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教員養成部会(第41回) 議事録

1.日時

平成18年3月13日(月曜日) 10時~12時20分

2.場所

東京會舘 11階「シルバールーム」

3.議題

  1. 平成17年度教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について(答申案)
  2. 今後の教員養成・免許制度の在り方について
  3. その他

4.出席者

委員

 梶田部会長、天笠委員、大橋委員、小原委員、甲田委員、郷委員、高倉委員、田村委員、角田委員、渡久山委員、永井委員、中嶋委員、西嶋委員、野村委員、平出委員、宮崎委員、八尾坂委員、山極委員、横須賀委員、鷲山委員、渡辺委員

文部科学省

 結城事務次官、近藤文部科学審議官、銭谷初等中等教育局長、樋口政策評価審議官、板東審議官、徳永審議官、戸渡教職員課長、浅田専門教育課長、勝野視学官 他

5.議事録

(1)平成17年度教員免許課程認定大学の実地視察について

 主査の野村委員から平成17年度教員免許課程認定大学実地視察について報告が行われた。(非公開)

(2)教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定について

 主査の野村委員から、平成17年度課程認定申請大学等数と教員の免許状授与の所要資格を得させるための大学の課程の認定に関する審査について報告の後、質疑応答が行われ、本報告どおり答申を行うことが承認された。(非公開)

(3)課程認定委員会における検討状況について

 主査の野村委員から、資料6に基づき説明が行われた後、質疑が行われた。主な発言は以下のとおり。

○ 約800ある教職課程を持つ大学の質の水準確保の観点から、きちんとした対応策をとらなければならないとする報告である。そのために、全課程認定大学から必要書類の提出を求め、内容のチェックもしなければならないし、懸念のある大学については、現在よりも多く実地視察をしなければならない。また、場合によっては、改善勧告や改善命令等のように、是正がなされるような措置を検討しなければならないとするものである。

○ 今の報告の内容で良い。大学院卒の教員が、必ずしも優秀な教員とならないことを考えると、教職課程が学校現場の教育実践とどのように結び付いているかが気になる。例えば、理科では物理、化学、生物、地学があるが、高校や大学で生物をほとんど学んでいなくても、理科の免許状を取得することになる。そのため、例えば、高校の理科教員として採用された場合、どうしても生物を教えなければならないこともあり、勉強することになる。大学院でも、専門的に学んでいった場合、学校現場の実践とかけ離れてくる部分があるのではないか。学習指導要領にある中学・高校で消化しなければならない授業について、特化された大学の授業でカバーし得るのか。学習指導要領の内容を具体的に指導できる教員を養成する教職課程になっているのかという観点からも、見直していく必要があるのではないか。

○ 兵庫教育大学では、現代数学という高度な授業を行っており、中学・高校の専修免許状取得に関係のある科目であるとのことだった。研究として行われるのは構わないし、プラスアルファの科目として設定されていても構わないが、専修免許状に関わるのであれば、中学・高校の数学の内容と関係させてもらいたいとお願いしたことがある。このような話は、他の大学でもあると聞いているので、教員免許状に関わる科目は、きちんと確認していかなければいけないのではないか。

○ p.3の「初めて教職課程を置く学科等については、段階的整備期間中は教育課程及び及び教員組織は原則として変更しない」ことは大事であるが、現在、幼稚園・小学校・中学校・高校の学校段階の区切りがうまくいっていない。幼稚園教員は小学校のことを理解できていないし、小学校教員は幼稚園のことを理解できておらず、小学校・中学校間や中学校・高校間にも同様なことがある。それを解消しようという動きがあるが、教職課程の質の保証のために、変更の原則禁止を打ち出すと、新しいことに取り組むことが難しくなる。教職課程には、教員を養成する重要な役割があるが、同時に、そこで教えられる内容は、実社会に役立つものであり、また、それを学んだ者を企業が求めているので、バランスのとれた柔軟な仕組みをつくれるか、検討していただきたい。原則禁止という表現ではなく、変更する場合には、実地視察を受けるなどとする仕組みをつくってもらい、それは何年経っても同様とできないものか。長年にわたり教員養成に携わってきた大学の方と会った際、教員養成における製造者責任は考えられないと言われたことには愕然とした。社会の変化に対応せず、自分の研究を行い、それを学生に伝えるだけという発想が大学の現場にあるとすれば、この仕組みは支持されなくなるのではないか。変更する時は必ず相談する。それは、新しくても、古くても同じなのではないか。

○ 例えば、生物や物理といった教科の枠を超えたところにある理科の面白さを、児童生徒に教えられる者が必要なのではないか。生命科学には、物理や化学、数学、情報も必要とされており、最先端の大学院で研究している者はそのような領域で学んでいるので、本当に面白い部分は教科の枠にとらわれない領域で、様々な研究がなされている。小・中学生や高校生に、そのような面白いことがあることを教えられる仕組みが必要なのではないか。

○ この報告内容の方向で、課程認定委員会において具体策を議論してもらい、まとまれば、また当部会に報告してもらい、必要な措置をとる場合には、今回の方向で進めていきたい。これを実際に行おうとすると、例えば、現在の文科省の体制でできるのかという問題もあり、議論の内容を具体化していく上では、組織も含めて考えていかなければならない。

(4)教職課程の改善・充実に関する協力者グループにおける検討状況について

 代表の山極委員から、資料7に基づき説明が行われた後、質疑が行われ、引き続き残された課題について、同協力者グループにおいて検討することとなった。主な発言は以下のとおり。

○ 中間報告で、教職実践演習(仮称)の新設が提案されているが、これは、単位を修得すれば免許状を取得させるが、教員としての資質や能力、使命感、熱意は関知しないという大学側の雰囲気がこれまで強かったため、教員としてふさわしい者に単位を修得させ、免許状を取得してもらうという大学側の責任を明確にすることがねらいである。その具体策について、協力者グループで検討してもらっている。

○ 「教職実践演習(仮称)」の「演習」という表現について、教養審第一次答申の際、「総合演習」について議論になり、座学に偏りがちな大学の授業形態を「演習」の方向へシフトさせようとの意味合いを込めた。この教育実践演習(仮称)についても、演習にウェイトを置こうとする議論が行われたのか。また、p.1の3.(1)1のb)にある「教員として最低限必要となる資質能力」の表現について、教養審第一次答申では「最小限」とし、以後、教員養成部会でも「最小限」の表現を使用してきた。今回の「最低限」という表現は、何か特別の意味があるのか。従来の教職の意義等に関する科目との関係の明確化が大事である。

○ 「演習」については、座学による講義だけではないということで、具体的な演習方法等が中間報告で記述されているので、それに基づいて検討を進めている。「最低限」と表現したのは、当グループの議論の中で出された表現であって、教養審第一次答申の「最小限」と、考え方は同じである。

○ d)の「自ら“到達点”を捉え、確認する営みとする」との考えは、学生自身が自分の学習プロセスを自己点検・自己評価し、その結果を明示化するということか。

○ 評価方法については、学生の自己点検・自己評価だけではなく、学修履歴をつくっていくとなれば、教職科目や教科専門科目の教員、実習では現場の指導教員による評価も当然あり、それがむしろ主になる。しかし、学生自身が自分に何が足りないのかをきちんと押さえられなければ、教員になった時にも困るので、このような考え方も取り入れている。

(5)専門職大学院ワーキンググループにおける検討状況について

主査の横須賀委員から、資料8に基づきカリキュラムイメージの検討状況が報告され今後、教職大学院における大学教員(特に実務家教員)の在り方、及び事後チェック(事後評価)の観点について、同ワーキンググループとしての考えをまとめる予定であることについて報告があり、了承された。また、質疑の後、今後、中間報告の内容を答申に反映する方向でまとめることが了承された。主な発言は以下のとおり。(○:委員、●:事務局)

委員
 専門職大学院ワーキンググループの審議経過報告が既に公表され、それをもとに中間報告に盛り込まれているが、そのほか、カリキュラムを充実する観点から、ワーキンググループで具体的なカリキュラムイメージを検討している。その他の課題の1つは、教員の資格、特に実務家教員の範囲の問題である。数年間小学校で教壇に立ったからといって、大学で教えるに十分なわけではなく、それは必要条件であっても十分条件にはならない。必要条件にプラスして、どのような条件が必要かを検討してもらいたい。また、専門職大学院制度では評価をしなければならないので、教職大学院の設置後の事後評価について、どのような形で行っていくかということも課題である。きちんとした形で教職大学院制度がスタートできるように、ワーキンググループで議論を詰めてもらい、まとまった内容から順次部会に報告いただきたい。中間報告に対するパブリックコメントの中には、教職大学院に対する意見も多くあったが、その多くは設置にあたっての配慮に関するものであり、骨格については概ね異論はないのではないかと認識している。今後、中間報告で示した内容を土台に、答申に反映させる方向でまとめていくこととしたい。教職大学院は、法科大学院と異なる点として、1つは現場の教員に入ってきてもらわなければならないことであり、もう1つは、他業種に就職している者や就職しようとしている者が、教職大学院で教職に関して学修してもらうことを重視しなければならないことである。そのため、教職大学院制度をいつからスタートさせるかを決める必要が出てくる。例えば、スクールリーダーとして教員を送り出すこととなる教育委員会側としては、この制度が来春にスタートするのであれば、今夏までに必要とする研修等定数を文部科学省に申請しなければならないし、大学側との調整も始めなければならない。現に民間企業に就職している者も、いつ頃、現在の職を辞するかも考えなければならない。制度の骨格を早く明確化し、きちんと段階を踏んで検討しなければ、制度がスタートしても、新規学卒者だけしか募集できないとなったら問題である。

委員
 これまで、学校の現場経験があり、研究実績等もある者が教育大学等の教員として採用されていることが多いが、それらの教員と実務家教員の関係はどうなるのか。また、免許状を保有していない者が、教職大学院で修士号を取得するのは良いことだが、教職特別課程により免許状を取得する者との相違はどうなるのか。

委員
 既に、当該大学の教員として採用されている者が実務家教員として認定できるかどうかは、審査基準に関わることだが、その場合でも、長年経験があるから良いとなるわけではないので、実務家教員の在り方や基準については、新たに実務家教員として招く者と同じように検討しなければならない。教職特別課程については、教員免許状を保有していることが教職大学院における前提なので、大学院への入学前まで、あるいは、入学後修了するまでに免許状を取得するかとの違いはあるが、両方が対象になるという原則で対応している。

事務局
 教員免許状を保有しないで教職大学院に入学した者については、免許状の資格に係る単位を何らかの場で修得させることが考えられる。当然、学部の授業等を履修することになるが、その場合には、例えば3年コースを設定することが想定される。教職大学院では中核的リーダー教員を養成することが目的でもあるため、実務家教員については、単に学校で教員として何年か経験したということだけでは足りず、例えば、教務主任や教頭の経験など、中核的リーダー教員の養成にふさわしい指導・実践についてきちんと議論して、設置審査の際の基準として定めていくことが必要だと考えている。

委員
 新教育大学では、教員免許状を保有しない者を大学院レベルで3年間にわたり受け入れて、専修免許状を取得させるプログラムを行っており、学部の教職課程とはレベルが違う高度なカリキュラムになっている。兵庫教育大学も、そのためのセンターを設置し、サポートする専任職員も置いているため、定員の4倍くらい希望者がいる。このような土台があるので、これを教職大学院の枠の中で考えていかなければならない。ワーキンググループでは、カリキュラムイメージができれば、それをどのような教員が担当するのがふさわしいのか、また、その後の事後審査をどのようにすべきかについて、合わせて検討してもらいたい。

(6)中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会「審議経過報告」について

 事務局から、資料9に基づき説明が行われた。

(7)学校教育法等の一部を改正する法律案の概要について

 事務局から、資料10に基づき、特別支援教育に係る法案概要の説明が行われた。

6.閉会

お問合せ先

総合教育政策局教育人材政策課

(総合教育政策局教育人材政策課)

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