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資料1 前回の高大接続特別部会における主な御意見(達成度テスト(発展レベル)(仮称)関係)

1 導入の趣旨

 ○ 大学入試は暗記型でなんとかなるというメッセージになってしまっている。入学者選抜の在り方を変えるということは、高校以下の教育に対し、大きなメッセージとなる。

2 テストの目的

 ○ これからの大学で学ぶために必要な能力をみるものにすべき。
 ○ 達成度テスト(発展レベル)の目的は、大学で学ぶための能力判定とすることが必要。大学で学ぶためには教科横断型的能力が必要であり、そういう能力を評価するような試験になれば、総合的な学習の時間が本来の姿に実質化できる。
 ○ 基礎レベルと発展レベルでは目的が異なっており、さらに達成度テストという名称は、何かを達成したと捉えられかねないため、名称自体を検討すべき。

3 測定すべき能力

 ○ 120万人が対象の基礎レベルと60万人が対象の発展レベルは分けて考えるべき。その上で、何が基礎的・基本的な知識・技能なのか整理すべき。
 ○ センター試験のようなテストで、汎用的能力を測定することには困難な面もあるだろうが、そういう能力を測っていくというメッセージは打ち出すべき。
 ○ 汎用的能力とは経験値に基づいて結晶化された能力であり、18歳時点で測定すべきものなのか疑問。むしろ大学入学後に修得していく能力ではないか。
 ○ 欧州ではコンピテンシー評価が進んでおり、我が国でも可能だと考えるが、早急に相当数の人員を投入し評価方法を検討すべき。
 ○ 汎用的能力を測定するためには合科目型が適当と考えるが、入学者選抜に公平性を求める日本社会の合意ができるかが課題。
 ○ AHELOの能力測定対象に含まれているジェネリックスキルは、多面的であり多数の問題を準備し、少しずつ被験者が解答したものの総体を測定するもの。個々人の能力の絶対水準は測定できないため、個人の能力を測定する入学試験に導入することは、今から精力的に検討を始めても実現性は乏しいのではないか。
 ○ ジェネリックスキルの基本的なものを測定しようとすればするほど、テストは知能テストに近似し、入学者選抜の材料としては使えないのではないか。また意欲を測ろうとしてもトレーニングで対応できるため、選抜がゲーム化してしまう。
 ○ それぞれの大学でも思考力や汎用的能力を測ろうとしており、発展レベルだけで網羅的にそういう能力を測定しようとせず、大学の取組と併用することが重要ではないか。
 ○ 基礎レベルと発展レベルの両方を受験する制度設計にするならば、基礎レベルで教科型学力を測定し、発展レベルは教科型にとらわれないものにできるが、発展レベルの受験に際し、基礎レベルの受験が不要であれば教科型の要素も必要。

4 試験の内容

 ○ 基礎レベルではカバーできない高度な教科型の試験を入れるかどうかが一つの論点。
 ○ 現在の複雑な大学入試を見直し、文理の区分のない基礎的・共通的な能力を測るため合科目型を導入すべき。
 ○ 知識の測定だけではなく、応用力等の汎用的能力を測定するPISAのような合科目・総合型試験の追加が必要。
 ○ 記述式の合科目型あるいは総合型の試験で、課題を抽出させるような学ぶ意欲と応用的能力を測る試験を考えるべき。
 ○ 共通テストで記述式の試験を導入して、さらに個別の大学でも記述試験を実施するというのは現実的に無理がある。
 ○ ペーパーテストでは測定できない能力測定をカバーするために推薦・AO入試が導入されたが、信頼性が十分に得られていないため十分に機能していない。学力試験はある程度必要で、ジェネリックスキル等は面接などを組み合わせて測ることを考えるべき。

5 実施方法

 ○ 年複数回実施するのであれば、実施試験間の難易度を調整するため、IRTで試験問題の難易度を事前に調査・特定し、    試験問題を非公開とすることになるが、高校や塾が受験者から試験問題を聞き出すことが予想され、そういった情報の恩恵を受ける者とそうではない者に不公平感が生じるのではないか。
 ○ アメリカでは非公開の問題を受験者から収集して一部の者が有利になるような行為は「悪」だが、日本にそういった文化的背景がないことを懸念。
 ○ 異なる試験をそれぞれ複数回実施するということは実際的ではなく、むしろ基礎と発展を一本化して、取得した得点がどういう能力水準に達しているかが分かるような簡潔なものにすべき。
 ○ 到達度テストの基礎レベルと発展レベルをそれぞれ複数回実施するとなると、部活動等の時間がなくなる可能性を考えると実施回数は1回とした方が良い。
 ○ 達成度テストを高校2年次から受験できるようにすると高校が予備校化する恐れがあり、本来求めているたくましい人材とは異なり、テスト漬けの人材が入学する結果を招来しかねない。
 ○ 達成度テスト導入が5~10年後を想定しているのなら、CBTによる試験実施も積極的に検討すべき。
 ○ 汎用的能力を紙やコンピューターで測ることができるのか。今の学生に欠けている実践力、戦略性、勇気を持って物事を進めていく力というものをどのように測るのか。   
 ○ 暗記型のセンター試験とは全く異なる試験を作りあげれば高校教育も変わるだろうが、50万人以上が受験する共通試験をIRTによるCBTで実施する場合には、社会的な説明責任が果たせるようしっかりと分析・検討が必要。
 ○ 現状のセンター試験と大学の個別試験の組合せのような複合的な選抜を引き続き可能とするのかどうかを検討する必要がある。

6 対象者

 ○ 試験が大学教育を受けるために必要な能力判定ならば、就職希望者を対象とするのは整合性がないのではないか。

7 その他

(達成度テスト(基礎レベル)(仮称)について) 

  ○ 高校部会での議論の背景には高校生の6割が3年生になっても自宅では勉強していないという状況があった。基礎レベルの複数回実施は、学習習慣の動機づけになるようなものとし、過度の準備が不要なものとして考えるべき。
 ○ 20年前までは、高校から社会に出て社会のリーダーになっていく人材がいた。高校でも知識の修得だけでは不十分であり、文部科学省でタスクフォースを設けるなどして、知識にとどまらない能力を測定する試験を開発すべき。
 ○ 基礎レベルは卒業後に社会に出ていく者も含め、高校卒業時の達成度を評価するものであるべき。
 ○ 達成度テスト(基礎レベル)と高卒認定試験を統合することは問題。レベルの高い高校生なら一年次で合格できるが、学力があれば高卒を認めるのか。高校は学力だけではなく社会性を身に付けさせる役割も担っており、そういったテスト以外のことをどう評価するのか。
 ○ 基礎レベルが高卒認定と短絡的に結びつくのは危険だが、高校教育の質保証は必要。
 ○ 基礎レベルと発展レベルは質的に違うものであり、基礎レベルにおいては、社会との接続も考慮する必要がある。専門高校のことも念頭において議論すべき。

(その他)

  ○ 高校教育の現状は暗記型だが、大学教育・大学入試の転換とともに高校教育の質の確保・向上も変わっていくことを期待している。一方で、公立中高一貫校の適性検査は、思考力を測定するよい試験問題であるが、それに対応した専門の塾が学校教育の内容とはかけ離れたことを指導している。このような事態が生じないよう教育を変えていくことが必要であり、それぞれの教育機関がやるべき教育を明確にしてから達成度テストの在り方を考えるべき。
  ○ 達成度テストの導入の是非は大学の判断に委ねられるため、活用を促進するために国がどう関与していくか考えるべき。
 ○ 卒業後のイメージが明確で、卒業認定が厳しい大学には意欲のある者が入学する。学生の意欲と大学の教育内容とのミスマッチを解消するためには、高校の進路指導の充実と入学者選抜で面接やエッセイにより大学で何がしたいのかを測ることが必要。
 ○ 大学の広報に資金を注入し学生を集めている現状から、達成度テストの点数などで教育のアウトカムを公表し、これを見て高校生が大学を選べるような仕組みに変え、教育に資金を注入する仕組みに変えるべき。

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高等教育局高等教育企画課高等教育政策室

-- 登録:平成26年03月 --