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教員養成部会(第61回) 議事録

1.日時

平成23年1月28日金曜日 10時半~12時半

2.場所

ホテルフロラシオン青山 ふじ

3.議題

  1. 平成22年度教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について(答申案)
  2. 教員の資質能力向上特別部会における審議状況について
  3. 教員免許更新制の現状について
  4. その他

4.出席者

委員

梶田部会長、青山委員、天笠委員、大坪委員、郷委員、佐々木委員、渋谷委員、新藤委員、高岡委員、田村委員、角田委員、渡久山委員、北條委員、村松委員、八尾坂委員、山極委員、油布委員、渡辺委員

文部科学省

前川総括審議官、伊藤審議官、日向教育改革調整官、山中初等中等教育局長、德久審議官、山下教職員課長、新田教員免許企画室長、白鳥課長補佐、田中室長補佐

5.議事録

(会議冒頭、教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定に係る審議のため非公開。)
○教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定に係る課程認定委員会における審議の結果について、山極委員より資料2、3、4及び机上配付資料に基づき報告がなされ、答申案が了承された。

【梶田部会長】  
 それでは、教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定につきまして答申をいたします。
 平成22年10月13日付け22文科初第1017号をもって諮問のあった表記の件について、下記のとおり答申します。
 記、別紙に掲げる課程については認定可とすること。

(答申文 手交)

【山中初等中等教育局長】  
 答申をいただきまして、ありがとうございました。また、委員の先生方、今年度も多数の課程認定申請がございましたけれども、慎重にかつご熱心にご議論いただきまして、審査いただきまして、本当に感謝申し上げます。私ども文部科学省としてこの答申を受けまして、速やかに文部科学大臣からの指定の手続をとらせていただきたいと考えております。
 また、課程の認定を受けました大学における教育課程がしっかりと行われますように、今後とも指導、連携をとってまいりたいと思っています。本当にありがとうございました。

【梶田部会長】  
 よろしくお願いいたします。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。教員の資質能力向上特別部会における審議状況につきまして、事務局からご説明をお願いいたします。

【日向教育改革調整官】  
 教育改革調整官の日向と申します。資料5に沿って説明をさせていただきたいと思います。この資料5につきましては、昨年の12月27日の教員の資質向上特別部会第8回で提出された資料でございまして、現在この資料に基づいて若干修正をしているところでございまして、来週31日の総会で審議経過ということで報告をさせていただくものでございます。
 そこに経緯を書かせていただいております。昨年の6月に中央教育審議会に諮問が出され、総会のもとに新たに教員の資質能力向上特別部会が設置をされたところでございます。6月29日から8回にわたる検討が行われ、審議経過報告の取りまとめが行われたところでございます。総会にこの審議経過を報告後、答申に向けてさらなる検討が行われることとなっています。
 内容については、時間の関係で大ざっぱな説明になってしまい申し訳ございませんが、ポイントに沿って説明をさせていただきます。まず、資料の1枚目のところに教員養成のあり方とございます。その上から3つ目の○でございますが、教員養成は、学部4年に加え、1年から2年程度の修士レベルの課程等での学修を要すること(修士レベル化)について今後検討を進める。その下でございますが、この場合、例えば当面は学士課程修了者に基礎的な資格を付与し、教員として採用された後に必要な課程を修了すれば、修士レベルの資格取得を可能とすることも検討する。また、新たな仕組みと現行の初任者研修制度との関係や、採用段階との関係も整理する必要がある。
 1枚目の裏に移ります。一番上の○でございます。さまざまな段階で社会人等がその専門性を生かしつつ教員を志せるようにするため、学士の教職課程を修了していない者を対象とした修士レベルの課程等を設け、修了者には修士レベルの資格取得を可能とすることについて検討をする。また、修士レベル化の検討に伴いまして、養成の規模や大学の組織体制のあり方、奨学金の活用等による学生の経済的負担の軽減についてもあわせて検討する。
 最後の○でございますが、学部・大学院等における教員養成に係る課程認定審査や設置審査をより厳格化するとともに、新たな事後評価システムの構築を検討し、教員養成の質の保証を図る。また、事務体制についても抜本的に強化をするということでございます。
 教員免許制度についてでございますが、上から2つ目の○でございます。教員免許制度についても、教職生活全体を通じて、教員の資質能力向上を図ることを支援する制度に改革すべきである。教員養成の修士レベル化について今後検討を進めることとし、その際、例えば、当面は学士課程修了者に基礎的な資格(「基礎免許状(仮称)」)を付与し、教員として採用された後に必要な課程等を修了すれば、修士レベルの資格(「一般免許状(仮称)」)を付与することも検討する。
 教員が教職生活を通じて、より高い専門性と社会性を身につけていくことを支援するため、教員免許状により一定の専門性を公的に証明する「専門免許状(仮称)」を創設することについて検討する。
 次に、教員免許更新制についてでございますが、教員が教職生活の全体を通じて自発的かつ不断に専門性を高めることを支援する新たな制度への移行も視野に入れて検討を進める。その際には、「専門免許状(仮称)」制度と関連づけて検討するとともに、10年経験者研修との関係についても整理していく必要がある。
 免許状の区分につきましても、新たな免許状の区分を創設することの定義について検討するということが書かれております。
 2枚目の表面でございます。現職研修についてでございます。現職研修につきましては、2つ目の○のところに初任者研修のあり方について記載がなされております。養成期間と初任者の時期について複合的に考え、初任者研修について発展的に解消することも含め今後検討を進める。
 その下でございますが、任命権者と大学が連携した研修のあり方や、研修の受講成果を「専門免許状(仮称)」の取得単位の一部とすることなどについて検討をする必要がある。
 そのほか、5番として、教育委員会・大学等の関係機関の連携・協働について。
 2枚目の裏になりますが、6番で、管理職の資質能力の向上、幼稚園教諭、特別支援教育に携わる教員の資質能力向上について、今後検討を進めていく必要がある等、今後の検討課題が示されておるところでございます。
 3枚目の表面が、これまでの審議経過をお示ししているものでございます。3枚目の裏面が特別部会の委員の名簿となっております。
 それ以降でございますが、12月27日の特別部会の配付資料ということで、審議経過報告(案)の全体版ということでございます。
 冒頭にも申し上げましたが、31日月曜日に開催される総会におきまして、審議経過報告を行う予定となっており、引き続き具体的方策について特別部会において審議がなされることとなっております。
 簡単でございますが、以上で説明を終わらせていただきます。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。
 この問題、皆さんご承知のようにいろいろと報道されております。ただ、まだ今のところ、今お話しいただきました幾つかの問題提起がされて、この点についてまだこれから、いろいろな方面から検討を加えていこうという状況でございます。
 皆さんのほうでご質問、ご意見あれば、お願いしたいと思います。
 いかがでしょうか。この教員養成部会で、4年ほど前に、教職大学院をつくるという答申を出しました。これも教員の方々に必要な高度な、大学院レベルでより一層の学習をしていただくということでございました。また同時に、そのときに免許更新制ということで、10年に1回30時間の勉強をしていただくということもやりました。
 それから、教員養成の学部段階で、教職実践演習を入れるなどより実践的な力をつけていただくための教員養成のカリキュラムのあり方につきましても答申をしております。こういうことが動きながら、その上にこういう新たな方向でいく、ということはどうだろうか、ということで問題提起がされている。そういうことでまだまだ審議の途中経過でございます。
 まず田村先生、特別部会の部会長として何かあればお願いします。

【田村委員】  
 ありがとうございます。先ほど日向教育改革調整官のほうからご説明いただきましたので、経過については大体ご報告を申し上げているとおりなんですが、細かなところで一部調整をして、最終的には来週、中教審の総会でご報告を申し上げることになっていますので、そこで詳しくはご説明したいと思っているんですけれども、ちょっとまだ一部調整が入るところがあるものですから、詳しくは申し上げられないんです。
 基本的には、日本の教員というのは国際的な比較では相当優秀ということはかなり周知のことなんですね、質が高いんです。明らかなんですが、実際それほど日本の社会から評価されていない。それはどこか問題があるんだろうというスタンスから議論を始めております。その内容が文書になって来週の中教審の報告で、経過のところまででございますが、報告をさせていただくということが主なところでございますので。
 あと細かなところで、まだまだ気づいていないところもあると思いますので、ご意見を賜れば大変ありがたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。
 それでは、山極委員。

【山極委員】  
 教員の資質の向上というのは、先ほど部会長からお話しのように、ここでもいろいろな角度からやってきているわけですし、いろいろな再生会議とかそういったところでもいつもやっているんですけれども。質問したいのは、教員全員に4プラスアルファというか、修士化をするのか。これでは民主党の横並びのばらまきと全く変わらないと思います。私はもっと教員に対して、本当にやる気のある先生はどんどん伸ばしていく、しかし、現実にあるように、教員の資質の向上に足を引っ張る先生、そういうものに後ろ向きな先生、そんな先生に横並びでやる必要はないと思います。その辺の厳しさがないと、やはり信用されていかないと思うんです。ですから、教員資質能力の向上というのはもちろん非常に大事なんですけれども、そういった面もあれしていかないと、すべてただ6年制で資格だけ得ていればいいんだというような、資格が形骸化して本当の実力と伴わないような状況にならないように、今後いろいろな措置をお願いしたい、こんな希望を持っています。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。
 では、北條先生、お願いいたします。

【北條委員】  
 ありがとうございます。幼稚園の教員についての問題が18ページのところに記載されております。現在の子ども・子育て新システムでの動きとか、あるいは政局ということもあって、幼稚園教員についての検討が、この答申においては先送りになっていることは、これはやむを得ないことだとは思います。しかしながら、幼稚園教員の場合は、まだ二種の免許状の方が多くて、それを一種へ誘導していくことが一生懸命やられている段階ですから、ある意味、一周おくれになってしまっておるわけでありますけれども、しかしながら、一種への推進ということでも書き込んでいただければうれしかったとは思いますが、いろいろ諸事情がおありだと思います。
 そこで1つだけ質問をさせていただきたいのですが、中央教育審議会、それから、18ページに記載があります子ども・子育て新システムの検討会議、この組織との関係はどういう関係になるのかをお教えいただきたいと存じます。

【梶田部会長】  
 ありがとうございます。
 組織の問題について、事務局からお願いします。

【日向教育改革調整官】  
 関係としては独立した関係ではありますけれども、子ども・子育て新システムの検討会議のほうでいろいろな検討が行われているということがあって、実質的に関係が出てくるということで、そちらの様子を見ながらということになるわけですが、基本的には独立をしているというふうに認識をしております。

【山中初等中等教育局長】  
 実際には連携して、仕組みの問題になりますから、具体的な仕組みは、学校教育法をどうするかとか、免許法をどうするのか、こういうことになってまいりますので、具体的にどういうふうにしていくかというところは、事前によく調整しながら仕組みはつくっていくということになります。突然何か出てくるということではなくて、それぞれ、保育所であれば厚労省の法律でございますし、幼稚園は文部科学省の法律ですので、これを制度的に移行するとなりますと変えなければなりませんので、よくそこは調整しながらやっていくということになります。

【北條委員】  
 ありがとうございます。本当にご苦労をおかけいたします。文科省の方々も難しい状況だと存じますが、お答えは不要でございますが、私どもとしては、学校教育体系にかかわるような変更であれば、中央教育審議会でしっかり審議をしていただくという理解をしていることを申し添えておきたいと存じます。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。
 では、渡久山先生、角田先生、そして、郷先生。

【渡久山委員】  
 では、すみません。
 1つは、日本の教員、あるいは教員養成について検証を含めて、こういうやや抜本的な形で検討されるのは非常にいいことだと思います。そういう意味では非常に敬意を表しているんですが。そういうことを前提にして、まだ検討中とかいうことを何か言われていますが、そういう面で、少し幅を広げて検討していただきたいなと思うのは、免許の専門性の問題で、学士プラスアルファですね、1年か2年という問題ですね、これも1つあると思います。
 あるいは修士課程をつくって専門免許状ということもありますけれども、問題は、この養成課程でどういうカリキュラムをつくるかが問題だと思います。先ほど先生も言われたんですが、免許更新制のときの議論をしたときに、大学院を出た教員はあまり使えない、使えないという言葉だったかはわかりません、ごめんなさい、間違っているかもしれませんが、要するに、採用をする現場の教育庁の皆さんが、修士号を持っていても実際現場では役に立たないと言われて、そういう意味で、このカリキュラムをどうするかというもので非常に大事だと思います。ただ、アメリカあたりでは、PhDを持っている教員もたくさんいますからね。そういうことを考えると、専門性を高めるための、これは専門性というか、結局教科を教えるわけですから、教科の専門性を高めるためのカリキュラム。
 同時に、先ほどもありましたけれども、教職実践演習、そういうことを具体的にやっぱりきちんとカリキュラムを位置づけておくということにしておかないと、例えば、教職員大学院でも、その辺を知らせておかないと、せっかく大学院を出たけれどもあまり使えないということではまずいだろうと思うんですね。
 教科については、高等学校あたりでは、修士を出た諸君はそれなりの意義を発揮をしておりますけれども、全体的にそれを考えたときに、今後の検討課題として、内容まである程度決めてもらえればと思います。
 それから、免許の複数校種の問題が出ていますね。そうすると、小学校・中学校ということで義務教育免許状と、これも考え方は悪くないんですが、その際、小学校の教科専門性をどうするかということですよね。体育、音楽と、だんだん専門的なものになってきていますから、数学とか理科、これはやはり専門化していったらどうだろうか。特に理科あたりは実験が伴っておりまして、今の大学の初等教員養成課程では、理科実験なんか必ずしも十分じゃない。そういうことですから、今もしそうだったら、中学校の場合は、そういう中学校の教員免許の場合はそういうことが出てくるはずですから、そこのところはこの辺が考えられていいんじゃないかなという気がいたしますので、もちろん、中高の場合はそういうことで複数校種の免許状については考えていただいたらどうだろうかと思います。
 ただ、その際、ここでは出ていませんけれども、特別支援学校のための免許状でありますけれども、それと普通校との免許状の共通項を広げていく必要がないだろうかと。例えば、インクルーシブ教育というのが出ていますね、そうすると、通級の問題とか、あるいは学校そのものがインクルーシブにしていくと。そうであれば、そこで区別しないで、あるいは別々の教員が担当すれば人件費もかかるわけですから、そうでありましたら、普通校免許の中の対象として、普通校と特別支援学校との共通な免許状のつくり方があるのかないのか、そういうことで言われています。今、北條先生も言われましたが、幼稚園の場合は、本当にどうなっているかわかりませんけれども、もしもこういう検討、幼稚園との関係が出てくるとすれば、これも複数免許の問題点は必然的に出てくるものだと思います。
 3つ目は、私が気にしているのは、こういう研修とか、あるいは養成とか、いろいろ高度な問題を伴ってきますけれども、待遇をどうするかですね。待遇は、教育基本法の第9条には、「教員については待遇の適正が記されなければならない」と実際書かれているんですね。研修の前にこれが出てくるんですよ。そういう意味では、やっぱりそのために研修する必要があるという言い方なんですよね。しかし、ここの場合は、研修しなさいとか何かしなさいということであって、待遇はどうするかさっぱりわからない。だから、田村委員が言われたように、日本の教員のもう少し社会的な尊敬を得るためには、一定程度の待遇の改善が必要になってくるんじゃないかと思います。
 それが具体的にあらわれているものの1つとして言われているのは、管理職ですね。特に主幹とか教頭の降格希望者が増えています。これは何だろうかというと、結局、その教頭や主幹の仕事に応じて待遇が必ずしも適正でないというものも1つの指摘のされ方なんです。
 これには、賃金の専門的な形で言えば、校長の給料が低いんです。だから、主幹などを一般教員より高めようと思ったって、校長の給料で頭打ちになるもんだから、なかなか改善できないです。ですから、そういう意味で、抜本的に校長の待遇が上がっていかないと、主幹も教頭の待遇も上がっていかないという感じになりますので、そういうことについてもほとんど触れられておりませんので、このことについてやっていってほしいなということです。
 それから最後ですけれども、現職教員の場合、研修のための補助定員を確保してほしいんですね。そうじゃないと、今、具体的な話ですと、研修で教員が出ていく、初任研で出ていく、10年研で出ていく、あらゆる研修で出ていく。30人ぐらいの学校で、ひどいところは七、八人がいなくなる場合があるんですよ。1度でなくてもいいですけれども、複数でいなくなる。その場合、何かやっぱりきちんとした定数を確保しておいていただいて、これで補完していくということをやっていくことを、現場の感じとしては非常に必要ではないかと思います。
 以上です。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。
 では、角田先生お願いします。

【角田委員】  
 ありがとうございます。教員の資質の向上はもう言わずもがなで、養成と現職の研修この2つが、もちろん間に採用が入りますけれども、大きくは養成の問題と現職での研修の問題があるのではないかと思っています。とりわけ、特に現職の研修をどう高めていくかは大きな課題なんだと思います。日本の教諭は大変まじめですし、一生懸命やっています。力も他国に比べて決して劣るようなことはないと思っておりますので、この現職研修を皆さん受けたいと思いながら、なかなか時間的な保証がないということが大きな問題だろうと思います。今回のこの審議経過報告の中で、学生の経済的負担の軽減についてもあわせて検討するというふうに言われている、これは大事なことだと思いながら、経済的な負担以上に、時間的な保証をどうするのか。つまり、現場の先生方が現職で勤めながら、教職大学院なりあるいは現職研修をすることについて、なかなかこれが難しい状況にあるということですね。したがって、このところをぜひ、経済的負担の軽減だけではなしに、時間的な負担についても何とか援助ができるような、そういう方策を講じていただければありがたいなと。
 同時に、出口、今、話がありましたけれども、出た後、やはりそれなりの処遇をしてあげる、あるいはストレートで学部卒業生が行ったときに、果たしてそれが就職できるのかどうかという問題も今まだあるわけでございますので、現職教員も、それから学部卒の卒業生も、ちゃんと現場で働けるように、もちろんそれは力をつけていかなければいけないわけですが、そういう時間的な保証についても、ぜひお願いをしたい。
 これは先の話ではなくて、現在の教職大学院でも、現職教員から教職大学院に来る方は非常に少ないです。これはお金の問題以上に時間的な問題、昼間授業をし、そして、夕方から夜にかけて大学院に行く、これは非常に大変なことでありますので、ぜひ、昼間でも行けるような制度設計をお願いしたいと思いますし、優秀な教員を派遣するということ、例えば10年次研修を、研修でない場合もあるけれども、大学院に1年間派遣しますよ、それはどちらか選べますよ、こういうふうなやり方も考えていく必要があるんではないかと思っています。
 2番目は、初任者研修の問題でございます。今、大量採用の時代で、東京都の学校などでは、5年未満が学校の半分を占めるという状況もあるんです。そして、初任者研修があり、2年次研修があり、3年次研修があって、5年次研修をやりながら、学級をあけざるを得なくなってしまう。今、それの後補充が全くない状況ですね。そういうふうなことから考えていったときに、この初任者研修を見直すことも大事なんだけれども、初任者でやっておく、これは私はとても重要なことだと思う。教職実践演習はまだ大学で、学生が現場に出てみないとなかなかわからない部分がありますから、現場に出て初めて子どもを担任をして、そこで現場に密着した研修をする。ですから、初任者研修は今よりも時間数を減らしながら、1年次、2年次、3年次、5年次という研修をどういうふうに、教員の負担はしようがないです、子どもたちに迷惑がかからないような形でやっていくのか。大量採用の時代に非常に厳しいことだろうとは思いますけれども、初任者研修を発展的に解消すると書いてありますが、解消しては私はいけないだろう、初任者研修はちゃんと、今よりも実数は減ってもやるべきだ。そして、2年次、3年次、それをどうフォローアップしていくのか。現場の中で教員が育っていくシステムをぜひ構築していただく、そのことが教員の資質向上に大きくつながってくるのではないだろうかと思っておりますので、その辺の検討をお願いしたいと思います。
 以上です。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。
 では、郷先生。

【郷委員】  
 私は長い間大学で教えたり研究してまいりましたけれども、人を育てるということの中でやはり一番大事なのは、小学校、中学校、高等学校までの段階である、大学はその後で教えられることは、やはりある種の限界があるということを感じておりまして、この部会にも入れていただいて、大変興味深いいろいろな議論があったと思います。
 それで、私が申し上げたいことは、今日のご議論にありましたように、非常に現場で長い間教職に携わっていらっしゃる先生方、あるいは教員養成の大学にいらして、非常に密度の濃い議論をされていたと思います。今日、大学院修士課程までということが、やっとここまで来たのかなと思っています。
 なぜかと言いますと、今大学は、進学率としては50%の時代に、やはり先生が大学卒、学部卒、あるいは短大卒というのでは、どう考えても、昔のように、進学できる人はごく一部だったときは別ですけれども、やはり国民の信頼を受けるという職業として教員というのを見た場合に、やはり大きく変わってきているということがまずあると、当然のことなんですがあります。
 それで、もう一つ申し上げたいことは、ご議論の中でやはりこの部会も、あるいは初中分科会もそうなんですけれども、教員養成というその使命を持ったのは大学である、その大学が、どうも教員養成のことになると、日本全体の大学の問題とは別の、こういう1業種の中でこういう分科会があるので、そこにお任せしておけばいいという風潮が大変強くあると思います。
 大学分科会でもずっと、学士力とかあるいは大学院の実質化とかそういうことが議論されている中で、なぜか教員養成というのは全く議論に上らない。私も何度か大学の中に、教員養成大学はたくさんあるし、それから、もちろん、今日のお話にもありましたように免許を出しているわけですから、非常に大事な大学の機能なのに、そこのところがほとんど出てまいりません。
 今日のお話も、大学院を出ると使い物にならないとか、それも、大学はおろか産業界の方が同じようなことをおっしゃると。ある意味では、社会に出て、そういう免許を持った方、あるいは大学院を出た人が、どういうキャリアを一生展開していくかという問題、そういう意味では教員も同じだと思うんですね。
 ぜひ、大学の教育、先ほどの修士課程の中身やカリキュラムをどうするか、実習が中心ということもあるでしょうけれども、大学、あるいは大学院が今抱えている問題、大変いろいろな問題がありますけれども、大学を出るということは何なのか。その専門の教科を勉強することだけでいいのか。ましてや、国の、教育という大変重要な仕事をされる、あるいはいろいろなところでリーダーシップをとられる方が、もっと広い意味の教養教育とか、あるいは自分の専門だけにとどまらないと、それが学部であるか大学院であったりいろいろな形あると思いますけれども、将来、人を育てるという大変大事な人を、世の中にもっともっと社会的な地位が上がって、教員の養成において、やはりこれからぜひ、この部会だけに限らず、あるいは分科会に限らず、大学のあり方ということの中で方向を一緒にして議論しておりますので、そういう広い視野から、この教員養成どうするかということをぜひ、これからの制度設計で議論の中に入れていただきたいと思います。
 いろいろこうしたらどうかということもありますけれども、今、大学の教育の協働利用ということも、大学との連携ということも進めております。教育大学の機能という特色を生かしながら、いろいろな大学間の連携もあり得るのではないかと申し上げておきます。

【梶田部会長】  
 ありがとうございます。
 では、天笠先生。

【天笠委員】  
 よろしくお願いします。今のお話にもありましたように、私も教員養成大学という立場に今おりまして、そういう立場から、この特別部会の議論の推移については大変関心を持って、この間も注視させていただいたわけであります。そういう中で、ちょっとどうかなと、やや期待しているんですけれども、どう落としてくれるかなというのが、今のお話もありました、教員養成大学部の育成というのが、どういうふうに転向できるかどうかとか、それは1つ1つの修士課程の話ですとか免許の話を詰めていけばその姿というのは描いていくことはできるんですけれども、そもそも教員養成学部、あるいは大学で教員を養成することについてしっかり柱を立てて、そして、文言として出していただくということが私は必要なんじゃないかという気がして、どうもその点が非常にまだ弱いんじゃないかなというのが、正直に今の実感です。もちろん、この間の議論等々を議事録等で読ませていただければ、その種の委員の方からの言及もいろいろありますので、そういう点からすると、私は、議論の整理の仕方とか、まとめ方とか、そちらのほうをどういうふうになさっていくのかに関心が行かざるを得ない。そうすると、例えば、先ほど初任者研修の話もありましたけれども、もうこれ私は現実のほうが先に進んでいるというふうに思っております。現地採用もそれぞれの教育委員会がせざるを得ないような状況が、今関東を中心に進んでいると思っております。
 そういうレベルの議論と、片や免許のとか、修士課程という、ある意味で言うと、そもそも論を加えながらやらざるを得ないものとが混在しているのが、この特徴的と言えば特徴的なんですけれども、要望として、今後議論を進めていくときに、少し時間的なそういうあたりのところをしっかりと問題意識を持っていただいて、当面対応して一定の方向性を出していただくものと、ある程度時間をかけて議論を固めていただくものと、それから、限られた時間の中でどういうところまで効率よくなさるか。先行き読めない世の中ですから何ともというのあるかもしれませんけれども、そのあたりのところをあわせて経過報告を出していただけるとありがたいかと思うんですが、まあ、いろいろなご事情の中で展開しているかと思いますので、そこら辺のところを判断いただきながらお願いできればと思います。
 以上です。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。

【油布委員】  
 今まだ検討中ということですので、今ぜひ詰めていただきたいというか、議論していただきたいことがございます。免許制度について、大きく変更しようという方向で進められてきていると思うんですけれども、例えば、教員養成の今の免許中身を充実させようということを、今こちらの部会等でいろいろやっているわけですね。それとの関係はどのようになるのか。また、例えば、社会人等が免許をとれるような修士レベルの課程を設けるといったときに、教員養成でやってきたものと、そういうことをやっていない社会人に出す免許の整合性は一体どうなるのか、どのようにイメージしていらっしゃるのかということなどを少し詰めていただきたい。あるいは、全く別種の、修士に複数の課程を考えているのか、何かちょっとそれもよくわかりませんけれども、そういうことを整理していただきたい。ただ単に並列して並べるのではなくて検討していただきたい。
 同様に、今度、専門免許状を創設するということも書かれております。この専門免許状というのがほかの免許状と比べてどのような関係にあるのかという、例えば、基礎免許状、一般免許状のほかにさらに、その中ですぐれたスペシャルなという意味での専門免許状なのか、あるいは何らかの学校の職務における領域ごとの専門免許状なのかということも、議論には出ているのかもしれませんけれども明確ではないような気がするんですね。
 いろいろな免許状を考えているようですが、従来の免許との関係や今までの認識との整合性、そういったものを詰めていただきたいことが1点です。
 それから、特に専門免許状に関して見ると、それがどういうものになるのかということでちょっと話は違ってくるのかもしれませんが、例えば、領域ごとの免許、例えば、生徒指導の専門免許とかそういうことを考えるのであれば、それを持った先生が他の免許をもった先生とともに1つの学校組織の中にいるというふうに考えたときに、それは学校現場でどのように機能するのだろうかという、それがちょっとよくわからない。
 同様に、中学校、高校は、教科担任制ということもありますし、小学校に比べてかなり職務が専門分化されているところがあるのではないかと思うんですが、小学校の場合は学級担任制です。その際、その専門免許がどういうものかによるんですけれども、それは一体どういうふうに機能するのだろうか、意味を持つのだろうかと思います。
 免許のことを語るときに、学校種のそれぞれの問題があるので、その辺を一緒に議論できないのではないかと思います。
 ほかにもいろいろありますけれども、今回の今までの制度と比べて、その辺は非常に大きな改変になるのではないかと思いますので、ぜひ、免許状についてその論理の整合性というか、その議論をつめていただければと思います。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。
 では、八尾坂先生。

【八尾坂委員】  
 私も、審議経過報告を読ませていただきましたが、これは結構、養成免許研修の抜本的な改革案のようで、短期的にやるべきことのみならず、中長期的な視点から、もし本格的にこれが進むとしたらまた大改革と思ったりしました。
 ただ、修士レベルという流れが1つあること。もしそれが実現するのであれば、このキーワードは自発性という、先生方の自発性に裏づけられた研修のあり方ですね、そういう視点が考えられると思うんです。ですから、もし初任者研修にしても10年研にしても、また、免許状との関係でも、ご自分の専門領域とか関心、職能に応じたプログラムを、大学、教育委員会とも連携して、それぞれのニーズにかなうようなもののあり方が必要なのは事実と思いました。
 また、現在、緊急を要すると言えるかもしれませんが、やはり30代・40代の、40代前後の教員が少なくなるというのが予測できるわけですね。そこはやはり現在免許状を持っている方で人材プールといいますか、教職につかない方もかなりいらっしゃいますし、そういう方で本当に今後いろいろな意味で教職に就きたい方をどう採用するかという方法。あるいはオルタナティブルートというのは、よくほかの国でもありますけれども、企業等、いろいろな社会経験等を踏んだ方に免許を与える方途もあります。そのようなやり方で、本当に就きたい方、自発性に裏づけられた方に教員になってもらうようなことを、ある程度、早急にやってもいいと思います。
 ただ、その際、同じような資格の要件、履修内容が求められるべきと考えます。一定の基準以下で短期に履修等を進めるというのはあるべき姿ではない私は思います。何らかの形で履修できるような形、アメリカだと、仮免許状をあげて、教職に就きながら単位をとったりするよう方法修士号を取得するというやり方、これまで何十年やっているわけですから、そのような試みも必要だろうと思います。
 義務教育免許状の提示ありますけれども、中高などは1つの考え方だと思います。しかし現在、小学校高学年から中学レベルでの学校教育問題と考えると、ミドルスクール免許状というのがほかの国でありますけれども、そういうレベルの、小学校高学年から中学校段階の免許状、あるいは幼小、幼稚園レベルと小学校低学年レベルの免許状というのは意見として出なかったのかなと考えたりするんですね。むしろそういう視点のほうが、一律義務教育というのはどうなのかと思ったりもいたしました。
 また、これから修士レベルで学習したい先生が増えてくるかもしれません。現在、就学休業制度等があるわけですけれども、休業というのは、給与面でカバーできませんので、就学休業以外の方法等も、学習できる機会の制度として必要と考えます。現実、休業制度で来ている方も私の大学院にいましたけれども、やはり生活面での補償の機会は、今後の検討課題なのではないかと思いました。
 希望降任も若干増加する傾向にありますが、それだけですべての先生が管理職になりたくないということではないような感じがします。それは、家庭のこと、心身のこととかの背景もありますので、そこだけ浮き出て校長・副校長希望者がいなくなったとかいう話ではないような感じがいたしました。むしろ自校を協力しあう、風通しのよいポジティブな文化にしているかどうかの学校評価は不可欠でしょう。

【梶田部会長】  
 はい、ありがとうございます。
 油布先生、補足ですか。補足してもらって、そして渡辺先生。

【油布委員】  
 たくさん言うと論旨がこんがるからと思って、先ほど申し上げなかったんですけれども、今の八尾坂先生の発言を伺って、やはり言っておいたほうがいいかなと思って追加します。
 何を追加したいかというと、例えば、今、八尾坂先生が、30代・40代の先生が少ないので、中途採用等も考えてみたいという発言があったと思うんですけれども、私これを読んでいて、基本的にどうするのだろうという疑問があるんですね。それは何かというと、片方で教員に関しては免許状更新講習を受けるというような、かなり厳しい質の統制といいますか、そういうものをずっとやろうとしている一方で、非常にフレキシブルな対応をしようというのが改革の議論の中に並列して流れていると思うんですね。ですから、例えば、厳しくしようという話であれば、それがメインになっていろいろ考えるべきだろうと思うし、それから、教員免許の履修されていることはあまり価値というか、時代の変化に伴って変わるものだから、もっとフレキシブルにしようということであれば、そんなに教員養成の段階だとか、ほかのところで縛る必要もないと思うんですね。けれども現在の教員に対する対策と、それから、教員免許を持っているんだけれども、教職に就いていない人たちに対する、あるいは免許を持ってもいない人たちに対する教員への登用というのがダブルスタンダードというか二本立てになっていて、一体どのような質を確保するのかということが見えにくくなっているのではないかという疑問を持ちます。ですから、先ほどの免許のことに関してと同じですが、議論の内容に整合性をつけてという、そう思います。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。では、渡辺先生。

【渡辺委員】  
  部会真意の場ではおそらく、他さまざまなお立場の方が、多方面から現状をご議論されたので、このようなおまとめに至るまで大変ご苦労であったと思います。そのうえで、批判めいたことを申し上げるのは失礼かと思いますが、このような機会ですので視点を述べさせていただきたいと存じます。
 まず、教員養成の在り方についての、免許制度の改定とか、新たしい資格、教育機関など多様な意見は、現状の問題点の指摘から、現状への不満、希望などにもとづいているとおもいます。多様な意見はどちらかというと、学校教育の現状の問題点への対応策が多いと思います。それも重要とあると思いますが、私は今こそ、現状の問題点の対応策ではなく、教育の原点とか、教員養成の原点に立ち返ってみることも必要ではないかと思います。たとえば教員の資質向上ですが、教育年限を伸ばすことで解決で得きるようには思いにくいのです。もっと原点に戻って、この変化の激しい環境において、「人を育てるとは何か、学校教育基本法で言われていることを実現する専門職とはいったいどのようなものなのか」を専門家によってもっとご議論いただきたいと思います。
 なぜそのように考えるかと申しますと、私は教職課程に審査にかかわらせておりまして、いろいろな大学を訪問する機会がありました。また、大卒だけでなく、大学院、いわゆる ポスドクのお人々のキャリアパスという問題にも関わる機会を持ちました。さらに、企業の人事にも多少かかわる機会がありました。このような経験から全体的にみて、先ほど郷先生がご指摘になられましたように、教員養成は大学だけの課題ではない、非常に大きな問題なのに、どうしてこのように軽率に扱われているのかということを感じます。人を育てることは日本の将来に重要な影響を与えることのはずです。いつも指摘してしまうのですが、我々大学人は、「開放性」という制度をどのようにとらえているのかを問い直さなければ、問題解決には至らないと思います。いろいろな大学を訪問していくうちに、開放性をやめたほうがよいのではないか、と叫びたくなることがあります。教育の重要性、教職という専門職の社会的責任を考えますと、教職課程審査で厳しくするしかないと思うようになります。そうしなければ、開放法制の意味をご理解いただけないからです。ただ必要単位をとれるようにする、それまなるべく取りやすくすることが平等だと勘違いしている大学もあります。我々大学人は、今こそ、なぜ開放制度が取り上げられたのかを真剣に考え、教員養成の社会的意義を考える責任があると思います。この問題は、実務家教員の登用においてもいえることです。
 また、学校現場も行政も、問題児が増えたの減ったのというような問題で終始しているのはなぜでしょう。社会で問題にしているからでしょうか。教育者なら、問題児という表出的現象が、児童生徒時代の持つ意義とすべての児童生徒の将来にとって、学校教育の意味を問い直す必要性を示唆していると考えるべきではないでしょうか。
 さらに、大学院のキャリアパスの話から行きますと、大学院を作り、博士号取得者を増やしても、肝心の大学院教育の在り方についての検討とその変更が起きない限りキャリアパスの問題は変わらないのではないでしょうか。博士号は数の問題ではなく、内容であると思います。自分自身の海外での体験や海外の諸大学との交流から、海外の大学院では「専門職を育てるとはどういうことか」について、議論がきちんとなされ、さらに常に検証されているのです。それが日本の大学院には見えないのです。専門職の持つ社会的責任についてはほとんど取り上げられていないですね。
 最後に、マネジメントの問題ですが、確かに、学校の管理職の質向上のためには、単に経験だけではなく、マネジメント能力、ガバナンス能力が問われると思います、しかし、例えば報告書の17ページに「管理職には管理する能力だけではなく、マネジメントする力が必要であり、マネジメントには情報編集力が必要である」とありますが、この文章は理解できないです。マネジメントにはいろいろな能力が必要ですし、まずは組織全体をまとめる力が問われるのです。成果評価だけではないのです。地方自治体では、学校の管理職向けのいろいろなマネジメント研修を実施していますが、恐ろしいことに企業でも失敗した成果主義を教える研修もあるようです。それだけではなく、マネジメント、人材育成の在り方は、その組織の特徴と目標を反映する内容のはずです。教育という組織は、企業と似ている部分もありますが、異なる部分もあります。企業の人材育成をそのまま学校の管理職の研修とするのは考えものです。
 結論としまして、私は、緊急に取り組むことは、教育学部を持っている大学で、教員の専門領域を超越して、本当に後輩を育てるということはどういうことについて、つまり教員養成の社会的意義について、とことん検討していただきたいです。そこで、どのようなマネジメント能力が必要なのかも検討していただきたいです。企業はいまだにピラミッド的な人事構成は残っています。新入社員はその組織に入って階級をあがっていき、その大会をあがりながら新たな能力や役割が果たされていきます。どんなにフラット化したといっても残っています。しかし学校は教員という専門職で一体化しているのです。分掌はあっても、基本は教師という身分は、新規採用も経験者も変わりません。そこで企業と学校とのマネジメントの違いの一つを構成していると思います。教育学部の教員の方々が連携し対話を重ね、専門をいかに理解し合って、教員の質の問題に取り組んでいただきたいと心からねがっております。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。じゃあ、佐々木先生。

【佐々木委員】  
 短期間にさまざまな観点から論議をしていただいたことに敬意を表します。
 1に申し上げたいと思っておりますのは、免許状のレベルについて、修士レベルを導入すること。一般的な形で修士レベルを考えるということは大事なことだろうと思っておりますが、その際、おそらく考え方としては2つあるんだと思うんです。結局、学部を出て、それからストレートに大学院に入って、修士レベルの免許状を取得するというケースがある。それともう一つは、学部を出て、教員として、実践を経た後に修士レベルの免許状を取得するという2つの方法があるわけですけれども、従来言われてきたことは、やはり一遍実践経験があって、しかる後に大学院に入って実践と理論を融合していくことが大事だ、それが非常に効果的だと言われてきたわけですけれども、そういうことについて、もう少し実証的に、どちらのほうともおそらくとれるようにするのがいいんだろうけれども、どちらかといえば後者のやり方がいいということをずっと今まで言われてきたわけだから、修士レベルの免許状の導入の仕方について、もう少しきちんと議論を詰める必要があるんではないかと。その際、例えば、薬剤師については4年制が6年制になった、その薬剤師養成のレベルについても、いろいろ議論があるわけで、そういったものを視野に入れながら、修士レベルの免許状をどういう形でつくっていくかについて、もう少しご検討いただきたいというのが1つです。
 それから、専門免許状なんですけれども、免許制度というのは、一般的な禁止を特別な場合に解除して、例えば教壇に立てるようにしましょうというのが免許状制度なんですね。そうすると、専門免許状というものがどういう機能を果たすのかについて議論が要るんではないか思っていて、例えば、管理職についてそのための専門免許状を設けるというのは、管理職登用に当たって必要な免許状ということで、これはおそらく理解できるんだと思いますけれども、生徒指導について専門免許状という話になると、果たしてそういう免許状というのはどういう機能を持つのかということは、生徒指導はすべての教員が行うことだから、ちょっと理解しにくい、単に専門性が高いことを示すということだけでは、現在の免許制度の中ではカバーし切れないのではないかというふうに考えられます。先ほどご説明いただいた中で、専門免許状を導入する必要性を踏まえながら、免許制度を、教員の資質能力向上を図ることを支援する制度に改革するという言葉を使っておられるわけですけれども、現行の免許制度は、禁止されているものを解除して可能にするということと並んで大事なことは、教員の資質を高めるために免許制度が現在もつくられているんですね。上進制度などもそういった制度としてあるわけですし、二種免許状取得者について、一種免許状取得の努力義務を課していくのも、資質向上のためにあるわけですから、そういう、今の免許制度も、教員の資質向上を図るために機能するようにつくられていることもあるわけで、したがって、免許制度の本質そのものが、この言葉で資質向上を図ることを支援する制度に改革するという言葉で、本当に専門免許状をつくれるような仕組みになるのかどうかについては、きちんとした整理が必要だと思います。
 それともう一つ、研修の関係でございますけれども、初任者研修について発展的な解消ということが言われているわけですけれども、大学における養成と、そこで実質的に行われるであろう研修的な機能と行政が必要とする研修とは、やはり別なものなんだと思っていて、大学が学問的な見地も踏まえてきちんとした形で行う研修と、行政が必要性に基づいて、やはりこれもきちんとしたものを考えて行う研修とは質的な違いがある、内容面においても、あるいは方法論においても質的な違いがある。これは、別な観点から、初任者研修のあり方等について考えていく必要があると思っています。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。
 大坪委員。

【大坪委員】  
 先ほど、お隣の天笠委員から、教員養成にかかわっているものとしてというご発言がありましたが、私自身もそうした立場で、この特別部会の議事録が発表されるたびにずっと追いかけておりました。その意味では、非常に短時間に活発なご議論があったと承知しております。私自身は、天笠委員と同じような感想をこの審議経過報告で持ったんですね。と申しますのは、審議の中で語られている内容がほとんど抽象化されてしまって、何も伝わってこないんですよ。そのため、おそらく、今日は報道機関が入っていらっしゃいますけれども、報道機関で報道される内容、それをもとに国民の方、あるいは各大学がそれをどう受けとめるかということになると、非常にわかりにくい。これは、先ほど油布委員がおっしゃられたように、新規の内容が、教員養成の今後のあり方、フレキシブルな観点が本当に入ってきて、多様になってきて、端的に言うと6年制という議論から、4プラス2、それから4プラスアルファみたいな形で多様になってきている。そうすると、余計に、例えば、各都道府県教育委員会が、初任研とか10年研で今後はこんなことが求められるのかというのも非常にわかりにくいと思いますし、私ども大学で教員養成に当たっている側からすると、具体的にはどういう質保証を具体的にやっていくのか、また、審議の中では、高岡委員がおっしゃったかと思いましたけれども、大学で本当にやれるのかという感じも思うんです。
 その中で、先ほどの渡辺委員がおっしゃったような免許の開放制ということで言えば、大学院においても、研究科においても、現状は開放制なわけですから、そうすると、一般の研究科と今後の教育課程の研究科がどんなふうになっていくのか。これは審議の中ではいろいろあろうかと思いますけれども、実は、今回のような審議経過でまとめられると、それが非常にわかりにくい感じがするんですね。
 例えば4プラスアルファのアルファの部分についてフレキシブルになったと言っても、やはりこういう場合はこういう形で進めなきゃいけないというのをある程度、最低保証の部分でしっかり盛り込まれていないと、結局、盛んに審議経過まで出ている、修士レベルということの意味が何を指しているのか本当にわかりにくい感じになってきているような気がいたします。
 それから、別の点で、ちょっと大学にいる者として審議にちょっと加えていただければと思うんですけれども、プラスアルファの部分をストレートマスターで教職大学院、あるいは教育研究科になったときに、そういう者たちがいた場合に、直近で言えば薬学部であるとか、あるいは医学部、獣医学部、歯学部、そうしたところの6年制のところと違って、4プラスということにすると、入学義務であるとかいろいろなプラスアルファが、単に奨学金の問題だけではカバーし切れないいろいろな問題、それから命の問題、そうしたようないろいろなことがある。そうすると、このあたりは本当に各大学の裁量に任せるということなのか。そうでなくて、教員養成としてはどう考えるのか。
 それから、6年かけて、あるいは5年をかけて養成する場合には、医師免許であるとか、獣医師免許であるとか薬剤師免許というのは、それを手にすると、個人でもある意味ではこれは生活の糧になるんだけれども、これはよく言われることですけれども、教員免許というのは採用されないと下手するとただの証文になる。この中でやはり教員免許取得ということがどんな意味をその人間のキャリアパスの中で持つのかということについて、先ほど渡辺先生もちょっと触れられましたけれども、もう少し突っ込んで、ある意味ではもっと、先ほどの、最初の渡久山委員がおっしゃられた、それに対するインセンティブというか、教師の待遇の問題というのもあるのかもしれないですけれども、それだけではなくて、それぞれの先生方がプライドを持って仕事ができるように、そういうような免許のあり方というものが、私たち議論できないのかなという気がいたしております。
 以上です。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。
 では、高岡委員。

【高岡委員】  
 ありがとうございます。私も実はこの部会の末席をまさに汚させていただいていた立場なものですから、今日いろいろ養成部会のほうで議論いただいている中身、なるほどそうだなと思って、うなずきながら、メモ用紙が、審議経過のまとめの上についたんです。
 私、実は部会の中で非常に印象的な議論、これはわりあい8回の中でずっと底流にあった議論だと思っていることがあります。それは、大学で教員を養成するという制度なんだけれども、もういいよという認識ですね、極端に言うとやめてくれてもいいよと、別のところでやると。それは、行政の方がそういう議論を立てられるときには、早くこちらへよこしてくれという議論です。だから、修士レベル化、民主党のマニフェストにあったわけですから、最初からこの部会の議論は、おそらくは修士化の問題を中心に検討していくことになるだろう、それは、なるかならないかという議論をするんだけれども、それがまず、問題の立て方のスタンスとしてそうなるだろうということはみんなわかっていたわけですから、委員の皆さん全員がそのことを前提に議論をすることはわかっていたんですね。それで、やはり出てきた議論は、今のままの大学にそんなものを任せる気はないというかなり厳しい批判でした。私自身、ちょっととらえ方はいろいろな委員の方で違うと思いますが、私にはそう聞こえたんですね。
 そういう中で、1つは、私自身も大学で教員の養成ということに携わる1人の大学教員として、やはりこういう問題は、1つは、制度と実質の落差ですね。免許制度というのが、それを担う大学がカリキュラムをつくってそこで教育をするという、教育実践という実質のレベルがある。そこの乖離がいつも起こっていて、落差があって、外側から見れば免許法が求めるような質の高い教員、免許法がと言うと変ですけれども、免許法という法制度がもともと持っている期待感が、大学教育の中でいつの間にか雲散霧消してしまっていると。つまり、単位さえとればいいのという、先ほど議論もありましたけれども、要は免許法という制度を大学が理解するときには単位を与えて免許状を出したら我々の仕事は終わりというレベルであった。
 逆のことを考えると、では、大学が養成をやり、行政が検証をやるんだというときに、検証はうまくいっているんですかという側面が本当はあるはずなんですが、あまりその議論は出なかったんですね。最初にやり込められましたから、そんなこと言うけれども、行政ちゃんとしているのかというのはなかなか言いにくかったという問題もあると思うんですが、いや、問題は私だけ感じたんですが。
 でも、そういう議論の過程で、私、この審議経過の報告で1つ光が見えてきたと思うのは、やはり大学での養成と、その大学教育の基本的なあり方と教員養成という課題とのこのギャップがあって、学士課程教育を、例えば私は島根大学教育学部というところの学士課程教育だと思うし、学士課程の質の保証だと思っているし、教員養成という専門職養成だと思うんですけれども、どうもそこが違うという、さっき郷先生おっしゃった議論になるわけですね。
 この審議経過報告の中で重要な、私がこれは大事にしてこれから検討していくべきだと思うことは、大学というところが免許の制度、つまり、修士レベル化というその改善というか、延長ということに伴って、もう一度大学そのものを見直す契機になる。と同時に、その大学と行政が現職の教員の研修も協働して担うことになる、このことをきちんと確認しておけば、実はこれまで大学がやってきた教員の養成とは違う地平が大学教育の中で開けてくるわけです。つまり、国の制度として現職研修に大学がきちんと対応すること、これができなければ、大学が教職課程を持っているとは言えないという、裏から言えばそういう制度をつくろうとしているということです。
 ですから、大学にとっての、これは委員のお1人がおっしゃったんですが、パラダイム転換が起こるだろう、つまり、大学教育を4年とか6年という、最後に締めのところがあるような教育とは違うレベルで教員養成というものを、研修も取り込んだプログラムとして構想すること、それができるようになるんじゃないか、あるいはそれをしないと新しい制度の中で大学は本気で教員養成やっている、あるいは研修に乗り込んでいるんだということを主張できなくなる。逆に行政の側も、研修ということについて、行政研修は行政がやっているから正当なんだという議論ではなくて、大学と協働して新しい研修の体系化に取り組むという姿勢ができてくるんじゃないか。その姿勢と姿勢がちゃんとできてくることを保証するような最終方針が、多分、田村座長先生のもとでできてきそうな、くるかもしれない、いや、違うかもしれないという、錯綜はしているんですけれども、そういう光明がちょっと見えてきているような気がしています。これは本当に委員としての私の感想に過ぎませんけれども、そういう見え方をしている人間もいるということ、それを少し知っておいていただきたかったということです。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。
 かなり今日はこの特別部会での審議経過をめぐって、この教員養成部会の委員の皆さんにご発言をいただきました。これは、教員の養成、研修、あるいは免許、こういう問題を中教審として常設の委員会として議論する、そういう責任を持った教員養成部会ですから、我々の責任の範囲内ですから、この場で特別部会で、これはある意味ではタスクフォースみたいなものなわけですけれども、これで出てきた議論について、この部会の、常設の部会の皆さんのご意見を出していただいたところでございます。
 これをぜひ、特別部会での今後のご審議に、十分念頭に置いていただいてというふうにお願いしたいと思います。
 今日はこの問題に時間をかなりとりました。次に、もう一つありますので、事務局から、教員免許更新制につきまして、ちょっと報告お願いいたします。

【新田教員免許企画室長】  
 教職員課でございます。教員免許更新制の実施状況についてご報告させていただきます。資料6、7、8でございます。
 まず資料6からでございますが、教員免許更新制につきましては、平成18年の答申でご答申いただきまして、19年に法改正がなされ制度化され、一昨年21年4月から実施になってございます。年が明けまして23年1月の現在におきまして、ちょうど現職教員を対象といたします最初のグループが講習を修了して更新確認を受ける時期に入ってきてございます。資料6は、後ろのほうから時系列的に新しいほうに資料が幾つか複数とめさせていただいておりますけれども、その時期に伴いまして、それぞれの免許更新講習の実施状況についての把握でありますとか、あるいは一昨年10月に、そして昨年は6月、9月、11月と、更新講習修了確認期限の到来が近づくに伴いまして、順次、講習の受講でありますとか、あるいは更新講習の期限が来るので必要な手続を済ませてほしいということで、文部科学省からメッセージを発出することによりまして、まず第1グループ、最初のグループでございますので、今月1月31日までの申請期限をまず滞りなく済ませること、あるいは3月31日までに適切な更新が各免許管理者においてなされますよう、適切に情報提供、対応をしていますということについて、資料6でご報告させていただいたところでございます。
 次の資料7でございます。本年度22年度、まだ途中でございますが、行われております更新講習につきまして、更新講習は事後評価が義務づけられておりますので、昨年12月末までに報告のあった分について集計をしましたので、途中状況ということでご報告させていただくものでございます。要は、必修、選択領域について、どうでしたかということについて、受講者に事後評価をしてもらうわけですが、それぞれ、実数でいきますと項目分かれておりますが、合計値につきまして、必修領域の講習がよかった、あるいはだいたいよかったと答えた人が91.8%ということで、これは昨年度同時期に比べますと1.0ポイント上昇している状況でございます。また、選択領域で見ますと、よい、あるいはだいたいよいと答えた方が94.5%ということで、やはり昨年度同期に比べますと0.7ポイントの上昇ということでございます。まだ12月末現在までの報告分ということですので、途中ではございますけれども、このような形で、これは講習自体がどうだったか、よかった、悪かった、おもしろかったということについての評価でございますが、以上のような形で、いかに内容の改善に、だんだん定着してきて、また、いいものだということで努力がされていることがわかる資料ということで、資料7でございます。
 それから、資料8でございます。こちらのほうは来年度でございますが、今年4月からの平成23年度の免許状更新講習が各大学においてどれぐらい開設される予定かについて、12月時点における大学の予定でございます。ですので、まだ未定の部分も含めて、その分が除外されていますけれども、その数字ということです。必修領域については、対面式で244大学等で、受入予定人数としては7万880人、資料下が実は昨年同時期の予定数字ですが、約22.7%の増ということで今予定をされています。同じように、通信によるものが2万2,300人ということで約5割増し。選択領域につきますと、対面で7万2,671人分ということで、約14%の増。通信課程でいきますと4万4,206人で約4割の増ということで、今のところ大学のほうは予定をしているということでございます。これを踏まえますと、全国的にはおおむね数としては確保できるものと思っておるんですが、一番後ろの4枚目の紙を見ていただきますと、これは都道府県別の数字でございます。一部、大学がまだ予定中、まだ決定していない部分もございますが、地域によっては対象となる現職教員との間で若干そごがあって、もうちょっと大学のほうに開設していただかないといけないような地域も、地域によっては見られます。ですので、開設予定状況調査につきましては、各大学及び教育委員会にお送りをして提供させていただく予定ですので、これを踏まえまして、各地域におきまして、免許管理者と、それから、大学等との間で情報交換をしていただいて、うちの地域では十分だ、もうちょっとやったほうがいいというようなことについて、情報交換をしていただくことをお願いしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。もう一つだけ、事務局が報告あります。教員資格認定試験につきまして、お願いいたします。

【山下教職員課長】  
 失礼いたします。資料9以降です。資料9という枠のすぐ下に資料4という箱書きがございますが、ご記憶かと存じますけれども、この教員養成部会のペーパーでございます。平成21年5月18日ということでしたが、その際、小学校教員資格認定試験につきまして、このペーパーの2にございますように、当分の間休止をしたいという方針をお諮りしたわけでございます。しかしながら、実は、この小学校教員資格認定試験につきまして、その次、資料10ですけれども、パブリックコメントを実施させていただいたところ、存続をすべきだというご意見が一定数ございました。
 さらには、資料11ですけれども、一昨年秋に、行政刷新会議の事業仕分けがございましたけれども、実はその事業仕分けの場で教員資格認定試験は大変必要なものであるというご指摘を複数いただきまして、ぜひ存続しなさいということになってしまいまして、この教員資格認定試験につきましては平成22年度予算に所要額を計上をしなさいということで、22年度実施をさせていただいたところです。
 さらに昨年6月には中教審の諮問がありまして、教員の資質向上方策全般を大きく見直すというミッションが来たということでして、特別部会で先ほど来お聞きいただいた議論が進んでいるということでございます。
 以上のような推移を経た上で、私どもといたしましては、この小学校の教員資格認定試験につきまして、当面引き続き実施させていただくことにしたいということで、平成23年度予算案にも所要額を計上させていただいているところです。
 以上、とりあえず経過報告ということでございました。大変報告が遅れましたことをお詫び申し上げます。よろしくお願いいたします。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。
 それでは、本日は、この第5期中教審の教員養成部会としては最後の日になります。ということで、委員の皆さんで、これだけは言い残しておきたいということがございましたら、短くご発言をお願いしたいと思います。どなたかありませんでしょうか。
 よろしいでしょうか。
 それでは、今日、随分ご意見としていただきました。これを踏まえてこれから考えていただくことになります。事務局からごあいさつをお願いいたします。

【前川総括審議官】  
 総括審議官の前川でございます。
 山中局長がごあいさつ申し上げる予定でございましたけれども、のっぴきならない用がございまして、私がかわってごあいさつ申し上げます。
 第5期の中教審の教員養成部会は、今回が最後の会合ということで、2年間にわたりまして大変お世話になりまして、まことにありがとうございました。
 第5期の中教審というのは、ちょっとほかの期の中教審とは違いまして、ちょうど任期の真ん中あたりで本格的な政権交代が起こるという事態があったわけでございまして、私どもも戸惑うことが多かったわけでございます。文部科学省に関する限りは、政務三役も大きな急カーブを切らないという方針で、変えるにしても、それは現実的になだらかにしていくというお考えでございましたので、結果的には大混乱にはならないことではございましたけれども、しかし、各方面の方々にいろいろな心配をおかけてしている状況があることは事実ではないかと思っております。そんな中で、中教審のあり方についてもいろいろと見直しが行われるということもございました。しかし、特にこの教員養成部会がそうでございますけれども、梶田部会長のもとで、しっかりとしたご議論を続けていただいて、何といいますか、言葉はちょっとおかしいかもしれませんが、中教審として、「たゆたえども沈まず」という存在感を示していただいたと、そんな気がするわけでございます。ちょっと失礼かもしれませんが。
 本日も、教員の資質向上の総合的な見直しの問題につきまして、特別部会ではいただけないような意見も含めまして、たくさん貴重な意見をいただきました。これは第6期の中教審にも引き継いで、しっかりとしたご議論をいただくための一助にさせていただきたいと思っております。
 本当にこの2年間にわたりまして、この教員養成部会で、いろいろと実務的なお仕事もしていただきながら、大きな制度についてのご議論もいただきまして、本当にご苦労いただきまして、ありがとうございました。改めて感謝を申し上げまして、私のごあいさつとさせていただきます。

【梶田部会長】  
 ありがとうございました。
 最後に、部会長として一言あいさつするようにと指示がありますので、一言ごあいさついたします。
 この第5期中教審の教員養成部会、2年間、今、前川総括審議官からお話ありましたが、大きくこれをやったということではございません、ただ、存在感を示してきたなと思っております。教員養成の問題、免許の問題と、これは非常に大事なことだと私は思います。よく言われるに、教育は人なりという、本当にこれは、単なる枕ことばに終わらせてはいけないと思うんです。どういう人がどういう情熱を持って、どういうビジョンを持って、そして、どういう専門的な力量を身につけて指導するかで、子どもの伸び方は大きく違ってきます。日本では自然という、おのずからしからしむるという、こういう考え方がいろいなところに入ってくる、そういう国ではあります。でも、教育だけは違うんですね、子どもは自然ではどうにもなりません。やはりよき指導者、よき師というものに出会って、どんどん伸びていく。1人1人の持っている可能性を本当に実現しなければいけない。ここにおられる皆さん、私を含めて、多分、そういういい先生に出会ってこられたんだと私は思っております。
 こういう問題を議論する、あるいは1歩でも2歩でも前進させる、ということでいろいろとアイデアを出していく、この部会はそういう意味で非常に大事な、教育にとって本質的な意義を持つ、そういう部会だと私も改めて思います。そういうところの末席を私も汚させていただいて、皆さんとご一緒にこの2年間議論させていただいたことは、非常に私にとってうれしいことでありますし、大事なことでありましたし、これも今後の経験として生かしていきたいと思っております。
 最後に一言申し上げますが、世の中はどうしても、そのときその場の人気とりに流れやすい、そういう時世です。まあ、はっきり言いますと民主主義ではなくて衆愚政治になっております。これは前政権のときもそうでした。私は、免許のない人をたくさん学校現場に連れてこなければ学校はつぶれてしまう、という教育再生会議での議論をとんでもない話だと思い、私もそれに抵抗させてもらいました。今政権におきましても、何がどうとは言いません。思いつきの議論がないわけではない。非常に不幸なことです。そういう意味での政治主導は政治主導じゃない。やはり、我々ここにおる者は、それぞれの立場で、やれる限り、必要ならば抵抗もしなきゃいけない、必要ならば新しい、今まで出てきていないアイデアも出さなきゃいけない、こんなふうに思います。ともかく、政治家は次の選挙を目指して頑張りましょう。だけれども、我々は、教育ということを議論するときは、次の世代、その次の世代を考えるわけですよね。また1人1人の子どもの人生がどうならなきゃいけないのかを考えるわけです。10年後、20年後の日本の社会、同時に、今学校に来ている子どもたちの人生が豊かになることを考える。こういうことを、目先の思いつきとか人気とりでやられてはどうにもならない。私はつくづく、ここに関係させていただいて、いい勉強させてもらいました。
 ということで、どうか、お互いこの場で席を並べたご縁を大事にして、これからも日本の教育が、日本の次の社会が、あるいは子どもたちの人生がより一層豊かに、すばらしいものになるように、お互い考えていき、あるいは発言していき、というふうにしたいと思います。どうもありがとうございました。

( 拍手 )

【梶田部会長】  
 それでは、これで時間もまいりましたので、今日の会を終わりたいと思います。また第5期中教審 教員養成部会もこれで終了したいと思います。どうも皆さんご苦労さまでした。ありがとうございました。

お問合せ先

総合教育政策局教育人材政策課

(総合教育政策局教育人材政策課)

-- 登録:平成23年03月 --