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教員養成部会(第65回) 議事録

1.日時

平成24年9月19日(水曜日) 15時~17時

2.場所

旧文部省庁舎6階 第二講堂

3.議題

  1. 平成24年度教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について(諮問)
  2. いじめ、学校安全等に関する総合的な取り組み方針について
  3. 平成24年度(前期)教職課程認定大学等実地視察報告について(報告)
  4. 教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について(答申)及び答申を踏まえた今後の検討事項について(報告)
  5. 幼保連携型認定こども園における保育教諭の資格の取り扱い等について(報告)
  6. その他

4.議事録

【安彦部会長】   ただ今から中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会を開催いたします。本日は御多忙の中御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 初めに、山極隆委員が5月23日に御逝去されました。山極委員は本部会の設置当初から委員になられまして、今日に至っております。皆様、御賛同いただけましたら、山極委員に黙とうをささげてお送りしたいと思います。
 それでは、皆様、御起立をお願いいたします。
 山極委員の御冥福をお祈りしたいと思います。黙とうをお願いいたします。
(黙とう)
【安彦部会長】  ありがとうございました。御着席ください。
 それでは、本部会の委員として新たに審議に加わっていただく委員がおられます。事務局より御紹介をお願いします。
【藤岡教職員課課長補佐】  御紹介させていただきます。
 青山委員が退任をされまして、及川良一臨時委員をお迎えいたしました。大江委員が退任されまして、三町章臨時委員をお迎えしております。
【安彦部会長】  それでは、議事に入ります。
 本日はまず、教員免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について諮問を受けることといたします。
【布村初等中等教育局長】  教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について、別紙のとおり申請がありましたので、教育職員免許法別表第1備考第5号イの規定により諮問します。平成24年9月19日、文部科学大臣平野博文。
 どうぞよろしくお願いいたします。
(諮問文手交)
【安彦部会長】  それでは、今回の諮問の概要につきまして、事務局より御説明をお願いします。
【藤岡教職員課課長補佐】  お手元の資料3を御覧いただきたいと思います。資料3「平成24年度課程認定申請大学等数について」でございます。
 平成24年度の課程認定の申請がございました数についてまとめたものでございます。合計欄を御覧になっていただければと思いますが、116大学、430課程から申請をいただいております。
 区分ごとに御覧になりますと、国公私を合わせてですが、大学は73大学250課程、同じく、大学の通信は4大学19課程、短大は2大学2課程、短大の通信は本年度はございませんでした。大学院につきましては32大学院の153課程、同じく、大学院の通信課程は1大学1課程、大学の専攻科につきましては2大学3課程、短期大学の専攻科につきましては2大学2課程となってございます。
 2枚目が申請課程数の増減でございます。昨年度と比べましての増減を記載させていただいております。
 簡単ではございますが、私からは以上でございます。
【安彦部会長】  ただ今の事務局からの説明につきまして、何か御質問がございましたら、お願いいたします。よろしゅうございますか。
 特にないようでしたら、課程認定委員会の委員の方々には、御苦労でございますが、審査のほどをよろしくお願いいたします。
 それでは、続きまして、いじめ、学校安全等に関する総合的な取組方針について、布村初等中等教育局長より御報告をお願いいたします。
【布村初等中等教育局長】  資料4-1を御覧いただければと思います。
 9月5日付で文部科学大臣からいじめ及び学校安全、両方に係る文部科学省としての総合的な取組方針、副題をお示しさせていただいております。副題として「子どもの「命」を守るために」ということを掲げてございます。
 「はじめに」のところに1番目としては、今年7月の大津市のいじめの報道をきっかけとした問題に対処するためのもの、それから、第2として学校安全の推進ということで、学校における防災をはじめとする安全を確保するための取組、第3として体育活動中の安全確保という形で構成されています。
 1ページ目には、その「はじめに」ということで、いじめを中心として文部科学大臣のメッセージという形で指針の基本的な受け止め方、考え方を取りまとめてございます。いじめは決して許されないことであり、その兆候をいち早く把握し、迅速に対応することが必要ですと。しかしながら、現実的にはどの学校でもどの子どもにも起こり得るものということで、今回の大津市の事案も一つの大きな課題、反省点という認識のもとに、文部科学省としても積極的に取り組んでいきたいということをこの中で込めているところでございます。
 そして、3ページ目から、第1のいじめ問題への対応強化ということで、大きなローマ数字の1として基本的な考え方をお示しさせていただいております。学校・家庭・地域が一丸となって子どもの命を守ると、このことを最優先課題として、国、学校、教育委員会の連携を強化していこうということをお伝えするものでございます。そのためにも、3.のところに、いじめの早期発見と適切な対応を促進していこうということを全国の学校の方々にもお願いをしている内容になってございます。
 この基本的な考え方に基づいて、5ページ目からアクションプランという形で取組を取りまとめたものをお示しをさせていただいております。その項目ごとに概算要求などと区分を示してございますけれども、来年度の予算要求を中心として、この取組方針を全面的に進めていくということをお示しできる予算を要求し、人的な体制、物的な体制の整備に努めていきたいと考えております。
 5ページ目の1.のところでは、(1)でそのいじめの未然防止に資する日々の取組の促進ということで、日頃からの道徳教育、コミュニケーション活動を重視した教育活動をより進めていくこと、それから、(2)におきましては、学校・家庭・地域の連携強化によるいじめ問題への取組ということで、地域の方々、あるいは、保護者の方々に積極的に御協力をいただいた取組、三つ目の白丸では、コミュニティ・スクールの導入により、いじめの問題などについて地域とともに取り組んでいくということが一つ大きな効果としても実績が上がってございますので、コミュニティ・スクールの推進という内容もその中に入ってございます。
 6ページ目からは学校・教育委員会との連携を強化するための国の取組ということで、(1)のところで、国に子ども安全対策支援室を7月に設置してございます。また、(2)のいじめ問題アドバイザーという幅広い分野の専門家の方々に、今後、文部科学省にも組織として置かせていただいて、いじめ問題を生じた際の指導についてアドバイスをいただいたり、場合によっては現地校に出向いていただいたりという体制を整えていきたい。また、いじめ相談ダイヤルもより充実した形に見直しにつなげていきたいという予算要求も併せて行っているところでございます。
 (5)のところでは、この重大事案を速やかに教育委員会を通じて文科省にも御報告をいただいて、一緒になって取り組んでいくということもルール化をしようということなどを述べさせていただいています。
 7ページ目から、大きな3.として、国の取組として幅広く概算要求の内容をお示ししてございますが、特に(3)で教職員の方々について、最初の丸になりますけれども、大学の教員養成課程においていじめの問題に関する認識を深め、早期発見や適切に対応できる能力を高めるような実践的な内容の充実を求めるということもうたってございます。この点につきましても、本日のこの教員養成部会においても少し御議論、専門的なアドバイスをいただければと思っております。
 また、(3)の二つ目の丸では、教員研修センターを中心として、また、学校段階も含めて、教員の研修の充実を図り、教員の方々の早期発見、早期対応の感度、アンテナを高めていただくという取組も積極的に進めていきたいとしております。
 8ページ目以降には、その幅広い外部の専門家の方々にも御協力をいただけるように、(4)の二つ目の丸では、予算要求の内容として、都道府県あるいは市町村において、国と同じような形でいじめ問題支援チームとか、第三者的な立場からの組織、専門家の集団を置く場合の支援などもそこに触れさせていただいております。また、(7)ではネットいじめ対策の充実も併せうたっているところでございます。
 9ページ目のところでは学校と関係機関の連携の促進ということで、警察をはじめとして、福祉分野の専門家方々、人権擁護の専門の方々との連携をうたった内容になってございます。
 あと、10ページ以下は学校安全の問題、あるいは、体育活動中の安全ということで構成されておりまして、本日はこの取組方針を踏まえて、教員の養成段階においていじめの問題にどう取り組んでいったらいいのかといったことについても御意見をいただければということで、この資料を掲げさせていただきました。
 よろしくお願いいたします。
【安彦部会長】  それでは、資料の4-2の方の説明を、その後お願いします。
【藤岡教職員課課長補佐】  失礼いたします。資料4-2を御覧いただきたいと思います。「いじめの問題に関する教員養成課程における取扱いについて(論点)」というタイトルの資料でございます。
 先ほど局長から御説明申し上げましたとおり、こちらの取組方針に基づきまして、今回、委員の皆様から、教員養成課程において、いじめの問題をどう取り扱うことがふさわしいのか、適当なのかということにつきまして御意見を頂戴できればと思っております。
 その中でも、こちらから例えばということで論点を提示させていただいておりますが、養成課程においてはどのような内容を扱うことができるのかということでございます。
 おめくりいただきまして、同じ資料の3ページを御覧いただきたいのですが、こちらは教育職員免許法施行規則の抜粋でございます。こちらにおきまして、教職課程におきまして必要とされる単位の最低単位数が記載されておりますが、このような科目の中で、例えばですが、教育の基礎理論に関する科目というところがあろうと思いますが、そこの2番目、「幼児、児童及び生徒の心身の発達及び学習の過程」というところでは、教育心理学のような授業が開講されているわけですが、例えばそういうところで現在取り扱っていたり、また、生徒指導、教育相談及び進路指導等に関する科目というところで、生徒指導の理論及び方法、また、その下の教育相談、そういった中で、例えばいじめの問題が取り上げられていたりする現状がございます。
 具体的には、4ページ以降の大学で取り上げられておりますシラバスを例として掲げさせていただいているところでございます。このような形で、15回ある講義の中で、1回程度、いじめについて講義がなされているという現状がございます。
 このような現状を踏まえまして、今後、既存の課程でいじめの問題についてどのようにこれらの科目で扱うことを充実させていくべきなのか、また、教育実習が当然ございますが、いじめの問題に対する対応等につきまして、教育実習においても扱うべきなのか、もし仮に扱えるのであればどのような内容とすべきかなどについて御意見を頂戴できればと思っています。
 また、指導体制につきまして、効果的な指導体制としてどのようなものが考えられるのか、大学の教員養成課程において、どのような教員であるとかスタッフで指導すると効果的なのか、そのようなことにつきましても御意見をいただければと思っております。
【安彦部会長】  ありがとうございました。
 ただ今の4-1、4-2の説明につきまして、御意見、御質問等ありましたら、是非お出しいただきたいと思います。
【村松委員】  教員養成課程における取扱いということなので、発言すべきであろうと思い手を挙げました。
 今回の一連のこうした問題がこれまでも繰り返されているのに、未然に防げなかったというようなことに関しまして、教員養成をしている側(がわ)としても大変つらいものを感じているところでございます。これからどうしていくかということを考えていかなくてはいけないと思っているところに、こういう形で出していただいたので、是非具体的な御議論をいただけると有り難いと思っています。
 例えば東京学芸大学の場合、どのようにしているかというのを調べましたが、主として「生徒指導・進路指導の理論と方法」「教育相談の理論と方法」などで、先ほどのシラバスの例のような形で、やはり15回の中の一、二回、いじめというのがダイレクトに出てくる形ではないのですが、先生に伺うと、そういうところで扱っているようです。余り詳しい内容をまだ聞き取れていないのですが、そんな形に今のところ終わっていると思います。
 それをカウンセリングとか、先生対子ども、あるいは、もう少し裾野を広げたカウンセラーと子どもみたいな関係で、どのように現象をとらえていくかということにとどまらず、やはり、先ほどのこの御説明の中にありましたように、もう先生だけで囲い込むような状態ではないのだという、様々な目で斜めの関係で見ていく必要があるということ自体も、教員養成の中でしっかり学生たちが把握するということが大事ではないかと思っています。
 先ほどの話の中にも、スクールカウンセラーですとかスクールソーシャルワーカーなどの体制充実という話も出てきました。やはり、先生とは少し違う角度からいち早くそれに気付くような体制強化というのは非常に重要で、カウンセラーは心理的な面から、ソーシャルワーカーであればもう少しその背景的な部分を含めて広く見ていくことができます。
 本学でもスクールソーシャルワーカーの養成プログラムを導入しておりまして、数年後にはソーシャルワーク専攻というのを立ち上げることも想定しているところですけれども、既に特別経費をいただいてそれの実践的な取組などもしています。実際に近隣の学校に派遣をしたところなどからは、その有効性などについても、問題を先生が1対1で抱え込んでしまうというよりは、複眼的に見ていくことの重要性というのが非常に出てくるようです。実際に派遣した学校からは、先生からも、そういう人たちが学校に常駐していてくれると本当に心強いというような反応をいただいているような状況です。教員養成課程の授業科目の中で、いじめというのはどういうことなのかとか、防止はどうするかということを理論的に攻めるだけではなくて、そういう体制づくりのことも含めた教育というのをしていく必要があるだろうと思っています。
 教育実習などで実践的にやるというところについては、まだ私どもとしても、あるいは、日本教育大学協会としてももう少し検討していかなければいけないところかなと思います。まだ十分に、こういうところが効果があったというようなデータを集め切っているわけではないのですけれども、これだと決めつけるのではなくて、多様な角度で取り組んでいくことが必要かなというように存じます。
 【油布委員】  2点、感じて考えたことをお話ししたいと思います。
 まず、教員養成課程の内容に関しまして、いじめについてですが、非常に個人的な指導ということに終始している印象を受けます。私は教育社会学ですけれども、教育社会学の幾多の論文では、例えば子どもたちの成長上に幾つかのいろいろな問題があるというだけではなくて、その集団のつくり方とか集団の在り方というのに非常に大きな問題があるということが複数の著書等で指摘されています。
 例えば筑波大学の土井先生は『友達地獄』という本を書いておられて、子どもたちは非常に周りのものに気を配りながら、気を配って、神経をすり減らしながらその集団生活の中を送っているという指摘をしていますし、明治大学の内藤朝雄先生は、非常に閉塞した空間の中での同調圧力というものが子どもたちの中の暴力性みたいなものを引き起こすというようなことも言っています。
 ところが、教員養成課程の中にあるこの第三欄、第四欄等を見ますと、教育心理学とかカウンセリングということが中心になっていまして、それを担っているのが要するにこの子をどうするかとか、この子の成長をどうするかというような、個別的な指導が中心になっているのではないかと思うのですね。
 加害者にならないためにどうするか、被害者にならないためにどうするかということも必要ですが、傍観者、それから、観衆といいますか、ある集団の中にいたら、子どもたちが自分たちが思ってもないような行動をとってしまうような、そういう文化のようなものを学ぶと、日本的な同調志向というのが非常に強くて、例えば、サービス残業などもその一つだと言われていますけれども、人が何かやってると異を唱(とな)えることができなくて、そこに乗らなければいけないというような行動規範といいますか、そういうものが大人にもありますし、子どもにもあるわけですが、そういうことを解明していく、あるいは、そういうことを意識付けるような内容というものが、個別対応の内容だけではなくて、集団を見る、というようなところが併せて必要なのではないかなと思います。
 是非そういうものが付加されればよいのではないかというのが1点です。
 もう一つ、昨今のいじめの問題を見ていますと、当事者、あるいは、現場では手をこまねいていたのかというと、そうではなくて、先生方も地域も子どもたちもそれなりに一生懸命こういう問題に関しては対応していると思うのですが、不幸にしてそういう問題が発覚したときにもう一つ大きな問題になるのが、マスメディア、あるいは、インターネットを通じての当事者の方が手がつけられないような問題の拡大というようななことが出てくるのではないかと思います。
 ここでは、今、村松先生が多方面との協力関係というふうに言いましたけれども、例えば、WHOだったのではないかと思いますけども、子どもの事件が発覚したときに、マスメディアがどのように対応するのかというようなガイドラインのようなものがあったと思うのです。
 そのときには、子どものいじめの手口、自殺の手口だとか、それから、その子どもの背景だとか、プライバシーに過度に踏み込まないような、現場にしかるべき大人とその当事者たちをしっかりと温かく見守って、そこで子どもたちの成長を育んでいくというような雰囲気を社会全体でつくっていくというようなものがあったようにも思います。
 そういうことを含んで考えると、インターネット等の裏サイトのようなことだけではなくて、大人社会、あるいは、マスメディア、雑誌等の対応をも含めて、考えていくべきではないかと思います。
 全くその事件に関係のない人が、周辺部にいる人を襲撃していくような、そういうふうな事件が今回は起こったわけですので、現場が対応できるためにどのような環境を整えるのかということも考えてよいのではないかと思いました。
【安彦部会長】  ありがとうございます。
 天笠委員、お願いします。
【天笠委員】  教員養成、いじめと教員養成、いじめに対する教員養成の対応ということで、それで、先ほど第二欄、第三欄、第四欄について資料で御説明いただきました。
 それに関わって、この第二欄以下、第三、第四欄というところを見ていきますと、ここの部分のところに学級経営という科目というのでしょうか、それが文言として出てないということをどう考えるのかということかと思います。
 例えば生徒指導の一環としてとか、あるいは、特別活動のその展開において学級経営を扱うとか、そのようなことは少なからずそれぞれのところで見られるところですけども、少なくともこの施行規則の明示されているところに学級経営というのを置いてもよろしいのではないかと思います。
 要するに、これらのことを個々にそれぞれ学生は勉強するわけですけども、学級担任として、これらのことを総合して、あるいは、全体的に他と自分との教室のバランスの中で見る中から、いじめの在りようですとか、そういうものを見つめていくということを考えさせる意味においては、教員養成において学級経営といった科目を置いて、その上で、養成に改革の、教員養成のカリキュラム等々について検討を求めるとかというような、そういった投げかけというのでしょうか、提起というのがあってもよいと思います。
 もちろん、様々なお立場でなかなか現実には難しい部分もたくさんあるかと私なりに意識しておりますけれども、ただ、せっかくこういう場で、そして、こういう資料等々の御提案をいただいているわけですので、教員養成における学級経営というのをもっと正面に据えて、そして、その実現を図っていくような検討があってよいのではないかと思います。
【安彦部会長】  今の欄でいうと3ページのその欄の第三欄の最後のところで教育に関する社会的、制度的又は経営的事項の、そこに少しあるというぐらいで、学級経営と明記されてないのが残念だということです。
 それでは、渡久山委員。
【渡久山委員】  局長が説明されましたが、このような場で局長が説明することはあんまりないのです。文部科学省が非常に重要なことだと認識されていることだろうと思います。
 この3ページに、「どの子どもにも、どの学校でも起こり得る」ということですから、実際は起こっているという認識ですよね。この間の文部科学省の調査でも随分出てます。あの中でも、ひょっとすると隠ぺいされている事実もあるかもしれません。だから、その辺を起こり得るというよりも、起こっている事実について分析の仕方というのは非常に大事ではないかと思います。
 ソーシャルワーカーなどを活用するというのも非常に大事ですが、ここに子どもの悩みを相談する体制というのですか、子どもが学級担任とか、あるいは、教員に相談する体制はほとんどないですよね。例えば、いじめも後で発見してみたら、既にずっと起こっていたけれども、誰も教員には教えてくれなかった、そういうことが現実だというようなことを考えてみますと、やはりいじめに対する責任とか、あるいは、認識を共有すると、お互いに共有し合うということは非常に大事ではないかと思います。そういう意味では、カウンセラーなどを増やしていくということも大事だと思います。
 それから、もう一つは、自分の子どもがいじめられたりしていますけど、大体いじめているのは隣の子どもであったりするのですよ。ですから、その辺を考えますと、ここにもあります、コミュニティ・スクールだとか、学校支援地域本部などの体制をつくるというのは大事だと思います。ただ、学校支援地域本部などを見ていますと、余りたくさんはできてませんね。これはどうも各県の教育委員会、あるいは、各市町村の教育委員会の担当者が2年置きぐらいに変わったりするものだから、なかなか継続的な地域支援本部ができていかないのかと思います。
 コミュニティ・スクールもだんだん増えてはきましたけど、私は一つずつの学校にお任せするのではなくて、一つの教育委員会、地域、市町村、あるいは、県の、それを中心にして研究体制を、まず、研究校のようなもの、あるいは、研究体制のようなものをつくって、それの成果を上げて動かしたらどうかなという感じがしますね。特に静岡あたりでは成功している例がありますから、そういうことを生かしていかれたらどうだろうかと思います。
 それから、7ページにも書いていますけど、やっぱり教員に対する子どもたち一人一人に正面から向き合うというためには、少人数学級をつくるということについて概算要求でも触れられているようですけども、是非ともそういうことは大事なことなので、お願いしたいと思っています。
 それと同時に、今ありました教職員の研修体制ですね。カウンセラーというのは、あるいは、カウンセリングというのは実践です。大体が高学年の教員の場合ですけど、高学年に行くつれてカウンセリングマインドといいますか、だんだんなくなっていくのではないですかね。あるいは、疎くなっていくのではないですかね。
 ですから、もしも大学の課程で、教員の養成の一つとしてやっていくのであれば、やはりカウンセリングを受けさせる、あるいは、カウンセリングを実際実践させるというような感じのものが僕はいいのではないかと思います。このシラバスは僕は知識としてはいいと思いますよ。子ども理解のためのものではある。ただ、しかし、どうも感覚をつくっていくというものにはなってないような感じがします。
 しかし、ここにあります概算要求のところにいろいろ改善のための提起ができてますから、そういうことができるだけ早く実現していくことを期待をしたいと思います。
【北條委員】  私、大学を卒業しましてから、一番初めに中学校の教員をいたしました。その経験の中で、私自身は一生懸命やったつもりでおりましたし、生徒との関係もうまくいっていたと、保護者との関係もうまくいっていたと感じております。学級経営は、よくできていたのではないかと思っていたわけです。ところが、やはり、教え子たちが成人した後、実はM君という子どもがずっといじめられていたと、いろいろな形でいじめられていたということが、私の耳に入ったんですね。それで、この被害にあっていたはずの当人に聞くと、大人になった段階であれは確かにそうだったと言うのですね。
 ところが、その中学校生活を送っていた3年間の中では、いじめを受けていたはずの本人も、自分はいじめられていたとは思ってないのですね。それから、加害者側の複数の生徒も、いじめていたという認識が全くないのです。ふざけっこをしていたという意識です。それから、それを取り巻く大勢の級友たちも認識は同様です。
 しかし、これが十数年たって成人になってみると、あのときのあれはやっぱりいじめだよねということを自分たちで気付いて、私にそういうことを言ってくるのです。そうしますと、私は本当に恥ずかしい思いをしました。自分が現場の教員でいて、全く気が付かなかったのですね。しかし、そのいろいろな話を聞いて総合的に考えると、私自身も、これは明らかにいじめであった、継続的ないじめがあったのだというふうに思いまして。
 幸いにして極端に痛ましいことにはならなかったのですけれども、でも、3年なら3年という、子どもにとっては相当長い期間、継続的に苦しい思いをしていた子どもをそのまま気付かずに卒業させてしまったと、そのことの責任は大きいわけです。
 これを防ぐのにどうしたらよいのかと思うのですけれども、いろんなことが言われていますし、この報告書の中にもいろいろ書いていただいております。また、先ほど、天笠委員が学級経営に正面から取り組めと、それから、今、渡久山委員がカウンセリングの手法というようなことをおっしゃいました。私、突破口はその辺りにあるのだろうと思います。
 そういうことを養成の時期にある程度きちんと知識として学ばせてもらっていれば、また取組も変わっていたのではないかと、今思っております。
【岸田委員】  資料4-2に二つ目のところに、「教育実習においても扱うべきか」とありますので、そのことに関して少し意見を述べたいと思います。
 私はこういうことは教育実習で扱うというようなレベルの問題ではないと思っています。教育実習というのは研究授業一つをするにも学生は随分苦労をして、大変なプレッシャーの中でやっているのです。そこに新たなものを付加していくということよりも、もっと根本的な問題として現職教員のアンテナを高めていくかということの方が重要であると思っています。
 学校というところは子どもたちの人間関係のトラブルは日常的に起こります。その中で、多くは自浄力といいますか、自分たちで浄化していく自浄の力や日常的な教師の指導によって解決していく。けれども、やはり教員の対応力というか、大きな課題に対する対応力、あるいは、アンテナというのはまだまだ不十分だと言わざるを得ないと思っています。
 それをどうするかということですが、やはり、私どもがやっているそういう現職教員の研修等も含めて、ケーススタディの研修を徹底的にやる必要があると思います。それによって対応力をつけていくことが必要なのではないかと思っているところです。
【大坪委員】  私自身、臨床心理学、いじめの研究も多少やりますので、そういう立場から発言させていただきたいと思います。
 先ほど、油布委員から、心理学、特に教育相談的な内容だと事後対応的なイメージがあるということがありましたけれども、実際に様々な大学の課程認定資料などを拝見させていただいても、最近はそうした治療的な対応ではなくて、開発的な、予防的なカウンセリングの発想というのが多くの大学の教育相談科目に入ってきているという状況があります。
 先ほど、天笠委員からもありましたような、いわゆる学級経営といったような問題であるとか、あるいは、いわゆるSOSを出しやすい環境といいますか、教師に対して、周囲の大人たちに対して、苦しい立場になった子どもたちがSOSを素直に出せるような、そういう環境をつくるための教師の在り方、これはやはり養成段階できちんと教育していかなきゃいけない部分があるかと思うのです。
 そういう中には、感度を高めるということ、局長がおっしゃったこと、そのとおりなのですけれども、具体的に感度を高めるにはどうしたらよいかということを考えたときに、実際にやはり昔と違って今の学生たちというのは兄弟数も少なく、また、地域で余り子どもと関わった経験がない。でも、その一方で、部活であるとか、いろんなところで関わるチャンスがたくさんあったはずなのです。
 だから、その意味で、学生たち、特に教員養成課程で学ぶ学生たちに関わり合いの体験をどうプログラムの中に入れていくのか、このことが具体的に感度を高めるためには有効だろうというふうに思いますし、そのことは、今、教育実習においてのことがありましたけれども、いじめ問題を教育実習において何か設定して取り扱うというのは無理があろうかと思うのですけれども、重要な関わりの体験の場として、そうした具体的に感度を高めるという機能が期待できる場だと思っています。
 要は、そうしたところで指導されている立場の方々が、そのことを視野に気付かせていくような指導をされるかどうかと思いますので、そういう発想を、実習校であるとか、あるいは、教員養成課程の中で指導されている先生方の啓発を強めていかなければならないと思っております。
【渡辺委員】  私はいじめの問題に対して対策のみを考えるだけでなく、これをきっかけとして、子どもたちの置かれている現状に対して教育はどうあるべきかというふうに考えるのは大切ではないかと思います。
 行政的には対策を考えざるを得ないのは分かりますけれども、私は幸いにも様々な教員養成課程を視察に伺わせていただいて、本当に残念ですけど、多くの大学でこの資料4-2の3ページに書かれている各項目に含める必要がある事項、それに対応する各科目の目的は何なのかと、説明があるのに読んでいない大学が余りにも多いということです。
 視察に行くたびにそれを指摘していかなければいけないということがあるので、これは正に我々大学人がこの教員養成というものをどれだけ責任を持って考えているかという大きな問題を投げかけられているのではないかと思います。教職課程を置く大学自身がその社会的責任をどう捉えるか疑問を持ちます。この点にきちんと向かい合う一つのきっかけとして、いじめの問題を私は考えなくてはならないような気がしております。
 もちろん個々の科目について今取り上げるつもりはないですし、時代の大きな変化を考えれば変えなければいけない部分があると思いますが、この子どもたちの置かれている現状が変わってきているということは、この教員養成プログラムの中に反映しなければいけないことなのだろうと、他方でも思っております。
 今、アンテナを張るというお話がありました。私もその必要性を感じます。企業に就職する学生と教員を目指している学生の間で、ある種の違いが見えてきます。それは就職活動をしている学生は苦しみながらも社会、そして大人と接していくとか、自分を表現していく力などを少しずつ発達させていくのですけれども、教職課程を目指す学生はその同じ時間帯に法律の勉強とか、与えられた試験を受かるために非常に狭い勉強を一生懸命しています。3年生から4年生になる時期までの成長の度合いに差が出てくるのを、この10年経験しております。
 もちろん大学によって違いますけれども、教職につく学生はとても純粋だけれども、社会の中で生きていくということに対しては少し守られ過ぎている感じを受けております。
 ですから、これは学生を責めるのではなくて、もしかしたら、このカリキュラムの中に先ほどありましたように学校経営とかグループ授業などを組み込むことが必要でしょう。1学級の生徒の数を減らすことになったのは有効です。やはり30人なり35人を見ていくということはとても大変なことなので、グループを捉えていく、グループを運営していく、集団の中の個を捉えていくということについてはもっと教育訓練の中に入れていかなければいけないと思います。もう一つは、いじめは生徒間だけの問題ではなくて、マスメディアの問題とか、インターネットなど、学校の手の及ばないところの影響も結構あると思います。ですから、教員になる者、あるいは、教員を育てる我々が、社会の変化と子どもの成長、発達、変化する社会の影響にもっと焦点を当て、そういう面を取り上げるカリキュラムの改善とか改訂をしていく必要があるのではないかと考えております。
【佐々木委員】  ある一定の行為がいじめに該当するかどうかということを判断するというのは非常に難しいと思います。そうすると、それはある一定の行為というのは可能性としてはいじめになる、あるいは、いじめにつながる可能性があるという前提に立ってやっぱり振る舞うことが必要だと思います。
 そうすると、そういった一定の行為に対してどのような対応をするのかということ、これは個別具体のケースによって違いがあるというのはわかるのだけれども、やはり予防的措置としてどのような対応を考えるかということについて、きちんと整理しておく必要があるのではないか。
 これまで様々な形でいじめが報告され、具体の悲劇が起こっているわけですから、そうすると、そのいじめがどういう原初的行為によって発生をしたのかと、いじめに至ったのかという、この部分を、その初期の部分、初動部分、この部分を類型化して、その類型別に応じてどのような対処というものを、行動、あるいは、心理的なアドバイスなども含めてするべきかということを少し体系化する必要がやはりこの際あるのではないかという感じがいたします。
【田村委員】  今の佐々木委員のやり方に、大賛成です。その前にやはりやっておかなければいけないということがあるのかなという気がするのは、子どもの扱い方が、子どもだからという扱いが強すぎるのではないかということが一つあるのです。
 今の子どもというのはやっぱり個性を持っていなければいけないと、世の中の動きで思っているのですね。表に様々な形で出てくることは出てくるけれども、しかし、内心はやはりそういうものを大事にしなければいけないと思っている子どもが出てきている。
 それに対して、学校の体制がそういう情報をきちんと吸い上げるような仕組みになっているのかというと、先ほど先生方がおっしゃった同調圧力が強いというのが学校の特徴だというようなことがありますが、確かに教員養成の課程で学んでいる学生が習っているのは集団をどう教育するかが中心になっているのですね。ですから、どうしても全体を見るというのがまず大事になってしまうのですけれども、大人を教育することを考えると、集団というよりはむしろ個々で考える方が先に立ってというように、私たち社会人は考えますよね。
 だから、少しそういう立ち位置を変えてみて、今度、振興基本計画も個を尊重するというか、個の位置を大事にするという教育をしていこうというような言い方がされているのですけれども、いじめの場合も、佐々木委員がおっしゃったように、類型をしなければならないくらい多種多様で、予測ができないのですね。だから、そういうことを吸い上げるような仕組みが学校というのは今までは持っていなかったし、これからもそう簡単にはできないだろうというような気がするので、大変ですけれど、それをやらないといけないだろうと思います。
 対応はもう多種多様だから、これが特効薬だというのは見付けられるのかなと思います。ただ、情報が吸い上げられるのかということについてはやはりまだ十分ではないように思います。
 担任が行うというのはよく議論されていますが、例えば校長が行うというのも一つだろうと思います。あるいは、外部の方が行うというのはなかなか難しいかもしれませんが、私のところではどう取り組んでいるかというと、校長が全国に呼びかけて、様々な会合を持ってなかなか情報は吸い上げられないのではないかという気がしております。
 それから、生徒の意見を吸い上げるような手段をやはりすべきだろうという気がします。例えば大学生は授業評価をやってるわけですから、中高、小学校も何かそういうようなものがあってもよいのではないかとか、きめ細かい対応をしていかないと、なかなか吸い上げ切れないのではないかという気がします。事前にやろうとしたら、やはりそれをやったら、その情報をとっておかないと、学校としては動きようがないという感じがします。
 だから、そういう視点も入れていかないと、この問題の解決につながっていかないのではないかというような気がします。
【三町委員】  学校にとっては平成18年の文部科学省のいじめへの対策として出された資料は、大変有り難く、そこでまた今、その内容の確認をし合っています。実際、今、ここでもいろんな形でいじめとかいじめの問題というキーワードがたくさん出ているのですけれども、学校で実際に子どもと関わっている中では、いじめという言葉とよりは、基本的には学年、校種などにもよるでしょうけれども、からかいとか、嫌がらせとか、あるいは、それがエスカレートして、生徒間の暴力とか、最近の報道では、根性焼きとか、そういうそれぞれの状況、そういう行為ですか、それを見て、そこに対して指導しているというのが現状だと思います。
 ですから、今言われているのは、それが精神的にどれだけダメージを受けていて、それに対して配慮しながら、指導していかなければいけないということで受け止めています。しかし、それぞれの立場でいじめの問題というのに対して受け止めがかなりずれ、違うのではないないかなという気がしておりまして、文部科学省が出している定義で本当に社会的に全てそう認知されて、いじめはありますかと質問されているというところは疑問です。死につながるようないじめや、長期に入院してしまって学校に行けないような子どもたちの報道が流れると。そういうことでのいじめというようになっており、学校とそのほかの立場の方とでかなり受け止めに差ができているのではないかと。そこら辺を整理していかなければいけないなというのが、実際に指導する側(がわ)として、あるいは、対応する側(がわ)として感じているところでございます。
 教員養成、養成課程に関わってですけれども、教育実習において扱うべきかということですが、実際に預かっている学生は、基本的に教科を通してできるだけ実践力を付けていくということにほとんどの時間を費やしていると言ってもよいのかもしれません。もちろん、学級経営に関わって、担任の業務を実際に行う中で、例えば中学校の段階で言えば、学級に課題のある生徒がおります。問題行動を起こすような子どもがいます。そういう子と個人的に話をしてその子どもの理解を深めるとか、逆に、なかなか他の生徒と関われない子と直接個人的な話をしてどういう考え方かを知るとか、そのレベルでないと、実際上は無理なのかな、これは正直な感想でございます。
【安彦部会長】  ありがとうございます。
 今後も教員養成部会として、昨今のいじめをめぐる現状等につきまして、重大な問題として受け止めてまいりたいと思います。
 今後の対応につきましては、今いただいた御意見等を踏まえまして、事務局においても検討を進めていただきたいと思います。
 それでは、次の議題に入ります。平成24年度前期の教職課程認定大学等実地視察について、横須賀委員から御報告をお願いいたします。
【横須賀委員】  課程認定委員会でまとめ役を務めております横須賀です。
 資料5に基づきまして、平成24年度前期の教職課程認定大学等への実地視察について御報告いたします。
 実地視察というのは、この部会の皆さんの多くに参加していただいているので、改めて申し上げることはないと思いますけれども、既に認定を受けた教職課程の水準の維持向上を図ることを目的とし、教員養成部会により、毎年度実施されているものす。
 資料5の3ページに記載してあるとおり、24年度は49の大学、短期大学、及び、二つの指定教員養成機関の計51の大学等に実地視察を行う予定にしています。昨年度は45の国公私立大学で実地視察を行いましたので、今年度は数としてはそれより6多くなっていることと、非常に大事なことで、この大学等という等という字が入りましたように、従来、実地視察の対象となっておりませんでした指定教員養成機関を実地視察の対象に加えたということ、指定教員養成機関というのは何かということについては後ほど詳しく御説明いたしますが、これが今年度の一つの特徴であります。
 それと、もう一つは、毎年年度末、3月に教員養成部会の最後の、大体最後のこの部会のときに、前期も後期も合わせて御報告するということになっていたのを、今年度は一度締めくくって前期について御報告をするという仕方をとりました。これは非常に重要な問題であるに関わらず、年度末に全体をまとめてやったのでは少し遅くなると、印象や何かがちょっと薄れてしまっているということから、そうしようということになったわけであります。私ども課程認定委員もそれなりの努力をいたしましたが、事務局に特段の努力をしていただいたところです。
 この8月までにこの51の予定している中で、22の大学、短期大学と二つの先ほど申し上げました指定教員養成機関について視察を行ったところであります。本日はこの前期に訪問した大学に対する講評について私の方からまとめて報告をさせていただきます。
 1ページを御覧ください。1ページ及び2ページには前期実地視察において主に指摘された事項を記載しております。
 一つは、主な指摘事項の1になりますが、教育課程の実施・指導体制、いわゆる全学組織等に関する事項です。
 これはよく教員養成系の学部を持つ総合大学に対して出る指摘ですけれども、教員養成を目的とする学部においては教職指導とか教育実習指導とか学校ボランティア等の機会の提供等、しっかり取り組んでいる一方で、同じ大学でありながら、開放制による教員養成を行っていると、そういう学部等においては、教員免許が取れる資格を与える教育行為は行っているということはわかっているのでしょうが、教員の養成を行っているという意識が非常に薄い場合が大変多い。教員免許状を取得しようとする学生に対する指導がしっかりなされていないという状況が見られる、こういうことを指摘するということが大変多いわけであります。
 これはそういう教員養成を主な目的とする学部以外の学部の方に責任がある、あるいは、全学の管理運営をつかさどる学長等に責任があるとも言えますが、一方では、自学部において教員養成を目的としている学部自身にやはり大学全体に対する責任感、教員養成に対する責任意識というのが薄いのではないかという気がいたしておりまして、そのようなことを指摘することが多いわけです。
 同じ学内に教員養成に係る有効な資源、機能があるにもかかわらず、その資源、機能が学内全体で共有されることが非常にない、少ないということは大変もったいないことだと思います。
 このため、教員養成を目的とする学部等のみならず、開放制により養成を行っている学部等に所属する学生に対しても、より効果的な指導を行うために全学的な体制準備を進めるように指摘することが非常に多いということです。
 具体的には、この8月に出ました教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策の答申にも同様の指摘をしているところであります。教職課程センター等をしっかり置いて、その名前は様々であっていいわけですけども、教職センターとか教職課程センターとか、全学の教職課程、教員養成を指揮する、そういう機関をしっかり設けるということを助言することが多いということです。
 次に、2の学位プログラムとしての専門科目と教科に関する科目との関連性について、これも指摘することが多いということです。
 これはいわゆる学科等の目的、性格と免許状との相当関係ということに関連するものです。つまり、学科等はその学科の目的、性格を持って運営されているわけですが、教員免許の方は小学校、中学校、高等学校の教科において免許状が出ているわけで、それとの相当関係ということが大変問題になるわけです。
 文学部の国文学科というようなところで国文学の研究についての成果に基づいて教育が行われているわけですが、こっちに国語教育の免許状ということになっているわけで、これとの相当関係というのは非常に大事な問題であります。
 相当関係については、特に課程認定においてそれを認定するかどうかということから、最近では深刻な問題が幾つか出てきたわけですけれども、平成21年2月に教員養成部会で議論をいたしまして、翌年1月20日に課程認定委員会で学科等の目的、性格と免許状との相当関係に関する審査基準というのを整備し、御報告したところで、現在はこの基準に基づいて相当関係について確認をしているところです。
 一方で、過去に認定された一部の学科等の中には、教科に関する科目が学科等の学位プログラムの科目として位置付けられているか疑わしい学科等が存在するというのも事実であります。実際このような学科等では、免許状取得者や教員採用者数が全くいない、又は、極めて少ないという実態も確認されているということです。
 このため、教科に関する科目は学科等に関する学位を取得するための専門科目の一部であり、教職を志す学生は教科に関する科目とその他の学位を取得するための専門科目を取得することによって、教科の専門性を高めていくことが期待されているということから、教職課程を置いている以上、教科に関する専門性を高めるような学位プログラムとするよう指摘しているということです。
 続いて、3、教育課程、教職に関する科目についてです。
 一つ目の丸は、かねて指摘しているところですけど、いまだシラバス上、教育職員免許法施行規則に定める、含めることが必要な事項が含まれているか否か判断できない、というより、含まれていないような大学が非常に多くある。これは先ほど渡辺委員から出た問題と関わっているところです。
 大学に、おける教員養成ではありますが、教員免許状はどこの大学で取得したとしても、全国共通の資格となっているわけですから、教育職員免許法等によって最低限修得すべき単位数とその中身が定められているわけで、特に教職に関する科目は単位の修得に当たって必ず含めることが必要な事項が教育職員免許法施行規則によって定められているわけで、最低限その内容を扱うということが必要なわけです。が、シラバス等を見ると、それが含まれてないということが大変多いということです。ですから、実地視察の場ではそれを指摘するということが多いわけです。
 二つ目の丸は、一つの学科等において多数の免許状、多数というか複数の免許状の課程を置く場合、先ほど、例えば一つの学部の中に国語の免許状と英語の免許状と両方取れるというような認定を受けているような場合、それから、最近、保育士等の養成を中心とした社会福祉系の学科等においては、新たに幼稚園教員養成や小学校教員養成を行おうとする、そういう大学が増えてきております。従来、保育士養成をしてきた中で、特に社会福祉系の学科等でそれを行ってきたところで、新たに幼稚園教員養成、いや、それどころか小学校教員養成に拡大しようとすると、そういう課程認定の申請が増えているわけです。
 保育士、幼稚園、小学校のそれぞれの課程を一つの学科等に置くことは認められていないわけではなく、課程認定をいたしますが、保育士資格を取得するためには、社会福祉系の科目の履修や実施を含め、最低68単位以上修得することが必要になります。また、幼稚園教諭1種免許状を取得する場合は59単位以上、小学校教諭1種免許状を取得するためには67単位以上が必要となります。
 これらの科目は一部重複させることは可能ですけど、本当に一部で、それぞれの免許状の専門性を確保する観点からは、それぞれの学校種に必要な知識は確実に修得する必要があるのは当然であります。さらに、この免許状の資格に必要な科目に加えて、大学としては教養的な科目なども履修する必要があることを考えると、学生の卒業に要する習得単位数が160単位を超えるなど、極めて多くなる例が出てきております。
 このような大学については、全ての免許状資格を当然に取得できるとするのではなくて、コースを設定するなどして、取得する免許状の専門性に係る知識、技能を確実に得ることができるよう工夫してもらう必要があるという、そういう助言を行うことが多いわけですが、大学、特に私立の大学などでは、とにかく免許状が取れる、資格が取れるということを売りにしていることが大変多くて、できるだけたくさんの免許状や資格を取らせる無理な設定をしているということがあります。
 4番目、教育委員会等の関連機関との連携・協働状況でありますが、教職生活の全体、これから説明もあります特別部会の答申でも、ほとんどずっとそのことが指摘されているように、教員養成は教育委員会、それから、現場の学校と大学とが連携・協働して行うことが重要であるということは言うまでもないわけで、現在も多くの大学では各教育委員会が実施しているボランティア事業等の情報を大学の掲示板等で情報提供をするとか、実際に学生たちをその場に派遣するようにしているところです。また、教員が個人的に特定の学校と連携するなどの取組を行っています。
 しかし、今後は教員養成を担う大学として組織的に、組織として教育委員会や学校現場と連携・協働を進めていくということが求められているわけで、是非そういう組織的な連携ができる組織を大学の中に置くように助言をすることが多い、その観点から、実態はどうですかということを質問することが多いということです。
 地元の学校や教育委員会と連携して、学生を地元の学校にボランティアや学習サポーターとして派遣し、その代わりに、地元の公立学校に教育実習生を受け入れてもらうといった取組を行うことは可能であり、各大学もこのような取組を全学的、組織を中心に進めるということをしている、努力しているところもあるし、そういうことをしないで、実習は母校実習といって、学生を出身地に行かせているという、こういう大学も決して少なくはないわけです。
 続きまして、大きな2.指定教員養成機関、これは専修学校に対する指摘事項ということですが、先ほど申し上げましたように、この指定教員養成機関、この専修学校で教員免許の取得が可能であること、になっていると。これはこれまで実地視察の対象になっておりませんでした。本年度、初めてこの専修学校で教員免許の取得が可能である、その学校に対する実地視察を2校行ったということです。
 ここの場合、この指定養成機関がどうして教員養成を行うことができているのかという問題は大変大きな問題だと思うのですけども、かなり過去にさかのぼるようです。
 教育課程については、今回視察を行った専修学校二つとも、大学とは違って、クラス担任制を採用しておりまして、クラスごとに時間割があり、教員は各クラスに授業を行うために出向くということになっているために、学生が自らの授業科目を選択するという、そういう考え方はとられていない。高等学校というよりは、むしろ中学校においてはそういう体制だと。そのために、大学で行われる教養科目、あるいは、リベラルアーツといった概念が存在しない中で教員養成が行われているということです。
 指定教員養成機関はもともと教員不足の時代に教員数を確保することを目的としてつくられ、その既得権が維持されているということです。しかし、実際そこには、そこで免許状を取得したいという高卒の学生、生徒が一定数入学しています。
 つまり、最初、現職の中学校の教員が小学校の免許を取りたいので行くとか、あるいは、既に職についている人で教員免許を改めて取りたいということで、大学ではなく、こういうところへ行って取るというようなことだろうというふうに想定していたのですけども、実際行ってみると、そうではなくて、高校を出てすぐそこで免許状を取れるのがいいということで、入学しています。また、そういう指定養成機関から、幼稚園はもちろんですけれども、小学校においても採用される、こういう指定養成機関が存続し得るという、そういう体制になっているということです。
 2番目に専任教員についてです。今回訪問した教員養成機関の一つでは非常勤の教員を教職課程基準の専任教員と位置付けているような事例が確認されました。これは専修学校と大学における専任教員の概念や実態とのずれによるのかもしれませんけれども、教育課程の編成や履修指導体制の方針決定との責任を持たないような教員が専任教員として位置付けられることは不適切と言わざるを得ないわけで、実地視察の場ではその改善を求めたところです。なお、二つの指定養成機関とも、専任教員の数については基準を満たしておりませんでしたので、それを指摘したところです。
 3番目に、施設・設備、これは図書を含むわけですが、これについても、訪問した二つの教員養成機関とも図書館を有しておらず、校舎内に図書室を置いているというのが実情です。図書室には専門の図書スタッフが常駐していない教員養成機関もあり、図書類の整備状況は大学と比較して極めて貧弱だということです。さらに、最新の教職関係の図書、雑誌類を整備するということができておりませんので、これについて指摘した、助言をしたところであります。
 4番目に指導大学の指導状況です。この指定養成機関は大学における教員養成の例外となっていますので、養成課程を置く大学による指導と承認、これは教育職員免許法施行規則の第27条第2項にあるわけですが、養成課程を置く大学による指導と承認があって初めて教員養成が認められているということです。実地視察の対象外になり、課程認定の認定外になっているということも、教員養成課程を置く大学によって指導と承認が行われているということが大前提になっているわけです。
 ところが、視察を行ったこの二つの機関は指導大学から実質的な指導を受けていない状況を確認するということになってしまいました。ある指定養成機関を指導することになっている大学の学部長がいらっしゃいましたが、なぜ私たちが呼ばれなきゃいけないのかとか、指導するというのはどういうことなのかということを私どもに質問されるというような状況でありました。
 指導大学から実質的な指導を受けていない状況が確認できた以上、今後、この指導大学に、教員養成課程を置く大学による指導と承認ということについては改めて考え直さなければいけないのではないかという感想を持ちました。
 このように、今回初めて指定教員養成機関を視察したわけですけれども、教育課程の編成及び授業の実習方法、教員組織、施設・設備、これが実地視察の主な項目でありますが、極めて不十分な点が確認されたということです。
 教員養成の高度化が求められている中で、指定教員養成機関においても教員養成が行われている以上、これは先ほど申し上げたかどうか分かりませんが、全国に48の指定教員養成機関があり、教員養成を行う、決して少ない数ではない。その中に、二つ、小学校教員の養成が行われていると。残りは、幼稚園教員の養成で、その中に二つに小学校養成が重なっているという、そういう実情です。
 教員養成部会としても、指定教員養成機関に対する実地視察を継続して行い、教職課程の水準の維持、向上を図っていくことが肝要かと思っております。
 以上で報告を終わるところですが、今回、前期で一区切りつけて御報告申し上げたのは、実地視察が従来は基準に沿ってちゃんと行われているかどうかということの視察と考えられ、それを受ける大学や短大などもできるだけその部分が大丈夫だということだけを力説するという面があったわけですけれども、ここのところではそういう視察ではなくて、充実した教員養成が行われるように、助言、あるいは、指導を行うと。だから、規則に反しているか、反してないかという、反していてはいけないのですが、ということ以上に、新しい社会状況の中で充実した教員養成が行われているのかどうか、行ってもらうために指導し、あるいは、助言をしていくということがすごく大事だと考えています。
 また、2番目には、先ほど渡辺委員から申し上げましたように、実際に実地視察をしますと、課程認定のときとはまた違う現実が見えてまいりまして、課程認定委員としても、教員養成部会の委員としても、大変勉強になることが多くあります。
 そういう意味で、教員養成部会の委員の皆さんに、後期の実地視察が残っておりまして、なかなか全国を回らなければならないので大変なのですけれども、是非この実地視察に参加していただきたい、力を貸していただきたいと考え、いろんな意味があって前期に一区切りつけて報告をしているわけです。今期は、3ページにありますように、日付が入ってないのはこの9月から始まるところでありますので、御協力をいただきたいというお願いを申し上げておきます。
【安彦部会長】  ありがとうございました。
 それでは、資料5の別紙を見ていただくと、これが報告になります。この原案でよろしいかということでございます。御質問等がありましたら、お願いをいたします。
 なお、御説明があったと思いますが、本報告案は本部会の了承を得た後に公表されるということになっておりますので、また、その教職課程を有する全大学に送付されるということになっておりますので、御承知おきいただきたいと思います。
【露木委員】  全国連合小学校長会の露木でございます。
 今御報告いただいた中で、教育委員会等との関係機関との連携・協働状況という項目がありまして、その中で、学校現場に触れることができる環境を充実していくことが求められているというような御報告をいただいたところですけれども、是非その辺をこれからも調査、視察の視点として重視していただきたいということを強く感じました。
 これは先ほど意見を出さなかったのですけれども、いじめ問題に関する教員養成課程でどうするかという問題とも関わっているのではないかと感じているのですけれども、やはり、養成の段階で、教育実習の中でいじめの問題を取り上げようと思っても、それはなかなか難しいだろうなと思っています。そういう意味で、日ごろから教員養成の大学生の時代から現場に関わるということがとても重要だと、私は思っています。
 そういう意味で、ある大学では、1年生のときから週1回、公立学校に学生が行っているというような取組をやっている大学もありますし、ボランティアを単位として認定している大学もありますし、そういうことは非常に私は必要なことだなと思っております。
 そういう意味で、先ほどのお話の中では、まだまだそういう部分が不足している大学もあると御報告いただいたわけですけれども、これからもそういう点を強調しながら大学を見ていくことが必要だなということを強く感じました。
【中西委員】  先ほどの御報告に対する質問でもあるのですけれども、教員採用実績が全くない大学もあるという話がございました。採用実績が長期にわたってないのであれば、教員養成への意識が生まれようもないような気がするのですけれども、資質能力の特別部会の答申でも、教員就職率の情報の公表、検討というようなことも触れられているわけですが、実際、採用実績のないというところはどの程度の期間ないケースがあるのか、あるいは、どの程度の大学がそういうのがあるのか、その辺の情報を教えていただければと思うのですけれども。
【横須賀委員】  実は、実地視察で教職課程を置いてその中で本当に教員免許を取った人間がどのぐらいあるのか、その中で何人ぐらいが教員になっているのかということの報告を求めるようになったのは最近のことです。その点、やはりこちらにも立ち遅れがあるような気がするのですけれども、そのことで見ると、数字をきちんと押さえていたら、事務局の方から報告してもらいますが、いいですか。
【松本専門官】  教職課程を担当しております。配付させていただいてある資料5の別紙にそれぞれ個別大学の免許状取得状況、教員就職者数というのをそれぞれ書かせていただいております。例えば、1ページ、田園調布大学を御覧んいただければと思いますが、子ども未来学科では卒業者数89名、免許状取得者数が89名、そして、教員就職者数が15名となっておりますが、このように、実地視察調査表では今回ここには平成23年度の状況を書かせていただいておりますが、過去5年間の情報を事前に出していただいております。
 その過去5年間に免許状取得者数が例年1名だとか、場合によってはいないとか、それとか、就職者数に至っては5年間連続でゼロというような学科もございます。学科の性質で例えば経済学部や商学部の方は教員就職者数が少ないとか、そういう学科の特質はありますが、5年間連続で就職者数がいないような学科もございます。
【安彦部会長】  よろしいですか。
 ゼロというのは様々な意味があって考えさせられますけど、やはり目の付けどころなのですね。おっしゃるように、気にしなければならない点だと思います。
 それでは、特になければ、この報告案で御了承いただけますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【安彦部会長】  それでは、特に異議がないということで、御了承いただけたものとさせていただきます。
 続きまして、次の議題ですが、教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について(答申)及びその答申を踏まえた今後の検討事項について、事務局から御報告をお願いします。
【藤原教職員課課長】  教職員課長の藤原でございます。
 お手元の資料の6-1、6-2でございます。まず、6-1でございますけれども、こちらは8月28日付で出された答申の概要でございます。既に多くの先生方が既に御承知のとおりだと思いますので、詳細な説明は割愛をさせていただきたいと思いますけれども、この答申の中で、将来の改革の方向性ということで教員養成の修士レベル化、高度専門職業人としての位置付けの明確化ということをうたい、そして、免許制度の改革の方向性として、修士レベルの一般免許状、学士レベルの基礎免許状、それから、特定分野に関し高い専門性を証明する専門免許状と、こういった免許制度を考えていくべきだという方向性をお示ししたわけでございます。
 しかしながら、こうした方向性が直ちに実現できるわけではございませんので、そうした方向に向けて当面の改善方策ということをしっかり進めていく必要があるだろうという形で答申が求められているわけでございます。
 そして、答申の中では、特に教育委員会、学校と大学の連携・協働による高度化ということを強く打ち出してございますし、修士レベル化に向けて、そうした連携関係を強めながら、また、修士レベルの課程の質と量の充実も段階的に進めていくということが打ち出しをされているわけでございます。
 そして、お手元の資料6-2、答申の抜粋ですけれども、先ほど申し上げました当面の改善方策の中で、差し当たり、省令等の改正を要する事項がございます。
 そうした事項がここに抜粋をしてあるわけでございますけれども、(1)といたしまして、教職大学院の教育課程や教員組織の見直しについてということで、教職大学院の制度の発展・拡充を図っていく上で、現在、共通に開設すべき授業科目として5領域が設定をされているわけでございますけれども、そうした領域の見直しといったこと、あるいは、必要専任教員数の中で4割以上が実務家教員でなければならないという規定があるわけでございますけれども、こうした割合の見直しといったことなどが提起をされてございます。
 また、(2)では、一般の修士課程の改善ということでございますけれども、その関係で、大学院の設置基準、また、これに基づく告示などで、教科等の専攻ごとに置くものとする教員の数などが詳細に定められているわけでございますけれども、組織の見直しを柔軟に進めていく上で、こうしたものの大くくり化などを進めるべきということが言われてございます。
 また、その一つの上の丸でございますけれども、教職大学院と既存の学部等との関係という観点で、現在、平成25年度までの経過措置としてダブルカウントというものが認められているわけでございますけれども、その経過組織の在り方といったことも問題提起をされてございます。
 また、次のページでございますけれども、専修免許状の在り方についてということで、現在、24単位以上、教科又は教職に関する科目として大学院などで学べば、専修免許状は取得をできるということになっているわけでございますけれども、現場での実践力の向上という観点から、例えば理論と実践の架橋を重視した実習ベースの科目の必修化などの取組を進めるべきということが提言をされてございます。
 また、(2)では、教職課程に関する情報公開の在り方と、先ほどの議論とも関連いたしますけれども、課程認定大学における情報公表の在り方ということを検討すべきといった項目などが提言をされておるところでございます。
 6-2の最初のページに戻っていただきまして、こういった当面の制度改正を検討するための協力者会議を近々、発足させたいということで、現在、最終調整中でございます。先ほど申し上げたようなテーマを可及的速やかに検討し、その検討の結果をこちらの部会の方にも報告をしていくということを考えているところでございます。
【安彦部会長】  ただ今の説明について、御意見、御質問等ありますでしょうか。
【三町委員】  事務局の方に質問なのですけれども、答申の内容どうこうというよりは、答申の当面の改善方策が幾つか項目が挙がっているのですけれども、今回はこの基本的に1、2、その他ってここにはあるわけですけれども、資料がついてないということは、基本的に1、2、に関わってを主にやると、そのほかは、例えば、どこでやるかわかりませんけれども、いわゆる初任の段階の例えば初任者研修との関係とか、あるいは、現職研修との関係等々については、今後どういう形で当面の改善方策を検討されるのか、それと、日程的なものを教えていただきたいと思います。
【藤原教職員課課長】  今おっしゃいましたように、検討すべき課題は多岐にわたるわけでございますけれども、研修においての大学と、それから、教育委員会、学校との連携と、また、その今後の検討の在り方ということも大きなテーマとしてあるわけでございますけれども、お手元の参考資料1というので来年度概算要求の資料が机上に配付しているわけでございますけれども、そうした連携関係を総合的に取組を進めていくということを支援するための予算といたしまして1億4,000万円余りを要求してございます。15機関、単価が600万円余りというものでございますけれども、現在、研修における大学と教育委員会の連携ということに関してはなかなか実績として十分こういう形でやっていこうというものがあるわけではございません。
 そうしたものを実際に積み上げていく中で、今後、文部科学省の制度設計というものが出てくるのかなということも思ってございまして、当然に今後検討していかないといけない課題ではございますけれども、こうした取り組みも進めつつ、併せて今後検討していくということだと思ってございます。
【三町委員】  ありがとうございました。
【渡久山委員】  これは希望意見ですけど、一つは、教員養成で特にこの修士課程の問題です。これは基本的に教員養成は開放制が原則になっています。そうすると、一般大学における修士課程の卒業生もあるわけです。そのように、教育大学、教育関係の大学でも今、教職大学院もありますし、また、兵庫教育大学のような大学院を設置している大学もあるわけです。
 そうすると、そういう学部、修士、あるいは、私はドクターコースまでも見ていいと思うのですが、その中の一体的な教員養成の在り方ですが、これはもう少し抜本的に検討されなければならないと思います。
 例えば、現場でより活躍できる教員を養成しようということで、現職教員の教育、この養成課程でも現職の経験のある教授、教員をと言っていたのですけれど、果たしてそれだけで解決できる問題かどうかということがありますよ。
 それから、今のここで出ている修士化が、修士というのが、修士でもなくて修士化だから、そうすると、一般の修士問題、あるいは、博士問題とはどのような関係でつくるかということが一つあります。
 それから、もう一つは、教員養成大学ですね。横須賀委員も経験者なのですが、これも運営費が余りにも少な過ぎるのです。特に教員養成大学の運営費が非常に少ない。そうなってくると、国として果たして教員養成を本格的に真剣に考えているかどうか。それまで疑うぐらい、この予算の比較をしたら、このようなことが感じられるのです。
 ですから、大学の在り方とか何か養成大学の在り方といったこともあるのですが、果たしてその養成大学において本当に真剣に国としてどのくらい、どのような教員をつくろうとしているのか、そのためにどのくらいの金を使わなければならないかというプリンシプルのようなものを確立して、本格的な教員養成についての議論をすぐまとめていただければと思います。
【渋谷委員】  この答申が出た以上、これは10年あるいは20年規模の大きな大型の政策として是非実現していかなければと私も思っているところでございます。
 私は地方大学の教員養成学部に所属している者ですけれども、私どもの学部もこの方向性で動くつもりでおります。その中で、少し現状報告というのでしょうか、あるいは要望ということにもなるかと思いますが、お話しさせていただきます。
 基本的には、これは着地点が示された上で、そこに至るまでに当面何をなすべきかということもきちっと踏まえられているわけですけれども、実地にいろいろ検討したり相談したりしていく中で、大きく浮かび上がっていることは、現状の教免法は現状のままなわけです。着地としては一般免許状が基本にあるのですが、その前に4年制大学を出たところで基礎免許状ということです。そうすると、ここのところの落差をどうするのかというのが、どうしても問われてくるのです。
 ですから、過渡期の間は法制上は教職大学院を卒業した者であっても専修免許状ですから、基本的には学部卒の教員との間に処遇の差がないわけですね。そういう点で、教員になる側(がわ)の者にとって少し懸念があるのかもしれない。
 それ以上に、私が関知しているところでは、特に教育委員会と教員養成学部との間で教職大学院の設置に向けてどう連携を深めていくかという点で悩みがございます。私が所属している学部も教育委員会との間で決して連携が遅れているとは思いませんが、そういう中でいろいろ話をしてまいりますと、二つ言われるのです。一つは、ストレートマスターを見ていると、4年制大学を修了して、今でいうと主に1種免許状を取得した教員と、それから大学院を出た専修免許状を取得した教員とで差がないと、あるいは、場合によっては前者の方が生き生きとしていると、こういう話になってしまうのです。
 ですから、それを教職大学院化したときに、そこを突破する保証があるのですかと伺いたい。ストレートマスター、つまり6年制で行ったときに、教職大学院で一般免許状を取ったときに、それが本当によい先生として育つのかどうか、そこについては現場あるいは教育委員会は、やはりまだ納得をなさってないように見受けられます。
 もう一つは、ストレートマスターではない方々、現職で1種免許状等をお持ちの方、これは将来的に基礎免許状と見なされてしまうわけですから、一般免許状に格上げされなければいけないわけです。そのときに、教育委員会は膨大な数の現職教員の方をそういう形で引き上げていくという、そこにこそ大学と教育委員会との連携が要請されてくると思うのですけども、その仕事を想像するに、なかなか踏ん切りがつかないようです。
 それはなぜかといいますと、教免法がいつ変わるのかがよくわからないからです。免許法が変わった暁には、大学と教育委員会が連携して現職教員の一般免許状への格上げをやることになります。だけれども、そこの見通しが立たない間は、協力したい気持ちは非常にあるのだけれども、そういうことを県なら県、あるいは、政令指定都市なら政令指定都市の政策としてきちっと踏ん切りつけて踏み出すとはなかなかならないという、こういう大変な悩みをお伺いしております。私どもとしてはその中でもいろいろできる道を探っていこうと思っているのですけども、そういう現状がありますということで、ちょっと御報告を兼ねた質問をさせていただきました。
【安彦部会長】  私も、その辺は大事なことと思いますので、渡久山委員と今の渋谷委員の要望というか、お話等について、事務方、お答えをいただけますか。
【藤原教職員課課長】  これは答申を出すに当たって、様々な議論がされたことだと思ってございます。制度改正が先かとかという話になるわけでございますけれども、やはりそうした方向性を明確に見据えながらも、現在の状況、諸条件の整備ということが、やはりそれを直ちに勘案する条件ではないだろうということがまずあったと思います。
 それから、大学と、教育委員会との連携は都道府県によって非常に大きな格差がございます。その関係が非常にうまく進展して深まっているところもあれば、そこがまだ非常に形式的なレベルにとどまっているところもあるということでございまして、そういう意味で、教職大学院もまだ5年目でございまして、評価も様々あろうかとは思います。そういった中で着実に一定のモデルを示しつつあるのではないかという認識の中で今回の答申は書かれたわけでございます。その中で、現在も都道府県によっては教職大学院への派遣ということを人事システムの中に非常に明確に位置付けをして、そして、派遣を継続、計画的にやっていらっしゃるところもございます。
 そうした状況などを実際に進展させながら、具体的な制度設計が今後可能になってくるのか思っているわけでございまして、なかなかに悩みが深いというのはよく理解しておりますけれども、そういうことを十分踏まえながら進めてまいりたいと考えてございます。
【岸田委員】  教育委員会の話も出ましたので。いわゆる修士を出てきて本当に役に立つのかという話ですけれど、私はこんなふうに思っています。
 実際に修士を出てきたなと実感できるのは、特別支援関係の修士を出てきた方々です。そうした方々と、いわゆる研究科の修士を出てきた方とは、教育委員会なり、現場の受け止め方が違っています。この両者の違いはどこにあるかというと、特別支援の大学院で学ぶ中身というのはどちらかというと実践を基盤とした学びをしているのです。したがって、そこでの修士の2年間というのは実は現場で随分役に立つという側面を持っているのです。
 ところが、教科、いわゆる研究科の方は、自らの学びを高めるという面ではいいのだけれど、現場に来たときにそこでの学びがどれだけ反映できるかという点では、疑問を持たざるを得ない部分があります。
 修士を出てきて役に立つのかという点では、こうしたことが一つのヒントになってくるのではないかなと思っています。
【天笠委員】  1点、教員養成学部系の受験倍率の動きをずっと関心を持って見続けているわけなのですけれども、今回のこのことが教員養成の受験者数にどういう影響を及ぼすのか、及ぼさないのかというようなことを見極めたいと思っております。
 6年間で行こうとするのか、4年間でという、ライフコースを選択させるような提示したわけですから、当然、高等学校のキャリア教育等々のにもこれは非常に大きなインパクトを及ぼす可能性があるわけです。
 ですから、そういう点からすると、これは具体的にはどういうスケジュールの中で実現を目指そうとするのかというのは、教員養成系の大学での教員を目指そうとする高校生にとってはかなり現実的な問題でもあります。現実には様々な難しさがあるという御説明も承知しておりますが、将来、教員を目指そうとする若い世代の人たちへの確実な情報を伝えていくという責任も非常に重要だと思います。そのことは教員養成の基盤に当たる部分ということで、そういう意味においてプラスに働くような、いうならば多くの若い人に教員養成系の門をたたいていただけるような、何かそういう手だて、施策の中でのこの位置付けということをお願いしたいと思います。重ねて、やはりどういうスケジュールの中でというようなことをということは、やはり欲しい情報の一つだということは申し上げてよろしいかと思います。
【安彦部会長】  協力者会議の設置につきましても御意見があればと思います。よろしいですか。
 私の要望としては、協力者会議のメンバーが教員養成系大学や教職大学院関係の学部の人だけになって、私たち私学や一般総合大学の、開放制の大学の教員養成について少し声が弱くなるのではいかという心配をしていまして、その点を十分に配慮していただきたい。
 そういう意味で、渡久山委員の発言は大事だったので、むしろここはそれほど広く取り上げるのではなくて、一般総合大学の開放制の部分については専修免許状の問題ぐらいで、ほかのもう少し大きな枠で今後の修士レベル化の具体的な諸方策を考えるのは別の協力者会議をつくるのか、その辺がよく分からないのですけど、かなりこの会議で、先ほどの渡久山委員が言われたような、大きな枠組みも含めて決めていく方向なのでしょうか。
【藤原教職員課課長】  この協力者会議、当面の改善方策の実施に向けたと書いてございます。したがいまして、3章構成で答申はできておりますけれども、その3章の実施に係る当面の事項ということを対象にしているという考え方でございます。
【安彦部会長】  それでは、限定的に考えて聞いてよいですね、とりあえず。
 それでは、時間も参りましたので、まず、この資料6-1及び2、答申及びその後の協力者会議の設置につきまして、御了承いただけますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
【安彦部会長】   それでは、資料7、幼保連携型認定こども園における保育教諭の資格の取扱い等について、事務局より御報告をお願いします。
【竹林幼児教育課幼児教育企画官】   それでは、資料7の御説明なのですが、私のからは、「参考2」と書いてある資料に沿いまして、お時間もありませんので、簡単に、先般、成立いたしました子ども・子育て関連の3法の概要、特に保育教諭に関わる部分についての御説明をさせていただきたいと思います。
 この資料ですが、最後のページにこれまでの検討経緯をまとめてございます。この法案は社会保障と税の一体改革の中の一翼を担うということで、消費税の関連法案などとともに審議をされてきました。
 幼稚園に関わる制度が社会保障と税の一体改革の一翼を担っているのは、不思議な感じもしますが、消費税の法律の中で制度として確立された少子化対策には消費税のお金をあてて充実を期すということで、幼稚園を含む子育ての支援の新しい仕組みをつくって、消費税の追加財源を得て充実していこうという、全体のストーリーの中で一体改革の法案として取り扱われたものでございます。
 中ほどに、今年の3月30日に消費税関連法案などとともに国会に法案を提出いたしまして、6月に野党も含めた民主党、自民党、公明党の3党の合意により今回の修正が行われました。そして、修正された内容で8月10日に国会で法律が成立し、去る8月22日の日に公布をされております。
 今後の実施につきましては、消費税の実際の引上げ時期を見極めながら政令で決めることになっておりますが、今、平成27年4月の施行を一応想定して準備作業を着手したところでございます。
 法案の内容でございますけれども、簡単に御紹介させていただきます。
 主なポイントとして3点が書いてございます。1点目が認定こども園制度の改善ということでございまして、前の政権交代前から幼稚園と保育所の両方のよさをあわせ持つ施設として認定こども園という制度ができておりますけれども、当初、政府提案のときにはその認定こども園制度をいったん廃止をして、もう少し幼保一体化を進めた総合こども園という新しい制度をつくろうという御提案をしておりましたが、国会での修正の議論で、そういう新しい制度をつくるのではなくて、今ある認定こども園の不都合な点があるのであれば、そこを改善することでいいのではないかということで、そういう落ち着きになっております。詳しい内容は後ほど御説明いたします。
 それから、認定こども園、幼稚園、保育所、今いろいろ財政措置がばらばらでございますが、これを通じた共通の給付をつくって、そこに消費税を充てていこうということでございます。
 それから、3点目といたしまして、幼稚園、保育所以外にもいろいろ家庭での子育て支援がございますので、そこも強化していこうということでございます。
 この新しい制度は基礎自治体であります市町村が中心になりまして、住民のニーズ、教育、保育のニーズを拾い上げて計画をつくり、その計画に沿って給付や事業を実施していく。その中に幼稚園でありますとか、幼稚園から変わっていく認定こども園も入ってくると。このような制度でございます。幼稚園につきましてはこういう仕組みに入らないという選択肢もできるようにはなっております。
 先ほど、この仕組みの1本目の柱として認定こども園の改善ということを申し上げました。下のポンチ絵の真ん中の辺りに現行制度ということで4類型あることを説明しております。
 これは今の制度は既存の学校教育法に基づく幼稚園、それから、児童福祉法に基づく保育所という二つの制度をベースにしたものでございまして、幼稚園と保育所それぞれの認可を持った施設が連携しているものを幼保連携型と言っております。これに加えまして、幼稚園の認可はあるけれども、保育部分については、認可がなく機能だけを持っているパターンが幼稚園型、その逆が保育所型、そして、幼稚園と保育所の両方の認可を持っていないけれども、それに匹敵する機能だけは持っているというのを自治体が認めたものが地方裁量型でございます。
 これにつきましては、親の働き方にかかわらず、やはり子どもがずっと育っていけるということで、大変保護者の評価などは高いのでございますが、幾つかの課題を指摘されておりました。
 その最も大きなものが、幼保連携型につきましては、それぞれ幼稚園、保育所、別々の法律に基づく認可が必要であり、別々の法律に基づく指導監督が必要といういわゆる二重行政の問題でありますとか、幼稚園部分につきましては私学助成、保育所の部分につきましては保育所の運営費というふうな別々の財政措置の中で、なかなか一体的な運営をするのが難しいという課題がございましたし、あと、その他の3類型につきましては、それぞれ保育所機能、幼稚園機能の部分につきましては恒常的な財政措置がないということで非常に財政支援が弱いというところの問題が指摘され、現在911か所というところでとどまっているということでございました。
 今回の改正によりまして、一番上の幼保連携型につきましては改正認定こども園法に基づく単一の施設として単一の認可、そして、指導監督も一本化される、そして、施設全体が学校であり、児童福祉施設であるという法律上のステータスもあるということになります。
 それから、財政措置につきましても両方共通する施設型給付というところで財政支援がされると。ちなみに、これ以外の3類型につきましても、施設体系は今までどおりでございますが、財政措置につきましては保育所機能部分、幼稚園機能部分を含めまして、施設型給付の対象になって財政支援が強化されるということで、保護者の評価の高いこの認定こども園の普及が一層進むのではないかと期待しておる次第でございます。
 この新たな幼保連携型、施設全体が学校であり、児童福祉施設であるという性格に鑑みまして、今でいう幼稚園、今でいう保育所の規制なり仕組みを組み合わせたような制度設計になっておりますが、下から二つ目の欄で配置職員というところでございます。この新しい幼保連携型は園長と、あと、保育教諭というものが必置になっておりますが、この保育教諭につきましてコメ印を付けておりますけれども、幼稚園教諭の免許状と保育士資格を併有するということが法律上原則となっております。本則にはそのように書いてございます。
 その上で、次の7ページの主な経過措置と書いてあるところの一つ目の中黒でございますけれども、平成27年4月を想定しております法の施行から5年間につきましては、現実には今、幼稚園、保育所には、片方の資格しか持っていない方もまだ2割から3割いらっしゃいますので、施行から5年間につきましては、どちらかの免許なり資格を持っていれば保育教諭として認めますよという経過措置を講じ、この5年間の間に持っていない方の資格をなるべく取りやすくするような、そういう措置を講じて、5年のうちに法律の原則であります両方の資格を持っているという状態を実現するようにしていきたいと考えております。
【藤岡教職員課課長補佐】  先ほど説明申し上げましたとおり、保育教諭につきましては両方の、幼稚園教諭の免許状と保育士の資格、両方持つことが必要でございまして、幼保連携型の認定こども園への円滑な移行を進めるために、両方の免許・資格を持っていることを促進をしていきたいと考えております。
 そのため、2.の今後の進め方というところでございますが、文部科学省におきましては、保育士資格を有する職員に対しまして、幼稚園教諭免許状の取得の緩和措置というものについて検討していきたいと。具体的には基礎資格、最低単位数、最低在職年数の具体的な要件につきまして文部科学省令で定めることになりますので、今後この具体的な内容につきまして、文部科学省内に幼保の関係する有識者の方を集めまして検討会議を設置して、年内をめどに検討を行っていきたいと考えております。
 なお、幼稚園教諭の免許状を有しております方に対して保育士資格の取得をどう緩和していくのかということにつきましては、同じようなスケジュールで厚生労働省におきまして検討する予定となってございます。
【北條委員】  まず、先ほど教員の資質能力の総合的な向上方策というお話があったわけでありますけれども、そのことと、ただ今御説明があった保育教諭というものとの関係がどういうことになるのかという、これは質問でございます。
 それで、保育教諭というのは、参考2を見ますと、6ページのところに新たな幼保連携型認定こども園についての制度設計の中に書かれているわけですから、幼保連携型認定こども園のみに置かれる、これは職員の職名と考えてよろしいでしょうかということが質問の二つ目でございます。
 いずれにいたしましても、教員の質の、教員養成の高度化とか教員養成の質の保証とかいう観点で教員の養成の問題が検討されているわけですので、安易な取りやすい仕組みをつくればいいということにはならないはずだと思いますので、しっかり質の保証をここでもやらなければいけないと考えます。この部分は意見でございます。
 それから、竹林企画官の御説明で、幼保連携型認定こども園の比較となっています。それで、現行制度が新制度に移るとなっております。
 先ほどの竹林企画官の説明で、要するに、総合こども園法というのは撤回されたわけですから、総合こども園法が仮に成立したならば、これはまさしく新制度だと思います。しかし、認定こども園法という現行の制度の修正でありますから、そもそも新制度ではないのではないかと。したがって、この8ページだけではないのですけれど、現行制度が新制度に変わるという書き方ではいけないのではないか。
 それから、最大の問題でありますけれども、ここだけに書いてあるわけではありませんけれども、財政措置につきまして、施設型給付というのがこの新制度の方の箱の中に入っております。この施設型給付というものの中身については現時点では何も決まっていないと承っておりますが、この8ページの書き方でいけば、施設型給付が基本だとお書きになっているわけですが、これは少し行き過ぎではないかと思います。
 それで、9ページのところで、これまでの検討経緯というのが書かれておりますけれども、この検討の経緯、いわゆるワーキングチームの作業に私は参加しております。また、3月30日以降の国会審議も相当丁寧に見て、また、聞いておりますが、その中で施設型給付の具体的な姿を検討したという事実はないはずでございますから、この段階で施設型給付が基本になるというこういう書き方は書き過ぎではないでしょうか。
 それから、そもそも私立の保育所はこの施設型給付の対象にならないわけですから、そういうことも含めて、これは新しい制度はこうなるということではないはずでありますので、御検討いただきたいと思います。
【渡久山委員】   一つは、僕は幼保一体化あるいは一元化の考え方というのは僕はよいと思うのです。だがしかし、具体的に出てきた今の案というのはどうなっているのだろうと、あるいは、どうなってくるのだろうと。一般国民はなかなかわからないと思うのですよ。ですから、今度法律はできたのですが、その法律だって短期間できていて、非常にそういう面では法律そのものにも不信感というのはあります。
 ですから、ここで今、今後の進め方ということについても具体的な話もありましたけども、そのことについては極めて慎重であってほしい、現場を是非見てほしい。
 現場を見る場合に、例えば、幼稚園の職員については免許状を含めて、どうなんだろう。5年間はと言っておりますけれども、じゃあ、5年後に両方の免許状を持っていない人はどうなるのですか。今の幼保、認定こども園からどこかに行かなくてはいけなくなるのですか。 そういうような問題もあります。だから、この職員の面と免許状の問題というのは真剣に考えられていかなければいけない。
 しかし、また今度、保育教諭になったら、両方の免許状を持ってなければいけないのだったら、それは幼稚園の教諭とか、あるいは、保育所よりも給料は上がるのですか、上がらないのですか。そういうような問題も実はあるのです。二つの免許状を持っているのだから、2倍ではないだろうけども、少なくても何かがないとおかしいという感じもします。しかし、ほとんどそういうことについての議論はこれからかもしれません。
 それから、施設もそうです。今ここで説明ありましたように、4ページでも、幾つも施設の形があります。あの形をそのままずっと現状を見ながら、その形をずっと踏襲しながら行くのでしょうか。
 今また、それから、北條委員からありましたけど、給付の在り方も非常にまた不公平になってきます。子どもたちが公平で平等で本当に子ども権利条約で守られるようなものでなければいけないはずだけど、施設によってはそうではなくなってくる、あるいは、年齢によってはそうではなくなってくると。こういうようなことに、あるいは、自治体によってもまた違ってくると。こうなったら、やはりこの国の子どもたちは極めて不幸な状況に置かれるのです。
 ですから、そういうことも、高い、あるいは、非常にあるべき姿からきちんとした検討をしておいていただかなければいけないだろうと思いますので、これは慎重に慎重を期しながら進めていただかなければいけないだろうと思います。
【関審議官】  今、渡久山委員と北條委員からお話がございましたけれども、この子ども・子育ての関連法案につきましては大変長い時間をかけて、衆議院、参議院で議論をされて、今、法律が成立をして、正に今お話がございましたように、具体的な制度の中身につきましてはこの枠組みに基づいてどう設計をしていくかということを検討していくということが必要になっております。
 施行までの間に、具体的には子ども・子育て会議という場で議論をいただきながら、最終的に必要な法令や、あるいは、予算上の措置というものをしていくことになりますが、今日御説明を申し上げましたこの資格の関係につきましては、新しいこの改正後の幼保連携型の認定こども園における保育教諭についての経過措置として、この幼稚園教諭免許状の資格取得についての法律に基づく必要な要件をどのように設定をするかというのも早く具体的に検討して、そして、それを示して、そして、その資格の取得に持っていくということがこの円滑なこの制度の施行に必要なものでございますので、こういった検討を、厚労省は厚労省で、それぞれ制度がございますので、検討していきたいということでございますので、今日御意見をいただきましたことにつきましてはよく踏まえながら、更に検討してまいりたいと考えております。
【安彦部会長】  資料の8以降の資料は全てお渡しするだけのものでございますので、本日の審議はこれまでとさせていただきます。
 それでは、本日はこれで閉会とさせていただきます。御協力、ありがとうございます。

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-- 登録:平成25年03月 --