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資料2-3 現場の「社会教育主事」の声

  市町村教委の社会教育主事の「職務や社会教育のあり方、住民ニーズ対応、関係者間連携等への意見、提案」、「職務を遂行する上で困難になっている点についての意見、提案」に関する主な回答  ※「平成22年度文部科学省委託 生涯学習施策に関する調査研究 社会教育指導者の職務に関する調査研究」報告書(平成22年3月)株式会社開発計画研究所 より(一部必要に応じ要約又は補足)

 【社会教育主事の職務等への認知・理解が不足しているとするもの】

○ 本来社会教育主事のいる教育委員会ではなく、他の局にいる。社教主事とは何かを知らない人たちの中にいるので、「何をやるためにいるのか」を理解してもらえずに苦労している面もある。未設置市町村が増えているのも、社会教育主事が少ない状況で周りに仕事、存在を理解してもらえないところから来ていると思う。

○ 社会教育の必要性をどう示すか、その効果をどう数値化できるか。

○ 首長の理解度、解釈により社教主事としての評価が正当になされず、施設管理者になってしまっている自治体が多いのではないか。誇りを持って職務に従事したいが、何をやっても良いとも悪いとも評価されないことを残念に思う。

○ 社会教育主事の待遇が悪い。あるいは、認知されていない。

○ 公民館事業について、他部署(特に財政)では趣味的講座、貸館のイメージが強く、事業内容に理解を得ることに苦慮している。

○ 社会教育の一般行政化により、社会教育の専門性を説くことが困難となっている。

○ 社会教育施策は即効性が期待できないことが多く、数字で成果を示しにくい。

 【社会教育主事の職務等を遂行するための環境が不備とするもの】

○ 日常業務に忙殺されており、主事としての役割は果たせていない。

○ 人口が1万人にも満たないような小規模な町では、社教主事が発令されても、積極的な社教主事としての活動はできず、単に社会教育事業をこなしていくことで1年が終わっていく。中・長期的な目標や計画で事業を実施していくのは困難な状況になっており、事業や活動で目に見えて成果が出ないと切り捨てられてしまう。

○ 生涯学習大会などのプログラム立案は毎年少しずつは変えているが、住民や公民館長からはマンネリと言われる。自分の仕事以外に他市とのネットワークや視察の中で新しいプログラムを検討することが困難。

 【社会教育主事等の専門性の向上や位置付けの改善が必要とするもの】

○ 社会教育主事の専門性とは何か、今一度整理し、適材適所に人員を配置すべき。

○ 何らかの義務付けをしない限り、この傾向は変わらないのではないか。

○ 地方では、社教主事自体の意味が理解されておらず、他の事務職員と変わりない扱いになっている。専門職としての位置付けを法制度として強化する必要がある。

○ 資格取得のために学ぶことが多い割には、実際に活かされる機会があまりない。民間にもっと開放した資格にしてケアマネージャーのような仕組みにすると良い。

○ 地域・社会の中での認知度が低い。権限がなく、所詮コーディネーター程度になっている。

○ 社教主事の専門性を更に深めて、例えば人権関係のセクションには組織に必置義務を課すなどしたらよりノウハウを活かせると思う。

○ 社教主事はいなくても社会教育的な取組は行えるが、指揮者、料理人として社会の中の素材を活かして豊かな施策を作り上げる人がいるといないでは大きな違いにつながる。

○ 発令が教育委員会のみからとなっているので、結果的に教委内か教委所管施設にしか置けない。首長部局や首長部局所管施設の職員にも発令できるような制度にすべき。

○  フォローアップのための研修機会の充実を望む。

○ 公民館運営審議会の必置制等への強化を進めるべき。社会教育委員会議に社教主事が出席して議決等に参画する制度を確立すべき。

○ 社会教育主事の守備範囲が広すぎる。

○ 本来地域の中の様々な人や施設、機関との有機的結合を生み出す職であるという社教主事そのものの誇りのなさが課題。

 【社会教育行政の充実や強化が必要とするもの】

○ 社会教育を担う、社会教育主事の役割の意義が外から見えにくいので、予算削減の対象になりやすいと思う。生涯学習の学びを通して人材を育成し、地域課題解決を図り、住みよい幸せな地域、国をつくることは大変重要な役割を担っていることを認識し、外に発信することが必要。社会教育施設を単なる部屋貸し施設でない、地域の生涯学習、まちづくりの拠点にしていかないと、施設の存在意義はない。

○ 行政の市長部局内にまちづくり担当課や地域振興課ができて、社会教育課はなくなる傾向で、総務省の有利な予算や経済産業省の支援が充実している。社会教育主事から地域づくりをキーワードに資格を再構築し、省庁も連携すべきだと思う。教育予算は少なすぎて手間が多く、時代に合っていない。

○ 生涯学習振興を国中心に進めてきた結果、社会教育の意義が見失われてしまった。社会教育の本来の意味合いを表現する別の言葉がないものか探している。社会教育をまちづくり支援を中核とした取組という新たな装いで登場させたい。

○ 社会教育が衰退すると、学ぶ機会や交流する機会が減り、人々の生きがいを見出す、継続・発展させることが少なくなる。それを見ている子どもたちにもマイナスの影響を与える。このような状態では「新しい公共の精神」が育つわけもなく、治安も悪くなるように思う。

○ 「学びと実践」を繰り返す社会教育団体への指導と助言を行う人がいなくなると、「実践」のみの繰り返しになり、本来の社会教育の意味をなさなくなる。

○ 社教主事なしで単に講座、講演会を開催することを目的とするなら、それはもはや教育ではない。市民経済局や福祉部局で行えばよい。

○ 社会教育法の中で公民館を運営する現状の在り方を継続すべき。そうでないと、営利に重きが置かれたり、必要な講座がなくなったりするおそれがある。

 【現在の社会教育主事の職務等に関し否定的なもの】

○ 現在の国の状況、地域の状況を考えると、生涯学習に関わることにお金をかけることを市民は望んでいないと感じることがある。

○ 発令者数の激減や未設置市町村が増えているのは、ある意味仕方のないことだと思う。財政的に厳しいということが一番の問題であることに変わりはないが、そもそも社教主事の資格を持っていても大した意味はないと思う。社教主事の存在意義はない。

○ 市の直営で講座等を企画する時代はすでに去っている。公民館もいずれ消える運命にある。今後は教育委員会にとらわれず、首長部局に移し対応すべき。社会教育主事は教育委員会でしか任用されず異動の妨げになっているのが現状。専門職ならともかく、行政の事務職である人間にはキャリアの妨げになる。

○ 社会教育主事は、時代の波に逆らった制度と言わざるを得ない。

 【その他】

○ 法律に基づく設置も重要だが、何よりも市民のため、住民のためにできることをすればよいような気がする。

○ 公民館、市民センターの首長部局への移管により、組織としての形態が失われつつある。補完機能もなくなっている。

○ 教育分野に対する首長部局からの干渉や予算削減が行われている。教育基本法の趣旨を理解した首長が減っていることの表れだと思う。

お問合せ先

生涯学習政策局生涯学習推進課

伊藤、本田
電話番号:03-5253-4111(内線3273)
ファクシミリ番号:03-6734-3281
メールアドレス:syogai@mext.go.jp

(生涯学習政策局生涯学習推進課)

-- 登録:平成23年10月 --