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教員養成部会(第66回) 議事録

1.日時

平成25年1月30日(水曜日) 10時~12時

2.場所

文部科学省旧庁舎6F第二講堂

3.議題

  1. 平成24年度教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について(答申案)
  2. 平成24年度教職課程認定大学等実地視察報告(案)について
  3. 課程認定審査の現状と課題について
  4. その他

4.議事録

(会議冒頭、教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定に係る審議のため非公開。)

○教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定に係る課程認定委員会における審議の結果について、横須賀委員より資料2-1、2-2及び机上配付資料に基づき報告がなされ、答申案が了承された。

 なお、石巻専修大学、環太平洋大学、札幌大学、太成学院大学、東洋大学、常葉大学については、教職課程認定審査の一連の過程において、多くの書類の不備の指摘等がなされたことから、認定に際し留意すべき事項を付すこととされた。

【安彦部会長】
 平成24年9月19日付け24文科初第640号をもって諮問のあった標記の件について、別紙に掲げる課程については認定可ということでございます。

【布村初等中等教育局長】
 お忙しい中、ありがとうございました。

(答申文手交)

【安彦部会長】
 それでは、続きまして、平成24年度の教職課程認定大学実地視察について、宮﨑委員から御報告をお願いいたします。

【宮﨑委員】
 それでは、資料3に基づきまして、平成24年度の教職課程認定大学実地視察の結果についての御報告をいたします。
 御承知のとおり、実地視察は既に認定を受けた教職課程の水準の維持・向上を図ることを目的として毎年度実施をしており、平成24年度は、資料3の8ページの参考のとおり、49の国公私立大学、2つの指定教員養成機関に対して実施をいたしました。既に9月19日の教員養成部会におきまして前期に実施をしました24大学等については報告をさせていただきましたので、本日は後期に視察を行いました27大学分を含めた全体の総括についての御報告をいたします。
 視察においては、教員養成に対する理念、設置の趣旨、教育課程履修方法及び教員の組織、教育実習、教職指導や、その指導体制、図書等を含む施設・設備等の観点を中心に教職課程が法令等の基準を満たし適切な水準にあるかどうかの確認を行いました。
 全体としましては、多くの大学の教職課程は、法令等の基準を満たしており、教職に関する科目を担当する専任教員については、いずれの大学においても学生に対して熱心に指導を行っている様子が見られました。
 また、平成18年の中央教育審議会答申では、教職実践演習の導入に伴う教職課程の全学的な取組の実施、体制整備の必要性について提言されましたが、多くの大学において答申を踏まえ、教職課程委員会等の全学的な組織を整備しておりました。
 一方で、これら全学的組織が実質的に機能していると認められる大学は決して多くなく、今後教科に対する科目を含めた教職科目の内容の確認、教職科目担当教員間の連絡調整、教職科目の履修時期の検討など、全学的組織の機能強化を求めたところです。
 そのほか、3ページの例のように、教職に関する科目について法令に定める内容を適切に扱っていない事例や教職指導や履修指導等を、教職に関する科目を担当する一部の専任教員のみが担当している事例が確認されるなど、教職課程の質的水準の向上に向け課題が指摘された大学も多数ありました。
 また、個別具体的の評価や指摘事項について幾つか取り上げますと、今回実地視察を行った大学の中には、カリキュラム改革等の結果、学科の専攻分野と教科に関する科目との関連性が見えにくくなっている学科がございました。開放制により教員養成を行う学科等の場合、教職を志す学生は学科等の専攻分野を修めつつ教職に関する科目を修めることにより、教科と教職の両方の専門的知識、技能を修得することとされています。このような大学に対しては、教職課程を置く学科等の理念も踏まえながら、学位プログラムとしての専門科目と教科に関する科目の関連性に十分留意をして、教職課程の編成を行うように指摘を行ったところです。
 また、教育実習の取組の状況について、実習先の確保に当たり、地元教育委員会や学校等と連携・協力している大学や学生が最低限の知識技能を有していることを確認の上、実習に行かせている大学がある一方で、実習校の確認、確保を全く行わず母校実習を原則としている大学もありました。
 このため、教育実習の実施に当たりましては、大学が責任を持って指導に当たることが求められること、大学による指導体制や評価の客観性の観点から、できるだけ大学の近隣において実習先を確保すること、やむを得ず母校実習を行う場合においても、大学が実習先と連携して、適切な指導体制を構築するとともに、公正な評価が行われるように努めることなどについての指摘もいたしました。
 また、学校現場体験・学校ボランティア活動の取組状況については、大学によって取組状況に大きな差が見られました。このため、教職に関心のある学生が、早い段階から学校におけるボランティア活動等を通じて教職の魅力や教員としての適性等を把握した上で教員免許状の取得を目指すことができるよう、教育委員会や学校とより一層の連携・協力体制を強化し、学校現場体験等の機会の充実に努めるように求めたところです。
 その他の指摘事項につきましては、資料を御覧いただければと思っております。
 最後に、指定教員養成機関についてですが、前回の教育養成部会において報告をさせていただきましたので、詳細な説明は省略させていただきますが、教育課程、教員組織、施設・設備、指導大学の状況について改善すべき点が多く確認されたために、引き続き教員養成部会として実施視察を行っていくことが必要であります。
 また、本実地視察を踏まえ、指導大学の指導の在り方や指定教員養成機関の在り方等について検討を進めることも必要と考えております。
 なお、「まとめ」にも書いておりますが、今回の視察を受けた大学の中には、実地視察への準備を通じて、自大学の教員養成やカリキュラムの現状について評価・分析を行い、教員養成の在り方の自己検証・改善方策の検討の契機とした大学もありました。教職課程実地視察を、このように各大学の自主的な改善に資するような仕組みとしていくことが、今後求められていると思います。
 本報告案は、本部会で了承いただいた上で公表するとともに、教職課程を有する全大学に送付することとしております。全ての課程認定大学が本報告書の指摘内容を理解し、また、各種答申で提言されている内容を再確認の上、教職課程の質的水準の維持と向上を図るための取組を進めていくことを強く望みたいと思います。

【安彦部会長】
 ありがとうございました。
 それでは、ただ今の御報告に関しまして、御質問等がありましたらお願いいたします。
 なお、今、宮﨑委員から御説明がありましたように、本報告案は、本部会の了承を経た後、公表されるとともに、教職課程を有する全大学に送付されることとなっております。
 それでは、どうぞ御意見等がございましたらお願いします。

【中西委員】
 前にも同様の趣旨の発言をしているのですが、教員の就職者数や教員免許の取得者数が極めて少ない大学等が、どの程度あるのかということを、資料の後ろの方に個別の大学の数が全て書いてありますけれども、これを見ただけでは全体像が分からないのですが、こういうことをきちんと示していくべきではないかと思います。5年も10年も教員になっている学生がほとんどいないというような大学等があるのであれば、それは指摘していかなければいけないというのは前にも発言していると思うのですが、実際に今回の51機関について、数的な集計、比較というのはされているのでしょうか。

【安彦部会長】
 事務局、お願いします。

【松本教職員課専門官】
 就職者数の状況、また免許取得状況というのは、この実地視察に行った、個別の大学に対してのみ調査を行っているところでございます。全国800の大学、また数千の教職課程がございますので、全ての課程の状況について、確認はできていないという状況でございますが、別途、この間答申された「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について」、この答申において教職課程における情報の公表というような提言もされておりますので、それは別途協力者会議の方で検討しておりまして、その就職者状況、また免許取得状況についても公表する方向で作業を進めているところでございます。

【中西委員】
 今回の51大学についてどうかという分析はされていますか。

【松本教職員課専門官】
 統計的に何名以上少なければ指摘をするというような整理はできてないところでございます。

【中西委員】
 つまり、実地視察といっても、何年もかかるわけですよね。それを全部まとめてと言っていると、またそれはいつの話になるか分からないので、個別で出てきたものについて、ここは全然先生になっていないのだなということは分かりますけれども、問題として可視化されないような気がします。ですから、そこは改めて御検討をお願いしたいと思います。

【松本教職員課専門官】
 御指摘を踏まえ検討したいと思います。

【安彦部会長】
 視察した委員はその数字を見ますので、その場で最後の評価の段階といいますか、全体評価の段階では意見を言うなどしておりますけれども、全体に向けての公表がないですよね。この点は、改善をお願いします。

【露木委員】
 今の報告の中で、教育実習の取組状況の話がございました。母校実習を行っている学校も、それを原則としているような大学もあったということですが、これは地元の教育委員会等との連携が十分できていないからこういうことになるのですか、大学側の働きかけが不十分だからそういうことになるのですか。

【松本教職員課専門官】
 教育実習を受け入れるか受け入れないかというのは、各学校、また教育委員会によって様々でございます。実際に、実地視察に伺って、大学によっては全く実習先の確保に努めておらず、確保していないというようなところもあれば、確保には努めているものの学校の協力がなかなか得られていないというようなところもございます。少なくとも教育委員会と学校と大学がより円滑に連携していくということが重要と考えております。

【露木委員】
 当然母校実習は避けようよという方向を考えるときに、例えば文部科学省として、各県教委等にそういった指導等というのはしているわけですよね。

【松本教職員課専門官】
 実地視察の際には、実は各市の教育委員会、また各県の教育委員会の担当者にも声をかけさせていただいております。ほぼ全ての実地視察先に県教委の指導主事や管理主事の方にも同席を頂いておりまして、講評者というよりは陪席という形で、大学と中央教育審議会の委員の方の意見を聞いていただくという機会を設けております。そういう中で教員養成に対するこれまでの中央教育審議会の議論や省令の施行状況、また指導状況、そういったことを把握する機会を設けているというところでございます。

【露木委員】
 是非母校実習をなくそうという方向であるのであれば、文科省としても各都道府県教委にそういった指摘等をする必要があるのではないかということを感じました。
 それから、その下の学校現場体験・学校ボランティア活動等の取組状況ということで、現場で新規採用教員等に関わる機会がたくさんあるわけですけれども、そういうときに、この学校現場体験、ボランティア活動等を経験してきた教員とそうでない教員というのは、特に初任者の1年目の半年ぐらいの間、子供との関わり方等で慣れ、不慣れといった違いが見られます。また、こういう経験をたくさんしてくると、やはり私は教員に向いてないのかなというような判断も事前にできて、いわゆる4、5、6月ぐらいまでの早期退職者の数も減る。こういう経験をして教員になった者は早期退職が少ないというのも統計的に出ておりますので、是非これからもこの辺の観点も大学側にしっかり伝えていただけると有り難い。これは感想といいますか、意見でございます。

【無藤副部会長】
 これは先ほどの母校実習の件のお願いというか、少し気になっていることですけれども、幼稚園の教職課程の場合には、公立幼稚園については市町村の教育委員会が担当ですけれども、数はそう多くないので、私立幼稚園にお願いする場合が多いわけです。現在のところは、都道府県の教育委員会も市町村教育委員会もいわば間接的なつながりになっておりますので、そこで私立幼稚園全体にこの趣旨が伝わっていないかもしれないと懸念するところがあります。要するに、早い話で言えば、幼稚園の教育課程で母園、母校でお願いしているケースというのはたまに見られるような気がするのが一つあります。
 もう一つは、その趣旨として困るのか困らないのか私は判然としないのですが、幼稚園の場合に一部の教職課程の大学で、自己開拓という不思議な言い方をしておりますけれども、要するに学生が幼稚園に電話して、自分で見付けてこいというやり方ですが、そういう場合、得てして大学とのつながり、指導について十分体制を組めないような気がいたしますので、やはり大学が実習先を確保し、また連携して指導に当たるということは、当然ながら幼稚園の教職課程でも重要だということははっきりさせていきたいと思っておりますのでお願いいたします。

【及川委員】
 4ページの母校実習の件ですけれども、教育実習の取組状況の二つ目の白丸の二つ目の段落で、「過去の中教審答申で、「大学側の対応や評価の客観性の確保等の点で課題も指摘される」とあるのですが、大学側の対応というのは分かる気がするのですけれども、特に評価の客観性の確保等の点で課題というのは、具体的にはどのようなことを指しているのかお伺いしたいと思います。

【安彦部会長】
 これは、横須賀委員、お願いします。

【横須賀委員】
 母校実習の問題点というのは、今幼稚園についてですけれども、無藤委員から指摘された問題です。つまり、実習先の開拓の問題よりも、大学側が教育実習に対して十分責任を持った指導をしているか、していないかの問題です。母校実習というのは極めて伝統的に行われてきたもので、以前の中高課程はほとんどそういう状況になっていた。それを次第に整理してきた、あるいは改善してきた、そういうわけです。ですから、指導も任せっ放しだと、評価も任せっ放し、そういう状況が、ある意味かつては常態化していたということです。それを改善するようにずっと勧告して指導してきて、かなり改善されてきていると思うのですけれども、実習先の開拓という問題には、まだ母校実習というのは相当数が残っている。しかし、その中でも大学側が努力して、指導や評価については責任を持ってやっているところもかなり増えてきていると言えます。しかし、なお実習先の開拓も、それから指導も、評価も任せっきりのところもないわけではないので、やはり実地視察においては、その点をきちんと指摘していく必要がなおあると考えているところです。

【安彦部会長】
 ほかにはどうでしょうか。

【渡久山委員】
 5ページですけれども、施設・設備の図書館の問題です。この表現ですが、「蔵書が古いものばかりで構成されている大学」と。私も実地視察に行ったことがあるのですけれども、確かに古い本もあるけど、少しは新しい本も入っているというのが実態ではないかと思いますが、これは古い本ばかりで構成されているから、これは少し表現は変えた方がよいのではないでしょうか。

【宮﨑委員】
 今渡久山委員がおっしゃったようなことが大体通例だと思っております。実は先日、視察をした大学は、ラベルだけ張り替えて、古い本だけしかなかったという大学があったものですから、少し厳しい書きぶりなのですが、学生の履修に資するような対応を是非とってほしいということで、あえてこういう書きぶりになっているということです。

【安彦部会長】
 それでは、特にこれ以上御意見がなければ、本報告案を了承するということでよろしいでしょうか。

(「はい」の声あり)

【安彦部会長】
 ありがとうございました。
 それでは、次の議題に移ります。続きまして、課程認定審査の現状と課題について、これは資料4になりますが、横須賀委員から御説明、御意見をお願いいたします。

【横須賀委員】
 先ほど今年度の課程認定審査の結果を御報告して、御了承いただいたところですが、この間、課程認定の作業を続けてまいりました課程認定委員会として、幾つかの問題点に気付いて、課題であると考えております。そのことについて教員養成部会に申し上げ、また、その改善の方針についても少し提言をさせていただこうと考えてまとめをしたわけです。
 資料4は、私個人の名前になっておりますが、私個人の考えというものではありませんで、今回課程認定の作業を続けてまいりまして、13回の委員会を開きました。最後の委員会の会議において、様々な反省点、改善点について自由な討論をしました。それを教員養成部会に整理して報告しようということになり、そのまとめの文章については主査である私に一任されたという経過ですので、私の名前になっております。御承知おきいただきたいと思います。
 課程認定委員会では、大学から申請のあった教員免許状の授与の所要資格を得させるための課程、いわゆる教職課程について、文部科学大臣からの諮問を受けて、毎年100大学以上の審査を行っているところです。
 課程認定制度は、大学における教員養成と開放制の教員養成の原則の中で、大学が教職課程を置くことについて文部科学大臣の認定にかからしめることにより資格課程としての一定の標準性と質を担保することに貢献してきたと考えられます。
 特に、平成18年の中央教育審議会答申「今後の教員養成・免許制度の在り方について」において、教職課程の質的水準の向上が提言されて以後、課程認定委員会としても、教員養成の質の維持・向上に向けて厳格な審査に努めてまいりました。
 学校現場では、いじめ・暴力行為・不登校等の生徒指導上の諸課題への対応、特別支援教育の充実、外国人児童生徒への対応、ICTの活用の要請をはじめ、複雑かつ多様な課題に対応することが求められており、教員養成の高度化の必要性も指摘されています。
 しかしながら、大学全入時代を迎え、大学教育が多様化してきている中で、教員養成についての理解がなく、単に「資格が取得できる」という観点からのみ教職課程を置こうとする大学も多く、結果として、申請に向けた準備が極めて不十分となり、適切な授業科目の設定や教員の配置ができていない申請、学科等で修める専攻分野と免許状取得のために求められる教科の専門性との関連性が考慮されていない申請などが増えてきております。
 このような中で、課程認定制度が、引き続き教員養成の質の維持・向上に貢献していくためにも、課程認定審査に関して、とりわけ以下の点について現状と今後の課題を指摘しておきたいと考えています。
 一つ目、審査プロセスについてです。現状は、課程認定委員会では、毎年10回以上の会議を開催し、申請のあった教職課程の審査を行っているところです。これは1回についてほぼ終日、10時から始めて夜の7時を過ぎることもあります。
 申請のあった教職課程の確認・審査の結果、申請内容の補正が必要であれば、その都度、事務局から申請大学に対し補正の指示を行っています。昨今、準備不足の結果、適切な補正が行えず、結果として4回も5回も確認・審査を要する大学が増えてきているというのが現状であります。
 このような現状に対して、今後の課題として、教員養成についての理解がなく、明らかに準備不足である申請については、認定に向けた申請内容の補正を求めるのではなく、改めて大学において教職課程を置く意義等を検討し、教育課程や教員組織の十分な準備をしてもらうということが必要だと考えます。
 このため、審査プロセスを明確にするとともに、審査回数は2回をめどとするということ、課程認定審査において、多数の修正意見が付された場合や、申請の根幹に関わるような意見が付された場合は、面接審査を行った上で、一定の基準の下「取下げ勧告」を積極的に活用するなどの課程認定審査における審査プロセスを改善することが必要だと考えます。
 二つ目、教育課程についてです。現状は、教職に関する科目は、教育職員免許法施行規則において、「含めることが必要な事項」が規定されています。その科目に含めることが必要な事項が施行規則で規定されています。
 一方、教職に関する科目において扱う内容について、担当教員に全て委ねている結果、「含めることが必要な事項」が十分に扱われておらず、審査の際や教職課程実地視察の際に指摘を受ける大学が多数ございます。
 今後の課題としては、大学が多様化する中にあっても、とりわけ教職に関する科目については、資格課程としての標準性を担保していくことが求められると考えます。
 このため、課程認定委員会において「含めることが必要な事項」の趣旨・目的、扱うべき内容等について整理をして、各課程認定大学に対してその内容を明確に示していくという努力が必要だと考えるようになっております。
 3つ目、教員組織についてです。現状は、課程認定審査では、担当教員が教職課程に係る授業科目を十分担当することができるだけの教育研究業績を有しているかといった観点から、教員審査を行っています。
 教職に関する科目については、過去に教員審査を受けている場合、一定の要件を満たせば、審査省略が認められる、そういう慣行になっております。
 一方で、教職に関する科目の内容は、大学によって多様であり、過去の教員審査では担当可と判定されたものの、新たな申請に係る授業科目については、適切な教育研究業績を有していないにもかかわらず、審査省略となってしまう場合が生じております。
 例えば、審査省略の例では、教育に関する社会的、制度的又は経営的事項の中で、教育行政学、これで過去に可の判定を受けた者が、同じ経営的事項の中では入っている教育社会学で申請があった場合、これを従来慣行として審査省略としてきたところです。これでは、含むことが必要な事項が十分反映されない。
 また教育相談、これはカウンセリングに関する基礎的な知識を含むという科目、教育相談の理論及び方法というのがありますが、これはカウンセリング論、過去に可の判定を受けた者が、今度は教育相談で審査省略になるとなっておりますが、これでよいのかどうかという点は随分議論してきたところです。
 今後の課題として、教職課程の質的水準の維持・向上のためには、担当する教員の教育研究業績は極めて重要であることから、過去の教員審査結果は尊重しつつも、基本的には審査省略という慣行は廃止し、申請ごとに全ての担当教員について教員審査を行うことが必要だという考えに至っております。
 なお、担当予定の授業科目に関連する教育研究業績が全くない、又は大きくずれていることが明らかな教員の申請も少し見られるところですが、各大学は、審査対象教員が担当予定の授業科目に関連した十分な教育研究業績を有しているか否かを学内で十分に確認の上、申請を行うという、そういう自覚が不可欠であると考えます。
 今後、課程認定委員会としては、引き続き審査体制、審査プロセス、審査基準等の見直し・改善を行い、課程認定審査をより実質的なものとしていくことが必要だと考えております。
 しかしながら、教員養成に対する社会の信頼を得るためには、課程認定審査だけでなく、各課程認定大学の教員養成に関する深い理解が不可欠であることは言うまでもないわけで、今後、各課程認定大学が教育課程や教員組織、施設・設備の不断の見直しを行うとともに、教職課程を運営する体制を強化することなどを通じ、我が国の教職課程の質的水準が全体として向上していくことを期待しなければならないと考えております。
 参考として、教職課程認定審査のスケジュール、現在の状況があります。それを来年度以降、第一クール、第二クールに分けて審査を行っていくというような工夫をしたいと考えているところです。
 以上、実際に審査をしていく過程では、その都度その都度の判断をしていきますし、その都度様々なことを考える、あるいはそういう感情を持つのですが、それをまとめると、なかなか十分に伝わりません。今年度の課程認定委員会として大事だな、次の期に引き継いでいきたいと思うことをまとめて申し上げました。

【安彦部会長】
 本年度の課程認定委員会の議を経た横須賀委員長からの御説明ですが、大変重要な問題を幾つか含んでおりますので、御意見等ありましたら、是非頂きたいと思います。いかがでしょうか。

【横須賀委員】
 少し補足をさせてください。
 基本的にやはり戦後の教員養成の中で各大学は、教職課程について本当に自分の大学の理念や存在価値の中で大事なものとして、充実したものとしてつくるという、そういう意識を持った大学は、決して少なくはありませんけれども、全体としてはそのような考え方は薄かった。できるだけ簡単に免許資格が与えられる、大学側としてはそれほど手間暇や財源を使わずに済むようにしてきた、あるいはそれでよいという考え方がまん延してきたと思います。
 それでも教員の質、水準が保たれてきた社会的背景はあったと思うのですけれども、ごく最近は、しっかりした養成体制で教員を教育界に送らないと、教員の質が十分担保できない社会的状況になってきていると考えられます。
 そういう中で、やはり課程認定の審査はより重要になってきていると考えていますが、各大学とも課程認定で通ればよいと考えているように感じます。だから、どのようにして技術的に通るようにするかとか、注文がついたら、それに応えればよいのだとか、そういう課程認定に対する安易な意識がなかなか払拭できない状況です。
 また、課程認定審査の方にも、それに妥協してきた面があって、私は課程認定というのは、文章を直す校正の作業ではないということを指摘していますが、提出して直してもらえばよいと考えているのではないかと思う状況がかなりあります。
 そういう意味では、今後審査プロセスを相当しっかりさせて、自覚を持ってもらうようにしていかなければいけないのではないかと考えています。
 それから、2番目に「教育課程について」と申し上げて、「含めることが必要な事項」ということについて説明したのですが、これは少し技術的なことのように理解されるかと思うのですけれども、実は教職課程というものは一種の職業教育というのか、職業に対する資格というか、資質、能力を形成する仕事なわけで、しかし、大学において行うということから、過去、大学の教員の自由裁量に内容が任されてきたことが余りにも多過ぎたと思います。
 確かに学問研究の自由とか、教育の自由との兼ね合いは難しい問題を含んでいるわけですけれども、小学校、中学校、高等学校の教員は学習指導要領、幼稚園の教員の場合はその要領に従って教育活動を行うわけで、その基準にのっとった活動を行う教員を養成する教職課程の内容が、単にその教員や大学の裁量に委ねられてよいはずがないので、バランスだとか兼ね合いだとかいう問題は極めて重要だと思いますが、科目において含めることが必要な事項というのは、そういう意味で極めて重要なものだと考えていますが、大学の方は必ずしもそういう考え方ではなくて、まだまだ大学教員の自由裁量に委ねている傾向が非常に強いのです。ここをどう是正していけるかということが、今後の教職課程に関するかなり重要な問題ではないかと思っているということです。

【佐々木委員】
 今横須賀委員の言われたことは極めて重要なところでありまして、私もかねてその問題意識は持っておりまして、結局、教職に関する科目というのは、資格を授与するために、どうしてもこれだけは履修すべきだということを定めているわけですね。したがって、その資格授与にふさわしいかということについては、標準的にきちんと定められる必要があるだろうと思っていて、その内容をどうするかということについては、ある程度客観的なものが定義される必要があると思っています。
 これは恐らく課程認定のときだけではなくて、現実に大学で行われる授業においても、こういったことは守られなければならない。その意味では、課程認定だけの問題ではないのです。大学における授業そのものの問題だと私は考えています。
 したがって、この問題は、課程認定委員会で一定の考え方、基準を示すということももちろん方法論としてあり得るわけですけれども、恐らくこれは教員養成の根本的な問題として、行政府において、しかも省令の中身をどう解釈・運用するかという問題でありますので、省令の解釈・運用の問題として、行政においてきちんとそこは明確にしていく必要があるだろうと思います。課程認定委員会としては、やはりそれを踏まえて、きちんとした審査を行うということが必要で、今の問題は非常に重要な問題として、是非行政府としての対応をどうするかということについても、この際考えていくべきだと思っています。

【天笠委員】
 今御提案いただいているこの全体的な御指摘、あるいは次の期に引き継ぐべき事項としてこれがあるのだという、そういうことについての御指摘について、基本的には私もこれを了とさせていただきたいということなのですけれども、それを前提にしながら、少し御質問させていただきたい点があります。
 それは、昨今の大学改革の状況の中で、課程認定制度というのが維持しきれるのかどうなのかというところでしょうか、要するに大学改革、大学における教員養成というのは大前提だと思っていまして、その大学において教員養成を行うという、そのために課程認定制度があると御説明いただいたと思うし、私も同様の認識なのですけれども、ところが、大学全体の屋台骨自体がおかしくなっているような状況の中で、この課程認定制度を御提案いただいたような形で維持しきれるのかどうなのか。むしろこれを維持していくためには、質等を保証していくためには、どういうところに手を打っていかなければいけないのか、そういうことについてお尋ねします。
 3ページのところで、教育に関する社会的、制度的、経営的という例が出ていましたけれども、例えば私の勤めております大学ですと、教育社会学専門の人間と、教育行政学を専門とする人間と、学校経営学を専門とする人間、そういうスタッフが、これまで存在していたわけです。ところが、定員削減等の状況から、教育社会学を専門とする、担当の人間を維持しきれなくなってきている、そういう状況等もあるわけです。
 これは国立系大学でもそういう状況ですから、もっと厳しい状況のところも全国にたくさんあるのではないかと認識しているわけです。そういう状況とこの御指摘のところというのが、ある意味で非常にかい離するような状況等も、現実には存在していると私は認識しまして、ですから、御趣旨は分かるのですけれども、これを現在進行形の大学改革の状況と、それからそういう状況の中で、これからこの課程認定を維持していく、そういう方向性と、その辺りのすり合わせと言うのでしょうか、あるいはこういう状況の中でこの課程認定制度を基本的に維持していこうとするならば、何を押さえていかなければいけないのか。その辺りのところについて、中で議論がどんな形でなされたのか、そういうことも含めて御説明いただけますでしょうか。

【横須賀委員】
 大変大事な御指摘というか、課程認定をやっていての実感に即した問題提起になっているのですが、二面あると思います。
 一つは、大学が生き残っていくために、教職課程が資格としてのみと言ってもよいのではないかと思うのですが、学生募集の一つの手段として重視されるということが非常に広がってきている状況です。また、かつてはほとんど国立大学の目的養成及びそれに準ずるような私立大学等に委ねられていた小学校教員養成が、非常に多くの私立大学、あるいは先ほど例も出しているような別の趣旨の専門大学で行われるような傾向が非常に強くなってきているという点で、従来の教職課程や課程認定の考え方では立ち行かない問題が出てきているというように確かに言えると思っています。
 これを、今の段階では相当性と言っている、つまり、そこで専門に勉強したことと、初等中等教育における担当教科とが十分な密接な関係にあるという考え方を基準に審査しているわけだし、今天笠委員が言ったような担当教員の専門というのもその中で考えられていくという形ですが、これが相当関係といったものを維持できるのかどうか。維持しようと課程認定委員会は努力しています。したがって、先ほど申請を認めなかったような大学の場合にもそれが非常に関係しているわけですが、単に質の水準を下げてでも認めるということについては防御しなければいけないわけですけれども、新しい動きとしては、どういうふうに評価すべきかについては、課程認定委員会を超える大きな問題ではないかと考えています。
 そのことは、例えばリベラルアーツにずっと動いていったような大学の教育課程についてどのように考えたらいいかというのは、まだ私たち自身が結論を持てない。今までの教科の考え方では、やはり認可できないとか、あるいは否定的な捉え方をせざるを得ないのだけれども、それでよいのかということもあります。
 だから、教科の内容というのはかなり固定しているわけだけれども、大学の体制というのは非常に変化してきている。ここのところをつなぐ議論は、これまで余り行われていなくて、課程認定作業の現場でぶつかってしまっているという現状ではないかと思います。ですから、機会を見て、部会では是非そういう議論をしていただきたいと思っています。

【安彦部会長】
 今の御意見は佐々木委員の御意見とも関連が深いので、かなり大きな問題かと思います。今後の検討課題ということにさせていただきます。

【佐藤委員】
 御議論をお聞きしながら、幾つか感じたことを申し上げたいと思います。あるいは行政の常道とは違うお話になるかもしれませんが、他の文部科学大臣所管の審議会の最近の動向だとか、そのルールとの関連で少し感じたことをお話し申し上げたいと思います。
 まず横須賀委員が投げかけておられました、各教職関係科目の内容が教員の自由裁量にほとんどなっているという実態でございます。これは確かに大学教育の中で、教職課程の科目のみならず、一般に大学の開設科目に関して伝統的に言われていたことですけれども、こういう事態に対しまして、今中央教育審議会の大学分科会では非常に厳しい批判を投じております。そもそも教育課程を編むについては、確としたカリキュラムポリシーのもとに整然と教育課程を編むことを前提として、その教育課程の中に開設した科目については、その教育課程全体の中での順次性であるとか体系性であるとかということについて、大学が組織として責任を持ってチェックをし、整備をし、正していくというようにあるべきではないかというのが主な考え方になっておりまして、これが現在の大学の教育の質の向上の一番核となっている部分だと思います。
 その点、教職関係科目についても、広い意味での大学教育の中ということでは同じような整備をしていく必要があるのではないかと感じたわけでございます。教員に対する丸投げというのは、様々な工夫、努力によって改めていかなければならないと感じております。
 ただし、その際に、先ほど来の「含めることが必要な事項」ということに関しましても、やや現在の指定の仕方は、まだ念が入っていないかなというような感じがいたします。その点、佐々木委員がおっしゃいましたように、これは行政府におかれまして更に検討され、諸規則の整備というところでもって、申請者にもより分かりやすく、尊重せざるを得ないような規則に改めていく必要があると思います。
 私ども大学の現場で、同じような職業資格で実は大変苦労しておりますのが、他省庁の厚生労働省絡みの資格でございます。厚生労働省は各種の国家資格に関しまして、いわゆる指定規則でもってかなり詳細に教育内容も定めております。これはこれで大学の現場としましては大変苦労しているところですけれども、それらの規則と比べますと、現在の「含めることが必要な事項」という決め方は、もう少し改善、工夫、精ち化する必要があるのではないかと思った次第でございます。
 もう一点、横須賀委員が最初に指摘されました審査プロセスのことですけれども、私は課程認定委員会の委員の方の御苦労を伺って、もう少しこのプロセスは簡素化してよいのではないか、厳格化してよいのではないかと思います。簡素化というのは、別にやさしくしろという意味ではなく、余りにも親切に繰り返して何回も何回もということではなく、例えば大学審議会が審査しておりますのは、せいぜい2回、3回。要するに、注文に対して修正して対応する、その回数は2回、3回ぐらいで終わりですというようなことがルールで定まっております。
 また、設置構想など、あるいは教育課程に対する考え方など余りにも基本的なところで準備不十分だということになりますと、最後まで審査せずに早期不認可という権限も審議会は持っておりますし、それから、不認可とするわけではないけれども、このままなら不認可ですということを早々に申請者に知らせるために警告という中間の判定の制度も持っております。
 教職課程の認定につきまして、ただ今申し上げました一連の他の審議会等と全く同じにする必要はないのですけれども、こういったことも参考にしながら課程認定委員の委員の方の御苦労を少しでも軽減し、また、実りある、意味ある審査にしていくようにこの部会としても一層努力をし、また、とりわけ文部科学省においても御努力いただければ幸いだと感じた次第です。

【渡久山委員】
 今横須賀委員から様々な問題が提起されて、やはり戦後の教員養成の、大学で養成する、あるいは開放制というものが、よく働いてきたのかというと、逆にそうでない面が徐々に出てきているような気がします。例えば中西委員からもありましたけれども、教員免許状を取得している数と、実際教員になる数とは随分差があります。全く無駄な教員免許の取得の部分があります。大学での一つの経済効率からいっても、社会的な経済効率から見ても、果たしてそれでいいかどうかというのが大きく問われている面が一つだと思います。
 もう一つは、一般大学で、特に教育学部を置いてないところでは、例えば学士号なり修士号をもらうのに、あえて教育関係の科目を取らなくてもよいのです。だから、学士になるのに、あるいは簡単に言えば卒業するのに教員になるための単位というのは必要がないところが多いわけです。そういう場合に非常におざなりになっているというのが、今あったようによく分かるのです。だから、先ほど佐々木委員が言われたように、例えば標準性を担保するとか、どの大学においてもこの教科においては、事実こういう内容のものが講義されているのだということにしないと、何かよくない気もします。
 教科教育法というのがあります。ここにも大学の先生がたくさんいらっしゃると思いますが、教科教育法では、よく聞いたら、大学の教員が自分の専門的な講義をやっていて、これが教科教育法だというような認定をするというのです。そういうのは教員をしている立場から見ると、これは望ましいことではないなという気がするのです。
 あるいは、理科の免許というのを与えるわけだけれども、小学校や中学校の理科の実習とか実験に必要な施設・設備を置いている大学があるかというと、ほとんどないのではないでしょうか。そういうようなものがなくて、小学校の教員になって、直ちに実験とか実習をやれというのは、それは非常に無理な面があると思います。
 先ほどのように、例えば古い図書ばかりで構成されている図書館だったら、そういう図書しかない大学だったら認定しない方がよいのではないですか。取下げ勧告でもよいのだけれども、これは非常に消極的な関係であって、認定しない。そうであれば、最終的には、教員免許を取ったのと、実際に教員をする数はだんだん近づいてくるかもしれません。しかし、残念ながら、これはいつ近づくか分かりません。東京学芸大学でも数年前までは700人ぐらい出て200人ぐらいしか教員にならないと言いますからね、こういう専門大学でも。そういうことであれば、例えば教員養成専門の大学であってもそういう実情があるとすれば、一般大学で養成する意味があるのかないのかということが問われてくるのではないかという気がいたします。
 だからって、開放制をなくせということは全く言っていませんが、もっと教員免許状を与えるというようにして、今横須賀委員が言われたように、大学の学生募集に入れてあるのであれば、全学的に教員を養成するような責任ある体制というものをとるべきだと思います。これはこの中央教育審議会でも議論しました。やはり大学の中において、そういうような委員会をつくって、総合的に教員を養成してほしいというようなことを言ってきたわけですから、そういうことをやってほしいなという思いが一つありますので、これは今後の研究課題としてやっていただければと思います。
 それからもう一つ、教員養成の問題です。教員養成、研修、採用というのがありますけれども、養成の部分で、この中央教育審議会で、制度改革の問題が非常に多いのです、教員の養成で。制度改革の問題はよくあるけれども、例えば教育大学とか、あるいは学芸大学といった大学の充実をどうするかという議論がほとんどないのです。そこの中における教員養成をどうするかというのがほとんどない。運営費だったら、国立法人大学を見ますと、本当に最低レベルで行われていて、そして、何も大学は生産性がないといって金を出さない。こういう形で教員養成されていて、幾ら制度改革をしたって、僕はよくないと思います。
 ですから、教員養成を真剣にするなら、今の教育大学、学芸大学の内容の充実のための予算を配分して、教員をしっかり養成してもらうということを最初にやるべきではないかと思います。

【八尾坂委員】
 先ほどの資料で横須賀委員が出されたもので、3枚目ですが、この例は、私も関わった者として、教育行政学でかつて可だった人が、今回、教育社会学で出して、既にそういう担当関連科目で審査省略になっていたわけです。こういう場合、やはりそこは大学がどう考えているのか、丸投げして、シラバスを任せているのかというのが、案外多くの大学であるのではないかと、実際審査してみて、感じました。
 ただ、大学の定員削減とか、国立大学法人でもそうですが、他の一般大学、私学も含めてですが、教職課程の標準性というようなことも出ています。実際どう大学が教職課程の充実のために信念を持って出しているのかということを考えたら、いかに定員削減であろうと、大学が工夫して講師の方、適任の方とかを準備するのが当然であって、そういう人がいないから特定の科目だけというわけにはいかないような、制度的に位置付ける場合でも今後必要だとは思います。
 そういう意味で、やはり各申請を出した各大学が大学の教職課程のことをどう考えているのか、あるいはこれまでの一定の観点項目を自己点検して間違いないというのを、トップのリーダーが責任持って出していただくような姿勢は必要だと感じています。認証評価まではいかなくても、そういう点検評価的な意味合いで明確に確認して提出するということは、私たちの点検作業もかなり変わってくるのではないかと個人的に思います。

【岸田委員】
 私は先ほどの渡久山委員とほぼ同じような意見を持っていまして、今日の問題は、安易な申請に課程認定に困っている。これをどうするかという問題だと思うのですが、これは開放制の堅持ということから不可避的に起こってくるジレンマなのだろうと思うわけです。そもそも教員を実際採用するのは4万、免許を取るのは14~15万あります。そういう状況の中で、毎年100なり150なりを認可していって、そもそも構造的にこれでよいのかと問題があって、しかし、それは開放制を堅持する限り、常にそのジレンマに陥っていく、こういう構造的な問題を持っていると思うのです。
 こうした問題をどのように考えるか。私も開放制の堅持ということに対しては否定するものではありませんが、この構造的に持っている課題を根本的な部分で考えていかないと、ハードルを高くするということは私も賛成ですが、ハードルを高くしても、結局はハードルをクリアしていけばよいといったイタチごっこの中でまた同じジレンマにはまり込んでいく、そういう問題をはらんでいるのではないかと感じているところです。

【髙岡委員】
 私も部会に加えていただいたときからなのですが、今、審査省略のお話が出て、これを何とかしなければいけないだろうという議論、これは実感としては、実は余り悪意がそこにあるわけではなくて、変更の申請をしたら、それで通っていると勘違いをどうもされているのですね。変更はあくまでも事務的な手続上の変更申請で、科目の名称と、当然そこで事務的には業績も一応見させていただくということはあっても、認定審査という正式のテーブルの上で資格ありと認定されているわけではない。
 にもかかわらず、どこかの大学で5年前に変更申請で認可となったから、次に申請するときには正式に書類を出さなくても資格ありだという、そういう事例がたくさんありました。
 そこで、大量の紙を目の前に置いて、頭から全部見ていくわけですから、そのときに起こるのは、やはりかなりのむなしさですね。つまり、研究業績的なものが一切なくて、大学が真面目な顔で、例えば教育法の教授として申請をしてくると。もう勘弁してくださいということがたくさんある。そのことをやりながら、そのむなしさをどう考えたらいいか、あるいはそういうむなしさの背景にある仕組みとは何だろうかと考えたときに、私、4年前に加えていただいて思ったのは、その当時、考え方としては大学設置に関わっての規制緩和の嵐が吹き荒れた直後でした。ですから、大学設置についても、先ほど天笠委員がおっしゃったような意味で、様々な大学の学部・学科の構成が認められるようになってきた。
 つまり、大学設置に関わる規制緩和は、実はもう一方で出口管理ということを前提にして、入り口を自由に広げよう、この二つがあったわけですが、この教職課程については、依然として入り口管理で、しかし、全体は規制緩和の枠の中で動きますから、上がってくる資料、上がってくる資料が、先ほど来出ている学部・学科の専門と教科の近似性あるいは相当性ということについて極めて疑義のある資料が提出されてくる。そういう申請がなされてくる。そのことについて課程認定という制度そのものが、規制緩和という考え方をどこまで受け入れて、そして受け入れるのであれば、出口管理をどう構築していくのかというところの議論が十分になされないままに、従来どおり学部・学科の専門相当性ということが問われている。我々はその審査しかやれないということはないかも分かりませんが、そういう観点で審査をさせていただくわけですので、絶えずそこに世の中の流れ、大学の在りようというものの変化とこの課程認定行政の一翼を、一端の責任を担わされている立場からすると、かい離が非常に大きい。そこをこの際そろそろ調整をする。例えば規制緩和ということも、緩和することだけが正しいという時代ではもう既になくなってきているわけですから、歩み寄る場面というか、行政的にその問題を整理し、論点を固めるという時期に来ているのではないか。
 そういう意味で、課程認定行政そのものが転換期に来ているという認識は同一のものです。ただ、直接課程認定委員会を総括された横須賀委員や人数も相当増強された課程認定委員会として、これからどう在るべきかについて、考える時期ではないか、そう思っております。

【田村委員】
 多少お手伝いをさせていただいて、大学も幾つか拝見させていただいた、今の感想を少し申し上げさせていただきたいと思います。
 今、髙岡委員がおっしゃったように、委員を強化して、審査についての整備を少ししていくという流れ、これはそのとおりだろうと思っているのですが、時代の全体的な流れを考えてみますと、明らかに教員が大量に辞めるわけです。かなり大量の先生を採用しなければならない。しかし一方、それは教員だけではなくて、日本におけるあらゆる職種でそれが起きるわけです。人手不足ですね、高齢化社会ですから。ですから、例えば警官も、消防士も、全部採用できるかというのは今から非常に心配しています。教員がそういう点でいくと、かなりのんきだということが一つありますね。
 そうすると、同時に、高齢化社会というのはもう数は取れない。ですから、教員がやるべきことは質の向上だろうと思います。だから、質の向上をどうやっていくかということを中心に考えていくべきだろう。
 開放制の問題は、私は教育もどんどん変わっていきますから、新しいことを取り入れるためには、やっぱりこれは維持するべきだろうと思うのです。しかし、開放制が質に影響があるとすれば、それは保証するのは、最初に中西委員がかなり強い意見でおっしゃった、要するに公示することですね。教員になりたい人がどれぐらい養成されて、採用されたのはどれぐらいかというのを発表しない限り、これは直らないですよ。これは各大学にとっては余りうれしいことではないのだけれども、しかし、そうしなければ、開放制を維持しながら、同時に質を向上させるというやり方がないのです。
 佐々木委員がおっしゃったようなことをやっぱりやらなければいけないと思いますね。行政の方で是非整備をしていただいて、きつくしていただくと同時に、私は開放制をやめてしまうと、固まってしまう危険がありますから、開放制で新しい仕組みをやる者が入ってくると。しかし、その質の保証は結局出口で見るよりしようがないというのが、今の時代の考え方だろうと思いますので、その点については、是非、私はもう今回最後だと思っていますから、次回からそういうことは一つ考慮に入れられて、もう少し様々な結果をオープンにして、世の評価を受けるという仕組みにしておかないと、教員養成のこの仕組みそのものが疑念を抱かれる心配がありますね。ですから、それを是非やっていただけばよいのではないかと思っております。

【村松委員】
 3点申し上げたいと思います。先ほど渡久山委員から東京学芸大学への言及がありましたので、訂正させていただければと思います。教員就職率は、需要がなかった時期に低かったことはありますけれども、お手元の参考資料3の大学別就職状況の表のとおり、大学院進学者を除きますと7割が教員になっているということだけ、記録が残るといけませんので申し上げておきます。
 2番目は、私も横須賀委員から御指摘があった課程認定のシステムを、きちんとしていくための御提案として、基本的に厳格化していくという方向に関して賛同をいたします。
 それと同時に、今、八尾坂委員ほか何人かのお話がありました、つくり方として課程認定をするけれども、その後をどのように見ていくのかという部分に関しまして、昨年の中央教育審議会の教員の資質能力向上の答申にも、課程認定とともに事後評価システムの構築を推進すると書かれていると思っております。
 実は、数年前から文部科学省から経費を頂きまして、東京学芸大学を中心に国公私の大学の教職課程の先生方にお集まりいただいて、教員養成評価プロジェクトを実施しています。事後評価システムを、ピアレビューのような形に持っていくのか、どういうことを評価するかという基準の問題、例えば、実際どのぐらい教職についているのかとか、その種のことも含め、あるいは大学全体としてそれを支えていくようなシステムができているかとかについて、既に幾つかの大学、私学にもアンケートをとるなどして、御賛同いただいていると聞いています。課程認定で認められた大学が、その後にきちんと教員養成をやっているかを認証していくようなシステムがつくれないかということです。しかもそれは国公私を越えたものにしたいというようなことで、基準づくりと組織づくりがある程度進んでいるということを御紹介しておきたいと思います。
 ついでに宣伝すると、3月20日にこれまでの成果に関するシンポジウムが開かれることになってございます。
 3番目なのですが、もう一つは、課程認定の厳格化ということ自体は基本的に賛成しておりますが、今何人かの方から教員の審査のお話が出ました。それに関しまして、一方では大学改革が求められている中で、やはり課程認定を再申請しなければいけないようなことのサイクルが短くなっている大学もあるのではないかと思うのです。
 基本的には、審査を厳しくすることに賛成です。ただ、今後の課題というところに、横須賀委員の資料の3ページ目でしたでしょうか、基本的には審査省略を廃止し、申請ごとに全ての担当教員について行うというように御提言があります。方向性としては賛成なのですけれども、前のページにある現状の、一定の要件を満たせばという、その一定の要件というところを相当厳しくしていただいて、本当に全部が全部審査省略はできないとした方がよいのか、要件を満たせば可能な部分の要件自体を厳しくするということは大いにあり得ると考えておりますけれども、一方での審査の簡素化ということも考えますと、その辺は十分御検討いただければとお願いしたいと思います。

【油布委員】
 今までなかったことで2点お話しさせていただきたいと思います。
 課程認定の審査を通じて質保証していくということには、基本的に賛成なのですが、今まで出なかったものとして私が気になっているものがあります。それは何かというと、そもそもの課程認定をするときの依拠する免許の内容ですけれども、特に教員の場合、高校の教員というのが、この免許に記されている内容で高校教員の養成というのが担保されるのかどうか。小学校も中学校もということになるのかもしれませんけれども、高校の改革は、この十何年間か進んできて、多様なタイプの高校も生まれていますけれども、今のままの教員養成のシステムだと、高校教員の養成というのは、教科に特化された専門をしてきて、何単位かの教職課程の、しかもその書かれている内容は非常に一般的なものですけれども、そういうものを修得して採用試験を受けていくということになるわけですが、例えば高校の中では非常に困難校、あるいは定時制というようなものもありまして、教育というよりは、むしろ福祉だとか、労働だとか、そういうものの知識をある程度持ってないと指導が難しいというような、そういった状況の高校もあるわけです。そういう現実にこの免許法の学ぶべき科目というのが対応しているかというと、どうも余りそうは思えない。課程認定の話とは違ってきますけれども、つまり、課程認定をする大前提となる、そういう内容について、やはり社会が大きく動いていることですし、その辺の議論もする必要があるのではないかということが、まず1点です。
 それから、先ほど非常に細かなことですけれども、教免法の中身の「教育に関する社会的、制度的又は経営的事項」というのが出ましたので、これも追加してお話しさせていただきたいのですけれども、以前の、平成11年に変わってこのような表記になったと思うのですが、ですから、これは「又は」なので、社会的なことを扱うか、制度的なことを扱うか、経営的なことを扱うかということになってしまったと思うのです。それは、その現象、どれかを扱えばいいということになっているのではないかと思うのですけれども、先ほど出てきました教育社会学、私も教育社会学なのですが、教育社会学というのは、現象は確かに扱いますが、制度も扱うし、経営も扱うし、ポイントはどこにあるかというと、そういうものを扱うときの物の見方とか、データの取り方とか、そういうところにほかの学問領域とは違うポイントがあったのです。これが社会学的、制度学的、経営学的というような話だったら分かるのですが、そうではないことになってしまったときに、要するにベテランの教育経験を長く積んだ実務家の先生たちは、この表記のままだとそれに該当してしまうというような話になっていくわけです。
 それと、もともとあったような制度学的とか社会学的とか経営学的とか、それぞれの学問領域の中で展開されている理論のようなものとはどういうふうに関連するのかというのは全く見えなくなってしまっていると思います。 その表記の内容も、それをどのように捉えるのかということが、まちまちになっているのではないかと思いまして、課程認定をするときの大前提となる、こういうものに関して少し整理をしていき、なおかつ修正、変更があればするような時期に来ているのではないかという、そういう意見を申し上げさせていただきたいと思います。

【安彦部会長】  
 ひとまず横須賀委員からの議題につきましては、これで切らせていただければと思います。じっくり時間が取れましたので、皆様方から御意見を頂いてありがとうございました。
 御報告事項があります。お手元の資料で、教員免許更新制の現状につきまして資料が出ておりますので、事務局から御報告をお願いいたします。

【菊池教員免許企画室長補佐】
 事務局より教員免許更新制の現状につきまして、資料5、6に基づき御説明をいたします。
 資料5-1を御覧ください。
 文部科学省では、毎年12月時点で全国の大学、教育委員会等を対象に、翌年度に開設する予定の講習数等について調査を行っているところでございます。
 平成25年度の開設予定数は記載のとおりでございまして、これは昨年同時期の調査、下の方に「(参考)」と書かせていただいているところが昨年同時期の調査の結果でございますけれども、こちらと比べましても、ほぼ同規模の開設予定となっております。
 2枚目以降でございますけれども、これは必修領域、選択領域別に、各都道府県、開設者の別に、開設予定状況を取りまとめたものでございます。
 更に11ページ、12ページでございますけれども、こちらは都道府県別に平成25年度の開設予定講習の受入れ予定人数と、24年度に認定をいたしました講習の受入人数との比較を示したものでございます。
 上段の方の平成25年度開設予定状況の「(C-B)」というところが、前年度との比較の差となっております。なお、例年この調査で回答のありました数よりも1割程度多く最終的には申請が上がってくるという状況でございますので、それらを勘案いたしますと、全国的にはおおむね必要な講習数が確保されていると考えております。
 しかしながら、県別に見てまいりますと、昨年の認定数に比べまして開設予定数が下回っているところもございますので、各免許管理者と講習開設者の間でよく連携をしていただき、必要な講習数が確保されるよう依頼することにしております。
 次に、資料5-2を御覧ください。平成24年度免許状更新講習事後評価結果についてでございます。
 平成24年度の講習の事後評価結果につきまして、秋ごろまでに講習を実施して、12月末までに報告のあったものにつきまして取りまとめたものでございます。平成23年度の同時期の結果と同様、必修領域、選択領域ともに「よい」、「だいたいよい」を合わせて9割を超えている状況でございます。特に「よい」の割合が平均3ポイント以上増加をしておりまして、これは各大学等がこれまでの実績を踏まえて、講習内容や方法等、改善努力をされているということも要因の一つではないかと考えております。
 なお、今回集計した講習の受講者数でございますけれども、延べ人数で必修領域が8万803人、選択領域が22万9,227人となっておりまして、昨年度の同時期の受講者数と比較して、同程度の受講状況となっております。
 なお、平成22年度から23年度にかけましては、第2グループの教員の受け控え等の影響もありまして、大幅に受講者が増加するということがございましたけれども、平成24年度におきましては平準化が図られたと考えておりまして、今後も同程度の受講者数で推移していくものと考えております。
 次に、資料5-3を御覧ください。平成24年度免許状更新講習認定状況分析でございます。これは、平成24年度に認定をいたしました講習の開設時期、受講定員、申込み開始時期について取りまとめたものでございます。
 開設時期といたしましては、全国的に7月、8月が最も多く、全体の約8割を占めている状況でございます。ただし、北海道では他地域に比べまして冬期の講習が占める割合が多くなってございます。
 2枚目でございますけれども、こちらは受講の申込み開始時期についてお示しをしたものでございます。地域的な格差というものは見られるものの、8割程度の講習が5月までに講習の申込みを開始している状況でございます。どういうことかと申しますと、夏に受講しようとした場合、年度当初から講習情報の入手、あるいは申込みの手続をとる必要があるということで、各免許管理者におかれましては、受講対象となる教員に対して注意喚起を行っていただく必要があるということでございます。
 また、冬休みの受講を希望する声も多く聞かれるところでございまして、こちらは大学の方になってまいりますけれども、各開設者におかれましては、教員のニーズ等をよく把握いただき、開設時期につきまして幅広く御検討いただきたいと思います。
 最後に資料6について御説明をさせていただきます。資料6は、教員免許更新制における更新講習修了確認等の周知状況についてでございます。
 まず、8月9日付の通知でございますけれども、こちらは大学等の講習開設者に対して制度への協力を求める通知でございます。更新講習を受講・修了しながら、大学等の講習開設者からの修了認定の証明書発行をもって更新手続が修了したと勘違いをして、免許管理者への更新手続をせず、免許状が失効する事例が発生しました。このことから、開設者が修了認定の証明書を受講した教員宛てに発送する際には、免許管理者へ手続を行うということを促してもらう内容の通知となっております。
 もう一つ、5ページ目のところでは、10月29日付の事務連絡を付けております。これは各都道府県教育委員会等宛てに例年同様の通知を発出したものでございます。今年度末に修了確認期限を迎える第3グループの教員に対して制度や手続に関する周知を徹底することや、修了確認等の事務手続について実際に行われている優良事例というものを紹介いたしまして、その処理に不備のないよう努めていただくよう改めて周知を行ったものでございます。
 今後とも教員免許更新講習が円滑に実施されるよう、文部科学省として制度の周知に努めるとともに、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

【安彦部会長】  
 ただいまの説明に関しまして、御意見、御質問がありましたら、どうぞお願いいたします。

【無藤副部会長】
 杞憂かもしれませんが、幼稚園教諭の免許更新講習において、御存じのように2年少し先のことですけれども、幼保連携型認定こども園というタイプのものが大幅に増えるだろうと考えられているわけです。その際に保育所が幼保連携型認定こども園にかなり転換するかもしれないわけであります。従来保育所で働いている保育士の方々の多くは幼稚園教諭免許を持っていると思いますけれども、この免許更新講習を受けていないだろうと。保育所で働く限り必要ありませんので、多分そうなのかもしれないと思うのです。そういたしますと、2年先以降にかなり幼稚園教諭としての免許更新講習を受ける希望者が増えるかもしれません。
 どのぐらい増えるか不確定要素があり過ぎて想像できませんけれども、全国で言えば数千人以上かもしれないのです。実際問題として、幼稚園、保育園で働く幼稚園教諭、保育士の数は数十万人いるわけですから、機械的に考えればそうなるわけであります。
 そして、もちろん免許更新講習は、どの講習に該当するのでも受けていいと言えばそのとおりなのですけれども、恐らく幼稚園の方は幼稚園に関わるところを主に受けたいだろうと思います。そういたしますと、都道府県によってはそれが足りなそうな気がしておりますので、その辺も御検討いただければと思っております。

【油布委員】
 教職大学院との関連について伺います。
 実は、私の所属している教職大学院の学生で、教職大学院に来ているときに、この更新講習の時期に当たるという学生が何名か毎年いるようです。9ページに受講免除の認定というのがあるのですけれども、今管理職にある人たちはこういう更新講習を免除されたりしているのですけれども、例えば教職大学院等に在籍している学生には、その受講の重複というか、趣旨が全然違うので駄目かもしれないのですけれども、そういうことが可能なのかどうかということを少し検討していただきたいのと、あるいは教職大学院のある科目はこの更新講習のこの領域と重なるので、それに関しては代替というか、認められるというような、そういうことができれば、教職大学院に来る学生は、大学によって違いますけれども、早稲田の場合には1年制課程で目いっぱいの履修をしているものですから、そういうところで言うと、有機的にというか、生徒が有機的にうまくいけば、彼らのゆとりのある1年間の学習なりを保障できるのではないかと思いますので、その辺の可能性を検討していただきたいと思います。

【菊池教員免許企画室長補佐】
 御質問いただいた関係でございますけれども、同じ資料の10ページに修了確認期限の延期についての記述がございます。この中の(2)の4でございますけれども、専修免許状の取得のために大学院の課程に在籍していることとあります。これに該当すれば、延期事由として認められますので、免許管理者に対して、延期の申請をしていただければ延期は認められるということになると思います。

【油布委員】
 分かりました。ありがとうございます。

【安彦部会長】
 今現在はそういう対応でやっているということですね。

【渡久山委員】
 一つは、供給側の問題ですけれども、これを見ますと、大体大学の実施値、そこは供給側としても十分なのです。ですから、それはアンバランスがないような感じが、これを見たらありますけれども、これを受講したいけれども、できないという状況が起こらないようにしてほしいというのが要望の一つなのですが、ただ、それの場合、一つは、大学側が開設して募集しても教員が来ないというような場合、財政的にどうするのだと。大学は準備しているわけ、準備してやっているのです。しかし、実際に来なかったら、実績主義になっているのでしょう、今。そうすると、どうなるか。この辺の問題も改善の余地があると思うのです。
 もう一つは、少数人の科目、これは非常に特定な大学でしかやられていないですね。ですから、その場合に、受講するのに非常に不便ですね。要するに、自分の居住地から変わって、そこの講座を受けにいかなければいけないという部分もありますので、そういうような場合、これは受講しなければ免許喪失までなっていくものですから、これは身分にもかかわるものですから、それでいいのかどうなのかという問題がありますから、こういう供給側あるいは需要の問題として、もっと財政的なフォローが必要ではないかと思います。
 特にまた、教員の場合、必ずしも夏休みだけとか、冬休みだけではなくて、どうしても執務時間中に講習を受けなければならないような事情も出てくるのです。その場合の条件整備というものが非常に大事になってくると思いますので、この部分は是非とも今後も改善方をよろしくお願いしたいなと思っております。
 それから、最終的に、今副部会長からありましたけれども、やっぱり徹底的な通知をしてほしいのです。自分も大体分かっていて、今の免許更新制が出てきてから、教員も自覚的に自分は何年かと分かってはきていますけれども、それでも必ずしも十分ではない場合がありますから、是非ともきちっと通知をしてもらいたいということが一つです。
 それから、評価が、最終的に合格しなければ免許喪失にもつながりますから、そういうような場合は、余り起こってはいないというのですが、幾つかは起こっていて、それは真面目に受けた者が評価されないという話はないようなのですが、そういう話は聞いていますけれども、この部分もきちっとフォローできるような体制をとってもらいたい、このように思いますので、よろしくお願いします。何しろ地方公務員法上、教員だけ非常に不利な状況に置かれていますからね、この問題では。そういう要望をしておきたいと思います。

【八尾坂委員】
 免許更新講習の資料の5-1でございますけれども、10ページの一つのケースなのですが、今後の展望も含めてですけれども、私の大学のある福岡県の40番についてです。25年度から、例えば福岡市の教育委員会が704名という相当の数を更新講習選択科目で計画して、私も間接的にお話を聞いたりしていたのですけれども、今後、全国的に見て、こういう教育委員会が主導するというような方向等はどうなってくるのか。当然それは規定上よいことだとは思いますし、私は充実してもよいと思っています。
 そしてまた、それとの関連で10年経験者研修との関係等は、政策的に今どう進んでいるのか事務局から教えていただきたいと思います。
 また、提示の仕方なのですが、例えば開設予定大学が数多く出ていますけれども、例えば福岡教育大学のもとで2つの国立大学が連携して一応メンバーになっているのです。全く出てこない。私の九州大学でもやっているのですけれども、そういうのは、結局全部福岡教育大学が実施していることに見えてくるものですから、そのような提示の仕方は、ほかの大学でもあるのか、2点お聞きしたいと思います。

【菊池教員免許企画室長補佐】
 更新講習の開設に当たりましては、大学が主たる開設者となるわけでございますけれども、現職の教員が受講するということでございますので、免許管理者である都道府県教育委員会と大学がよく連携をして、必要な数というものを確保するということが必要であろうと考えております。
 また、10年研とのすみ分けの関係でございますけれども、8月28日の中央教育審議会答申に記載がございますけれども、詳細な制度設計の際に更に検討を行うことが必要とされておりまして、今後更に検討を進めていくということになろうかと思います。

【安彦部会長】
 よろしゅうございますか。

【八尾坂委員】
 はい。

【安彦部会長】
 それでは、時間も来ておりますので、ひとまず審議はここで終わりたいと思います。
 第6期の教員養成部会は今日が最後でございます。当初時間があれば、委員の方々に次期の教員養成部会に向けて、今後こうあってほしいというような御要望を承りたいと思っておりましたが、時間も来ておりますので省略させていただきます。御意見、御要望がありましたら、事務局へどうぞ御遠慮なくお知らせいただければと思います。
 最後に私から一言御挨拶申し上げます。
 2年間、第6期の委員の皆様方におかれましては、お忙しいところ、熱心に御審議いただきまして誠にありがとうございました。第6期で教職課程の認定の在り方、教員養成課程におけるいじめ問題に対する対応等多くの課題につきまして御審議を頂きました。部会長として心からお礼を申し上げます。
 また、2年間、先ほどの答申でもいたしました教職課程を有する大学の視察につきましても、御協力ありがとうございました。教職課程を有する大学の中には、教職課程の充実・改善に積極的に取り組んでいる大学もありまして、その取組が少しずつではありますけれども、全国に広まりつつあると思っております。
 教育の成否というのは、教員の質に負うところが大きいと言われますけれども、今後とも教員の質の向上というのは、常にいつの時代も重要な課題であります。教員の養成・採用・研修の各段階を通じまして、今後も教員が不断に資質能力を向上させるとともに、確かな力量と使命感を持って教壇に立てるような制度づくり、環境整備、条件整備等、今後も引き続きこの部会で審議していただきたいと思います。
 個人的には、昨今のいろいろな学校の問題等で、教員バッシングが全国で非常に続いておりまして、私から見ても、多くの方から聞きましても、教育現場の先生方のモラールというのはなかなか高くなっていない。周りからこんなに批判をされ、一方的にいろんな条件等が悪化している状況の中で、先生方が本当に元気を出してやる気を起こしてもらえるような雰囲気といいますか、社会状況というのは得にくい状況になっています。
 そういう中で本当に厳しい社会的な要請に応えていくというのは容易なことではないのですけれども、しかし、ある意味で先生方の前向きな意欲を引き出すような方向へ私たちがというか、審議会も含めて元気づけてあげたい、そういう面で今後また現場の先生方の言わば活発な意欲的な活動を推進していけるように、この審議会も今後への助言や方向性を示していただければと思います。
 2年間、どうもお忙しい中をありがとうございました。
 これで第6期の教員養成部会を終了したいと思います。長期間にわたりまして御協力ありがとうございました。

お問合せ先

総合教育政策局教育人材政策課

(総合教育政策局教育人材政策課)

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