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教員養成部会(第13回) 議事要旨

1.日時

平成13年11月19日(月曜日) 10時~13時

2.場所

霞が関東京會舘 「ゴールドスタールーム」

3.出席者

委員

 天笠委員、荒木委員、今井委員、宇佐美委員、岡本委員、川並委員斎藤委員、田村委員、千田委員、野村委員、山極委員、横山英一委員、渡辺委員、鳥居中央教育審議会長、木村分科会長、高倉部会長、横山洋吉副部会長

文部科学省

 御手洗文部科学審議官、結城官房長、矢野初等中等教育局長、加茂川審議官、名取主任社会教育官、山中政策課長、竹下教職員課長、石井教育大学室長

4.議事要旨

(1)中間報告についての部会案の審議

 事務局より各項目について資料に基づいて説明の後、質疑応答。主な発言は以下のとおり。(○=委員、△=文部科学省)

1.教員免許状の総合化・弾力化

○ 中長期的課題は時間をおいて検討することとなったが、それはいつ頃が目途であるのか。国立大学の独法化の関連で処遇改善については平成16年度までに一定の方向性を出すことになりそうだが、総合化を検討する時期を明確にしたい。更新制には「背景と検討の視点」を入れたが、総合化・弾力化と社会人活用については問題点やそれを受けた検討内容が不明確なので、それぞれ背景を書くとよい。これについては全体の体裁の問題なので全体に前書きをつけてそこで説明するならそれでよいと考える。

△ いつまでと具体的に明示するのは課題が大きいので困難であるが、特殊教育諸学校の総合免許の実現を早急に考えているので、その結果や運用状況、あるいは既に連携を行っている学校の調査研究の結果を見て今後検討していくことになるだろう。

○ よくまとまって特に問題ない。ただ、小学校の学級は生活集団と学習集団という2つの位置づけがあり、現在は全教科担任ということで両方を1人の教員が教えているが、習熟度別学習などになれば学級の概念が崩れていくつかの学習集団ができ、機能としての学級担任はできなくなる。したがって、全教科担任という制度を前提としつつ、学習指導面では小学校でも弾力的な運用があると書くとよい。

○ 小学校高学年の指導体制の在り方が問われ、従来の学級担任だけでは十分ではない状況があるので、それを補充する条件整備としてのこうした考え方はよいと思う。

○ 大変表記がわかりやすいが、いじめ、不登校等について適応問題としてくくって書かれている。これは深刻な問題ではあるが、子どもたちの現状ではいじめや不登校だけでなくもっとつかみどころのない健全育成上の課題が山積している。現場から見てさらに誤解なく表現するためには「・・不登校等の健全育成上の問題」とした方がわかりやすい。

○ 問題はいじめ、不登校だけではなく集中力のなさである。教員はそれにどう対応したらよいかわからない。そうした問題がいじめなどにつながるように思える。弾力化の部分は、先ほどの意見のように学級を学習集団として柔軟にするという事実に合わせ学習集団と生活集団という表現を使うとよいと思う。教壇に立つ教員に実際使ってもらえる表現にしたい。

○ 修士課程で学ぶ意義の書き方だが、現職教員に大学院での教育機会の拡大についてアンケートを採ると各教科に対する希望が多いので、2の理工系、3の英語と特定せずもっと広く文系全体としてよいのではないか。

2.特別免許状の活用促進

 特段の意見なく了承。

3.教員免許更新制の可能性

○ 教員に期待されていることで、「個性を発揮できるような社会を目指す」と広い概念が書かれているのは学校教育の問題が中心である部分にそぐわないのではないか。

○ 「真の学力の向上」という表現では、今までの学力は何だったのかと感じる。社会経済の状況の変化の中で学力が変わったとは理解しているが、そこは「これから子どもたちに求められる学力」でよいのではないか。

○ 「公教育の不信」も、公教育という言葉のコンセプトが人によって様々である点を考慮するべきかもしれない。

○ 現職教員以外の数が多いから更新制は無理という論理だが、現職以外では更新を申請した者のみを対象とすれば人数は相当減ると考える。また、医師、弁護士等主な資格で有効期限を付しているものはないとあるが、彼らは制度がなくても利用者から評価を受け、淘汰されていく。教員は公立学校にいれば淘汰されることはないので、あえて医師等と比較する必要はないのではないか。数十年前の免許を持った者が新たに教員となった時社会や子どもの変化に応じた指導ができるかを考えれば、更新を受けさせるのは説得力のあることだと思う。

○ 教育改革国民会議最終報告で更新制の可能性の検討を提言した背景に、今の指摘のことがあったと書くべきだろう。一度与えた免許をそのまま維持させる仕組みでは、社会の変化の激しい時代には対応できなくなる。これは全てに言えることである。私立学校の認可では、変化に対応するため、原則を決めて申請のあったものは全て認可し後でチェックする準則主義という方法が検討されている。教員免許の場合は様々な事情のためにそれが不可能ということだが、もし申請に基づく更新が可能なら、その点を明確にする必要がある。大学教員の任期制が出ているのだから、高校以下の教員への導入が困難とは書けないのではないか。制度のメリットとデメリットの両方を書かなければ世の中の動きに照らして納得が得られないだろう。

△ 現職以外の扱いだが、教員免許はその資質能力を備えていることを公に証明する性格を持つため、いわゆるペーパーティーチャーが教職に就く際に研修をさせるというような取扱い上の差違を設けられない。いずれ転職を考える者は効力を保持するため更新を必要とするので対象者が多くなり、研修内容が薄くなると考えられる。現職教員に絞れば仮免許等が可能ではという意見があったが、そこに差違をつけることはできない。どうしても更新制には現職教員以外も含めた制度とする制約がある。医師や弁護士はポピュラーな資格としてここに挙げた。確かに医師は評判が悪いと廃業することになるが、大学病院等の勤務医はそうではない。医学が進展しても医師免許の更新はないように、資格制度全体のバランスを考えて、医師などより教員が先行するのは難しい。ただ、社会の進展により必要な施策があるという指摘は重要である。それは公務員制度や資格制度全般との比較で考えざるを得ない。大学教員の任期制は、例えばある講座のあるポストについて導入し希望者が応募するというもので、導入の選択は大学の判断に委ねられている。しかし教員の任期制で想定しているのは人に対してであり、また大学とは教育機関としての性格が違う。

○ 実効性の問題は現行制度を前提としないとクリアできず、それには仮免許制度しか考えられない。身分保障を前提とした公務員制度からの限界が述べられているがこれは仮免許でもクリアできない。慎重にならざるを得ないというのは妥当な結論である。

○ これは教員免許以外の要因、例えば教員養成の開放制とも絡む問題であるので結論はこれしかないだろう。医師、弁護士は、国家試験のある国家資格である。教員は大学での単位修得のみで免許が取れ、国家試験がない。その部分が大きく違うので医師や弁護士と同じとは言えない。このように資格の与え方のプロセスが違う点に非常に大きな問題があると考える。

○ 10年研修、信頼回復のあたりの書き方がよいと思う。しかし全体を見て、更新制の可能性の検討は制度的に無理という前提で書かれている。この検討が出された背景については簡単に書かれているだけであるので、どういう趣旨で更新制が提起されたかについてもう少し触れた方がよいと思う。

○ 10年研修は更新制に代わる制度でもあるから、それにパスできなかった者は昇級させず、評価を受けた者のみ昇級するようにするべきである。できれば5年目等全ての研修にこれを取り入れたいが、制度的に無理かどうかを聞きたい。

△ 研修の評価については、評価をきちんとして勤務評定に生かすことも記述している。給与は評定で決まるので仕組みとしてはそうなっている。教員だけでなく一般公務員全体を含めた能力主義に基づく人事管理システム等でその問題が検討されていくが、そこで研修成果が当然考えられる。システムとしては、県で条例を定める等の手続があれば可能だろう。

○ 国民全体に対してこの結論が説得力を持つか疑問がある。検討の視点は中身が十分とは思えないので、補足説明をして説得力を持たせるとよい。委員の意見を網羅するだけでなく、内容が明確に伝わるよう更新制を中心に整理し、3つの視点について部会としての考え方を示す書き方をしたい。このままだと公にしたとき議論が出る可能性がある。
 専門性向上のための10年研修については、既に制度化、体系化されている教職経験者研修と異なる研修であることを提言しているが、従来の10年研修をさらに充実させて評価するということなら、「創設」という表現にこだわる理由がわからない。また、研修と、学校・教員の評価をすべて任命権者の課題としているが、人事管理も含めた新しい評価制度を導入するなら、その基本的なコンセプトを、教育課程や学力の問題も含めて議論し、各都道府県に示すべきである。更新制に代わる制度として定着させるためには一定の基準が必要と考える。

○ 基本的な流れはこれでよい。教員の資質向上を図るための更新制よりさらに厳しい施策とは、学校評価、教員評価、情報開示の各システムの確立である。構造、システム、意識を変えるということを全面に出し、更新制の代わりではなく、教員に競争原理を入れる遙かに厳しい制度であるというニュアンスで書くと説得力があると考える。

○ 教員の適格性確保、専門性向上、信頼される学校づくりの間のつながりを工夫したい。特に10年目研修制度の意義を打ち出すのがポイントである。これは専門性向上の段に置かれているが信頼される学校づくりにも関係する。従来の研修は学校づくりにリンクしないものであったが、教員の能力の向上がそれと相乗されるものであるとここで示す必要がある。その点からチーム制やマネジメントの手法を教員が学び、併せてチームや学校に対して評価していくとよい。学校はチームが大切な社会であるので、そのような評価がチーム指導や学校づくりにうまく連動していくのではないか。

○ 子どもの変化や可能性に教員がいかに対応するかが最も重要である。子どもたちの学力も評価の大きな観点だが、子どもの意見等を吸収できる場の研究にも意味があり、子どもにとってよい教育、学校づくりができたかどうかを評価に入れる必要がある。これが抜けると大人だけの学校づくりになってしまう。

○ 新たな10年研修と従来型との違いについて説得力を持たせないといけないと思う。教員のニーズに応じた研修は、教員側からの求めに応じた選択方式の研修なのか、そうではなく個々の教員の勤務成績等に応じて必要な研修を任命権者が課すものなのか明確ではない。研修評価の点は従来と大きく違っている。ただ出席するだけの研修では済まないようにするのが重要である。教科について個々で研修している教員は多いが、社会性、つまり教員が子どもに対して人間的に接しているかについては心許ない。閉鎖性のある特殊な社会であるので、半年程民間会社で経験を積むことが本当の研修になると考える。
 学校評価システムでは、自己点検や自己評価より開かれた学校としての外部評価が重要である。それが個々の教員の力量を高める刺激になり、組織としてマネジメントシステムを確立する裏付けになると強調する書き方にしたい。

○ 部会としてまとめた後、分科会と総会で議論されるので、その結果を中間報告として公表し、最終的な答申をまとめる。今日の意見等を元に中間報告案をつくるが、それについては部会長に一任いただくことにする。

○ 産業界、経済界と教育の議論をしていると、なぜ更新制ができないかという疑問が世間に多いと感じる。その理由を前書きで書いて理解してもらった方がよいと思う。

(2)今後の日程について

 事務局より次回12月26日(水曜日)の予定について連絡。

5.閉会

以上

お問合せ先

総合教育政策局教育人材政策課

(総合教育政策局教育人材政策課)

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