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生涯学習分科会(第78回)・学習成果活用部会(第4回)合同会議 議事録

1.日時

平成27年7月23日(木曜日) 15時~17時

2.場所

文部科学省 第二講堂(旧文部省庁舎6階)

3.議題

  1. 学習成果活用部会の中間まとめ(素案)について
  2. 学校地域協働部会等の審議状況について
  3. 第2期教育振興基本計画のフォローアップについて
  4. 経済財政運営と改革の基本方針2015、「日本再興戦略」改訂2015及びまち・ひと・しごと創生基本方針2015について(生涯学習関連部分)
  5. その他

4.議事録

【明石分科会長】
 定刻となりましたので、ただいまから第78回中央教育審議会生涯学習分科会と、第4回学習成果活用部会の合同会議を開催いたします。
 本日は、お忙しいところ参集いただきまして誠にありがとうございます。
 前回の分科会で設置されました学習成果活用部会及び学校地域協働部会における審議経過報告を頂き、意見交換を行うとともに、第2期教育振興基本計画のフォローアップについて報告いただきたいと思います。
 議事に入る前に、人事異動があったようなので事務局から御紹介ください。

【竹下生涯学習推進課課長補佐】
 
 7月異動で参りました助川民間教育事業振興室専門官でございます。

【助川民間教育事業振興室専門官】
 助川と申します。よろしくお願いいたします。

【竹下生涯学習推進課課長補佐】
 私も同じく7月に参りました、生涯学習局生涯学習推進課課長補佐の竹下と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。
 それでは、次に配付資料の確認を事務局よりお願いいたします。

【竹下生涯学習推進課課長補佐】
 それでは、お手元の資料を確認させていただきます。
 資料1‐1から1‐3までが今回の学習成果活用部会に関する資料となります。資料2‐1から2‐2につきましては、学校地域協働部会に関する資料となります。資料3‐1から3‐5は、第2期教育振興基本計画のフォローアップに関する資料になっております。資料の4‐1から4‐3につきましては、最近の生涯学習政策局に関わる政府の方針等に関する資料となっております。
 以上が配付資料となります。よろしくお願いいたします。

【明石分科会長】
 それでは議題1に移りたいと思います。4月14日の中央教育審議会総会におきまして二つ諮問が行われました。それぞれの関係部分が生涯学習分科会に付議され、4月27日に二つの部会を設置いたしました。そのうち今回の議題1では、学習成果活用部会においてこれまで審議されてきたことを、中間まとめ(案)として御審議いただきたいと思います。
 最初に事務局から御説明をお願いいたします。助川専門官、お願いします。

【助川民間教育事業振興室専門官】
 それでは、資料1‐1から1‐3までに基づいて御説明申し上げます。
 順番は変わりますが、まず、資料1‐3を御覧ください。こちらにこれまでの審議の調査検討いただきました経緯が書かれております。4月14日の中教審総会におきまして、文部科学大臣から諮問された事項のうち、生涯を通じた学びによる可能性の拡大、自己実現、及び社会貢献、地域課題解決に向けた環境整備につきまして、その重要事項を調査・審議するための学習成果活用部会が4月27日に開かれた前回の生涯学習分科会において設置され、6月4日から前回まで3回、御審議いただいたところです。
 本日お配りしておりますのは、そちらの3回の御検討の結果を踏まえて、事務局で現在、取りまとめております中間まとめ(案)です。
 資料1‐1にお戻りいただきたいと思います。こちらが7月3日に開催された前回の学習成果活用部会第3回会合におきまして、中間まとめ構成案を御検討いただいたところですが、その御議論を踏まえて、事務局において内容を修正するとともに、内容を追加して、できるだけ具体化していったものです。
 部会委員の方には第3回の資料をお配りしておりますが、そのときと比べて、柱立ての「4.」と「5.」の順番が入れ替わっております。今回の中間まとめの「4.」というのは、「人材認証制度」における活用の推進について記載しておりますが、今回の中間まとめにおきましては、学びと活動の循環を発展させていくことが肝要であるという考え方のもと、まず、「4.」において学びを活動につなげるために推進すべき取組として「人材認証制度」における活用の推進について記載しております。さらに、「人材認証制度」をより効果的に推進し、学びと活動の循環を発展させていくためにICT、すなわち、情報通信技術を活用したプラットフォームを構築していくことが有効であるという考え方のもと、新しい「5.」において、ICTを活用した「生涯学習プラットフォーム(仮称)」の構築について記載するという順序にしております。
 また、第3回にお配りした資料と比べて、分かりやすいように、脚注や事例の紹介を追加しております。事例は、学習成果活用部会で紹介されたものには限りませんが、委員からいただいた情報や、事務局が情報を取りまとめたものを例として紹介しております。
 雑ぱくではございますが、資料1‐1の順に沿って御説明したいと思います。
 まず、「1.生涯学習を取り巻く状況」の「(1)我が国の抱える様々な課題」です。一つ目の丸で我が国の社会変化に伴う課題を述べております。超高齢化社会や地域コミュニティの消滅など様々な課題があることなどについて紹介しております。
 二つ目の丸のところは、そのような中、社会の活力を維持して様々な社会的課題に対応していくためには、一人一人が生き生きと自己実現を図りながら学習成果を活用した社会参画をすることが一層重要になっているということを述べているものでございます。
 三つ目の丸は、地域社会が個々人の力を統合して課題を解決するなど、自立した地域社会の形成に向けた取組がこれまで以上に必要になっていることを述べているところです。
 (2)は「学習環境の変化」です。1ページの最後の一つ目の丸と次のページの二つ目の丸のところで述べておりますことが、学習環境というもの自体が変化していること、例えば、大学、公民館、民間事業者におきましては多種多様な学習の機会が提供されておりますが、近年は、タブレット端末とかスマートフォンなどによる学習が可能になっていることなどを、御紹介しております。
 2ページ目の二つ目の丸のところです。一方、コミュニティの存続が難しくなっている地域もございまして、地域に根差した学習活動の機会は減少する傾向にあります。注4として、公民館の講座数、あるいは受講者数ともに減少しているということを例として挙げておりますが、このような状況があります。また、文科省の調査などからも、地域活動に参加されている方は高齢化、固定化していることも記載しております。それに対し、地域の課題というのは、高度化、複雑化してきており、学習活動の成果を地域の課題解決に活用することが今後一層、求められているということを(2)で述べております。
 「(3)社会の変化と生涯にわたって学び続ける意義」です。生涯学習の推進における学習の成果の活用を、この(3)では三つに分類しております。一つ目の丸ですが、個人的な活動としての充実した心豊かな生活のための活用という観点でございます。社会が変化する中、自己実現を目指し学習活動を継続していくことが、個々人の能力や可能性を高めて生きがい作りにつながるとともに、我が国全体の知識基盤を強固なものとし、対応力を備えた社会を構築することに寄与するものであること、また、多様な学習活動を支援して強いコミュニティを形成するということも、生涯学習に求められる重要な役割の一つになっていることを述べております。
 次のページの上二つの丸ですが、成果の活用の第二の側面である、学習成果を地域の課題解決に向けた活動へ活用するという側面です。スキルと市民性を持った人材が学習成果を活用して地域に参画するということが必要であり、こうした担い手の育成も生涯学習の役割の一つであって、学習活動の中で地域のネットワークを構築することも重要であること、また、東日本大震災におけるボランティア、被災者支援を例として挙げておりますが、社会性、公共性といった観点からの生涯学習の役割への期待が大きくなっているということを述べております。
 そのページの上から三つ目の丸ですが、成果の活用の第三の側面といたしまして、就業や大学入学者選抜などでの学習成果の活用を述べております。この側面においては、学習者はその成果の活用の場面に意義を置いており、学習成果が適切に評価され、社会参画、進学、就業等での活用につなげられる仕組みが必要となるということを述べております。
 中間まとめは、これまでの部会の審議におきましては、主には、個人のさらなる学習活動への活用や、地域の課題解決に向けた活動への活用に係る事例を中心に議論しており、就業などでの活用に関しての議論はこれからです。今回の中間まとめにおきましては、最初の二つの活用を課題として実証的に明らかにすることを目指しており、最後の点については、引き続き検討することとしております。
 4ページ目は、「2.学習成果活用の課題」です。生涯学習の現状ですが、我が国では多様な学習機会は提供されておりますが、学習成果の活用に関する取組というのは、必ずしもまだ十分ではない。一部の自治体、大学等で「生涯学習パスポート」といった先進的な取組事例を行っていますが、そのパスポートの正確性や客観性などの面ではまだ課題があり、必ずしもその取組はまだ広がっていないというのが現状であるということを(1)で述べております。
 (2)から(4)までは、学習成果の活用について、学習者の視点から、学習機会を提供する方々の視点から、学習者がその成果を活動に生かす地域活動の視点からという三つの視点から課題をまとめたものです。
 まず、(2)の「学習者の視点からの課題」です。学習機会をフォーマル教育、ノンフォーマル教育、インフォーマル教育の三つに分類しており、学習機会を通じた成果は、自主的な学習機会なども含めた学習機会という意味で使っているインフォーマル教育である、ボランティア活動への参加、各種の受賞歴などの様々な活動に関する成果も含んでおります。
 この第二段落のところですが、インフォーマル教育におきましては、学習自体による自己実現に価値を求める学習者が多いと考えられますが、学習成果を活用し、さらなる学習のきっかけにすることも考えられ、こうした意義などについて学習者に意識啓発を図ることが重要であるというのが(2)のところです。
 5ページのところの一つ目の丸、特にインフォーマル教育での学習の成果の活用について、課題といたしまして、学習内容が体系化されていないこと、あるいは客観的な学習成果の証明が困難であるということがあり得るということが書かれております。これに対応するために、「生涯学習パスポート」といった形で学習・活動履歴を記録することが提案されてきましたが、先ほど申しましたような記録の正確性、客観性の確保などの課題がございます。一定の分野につきましては検定試験のようなものがあり、体系的な学習の成果を証明することが有効と考えられますが、この場合は、今度は検定試験の信頼性の確保が課題となります。
 次の丸は、学習者同士のネットワーク化の課題について述べているところです。
 次は「(3)学習機会提供者の側の課題」です。一つ目の丸は、学習機会の提供というものは、必ずしも学習成果の活用を意識したものとはなっておりません。地方自治体等の公的な学習機会の提供に当たっては、必ずしも市場原理が働かない地域課題の解決を意識した講座等の充実が、より求められるということが書かれております。
 二つ目の丸ですが、大学等でも公開講座が多く開かれております。こちらは地域課題の解決を目的とした講座の開設は、いまだ一部であります。大学等が地方自治体やNPO等と連携を図りまして、社会的課題の解決に資する講座を充実することが期待されるということが書かれております。
 続きまして、「(4)地域活動に関する課題」です。一つ目と二つ目の丸ですが、地域課題の解決に資する学習機会が提供されて、地域への活動へつなげていくような学習成果の活用の仕組みが機能していくことが望ましいと考えられますけれども、実際には、学習機会の減少とか地域活動の停滞も散見され、地域の団体が「学び」と「活動」をつなぐコーディネート機能を発揮することがなかなか難しくなっていると考えております。ですから、学習者を地域活動への参加に誘うような仕組みづくりが必要であるということを述べております。
 三つ目の丸は、地域活動に個々人が初めから単独で参加するのはなかなか困難ですので、生涯学習センターなどによるコーディネート機能等が期待されますが、その前提としても、一定程度の正確性や客観性を備えた学習記録が存在することが望ましいということを書いております。
 その下には、放送大学における地域貢献活動について、囲みで事例を述べております。
 7ページの、「3.今後の施策の方向性」についてです。「(1)基本的視点」として、以上、申しました生涯学習を取り巻く状況、あるいは学習成果の活用といった観点からの課題を踏まえた、今後の施策の方向性の基本的な視点としては、まず、一つ目の丸にありますけれども、生涯学習というのは、国民一人一人が充実した心豊かな生活を送り、そして地域社会に還元して、また経済的にも豊かな生活を送ることを可能とするもので、我が国の持続的発展に資するものであるということ。
 さらに、二つ目の丸ですけれども、全員参加による課題解決社会を実現するためには、各種の課題に対応する多様な学習機会を充実して個人の可能性を高めていくこと、さらに、学習の成果が適切に評価され、その活用につなげていける環境を整備すること、この二つの施策を進めることが重要であるということを述べております。
 「(2)『「学び」と「活動」の循環』の形成」のところです。ここは二つの隅付き括弧がありまして、一つ目が【「学び」の場の整備・充実】です。多様な学習機会の提供が引き続き重要ではありますが、より地域の課題や社会のニーズに対応した学習機会の充実が図られ、成果活用の場面も意識した学習活動が展開されることが求められるため、地域の課題や社会のニーズに関する情報が共有されることが重要であるということを述べております。また、具体的な課題解決活動へと活動を発展させていくためには、学習コミュニティへの参画が重要な契機になると考えられ、学習者同士のネットワークを図ることが重要であるということが8ページに書かれております。
 8ページのところが、もう一つの【「学び」と「活動」の橋渡し】です。一つ目と二つ目の丸ですが、学習者が学習成果を有効に活用するためには、学習・活動履歴を体系的に把握すること、それから将来の活用を考えること、また、他者に対して客観的な成果の証明を行える、そういう仕組みを充実することが重要であります。そのため学びと活動とのコーディネートの場面でも、学習・活動履歴の存在がその前提になると考えております。
 また、これまでの先行的な生涯学習パスポート等の取組では、正確性、客観性の確保などの点で課題がありましたけれども、関係者の協力を得るとともに、近年のICTを活用することで学習・活動成果を適切に記録・管理・活用する仕組みを新たに構築することが有効な対応方策となると考えられるということが三つ目の丸に書かれております。
 一番下のICTまちなかキャンパスの枠囲みの下の丸ですが、様々な学習・活動履歴を体系化する方策の一つとして、「人材認証制度」や学習者同士の相互保証等といった仕組みを取り入れることも考えられるということが書かれております。
 9ページ目、枠囲みの間にある丸ですが、この場合、地域課題の設定と人材ニーズを地方自治体が明らかに示して学習者と共有を図ることが重要であるという事例が二つ書かれております。
 次の10ページですが、枠囲みの下のところの丸は、学習活動を地域活動につなげるための方策として、例えば、一定の講座の学習を、その地域活動に参加する要件と位置付けること、あるいは、逆に、地域活動に参加して課題意識を持った方々を対象に、更に発展的な講座を提供するといった、『「学び」と「活動」の循環』を発展させていくことが有効と考えられるということを述べております。
 四つ目の丸の「人材認証制度」の活用の推進です。(1)期待される役割・機能として、地域の課題と人々の学習需要とのマッチングを進めるためには、地域が必要とする人材を可視化する「人材認証制度」が有効であり、これが個々人の学習・活動履歴の体系化・パッケージ化にも寄与するということを述べております。
 その点について11ページにおいて、当面取り組むべき事項として、これらの取組を拡大するためには、モデル的な事例の共有が必要であることが一つ目の丸に書かれております。二つ目の丸には、現在、人々が居住する地域と就業・就学する地域が異なることが多く、そうすると学習の提供を受ける場と、成果を活用して活動することを希望する場が必ずしも一致しないことがあることが書かれております。こういう場合は、地域が必要とする人材がどこにいるかということを把握することがなかなか難しいこともあり、その結果、人材と活動のマッチングがうまくいかないということもありますので、こうした状況の解消のためにICTを活用することが考えられるということが書かれております。
 一番下の「5.ICTを活用した「生涯学習プラットフォーム(仮称)」の構築」です。「(1)ICTの活用で広がる可能性」といたしまして、まず、求められる役割・機能として、一つ目の丸ですが、「人材認証制度」による学習・活動成果の活用も含めまして、「学び」と「活動」の循環を形成して推進していくための方策として、ICTを活用した生涯学習プラットフォーム(仮称)を構築することが考えられます。
 これに必要な機能として、主に以下の三つの機能が、次の丸三つで書かれております。
 一つ目の機能は、学習者へ多様な学習機会の提供する機能(学習機会提供機能)、第二の機能として、客観的な学習・活動の履歴の記録・管理・証明に関する機能(学習・活動履歴の記録・証明機能)を挙げております。
 12ページの一番下の丸に三つ目の機能として、「学習者同士のネットワーク化機能」が挙げられており、これによって学習コミュニティの形成や地域で活動を行う団体の育成にもつなげられるということが期待されるということを述べております。
 13ページです。一番上の丸のところで、こうした三つの機能を連携させるために様々な機関で横断的に情報を流通させることも必要であるということも述べられております。
 三つ目の丸「生涯学習プラットフォーム(仮称)」を支えるシステムは、これまでの社会は大きく変化してきましたし、情報通信技術もここ数年で進展してきましたけれども、こういうことが今後もまたあり得て、生涯学習が変化することも考えられますので、システム自体も柔軟性、拡張性を備えたものであることが望ましいと書かれております。
 その次に、学習者と「学び」の場とのマッチングです。一つ目の丸として、ICTを活用した生涯学習パスポート等の導入により、学習・活動履歴を客観的に把握・記録することが容易になるとともに、関連の深い講座等を推薦する機能、「レコメンド機能」と書いておりますが、こういうものを通じて系統的な情報の提示、あるいは学習者の関心に応じた、より適切な学習機会の提供が可能となることが考えられます。
 次の14ページですが、二つ目の丸でさらに、自分の強み等を客観的に把握した学習者が、同じ強みを持つ仲間とコミュニティを形成するといった発展も期待できるということが書かれております。
 その次の丸では、公民館や図書館、大学等の複数の学習施設等における学びを促進する、また、資格取得といった目標設定を容易にするといった学習機会を提供する施設等を活性化し、学習者の学ぶ意欲を持続できる仕組みとして構築していくことが重要であるということを述べております。
 続きまして、【学習者と「活動」の機会とのマッチング】です。まず一つ目の丸で、ICTを活用した生涯学習パスポートを導入することにより、客観的な正確性を担保しながら学習・活動履歴の記録・管理を通じて学習者を支援することができるということが書かれております。
 また、二つ目の丸で、地域の人材ニーズを踏まえた「人材認証制度」に必要な講座などをレコメンドすることなどによって、マッチングが可能となるということが述べられております。
 15ページの一番上の丸ですが、こういうマッチングを通じた活動や活動記録が個人の新たな学習・活動履歴となり、また新たな活動のマッチングの機会、さらには、学習者が、より高度な学習機会を得る、そのための提供につながり、「学び」と「活動」の循環が発展されることが期待されていることが書かれております。
 「(2)当面取り組むべき事項」としては、一つ目のところ、「生涯学習プラットフォーム」につきましては、国が主体的に取り組んで、ただ、将来的に運用を民間に委ねることも念頭に置きつつ取り組むことが重要であるということが書かれております。また、個人に関する情報を取り扱うことになりますので、これが保護されることが何よりも大事であり、技術的な検討も含めて実証的な検討をすることが必要であるなどが述べられております。
 「(3)将来的な活用可能性」において、プラットフォームの構築というのは新たな研究や学習サービスの開発など、様々な場面での活用が可能になることが述べられております。また、世界的なネットワーク化や国境を越えた学習情報の収集・発信などの生涯学習活動の発展につながることも期待できると考えられることが書かれております。
 最後、16ページで「6.今後の検討事項」として三つ挙げております。まず、一つ目のところは、「生涯学習プラットフォーム」につきましては、今まで申しました学習の成果を地域の活動に活用することを一義的な目的としつつも、その他の場面での活用といったことも課題として検討していくことが必要であることが書かれております。
 二つ目の丸では、「人材認証制度」につきましても、複数の地域で連携することによって通用性を向上することなど、「学び」と「活動」の循環の形成に向けた方策について検討していくことが必要であることが述べられております。
 三つ目は、検定試験についてです。これが学習成果を客観的に証明するなどの重要な役割を果たしておりますし、今後も入試選抜などで活用可能性も課題となっており、その社会的使命というのは今後一層重大となっていくと考えられることから、今後の審議において、その質の保証・向上のための具体的な方策、具体的には、自己評価の取組への支援、あるいは、第三者機関による認証制度の構築等について検討が必要であるということを述べております。
 以上が、この資料1‐1の内容についての大まかな御説明でございます。

【明石分科会長】
 専門官、ありがとうございました。
 続きまして、菊川副分科会長は学習成果活用部会の部会長でもありますので、何か補足がありましたらお願いいたします。

【菊川副分科会長】
 今、事務局がおっしゃったとおりなのですけれども、部会の雰囲気も含めて審議の経過をお伝えしたいと思います。
 3回という非常に短い期間でしたが、部会の先生方は、ほとんど欠席がなく、「全員参加型の議論ですね」という話があったように思います。
 テーマとしては、二つありまして、一つは、生涯学習や学習成果を活用することの今日的意味というものの確認、ここの今の御説明で言うと「1.生涯学習を取り巻く状況」や「2.学習成果の活用」のところですが、そういう作業をさせていただいたように思います。
 二点目としては、長らく懸案になっております、学習成果を証明していくことを施策化するというところです。これを具体的に進めていくためのICTを使った生涯学習プラットフォーム、このあたりの議論が実務的に一番中心になったように思います。各委員の先生方が、いろいろ資料を出してくださり、そういうものを参考にしながら、本当に使える生涯学習プラットフォームをどのように作っていくかという議論がなされたように思います。
 次回の部会に向けてこれが更にブラッシュアップされていくものと思いますので、今日は、生涯学習分科会全体の、あるいは部会の先生方の補足も含めて忌たんのない議論をさせていただけるとありがたいと思っております。

【明石分科会長】
 ではこれから、これまでの説明にありました中間まとめ(案)につきまして、それぞれ御質問、御意見等を伺いたいと思います。自由な発言をお願いいたします。清國委員。

【清國委員】
 短い期間にこれだけまとめてくださって非常にすばらしいと思いながら聞かせていただきました。一方、生涯学習政策30年のこれまでの道のりを振り返ったときに、当初、生涯学習のためのまちづくりか、生涯学習によるまちづくりかという議論があったと思います。個人の学習支援か、地域づくりか、それに似ている印象をもちました。「人材認証制度」や「生涯学習パスポート」という仕組みづくりは、背後には活用の視点はあるものの、基本的には個人の学習支援に該当します。システムはできても、学習者の指向は必ずしも地域課題の解決につながっていくようには思えません。
 平成4年の生涯学習審議会の答申に「学習成果をボランティア活動に」とか「現代的課題に取り組むことが必要だ」とか、だんだん文部行政も生涯学習の社会的側面に目を向けようとシフトしていったと思います。要は、「個人の学習が社会の基盤をなすのでそれを尊重し、相応しい仕組みを作りましょう」というフェーズから、「いやいや、公的社会教育は世の中の役に立つことでさらに認知される」というフェーズへと軸足を変えていきました。それと照らし合わせて「人材認証制度」や「生涯学習パスポート」というタームを見ると、私は何かまた同じ轍(てつ)を踏むのではないかというような懸念さえ感じます。
 なぜかというと、登録の目的がはっきりしていないということが挙げられます。登録の目的や活用内容がはっきりしているからこその人材認証制度であり、そこへつなぐ機能が明確なパスポートになり得るのだろうと思うのです。その目的や内容がはっきりしないまま進んでいる気がします。目的がはっきりしないから正確性や客観性に疑念が生じるのではないでしょうか。その辺の議論がもう少し丁寧に行われる必要があるのではと考えます。
 私は生きがいのための生涯学習が駄目だと言っているわけではなく、個人の幸福が基盤にあるということはとても重要なことだと思います。それらの基盤にどう働きかけるかを示すことによって、それが地域課題の解決に生かされるか、生かされないか、目的が達成されるか、されないかというようなことにつながっていくと思います。
 前回の分科会でも申し上げた通り、香川大学では防災士の養成をやっていて、そこには多くの地域住民が学びに来られ、学びの成果や資格を地域で生かしてらっしゃいます。それは、いつ何時起こるかも知れない災害に対して、地域づくりの視点で備えようという明確な目的があるので定員を上回る申し込みがあるのだと思うのです。それであれば認証制度やパスポートへの登録も意味をなすでしょう。今、取り組むべき地域課題を学習課題化することによって、活用の方法や場所等も明確にすることによって、学習への指向性を高めて、地域人材の見える化や活用のパスポートとなるのが望ましいのではないでしょうか。
 もう1点、社会教育がネットワーク型行政を標ぼうしているわけですから、地域課題を考えたときに、各局、各部、各課、そういうものをつないで行政横断的に学習課題化を積極的にやっていく必要があるのだろうと思います。それを行政の視点でただ単に学習機会として地域住民へ提供するだけではなく、その優位性や順位性を決定するのは地域住民であるというスタンスで臨み、自分たちの地域課題への取組を自分たちで自己決定しながら取り組んでいくような仕組みづくりは、是非必要だと思います。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。白井委員。

【白井委員】
 今の御意見も少し関係して、同じようなことですが二つあります。もちろん中間まとめは非常によくまとめていただけていると思って、肝腎なことは書いてあるので感心しています。
 二つ気になる点があります。一つは、「学びを活動につなげていく」というふうに書いてあるが、例えば資格があることが社会的に認められる、それによってまた学ぼうという気持ちになるという、個人のレベルで大きくいい回転が生じるというのは、正直言って、日本では余り大きく発展していないという大きな問題があります。
 もう一つは、学んだことが地域づくりに大きく関係していくのだということは今のところ、世の中一般的に言うと余り浸透していない。ですから、そこのところをもっと関係づけるようなことをしっかり入れないといけないのではないか。政策的に生涯学習のプラットフォームを作ること自体は非常にいいけれども、それはどういうふうに役に立つのか。個人だけのものでもないし、地域だといっても、それでは、地域にそれがどういうふうに結びついていくのかという構造的な問題があるのではないかということがもう一つです。

【明石分科会長】
 牧野委員。

【牧野委員】
 この3回の会議でこれだけまとめられたということで、随分御苦労されたのではないかと思います。今の清國委員と白井委員のお話と関わってくるかと思いますが、私も実は、生涯学習や高齢社会の問題等を扱っている立場上、ここがどうかということが幾つかあります。
 一つは、少し大きな話になるかもしれませんが、学習成果を評価し、活用するという場合の「学習」という議論が、個人が個体的に行うものだという観念が基になっているのではないかという印象を、どうしても持ってしまいます。さかのぼりますと、2013年の中央教育審議会生涯学習分科会の「議論の整理」や2012年の「中間とりまとめ」では、日本社会の構造的変容を背景として、社会教育行政が抱える課題としてコミュニティの変質への対応や、多様な主体による社会教育事業への対応、あるいは社会教育の専門的職員の役割の変化への対応が不十分であることが挙げられていますし、2008年の中央教育審議会答申では、「知の循環型社会」の構築が提言され、その場合の留意点として「個人の要望」と「社会の要請」とのバランスをとることが記されています。さらに2006年の改正教育基本法では、生涯学習は「個人の必要」にもとづいた学習の保障とその成果の活用、さらに社会教育は「個人の要望」と「社会の要請」に応えて行われるべきものと記されました。もっとさかのぼっていけば臨時教育審議会(臨教審)まで行ってしまうと思います。
 臨教審のころに、生涯教育と生涯学習の議論がなされ、生涯学習は個人が自分のニーズに基づいて学習していくこと、生涯教育はその学習を保障するために教育機会を提供するものであると定義され、最終的には、それが市場主義的に再編されていくことが示されました。しかし、長期の不況を経て、とくに2000年代に入ってからですが、それではまずいのではないかということで、むしろ生涯学習を通したまちづくりや、生涯学習を使って地域課題を解決しようという流れになりました。その意味では、とくにここ10年ほどは、個人のニーズは重視するけれども、社会の必要に基づいて、社会の課題解決のために生涯学習をどう活用するかということを検討する形で議論が展開してきたのだろうと思うのです。そして、今日の「中間まとめ」も、こういう議論の流れを受けて書かれているのだろうという印象があります。
 この過程でずっと、個人の自由や個人のニーズに基づいて個人の学習を保障するという、ある種、個体主義的な考え方に基づいて生涯学習を、とくにその活用を議論してきたのではないかと思います。その結果、今日の「中間まとめ」においても、個人のニーズと社会の必要との間がどう結ばれていくのかということが十分に構造化されてこないということになっているのではないか。こういう印象を持ちます。
 その背後には、個人のニーズは、個人そのものが持っているものだ、ある種所与のものだという感覚が存在しているのではないか。簡単に言いますと、私たちが社会的な存在であるからこそ個人のニーズが発生するのだという感覚ではなくて、各個人があらかじめ勝手に持っているものが個人のニーズであるという捉え方になってはいないだろうか。そのために、この個人のニーズを満足させるための学習という問題と、社会がいろいろな課題を抱えている、社会的課題の解決、社会的な要請に基づく学習という問題との間に、どうもずれが生まれてしまうのではないかという印象を、どうしても持ってしまうのです。
 その意味では、私は、何も個人の自由を否定しようとか、集団主義的になれとかという議論をしたいわけではないのですが、もう少し人間観とか社会観とか、さらに言えば学習観みたいなものを組み替える議論を、ここではすべきではないかと思います。
 個人のニーズというのは、私たち個人が社会的な存在として、ほかの人と一緒に生活しているからこそ発生してくるものであるわけです。それを満足させようとか、実践しようとすることそのものが、実は社会を変えていくことになりますし、社会問題を解決することにつながっていくのではないか。この観点に立てば、個人のニーズを重視しながら、更に社会的な課題解決をしよう、そして、個人の学習の成果を社会に還元しようという議論ではなく、個人が自らのニーズを満たそうと欲望し、社会の中で一生懸命に活動することによってこそ、実は新しい社会を作り出していくことができるのだという議論ができるのではないか。その意味では、これまでの生涯学習に関する議論が、学習を個体主義的に捉え過ぎていたことによって、社会の必要から乖離してしまい、個人と社会とを二元的にとらえてきてしまったという問題があるのではないかと思います。ですから、そこのところをどう議論したらいいのかということが課題なのではないかと思います。
 これは何も、人間観とか社会観の問題だけではありません。最近、私もいろいろな企業の方々とのお付き合いがあり、大手の企業から御相談があるのですが、「コミュニティの形成をどうしたらいいか」という御相談が企業のシンクタンクからよくあります。「なぜか」と聞きますと、市場を個別化し過ぎてしまって、人々が孤立し過ぎてしまい、物が売れない社会になってしまったとおっしゃるのです。本来、市場は人間の信頼感に基づいて構成されているもので、そこでは、人々がお互いに尊重しながら生きているのだという感覚を持たないと、ニーズも出てこないし物も売れないのだということが分かり始めたというのです。けれども、どうしていいか分からないという御相談なのです。企業も、人間は一人ひとり勝手なニーズをもって生きているのではなくて、社会に生きることでこそ、個人のニーズが生まれてくるのだということ、つまり「個人の要望」と「社会的要請」とは二元的なものではなくて、一つのことの裏表なのだということに気づいてきたということなのです。
 生涯学習を通して地域を活性化していくという場合も、むしろ、人間観を変えていかなければいけないでしょうし、コミュニティ観、社会観を変えていく必要があるのではないかと思います。
 この「中間まとめ」もそうですし、私たちも議論していて困るところがあるのですが、個体主義的に考えていきますと、個人のニーズの実現という学習成果の評価という問題と、それを社会に還元するといった場合に、評価又は認証という議論は、どうしても管理するという議論になりかねないところがあるのではないでしょうか。今回のこの「中間まとめ」も、前半部分は非常に多様な豊かな学びということを述べていながら、後の方の具体的措置になっていきますと、何となくだんだん多様性が失われて、議論の幅が狭くなってしまって、管理に結びついていくのではないかという危惧を持ってしまうような論理展開になってしまっています。ここに無理があるのではないかと思います。
 いろいろな事情があって急いでいらっしゃるのだろうと思いますが、もう少し、個人が学んで自己実現していくという問題が、実は社会を新しくしていくのだというつながりの中で、全体の評価制度や認証制度を考えるという議論ができないかと思います。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。横尾委員。

【横尾委員】
 中間ということなので、この後また議論があっていろいろまとまるかと思いますが、地方にいる自治体の首長として、また住民の一人としてずっと拝見して、今日も説明を聞いていました。
 一般の方は、これを読まれてもなかなかピンと来ないのではないかと危惧を実は持っています。もちろん、総括的、全体的に網羅されているわけですが、例えば、もともとの諮問の中には、「個人の能力と可能性を開花させ全員参加による課題解決社会を実現するための教育の多様化と質保証の在り方」という趣旨で諮問したいということですので、最終まとめでもいいのですが、人生で考えていくと、生まれてから天寿全うまでのライフステージでどんなことが生涯学習として関わりがあるのか、あり得るのか、そこでどんな学びができるのか、どんな修得したものを社会に還元しながら自己実現して社会を改善することができるかということも、少し示唆してもいいのではという思いがあります。
 例えば、私も防災士の資格を持っていますが、防災士の研修を学ぶとほかの様々な大きなことにも役立つことも学びます。そういったことを学ぶとこんな意味があるということをもっと伝えてもいいのではと思います。
 社会課題の問題について冒頭に話がありますが、今、命を長らえ、健康であるにはどうあるべきかと、多分みんなが考えておられるし、高齢者の方はもっと切実に思っていらっしゃると思います。病に伏している家族をお抱えの方は、もっと切実な気持ちで感じておられると思います。あるいは、被災地をはじめとした地域では、防災ということを何とかできないか。一般の学びとか仕事をしている皆さんは、どうしたら自分の学びをよくできるのか、どのようにしたら自分の稼ぎが向上できるのか、働きがよくなるのかを求めておられると思います。また、全般的に言えるのは、自分の人生を、一日一日ずつどう高めていって、深めていって心豊かな人生にできるかなと思っていらっしゃるのではないかと思います。
 そのように幾つか考えていくと、例えば、命に関しては、健康・医療・介護というものも学びに入れたらいいと思います。あるいは、防災については、先ほどの防災士のこととか、自主防災組織が全国にありますし、消防団もおられます。そこと連携してどんな学びができるのかも考えていくべきだと思います。また、知識がある、なしで、実は、被災したときの命を守る方法は格段に変わってきます。学ぶことの重要さが大変大きいと思います。また、学びと働きで考えますと、未来とは一体どうなるのだろうかということを知りたいとみんな思っていると思います。あるいは、目の前のことで言いますと、スキルアップ、技術力向上はどうしたらいいのか、資格認定試験をどうやったら取れるのかと思っている方もおられると思います。そういった諸々のことを含めて学びというのがあって、文科省の枠だけではなくて、命を守るのは厚生労働省、あるいは、働くなら経済産業省など、全ての省庁と関わってきます。そういったことも網羅した学びがあるということ、例えば、地域のコミュニティで学ぶときも、消防・防災のことをしっかり学ぶことも学びであるというふうにお伝えいただいたら、防災意識や防災への参加者は増えると思います。
 たまたま今、地方創生のトライアルを全国で始めているところです。先ほど内閣府の方と意見交換して聞いたことですが、東京都多摩地区の市町村は30ぐらいありますが、そこでは、RESASというデータを使った分析で、行政を中心にいろいろな現状分析と将来予測の議論が始まっています。それを材料として、民間のNPOや有志の方も加わった自由な議論をされているところもあると聞きました。その話を聞いていると、まさに市民が学びながら自分の未来、地域の未来を議論していらっしゃるわけで、すばらしいことだと思いました。まさにそういったことが課題解決につながるわけですので、先ほど申し上げましたように、省庁の枠を超えた、もっと幅広い学びということを是非、確立していただけないかと思います。
 7月10日にスタートした日本健康会議というのがあります。私も後期高齢者医療広域連合協議会の会長として参加させていただいています。長寿社会なのですが、がんは増えていますし、生活習慣病は待ったなしの状況です。変えるには学びが必要です。どうしたら自分の健康を保てるか、どうしたら予防ができるか、そういったことも、是非知っていただく機会を、文科省に主導していただき、この生涯学習の中でそういったことを学んでいただきながら、自分の健康を高め、医療の確保、介護の確保ができるようにする。知識を持っているのと持っていないのでは、家族が要介護になったときの不安感が全く違います。是非、そういったことも学びに関わるということをメッセージとして発していただけないかということを一つ感じたところですので、是非、そういった幅広の議論、あるいは、ライフステージに分けたガイドラインのようなものがあるといいと感じました。
 そういった意味では、全体的な方向性や課題の整理も必要ですが、もし可能ならば、例えば、こんなことができる、こういうことができるという事例的なものを加えていただき、一般の方がこの最終まとめを御覧になって、「ああ、そうか、自分もこういう学びができるのだな」とお感じいただくことが大切だと思っています。
 二点目ですが、学びの成果、活用につきましては、前回もお話ししたのですが、マイナンバー制度が10月に付番スタートで来年から動き出しますので、本格的に動き出すのは2、3年後以降になりますが、そのときに自分の学習履歴はタグ付けされることも可能になりますので、就職のときや進学のときには、正確にその人がどんなキャリアをお持ちなのかということが、より分かりやすくなるのではないかと思います。それはそれとして、文科省を中心に、どうすればセキュリティーが高く、安心感を持ってきちんと活用できるのかということを御検討いただければ、非常に有効なものになります。そして、それをベースとしたMOOC、通信機器を活用した遠隔授業などもより良くなると思います。是非、そういったことも試していただくと良いのではないかと感じたところです。

【明石分科会長】
 貴重な意見をありがとうございました。佐野委員、お願いします。

【佐野委員】
 大変短い間にこの部会の皆様方、すばらしい中間まとめを取りまとめていただいたことは感謝申し上げたいと思います。今更というところがあるかもしれませんが、「自己実現」という言葉がこの中にたくさん出てきますが、どうも、自己実現の中に、自己啓発と本来の自己実現というものを同時に含んでいるからややこしくなるのではないかと感じながら見ておりました。というのは、私自身は、自己啓発というのは、いわゆる学習すること自体を目的にして、自らの興味・関心や、自らの教養を高めるとか、職業上、必要な能力を高めて資格取得を仕事の上でするとか、どちらかというと自らのためというところだと思うのです。ところが、自己実現というのは、そういう自分の能力、あるいは強みとか特色、自らの意欲、志、そういうものを発揮して、周りの人の役に立つとか社会の役に立つというところが自己実現という世界だと思います。
 結局、自己啓発が進んでいくと、やはり、これを周りの人のために役立てたいとか、社会の役に立てたいというふうに当然つながってくるわけで、自己啓発の上に自己実現というのがあると思うのですが、これらが全て「自己実現」という言葉、単語に包含されてしまい、清國委員がおっしゃった分かりづらさの理由が、そこにあるのではないかという気がしておりました。
 二点目ですが、6ページの「地域活動に関する課題」です。私は秋田県という地方で仕事をし、生活をしていますので、この辺は非常に切実に感じているところです。今、秋田もそうですし、各地方で小規模多機能自治組織というような動きがあります。これが地方にとっては、これから非常に大きな課題になると思います。
 実は、コミュニティ、生活の場、あるいは自治体自体が小さくなればなるほど、いろいろな活動に同じ人が関わり、顔を出しています。この活動で会った人も一緒、別の会に行くと、また同じ人に会う。一つ、そこで問題なのは、高齢者の方たちだけが同じ顔ぶれなのと、青年、壮年、これが同じ顔ぶれが顔を合わせるのと、実は、年代によってそこは別々になっているのです。これを、年代を超えて、それをまた一つにまとめていく、つないでいくということを、もしかすると、この地域活動における生涯学習の機能が果たしていかれるのではないか。そんな可能性を感じております。
 では場所はどこかというと、私は学校だと思います。小学校、あるいは中学校、特にコミュニティ・スクールみたいな形になってきたときに、そこにいろいろな世代の方たちのグループを巻き込んでいって、小規模多機能自治組織の中心に据えるというのが非常に現実的な方策ではないかと考える次第です。

【明石分科会長】
 では、清原副分科会長どうぞ。

【清原副分科会長】
 一つは、横尾委員もおっしゃっていたことです。同じ市長同士なので共感するところが非常に大きいのですが、私もこの部会で、市長部局が取り組んでいる事例を例示させていただきながら、必ずしも、教育委員会、社会教育、生涯学習の担当の領域で開かれている学習機会や活動だけを視野に入れるのではなく、幅広いものを対象にしてはいかがかと申し上げました。そのことが、実は今日の中間まとめ(案)の7ページの(2)『「学び」と「活動」の循環』の形成の丸の二つ目に書かれていることは確かなのです。ただ、今日、改めて気がつきますと、「なお書き」になっていました。「なお書き」ではなくて、私たちは、総合教育会議というのを新しい制度の中で持つようになっており、市長である私も先頃、教育委員の皆様と一緒に総合教育会議で議論を本格的に開始したところでございます。『教育大綱』等を作っていくわけですが、やはり、この機会に、『【「学び」と「活動」の循環】の形成』というときの「学び」と「活動」を、「地域」という視点で整理していくチャンスではないかと改めて思いました。そのことが、多くの委員がおっしゃった、生涯学習についても、大げさではなく、人間観とか学習観とか、そういうところに関わってくる重要なポイントであると思いました。
 後ほど、学校地域協働部会の御報告もありますが、三鷹市においても「コミュニティ・スクールを基盤とした小中一貫教育」を進める中で、やはり、学ぶ人材が学校でも活躍していただけるし、学校でコミュニティ・スクールの取組をしている皆さんが、学び直しなどを通じて、まさに循環をしてくださっているわけです。そして、その中から子供の教育だけではなく、少子化の問題、地域の防災の問題、もちろん、超高齢者社会の中でどういうふうに新しい「地域包括ケアシステム」を作っていくかということなどの議論が、学校という場所の出会いの中、あるいは学びとボランティア活動の実践の中でも生まれてくると思います。恐らく今回、この二つの部会の総合の中で理念的なところが最終的には強められてまとまっていくのではないかと思い、中間の取りまとめの中で、今、頂いたようなことを部会ごとでまとめることにもなるかと思いますが、生涯学習分科会としてのとりまとめに必要不可欠な二つの部会だったのかなと、改めて感じているところです。
 以上です。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。ほかにございませんか。白井委員、お願いします。

【白井委員】
 先ほど二つ目についてはっきり言わなかったのですが、例えば、資料1‐2の12ページに、生涯学習プラットフォームの性格というのは書いてある。書いてあるが、この分科会も生涯学習に関してのものですから、個人の学習を対象とする。ところが、今までの御意見にもありましたけれども、生涯学習という範疇だけで考えても余り実りがないというか、そういう段階に来ているのだということです。ですから、この生涯学習プラットフォームというものも、名前はこのままだと、やはり個人の問題になる。そうではなくて、もっともっと、逆に社会性みたいな方に中心を置いたようなプラットフォームを中心にして、それにそれぞれ個人が参加しているのだから、個人がどういうふうに関係するのかということを見やすいように作る必要はある。だから、生涯学習プラットフォームは必要なのだけれども、そこに記載されているものは、例えば、先ほど防災という例が出たけれども、地域の防災ではこういうことが必要で、こういうことを誰がどういうことをやっていて、どんなことを勉強する必要があるのだということが明確に示されていて、それは自分の勉強することとこれからどう関係するかを考える。あるいは、具体的に何を自分は勉強したかということが関係づけられる。そのような仕掛けでなければ、余り役に立たないというと極端ですが、そのように感じます。
 ですから、社会のニーズ、あるいはそこでやっている様々な活動とか、そういうものを中心にして、このプラットフォームを構築して、それが自分にどう関係するかということが分析できるような、そういうものを「プラットフォーム」と呼ぶべきだと思うのです。

【明石分科会長】
 生重委員。

【生重委員】
 私が住む杉並区では、社会教育を推進するための委員会を車座委員会と呼び改めまして、今まで自分たちで個人的に学んできたことを地域社会に還元していくということで、コミュニティカレッジというものを生み出したのです。それが2年としないうちに首長の目にとまり、地域大学という形になりました。その地域大学は、社会教育から生涯教育として生み出された学びなのですが、例えば、行政の環境課の方からパートナーになるべき学びを展開してくれる教え手と学び手を両方持ってきて、環境分野で活躍する人材を育てる。一例で言いますと、杉並じゅうの公園や駅前の花壇の花植え隊を育成する、花を教えてくれる先生と、花を植えたい人たちの隊ができ上がり、ずっと1年間学び、で分けられたエリアで分けられた公園や駅前の花壇の担当になるのです。そうすると、その人たちが自分たちでデザインをして駅前の花壇を作って、市民たちに提供していく。多分、行政が提供しているのは花の苗だけだったように記憶しております。三鷹でもやっていらっしゃるそうです。
 そのように、常にやりたい方が町のためにやる、自分たちで実行していく学びが提供されるというのが重要です。学びの範疇から超えて、もっと大きく活動を考えるのであれば防災なら総務省、健康福祉やひとり親家庭を支援していく学びの体制づくりであれば厚生労働省との連携が必要です。私どもも英語支援人材を育成させていただいて、各小学校に指導部の方から派遣される。英語の支援人材としてノウハウを身に付けていくまでの学びを、我々が間に立って提供させていただくというような形で、必ずどこかに活動の場がある、保証されている学びを展開しています。
 学びの中の履歴がITを活用して、その中にエントリーされ最新学習履歴が常に載っていくという形になれば、もちろん、就職を目指す方や学生さんも活用していくことになります。ある一定の年齢を超えた方たちも活用していくのだとしたならば、休眠状態で活用されない人材リストではなく、常に活動が上書きされていくことによって、自分が必要とされる場があるとか、自分が必要とする場があるというのが双方に分かるようなものになっていけば、もしかしたら、この先、プラットフォームとしてとてもいいものになると思います。

【明石分科会長】
 ありがとうございます。金藤委員。

【金藤委員】
 ありがとうございます。本当に短い期間でこのようなまとめをお作りいただきましたことに、まず感謝申し上げます。
 清國委員、そして牧野委員もおっしゃった内容と関連するのですが、何のための学習成果の評価か、認証かということを、中間まとめにある程度書いた方が良いのではないかと思います。平成4年の中央教育審議会答申において、現代的課題を具体的に示すことは、それを出した途端に現代的課題ではなくなるのではないかという議論があり躊躇(ちゅうちょ)されたと聞いておりますが、結果的にはその答申は今から約20年以上前になりますが、現代的課題の具体例をきちっと出されております。
 今回の評価ということについても、何のための評価かということを考えますと、また今、各委員のお話を伺っておりますと、やはり「学びを通じたコミュニティ再生の支援」のためということに行き着くのではないかと思っております。そのようなことでも結構ですので、何のためのという学習成果の評価・認証の目的を書くことをもし可能であればお願いしたいというのが一点です。
 二点目は先ほど、牧野委員が仰られたようにシステム化した学習成果の評価や認証は、管理につながるのではないかという危惧が出てくるのではないかというご意見は、私も賛同するものであります。ナンバー制とのリンクによって非常に有効なデータの活用というメリットもあると思いますけれども、他方ではまたそのデメリットを危惧する方が必ずいるだろうと思います。
 評価というものは、ICTを活用したものばかりではないということが分かるようにして頂きたいと思っております。即ち、ICTを活用した評価・認証は非常に重要ですが、それは一つであるということを示す必要があると思います。EパスポートとかEプラットフォームといったICTを活用する評価に代表されるようなデジタル型の評価・認証もあれば、アナログ型もあるというようなことが分かるような表現を入れていただけると有り難いと思っております。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。菊川部会長。

【菊川副分科会長】
 部会の方に宿題としておりてきましたのは、まず学習成果の活用について具体的なシステムづくりをしてほしいということでした。私も長く社会教育に携わっていますので、今、先生方がおっしゃっていることは本当によく分かります。一方、学習成果を評価・認証していくシステムというのは、平成10年ぐらいから15年を超える課題でございます。ですから、このところをICTの力を使って、今おっしゃったように、いろいろなデメリットのこともあるわけですが、何らかの形でシステムとして表に出せないかというのが、今回の3回の議論の中心だったように思います。
 そういった意味で、一番初めに申しました、今日的学びとは何かということと、どのように施策を具体的に進めるかということの二つ議論があるわけですけれど、前者の議論が時間的に非常に短く、部会の皆さんもそのように思っていらっしゃると思います。ただ、後者の議論も、自由で、フレキシブルで、そして正確な学習履歴を紹介できるシステムづくりというのは、長年の生涯学習関係者の期待で、大きく学習社会を変える可能性があります。限られた期限ですが、作り上げていく必要がありますので部会委員の方でこの間の事情で補足があれば、是非、御発言いただきたいと思っているところでございます。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。山本委員。

【山本委員】
 分科会の議論を代表することはできませんけれども、結局、学習があって活用があるという前提の枠組みで始まっていますので、先ほど牧野委員がおっしゃったように、前半と後半が無理やり収れんしていくというストーリーにならざるを得ないということになっているというふうに私は理解しながら、部会でも座っておりました。
 しかし、学習があって評価があるという前提で全て議論していいのかという問題があると思うのです。つまり、評価というものの科学といいましょうか、妥当性が全く検証されないまま、それが試行錯誤であるという自覚もどんどんなくなって、出てきた評価で、また後が全て縛られるというプロセスを続けていいのかということが議論になっているのではないかと私は思っております。
 その意味では、恐らく、文部科学省なり生涯学習行政も行政評価にさらされているのでこういう諮問にならざるを得ないのではないかと思うのです。しかし、我々は、行政と離れて議論するならば、牧野委員もおっしゃいましたが、今、どういう人間像が望ましいのかとか、あるいは、どういうコミュニティが望ましいのか、これに意見が分かれるのは当然ですので、分かれているということを国民の前に提示することもこういう審議会の役割ではないか。一元的なストーリーというものは、ますます説得力を失っていると思うのです。
 このことは、大学のことに即して言いますと、今、人文社会系が非常に逆風にさらされていますが、国際的に、例えば、ドイツやフランスの人と議論すれば、こんなものはあるのが当たり前であって、それがなければ大学ではないということが原則で議論されています。そのように、学習とは何かというときの学習観というものが、日本の場合、ますます貧弱になっていくということを危惧するわけです。
 ですから、そういうことも少し頭に置いて、一元的なストーリーだけが我々がやる仕事ではないのではないか。こういう考え方もある、こういう考え方もあると提示しながら、行政的には選択してもらうこともあり得るのではないかと思っております。

【明石分科会長】
 牧野委員。

【牧野委員】
 私も今、山本委員がおっしゃったようなことを申し上げようと思っていました。もう少し前の、例えば、いわゆる高度経済成長期、産業社会においては、人々が同じ価値観で同じ方向を向いて切磋琢磨(せっさたくま)することによって社会の富が増大していく、そして国民の生活が向上していくという社会が存在していたわけです。その中では個人間の競争というのはとても大事であったと思います。反面、個人間の競争は、否応なしに格差を拡大してしまいます。それが終焉して、情報社会や金融社会になっていく過程で、情報へのアクセスが平等化し、価値観が多元化していけば、貧富の格差みたいなもの、社会的な格差がどんどん小さくなっていくだろうと考えられていました。しかし実は、逆だったわけです。
 それは簡単に言いますと、富を作り出すということより、むしろ情報を得て富を独占する人々と、そうではない人々に分かれてしまったということであると思います。このような社会で、個人をベースにした形での学習観、これは知識をどう分配して所有するかということだと思いますが、そのような感覚で生涯学習を議論していてよかったのかというと、どうもそうではなくて、社会そのものを再構築していくために、学習とは一体何であるかということをやり直さなければいけなかったのではないか、そういう印象があります。これは私自身の反省も含めて、そう思います。
 その意味では、成果を評価するという場合にも、先ほど申しましたけれども、個人のニーズを実現していくという問題と、社会の課題を解決するところがどうしても乖離してしまう。それを無理やり結び付けようとすると、認証や評価ということが、管理や統制になりかねないところがある。それを、個人が豊かに自由に自分の能力を伸ばして社会で生きていくということそのものが、実は新しい社会を作り出していくことでもある。もう少し言えば、社会を創造し、自らは社会を経営していく側に回っていく。経営というのは何か変な言い方ですが、コミュニティを自らが主体となって担っていく。そして、今までのように行政にお任せということだけではなく、むしろ自分たちが新しい社会を作ることこそが自由に生きることなのだというような、そんなロジックで学習の在り方を検討し、保障する仕組みを組んでいけないかと思うのです。
 ただ、そのときに心配になりますのは、学習の評価というのはどうしても、行政的にといいますか、権力的に評価するという議論になりかねないところがあるということです。そうなると、学習の行政化ということが起こってしまって、一元的に管理するという議論になりかねないと思います。そこを組み替えながら、これも変な表現ですが、行政を学習化していくといいますか、行政に住民が参画しつつ、自分が住んでいる自治体を、より豊かな価値を持った、そして、市民が自由に参画して経営していくような自治体に組み替えていく、それこそが社会の基盤を豊かにしながら財政負担も減らしていく、こういう仕組みを構築していくのだという議論、その中にこういう評価の問題が組み込まれていくことが今後、必要になるのではないかと思います。
 これは、学校地域協働部会の議論の問題でもありますが、学習とは一体何かといったことを、もう一度問い返しつつ、先ほど横尾委員がおっしゃったように、いわゆる文部行政、教育行政の問題だけではなく、私たちが地域社会でどう生きていくかという生き方そのものにかかわる問題なのだという議論に結びついていくのだと思います。こういうことをいま少し議論しつつ、学習の成果をどう評価するのかということが問われる必要があるのではないかと思います。

【明石分科会長】
 山野委員、お願いします。

【山野委員】
 今のお話は、評価というのは、仕組み、システムの評価も必要ではないかと思いました。その議論をされていたのかもしれませんが、この社会がどう変わり、個人がどう変わり、活性化、循環というような循環がどれぐらいよくなっていったのかというような仕組みそのものの評価を考えるのではなかったのかとか思いました。
 御苦労いただいてまとめていただいた中で、非常に具体的なことなのですが、今の貧困問題やひとり親の支援のような課題に、熱心に参画される方だけの対象ではなく、誰も排除せず拾い上げていくようなことがわかるような記述が非常に重要であると思いました。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。そろそろ時間が来ているので、益川委員と大畑委員のお二人でよろしいでしょうか、最後に白石委員、お願いします。

【益川委員】
 学習活用部会の方で議論が出ていたのですが、評価に関しては、例えば、今までの画一的な資格や認定のもの以外に、こういうICTというプラットフォームが出てくることで、より資格や認定までの学習過程や学習者同士のやりとりといった多様なデータを集めることができるようになります。コミュニティでのいろいろな学びの中でリアルに起きているような情報等、多様な情報をもとに、総合評価みたいなものを含めて、新しい形の評価も作っていきながら豊かな生涯学習を実現していくというプラットフォームとして考えていくことがいいと思っています。そのためのいろいろなICT技術を使ったデータのマイニング技術、認知学習理論をベースにした学習分析等、そういうものも使いながら、学びと活用が一体化したサイクルが支えていかれるといいと思っています。

【明石分科会長】
 大畑委員。

【大畑委員】
 資料の1‐2の26ページに、生涯学習プラットフォームのイメージ図を作らせていただいております。その図のポイントは、先ほどからの議論にあるように、様々な課題というか、懸念事項が存在したことだと思います。ただ、ここの目指しているところの結果として、価値観は多元化していきます。ですから、今までのようにチェックポイントやチェックリストによる評価は難しい。益川委員がおっしゃったように、様々なデータをどんどん活用していくためには、まず、ためなければいけない。ためたものを今度は見える化をしなければいけない。ただし、誰にでも見えていいものではないですし、一元的にみんなできちんと管理していくというような、行き過ぎた管理になってしまうのも問題だと思います。ですから、それぞれのデータを個々が管理するということが実現できるようなアーキテクチャーを想定しております。
 そういった中で、この生涯学習の電子版のパスポートに関しては、自分の膨大な学習履歴の中から、自分の公開すべき内容だけをピックアップして、見せるべき対象に対して見せるということができて、その内容証明も各機関によって行えるような仕組みを想定して設計をしております。
 議論としてあったのが、学んだ結果を活用できなければやる気が続かない、やる気が続いていくというサイクルを作っていく必要があるということです。活用のためにはデータをしっかりとっておかなければいけなくて、見えないことには活用もできません。そういったシステムがない現状で、しかも、それは地域ごとにやってしまっているのでは、通用性という意味では問題があるでしょうし、引っ越しなどの事情もある。でしょう。いろいろなステージにいる方々が自治体をまたがって自分のデータを持ち歩きながら、その人がこの自治体にいるということが、自治体やNPO、学習サークルみたいな、地域社会から見える化できることが、それは安全性を考慮した上ですけれども資料1‐2の26ページ右下の「ユースケース2 マッチング促進」のところに書かれている内容になります。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。白石委員。

【白石委員】
 先ほどの清原委員と横尾委員からお話が出ましたが、私は町長の立場で言いますと、地方の自治体では、生涯学習と言っても、どちらかというと趣味のグループ、あるいはお稽古事に近い場を提供しているのも事実です。この中間まとめ(案)の5ページの「(3)学習機会提供者の側の課題」というところで、「地方自治体等による公的な学習機会については、市場原理が働かない、地域課題の解決を意識した講座等の充実がより求められる」とありますが、どういったことを具体的に求めているかというのが、少し分かりにくい部分です。
 それから、6ページですけれども、「(4)地域活動に関する課題」があって、この中の三つ目の丸で、最後の部分に「地方公共団体において、地域課題の解決に求められる知識や技能が必ずしも十分には示されておらず、地域課題と学習需要とのマッチングが図られた学習機会の充実が困難になっていると考えられる。」と、このあたりの言っていることが私にはよく分かりません。何か具体的な例があれば説明していただけると有り難いです。

【明石分科会長】
 菊川部会長もおっしゃいましたように、学習成果をどうやって皆さんに分かるように見える化をするかという形で、こういった認証、評価の問題も考えてきております。各委員の意見をお聞きしながら思ったことは、少し古いのですが、昭和35年ぐらいに東井義雄さんという方が『村を育てる学力』という本を出されております。かつては学校に行って勉強しても村を育てるような学力があったが、牧野委員がおっしゃいますように、高度経済成長期は学校教育でまい進していって村を捨てたのだということは学校教育も反省しなければいけないと思っているのです。
 今回、生涯学習時代が来ていろいろな意見の多様化が来る中で、もう一度、村を育てる生涯学習、どのようにすれば村が元気になるか、町が元気になるかを考える必要があります。それは一筋縄ではいかない。いろいろな方が住んでいらっしゃるし、それを何とか全員参加で町を元気にするためには、認証・評価される、表彰・印籠みたいなものがあればという形で、学習成果活用部会で御議論いただいた一つの仕組みだと思います。
 今日の御意見を頂きながら、あと二、三回ございますから、もう一度成案を作って生かしたいと思っております。どうもありがとうございました。

【菊川副分科会長】
 ありがとうございました。

【明石分科会長】
 それでは、議題2に移りたいと思います。諮問を受けた部会の、私が部会長を務める学校地域協働部会、先ほど清原市長が言われましたように、学校支援地域本部とコミュニティ・スクールの一体化と申しましょうか、どのようにウィンウィンの関係を作れるかということを検討してまいりました。
 きょうは谷合社会教育課長に、10分程度でその審議経過の御説明を頂きたいと思っております。よろしくお願いします。

【谷合社会教育課長】
 社会教育課長の谷合でございます。
 お手元に資料2‐1を御用意願います。
 表紙をおめくりいただき、1ページ目です。この大筋につきましては、前回、4月のこの分科会で御説明いたしましたが、諮問の背景として、教育再生実行会議第6次提言、あるいは右上にありますコミュニティ・スクールの推進等に関する調査研究協力者会議といったものがあり、先ほど座長からありましたように、4月14日、中央教育審議会へ諮問がなされました。諮問の内容は、「新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方について」ということでございます。
 2ページ目をお開きください。この諮問を受けて中央教育審議会で部会の設置等を行ったわけでございます。右下、生涯学習分科会、本分科会の下に新設されましたのが、これから御説明いたします学校地域協働部会でございます。この部会の中で、学校支援地域本部等の仕組みの在り方、学校と地域の連携・協働による地域住民の学びの機会の充実等について検討を始めたところでございます。
 左側の方ですが、初等中等教育分科会の下にも新しく、地域とともにある学校の在り方に関する作業部会が設置され、今後のコミュニティ・スクールの在り方等について審議が行われているところでございます。
 一番左ですが、チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会もございます。これにつきましては、後ほど、中間まとめについて簡単に御紹介する予定にしております。
 3ページ、4ページ目は名簿ですので省略し、5ページ目をお開きください。本分科会の下に設置されました学校地域協働部会における検討事項でございます。一つ目は、学校と地域の協働の基本的方向性ということで、いわば総論的なテーマになっております。時間の関係で一つ一つは御説明いたしませんので、適宜御覧いただきたいと思います。
 そして、二つ目が、学校と地域の協働体制の構築のための具体的方策であります。「(1)これからの学校支援地域本部の在り方」ですが、既に学校と地域が連携する仕掛けとしては、この学校支援地域本部というものがあるわけでございますが、今後の学校支援地域本部の役割や機能をどう考えていくかについて議論が行われます。そして、(1)の二つ目の丸ですが、学校支援地域本部の役割や効果を踏まえたコミュニティ・スクールとの一体的推進の在り方ということです。コミュニティ・スクールについては、先ほど御説明しました初等中等教育分科会の下の作業部会がありますが、本件につきましては、特に生涯学習分科会の下の、この学校地域協働部会と合同で審議を進めているところでございます。
 そして、「(2)学校と地域をつなぐ人材の配置の在り方」、いわゆる地域コーディネーターの養成、あるいは確保といった問題について議論を行います。
 そして、最後に「(3)学校と地域の連携・協働による教育活動を通じた地域振興・再生の在り方」です。これが、先ほど佐野委員、それから清原委員からも御指摘がございました部分です。学校と地域の連携・協働をきっかけとした地域力の結集、あるいは人的ネットワークの構築、地域住民の学びの機会の充実方策、そしてそれらを主体とした地域の課題解決や地域づくりの推進方策といったことについて検討を行う予定にしております。
 学校というと、子供のためというのが第一義的に来ますが、それだけではなくて、地域の大人の学びの場でもあります。それを通じて地域創生、地域振興に結び付けていけないかといった部分についても、こちらで議論を行う予定にしております。
 1ページ飛ばして7ページを御覧いただきたいと思います。これが本部会のスケジュールです。現在のところ第3回までが終了しております。これまで、主として委員の皆様からプレゼンテーションを頂き、それを踏まえた議論を行ってきました。第4回が明日ですが、今後、このようなスケジュールで審議を進めていく予定でございます。最終的には本年12月頃の答申を目指して議論を進めてまいります。
 8ページを御覧いただきたいと思います。これまでのところでどんな議論がなされたかというところを少し御紹介させていただきたいと思います。これにつきましては、先ほど御説明した5ページの検討事項の柱立てに沿ってまとめ直しております。
 まず、「学校と地域の協働の基本的方向性」に関しましては、学校と地域の協働において重要なことは、互いに学校と地域を担う者として、また、子供の育ちを支える大人として基本的な方向性や理念を共有すること。下請や一方的な支援という関係ではなく、両者がパートナーとしての関係を築けるかどうかが大事である。学校と地域は、一方的に地域が学校支援するという関係ではなくて、お互いによいパートナーとして関係を築いていくという指摘でございました。そして、学校支援地域本部等により、外部から子供たちの活動が支持される機会が増えることは、子供たちの自己肯定感の高まりにつながる効果もあるという御発言もございました。
 次の四角、「今後の学校支援地域本部の役割や機能」に参ります。これからは、学校を地域のプラットフォームとみなして、その中で子供を育てていくという意識が必要です。学校支援地域本部やコミュニティ・スクールのような取組があることで、地域人材が学校に対して助けになることが教員に理解してもらえる。取組を見える化することが非常に重要です。一つ飛ばしまして、学校支援地域本部等の地域の取組は、学校からはなかなか見えない子供の問題、例えば、貧困、虐待、非行といったものを察知する発見機能もあるという御指摘がございます。学校支援地域本部は、学校に関わる大人自身の学び、あるいは成長にもつながり、単なる学校支援の施策ではなく、生涯学習の施策であるという意義をしっかり持つ必要があるという発言もございました。
 では、9ページに進んでいただきます。ここから先は、今後審議を深める部分でございますが、既に出された意見を一部御紹介いたします。
 「学校支援地域本部の効果等を踏まえたコミュニティ・スクールとの一体的推進」に関しては、学校支援地域本部とコミュニティ・スクールの関係は車の両輪であり、二つの機能を有することにより、地域の中核としての学校となることができる。
 続きまして、次の「学校と地域をつなぐ人材の在り方」に関しては、コーディネーターに必要な資質は、FBI(フットワーク、バランス、ある程度のITスキル)に加えてコミュニケーション能力も必要である。社会教育主事は、コーディネーターとともに、学校・家庭・地域の連携を進める上で重要な存在であるため、その有資格者を学校には必ず配置してほしい。コーディネーターは、市レベル、ブロックごと、学校ごと等、重層的に配置することが必要という御指摘もございました。
 最後に、「学校と地域の連携・協働による地域振興・再生の在り方」ですが、学校が地域にお願いするばかりではなく、学校が地域に対してどのような貢献ができるのかという「地域貢献」の発想も大切である。一つ飛ばして、地域創生のためには、地域とともにある学校づくりを全県的に推進する必要があり、そのためには、知事部局と教育委員会の連携・協働による施策の策定の実施が重要であるという御指摘がありました。今後更に議論を深めて、先ほど申しましたように、12月頃答申を頂き、必要な施策につなげていく予定でございます。
 最後に資料2‐2の御紹介ですが、先ほど申しました初等中等教育分科会の下に設置されたチームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会の中間まとめでございます。
 表紙をめくっていただいたところに中間まとめのポイントございます。基本的には、学校内部の体制が中心ですが、当然、地域との連携も意識した議論が行われているものと認識しております。特に、視点1の最後、三つ目の丸ですが、地域との連携の推進を担当する地域連携担当教職員(仮称)を法令上、明確化。いわば、地域に対して学校側の窓口となるような教員を置くことが大事であることが指摘されております。
 時間の関係で全部は御説明できませんので、後ほど御覧いただきたいと思います。
 以上でございます。

【明石分科会長】
 谷合課長、ありがとうございました。私も参加させていただきまして、今の課長の御説明でほぼ十分であります。一つだけつけ加えますと、非常に新しいのは、初等中等教育局と生涯学習政策局が、よくぞ同じテーブルについて議論できた、していこうという姿勢が文部科学省の新しい改革だと思い、そういう位置付けをしたいと思っております。お互いが腹を割って議論をしているという部会でございます。それだけです。
 それでは、議題3に移りたいと思います。第2期教育振興基本計画のフォローアップについてです。
 教育振興基本計画部会では、その作業を今、進めておりますが、第1回の部会で、北山部会長より、計画に記載している成果目標・成果指標に対する実績が不十分な項目について、各分科会においても問題意識を共有し、改善策を検討していただきたいという依頼がありました。本日は時間もありませんので、第1回部会の概要について御報告を頂きたいと思います。
 それでは、事務局より御説明をお願いいたします。小谷教育改革推進室長。

【小谷教育改革推進室長】
 失礼いたします。それでは、資料3‐1等に基づきまして教育振興基本計画部会の状況につきまして御報告いたします。
 資料3‐1を御覧いただきたいと思います。机上には教育振興基本計画の青いパンフレットもお配りしております。平成25年度から29年度までの5か年の第2期計画です。パンフレットを開いていただきますと、右側にございますように、「自立」・「協働」・「創造」の三つの理念の実現に向けて生涯学習社会を構築していくために、上にございますが、社会を生き抜く力の養成など四つの基本的な方向性を設定して、それに沿った形で8の成果目標、30の基本施策が体系的に整理されているところでございます。
 この計画の状況をフォローアップする観点から、4月14日に総会の北山会長、小川、河田両副会長、そして明石分科会長、菊川副分科会長をはじめ、各分科会の分科会長、副分科会長で構成される教育振興基本計画部会が設置されたところでございます。これは、資料3‐1の計画の抜粋にも載せておりますけれども、計画の中で成果目標・成果指標の達成度合いや、各基本施策の進捗状況について、定期的に可能な限りデータなどを用いて客観的に点検し、その後の施策等の方向性に反映させるとともに、広く国民に情報提供していくことが必要であると定められていることに基づくものでございます。
 その下にございますように、6月5日に第1回部会が開催されまして、北山会長が部会長に就任され、各施策の進捗状況につきまして御確認の上、意見交換を行っていただきました。
 机上に白い教育振興基本計画の冊子もお配りさせていただいております。その冊子の50ページに先ほど紹介した社会を生き抜く力の養成の成果目標が幾つかございますが、生涯の各段階を通じて推進する取組の成果目標3として、生涯を通じた自立・協働・創造に向けた力の修得という形でまず目標を立てております。その上で、この目標の達成状況を測定するための指標として、成果指標という形で、マル1、現代的・社会的な課題に対応した学習を行った人の割合の増加とか、マル2、体験活動・読書活動の実施状況等の改善といった形で指標を設けています。これが第1期計画と違う第2期計画の特徴でございます。こういった目標・指標を設けた上で、それでは5年間における具体的方策は何をするのかという形で、以下、書いてありますような基本施策が整理されているといったことでございます。
 今回、大部なので一つ一つは御紹介できませんけれども、まず、資料3‐3にありますように成果指標につきましてその客観的なデータを事務局で整理させていただくとともに、基本施策の今の進捗状況につきまして、これも大部なので一つ一つは紹介できませんが、資料3‐4にありますように、フォローアップをまとめさせていただき、これを御確認いただいた上で御審議いただいたということでございます。
 時間もありませんので、生涯学習関係の本当に主なものだけなのですが、資料3‐2という形でピックアップさせていただいております。横刷りの資料です。例えば、こちらの3ページを御覧いただきますと、先ほど御紹介いたしました成果目標3の「生涯を通じた自立・協働・創造に向けた力の修得」ということですと、まだ平成24年度以降のデータ、25年度からの経過期間中のデータがまだとれていないものもございます。5ページの方を御覧いただきますと、こちらは成果目標4「社会的・職業的自立に向けた能力・態度の育成等」についてです。例えば、下の方ですが、社会人入学者の倍増という形で成果指標を設けているところですが、表にありますように、正規課程の学生数を見てみると、平成24年から平成26年に関してはむしろ減っているといったような状況もあります。
 さらに、7ページを御覧いただきますと、こちらは成果目標8で「互助・共助による活力あるコミュニティの形成」の関係の指標です。例えば、学校支援地域本部や放課後子供教室の設置数、あるいは家庭教育支援チームの数、地域に向けた公開講座数や大学開放の割合はいずれも増加しておりますし、60歳以上で何らかのグループ活動に参加している方の割合も増加している一方で、何らかの学習活動へ参加している人の割合は減少しているという調査結果も出ているということです。
 こういった成果目標に対応する一つ一つの指標、そして、更に基本施策の進捗状況、これも、それぞれの指標の後に、4ページ、6ページ、8ページと簡単に触れさせていただいておりますが、こういったものの御確認を頂いたところでございます。
 この審議の結果、御指摘いただいた事項を資料3‐1の2ページにまとめさせていただいております。総論といたしましては、冒頭、明石分科会長の方からも御紹介いただきましたように、まず、北山部会長の方から、成果目標・成果指標に対する実績が不十分な項目については、各分科会においても問題意識を共有していただいて改善策を検討していただきたいというお話が出ております。また、今回、平成25年度以降の成果指標に関するデータが全体として三、四割そろっていなかったということもありまして、定量的なデータ収集の充実や、施策と結果の因果関係を明らかにすることの必要性等についても御指摘を頂いております。さらに、成果指標の達成に向けてシステム上の問題がある場合には、法律改正等を含むシステムの改変を行ったか確認することが必要だといった御指摘もございました。
 また、各論という形でまとめておりますが、特に生涯学習分科会に関係する主なものといたしましては、先ほど紹介いたしました社会人入学者数の関係で、より詳細なデータを示すべきといった御意見。あるいは、地域を育てる学力という視点の必要性について検討が必要であるといった御意見。あるいは、中高年や高齢者に対して、学ぶことが健康や社会全体の持続可能性を作ることになるという意識づけの運動ができないかといった御指摘を頂いているところでございます。
 今後の基本計画部会の予定ですが、1ページにお戻りいただきますと、下段の方に書いてあります。今年度が計画期間の3年目ですので、来春にはこの基本計画の中間フォローアップを実施させていただき、その後、平成30年度からの第3期の基本計画について御検討いただくという運びとなります。
 生涯学習分科会の委員の皆様方におかれましても、夏以降、調査結果が明らかになってくる成果指標もありますので、今後、これらの状況について御協議いただいて、実績が不十分な項目の改善方策や、ただいま御紹介した基本計画部会での御指摘事項など、今期計画の成果と課題について御検討いただく場を設けていただきまして、基本計画の中間フォローアップや、その後の次期計画の御審議に反映していただくような段取りで進めさせていただければと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。

【明石分科会長】
 ありがとうございました。次回以降、本分科会でも、指摘された課題について審議を進めていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 では、議題4に移りたいと思います。経済財政運営と改革の基本方針2015、「日本再興戦略」改訂2015及びまち・ひと・しごと創生基本方針2015について、生涯学習関連部分について御説明をお願いしたいと思います。里見課長、お願いします。

【里見政策課長】
 それでは、資料4‐1、4‐2、4‐3で御説明をさせていただきます。
 まず、資料4‐1です。御紹介いただきました経済財政運営と改革の基本方針ですが、これはいわゆる「骨太の方針」と言われているもので、予算編成に当たっての今年度の方針を示しているものでございます。これが一番大きな枠組みを示しているもので、資料4‐2にある「日本再興戦略」、あるいは資料4‐3にあります「まち・ひと・しごと創生基本方針」、あるいは、今日はお示ししておりませんが、「女性活躍加速のための重点方針」というものが今年新しく決められておりますが、こういったものはこの「骨太の方針」に沿った形で一体的に閣議決定をされていっているという形で、6月30日ぐらいに閣議決定されたり、あるいはいろいろな会議体で決定されているというような構造になっているものでございます。
 その上で、まず4‐1を御覧いただきますと、いわゆる「骨太の方針」の中では、生涯学習に関連するような部分が幾つかございます。そこの部分にアンダーラインを引かせていただいているという構造になっております。特にこれは第2章の「経済の好循環の拡大と中長期の発展に向けた重点課題」ということで、今年度、特に力を入れる部分について書かれているもので、女性の活躍、あるいは、2ページに行きまして教育再生ということです。特に今年度は、教育再生、新しく書かれた部分があります。「経済成長の源泉は『人』であり、教育を通じた人材育成は極めて重要な先行投資である」というような記述が加えられたところが特徴でございます。
 また、御覧いただいておりますように、そのすぐ上にあります「放課後子ども総合プラン」、3ページに参りまして、ICTを活用した遠隔授業拡大といったものも含まれているのが、直接的な関係部分でございます。
 この「骨太の方針」では、3ページにありますが、「経済・財政一体改革」の取組ということで、経済を活性化するということ、それから財政、支出の部分もきちんと見直していくことを一体的に考えるということが方針として示されており、これを「経済・財政再生計画」という形で示したところが特徴的でございます。
 この中の、特に今年度は、公的サービスの産業化、インセンティブ改革、公共サービスのイノベーションという三つの柱で改革を進めていくということが出されておりますので、今後、予算編成に当たっては、この点が重要視されるかと理解しております。
 資料4‐2ですが、その中でも、特に経済再生、日本再興ということに関係する部分でございます。こちらの方では、「日本再興戦略」、あるいは、別名「成長戦略」という言い方をしておりますが、鍵となる施策の柱が、一つ目は、稼ぐ力を高める企業行動を引き出す、二つ目が新時代への挑戦を加速するというのがあり、三つ目が個人の潜在力の徹底的な磨き上げということで、生涯学習に関係する部分は、この個人の潜在力の徹底的な磨き上げというところに関係する部分が多くなっているということでございます。
 具体的には、1ページの下にありますような、実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関に関係する部分。それから、2ページ目に参り、その高等教育機関創設の時期についても、2019年度の改革に向けて来年年央までに結論を出し、同年中に所要の制度的措置を目指すという時期の明示がされているということでございます。
 そして、この日本再興戦略の中には三つのアクションプランがあります。一つ目が、日本産業再興プラン、二つ目が戦略市場創造プラン、三つ目が国際展開戦略となっておりますが、その中でも生涯学習に関係する部分は、日本産業再興プランというこの1番目のプランの中に多く盛り込まれているということでございます。
 具体的には、2ページの下の方にありますように、専門学校等における職業人材の育成。それから、3ページにありますように、特にアンダーラインが多い部分をお読みいただきますと、ここでも、「人的資本への投資が確実かつ長期的なリターンを得るとの考えに基づき、経済社会の変革に柔軟に対応するための、初等教育から生涯を通じたあらゆる段階における一人一人の主体的な学びを、省庁横断的に重点的に支援する」、こういった考え方が打ち出されているところでございます。
 それから、4ページの方に参りまして、新しい事項といたしまして、専修学校と産業界が連携した教育体制の構築ということで、産学協同教育プログラム構築に向けたガイドラインの作成等を行うということが入っております。
 5ページは、新たな高等教育機関のものでございます。
 6ページは「放課後子ども総合プラン」の着実な実施、そして、女性の活躍推進ということで、特にこの女性活躍加速のための重点方針の中に、大学生等が学業と子育てを両立できるような環境整備ということで、保育サービスの整備・促進といったような内容が盛り込まれている中で、ここのところに取り入れられているということでございます。
 7ページは、プログラミング教育について、8ページに参りますと、ITを活用した遠隔地学校を結んだ遠隔教育、そして9ページの方では、美術館、博物館の作品などをデジタルアーカイブ化して発信していくといったような内容が入っております。
 資料の4‐3ですが、まち・ひと・しごと創生本部の方では、特に地方への新しい人の流れを作るということで、日本版CCRC、「コンティニュイング・ケア・リタイアメント・コミュニティ」ということでCCRCと言われておりますが、この中で特に地方の大学における生涯学習、あるいは地方の大学と連携したような様々な取組が書かれております。
 その中で、地方に学生、卒業生をしっかりと人材として育成し雇用していただく、そして定着するという考え方が入っております。
 3ページに参りますと、中核人材の戦略的推進を専修学校で行っていくということも入っております。3ページの下の方ですが、幼児教育の無償化に向けた段階的な取組をするということと、教育費の負担軽減を図るという内容が入っております。
 4ページに参りまして、これは新しい概念ですけれども、これから小さな拠点ということで、集落の生活圏を維持していくという考え方で地方振興を行っていこうという中で、ワークショップを通じた地域住民による将来ビジョンの策定に、例えば、公民館を活用するような形でファシリテーターが入って、そういったワークショップを実施していくという考え方が入っております。
 一番下の方では、活力ある学校づくりに向けた支援の拡充ということで、今後、部会、あるいはこの分科会で様々な御議論いただくに当たって、非常に重要なキーコンセプトが政府文書にも入っているということでございます。
 以上、簡単ではございますが、御紹介させていただきました。

【明石分科会長】
 里見課長、ありがとうございました。
 以上をもちまして本日の議事は終了となります。事務局より連絡事項がありましたらお願いいたします。

【竹下生涯学習推進課課長補佐】
 次回の生涯学習分科会につきましては秋頃に開催する予定でございます。委員の皆様の日程を調整次第、また改めて御連絡を差し上げます。
 また、今回、議題1で御審議いただきました学習成果活用部会につきましては、8月20日に開催する予定でございます。本日の御審議の内容も踏まえて中間まとめの案を調整させていただくとともに、本日、審議の時間が限られておりましたので、部会の委員の皆様には、また改めて事務局の方より中間まとめ(案)についての御意見をお伺いさせていただくための連絡をさせていただければと考えておりますので、引き続き御協力のほどをよろしくお願いいたします。
 また、本日、議題とは全く別にはなりますが、御出席いただいております山野委員から、大阪府立大学におけるキックオフセミナーの紹介のチラシを頂いております。山野先生、もし何かこれに関してありましたら、お願いします。

【山野委員】
 今日の議論にもありました、学校地域協働部会の議論にも出ており、そこでも発題させていただいたのですが、学校を拠点にするという意見も先ほども出ていましたが、子どもの貧困対策の方では学校プラットフォームということが明示されています。そのあたりを、先ほど会長もおっしゃった、厚労省の方や初等中等教育局、生涯学習政策局のいろいろな角度の方と、東京だけでの議論ではなく、大阪で議論していきましょうということで企画しました。是非、皆さん、興味を持ってくださったら来ていただいたり、紹介していただけたら有り難いと思います。

【竹下生涯学習推進課課長補佐】
 連絡事項は以上でございます。

【明石分科会長】
 それでは、本日の生涯学習分科会と学習成果活用部会の合同会議は、これにて閉会とさせていただきます。どうもありがとうございました。

‐了‐

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-- 登録:平成27年10月 --