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教員の資質能力向上 特別部会(第11回) 議事録

1.日時

平成24年4月18日水曜日 10時~12時

2.場所

フロラシオン青山 1階 ふじ

3.議題

  1. 基本制度ワーキンググループの報告について
  2. その他

4.議事録

【田村部会長】  定刻になりましたので、ただ今から第11回中央教育審議会 教員の資質能力向上特別部会を開催いたします。

 特別部会の開催は、昨年6月に第10回の会議を開催して以来、10カ月ぶりということになります。この間、基本制度ワーキンググループで横須賀委員が責任者としてまとめていただきまして、議論を重ねてまいりました。昨年1月に取りまとめました審議経過報告を踏まえまして、より専門的な観点からの審議が進行されました。本日はその報告が中心議題となっております。

 議事に入ります前に、委員に御異動がございましたので、事務局から御紹介をお願いします。

【日向教員免許企画室長】  資料1を御覧いただければと思います。高桑委員が退任をされまして、新たに生田義久委員をお迎えいたしました。以上でございます。

【田村部会長】  

 それでは、事務局から本日の配付資料の御確認をお願いいたします。

【日向教員免許企画室長】  資料の確認をさせていただきます。資料1、中央教育審議会 教員の資質能力向上特別部会 委員名簿、資料2、基本制度ワーキンググループの審議の経過、資料3、中央教育審議会 教育の資質能力向上特別部会 基本制度ワーキンググループ報告の概要、資料4、教職生活全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について(基本制度ワーキンググループ報告)、参考資料1、教員の資質能力の総合的な向上方策に関する参考資料、参考資料2、学校及び教員を取り巻く状況に関する参考資料、また、机上に布委員より冊子を3部配付させていただいております。以上でございます。

【田村部会長】  ありがとうございました。

 布委員からの資料については、できるだけ時間を取りまして、後ほど御説明いただきたいと思います。

 それでは、議事に入らせていただきます。昨年6月に基本制度ワーキンググループを設置し、審議経過報告を踏まえまして、より専門的な審議が展開されました。このたび報告書が取りまとめられましたので、ワーキンググループの座長をお務めいただきました横須賀委員から御報告をいただき、その後事務局からの御説明をお願いしたいと思います。

 では、横須賀委員からお願いします。

【横須賀委員】  今、御紹介がありましたとおり、基本制度ワーキンググループの座長を務めました横須賀でございます。よろしくお願いします。

 部会長から説明がありましたとおり、昨年の6月に開催された第10回の特別部会において基本制度ワーキンググループが設置されました。部会長より私が座長を務めるように指名を受けたところであります。メンバーは資料1のとおりで、この間のワーキンググループの審議には部会長、副部会長も出席して審議に加わっていただきました。

 基本制度ワーキンググループでは、7月22日に第1回ワーキンググループを開催いたしまして、資料2にあるとおり、7回のワーキンググループを開いて審議をしてまいりました。

 3月16日に開催しました第7回ワーキンググループにおいて、これからお示しします基本制度ワーキンググループの報告の案を審議し、おおむね了承され、文章の修正は私と事務局に一任されましたので、その作業を行いまして、今回、案が取れた形でここにお示しをするところであります。このワーキンググループ報告の内容につきましては、後ほど事務局から御説明いたしますが、その前に私のほうから、どういう考え方で検討し、どういうところがポイントになるかということについて簡単にお話をさせていただきます。

 この部会の考えに沿って基本制度の設計をしたわけですけれども、基本的には、学び続ける教師像をどのように確立するのかということに主眼を置いたつもりであります。児童・生徒というのは学ぶ存在であり、児童・生徒に学びを起こし、確立させていくということが学校教育の一番基本となるところだとすれば、それを担当する教師が生涯学び続けるという、そういう努力を続ける存在でなければ、そのことの実現は難しいだろうと。そういう意味では、学び続ける教師像をぜひ確立するために、今回の制度改革も寄与していきたいという考え方で行ったところであります。

 ただ、学び続ける教師像というのは、一つの制度や一つの行政措置で確立するというような性質のものではありませんが、制度改革によって学び続ける教師像というものをどのように担保していくかということを問題意識としたところであります。

 教員免許状についても、学び続ける教師像を支える免許状、免許制度はどういうものがいいのかということを追求したところであります。このもともとの諮問であります学校教員の免許を修士レベルにするという課題は、それと合致するというふうに考えたところです。この部会の当初におきましてもその点については、例えば教員養成を6年制にするという考え方や、修士号をもって普通の教員免許にするという考え方もありましたし、できるだけ修士レベルの学修を教員がすることによって資質能力を向上させていくという考え方もありましたが、基本制度ワーキンググループでもその点はかなり突っ込んで何回も議論をしたところであります。最終的には修士レベル化ということで制度設計をするということに落ち着きました。

 修士レベル化については、いわゆる学位の修士と接着させるのか、そうではなくて、その学位に見合う学修をした者について免許に反映させていくかの違いだと思いますが、その中では修士レベル化ということをキーポイントにすることにいたしました。したがって、教員免許制度としては、基礎免許状、一般免許状、専門免許状という3段階の免許状を設定するということを打ち出しました。詳細は後ほど説明いたしますが、言葉が基礎、一般、専門となっているとおり、普通の免許状は一般免許状、これを修士レベル化の免許状と考えました。学部卒については基礎免許状、そして修士レベルに該当するものを一般免許状、そしてさらに研修を重ねて、特定の専門について深めたことを保証する免許状として専門免許状というものを設定する、そういう3段階の免許状の制度を打ち出しました。

 修士の学位と接着した形の一般免許状があることは望ましいわけですけれども、全てをそれにするということにはまだまだ無理があるというふうに考え、それ以外にも教育委員会の研修、あるいは大学における研修、そういうものを積み重ねて、在職中に修士レベルの、いわゆる一般免許状を取得するという道を非常に重要なルートであると考えたところです。できれば、そういうことが普通になって、教員が在職中に教育委員会及び大学における様々な講習等を通じて学習を積み重ねていくという体制が実現すれば非常にいいことだと考えております。

 しかし、こういう制度改正に向かうためには、まだまだ改善しておくべき点が幾つもあるということで、我々としては、当面の改善方策、これについても相当力を入れて議論をしたところであります。学部段階の教員養成については、共通認識として、これ以上科目を増やしたり、あるいは教育実習の期間を長くしたりするということは、限界にきているのではないかという共通認識のもとに、質の維持向上ということを中心に考え、現在のように、簡単に教員免許が取れるという構造を何とかして払拭していかなければいけないだろうということから幾つかの措置を提案したところであります。

 そして、修士レベルの教員養成、いわゆる一般免許状が普通になっていくためには、まだまだ用意すべきことがあるということで、特にこの報告書では、現在ある教職大学院を活用していくという提案をしております。しかし、現行の教職大学院がそのままそれにふさわしい機関としてあるかという点についてもかなり疑問があります。そういう意味では教職大学院の質、量、それから教員の構成等について改善措置を施す必要があると考えます。さらに、修了者への優遇措置も、思いきった措置をとらなければならないと考えています。それから、現職の教員の教職大学院への派遣についても、思い切った財政措置が必要になるだろう等を提案しております。さらに、教職大学院以外の国立の教員養成系の修士課程についても、改善が必要だということを強調しております。

 それから、現在は、修士レベルの教員免許状として専修免許状があるわけですけれども、これについては教員養成の面から見ると非常に欠陥がある制度だという点で、これについてはぜひ修士レベル化を進めるプロセスにおいて、はっきりした改善の措置をとってほしい、とるべきだというふうに考えています。

 それから、学部及び修士課程において教職課程担当教員の養成ということはあまりクローズアップされないで来ましたが、教員養成の、あるいは修士レベルの教員養成における質の向上にとっては、担当教員の養成の在り方というのは非常に大事になるという点で提言を行っているところであります。

 先ほど免許制度のところで、大事な説明が一つ抜けてしまいましたが、学校種の配慮、つまり幼稚園教員などについては同じような形で免許制度を行うべきかどうかという点については、配慮が必要だということを強調したところであります。

 以上、学び続ける教師像の確立を、免許制度を中心にどのように構築するかという視点で報告書を作成したところであります。しかし、最初に申し上げましたように、学び続ける教師像ということは免許制度だけで実現できるわけではありませんが、非常に大事なところは免許制度にも置かれるだろうという考え方です。学び続ける教師像が確立することによって、さらに様々な領域で教師の在職中の研修が大学と教育委員会と学校現場との連携の上で確立していくことを我々としては望んでおり、それを中心に報告書をまとめたということであります。

 以上、審議の経過とポイントについて申し上げました。この後、報告書に沿っては事務局の方から申し上げます。

【日向教員免許企画室長】  それでは、事務局から報告書に沿って説明をさせていただきます。資料4に沿って御説明をさせていただきます。

 まず、表紙を開けていただきますと、左側に目次がございます。座長からも説明がございましたが、今回のワーキング報告につきましては、現状と課題、改革の方向性、当面の改善方策の3点からまとめられているところでございます。現状と課題、改革の方向性につきましては、基本的に審議経過報告を踏まえてまとめられておりますが、今回、新たに当面の改善方策が加わったということが特徴でございます。

 1ページから3ページにかけてが現状と課題でございます。グローバル化や情報化、少子高齢化など、社会の急激な変化に伴い、高度化、複雑化する諸課題への対応、また、求められる人材育成像への変化への対応が必要となっております。21世紀を生き抜くための力を育成するため、これからの学校は思考力、判断力、表現力等の育成を重視する必要がある。これらの育成に当たっては様々な言語活動や協働的な学習活動を通じて効果的に育まれることに留意する必要がある整理されております。

 2ページでございますが、これからの教員に求められる資質能力につきまして三つに整理をさせていただいております。教職に対する責任感、探究力、教職生活を通じて学び続ける力、二つ目に教科や教職に関する高度な専門的知識、新たな学びを展開できる実践的指導力、それから3番目に総合的な人間力ということでございまして、取り組むべき課題が2ページから3ページに書かれているわけでございますが、このような資質能力を育成するためには、新たな学びを支える教員を養成するとともに、時代の要請を踏まえた学び続ける教員像の確立が必要であり、こうしたことから教育委員会と大学との連携・協働により、教職生活全体を通じて学び続ける教員を継続的に支援するための一体的な改革を行う必要があると整理されております。

 3ページ以降が改革の方向性でございます。改革の方向性につきましては、教職生活全体を通じた一体的な改革、学び続ける教員を支援するための仕組みづくりを進める際の視点として、4ページの上に点で五つほど整理がされておるところでございますが、教員の専門性の基盤となる資質能力を確実に身に付けさせるため、教員養成の高度化、実質化の推進。大学の知を活用した現職研修の充実。教員の資質能力向上を可視化する仕組みの構築。様々な分野から優秀な人材の参入を促進。教員免許状が真に教員を志望する者に授与されるような仕組みの検討。また、その下に大学における教員養成、また、開放制の教員養成の原則については、今回の改革でも基本的に尊重するということで整理がされています。

 4ページから7ページにかけまして、教員養成の改革の方向性ということで、修士レベル化をなぜ行うのかというところにつきまして、審議経過報告よりもさらに詳しく整理をしました。

 まず、平成18年の中教審答申で提言されました、教職大学院制度に関する、これまでの評価について記述がされております。そこで、5ページの中ほどからでございますが、このような改革モデルを参考としながら、幾つかの視点を挙げさせていただいております。一つ目は、初任段階の教員が困難を抱えており、養成段階における実践的指導力の育成、強化が必要であること。教員の大量退職や学校の小規模化、多忙化により、教員の実践力の育成を学校現場だけに依存することの困難さ。三つ目に、21世紀を生き抜く力を育成する新たな学びに対応した授業スタイルや教育方法について、大学院レベルで学校現場における実践と省察を通じて探究的活動を行う、こういう学びを教員自身が経験する中で養うことが有効であり、あわせて学習科学等の実証的な教育学の成果に基づいた教員養成の推進を図る必要があること。諸外国の動向やグローバル化の進展の中で、高学歴化がさらに進展することが見込まれること。このようなことから、大学院レベルで大学と教育委員会が連携・協働しながら、理論と実践の往還により教員養成を行う、このような教員養成の修士レベル化を実現し、教員の高度専門職業人としての位置付けを確立してはどうかと整理をしたところでございます。

 7ページから11ページにかけてが教員免許制度の改革の方向性について整理をしたところでございます。審議経過報告を踏まえ、修士レベルの一般免許状、学士課程修了レベルの基礎免許状、特定分野に関し高い専門性を身につけたことを証明する専門免許状の創設を提言しているところであります。また、あわせてカリキュラム等、内容についても記述がなされております。

 9ページの下からでございますが、今回、一般免許状と基礎免許状の関係についても整理をしました。主に三つに整理をしております。10ページの上からでございますが、一般免許状取得後に教員として採用、二つ目に基礎免許状を取得し、教員採用直後に初任者研修と連携、融合した修士レベルの課程の修了により、一般免許状を取得。三つ目に、基礎免許状を取得し、教員採用後、一定期間のうちに一般免許状を取得。この三つに整理をしました。それぞれメリット、デメリットがあり、地域の実情に応じた様々な試行の積み重ねが必要であるということでございます。

 また、多様な人材の登用の促進、教員免許更新制につきましては、10年経験者研修の法律上の実施義務の在り方との関係を含め、詳細な制度設計の際にさらに検討を行う必要があるというふうに整理をしております。

 また、その他のところの記述でございますが、複数の学校種をまとめた教員免許状の創設、国家試験の導入については、様々な課題があることから、中長期的検討課題といたしました。

 学校種、職種の特性の話、先ほど座長からもございましたが、例えば、幼稚園教諭につきましては、二種免許状保有者の割合が7割を超える現状などを踏まえ、新しい時代における質の担保、向上という観点から適切な制度設計を検討することが必要である。

 授業料減免や奨学金の活用等による学生の経済的負担の軽減についても留意する必要があると整理しました。

 11ページ以降が当面の改善方策になります。修士レベル化を進めるためには、修士レベルの課程の質、量ともに現状では十分ではないということから、まずは修士レベルの課程の質と量の充実、教育委員会と大学との連携・協働による研修の充実など、ステップを踏みながら段階的に取組を推進すると整理をし、そのうち主要な取組は教育振興基本計画に盛り込み、計画的に取り組むといたしました。

 11ページ以降は教員養成、採用から初任者の段階の改善方策でございます。まず11ページの下から14ページにかけまして、国公私立大学の学部における教員養成の充実について整理をいたしました。例えば、12ページの1、教員養成カリキュラムの改善のところでございますが、ここは教科と教職の架橋の推進、学校ボランティアや学校支援地域本部等での活動など、学校現場での体験機会の充実等によりカリキュラムを改善するとともに、いわゆる実習公害と言われている状況の是正について整理をいたしました。

 組織体制の部分、12ページの下の部分からでございますが、教員審査や教員評価の改善、教職センター等の全学的な体制整備の構築、個性化、機能別分化の推進等、組織体制の改善についても整理がされております。

 13ページの中段以降は教職課程の質保証でございますが、ここではコア・カリキュラムの作成、教育実習前に学生の知識、技能等を評価する取組の推進、教職課程の認定の厳格化、学生の教員就職率等の情報の公表、事後評価システムの構築、是正勧告、認定取消のプロセスの明確化など、教職課程の質保証の推進について整理がされております。

 14ページから17ページにかけては、修士レベルの教員養成・体制の充実と改善についてでございます。教職大学院は、当初の目標として掲げられた教職課程の改善のモデルとしての役割を果たしつつある。今後はこれまでの教職大学院の成果を踏まえつつ、様々な学校現場のニーズにも対応できるよう、教職大学院の制度を発展、拡充させる。その際、学校現場での実践に資する教科教育を行うもの、または、グローバル化対応など、特定分野の養成に特化するものも含め、教職大学院の制度に取り込んでいけるよう、制度改正を行うべきである。

 現在、教職大学院の設置されていない都道府県においては、大学と教育委員会との連携・協働により、教職大学院の設置を促進することが望まれる。

 関連して、実務家教員につきましては、学校現場での経験を理論化できる基礎的な素養を求めるとともに、現在4割以上とされている必要専任教員数全体に対する割合の見直しについて検討する。

 教職大学院修了者については初任者研修の免除、教員採用選考に採用枠の新設等の取組を進め、教職大学院で学んだことを適切に評価するとともに、教職大学院で学びやすい環境を整備する。

 教育委員会においては、現職教員の教職大学院への派遣について研修等定数の有効活用や所属校への支援体制の充実などにより、将来の教育界を担うリーダーを積極的に派遣することが望まれる。

 15ページの下からでございますが、国立教員養成系の修士課程の見直しについて触れられております。ここでは、特に16ページの上の部分からでございますが、教職大学院の専任教員の在り方ですとか、または大学院設置基準の大くくり化など、教員養成機能の充実、強化に資する教育研究体制の構築が可能となるような見直しを行うと整理をしております。

 同じ16ページの中ほどに、国公私立大学の一般の修士課程について触れております。中・高等学校教員の養成につきましては、国立教員養成系以外の国公私立大学の一般の修士課程の役割が大変大きい。このため、一般の修士課程においてカリキュラム改革を図り、学校現場のニーズに応え得る実践性を備えた教育を提供する体制の整備を進めるというふうに整理をしております。

 また、その下、専修免許状についてでございますが、必ずしも実践的指導力の向上に結びつくものとなっていない。今後、例えば理論と実践の架橋を重視した実習ベースの科目を必修化、また、習得した専門分野を記入できるようにするなど、専門性の明確化の取組を推進する。

 17ページの上の部分でございますが、ここでは修士レベルの養成規模の拡充を図っていくため、柔軟かつ多様な国公私立大学の学部・修士間、大学間の連携の推進について触れております。

 その下でございますが、教職課程担当教員の在り方につきまして、やはり大学教員の養成システムを整備していくことが必要であるということで、国立教員養成系の博士課程について、また、教育学系大学院の博士課程修了後、教職課程担当教員になる者の取組について整理をしております。

 17ページの下から18ページにかけては、初任者研修の改善でございます。修士レベルの教員養成カリキュラムを視野に、教育委員会と大学との連携・協働の取組を進め、初任段階の研修の高度化を図る。また、初任段階の教員を複数年にわたり支援する仕組みを構築する。それに伴い、様々な諸制度がございますが、そういったものの見直しを進めていくと整理をしております。

 その下は教員採用の在り方でございますが、ここでは大学での学習状況について、採用選考の際の評価に反映するなどする方法の検討など、一層の改善を進めるとともに、中途採用の推進、選考試験の共同実施、複数回実施の推進について整理をしております。

 19ページからは現職段階及び管理職の段階の研修等の改善方策について整理をしております。

 まず、現職研修等についてでございます。任命権者が行う研修については、地域の実情に応じ、現在、様々なプログラムが提供されているところでございますが、指導伝達式のものが多く、細切れになっているとの指摘もあり、より一層教員の質の向上につながる研修とするための工夫改善が求められる。

 そこで、任命権者においても、所属教員の資質能力向上のため、教育委員会と大学との連携・協働により、現職研修のプログラム化・単位化を推進することが求められると整理をしております。

 20ページの上の部分でございますが、教員免許更新制につきましては、講習の質向上など、必要な見直しを推進する。

 その下、独立行政法人教員研修センターにつきましては、教員の資質能力向上のナショナルセンターとして機能強化を推進する。

 20ページから21ページにかけては校内研修について触れております。教員は日々の教育実践や授業研究等の校内研修、または合同研修会、民間教育研究団体の研究会への参加、自発的な研修、こうしたことによって実践力を身に付けていくという側面もございます。校内研修の質、量の充実を積極的に支援する視点から、教育委員会の指導体制の充実を図るとしております。

 21ページの部分、管理職の資質能力の向上でございます。管理職の資質能力向上につきましては、マネジメントに長けた管理職を幅広く登用するため、教職大学院、国や都道府県の教員研修センター等の連携・協働による管理職、教育行政職員の育成システムの構築を推進するとしております。

 その下、教育委員会、大学等の関係機関の連携・協働についてです。これまで述べてきた取組、こうしたものを実効あるものとするためには、教育委員会、大学等の関係機関がそれぞれ責任を果たしながら、連携・協働により、教員の養成、継続的な学習に対する支援を行うことが重要であるとしており、主な役割として、以下、何点か整理をしておるところでございます。

 22ページでございます。多様な人材の登用でございます。複雑・多様化する教育課題に対応するためには、社会の多様なルートから教職を志すことができるための仕組みを検討する必要がある。その際、例えば、博士課程修了者など、高度の専門的知識を有する人材について、履修証明制度等を活用して、一定の教職専門性を身に付けた上で特別免許状の活用を促進する仕組みの構築など、今後さらなる検討が求められるとしております。

 特別支援教育の専門性向上においては、特別支援学校における免許状取得率の向上、特別支援教育に関する研修の受講促進を図るとしております。

 23ページ、その他として何点か整理をしておるところでございます。

 以上、ワーキンググループ報告についての説明を終わります。よろしくお願いします。

【田村部会長】  ありがとうございました。

 ただいま横須賀委員、それから事務局の日向さんから御説明がございました。基本制度ワーキンググループ報告につきまして、委員の皆様方から御質問、御意見をお伺いしたいと思います。時間はしっかり取ってありますので、御審議のほどお願いしたいと思います。

 それでは、藤原委員、お願いします。

【藤原委員】  ありがとうございます。

 非常に複雑な問題をきれいに、しっかりまとめていただいて、本当にすばらしいまとめだと思います。大きな方向性は私個人としては大賛成です。

 ただ、1点だけここで指摘させていただきたいんですけれども、抜き出してきちんとやったほうがいいなと思うのは、この中に「研修の充実」とか「教育の充実」という「の充実」という言葉が幾つも出てくるんですね。「研修の充実」とか「教育の充実」という。成熟社会でシステムを変更するときには、いつも、もっとこういうふうにするということで書かれてしまいますし、おそらくこの委員会以外の行政のほとんどの委員会がそういう書き方をすると思うんです。私は、スクラップ・アンド・ビルド、これをなし遂げるためには、絶対これはやめなきゃいないことというのをはっきりさせる必要があるんじゃないかと思っています。

 したがって、何をカットするのか、何をやめるのか、何を省くのかということをはっきりさせた上で、これに取り組みましょうよというふうに国民に投げかけるのが非常に大事ではないかなと。もともと教育行政の総仕事量というのは、本当は成熟社会においては、人口動態からしても、税収の推移からしても、半減させるべきだと思っていまして、半減させるという気概がなければ、実際には半分にはならないでしょうが、どんどん子供たちも多様化しますし、社会は複雑になっていきますし、変化も激しくなるので、がさっと何かをやめる前提でこれをやりましょうという提案にすべきだというふうに思います。

 これは例えばということでお聞きいただきたいのですが、今から五つ申し上げますけれども、教員免許の更新制をやめるというなら、はっきり書くべきと思います。あるいは、専修免許、これもやめる、もしくは統合するわけですよね。ここに出てきますけれども。あるいは、教育実習も今のような中途半端な実習はやめてしまって、学校支援地域本部での年間を通じた講義に全面移行するとかですね。それから、修士レベルを教える、それだけの力量のない大学の教育学部は廃止するとか、あるいは教育委員会でやっています10年研修をやめて統合するとか、そういうスクラップ・アンド・ビルド、スクラップがなければビルドというのはできないんじゃないかと思っています。

 教育行政においてはいつも、例えば思考、判断、表現力が大事だというのはわかるんですが、一方で新指導要領の中で、ゆとりが否定されて学力に触れたことで、3割アップの教科書を1割しか増えていない授業時間の中で教えなければならない先生の現場っていうのがあるわけで、そういう中でまたこれかよと。また修士の勉強かよというのは、非常にマイナスにとられますので、その一方で、がさっとこれだけ負担が減るということを先に見せたほうがいいということを強調しておきたいと思います。

 私は、この大まかな方向性は大賛成です。以上、1点だけ指摘させていただきました。ありがとうございます。

【田村部会長】  ありがとうございました。1点だけとおっしゃったけど、大変重い内容でした。十分に検討させていただきたいと思います。

 それでは、堀内委員、どうぞ。

【堀内委員】  今の藤原委員と同じで、基本的にはよくおまとめいただいたなということでワーキンググループの委員の方々、本当にありがとうございました。これで原理的な制度設計に向けて第一歩になるだろうという感想を持っております。

 ただ、何点か、否定的な意見ではなくて、さらにこれを進める上で御留意いただきたいなという感想を持った点がございました。一番大きな点は、8ページ、あるいはその後、14ページから16ページにかけまして触れられているんですが、既存の三つの大学院をどういう形で再編、統合していくのかということです。多分、御議論あったかと思うんですけれども、具体に出ていないのが、実は量的な問題だと思っております。

 言うまでもなく、現在、免許件数は20万件です。一種免許だけで14万6,000件の発行になっています。最初、これは鈴木元副大臣が強調されていたんですけれども、今の実習の形をそのままにしていては高度化できないんじゃないかと。この量的な再編をどうしたらいいかということが、この制度設計をする上で一番大きなネックになってくるだろうと思います。それで触れていただいております教職大学院をコアとしまして、私は、同心円的な構造になるだろうと理解をしておりますけれども、その外側に国立大学の既存の修士課程があっておよそ4,000名の定員がございます。その外に、800ぐらい、650ですか、の大学院が専修免許を出しております。これで三つの層構造を、一つはシフトしまして教職大学院モデルとあえて呼ばせていただきたいのですが、教職大学院のカリキュラムをどういう形で普遍化していったらいいのか。それに伴いまして、量。今、言いました免許件数はそうなんですけれども、実際にここ数年は正規採用で小中高で2万5,000名です。臨時的な任用と合わせまして約4万人が教員になっております。ですから、毎年最低4万人の新規採用を確保しなきゃいけないと。そうしましたら、20万件の免許を4万件に縮めるという作業。若干の余裕は必要ですから、5万ないしは6万人の教員になる人を確保しなければいけない。それを修士課程でどう育成していったらいいのかと。

 言うまでもなく、教職大学院の定員は830しかございません、今のところ。各県に一つというフレーズがありますけれども、とてもとてもそれでは足らないと。各県に五つ、六つつくらないと、今言ったような数はこなせない。一方、どうしたらいいかということで、今言った三つの層構造というものはどうしても具体的に数を含めて考えなければいけないだろうと、こう私は理解をしております。そのことが8ページ、さらには14から16ページにおいて、かなりはっきりと触れていただいています。私は今回のこの報告の最大のポイントだろうと理解をしておりますが、この後の作業だと思いますが、数をこれにあわせて持っていっていただきたいと、このように思っています。これが1点です。

 あと、大変ありがたいなという何点かありますけれども、一つは、教科内容の必要性ということについて、かなり何カ所かで触れていただいています。先ほどの御報告ではありませんでしたけれども、実際に教職大学院で教科内容が外されておりますので、いろいろなところで不都合が生じています。実際に中高の免許の高度化ということを考えた場合に、いかに教職大学院に教科内容を含めるような改革をしたらいいのかというところが、まさに当面の課題だと私は理解をしております。それについてかなり意識的に触れていただいているという感想を持ちました。

 三つ目になりましょうか、このようなものを担っていく大学教員をどう養成したらいいのか。実は大変寒い状況にあります。私は、学校経営が専門でございますけれども、多くの教職大学院で学校経営のコースがあります。こう言うのは大変はばかられるのですけれども、その質ははっきり言いまして現状では満足できる状況にはありませせん。大学教員で学校経営、言うまでもなく、これは相手が現職の先生方ですので、大学院を出た30前後の方が担当するわけにいかないわけです。これは学会もいろいろな形で対応しようと思っていますけれども、もう少し全面的に今回の高度化に伴う大学教員の養成をどうしたらいいのかを検討する必要があると思います。

 Ed.D、これは最初に触れていただいた、大変画期的な言い方だと思っています。私、兵庫教育大学におりますので博士課程を持っておりますけれども、やはり教員養成系の博士課程の中でEd.Dをできるだけ早く立ち上げていくという展望も必要だろうと思います。

 さらに4点目になります。これは昨年の6月に触れていたところなんですけれども、専門職基準について一歩踏み込んで書いていただいて大変ありがたく思っています。

 ただし、カリキュラムスタンダードとプロフェッショナルスタンダードの違いは十分に掘り下げていただいていないのではないでしょうか。各大学がコアカリキュラムとかカリキュラムスタンダードという言い方でいろいろな開発をしておりますが、これと専門職基準は違います。そのことをもう少し深めないと、これから新たな免許、あるいは免許基準をつくっていくと。何をベースにしてこの免許基準をつくるかということについての認識が、多分我が国では大変遅れていると、思っていますので、せっかく専門職基準に触れていただきましたので、本当の意味で専門職基準とは何なのかということについて、さらに専門的に掘り下げていただきたいということでございます。

 以上でございます。

【田村部会長】  ありがとうございました。今後の課題も含めての御指摘ですが、受け止めておくということでよろしゅうございましょうか。

 ありがとうございました。それでは、加藤委員。

【加藤委員】  ありがとうございます。

 私も横須賀委員と専門的な立場での仕組み、制度をどう生かすかということが大切だという点で二つほど申し上げたいと思います。

 まず、私は、藤原委員の言ったスクラップ・アンド・ビルドは賛成でございます。参考資料1に現在の専修免許、一般免許状の全国の推移が書いてあります。各地域、県格差、さらには小中高それぞれの免許の所有状況が県ごとに全部出ております。しかし、地域のそれぞれの特色、または実態がどう反映されるかわかりません。首都圏の予算と権限、教育委員会の権限、機能、このことも含めて、地域事情に応じたというところも先ほど提起されました。そういう中で、地域事情、地域差、実態というのがどう今回の制度にきちんと反映していくのかというのがとても心配でございます。その中でのやはり役割といったものがあるのだろうということが一つであります。

 大きな二つ目なんですが、要は、教師という職業に魅力があるかどうか。やりがい、働きがい、モチベーションが起きるかどうかということだと思います。どこの会社でも制度や評価はあります。しかし、教師という立場の役割、使命の中で、果たして小中高大、それぞれの教師の皆さんの役割、使命と対置した地位、または、その地位を裏付ける内実、例えば賃金、手当、教育費の援助、その他含めて、その内実が伴っているのかどうか。やはり、報告は全体的に自己研さんを継続するということが柱になっているわけです。そうすることは、そのモチベーションを維持、発展させるかがずっと継続するということになってくるわけです。そうすると、単なる制度の、ハード面の仕組みというのは大切ですけれども、それを実態に内実を高めるソフト面、そういったところの環境整備というのはこれからだろうと思うんです。そういう裏付けがないと、ただ単に制度だけを運用したという形に形骸化すると。本来の意味での資質向上という本来の目的が本当にどう担保されるのか、どう内実を高めていくのか。そういったことをやはりこういう場では真剣に地域実態、または先ほど言いましたように、最近では市長の権限が強くて、教育委員会の権限が弱くなっているところの事象も心配されますし、それ以外のところもあるかもしれません。どうしてそういう権限、機能、役割を、先ほど申し上げた先生方、教師の方々のモチベーションのために地位、そしてそれを含めた内実、くどくなりますが、そういうことの視点もぜひともお願いしたいと思います。

【田村部会長】  ありがとうございました。これは非常に強い応援をいただきましてありがとうございました。

 それでは、清原委員、どうぞ。

【清原委員】  ありがとうございます。三鷹市長の清原です。

 まず、基本制度ワーキングチームの皆様におかれましては、多岐にわたる課題について適切にまとめていただきまして心から感謝申し上げます。

 座長の横須賀委員が、学び続ける教員像ということをとにかく念頭に置いて検討してくださったということは、まさに資質の高い教員の量的確保に向けて大変重要な基本的な目標を掲げての御議論もまず、全体として報告書の方向性について、私も賛成させていただきたいと思います。

 特に、大きな3の「当面の改善方策」の次に、「教育委員会・学校と大学の連携・協働による高度化」とあります。連携・協働というのをしっかりと課題解決の方向性に位置付けていただいたというのは、この教員の資質を向上させるときの担い手の多様性とともに、教育委員会だけが、あるいは大学だけが努力するのではなくて、連携しながら、協働しながらという方向性を打ち出していただいたのは大変重要だと思います。

 特に、自治体の立場におります市長の一人としては、連携ということだけではなくて、協働という言葉が入ったというのは、大変責任が重いわけでございます。と申しますのは、今までの機能のままでかかわればいいのかというとそうではなくて、目標を共有しながら、新たにそれぞれがどのような役割と責任を果たしていくという動きがなければ、協働にならないわけでございます。ましてや学校の現場というのは、児童・生徒がおりまして、保護者がおりまして、そうした皆さんにもかかわっていただくということが当然、求められてくるのが地域の現場でございますので、この連携・協働というのをしっかりと入れていただいたという意味合いというのは、実は大変深いことと受け止めています。

 そこで、3点具体的なことで指摘させていただきたいのですが、まず17ページの5に国公私立大学の学部・修士課程間、大学間の連携の推進ということが書かれておりまして、その中に1から4まで具体的な連携の在り方について触れられています。これはおそらくここに整理された課題解決の中で、今ある大学の学部・修士、大学間が連携することで一定の解決が図れると。ただ、具体的にはまだまだ課題があるわけですが、こういう指摘でありますとか、あるいは、21ページの4に、これはもう明確に、教育委員会、大学等の関係機関の連携・協働とありまして、これまで述べてきた取組を実効あるものとするためには、教育委員会、大学等の関係機関がそれぞれ責任を果たしながら、その連携・協働により教員の養成、継続的な学習に対する支援を行うことが重要であると。特に、教職大学院と教育委員会との連携・協働を率先して行い、ほかのモデルとなることが期待される。実はこれはすごく重みがあるんですね。協働と言った途端に、担い手のどこに主たる責任が存在するのかということが曖昧になることがあります。一見よさそうに見える協働という言葉の内実が空洞化するかもしれない。そこに明確に「教職大学院と教育委員会との」とあります。一般の大学ではなくて、まず教職大学院とありますが、今のところ数に制約がありますし、地域的な偏りもないわけではありません。また、教育委員会というのは都道府県の教育委員会なのか、市町村はどう関わるのかっていうことも具体的には絡んでまいりますが、やはり主たるコーディネーターをどこに置くのかということは、具体論になったら明記しないと、協働という望ましい言葉ですが、活動の曖昧化が生じますので、ぜひ、幾つかのモデルが示される必要があると思います。

 その具体例として、3点目に、20ページのところに、丸の二つ目に独立行政法人教員研修センターについては、各県のトップリーダーを育成する管理職研修云々について、ナショナルセンターとしての機能強化を推進すると、ここは明記してあります。このナショナルセンター機能というのを、協働をうたいながらも、やはり明確に位置付ける。それを果たす機関があるというのも、やはり重要でございまして、私といたしましては、今回、一定の方向性を示していただき、それに賛同するものですが、今後の方向性として、連携・協働は重要な解決の方向性ですが、それを具体化する際に、今、記述として指摘させていただきました三つの点を突破口に、さらに具体的な関わり方のモデルを表していただければと思います。

 最後に、多様な人材の登用について、これまでも発言をさせていただいた立場から申し上げます。大学院レベル化するにしても、基礎免許状未取得者対象の修士レベルというものを提案していただいたというのは極めて現実的だと思います。あわせて授業料減免や奨学金の活用等も入れていただいたのも大変重要で、やはりこうした資質の向上にかかるコストというのは、行政側にもあるかもしれませんが、その資質を開発されて、教員として活躍したいという側にも生じますから、両面からの配慮が報告書に書かれているのは重要だと思います。

 なお、子ども・子育て新システム等により、幼児教育と保育の一体化も図られる中、幼稚園教諭についての配慮というのも大変重要な視点で、この間、検討される中で行われてきた特別支援教育のインクルーシブ教育化でありますとか、教育と福祉の連携の中でのスクールソーシャルワーカーの重要性だとか、そんなことも視野に置いての取りまとめをしていただきましたので、今後さらに具体化して制度をつくっていく際には、藤原委員からも御指摘いただいたスクラップ・アンド・ビルド、あるいはスクラップ・フォー・ビルドというか、そういうことも含めた、経費面での整理をしていくと、より実効性のあるものになっていくと思います。

 本当に基本制度ワーキングチームの皆様、ありがとうございました。

【田村部会長】  ありがとうございました。今の御指摘を踏まえて、またちょっと検討してみたいところも出てくると思います。よろしくお願いしたいと。ありがとうございました。

 それでは、大江委員、どうぞ。

【大江委員】  ありがとうございます。

 非常にかゆいところに手が届くというか、そんなふうに思います。方向性は賛成であります。

 大学の育成カリキュラムとか、教員の資質、授業力にも踏み込んだ内容である、そう思っています。また、免許を三層構造化したということは、学びの継続とか、教員の意欲という点からも、非常に効果的かなと、そんなふうに思っています。

 今後、具体的な施策の検討に入ると思いますが、やはり資質の向上と人材の確保というのはセットで考えておかないと、いろいろ無理が生じてくるのかなと思います。制度改革で教員希望者が少なくなったということでは、非常にこれは不安があるわけです。そこで2点お願いです。

 1点は、藤原委員の意見に大賛成なんですが、ほかの研修制度を整理をしていかないと、非常に複雑怪奇になってきてしまうなという点です。

 もう1点は、この報告書の最後のページ、23ページですか、白丸の三つ目、「今後とも教員に優れた人材が得られるように教職や学校が魅力ある職業、職場となるようにすることが重要である。そのため、教員の給与等の処遇や教職員配置、学校の施設、設備等引き続き教育条件の整備を進めることが必要である。」ということがその他項目に入ってございますが、できましたらこれを一つの項目として起こしていただければありがたいなと思っております。

 以上でございます。

【田村部会長】  ありがとうございます。

 それでは、吉田委員、どうぞ。

【吉田委員】  吉田でございます。

 横須賀委員をはじめとしたワーキンググループの委員の皆様、どうも御尽力ありがとうございました。

 教育現場をあずかる我々中高、そして私立学校の立場として基本的には学び続ける教師像をどうやって確立させるかとお尋ねしたいのです。これはもう、我々が本当に今、教育現場で常に考え、常に実践していることだというふうに考えております。そういう意味では、このワーキンググループの皆さんのお考えというのに非常に共鳴するところがあるのですが、最初に私立学校の立場でお尋ねさせていただきたいのですが、私ども、当初より教員の資質能力の向上の中で、高中小幼といった学校種別の問題もありますが、やはり公立学校と私立学校との違いという部分があります。そういう意味では、学校種というものも主題に置いて検討していただきたいというお願いをしてきたわけですけれども、今回のこの提言のどこまでを我々私立学校は対象となるのかどうか、その部分を最初にお尋ねしたいのですが。

【田村部会長】  じゃあ、よろしいですか。

【日向教員免許企画室長】  雑ぱくな説明になって恐縮でございますが、基本的に、免許に関わることにつきましては、これは国公私立の学校の先生共通でございます。採用については、当然、学校法人それぞれで行っております。こちらは、どちらかというと公立学校を念頭に書かれておりますが、この中で私学でも当然、考えられることについては取り入れていただければということを考えておりますし、また、現職研修についても、基本的には公立学校を念頭に置いて書かせていただいておりますが、最近、私学におきましても団体ですとか、それぞれの学校法人で、様々な研修が行われているというふうに伺っておりますので、この中で私学でも取り入れられる部分については取り入れていただければというつもりで記述をさせていただいております。

【吉田委員】  免許状の資格の問題までは、私どもも十分理解できるわけですけれども、それ以外の部分というのは、じゃあ、これはあくまでも公立向けにつくってあるということですか。

【日向教員免許企画室長】  基本的には、念頭に置いて書かせていただいているのは公立でございます。公立学校については教育公務員特例法によって研修の義務付けがされておりまして、私立学校については研修の義務付けというのは特に、教育公務員特例法では行われていないわけですので、私立学校それぞれの建学の精神、または自主性に基づいて研修を行っていただくと。その際の考え方として、ここに書かれているような考え方を参考に研修をしていただくというのが基本的な考え方ではないかと思っております。

【吉田委員】  ありがとうございます。

 現実に研修等につきましては、おっしゃるとおり、今までも私学の場合、義務付けられておりませんでした。特に、今、この文書を読ませていただいて感じていることは、あくまでも教育委員会と大学の連携、教育委員会、学校と大学の連携ということであって、私立学校というものが全くこの中に存在していないものですからお尋ねさせていただいたわけです。

 確かに我々、義務付けられてはいないわけですけれども、実際には、市区町村の教育委員会と学校と同じように、私立学校というのは理事会と学校現場というものがあり、教育委員会と現場だというふうに考えられると思います。そして、その中に評議員会というしっかりとした管理をする場所があるわけですけれども、そういう中で私立学校1校1校がそれぞれの建学の精神で行われている。これにつきましては、地教行法でも先般の改正においても、私立学校の存在というものはしっかりと認めていただいたわけです。そうしますと、各学校の内部での研修とかそういうことをしっかりとしていかなければいけないということは、我々それぞれが思っていることであります。

 ただ、それぞれの学校が違う。建学の精神によって違う。市区町村の違いとか県の違いとかいう問題ではなくて、それぞれが違うわけですけれども、ただ、そういう中で、我々が教員の研修をしっかりとやらなければいけないということで、今、日本私学教育研究所を中心にしまして、様々な研修をするとともに、それとともに、今、実際には全国規模で初任研も10年研も並行してやらせていただいております。我々そういう思いでやってきているわけですけれども、そういう中で今回のようなこういう答申で縛られることによって、今度どういうふうになるかなという心配がありました。

 と申しますのは、教育の現場ということを考えたときに、現場で今、我々が教職員に望むことというのは、あくまでも生徒が中心です。その生徒をしっかりと育てていかなければいけない。ところが、そこに生徒を中心に考えなければいけないときに、教員免許状の問題、どうしても研修に出なきゃいけないとか、1年間大学院に行かなきゃいけないと。言い方は悪いかもしれませんけど、いい先生とされている人でも、悪い先生とされている人でも、だれでもそういう義務がされることによって、その教育に穴があくということが考えられるわけです。

 それから、専門性の問題を一つとっても、専修免許のときなんかそうだったかもしれませんけれども、例えば進路指導だ、生徒指導だ、それから学校経営だという、分野を分けて専門家をつくる云々ってございますけれども、私立学校の教員にとっては、それはもう一人一人が全部それをやっていかなかったら、とてももちません。そういう専門の人を置いて、幾つも学校を交代させるなんていうことはできないわけですから、そういう部分で考えると、やはり私立学校の学校種というものをいま一度ここの中にはっきりと述べていただくなり何なりをしていただきたいなという思いが一つございます。

 それから、先ほど加藤委員がおっしゃったと思いますが、本当に予算的措置というのはすごく大切になってくるのではないかと思います。教員を採用して、その後、研修に出す。その教員が例えば研修で長い時間をとられる。そうするとほかの教員を入れなければいけない。となれば、それに対しての補助がどうなるのか。実際に私立学校の場合は、2分の1が限界です。そうすると、今、無償化が進んだとしても、私立学校の運営にはどんどん響いてくる。やはりその辺のところもしっかりと考えていただいて、教員の適正配置の問題も含めてやっていただかなければいけないんじゃないかなという思いがございますので、その辺のところもしっかりと御理解いただきたいと思います。

 それから、最後にもう1点だけ、まだこれは早い問題なのかもしれませんけれども、先ほど来ございます基礎教諭ですか、それから一般教諭ということですけど、各学校において基礎教諭だけでずっと行っていいのかいけないのかとか、今の一種、二種、専修という部分がございますけれども、その辺のところで教員の配当というものをまた考えなければいけないし、それと、先ほど来、お話がありますように、大江委員もおっしゃっていましたけれども、我々としてはやはり実際に教員の質の向上イコール教員の確保ということになった場合に、過大な免許状取得に対する負担というものにより、よりよき人材を確保できなくなるということは困るという部分だけは一言つけ加えて意見にさせていただきます。

【田村部会長】  ありがとうございました。

 お預かりしてということでよろしいですよね。これからの問題ですからね。それから、公私を分けるというのは、なかなか難しくて、逆に分けたことによって怒られちゃうということも出てきますので、議論としては公私を分けないで議論をして、私立の場合には、確かに公立と違うところがありますから、それは今後の流れの中で対応していくというようなことでよろしいでしょうか。

【吉田委員】  できたらそういうことをうたっていただきたいなと。私立が無視されている気がするので。

【田村部会長】  文章で書くということですか。

【吉田委員】  はい。

【田村部会長】  なるほど。それはできるかどうかちょっと検討して、特殊なところだというようなことを印象付けるような言い方ということも一方あるんですよね。だから、その辺のところをどうするかですね。やっぱり親の立場からすると、公立だからとか私立だからっていう意識はあまりないんですよね。

 例えば、大阪の例で言うと、授業料ゼロにすると、公立より私立が選ばれるという現実が起きるわけですね。

【吉田委員】  ですから、資格までの問題は何ら問題ないと思うんですけれども、採用してからの後の研修とかそういう部分で、全てが一緒ということになりますと、そこに費用的な問題から人的問題から全てが出てきますので、その辺のところをはっきり何らかの形でしていただかなきゃいけないんじゃないかなという思いなんですが。

【田村部会長】  わかりました。つまり、研修が公立と一緒でないほうがいいんじゃないかと、具体的にはそういうことですか。

【吉田委員】  公立と一緒の研修とか、それはその学校の自由だと思っているんです。そうじゃなくて、研修によることによって、教員に別の負担が起こったりとか、各学校の運営上に問題が出ないかということなんです。

 ですから、例えば、今度、大学院に正式に通うようにするとした場合に、1年なり2年なり、その間、給与を出して行かせるのか。そうなった場合、じゃあ、その教員の穴はだれが埋めるのか。それから、費用はだれが出すのか。そういうことを考えたら、私立の場合は、そこが全額保障されるような形がとれなければできないわけですよね。公立の場合は、そのまま決めれば、全て費用は公から出るわけですから、できるわけですけど、そういう部分で、やはりそういう私学と公立の違いがあるということをしっかりとうたっておいていただきたいなという思いなんです。

【田村部会長】  どうぞ。

【日向教員免許企画室長】  当然、公立学校と私立学校は、それぞれ同じ法律で規定されているものもありますし、別の法律で規定されている、または一方は明示的に規定されていない、いろいろございますので、具体的にするときには整理してまいりたいと思います。吉田委員の御意見も踏まえて今後、具体には考えていかなければいけないと思っております。

【藤原委員】  ちょっとすみません。関連の質問、1点だけ。

【田村部会長】  どうぞ。

【藤原委員】  今の吉田委員の質問で、ちょっと僕も不明確だったところを少しクリアにしたいんですが、私立の場合は、例えば、もう基礎免許状で教員を入れちゃって、そのままずっと基礎免許状で、別に修士取らせる必要なく、自分のところで技術を磨かせればそれでいいということですよね、多分、これ。

【日向教員免許企画室長】  免許状につきましては、国公私立共通でございます。ですから、教員になってからの免許制度に関して言えば、国公私共通でございます。

【藤原委員】  基礎免許のまま30年間勤め上げちゃいけないんですか。

【日向教員免許企画室長】  その部分については、具体的には、9ページから10ページのところに基礎免許状と一般免許状との関係というふうに整理させていただいております。御指摘の点につきましては、まだ明示的にはっきりと、こうしないといけないとは書いてはいないんですけれども、どこかの時点でやはり一般免許状は取っていただく必要があるのではないかと。ただ、その際にいつまでに取ってもらうとか、どういうふうに取ってもらうというところは、それぞれの制度についてワーキングの委員の先生方の間でいろいろ議論していただいたのですけれども、取り方によってメリット、デメリットがあるので、今後さらに深い検討が必要なのではないかと。ただ、総論としては、どこかの時点でやはり一般免許状は取っていただく必要があるのではないかというのが‥‥。

【藤原委員】  そうすると、公立、私立ともに、例えば10年以内に一般免許状に移行しない教員は、やめてもらうとか、あるいは給料が絶対上がらないとか、そういうこともここに付設させるということですか。

【藤原教職員課長】  失礼いたします。

 今説明したようなことなのでございますけれども、ワーキングの段階で一定期間内に取っていただくというようなことを具体的に書くかという議論があったわけでございます。全体の現在の準備状況ということを考えた場合に、当面まず解決すべき課題がたくさんあるだろうというところをかなり中心的に議論してきたわけでございますので、今、御指摘のような点については、現段階では明確化していないということでございます。

【藤原委員】  1点だけ指摘しておきたいのですが、もし私立が基礎免許状のまま何年いようと大丈夫と。で、公立はそうじゃないというふうになったら、多分、私立に相当先生方、流れますね。そっちのほうが楽だから。そして、私立で鍛えられたほうが、別に一般免許状、専門免許状にならなくても年収が上がるのであれば、私立であれば、そっちのほうが非常に有利な感じがしますもんね。これは非常に大きな問題ですね。後で議論したらいいと思いますけれども。

【横須賀委員】  すみません。

【田村部会長】  何か、いいですか。

 じゃあ、横須賀委員。

【横須賀委員】  免許制度、つまり資格の面でポイントを置いて書きましたから、資格、いわゆるここの場合は免許状ですが、免許については国公私立とか地域とか学校種とか、学校種の場合はちょっと問題があるんですけど、国公私立とか地域とか、こういうことは特別特殊ではないので、全国通有だという点、これは確立しておかないと大変問題がある。

 基礎免許状、いわば学部レベルと、一般免許状、修士レベルとの間には、やはり義務を課すべきだという。その期間については、割に7年ぐらいじゃないかという意見が多かったんですけど、まだ書ききれないということが一つと、それから、修士レベルということで御説明したとおり、これを必ず修士学位と接着した形で考えているんじゃないと。そうすると、様々な研修によって、そういうものが認定されるわけで、これについて私立が個別学校における研修で認定できるのか、私立学校の団体において認定されるのかとか、そういう細かい制度設計は必要ですけれども、そういう研修あるいは講習をしっかり受講することでレベル、いわば基礎免許状から一般免許状、修士レベルになるという道は当然あるというふうに考えています。ですから、その点は十分御理解いただきたいなと思います。

【堀内委員】  関連で。

【田村部会長】  どうぞ、堀内委員。

【堀内委員】  先ほども触れたつもりなんですが、仮に今の基礎免許がそれだけで教員になれるという道を残した場合、今のいわゆる一種免許の15万件が残ってしまうおそれがあります。そうした場合に、何のための修士化なのか。まあ、これだけを問題にするわけじゃありませんけれども、実習がなぜ4週間にとどまっているのかと。これは鈴木元副大臣が最初におっしゃったことだと思うんですけれども、私、強制的にそれを5万件とか6万件にせよと言うつもりはありませんけれども、やはり一般免許がまさに一般であると。基礎免許は、それはパーマネントであり得ないという制度設計をはっきりしていただかないと、まさに淘汰できないと思います。

 そうしますと、これは養成する側は、今の開放制という言い方はいいんですけれども、そのまま20万件、10万件の免許を出し続ける状況になってしまう。そうしますと、基礎免許で一体どういう実習をしたらいいのか。これはポイントとして抜けているところはそこだと思います。基礎免許はそれとしていいんですけれども、じゃあ、今のように基礎免許の4週間実習をそのまま続けるおつもりでしょうかという話になります。そうすると、全くこれは高度化の効率性ということが問えなくなってしまう。三つのパターンまでは私はいいと思うんですけれども、その後の論議としては、今、御論議いただいていますように、できるだけ早く一般免許にしないと失職しますというような方向で論議いただかないと、今言った効率性、あるいは基礎免許の実習という問題が永遠に残ってしまうという難点があると思います。

【田村部会長】  ありがとうございました。

 いろいろな御意見が出てきたのですけれども、基本的には勉強を続けていただくという、こういう考え方の中で修士レベル化という議論が出てきて、ただし、その際、修士とは言わないで、修士レベルになると。ですから、その資格は別に大学院に行かなくても取れる道を考えるということを含んでいるわけですね。そうでないと現実的でなくなると、こういうことで、その辺のところが今回の制度の味そなんですけれども、今、堀内委員がおっしゃられたように、確かにこのことによって今までのいろいろな問題がかなり解決できるなというメリットもあるわけですね。ただ、現実に私立学校からそういう具体的な指摘があったということは非常に重要なことですから、これからのまとめにはぜひ検討してみたいというふうに思っていますが、流れとしては、この修士レベル化という流れについてはよろしいですね。つまり、学び続ける教師をつくりたいと。学士で資格を取って採用されたら一生勉強しないでそのまま行くということは許さないんだという流れはよろしいですね。そこだけ確認させていただいて。これは答申を出すか出さないかにかかわってきますので、そこのところの御意見は認めていただいたということで受け止めていいですか。あとは具体的な手順の問題で、個々の私立とか個々の学校でいろいろな問題があるということを御指摘いただいたと、こういうことでよろしゅうございますか。じゃあ、この場での議論はその程度にしていただいて、話を進めさせていただきますが、よろしいですか。

 また何かこれについてございましたらおっしゃってください。

 宮川委員、どうぞ。

【宮川委員】  最後でもよろしかったのですが、ありがとうございます。

 3点ほどありましたが、1点目は、今の堀内委員の御質問と田村部会長の確認で了解しましたので、ありがとうございます。

 二つ目は、単純な質問ですので後にいたしますが、私自身、大学の実地調査とか、あるいはこのたびの教職大学院の開設だとか、そういうことに関わらせていただく中で、たくさんの教員養成の在り方について疑問を持ってきました。現実に現在も大学院の教育水準等については疑問を持っています。しかし、今回のこのワーキング報告を拝見して、それの疑問がほとんど解決というか、そういう方向にあるなと思いましたので、本当に私自身もすっきりしました。

 ただ、今後、総会に報告なされるわけですね。その総会でこの中身をきっちりと受けとめていただくためには、もう少し書きぶりを、と思いました。

 それはどういうところかと申し上げますと、横須賀委員から説明があった中で、思いきった財政措置が必要だと。それから、皆さん方の意見の中で、やはり制度は作ったものの教員が志望者が本当にたくさん、また、現職教員が意欲を持って学び続けるのか。そういった点からして、例えばですが、5ページ目、最初の丸のところで、これは松木委員の大学院のところの実践かなと思いますけれども、本当に優れた取組だと私は見させていただいています。しかし、こういうものをさらに拡大していくとなると、やはり横須賀委員がおっしゃられたような思いきった財政措置というのが私は必要なんだろうと思っています。

 あるいは、幾つか、各所にそういうところがあるという御認識でお聞きいただければ話が早く済んでしまうのですが、例えば14ページですかね。例を出しますと、14ページに、先ほど申し上げた最初の丸に実地視察とかございますけれども、そうすると、これをするにはやはりそれなりの仕組みと財政措置が必要なわけですね。これは文部科学省のお仕事だと思いますけれども、そういうところの具体的に検討するとか検討が必要だっていう文言で終わるのではなくて、きちんとそうした条件整備をする必要があるんだと、それをきちんと本委員会で教育振興基本計画ですか、それに盛り込んでもらわなくちゃならないんだと。じゃないと日本の教育はどうなるんだという、そういうところまで言及していただけるとありがたいなと思いました。

 そして、最後に一言つけ加えれば、私は現場の学校の校長でありますけれども、優秀な教員、やはりそれは学び続ける教員です。そういう教員を育てるような学校の、あるいは各自治体において教員にはそれぞれの職層ができてまいっておりますので、そういうものと仕組みがうまく合致していくような再検討がなされていけば、この答申の内容もさらに具体化されていくんじゃないかなと思いました。

 そういうところで、繰り返し言いますが、条件整備というところをもう少し明確にうたって、本委員会でしっかりと受けとてもらわないといけないんじゃないかなと思いました。ですから、そこが最後の疑問になりました。

 以上でお話を終えたいと思うんですが、1点だけ質問させていただきたいと思います。それは、2ページ目の2の三つ目の丸、ここに、教員に求められる資質能力という言葉がそれぞれ三つの要素から書き分けられていますけれども、例えば、1番目のところで、探究力、そしてその次の教職生活全体を続けて云々という、そこに括弧書きがありますけれども、ここの括弧書きがあるかないかによって随分意味合いが違ってくることと、それで補足的説明の括弧なのかどうかというのはちょっと意味整理が十分行かないなと思うところがありました。

 ですから、質問というのは単純な質問なんですけど、ここに書かれているこれらの単語というか、この言葉というか、これは、何か研究や調査、あるいはそういう先行研究等の、そういうものを踏まえてここに整理されたのか、あるいは、このワーキングの御担当の皆さん方のこれまでのたくさんの御経験やら、そういうものからこういうふうに整理されたのか、そこだけ1点だけ御質問させていただきたいと思っています。もし出典等があって、ここからこういうものを参考にしたんだよということであれば、それも御説明いただければありがたいかなと思います。

 なぜこのような質問をしたかというと、この後の教員の研修だとか、大学における養成のカリキュラムの内容だとか、ここに深く関わってくることだろうと思うわけです。以上であります。

【田村部会長】  ありがとうございます。

 これは何か事務局から御説明されますか。議論の中から出てきたんですよね。

【日向教員免許企画室長】  もともとは審議経過報告を踏まえて、具体的に御審議いただくということなので、審議経過報告を踏まえ、これより以前の中央教育審議会教員養成審議会で触れられている資質能力を整理させていただいたことと、あわせて、学び続ける教員像ということも踏まえて探究力とか、学び続ける力、新しい学習指導要領で触れられていることを教えることのできる力も付加し、総合的に委員間で御審議いただいて整理をさせていただいたということでございます。

【田村部会長】  宮川委員、よろしゅうございましょうか。議論の中でいろいろな委員の方がおっしゃられたことがまとめられたと、このように御理解いただければいいんじゃないかと思います。何か特定の教育学の出典があるということではございません。

【宮川委員】  でも、何かあるのかなと思えてならなかったものですから。なければやっぱり、これだけの大学があるわけですから、研究をさらに深められればどうかなとも思いました。ありがとうございます。

【田村部会長】  ありがとうございます。

 それでは、順番に進めさせていただきます。布委員、どうぞ、お願いします。

【布委員】  ワーキンググループの委員の皆様、昨年度から何回も御協議いただきましてありがとうございます。私自身、昨年の会議で、教員を目指す可能性のある子供を持つ保護者、そして支援するコーディネーターの立場として、この修士レベル化ということについて、経済的な面で予定を親としては立てていきたいので、その修士レベル化のメリットとデメリットを明確にお示ししていただきたいと発言いたしました。

 このたびの報告書を拝読させていただき、教職大学院が果たす役割、また、担うべき使命の期待の大きさと重要性、そして、現状では数が足りないということがとても伝わってきました。専門的なところは、この会場にいらっしゃる委員の方々にお願いしなければならないと私自身は思っております。

 最終的修士レベル化については、まだ先のことかもしれませんが、修士レベルのことを修めていけば教員になれるんだというように、安易になっていかないように、新たな学びを探究するために修士に進むんだという姿勢を貫いていけるように、改めて大学の教員や職員、学生、全ての方にどこまでも大切にしていただきたいなと感じました。

 今日は1点だけお話しさせていただきます。学校支援コーディネーターの立場として、探究していく学びを、発見し気づくための一つの手段として、既に報告書の12ページに記載されていますように、一定期間、実習前に学校支援ボランティアの機会の充実を期待いたします。特に、学部の1年生から2年生にかけて、数回体験できる体制を整えていけたらと私は考えております。学校支援コーディネーターは、教員を中心とした様々な実践が行われているところに参加して学校という場を学んでいます。何かできること、役立つことはないかと、初めは周辺の参加者の一人として、そして次第に一緒に考え、学びを支える存在としての役割を担っています。

 教員になろうという学生にとって、いきなり実習生として、今まで体験もしたことがない、知識だけで学校のこと、保護者がいて地域がある風景などを知らないなどという違和感を抱きながらスタートするよりも、学校支援コーディネーターと同じように役割を得ていくプロセスが必要で、参考になるのではないかと思っております。

 実習受け入れに当たって、学校支援地域本部のコーディネーターは、実習生の「学校、教室」への参加へのサポートの役割が果たせると考えます。そのためには、学校コーディネーター自身が実習生と教員、そして学校に関わる人との横の関係での学び合いができるようなファシリテーションの素養が必要であり、それをかん養することが求められていると考えます。

 また、教育実習前のボランティア活動という点について報告書の中に入っておりましたが、そのことを充実していくに当たって、受け入れ体制の実態があるかどうかという点も大切と考えました。教員養成系の大学は、実習はもちろん、ボランティアの受け入れ先の確保はしやすいと思いますが、それ以外の大学にとっては、受け入れ先の確保はやや困難ではないかと思います。受け入れに当たって学校現場では、教員が若い世代に来ているときにどの授業に入るか入らないかというコーディネーター機能があればよいが、ないと何でも現場の副校長の仕事がまた増えるだけだという声もお聞きしました。

 学校支援地域本部は、今、やるところはやっていますが、本当に全国全て津々浦々に広がっている現状では残念ながらありません。しかしながら、地域支援本部にあるコーディネート機能の活用をぜひお勧めしていきたいと私は考えます。

 最後に、私は、大学及び地域には、自らの学習のための様々な資源が無尽蔵にあると考えています。教員、職員、また、学生、生徒、児童のよりよき成長のために日々学び続けるという意味の存在として役割があると思います。今後も大学の持つ大いなる知、そして地域の力を大いに生かして支援していただけるようにお願いしたいと思います。

 後では時間がなくなると申し訳ないので、お手元に配付しました『まなびアンテナ』のことをお話しさせてください。この緑色の1号の『まなびアンテナ』は、学校現場に学校外のリソースを取り入れ協働して促進していく手段の一つとして、学校現場に信頼をおける情報を届けたいという思いで作成いたしました。学校には様々な情報が来ます。どの情報が本当に学びに役立つのかということを、現場で実践してきたコーディネーターの視点から選択してまとめたものです。

 そして、この黄色の第2号は、1号の後、学校現場の先生方から、実際どういうふうにしたら活用できるのか具体的に教えてほしいということで、栄養教諭を事例に挙げて特集いたしました。そうしたところ、いろいろな地域の先生方から、「ああ、こうすればよかったんだ」「頑張ってみよう」という意見をいただきました。

 最後の3号では、それでもやはり学校外の人といろいろ関わるに当たって、学校の先生たちがどのようなことをイメージしておけばいいかという手順を新人の先生や今まで経験したことのない先生でもお使いいただけるように、11ページにリソースの使い方についてわかりやすく載せました。

 この『まなびアンテナ』は今後も続けていきたいと思います。この場でお会いした委員方々の御協力を得ていきたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。

【田村部会長】  どうもありがとうございました。それでは、お伺いしたということで、今後の参考にさせていただきたいと思います。

 続いて八田委員、よろしくお願いします。

【八田委員】  この報告書、私も基本的に賛成でございまして、学び続ける教員像というような考え方、あるいは修士レベルということも、私は賛成なんですけど、2点だけ、それぞれ違った立場で少し御要望しておきたいんです。

 一つは、国公私立の一般の修士課程を設置している設置者としてですけれども、一般免許状が教職大学院で受けたような方々のもらえる一般免許状と匹敵するような免許状というのがあれば、従来のように専修免許状のように24単位でもらえるような免許状じゃないわけですから、とすれば、普通の一般の修士課程の学生にそれだけのある程度特殊な、あるいは専門的な教育、あるいは教職に関する知識をつけるとしたら、かなり修士課程のカリキュラムが非常に重荷になってくる可能性は十分ございます。

 しかも、今、量的なもので考えれば、教職大学院というのはそれぞれ800人ぐらいでしょうか、入学定員が。そこから考えれば、やはり一般の国公私立の修士課程がある程度引き受けざるを得ないだろう。しかし、従来のそういう修士論文を書くとかいうようなことも課しておりますから、ここにどれだけのプラスアルファの要求ができるのかということに関して、経済的な配慮と、それと他の大学あるいは教育委員会との連携とか、特に私立にとりましては財政的にやっていけるのかとかいうような問題がありますから、特段の配慮が必要ではないかと、そのように考えております。それが1点目。

 2点目。私、この教職大学院の設置審査にも関係しましたし、あるいは、設置計画履行状況報告書の作成にも関与いたしました。教職大学院を、非常にこの報告書の中では評価しておられるわけなんですけれども、この報告書を読ませていただくと、今後、教職大学院というのを一つのモデルケースとして進めていかれるわけですけれども、とすれば、もっといろいろな、今、全国に幾つかある教職大学院を精査していただいて、本来の目的にかなっているのかどうなのかということ。というのは、従来の教職大学院の設置構想であったかどうかということで設置計画履行状況調査を行っておりますから、こういうもとのあれは構想ででき上がった教職大学院でなかった感じもしますので、たまたまある程度重なっている部分はあると思いますので、だからこそこうやってモデルケースとして、あるいは一部では成果を上げているという報告書を書いておられますので、もし教職大学院をモデルとして考えられるのなら、もう少し精査をしていただくと。果たして、あの方向でいいのか、あるいはもう少しあれを、もっとここの部分は抜本的に改正したほうがいいのではないかとか、これも当然、少し書いておられますのでわかっておられると思いますけれども、教職大学院を今のままでいいのかどうなのかということも少し精査をしていただきたいなというのが2番目の要望です。以上です。

【田村部会長】  ありがとうございました。やっぱり八田委員のお立場からおっしゃっていただくと非常に重みがあります。確かに大事なことだと思いますので、しっかりと受けとめさせていただきます。ありがとうございます。

 続いて青山委員ですね。

【青山委員】  ありがとうございます。全高長の青山でございます。

 10回までのこの特別部会の中で委員の方々からいろいろと御意見が出たものをベースにして、私もこの報告書を読みましたときに、10回までの議論の中であった、いわゆる養成、採用、研修という、この三つの段階、それぞれのその段階でいろいろな課題が出てきたと思います。それをこのワーキングで整理をしていただいて、もう一度、明確に項目として立ち上げていただいて、この報告ができ上がっているというふうに理解しております。

 この報告書の内容、私は方向性はこれでありがたいというふうに思っておりまして、賛成でございます。今まで各委員の方々からいろいろ御意見が出てまいりましたのを、結論から言うと、それもこの報告の中にさらに具体的に取り入れていただきたいというのがお願いであります。やっぱり冒頭の藤原委員の御意見がありましたけれども、現状と、それからこの報告書というものが、例えば併存する形でいくということは、当然これは考えられないことなんですが、どういう形で融合されていくのか、あるいは、リフォームされていくのかというのをフローのチャートで、例えば1対1対応で示していけると大変わかりやすいですし、それから、今後、負担感というものは減じられていくのではないかなというふうに思っています。

 やはりこの報告を読みましたときに大変重いなと思いましたのは、養成段階と、それから研修の段階だと思いました。養成段階というのは、やはりワーキングでいろいろ御苦労になったのが修士レベルという表記ではないかと思いますし、また、その表記が持っている内容というのは大変幅広くて、奥行きがあって、深みがあるところだと思います。養成段階でやはり修士レベルということに対応する基盤をきちんと形成しなければならないだろうと。そのためのカリキュラム、これが報告書の中で、いわゆる教職課程の質保証という項目でおまとめいただいているわけでありますけれども、養成で大事なところはそこだろうと思いますし、今、御意見をいただきましたけれども、教職大学院がやはり私も一つのモデルになっていくだろうと思いますが、じゃあ、果たして教職大学院というのはどこまで周知されているのかということがあります。

 ですので、全体的に組織的に対応していくということがこの報告書の私は骨子であると、主張であると思っておりますので、組織的に対応していく場合、今までそれぞれの、例えば大学で行われていたこと、あるいは教育委員会で行われていたことを可視化して、そして共有して組織化していくということが大事なのではないかなというふうに思いました。

 研修のところで、例えば教育委員会が行っている研修、やっぱりその研修の内容も今後、修士レベルという認定をしていくためには、当然、評価をされていかなければならないだろうと思います。今以上に評価というものが重みを増してくるということで、どこがその評価、認定するのか。認定をして、そして修士レベルというものの許可といいましょうか、そういうものを出していくのかといったような、そういった今後の組織作りというものも大事になっていくのではないかということを感じました。

 いずれにしても、専門職業人として生涯にわたって教育に携わっていく教員を養成して、そして、教員に働いていってもらうというところが私は一番大事なポイントであると思っておりますので、それを実現していく新たな、やっぱり制度でありますけれども、制度を構築していかなければならない。

 それから、もう一つ大事だと思いましたのは、教育振興基本計画の中に明確に位置付けていくんだということがこの報告の中に盛り込まれております。私はこれが大変重要なことだと思っておりますので、ぜひ今後、具体化に当たって、このことをベースにして進めていっていただきたいというお願いをしたいと思います。ありがとうございました。

【田村部会長】  ありがとうございました。とても重要な指摘をいただきまして、しっかりとやっていきたいということで。

 それでは、中西委員、どうぞ。

【中西委員】  ありがとうございます。

 青山委員のお話と重なるかもしれませんが、学び続ける教員像ですか、私も大賛成であります。ただ、現場の先生方とのかい離というか、それをかなり感じておりまして、教職大学院が一つのモデルになるという位置付けの中で、教職大学院そのものがどれだけ知られているのかということについて疑問を持っております。一生懸命勉強しようという先生でも、教職大学院のことを具体的に全く知らないというケースも聞いたことがありますし、教職大学院のことを教職員大学院と言い間違えたりするようなケースも聞きますし、この中の5ページに書いてあるような評価される部分も聞くわけですけれども、もちろん課題もあるということもあるわけですが、よさも伝わっていないということがあると思うので、そこを教職大学院本体だけではなくて、やっぱり大学、あるいは連携・協働すると、ここに書いている、教育委員会も含めてですね、どうアピールしていくかということがまず大前提かなと思います。

 もう1点は、質問的な部分もあるんですけれども、基礎免許状と一般免許状の絡みですけれども、先ほどの横須賀委員の御説明、繰り返しの御説明がありましたけれども、修士化ではなくて修士レベル化であって、そのレベルというのをどう認定するかは、まだこれからの議論であると、そういうことでよろしいんですか。

【横須賀委員】  認定……。

【中西委員】  つまり、それが修士レベルであるということを認定するのはどこだということに関しては、まだこれからの議論であると。

【横須賀委員】  もちろんそうですが、やや弱い。この報告では認定という考え方はあまり打ち出していない。講習とかそういうものの組み合わせによってそれができるという言い方をしているので。

【中西委員】  つまり、さらに曖昧であるということですよね。

【横須賀委員】  はい。

【日向教員免許企画室長】  すみません、具体の記述は8ページなんですけれども、8ページの上から一つ目の丸で、1年から2年程度の修士レベルの課程で、その修士レベルの課程というのは、教職大学院修士課程またはこれらの内容に類する学習プログラム。これらの内容に類する学習プログラムということで、そこに三つほど例を挙げさせていただいていますが、こういうものの活用が考えられると。学びの場としては、ワーキンググループではこういう場が考えられるのではないかということ整理をいただいております。

【中西委員】  わかりました。

 もう1点は、基礎免許状の表現の部分なんですけれども、8ページの一番下のところで、教職への使命感と教育的愛情を持つとあるんですが、これは当然のこととして書かれているんだと思うんですが、これをこういう表現の部分を免許状に必要なものとして書くことが適切かどうかなと、若干表現に違和感を持ったものですから、その点の議論があったのかどうかも伺えますでしょうか。

【田村部会長】  8ページの一番下のところの行ですね。

【横須賀委員】  免許制度の基礎みたいなことを言っているということです。

【日向教員免許企画室長】  すみません、事務局からですけれども、教育実習のところに、教育実習を、教育を真に志望する人に受講してもらうようにしてはどうかという記述が後半の部分にあります。そういったところの意識をしながら、教員になるんだという、意志なり、強い気持ちを持った上で免許を取っていただくという趣旨で、この冒頭の表現というのは入っていると考えております。具体的にどうするのかということについては、例えば教育実習の前にしっかりと教職の意志があるかどうか確認するとか、また、そのほか、いろいろな手段で意志を確認して、基礎免許状を取得していくと考えられるのではないかということでございます。

【田村部会長】  よろしいでしょうか。ありがとうございます。

 それでは、村松委員、お待たせしました。

【村松委員】  これまで様々な議論が出ているので、なるべく重複しないように、教員養成系の大学として、別に国立ということに限定しないで、教員の資質能力向上全体を考える立場からということで発言させていただきたいと思います。

 4点ほどございます。言及がなかったところに関しましては、制度に関して、教職大学院のすばらしい実践、あるいはまだ改善すべき点があるかと思いますが、今後これを増やしていくというときの制度整備の問題で、教職大学院と既存修士課程の設置基準の見直しということを書き込んでいただいたこと、大変ありがたいというふうに思っています。その辺の制度設計をきちんとしないと、かけ声だけでは広がらないと思います。それと、財政措置の話というのは、やはり重要な点だろうというふうに思います。

 それと同時に、学部の教職課程の質保証に関しまして、やはりこれからの事後評価、ピアレビューのような形の質保証の仕組みを構築するというふうに書き込んでいただいたことも大変ありがたいと思っておりますし、私どもとしても取り組んでいきたいと思っています。そのためには、教員養成を支える教員の養成ということで、Ed.Dというのをぜひ実現していただきたいというふうに、コースでは既に実現している大学もございますけれども、それが取り込めるような形にしていただきたいと思っています。以上が第1点目です。

 2番目が、地域の違いということについて先ほども御発言がありましたけれども、私ども東京にあります大学の数も非常に多い、大学に来る学生のほうも全国から来ていて、また全国の教員になっていくところで、そして関係する教育委員会も多々あるというような状況の中で、そこでどういうふうにコーディネートをしていくのか。教育委員会間の調整みたいなことも、多分、それぞれの目指す教員像が、根本的に違うとは思いませんが、様々なずれがある場合もあります。大学間と教育委員会間の協働ということは大変賛成ではございますが、その辺の教育委員会間、大学間の調整が次の課題としてあるかなというふうに思っていることをもう一つ申し上げます。

 それから、3番目、修士課程で何を学ぶべきかということについて、ワーキングの第4回、ほかにも出ているのかもしれませんが、10月に開かれたワーキングのときの修士レベルの教員養成についてということで、新しい内容を学習することが必要というところで、そのときにはキャリア教育、防災教育、消費者教育、環境教育、男女共同参画、特別支援、ICT、様々書かれていました。幾つかは今回の報告にも盛り込まれていますが、まさにスクラップ・アンド・ビルドを考えると、この全てを修士課程で全部やってきなさいというのは無理にしても、生涯学び続ける中で、こういう観点がやはり重要だと。これに尽きないと思いますけれども、その種のこういうことも学び続ける対象として必要だということを、何か最終的に盛り込んでいただけるとありがたいというふうに思っております。

 最後に4番目、タイムスケジュールに関してなんですが、今回の報告で当面の課題を大変精緻に書いていただいたのはありがたく思っており、先ほども御発言がありましたが、そこに関しては教育振興基本計画に盛り込みたいということなので、おおよそ5年をめどにというイメージなのかなというふうに思います。さらに、その後の免許制度の改正、その他のところに関しまして、もちろん法律改正が必要ですし、現在の政治状況の中で簡単に軽々に書けないというところだと思ってはおり、これが最終的にいつ中教審の答申みたいな形になるかによりますけれども、ある程度の目標時期みたいなことが書き込まれるといいのではないかなと思います。そういうふうにならなくても、教員養成系の大学としては先導的にこの種の取組はやっていきたいと思っておりますけれども、日本全国のことを考えると、もう少しその辺のめどが見えるような形でつくり込んでいただけるとありがたいと思っています。以上です。

【田村部会長】  ありがとうございました。非常にすばらしいアドバイスをいただきました。

 それでは、時間が来たのですけれども、最後に村山委員、どうぞ、お待たせいたしました。

【村山委員】  最後というのはちょっとつらいところがありますが、最初に八田委員がおっしゃった趣旨を考えた場合に、国公私を含めた専修免許に関わる取組ということと、現行の教職大学院がつくられて、私も一緒に履行の状況を調査をしましたが、あの時点とこれを踏まえると状況が変わったと。それはそのとおりだと思いますね。今後そういう点で、もしこれが答申になるとしたら、この方向を踏まえた現行の教職大学院のきちんとした見直し、これは必至だと思います。

 さて、もうちょっと全体的なことを二、三、お話ししたいのですが、今、村松委員も、時期をというお話があったし、それから、いつまで基礎免許で教師になるというのを認めるのかという、いつまでもそれが続くのかという議論が先ほどありましたが、基本的にこれは審議経過報告書でも、大きな将来の構想として、最初のころは副大臣も10年後ぐらいをめどにというお話があったと思います、それはもともと皆さん、異論はないわけですよね。問題は、しかし、途中でも出ましたが、実際に臨採も入れれば毎年4万人採用されていると。ところが、教職大学院は830人、教員養成は3,300人ぐらいですかね。一般大学であとはやっていると。文学部、理学部も多いと思うんですが、こういう実態、そういうことを踏まえると、さて、どうしたらいいかと。基本方向はいいにしても、具体的に現実的に接近していくのかというのが、今回の大きな問題、課題だったと思います。そういう意味では、ここで今回、大きく当面の改善策というものがこういうふうにはっきり打ち出されたということは、期限は書いていないけれども、ある意味じゃ、そんな将来の理想像を書いているということではないと。もう、すぐやっていくと。その方向でできるところからもうやっていくと。11ページに書いてありますが、まことにこのとおりでして、段階的に、計画的に進めるということが今回のポイントじゃないかなというふうに思っております。

 その上で、私も卒業生が現職教員にいっぱいいるのですが、先ほど藤原委員が言っていましたが、何か、いろいろな研修がある中で、多忙化の中で、またかという思いが残ったまで、それじゃあこれが実るのかという問題は、やっぱり大事なポイントでして、私がそれを本当に先生方が、まずは当事者である教師自身が自分は学び続けてレベルアップしようという、多くの先生方がそういう意識になっていかなければ、これは基本的には成功しないと思うんですね。ただ、それは先生方個人の問題だろうかというふうに思います。

 私もいろいろ聞いていましたら、やはり非常に同僚間の中で先生方がお互いに、何か、少し、昔の同僚性が失われていると。一人一人がまあ、勝手にやれという。あるいは、研修も、なかなか初任研もうまくいっていないというのが現実のようです。

 そういう意味では、今回の問題提起は、個人一人一人の先生方が、よし、おれはこれでやるぞということをただ促すということではないと。システムとしてこういう仕組みを学校の現場に、学校そのものの中に導いていくと。それによって先生方が希望を持てるということが一番大事なことじゃないかというふうに思います。ですから、個人としては、授業料もあるとか、いろいろな、これが出てどんなメリットがあるんだっていう議論になっていきかねませんが、そういう問題ではないんじゃないかと。システムとして今回こういう提供をして、日本の先生方に勇気と希望を提示していくということが基本的な目標なんじゃないかというのが一つ。

 さらに、そうはいっても、それは抽象論でして、現実にそれじゃあ4万人、あるいは現職全部入れるなんていったら100万人になりますね。その先生方をいずれ早い時期に、できるだけ早い時期に修士レベル化していくというのは、もう大事業だと思うんですね。国を挙げての事業になるんだと。そこをなかなか国を挙げてなのかどうかわかりませんが、その際に当事者である先生、学校の先生方の意識が大事だとさっき言いました。私は、それを促進する上で、何が決め手になるかなといろいろ考えましたけれども、やはり教育委員会と大学との連携というのは口先じゃなくて本気でやるか。とりわけ私がお願いしたいのは、地域ごとに随分違います。新採の状況も臨採の状況も違います。そういう意味では、なかなかそこは大学が手が回りません。理解していないところがあります。そういう意味では、各地域の教育委員会が、まずもって自分たちが責任を負っている各学校の新採も新任、それから現職、中堅の人たちも、本当にこれでいいかと。どうやったら資質を上げられるかということを、修士化という大きな目標を立てながら、すぐにでもやはり計画的に取り組むようなことを始めるべきではないかと。そういうときに、やはり大学を活用してもらうと。せっかくある教員養成大学だけじゃなくて、私大でも最近、教職課程、非常に熱心にやっています。そういうところと、大いにそういうところに声をかけて協力してもらうと。

 だけれども、そのスタートは、学生が集まって、たくさん入学してくれればいいというところもありまして、実際にはどういう教師を育てるかということに関して本当に責任を持っているのかというと、ちょっと疑わしいところもある。こんなことを私が言ったらまずいんですが。そういう意味では、やっぱり教育委員会が自分たちの指導下にある先生方をどうやったら上げられるか。レベルアップできるか。そのために大事なことは、さっき藤原委員が言ったスクラップ・アンド・ビルドで、やっぱり研修や何かの在り方、非常に問題があるということを私もいろいろ調べてわかりました。初任研についても、教育センターがやる研修に様々な問題がある。負担感が大きいと。それを校内研修などを中心にして、学校単位でどうやって高めていくかということについて、スクラップ・アンド・ビルドをそこのところは大いに大胆にやって、教育委員会はリードしていっていただきたい。

 そういうことによって、徐々に修士レベル化というものが見えてくる。それが何年か積み重ねることによって全国に広がっていくと。それは私の勝手な思いですが、さっき5年って村松委員が言っていたけど、5年っていうのも根拠があるのかどうかあれですけれども、10年後を目指すという問題ではないだろうと。要するに、可及的速やかに、できる限り早く実現できるように、この答申を出して、それをきっかけにやっていくと。とりわけ私は、大学は体質改善、改革していかなきゃ、絶対対応できなくなると思いますが、それだけじゃなくて原動力として教育委員会に御尽力をぜひともお願いしたいと、そんなふうに思います。以上です。

【田村部会長】  ありがとうございました。

 それでは、時間なんですけれども、せっかく京都からお見えになられていますから、生田委員、どうぞ。

【生田委員】  今の御発言も含めまして1点だけ。そうした制度改革を進めるにあたっては、ステップを踏んで、できるところからというのは重要なんですけれども、その根幹にあるべきものが何なのかというのをまず明示する。それとあいまったステップアップでないと、大学、教育委員会としても、どういう形で手をつけていくのかというステップを踏む一歩が踏み出せないので、この中で何が根幹の部分なのか、これをまず共通理解、オーソライズする。その上に立って、この部分とこの部分は高度化していく。そして、縦と横の軸を出すことが必要だと思いますので、その点をよろしくお願いします。

【田村部会長】  ありがとうございました。

 時間になりましたので、一応きょうの議論はここで終わらせていただきたいと思いますが、いろいろな御意見をちょうだいしました。なるほどなという御意見ばかりだったのですけれども、21世紀になって、日本の教育をやはり本当に見直すとすれば、やはり教員の問題が問題としてあると。そこに目をつけて考えるということがやっぱりまともな道だろうという気がしますので、その意味で、きょうお手元に差し上げましたワーキンググループの報告は、まともにそれに対応しているという、細かないろいろな、まあ細かいとは言っても重要なところはいっぱいあるんですけれども、いろいろな問題はあっても、方向性としてはこういう考え方で行くという方向性を持ったということについては、それは反対という御意見はございませんでしたので、そういった点をこれから微修正するということは前提として、この会としては、こんな考えで皆さん、あと細かなところは変えるとしても、方向としては出していきたいというふうな形を世に問うという、これはいわゆるパブリックコメントというんですけれども、それをやってよろしいでしょうかね。

 もう1回、こういった会をやっても、大きく変わることはおそらくないと思いますので、皆様方全員の一致を、方向としてはいいだろうというふうにおっしゃっていただいていますが、非常に重要な大きなポイントが幾つもあるわけですね。教職大学院の中身の問題とか、いろいろと教育委員会との連携の問題も現実には非常に難しい問題がいっぱいあるんだと思うんですが、しかし、方向としてはこういうことで行くぞということで、一応、パブリックコメントをしていいでしょうかね。

 ただ、事務局のほうは、お話をお聞きしてまたお考えがあるだろうと思いますので、ちょっとお話をちょうだいしますけれども、ぜひこれだけは修正しておくというふうなことがあれば修正をしていただいて、それを委員の方に連絡していただいて、文章化したものをお回しして、よければそれでパブリックコメントにすると、こういう流れで進めていければいいかなと思っているんですけど。

 振興基本計画に載せるとなると、それぐらいのスケジュールで行かないと、もう間に合わないですから。いかがでしょうか。何か事務局から御発言ございますか。

【藤原教職員課長】  失礼いたします。

 今、部会長からお話がありましたとおりだと思います。振興基本計画のほうも議論が進んでございまして、その中にどういう形で位置付けをしていくのかということが一つ大きなポイントとしてあるわけでございますので、そういったことも考えていきますと、部会長からお話がありましたように、そろそろパブリックコメントなどのほうに手続を進めていくということが必要かなというふうには思っているところでございます。

【田村部会長】  それでは、パブリックコメントという手続にして、一般の意見もぜひお伺いして、それを前提にしてどうまとめていくかというのはこれからの問題になると思いますけれども。ですから、次回特別部会の開催についてはどういうふうにするか、また事務局と御連絡の上、皆様の御都合もお聞きして日程を決めるというような段取りで進めいきたいと思うんですけど、よろしいでしょうか。

 横須賀委員、何か御意見ございますか。

【横須賀委員】  たくさんの御意見をいただきまして、基本制度ワーキンググループの報告についても修正というか、書き入れるべき点が幾つかあるなということは感じましたが、それをもう1回こういう場でやるというよりは、パブリックコメントをいただいて、多分そこからも同じ指摘がされると思うので、それを含めて、もしお許しいただければ、その先に書き込んだものでもう一度開かせていただくということにさせていただければいいかなと思います。もう少し深めるべきだという点は幾つか見えてきたということです。

【田村部会長】  ありがとうございました。

 それでは、今おっしゃっていただいたのですが、このレポートのワーキンググループの座長ですから、座長の御意見としては、そろそろこれでパブリックコメント、つまり一般の意見をお伺いして、修正するものは修正して、もう1回ぐらいやってまとめたいと、こういうお考え、御希望のようですけれども、そういう流れで進めてよろしいでしょうか。よろしゅうございましょうか。

【藤原委員】  そうすると、2回目、3回目の仮置きしているスケジュールは飛ばしていいということでしょうか。

【田村部会長】  それは、じゃあ事務局のほうから。どういうふうにしますか、そこは。

【日向教員免許企画室長】  今後の具体的な進め方は部会長と御相談させていただきます。あらかじめ5月は2日ほど日程を押さえさせていただいていますので、その点も含めて部会長と御相談の上、早急に委員の皆様方に、今後の進め方について御案内させていただきたいと思っています。

【田村部会長】  ということでよろしゅうございましょうか。

 大もめにもめて、これはだめだと、出し直せということも予想できましたので、一応、そういうスケジュールにはしたのですが、皆様、御意見お伺いして、基本的には方向はいいだろうという御意見をいただいていますので、最終的なスケジュールの問題がありますので、できればそれにのせたいと思っていましたので。

 それじゃあ、あと、修正を前提にしてパブリックコメントにかけるということで、最終決定はその先にやってということになりますから、大体5月、6月ぐらいまではかかるという感じですけれども、そんなようなことでよろしゅうございましょうか。

 ありがとうございました。じゃあ、これで今日の会議を終わらせていただきます。今日はお忙しいところ、熱心に御討議いただきましてまことにありがとうございました。

 事務局のほうからよろしいですか。

【日向教員免許企画室長】  特にございません。次回の日程等につきましては、部会長と御相談の上、皆様方に御連絡させていただきます。

  

お問合せ先

初等中等教育局教職員課企画係

電話番号:03-5253-4111(内線2456・2033)

(初等中等教育局教職員課企画係)

-- 登録:平成24年06月 --