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資料9-2 勝委員からの意見

高大接続に関する意見

明治大学副学長(国際交流担当) 勝 悦子

 大学教育改革が待ったなしとなっているなか、高大接続の改革は、大学での人材育成の観点からも喫緊の課題である。以下、グローバル人材育成の観点から、いくつか意見を申し述べさせていただきたい。

(1)   入試改革については、○1入試による高校生の学習へのインセンティブ、○2「大学」で学ぶための最低限の知識修得、の二つを分けて考える必要がある。

(2)   大学分科会でも申し上げたが、米トップ大学の客員教員によれば、日本の大学1年生のレベルが高い(すなわち日本の高校生の教育レベルが米国に比べ高い)。上の層は、「受験」を勝ち抜くため(大学「名」が企業にとっては依然として重要)、知識偏重と言われながらも、それ相応の努力をすることで、自己鍛練、自制心などの、基礎力も磨かれる(特に多科目の国立型入試。私学でも本学政経などは6科目センター試験を導入)。高校生の勉学へのモチベーションとしての大学入試のメリットは(知識偏重と言われながらも)無視すべきではない。

(3)   高大接続も企業と大学の接続も、そこでどのように篩分けられるかが、勉学へのモチベーション、学習の仕方に確実に影響を与える。その意味で、大学生の学修の規律付けには、企業が大学の学修成果を適切に評価することが重要。

(4)   一方で、グローバル人材に欠かせない課題解決能力や意欲などについては、知識偏重の入試問題では能力が定量化できない。論文形式、面接を導入するなどの入試改革、また、TOEFLの導入、英語での面接など、英語4技能を問う入試も重要になる。4技能入試導入は、中等教育での英語教育をも変えるだろう。

(5)   一方で「AO入試」のような高校の学習成果を問わない入試は、大学に入ってから授業についていけない、基礎力がないといった問題を引き起こす。大学教育の質を維持するには、最低限の学力レベルを保持する学生が「大学」に入る仕組みを作る必要がある(統一試験の導入など)。

(6)   グローバル人材育成の観点からは、多様性も尊重すべき。アクティブラーニング、ディスカッションで日本人学生が消極的なのは、「他とは違う」ことを排除する学習環境に小さい時からあることも大きい(いじめなど)。その意味で高等学校などでの年次クラス替え、少人数クラス編成、アクティブラーニング導入も検討すべきだろう。

以上

お問合せ先

高等教育局高等教育企画課高等教育政策室

-- 登録:平成24年10月 --