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実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する特別部会(第13回) 議事録

1.日時

平成28年3月30日(水曜日) 15時00分~17時00分

2.場所

全国都市会館 2階大ホール(東京都千代田区平河町2-4-2)

3.議題

  1. 審議経過報告の公表等について(報告)
  2. 関係団体からのヒアリング
  3. その他

4.議事録

【永田部会長】  こんにちは。それでは,所定の時間になりましたので,実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する特別部会の第13回を開催いたします。委員の方々におかれましては,御多忙の中,御出席いただきまして,誠にありがとうございます。
本日は,報道関係者から,会議全体の録音及びカメラ撮影のお申出がありましたので,これを許可しております。その旨,御承知おきいただきたいと思います。
前回まで,審議経過報告の取りまとめについての議論を進めてきました。本日と4月11日,2回にわたって,公表した審議経過報告に対する関係団体からのヒアリングを執り行うことを予定しております。
それでは,事務局より最初に配付資料の確認をお願いいたします。
【塩原主任大学改革官】  それでは,お手元の配付資料の御確認をお願いいたします。
本日の配付資料は,議事次第と,資料は,資料1から4までの4点でございます。また,机上資料といたしまして,本日のヒアリングゲストのプロフィールを1枚配付させていただいております。以上よろしくお願いいたします。
【永田部会長】  ありがとうございました。前回の会議を踏まえ,本日,審議経過報告を公表いたしました。公表と同時に,パブリックコメントの手続も,現在実施しているところです。それから,本特別部会での審議状況については,中央教育審議会本体の大学分科会に報告して,いろいろな御意見を頂いておりますので,後ほどそれについても御紹介いたします。
それでは,これらの概要等について,事務局より報告をお願いします。
【塩原主任大学改革官】  それでは,前回会議以降の経過につきまして御報告をさせていただきます。
まず,資料1を御覧ください。こちらにつきましては,本日付で公表させていただきました本特別部会の審議経過報告でございます。こちらの審議経過報告は,前回会議におきまして,委員から頂いた御意見も踏まえ,部会長と相談いたしまして,一定の修正を加えた上で本日の公表に至っているものでございます。
前回からの修正点は,大きく,4点ほどございます。まず,1点目として,目次で申し上げますと,第2章の2の(2)高等教育における課題と対応の部分でございますが,こちらの部分の丸1と丸2の順序についてでございます。こちらについては,前回から順序を入れ替えておりまして,丸1が,これからの経済社会を担う職業人材養成のための課題と対応,丸2が,社会人の学び直し環境に関する課題と対応の順に逆転をさせましたので,それに伴って関連の記述の調整を行っているものでございます。具体的には,資料で申し上げますと,8ページから10ページにかけての記述部分でございます。
大きな変更点の2点目は,19ページでございます。19ページは,インターンシップの関係でございます。19ページの冒頭部分,まず「インターンシップをはじめとした企業内実習等」に対し,米印で脚注を付けておりますが,前回会議で,このインターンシップや企業内実習等といった用語の整理についての御意見,御指摘がございました。それらを踏まえまして,本報告書におけるこの用語の使い方につきましては,断り書きといたしまして,19ページの下の脚注にありますとおりとさせていただいております。この定義に基づいて,本文中の記述につきましても整理をさせていただいているものでございます。
また,インターンシップに関連いたしましては,20ページの一番下にも,米2として,脚注を付しております。こちらの脚注の2は,インターンシップの受入先の開拓について具体的な方法等を記述していた部分でございますが,こちらの中に,例えばマッチング支援人材,キャリア教育,コーディネーターなどの活用といった方法や,大学等の地域コンソーシアムによるインターンシッププログラムの事例などについても今回記述を付け加えさせていただいております。
変更点の大きな3点目でございますが,同じく20ページ,上の四角囲みの中にあります三つのぽつのうち,一番下のぽつの部分でございます。「事務職員等の能力向上のための取組(スタッフ・ディベロップメント)」という形で記載している部分でございますが,前回の御意見を踏まえまして,スタッフ・ディベロップメントによる能力向上を通じて,事務職員等が産業界との連携などでも主要な役割を果たすようにすべき旨をこちらの方で明記をさせていただいております。
4点目は,その下,「(設置認可,評価など質保証における連携の部分)」でございます。前回の意見を踏まえまして,例えば設置認可,評価等の仕組みは,専門職業人材に対するニーズが早いサイクルで転換していくことも想定に置きつつ考えていく必要があることを明記させていただいております。
また,その下の四角囲み,二つ目のぽつの部分でございますが,例えば,評価,情報公開等につきましても,「社会のニーズの変化への迅速な対応等も含め,効果的な導入方法を検討する」旨,明記しています。
同様の趣旨の修正は,25ページの方にも行っています。
以上が審議経過報告の前回からの大きな変更点でございます。
続きまして,資料2を御覧ください。こちらにございますとおり,この審議経過報告をもちまして,本日からパブリックコメントを実施しております。
以上,審議経過報告の公表に関する報告でございます。
続きまして,中央教育審議会の他の分科会及び大学分科会の中での本件に関する審議について,御報告をさせていただきます。
大学分科会,また,その中の部会であります大学教育部会におきまして,本特別部会における審議状況についての御報告をさせていただきました。まず去る3月9日に開催された大学教育部会での議論について,資料はございませんので,口頭のみで恐縮でございますが,御紹介させていただきます。
3月9日の大学教育部会では,前々回の第10回特別部会,2月26日に開催された特別部会に付議しました審議経過報告案に沿って,報告をさせていただきましたが,これに対しまして,以下のような意見を頂いております。
まず一つ目に,制度の基本的な在り方に関する御意見でございます。現在の大学とどう違うのか,改めて別のカテゴリーを作る理由は何か,あるいは大学の中で機能を特化させていくということなのかといった疑問が出ておりました。また,現在の大学でもキャリア教育の充実等を図っているため,現在の大学が一生懸命やれば新機関が目指すことと差がなくなるのではないかといった疑問,さらに,審議経過報告案の表現から,大学が本来やるべきではないことをやっているといったような印象を少々受けるが,これには違和感があるということなどという御意見を頂戴いたしました。
そのほか,求められる職業が変化していくのであれば,必要なのは職業教育の強化ではなく,むしろ自律的に学ぶ学習者の育成ではないのかといった御意見もございました。
これに対し,同じく同日の大学教育部会での他の意見でございますが,新制度の議論の背景,必要性について,新機関を作りたいという要求は,既存の大学に対する不満がいかに強いかの表れでもあるのではないか,今は学術の教育機関も職業人養成の機関も全て同じ大学になっているが,様々な制度があってこそ,機能を発揮できる,といった御意見や学術と職業は切り分けることが必要ではないのか,現行の大学では,実践的な職業教育を行う上で,カリキュラムや時間の都合上,難しいといった現実があるのであれば,新機関の制度化に賛成であり,例えば専門性を持った料理人などに対して学位を出したいというような議論なのであれば,それは必要性を感じるといった御意見が出されたところでございます。
さらに,新機関の制度設計に関する御意見でございますが,前期・後期課程を作るのはいい方法である,既存の大学がそこまで踏み切れないことから,新機関でこういった構想が出ているのだと思うといった御意見や,大学制度に位置付けるとなると,質の保証が大きな課題になる,新機関の設置基準と認証評価の在り方に注目したいといった御意見,制度設計に際しては,教員の確保が重要であり,産業界から人を派遣してもらう必要がある,国際展開を見据えた設計も重要である,財政措置の道筋がこの審議経過報告からまだ見えないといったような御指摘も頂いたところでございました。
以上が大学教育部会でございます。
さらに,3月18日に開催されました大学分科会での御意見も御紹介させていただきます。こちらの会議では,前回の第11回特別会議,3月15日の特別部会で付議しました審議経過報告案に沿いまして,報告をさせていただいたものでございます。
これに対して,大学分科会からの意見としては,まず制度の基本的な在り方に関して,我が国の現状を踏まえ,人材の需要側である産業界側と,供給側である大学側とのミスマッチをどう解消していくのか,様々な専門性の階層の中で求められる人材をどう確保していくのかという問題意識の下に議論される必要があると思うという御意見を頂戴いたしました。
また,例えば自動車整備の4年制専門学校の生徒は,大学の学生よりも熱心に勉強しているが,初任給では高等学校卒と大差がなく,彼らが大学を卒業した者より下に見られているような現状はおかしいという御意見や,従来の大学は基礎研究が中心であり,実用研究は企業で主として取り組まれてきたが,新機関では,できれば実用化を主眼とした教育研究もやってもらいたいといった御意見がございました。
さらに,制度設計に関する御意見でございますが,新機関においても国際通用性の確保が重要である,新機関がどれぐらいの学校数になるのかなどについては,高等教育の将来像の問題としても検討していく必要がある,新機関への財政措置については,独自の財政措置枠を用意して対応すべきであるといった御意見も出されているところでございます。
以上,御報告をさせていただきます。
【永田部会長】  ありがとうございます。ただいまの御報告で,落ちている意見あるいは追加する意見などがあれば,大学分科会あるいは大学教育部会に属していらっしゃって,この特別部会にも御出席いただいている委員の方々から補足的に御説明をいただければと思います。ちなみに,大学教育部会には,金子委員,黒田委員,前田委員,牧野委員,大学分科会は,安部委員,佐藤委員,北山委員が所属されております。北山委員と牧野委員は本日御欠席ですが,以上の委員の方々で補足等がありましたら,よろしくお願いいたします。
よろしいですか。なければ,今,事務局からの説明のとおり上の部会には報告を行い,今,紹介のあったようないろいろな意見を頂いたということで報告は終了させていただきます。
それでは,次に進みます。続いて,審議経過報告の中で気になるところ,今後,我々が更に詰めていく必要があるところを抽出していかなければいけません。もちろんこれから行うヒアリングの中からも御指摘等は出てくると思います。それから,大学分科会,大学教育部会での意見を踏まえ,議論をやり直さなくてはならない部分も若干あったかと思いますので,当然それらも踏まえる必要がありますが,ここで,一度,今後更なる検討を要する事項を抽出して,皆さんと,こういう課題がまだ残っているという共通認識を図りたいと思いますので,事務局からその点について御説明をしていただきます。
【塩原主任大学改革官】  資料3を御覧ください。資料3におきまして,審議経過報告において更に検討を要するものとされている主な事項を抽出いたしまして,お示しさせていただいております。
1ページ目から御紹介させていただきます。まず審議経過報告の第4章の2,(1)制度の基本設計の関係部分でございますが,区分制の課程の導入につきまして,修業年限4年の機関においては,4年一貫制の課程のほか,前期2年又は3年,後期2年又は1年の区分制にもできるようにすることを検討するとの記述になっております。
これは,下にもございますように,積み上げ型の多様な学習スタイルを可能にすることになるものでございますが,「その制度化に関しては,課程の体系性の確保や,各段階ごとの出口水準の明確化などに留意するとともに,他の高等教育機関の制度との整合を図る観点から,さらに必要な検討を進めるべきである」とされております。
続きまして,第4章の2.(2)の具体的設計の関係でございます。丸2は,実習等の割合及び企業内実習等の時間数でございますが,まず教育内容・方法に関しまして,「企業内実習など企業等と連携して行う授業等について,質の確保を図りつつ,一定時間以上の履修を義務付けるとともに,これを含めた実習等の科目全体の割合についても,一定割合以上を義務付ける」としております。一定時間,一定割合がどれくらいの時間,割合になるのかは,引き続きの検討事項になります。
同じく丸3,実務家教員・研究能力を併せ有する実務家教員の割合につきましても,「専任の実務家教員を一定割合以上配置」,「研究能力を併せ有する実務家教員の配置を一定割合以上義務付ける」,審議経過報告では,このような記載になっている状況でございます。
2ページでございます。丸4,分野別質保証の観点を採り入れた評価,情報公表等の導入方法でございますが,こちらにつきましては,「社会のニーズへの迅速な対応も含め,効果的な導入方法を検討する」こととなっております。
また,その下,質保証の仕組みの部分でございますが,情報公表や評価についても,相当の水準を求める必要があるとされております。その下,四角囲みの部分でも,「分野別質保証の観点を採り入れた評価の導入の検討」,さらに,「できる限り客観的な指標を採り入れることについて検討する」などの記載が残っております。
丸5,必要専任教員数,備えるべき施設設備,校地・校舎面積に関する基準でございます。こちらにつきましては,「質の高い高等教育機関として求められる条件を備えるよう,現行の最低基準である大学設置基準及び短期大学設置基準の水準を考慮し,その趣旨を採り入れると同時に,高度かつ実践的な職業教育を行う機関として,その特性を踏まえた適切な水準を検討する必要がある」とされています。「特に,新たな機関では,常に最新の知識・技術等を教育内容に反映できるよう,教員の流動性の確保が重要となるほか,社会人学生も多く受け入れるなどの特性があり,こうした特性に留意した基準の設定が必要となる」などとしているところでございまして,今後,適切な基準の検討を進めるべきであるとなっているものでございます。
こういったところから,四角囲みの部分でございますが,これらの基準につきましては,「大学・短期大学設置基準の水準を踏まえつつ,質の高い職業人養成に相応(ふさわ)しい適切な水準を設定する(校舎面積等については,小規模の専攻等に対する基準の整備についても検討する。)」との内容でございまして,適切な水準がいかなる水準かというのは今後の課題ということでございます。
丸6,同時に授業を受ける学生の数に関する基準でございますが,こちらも,新たな高等教育機関の条件として,適切な基準の検討を進めるべきということの一つでもございますが,「一の授業科目について同時に授業を受ける学生の数については,大講義室等での一斉指導中心の授業ではなく,実践的な職業教育の授業を効果的に実施できるようにする観点から,適切な水準を設定する」とこのような記述になっております。
3ページの第4章の2.(3)制度全般にわたる事項関係の記述でございます。丸7の学位の種類・表記の在り方につきましては,「授与する学位の種類・表記については,世界の高等教育機関における学位授与の標準的な在り方や,我が国における既存の学位制度との整合性等も踏まえつつ,実践的な職業教育の成果を徴表するものとして相応(ふさわ)しい設定の方法を検討する」となっているものでございます。
また,名称につきましては,「例えば,『専門職業大学』等の名称が考えられるが,大学体系に位置付き,専門職業人材の養成を担う実践的な職業教育機関として,相応(ふさわ)しい名称を検討する」となっております。
丸9,大学院設置の在り方につきましても,その在り方について今後検討を要するとされております。さらに丸10,財政措置の在り方につきましては,「実践的な職業教育を行い,専門職業人材の養成を担う高等教育機関として相応(ふさわ)しい措置の在り方について,検討する必要がある」と,このようになっているものでございます。
以上が審議経過報告の中で更に検討を要するものとされている事項でございます。よろしくお願いいたします。
【永田部会長】  ありがとうございました。今回ヒアリングに臨むに当たって,我々としてはこれらの事項についてまだ最終決定をしていないということを確認しておいていただきたいということで,今後の検討事項について,今,御説明いただきました。
それでは,ヒアリングに早速入らせていただきたいと思います。
まずヒアリング全体の日程について,事務局から御説明いただきます。
【塩原主任大学改革官】  ヒアリングの日程でございますが,資料4を御覧ください。本特別部会におきましては,今回の第13回特別部会,及び次回,4月11日の第14回特別部会の2回にわたりまして,関係団体からのヒアリングを実施することといたしたいと思っております。
本日は,関係3団体,経済団体関係では経済同友会,さらに,高等学校ないし保護者関係の団体として,全国高等学校長協会,全国高等学校PTA連合会から御出席いただいております。
また,次回,4月11日におきましては,大学関係は国公私立の3団体,短期大学関係は公私立の2団体,高等専門学校と専門学校のそれぞれ1団体,そして,産業界,労働界等より3団体,合計10団体のヒアリングを次回は予定しております。
このほか,日本私立中学高等学校連合会から書面による意見提出を頂く予定でございます。
以上14団体からの御意見を頂く予定でございます。よろしくお願いいたします。
【永田部会長】  ありがとうございました。
まず本日は3名の方からヒアリングをさせていただきます。それでは,最初に,デュポン株式会社名誉会長,経済同友会の教育改革委員会委員長の天羽稔様から御意見を頂きます。天羽様にはお忙しい中おいでいただきまして,誠にありがとうございます。
それでは,天羽様,どうぞ御発表の方をお願い申し上げます。
【天羽氏】  今,紹介いただきました経済同友会の教育改革委員会委員長の天羽でございます。今日,このような場を頂きまして,本当にありがとうございます。実は前回,昨年の6月にも,この特別部会で発表させていただきましたが,今回の審議経過報告を見ましても,まだ十分な記載がないのではないかというところが幾つかございましたので,その点を中心に三つほど,今回,話ができればと思っています。時間も限られていますので,早速,話に移りたいと思います。
1点目ですが,実践的な職業教育を通じて養成すべき人材像が鮮明ではないように思いました。資料1の12ページに若干のイメージが記載されています。例えば生産とサービスの現場で中核的な役割を担う人材と記載されていますが,どのような人材を養成しようとしているのか,もう少し具体的に示されるべきかと思いますし,これでは具体像が今ひとつ見えてきません。
もう一つは,新たな高等教育機関に進学すると,どういったスキルが身に付いてくるのか,また,卒業後はどのようなキャリアを描けるのかについて,是非学生の立場に立って考えていただきたいと思うとともに,もう少し具体的に示す必要があるのではないかと思いました。
例えば,私も最近,随分,農業法人等の方とお付き合いをしているのですが,その中で,我が国の農業や水産業というのは,これから輸出産業として十分成長し得る可能性を秘めているわけです。しかし,十分成長するためにはやはり今,農業や水産業に従事している人にはないスキル,つまり,経営スキルが求められるのではないのかと思うわけです。そこで,将来の日本の農業や水産業の成長を支えるリーダーの育成というのは大変ニーズがあるのではないかと思うのです。もちろん,これが全てではなく,そのほかにも成長の可能性のある分野は,多々あるのではないかと思います。また,そうなると,やはり実務家教員というのが非常に重要で,30代,40代の企業人を主体とした教員が必要ではないのかと考えます。
やはり実践的な職業教育の本来の目的を全うしようとすると,分野ごとに実務家教員の比率というものを明示していく必要があると思います。当然そうなってくると,教員の評価体系についても,既存の大学等のものとは違った形にして,実学をベースとした評価体系を構築していく必要性があるのではないのかと思われます。例えば,学生の就職先の評価等を評価項目に入れてはどうかと,一つの例として御提案いたします。
2点目ですが,既存の教育機関,具体的には大学や短期大学,高等専門学校,専門職大学院との差別化といいますか,これらと何が違うのかを明確に示す必要があるのではないかと思います。例えば,高等専門学校は,既に理系分野では深く専門の学業を教授して職業に必要な能力を育成するという目的を十分に達成しており,社会的にも非常に評価をされていると私は認識しております。
ですから,先ほど申しましたように,養成すべき人材像の明確化というのは,非常に重要なのではないかと思っております。そこで,今回新たな高等教育機関を創設するに当たり,まず高等教育機関全体の機能について整理をする必要があるのではないのかと思っております。
最後に,3点目は,教育の質の保証をどのように担保すべきか,という視点が必要です。教育の質の保証のためには,新たな高等教育機関の創設に当たり,大学の機能分化と,前回のヒアリングでも申し上げましたように,スクラップ・アンド・ビルドの議論があってもいいのではないのかと思います。社会のニーズが余りない教育機関,これについてはいろいろと御議論があるかと思いますが,そのような機関を継続させるという理由は見つかりません。つまり,重要なポイントは,設置基準と,大学の退出のメカニズムです。この明確化が必要だと前回も主張したと思うのですが,この点について再度申し上げたいと思います。
また,これも本当に決まったものではなく,私の考える例ですけれども,学生の就職先からの評価や教員全体に占める実務家教員の割合などもう少し具体的な設置基準があってもよいのではないでしょうか。ほかにも,地域社会や地域企業にとって魅力ある内容のカリキュラムであり,その実現性があるかとか,いろいろなことが考えられると思います。
以上,簡単でありますが,審議経過報告に対しての意見を述べさせていただきました。ありがとうございました。
【永田部会長】  天羽様,どうもありがとうございました。
それでは,今の御意見に対して,もう少し詳しく聞きたいということがありましたら,御質問等いただければと思いますが,いかがでしょうか。
【天羽氏】  もう少し付け加えてもよろしいでしょうか。
【永田部会長】  はい,どうぞ。
【天羽氏】  私はここ1年半ぐらい,北海道,鹿児島,千葉などでいろいろな農業法人の方にお会いしました。この方たちは農協には属していません。自分でいろいろなことを勉強しながら,経営もしているという点ですばらしいと思います。こういう人たちがもっともっと日本の中に出てきてもいいのではないかと思うのです。彼らを見ると,夜学でMBAを取るなどして,経営,つまり農業を産業にして経営していくということを十分勉強しているのです。
また,水産業に関しても,私が見ていても,まだまだこれからの分野です。一例として,日本は,ノルウェーやチリから,シャケを4,000億円も輸入していますが,もっと休耕田を利用し,陸上養殖を日本で進めていくことができるのではないかと思いますし,そのような実践的な職業教育を教えていくのも必要なのではないかと,私個人としては考えています。
【永田部会長】  分かりやすい例を挙げていただき,ありがとうございます。いかがですか。
川越委員,どうぞ。
【川越委員】  ありがとうございました。農業の専門学校を作るというのを私は,夢としているのですけれども,御発言の要旨としては実務家教員の比率を明示すべきであるとか,教員評価については,いわゆる学術研究型ではない実務家教員特有のものとし,学生をどういうところに就職させたかというようなことも評価の指標としたらどうかという理解でよろしいでしょうか。
【天羽氏】  はい。御指摘のとおりです。例えば実務家教員の比率は,例えば50パーセントを超えるくらいでもいいのではないかと思います。実践的な職業教育は,やはり現場の人をどうやって教育機関の中に入れてくるかにかかっているものと思います。ただ,そのときに60歳を超えた定年間際の人たちではなくて,やはり30代,40代の現役でバリバリ働いている人たちを中に入れる必要があり,情熱をもってしっかり教えていってもらうことが重要だと考えます。それで,1年後にはまたその企業人がきちんと元の職場に戻れるようなシステムができればすばらしいのではないのかと思っております。
【川越委員】  ありがとうございます。
【永田部会長】  はい。そのほかいかがでしょうか。
今,考えている制度で,今の天羽様の御意見のようなことができないかというと,私はできるような気がします。ここで示している制度設計でも,設置者が,今おっしゃったような実務家教員の数をそろえて,大規模農業,近代農業あるいはユニークな農業の方法から経営まで,一気通貫で教えるということが,私は可能だと思うのですが,天羽様としては,今のこの枠組みではそれができないのではないかという御意見なのでしょうか。
【天羽氏】  いえ,もう少し具体的に書いた方がいいのではないかという意味での意見です。そのため,私が今回,3点申し上げました意見に関しても,皆さんに分かりやすいように,できるだけ例を挙げて説明させてもらいました。ですから,農業,水産業は重要なポイントですが,そのほかITもあれば,観光もありますし,いろいろなものがあると思います。
ただ,やはり今後,日本が10年後,20年後にどのような分野,産業で成長を目指すのかを意識して,もう少し具体的に書いた方がいいのではないかという意味で意見を申し上げました。
【永田部会長】  分かりました。大変分かりやすい御提案だと思います。
そのほかいかがでしょうか。今の天羽様の意見に対して,御意見や御質問はございますか。益戸委員,どうぞ。
【益戸委員】  天羽会長,どうもありがとうございました。経済同友会の教育改革委員会でこれまで御一緒にいろいろと議論を重ねていただけに,天羽様のお話は非常に分かりやすかったです。先ほど事務局から資料3の中で,1ページ目の一番下,「実務家教員・研究能力を併せ有する実務家教員の割合」というのを今後検討していく旨の説明がありましたが,実業界から御覧になって,ここで言う「理論と実践の架け橋を担う教員として」という表現であるとか,研究能力を持っている実務家教員の配置を一定割合以上義務付けるという案につきまして,ざっくばらんな御意見を是非頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。
【天羽氏】  先ほどの質疑にもありましたが,この実務家教員の割合はもっと増やしてもいいのかと思います。本で勉強するのは決して悪くないのですが,このような職業的な教育,実践的な職業に関する教育となると,現場に行って手を汚している人たちが中心になって,学生にそうした背中を見せていくことが一定の効果を持つと考えますので,そのような教育機関になると非常にいいと思っております。益戸委員へのお答えになりましたか。
【永田部会長】  ありがとうございます。
そのほかいかがでしょう。こういう議論が理解を深めると思うので,御質問があればお願いします。鈴木委員,どうぞ。
【鈴木委員】  貴重な御意見ありがとうございました。養成すべき人材像が明らかになっていない,既存の大学との差別化ができていないのではないか,質についてはどのように担保していくのかという御意見を頂戴いたしました。これに総じて,本質的なところが具体的になっていないというような御指摘だったのではないかというふうに思います。
1点伺いたいのは,現在の産業界において,こういう教育に対してカリキュラム策定の過程で関わったり,インターンシップの面倒を見たり,さらには,最も働き盛りである30代から40代の人材を実務家教員として一定期間,教育界の方に派遣していただいたりするということは,実際のところ可能なのでしょうか。企業がどの分野でどのぐらい新機関に協力していただけるのか,その見通し等を教えていただけると有り難いと思います。
【天羽氏】  見通しは全くありません。見通し云々(うんぬん)の前に,まず誰がどういう形で始めるのかということが大事なのだと思います。それで,今回,私は経済同友会の中で,大学1年生や高等専門学校の専攻科の学生のためにインターンシップをやろうと提案しました。期間は1か月以上で,単位を大学に認めてもらうなど,まだどこでもやったことないことをやりましょうということで始めました。
何もやらなくては何も起こりませんので,だから,経済同友会の中では,これは何パーセントサポートするのかという議論よりも,まずこういう形をどんどん増やしていこうと議論を進めてきました。学生のための活動として始めましたが,企業の方も,もっとこういう学生が欲しいというメッセージを明確にしていくことが必要です。インターンシップは一つのツールですが,企業にももっともっと勉強してもらい,どういう人材が欲しいのかを詳細に大学や学生に示してもらい,大学にも一生懸命,学生の質の保証をしてもらいたいという思いで今は推進しています。答えになりましたでしょうか。
【鈴木委員】  はい。ありがとうございます。もう一点だけよろしいですか。企業と連携した新しい取組をやりたい,やっていこうという申出が大学の方からあった場合,必ずしもそれは新機関でなく,既存の大学であっても問題はないということでしょうか。
【天羽氏】  例えばこれを進めるに当たって,我々は非常に高いハードルを大学や企業に対して作りました。そのハードルで是非やりたいという大学の方もたくさんいらっしゃいましたが,一方でやはりそんなことは無理だと言って諦める大学もありました。私はそれで結構だと思っていますし,そのような新しく,積極的な取組がこの新機関を中心としてこれからどんどん増えてくれればいいのではないかと思っております。既存の大学でできないところが無理してやっても,決して成功しないと思っています。
【鈴木委員】  はい。ありがとうございました。
【永田部会長】  ありがとうございます。
小杉委員,どうぞ。
【小杉委員】  今のことに関連して教えていただきたいのですが,このようなヒアリングの場には,経済同友会の方をはじめ,御理解のある経済団体の方がいらしてくださり,まずはやってみようというようなことをお話しいただけるのですが,多くの企業の方々はこの特別部会での議論を知らないですし,大学側が今いろいろ変わろうとしていて,企業と連携したいと思っていると言っても,取り合ってもらえないという事態が起こっています。新機関を作ったときに,企業あるいは産業界とのタイアップというのが必ず必要な仕組みになってくるわけですが,そのときに企業側,産業界側あるいは職業団体側がそれに呼応して動いてくれなければ大学というのは変わりようがないと思います。どうしたら産業界や企業の方々にもっと関心を持ってもらえるでしょうか。何かいい方法はないですかという御質問です。
【天羽氏】  そのようなすばらしいマジックがあれば,私も是非お聞きしたいのですが,私がいつも経済同友会の教育改革委員会の中で話しているのは,まず前に進んでいきましょうということです。教育改革委員会には百十社余りの方がいらっしゃるのですが,全てがそのような取組に賛成しているわけではないので,まずやってみようと賛同してくださる方からスタートして,少しずつその輪が広くなっていけばいいのではないかという思いで取り組んでいます。やはり継続することが大事なので,どうやって継続させるかということが一番大事です。ですから,そのためにはやはり既存の大学も含めて,企業とのコミュニケーションというのが非常に大事なのだと思います。
例えばインターンシップの例をとっても,我々,経済同友会のメンバーは,大手企業の社長や副社長が多いです。しかし,実際に受け入れるのは現場であり,一定の人数をそれなりの期間で受け入れるとなれば,現場は大変になります。ですから,今回は現場を預かっている人事のチームと大学関係者が一堂に集まり,対話をして,どういうプログラムをやるか検討しました。プログラムは今年の夏から始まるので,検証し,フィードバックして更に広げていきたいというのが今回の意図です。
ですから,今,小杉委員がおっしゃっていた,どうやってやればいいのかという問題ですけれども,私はいつも,スターティングスモール,始まりは小さな規模からでいいと思って物事に取り組んでいます。その代わりに,それをうまく機能させるということよりも,これを進めていくという,信念をしっかり持ってやっていくことこそが一番重要なのかと思っています。そのために,非常に高いハードルを作ることにはなりますので,大学の学長が参加してくれないと,これは全くうまくいきません。
【永田部会長】  ありがとうございます。
時間の関係もありますので,天羽様への質問に関しては國枝委員までといたします。
【國枝委員】  今のことに関連していますけれども,実際,この実務家教員としていい人たちを集めたいと思ったときには,本当に業界の方たちの積極的な御協力がないとあり得ないのではないかと思う一方で,日本企業の数でいきますと,圧倒的に多いのが中小企業なわけです。中小企業においては,正に現場で手を汚して,リーダーシップをとっているような人たちを新機関の教員として派遣できるのかというと,実際のところ,余裕がないのではないかと思います。
そうしますと,今,とにかく取組を始めてみないといけない,議論を始めてみないといけないという意味で,経済同友会など,経済の中心的なところに関わっていらっしゃる方たちが議論する中で,中小企業がどのような人材を求めているのかというのをまとめていただくとともに,実務家教員の供給源を確保していただけるといいと思っております。またそういうところでもお知恵を拝借したいと思っております。以上です。
【永田部会長】  それでは,ここまでとさせていただきます。天羽様,本日は,どうもありがとうございました。
【天羽氏】  どうもありがとうございました。失礼します。
【永田部会長】  それでは,続きまして,お二人目でございますが,全国高等学校PTA連合会の佐野元彦会長からヒアリングをさせていただくことといたします。
佐野様,どうもお忙しい中,おいでいただきまして,誠にありがとうございます。それでは,ヒアリングの方,よろしくお願い申し上げます。
【佐野氏】  はい。一般社団法人全国高等学校PTA連合会会長を仰せつかっております佐野と申します。お手元にペーパーを用意しておらず,口頭で大変恐縮ですが,よろしくお願いいたします。
まず私どもの全国高等学校PTA連合会というのはどのような会かということですが,全国の連合会の人たちが会員で,全部で50会員ということになっております。47都道府県の連合会に,大阪市,京都市,神戸市の三つの市の連合会が加わって,全部で50の会員になっております。そこに加盟している高校数は,4,031校ということですが,公立高校が約3,800校,私立高校は200校強という分布になっております。公立高校がほとんどということで,県の連合会では,何々県公立高等学校PTA連合会というふうに称している連合会も幾つかございます。
その4,031校に在籍している生徒数が約237万人ということでございます。私は,秋田県の高等学校PTA連合会の会長も兼務しておりまして,本日は,生涯学習分科会で御一緒の先生ですとか,高大接続システム改革会議で御一緒させていただいた方ですとか,あるいは青年会議所の大先輩ですとか,また,特に私は秋田ですので,秋田県の米田教育長がいらっしゃるということで,知っている方が多いところではなかなかお話がしづらいですが,よろしくお願いいたします。
私のお話に入る前に,今ほど鈴木委員から御質問のあった,実務家教員の件でお話しします。私が経営している薬局では,現在,在宅訪問服薬指導を実践している35歳の男性薬剤師がおります。彼は,1年ではないですけれども,東北薬科大学で,2時間ずつ,6コマ分の講義を講師として教えております。後ほど触れますけれども,特に地方の産業界,経済界にとっては,大学,地元の高等教育機関との連携というのがこれからの地域の未来にとって大変重要であるということを非常に強く認識しておりますので,地方の中小企業の取組の姿勢というのは非常に強いと思います。地方の中小企業は,その地域の盛衰が自分の企業の盛衰にもつながるという危機感がありますので,逆に地方の中小企業の方が,いざ,地方総掛かりで取り組むとなれば協力しますということになってくるだろうと思います。今,秋田商工会議所では,インターンシップを個々の企業と大学との接点づくりに任せるのではなくて,秋田にインターンシップ連絡協議会,実施連絡協議会のようなものを商工会議所が中心になって作って,インターンシップを推進していこうという動きも始まろうとしておりますので,地方ほど,地域を挙げて取り組んでいこうという気配が高まると,企業も一生懸命になるものと思います。
それでは審議経過報告についてですが,まず,内容につきましては,基本的に賛同をしております。第1章で述べられている現状ですとか課題,あるいは将来展望については全く同感です。知識基盤社会における変化,高度化のスピードが増しているということは,逆に言うと,知識や技術が陳腐化するスピードも速くなっているという状況ですとか,2011年にアメリカの小学校に入学した子供たちの65パーセントは,大学卒業後,今は存在していない職業に就いているとか,機械化や人工知能の発達によって,今の半分ぐらいの仕事は,人間がしなくてもいいようになりますという将来見通し,あるいは我が国の生産年齢人口の減少ですとか,地方における若者の人口流出と東京圏の一極集中,日本型の雇用慣行の変容,そういうものを受けて,専門性と基礎的・汎用的能力,あるいは教養というものを備えた人材の育成の必要性,ライフステージに応じた学びの提供,外国人専門人材の必要性等,こういった第1章の現状,課題,将来展望については,同様の認識を持っているところでございます。
したがって,今ここの部会で御議論いただいている新たな高等教育機関の創設というのは,時代の要請でもありますし,社会からの要請でもありますので,この機関ができることにより,高校生の選択肢の幅を広げてくれることにつながるという認識を持っております。専門高校の生徒たちにとっては特に魅力的な進学先となり得ますし,また,中学生の段階で高校を選択するときに,専門高校や総合科から,その先の進路として実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関があるということは,選択肢の幅を大きく広げるものだと思っておりますので,基本的には歓迎をしております。また,社会に出てからも,多様な学びの機会が継続的に提供されることの意義は大変大きいものだと思っております。
ただ,ここで是非お願いしたいと思っているのは,先ほど天羽会長もおっしゃっていたかと思いますが,これまでの高等教育機関との違いを明確にしてほしいということであります。一方で,私たち高校生の保護者あるいは高校に進学しようとしている中学生の保護者,そのもっと前の親たちからすると,違いを明確にしていただかないと,進路選択の際に,保護者も子供たち自身もかえって迷ってしまうということになると思います。
私自身は,この報告書から,11ページの養成すべき人材像に記載されている専門職業人のうちでも,その専門性をもって現場レベルでの改善・革新を牽引(けんいん)していく層の養成ですとか,その次の12ページに記載されている,その専門性をもって自ら事業を営み,又はこれを補佐する人材の養成という部分から,新機関はこれらの人材を育成する高等教育機関であると理解をいたしました。したがって,この出口イメージを明確に打ち出すということが大変重要なことだろうと思っております。
これはもう言わずもがなでありますが,社会は多様な人の重層的な役割分担と連携で成り立っておりますので,もともとの大学教育が目指しているジェネラリストも必要ですし,新たな高等教育機関が目指す現場でリーダーシップを発揮する層というのも必要ですし,また,高校,専門学校,あるいは高等専門学校が輩出している現場を支える人間も必要だと思います。また,最近では,例えば会計士,弁護士等の職業だけではなくて,社会課題を解決するためのNPO等の社会活動にもその出口は広がっているわけであります。
そういう意味で,どのような役割を担う人にも全てそれぞれに価値があり,賞賛されるという前提に立って,出口イメージを明確に打ち出すことが大変重要だろうと思います。
この出口イメージを明確にするということは,報告書6ページの高等学校卒業後の学生の状況に記載されている,多様な学生が同一の尺度で大学選びを行っている結果,十分な目的意識や意欲を持って学修に取り組めないなどのミスマッチや将来の生き方・働き方を考えることなく大学へ進学し,大学でも職業意識や職業的自立に必要な能力を十分身に付けないまま卒業して,職業・社会とのミスマッチが生じているという現状の問題の解決にも役立つものだろうと期待しております。
2点目です。この新たな高等教育機関というのは,一人一人のキャリア観に応じた学びの複線化というものに大きく寄与すると思っておりますが,人間のキャリア観というのは,いつどのようなタイミングで変わるか分からないわけですので,この新たな高等教育機関の出現が,高等教育機関同士の連携,相互乗り入れを充実させるきっかけになることを非常に期待しております。
また,社会に出てからもキャリア観の変化に伴う学び直し,あるいはキャリアアップのための高等教育機関での学び直しというのはあり得ることで,学びを深めるということは,世界ではもう一般的なことでありますので,この高等教育機関の出現により,日本においても,学び直しというものが決して珍しいことではない社会に転換するきっかけになってほしいと思っております。
そういう意味でも,報告書の21ページに記載されております社会人の学び直し,あるいは他の高等教育機関との連携について,着実に実行していただきたいと考えているところでございます。
いずれにしましても,今回の取組だけではなくて,日本の教育体系全体を良い方向に持っていくためには,職業意識を醸成するという狭い意味のキャリア観だけではなくて,社会においてどのような役割を果たすことによって自己実現を果たして,周囲の人や社会の役に立つのかという,広い意味でのキャリア観,いわば生き方というものをなるべく早い段階から育んでいくことが大変重要だと思っております。
今,学校教育の現場では,小学校からその取組を始めており,私たちPTAも子供たちのキャリア観を育むために支援する活動が様々な学校PTAの中で大変多くなってきております。キャリア観を醸成するためには,フィールドは学校現場の中だけではなくて,もっと社会に開かれている方がいいわけで,学校と家庭,そして,地域をつなぐPTAの役割として,今後も力を尽くしていかなければならないという気持ちを強くしているところであります。
また,高大接続システム改革会議などでも議論されていた多面的な評価というものも,その中心は,一人一人のキャリア観に基づいた評価であってほしいと思っております。
それから,3点目は,先ほど天羽会長も述べられていた産業界,職能団体,あるいは地域との連携というところの重要性であります。これは19ページ,25ページに記載されておりますが,特に地方からの若者の流出,東京圏一極集中によって衰退している地方に住んでいる私としては,その地域ごとに特色のある産業の確立というのが地方にとって大変重要であって,そのためにそれぞれの地方の産業界と高等教育機関が連携することが大変重要なポイントだと思っております。
例えば自動車などの輸送機械の産業が発達している愛知や浜松,アルミ加工の富山,精密加工の信州諏訪,あるいは今,一生懸命IT産業の集積を目指している徳島など,特色ある地域もありますが,残念ながらほとんどの地方はそうではありません。現在どうしようかと模索している状況であります。私の地元の秋田においても,自然エネルギーや,医療機器製造,観光産業,福祉,農業,食品加工など,こういうものを産業の柱にしていこうとしており,その産業を地元で育った人材が担うことで,地域の衰退に歯止めを掛けて,活性化につなげていきたいと思っております。
それともう一点,そういう地域を維持発展させていく人材を,地域と地元の高等教育機関と企業が連携して育てるとすると,その育成に掛かる費用を地域や企業が支援するということも考えられると思います。26ページに,「学生の費用負担の軽減策」という文言がありましたけれども,実践的な職業教育を行う高等教育機関というのは,多分,私立で設置されることが大変多いだろうと思っておりまして,そうすると授業料等も高額になることが予想されておりますので,自分たちの地域や企業がその成長発展のために必要な人材を育成しようとするならば,独自の奨学金制度を創設する動きというのも出てくるのではないかと思います。そういう意味では,地域あるいは産業界,職能団体との連携というのが,この新たな高等教育機関がその役割を果たしていくために,非常に重要なポイントになってくると思っているところです。
この本題とは逸(そ)れるのですが,実は企業が果たす家庭教育の役割というのは非常に大きいのではないかという話題が私たちPTAの活動をしている仲間の中で出ております。というのは,保護者の多くは,企業で働いております。その企業の中で望ましい人材像や,その育成への関与,あるいは多面的な評価など,そのようなことが話題になるということは,保護者自身のキャリア観が高まることにつながって,それが家庭教育の中で子供たちに波及されることになると思っているからです。
また,インターネットセーフティや,自転車,バイク,歩行者のマナーアップ運動など,これらは小・中学校,高等学校のPTAで行っているわけです。子供たちの安全・安心を守るという活動をしておりますけれども,これは学校経由で保護者へ情報伝達するだけでなく,企業の理解と協力を得て,企業に勤務する保護者にも知っていただくことが,また家庭教育に広がっていくもう一つの道なのではないかと考えているところです。
いずれにしましても,本部会で検討されております実践的な職業教育を行う新たな教育機関の出現が,日本の教育のみならず,日本の社会全体の職業観やキャリア観を大きく転換させる突破口になることを期待しているところでございます。
以上です。ありがとうございます。
【永田部会長】  佐野様,どうもありがとうございました。
それでは,委員の方から御質問等ございましたらお受けいたします。
はい。千葉委員,どうぞ。
【千葉委員】  佐野様,どうもありがとうございました。今回の部会の前半で,配布された資料において,今現在,専門学校で学んでいる学生たちは,年収500万円以下の家庭が非常に多く,そのような家庭の状況の学生への教育を,今,専門学校が大きく担っているということがありました。大学の方は比較的年収の高い方々が進む教育機関になっているので,今回のこの新しい機関が大学に近づけば近づくほど,年収の低い家庭の子供たちが置き去りになってしまうのではないかということを少し危惧しております。PTAの方々の立場としては,第一に国の支援を求めるということになるのかもしれませんが,学費の面について,何か御意見があれば伺いたいと思います。
【佐野氏】  はい。最後の方でも触れましたが,それぞれの地元の地域あるいは,自治体,そして,産業界,企業との連携を深めることによって,それぞれのエリアにおける独自の奨学金制度を創設する等,地元の自治体なり,企業なりがお金を投入することで,この地域に必要な人材は地域の力で育て上げていこうという取組が起こってくることが期待されると思っております。
【永田部会長】  そのほかいかがでしょうか。それでは,相原委員,どうぞ。
【相原委員】  佐野様,ありがとうございました。今回の取りまとめには結構踏み込んだ表現も幾つか入っており,例えば職業教育の実践知は,学術や学問に比べると,社会では一般的に低く見られており,今,それを転換していく必要があるということで,これまでの現実を踏まえた踏み込んだ記載がなされています。PTAの親御さんたちから見た場合に,今後この新しい機関は職業実践知を背景として高い技能を生み出すという期待値として認められる可能性があるかどうか,この点について率直にお伺いしたいと思います。
【佐野氏】  結局,親は自分たちの人生で,職業実践知の高い人間がいかに会社の中をはじめ,様々な活動の中で評価されるものか実感として分かっていますので,それを明確に打ち出すことが共感を得ることにつながるのだろうと思っております。
ただ,審議経過報告を読んでみると,いわゆるこの新たな高等教育機関の場合には,実践知ももちろんだけれども,学士力と相まったものを打ち出しております。そのような意味では,職場や現場において中核的な,あるいは先導していくリーダー役を育てるものだと私自身は読み取りました。ですから,そういうところを明確に打ち出すことにより,保護者の理解というのも自然と得られることになるのではないかと考えているところです。
【相原委員】  ありがとうございました。新しい教育機関がキャリア観や職業観の転換を図る背景にもつながるというのは同感で,日本がこの数多くある中小企業を今後どうするか,どういう方向に持っていくのかということにも直結する話だと思います。ややもすると,人材資源的に劣っている,若しくは経営能力的に劣っているという評価によって,中小企業と定義付けされている場合が日本は多いと思いますが,この新しい教育機関があれば,企業の規模によらず,新しい物差しとして,職業観を捉える日本の文化が新たに作られることにもなり,大変大きな転換になろうと思います。ここでそれを御理解いただくのは少し難しいかもしれませんが,このような感覚や認識を共有できれば結構だと思います。
【永田部会長】  安部委員,どうぞ。
【安部委員】  佐野様,ありがとうございました。お話の後半に出ておりました,いわゆるこの新機関が,地方の人口流出を防ぐために,たくさんある中小企業の現場でリーダーシップを発揮でき,現場を牽引(けんいん)できる人材を養成するという点に対して,期待を掛けていただくのは,誠に有り難いことだと思います。また,先ほどのお話の中で,地域が新たな高等教育機関と連携して,例えば非常勤の教員を派遣すること,あるいは地域の自治体や企業が奨学金制度を作るということ等をおっしゃっていただいたのですが,改めて,地域でのこの新たな高等機関の役割というのはどのようなものとお考えかお聞かせいただければと思います。
【佐野氏】  先ほども申し上げましたが,恐らくそれぞれの地域で,我が地域はこういうものを礎に地域を成り立たせていくということが出てくると思うので,やはりそこにある新たな高等教育機関は,そのための人材というのをいかに養成するかということになってくると思います。例えば,それぞれの地域で,観光を振興していくということになると,観光に関する高等教育機関を是非作ろうではないかということになってくるものと思いますので,その在り方は地域ごとに違ってくると思います。
それは,高校では既に行われていることでありまして,特に秋田の田舎の方は,やはり建設土木の職員が足りないので,地元の建設業界が,実務家教員の派遣,あるいは学校で使う機具類も協力するから,土木学科を是非うちの地元の高校に作ってほしいという動きもあります。地域によって大分違ってくると思いますが,その地域が望むものができると,そこに対する協力というのが力強く大きなものになると思います。
【永田部会長】  次,生重委員,お願いします。
【生重委員】  高校のPTA連合会の保護者側では,例えば通信制高校や定時制高校,さらに,社会的帰属が全くできない,中退者も含めた,ニート,フリーターに関してかなり問題になっているかと思います。学校をやめさせないためのアイデアとして私も大賛成なのですが,地元の企業の実践事例として,福島のあるエリアでは,そこの自動車工場に5年間勤めてくれたら,高校卒業までの学費について企業が面倒を見るとか,10年間,看護師として勤めてくれたら,そこの地元の病院がその子の学費を出すとか,そういった取組が福島などの大きな被災を受けたエリアで始まっています。先日,四国の方に行ってまいりましたら,行政側が地元に残って,地元の大学に行った子供たちの奨学金を他県から来た子供たちよりも優遇するという措置を行っておりました。地方行政では今,いろいろなことが起こってきているように思うのですが,我々がこれから考えなければならないのは,まず母親が地元の大学に入れたがらず,東京に子供を行かせたがる,いわゆる普通の大学に行かせたがるということです。
職業教育を受けさせるのではなく,いわゆる一般の大学に,アカデミックな大学に行かせることを是(ぜ)とすることは,高校のPTAだけの問題ではなく,もう少し子供が小さい段階からの親の意識の変革から始める必要があり,小学校のPTAと中学校のPTAと連携・協力して,地元に残すこと,地元の活性という大掛かりなテーマを設定して,地域で話していくことから始めないといけないと思います。保護者の意識というのは本当に手ごわく,今のままでは一般の保護者の意識は変わらないのではないかと思います。そういうところも含めて,一緒に考えていかないといけないのだと思います。
今ここでは,新たな高等教育機関が,職業的な地域のリーダーを輩出するということ,1回現場に出ても,その後に学び直しをしたければ,受け入れられるところもあるという点が語られていますが,そもそもこの新機関を選択し得る子供たちにその気がないと,幾らいい制度ができたとしても駄目なので,現場の高校生及びその保護者が既存のアカデミックな大学と新機関について,きちんとした知識を持った上で,それぞれに合った選択をしっかりできるような状況というのをまず作っていかなければならないと思いながらお話を伺いました。ありがとうございました。
【永田部会長】  青山委員,どうぞ。
【青山委員】  佐野会長,ありがとうございました。大変貴重な御意見,参考になりました。PTAの会長としてのお立場から,二つばかり御質問させていただければと思います。
一つ目は,先ほど自社の会社の薬剤師が大学で非常勤講師をされているというようなことで御披露がありましたけれども,薬剤師ですと,「士業」でございますので,絶対的な資格を有するということでございます。先ほど天羽委員長からも,新機関の教員には,30代から40代の実務家にどんどん入っていただいて,教えていただければという御発言がありましたけれども,今,地方で非常に大きな課題として抱えているのは,どうやったら販路を開拓できるのか,どうやったら進出できるのかという悩みであり,その場合,例えば実務家教員として派遣されるバイヤーやマーケットを開拓する人は,ドクターやマスターという学位なり資格なりを持っている必要はあるのかどうかという点を一つお聞きしたいと思います。
もう一つは,先ほどの秋田の商工会議所におけるインターンシップのお話,非常に参考になったのですけれども,PTAの会長の目から御覧いただいて,地元のこういうインターンシップの連合体に対する期待はどういうものなのかお聞かせいただければと思います。つまり,保護者の代表としてどのような期待をお持ちなのかということです。また,地元はやはり中堅,中小企業が大半でございますので,その中堅,中小企業が地元の若者を引き付けるためには,どのようなところが重要であると思うのか,保護者から見て,この地元の企業に就職させたいという気持ちが,現在と過去を比べてどうなのか,それから,これから将来に向けてどうしていきたいのかといった点について聞かせていただきたいと思います。
さらに,企業経営者のお立場から,今後,中小企業がインターンシップに一生懸命参画していくことになるのかどうかについても併せてお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。
【佐野氏】  まず,実務家教員で,企業から派遣する人間がマスターやドクターといった学位や資格を持っていなければいけないのかということについては,実は当社から薬剤師を派遣している6コマは,約3か月で月2回の授業を行っていますけれども,それは大学の教授と連携しているものです。そういう意味では,全くの実務家教員の授業ということではなくて,実務の部分に関して外部の人材を活用しているという意味合いでの授業ということになりますが,新機関も含め,大学における実践的な授業というのはあり得るだろうと思います。その方が社員を出す企業としてもやりやすいですし,本当に実務をやってきた人間のその実務,その実践知を,今度は研究,実務研究として,その大学の中でまた生かしていただけることにもなるだろうと思いますので,大学側にとってもメリットが大きいものと考えます。学生を教えることや研究するところまでをやる実務家教員を企業の方から選んで出していくというのは,なかなか厳しいかもしれませんけれども,ここの部分でその実践を語ってほしい,あるいは教えてほしいという依頼であれば協力しやすく,協力できる機会が多いかと思います。
それから,保護者として地元の企業に,どのような企業に就職させたいかというところですが,これはやはり将来展望を持っている企業でしょう。将来,我々の企業はこうなるのだという,将来に向けてのビジョンを持っている企業であれば,たとえ今,その規模が小さかろうが,自分の子供に対して,チャレンジしてみなさいと言うだろうと思います。
それから,最後の御質問は何でしたか。
【青山委員】  企業経営者のお立場で,インターンシップに積極的に参加していけるかどうかという質問です。
【佐野氏】  はい。これについては,例えば秋田でも有効求人倍率は1を超えておりますし,恐らく,これからの生産年齢人口の減少を考えていくと,地元企業を伸ばしていくための人材採用というのは非常に厳しくなってまいります。そういう意味では,やはりインターンシップを受け入れることによって,有為な人材の目を自分の企業に向けていただくというのは,企業にとっては非常にプラスになることですし,実務家教員の派遣に関しても,派遣した先の大学の研究室や,大学の教授なり,学生たちに自分の企業をPRすることにもつながりますので,これから先,採用ということを考えたときには,地方の中小企業も新機関をはじめとした高等教育に対する協力というのは労を惜しまず,一生懸命取り組むということになっていくと思います。
【永田部会長】  川越委員,お願いします。
【川越委員】  出口のイメージということを言われたのですが,天羽様からこの学校が送り出していこうとする人材像がよく見えないという御意見がございましたが,この特別部会のこれまでの議論を聞いていると,二つぐらいのイメージに分かれるのです。それは,とても高いレベルの専門技術を持った人を養成する学校にするべきだという考え方と,地方で活躍できるような中堅の技術者を養成していくような学校にするべきだという考え方です。佐野会長の先ほどのお話を聞く限り,全国高等学校PTA連合会としては,地方で育てた人材がその地方に就職してくれて,中堅幹部になっていく姿をイメージしてらっしゃるように思えたのですが,改めてどちらの方のイメージを強くお持ちかお聞かせ願います。
【佐野氏】  はい。私は,この11ページ,12ページに書かれている現場の中のリーダー層というのがこの新たな高等教育機関が目指している人材像だろうと思っております。また,現場を支える人たちは,その仕事でステップアップするために,この専門職業人養成の大学に入って学び直すなどという乗り入れもできるようになれば,よりいいのではないかと考えているところです。高度なところは,多分もっと違う高等教育機関でやることだろうと私自身は理解をしております。
【永田部会長】  ありがとうございました。それでは,ここまでとさせていただきます。
佐野様,本当にありがとうございました。
続きまして,全国高等学校長協会の理事で,東京都立六郷工科高校の校長である佐々木哲様にヒアリングをさせていただきます。
それでは,佐々木様,よろしくお願いいたします。
【佐々木氏】  ただ今御紹介いただきました,全国高等学校長協会で理事をしているとともに,工業高校の校長もしております佐々木と申します。私も秋田県出身なので,産業がきちんとしていれば,東京には出てこなかったと思いながら,今の佐野会長のお話を非常に興味深く聞いておりました。
私の方からは,この制度に対しての,大きな感想をお話させていただきます。
まず技能者,それから技術者というのは,昔から非常に熱心に働いて,日本の高度経済成長を支えてきたわけですが,この社会的な位置付けを私は向上させる必要があるだろうと思います。
そして,なおかつ,給料を上げることが何よりも今は必要なことだろうと思っております。これは私も鉱山町で小さい頃から育ってきましたから,実感として持っております。現場で高度な技術や技能を身に付けた職人が,経験と勘を頼りに今まで後輩に指導をしてきているわけです。ですから,そういう技術や技能を一般化していくものとして,この新たな高等教育機関を私は捉えております。技術や技能を一般化して,後世に伝えていくことができるという意味では大きなチャンスです。この教育機関の創設は,技術者,技能者の社会的な地位を向上させ,ものづくりなどの人材を広く確保していくといった意味で,社会的には大きな影響力を持っているものと捉えています。
小中学校の保護者の話が先ほどから出てきていますけれども,大学に行くためには専門高校よりも普通高校の方がよいのではないかと,一般的にはこういう考え方をしている保護者が多いというのが現状でしょう。ですから,小中学生の保護者が抱いているであろう,そういう思い込みを払拭することもこの新たな機関の創設によってできるのではないかと考えます。
ものづくりなどの企業で働く経験や,そこで身に付けた技術や技能が評価されて,単位として認められていくような学習システムを取り入れることなども是非検討いただき,この報告書にあるとおり高等教育機関ができれば,今後の中等教育の仕組みも変わってくるのではないかなと私はそう捉えています。
既存の大学に進学するという道筋しか今までなかったわけですが,この新たな高等教育機関ができることによって,2系統の道筋を,初等教育修了の子供たちに提供できるのかと思っております。どちらの道筋を経ても,最終的には学士の学位を得られるということですから,保護者の学歴信仰というものに対しても非常にアピールできると捉えています。
また,中学校の教育では技能に関する教育というのは,いわゆる実技教科である技術科,家庭科,体育,あるいは理科も含めて,どちらかというと,メインにはならないような科目の中で教えられており,若干軽視されていますが,職業に関する実践的な教育というものが,きちんと位置付けられ,認識されれば初等中等教育段階でも,実技教科を大事にするような生徒が非常に多くなるのではないかと思っています。小中学生のものづくり教室をやると,私どもの高校に非常にたくさんの子供が来てくれて,楽しいですと感想を言ってくれるのですが,高校は受験してくれないという現実があります。
ですから,子供が潜在的にものを作ること,あるいは何か自分で作ったもので人を喜ばせるということを非常に大きな喜びとして感じていることは間違いのないところなのですが,それが高校選択や職業選択ということになると,そこから離れてしまうというのが実態なのです。これにはどういう力学が働いているのか,それは皆さん方が恐らく感想としてお持ちの部分だろうと思っております。
ですから,新たな高等教育機関の創設が実現することによって,中学校での学びを通して,工業だけではなく,広く,農業,水産,家庭や看護,こういった分野の専門高校への進学希望者が増えるような気がしています。現に看護は,昔は専攻科を設置して,何とかその高等教育機関としての卒業の資格を取らせることによって,人材を確保していこう,あるいは社会的な地位を上げていこうということに努力をしていたわけですが,今現在は,大学の看護学部が非常に多く出てきております。そういう背景があり,病院の中では,医者と同じような立場で,自信を持って働くような看護師というのも増えていると聞いております。
翻って,私の現場の話を少しさせていただきますと,私が勤務している六郷工科高校というのは,企業で働くことが学びになるという東京版デュアルシステムという教育制度を取り入れています。
本校に入学した生徒は,3年間のうち,約6か月間,企業にて長期就業訓練をして,マッチングすれば,その企業に就職できるという形をとっています。小中学校のときに,余り勉強してこなかった子供たちが,現場へ行って,技術者の技能を見る中で変わってくるのです。入学した生徒の約7割から8割が,きちんとその企業へ職業訓練に行き,今,その職業訓練に行った企業に卒業生が就職して,10年ほどたちますけれども,1期生の大体5割から6割の生徒が,その企業でまだ働いております。
今,詳細なデータは手にしていないので,この辺のことしか述べられないのですが,新たな高等教育機関にも同じような形で,地域の高い技術や技能を学びながら,そして,最終的には就職できるようなシステムを作っていただきたいと思います。私は,自分の高校のある大田区のことしかお話しできないのですが,大田区のものづくり企業の経営者は非常に喜ぶと思います。私が15年前,東京都教育委員会にいた頃,この制度設計をしたわけですが,その際には大田区の企業というのは,大体,約1万社ありました。今,15年たって,3,800社まで減っています。これには様々な要因があります。人件費が安いということで,途中で中国,あるいは様々なところに出ていった企業もあるのですが,現在は3,800社まで落ちたとはいっても,3,800社も企業があるのです。この企業はどういった企業かというと,やはり自社の独自の技術や技能を持っている企業で,非常に基礎体力がある企業です。こういうところに子供たちが行き,現場の経営者や技術者と話すと,子供たちは変わって帰ってきます。ですから,小中学校のときには,保護者の言葉を使うと,工業高校しか入れなかった生徒が非常に立派になって社会に出てきます。このような学びという点に関して,やはり地域の力ある企業で,子供たちを育てるというのはとても大事なことだと私は感じています。
一方で,普通高校はどうかといいますと,これは5年前ぐらいの全国PTA連合会の総会でも,私がお話ししたのですが,残念ながらインターンシップというのは,全国の普通高校の中で実施している学校というのは非常に少ないのです。5年前から比べても,さほど増えていません。本校の近隣の普通高校で,やはり子供たちを健全に育成させていくためには,地域の企業に出して学ばせなければならないと思った校長が,今年から1年生を全員,地域の企業に行かせていますが,残念ながら,子供たちは大きく変わってはいません。ですから,企業へ出せば子供たちが変わるということでもありません。事前にどのような仕掛けをして,どういう企業を選んで,どういう指導をして,お願いをしてなど,先生方もどのぐらい勉強したか,力を尽くしたのかが問われます。ですから,この新たな高等教育機関を作っていく際には,ふさわしい教育課程や教師陣をしっかりそろえていく必要があるだろうと思います。
教員の資格,学位等にはこだわりませんが,やはり現場で第一線のきちんとした技術,技能を確立している方に,文書や報告書では書けないような,子供たちが聞いて感動する話や,現場ではマル秘になっているような話をその企業へ行けば聞けるというような授業なり,企業内実習を実施していただきたいです。そういうことができる方を新たな大学の教員,指導者として迎えて,やっていくべきなのではないかと思っております。
いろいろお話をしましたけれども,私も仕事柄,大田区のかなり力のある企業に毎日のように足を運んでいるわけですが,この新たな高等教育機関ができるのを非常に心待ちにしている企業経営者の方が多いです。というのも,大田の町工場の中に,昔,都立高等専門学校というのがありましたが,今は大学改革,首都大学東京の流れの中で,なかなか夜に学ぶことができるような学校はなくなってしまったので,昼に現場で,技術者として働きながら,できれば夕方から夜に学ぶような高等教育機関がまたできれば,自分の企業の教員をキャリアアップのために,企業からお金を出してでも学びに行かせるというように,学び直しという機能を期待している経営者はいます。
私も日頃,自分の学校で仕事をしているわけですが,今年卒業した卒業生からこのような話を聞きましたので,御紹介します。高校時代の3年間,企業へ行って,勉強して,様々な資格も取得しましたが,この学校へ来なければ,多分,私は中学校卒業後,仕事をしていなかったかもしれませんというのですが,その卒業生は,自分が選んだ企業で,将来は一人前になって,大田の工匠百選に選ばれて,年商3,000万ぐらいの経営者になりたいと言っていました。
最後には,何でこの学校では技術を生かした経営を学べる科目を置いてくれないのですかと言っていました。開校5年目ぐらいまでには,このような話は全く出てこなかったのですけれども,つい最近の高校3年生が,こういう話をしてくるようになったのです。つまり,企業経営者や技術者が,企業内実習の際にそれだけ子供たちと経営に関わる話もしてくれているということなのです。そのような意味では非常に頼もしく思いました。ものづくりの楽しさや,自分で経営する醍醐味(だいごみ)というものを子供たちは経営者から学んでいるのかと思った次第です。
あと,一点,秋田県の方がいらっしゃいますので,少しこの話もしておきます。大田区の町工場では,秋田や岩手や青森に工場を持っております。それは大田区内の土地が非常に高いから,地方に工場を持たざるを得ないのです。結果的に東京の町工場が地方に進出して,これが活性化してくると,地方も元気になるということにつながっていきそうな気がします。
なおかつ,東京で学んだ生徒が地方に行く可能性も十分あります。ですから,地方でこの新たな高等教育機関を作ることは,非常に無謀だと思っておりまして,こういう大都市圏,例えば東大阪ですとか,あるいは大田区などの工業の集積地で新機関を作り,地元に密着したような形で人材を育て,企業を経由してその人材を工場に派遣するというような形で,地方に人材を送り込むということも十分可能であり,その方がよいのではないかと思っております。
最後に,技能というのは,知識によって形成されるところもあるとは思いますが,知識として一度得たものを自分でやってみて,その技能をいかに高めていくかということが必要であり,重要だと思います。日本の高い技能というのはそのようにして作られてきたものと思っております。つまり,精度の低いものづくりから,高度な精度を要求されるものづくりまでを一貫してできるようなカリキュラムを作らない限り成功しないだろうと思っております。
これも企業で実際に見て聞いた話ですけれども,速成,つまり,入った人間をとにかく1年や2年で早く育ててしまわないと,企業の力にならないというのが企業経営者の思いです。3,000万,4,000万するNC工作旋盤などの高い機械を,大学を卒業した学生に使わせると,機械が壊れてしまうそうですが,それでも,実際に使わせない限り,人は育っていかないというところに中小企業の経営者は直面しているのです。そこで,例えば,国からそういう工作機械の2分の1を補償してくれるような施策をとっていただけると大変有り難いと言っています。中小企業は実習の受入れを含め,自分のところで人材育成していくわけで,これは今ここで示されている新たな高等教育機関を作ったとしても,全く同じことだと思います。
企業に学生を派遣して,そこで高度な技能を身に付けさせるに当たっては,やはり機械を壊してしまう可能性があるわけです。しかし,そのようなリスクを負いながらも,自分の経営を安定化させるために経営者というのは頑張っているのです。そして,例えば,3人のうちの一人ぐらいが成長して,企業に残るというのが大体の相場らしいですが,ただ,そのようなリスクを負ってでも人材の育成に取り組む企業というのは,技術力が高く,特許をたくさん持っているので,それでも何とかやっていけるということらしいです。
これで,私の話は終わりにしますが,学生が訓練を受ける企業に対するインセンティブをきちんと用意しておく必要があるだろうということを最後に申し上げておきます。高額な工作機械を購入する際の国による費用補助ですとか,あるいは教育訓練指導に携わる現場従業員の謝金ですとか,そういった一連の費用というものをやはり最初から計画しておかないと,実施する段階でなかなか受け入れてくれる企業がいないということが生じてしまいます。様々なことを申しましたけれども,私の発表は以上で終わります。ありがとうございました。
【永田部会長】  佐々木様,大変興味深いお話をありがとうございました。
それでは委員の方から質問をお願いいたします。それでは,金子委員,どうぞ。
【金子委員】  ありがとうございました。大変面白いお話で感心しました。私は大田区の出身で,町工場の中で育ったのですが,おっしゃっていたように,一つは工業高校とか専門高校は何をしているのかということ,どこに意義があるかということですが,デュアルシステムといいますか,様々な実習をするところにいろいろな効果が上がっているということでしたが,ただ,私たちは4,000人ぐらいの高校生の追跡調査を高校卒業からやっているのですが,高校卒業後に就職した生徒に対し,高校で何を重視すべきですかと聞きますと,すぐに役に立つ知識が一番に来るのかというと,そうではないのです。むしろ授業をしっかり聞いて,基本をきちんと学習することというのがトップでした。これは商業高校でも同じです。
佐々木様のおっしゃったように,恐らく,現場での経験というのはすごく役に立つのでしょうが,それはただそこで得た知識がそのまま使えるというものではなく,その経験自体がいろいろな意味を持っているのだろうと思います。専門高校についてもそうですが,やはり今度の新しい高等教育機関を考える上でも,現場の知識がどの程度必要なのか,学校はどうしていくべきなのか,もう少し基礎的なことを教えるべきなのかという議論は,私は非常に大きな問題としてあると思います。
専門知,経験知とおっしゃいますが,経験知というのは多様であり,これを体系化して,すぐ教えられるかといえば,非常に難しいと思います。そういう意味で,高校教育の立場から実践的な知識と,基本的な知識の関係がどう考えられるかということが一つの質問です。
それからもう一つは,確かに大田区は中小企業が多く,非常に強い技術を持っているということも事実です。しかし,これらの技術がこのまま伝承していけばいいものなのか,それとも新しい世代にどうやってキャッチアップしていくのかということは非常に大きな問題だと思います。
先ほど都立高等専門学校のお話をされていましたが,都立高等専門学校の卒業生は,今,8割ぐらいが大学に進学します。また,一部は都立の大学院大学を作っていますから,おっしゃるように,大体周りの地域から学生を集めて,夜間を中心として教育しているのですが,やはり,新しい要素をどう入れていくのかということが課題だそうです。
それから,地域で非常にメジャーな大学として,芝浦工業大学があるのですが,芝浦工業大学は非常によい教育をしていて,地域のニーズと新しい科学的な知識,それから,力を入れているのはアジアとの関係,そういった意味で広がりを作っており,私は大学として非常に頑張っているのではないかと思うのですが,その点についてはどのようにお考えになるか伺いたいと思います。
【佐々木氏】  中小企業個々に技術力が違いますから,求める学びの内容というのは違っているかと思います。私が先ほど話をした企業の場合には,防衛省関係の仕事をしている企業で,船舶の電気の技術者が欲しいと言っています。ついては,機械と電気が両方できる人間が欲しいというところで,機械で入った人間を何年か後に,電気の勉強もさせて,活用していくというお話でした。企業によって,求める学問の内容というのは全く違うのですが,ただ,企業がこういう力を付けてほしいといったときに,その相談をできる高等教育機関が近くにあるといいのではないかと思います。要するに,企業がこういう力を身に付けさせたいので,そのような学生を育て,排出していくといったようなシステムが,地域にできるとよいのではないでしょうか。地域の企業のニーズに応じ得る機関,そういうところに特化したような形での学びの場があると大変いいという話は聞いたことがあります。
確かに東京には,大学はたくさんありますし,夜間で開設している,工学部を持っている学校もありますが,ただ,あの沿線から勤務が終わってから行くのが非常に厳しいという話も聞いております。ですから,そういう意味では,通いやすいところに一個そういう大学ができると非常に有り難いといったところでございます。
【永田部会長】  そのほかいかがでしょう。寺田委員,どうぞ。
【寺田委員】  どうもありがとうございます。長く中等教育と高等教育のデュアルシステムを研究していたものですから,六郷工科高等学校には一度も訪問してインタビューさせていただいたことはないものの,非常に注目しておりました。
それで,質問は新機関の一つの特色,先ほどから問題になっている特色についてです。他機関との違いという点で,恐らく実践的職業教育,特にカリキュラムで申し上げると,六郷工科高等学校がやっておられたようなデュアルシステム的な企業実習や,インターンシップというものをいかにきちんとやれるかというところにかかっていると思って質問するのですが,六郷工科高等学校において専門から,少し幅を広げたところでのデュアルシステム,企業実習というものの中で,かつ,専門的な職業教育という性格を維持される上での工夫を,一つだけで結構ですので,教えていただければと思います。
【佐々木氏】  専門教育を維持するという意味で言えば,同じ企業に先輩,後輩がどんどん継続していってくれると,非常に高い効果が出てきます。ですから,私が今,申し上げた防衛省関係の仕事をしているところは,1期生から順番に生徒は行っているのです。そうしますと,2期生が行くと,その先輩から学ぶという形で,現役の生徒も行って,そこで学ぶわけです。そうすると,大体,電気や機械のことを学んでいても,教科書に書いていないようなことをやりますから,これをきちんと,後輩が教わって,楽しくなってきて,仕事にも身が入ってきて,この就職先に決めたという形に発展してくるのです。ですから,そういう意味では,継続性,学ぶ領域が自分の中で特化されて,そして,それが継続されて,積み上げていくところに技術,技能を高めていくという要素があるのではないかと感じます。
以上です。
【寺田委員】  ありがとうございました。
【永田部会長】  永里委員,どうぞ。
【永里委員】  大変興味深いお話,本当にありがとうございました。それで,お話の中に出てきたことからの質問ですけれど,この新しい高等教育機関は,大田区や東大阪みたいなところにあった方がいいのか,あるいは秋田県とか宮崎県とかそういうところにあった方がいいのか,設置すべき地域の問題について改めて御意見をお聞かせください。それからもう一つは,幾つぐらい日本の中にあったらいいのでしょうか。やや難しい質問かもしれませんが,ざっくばらんな感想をおっしゃってください。
【佐々木氏】  先ほど委員の質疑の中であった,中堅技術者育成なのか,高度なエリートを育成するのかということで大分違ってくる話かと思いますが,私は両方あっていいと思います。その両方ある中で,とにかくものづくりに係る人材をたくさん養成していくということが,私は日本の教育の中で喫緊の課題だと思っていますので,冒頭に申し上げたように,ものづくりなどの人材を確保していく意味で,新機関の創設には,社会的に大きな影響力があると申し上げたのはそういうことなのです。ですから,ものづくりが好きで入ってくる人が増える,裾野を広げていくという意味では,この新たな高等教育機関の役割というのは,私は非常に大きいと思うのです。中堅技術者,高度なエリート,そのほかにもう1タイプぐらいあってもいいかもしれません。地域については,大都市圏の都市部の産業集積地を中心に私は置いていく必要があると思います。
【永里委員】  大都市圏というのはよく分かるのですけれども,地方創生に関してはどう思いますか。
【佐々木氏】  新機関の附属機関を地方に置いて,入学した生徒をそこで研究させたり,あるいは派遣して,そこで現場実習を積ませたりすることは十分考えられるかと思いますので,そういう形で展開してみてはいかがでしょうか。
【永田部会長】  ありがとうございます。
そのほかいかがでしょうか。それでは最後に小杉委員,どうぞ。
【小杉委員】  六郷工科高等学校の東京版デュアルについて設立のときに若干関わったこともありまして,今,1期生の5,6割が10年同じ企業に継続して勤務しているということを伺って,すごい感銘を受けました。質問ですが,あのときもっとデュアルは広がるかと思ったら,六郷工科高等学校だけで,六郷工科高等学校も今,定員十数人といった程度かと思います。先ほどの話と関連するのですが,3,800社の大田区の企業に対して十数人というような規模感ですが,これは高校だからこの規模なのか,高等教育機関だったらもっと需要があるというふうに考えていいのか,見解をお聞かせいただければと思います。なぜ六郷工科高等学校がここで止まっているのかということが疑問です。
【佐々木氏】  本校の開校当時,定員は30名でした。ですから,3学年まであると90名です。現在,5名増やして,1クラスが35名になっています。この春から東京都教育委員会では2校,デュアルシステム科を増やしています。葛西工業高等学校と,それから,3年後には多摩工業高等学校に3学科ができます。ただし,人材を育てていかなければならないのが喫緊の課題であるにも関わらず,本校にしか指導者がいないというのが現状です。それが大きな課題と認識しております。
それと,数的な部分で言いますと,例えば大田区に作ったとしても,やはり最初は30名,あるいは50名ぐらいが,限界ぐらいではないかと思います。ただ,その高等教育機関である大学ということになれば,高校生,それから保護者の考え方が変わってくるだろうと思うのです。現在,工業高校というものに対してのイメージは非常に低いです。今春の入学選抜でも,たしか,大阪の工科高校はほぼ全て全校が定員割れを起こしていたかと思います。東京はそこまで行ってはいませんが,専門高校の認知度,人気というものは,大変近いのが実態です。やはり保護者の抱いているイメージというのは非常に大きいだろうと私は感じていますから,そのような意味で,この制度が社会の世論に与える影響というのは,私はやり方次第ではかなり大きいと思っております。
【永田部会長】  佐々木様,大変興味深いお話をありがとうございました。お忙しい中,おいでいただきましたことも感謝を申し上げます。
それでは,本日のヒアリングはここまでとさせていただきます。次回もまたヒアリングということになります。
次回の日程について事務局から御説明ください。
【塩原主任大学改革官】  次回,第14回の会議でございますが,4月11日の16時から18時30分まで,場所は霞が関ビル35階,東海大学校友会館での開催を予定しております。よろしくお願いいたします。
【永田部会長】  はい。ありがとうございました。
改めて,本日,ヒアリングにお越しいただきました先生方,誠にありがとうございました。
それでは,本日の特別部会はここまでとさせていただきます。皆様どうもありがとうございました。


―― 了 ――

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-- 登録:平成28年09月 --