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地域の教育力に関する実態調査 ヒアリング結果一覧
  公民館を拠点とした活動 教育委員会によるしくみづくり
ヒアリング先 松江市古江公民館(島根県) 八戸市立小中野公民館(青森県) 八街市教育委員会(千葉県) 大垣市教育委員会(岐阜県) 西予市教育委員会(愛媛県)
特徴 公民館を拠点とした地域活動への子どもの参画 まちの活性化の拠点として、大人だけでなく子どもにも愛される公民館づくり 幼稚園・小学校・中学校・高等学校の連携教育の推進 地区センターを中心とした地域からの教育活動 子守りボランティア通じた子どもの地域参画
活動主体 公民館、ならびに地域で活動する諸団体(自治会、社会福祉協議会、老人会連合会、交通安全協会など) 公民館、ならびに公民館を拠点に活動する諸団体(郷土芸能、老人会、子ども会、青少年健全育成協議会) 各小中学校区の学区推進委員会(幼小中高、区長や民生委員、PTA役員、社会福祉協議会委員などが参画) 大垣市、大垣市内の地区センター(15地区)、学校、企業 西予市、中高生、地域住民
活動理念・
目的
新しく転入した子どもにとっても「古江がふるさと」と感じる郷土愛の醸成
文化事業だけではない、地域づくりの重視
「子どもを変えると大人も変わる」
誰もが集うことができる「交民館」としての位置づけ
地域の皆が活用できる環境づくり
「子どもたちの今を大切にした学校づくり」
教科面(学力向上)だけではなく、生活指導面での幼稚園・小学校・中学校・高等学校の連携教育
奉仕や(自然体験・社会体験を含めた)諸活動の場をつくる
子どもの居場所(遊び場・学習の場)をつくる
子どもを市民みんなで育てる社会(環境)をつくる
地域の中高生が楽しく子守りボランティアを体験できること
子育て講座に参加する保護者が講座に集中できる環境を提供する
主な活動内容
新たに開発された地区の自治会で、夏祭りや伝統行事開催の支援
既存地区と新開発地区の交流促進
地元の小中学校の要請に応じた社会人講師の派遣(派遣人材の発掘と講師の登録リストの作成)
公民館の文化教室への子どもの参加の呼びかけ
地域風土を実感してもらうための、名所旧跡の探訪コースの設置と、中学生の参加によるガイドブックの作成
中学校との活動調整による、中学生参加の町民運動会の開催
放課後時間帯の公民館の子ども達への開放(宿題指導、悩み相談など)
公民館敷地での朝市の開催とボランティアとしての子ども達の参画
大人も子どもも一緒に取り組む郷土芸能の振興(左比代虎舞、えんぶり、太鼓)
異年齢交流を重視した子ども会活動(上級生を中心としたグループ活動など)
公民館での料理教室の開講や公民館を使用した「お化け屋敷づくり」(夏休み期間中)
婦人会の催し時における子ども達の手伝いとしての参画
市内全ての学校に通う子ども達の共通目標である「共通指導6項目(人の話を聞く、あいさつをするなど)」達成のための活動
「学校改善の視点」として、地域の人材の授業への活用(ゲストティーチャー制度)
「地域・学校との連携」として、地域を巻き込んだ各種行事の開催、パトロール活動の実施
学校での子ども達の活動を紹介する広報紙の作成と各家庭への周知
市内の15の地区センター(おおむね小学校区)の単位で、自然体験、社会体験等の諸活動を企画・立案し、開催する。スポーツ、自然体験、茶道、マジック、日本舞踊など、その内容は地区によってさまざま。
市内の企業に協力をよびかけ、工場見学等を受け入れてもらっている。
スイトピアセンター(生涯学習拠点)で、プラネタリウム、おもしろ科学教室、外国語で楽しむ絵本の読み聞かせなどを実施。
教育委員会内に設置された「子どもセンター協議会」が、情報誌「この指とまれ」(4半期)を発行。
保護者を対象とする家庭教育講座「うわっこわくわく子育て講座」の開催にあたり、保護者の講習中に、中高生による子守りボランティア「乳幼児ふれあい体験教室」を並行して行う。
平成14年度からの取り組みで、今年度で4年度目。中高生の参加は、年間10〜20人程度。
中高生に対しては、保育士の協力得て、子育てについての講習会(20分程度)を事前に実施。
活動の成果
人間関係が希薄になりがちな団地地区の地域活動が活性化した
子ども達にとって「思い出になる場所」となった
子ども達があいさつするようになった
大人が地域の子ども達との接点を持つことにより、生きがいを感じるようになった
子ども達と大人(お年寄り)の絆が深まった
子どもボランティアが組織化した
郷土芸能により、地域が活性化するとともに、子ども達にとって、ふるさとの良さを実感できる良い機会になった
子ども達が郷土芸能に真摯に打ち込む姿を見て大人たちの態度も改まった
「学校改善の視点」
子どもにとってはエキスパートとの接触、地域の人材にとっては学校の現状把握することにより、情報共有・活用が促進された
「地域・家庭との連携」
学校だけでなく、地域とともに子どもを育てる気運が高まった
地域の教育力を生かした子ども体験活動を、地域の主導により全域で展開されており、子どもの居場所の提供につながっている。
活動の基盤となっているのが地区センターであるため、単発ではなく継続的な事業につながっている。
保健事業(子育て講座)と教育事業(中高生向けのボランティア)の両立を図ることができる。
子ども(中高生)に生命の大切さを体験し、家族について考えてもらえる機会を持つことができる。
子守りボランティアとして、元保育士の人などが口コミで手伝いに来てくれるようになった。
成功の要因
松江市の公民館は「公設自主運営方式」を採用しており、地域の多様な主体が公民館の構成員として参加し、公民館が地域活動の中心として機能している
地域の自治会・町内会への支援など、公民館が地域づくりのコーディネーターとしての役割を発揮している
地域の人たちに「小中野地区に恩返ししたい」という強い気持ちが子育て活動に結びついている
「子どもに親しまれない公民館は長続きしない」と居場所提供や郷土芸能の支援などを積極的に行っている
館長による地域の人材のコーディネート
平成9年度に、千葉県教育委員会の「夢を育む教育推進校」に指定され、収めた効果を八街市が引き続き継続・拡大させている
校長の強いリーダーシップ
旧来からの地域では「おらが学校」という意識が強く、学校を支える風土がある
地域住民が自ら運営する「地区センター」が市内に整備されていた。
効果的な補助事業により、学校の連携を地区に委ね、各地域の意欲と行動を促した
社会教育主事の長年の取り組みを通じて、行政に対する地域の信頼を醸成した。
ボランティアの募集に際して、学校側の協力を得ることができている。
保健分野と教育分野で庁内的な協力体制を構築できた。
中高生にとっても、子育て中の親にとってもニーズがあった。
課題
公民館と学校の距離が離れており、「学校帰りに立ち寄れる」状況がない。
船田館長に続く後継者づくりが必要。公民館を中心に若い人をいかに巻き込んでいくかが課題。
市の財政事情により、事業費が削減される傾向にあり、事業の継続が困難になる可能性がある。
地域のコーディネータがなかなか育たない。人材育成が必要。
企業にとっては、業務の現場に子どもを入れることに営業やリスク管理などの点で前向きになりにくい
中高生に呼びかけてもっと活動を広げていくことが課題。
行政と学校、子守りボランティアをコーディネートできる人材の育成が必要。


  NPO、任意団体による活動 大学との連携
ヒアリング先 NPO法人「子どもネットワーク
センター天気村」(滋賀県)
NPO法人「ふくろうの森」(徳島県) 友部町子どもの居場所づくり
実行委員会(茨城県)
宗像市市民協働推進課(福岡県)
特徴 就学前の児童を対象に地域の自然を体験できるプログラムを提供 ボランティアによる読み聞かせや地域体験活動の実施 自治会や町内会とは異なる、地域の人たちの自発的な立ち上がりによる子育て 大学と連携した教育活動
活動主体 NPO法人 子どもネットワークセンター天気村 NPO法人「ふくろうの森」(主婦や学生、退職者など、正会員103名で構成) 地元の有志で構成する「友部町子どもの居場所づくり実行委員会」(約20名) 宗像市、市内3大学
活動理念・
目的
子ども達が置かれている状況を地域の方々と一緒に考える場をつくり、実体験や地域交流を通して生きた教育を実践
赤ちゃんからお年寄りまでの読書活動の振興と文化の向上
子ども達への、言葉の大切さの伝達
大人も子どもも関わりあう、みんなにとってよき居場所づくり
技術習得よりも道徳精神の養成
一人ひとりの学習の結果の地域への還元と地域活性化
大学と市民の交流促進
主な活動内容
こんぺいとう自然保育園(火曜日〜土曜日)
 週に3回、バスで地域の様々なスポットに遠足に行く。野外体験、地域交流、文化交流を組み合わせた保育。
こんぺいとうクラブ(毎週土曜日)
 春は田植え、夏は川遊び、秋は稲刈り・イモ掘り、冬はしめ縄つくり等の体験プログラムを実施。幼児〜小学生が対象。
草津市ファミリーサポートセンター事業
※草津市委託事業
 地域の中で子育てをする人、応援する人の会員同士の相互交流支援事業。ファミサポキャラバン隊で、各公民館や集会場を巡回し、親子遊び広場を開催。
「ふくろうの森」は、大きく「図書館ボランティア活動」と「受託業務(図書館運営支援)」に分類され、「図書館ボランティア活動」さらに小グループで構成
小グループの1つ「モモの会」による、読み聞かせ「おはなしタイム」の実施(毎月第2土曜日)
地域の「おはなしボランテイア」による各学校に出向いての読み聞かせ活動
図書館の資料を活用をした地域体験「子ども体験活動」の実施
「子ども茶の湯」「友二小ふれあいクラブ」「バドミントン教室」「ソフトボール教室」の開講(毎週あるいは毎月開催)
会費は月100〜200円
メンバー募集の際は小学校を通じて募集要項を配付
日曜日は家庭に子どもをかえすべきだという信念の下、活動は土曜日に限定
指導者の年齢層は50〜60歳代が中心。子育てが一段落した人たちが多い
ルックルック講座アカデミー版(子ども向け版)として、市内3大学による出張講座開設(「ロボットづくりを通して未来の社会を考える」「親と子のための性教育」など)
小・中学校における、市内の大学教員によって作成された副読本の活用
同じ中学校に進学する2つの小学校の交流事業「セカンドスクール」(4泊5日)の企画と運営支援への大学の参加
子ども達の体験学習、異学年との交流の場としての「土曜わくわく児童館」の企画と運営への大学の参加
市民図書館と大学図書館の蔵書の相互賃借制度(予定)
活動の成果
就学前の子どもに対して、認可保育所では経験させられない自然体験を提供することができる。
自然体験を通じて、地域住民と子どもの接点をつくることができ、多様な世代との交流機会ともなっている。
幼稚園・小学校・中学校・高等学校・大学まで、異なる世代の子どもの交流ができ、相乗効果を生んでいる。
言葉の重みを実感することにより、子ども達が「正しいこと」「正しくないこと」を主体的に考える能力を身に付けた
活動開始時に読み聞かせに参加していた子どもが成長し、保護者として子どもを読み聞かせに参加させている
大人たちも「今では自分達が生きる喜びをもらっている」と考えている
内気な子どもが声を発し、あいさつできるようになった
指導者も、子ども達が健やかに成長していくことに喜びを感じるようになった
参加者数は増加傾向で、今後は対象年齢の拡大や他地区の児童の受け入れも行う予定
市民にとってそれまで印象の薄かった大学が身近なものとしてとらえられるようになった
子ども達にとって、学校の先生以外から物事を教わるのは新鮮な体験であると評価を得ている
市内の大学には教育系や看護系の学生が多いため、子ども達とのふれあいが役立っている
成功の要因
保護者や地域住民と積極的に関わる代表者の理念に基づき、独自に開発したプログラムが、保護者と子どもの参加意欲を高めている。
NPO法人としても順調に活動を続けており、長い活動実績の中で滋賀県、草津市からも信頼を得ている。
図書館を拠点に、同じ思いを抱いた仲間が多く集まったことが長続きの秘訣
メンバー間にお互いの個性を認め合う風土があり、それぞれの力がうまく結集している
地域主導で活動できているのは、「補助金などいらない」という参加者の熱意によるところが多い
地域特性として、新たに流入してきた住民を寛容に受け入れており、住民活動が盛んになっている
活動の端緒となった福岡教育大学に、地域との連携に非常に熱心な教員がいたことが大きい
市側でも情報交換できる開放的な雰囲気をつくりだすなど地道に互いの信頼関係を築いてきた
課題
高齢者ケアに比較して、NPOの子育ての分野の人材育成が遅れている
地域のボランティアを分野横断的につなげていく工夫が必要。地域に人材は必ずいる。
「絵本は子どもが読むもの」と考えている人が多く、保護者に理解が広がらない。モモの会への賛同者の増加も鈍る傾向。
子どもを飽きさせないため、体験メニューの多様化が必要。
次世代の指導者の育成が課題。
託児所と勘違いしている保護者に対する意識啓発が求められる。
現段階では大学教員と市職員という個人の信頼関係だけで成り立っている側面があり、組織間の連携にまで体制が整っていない。


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