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教員養成部会(第68回) 議事録

1.日時

平成25年9月20日 15時~17時

2.場所

文部科学省 東館3階 講堂

3.議題

  1. 平成25年度教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について(諮問)
  2. 幼稚園教諭免許状の特例に関する省令等の公布及び施行について(報告)
  3. 教員免許更新制度の改善に係る検討会議の設置について
  4. その他(最近の動向について)

4.議事録

【小原部会長】

定刻になりましたので、ただいまから第68回中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会を開催させていただきます。本日は、御多忙の中、御出席いただき、まことにありがとうございます。

 なお、本日につきましては、高橋委員、及川委員、佐藤委員、渋谷委員、比留間委員は御欠席の連絡を頂いております。なお、無藤部会長代理、秋田委員、天笠委員、北條委員が遅れての御到着の予定でございます。

 はじめに、本部会の委員として新たに審議に加わっていただく臨時委員がいらっしゃいますので、事務局より紹介をお願いいたします。

【藤岡教職員課課長補佐】

 失礼いたします。お二人の委員を御紹介させていただきます。

 港区立御成門中学校長の細谷美明委員でございます。

【細谷委員】

 細谷です。よろしくお願いいたします。

【藤岡教職員課課長補佐】

 続きまして、新宿区立早稲田小学校長の堀竹充委員でございます。

【堀竹委員】

 堀竹でございます。よろしくお願いいたします。

【小原部会長】

 また、前回欠席しておりました事務局の紹介をお願いいたします。

【藤岡教職員課課長補佐】

 教職員課教員免許企画室長の小谷でございます。

【小谷教員免許企画室長】

 小谷でございます。よろしくお願いいたします。

【小原部会長】

 それでは、事務局より本日の配付資料の確認をお願いいたします。

【藤岡教職員課課長補佐】

 失礼いたします。お手元に配付しております資料の確認をさせていただきたいと思います。

 まず一番最初に議事次第がございます。その次に、資料の1といたしまして委員の名簿がございます。続きまして、資料の2といたしまして文部科学大臣からの諮問、「平成25年度教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について」の諮問でございます。資料の3といたしまして「平成25年度課程認定申請大学等数について」でございます。資料の4-1、こちらはA4の横のカラーのものでございますが、「認定こども園法改正に伴う幼稚園教諭免許状授与の所要資格の特例について」でございます。資料の4-2が教育職員免許法施行規則の一部を改正する省令等に関する通知でございます。資料の5が教員免許更新制度の改善に係る検討会議の設置要項などの配付資料でございます。資料の6が平成26年度の概算要求についてでございます。資料の7でございますが、教員の資質能力向上に係る当面の改善方策の実施に向けた協力者会議に関する資料でございます。資料の8が「これからの大学教育等の在り方について」ということで、教育再生実行会議の第三次提言でございます。資料の9が「道徳教育の充実に関する懇談会について」でございます。資料の10が「教育再生実行本部第二次提言」でございます。そして、最後、資料11が「教員免許制度の概要」となってございます。

 もし不足の資料がございましたら、事務局までおっしゃっていただければと思います。

 私からは以上でございます。

【小原部会長】

 それでは、審議に入ります。

 本日は、まず教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について諮問を受けることとします。

【髙口教職員課長】

 教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について、別紙のとおり申請がありましたので、教育職員免許法別表第1備考第5号イの規定により諮問します。

【小原部会長】

 それでは、今回の諮問の概要について、事務局より説明をお願いします。

【小谷教員免許企画室長】

 それでは、お手元の資料の2と3を御覧いただければと思います。

 お手元の資料2が今、諮問させていただいた文書でございまして、1枚おめくりいただきますと、今回諮問させていただいている申請大学等一覧がございます。これ、別紙と書かれておりますもの、もう1枚お開きください。簡単に御説明申し上げますが、左側の方に「都道府県名」がございまして、その隣に「設置者名」、「大学名」、「学部名」、「学科等名」と続いてまいりまして、一番小さい組織の規模ということで「専攻等名」という形で区分がなされております。そして、それぞれに定員がありまして、一番右に取得できる免許状の種類が記載されております。この一覧に掲げられているもの、この免許状の種類ごとに課程認定という形で認定をしてまいります。

 特徴を少しお話し申し上げますと、一番上に「芸術・スポーツ文化学科」、「音楽文化専攻」、その下に「美術文化専攻」といったものがございますが、免許状の種類と専攻名を比べていただくとお分かりになりますように、通常、課程認定といいますのは、それぞれの大学に置かれる学生が所属する組織、学部なり、課程なり、それから学科、専攻なり、この組織で行われるカリキュラムですとか、そこで教えられる先生方、そういったものの特色に応じまして専門性というものが出てまいりまして、その中で教員免許にふさわしい教育を行っていただけるだろうということで免許種というものが決まってくるということで、これを相当関係と呼んでおります。

 一方で、今、御覧いただきました「芸術・スポーツ文化学科」の下をたどっていきまして、「国際地域学科」というものがございますが、そのお隣を見ていただきますと「地域協働専攻」と書かれているものがございます。ここの一番右側の免許種を御覧いただきますと、国語、社会、公民、数学、理科、英語と非常に多くの免許種の課程を置かれようとしているということを見て取っていただけるかと思います。

 実は大学の組織、あるいは学位というものが多様化する中で、このように専攻名だけを見たのでは、相当する免許状が何なのかということが一目では分からないというものも最近は出てまいりまして、そういった中での課程認定の難しさということが生じております。

 私ども事務局で事前に拝見させていただくとき、それから、課程認定委員会の先生方に審査を頂くときは、昨今では、こういう難しい案件が含まれているということを一つ御報告申し上げたいと思います。

 もう一つの資料の3を御覧いただければと思います。資料の3で、「平成25年度課程認定申請大学等数について」ということで、今、御覧いただきました申請大学等につきまして数で集計したものでございます。

 上から簡単に御説明させていただきますと、まず大学から短期大学専攻科までの区分に分かれておりまして、それぞれの区分ごとに、大学ですと申請大学等数が64、そして、その右の申請課程数ですと208となっておりまして、1大学で複数課程の設置があるということを御理解いただけるかと思います。

 同じような形で下をたどっていっていただきますと、今年度の場合には、短期大学で申請大学が7、そして申請課程数が7、その下の短期大学通信課程で同じく2、そして同じく2。そして大学院になりますと、申請大学等数が31で、申請課程数が172と、やはり複数の設置がございます。そして、一番下が短期大学専攻科でございまして、これは申請大学等数、申請課程数ともに1ということでございます。

 合計いたしますと、本年度につきましては、この区分ごとに積算しますと105の申請大学等数がございまして、申請課程数ですと390という数になっております。

 それから、御参考まで、下にこれまで5年間どのような申請課程数になっているかという推移、その数値を付けさせていただきました。御覧いただきますと、平成21年度から25年度にかけまして数が減っていることがお分かりになるかと思います。これは、具体的にこういう理由があったということを明確に述べることは難しいですが、一つ、私どもが考えておりますのは、実は昨今、先ほどお話ししましたような相当性というものを見るのが非常に難しいものが出ておりまして、場合によっては専攻の名前と免許種とが全く違うようなものも出てきております。そういったような中で審査を少し厳しくさせていただいてきたという経緯がございまして、実際には、このように数が減ってきているところに影響しているのではないかと思われます。

 続きまして、裏面を御覧いただければと思います。裏面は、「申請課程数の増減」ということで、これは免許種ごとに集計したものでございます。こちらにつきましてもお示しさせていただいておりますけれども、21年度からどのような推移にあるかということを御覧いただけるようにしております。

 こちらも、一概にこうという傾向を申し上げるのはなかなか難しいですが、一番上にあります幼稚園、それから、その次にあります小学校を横にたどって見ていただくと、それほど大きな増減がないということで見ていただけるかと思います。

 これに対しまして開放制と言われる中で養成されている中学校、それから高等学校、御覧いただきますと、免許種によって毎年の申請課程数に大分違いがあるということを御覧いただけるかと思います。

 いずれにつきましても、年によって改組転換の影響等もございますので、この年に多くなったのはなぜかというような理由がきちんと見出せるわけではないですが、年によりいろいろありながらも、やはり免許種によって多い少ないの差があるということを御覧いただけるかと思います。

 以上、2と3についての御説明でございます。

【小原部会長】

 ただいま説明を頂きましたので、課程認定委員会の委員の皆様には御苦労いただきますが、審査のほど、よろしくお願いいたします。

 続きまして、幼稚園教諭免許状の特例に関する省令等の公布及び施行について、事務局より報告をお願いいたします。

【小谷教員免許企画室長】

 それでは、次に資料の4-1、それから4-2について御説明させていただきます。

 まず、資料4-1でございますが、「認定こども園法改正に伴う幼稚園教諭免許状授与の所要資格の特例について」という資料でございます。

 こちらは、前回の教員養成部会で御説明させていただいたものの一部を抜粋したものでございまして、これは簡単に触れさせていただきたいと思います。

 昨年8月に子ども・子育て関連3法が公布になりまして、その中の一つであった認定こども園法の改正によりまして、二つ目の丸でございますけれども、新たな「幼保連携型認定こども園」が今後設置されるということが決定しております。この新たな「幼保連携型認定こども園」には、職員として「保育教諭」という職が置かれまして、この職が幼稚園教諭免許状と保育士資格、両方を合わせ持つ方でないと職に就くことができないということが定められております。

 一方で、一番下の丸でございますが、現状といたしまして、幼稚園と保育所で働く幼稚園教諭・保育士のうち4分の1程度は、いずれかの免許・資格で勤務しているということが分かっておりまして、このような方々、残り25%の方々にもう一方の免許・資格を取得していただけるような措置が必要であろうということで、この3法改正の折に教育職員免許法も改正いたしまして、附則で特例措置を設けるということが記載されております。

 次に、裏面を御覧いただければと思います。そのような教育職員免許法の改正もございまして、それを踏まえて、では、具体的にどのような特例措置を設けるのかということで、丸1でございますが、保育士としての勤務経験を評価し、幼稚園教諭免許状の取得に必要な単位数を軽減する。このような内容の措置を具体的にどうするかということを考えていくために、二つ目の丸でございますが、文部科学省、厚生労働省それぞれに有識者会議が置かれまして、文部科学省の場合には、一つ目のポツにございます「幼稚園教諭の普通免許状に係る所要資格の期限付き特例に関する検討会議」、無藤主査にお願いいたしまして、こちらが既に3月末に報告書を取りまとめていただいております。これに基づき、今後、省令改正を行っていきますということを前回の部会で御説明させていただいたところでございます。

 本日は、その後の状況といたしまして御報告させていただくものが資料4-2でございます。この資料4-2は、今、御説明申し上げました教育職員免許法の改正の施行が7月1日であるということ。それから、その免許法の改正に基づく省令等の改正、そして施行が8月8日であるということをお知らせする通知でございます。

 具体的には、恐縮でございますが、後ろから5枚目に別添6という資料がございますので、そちらをお開きいただければと思います。「教育職員免許法施行規則の一部を改正する省令等(概要)」という資料でございます。

 こちらは、具体的に法改正を受けまして省令改正をどう行ったかということ、この通知の内容を簡単にお示ししているものでございます。

 まず一つ目でございますけれども、真ん中より少し上の辺りの四角囲みでございますが、新たな「幼保連携型認定こども園」制度の施行後5年後までは、この施行後5年後といいますのは、認定こども園制度といいますのはまだ施行しておりません。27年4月が予定ということで今は検討が進んでおりますけれども、現在まだ施行せず、したがいまして、この5年後といいますと32年3月末になってまいります。今現在予定ですが、32年3月末までは保育士資格を有する者に対して、実務経験を評価して幼稚園教諭免許状一種及び二種を取得するために必要な単位数の軽減を図るということで、具体的には教育職員免許法施行規則附則の改正をいたしております。

 内容でございますが、これは、前回の部会で報告させていただいたものと全く内容が一緒でございますけれども、免許状につきましては、実際の規定におきまして一種免許状と二種免許状に分けて規定しております。基礎資格のところに差がございまして、一種免許状につきましては学士の学位が要るということ、かつ保育士となる資格を有するということが前提でございます。

 一方で、二種免許状の方は学士要件がないということですが、保育士の資格が前提として必要になってまいります。その上で、いずれについても保育士等としての実務経験を3年求めるということ。これは、実労働時間が4,320時間以上に限るということで、3年間御勤務されていても、1日当たりの勤務時間が少ない場合には該当してこないという考え方になっております。

 それから、一番右でございますが、このような3年の経験を持たれた方の勤務経験というものを評価することによって、本来ならば幼稚園免許一種ですと57単位必要になってまいりますけれども、そういったところを8単位で良いという形まで縮減したということでございます。

 このような形で、両方の免許・資格をお取りいただくことを進めていこうというものでございます。

 米印が下にございますけれども、まず米印の1でございますが、これは、実務経験を積む場所というものがある程度限定されております。幼稚園、それから、保育所、認定こども園、認可外保育施設でございまして、例えばベビーホテルのようなものについては含まれないということになっております。

 それから、次の米印の2でございますけれども、これは、お取りいただく実際の単位を示しております。左側の方についております別添7を御覧いただいた方が分かりやすいですが、これも前回、御説明させていただいたものでございますので、簡単に申し上げますと、一番上にあります取得可能な免許状の種類の下に、まず教養科目とございますが、日本国憲法については単位数が設定されておりませんが、教諭の免許を取得するという特殊性に鑑みまして必ず学んでいただくということ。そのほかについては、この四角囲み、特に黒い線で示しておりますところの部分について、それぞれ一番右側にある単位数以上を取得していただくということで、これらの合計が8単位ということになってまいります。

 特例を適用しない場合に比べますと、一部分を取り出した形になるのですが、これにつきましては検討会議で御検討いただくときに、保育士として勤務する中で得られる知識、それに照らして幼稚園教諭特有のものは何なのかということを御議論いただいた結果、このような絞り込みがなされていったものでございます。

 幼稚園の免許をお持ちの方が保育士資格を取ることについても、厚生労働省で同様の検討がなされまして、同じような形で8単位を取るような形で制度改正等が進んでおります。具体的には、厚生労働省の場合には通知でそのようなことが都道府県に連絡されております。

 もう一つ、お戻りいただきまして別添6でございますが、この下の方の2というところの四角囲みを御覧いただければと思います。今回、省令改正においては、もう一つの省令を改正しておりますが、こちらは幼稚園教諭免許状を保有している保育所の保育士が免許状更新講習を受講できるよう受講資格を拡大するということで、免許状更新講習規則の改正でございます。

 以前の状況を申し上げますと、左側の四角囲みの下線部分でございますが、幼稚園を設置する者が設置する認可保育所及び認可外保育所に勤める保育士の方だけが免許状更新講習をお受けいただくことができる。つまり、幼稚園にお勤めになる蓋然性が高い方のみが受けられるという形にしておりましたが、今後につきましては、認可保育所の中から認定こども園に移行し、保育教諭になられる方が多く出てくるだろうということが想定されますので、認可保育所にお勤めの保育士の方につきましては、免許状更新講習をお受けいただくことができるということになりまして、このような特例を使って幼稚園の免許を取得していただいた場合には、10年後に更新講習をお受けいただけるようになっているということ。あるいは既にお持ちの方についてもお受けいただけるようになっているということでございます。

 それから、一番最後の別添13を御覧いただければと思います。この冊子の裏面になりますけれども、今申し上げましたような形で8単位を取得していただくことで、保育士の方に幼稚園の免許状を取得していただくことのできる制度が既に始まっております。したがいまして、すぐに単位をお取りになりたいという方が出ていらっしゃる可能性があるということで、現在のところ、通信制大学にお願いしまして、10月から既存の単位を取得できるような形の受入れ体制をとっていただいているところの一覧がこちらでございます。

 その下の方にございますのは、4月から、そのような体制をとっていただけるということでお願いしているところでございます。

 このほかにも通学制の大学にも今後お願いしていくことになっておりまして、この通知でも8単位のこういった講座の開設等のお願いをしているところでございますが、実際にどのぐらいの方が講座を受けたいとお考えになっているかというところが大事なところでございまして、現在、厚生労働省と文部科学省で一部の保育所と幼稚園に御協力いただきまして調査をしております。今、その集計と、それから全国規模に展開した場合の推計作業を行っておりまして、いずれ、その数が出てまいりましたらば、全大学等に、あるいは幼稚園、保育所の方にもお知らせさせていただきながら、講座を受けていただける場所というものをしっかりと整備し、ホームページ等でお知らせしていくという形を進めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。

【小原部会長】

ただいまの説明に関し何か御質問はありませんでしょうか。よろしいですか。ありがとうございました。

 続きまして、教員免許更新制度の改善に関わる検討会議の設置について、事務局より説明をお願いいたします。

【小谷教員免許企画室長】

 それでは、次に資料5を御覧ください。資料5に「「教員免許更新制度の改善に係る検討会議」設置要項」というものを付けさせていただいております。免許状更新講習につきましては、10年に一度、免許状更新講習を教員の方々に受講、修了していただいて、免許状の有効性を更新していくという制度でございまして、趣旨のところにございますように、平成21年4月に導入されました。そして、今、既に4年が経過したところでございます。

 この制度を制定いたしましたときに、おめくりいただきまして3ページを御覧いただければと思いますが、3ページに教育職員免許法の附則の抜粋を付けておりますけれども、この制度を設けましたときに附則におきまして、政府は、施行後5年を経過した場合において、この法律の施行の状況等を勘案し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとするということで、その後の状況を踏まえて必要な見直し措置を行うようにということが法定されております。

 これを受けまして、恐縮でございますが、1ページにお戻りいただきまして、こういった状況を踏まえながら検討を始める必要があるであろうということが一つございます。

 それから、趣旨の2段落目でございますけれども、グローバル化社会が急速に進んでおりまして、現代的な諸課題といったものがいろいろと出ております。また、例えば特別支援の在り方ですとか、様々な問題が出ておりまして、このようなものに即時対応していただけるような免許状更新講習の枠組み、あるいは内容がどうあればいいのかということで検討いただく必要があろうと思っておりまして、このような形で初等中等教育局長決定ということで、25年9月6日にこの会議の設置を定めさせていただきました。

 実際に何を検討いただくかということですが、2の検討事項にございますように、まず一つ目が現代的な諸課題に対応できる免許状更新講習に係る枠組み・内容の改善について。二つ目が、この制度導入時から課題とされてきたことでございますけれども、免許状更新講習と現職研修、特に10年経験者研修との役割分担の在り方について。三つ目が、そのほか、この制度全体に係る制度面・運用面での改善策についてということでございます。

 お開きいただきまして、次の2ページに委員の一覧がございます。こちらの会議、9月13日に初回を開催させていただきまして、小川委員が主査に選任されまして、今後お願いしていくことになっております。

 それから、もう1枚おめくりいただきまして、4ページ目でございますけれども、今後どのような検討を頂くかということで、これは、事務局から例としてお示しさせていただき、先般の会議でも、まずは、このような事項の検討が必要ではないかということで御了承いただいたところでございますが、先ほど御説明申し上げました課題の1と2につきましては関連するところも多いということで、一つにまとめさせていただいておりまして、講習の枠組み、あるいは内容、形態、それから、実際の試験が今実施されておりますが、そういうものがどうあるべきかといったようなことを年内に御検討いただく予定でおります。

 それから、その下にございます(3)の制度面・運用面での改善策につきましては、一つ目に、制度誤解に基づく手続ミスによる失効・失職への対応と書いておりますが、現在もなお更新講習を受け忘れたり、あるいは手続が必要であるということを御理解されない中で免許状が失効したり、あるいは、失職されたりする方が100名程度存在しております。そういったことをどう防いでいくのか。何らかの救済措置を設けるのかといったような問題ですとか、あるいは四つ目の点のところにございますけれども、この制度につきましては新免許状という有効期限10年という期限の付いた免許状制度と期限の付かない旧免許状制度というものが併存しておりまして、この制度が非常に分かりにくいために、私ども日々、いろいろとお問い合わせを頂いているような状況にございます。

 こういったものをもう少し現職の先生方、あるいは一番下の点にございますが、非現職の方々で免許を保有されている方々に分かりやすくしていくことができないかといったような観点から、来年からは、このような制度全体の面について御検討いただくというようなことを予定しております。

 可能であれば、年内で一度、中間まとめを頂き、教員養成部会においても逐次、御報告させていただいて、御議論を頂きながら、制度面に係る事項については法改正を伴うものもございますので、教員養成部会でも御検討をお願いすることもあろうかと思っております。

 そのようなこともありますので、どのような仕組みになっているのかというところ、あるいは現在どんな状態にあるかということを、次の5ページから御説明させていただければと思います。

 まず、免許状更新講習の枠組みについてという5ページの資料でございますけれども、これが今の免許状更新制度の中核である講習の枠組みを示しております。こちらの講習は30時間からなっておりまして、左側の事項のところの一というところがございますが、ここの部分が必修領域と呼ばれておりまして、免許種に関係なく、学校種に関係なく、全ての先生方に12時間以上、この項目、内容のところに書いてある内容を受講いただくということになっております。

 そして、一番左側の事項の下の二のところにございますが、ここの部分は選択領域と呼ばれているものでございまして、大学等の講習開設者において任意にいろいろな分野、教科に関する講習をお開きいただきまして、それを教員の先生方等が選んで受講いただくという仕組みで、こちらが18時間以上でございまして、上の12時間とこちらの18時間を足して30時間、日数で言いますと5日程度、10年に一度学んでいただいているということでございます。

 次のページを御覧いただければと思いますけれども、6ページからは免許状更新講習の事後評価についてということで、実際にお受けいただいた先生方等から頂いている評価というものを文部科学省に報告いただくということを制度上お願いしておりまして、非常に簡単な評価ですけれども、その結果を経年でまとめたものでございます。

 この評価の内容でございますが、二つ目の丸に記載しておりますが、三つの項目について4段階で実施いただいております。

 まず項目一つ目が講習の内容・方法について。二つ目が講習を受講した受講者の最新の知識・技能の修得の成果について。三つ目が講習の運営面についてということでございまして、これについて、「よい」、「だいたいよい」、「あまり十分でない」、「不十分」という4段階の評価を頂いております。

 下のグラフを御覧いただければと思いますが、こちら、必修領域と選択領域に分けてお示ししておりまして、今御説明した3項目の観点の合計値でございます。21年度から24年度について御覧いただきますと、「よい」「だいたいよい」とお答えいただいた、おおむねよいという評価を頂いている方の数、パーセンテージが少しずつ上がっているのを御覧いただけるかと思います。同じように選択領域も同様の傾向が見て取れます。

 ただし、必修領域と選択領域の例えば24年度の「よい」という数値を比較して見ていただくとお分かりになるように、選択領域の方が評価が高い。すなわち必修領域の方に課題を抱えている可能性があるということが見て取れまして、先ほど御覧いただきました前ページにありました講習の枠組みでいろいろな学ぶ内容があったかと思いますが、これについて先生方からは、研修との重なりがある部分があるとか、自分の学校種と余り関係がないようなものもあったというようなことでお声が上がっている部分もございまして、今後、そのような部分をどう考えていくかというのが一つの課題であろうと思っております。

 次の7ページ以降は、項目ごとに集計したものをお示ししておりますが、傾向はいずれも同じでございまして、この中で特徴を申し上げますと、評価項目の1の講習内容・方法に対する評価の部分が、平成24年度の「よい」という数値と比べて見ていただきますと、実は差がかなりあるところでございまして、ほかの評価項目値2、それから3に行くに従って、この部分が少し縮まってくるということで、一番課題があるのは講習の内容・方法である可能性があるということがございます。

 以上が簡単な更新講習の状況でございますが、もう一つ、9ページから「10年経験者研修の概要」というものを付けさせていただいております。

 これは、更新講習を導入する前からございます制度でして、2のところに対象者と書いておりますけれども、対象者は、公立の小学校等の教諭のうち在職期間が10年に達した者でございまして、4のところに根拠法令を掲げておりますが、教育公務員特例法第24条等に規定がございまして、平成15年度から実施しております。すなわち法定研修でございまして、実施義務というのは任命権者である都道府県等に対してかかっているのですが、そうしますと自動的に公立学校の先生方は受けなければならないという立場に置かれていらっしゃるということでして、この10年経験者研修と10年ごとに受ける更新講習との絡まりがあるということがずっと指摘されてきておりまして、この負担軽減をどう図るかということが一つの見直しの焦点でございます。

 簡単に10年経験者研修の内容をお話し申し上げますと、四角囲みのところのローマ数字の2の研修の実施というところでございますが、まず丸1としまして、夏休み等の長期休業期間等の研修が20日間程度ございまして、このときには教育センター等の学校外にお越しいただいて、教科指導、生徒指導等について学んでいただいているということでございます。

 一方で、もう一つの課業期間の研修という丸2でございますが、こちらは主として学校内ということで、授業研究、教材研究等、20日間程度ということで、これが当時、文部科学省からお示しさせていただいたもので、これらを参考にしながら各都道府県等で御工夫を頂きながら、現在、実施されているものでございます。

 次の10ページを御覧いただければと思います。今お話し申し上げた10年経験者研修と免許状更新講習の重複というのがどういう状況にあるかというところを文部科学省で少し調べたものでございまして、一番上が受講者で重なっている方が全国にどれぐらいいるかを示しております。22年度におきましては、同一年度に免許状更新講習を受け、かつ10年経験者研修を受けたという方が1,468名。同じく23年度ですと2,247名いらっしゃいまして、パーセンテージでいくと17.4%の方が両方を1年に受けなければならないという非常に負担の重い状況に置かれております。

 それから、丸2でございますけれども、こちらにつきましては、そういう状況に鑑みて免許状更新講習を同一年度に受ける10年経験者研修対象者に対して軽減措置を行っているという教育委員会の数でございまして、平成22年度は15件でございます。そして、23年度は21件ということで、20%ぐらいの教育委員会で軽減措置が行われております。

 三つ目でございますが、こちらは10年経験者研修を免許状更新講習として実施し、認定している教育委員会もございまして、それら教育委員会は4件ということになっておりまして、一部では負担軽減のための工夫が行われているところでございます。

 最後に、11ページを御覧いただければと思いますけれども、こちらは10年経験者研修と免許状更新講習の何が重複しているのかという内容面を少しまとめてみたものでございます。

 左側半分が更新講習の内容でございまして、先ほど御覧いただいた項目、内容を掲げております。これに対して10年経験者研修で教育委員会がどのような内容を実施しているかということを別途調査いたしまして、その項目のうち更新講習の項目と近いものを文部科学省の方で任意に集計してまとめさせていただいたものでございます。

 例えば、御覧いただきますと、更新講習の内容の項目の二つ目にあります「子どもの変化についての理解」というところを右側にたどっていっていただきまして、10年経験者研修で扱っている教育委員会の割合を見ていただきますと、例えば特別支援教育、それから、生徒指導、教育相談といったようなものについては、非常に重要であるということもあって、小学校、中学校、高等学校で9割程度実施されているということで、重なりの多さが見て取れるところでございます。

 ただ、このような内容面から見たときに重なっている場合において、必ずしも、だからといって一方が不要かというとそうも言えない面もあるかもしれないと思っておりまして、例えば10年経験者研修、教育委員会で実施される部分については、本当に現場での実践的なものを受講いただくということもあり得るかと思いますし、一方において、大学において学んでいただくような更新講習につきましては、特別支援というものが現在どのような障害のもとに、どのような対応があり得るのかといった理論的な部分、知識的な部分に基づいた講習ということもあり得ると思われまして、単純にどちらかをなくせばいいということでもないということもございます。

 そのような中で、10年経験者研修と免許状更新講習というものがどのように役割分担をしていけばいいのか、どのような負担軽減なり、整理があり得るのかということで、今後検討会議で御議論を頂くことになっております。

 本日、委員の皆様方からも是非御意見等頂戴できましたら、私どもの方で検討会議の方にお伝えさせていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

【小原部会長】

 ただいまの説明に関し何か御質問があれば、挙手をお願いいたします。

【吉田委員】

 教員免許更新制の件は、これで分かったのですけども、資質能力の総合的な向上方策の方で教員の免許制度の改正の話がありましたね。あれは、その後どうなっているのですか。

【小谷教員免許企画室長】

 答申を受けてのことでございますか。

【吉田委員】

 はい。

【小谷教員免許企画室長】

 やはり政権がかわったということが一つございます。そのような中で、昨年の夏に中央教育審議会で取りまとめいただきました答申を即座に実行していくというような状況とは、今、少し違うということでございます。

 ただ、答申にも書いてございますけれども、恐らく修士レベル化というお話だと思いますが、先生方に修士という資格、あるいは、それに応じた免許というものをお取りいただく方向で日本全体がシフトしていくこと自体は間違いないと思っておりまして、現在は、例えば教職大学院の充実といったような形で、それを充実していけないかといった方向にございます。

 ただ、一方で、免許の制度を急に変えるといったようなことをするかといいますと、そういう状況にはないというのが現状でございます。

【小原部会長】

 中西委員どうぞ。

【中西委員】

 若干、天に唾するような気もするのですけれど、10年経験者研修と更新講習のだぶりというのは更新制の導入前から言われてきたことで、5年たって、まだこういう整理ができていないのか、今やらなきゃいけないというのは遅いような気がするのですが、資質能力向上特別部会の中で、こういう話があったかどうか余り記憶がないですけれど、いずれにしても、余りのんびりしないで結論を出した方が良いのではないかなというふうに思います。

 以上です。

【小原部会長】

 酒井先生。

【酒井委員】

 アンケートについて少しお伺いしたいのですが、まず10年経験者研修の件ですけれども、現在、免許状更新講習を受講されている方は旧免許をお持ちですので、35歳、45歳、55歳でされています。ですから、10年目ではないわけですね。12年目ぐらいの方もいらっしゃいますし、8年目ぐらいの方もいらっしゃる。ですから、そこで10年経験者研修とだぶる方が少ないのは、ある意味、現行制度では当然でして、これがもう少し年度がたって、新法の中で10年を迎えた方が出てくると少し違うのではないかというのが、まず、そもそも今の現行の運用では、ちょっとずれているのではないかというのが一つです。

 もう一つが免許状更新講習のアンケートですが、私どもの大学でも、この講習をしていましてアンケートを採るのですが、おかげさまで評価は大変良いですが、いつも読むときに自分自身注意して読んでおりまして、要するに免許状更新講習は、その場でアンケートを採るわけですね。まだ評価が分からないわけです。評価が出ないところで、無記名ですけれども、その場でのアンケートはよく書こうとするのではないかと思うわけですね。ですから、それでもって教員が更新講習を高く評価しているというふうに言っていいものなのかどうか。要するに、終わった後、少したってからの方が、振り返ってみて、これをどう評価するのかとか、もう少しいろいろな手立てがあるべきなのではないかというふうに考えます。

 以上です。

【小原部会長】

 小川先生、どうぞ。

【小川委員】

 この検討会議がスタートして、最初の会議で主査を務めることになり、第1回目に少しフリートーキングしましたので、どういう意見が出たのかということを少し御紹介して、この場でも検討会議、これから回を重ねて審議を進めていくわけですので、是非皆様からいろいろな御要望やご意見等を頂ければと存じます。

 一つは、多くの委員から実際自分の属している大学や教育委員会で、これまで講習をやってきた4年の実績を踏まえて、様々な課題が指摘されました。一番多くの方から出された意見は、先ほど事務局からも説明がありましたように、10年経験者研修との重複、これをどう関係付けていくかというのが非常に大きな検討課題であるという意見が出されました。これは、先ほど事務局からも説明がありましたので、その指摘だけで留めておきます。

 二つ目に多くの委員から出された意見は、今の必修12時間、選択が18時間、計30時間、この構成の仕方について、いろいろな課題の指摘がありました。例えば必修12時間の場合に、今の必修の構成の仕方というのは、幼稚園から高校までの先生を一緒にして行うというふうなこともあって、例えば大学の事例で言えば、この必修科目をカバーできる専門の先生方が非常に少ないということで、非常に負担過重であるというふうなことと、もう一つは、カバーする領域が広範囲に割っているため全ての領域に万遍なく言及するとなると広く浅くというふうな講義の内容になってしまう。そういう点では、果たして今の必修12時間とその構成の仕方は、受験生の細やかなニーズに対応したものになっているのかどうかという指摘です。

 そういう論議の流れの中で、例えば必修を半分ぐらいに減らして、全教員に共通の必修部分を絞り込みながら、他方で、幼稚園、小学校、中学校、高校、そうした学校別のニーズやある領域・テーマをより深く学びたいというニーズに応えていくために、例えば選択必修のような枠を作って、その選択必修のところで、例えば小学校英語とか、特別支援教育というように、より細やかなニーズに対応できる枠組みを作るということも考えられていいのではないか。

 そういう場合に、では、どういう考え方で必修の部分を絞り込んでいくのか、必修、選択必修、そして、これまでの選択という、そのような枠を作っていくことは、恐らく今以上に、個々のニーズに対応できた講義の中身を作っていけると思うのですけれども、その際、改めて必修、選択必修、そして、選択のそれぞれの中身をどうしていくのか、また、時間配分をどうしていくか、そういうことも少し踏み込んだ検討が必要なのかなと。そういう話もありました。

 三つ目には、やはり試験とか評価の在り方。また、試験評価をした場合、受講生へのフィードバックの在り方ということももっと真剣に考えなきゃいけないのではないかという指摘。

 四つ目は、講習がほとんど8月に集中していることでの学校現場等々の弊害ですよね。学校現場は、8月に、様々な研修とか、ほかの仕事が集中する時期なので、その時期にこの講習で5日間ぐらい取られるのは、教育委員会、学校にとっても非常に大きな問題なので、やっぱり8月に集中するような現行の仕組みをもう少し変えていけないかとか、そうしたことがいろいろ出されました。

 今は、大体4点ぐらいにわたって御紹介しましたけれども、ほかにも講習を進めていくに当たっての地域独特の課題も多々あるということも分かりました。

 ちょっと準備していなかったので、少し散漫なまとめになりましたけど、第1回目の検討会議で各委員から出された意見、おおよそ、そういうふうな傾向がありました。

【小原部会長】

 ありがとうございました。それでは、横須賀先生。

【横須賀委員】

 さっき中西委員からお話があったように、制度の導入から免許状の所要資格とか、そういうことにずっと関わってきて、早くこの問題が解決してほしいとずっと思ってきたし、提言もしてきて、ようやく本格的な検討に入ったのでほっとしているので、絶対結論を出してほしいなと私は思っています。

 当然、重複しているということが課題になるわけですよね。ただ、形の上で同じものが扱われているといっても、扱い方にかなり本質的というと大げさかもしれないけども、従来の歴史的経緯から見ると違いがあって、片一方は大学で担当していて、片一方は教育委員会が担当しているということは、どっちが良いとか、どっちが役に立つとかという問題じゃなくて、受講生の受け止め方の違いがかなりある。私は、4年間必修講義をずっと持ってきて、免許状更新講習の受講生の方に接していますけれども、やはり任命権者のやる研修と、一応、合否の判定を握っているとはいえ、大学がやっているものについては、受講生の間で受け止め方の違いがかなりあるのですね。

 それで、私は、重複したことが制度上ミスというのか、行き過ぎだというのではなくて、いい機会と捉えるべきで、本来、大学と教育委員会は連携して、こういう研修や講習をやっていくべきもの。それが歴史的経過の中で対立したり、反発し合ったり、無縁できてしまったというのが、日本の教育にとって非常に不幸だったわけですから、小さな重複かもしれないけど、やはり連携して、こういう教員の講習、あるいは更新というものができる、あるいはやるべき時期が来ているということの現れだと私は思うので、是非どっちかにするとか、単に単位上の調整をするというのではなくて、両方、大学と教育委員会が協力して、こういう問題をやっていける方向に持っていってほしいなと思っています。

 私は、小さいことだけど、埼玉県の新座市というところに大学がありますが、新座市で3年次経験者研修、これは、10年経験者研修とは違って、市自身が独自にやっているものですけれども、これを新座市と十文字学園女子大学が共同でやって、大変評判が良いですけれども、やればやれるので、是非、そこのところを形式的に切り分けたり、単位の上で調整したりしないで、連携してやっていける方向に導いてほしいというか、導いていくべきだという意見を持っています。よろしくお願いしたいと思います。

【小原部会長】

 岸田先生、どうぞ。

【岸田委員】

 私も10年経験者研修をずっと見てきましたので、できるだけ早く改善の方向性をというふうに思っています。

 振り返ってみますと、10年経験者研修というのは、そもそも14年度答申で更新制が見送られて、これが入ったという経緯からすると、重複していくというのは当然で、重複していかざるを得ない本来的な課題を抱えていたのですよね。

 そういう中で、最近、私どものやっている10年経験者研修も内容面で若干変化を見せているのです。それは何かというと、今ちょうど教員層、30代、40代が極めて少ないですよね。この中でミドルリーダーの必要性ということが随分言われていて、そのようなミドルリーダー育成研修を10年経験者研修の中に織り込んでいくという視点なのです。

 今の教員年齢構成の課題の中で、新たな10年経験者研修というか、15年ぐらいでも構わないと思うのですけれども、今の教員組織の中で必要とするような研修の中身、そういうものをもう一度整理して、10年経験者研修なり、15年経験者研修なりにそれを織り込んでいくと、まさに新たな担うべき役割というものが出てくるのではないのかなというふうに思っているのです。

 ですから、一定のすみ分けというか、その辺りの整理をする。今の10年経験者研修は、やはり更新講習と同じで、知見のリニューアルという文脈で、両方その文脈で走っているんですよ。その文脈を、一方はリニューアルの文脈で良いけれど、一方の10年経験者研修の部分は違う文脈を探していくということが、一つ整理できる一つの方法なのではないかというふうに思っているのです。

【小原部会長】

 大坪先生、どうぞ。

【大坪委員】

 鹿児島の方で免許状更新講習の講師を務めており、また、私の場合、10年経験者研修の講師も務めますので、その両方をやりながら感じていることで言いますと、先ほど事務局から説明があったような、必修に対する評価の問題と10年経験者研修との重なりの問題というふうに、それを余りにもリンクさせて説明されるのは非常に誤解を与えてしまうのではないかと思うのです。

 現実に11年目で受けられる方は、年齢的に言えば30代後半の方々で、免許状更新講習は40代、50代の方も受けていらっしゃるわけです。私たち鹿児島大学では、自由記述でも評価を全部得ていますので、そうやって見ていくと、明らかに30代の方々の評価と40代、50代の方々の評価というのは違っているのですね。

 40代、50代の方々にとっては、必修の領域というのは極めて評価が高いですよ。この辺りというのは、やはり講習ならでは、そういうことをきちんと学ぶということに対して真摯に考えてくださる先生方が多いということを、私どもは、考えています。

 それから、先ほど横須賀先生もちょっとおっしゃったことですけれども、10年経験者研修で担うべきことと免許状更新講習で担うことは違うというふうに私自身も心得ていますから、どちらも講師を務めていますけれども、同じことを話すことは当然しないわけですよね。だから、領域が重なっているということと、そこで学べることは当然違うのではないかというふうに思います。

 ただ、受講される方々の負担感というのは紛(まぎ)れもなくあるわけです。特に離島、へき地の場合には、いろいろな問題がそこに関わってきます。だから、この辺りについてはどういうやり方にするか、是非、早急に改善しなければいけないところがあるだろうというふうには思っております。

【小原部会長】

 佐々木先生、どうぞ。

【佐々木委員】

 ちょっと理屈っぽいことを申しますけれども、教員は、絶えず研究と修養に努めなければいけないということになっているわけで、これによって教員の資質能力というのは、いわば教職経験を積むことによって向上していくという考え方に立っているわけですよね。かつて上申制度があって、上級免許状を取得するに当たって単位が軽減されるというのも、まさにこういうことを前提としているわけですよね。

 つまり、教職経験を積み重ねれば資質能力が向上するという中で、免許状に期限を付して免許更新制度を設けるということは、とりもなおさず、これは、10年たったら一般の教員というのは、この程度の資質能力を身に付けている。それから、この程度の知識だとか、経験だとか、態度というものが身に付いている。そういう教員像というものを念頭に置いて、そういった知識、経験、あるいは態度というものが身に付いていない教員については、免許の更新を認めないというのが更新制度の本来の在り方なのですね。

 そうすると、現在、「学び続ける教員像」ということが様々論じられている中で、やっぱり教職経験に応じて、教員が一般にどの程度の資質能力を持つべきかということをそろそろ決めなければいかん、考えておかなければならない時期に来ているのではないかというふうに思っていて、免許更新制の在り方、あるいは中身を考えるに当たっては、10年たったらどの程度の知識、経験、態度を身に付けているかという、そこの観点から、更新の是非というものを論ずるべきであって、更新講習として論じられるべきは、そういうものがきちんと身に付いているかどうかということを判定するに足るような中身、これが本来の更新講習の在り方だというふうに私は基本的には思っているのですね。

 これに対して10年経験者研修というのは、ちょっと違っていて、10年たった教員に現時点で何が必要かということと、将来に向けてどういうことが必要となるのか。知識、経験、態度としてどんなことが求められるのかという観点から、やり方なり、内容なりが論じられるべきだというふうに思っていて、したがって、更新制度と10年経験者研修というのは、そもそも趣旨、ねらい、目的が違う。そのことを踏まえながら論じないといけないのではないかというふうに基本的には思っています。

【小原部会長】

 若月先生、どうぞ。

【若月委員】

 どうもありがとうございます。検討会議はまだ1回しか開かれていないところですが、そこの先生方、それから文部科学省の方々、本日、いろいろ更新講習についての報告をしていただきました。ありがとうございました。

 それを伺っていて一つ、これは感想になりますけれども、先ほど小川先生のお話の中で、例えば必修の方が、確かにこれを見ても評価が余り高くないということであります。その背景等々いろいろあるのでしょうけれども、小川先生の御報告では、必修領域を教える大学の教員といったらいいでしょうか、これが必ずしも体制が十分でないというような、私の受け止め方が違っていたら、また御指摘いただきたいのですけども、そんなお話もありましたが、私は、これは非常に意外な感じを受けました。

 この必修領域の12時間でしたか、ここに書かれている講習の中身というのは、まさに教育の本質に関わる部分でありますし、言ってみれば教師の教育的思考を支えるバックボーンになるようなところであるはずなのに、それを教えるスタッフが手薄だというのは一体どういうことなのだろうという感想を持ちました。

 確かに現場の教員の立場から考えると、よく言われるように、明日の授業に役に立つという具体的なスキルといったらいいでしょうか、それはもちろん大事なことなので、そのようなものに評価が集まるのは分からないでもないです。それはそれで大いに研修をし、深めていただきたいけれども、必修に位置付けられている中身といったようなものも決しておろそかにできないなと。

 そこで、小川先生、ちょっと教えていただきたいのですけども、さっきお話の中に選択必修という、今までのいわゆる必修と選択の領域に重なるといったらいいでしょうか、そういったような分野を少し御報告いただきました。これ、おそらく30時間以内の中で当然やるわけでしょうけども、選択必修という分野を考え出されたのはどういう課題を改善するために考えられているのか。そして、どんな形が理想的なものなのかといったようなこと。まだ1回目で、それはできないとおっしゃるかもしれませんけど、もし見通しがあれば、そんなことを教えていただきたいなというのが一つです。

 それから、急に現実的な話になるのですけれども、この更新講習の趣旨でグローバル化という言葉も出てきています。私が教育委員会にいたときもそうなのですけれども、小学校英語といったようなことが問題になります。この更新講習でも、そういうものに対応していくことは、これから当然必要になってくるだろうと思うのですが、そこへ来て一番ネックになるのが指導者の問題になるわけです。

 これは、むしろ国に聞いた方がいいのかもしれませんけども、この指導者を一体どういう基準で選んでいかれようとしているのか。例えば免許状を持っていなきゃいけないとか、修士号を持っていなきゃいけない、博士号を持っていなきゃいけない、様々あると思いますけれども、英語といったようなものはもう待ったなしで始まっていくわけでありますので、現場の教員にとっては絶対に必要な講習になるわけです。この辺りで指導者の資格といったものに余りこだわっていくと、講習を開いていく側の大学にしても、どこにしても、なかなか対応しきれない問題が出てくるのではないだろうか。その辺りの見通しをもし現時点でお分かりになれば教えていただきたいと思います。

 以上です。

【小谷教員免許企画室長】

 小川先生、事務局から少し御説明させていただいてもよろしいでしょうか。

【小川委員】

 はい。

【小谷教員免許企画室長】

 今、若月委員から御質問のございました一つ目の選択必修という枠組みについて、実は事務局から御提案させていただいたものでございます。どのような問題意識があったかというのを少しお話しさせていただきますと、実はこの検討会議を設ける前に幾つかの大学や教育委員会にお話を伺いにまいりました。それから、幾つかの大学にお願いして、個別の先生方から頂戴しているアンケートの結果を拝見させていただいております。

 そのようなものを見てまいりましたときに、あるいはお話を聞いておりましたときに出てまいりましたのは、先ほど御説明した資料の5ページにあります必修領域というものの項目と内容、ここ内容だけでも8項目にわたっているのですが、この8項目の中にもいろいろ書かれておりまして、これを12時間でやろうとすると、先ほど小川委員から御説明いただいたように、本当に表面的にしか講習で扱うことができないということで、駆け足で流すだけに終わってしまうということを大学で講習を担当されている先生方は多く問題認識として持っておられるということ。

 あるいは大学によっては、そもそも無理であるということで、テキスト、教科書をお作りになりまして、それを読んでいただくことで、この8項目全部を履修していただいて、しかし、講習では4項目に絞って重点的に実施する。ただし、試験のときにはテキストの中から、全てを対象範囲にして問題を出すというような工夫をされて実施しているというお声もありました。

 それから、小川委員からも御説明がありましたけれども、先生方の負担の多さというのはどういうことかと申しますと、この12時間の8項目を教えていただくことができる先生方というのは、教育学部所属の一部の専門の先生方に限られておりまして、私どもが聞いております一番大きい規模で実施している大学は、夏休みの間に6,000人の受講生を受け入れます。大体、どんなに大きくても200人の定員で実施するのが精いっぱいなので、そうしますと何十回も必修領域のために先生方は教壇にお立ちになるということで、そういう意味で、1人当たりの負担が必修領域では非常に多いというのがございます。

 一方で、選択領域といいますのは、大学にもよりますが、一番広く実施していらっしゃる方は全学体制で実施していらっしゃいますので、ほかの理学部とか工学部とか、様々な学部を含めて先生方が講習を実施してくださっているということで、そういう意味での必修領域担当の先生方の御負担の多さというものが問題になっていて、特に離島とかへき地の場合には、そういうところに赴かれて実施する上でも負担が非常に重くなっているというお話があったということでございます。

 そのような実情と、それから先生方からお話がありましたのは、さっき少し10年経験者研修と併せて御説明してしまって、確かにそこに重点がかかってしまったかのように御説明したので、大変申し訳なかったのですが、実は研修の側から見ますと、先生方といいますのは、必ずしも10年経験者研修だけではありませんで、初任研、2・3年研、5年研、6年研、10年研、15年研、20年研と、都道府県にもよりますが、様々な時期に研修を受講されております。

 それ以外にも無論、日常的にいろいろな教科ごとの研修会とか校内研修会とか開かれている中で、生涯に学ぶ時間の中に、この更新講習というものがあるのですけれども、お一人ずつから頂いているアンケートの中で比較的声が多いなと思いましたのは、法令改正とか国の審議会の状況等については、改正等があれば、大体どこの研修でもトピック的に扱われるものですから、公立の先生の場合には学んでいらっしゃることが多いという状況がございます。更新講習に来ると、それがまた必修になっているものですから、大学でも教えなければならないので、5年たったり、10年たったりしているときもあるのですが、そこを一通り教えるということで、重複感がやっぱりあったり、大学の先生からしますと、学習指導要領の改訂なんか随分前なのに教えなきゃいけないということで、時期を逸していまして、教えにくいといったお言葉もございます。

 もう一つ、選択領域について申し上げますと、これは、大学が任意に開設した中から先生方が自由に選択されるというシステムを持っているものですから、私どもが実際に聞きました例では、英語の先生なのですが、英語の研修は十分受けているからもういいので、大学のときに勉強したかったけどできなかった数学をせっかく大学に行くのだから学んでみたいといって、実は数学の講習を選択されているというような、今の免許種とか担当教科とは違うものを選択されているということが言われております。

 実は複数の大学に伺ったのですが、どの大学でも、そういうお声があって、そういうことを教育委員会の側では問題視していらっしゃるのですが、大学の先生方からすれば、知見を広げるという意味で、必ずしも免許教科に限って学ぶ必要性もないはずで、そこはどう考えていくのかということで、そこに少し大学と教育委員会の考え方の差もあったりいたします。

 そのような現状の中で、先ほどお話しのありました小学校の外国語活動ですとか、今、省内でも検討されております道徳教育、それから、特別支援とかICTとか食育とか、いじめの問題ももちろんそうでございますが、ありとあらゆる問題がございまして、そういうものをもう少し学びやすくするために必修領域というものが余りにも詰め詰めで扱いにくいので、時宜に応じたものを扱っていただくような選択必修という、ある程度項目を幾つかピックアップはしてあるのですが、その中から選んでいただく、そういう仕組みができないかということで御提案させていただいたものでございます。

【小原部会長】

 八尾坂先生、どうぞ。

【八尾坂委員】

 感想的なことなのですが、今、いろんな意見をお聞きして、本来、10年経験者研修と更新制は趣旨も違いますし、受講者も違うわけですね。私も今年、たまたまある私学のところで1コマ更新講習をさせてもらったことがあるのですが、あれと思ったのは、10年経験者研修は公立の先生なのですね。更新講習は全ての免許状、国立も私立の先生も対象ですから、私がたまたまやったとき私学の先生も半数近くいたのです。私学の先生というのは、こういう研修機会が余りなかった人も多かったようでして、そういう点から見ると全ての学校の先生がこういう機会を持っているという趣旨は、5年前の制度化されたときの考えは、間違っていなかったと私は思うのです。

 今こうやってみて運用上のことなどが出てきましたが、一つは、必修なども大学によって、例えば12時間といっても2人ぐらいでやっている場合と80分単位でそれぞれの先生が専門分野ごとにやっているとか、いろいろあるのではないのかなと。その結果、ニーズなどの違いも出てくるのかなと思ったりしまして、その点は大学の裁量でしょうけども、必修科目の在り方とか、今出た時宜に応じた内容も含めて、どういうやり方がいいのかというのは大学独自で検討してもいいのかなと思っています。

 ただ、大学側としても、今まで社会人とかを担当したというか、教職大学院とか、あるいは一般の関連の昼夜開講などをやっている先生は、経験があると思います。ですが、現職教員を担当する機会はひょっとしたら若い先生なんか初めての先生もいるのではないかなと。そういう意味で、ポジティブに捉えればいろいろな交流、大学側と現職教員とのコミュニケーションチャンネルというか、そういう点からもよかったのではないかと思います。

 当然、中教審答申にも出ていますけども、やはり教育委員会と大学の連携というのが今後も必要なのかなと。ただ、今、教育委員会も選択領域なんか全て担当して、福岡市の例ですけど、受講者は相当多いです。多分、モチベーションとの関係で10年経験者研修などを軽減したり、そういうことのきっかけになっているのかと。だから、もう一つの国立大学と変わらないような受講者になったりして、選択領域でニーズが高いという傾向もあります。

 ただ、聞いたところによると、そこは余り大学とは連携していなくて、独自にやっているというのがありますから、地域性を考えても、今後は更新講習等を進める場合でも連携といいますか、一つの組織化の中で、チームでやってもいいのかなと思いました。

 また、モチベーションの点からすると、いずれは上級免許状などの関係も出てくるのかなと思いますと、修得した単位などがいずれ一部、上級免許状になるような道も、先生方にとってはいろいろな意味で学修するきっかけになると思います。もし制度化された場合、恐らくそれに反対する先生方はいないと思うのですね。そんなことも検討されてもいいのかなと。感想ですが、以上です。

【小原部会長】

 加治佐先生、どうぞ。

【加治佐委員】

主催する大学の立場から、検討会議にお願いしたいことがあります。

 一番の課題は10年経験者研修との重複をどうするかということで議論されていますけれども、更新講習を主催する大学側にも視点を置いていただきたいと思います。更新講習の最大の意義は、多くの大学が初めて本格的に現職教員の研修に参画し、実施したということにあると思います。このことの意味は非常に大きい。教員の養成にだけ限られていた大学の機能が現職教育にまで全国的に拡張したということになるわけです。そのことによる大学への良い影響というのはたくさんあります。

 小谷さんが大学におけるいろいろな問題点を指摘されましたが、それはそうだと思うのですが、本学などの、いわゆる教員養成系の専門大学とか専門学部では、ほとんど問題はないと思います。個々には小さな問題はあっても、たいした問題ではありません。私は昨日、担当者を呼んで何か問題あるかと聞いたら、ありませんとの答えでした。

 なぜかといいますと、開講した科目の定員充足率は8、9割と高い。受講者の満足度も、ここにある資料に示されているように高い。さらに収益が上がっている。先生方には結構いい謝金を払っているけれども、赤字じゃない。先生方の不満もないのですね。

 酒井先生も指摘されましたように、受講が終わったときに評価させると、受講者はみんな、良いというわけです。多分、興奮が残っているのでしょうね。ところが、本当に効果があるといえるのでしょうか。つまり、もう少し時間がたってから効果検証をしていただきたいということです。この効果検証は容易ではないとは思いますが。

 なぜこういうことを申し上げるかといいますと、和歌山県でやっておられるのですが、これから初任研への大学の関わりとか、管理職研修等々、そういうことへの大学の役割というのが教育委員会と連携して大きくなることが期待されているわけです。ここで大学の実力といいますか、これを機会にそういうものを測っていただけると、非常に難しいとは思うのですが、次への大学の成長のステップになるのかなと思います。

 あともう一つ。小川先生は、更新講習の課題として必修科目、選択科目だけじゃなくて、その中に選択必修科目を設けるとか、評価の方法を工夫するとか、試験を工夫する、あるいは8月集中を改めるというようなことを言われました。大学側からの要望としては、現状に満足しているとか、これから改善の努力をしないとか、そういう意味じゃないですが、正直申し上げて余り複雑化してもらいたくはないと思います。

 複雑化するのであれば、質的な能力だけじゃなくて、量的な能力も含めて、大学を能力別に分けないと難しいと思います。教員数に大学は大きな差がありますし、これまでの現職教員教育などの実績に差がありますので、大学の類型化の作業が必要になります。これだけ大量の教員を対象に多くの大学で行うわけですから、できるだけ複雑化されずに、よりシンプル化した方がよいと思います。もっと言うと時間数を減らしても良いのではないかという気持ちもあります。そういうことも考慮いただければと思います。

 以上です。

【小原部会長】

 これ以上いくと、小川先生が、やらなければならないことが、どんどん増えてしまって大変になると思うのですが、限られた時間ですので、ポイントを絞っていただければと思います。

【吉村委員】

 時間がないところありがとうございます。

 今、検証の仕方が出ましたが、私は、現場の先生方の負担というものを非常に懸念しております。確かに研修自体は、先生方にとって非常に理論的なもので、役に立っているというアンケートが出ておりますが、今、私は実際、県の方で研修を行っている立場であり、また、数年前現場にいましたが、やはり現場の方では日常、目の前にいる子供たちの問題についてなかなか対応できない。先生方がそこに存在しないというのが、実際、現場で今、非常に多く起こっております。先生方で7人ぐらいの学年会を行うことも設定できないというのが現状でございます。

 ですので、先ほど横須賀委員からもございましたが、大学との連携であったり、それから国と県、それから県と市町村、市町村は独自でまた研修を行っているということで、全部受け皿となっている先生方の負担が今、非常に大きいということも考慮しなければいけないのかなと考えております。

 以上です。

【小原部会長】

 最後、細谷委員、お願いいたします。

【細谷委員】

 やはり現場の校長としては、この二つの講習と研修というのは、年によってとんでもない年もありまして、夏休みに集中していますけども、中学校なんか部活動なんかもあります、大会もあります。教員が相当力のある指導者だとすると、頭を抱えるわけです。そういう意味で、更新講習と研修というのは何か整理してもらいたいというのがあります。

 ただ、先ほど佐々木委員さんですか、更新は少なくとも反対だと思わん、研修は先生方の勉強ですよね。やはり、ちょっと分けて考えなきゃいけないのだけど、分けて考えるとまた負担が多くなるというので、例えばこんなのはどうなのでしょうか。更新講習をする、判定を出す、評価が出る。どういう基準があるか分からないですけれども、低いのが出た場合に、その低い評価について教育委員会に報告が行って、その者は研修を受ける。それで、判定は丸になるというか。あるいは逆に高い評価を受けた教員については、次回の講習は免除とか、教員の業績評価に反映させるとか、そういったものをやることによって、研修と講習のリンクですよね。そういった方法なんかもとれないかなと。

 要するに、この二つのものの質は違いますけども、究極はやっぱり教員の指導力を上げるものだと思います。現場の校長としては、やっぱり教員の指導力は上がった方がいいわけですから、そのように使うためには、例えばそういう方法もあるのかなと。今ふと思いついた話なのですけども、以上です。

【小原部会長】

 小川先生、3月ぐらいに中間があるのですか。

【小谷教員免許企画室長】

 免許状更新講習の内容とか枠組みをどうしていただくかということについて、御検討いただけましたら、年内に一度中間まとめを頂いて、養成部会の方に御報告をさせていただき、また御審議いただければと思っております。

【小原部会長】

 では、本日出た意見を加えて、幾つか検討していただくということになります。

【小谷教員免許企画室長】

 本日頂きました御意見も御報告させていただきます。

【小原部会長】

 時間が来ておりますので、具体的にもしあればどうぞ。

【油布委員】

 すぐ終わります。

【油布委員】

 今までいろいろ御意見が出ているのですけれども、この制度を導入したときにいろいろな思いがあったので、それがかなり混乱しているのではないかというふうな気がします。キャリアアップということと免許の更新ということと、やはり意味が違うので、1回免許を取ったら、その免許がずっと生涯続いていたわけだけれども、社会の変化の中で、これは一生続くのかどうかというところが基本にあると思います。

 ですから、免許の更新講習というのは、10年前の免許、20年前の免許、その時期の社会状況と学んできたことが相当するのかどうかというところに絞って、研修とかキャリアアップというものとは切り離して、シンプルにしていただく方が分かりやすいのではないかというふうに私は思っています。

【小原部会長】

 最後です。これ以上もう時間がありませんので、短くお願いいたします。

【秋田委員】

 1点だけ、全く出ていない視点でお話させていただきます。幼稚園教諭は、大学以外に全日本私立幼稚園幼児教育研究機構が免許状更新講習などを担っているということがあります。そこにも小学校の先生も参加されて幼稚園と小学校の連携等に寄与しているということがあるので、先ほど学校種別が有効なのではないかというような話も出てございましたが、やはり隣接校種が一緒に受けられるような機会をできるだけ保障するような選択必修にしていただきたいと思います。

 しかも、必ず全体をカバーした講習にしたときには幼稚園教諭から不満が出るのです。やっぱり、その辺りの御配慮を頂いて、学校種に応えるということと、隣接校種が選択できるような形を考えていただきたいと思います。今、幼小中高の一貫でお互いの校種が理解していくことが極めて重要だと思いますので、この点、免許更新の話の中で是非幼稚園教諭のことも抜け落ちないように、名称だけ幼が付くのではなく、やっぱりシステムとしてお考えいただきたいと思います。

 以上です。

【小原部会長】

 小谷さん、結構宿題が出たようですけれども、よろしいですか。では、次の中間のとき、またお願いいたします。

 続きまして、その他の資料について事務局より報告をお願いいたします。

【藤岡教職員課課長補佐】

 失礼いたします。時間もございませんので、手短に御説明申し上げます。

 まず資料の6でございますが、こちらは平成26年度の概算要求でございます。おめくりいただきまして、総合的な教師力向上のための調査研究事業といたしまして1億5,000万円要求しております。

 内容といたしましては大きく三つで、「実践力のある教員の育成に向けた養成・採用・研修の抜本的な改革」、また、「管理職を養成する仕組みの確立」、そして「教員免許状を持たない専門的な知識・技能のある優れた人材登用の促進」ということで、この大きく三つのテーマで教育委員会や大学に対しまして調査研究を委託して行いたいというふうに考えております。

 続きまして、資料の7でございますが、「教員の資質能力向上に係る当面の改善方策の実施に向けた協力者会議について」でございます。こちらにつきましては、昨年8月に出されました「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について」の答申の中で、当面の改善方策として掲げられました教職大学院の発展・拡充や専修免許状の在り方の見直しなどにつきまして、専門的な見地から議論するために設置されたものでございます。

 二つのワーキンググループに分かれまして議論を行ってきたところでございますが、それぞれのワーキンググループで報告案がほぼ固まってまいりましたので、御説明させていただきたいと思います。

 おめくりいただきまして4ページ目でございますが、まず「修士レベルの教員養成課程の改善に関するワーキンググループ」でございますが、こちらにつきましては、まず「教員養成の高度化の必要性」、そして「今後の教員養成機能の在り方の方向性」ということで、まず話をしておりまして、下から2番目の丸、国立の教員養成を主たる目的とする修士課程につきましては、高度専門職業人としての教員養成機能は、今後、教職大学院が中心となって担うということで提言をしていただいております。

 次の5ページにまいりまして、「教職大学院の在り方」ということで、カリキュラムや大学の組織について御提言を頂いております。具体的には、「教職大学院の在り方」というタイトルのすぐ下の丸でございますが、教職大学院におきましては共通5領域といたしまして、教科指導であるとか学級経営、生徒指導などにつきまして学ぶこととなっておりまして、おおむね20単位程度ということになっております。今は各領域を均等に履修させるということになっておりますが、コース等の特色に応じて履修科目や単位数を設定することができるようにするという御提言を頂いております。

 また、教員の組織につきましては、教職大学院における専任教員のダブルカウントというのがございまして、こちらは下から三つ目の丸のところでございますが、現行につきましては、教職大学院の教員については学部などとの兼任ができる、ダブルカウントということで、それぞれ必要な専任教員数としてダブルカウントすることができるようになっております。こちらにつきましては、原則として今年度中にはダブルカウントの特例がなくなるわけでございますが、アンダーラインを引いてあるところにありますとおり、教職大学院の発展・拡充が見込まれる当面の間は、教職大学院の専門職大学院設置基準上必ず置くこととされる専任教員が他の学位課程の教員を兼ねることができるような措置を行う方向性で検討するという御提言を頂いているところでございます。

 次の6ページ目でございますが、もう一つのワーキンググループの方の検討状況でございます。下の大きく三つでございますが、一つは、専修免許状の取得における実践的科目の必修化ということでございまして、専修免許状取得におきます修得単位につきまして、各大学院の判断によりましてカリキュラム上、専修免許状取得に必要な24単位の中に実践的な科目を位置付けて必修の単位とすることを促進していく必要があるという御提言を頂いております。

 続きまして、2番目でございますが、教職課程に関する情報公開ということで、全ての課程認定大学に対しまして、例えば具体的な養成する教員像であるとか、専任教員の経歴、カリキュラム、学生の教員免許状取得状況や教員への就職状況などにつきまして情報の公表を義務付けるという御提言を頂いております。

 最後に、グローバル化対応ということでございますが、課程認定を有する大学に入学する前に外国の大学で取得した単位についても教員免許状の授与を受けるための科目の単位に含めることを省令上明文化する、今、運用上認められているところでございますが、これを制度上明文化していくという御提言を頂いているところでございます。

 今後につきましては、ワーキングでの議論は終わりましたので、協力者会議全体として議論を深めまして、できれば10月中に報告書を取りまとめたいという形で進めております。

 続きまして、資料の8でございます。「これからの大学教育等の在り方について」ということで、本年5月に教育再生実行会議から出されました提言でございます。

 関連する内容といたしまして、まず4ページ目でございますが、上から二つ目の丸でございます。英語教員の養成、そして採用、研修につきまして具体的な御提言を頂いているところでございます。

 続きまして、7ページでございますが、三つ目の丸でございますけれど、こちらは国立の教員養成系大学・学部につきましての御提言でございますが、より実践的なカリキュラムに転換していくというような御提言を頂いているところでございます。

 続きまして、資料の9でございます。こちらは道徳教育の充実に関する懇談会の設置の決定でございますが、御案内のとおり大津のいじめの問題を発端にいたしまして、道徳教育の抜本的な充実を図るということで、道徳教育の具体的な成果や課題を検証しつつ、「心のノート」の全面改訂や教員の指導力向上など道徳教育の充実方策についての検討等を行うために懇談会が設置されているところでございます。

 こちらにつきまして検討事項として、(2)にありますように教員の指導力向上についても議論することとされております。今後引き続き議論を進めることとなってございます。

 続きまして、資料の10でございますが、こちらは自由民主党の中に置かれております教育再生実行本部が本年5月に出した提言でございます。3ページ目でございますが、教育再生実行本部のもとに置かれております「新人材確保法の制定」部会というところがございまして、そこからの提言でございます。

 具体的には1の「教師の養成・採用の抜本改革」といたしまして、「教師インターン制度」の導入や「教師大学院」、教職大学院のことでございますが、修了者の優先採用、採用試験免除、そういったものの御提言を頂いているところでございます。

【小谷教員免許企画室長】

 最後の資料11でございますけれども、これは御参考までにお配りさせていただいたものでございますが、報道で既に御存じの方も多いと思いますけれども、7月来、失効した教員免許状を管理者に返納せずに使用して教員に採用され逮捕されるという事件が2件ございました。もう一つ、相当の免許状を有しない者を教員に採用したということで、私立の小学校、中学校を設置する学校法人が家宅捜索を受けまして、現在も捜査中でございます。

 このような事件というものは悪質性が疑われる、非常に特異な例とは受け止めておりますけれども、これを機会に全国にもう一度、免許制度というものを御理解いただく必要があろうと思いまして、急遽作成し、都道府県ですとか、教員養成の学部等を通じての配布をお願いしているものでございます。

 以上でございます。

【小原部会長】

 以上、説明に対して何か御質問はございますか。よろしいですか。

 それでは、用意された議案はこれで終わります。

 今後の日程について、事務局の方から説明をお願いいたします。

【藤岡教職員課課長補佐】

 失礼いたします。次回の開催につきましては、また別途御連絡を申し上げたいと思います。

【小原部会長】

 それでは、本日はこれで閉会といたします。いろいろありがとうございました。

 

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-- 登録:平成26年01月 --