ここからサイトの主なメニューです

教員の資質能力向上 特別部会(第12回) 議事録

1.日時

平成24年6月25日 (月曜日) 15時~17時 

2.場所

東京グリーンパレス 地下1階 ふじ

3.議題

  1. パブリックコメントの結果について
  2. 団体からの意見募集の結果について
  3. 審議の最終まとめについて
  4. その他

4.議事録

【田村部会長】  定刻になりましたので、ただ今から中央教育審議会 教員の資質能力向上特別部会(第12回)を開催させていただきます。

 本日は、大変御多忙のところ、御出席いただきまして、誠にありがとうございます。

 前回の会議で皆様からいただきました御意見を踏まえてまとめました、審議のまとめに対するパブリックコメント、あるいは団体からの御意見をいただいた結果について、今日は御報告をいただくとともに、特別部会の最終まとめまで行えればと考えております。

 それでは、事務局から、本日の配付資料の確認をお願いいたします。

【日向教員免許企画室長】  配付資料の確認をさせていただきます。

 資料1-1、パブリックコメントの結果について。資料1-2、教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について(審議のまとめ)に関する意見募集の結果について。資料2-1、団体からの意見募集の結果について。資料2-2、教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について(審議のまとめ)に対する各団体の意見。資料3-1、教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について(審議の最終まとめ(案))。資料3-2、資料3-1の見え消し版でございます。資料4、委員名簿。

 以上でございます。

【田村部会長】  よろしゅうございましょうか。

 それでは、議事に入らせていただきます。最初に、パブリックコメントの結果、それから、いろいろな団体から御意見をいただいておりますので、これについて事務局から御報告をお願いいたします。

【日向教員免許企画室長】  まず、パブリックコメントの結果について報告をさせていただきます。資料1-1を御覧ください。

 前回の特別部会後、審議のまとめについて取りまとめをいただき、5月16日から6月5日にかけてパブリックコメントを行いました。概要は、資料に記載のとおりでございます。提出意見総数は773通、911件、このほか募集期間終了後に届いた御意見が37通ございました。

 主な意見の例でございますが、まず教員養成の改革の方向性につきましては、現行どおり4年制を原則とし、大学や短期大学等の教育機関における学修単位やカリキュラムを見直すことによって実質的な修士化を図るとともに、教員として採用された後、学校現場における教育実践と教職大学院等での専門的な学びを両立する制度とすべきである。教員採用後の教職大学院や他の大学院での学修について、公立学校教員については全額国庫負担、私立学校教員については一部公費補助とすべきである。教員の専門性・力量の向上については、学校現場において培われることが大きなウエイトを占めており、たとえ養成段階を修士化しても、それを十分に補えるものではない。

 教員免許制度の改革の方向性についてでございますが、免許状の種類が教員格差につながらないようにすることが重要。とりわけ専門免許状については、リーダー育成という観点ではなく、あくまでも各分野や教科の専門性が反映される免許状とすべき。一定の経験年数により、全ての教員が専門免許状を取得できるよう条件整備を行う必要がある。

 次に、教員免許更新制についてでございますが、受講機会や講習内容に課題がある。教員の経済的・時間的負担となっていることから、具体的な改善策が必要である。教員のやりがいや意欲を失わせ、早期退職に拍車をかけることにもつながっているので、早期に廃止すべき。

 現職研修についてでございますが、教員が主体的に研修できるよう多様な機会を設けるべき。初任者研修は、修士レベル化の中で発展的に解消し、10年経験者研修は研修体系の抜本的な見直しの中で整理・統合すべきということでございました。

 資料1-2は、具体的にいただいた御意見を、事務局で整理をさせていただきまして、意見の全体を掲載させていただいたものでございます。説明は省略をさせていただきます。

 次に、団体からの意見募集の結果についてでございます。資料2-1を御覧ください。

 パブリックコメントと同時に、教育関係団体に対しても書面により意見照会を実施し、34団体から提出がございました。提出のあった団体名につきましては、資料2-2の目次にございます。

 資料2-1にお戻りいただきまして、主な意見についてでございます。教員養成の改革の方向性については、教員養成を修士レベル化し、高度専門職業人である教員を養成するという改革の方向性は理解できる。修士レベル化という場合の学修方式は、できるだけ多様であるべき。教員として採用された後、学校現場における教育実践と教職大学院・大学等での専門的な学びを両立する制度とすべきである。修士レベル化に伴い、増加する費用負担の在り方も含めた提案がなされなければならない。短期大学での教員免許取得の意義について引き続き検討する必要がある。開放制については堅持する必要があるなどの御意見がございました。

 教員免許制度の改革の方向性についてでございますが、新しい免許状の具体的内容を明らかにすべき。専門免許状について、より詳細な制度設計に向けた議論が必要。教員免許更新制につきましては、受講者の費用負担、講習時間の確保等、課題が多い。経済的・時間的負担となっている教員免許更新制は廃止すべきなどの御意見がございました。

 教員養成、採用から初任者の段階の改善方策についてですが、教育実習を引き受ける学校に対して、その負担軽減のために教員定数の加配等、十分な支援措置がなされることが必須条件である。課程認定については、今まで以上に厳密な審査が必要。教職大学院の拡充について、設置基準の柔軟化による新たな教職大学院を提案し、量的拡大を図ろうとしていると見られる点は評価できるが、その際、質の確保がおろそかにされてはならない。国立教員養成系の修士課程の見直しの基本を、教職大学院を主体とした組織体制へと移行だけに求めることは、現状には十分即していないのではないか。教職大学院の一般モデル化が繰り返し述べられているが、実質的に開放制教員養成制度を否定する動きを誘導しかねない方向には反対である。教員養成教育の担当者の養成の在り方についての問題提起は重要であり、新たな学位創設の可能性も含めて研究を深めていきたい。初任者研修は、複数年にわたって計画的に実施することによって、年間の研修計画が減少し、新任教員の負担軽減につながる。教員採用についても、採用年齢の上限を撤廃したり、積極的に中途採用したりする方策は進めるべきなどの御意見がございました。

 現職段階及び管理職段階の研修等の改善方策についてですが、教員が主体的に研修できるよう多様な機会を設ける必要がある。現職教員については、10年から15年に一度、大学院で学ぶ機会をつくることは有益である。管理職の資質能力の向上は、学校経営を活性化させる上で重要であり、そのための研修を強化することは必要。

 その他といたしまして、大学が教育委員会と本格的に連携することは今後も極めて重要な課題であるが、連携の具体的な在り方、連携の際の責任の所在等について十分な検討を加えていただきたい。小学校教員資格認定試験は、実態的にも既にその役割を終えており、廃止を含めた検討が必要である。

 以上、パブリックコメントの結果、団体からの意見募集の結果についての説明でございます。よろしくお願いいたします。

【田村部会長】  ありがとうございました。

 それでは、ただ今の御報告、御説明につきまして、何か御質問がございましたら、いかがでございましょうか。

【田村部会長】  小原委員、どうぞ。

【小原委員】  手続のことですが、この意見は次にどうやって反映させていくんですか。これはこれで聞いて終わりましたということで行くのか、それとも答申の方に、またグループの方に戻っていくのでしょうか。

【田村部会長】  どうぞ、お願いします。

【日向教員免許企画室長】  いただいた御意見でございますが、部会長とも御相談いたしまして、これから御説明いたします資料3-1、資料3-2の方で反映できるところは修正をさせていただいたところでございます。今後、何かございましたら、御意見をいただければと考えております。

【田村部会長】  今、事務局から御説明いただきましたが、順番としては、御意見を前提とした修文というのはもちろん考えておりまして、それを前提としてお聞きいただいたということでございます。ですから、御意見ございましたら、ぜひ賜りたいと思いますが、よろしゅうございましょうか。

 では、次に進めさせていただいてよろしいでしょうか。それでは、審議の最終まとめ(案)というものが議題として提案されております。前回、第11回の特別部会において、基本制度ワーキンググループ報告をもとに委員の皆様方の御意見をいただきました。いろいろな貴重な御意見を賜りまして、特別部会として審議のまとめを取りまとめてみました。委員の皆様方にも書面で確認をいただいておりますけれども、改めてここでまた事務局から説明をお願いいたします。

【日向教員免許企画室長】  失礼します。それでは、資料3-2を御覧いただければと思います。こちらは、審議のまとめから、表現を変更している部分につきまして赤字で記載をさせていただいております。資料3-1は、それを溶け込ませたものとなっております。資料3-2に沿って、審議のまとめから変更した箇所のみ、御説明をさせていただきます。

 まず、4ページでございますが、修士レベル化に当たっての詳細な制度設計に際し、必要な支援措置ですとか、学校種、職種の特性、それから国公私の設置形態に留意する旨、記述を追加させていただきました。

 それから、7ページでございます。7ページにつきましても同趣旨でございます。

 次に、11ページでございます。11ページの上から2行目でございますが、国公私の設置形態に留意する旨、記載を追記させていただきました。

 その下、上から二つ目の丸でございますが、学生の経済的負担の軽減につきまして記述を充実いたしました。

 18ページでございます。初任者研修の改善方策につきまして、拠点となる学校を指定し、初任者研修を重点的に行ってはどうか。これは上の部分でございます。下の部分については、初任者研修の実施方法の工夫について記述を充実いたしました。

 21ページでございます。21ページにつきましては、審議経過報告にあった表現でございますが、校内研修等についても要件を満たす場合、専門免許状の取得単位の一部とする旨、記述を追加いたしました。

 最後に、24ページでございますが、研修等定数の効果的な活用等につきまして具体的に記述を充実いたしました。

 以上が修正点でございます。よろしくお願いいたします。

【田村部会長】  ありがとうございました。

 ただ今事務局から御説明をいただきましたが、審議の最終まとめについての御意見でございますが、基本的にはこの方向で特別部会としての取りまとめをして、総会に報告したいと考えておりますけれども、まだ時間もございますので、この時点で、この資料は事前に委員の方のお手元にはお送りしてあると思いますけれども、ここで御意見を賜り、また、御質問をいただきまして、修文は十分可能でございますので、どうぞ議論を交わしていただければ大変ありがたいと思います。

 それでは、小原委員からですね。どうぞ、お願いいたします。

【小原委員】  7ページの改革の方向性の中の二つ目の丸、一般免許状は学部4年に加え、1年から2年程度の修士レベルの課程でとあります。基礎免許状は学士課程修了レベルと、同じようにレベルと使われていますけれども、これは非常にあいまいで、「基礎免許状は学士課程修了とする」の方が誤解がないのではないかと思います。というのは、上のレベルは修士課程修了までとは言ってないです。だから、修士の学位記をもらうとか、もらわない、書かれていない意味でのレベルです。一方、学士の方は、学士を取らなければいけないのです。だから、同じ言葉で意味が二つに使われています。これは、大学側としては非常にわかりにくい文言になってくると思います。そこの辺りの言葉の使い方を少し検討していただければと思います。

【田村部会長】  つまり、御質問でおわかりいただいたように、修士レベルの方は修士という学位を議論していくわけではないという方向性は、横須賀委員のところで議論していただいたときにまとまったんですね。ですから、修士レベルというのは意味があるわけですが、学士の方もレベルとしたというのは、ちょっと事務局から御説明いただけますか。

【日向教員免許企画室長】  すみません、やや誤解を招く表現ということでしたら、御意見を踏まえて、そこは修正するなど対応させていただきたいと思います。

【田村部会長】  小原委員、よろしゅうございますか。

【小原委員】  はい。

【田村部会長】  それは、ちょっと検討させていただくということで。

 では、佐久間委員、どうぞ。

【佐久間委員】  今のところで、もし学士課程修了とするということであれば、それはそれでいいのですが、ここに短期大学のことが書かれていると。裏で、短期大学の2年制も現行のままのものを認めて、その中で学び続けていく、そういう優秀な将来性のある教員を目標とする者については、こういうレベルの中で短期大学のことが入っているのかという認識を持ったわけですが、もしこれを修士レベルとするというのであれば、別のところで、現行の短期大学の二種免許状についても、それを生かしながら何とかということを書いていただきたいと思います。

【田村部会長】  ありがとうございます。お答えの一部が出たような気がしますが、小原委員、そういう趣旨もあるということでお受け止めいただければと思います。まだ二種をどうするかまで決めていませんので、表現としてはこういう表現をせざるを得ない。

【小原委員】  言葉にこだわるわけではないですけれども、準学士と学士というのは違いますよね。学士レベルといったら4年制ですから、短大での二種免許ははっきりと短大ということを明記すべきだと思います。短大の場合はまだありまして、二種免許をどうするかのところできちんと取り上げていっていただかないと、短大としても、この先どうすればいいのかという不安は出てくると思います。レベルというとあれもこれも一緒で、悪い意味からしますと、ごまかされているということになりかねないので、きちんと対応すべきだと思います。

 一方、我々大学としては、単位の実質化をやっていますが、その中で、短大が学士レベルという言葉の影で、設置基準の60をはるかに超えた90単位だとか、四大と間違えるような単位数を取得させて単位の粉飾をやってしまっても、この中に入ってしまうので、準学士、学士というのははっきりさせるべきです。短大の立場も考えて、今の二種免許の在り方もきちんと位置付けをしていただきたいと思います。私学にとって、短大での二種免許というのは、ある意味まだまだ機能を果たしていると思います。そこを修士化の流れの中でうやむやにされてしまうということは、今後の大きな問題を新たにつくってしまうのではないかと思いますので、言葉をより明確にして、具体的に定めておくべきではないかと思っております。

【田村部会長】  日向室長、何かございますか。どうぞ。

【日向教員免許企画室長】  今、佐久間委員から御意見を頂戴したところでございますが、それは具体的には11ページの一番上の丸の部分で、二種免許状の状況を踏まえた検討が必要ということは一定書かせていただいておるところでございますので、とりあえず本文の方では、一応、趣旨を踏まえて書かせていただいているつもりでございます。今、小原委員からございましたレベルのところの表現につきましては、二種免許状との関係で、どういう表現をしたら誤解がないのか、もう1回ちょっと整理をさせていただきたいと思います。

【田村部会長】  よろしゅうございましょうか。では、この問題、一応、部会長預かりとさせていただいて、どうするかはまた御連絡します。ちょっと検討して、表現を考えてみたいと思います。小原委員、よろしゅうございましょうか。

【小原委員】  はい。

【田村部会長】  では、それで。

 ほかには、いかがでございましょうか。どうぞ、清原委員。

【清原委員】  ありがとうございます。三鷹市長の清原です。

 パブリックコメントも含めて、きめの細かい審議の最終まとめの案をおつくりいただきまして、ありがとうございます。

 私の方から、幾つか補充の意見を申し上げたいと思います。今回、一貫して、現職教員が勤務を継続しながら学べるよう、教育委員会と大学が連携・協働して、現職研修のプログラムの改善ですとか、高度化という方向に向けて位置付けをしていただいたのは、大変有意義だと思います。特に、22ページのところに、4.として「教育委員会、大学等の関係機関の連携・協働」と明確に位置付けてあり、そして幾つか具体的な点を列挙していただいているというのは、大変有意義だと思います。

 このほか、私の立場では、この場所なのか、あるいは24ページの「8.その他」に入れるべきか、どちらでも結構なんですけれども、私は教育委員会ではなくて市長部局の一人としてここに出させていただいておりまして、例えば学校教育の現職の教員が大学院、あるいは教員養成大学等で学び直したり、研修に行く際には、一般的な教員だけではなくて、留守の業務を預かる教員、校務支援スタッフ、例えばスクールソーシャルワーカーとか、コミュニティースクールコーディネーター等の配置も必要になってくると思いますし、市長部局の子育て支援のソーシャルワークの取組なども連携してくるかもしれません。現職教員の質の向上を図るために、何がしか現場に影響が出るとき、教育委員会のみならず、市長部局でも何らかの協力・支援ができるのではないかと考えるのが1点です。

 2点目に、24ページの「8.その他」の丸の3番目に、「当面の改善方策の取組を推進するため、国として大学や学校・教育委員会等に対し、先導的な取組に対する支援、大学院への派遣の促進や初任者研修の実施体制の充実を図るための研修等定数等の効果的な活用等の支援を行う必要がある」とあります。一見、これでよろしいように見えるんですが、もう少し具体的な方がわかりやすいかと思いまして、例えば大学院へ派遣する場合や初任者研修の実施体制の場合に、適切にこの部分にも「加配の教員を配置する」とか、あるいは「先導的な取組に対する支援」というのも、具体的には何らかの「モデル事業」なり、「補助事業」なり、私の立場だと言いやすいわけでございますが、少し「財源」が補強される必要もあるかと思います。具体的には、現在の加配教員の適切な運用ということでも考えられると思うのですが、やはり新規に教員の資質向上に向けて確保されるべき財源もあるかと思います。

 全体として、かなり具体的な記述に最終案はまとめられているのですが、裏付けとなりますような、今、申し上げましたのは一例でございますが、大学への派遣等の間、言うなれば現場に空いている「教員の不足の部分、あるいは不在の部分を補う」ような仕組みについても、しっかりと対応していく必要があり、そのことが児童生徒への負の影響を軽減することになるかと思います。

 それから、全体を通しまして、今回、学校種別ですとか、あるいは国立、公立に加えて私立についての配慮も補強していただきました。私、前職が私立大学の教員だったものですから、主としてモデル的な取組は国立が確保してやっていただくというのは当然のことだと思いながら、やはり公立、特に私立に対しての配慮がなければ、このような新しい取組というのは実効性がもたらされないと思っております。私立大学からお越しの委員の方がいるのに、市長が申し上げるのもせん越でございますが、この辺は時間軸と、それから国立大学教職員養成を専門とする大学、教職大学院大学などの一定の役割分担もあるかと思いまして、それらについては方向性は示されておりますので、今後、具体的に進めていかれるときに適切に配慮されるとありがたいと思います。

 なお最後に、このような教員の資質能力向上については、保護者からは大変大きな期待が寄せられています。特に、学力強化の面だけでなく、幅広く柔軟な社会力、人間力を育んでくれる教員が期待されており、それは教育の管理職である校長、副校長、主幹教諭はじめ、教育委員会の指導主事や教育長にも期待される要素だと思います。したがいまして、そういう点にも記述が見られるということは大変重要だと思いまして、この最終報告書の方向性を支持したいと思います。

 どうもありがとうございました。

【田村部会長】  ありがとうございました。大変勇気づける発言をいただきました。実は、私立という立場でいえば、吉田委員からもそのような、同じような御指摘をいただいておりまして、そのとおりだと私は思っております。子供は変わらないわけですから、国公私立を通じて、教員の資質向上という施策は進められなければいけないと考えますので、御意見、大賛成でございます。何か必要なところがあれば、少し加筆してみたいと思っております。

 事務局の方から何か、よろしいですか。

【日向教員免許企画室長】  御指摘いただいたことを踏まえて、取扱いは部会長と御相談させていただきたいと思います。

【田村部会長】  ありがとうございます。

 それでは、松木委員、どうぞ。

【松木委員】  松木です。

 今、清原委員が前半で言われた部分、24ページのその他の丸の三つ目のところについて、賛成とともに、もう少し意見をつけ加えたいと思います。研修等定数のことです。

 教員研修等定数、昨年ですと5,000人ぐらいではないかと思います。そのうち教職大学院等に派遣された数は330人ぐらいかと思いますが、現実的にはもっと多い数の現職教員の方が教職大学院に来ています。350人を超すのではないかと思いますが、その部分は、教員定数が削減されている中で、教育委員会が自前でかなり努力をされて補ってきているのではないかと思います。それもかなり限界があると思いますので、今後、修士レベル化、あるいは教職大学院の拡充ということを考えた場合、ぜひ教員研修等定数の拡充も含めて、予算化、財源化が欠かせないのではないかと思っています。

 同じことに関わって、教員の派遣の仕方なんですが、教職大学院等の派遣の仕方としては、1年間休職をしておいでになる場合と、福井などはそうなんですが、休職をせずに勤務しながらおいでいただく場合と、二つあると思っています。この勤務しながらといった場合は、学校の中核の先生が入学できるという意味で、休まずに入学できますので、そういう意味でのメリットが非常に大きいと思っています。加えて、校務分掌等を遂行すること自体を大学院で支えていく、そういう意味では学校づくり、学校の組織改革そのものも支援していけるという点もありますし、ほかの入学していない先生方が恩恵を受けていく可能性もあるという意味で、すごくいいと思います。そしてまた、それが今後、教職大学院等を拡充していくときには欠かせないと思うのですが、教員研修等定数としてはそれは要求できないのではないかと思うんです。つまり、休んでいませんので。そういった場合にも、やはり入学をして、サポート、教員の加配がないとやっていけないという現状もあります。今後、教職大学院の派遣の仕方として、勤務しながらということが出てきた場合であっても、加配ができるような教員研修等定数の在り方もぜひ見直していただきたいと思っています。

 三つ目、同じ教員研修等定数についてですが、5,000人のうち3,500人ぐらいが初任者の対応の数に上がっているかと思うんですが、採用は毎年2万人から3万人ということですので、七、八人に一人のメンター教員ということが現実ではないかと思います。これがそれぞれ、ばらばらの学校に採用されるというのは、初任者が配置されるということになりますと、初任者研修を支えていく教員の数も足りませんし、あまり効果的ではない。今回、見え消しの中で、拠点に初任者が集まっていくような形についても提案されていますが、これは結構いい方向ではないかと思っています。初任者研修のノウハウの蓄積ができることのほかに、メンター教員が1週間、そこにずっといることができますので、必要なとき、絶えず支援をしていけるというような特徴もあるかと思います。また、初任者同士が組織をつくって、学び合っていくということについても、可能性が出てくるのではないかという気がいたします。そういうふうに、効果的に初任者研修に当たる人が、教員等定数の中で配置できるような仕組みについても、また、その数についても、ぜひ検討していただけるといいと思います。

 以上です。

【田村部会長】  ありがとうございました。非常に重要な御指摘をいただきましたので、十分に踏まえて修文してみたいと思います。ありがとうございます。

 それでは、順番に、村松委員から。

【村松委員】  たくさんの意見をいろいろ組み込んで、検討の余地がある部分も多々あるんだと思いますが、現段階でいろいろな御配慮を入れていただいて、ありがたいと思っています。全体の方向としては、賛成、賛意を表したいと思っています。

 今、清原委員、松木委員から出たお話とも重なっている部分があるんですけれども、一つは、前から工程表はどうなるんだという話が、御意見があちこちでいつも聞かれます。今はなかなか書き込むのが難しい状況だろうと思いますけれども、方向が打ち出されることによって、制度ができてから修士化するということではなくて、実質的に修士化の方向で資質能力の高い先生を生み出していくことを、大学側としては取り組んでいくべきだし、いきたいと思っているところでございます。そういう意味で、今の研修等定数の加配という部分につきましては、都道府県に対してそういう措置がされることが、おそらく教職大学院はもちろんですけれども、今後、プログラム開発もしていかなければいけませんけれども、既存の修士課程も含めて、いろいろなところに現職の先生がもっともっと行きやすい状態になること自体が、改革を進める上でも非常に有効なのではないかと思います。

 もう一つは、教育委員会と大変うまく連携できているところ、多くはそうだろうと思いますが、教育委員会の温度差も多少あるかと思います。規模の大きいところなどは、派遣をするのは相当難しいというような姿勢を見せていらっしゃるところもあるように思いますので、そういう意味でも、是非ここのところは予算措置を早急につけていただくことによって、実質的に制度化に向けて実績を積んでいき、そしてお見せすることが大事なのではないかと思っています。

 以上です。

【田村部会長】  ありがとうございます。今日、これで何とかまとめられれば、振興基本計画に間に合うんです。今、やっている最中なんですけれども、もうすぐまとめてしまいますから、これより遅れますと間に合わなくなってしまうんです。ですから、それは工程として、確かなものとして申し上げたいと思います。ありがとうございます。

 それでは、露木委員、どうぞ。

【露木委員】  全国連合小学校長会の露木でございます。

 審議の最終まとめ、適切につくっていただきまして、ありがとうございます。

 一つ目は、今日新たに加わった18ページの初任者研修のところなんですけれども、この中で、初任者研修の拠点となる学校を教育委員会は指定し云々という文言が加わってきたわけです。ここでは、毎年、どの学校に初任者が配置されるか、ノウハウが蓄積されないというような表現が使われておりますけれども、東京の例などを見ますと、毎年のようにどの学校にも、一人ではなくて、多いと二人とか初任者が配置されている現状なんです。そういった意味でいうと、この拠点をつくるという意味は、今、文部科学省の方が言っている拠点校方式を指して、こういうやり方を進めた方がいいというお考えで、ここに新たに加わってきたのかということなんです。つまり、初任者の数が少ない地域と初任者が非常に多い地域では、随分、拠点校方式に対する学校側の捉え方が違います。ですから、ここで初任者研修の拠点となる学校云々という表現をとると、そちらのやり方の方がいいですよと言っているようにもとられるのかなと感じて、ここまで、拠点という言葉を入れる必要があるのかということが1点でございます。

 2点目は、専門免許状についてでございます。専門免許状については、9ページを見ますと、学校経営、生徒指導、進路指導、教科指導(教科ごと)、特別支援教育、外国人児童生徒教育、情報教育等と分野を考えながら想定しているわけですけれども、こういった様々な分野については、これは小学校の例ですけれども、教員の中でこういうことについてそれぞれが熱心に研究を進めようという、各教科の研究団体のようなものがございます。そういったことを考えたときに、21ページに赤い文字で、将来的には研修等についても云々ということを入れていただいたわけですけれども、校内研究だけではなくて、各教科、領域の研究というのは、そういった研究団体が非常に熱心に、また高度なレベルで進めていると考えておりますので、具体的に文言を入れられるかどうかわかりませんけれども、そういったものも要件を満たせば取得単位の一部になるような、そんな配慮もいただけるとありがたいと感じたところです。よろしくお願いいたします。

【田村部会長】  ありがとうございます。事務局、御発言いただけますか。

【日向教員免許企画室長】  18ページの部分の御指摘でございますが、当然、全国的にはかなり事情が異なりますので、やや当てはまらない地域とかも場合によってはあるのかもしれませんが、ここは、ある程度、初任者研修のノウハウの確立できているところで、初任者の育成をするようにしていくべきではないかという趣旨でございます。しかしながら、今、露木委員のおっしゃられたようなこともあるかと思いますので、表現については具体に調整をさせていただきたいと思います。

 また、研究団体の御指摘についてでございますが、校内研修等という表現になっておりますが、そこも具体的に記述を増やすかどうかについては、部会長等も御相談をさせていただきたいと思います。

 以上でございます。

【田村部会長】  ありがとうございます。よろしゅうございましょうか。

 それでは、生田委員、どうぞ。

【生田委員】  京都市の生田でございます。

 先ほど清原委員、松木委員からもございましたんですけれども、研修を実施する立場ということからしますと、正に今回の生涯学び続ける教師の基本というのは、OJT、校内研修等の充実、また養成段階では教育実習であり、現場実習が一層重要になってくると思います。そのために、今回、文言というよりも、それと一体となって、サポート体制の充実がやはり不可欠になってこようと思っております。やはり制度が機能するか否かは、それを支える取組が一体となって実施されるか否かということに関わってこようと思います。先ほどもございましたけれども、やはり現実には研修等定数の削減であったり、あるいはまた、初任者研修の拠点校指導教員は、原則初任者4名に1名の配置のはずが、なかなか充足されていないという実態がある中で、これは教育振興計画による部分かもしれませんけれども、やはりそこは決意をぜひお願いしたい。これは要望になります。

 そういう意味では、今回、支援措置というものを入れていただいたのは、本当に心強いところであります。ただ、定数等については、効果的な活用という表現にとどまっているということでありますし、できれば、この辺りをもう少し強化した表現にしていただきたいところではありますが、重々状況の厳しさを承知した上での話であります。具体的には、現職教員の派遣研修、大学院等へ促進するためには、やはり加配措置であり、拠点校指導教員の定数措置のきちっとした拡充がまずは必要である、ということが1点でございます。

 2点目は、やはり校内研修というものが核になってくると思いますので、そうしたミドルリーダーとして、初任者あるいは非正規教員に対する研修に力を注げるという状態のためにも、加配措置、あるいはまた時間軽減等が行われることを希望したいということでございます。

 それと、単に定数問題ということだけではなしに、例えば現在、論議されています再任用制度のもとで、現在の職に固定するということではなしに、もうちょっと幅広く、教員の研修についても当たれるようなことをしていただければ、ある意味、効果的な対応の仕方ができるのではないかということで、各学校でもメンター的な活用の仕方として再雇用、再任用の制度を活用していくこともできれば、非常にありがたいと思っております。そうした点の要望も含めて、ぜひお願いしたいと考えております。

【田村部会長】  ありがとうございました。今のは、よろしゅうございますね。十分に考えて、修文してみたいと思います。

 それでは、村山委員。どうぞ。

【村山委員】  特定の部分について修文などの意見ではございませんで、全体的な感想をお話しさせていただければと思います。

 これは、実際に修士レベル化に向かって、高度専門職として教師を位置付けて資質を向上させていくということを、制度としてきちんと方向づけたことは大変意義があると思います。ただ、それを今後、どういうふうに現実化していくかという点で、私は、国公私を含めて多様にということが大事だと思います。これは原則だと思うんです。

 それでは、その次に実際にどうしていくかという点で、今回、大学側の教育体制の量と質をともに充実させなければならないということも指摘されているし、研修上の改善なども具体的に指摘されておりますが、言ってみれば任用側の教育委員会側がどういうふうに大学の修士レベル化を生かしていくのか。実際の先生方、初任者も含めて、力をつけて、上げていくことと、大学側が受け皿といいますか中身を充実させていくこととは、同時並行でなければ意味がないと思うんですね。大学がいくら間口を増やしても、それから中身がなかなかよくなってきたと思っても、教職大学院も含めまして、入学者が増えなければ意味がない。それから、教育委員会がどんどんやりたいと、どんどん大学院を活用して資質向上を図りたいと思っても、大学院側の中身が必ずしも学校現場で期待される力のつくようなコースになっていないとしたら、やはりうまくないわけです。私は、任命権者の教育委員会側として教師の資質向上を図っていくための活動策と、それから大学側の対応と同時並行にセットで進めていくことが、これからは非常に大事だと思います。

 それについて2点だけお話ししたいと思いますが、一つは大学側なんですが、圧倒的にまだ修士レベルは少ないんでありますが、私は、ただ量的に増やすだけではだめだと思います。やはり中身が伴わなければならない。そういう点で、教職大学院の在り方も、例えば教科を入れるということも書いてありますが、従来の教員養成大学学部の修士研究科と同じように、各専攻がただ教科として入っていくということでは、本当に学校現場で力のある教師の養成にはならんと。教職大学院はそこら辺を改善するにしても、どういうふうに組み込んでいくかは十分配慮、考慮する必要がある。私は、やはり学校の授業というものについてきちんと、大学の講義は一方に知識を伝授するのではなくて、学校の一つ一つの授業について大学側が、大学のレクチャーが一定の答えをしていく、きちんとそれにつながっていると、こういうような教科の専門の在り方が必要で、そのための対応が教職大学院をはじめとして必要であろう。

 あわせて、今、学校実習と言われていますが、教職大学院等での、高度専門職としての訓練の基本形として、やはり実習、実際的な経験の振り返り、ここのところをもう1回きちんと原則に、基本に据えるべきではないかと思います。

 それから、教育委員会についてもう一つですが、ミドルリーダーなり、スクールリーダーについて、今後、更に大学院派遣を増やしていって力をつけていく、そのために研修等定数をもっときちんと加配すると。これはもう大賛成なんですが、これ以上、量的にミドルリーダーを増やすということは、加配だけの問題で本当に済むのかという問題も、今後、検討しなければならない。そういう点では、最終まとめ(案)にもありますが、勤務しながら中堅リーダーが更に力をつけるという方向性も、ぜひこの機会に各教育委員会で本格的に検討していただく必要があるのではないかということが一つです。

 もう一つは、これはあまり触れられていない、先ほどの議論にも出てきているんですが、私は、中堅リーダーが大学院を活用して、教育委員会が派遣して力をつけることは基本的にいいことだと思いますが、やはりその前に、初任者をどうするのか。今、多くの国民の皆さんが求めている教師の力量の基準からして、本当に適切なのか。そして、初任者研修が1年にわたって行われておりますが、その中身は本当にどうなんだろうと。私は、この間、教育委員会に問い合わせて、いろいろ聞いてみました。県によって違うと思いますが、必ずしも十分に行われていない。四百何十時間という制度が立てられておりますが、必ずしも十分ではない。やはりここのところで、修士レベル化に向かって教育委員会の方でも、初任者研修を本当に、校内研修を充実させながら中身のあるものにするために、大学院は活用できるものなのか。私は、できると思っています。是非活用した方がいいと思います。そういう点について、本格的にこれまた教育委員会の方でも検討する必要があるのではないか。

 いずれにせよ、今後の修士レベル化に向かって、教育委員会側の対応と大学側の改善努力、改革努力というのは、両方セットでなければ十分ではない。さらに言えば、文部科学省の方は、これは一つお願いですが、研修の在り方がいろいろ書いてあります。改善が必要だ、各種研修の法的な整備も必要だと思いますが、やはり学校現場からすれば、あまりにも複雑で、いろいろな負担が大きい。そういう点でいいますと、研修の在り方について、まず制度的な整備に手をつけて、早目に打ち出す必要があるのではないかということも、あわせて意見として申し上げたいと思います。

 以上です。

【田村部会長】  ありがとうございます。大変いい御意見をいただいて、現場がこの議論をきっかけにして進んでいっていただきたいと、本当にそう思います。お考えの流れについては、この最終まとめ(案)に一応書いてあると思いますので、今のような貴重な御意見、是非今後も生かしていただけると大変うれしいと思います。

 ほかには何か御意見ございますか。岸田委員、どうぞ。

【岸田委員】  ありがとうございます。今まで出てきた意見と同じ意見なんですけれども、そういう意見が多いということを提示しておくことも必要だろうと思いますので、あえて申し上げたいと思います。

 今回のまとめの中で、当面の改善方策ということで後半部分に示されました。私は、これが示された意味は大きいと思っているんです。つまり、具体的な動きをつくっていくという意味で大きいと思っているんです。その中で、教職大学院について、修士化の大きな役割を担っていくという明確なメッセージが出された。これが拡大していく方向で動いていくんだろうと思うんですが、修士化を担うという側面と、やはり現職教員の学びの場という側面、これが一体となって、より有効に教職大学院の中身が充実していくと思っているんです。そういう意味からして、やはり先ほどから出ている研修等定数については、私の方からも強く申し上げておきたいと思います。

 もう1点は、一般免許の取得の方法として三つの方法が提示されています。当初から私は、今回の二つ目に書かれている初任者研修と大学院との学びの融合という形が、現実的には一番有効ではないかとずっと申し上げてきたんですけれども、今回の中に大学と教育委員会と学校との連携・協働ということが随分書かれてあって、その具体的な動きをこれからつくっていかないといけない。モデル的なケースとして、いろいろな形でつくっていく、その動きを現実的にしていくためにも、この予算もおそらく必要になってくるだろうと思っておりますので、その点もよろしくお願い申し上げたいと思います。

 以上でございます。

【田村部会長】  ありがとうございました。

 ほかには。布委員、どうぞ。

【布委員】  私の方からは、23ページの「7.学校が魅力ある職場となるための支援」というところですが、教員の給与等の処遇や教職員配置、学校の施設・設備等、引き続き教育条件の整備を進めることが必要であるということ、そしてまた、後ろにも効果が出ているということが書かれていますが、確かにこの部分については大変必要だと私も思います。この春、様々な学校にお邪魔したり、日頃から先生方といろいろ話しているときに、こんなことは誰に相談したらいいんだろうと相談を受けたり、こういうことはどうしたらいいんだろうという声を聞いたりする機会があります。教員であっても同じ職場の同僚の教員に聞けないことがあり、聞けないことではないんだけれども、一歩開いて歩み寄ることがなかなかうまくいかなくて、いつしか心を病んでいかれる方がいます。ここに、魅力ある職場となるための支援として、ハード面、設備等が言われていますけれども、そこにできれば心理的なサポートの充実があると、せっかく得た人材の成長や意欲がとどまることなく、教員自身の本来の力を伸ばしていけると考えますので、心理的なソフト面の充実もここに一つ付け加えていただけたらありがたいと思います。

 あと1点は、14ページの上から4つ目の丸についてですが、「実地視察の評価等が著しく低かったり、一定期間当該課程の卒業生について教員への就職が全くなく」と書いてありますが、これは質問で、どれぐらいの期間を指して一定期間当該課程の卒業生についてと書かれてあるのか、教えていただけたら助かります。

【田村部会長】  いいですか。では、どうぞ。

【日向教員免許企画室長】  ワーキンググループ等で御議論いただいたところでございますが、具体に何年間いなければというところは、特にそういうことをはっきりと、こうした方がいいというところがなかなかまとまらなかったので、一定期間という書き方にさせていただいておるところでございます。また、今後、ここら辺を具体に明らかにする段階で、この一定期間をどうするのか、取扱いについては検討されると考えております。

【田村部会長】  よろしいでしょうか。ありがとうございます。

 では、中西委員、どうぞ。

【中西委員】  ありがとうございます。どこか修文をお願いするというよりは、文部科学省にお願いといいますか、申し上げることなのかもしれませんけれども、2点。

 一つは、先ほど来お話になっていますが、教職大学院のことです。これ、以前にも申し上げた記憶があるんですけれども、やはり教職大学院の存在を、改めてアピールをする手立てをつくらないと、言葉の上で拡充といっても、それを世の中が受け入れるかどうかという疑問がありますので、振興計画のお話もありましたけれども、その辺も含めて、後で結構ですので、決意のようなものを伺いたいということが1点。

 もう1点は、免許更新制のことですけれども、ここに書かれているようなことが実現していけば、私は将来的に更新制は発展的解消に向かうと読むんですけれども、それこそ10年研も含めて、更新制も、専門免許状もみんな存在するということはあり得ないと思いますので、10年ごとに画一的に更新をということはちょっと考えにくいと思います。それは政治的な配慮もあるのかもしれませんけれども、その辺の確認もしたい。無理に御発言は求めませんけれども、私は発展的解消に向かうのではないかと思いますので、よろしければお答えください。

【田村部会長】  これは、課長ですね。

【藤原教職員課長】  失礼いたします。1点目の教職大学院のアピールをもっとという点は全く同感でございまして、やはりまだ25大学にとどまっているということもあって、その認知度は世間一般では非常に低いということは、正直、認めざるを得ないと思ってございます。そうしたものを今回の報告をきっかけに、更に社会的認知度を高めていくということは当然必要だと思っております。それから、私どもも、今、既にいろいろな大学で、シンポジウムなどをシリーズで開催をしていただきつつあるわけでございますけれども、先週末もちょうど福井大学で、教育委員会側と大学側がコミットした形でシンポジウムが行われました。そういったものを全国的に展開していくことが必要だと思ってございますので、そういう点も含めてしっかりとやってまいりたいと考えてございます。

 2点目の更新制の話、これはなかなか難しいところでございますけれども、この報告の中に書いてございますように、詳細な制度設計をこれからやっていく中で、どう位置付けをしていくのかということが議論される必要があると思ってございます。もともと議論のスタートの段階で、生涯を通じた質の向上のシステムをどうやってつくるのか。その中で、当然、更新制というものも、どういう位置付けなのかということを考える必要があろうという前提で議論がスタートしたわけでございますので、その中でこそ解決すべきなのではないかと思っているところでございます。

【田村部会長】  ありがとうございました。よろしゅうございましょうか。

 それでは、宮川委員、どうぞ。

【宮川委員】  3点ほどございますが、まず1点目は、21ページの追加された部分で、専門免許状(仮称)云々というところは、いわゆる一般免許状については該当しないのかと考えました。なぜかと申しますと、先ほどもありましたように、教育委員会と大学の連携によって、この事業を発展的に進めていくという観点からしたときに、こういった仕組みが教員定数のある程度のうまい使い方もできるのかなと考えています。それが1点です。

 二つ目は、皆様方の発言にまた重ねることになりますけれども、やはりこのまとめが絵に描いたもちにならないようにしてほしい。前回もお話をしましたけれども、これについて3点申し上げるとするならば、まず1点目は、教職大学院の設置についても、それから派遣するに当たっても、先ほどの研修等定数の改善というのは必然だろうと思います。こういった点で、もう少し言及を、あるいは、しっかりと上位の会の方で報告をしていただきたいと思っています。

 初任者研修についても、現実制度で20年を超えていますけれども、若干の自治体でいろいろな改変作業が行われている中で、やはりどのような仕組みなら初任者がもっと育つのかという検討の上で、研修等定数を使って研修に没頭させるぐらいの仕組みが必要なのではないかと考えています。

 それから、今、課長からもお話がありましたけれども、特に10年経験者研修については、研修がこれだけ様々な形で仕組まれていく中で、やはり費用負担、あるいは個人の負担増もあるだろう。この辺をしんしゃくしていかないといけない。ただ、今の課長のお話で大体の先は見えたと思いますので、これ以上、言及はいたしません。

 財政的な措置を国がしっかりとしてほしいということの追加として、例えば14ページに幾つかの事柄が書いてあります。これは課程に対する審査体制だとか、あるいは実地視察だとか、是正勧告とか、認定取り消しのプロセスということが明確にここにうたわれて、大学側もしっかりとこれを受け止めて、自立的に問題解決していくような方向になってくれれば、財政的な部分もある程度減じられると思うんですが、これを展開する文部科学省においても財政的な裏付けが必要になってくる。人もお金も必要になってくるだろうと思うので、この辺りのことはこのような書きぶりで十分なのかと、今、改めて考えています。

 最後に、3点目というのは、まとめ(案)全体を見たときに「検討する必要がある」という文言が二十数カ所あるんです。この「検討」という文言を抜いた方がいい箇所もあるように思います。「する必要がある」とはっきり言った方が、やはりお金を出す側も、これを踏まえて検討する側も、もう少し真剣に受け止めてくれるのではないかと思ったところです。

 以上です。

【田村部会長】  ありがとうございました。これは、いろいろと検討して、対応してみたいと思います。

 では、村山委員、どうぞ。

【村山委員】  一つ個別問題なんですが、教職大学院でいいますと学校実習というものが設定されておりまして、その充実も課題になっていると思いますが、それに関連して2点、今後の具体的な、詳細な制度設計の際に検討していただきたいという趣旨です。

 1点目は、教職大学院や、今後、一般の理学部や文学部などの修士の専修免許状取得においても実習的な面を入れると、義務付けると、そうでなければ高度専門職としての教員の資格がないということが書いてあるんですが、私は大賛成です。ただ、その場合に、いわゆる学部の教育実習と同じイメージで、言葉の問題として受け止められると。これは一気に行かないかもしれませんが、次々と、どんどん修士レベル化が進んでいった場合に、学校現場は大変だと思うんです。理学部からも専修免許を取る学生が、院生が実習に来る、ストレートマスターも増えていく、その実習も引き受けなければならない。そういうときに、いわゆる実習公害とよく言われるものがまた問題になってくる。小学校、中学校などで負担がかなり大きくなる。そこのところは、きちんと制度的にも明確にする必要がある。

 一つは、教職大学院では学校実習と言っていますが、実は現職教員についてはきちんとした実習は行われておりません。1年間の休職期間中、2年間の大学院生のうち、トータルで1か月ぐらいしかやっていません。これを中身の上で、一般的になんですが、これからもっと検討を、いろいろ議論すべきですが、私は、高度専門職はやはり実践的な力量がつくようなコースでなければだめだと思います。そういう点では、今の現職、中堅リーダーの養成のプロセスにおいて実習的な側面が弱いコースについては、やはり見直すべきである。今、幾つかの教職大学院では実習免除をしています。実際、実習を丸々免除しているところがかなりあります。この辺は、再検討すべきであると思います。

 2点目は、ストレートマスター、それから一般の大学の研究科、理学研究科などの専修免許状取得のための実習、私は実習という言葉は使わない方がいいのではないかと思っています。

 私は、学校に迷惑をかけないような、単なるお客様として実習生が増えることにならない、きちんとした保障が必要だと思っています。そういう点では、具体的には、既に福井大学とか、山梨大学もストレートマスターについてやっていますが、週3日、1年間、丸1日、学校に勤める。それを大学で、セミナーなどでいろいろ振り返る。週3日、きちんと学校で仕事をして、しかも1年間やるという仕組みの場合、学校にとって、私がいろいろヒアリングしたところでは、そんなに学校にとっては負担にならない。むしろ、いろいろな面で力になるということが言われております。ただ修士レベル化で、修士の学生が増えて、実習生がどんどん増えて、また研究授業を最後にやって、というような実習の在り方ではだめだと思います。やはり高度専門職にふさわしい、実践をしながら、実践の中でリフレクションをする。そして、自分の力を自分で磨いていくという仕組みを、この機会に是非とも具体化していただきたい。これは今後の課題だと思いますが、お願いしたいと思います。

【田村部会長】  ありがとうございました。本当に大学院がものすごく忙しくなってしまうというふうになれば、こんなにいいことはないんですけれども、そこに行くまでにかなり時間はかかるのではないかと思います。先生方は、大学、大学院に行くことは大好きですし、本当に行くといいと皆さんおっしゃっていますので、効果は確実に上がると思うんです。

 では、小原委員、どうぞ。

【小原委員】  9ページです。基礎免許状の上に一般免許状になっていくことになっています。これについて、基礎免許状に関する幾つかカリキュラムが出ていますけれども、これは今の必要単位数に加えて増えるのか、それとも現状の単位数のままで差替えとするのか。この辺り、実際にカリキュラムを用意する側としては、非常に大きな懸案事項ではないかと思うのが一つ。

 修士レベルで、教職大学院というものが注目されるようになっていますが、いくら国立の補完である私立といっても、私学の教職大学院が、幾つかあります。現状は法科大学院と似たような状況にあります。法科大学院の場合は、たしか特別予算で25億円補助金が出ていますが、教職大学院に関しては全くない。好きならやれ、嫌だと思ったらやめなさいということがあるのでしょうが、これが新しいプランが具体化する前に幾つかの大学は万歳してしまうのではないかと思うのが実情です。これは現実、私学の場合はあるし、どこか一つ出てきたらば、おそらく我も我もと続いて清算してしまうのではないかということも耳にしています。そうであるなら、もう私学では教職大学院はやるなとはっきり言っていただいた方がいいと思います。中途半端に望みを持たせておいて、設置基準だけ厳しく縛って、財政的なものは一切考えてないということになったら、早晩、幾つかの私立大学はおりてしまうのではないかと思います。

 ですから、基礎免許状の場合、科目が増えるのか、あるいは置き換えるのか。もう一つは、教職大学院に対する財政的な援助のようなものがあるのかどうか。この辺り、もう少し具体的に書いていただけると、希望が持てるし、実際にカリキュラムを編成していく現場の私立大学にとっても、やりやすくなるのではないかと思いますので、9ページの辺りをもう少し具体化していただけるとありがたい、というのが私の意見です。

【田村部会長】  ありがとうございます。

 それでは、日向室長、よろしいですか。

【日向教員免許企画室長】  基礎免許状のカリキュラムのところの記述ですが、基礎免許状というものを設けた場合、大体このようなイメージになるのではないかということで書かせていただいているので、基本的にはこの内容をやっていただくということで、何か既存のものに付加するとか、そういうことではなくて、基礎免許状を取得していただくにはこれだけの内容をやっていただくと、御理解をいただければと考えております。

 二つ目のお話でございますが、多くの委員の方から財政支援というようなお声も頂戴しているところでございますので、この審議が最終的にまとまった段階、又はそれを待たずに、私どもの方でもできることはさせていただかないといけないと考えているところでございます。

【田村部会長】  よろしいでしょうか。頑張りますということですので。ありがとうございます。

 では、松木委員。

【松木委員】  今後の展開ということも含めてなんですが、今回の内容は行く行く答申になるんだろうと思うんですが、かなり踏み込んだ内容になっているのではないかと思うんです。これが絵に描いたもちではなくて、本当にスピーディーに実現していくためには、やはりスピード感覚がこれからの進め方で求められていくのではないかと思います。

 それから、修士課程等の、教職大学院等を含めてなんですが、多様性を認めつつも、やはり前回の教職大学院創設のときにカリキュラムイメージを出していただいたのは、非常にありがたかったです。具体的な改革の方向性として、自分の大学ではどう考えていけるのかというイメージが持てましたので、今回も、例えば教職大学院に関していいますと、教科を入れるということで考えますと、ある意味、もろ刃の剣のところがあって、教科を入れないでやったために特徴を出せたところもあると思うんです。それを、更に教科を入れて再構成していこうと思ったときに、もとに戻ってしまったら全然意味はないと思いますので、その辺も含めてカリキュラムイメージを明確に出していただきたいと思います。修士課程に関しても、大くくり化していくということは、今までのやり方とはかなり違う方向を目指すことになりますので、そこについてのイメージも必要ではないかと思います。

 それから、先ほど村山委員から学校実習の話が出ましたが、私、結構難しいところもあると思っています。例えば、勤めながらやっていく方向で教職大学院をデザインしたときには、今度は実習の時間と勤務の時間が重なってしまって、この時間は勤務の時間なのか、実習の時間なのか、非常に区別が難しくなる事態が当然出てきます。そういったことについての実習の扱いについても、ぜひ具体的なイメージが持てるように提案していただけることがあるといいなと思っております。

【田村部会長】  ありがとうございました。これは、ちょっと検討させていただきますが、何かありますか。いいですか。

【日向教員免許企画室長】  今のは、教職大学院についてでございましょうか。

【松木委員】  それと、修士課程についても大くくり化した後のイメージといいますか。

【日向教員免許企画室長】  この後、今、御審議いただいたものを具体化していく中で、検討していくことになるかと考えております。

【田村部会長】  よろしゅうございましょうか。ありがとうございます。

 それでは、清原委員。

【清原委員】  ありがとうございます。三鷹市長、清原です。

 今、委員の皆様がおっしゃったことを含めながら、だんだんまとまっていくと思うんですが、私の観点から1点だけ補足発言させていただきます。

 11ページのところでございます。この中に、教員免許の制度に当たりまして、改革の方向性が整理されている最後、10ページ、11ページの「(5)その他」というところに、「その他」と言いながら重要なポイントが幾つかあると思いました。11ページの上から二つ目、「優秀な人材が経済的理由により教員志望を諦めることのないよう、授業料減免や奨学金の活用等による学生の経済的負担の軽減についても留意する必要がある」とあります。確かに、平成になりましてから一貫して不況でございます。自治体経営も困難を極めているわけですが、優秀な人材が大学進学を諦める、あるいは親元を離れて別の地域の大学に入ることを、経済的事情から困難と考え、ゆえに教員志望でありながら教職大学院等を諦めている例などが聞こえてまいります。やはりこれは極めて重要な一文だと思います。

 それから、二つ後の丸「今後、詳細な制度設計を行う際には、スクラップ・アンド・ビルドの観点に立ち、思い切った業務の軽減などの措置を併せて検討する。また、国公私の設置形態ごとに研修制度や財政構造が異なっていることなどを踏まえた取組の在り方や必要な支援措置についても考慮する必要がある」とあります。これも極めて重要でございまして、私は研修等定数、あるいは加配など検討してくださいと冒頭の発言では申し上げましたが、あわせて、例えば研修についてもスリム化を図るとか、あるいは校務のスリム化を図るとか、やはり一方ではスリム化をするというような業務の再構築がなければ新たな取組に対して財源も生み出せないかと思います。

 したがいまして、実はここの4行は大変重要なポイントだと思いまして、今後、具体的に考えていく際には、言うまでもないことですが、新たな財源を生み出すだけではなく、従来のものを見直す中で、研修に割く時間を増やすためにも、いい意味での校務のスリム化は必要でしょうし、役割分担等も必要でしょうし、教員が研修を充実していくための環境整備という中に、自治体も国も当たり前のように行財政改革しているわけです。教育委員会にもいい意味での行財政改革を頼んでいる立場の市長としては、この中のことは決して質と対立するものでなくて、質向上のためのいい意味での業務改革なのだという4行があることをとってもありがたいと思ったものですから、強調して申し上げました。

 何も修文ということではございませんけれども、これが「その他」にあるところがなかなか厄介でございますので、できれば、これらの内容の実現に向けてのポイントとして、加配とともにこの部分が並んでいるとか、努力と要求とが併記されているような編集の仕方もよいのではないかと思いました。

 以上でございます。

【田村部会長】  ありがとうございました。おっしゃるとおりだと思いますので、これは是非こちらで、事務局の方でまとめていただきます。

 それでは、安彦副部会長にちょっと発言をしていただきたいと思います。

【安彦副部会長】  皆さんが、意見がなくなったら発言したいと申し上げていたんですけれども、特に清原委員と小原委員の心配している方向と似ているんですが、3点ほど申し上げます。

 一つは、大学院といったときに、大切なのは質の問題、年数の問題ではないですよねと、よく耳にしますので、正に中身が問題でしょうというのは皆さんおっしゃるとおりです。今のカリキュラムイメージのこともそうですが、質をどうするのかについては、この後、検討するということで、今後の検討についてはしっかりと日程に入れておいていただきたい。これは事務方にお願いです。そうしないと、次の検討がだらだらと、いつになっても始まらないような状態になってはまずいだろうと思います。

 2点目に申し上げたいことは、教職大学院のことについては、特に私学の立場から、私、申し上げてきましたので、この最終の報告提案で大分改善されてきて、大変ありがたく思っておりますが、今、小原委員からお話がありましたように、教職大学院そのものを万々歳だと、私たちこの審議会で言っていたわけではないということを、やはりどこかにきちんと文字化しておいた方がいいと思います。

 そういう意味で言いますと、14ページに教職大学院の拡充とありまして、一番下に「教職大学院は、新しい学校づくりの有力な一員となり得る新人教員の養成、現職教員を対象としたスクールリーダーの養成の双方において、成果を上げつつあり」とありますけれども、このまま読むと、成果だけが上がっていて問題が全くない、我々審議会は、もろ手を上げてそのまま行けばいいと受け取られかねません。私自身もそういうふうには認識しておりませんし、今、ちょっと小原委員からお話あったように、教職大学院は学部の教職課程を一方できちんとやりつつ、しかも教職大学院をやらなければなりませんから、教育学関係、あるいは教職課程に関わる大学教員は、非常に負担が重かったわけであります。両方やらなければいけない。

 今後、これをどうするかということになりますが、あくまでも先ほどのスクラップ・アンド・ビルド、これは藤原委員が言われたことですけれども、この部分について、やはりきちんと、もう少し全体を、4プラス2、あるいは1ですけれども、この構造をしっかりとつくりかえないと、いたずらに負担感ばかり、今度は大学の教員の方の意識も、負担感ばかり重くなって、やはりやる気を失います。現実に、教職大学院に踏み込もうと計画していた幾つかの私学は、様子見に入って停滞した状態になっております。あるいはまた、縮小する方向も、まま聞いております。そういう意味では、現実認識はしっかり押さえた上で、なおかつ考え方、方向性、あるいは、これをてことして使う方向を、やはりとりたいという趣旨であるということですね。この点は、やはり一言、例えば今の「成果を上げつつあり」の前に、「一部の教職大学院には問題を抱えているところもあるが」ぐらいは入れてもいいわけであります。全然、何にも、そういう部分について認識せずにやっているわけではないということは、やはり押さえなければいけないのではないかと思います。

 教職大学院全体のことにつきましては、私学の立場でいいますと、先ほどお話があったようなことで、私学でも教職大学院を既につくっているところもありますし、それをてこにして動いていってくださるのはいいと思っているんですが、そうでない方向性をとる多様な、あるいは複数の修士レベル化があっていいというのは、基本的に私の考えでもありますので、そういう意味では多様なアプローチが、修士化へのアプローチとしてあるということを認めていただく。この点は、今後の検討でもしっかりと押さえていただければと思っています。

 最後ですが、これは先ほどの清原委員の項目の立て方とも関係するんですが、事務方にも個人的には申し上げたことなんですけれども、23ページの「7.学校が魅力ある職場になるための支援」として、最初の丸のところに教員の給与等の処遇ということが書いてあります。私は、今の教職大学院を見ても、あるいは法科大学院もそうですけれども、法科大学院より教職大学院の方がいろいろな意味で条件は厳しかったにも関わらず、よくやってきたと思っておりますが、やはりなかなか受験者が伸びない、伸び悩んでいる。地方では、本当に受ける学生が少ない。言ってみれば、4年で免許が取れるんなら、現状ではやはり学部で免許を取って現場に入っていこうと考えるわけでして、教職大学院まで来なければならない理由がはっきりしない。ストレートマスターの院生などは、むしろ逆に、学部であまり教職課程をちゃんと取ってないとか、あるいは全く取ってないとか、それを一概に悪いと言うのではありませんが、そういう学生が教師になろうと、一気に教職大学院を受験してくるという学生もかなりいるわけであります。

 そういう学生たちを全体に見て、更に2年やるということを普通の人が見た場合に、2年やれば、例えば、お医者さんだって、社会的な尊敬が得られる、給料も高くなる、いろいろな処遇が専門職にふさわしいものになるといいますか、見立てて、条件がよくなるというメリットがはっきり受験する側に見えるからであります。そうでなかったら、4年で終わって医者になれるんだったら、やはり4年の方に行きます。ですから、学生の奨学金とか、経済的な負担を考慮するということもさることながら、そもそも論ですけれども、2年余計にやって、教師になった場合には、やはり専門職としてそれなりの処遇が受けられるという、今の先生よりはよくなるというメリットですね。基礎免許状よりは一般免許状の方がよくなるというよさが、メリットがはっきり見えない限りは、質のいい受験生が受験することはないだろうと思います。

 この点は、教育委員会及び国は、かなり本腰を入れなければいけないのではないかと思いますけれども、本当に専門職として教師を認めていき、医者に準ずるような、お医者さんのような立派な専門家としての先生であると保護者が見て、尊敬を得られるような仕事であるという、いわば条件というか、イメージを持つ条件は、給与にせよ、いろいろな研修の自由にせよ、仲間との研究的な活動にせよ、保障されている。そういう魅力的だと思える処遇が必要なわけであって、その部分は、単に7.の最初の丸の中に、教員の給与等の処遇や教職員配置、学校の施設・設備等という文言では済まない、もうちょっとレベルの高い、学校の先生の位置の高さというんですか、社会的な地位の高さみたいなものが見えるようにならないと、本当にどれほどの学生が受けてくれるだろうかという心配をいたします。

 実は、ずっと気にはなっていたんですけれども、昔から学校の先生というのは一種のとても尊い仕事ですから、それは本当にどれほどのことなのか、給料なんか安くたって使命感でやってくれるものだと、私は、そういう部分があってしかるべきだぐらいに思っていましたけれども、さて、それは本当にこれからどこまで通じるかという心配があります。

 そういう意味でいうと、例えば修文として、その4行の「教員の給与等の処遇」の前に、「特に修士化」あるいは「修士レベル化に伴い」あるいは「伴う教員の給与等の処遇の向上」とか、「設備等」というところの流れの中に「教員に専門職としてふさわしい活躍を期待できる方向で」とか、もうちょっと、新しい教員というのはちょっと違った格ですよと。しかも、それは魅力があるという部分がくっきり見えるような言葉が欲しい。本当は、先ほどのお話のように、7.の中に入れずに単独に出したい気持ちもあるんですけれども、今、この段階ではその程度でも、とにかくこの修文でやっていただけるといいなと思いました。

 この点は、早稲田の教職大学院に属した者としても、それから幾つかの現場の先生、あるいは教員を志望している学生、学部で教育実習をやっている学生等々に会って、今、ちょうどその時期なんですけれども、いろいろ意見を聞いて、教員を目指すということに対して、現状は、全体に何か沈んでいるんですよね、ですから、そうではないことをメッセージとして送れる、元気になってもらえるような、前向きに教員に関わってもらえるようなメッセージを出していただきたいというのが、最近の特に強い思いです。

【田村部会長】  ありがとうございました。非常に大事なお話をいただきました。この部会そのものは、尊敬される教師像というものを目指して議論をしてきた原点のようなことを、今、安彦委員にきちんと指摘していただいた気がします。今の御意見等も踏まえて修文等をして、方向性は出せると思いますので、私、個人的に言えば、せめて奨学金ぐらいは返さなくていいという、もとの制度は復活してもらえないかなと思うんですね。それは、日本の社会が教員をかなり大事だと思っているということを示していると思うんですね。そうでないと、やはり問題は残るんですね。是非一つ、事務局の方で後でまとめていただけると思いますので。

 では、佐久間委員。 どうぞ。

【佐久間委員】  高度専門職業人としての養成という中で、今の安彦委員の意見はわかるわけですが、この中でもう一つのキーワードは、多様な教員がそれぞれの職、学校にということがあると思うので、あまり高度専門職業人というのを打ち出すと、非常に狭い感じを持っております。

 千葉県の場合、来年から公立高校、それも主要な公立高校で、普通科の中に教員養成コースというものを設けるんです。私、これは高等学校のキャリア教育の充実の中には位置付かないと。15歳のときから教員を目指す者を一つのクラスに集めて、それが県の国立大学の教育学部に入って、その後また修士課程に行ってと、15歳のときから教育のことしか頭にないとか、そういう人たちが教員に採用されても、子供たちにとって、あまり魅力を感じないのではないか。

 パブリックコメントの中にも、教員の世界しか知らない教師がいても魅力的ではありませんと、一つありました。あまり高度専門職業人というところに特化していくのではなくて、やはり多様な人材が入るというところとセットにならないと、学校に1色の教員だけが固まって、そういう中で自分の存在感を見つけられない子供たちは、非常に息苦しくなるということがあると思います。

 ですから、最初に出てきましたような形で、最終的には修士レベルというのはいいわけですけれども、今の経済状況の中で、まずは短期大学で二種免許状のような形でやって、その後、編入してとか、修士に行くとか、入り口の方は開かれていていただきたいと思っています。

【田村部会長】  ありがとうございます。今の御指摘は、10ページのところに多様な人材の登用ということが明示されているんですけれども、もうちょっと具体的にということかと思います。ちょっと修文を考えてみたいと思います。

 藤原委員が先で、吉田委員の順番で。

【藤原委員】  先ほどの安彦委員の話にも重なるんですけれども、とにかく校長とか教員の人生が児童生徒から見て、本当に経済的に豊かであるかどうかは別として、豊かに見えないと、あるいは生き生きしてくれていないと、子供たちは生き生きしないですよね。私は今、教員研修センターで管理職の研修をやって、管理からマネジメントへというのをお教えする中で、最後に、とにかく先生たちの人生を豊かにしてもらわないといけないんですということを強調しているわけです。

 だとすると、ここでずっと、教員というのはこのようなレベルに達してもらいたい、こういう教育を受けてもらいたいということを言っているんですが、その教育を受けさせる大学の教授陣、大学院の教授陣に対して、ある種もうちょっと強い言葉で、これぐらいのレベルになってほしいということを言うべきではないかと思うんです。その視点で、僕、もう一度ずっと読んでいたんですが、そこのところがちょっと弱いのではないかと思っているんです。

 13ページの「3教職課程の質保証」というところですね。一つ目の丸、ここはすごくいい言葉が書いてあって、「近年の大学教育改革に見られるように、教職課題においても、学生が修得すべき知識・技能を明確化し、『何を教えるか』よりも『何ができるようになるか』に重点を置くべきである」。つまり、一方的に知っていることをとにかくしゃべって、何を教えるかという教授主義よりも、修得主義、何ができるようになるかという結果を保障しなさいと、そういうニュアンスのことがここに見事に書いてあるわけです。

 これ、僕、すごくいいと思うんですが、ここにこういう文言を加えることができるどうか、ちょっと事務局の方に聞いてみたいと思いました。「『何を教えるか』よりも『何ができるようになるか』に重点を置き、受講者による教授、講師の授業評価と、その業績へのフィードバックを必須とする」ぐらい書いていただくと、つまり2年間のプラスアルファの教育を受ける先生たちも、先生はそこでは生徒になるわけですけれども、きちんと教授を評価できるんだと、自分たちの意思も入るんだという感じになるのではないかと思いました。

【田村部会長】  藤原委員、今のところ、もう1回言っていただけますか。

【藤原委員】  はい。「『何を教えるか』よりも『何ができるようになるか』に重点を置き、受講者による教授、講師の授業評価と、その業績へのフィードバックを必須とする」。海外の大学やビジネススクールでは全く当たり前のことなんですが、ちゃんとやられていないんですよ。

 例えば、教員研修センターにおきましても、以前は実に甘い授業評価しかされていなくて、ものすごい古いケースを教え続けていたり、ホワイトボードが置いてあるのにそこに何も書きもせず、自分のノートをずっと読むだけだったりする人もいました。もし、そういう人たちが教員を教え続けていたら、先生たちはやっていられないと思うんですね。ここまでなるべきだみたいなことばかり言われて、それを教える教授陣はどうなのよと。そこは、やはり強烈に、一つここで基準を明確にして、受講生からの評価をとって、それを業績にフィードバックするということをはっきり言うのが一番いいのではないかと、私は思ったんです。いかがでしょうか。

【田村部会長】  ありがとうございます。大変なことですので、検討して、どう修文するか、とても重要な意見だと思いますので、今すぐというわけにいかないので、それでよろしいですか。

【藤原委員】  はい。

【田村部会長】  御意見は、しっかりと受け止めさせていただきます。

 それでは、吉田委員、どうぞ。

【吉田委員】  すみません。いろいろ書いていただきまして、特に私どもからすれば、7ページの2.の上にある「今後、詳細な制度設計を行う際には、必要な支援措置について考慮するとともに、学校種、職種の特性、国公私の設置形態に留意する必要がある」。という一文を加えていただきまして、ある意味、職種というか、学校種の部分をしっかりとうたっていただけたので、今日、言うのは止めようと思っていたんですが、先ほど安彦委員のお話を伺っていて、是非ともお願いしたいと思ったんですが、今、現実に日本の大学において、大学院というものがどういう扱いを受けているか。一歩間違えると、就職浪人して、就職できないから大学院に行ってというような形になっている。

 今回の教職大学院の目的から考えると、例えばの話、4年制大学で基礎免許状を取りました。教員になりたかったけれども、教員になれなかった。つまり、そこで採用がなかった。だから、教職大学院に行って一般免許状にしますと。ところが、その一般免許状を取るのも、実際には教職現場にいる人だったら、はっきりもう見られているわけでしょうけれども、2年間、研修を含めてやりながら、やはりそこでも教員になれないというケースが出てくるのではないか。そうすると、教職大学院って一体どういうものなのかという問題が出てきてしまうのではないかという心配をしております。

 もう一つは、やはり優秀な人材をと言うことなんですけれども、今、いくら優秀な人材、いい先生が入っても、我々、私立学校ですと、例えば保護者とのトラブルがあった場合でも、教員が正しいと思ったら、校長が全部責任をとってやるから、正しいと思うことはきちんと指導しろと、そこまでのことが言えます。ただ、今、公立学校の場合だと、モンスターペアレンツと言われている人がいるのかどうか知らないですけれども、例えばちょっと言われるがために、先生が正しいことをやっていても、それを止められてしまうような状況にあるのではないでしょうか。

 そういう意味では、私、最初のときから申し上げていましたけれども、教員の資質能力の向上とともに、地位の向上というか、昔の先生という立場にしっかりと戻せるような、やはり国の方できちんとした方向性をつけていただいて、そこにこういう資質向上したすばらしい先生が来れば、最高の日本の教育ができるのではないかという気がいたしましたので、あえて一言だけ言わせていただきました。

【田村部会長】  ありがとうございます。非常に心強いエールをもらったという感じがします。現状は、いろいろな問題があるんですけれども、そのままでいいというわけにいきませんので、何とか、何とかいい方向に持っていきたいということで、まとめていきたいと思います。

 最後に、長南委員、よろしいですか。

【長南委員】  最後ですけれども、せっかく一歩を踏み出した最終まとめがまとまったわけですので、これに弾みをつけるために、来年度の予算編成でもいいですけれども、早速、踏み込んだらいいのではないか。例えば、24ページの8.の三つ目の丸のところで、大学院への派遣の促進や初任者研修の実施体制の充実を図るためと、初任者研修といっても都内と地方では随分実態が違います。地方ですと、初任者が入っている学校がかなり離れている。そういうところで、支援体制なんかもやはり都内とは違うのではないか。そういう点で、もし予算編成ができればいいのではないか。

 それから、大学と教育委員会の連携・協働ということが非常に強く出されていますので、早速、来年度辺りの予算で、大学と教育委員会の連携・協働の調査研究みたいなものを動かせないかというようなことを感じます。

 最後ですけれども、「8.その他」という表現は果たしていいのだろうか。

【田村部会長】  先ほど出ましたね。

【長南委員】  私も思いました。やはり「その他」ではないのではないかと思います。

 7.の「支援」という用語も使い方をしっかりしないと、何か意味を持たない、意味のない言葉になってしまうのではないかと感じますので、もしこの辺のところを直すことができれば、お願いしたいと思います。

【田村部会長】  ありがとうございました。今のお話は、よろしゅうございますね。

 それでは、そろそろ時間になってきましたので、今、たくさんの御意見を頂戴いたしまして、いろいろと修文をしていきたいという思いを新たにしているわけですが、まとめの方向性については、おおむね御理解いただいたと受け止めさせていただいてよろしいでしょうか。

 今回いただきました御意見を答申の形にまとめて、総会に提出するというふうに続けていきたいと思います。その修正につきましては、部会長でございます私に御一任いただければと思います。できたものは、また御連絡して、差し上げて、見ていただくということで進めさせていただこうと考えております。この7月ぐらいには出さないと、振興基本計画に載りません。間に合わなくなってしまうと、また5年先になってしまうものですから、できれば載せたいと思っていますので、そういうスケジュールで話を進めさせていただきますが、よろしゅうございましょうか。特に御異議がなければ、そのようにさせていただきたいと思います。

 これまで委員の方の御協力によりまして、本当にすばらしい、内容のあるまとめができつつあるのではないかと自負しております。委員の皆様に、本当に心から感謝を申し上げます。

 本日の部会はこれまでとしたいと思いますが、安彦委員、これで締めさせていただいてよろしゅうございますか。それでは、本当にどうもありがとうございました。

 昨年6月に発足しまして、12回審議を行ってまいりました。お忙しい中、皆様、熱心に御出席いただきまして、活発な議論ができたと思います。これで本日の答申案についての方向を確認できました。本当にありがとうございました。

 なお、本日の議事に関することでお気づきの点がございましたら、後からでも結構ですので、事務局まで御連絡いただくようにお願いしたいと思います。スケジュールとしては、これをまとめて、振興基本計画に間に合わせたいと思っていますので、その点を御了解いただいておいて、御意見があればぜひいただきたい。まだ間に合いますので、よろしくお願い申し上げます。

 では、今後の予定については、事務局の方から御説明をお願いします。

【日向教員免許企画室長】  失礼します。委員の皆様方、お疲れさまでございました。

 これから部会長の下、答申案という形で、本日いただいた御意見を踏まえて、まとめさせていただきます。また、文案等は委員の皆様に御連絡をさせていただき、今後、総会に提出するということですので、総会の日程等、必要に応じ、委員の皆様方に情報提供させていただければと考えております。

 以上でございます。

【田村部会長】  それでは、本日はこれで閉会とさせていただきます。きょうは、お忙しいところ、本当に貴重な御意見を賜りまして、ありがとうございました。心から感謝申し上げます。

 

お問合せ先

初等中等教育局教職員課企画係

電話番号:03-5253-4111(内線2456・2033)

(初等中等教育局教職員課企画係)

-- 登録:平成24年08月 --