては法改正事項となってまいりますので、この教員養成部会においても改めて御審議いただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
【小原部会長】
 この件で何か質問はございませんでしょうか。
【無藤部会長代理】  
 最後にある簡易検索システムというんですかね、それについて質問というか、要望といいますか。その後にも言及されている非現職教員のことなんですけれど、特に幼稚園などは、そういう方々が多くて、それは改めて採用したり、臨時に雇用する場合が多いんですが、そのとき免許状は確認はするわけですね。もう一つが、免許更新講習をちゃんと受けているかどうかが、本人が制度を理解していないと分からないわけですね。もちろん雇用する側が念を押せばいいだけのことではあるんですけど、そこがちょっとややこしいので、例えば将来的な話ですけど、簡易検索システムの中に免許更新講習をしかるべく受けているよとか、そういう義務研修を受けたという情報を入れることは可能でしょうか。
【小谷教員免許企画室長】  
 すみません。報告書の31ページをごらんいただければと思います。これは、まだ全くイメージでございますが、まず31ページにございます教員免許証カードという、御本人に所持いただくものに免許状更新講習の受講期間ですとか申請期限、有効期限などを明記いたしまして、これを御本人も見ると同時に、学校関係者なども提示いただければ見られるようになります。
 ただし、これでも、なお確認が適切にいかない場合もございますので、34ページを御覧いただければと思うんですが。このような教員免許状情報証明書というものを正式に教育委員会にも発行してもらいますが、同時に簡易検索システムで御覧いただけるようにいたしまして、そこに、この修了確認期限、免許状有効期限と書いてある部分がございますが、ここに表示が出るようにいたします。この表示が変わっていれば、更新講習を適切にお受けになって修了されているということになってまいります。
【無藤部会長代理】  
 そうすると、この簡易検索は、関係ない人といいますか、誰でも見られるんですか。
【小谷教員免許企画室長】  
 教員免許証カード上にございます照合番号という、これを御本人がカードを学校の管理職などに提示するなどしていただければ、その照合番号を使って、どなたでも検索をいただけるようなシステムを組むことを想定しております。
【無藤部会長代理】  
 ありがとうございます。
【小原部会長】  
 よろしいでしょうか。
【中西委員】  
 今の話ですと、紛失した場合、そういう何かトラブルが起きる心配がないのかということと、あと、今までよそで処分を受けていたりして、それがよその県に行って、分からないまま教員として仕事に就いていたりというケースが多々あったと思うんですが、そういうことは防げることになるんですか。
【小谷教員免許企画室長】  
 まず紛失の場合といいますのは、御本人がカードを紛失されますと、それは再発行ということでございますが、基本的に今御提言いただいているものは顔写真を付して、かつ偽造防止技術を施しますので、その顔写真を張り替えて他者が悪用することは、できる限りないようにする方向で検討しております。
 それから、よその県で失効した免許状を提示したということが、この25年度ございましたけれども、あれは教育委員会の方では、都道府県教育委員会ではシステム上把握ができているんですが、御本人が紙の免許状を持った状態のままだったために、それを提示されたので、市町村の教育委員会では分からなかったということがございます。
 そういうことも防ぐために、今後は教員免許証というカードも提示いただくんですが、その番号を使って、必ず採用者側で検索をしていただくということで、都道府県の方で処理がなされていれば、その検索した画面上で失効しているか否かは確認できることになります。
 ただ1点、どうしても捕捉できないのが、教員の身分を離れていらっしゃるときに、例えば刑事罰などをお受けになって、自動的に免許状が失効する場合がございまして、この場合については、御本人が教育委員会に届出をしない限りは把握ができないという問題はございます。ただ、この点については、刑事罰を受けたかどうかという情報は世の中で把握ができる情報ではないものですから、発覚したときに適切な対応をしていくしかないと考えております。
【小原部会長】  よろしいですか。
 それでは今回、教職課程の枠組み・内容の見直しについて議論を行うことにしております。その議論に資するため、堀竹委員より小学校の現状を踏まえての意見発表、それから髙岡委員より大学におけるカリキュラム改革について意見発表をお願いいたします。
 まず、堀竹委員からお願いいたします。
【堀竹委員】  
 貴重な機会を頂きまして、ありがとうございます。現場を預かる校長という立場から、今後の教員養成課程の課題と、そして改善の一つの方向ということでお話を申し上げたいと思っております。
 今後の教員養成課程の中で、やはり専門性に秀でて、なおかつ実践的指導力を備えた教員のニーズというのは、ますます高まってくるだろうと考えております。そう考えたときに、学校現場では実際どういう課題があるかということについて何点か申し上げたいと思っております。
 例えば現在、大学の教員養成課程で免許を取得しても、自治体によっては、教員採用選考合格後の教員を集めて専門的な研修をしなければならないというような状況がございます。これは、教員免許を持って採用に合格をしたとしても、教員自体が大学での勉強の内容だけでやっていけるんだろうかという不安感を持っている現状を踏まえた結果だと考えます。また現場のサイドからは、すぐに教員として的確な指導ができるだけの資質能力を身に付けさせてほしいという要請があることが、こういった状況を生じさせていると考えます。
 それから、本来であれば、教員養成課程において実践指導力についてきちっと身に付けるというのは理想ではあるんでしょうけれども、今、様々な教育課題がある中で、大学の教員養成課程の中だけで、すぐに対応できるだけの実践力が身に付けられていない、こういった危惧が学校現場にあるということです。
 そして3点目、特にこれは小学校教員でございますが、今、様々な形で、教育について課題が出てまいります。その出された課題について、学校現場では対応が求められている現状があるわけでございますが、その中でもとりわけ、教科教育に関わる専門的な知識や指導技術を幅広く身に付けていることが、より強く保護者、それから行政から求められる現状が出てきています。
 それから4点目として、これは直接教員の問題ではないのですが、今、保護者、地域等の教員に対するニーズを見てみると、かつては何年か経験をした教員の指導力と、教員になったばかりの教員の指導力、これは当然差があるものと考える方が多くおりました。でも、差がありながらも、教員が実際に学校の中で子供たちに接し授業していく中で、そういった力は付いてくるだろうということで、長い目で教員の成長を見ていただける、そういった社会的な状況がありましたけれども、今は、教員に対して、大学を出たての教員であったとしても、ベテランと同等の指導力を求められることが非常に多いという実態があります。特に保護者等の学校長に対する教員の指導力の苦情が近年増えてきている現状からも、こういった風潮が非常に強いということを実感しています。
 こうした現状を考えてみると、小学校における教員の指導力の育成について、必要ではあるけれども、非常に幅の広いものが求められてきていることに、どう対応していくかということが一つ大きな課題になりつつあると思っております。
 今の状況の中で、専門的知識の育成と実践的指導力の育成、これの教員養成課程の中でのバランスのとり方ということを今後考えていく必要があると考えています。
 また、小学校教育ということで考えますと、幅の広い、いろいろなものに対応できる指導力、知識が求められるとするならば、やはり実践的指導力にウエートを置いた教員育成も考えられるのではないかと思っています。
 それから、大学の教員養成課程の中では、教員の全ての資質能力を育成することが今、難しい現状が出てきていると考えます。そうしたときに、やはり初任者研修も含めて、今現場では、若手の教員を体系的に育成するための、それぞれの自治体の中で研修システム、育成システムができています。そうした中で、教員養成課程で育てるものと、それから教員になってから育てるもの、これの役割の分担を考えた中期的な育成ということを今後考えていく必要があるのではないかと思っています。
 それから、大学の教員養成課程の中で、実践的な指導力を育てる教員の比率が、かつてに比べれば、かなり上がってきていますけれども、実際に学校で求められているニーズからすると、やはり実践的指導力を育成する教員の配置比率ということも今後考えてみる必要があるのではないかと思っています。
 それから、英語教育に関しては、小学校の教員は今、担当している教科を考えたときに、今の国語、算数、理科、社会、さらには道徳、それから学校によっては音楽、図工、家庭科まで、一人の担任が教えていかなければならないような実態がある中で、更に英語が加わることは、教員にとって負担であると同時に、子供にとって授業の質の保証ということを考えたときに、やはり、限界に近付いているのではないかなと思っています。
 そうした中で、英語教育については、現場の校長としては、今後の方向として、専科の教員として英語は配置する、そして育成ということを考えていった方が、現場の今の状況からすると適合するのではないかと考えております。
 それと今、現職教員が更に自分の指導力をアップするために、大学にもう一度派遣をされて学び直すような制度も用意されていますけれども、これだけ多様なニーズに応える指導力を身に付けていくためには、更に自己の課題や、自己の能力に応じた形で、もう一度学び直しができるといったシステムを考えていかないと、教員の育成を考えていったときに、今の現状のままでは、やはり常に教員の指導力が足りないという御批判を頂く状況が続くのではないかなと考えているところです。
 それから、今後の教員養成における課題の二つ目として、免許制度の見直しということがあります。特に今、学校教育の現場では、小中一貫教育とか、中高一貫教育といった新しい教育の形。そして、ICT等のより高度な専門性が求められている状況を見たときに、教員の免許の取得の在り方について、ここで考える必要があるだろうと思っています。
 特に小中一貫教育等の多様な教育体制を視野に入れた場合に、現行の教員養成課程では、そういった教員の養成システムが、まだ十分機能していない点があるのではないかと考えています。今後、新しい教育制度の在り方を考えたときに、一つの課題として、小中一貫教育等の教育体制も視野に入れた養成課程ということを考えていく必要があるのではないかと考えています。
 改善に向けて、今後の問題として、今後こういった多様な教育課題に対応する教員養成カリキュラムの開発と、指導法、指導技術に関する科目といったものの研修ということを、養成課程の中に何らかの形で位置付けをしていく必要があるのではないかと思っています。
 それからもう一つは、いわゆる副免許制度についてです。小学校教員で副免として中高の教員の免許を取って現職の教員をしているというような方々も、まだ現場にはいらっしゃいます。
 そうした場合に、小学校教育を主として勉強した方に、中高の免許が副免として出るのですが、その方たちが中高の教員をしたときに、専門性の担保という面で考えたときに、今のような副免制で本当にいいのかどうかも今後、専門的な指導力ということを考えたときに、免許の在り方として考えていく必要があるのではないかなと思っております。
 それから、今後の問題として、多様な人材を学校現場に登用するという流れが今、いろいろな自治体の中で出ています。そうしたときに、多様な人材の活用は必要ではあろうと思ってはいますが、やはり根本的に教師としての専門性や適性、この担保をどうするのかということなしに、多様な教員の活用を考えていったときに、果たして学校教育が今のような質の維持ができるかどうかは今後考える必要があるのではないかと思っています。
 それから、3点目でございます。教員の養成課程に関わってですが、今後の問題として、先ほど冒頭に申し上げましたように、大学と教育委員会との、それぞれ強みを生かした連携ということを今後、教員養成を考えていくときに、更に進めていく必要があるのではないかなと思っております。
 具体的には、それぞれ実践力を向上させるために教員養成段階から教育委員会が関与する。一部の自治体の中では、そういった取組も進んでいるわけですけれども、これを今後広げていく視点で、現実にはおやりになっているところもありますけれども、それがなかなか広がっていかない状況があります。大学の教員養成課程と教育委員会のそれぞれ強みを生かした連携の中で、先ほど申し上げたように、中長期的に今必要とされている教員の資質能力をどう育成していくかということを今後考えていく必要もあるのではないかなと思っております。
 貴重な時間をありがとうございました。私からは以上でございます。
【小原部会長】  
 引き続き、髙岡先生、お願いいたします。
 この後に両先生の質疑の時間を設けたいと思います。
【髙岡委員】  
 ありがとうございます。教員研修センターの髙岡でございます。
 ただいま堀竹先生から極めて具体的な御提言のお話がございました。私も前回の中教審特別部会にも加えていただいておりましたけれども、そこでの議論の際にも感じたことでございますが、実際に学校教育に関わっておられる校長先生方、あるいは教育行政関係者の方々の御発言の中で、大学に対する非常に厳しい見方、これが絶えず語られてまいりました。何とも返答のしようもない、俗に言う穴があったら入りたいという気分を長いこと味わわせていただきました。今、堀竹先生のお話を伺いながら、非常に易しいお言葉で、しかも具体的な御提言を頂きましたので、私が準備いたしました資料は若干場違いかなということを今感じておりますが、作ったものはしようがございませんので話させていただきます。
 私なりに考えましたことは、このお話を頂いた後、大学における教員養成の現状の中に何かしら光明を見出(いだ)す、将来こうすれば改革が進むのではないかと、そういう点に視点を置いて、まとめてみたいと思いました。資料の最後のページに、最近数か月でいろいろと書かせていただいたり、インタビューを受けたりしたものがございますが、それらを整理をし直したという資料でございます。べた打ちの大変読みにくい資料でございますが、原稿を目で追っていただきながら聞いていただければと思います。
 私の手元にある少しは意味があるかと思われる材料、あるいは情報は、一つは、私自身が関わってまいりました島根大学教育学部の養成教育改革と、もう一つは、国立教育政策研究所で2年間実施したプロジェクト研究、私自身もそれに参加させていただいたんですが、養成教育改革に取り組む大学の事例研究と、この二つの材料が手持ちでございます。その手持ちの材料を少し広げた上で、それらを最近の中教審等の議論にクロスさせて、論点を整理をしてみました。
 論点だけで11もございます。盛り込み過ぎだということは重々承知しておりますし、読みづらい資料でございますが、できるだけはしょりながら、アンダーラインを引いた箇所を中心に見ていただければと思います。
 まず最初の島根大学の改革ですが、これは私は自画自賛と言いますか、我田引水といいますか、教員養成の改善について、中教審が18年、24年と、この二つの大きな答申を出しましたが、ここに提示された改革の方向性というものを、島根では16年の時点で既におおむね先取りしていた、あるいはつかんでいたと思っています。
 島根大学の教員養成改革、これは全国初の試みというのが中に幾つかございまして、特に二つの意味がありました。一つは、言うところの在り方懇が示しました再編統合計画、これに全国で初めて、しかも唯一成功した事例だということ。鳥取と島根でございました。
 もっと重要なことは、この再編を機に、島根大学は、これまでどこも成し得なかった養成教育の抜本改革、これを実行に移したという点です。どこまで成功したかということは、もう少し時間がかかる評価の問題だと思いますが、始めたという点では、恐らく私は全国初であったと思います。
 それまで学部は──これは島根のことでございますが、教員免許は出していますが、どんな教師を育てようとしているのかということについて、ほとんど議論はしていませんでした。ある意味で議論の必要性さえ感じていなかった。いわゆる免許法どおりに単位を出すということに慣れ切っていたと、そういう状況。これは全国どこの教育課程を見ても、当時、同じような状況ではなかったかと思います。
 その中で3点ほど、島根の改革の中身について御報告をいたします。
 まず1点目は、実践力を育む子供、学校、地域体験としての「1000時間体験学修」の必修化をやったということです。学校の内外での子供との出会いは、教師力を育む上で、まず不可欠だという認識。それは大学での理論的な学習だけでは身に付かないんだと、そういう認識。更に言えば、計画的に整備された教育実習だけでも何かが足りないという感想を持っておりました。
 従来、学生たちは、自ら進んで子供たちに関わる活動というのは実際にはやっておりました。しかし、大学の側が、それを大学教育の範ちゅうとは考えてこなかった。そういうことを、いわば表に出したという意味で、この1000時間体験学修は、教育実習を含む経験の領域を重視したという点では画期的だったと思っています。
 加えて、この1000時間体験学修、大学の単位制度を補完するという機能も果たしています。例えば理科指導力育成プログラムというものがございますが、これは2単位30時間という枠にとらわれずに、それぞれ1講座当たり5時間から10時間という自由な時間配分をしてプログラムを作る。全体として150時間ほどの、理科に強い教員の育成というプログラムを作っております。これはトータルでいいますと、単位に換算すると、優に10単位分あるということでございます。
 次に、成長を可視化する、あるいは省察する教師を育てる、そういう意味の「プロファイル・シート」がございます。これは、一人一人の資質能力の伸長、自己評価、客観評価、あるいは他者評価の多様な側面から客観化すること、可視化すること、これを中心にした教師力育成システムだと思っております。
 このプロファイル・シートは、学生が、教師としての成長過程を自ら知ることができる。その最も重要な機能は対話にありました。身に付けた力の到達点、経年変化、あるいは自身の長所や短所の確認ということについて、指導教員とともに考察をする対話の場を作ったということです。
 この対話による指導と学生自身による自己省察、この組織的な取組が、学部教員にとっては実は全く新しい仕掛けであり、戸惑いもありました。学生と教員の間にあるシートというのは、これは学生の学びの軌跡、成果です。学部のほかの教員の教育活動も含めて、学生に内在化された教育の成果であるわけです。したがって、大学教員一人一人が、ここでは自分だけが行う教育という、その領域に安住できない、そういう新しい領域を開拓したと思っております。
 次に、専門科学と教科をつなぐという意味で、教科専門と教科教育を架橋する科目、「教科内容構成研究」というものを構想いたし、実施いたしました。在り方懇が「教育内容学」という呼称を提案しましたけれども、この背景には、一般学部の専門科学教育と教育学部のそれとは同じである、全く一緒だと、このことについての疑問が呈されたということにあります。
 教員養成に固有の専門科学教育というのは何か。前提として存在する専門諸科学と学校における教科との関係をしっかり伝える教育、このことが、正に在り方懇が言った教育内容学ということであろうと思います。その点が、従来の大学教育の中では、余りに見過ごされてきた領域であったろうと思います。
 あえて言えば、先端の科学的知見が学校教育の教科の内容としてどう加工され、再配列されているか。このことを知ることは、教科を教える教師の仕事の基礎を作るものであって、養成教育に不可欠の内容であると考えておりました。
 島根大学については、大学院改革、附属学校改革、あるいは全学教職課程センター、そういう幾つかのテーマがございますけれども、今日はこのぐらいにいたしまして、次に行きたいと思います。
 2番目に、主な政策提言、あるいはGP、更に国研プロジェクトの研究から見える、これは大学が今やっていることの中に改革の光が見えるという、これも、やや我田引水ではございますが、そういう視点で整理をいたしました。
 まず在り方懇提言でございますが、これが出されて以来しばらくの間、国立の教員養成系大学・学部再編計画の策定ということに多くの時間を費やして、県境を越えた大学・学部間の統合計画が進行いたしました。どれもうまくはいかなかったわけですが。しかし私は、この在り方懇が強調したのは、そうした再編・統合という枠組み論ではなくて、むしろ教員養成の大学・学部、大学院の組織の在り方、あるいは教育プログラム、教育方法の全面的、かつ抜本的な見直しをやるべきだと、そういう教員養成の本質論の提起にあったと考えます。
 在り方懇の指摘は多くの大学で読まれました。これに対応する改革構想も立案されました。国研の調査の回答でも、在り方懇が作り出した危機感が現在の自己改革の出発点だと答える国立大学が数多く見られました。そこでは、教員養成を自らの社会的使命と捉え直す、そういう機運が醸成されております。
 在り方懇は、再編・統合の実現という華々しい制度改革に成功したとは見えませんが、養成教育改革という重要な種子を全国の国立大学にまいて残したということは、極めて高く評価できると思います。
 次にGP事業でございますが、この事業には、教員養成をテーマとする教育改善プログラムの提案が相当数出ました。採択も受けました。したがって、各大学では「GP事業への申請、採択を契機に養成改革を軌道に乗せた」と述懐する大学が多数見られました。特に教員養成GPの波及効果、これは極めて大きいものがあったと思います。
 次に3点目、18年答申でございますけれども、ここでは「教職実践演習の必修化」ということが大学を大きく変えました。教育課程全体のカリキュラムの見直し、教育課程の履修指導の充実、独自の履修カルテの作成、教育改善に取り組む大学がたくさん出てまいります。
 また、18年答申は、教職指導の実質化、あるいは大学全体としての教育課程管理・運営組織の確立のために教員養成カリキュラム委員会を設置するという努力義務を示しておりました。これに対して、養成改善に取り組んだ大学は、組織的に自己改革の取組を検討し実践をし始めておりますけれども、その際、例えば「教職センター」というような名前の明確な対応組織を作って、専任教員あるいは事務スタッフを置いて、カリキュラムの改善や特色ある教育活動を実施している大学も見られます。
 最後に24年答申でございますが、ここでは、もう御承知のとおり、大きなテーマは三つでございました。一つは、教員の基礎資格の高度化。戦後、日本は「開放制の原則」と「大学における教員養成」という二大原則を、これは実は世界に先駆けて実現をした国でありますが、しかし現在では、養成水準を大学院段階に引き上げる国が増加しております。専修免許制度、あるいは教職大学院があるとはいっても、日本の立ち後れというのは現状では否めないところだと思います。
 次の論点は、「学び続ける教員像」の確立ということです。学校は、既存の知の伝達にとどまらない新たな学びの場として再生されるべき。そういう観点から、教えることと学ぶことの高度専門職である教員も変わる必要があると、そういう指摘をし、そのことを「学び続ける教員像」の確立と呼んだわけであります。
 次に、大学と行政の連携・協働。その学び続ける教員像を実現する、その理念を実現するために、養成は大学、研修は行政という役割分担を超えること、両者の連携・協働が不可欠だということを強調をしております。
 そういうことを踏まえて、3番目でございますが、今後構築すべき養成・研修システムの在り方について、私見を述べさせていただきます。
 まず1点目は、教育課程の「認定」という仕組みから「認証評価」への転換を提案したいと思います。大学の設置や評価が今、入り口管理から出口評価に変化しているということは、もう御承知のとおりですが、教職課程については相変わらず入り口管理が中心でございます。課程の認定から認証評価という流れを作ること。現在、課程認定のアフター・ケア(AC)として実地視察というものがございますが、この実地視察には、やはり限界がございます。
 一つは、年間に実施できる視察先が限られていること。それから、実地視察で見るのは主として基準を満たしているかどうかというところに視点が置かれております。大学の特色ある取組を積極的に見ていこうという視点は、希薄だということがございます。
 2点目は、大学への提言として、教育課程の「体幹」を鍛え、「体側」を広げる。この努力をすべきだろうと思います。
 まず第1は、国研の調査から見える最大の課題。これは教員養成の高度化を実質的にするために、まず現に保有する教職課程を改善することだ。つまり、学部段階をしっかり作り直すことだということ。更にその上に大学院の改革というところへ進んでいかなければいけないと、そういう順位性ということが一つございます。これが体幹を鍛えるということです。
 次の課題は、その組織をより教員の養成に向けて整備していくための学内組織の再構築、あるいは管理運営体制の改善という観点でございます。
 最後は、大学と教育行政の連携・協働という点を実現する、意識と組織の改革という点でございます。
 特に大学と行政の連携・協働を支える法の整備と組織・機関の創設ということを最後にお話ししたいと思います。
 一つは、大学の使命としての養成教育に行政が関与する仕組み。もう一つは、任命権者である行政の研修実施権を踏まえて、そこに大学がどう関与するかという、その仕組みを作ること。二つの仕組みが考えられます。
 この二つを両立するといいますか、両者を満足する仕組みというのは、これは新たな社会システムとして作っていかなければいけない、そう考えています。それらを国や地方の両方で、養成・研修の在り方に一定の権限や、あるいは少なくとも意見具申権を有する組織を構築すること、これも大事だと思っています。
 そこに書いておりますけれども、かつてイギリスにTDAという機関がございました。教員の生涯を通じた職能成長を促し、かつ支援する機関ということです。現在、名前も変わっております、役割も変わっているようですが、私は、この日本版TDAというものを作る必要がある時代になったのではないかと考えております。
 最後になりますが、既に初中局、高等局の方で教員養成、研修の改善を目指した政策課題の洗い直し、洗い出しと実現に向けた取組が、具体的に始まっているようです。教職大学院の拡充を図る制度設計、あるいは個別大学の設置計画、そのことに大きく関係する国立大学のミッションの再定義、先ほどございました免許更新制度の抜本見直し、さらには私どもの教員研修センターの機能強化という、それぞれ個別の課題が出されております。加えて今後、道徳あるいは小学校英語の教科化といった点に対応する教職課程の在り方、これは検討される必要もあろうかと思います。
 さらに、開放制原則の下で、大学が自ら特色ある養成教育を実現できる環境を創ること、これも重要な課題だと思います。最終的には免許法改正ということも視野に入れた今後の議論に期待をしたいと思っております。
 少し長くなりました。以上でございます。ありがとうございました。
【小原部会長】  
 どうもありがとうございました。それでは、ただいまの堀竹先生、髙岡先生の発表内容について、御質問がありましたらお願いいたします。
 髙岡先生、よろしいですか。髙岡先生、この幾つかは中等教育、それとも初等の教員養成を念頭に置いて書かれたんでしょうか。
【髙岡委員】  
 いや、特にどちらということを頭に置いていたわけではございません。
【小原部会長】  
 例えば、3ページの4の専門科学と教科をつなぐとありますが、これは中学校、高等学校ですよね。
【髙岡委員】  
 基本的にはそうだと思いますが、1番目、2番目のところは小中の部分でもあります。
【小原部会長】  
 初等教育。
【髙岡委員】  
 はい。
【小原部会長】  
 この1000時間というと、ほぼ25単位ですけど、これは1セメスターでやるには時間が足りないでしょう。
【髙岡委員】  
 学部段階の4年間を通じてやっています。
【小原部会長】  
 4年間で。
【髙岡委員】  
 年間100時間程度の学外活動プラス実習ですね。
【小原部会長】  
 それはセメスター中、外。
【髙岡委員】  
 基本的に単位の認定はいたしませんので、自由に夏休み等も含めてやっております。
【小原部会長】  
 そのほか、どなたかございませんでしょうか。渋谷先生どうぞ。
【渋谷委員】  
 堀竹先生の御提言、いろいろ共感するところ多かったんですが、特に一番冒頭で、専門性に秀で、かつ実践的指導力を備えた、と二つの資質を挙げておられます。これはある意味では二律背反のようなところもあるにもかかわらず、どちらも大事であるということを主張なさっています。この点に私も共感いたします。
 それで、その下の改善に向けた提言の丸1に、小学校教育においては専門的知識よりも実践的な指導力が重要である、とお書きになっている。私、これも分かるんです。ということは、裏読みさせていただくと、中高──義務教育で考えれば特に中ですよね──あたりは、やはり現状よりも専門的知識の方について、もう少しきちっと重視したらいかがなものかという御主張のように受け止めたのですが、ちょっとそこを確認させていただきたいと思います。
 副免許のところでも、複数の免許を持っている教員が、いきなり小から中とか、中から高とかに移っても、なかなかうまくいくものではないという御主張がありましたが、先ほどの点はそことも絡むのかなと伺っておりましたけど、その辺いかがでしょうか。
【堀竹委員】  
 よろしいでしょうか。
【小原部会長】  
 堀竹先生。
【堀竹委員】  
 ありがとうございます。今御指摘のように、小学校教育で何を教えるかという視点で見たときに、高度な専門的なものよりも、やはり、基礎・基本を確実に教える教師の指導力の方が重視されると思います。もちろん専門的な知識に裏打ちをされた指導は十分大事だということは考えておりますが、小学校段階においては、やはり専門性よりも適切に教える指導、技能という方を注視すると考えます。
 中学校、高等学校について、カリキュラムの一つの体系的な流れということで考えたときに、やはり中学校の方が、さらには高等学校の方が、より高度の専門的な中身が求められるので、教員の資質としては、そちらを重視した方がという私の私見でございます。
【小原部会長】  
 横須賀先生。
【横須賀委員】  
 堀竹先生のお話、大変貴重な現場からの御意見だったと思いますが。一つ、この(3)で、養成・採用・研修についての強みを生かした連携という場合、今のお話の中でもそうでしたけれども、採用については全く触れられていないです。これは、今日の堀竹先生のお話がそうだったというよりも、この頃いろいろなところで、この教育委員会と大学の連携、特に養成・採用・研修についての提言があり、実践があって、本当に、かつての時代とは違ったなと思うんですが。
 そこで、よく聞いていても、やっぱり採用についてはほとんど論じられないわけです。免許は、ほぼ各大学が、それなりの努力をして資質能力向上に寄与しようとしているわけですが、それは各大学によって相当ばらばら。だけど、実質的には採用されるところで、ある種の教員の資質能力の基準が決まっているようなところがあるわけですけれども、その採用について、ほとんど論じられない。実態が見えないとも言えると思うんですけれども、この点、堀竹先生、いかがでしょうか。
 例えば、意地悪く言うわけじゃないんですけど、(1)のところで、能力や資質が不足している教員との御指摘も、裏を返せば、どうしてそれが採用されるのかという問題にも帰着するような気がするんですけど、いかがでしょうか。この3の中の採用のところがほとんど論じられないのはどうしてなのかということ含めて、教えていただければと思いますが。
【堀竹委員】  
 ありがとうございます。確かに御指摘のとおり、私の提言の中では、採用という視点については十分なお話を申し上げておりません。行政が質の高い教員を採用するためには選考の基準とか、当然、教師として求める資質能力というものを考えた上で、自分の自治体の中でどういう教員を採用するのかという採用の基準を考える必要は、もちろん私はあるだろうと思っています。ただ、それがどういう基準でされているかといった詳細な内容については、残念ながら、現場の一校長の立場では知り得る状況ではないというような状況でございます。
 ただ、行政がそれぞれどういう基準で、恐らく点数だけではないだろうと思います。かつては点数重視でやっていただろうと思いますが、今はそれに加味をして、面接とか、様々な方法が充実をしていく中で、当然、自治体固有の必要な教員像ということは考えて採用選考はしていると思っております。
 もちろん、このことがなければ、幾ら養成課程の質を高めたとしても、現場の教員の質は、先生の御指摘のとおり上がるということはないだろうと私も思っております。
【小原部会長】  
 酒井先生。
【酒井委員】  
 私は、お二人の先生に少し関係することでお伺いしたいことがございます。
 まず堀竹先生の方でいきますと、(1)の実践的指導力の育成担当の教員の配置比率を高めるという提言の3番目に相当するところなんですが、ここで実践的指導力の育成担当の教員というのが、先生の中でどういうイメージなのか。それは、よく実務家教員という言い方で、そういう先生をたくさん増やせばいいという話なのか、それとも実践的指導力の育成担当は、もう少し違ったイメージのものなのかというのが、先生にお伺いしたいことなんです。
 これと関連しまして、髙岡先生の中に、多分同じ趣旨の部分があると思うんですが、教科内容構成研究科目というのが先生の新しい科目の提言として。これが専門と実践を架橋、橋渡しするところで、中核的な科目ということで出てきていると思うんですが、このときの担当者のイメージといいますか。
 重なりつつ、先生方がおっしゃっているのは違っているのかもしれないというところを、ちょっと私自身、どういうふうに考えればいいのか、ちょっと考えさせていただきたいと思いまして。よろしくお願いいたします。
【堀竹委員】  
 御質問でございますけれども、私がまず考えているのは、先生の御指摘のとおり、一つは、いわゆる実務家教員の大学の養成課程での配置比率を高めるということ。もう一つは、大学の教員養成課程の中に、現場で優れた実践をしている教員を、臨時的な形で一定期間、大学の教員養成課程の中へ教員として採用していくシステムができないかということで考えていることでございます。
【髙岡委員】  
 私も同じようなことを実は考えていたんですが、結論的に言いますと、実務家教員という概念は教職大学院で使われ始めて、実践家を大学教員へという、学部段階だと、そういう言い方になるんだろうと思うんですが。
 今まで入れていなかったから、こういう実践的な領域の大学教育、専門職教育というときに、入れていないのはおかしいじゃないか、だから入れるべきだという論点は正しいと思います。入れるべきです。
 しかし、逆は必ずしも真ではないということも考えておく必要がある。つまり、入れればいいという話ではない。それから、数を増やせばいいということではない。
 問題は、やはり実務家教員が入ることによって大学が変わるかどうかという、その1点だろうと思いますし、実は島根でやり始めた教科内容構成という分野は、実務家ではなくて教科専門と教科教育の専門家、つまり研究プロパーの人たちにやってくれという話で始めました。ですから、そこは、ある意味で理論的ですね。
 ですから、実務家教員を入れるか入れないかという問題は、そのことだけが独り歩きしては極めてまずい。逆に言うと、研究者教員は何もしなくていいという論点が出てきますので、そこは絶対間違いだと思います。
【小原部会長】  
 では、天笠先生。
【天笠委員】  
 堀竹先生のこの提起された課題について、私も同様に御指摘された点について課題認識、同じところはたくさんあるわけですけれども、そういう立場からして、ある意味では、堀竹先生、更におっしゃれば良かったのかなということを、これをお聞かせいただきながら思いました。
 それはどういうことかというと、学習指導要領のそれと教員養成のそれとがうまく連動していないという、そのはざまの中で、現場のいろいろな課題が、また出てきているところもあるんじゃないか。それを大変、堀竹先生はマイルドに、この文言化されているように私は受け止めました。
 というふうに私なりに理解するので、さらに、これは私の文言になるかと思うんですけれども、もうちょっと学習指導要領の改訂と教員養成に関わる制度改正等々をもっと連動させないといけないのではないかということを積極的に我々は課題として捉えて、そのための在り方をもっと追求していくべきではないかということを思うわけでありますが。
 例えば、この英語うんぬんなんていうのも、それかもしれませんですし、例えば生活科ですとか、そういう科目の担当においても、教員養成のところが一番後れをとるような、こういうことが、振り返ってみれば幾つかあったわけでありますけれども、むしろ教員養成こそ先取りがあって、その下に人が養成されて、そして、それが現場の担い手となっていくという、本来的にそういう在り方を教員養成は志向すべきではないかと思うんですけれども、改めて、じゃあ、そういうふうになっていくには、何をどこから、どういうふうな形で手を着けていくと、今申し上げたようなところがつながっていくのかどうなのか。そういうあたりのところに向けて、これらの課題を掘り起こしていただくとか、議論を検討していただくとかということを是非お願いしたいなと思いました。以上です。
【小原部会長】  
 よろしいですか。
【天笠委員】  
 もし堀竹先生、何か今のことについて、お考えとか御意見がありましたら、聞かせていただければと思いますけど。
【堀竹委員】  
 ありがとうございます。今、先生が御指摘したこと、私も課題だと思っています。学習指導要領が変わるたびに、当然教える内容も、求められる指導の力点も変わってきています。そういった部分について、今まで議論がなされてこないままで、どう教えるかということばかり進んでいるようなところはあったと思います。
 この問題について、私は、残念ながら、まだ、そこまで明快な答えを自分自身の中で持つことができておりませんけれども、大事な指摘を頂いたなと思っております。ありがとうございました。
【小原部会長】  
 大坪先生。
【大坪委員】  
 堀竹先生の、正に現場ニーズを基にした御提言、非常に了解できる部分が多いんですけれども。一方で、24年答申、中教審答申に見られるように、この間、学び続ける教師像の中で、大学を出た時点で100%教師として完成形という形じゃない部分も、むしろ伸び続ける教師像という視点もあったかと思うんですけれども、今後の議論のために、具体的に教育現場で初任者、あるいは中堅等について、大学との連携とかそういう形の中で、どういうことが現場に入ってから指導できる部分、伸ばすことができる部分であるか。そういうものも込めていただけると。今日の御提言資料では、全てが大学養成機関の中で完結をするかのようなふうにも受け取られてしまう気もするので、そのあたりについて、先生の御意見、ちょっと補足していただければという気がいたしました。
 それから、私自身は、髙岡先生が7ページで書かれている、体幹を強化するために学部段階の教員養成こそ、きちんと検討すべきなんだということに対しては全く同意見です。申し添えたいと思います。
【小原部会長】  
 堀竹先生。
【堀竹委員】  
 御指摘ありがとうございます。私は、大学では、どうしても知識中心、基本的な子供たちへものを教えるときの指導技法というようなものを、教育課程の中で教えていると捉えております。そして、現場に出てきて、子供に具体的にどう教えるかということに直面することで、知識が初めて自分の指導の技能につながっていくだろうと思っています。
 そして、大学と現場の役割ということを考えたときに、学んだことを自分で具体的な指導の技法として活用できるようになることは現場の指導の中で、やはり培われていくだろうなと思っています。やはり子供と接していかないと、それは育っていかないと私は思っております。
 お答えにならないようなお話で申し訳ありませんけれど、以上です。
【小原部会長】  
 最後になります。無藤先生、お願いします。
【無藤部会長代理】  
 堀竹先生に、ちょっと小さい質問なんですけれども、(2)の免許制度の見直しのところの提言三つございます。その第1番目で、指導法・指導技術に関する科目での研修を義務付けるという御提言ですが。これの趣旨ですけれども、これは教職免許法上の科目で指導法、指導技術に関する科目を増やすべきだというのか、あるいはその外で、例えば東京都の教師塾のような、そういうイメージなのか。その辺を、ちょっと教えてください。
【堀竹委員】  
 ありがとうございます。私の方でイメージしておりましたのは、無藤先生が御指摘いただいた後者のような形を考えておりました。
【小原部会長】  
 どうもありがとうございました。まだ質問があると思いますけど、次の課題もございますので、次に移っていきたいと思います。
 続きまして、教職課程の枠組み・内容の見直しについて、事務局より説明をお願いいたします。
【髙口教職員課長】  
 それでは、資料5-1を御覧いただければと思います。前回のこの教員養成部会におきまして、私ども事務局から今後の教員養成における課題を提起をさせていただきまして、それにつきまして前回議論いただいたわけでございますけれども、それを踏まえまして、また先生方の御意見も加味をさせていただきまして、この教職課程の枠組み・内容の見直しについての論点ということで整理をさせていただいたものでございます。
 まず最初でございますけれども、これは総論的な課題の問題意識を整理させていただいているものでございまして、現在の学校教育の充実方策の一環として、複数の学校種にも通貫教育、小学校高学年における専科指導、そういったことを進めていくことが期待されているということと、あと教員が英語教育、道徳教育、特別支援教育、ICT活用等の現代的な教育課題への対応力を高めていくことも求められているということでございます。
 この要請を踏まえまして、複数の学校種において指導を行うことができる教員、また専門性、実践性に優れた教員を十分に養成していくことが必要になっており、このために免許を取得させる教職課程の枠組みの内容をどのように見直していくことが適当かということが課題としてあるということでございます。
 また、この教職課程におきまして、複数の学校種において指導を行うことができるような履修の実現をするということになりますと、かなり単位数が多くなっていくことになります。
 下の方に参考が書いておりまして、小学校と中学校の免許状の同時取得に必要な履修単位数ということで、現在、小学校また中学校の一種免許状の取得については、67単位の修得が課せられておりますけれども、例えば小学校の一種免許状の取得者が中学校の一種免許状の同時取得に必要な履修単位数は、これにプラス36単位ということで、全体で103単位を履修が必要になる。また、中学校の二種の免許状ということであれば、18単位ですけれども、それでも85単位。中学校の一種免許状を取得する者が小学校の一種免許状の同時取得に必要な履修単位数は、やはり36単位プラスになって103単位。二種の免許状の取得に必要な履修単位数がプラス22単位で89単位。
 そういう、かなり多くの単位数になるということでございまして、この履修を実現するために、やはり、この履修の内容をある程度圧縮して単位数を削減することも必要になってくるんじゃないかということでございます。
 このために、教員の養成を、大学における養成部分だけでなく採用後の初任段階までも見据えて、養成段階と現職段階で身に付けるべき事柄をどのように整理して、養成と研修が分担・連携・連動をしていくことが考えられるかが課題であるということでございます。
 具体的に、どういう視点で検討していただきたいかということが裏の1から5でございますけれども、まず一つとしては、小中一貫教育、中高一貫教育、小学校高学年の専科指導など多様な教育体制にどう対応するかということで、小中一貫教育等の円滑な導入に向けて、教員が複数の学校種(幼小、小中、中高等)で指導を行うことができるよう、免許制度、教職課程をどのように改善していくかということが一つ、1点目としてございます。
 2点目でございますが、高い専門性、実践的な教科指導力を習得させるように、「教職に関する科目」の基礎理論に関する科目、指導法に関する科目等はどのようなバランスとすることが適当かというところでございます。
 これに関しまして、資料5-2に教員免許状取得に係る必要単位数等の概要という資料を付けさせていただいております。(1)のところにつきましては、先ほども申しましたように、これは免許状としては幼稚園、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校という学校種ごとに異なってございます。例えば小学校の教諭であれば、まず一種免許状では教科に関する科目、教職に関する科目、教科又は教職に関する科目ということで、これは合計すると59単位になります。それ以外に、この免許法の施行規則66条の6に定める科目がございまして、(1)は教職課程において修得すべき科目でありますけれども、(2)は教職課程か否かを問わず大学等において修得すべき科目が8単位ございまして、これを合計すると全体67単位修得が必要ということで、それにプラス、現在は7日間の介護等体験も課されているところでございます。
 具体的に科目の中身につきましては、この資料のちょうど裏のところになります。教職に関する科目の修得方法ということで、かなり細かい表になりますけれども、具体的に、この教職に関する科目の履修すべき内容について、これは教育職員免許法施行規則に規定があるものでございます。
 教職の意義等に関する科目、教育の基礎理論に関する科目、教育課程及び指導法に関する科目、生徒指導、教育相談及び進路指導等に関する科目、あと教育実習、教職実践演習を、それぞれ何単位修得しなければならないかが、この施行規則に規定があるということでございまして、この内容を前提といたしまして、この教職に関する科目の基礎理論に関する科目とか、この指導法に関する科目を、バランスをどうすることが適当かということで、ここにございますように、大学と教育委員会のそれぞれの強みを生かした一貫した教員育成という観点から、どのような内容を重点的に大学で学ぶべきかということと、あとは、学校現場で求められる実践的な指導力を身に付けるために、先ほども申しましたような、この教職に関する科目の、それぞれ教職の意義に関する科目、教育の基礎理論に関する科目、指導法に関する科目、生徒指導等に関する科目、教育実習、教職実践演習の位置付けや構成をどのように見直していくか。あと、学校現場における体験を充実するとともに、現行の教育実習の課題を解決するにはどうすべきかと。そういうところが検討課題についてはあるということでございます。
 三つ目といたしましては、英語、道徳、特別支援教育、ICT活用、総合的な学習、そういう多様な課題に対応するために、この教職課程をどのように見直していくべきかということ。
 あと、先ほどもございましたように、「教科又は教職に関する科目」という分類がありますけれども、それの今後の位置付けをどうするか。これは平成10年の教育職員免許法の改正で導入されたものですけれども、これについての位置付けをどう考えていくかということでございます。
 最後の五つ目でございますけれども、先ほどの資料5-2の表の(2)にありましたような、この施行規則の66条の6の科目、また介護等体験、そういったことについての位置づけをどう考えるか。そういうことが個別の具体的な論点として考えられるということで挙げさせていただいております。
 以上、この論点を一応、事務局の論点として入れさせていただいておりますけれども、また、これを基に議論を深めていただければと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
【小原部会長】  
 先ほどのが少し長引いたので、時間が30分ほどしかありませんが、今のこの説明に関し、御意見等がございましたら、お願いいたします。若月先生。
【若月委員】  
 ありがとうございます。
 今、事務局から御提案を頂きました。この分科会は教員養成部会でありますので、結局、大学における教員養成のカリキュラム改革や開発を、これからどういう視点でもってやっていくかというのがポイントだろうということは、今までの議論で既に明確になっていると思います。
 そういった意味で今日、事務局から、この教育課程の枠組みや内容の見直し、その論点を御提示いただきましたことは大変ありがたく活用をさせていただきたいと、こんなふうに思っているところでございます。
 大きく3点申し上げたいと思うんですが。1点目は、先ほど来、教員の実践力だとか、指導力だとかという、いろいろなお話がありました。私は教育行政で約20年間ほど教員の採用、研修に関わってきたわけでありますけれども、一番直近でいいますと、3年前のちょうど今頃、私のいた教育委員会で初任者研修をやっていました。そして、いよいよ最後のこまで、教育長が1年を振り返ってということで講話をするのが決まりなわけです。
 私がいつものように、今、行政や国の目指している教育はこうなんだということ、中教審の提言、教育再生懇談会の提言などを初任者に伝えていったわけです。そして最後に、こう問い掛けました。こういった1年間の研修を受けて、今の感想はどうだと、聞きましたところ、初任者の何人かは、大変勉強になったとか何とかと、型どおり、いろいろなことを言うわけです。
 ところが、ある1人の初任者がおずおずと手を挙げ、「本当に教育長、思ったとおり言っていいんですか」と言うから、「どうぞ、思ったとおり言ってください」と、言いましたら、「じゃあ、失礼ながら言わせていただきます」と言って、彼が何と言ったか。「教育長あるいは指導主事が1年にわたって中教審がこうだ、あるいは再生懇談会でこういう提言している、今、国はこうだと言っているけれど、教員になった私に今更、そんなことを言われても迷惑です」、彼はそう言ったんです。迷惑ですと言ったんですね。「それはなぜなの」と聞きましたら、「私は、子供が好きだから教員になったんです。そして地理、地学が得意だから社会科の、そして教員の世界に入ったんです。それを今更、中教審でこう言っているから、こういう方向でやりましょう、再生懇談会ではこんな提言していて、こんな視点で学校教育を見ているから、だから頑張りましょう。そんなことを言われたって迷惑なんです」、失礼ながらと何度も言いながら彼は言っていました。
 この種の初任者に、私は過去3人ほど出会っていますが、そこでつくづく思ったことは、教員だけでなく、どの職業もそうですけど、基本、スタートは私的動機で、まずその職業を選ぶわけです。しかし、教員というのは、とりわけ公教育──これは私立、公立を問わずですけれども、公教育に携わる教員は、やはり公の使命というものを、そこに帯びているわけですね。ところが、1年たっても私的な動機で教員生活、教職を全うしようとする。私的動機から一歩も出られないでいる教員がいる。ベテランと言われる中にも大勢いるのです。
 そう考えますと、この教員になった私的動機と、今、国や社会が求めている公の教育の在り方とは、こういうところで結び付きがあるんだよ。別の言い方をすれば、養成の段階では、私的動機は大事にしつつも、それだけではなくて、今の公の日本の教育に見られる課題や、そこから学校や教師に求められているもの、その両方をよく自分の中で考えセットにして、教員という職業に選ばなきゃいけないんだよといった指導でしょうか。それが養成段階で決定的に欠けているのです。
 すぐに教員の資質とか指導方法だとか言うんだけど、その前に、公立だけに絞って言えば、公務員であるということですね。公務員ということは、個人の考えを具現化するではなくて、公の使命、公に対する全体の奉仕者なんだという意識、これが決定的に足りない。
 結局、教育委員会は、初任者に対しまして、そこをもう一度やり直すわけです。しかし、それでは、やっぱり遅い。やはり大学の養成課程の中で、有り難い教育の理念や思想を教えていただくのも結構、指導法を教えるのもいいんだけれども、髙岡先生の資料でも、大学の教員は、そういうのをやると職業教育だというので忌避する傾向があるとはっきりおっしゃっています。でも、それでは困るのです。
 是非そうした視点で、これからの大学の教員養成のカリキュラムというものを考えていただきたいなと強く思うところであります。
 それから、これも髙岡先生から先ほど御提案を頂きまして、私は賛同するところ、多いんですけれども。例えば、この1000時間体験でしょうかね、これはすばらしいと思います。確かにそうだなと思うんですが、頂いた資料の中の3番でしょうかね。英語とか道徳、特別支援、ICT等々で、多様な課題に対応するために教職課程をどう見直すかというのがあります。
 しかし、これは果たして、教員養成系の大学だから、ある程度できたのであって、いわゆる開放制をとっている大学において、どれぐらい可能なんだろうか。ということは、逆に、この裏の方の3番に戻って、次々に課題が出てくるけれども、開放制の大学における教職課程と教員養成系大学における教職課程を同列で論じて、果たして現実的な結論が出るんだろうか。ここら辺は、いろいろな考え方があるでしょうけど、事実を目の前にしたとき、やはり二つの窓口というものがあるわけですから、それを前提にした上で教職課程の検討を進めていく必要があるのではないだろうか。
 これは、もっと先走ると、免許制度にも関わってくる問題に当然なってくるわけですけど、そういうことも視野に収めて、二つに分けて、きちんと考えていく必要がある。でないと、どうしても無理が出てくるのではないだろうかと、こう思います。
 最後ですけれども、「教科又は教職に関する科目」の今後の位置付けということで、これも今の話にも関連をしてきますが、今日頂いた資料5-2です。最後の方で、教職に関する科目の履修の一覧が出ています。施行規則の一覧が出ておりますけれども、この中に書かれていることは全て大事なことだろうと思います。思いますが、やはり、これだけいろいろな要請が出てくる中で、これをそのまま全部大学でするのは、無理が当然あるということは目に見えている。
 ですから、あれもこれもという理想に引きずられるのではなく、もっと現実に対応するための教職に関する科目の精選といったものが、やはり私は必要になってくるように思います。
 ですから、この第三欄でしょうか。先ほども言いました、教育の理念だとか歴史、思想、これは決して私は否定はしないんですけれども、これもよく言われますね。教育委員会と大学の役割を余り分断しない。学び続ける教師を育てよう。正にそうだと思う。であるならば、教育の理念だとか歴史、思想などといった事柄は、一生学び続けることであって、大学では本当にさらっと触れておいていただく、単位の数をもうちょっと考えてもいいんじゃないか。
 それよりも、もっと強調したいことは、さっき申し上げましたように、教育は公の仕事だというところを、もっと自覚をさせるというと失礼かもしれませんけれども、個人の趣味や好き嫌いで教職のある一部分に関わるという教員を減らしていく。そういう人に対して、指導法はこうだとか、中教審ではこう言っているとかといったところで、しょせんリアリティーに欠けてきちゃうんですね。こういったところを、もっともっと重視した教職課程のカリキュラム編成を考えるときがきているのです。以上です。
【小原部会長】  
 岸田先生。
【岸田委員】  
 ありがとうございます。では端的に、今の論点の中で感じたことを、1点だけ申し上げます。
 今日の御発表の中にあった、堀竹先生、それから髙岡先生の中にもあったんですけれど、いわゆる教員養成と現職研修、これを大学と行政とが一体となってやっていくという視点、極めて大事だと思っているんですね。
 そういう中で、今日の論点の資料5-1の黒の三つ目、真ん中辺から、こんな表現があります。「このため、初任段階までを見据え、養成段階と現職段階で身に付けるべき事柄をどのように整理し、養成と研修が分担・連携・連動していくことが考えられるか。」正に、この視点が大事だと思っているんです。
 しかし、先ほどの5-1の裏面の1、2、3、4、5というような、こういう細かい視点が出てくると、どうしても教員養成の学部段階の箱の中をどうするかという議論に、ついついなってしまって、ここに必要とされるいろいろな要素を放り込んでいくという、そうした議論に終始してしまう可能性が高い。そうすると、出来上がったものが、実は大事な、両者が連携しながら長期的なスパンで、この学部段階のカリキュラムがどうあるべきかといった視点が忘れられていく可能性があるんじゃないかということを危惧します。
 したがって、常に、この裏面の1から5の議論をするときも、いわゆる養成段階と現職段階、養成段階の連携の中で、この1から5がどう位置付けられていくかということを、しっかりと持っていただきたいと希望するものです。以上です。
【小原部会長】  
 吉田先生。
【吉田委員】  
 ありがとうございます。実際に今回、この5-1の提案を頂きまして、私としては、本当にこの教員の問題というのは、教員の資質能力向上には喫緊の問題として、大きな課題で、ずっと掲げられてきたと思うんです。そういう中で、大学の教職課程は、昔に比べると、本当に単位数が増えているわけですよね。我々の頃は、中高の教員免許の違いは何かといったら、道徳教育の研究の2単位だけで、あとは全くそのままで中高免許を自動的に取れちゃう状況だったわけですけれども、今は、本当にいろいろなものが増えてきて、中学校では、それこそ介護体験から何から入って、体制としては、いろいろ整えてきたんではないかと思うんです。
 そこに今回、このいろいろな学習を交ぜるということで、また新たに、今日のこの5-1の資料の三つ目の黒い四角の中に、履修内容を圧縮する、単位数を削減するとか、そういったことが不可欠になるんじゃないかということがありますけど、果たして、教職専門の大学ならいいかもしれませんけど、今の中高免許状を取得できる大学さんにとって、今までこうやってそろえてきた教員配置というか、教育課程ですね、それをまた崩して、新たに先生方を辞めさせて、採ってということを、やる余裕があるのかどうか。
 それとともに、小学校の教員免許というのは、かなり専門的な大学になると思います。中高の免許は、本当に一般の大学で取れますが、そこに、その小中高との一つの壁をなくしていくということの問題も、たくさんあるんじゃないかと。そうすると、幼小の問題だって、同じにあると思うんですね。
 大学でのカリキュラム開発うんぬんを言っている間に、もう何年もたっていく。ところが、今の現場では、既に公立学校の小中一貫もやっていらっしゃるし、中高一貫もどんどん進んできている。そういう中で、他方、多様な人材の登用に伴う安易な臨免とか特免みたいなものを、どんどん出そうという傾向にあります。
 先ほど堀竹先生の方でもお話がありましたけど、例えば英語だけ教えられればいいという形なのかどうか分からないですけれども、この内容では海外で在住していた人とか、そういう人を、ALTみたいにして英語の先生で特免出しちゃおうとか、そういう話だって、ないとは言えないわけですね。
 逆に我々が今、中高、特に私立の場合は、教育委員会と違って、やはり一度採用した教員というのは一生、我々の学校で働きます。我々にとって教員というのは、はっきり言って財産です。やはり我々の教員がきちっとした教育をやってくれなかったら、その学校の教育は成り立たないわけですから。
 そうすると今、逆に、どういう教員が望まれるかといえば、やはり、うちの教育ならうちの教育に賛同してくれる教員、そして、この時代の変化に合わせて、極端な言い方したら、教育課程で単位数を増やすなどということよりも、理科でも、社会でも、どんな教科でも、例えばの話、TOEFLだIELTSだのの好成績を持つ英語力を身に付けた教員が欲しい。そしてグローバルな教育として、英語で授業をできるような先生をどんどん育てていきたい。
 それから、ICT一つとっても、やはり電子黒板なら電子黒板を入れて、そして教員の中で、教員たち同士で、それを何とか使いこなすような努力をしてもらう。そして、それを子供たちに反映するということで、今更大学に戻ってICTの勉強するなんていう余裕はありません。
 そういうことを考えてみると、別に今の段階のままだって、逆に言えば、中高の先生が小学校を教えるとき、例えば1年とか2年とか、臨免みたいな形でやって、そして本当に小学校の教育ができるようだったら、きちんとした免許状に書き換えるとか、そういう何年かで本免許に換わっていくような実体験をもとにしてやっていく方法だっていいんじゃないかと思うんです。
 ただ、今、私立学校の場合、我々も一番困っているのは、教員を採用して、1年間は試用期間がとれるかもしれませんけど、その後に、その人に適性がなくても辞めさせることもできないし、それが大きな負の財産になっていくという可能性もないとは言えないので、やはり大学での授業とともに、逆に言えば、我々が採用してから、お金払ってでも育てられるような、そういう体制づくりも考えていただければと思っています。
【小原部会長】  
 酒井先生。
【酒井委員】  
 なるべく手短に。枠組み・内容の見直しということで、かなり大きな議論になってきていますので、最初の、この具体的にどうするかという前のところから少し考えなければいけないと、まずは思います。そういうふうに考えますと、もともと今、初任者が非常に現場で多くの難しさを抱えているというのは、時代状況の中で非常に、ある意味、当然といいますか。例えば初任の方にかなりの責任を負わせる仕事というのは、教員が一番責任が重いんじゃないかと思うわけです。弁護士にしろ、医師にしろ、あるいは企業の方でしたら、もっと積み重ねの中で、非常に小さな責任から負わせて徐々に育てていくものが、教員は就職した途端に明日から担任ですという形で入っていくというのが、もう、かなり時代の中では苦しくなっている。今までは、初任の方だからということで、周囲の保護者の寛容な目があったのかもしれませんが、それが、やはり今、非常に厳しくなっている。
 ですから、その中でどうしなければいけないかということで、実践的指導力を、養成側が頑張らなければいけないという話になるわけですが、よく考えてみますと、それで、かなり無理が生じていまして、そもそも担任を初任者に持たせていいのかという問題とも本当は連動しているのかなとも思うわけです。
 ですから、そういう意味では、この免許課程の問題だけでなくて、勤務の仕事の働かせ方、養成の仕方の、先ほど長期スパンという話が出ましたが、長期スパンの中で、どうやって専門職に育てていくのかということの大枠の議論を考えていきませんと。見直しということなので、やはり、そこが非常に重要なのではないかというのが1点です。
 それから、もう1点は、大学で働いている、勤めている側としましては、大学が一番できることというのは、やはり新しい技術や知識の摂取、そしてそれを教授する。
 それからもう一つは、今グローバル化の中で言われている批判力ですとか、省察力ですとか、そうしたこと、あるいは教養教育ですね。そういったことが、実は大学が一番得意なといいますか、本務としているところです。そこの部分を、実は今、一方でグローバル化ということで強く求められているわけですが、その中で、教員養成の側は実務家育成ということで、実はそこ、かなり齟齬(そご)がありまして、その中をどう連携させて、大学教育の側としては、大学教育としてどうカリキュラムを作っていくのかというのは、実はいろいろな配慮が必要なのではないかと思います。以上です。
【小原部会長】  
 加治佐先生。
【加治佐委員】  
 2点ほど手短に申し上げたいと思います。この教職課程の枠組み・内容の見直しの論点についてです。髙岡先生から御紹介があったように、24年答申などによって教員養成の大きな改革の方向性は示されている、あるいは免許制度の在り方も示されているわけです。つまり、教員養成は高度化するということ、あるいは教員の質レベルに応じた複数の免許種も示されたわけです。そのために、教職大学院が拡充されていくという方向が出されているわけです。この中には、岸田先生がおっしゃった養成と研修の分担も言われています。
 つまり、言いたいのは、高度化とか、教職大学院の拡充とか、そういう基本方向を踏まえた議論までするのか。それとも、ここに挙がっているようないろいろな課題、先ほど教職課程と学習指導要領との連関がないとか、英語が増えるとか、道徳が教科化されるとか、学校種にまたがる免許の創設とか、そういうことだけに対応するということなのか。それとも全体方向を考えるのか。
 例えば、こういうことが起こってくるわけです。養成、研修の分担ということになると、免許はどうするのか。養成だけ出ても本免許じゃないとなるのか、研修を受けなければ本免許にはなりませんとなるのか。そういう仕組みづくりまでするのかということです。
 また、教職大学院の在り方にもかかわってきます。教職大学院のカリキュラムは明確な基準があります。例えば、共通5領域・20単位ありますから、それとの関わりはどうするのか。いや、関わりはないとするなら、それでも構いませんけれども。
 いずれにしろ、そういう方向性とかいったようなところ、あるいは免許の性格そのものの在り方まで含めて議論するのか、それとも当面の課題だけやるのか。そこを明確にしていただかないと、恐らく、ワーキング作ってやったときに、相当議論が拡散していくような気がします。これが1点です。
 私は抜本的にやっていただきたいと思いますけど、ただ、当面の課題に対応するために急がなきゃいけないという事情もあるでしょうから、そういうことも理解はできます。
 それから、もう1点は、髙岡先生が出された資料で、これは簡単にいかないことはよく分かっておりますが、7ページの3のところで、大学と行政の連携・協働の法整備というか、こういう連携をすることを法で義務付けるとかいうことが想定されていると思います。これは前回の教員養成部会でも出されました。
 この中には養成と研修だけで採用が出ていないです。先ほど採用のことが話題になりましたけれども、私は採用も含めていいと思っています。
 大学がずっと学校現場や教育委員会から非難されてきたわけです。そのとおりです。髙岡先生が指摘された問題点は、確かに持っていますから。ただ、ここに来て、教職大学院と実践現場が連携した、いろいろな取組を進める中で印象的なことは、こういうことを言われる教育委員会の人が出てきたことですね。教員養成の高度化とか、大学の教員養成カリキュラムの実践化とか、教職大学院の円滑な運営とか、これらは教育委員会や学校現場の協力・支援がなければできないことであると言われるわけです。
 私が言いたいのは、大学も当然努力しなきゃいけない、変わらなきゃいけないですけれども、教育委員会と学校現場の方も、そういう意識転換が、教育委員会によって差があると思いますが、必要だと思います。そういうことが自然と醸成されていけばいいですけれども、必ずしも、そう思えないので、こういう一種の法整備というか、これも一つ視野に入れていただいてもいいのかなという気がします。いろいろ難しいとは、よく分かっています。ただ、そういうことを忘れないでいただきたいということであります。
【小原部会長】  
 高橋先生。
【高橋委員】  
 教職課程の枠組みを考える上で、大学4年間の養成段階の役割を明確にしていく必要があると思います。そのときに若月委員さんがおっしゃったように、私は、そこでは、膨大な知識を与えることではなくて、教員としての資質とか自分の適性を確認することをお考えいただきたいと思います。4年間の養成段階というのは、それを確認するときで、そして豊かな人間性とか、多様な人生経験とか、ボランティアとか、部活動とか、そういうことができる余裕を是非与えたいと思います。
 その上で、専門職としての心構えについては、これは当然、1年から4年までの間に、積み重ねていくべきことです。私がおりました岡山大学では、1年のときから積み上げ方式の教育実習を実施しております。見学から始まるわけですが、そういう教育実習を何層にも重ねることで、自分の適性を考える、そういう時間があっていいと思います。
 目的養成の国立では教員免許の単位を取らないと卒業できませんが、そうすると、実習に行ってどうも適性がないという者にも、免許を与えるようになってしまいます。ゼロ免の問題もありますけれども、教職課程として適性でないなとか、あるいは本人が適性がないと思った場合は、免許を取らなくても卒業できるような仕組みにしていただければということが一つです。
 養成段階への役割を明確にするということと、もう一つは、結局、膨大な知識を与えたからといって、それが使えるようにはなりません。医師養成においても、同様な悩みがあって、PBLとかいろいろな授業方式を開発してきました。その中で、子供の実態の把握から、どう授業を行いどう指導するかというプロセスに関してはトレーニングをしっかりした方がいいと思います。
 例えば模擬授業の回数が、本当に少ないなと思います。車の運転でいえば本当に運転する前に、何度も何度もシミュレーションというか、そういう練習させるような授業形態を考えてもらいたいと思います。
 そういう中で、修士課程あるいは教職大学院での学びが、レベルが違ったものに、なるのではないでしょうか。そこでは、やはり実践研究、研究に伴ったものになると思います。例えば教育内容を構成するというときに、専門科学をいかに小学校の教育内容へ反映するかという、そういう研究をするようにしていただければと思います。以上です。
【小原部会長】  
 秋田先生。手短にお願いします。もう時間が来ていますので。
【秋田委員】  
 ありがとうございます。先生方の御意見を伺いながら感じていますことは、一つは、恐らく現代的な課題は、これからも次々と湧いてきますし、ICTといっても、ものすごく発展をしていくわけです。その中で、やはり先ほど若月先生が公教育の使命ということを言われましたけれども、ミッションという、もうやむにやまれぬ、やろうと思うような、そういう教職の根幹のところをきちっと教えない限り、盛りだくさんになっても、恐らく有効でないだろうと考えます。例えば小中一貫教育や中高一貫教育の、そういう場の状況を見せていただいても、両方の免許をただ併有して持っている先生がすぐ現場で使えるかといえば、そうではありません。やっぱり実際に働き始めてから、その場に直面しつつ、そこで先生方が学んでいかれるわけです。その場に立ち会わせていただいて、いつも感じることですが、やはり基本になるところを重視し、できるだけ内容をスリムにしていく。でも現代的な内容を、その教育の各科目の中に、例えばICTでも、道徳的な思想であっても、入れ込んでいくような、そういう方向性を目指すことが大事です。レス・イズ・モアで、少ない中で深く学ぶという方向でいかない限り、例えば私どもの大学のような、開放制によって教員養成だけを専門にはしていない大学にとっては、あれもこれも詰め込むだけの教員を育てることになってしまうのではないかと思います。また、幼稚園教諭等に関わっていても、短大等でも教員免許が取れるわけで、そこに更にこうした新たな内容を詰め込んでいくことが妥当なのかというところを、やはり考えていただくことが必要になるだろうと思います。
 また、大学の業務を、ここでは教員の養成に特化して話されているんですけれども、今後、大学が現職教員の研修に行政と連携してどう関わっていくのかという役割の問題が問われてきます。教職課程の科目と大学との関係だけではなく長期的なつながりをトータルに見ない限り、学び続ける教員像を志向しつつ、結局、先ほども採用の問題がどうなのかという御指摘もありましたが、大事な点が抜けてしまうのではないかと思います。もう少し、そのあたり、大学と教育委員会、学校現場との関係を長く見据えた上で、教員養成のための教職課程の在り方が議論なされるといいと思います。以上です。
【小原部会長】  
 及川先生。
【及川委員】  
 学校現場で見ていて思うのは、高い倍率の教員採用試験を合格をしてきた新卒の教員というのは、やっぱり大変優秀です。現場で児童生徒理解、実践の中で力が付いていくということがありますので、変な言い方ですけれども、教員採用試験の一定の倍率は確保される必要性があると思います。
 その意味では、道徳教育であるとか、英語教育であるとか、ICTとか、新たな課題のために教職課程でやらなければいけないことは出てくるわけですけれども、髙岡先生のペーパーにあったような質の確保は努めた上で、しかし、あれもこれもとやらなければいけないことが多くなって、教員になる、その志がうせてしまうような形であっては、やはり教員の質の確保はできないのではないかなと思います。以上です。
【小原部会長】  
 大坪先生。
【大坪委員】  
 すみません。今日の事務局から出されたペーパーの中で、特に1番とか、3番とか、恐らく直近の課題がぶら下がっている中での今後の議論になるかと思うんですけれども、現時点での教職免許法は、かなり制度疲労がきていると思います。これに対して、直近の英語教育、それからICT、道徳をどうするかとやると、結局スクラップ・アンド・ビルドをどうするかという議論にしかならない。
 是非、私としては、20年答申の最終答申にはなかったんですけれども、中間答申では入っていた義務教育免許状のような形。つまり、現時点では幼稚園、小学校は実質的に目的養成でやられていて、中高の開放制と少し違う形であるならば、義務教育免許状という形の中で現在、大学が一生懸命取り組んでいる実践的プログラムも含めた形の新たな免許法づくりをしてほしいというのが意見です。以上です。
【小原部会長】  
 どうもありがとうございました。御意見は尽きないのですけれども、時間に制限がありますので、次に行きたいと思います。
 今後、教員養成・採用・研修の改善について議論を行う上で、学校現場の実態も踏まえつつ、具体的かつ専門的に検討していく必要があると考えます。そのため、本部会の下にワーキンググループを設置したいと考えております。つきましては資料6、教員の養成・採用・研修の改善に関するワーキンググループの設置について、事務局より説明をお願いいたします。
【藤岡教職員課課長補佐】  
 失礼いたします。資料の6番をごらんいただければと思います。「中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会 教員の養成・採用・研修の改善に関するワーキンググループの設置について(案)」でございます。
 まず設置の目的でございますが、先ほど小原部会長より御説明ございましたように、教員の養成・採用・研修の改善に係る検討事項につきまして、より具体的かつ専門的見地から審議を行うために、本部会の下に教員の養成・採用・研修の改善に関するワーキンググループを設置するというものでございます。
 検討事項といたしましては、正に、この教員の養成・採用・研修の改善に関する専門的事項ということでございます。
 設置の期間としましては、この先ほど申し上げました検討事項に関する審議が終了したときに廃止をするということでございます。
 4番目、その他でございます。まず(1)番でございますが、ワーキンググループで検討結果を取りまとめたときは、教員養成部会に報告をする。(2)番といたしまして、教員養成部会から求めがあったときは、ワーキンググループの検討の経過を教員養成部会に報告する。また、ワーキンググループは必要に応じまして、その検討の経過を教員養成部会に報告することができるというものでございます。以上でございます。
【小原部会長】  
 以上の説明に対して、一つ、二つほどの質問の時間がございますけれども、どなたかございませんでしょうか。
【髙口教職員課長】  
 先ほど加治佐委員から問題提起があった、このワーキングでどういうことを検討するのかということについての補足をさせていただきたいと思っておりますけれども。先ほどございましたように、例えば学び続ける教員像の確立とか、教員養成の高度化、あと大学と教育委員会の連携による一貫した教員養成・採用・研修と、そういう大きな事項については、平成24年の答申のときに御検討いただいたと考えております。
 そういうことで、今回、御検討いただきたいと思っておりますのは、正に喫緊の教員養成の課題について、どう対応するのか、どのような教員養成カリキュラムを作っていくか。また、小中一貫教育、中高一貫教育と、これは今、教育再生実行会議でも学制改革ということで検討が進められていますが、そういうものに対応する免許制度をどうしていくのか。そういうことについて御検討していただきたいと考えているところでございます。以上でございます。
【小原部会長】  
 それでは、ワーキンググループの設置について御了承いただけますでしょうか。
(「はい」の声あり)
【小原部会長】  
 ありがとうございます。
 では、ワーキンググループの構成員については、初等中等教育分科会教員養成部会運営規則の定めにより、部会長が指名することとなっておりますので、私に一任していただければと思います。お願いいたします。よろしいでしょうか。
 それでは、時間となりましたので、本日の審議はこれまでといたします。
 今後の日程について、事務局から説明をお願いします。
【藤岡教職員課課長補佐】  
 次回の開催につきましては、委員の皆様の御予定を調整させていただきまして、別途御連絡申し上げさせていただきたいと思います。
【小原部会長】  
 それでは、本日はこれで閉会といたします。ありがとうございました。

── 了 ──

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-- 登録:平成26年04月 --