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参考資料5 これまでの主な御意見

1 多面的・総合的に評価・判定する大学入学者選抜への転換

(1)総合力を見る大学入学者選抜への転換(入学志願者の多様な能力・適性等の評価の推進)

・高等学校における学習到達度や大学教育に必要な能力・適性の判定等、大学入学者選抜が担うべき機能について整理することが必要。
・高校教育との円滑な接続のため、大学入学者選抜においては、高校教育の成果の確認と、大学教育に必要な能力・適性等の判定の二つの視点のバランスをとることが必要。
・高校教育の質の確保・向上の取組により高校段階で教科の到達度を評価した上で、大学入学者選抜においては活用力や意欲を重視することが必要。
・大学が多様化し機能別分化が求められる中で、大学入学者選抜の在り方についても、機能や類型に応じた検討が必要。
・大学入学者選抜は各大学が置かれている状況に応じ、従来の選抜機能のほか、教育・学習支援機能が求められている。
・入学者選抜は大学入学後の教育や成績と相関があることが重要。
・「人物重視の入試」という言葉だけが一人歩きしがちであるが、本来は「多面的・多元的な評価」という意味であり、表現には注意が必要。
・思考力や表現力、学習意欲等を丁寧に評価し具体に測る方法の開発が必要。
・「丁寧な選抜」は、面接に限定することなく、論文や高校での活動歴等多様なものを含めるべき。
・丁寧な選抜を実施するには時間がかかるため、学年暦や学事暦も併せて検討が必要。
・大学は入口では学力を重視し、出口では汎用的能力を重視している。今後の入学者選抜では、学力は一要素と考え、それ以外の能力の評価も必要。
・知識を前提にした接続から多様な接続を進めていくためには教科・科目型ではない暗記型以外の能力を測るテストが必要。
・大学教育における社会で求められる能力の育成の前提として、大学入学者選抜においては汎用的能力を測定することが必要。
・より丁寧な入学者選抜を行うためには、各大学の実施体制の整備や業務の効率化のための仕組み等が必要。
・大学入学者選抜に求められる絶対的な公平性・公正性の在り方について見直しが必要。
・多様な能力・適性等を多面的にきめ細かく評価する観点から、外部試験等の活用が必要。
・グローバル人材育成の観点からTOEFL等の活用が必要。
・外部試験等の活用にあたっては、アドミッション・ポリシーとの整合性が必要。
・資格取得を入試の評価尺度に入れるのであれば、どのような点を評価するのかを明確にすべき。
・体験活動やボランティア活動等も含めた受験生の様々な学習活動歴の評価が必要。
・調査書の改善をはじめ高等学校の評価の活用が必要。
・評価手法については、パフォーマンス評価など近年の認知科学・学習科学の研究成果やICT技術の活用、様々な先導的取組等を踏まえて多面的に考えることが必要。
・多様な能力の評価手法の開発・普及には研究が足りず、現状では入学者選抜に採用できるのか疑問がある。
・総合的能力を評価・分析する方法は、海外の事例も踏まえ日本でも率先して取り組むべき課題。
・選抜性の高い大学では、入学者選抜は硬直化しており、どのように選抜を多様化していくか議論すべき。
・アドミッション・ポリシーを明確化した上で、「達成度テスト(発展レベル)」と組み合わせる個別入試を多様化していくことが必要。
・アドミッション・ポリシーを明確化することで志願者が減少することを不安視する大学もあり、アドミッション・ポリシーのガイドライン作りが必要。
・選抜の多様化にあたっては、生徒の過度な負担増加とならないよう配慮が必要。
・入学者選抜時の募集人員の大くくり化については、入学後の進路変更が可能となり、大学での学びのミスマッチの解消につながる。
・高等学校における学習の早期分化の是正の観点から、募集単位の大くくり化を進めることが必要。
・よい学生を確保するためには、大学スタッフのリクルート活動など入試業務への関与も考えるべき。
・評価やテスト理論に詳しい専門人材の不足が改革の遅れとなっている。そういう人材育成を高大接続の柱の一つに掲げるべき。
・50万人以上の受験生に対して、時間をかけて丁寧な選抜を実施して、センター試験で測れる能力以上の成果が得られるのか、考える必要がある。
・多面的・総合的評価の実施の負担増に対する恐怖感を持つ大学もある。誰がその負担を追うのかという観点も必要。

(2)推薦・AO入試の改善

・推薦・AO入試については多様化が進展しており、ある程度の類型ごとの対策が必要。
・大学教育への円滑な接続の観点から、推薦・AO入試における基礎的な学力把握の取組の充実が必要。
・高校で行われた評価結果の高校・大学間の共有のほか、ポートフォリオの活用等による受験者の具体的な学修履歴の把握・評価が必要。

2 大学入試センター試験の改善(「達成度テスト(発展レベル)(仮称)」の在り方)

【導入の趣旨】

・大学入試は暗記型でなんとかなるというメッセージになってしまっている。入学者選抜の在り方を変えるということは、高校以下の教育に対し、大きなメッセージとなる。

【テストの目的】

・基礎的知識を測る試験として現在と同様の枠組みで実施するのか、教科科目を大くくりにして実施するのか、検討が必要。
・アメリカではSATやACTに加えて高校の成績を重視しており、共通テストの改善や在り方の検討に当たっては高校教育の質保証の充実が前提として必要。
・達成度テストの在り方の検討に当たっては、大学の活用のしやすさという観点も必要。
・努力して成長することを評価する観点が無ければ、日本では新しいテストは受け入れられない。
・これからの大学で学ぶために必要な能力をみるものにすべき。
・達成度テスト(発展レベル)の目的は、大学で学ぶための能力判定とすることが必要。大学で学ぶためには教科横断型的能力が必要であり、そういう能力を評価するような試験になれば、総合的な学習の時間が本来の姿に実質化できる。
・基礎レベルと発展レベルでは目的が異なっており、さらに達成度テストという名称は、何かを達成したと捉えられかねないため、名称自体を検討すべき。

【測定すべき能力】

・基礎と発展レベルの関係はイギリスのGCEOレベル(16歳時に受験する現在のGCSE)とGCEAレベル(18歳時に受験)の関係を参考にすればよい。
・センター試験の目的は高校での学習到達度の評価と大学入学に必要な学力の確認だが、発展レベルは大学に必要な力を測るものであるべき。
・発展レベルは、特に主体性をもって自ら学ぶことができるかどうかを測ることが重要。
・センター試験は教科型の識別力が高く、新たな共通テストが汎用的能力を測る場合、教科型の識別力が失われないようにすることが必要。
・120万人が対象の基礎レベルと60万人が対象の発展レベルは分けて考えるべき。その上で、何が基礎的・基本的な知識・技能なのか整理すべき。
・センター試験のようなテストで、汎用的能力を測定することには困難な面もあるだろうが、そういう能力を測っていくというメッセージは打ち出すべき。
・汎用的能力とは経験値に基づいて結晶化された能力であり、18歳時点で測定すべきものなのか疑問。むしろ大学入学後に修得していく能力ではないか。
・欧州ではコンピテンシー評価が進んでおり、我が国でも可能だと考えるが、早急に相当数の人員を投入し評価方法を検討すべき。
・汎用的能力を測定するためには合科目型が適当と考えるが、入学者選抜に公平性を求める日本社会の合意ができるかが課題。
・AHELOの能力測定対象に含まれているジェネリックスキルは、多面的であり多数の問題を準備し、少しずつ被験者が解答したものの総体を測定するもの。個々人の能力の絶対水準は測定できないため、個人の能力を測定する入学試験に導入することは、今から精力的に検討を始めても実現性は乏しいのではないか。
・ジェネリックスキルの基本的なものを測定しようとすればするほど、テストは知能テストに近似し、入学者選抜の材料としては使えないのではないか。また意欲を測ろうとしてもトレーニングで対応できるため、選抜がゲーム化してしまう。
・それぞれの大学でも思考力や汎用的能力を測ろうとしており、発展レベルだけで網羅的にそういう能力を測定しようとせず、大学の取組と併用することが重要ではないか。
・基礎レベルと発展レベルの両方を受験する制度設計にするならば、基礎レベルで教科型学力を測定し、発展レベルは教科型にとらわれないものにできるが、発展レベルの受験に際し、基礎レベルの受験が不要であれば教科型の要素も必要。

【試験の内容】

・細分化した出題教科・科目の精選をはじめ、出題教科・科目の在り方の検討が必要。
・英国数の3教科実施の場合、理系や社会系の能力判定をどうするか考えることが必要。
・基礎レベルではカバーできない高度な教科型の試験を入れるかどうかが一つの論点。
・現在の複雑な大学入試を見直し、文理の区分のない基礎的・共通的な能力を測るため合科目型を導入すべき。
・知識の測定だけではなく、応用力等の汎用的能力を測定するPISAのような合科目・総合型試験の追加が必要。
・記述式の合科目型あるいは総合型の試験で、課題を抽出させるような学ぶ意欲と応用的能力を測る試験を考えるべき。
・共通テストで記述式の試験を導入して、さらに個別の大学でも記述試験を実施するというのは現実的に無理がある。
・ペーパーテストでは測定できない能力測定をカバーするために推薦・AO入試が導入されたが、信頼性が十分に得られていないため、十分に機能していない。学力試験はある程度必要で、ジェネリックスキル等は面接などを組み合わせて測ることを考えるべき。

【実施方法】

・現在のセンター試験は科目数の多さ、実施上の困難さ、素点の合計での合否判断と課題が多く、単純化や、点数の表示を偏差値化するなどの対応が必要。
・推薦・AO入試等は少人数に対して行われており、多数の志願者に対して多様で丁寧な評価を行うためには、各大学が活用できる新たな方法が必要であり、CBT化や言語運用能力・数理論理力・分析力・問題解決能力等を測る問題やテストの開発が必要。
・「発展レベル」を目標準拠型の試験にすることは、複数回実施を前提にすれば、方向性として妥当だが、IRTを活用した試験の設計には10年くらい時間が必要。
・複数回実施を行うためには、試験は長くても1日とすることが必要。
・夏まで部活動に打ち込む生徒もおり、12月までの実施は早すぎるのではないか。
・年複数回実施には科目数の精選は不可欠であるが、精選の際は出題範囲を広範囲にするなど、かえって高校生が勉強しなくなることがないような配慮が必要。
・複数回実施には将来的なCBT化が必須であるが、50万人が受験できる試験に使えるかやインフラ整備など、それなりの検証期間・準備が必要。
・複数回実施には得点調整が必要。そのために項目反応理論(IRT)を使う必要はあるが、能力が一元化されている前提の理論が日本で受け入れられるのかは議論が必要。
・年複数回実施するのであれば、実施試験間の難易度を調整するため、IRTで試験問題の難易度を事前に調査・特定し、試験問題を非公開とすることになるが、高校や塾が受験者から試験問題を聞き出すことが予想され、そういった情報の恩恵を受ける者とそうではない者に不公平感が生じるのではないか。
・アメリカでは非公開の問題を受験者から収集して一部の者が有利になるような行為は「悪」だが、日本にそういった文化的背景がないことを懸念。
・異なる試験をそれぞれ複数回実施するということは実際的ではなく、むしろ基礎と発展を一本化して、取得した得点がどういう能力水準に達しているかが分かるような簡潔なものにすべき。
・到達度テストの基礎レベルと発展レベルをそれぞれ複数回実施するとなると、部活動等の時間がなくなる可能性を考えると実施回数は1回とした方が良い。
・達成度テストを高校2年次から受験できるようにすると高校が予備校化する恐れがあり、本来求めているたくましい人材とは異なり、テスト漬けの人材が入学する結果を招来しかねない。
・達成度テスト導入が5~10年後を想定しているのなら、CBTによる試験実施も積極的に検討すべき。
・汎用的能力を紙やコンピューターで測ることができるのか。今の学生に欠けている実践力、戦略性、勇気を持って物事を進めていく力というものをどのように測るのか。
・暗記型のセンター試験とは全く異なる試験を作りあげれば高校教育も変わるだろうが、50万人以上が受験する共通試験をIRTによるCBTで実施する場合には、社会的な説明責任が果たせるようしっかりと分析・検討が必要。
・現状のセンター試験と大学の個別試験の組合せのような複合的な選抜を引き続き可能とするのかどうかを検討する必要がある。

【対象者】

・試験が大学教育を受けるために必要な能力判定ならば、就職希望者を対象とするのは整合性がないのではないか。

【その他】

(達成度テスト(基礎レベル)(仮称)について)

・達成度テストの検討に当たっては、高校関係者の意見も踏まえつつ、高校教育への影響に留意することが必要。また、資格検定の活用等、専門高校等の生徒への配慮も必要。
・高校教育の現状は暗記型だが、大学教育・大学入試の転換とともに高校教育の質の確保・向上も変わっていくことを期待している。一方で、公立中高一貫校の適性検査は、思考力を測定するよい試験問題であるが、それに対応した専門の塾が学校教育の内容とはかけ離れたことを指導している。このような事態が生じないよう教育を変えていくことが必要であり、それぞれの教育機関がやるべき教育を明確にしてから達成度テストの在り方を考えるべき。
・達成度テストの導入の是非は大学の判断に委ねられるため、活用を促進するために国がどう関与していくか考えるべき。
・卒業後のイメージが明確で、卒業認定が厳しい大学には意欲のある者が入学する。学生の意欲と大学の教育内容とのミスマッチを解消するためには、高校の進路指導の充実と入学者選抜で面接やエッセイにより大学で何がしたいのかを測ることが必要。
・大学の広報に資金を注入し学生を集めている現状から、達成度テストの点数などで教育のアウトカムを公表し、これを見て高校生が大学を選べるような仕組みに変え、教育に資金を注入する仕組みに変えるべき。

3 高校教育の質の確保・向上(「達成度テスト(基礎レベル)(仮称)」の在り方)

・これまで大学入学者選抜が高校生の学習意欲の喚起、幅広い学びの確保、学力の状況の把握の機能を多く担っていたが、これらの機能については高校教育がしっかり担っていくことが必要。
・高校段階の学力状況の客観的な把握の仕組みの検討を含めた高校教育の質の確保・向上の取組の充実が必要。
・正課の授業は大学進学のための知識型の教育で精一杯であり、汎用的能力の育成は放課後や土曜授業といった正課外の授業というのが現状。
・記憶型の学力を身に付けることに加え汎用的能力の育成まで目指すには、高校生の負担増の認識や配慮が必要。
・多様な高校に一律の成果を規定することは困難であり、ある程度の目標を持ちながら達成度テストを活用し、成果を確認していくことも必要。
・小学校から大学まで社会との連続性を意識しながら学ぶことが重要であり、高校におけるキャリア教育の充実が実践できることが重要。
・大学で必要とされる能力と中学・高校の教育・指導内容を近づけなければ、教育内容の評価には限界があるので、新テスト創設に当たっては、抜本的に中学・高校の教育内容を見直すことが必要。
・入学者選抜は学習指導要領に準拠しており、学習指導要領は何を教えるかというコンテンツベースの手法をとっている。一方で、大学はアウトカム重視の教育手法であり、高校から大学への連続性を考えれば、学習指導要領の在り方の見直しが必要。
・汎用的能力を重点的に育成するのが「総合的な学習の時間」であり、高校が「総合的な学習の時間」に積極的に取りかかり、大学教育につなげていく姿勢を示すことが必要。
・学習指導要領ベースの教育の成果を正確にアセスメントすべきだが、汎用的能力のアセスメントをどのように行うかが課題。また、指導する教員の資質や待遇の充実が必要。
・新しいテストを採用する大学としない大学で全く異なる試験内容であれば、高校生が何を学べば良いか分からなくなる。高校生が何を学習すれば大学へ行けるのか、明確にすることが必要。
・達成度テストを基礎と発展とに分けることは、実質的な高校教育の複線化を目指すものと考える。

(「達成度テスト(基礎レベル)(仮称)」について)

・達成度テストを受けることで生徒のモティベーションをどうあげるのか、生徒が受験の目的意識を持てるようにすべきで、基礎レベルの試験の方向性を出すことが先決。
・能力を評価するための段階別に分けた試験として、個人の差別化ではなく、個人の能力値を証明することが必要。
・小中学校の学習状況調査のA問題は知識の理解度、B問題は汎用的な能力を測り、意欲や態度は総合的学習の時間で育成するという枠組みがある。意欲や態度の評価は課題だが、パフォーマンス評価とポートフォリオ評価を導入する流れもある。このような中、高校においても全国学力・学習状況調査のイメージが使えると考えられ、生徒のキャリア設計や自己学習に使えることが必要。
・知識や技能もある程度測れ、いつでも受験でき、高校での学習をしっかりやっていれば特別な準備を要しない汎用的能力を測るテストにすべき。教え方、学び方を変えなければ高校生の意欲は上がらない。活用力型のテストなら教育の質を変える可能性がある。
・アクティブラーニングは生徒の満足度が高いと言われているが、基礎力や実践力が弱いという指摘もあり、基礎的な力を評価する基礎レベルのテストは必要。
・教育効果の把握や生徒の学習状況の参考として使うのであればそれなりの意味がある。大学入試には使わず、「高校学力調査」というような名称が必要。
・高校教育部会では到達度テストは、生徒の学習意欲向上、自らの学力証明として使えるものとして提案された経緯があるが、達成度テストの基礎レベルは、主目的が学校の指導改善ではなく入学者選抜であることを明確にすることが必要。
・「達成度テスト(基礎レベル)(仮称)」は、就職試験や推薦・AO入試等に活用される仕組みとすることが必要。
・基礎レベルで測れる水準を示し、それを就職や入学者選抜で使えることが必要。
・達成度テストが導入された場合、高校・大学が負担増となる印象が現場には強いが、導入を前提に教育課程や定期考査の内容や時期も見直し、達成度テストにシフトしていくということが必要。
・4年制大学進学率は高校卒業者の半数程度であることを踏まえれば、基礎レベルは高校教育の達成度を測るテストであるべきで、高校教育に資するものであるべき。
・基礎レベルの目的は高校の学力保証であることから、学力低位校の生徒の学習習慣の定着のためにも、悉皆実施とすべき。
・基礎レベルの結果を調査書に記載すれば就職にも活用でき、各高校の評定の客観性が高まる。
・高校の質保証という観点から、基礎レベルは2年次と3年次とで受けるより、高校卒業に近い方がいいのではないか。
・基礎レベルの実施は発展レベルよりも早く行うべき。
・高校部会での議論の背景には高校生の6割が3年生になっても自宅では勉強していないという状況があった。基礎レベルの複数回実施は、学習習慣の動機づけになるようなものとし、過度の準備が不要なものとして考えるべき。
・20年前までは、高校から社会に出て社会のリーダーになっていく人材がいた。高校でも知識の修得だけでは不十分であり、文部科学省でタスクフォースを設けるなどして、知識にとどまらない能力を測定する試験を開発すべき。
・基礎レベルは卒業後に社会に出ていく者も含め、高校卒業時の達成度を評価するものであるべき。
・達成度テスト(基礎レベル)と高卒認定試験を統合することは問題。レベルの高い高校生なら一年次で合格できるが、学力があれば高卒を認めるのか。高校は学力だけではなく社会性を身に付けさせる役割も担っており、そういったテスト以外のことをどう評価するのか。
・基礎レベルが高卒認定と短絡的に結びつくのは危険だが、高校教育の質保証は必要。
・基礎レベルと発展レベルは質的に違うものであり、基礎レベルにおいては、社会との接続も考慮する必要がある。専門高校のことも念頭において議論すべき。

4 大学の人材育成機能の強化

・諸外国のように、共通試験の活用により、各大学の個別試験では意欲や体験等も評価するとともに、個別学力試験に係る労力を大学教育の改善に注ぐことが必要。
・入学段階での評価から卒業段階への評価へ転換することが必要。成績評価や卒業認定の厳格化が必要。
・企業の評価への活用等のためには、学生の学修成果の客観的な可視化が必要。
・学位授与に関して、教員の教授科目がどう関わるのか、学生は何を修得したから学位授与に至ったのか、教員と学生にしっかりと意識付けすることが必要。
・大学はディプロマ・ポリシーをきちんと決めて、そこに至るにはどういう教育を実施し、どんな人材を求めるのかを明確にすることが必要。
・入学後の転学の柔軟化等による進路の複線化が必要。
・現状の各大学のGPA制度がどれだけ信用できるかは疑問。厳格な成績評価のためにはGPA制度の推進に本腰を入れて取り組むべき。

5 高等学校教育と大学教育の連携強化

・高校段階と大学段階のそれぞれで教育をしっかりすることが前提。
・大学の出前授業は、高校側にとっては生徒が大学の学びや自分が大学で何をしたいかという意識付けに大変有意義なものであり、大学側にとっては大学での教育内容を分かった上で入学してもらえるというメリットがある。
・現状の出前授業では少数しか受講できない。ICTを活用し、多くの高校生が受講できるようにするべき。
・高大連携を個々の大学で対応するには限界があり、地域のコンソーシアムや教育委員会が中心となって調整することや、資金面での支援も必要。
・推薦入試で早期に進学が決まった生徒に対する、大学教育の準備における高大の連携が必要。
・地方には大学が少なく、生徒が大学に触れる機会が限定されているので、オープンキャンパスは進学先の大学を判断するいい機会。
・高校と大学のそれぞれが育成する能力やアウトカムについて、相互に理解するためにしっかりと両者がコミュニケーションを取っていくことが必要。
・アメリカの高校では英語と数学でコモン・コアとしてその教育内容の共通化を図っており、大学もその成果のアセスメントのためのテスト開発に協力している。高校・大学間の相互理解と協力が日本でも必要。
・高校の指導要録を進学先の大学に引き継ぐことで調査書の信頼度が上がり、高大連携も緊密化する。
・米国のアドバンスト・プレイスメントは、大学レベルの教育を高校教員が教えているものであり、日本型のアドバンスト・プレイスメントの在り方を構築することが必要。
・アドバンスト・プレイスメントの促進は、高校と大学それぞれがしっかりと教育改善を行うことが前提。
・高校生にとって、偏差値が大学選択の指標となっている。アドミッション・ポリシーや大学情報が高校生から普通に見られるようにすべき。
・大学の出口を厳しくして、高校までの学習をおろそかにすると大学を卒業できないという設計にすべき。その際、中退のリスクを考慮して進路を選択できるよう、高校の成績がどの程度で中退となるかを公開することが必要。

6 その他

(高等学校教育から大学教育までを通じて育成する力)

・知識にとどまらない汎用的能力の育成が必要。
・社会から求められてきた汎用的能力は小学校から大学を通じて育成すべき力。
・汎用的能力の評価には、PISA(OECD生徒の学習到達度調査)が一つの指標。
・教育の評価手法について、小学校段階から大学まで一貫したものが必要。
・高校、大学、産業界での評価基準が一律ではなく、評価観の連続性が必要。

(高等学校と大学の接続の在り方)

・高大接続に当たっては、生徒自らの能力・意欲・関心に基づく大学選択や大学が求める学生を見いだすといった視点が重要。

お問合せ先

高等教育局高等教育企画課高等教育政策室

-- 登録:平成26年03月 --