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資料9-5 濱名委員からの意見

高大接続についての私見

 高大接続の課題はいくつかに整理できるが、基本的には高校と大学の双方が大学入試にそれぞれの質保証機能を過度に期待してきたことに原因があり、歴史的に永らくその機能が一定程度果たしてきたのが、18歳人口の減少による入試の易化により問題が表面化してきたといえる。
 基本的には、大学入試が高校教育の質保証のための装置か、大学教育を受けるにふさわしい資質を確認するためのものかが不明確な点に大きな問題がある。学習指導要領の枠内での出題に大学入試センター入試を始め我が国の大学入試が大きく規定されている点は見直しが必要であろう。暗記型に傾斜した受験勉強と批判されたり、大学教育が学士力や社会人基礎力のような汎用的能力が期待されたりしているのに、そのような資質を入試で問うことはほとんどないに等しい。学習指導要領がない米国では、年間6~7回にわたって実施される外部テストであるACTやSATは高校での学習内容に加え、大学教育で必要な資質を出題している。1点を競うという点でも偏差値体制なる日本独自のゆがみをもたらしている。このような入試の内容と入試の回数は議論していく必要がある。
 もう一つの大きな問題は非学力入試の問題である。AO入試や推薦入試という枠組みについてはその意義を認めるが、学力確認を全く行わないという仕組みに問題がある。米国からAO入試を輸入する際の間違いに起因している。米国の大学入試には、入学定員という概念がないこともあるが、基本的にはすべてAO入試であるが、ACTやSATのスコアを要求する。つまり外的基準による基礎学力を要求するのである。ところが我が国ではALL OK入試と批判があるように、なかには評定平均値の基準も学力も不問なケースもあり、高大接続の仕組みとしては不十分である。
 大きく言えば、第1点が大学入試センター入試も含めた学力入試の問題、第2点がAO、推薦などの非学力入試の問題であるが、本部会ではこうした大学入試の問題にとどまらず広い視野で問題を洗い出すことから始めることを提案したい。

濱名 篤

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高等教育局高等教育企画課高等教育政策室

-- 登録:平成24年10月 --