| ○ |
江上委員 |
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公民館の利用者の性別,年代別,地域別などの傾向はどうなっているのか。 |
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| ○ |
折原社会教育課長 |
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一般的には,地域の高齢者や婦人による利用が多いと思われる。一方で,学校週5日制が完全実施され,子どもたちの利用を増やそうと頑張っているとともに,地域に根差した人たちをつくるために,定年退職された方だけではなく,定年前の人も対象にして,地域課題について勉強してもらったり,料理教室を行ったりしている。 |
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これまでは平日に利用可能な女性による利用が多かったが,最近では,男性や高齢者以外の方を対象にした様々な事業が展開されてきている。 |
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| ○ |
山田調査企画課長 |
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平成14年度の公民館の利用状況については,団体利用に限ると,全体で約1億8,300万人利用しているうち,青少年団体が約1,400万人,女性団体が約2,000万人,成人団体が約7,900万人,高齢者団体が約1,100万人,その他が約5,900万人の利用状況となっており,成人の利用が一番多い。 |
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また,男女別では,女性の割合が6割以上であるが,男性の割合がやや増えており,女性の割合が若干減る傾向にある。 |
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| ○ |
西村委員 |
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公民館の利用者の70%は女性であり,その70%のうちの60%は65歳以上の高齢者であると感じている。 |
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第20回の生涯学習分科会において公民館の現状について報告したが,近年,公民館において,利用者の幅を広げようという努力が見られる。公民館へ行くといつも女性だけが利用しているという状況はおかしいということで,公民館をはじめ様々な施設で男性の利用者を増やすことに力を入れており,講座の中身も,例えば男性のための料理教室などを土曜日・日曜日に実施するなど,男性を取り込んできている。 |
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また,学校週5日制の完全実施に伴い,子どもたちが公民館に来れるように様々な取組を実施している。子ども時代に公民館に親しむことで,大人になってもやがてまた地域に帰ってくるようにしようという考えに基づき,子どもたちに気軽に公民館を利用してもらうために,学校へ働きかけるとともに,お正月に使うお飾りを親子でつくったり,わらじをつくったりするなど,子ども向けの講座をいろいろ実施している。 |
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以上のとおり,利用者についてはかなり幅を広げてきている。また,木更津市では,公民館の数が多いことから,比較的近隣の住民の利用が多くなっている。 |
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配布資料の中で「公民館等において,趣味や教養だけではなく就業等のための実践的・専門的な学習機会の提供が必要ではないか」という課題が提示されているが,この点はなかなか難しい課題である。木更津市では,実践的な学習としてIT講習を実施する際,基礎的な講座内容に絞り,一部中級の講座も開設するという方針で実施してきたが,それでも,「なぜ公民館で無料で3日も講習を実施するのか」という声も上がっている。我々としては,IT講習を実施することにより,パソコンの未経験者が,ある程度操作できるようになれば,事業者の事業の裾野を広げるということを話し,理解してもらうようにしている。しかし,あまり専門的な学習を公的な社会教育機関が実施するということについてはもう少し議論する必要があるのではないかと思う。 |
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逆に,公民館でいろいろな講座を企画するが,近年,保育ボランティアの養成講座などにおいて,保育士の免許を持っていて休職されていた方など,かなり高度な学習要求を持った方が参加をするようになってきており,講座を企画する時は,本腰を入れてカリキュラムと指導者を用意しなければならないという声も,担当者から聞いている。 |
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このほか,公民館職員の研修も大事であるが,公民館プロパーの職員の年齢が高齢化しているため,その処遇をどうするかが切実な問題となってきており,職員の士気を高めるために,これらの方に先が見えるものを用意していくことが,これからの大きな課題だと思う。 |
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| ○ |
杉原委員 |
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公民館の目的,活動はいろいろあると思うが,青少年団体に関係するものとして,子どもたちにとっては,公民館は堅いというイメージがあり,活動する場所としてはあまり前向きではないと思われる。 |
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昨今,子どもの居場所づくりということが盛んに言われており,学校だけではなく,公民館自身がもっと子どもや若者の居場所になるようなシステムを考えたほうがよい。子どもや若者を地域に取り込むためには,既成のものだけではなく,より若者や子どもたち自身が参画できるようなシステムを考えてあげるべきだと思う。 |
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特に,中高生がコンビニの前に集まっているなどの問題があるが,彼らは自分たちがきちんと責任を持って管理する場所が欲しいと考えているわけであり,公民館における子どもや若者の居場所づくりを真剣に考えていく時期ではないかと思う。 |
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また,指定管理者制度の導入により様々なところに委託が可能となるが,上海市の隣の地域の市民センターでは,全面的にYMCAに委託しており,子どもと高齢者に関することについて非常に熱心に取り組んでいる。そこでは,施設などの提供は市が行うが,運営に係る経費についての参加費の実費程度は参加者が負担しており,一定の限度内の利益は還元するというようなシステムをつくっており,民間団体の持っているノウハウを上手に使っている。このように,海外では,市民にどういうものが提供できるかということを優先し,民間団体を活用している例があり,日本において指定管理者制度がどのように定着していくのか非常に楽しみである。 |
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| ○ |
江上委員 |
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公民館が設置されてから,時代と社会の構造やシステム,日本の国民の意識や成熟度は変わってきている。例えば,昔はユースホステルという施設があったが,今はそうした施設の利用はほとんどなくなってしまっている。また,日本がいろいろ直面している喫緊の問題,若者の失業や年金の問題,少子高齢化の問題,仕事と家庭の両立,地域の教育力の低下などの問題に今後対応していく役割も含めて,公民館がどういう機能を果たすべきなのかということを,もう一度整理する時期に来ているのではないかと思う。 |
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すなわち,地域における問題解決の発信場所としての機能を果たすべきではないかと思う。例えば,公民館の講座の約6割を占める「教養の向上」に関する講座に関して,公民館によっては,書道や俳句,ダンスなどいろいろな講座を実施していて,中高年の女性たちが楽しく充実して公民館を利用していることは大変円満でよいことではあるが,必ずしもそれだけではないのではないか。これから地域における環境の問題でもゴミや排気ガスなどあらゆるテーマがあり,地域における防犯や犯罪の問題,教育の問題,男女共同参画の問題など様々な問題を考え,課題を発見し,それに向かってどういう方法論で解決していくのがよいのかという,市民意識や市民連帯意識に関する講座に近いものになるかと思うが,このような役割を強化して,具体的な数値目標を設定していくことも重要だと思う。 |
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また,公民館の役割の再定義,機能,講座の領域・対象を考える必要がある。面白くないテーマだから人が集まらないというものについては,例えばNHKの教育番組のように,20年程前までは本当に堅くて一方的な語学番組だったものが,今はイタリア語講座も中国語講座もものすごい工夫があって面白くなり,教育番組はエンターテインメントの番組かと思うぐらい大変新しい発想でつくられているなど,具体的な方法論はまだまだいろいろな可能性がある。したがって,公民館の今の社会における役割の再定義をしていくべきだと思う。 |
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さらに,私が中学,高校の頃は,図書館の閲覧の机で,人生や社会,生きるということを考えながら友人と一緒に本を読むことが,非常に人間をはぐくむ,地域におけるとてもよい空間であったが,そうした空間がホームレスの方の問題や受験生が独占してしまうなどのいろいろな問題のためになくなってしまってきている。こうした若者の教養的な居場所をつくることを,今回の図書館,公民館を含めた議論の中の一つの柱として位置づけていただきたいと思う。 |
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| ○ |
糸賀委員 |
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公民館において年配の方や女性の方の利用が多いという指摘があったが,一番問題なのは,利用している人が固定化されてしまい,限られた人たちだけが繰り返し使っていることではないかと思う。 |
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公民館利用者数は2億3,800万人(平成13年度間)となっているが,この中で繰り返し利用している人が何人いて,年間に1度でも使った人が全体で何人ぐらいいるのかという観点からの数字の把握をしないと,公民館が現在抱えている利用上の問題は分からないのではないか。 |
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また,個人利用者と学級・講座への参加者は,どのように分類しているのか。その内訳と,その人たちがどれくらい年に公民館を利用していて,固定化されているのかどうかを知りたい。 |
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さらに,国民全体の生涯学習の活動の中で,地方自治体主催という意味での官製社会教育がどのくらいのウエートを占めているのか。むしろ公民館における利用者数の中には挙がってこないカルチャーセンターなどの民間における活動が盛んに行われているという印象がある。したがって,民間が実施している社会教育や生涯学習の活動と比較して,公民館の場合にはどうしても堅い,古いというイメージを持たれているのではないか。 |
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旧総理府(現在の内閣府)で実施した「生涯学習に関する世論調査」を手がかりにすれば,実際に生涯学習を行っている方が,どういう形態で行っているのかが分かると思う。公民館に行くこともあれば,自分でテレビを見たりラジオを聞いたり,あるいは民間の通信教育などで書道や俳句をやっている方もたくさんいる。そういう把握をして,相対的に見て公民館の生涯学習活動のウエートがどうなっているのかを教えていただきたい。 |
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| ○ |
折原社会教育課長 |
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図書館のところに「生涯学習に利用するため,どんな施設があればいいですか」という平成4年の世論調査の結果を載せているが,図書館が1位で25.7%,体育館22.9%,公民館が22.3%という結果であり,これは,利用している,していないの裏返しの数字だと思っている。生涯学習の支援というのは,公も実施するし,民間も実施しており,利用者がいろいろな手段を利用して自分の生涯学習を行っている。また,地域によっては,民間サービスが必ずしも十分ではないところもあり,一般的な傾向としては,公民館については都市部よりも地方の方が活動が盛んであり,それだけ必要な機関としての役割を担っていると考えられる。 |
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また,固定化した人たちが繰り返し利用しているのであって,実際には,それほど多くの人に利用されていないのではないかという指摘をよく聞く。完全学校週5日制の導入の際も,平日の午後などは高齢者の方のサークルが全部利用していて子どもが利用しにくい,あるいは利用できないという状況があった。こうした状況については,各公民館,各市町村で利用状況を把握してもらい,自らの施設としてどのような役割を担い,どのような事業を実施していくかということを各施設が主体的に考えるべきであり,例えば,国がある技術の講座を全体の3割~4割にするというような基準を設けることには,疑問を持っている。 |
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| ○ |
山本分科会長 |
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公民館の利用状況は都市部と農村部で異なるが,全国的な調査などによると,公民館は全体の1割5分から2割ぐらいが利用し,カルチャーセンターも同様の割合が利用している。東京や横浜,大阪などの都市部には公民館はないが、社会教育館などの類似した施設があるので,それらについてということになる。最も多いのは,グループや個人での学習であり,4割~5割となっている。 |
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また,利用者の固定化に関しては,例えば,町民カレッジや市民カレッジをつくり,その中で修了証を出す,単位を出すとなると途端に利用者が動き出す。もう何十年と動かなかった人たちが,単位を取ろうと動き出して流動的になってきて,新しい方がそこに入るというような活性化の方法があり,こうした取組が実施されてきている。 |
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| ○ |
加藤委員 |
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今回の社会教育や生涯学習の議論は,教育基本法の見直しの答申が出されたことに伴って,根本的に議論するという思いがあるが,今回の議論の立て方自体が,順番が逆なのではないかと思っている。根本的な議論を先に行い,施設面はどうなのかという具体的な議論を後に行った方がよいと思う。 |
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公民館に関しては,必要であれば社会教育法も改正することも含めて議論をした方がよいと思う。例えば,堅い,古いというイメージが,公民館という名称につきまとっている点があり,「公民館」という名称とは別の名称を使用するためには,法律を変える必要がある。 |
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また,全体の生涯学習への大きな国民のニーズがあって,その中で,最終的には公民館という官が果たす役割という発想で,民ではやれない部分をすき間的に補うという発想になっていくと思う。そうすると,恐らく全国で,都市部と山間部ではすごく違うため,一律な考え方はなかなかできない。そういう意味では,できるだけフリーな形で運営自体を任せていくというような発想がよいのではないかと思う。例えば,女性の利用が多いことは,開館時間等との関係があると思う。職員が深夜勤にならないようにすると,どうしても女性の利用が多くなるわけであって,それが悪いということでもないのかもしれない。もっと民間に運営を任せたり,NPOの拠点として使ったりするならば,繰り返しの利用も別に悪いことではないのかもしれない。学校における公設民営的な発想で,官がやる部分は,民でできないすき間をサポートしていくということだと思う。 |
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| ○ |
松下副分科会長 |
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以前,社会教育のアジア・太平洋地区の指導者の方から「あなたの国は公民館があってよい」と指摘され,「公民館」がアジアの国々で知られているということが分かり,公民館が社会人の教育に非常に有効な効力を発していたということが分かってみなおしたことがある。その頃から比べると時代も変わり,全体的に再検討する時期に来ていると思う。私は大学の学生に,公民館を観察してくることを毎年レポートに出すが,公民館が入りにくいということを書いてくる学生が多く,公民館によっては,講座に出るという目的がないとなかなか入れないという印象を与えているところがある。 |
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また,国際化してきた時代において,公民館の一角に,外国人の母国の新聞や雑誌などが置かれ,自由に入れるコーナーがあったら,外国人へのサービスになるのではないかという意見を聞いたこともある。 |
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講座に出るため以外には気軽に行けない建物だと,なかなか子どもの居場所にはなれない。どのような講座を提供するかも大事だが,どのようにしたら人々が入りやすく,いろいろなコーナーができるのか,自分たちが自分たちなりに居場所としてつくり出せるということも一つの要素として考えていただけたらよいと思う。 |
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| ○ |
山岸委員 |
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生涯学習や公民館の問題を考える時には,いかにして市民参加や住民参加を保障していくかということが重要である。このためには,講座についても,半分もしくは3分の1を,サービスの受け手である市民自身,利用者に任せていくということも必要である。 |
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相模原市でアンケート調査をした時に,時間帯やテーマを変えていけば,夜間や土・日であれば男性も参加したい,あるいは専門性のある職業に関わる知識を豊富にするような講座にも出たいという新しいニーズがあるということを感じた。どのようなことでも,だんだんマンネリ化していくということが一般的な傾向だと思う。また,テーマについても,専門性のある知識や,地域で起きているいろいろな社会問題の解決のためにいろいろ討論していくということが,大きな課題になると思う。 |
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市民の社会参加を促していく道具として,NPOが活躍してきている。今回のいろいろな法律改正を見ていると,今後かなり画期的にNPOなどを通して市民参加が促進されると思う。いつもパートナーシップ論が問題になるのだが,それをどこまでやるかという具体的なところまでなかなか進まない。したがって,具体的な数値を挙げて,運営や共催をどこまで実施していくかということを具体的な努力目標として掲げていくことも今回の検討の大きな方向になるのではないかと思う。 |
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| ○ |
柵委員 |
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施設の活性化のためには,運営している職員の資質が非常に重要であり,公民館職員のIT活用力,メディア活用力をもっと伸ばしていってよいのではないかと思っている。その理由としては,地域のニーズを把握する力,地域の学習資源をコーディネートする力,それを住民に提供していく力の三つが挙げられる。 |
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地域のニーズを把握するという点については,公民館職員が中心になりつつ,例えば民間企業の人事教育担当の方も一緒に入ったメーリングリストのようなものをつくり,その地域の問題,地域の産業,自然,環境の問題を一緒に考えていけるような場をつくっていく中で双方向により地域のニーズを把握することも考えられるのではないかと思う。場合によっては,民間の方が非常勤の公民館職員のような形で,ネットで参加するという考え方もできると思う。一方で,拠点施設に集まって,フェース・トゥー・フェースで議論するということも必要である。 |
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地域の学習資源をコーディネートするという点については,学習の資源は家庭にあったり,いろいろな地域に分散しているため,こういうものを,ネットを活用してコーディネートしていくことが必要である。 |
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住民に学習資源を提供するという点については,集まって提供していく方向のほかに,ネットで提供していくという方法を組み入れていくことが考えられる。私が見てきている限りでは,最初から公民館に集まるということを言うとなかなか来れない方も,最初のきっかけがあれば,忙しくてもいろいろ調整しながら集まるという方が結構見られるため,そういったネットと集合を活用して公民館の利用をまだまだ伸ばせるのではないかと思う。 |
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公民館職員の方の役割としては,いろいろな意味で地域の学習資源を住民に提供していくという位置づけをもっと強く出し,サービス機能の力をつけていくということが考えられるのではないかと思う。 |
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| ○ |
浅井委員 |
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これからは地方分権の時代であり,地域がどれだけ活力を持つかということか大きな課題になると思う。特に知識社会と言われている時代であり,地域で知識を扱う場所として,当面は公民館も重要な施設の一つであることを,きちんと位置づけて考える必要があるのではないかと思う。 |
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学習機会や学習資源を提供するという役割だけでなく,学習の成果を生かしていろいろな形で資源をつくり,蓄積していくことも心がけることが,これから大切なのではないかと思う。その場合,やはりITを活用していくことも考えていく必要があるのではないかと思う。 |
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公民館においては,NPOとの連携がよく言われるが,それだけでなく,大学との連携も重要である。今後は少子化の中で大学は地域と結びつかざるを得なくなると思われるし,一方で,退職される大学の先生方がたくさん出てくると考えられ,大学と公民館とがうまく協力していく必要があり,これが地域の活性化に結びつくと思われる。大学は公民館にとっては敷居がすごく高いと思うが,大学とうまく連携することが資源をつくっていく上でも必要なのではないかと思う。 |
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アウトソーシングをして民間を活用するという話が出されたが,住民が運営するといったことも言われており,いろいろな方法があると思う。ただし,これからの評価の時代には,経営力,経営手腕が問われており,責任の所在をネットワークの時代には特にきちんと考える必要がある。当面は館長がきちんと責任をとれるようにすることが大切ではないかと思う。 |
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市民がこれから講座等を企画する時代であり,そういう方々へアドバイスしたり,それから個人のキャリアを開発したり,学習歴を蓄積したりする上でアドバイスしたりする学習相談の機能を整備する必要がある。 |
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国への要望としては,例えば,学習率が上がると医療費が削減されるという調査を実施しているし,長野県のお年寄りは非常に元気がよく,因果関係はわからないが,公民館活動が活発に行われているからと言われている。このように,公民館があれば,また生涯学習が盛んになれば,これだけ地域が活性化するという部分をきちんと検証してPRしていただきたい。 |
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また,上野の社会教育実践研究センターでは指導者研修のソフト教材化を行っているが,さらにそれを進めて,都道府県や市町村において,職員の方々の自己向上に役立てられるようにしていただきたい。 |
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| ○ |
山本分科会長 |
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単純なプリンシプルみたいなものを考えていかないと教育基本法につながっていかない。生涯学習の支援や,社会教育を実施する際には,個人の学習需要を満たすとともに,生涯学習に対する社会的な要請にこたえるという部分をきちんと見ておかないといけない。戦後は社会的要請にこたえると言ってはいたが,その後,生きがい追求で個人の学習需要の方が重視されてしまった。そのところを考えていかないと,この問題は経験の中をはいずり回って終わってしまう恐れがある。 |
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また,金のない時代に教育改革はやってはいけないと言われているが,我が国はもうこれで3回目である。いつも金のない時になると教育が悪いと言われるが,教育改革を進めるのが一番金がかかる。そこで,自分たちで学習資源の充実を図り,それを流動的に使っていくことを考え,従来の発想から転換を図ることが必要である。 |
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| ○ |
糸賀委員 |
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情報化への対応についてまだまだ日本の図書館は遅れている。図書館は地域の情報拠点と言われており,本を中心として,雑誌や新聞,地域資料,行政資料などのコンテンツを持っている。このコンテンツに対して民間ではできないような,地方公共団体ならではの付加価値をつけて発信することが必要である。従来は図書館に来た利用者だけを対象にしていたが,インターネットの普及に伴い,図書館に来なくても図書館の蔵書を検索したり,場合によっては自分の住んでいる地域以外,今であれば,世界中の図書館の蔵書が検索できる。そういうものを使って,学習資源を地域の中からつくり出していくことができる。特に,図書館の場合には他の自治体とのネットワークという意味では,以前からずっと発達しており,相互貸借というような物流だけではなくて,情報資源そのものを相互に見たり,それを取り寄せたりできる。 |
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結局,図書館が実施していることは地域の人づくりであり,本を読んで考えるという知的な資源としての人づくりに対して,図書館はかなり貢献している。図書館は,基本的に学級・講座というものが開かれていなくても,その人のライフスタイルに合わせて,時間などの制約なく,個人や友だち同士,家族が揃って,図書館に行って生涯学習を実践できる。公民館にはない特徴を持っているという意味では,これからの生涯学習体系全体を考えた時に,図書館が持っている知的資源や,ユニバーサルサービスという,いつでも,どこでも,誰でもが,学習資源にアクセスしやすいという観点から,地域の中での人づくり,人的資源の供給,人的資源づくりにつながっていくという視点に立って,図書館の在り方をこれから見直していかなければならないと思う。 |
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日本の図書館は貸し出しにかなり力を入れ,閲覧席を設けずに,その分,本を増やしていくということで,70年代から80年代に発展してきたが,低成長の時代,デジタル化・ネットワーク化が進んだ時代における図書館の在り方について,インターネットを活用する情報化ということも推進していきながら,従来とは違う視点で見直していかなければならない。 |
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趣味や教養という個人のニーズだけではなく,地域の中で就業機会を増やす,あるいは地方分権の中でこれからのまちづくりについて考えていく若い世代を育てていくことが必要である。そういう地域の集団的なニーズにも図書館がこたえていくという意味では,文部科学省が来年度予定されている社会教育活性化プランの中で,図書館が子育て支援や,雇用促進などのビジネス支援,学校との連携を考えた教育支援などの地域の課題に対して積極的に情報発信をしていくという,地域の中でのニーズにも応えられるような図書館サービスの在り方を考えていかなければならないと思う。 |
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| ○ |
山本分科会長 |
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図書館や博物館には固有の資源があるが,公民館に固有の資源というのはあるのか。これからの時代,公民館は何を主張するのかをしっかり掴んでおかなければ,ムードだけで集まって楽しんでいるだけでは済まされないと思う。 |
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| ○ |
加藤委員 |
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10万人当たりの図書館数を見ると,日本はヨーロッパ,特にドイツ,カナダ,イギリスなどに比べて1桁ほどの差があるが,これは日本のような図書館なのか,もう少し規模が小さいものも含まれているのか,一言に図書館と言っても定義が違う気がする。教育基本法の議論の中で,伝統文化や内心の問題をいろいろ議論したが,図書館の持っている独特の知的な雰囲気に触れるということを大切にしていったほうがよいのではないかと思う。例えば,公民館と図書館のコラボレーションがなされるかもしれないが,重い本を手にとる,文字に触れる,日本の独特な文化に触れるなど,インターネットのバーチャルな世界の情報では味わえないものが本の中にあると思う。こうした側面を考え,図書館というものをもう少し幅広く考えてはどうか。 |
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| ○ |
野中委員 |
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「公民館とは」「図書館とは」「博物館とは」という壁をつくっている我々自身が問われているような気がする。地方自治法や社会教育法などは,昭和20年あるいは22年の戦後焼け野原の時代に,これから国づくりをしていこうという時に,管理の軸をつくるためにつくられてきた法律であるが,公民館における50数年の伝統を守っていくために,我々の正面にある壁を壊すことが必要であり,中央である国が定めた管理の軸を壊して,各地域の実情に合ったものにする必要がある。例えば,山間部と都市部のそれぞれに違いがある役割を,統括した法律で実施していこうとする方が無理であり,法的な部分で実情とどこが齟齬を来しているかを把握し,法的な手当てを専門家も含めて実施していくことが必要である。同時に,公民館が,各地域の住民が安心して集える「鎮守の森」的な役割を担っていくために,NPOや今後大量に余剰人員が出ると考えられる金融界など民間の人材を活用することや,中央として必要なことは,1万8,000ある公民館の各館の取組についての情報交流のネットワークを構築していくことなど,最小限にしていくべきである。 |
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また,公民館と図書館を併設するなど,それぞれの地域が,地域に合ったものとして手を挙げてこうしたいと言ったときに,文部科学省がどれだけ応えてあげることができるかが問われている。 |
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日本全体がパラダイムを変えようとしている時に,住民に一番近い公民館,図書館の役割とは何かという一つの方向性を我々が示し,具体的にどうしてほしいかを全国から募り,その中で優れたものを奨励など,これからは地方公共団体が責任を持ってやっていくというパラダイムになるのだということを周知することが必要である。 |
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| ○ |
竹内委員 |
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地域における拠点であるという点で共通性がある公民館,図書館,博物館などが,もっと連携して地域に訴えかけ,地域の方に利用していただくという「対話と連携」という点が欠如しているのではないか。その地域ではどういう連携の仕方をし,どういう発信をしていくか,どういう利用のされ方をするかという点が,公民館,図書館,博物館の共通の問題である。 |
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博物館は,バブルがはじけてから苦悩の時期,激動の時期に入っており,今は,そこを何とか必死の思いで潜り抜けようとしている。バブルの時代,国立も公立も本当にたくさんの博物館をつくってきたが,バブルがはじけて,手当てをしなくなっていった。私立では,メセナ活動も熱心であり,文化活動のために美術館を建てていったが,バブルがはじけた後どんどんつぶれていった。また,公立では,年々予算が厳しくなっているとともに,国立も独立行政法人という形で変化を示している。 |
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現在5,000館あるうちの約8割か9割は零細な博物館である。自分自身が物を集めて,ぜひ皆に見せたいと,館長1人で運営している博物館がたくさんある。入館者数が年間平均2万人となっているが,大きな博物館が全体の入館者数を引き上げているので,ほとんどの博物館の実態はもっと苦しい状況にあると思う。 |
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そこで,日本博物館協会が,文部科学省から様々な調査研究の依頼を受け,3年前に「対話と連携/市民とともにつくる新時代の博物館」という報告書を作成し,博物館の理念を示した。昨年度末には,行動指針である「博物館の望ましい姿」を作成し,今年度は,具体的にその行動指針を各館に当てはめたマニュアルを作成しているところである。 |
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博物館へ来ていただくというのは,古いものを観にきていだたくということではなく,古い時代のものを通して今日どう生きていくか,あるいは将来どう生きていくかという,人の生き様をいろいろ考えていただくことが目的であり,現在そのような博物館に変貌を遂げつつある。このためには,昔のように,見せてやるから来たかったら来いという姿勢ではなく,分かりやすく,親しみやすく,楽しい展示を実施し,その中から,楽しみながら学ぶという博物館像というものを築こうとしている。 |
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具体的には,一つは体験型である。江戸東京博物館では,実物大に江戸時代の日本橋を再現したり,できるだけ触れる展示を増やした。触れるということは,一般的にそれがうれしいというだけではなく,目の不自由な方などの身体障害者の方や,外国人の方にもやさしい博物館という意味で,その意義は非常に大きい。 |
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また,大事なコンセプトは,物を見せるということである。博物館というのはまさに目に訴える。ちゃんと目で見て,触って感じてもらえるということが一番の特色であり,物を通して人を知ってもらう,あるいは人の生き方を知ってもらうということが一番基本にあると考えており,博物館界の中でお互い話し合いながら,このための手法を研究している。 |
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さらに,最も重要なことは,それを担っている人である。博物館で言えば学芸員であり,学芸員の養成という問題をもう少し真剣に考えなければならないと思う。現在,大学において学芸員の資格は簡単に取得できるが,大学を卒業した途端に即戦力になるはずがない。4年間では無理なら,大学院のマスターコースにおいて,今日的な経営感覚も含めて市民のニーズに応えられるという,新しい博物館像での新しいカリキュラムを受けた人たちがどんどん博物館界に入ってくれば,新しい博物館がさらに発展していくと思う。したがって,研修はしっかり実施してもらわなければならず,それぞれの地域において実施するとともに,文部科学省でも枠組みづくりぐらいは実施していただきたい。 |
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このほか,外国人向けの展示も大事な方法である。観光立国日本としても,博物館は京都,大阪,東京だけではなくて,いろいろなところに個性ある博物館として外国の方に注目されるようなものがたくさんあるはずであり,その情報を発信すれば,観光立国としての博物館の位置づけも新たにできると思う。 |