資料5 学習成果活用部会における検討の進め方について(案)

【基本的視点】

  • 情報通信技術の進展を踏まえ、様々な形での学習の成果を適切に記録・管理・活用することで、これらを個々人の地域課題解決活動等につなげられるような仕組みの構築を目標として、検討を進めてはどうか。
  • 検討対象としては、現在、学校教育段階においてICT活用の様々な試みが多方面で行われていることも考慮しつつ、学生から社会人までの幅広い学習活動を対象とするが、諮問の内容も踏まえ、特に生涯学習の場面での推進方策に重点化して、検討してはどうか。
  • 検討に際しては、学校教育におけるICT活用や、地域人材(地域コーディネーター等)の育成、大学入学者選抜等での検定試験の活用など、現在進められている他の教育施策への影響等も充分に考慮に入れて、教育全般への波及効果をもつ横断的な施策を目指してはどうか。

【主な検討事項・課題】

(1)個々人の学習履歴を記録・活用できる仕組みについて

  • 近年の情報通信技術の進展により、人々の学習スタイルが劇的に変化している状況を踏まえ、個々人の学習成果を蓄積し、安全に管理するとともに、更なる学習活動や社会参画の際に証明・活用できるような仕組み(生涯学習プラットフォーム(仮称))について検討してはどうか。
  • 個人情報の扱いや、各種の法規制など、個々人の学習履歴を扱う際に、実際に課題となっている事項について、先行する取組の状況等を踏まえた整理が必要ではないか。

<今後推進すべき施策>

  • 今後、生涯学習プラットフォーム(仮称)を構築し、課題解決に資する学習歴の活用を推進していくためには、産官学の連携や役割分担の在り方、技術の標準化、必要な環境整備等についての実証研究等が有効ではないか。

(2)学習成果を地域課題解決活動等に結びつける方策について

  • 実際に地域等で求められている学習内容と、提供される教育プログラム、個々人の学習活動とをマッチングさせるため、教育機関や学習者の側の視点のみではなく、学習成果を活用する場面からの視点にも重点を置いて、望ましい学習歴の評価・活用方策の在り方を検討してはどうか。
  • 個々人の学習成果を評価する主体としては、地方自治体や資格認証を行うNPO等が想定されるが、これらに加え、SNS等を活用した学習者主体の評価等についても検討の対象としてはどうか。

<今後推進すべき施策>

  • 今後、地域課題解決活動等に学習成果を活用していくためには、先進地域でのモデル的な取組の成果を普及していくことが有効ではないか。
  • また、地域コーディネータ等の育成など、具体的な地域人材の育成に向けた取組との連携を推進していくことが有効ではないか。

(3)学習成果の証明に資する検定試験の質保証の仕組みについて

  • 検定試験については、個々人の学習成果を客観的に証明し、様々な社会参画の際に活用されるなど、生涯学習社会のインフラとして重要な役割を果たしており、現在、大学入学者選抜等での活用も課題となっている。一方で、民間の検定試験には多種多様なものが含まれることから、その質の保証・向上のための具体的方策について検討してはどうか。

<今後推進すべき施策>

  • 今後、各種検定試験の質保証・向上を図っていくために、検定事業者の自己評価の取組への支援や、民間の第三者機関による認証制度の構築等を進めることが有効ではないか。

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