ここからサイトの主なメニューです

教員の資質能力向上 特別部会(第9回) 議事録

1.日時

平成23年5月10日火曜日 15時~17時

2.場所

文部科学省講堂(東館3階)

3.議題

  1. 部会長等の選任
  2. 今後の進め方について
  3. その他

4.議事録

○部会長について、田村委員が部会長に選任された。
○田村部会長から、安彦委員、安西委員が副部会長に指名された。
○事務局からの説明の後、「教員の資質能力向上特別部会 公開について」が了承された。

【田村部会長】
 それでは、教員の資質能力向上特別部会の立ち上げに必要な手続は終了いたしましたので、これより議事を公開して、進行させていただきます。
 改めまして、引き続き部会長を務めることになりました、田村でございます。ごあいさつを申し上げるに先立ちまして、一言申し上げさせていただきます。
 このたびの東日本大震災の犠牲者のご遺族に対し、哀悼の意を表しますとともに、被災者の皆様にも心からお見舞いを申し上げます。ここに犠牲者の方々のご冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じます。
 皆様、ご起立をお願いいたします。黙祷をお願いします。黙祷。

(黙祷)

【田村部会長】
 黙祷を終わります。ご着席ください。
 ただいま黙祷が終わりました。大震災があった後でございますので、大変な状況がございまして、いろいろな会議等も滞っております。実はこの会も、3カ月間休んでおります。これは当然のことだと考えておりますけれども、ただ、次の世代、子供たちの教育を考えますと、子供たちは止まっていてくれませんので、どんどん時間は過ぎていってしまう。それに対して適切な対応をしなければならないという役割もございますので、その分、我々は意識をして、取り返すという言い方はおかしいんですけれども、充実した意見交換をして、子供たちのために、よりよい仕組みを、そしてよりよいものを次に残せるような会議にさせていただきたいと考えているところでございますので、よろしくご指導のほど、お願い申し上げたいと思います。
 それでは、事務局から、本日の配付資料の確認をお願いいたします。

【日向教育改革調整官】
 それでは、議事次第を御覧いただきながら、あわせて、資料の中身をご確認いただければと思います。
 資料1、本特別部会の委員名簿です。資料2、中央教育審議会教員の資質能力向上特別部会の設置についてです。資料3、教員の資質能力向上特別部会の会議の公開について。資料4-1、今後の進め方について。資料4-2、審議経過報告のポイント等。資料5-1、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律の概要。資料5-2といたしまして、同法律資料。資料6といたしまして、独立行政法人教員研修センター-平成23年度からの新たな中期目標・中期計画について-。資料7、教員免許更新制の最近の状況について。資料8-1、教職大学院(専門職学位課程)制度の概要。資料8-2、設置計画履行状況等調査の結果等について(平成22年度)。
 以上でございます。

【田村部会長】
 ありがとうございました。
 お手元の配付資料、ご確認いただけましたでしょうか。 それでは、議事に入らせていただきます。
 今日の次第のテーマでもございますけれども、資料の説明と、それについて事務局のほうからお話をいただければと思います。

【日向教育改革調整官】
 本日は、今後の進め方についてということで、資料4-1を用意させていただきました。御覧いただければと思います。
 当面の進め方についてですが、事務局より、資料4-1のとおりご提案させていただきます。今期につきましては、審議経過報告をおまとめいただきましたので、このことを踏まえ、制度改革の具体的な内容についてご審議をいただくことになると考えております。そこで、制度改革の具体的な内容につきまして、皆様でご議論いただくたたき台をつくるため、人数を絞って審議をしてはどうかと考えています。「基本制度ワーキンググループ(仮称)」と書いてますが、ここですべてを決めるのではなくて、当然、節目節目で特別部会全体での議論を経て、決定していくというものであることは言うまでもありません。
 全体会を、今日を含めて2回やらせていただいた後、制度の基本的な内容についてご審議をいただく、ワーキンググループをつくってはどうかということをご提案させていただくものです。
 次に、2番目ということで、関係団体の方からの意見聴取です。こちらのほうは、大分間があいてしまいましたが、審議経過報告が出されたことを踏まえまして、関係団体からの意見募集を書面で行ってはどうかと考えています。
 以上2点、今後の進め方についてご提案をさせていただきます。
 また、参考までに、資料4-2は、前回の審議経過報告について、抜粋等をまとめたものもご用意させていただきました。あわせて検討資料としていただければと思います。
 以上で、資料4の説明を終わらせていただきます。

【田村部会長】
 ありがとうございます。
 現在、第6期中教審がスタートしております。この中教審の任期というのがありますので、その間に何らかの教職にかかわる意見をまとめて、中教審の本会議のほうに報告をさせていただければいいのではないかと思っております。そういうことを考えると、当面の審議の進め方としては、今お示しさせていただいた案のような形で進めていくのが、現実的に内容のあるものができてくるのかなと考えてているわけです。
 この案につきまして、ご意見があれば、ぜひ賜りたいと思います。このことはどういうことなのかとか、いろいろとご意見がおありになると思いますので、このメンバーはどうだとか、どういう構成でやるのかとか、ご意見があれば、ぜひお伺いさせていただきたいと思います。
 資料4-2にも報告されておりますが、審議経過報告についても一応のまとめができているわけですけれども、それを具体化するということで、こういう案に従ってまとめていくというのが今回の進め方かなと考えているところでございます。
 日向さん、何か。

【日向教育改革調整官】 
 今回、もう少し具体的にお示しをしようかとも考えていたんですが、この場でいろいろご意見が出てくれば、そのご意見を踏まえて、また部会長ともご相談させていただいた上で、メンバーとか、どういうふうに進めるのかということは、次回、ご提案させていただこうと考えております。
 今回につきましては、おおむねこの方向でよろしいかどうなのかということについて、委員の皆様方のご意見を伺いたいという趣旨で、ご提案させていただいています。

【田村部会長】 
 いかがでございましょうか。どうぞ、村山委員。

【村山委員】 
 結構だと思います。1つ、今までの議論で大まかに、直ちに6年制とかそういう形での制度化というのはなかなか難しい、無理な面がある。しかし、何らかの形で、学校現場で今、進められている教職大学院のように、理論と実践をつないでやっていくという方向性については、一定の意義があるというように私は受けとめています、
 そういう点で言うと、この資料の2番目の「関係団体からの意見聴取」のところですが、私はぜひ、日本教育学会なり、あるいはもう一つ、それに関連して、日本教師教育学会というのが最近できておりまして、もう10数年やっていて、かなり国際的な教師教育学の動向を押さえた上で、いろいろな研究をなさっているようです。ぜひその辺の意見も聞いていただきたい。
 今後、長い展望で、いい教師教育の仕組みをつくるという場合に、国際的な観点から見ても合理性がある、説得性があるというふうに、細かい点は別にしましても、そこをきちんとしておくのは非常に大事なことだと思いますので、その点、ぜひご検討願いたいということです。

【田村部会長】 
 非常に具体的に、いいご意見をいただきまして、ありがとうございました。
 生涯学習社会に変わりつつある社会で、教師がどうあるべきかというのは、ちょうどいい機会ですから、徹底的に議論して、何とかまとめていきたいなと思います。今の状況ですから、実際、実現するかどうかは別として、そのことばかり考えていると何の案も出てきませんから、議論して、提案をするというところまではしたい。実現性その他については、これはもういろいろな事情がありますから、簡単にはいかないことはわかっておりますけれども、何もやらないというのでは世の中進んでいきませんから、ぜひひとつそれをやりたいという思いですが、ほかにいかがでしょうか。
 藤原委員、どうぞ。

【藤原委員】 
 おおむね、ここでコンセンサスがある程度得られたのは、免許制度の改革について、大体方向性が出たというふうに私は理解しています。これについては、法律の改正が伴うものだと思うので、私としては、どの国会のどのタイミングでそれを通すのかという、非常に具体的な目標をここに掲げてもらいたいんです。そうでない議論というのは非常に意味がないと思っていまして、感想を述べ合ってもしようがないと思います。
 ですから、それについては早い時期に、ワーキンググループでもっと具体的な案にしていただいて、それをここで、揉むなら揉むという形で、いつ法律改正まで持っていくのかの具体的な日取りが決められるべきだと思います。そうでないと、恐縮ですが、うやむやになって、おそらく、時間切れでできませんでしたと。そんなことでは国民は納得しないと思います。
 ぜひ期限を切っていただきたいし、もし教員免許制度の具体的なワーキンググループが出した案に反対するのであれば、個別に大学名をきちっと出していただいて、誰がどのような理由で反対するのか、はっきりしていただきたいと私は強く願います。スピードアップをお願いします。

【田村部会長】 
 おっしゃるとおりでありますので、頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 では、清原委員。

【清原委員】
 三鷹市長の清原です。当面の審議の進め方として、基本制度ワーキンググループ(仮称)を設置し、そこで具体的に制度の基本的な内容について、集中的に審議していただくという提案に賛同いたします。
 特に今、藤原委員もおっしゃいましたけれども、現実的に、具体的にどのように制度を変えていくかという方向性については、これまでかなりの集約ができたと思いますが、それを現実の大学教育、あるいは大学院教育でどのようにできるのかということや、自治体の教育委員会の関係者にも入っていただいて、実際の教育実習のあり方とか、個別の地域や学校との関係であるとか、そういうところも具体的に詰めた集中議論を、ぜひワーキンググループでお願いしたいと思います。
 2点目に申し上げたいのは、東日本大震災で明らかになったことは、特に3月11日金曜日の午後2時46分でしたので、まだ多くの児童生徒が学校におりました。したがいまして、教職員の役割というのは、教育実践だけではなくて、まさに命をお預かりしている役割として、災害対応、あるいは救命、あるいは、都市部においては帰宅困難者の保護者がたくさん出たわけですので、そのまま児童生徒を下校させることがよいのか否かの判断を含めて、ほんとうに緊迫した状況がありました。そして今現在、多くの自治体から被災地に教職員の派遣というのも行っているわけですけれども、そうした緊急対応のときに、採用の地域が異なる教職員が、具体的にどのような支援や実践を子どもたちのためにできるのかというようなことも、せっぱ詰まった、まさに今の課題になっているわけです。
 したがいまして、東日本大震災前にまとめました、この審議経過報告の中では、あまり教職員の資質の中に、災害対応であるとか、危機管理であるとか、そういうことは議論できなかったわけですが、3月11日以降は、具体的な今の現状を踏まえながら、これからの対応力を含めてほんとうに実効性のある中身にもしていかなければいけないと思います。
 そんなことでありますので、基本制度といいますと、どうしても教員養成や研修、そういうことが中心になるワーキンググループというイメージがありますけれども、全体会の中での議論なども通して、今の問題との連関性を強く問題意識として持った審議の運営をしていただければと期待したいと思います。
 以上でございます。ありがとうございました。

【田村部会長】
 ありがとうございました。非常に参考になるご意見で。では、村松委員、どうぞ。

【村松委員】 
 私も2点申し上げたいと思います。
 今回の東日本大震災を受けて、大学が何ができるか、何をすべきかということも、大学としては非常に問われていると思っております。私自身は教員養成系の大学におりまして、第1フェーズ、第2フェーズぐらいまで、当面の支援みたいなところまでしてきましたけれども、これからすべきこととして、3月11日以降の学校教育はどうあるべきかとか、教育内容をどういうふうにしていかなければいけないのか、教員のあり方をどういうふうに考えていかなければいけないかみたいなことに、きちんと大学の知恵を結集して取り組んでいく時期だろうと思い、とりあえず自分の大学では始めようとしているわけですけれども、その種のことを考えていかなければいけないと思っているのが1つです。
 もう一つは、同時に今、大学のほうも非常に改革を求められておりまして、それも具体的に何らかの姿を見せていかなければいけないというふうに求められています。最初に申し上げたこととも絡んでくるわけですけれども、今、いろいろな大学が次に向けて、震災がなくても改革をしていかなければいけないということを考えておりました。その中で、教員養成系大学としての改革をしていくときに、当然、ここでの議論がどうなるかというイメージをある程度持った上で、これからの大学、もちろん仕組みだけではなくて、これまでの議論でもありましたように、教育内容をどうしていくかという問題ですので、改革していくときに、そこも絡めて、今からスタートしたいと思っています。
 そういう意味では、先ほどもご意見がありましたように、タイムスケジュール的なところに関して、部会長からは、実現するかどうかわからないけれどもというお話も若干ありました。この状況の中で、非常に明確に、すぐにするというような状況は難しいのかもしれませんが、最終的には、何年後にここに持っていくというイメージだけは早目に決めていただくとそれぞれの大学がそれに向けて準備を始められると思います。
 ここで違う方向にスタートして、裏切られても困るので、やはりその線に沿った形で改革を進めたいと多くの大学が思っていると思いますので、こちらの議論を念頭に置きつつ大学の改革を進めていますが、それと同時に、こちらの議論も、かなり明示的なメッセージを、いつまでにはこれを出すとか、いつまでにこういうふうに持っていくということを明確に出していくことが大事なのではないかと思っております。以上です。

【田村部会長】
 ありがとうございました。大分具体的になってきましたね。
 ほか、いかがでしょうか。どうぞ、日渡委員。

【日渡委員】
 先ほど清原委員がおっしゃったことを、もう一回、私なりの別な方向から言いたいんですけれども、今回の震災のことが、大学のほうからは、そういうことのできる養成というプログラムのニュアンスの発言がありましたけれども、現実に今、数十万いる教員たちの資質のエリアが今回、変わったと思います。それをここで話をする中で、私たちは想定していなかったけれども、例えば給特法とか、教特法とか、そういうものが資質のエリアをある程度限定している部分があるわけです、法律の中で。
 だから、もう一回、ある程度、あのことを踏まえて、資質のエリアというものを見直す機会が1回ぐらいあってもいいのかなと。それは当然、ワーキンググループに委ねてもいいのですけれども、資質のエリアの見直しというものを行う必要があるのではないかという気がします。

【田村部会長】
 ありがとうございます。これは、とにかく具体的に今、問題が提起されているわけですので、次回までに何とかまとめて、形をお示しして、それでまたご意見をいただくというふうに進めていきたいと思います。
 どうぞ、宮川委員。

【宮川委員】
 ワーキンググループの編成というか、構成について、どのようなお考えをお持ちで、お進めになられようとお考えなのか、お尋ねしたいと思いました。
 これまでの中教審におけるワーキンググループというのは、上に本部会があって、下に1部会というワーキンググループの構成だったと思いますが、それをこれまで拝見してくる中で、どうしても課題が複数あると、議論がどこかに引っ張られてしまって、どうも進捗状況が思わしくないかなというところがありましたので、今回は、お手元の資料4-2にありますように、これまでの検討の中で、養成そのものについてとか、それから採用、研修という幾つかのテーマがあるわけですので、それぞれのワーキングでもってそれを突合させていって、一体的な検討を進めるということが望ましいと考えました。
 もう一つ考えましたのは、例えば研修ということについては、法制度の改革前にあらかた決めていかなければ、法制度を改革しても、追いついていくのはまた後になっていくと思います。ですから、そういう意味で、研修の枠組みの中にある国と地方の役割分担といえば、例えば人事権移譲という問題が、今後の教員の育成の部分でどういうふうに影響してくるのかと。これらもまだまだ十分な検討をされていない部分があると思います。こういったことを、ワーキングの中で、ある程度見通しをつけながら、法制度の手続をしていく中で、ボトムアップで法制度の変更、改正に行くようなワーキングの動きをしていってはどうかなと思います。
 その折に、最初に戻りますけれども、幾つかの大きなテーマを一緒くたに検討していくと、どうしてもどこかに引きずられてしまって、検討が先に進みにくいのではないかと思いました。ですから、それぞれの幾つかの分科会形式で、途中で突合させていってはどうかという考え方を持ちました。
 ですから、どんな考えでワーキンググループを構成、検討、運営を進めていくのかということをお尋ねしたかったわけです。以上です。

【田村部会長】
 宮川委員の、よろしいですか。では、お話ししていただいて。

【日向教育改革調整官】
 事務局といたしましてご提案させていただいたものは、まさに基本制度ワーキンググループと書いていますので、1つです。いろいろな議論があったわけですけれども、今回、教職生活全体を通じて制度改革を進めていくということなので、今、宮川委員のほうから、複数でというご提案があったのですが、トータルとしてどういう制度改革のデザインをしていくのかというのは、1つでやったほうがいいのではないかということで、ご提案させていただいております。複数でというご意見もあったので、そこは部会長等々ともご相談させていただいて、あらためてご提案させていただければと思いますが、この案については、今申し上げたような趣旨です。

【田村部会長】
 ありがとうございます。
 宮川委員、これはワーキンググループのメンバーの委員が非常に関係している話にもなると思います。ですから、具体的にまとめてきたところで、もう一回議論するということでいかがでしょうか。メンバーによって随分違いますよね。

【宮川委員】
 会長おっしゃるように、メンバーによって大分、進みぐあいとか議論の盛り上がり状況というのは変わると思います。ですから、私が申し上げた背景には、2つなり3つになったときに、お互いに、ある程度牽制し合うというか、そちらの部会でそういう考え方であれば、ここはこうしていったほうがいいんじゃないかという突合のさせ方というのもあるのかなと。そうしないと、養成なら養成に対して、もっと研修の側ではこうしたいけれども、養成側でそれをどういうふうに具体化させるんだというような議論というのは、ワーキング1つの中でどこまで深化させられるのかなと疑問を持ったわけです。
 ただ、それは時間をある程度予定しながら、積み上げていくというのはもちろん正しいやり方だと思っていますので、私は、ある程度、ワーキンググループの中で牽制し合うぐらいのことをやらないと、ほんとうの大学改革は、失礼、必要ですよね。そういうこととか、もちろん学校の教員研修、校内研修も相互にコラボになるからできにくいのかなと思っていたものですから、そこをお話しさせていただきました。お任せいたします。

【田村部会長】
 宮川委員のご心配も、非常に正しい方向性ですから、ぜひひとつ今後生かしていきたいと思います。
 ほかにはいかがでございましょうか。どうぞ。

【岸田委員】
 今のに関連して。今日いただいた審議経過報告のポイントのところの真ん中に、「総合的・一体的検討」という文言があります。この文言に基づいて、ワーキングのほうで議論すべきなんだろうと私は思っていました。
 というのは、今回の場合には、枠組みの問題ですので、個々の教員養成・採用・研修という中身のありようについて深めるということではなくて、全体のそれぞれの枠組みを上から俯瞰するような形で見ていくと、これをどういうふうな形でつくっていくかという議論になるだろうと思いますので、そういう意味からすると、やはり一本で議論していくべきではないかと私は感じておりました。

【田村部会長】
 それはほんとうにそのとおりです。岸田委員の言うところが大事なところです。
 ほかにはいかがでございましょうか。安西委員、お願いします。

【安西副部会長】
 抽象的な言い方で申しわけありませんけれども、新しい革袋をつくるのは喫緊のことで、基本制度をきちんと至急つくり上げていくことは確実に大事なことであります。一方で、その中には新しいものを入れていってもらいたいので、震災もそうですけれども、言われたら何かするという子供たち、若い人たちではなくて、自分から人に働きかけていく、そういう人たちがこれからの日本を背負っていかなければならないんですね。
 そういう教育にぜひしていっていただきたい。これは教育の現場、また教育関係の大学もみんなそうですけれども、これはぜひ、お願いでありますし、これをただ議論しているだけだと、今の子供たちはもう大人になってしまいますので、そこのところは、今いろいろご意見がありますように、ある意味、スピード感を持ってやっていただかないと、日本の教育が、世界の大きな流れの中で停滞してしまうのではないかということを非常に恐れるところであります。
 また、大学に関連いたしましては、私は、やっぱり大学というのは、人に言われたから行動するのではなくて、自ら行動する組織だというふうに思っております。これはいろいろご意見はあるかと思いますけれども、大学は自ら動かないといけないし、その動きがこれまであまりにも遅かったので、そのことは何度も大学関係のところでは申し上げてきたんですけれども、今や初中教育ともドッキングしておりまして、とにかく急げばいいということではありませんけれども、のんびりどうしようかという議論をしていたのでは、今の子供たちがもう大人になってしまう。そのときの時代ということをぜひ考えていただきたいということは申し上げておきたいと思います。

【田村部会長】
 ありがとうございます。方向性が明示されたという感じがほんとうにいたします。
 いかがでございましょうか、ほかには。どうぞ、横須賀委員。

【横須賀委員】
 1年近く議論してきて、それから、もう皆さんご意見のとおり、いろいろな社会情勢を踏まえると、喫緊の課題をしっかりまとめて制度改革に結びつけるべきだということがあると思いますが、その場合、もう一つ、教員の養成・採用・研修に関する歴史的な一つの段階をはっきり進めるようなものにならないと、具体的に大事なことを提案すると同時に、戦後ずっと信じられてきたような、あるいは言われてきて、当然だと思われているようなことについて、歴史的ステージがはっきり変わるようなものを出さないといけないんじゃないか。
 というのは、中教審の中に、もう一方では教員養成部会というものがありまして、ここが養成・採用・研修について議論をしたり、具体的な提案をしたりしてきているわけですが、それと違う、特別部会がつくられているということは非常に大事なことで、それは養成・採用・研修の現在の改革という点では同じでも、歴史的ステージをはっきり進めるというのが役割ではないかなと思っています。
 ちょっと具体的なことで、皆さんあまりご存じないと思いますが、小学校教員資格認定試験というのがあります。これは始まったのが昭和40年代の終わりぐらいですから、もう40年近くになっているますが、私も、若い教育大学の教員だったころ、これが始まったときに、実は熱心に取り組んで、試験の委員をやったりしていますが、それが今もって続いている。それで、養成部会はこれについて、休止、一遍やめようじゃないかということを決めましたが、今も続いていて、今年度の試験の委員会も既に発足している。
 それで、私は有識者として頼まれて、その委員長を引き受けていますが、大体、教育大学、教育学部の教員の人たちがこれにかかわって、試験問題をつくって実施していますが、一度休止しようと言ったのに、まだ続いているということは、広く人材を教育界に招くという考え方なんですね。
 これはだれも否定できない考え方で、戦前のように、教職につくルートが閉鎖的で単一で、こういう人たちしか教員になれない、あるいは教員のエリートにしかなれないという制度が間違って、さまざまな社会的な経験を積んだ人たちが入ってこなければいけないということは非常に正しい考え方だと思います。その考え方で、資格認定試験というのは大事だというふうになってしまいますが、実際、機能していることは、実はバイパス機能になってしまっている。大学生が2年たったところで受けて、小学校の二種の免許状を取る、あるいは中学校の教員が試験を受けて、なるというふうに、広く社会的に人材を集めるという働きよりは、バイパス的機能をしてしまっているという具体的なことが現にあるわけです。
 教育大学や教育学部の教員たちは、もうそろそろ休止なり何なり、再検討をぜひしてほしいので、特別部会の委員である横須賀はぜひそのことを伝えてくれと言われているのですが、ここの場は、そういう具体的なことを議論する、どうしよう、こうしようということをするところではないと思いますけれども、広く社会的な人材を教職界に入れてくるという非常に正しいテーゼが、実はいいかげんな教員養成を見過ごしてくる原因に相当なってきたという現実があると思います。
 つまり、戦前の師範学校に対する批判や反省から、そういう考えが出てくる。私は、非常にそれは正当な議論だったと思いますが、既にそれから50年、60年たってくる間に、非常に変質している。それで、教員養成を専門的に研究したり、教育してきた大学も、相当いいかげんなことをやってきたけれども、ここ10年以上たったところで大きな変化を遂げてきて、教員養成についての緻密なノウハウというのを相当持つようになってきています。ステージが変わってきている。そういうところをちゃんと見ていかないと、広く社会的人材を求める、だから、小学校教員資格認定試験もやっぱり大事だというふうになってしまうと、そこにどうしても甘さが出てきてしまうという現実がある。
 ですから、この特別部会は、小学校教員資格認定試験をどうしようという議論をする必要はないのですが、今まで教員養成や教員の資質に関して、そうだと思われてきたことについても、ほんとうにそうなのか、50年、60年たっている間に、ほんとうにそれで通用しているのかということも見ていく目が必要で、そういう意味では、歴史的ステージが大きく変わるような提案をしっかりしないと、特別部会の意味はないのではないか、それは養成部会でよかったのではないかということになってしまうと思います。
 具体的な経験も含めて、私のお願いを申し上げておきます。

【田村部会長】
 ありがとうございます。確かに、ここでできることというのは、間違いなくありますね。ですから、10年先、議論するとなると、国際化というのは必ず入れなければいけないわけですけれども、それはここでやったほうがやりやすいんだろうという気はしますね。いろいろとあると思います。
 それでは、八田先生、どうぞ。

【八田委員】
 スピーディーな改革は、私は大賛成です。ただ、大学といっても、2つ種類があるということで、教員養成系の大学とそれ以外の大学で、今までは、それ以外の大学も開放制のもとでいろいろと教員を供給してきた。この改革が進むにつれて、私は、教員養成系の大学の位置、役割が非常に高くなるだろうということは承知しております。同時に、この改革が進むにつれて、一般の大学が、特に教員養成においてどのような役割を果たしていくのか。多分、かなり変質していくだろうということを考えております。
 今でも、一般の私立大学の学部で教員をつくるということを掲げていて、新しい学部がまだできつつあるわけですから、こういう中で、こういう方向で進んでいるんだということをはっきり、審議の途中でも結構ですから、一般の大学に情報を流していただきたいというのと、意見を集約されるときには、一般大学の意見も集約していただいて、相互にスムーズな形で、新しい方向に移行できるような形でいけばいいなと私は考えております。
 できるだけ、これは一般の大学の変革、あるいは、変わっていくということも当然考えられますので、そこに対してのご配慮をお願いしたいという意見でございます。

【田村部会長】
 そのとおり、私も実は一般大学の卒業生の教員ですから、同感でございます。
 それでは、どうぞ、安彦委員。

【安彦副部会長】
 横須賀委員からも話があったので、どの時点で申し上げようかなと思っていたのですけれども、教員養成部会のほうも関係が深いわけでありまして、さきの審議経過報告については、前期の教員養成部会でも、その中身についての議論をしたことがございます。そういう意味では、今後、この進め方の中に、教員養成部会との、メンバーが一部重なっておりますけれども、教員養成部会とこの特別部会とが合同で会を開くなり、意見を聞くなりという場を設けていただければと思います。教員養成部会はメンバーが少し違うわけですから、それはそれで、いろいろな意味で別なご意見もあったりいたしますし、ぜひそういう場を設けていただければということがありますので、1点申し上げます。
 今後の進め方の一つになるかどうかわかりませんけれども、ワーキンググループを、先ほどのお話のように、どういうふうにつくるかによって、メンバーの数にせよ、種類といいますか、性格を決めなければならないかと思いますが、今のお話の、私学あるいは一般大学の現在の教員養成の取り組みが、ある程度意見として反映するように、ワーキンググループの中に考慮していただけないだろうかと思います。これまでの特別部会の議論では、どうしても大学というと教員養成大学・学部の意向が前面に出てきておりまして、そういう意味では、一般大学の教員養成のあり方について、まだまだ吟味不十分ですし、また、その情報が外に出ていないようにも思います。
 今、八田先生から私学の話が出ましたけれども、一昨日ですか、関私教協、関東の私学協議会の教員養成のシンポジウムがありまして、そこで、関心を高めようということで、集まった方々は意識の高まりをもっと私学の中で図らなければいけないというので、まだまだそこが不十分でもありますから、逆に中教審のほうから、どうなっているんだみたいなことを私学に対して言っていいんじゃないかと思いますが、そのようなことも含めて、ぜひ、パイプをつくるというか、そのようなことを考えていただければと思います。
 そういう意味で、意見聴取の場面などは、非常に大事な場ではないかなと思います。

【田村部会長】
 ありがとうございます。
 吉田委員、どうぞ。

【吉田委員】
 今までのお話を伺っている中でも、特に私が感じていますのは、実は今、学生が教員になりたいという希望が非常に減ってきています。この一つには、教員の魅力がなくなっているのか、モンスターペアレンツとかいろいろな問題もあるのかもしれませんけれども、それとともに、実際に今、教育実習が2週間から3週間になり、また、単位が増えというような形だけでも、学生が大学2年生ぐらいから、教員免許を取るために単位が増えてくる云々という負担感みたいなものがあって、免許状を取らない傾向が出てきていることも、これは一般大学の話になると思いますけれども、事実だと思います。
 教員って、ほんとうになると楽しいんだよ、こんなすばらしい仕事はないんだよという魅力をもっとアピールして、教員になる人を増やしたいのも一つだし、そのためには最初の段階で、教員養成という部分で、あまり負担をかけることがプラスになるのかどうなのか。それと、今度は教員になってから、そこで研修をしていくという部分になるのかもしれません。そこでは、再三申し上げておりますけれども、採用された学校、学校種による違い、小、中、高という違いもあるし、公立、私立という違いもある。
 そういう中での、そこの学校での研修というものの重要性とか、いろいろ出てくると思いますので、ぜひその辺のところも含めてご検討いただきたいし、ワーキンググループに今、一般大学云々のお話がありましたけれども、公立と私立というのはまた違う学校種でございますので、その辺のところもご配慮いただきたいと思っております。

【田村部会長】
 ありがとうございます。
 それでは、村山委員、どうぞ。

【村山委員】
 全くそのとおりだと思います。ここまでで、審議経過報告全体としては非常に大きな構想でもって、これからの教師のあり方、また、教師の資質というのはこういうふうに問題にしていく必要があるというのも、もう既に国民全般に伝えたわけですね。そういう点で言うと、1つ、大きな制度的な実際上の改革といいますか、設計、具体化は、先ほど来出ておりますように、枠組みとしてきちんとつくらなければならない。それがいつになるかというか、それは非常に先のことだということで済ませられない問題があるのではないか。
 先ほど来のお話でも、震災後の学校なり教師のあり方とか、震災ということだけでなくて、日々、学校なり先生方、子供たちもいろいろな問題を抱えていて、もっとやりがいがあって、魅力があって、しかも資質を自ら向上させられるような仕組みというものを、これは待ったなしで、むしろ目の前に求められているわけです。
 そういう点で、私は、大きなこれからの資質向上の全体的な枠組みを、制度的にもきちっと明確に打ち出すと同時に、昨年、途中で、若月委員でしたか、提起していたと思いますが、ロードマップといいますか、それに向けて、どういうふうに接近できるか。具体的な目の前の問題を含めながら接近できるかという視点も、同時に非常に大事だと思います。
 具体的には、先ほど宮川委員も言っておられましたが、既に審議経過報告では、修士レベル化との関連で、初任者研修についても検討してみるというのを打ち出しているわけです。あるいは、免許更新制はずっと続いているわけです。そういう中で、学校の先生方自体が、さてどうなるんですかということを非常に関心を持っておられると思うんです。そういうことに答えられるようなステップとして、どう接近していくかという視点をぜひとも入れていただきたいと思います。
 それから、やり方はいろいろな方法があると思うんですが、ロードマップ的な発想もありますし、よく使われます、パイロットプロジェクトといいますか、モデル的にやってみるという手法もあると思いますが、いずれにせよ、先ほど来のお話のように、資質向上の課題は目の前の課題であるということは、ぜひとも出発点に置いておく必要があるのではないかと思います。

【田村部会長】
 ありがとうございます。
 すみません、お待たせしまして。松木委員、失礼しました。

【松木委員】
 審議経過報告を改めて読んでみますと、今回の報告が唐突なのではなくて、18年答申、あるいはそれ以前の答申の中から延々とつながってきているものがあると思います。それは何かというと、教員養成と採用と研修の総合化、あるいは一体的な検討ということについては、ずっと脈々とつながってきているものではないかと思います。そのときに、基本制度ワーキンググループを開くときに、養成と採用と研修をつなぐものは何なのか。そのつなぐ視点をぜひとも明確にしながら進めていただきたいなと思います。
 例えば今までの免許というのは、入職あるいは就職のための免許から、教員の生涯の職能を支えていくための免許に切りかえるという視点だとか、あるいは、大学で専門をやって、そこから積み上げて教師になるのではなくて、今、教師として非常に求められている資質そのものをまず明らかにして、そこから下って、大学から何をやったらいいのかということを考え直していくんだとか、あるいは、学校の外で専門職を養成するのではなくて、学校という組織そのものの中で何をしたらいいのか、あるいは、組織学習そのものも含めて検討し直していくんだとか、教師の学習観、学力観が、知識を習得して蓄積していくような学習観から今求められている学習観に切りかえていく話だとか、個人研さんを積めばいい教師になれるという発想から、そうではなく、教師自身の共同性をどうやって培っていく話とか。
 いろいろな視点があると思いますが、どうやって養成から研修までの間をつなぐのか、そして、そのつなぐ視点は何なのかということをぜひとも明確にした上で、基本制度ワーキングを開いていただきたいと思います。

【田村部会長】
 ありがとうございます。非常に具体的におっしゃっていただいたので、すごく参考になりました。ほんとうにそうですね。
 では、岸田委員、どうぞ。

【岸田委員】
 これからワーキングで議論をしていくに当たって、できれば現行の制度の中で、どういうふうな形で実際行われているかということの情報をできるだけ収集した上で、議論していただけたらと思います。
 具体的に申し上げますと、例えば10年研修です。10年研修は、14年度答申の申し子みたいな形でスタートしました。私は昨日、本県の初任研と10年研修の今年度の研修のあり方について議論してきました。それを聞いていると、10年研修の中身が少しずつ変わってきている。免許更新講習の場合には、10年間の専門性の知見のリニューアルという文脈で動かしています。それと同じように、10年間の専門性の知見で10年研修も行われていて、ですから、これを統合整理していくというのも、同じような文脈だから整理しやすいであろうと私は思っていました。
 ところが、10年研修がどう変化しているかというと、現代の30代、40代の教員が極端に少ない中で、この人たちを中核の教員として育てていかないといけない。したがって、10年研修は、リニューアル的な要素よりも、中核教員をどう育てていくかという中身に重きを置くような研修に変えてきている。私はそれを聞いて、それでいいだろう、それでやっていこうと申しました。
 ですから、実際に中身をきちっと把握した上でないと、単に枠組みだけの統合整理という形ではいけない。そんな意味も含めて、現行やられているものの情報をできるだけとった上で、それを把握した上で検討していく必要があるんじゃないかと思っております。

【田村部会長】
 ありがとうございます。
 大分議論が具体的になってきて、非常に参考になってきているんですけれども、まだ発言されておられない、もうちょっと時間がありますので、中西委員、いかがでしょうか。

【中西委員】
 ワーキンググループを、本来ならもっと早く、私としては設けていただきたいぐらいでした。少なくとも、どうしても言いっ放しになってしまう議論ではなくて、しっかりと議論を交わすような形のものでまとめたものが出てこないと、次につながらないのかなと思いますので、ワーキンググループを1つ設けるということについては、もちろん賛成です。
 先ほど来、何人かの方がおっしゃっていましたけれども、スピーディーであってほしいということはもちろんですけれども、一方で、拙速という声もあったわけで、拙速と言われるところは一体何なのかということをしっかり押さえた上でワーキングに入らないと、素人の私が言うのも変ですけれども、せっかくワーキンググループで出てきたものが、これもまた拙速だとか、いろいろな批判が出ないようなやり方といいますか、その辺を踏まえていただければなと。それはまさに、これもほかの方の発言がありましたけれども、教員養成部会との関係も含めてのお話ですけれども、そんなところです。

【田村部会長】
 ありがとうございます。
 それでは、大変恐縮ですが、時間がちょうどいいものですから、あと発言されていない先生が、相川委員、高桑委員、布委員ということでよろしいでしょうか。その順番にまず発言していただいて、時間があったら、また藤原委員というふうにいきますので、いかがでしょうか。どうぞ。

【相川委員】
 相川です。皆さんの意見を聞いて、この制度をずっと見ていますけれども、私は、保護者の立場から見たときに、果たして、制度は立派な制度ができたけれども、質のいい教師というのは、どういう教師のことを皆さんはお考えかなと思っておりました。親にすると、魅力のある先生という像がありますし、さっき吉田委員が言われたように、教師はほんとうに魅力のある職場だと。ほんとうに教師になりたいという意識をつくるには、この制度をどのように活用していったらいいのかなと。そのように人を育てる、教師を育てるというのは、生身の人間なので、その辺をどうやってつくり上げていくかなということが、ちょっと私は、わからなかったので、そういうことを考えていました。
 魅力をつくるというのは、現場に接して、子供たちとじかに接してみて、教師の生きがい、やりがいを見出すという機会は、研修でやるのか、教員養成の段階でできるのか。私はちょっとわかりませんけれども、なるべく若いうち、早いうちに現場に接して、ほんとうに魅力を感じてもらえれば、教師という職業が非常に高まっていくのではないかなと、このように考えています。ですから、制度はもちろん大事ですけれども、その運用、中身をどのように活用していくのかなと考えました。

【田村部会長】
 ありがとうございます。
 いかがでしょうか、高桑委員。

【高桑委員】
 大変根本的な問題になるんですけれども、しかし、困難ではあっても、未来に向かってスピードアップして、その方向性が出されるべきだということについては、そのとおりだと思いますし、一刻も急がなければならない状況にあるということについても、そのとおりだと思っています。
 この間、初任研、10年研修等も含めて、学校現場の先生方をまだ取り巻いているのは、学校の先生方がものすごく被害者意識的になっておられるということについては、どうしても感じざるを得ないなと。また、全体的には、多忙感の中で、これ以上、学校の先生方に何をするのかということについて、学校の先生方が疲弊しているかなという感じも、正直言ってあります。
 そういう意味では、未来を語れる教師像、このことが日本の教育の行く末を明るくするんだということでなければならないと思いますけれども、あわせて、現在、教師の中にある多忙感をも超えられる、教師だめ論の延長線上でないところで、夢を描けるようなものを教師と一緒につくっていくんだということも、同時に考えなければならないのではないかという思いも、大変難しい問題ですけれども、先生方のご意見を聞きながら、その点もあわせて、何らかの方向が打ち出せればという思いをしています。

【田村部会長】
 ありがとうございました。
 それでは、最後に、布委員ですね。

【布委員】
 震災の3日後、私が関わる学校の近くを通ったとき帰る先生たちとすれ違いました。そのときに「先生、大丈夫でしたか?」と声をかけたところ、「大丈夫だったが、この学校は駅から近いので、帰宅困難者の人がたずねてきた。そういうこともあるかもしれないけど予定していなかったから困った!」と。その時、とてもがっかりしました。わたしは、教員の資質能力向上についてこの部会で関わらせていただいていて、先生はどうして尊敬されなくなったといわれるのかと考える機会が多くありました。先生方はとてもまじめで、いい方が多いから、いつも先生方に期待しているから、その期待に対して裏切られたような感じをしたときに、がっくりきてしまって、尊敬の気持ちがだんだん小さくなるのかなと。
 そのことと今の議題とつながるところは少ないですが、養成とか採用という段階で、研修のやり方とか制度、いろいろなことにとりかかることも大切なのかもしれませんが。今、様々なところで退職された校長先生が生涯学習という部署の窓口になってくださっていますが、私自身企業の方などとつながったりして関わるときに、残念だなと思う場面がたくさんあります。大学で学ぶ内容や研修に、より一般常識をしっかり身に着けてほしいと感じます。
 ですから先ほどから先生方が、もっとスピーディに進めてくださいと話されている根底に、ほんとうに一人の教員というか、人間として必要なこと当たり前のことをまず学べることが、求められていると。「先生」と呼ぶ中に、いろいろな期待がこめられています。さすが先生!という方を、ここに集っていらっしゃる先生方のお知恵で養成されることを心から願っています。ありがとうございました。

【田村部会長】
 ありがとうございました。
 それでは、あと藤原委員と森田委員で、ちょうど時間になりますので、よろしいでしょうか。
 では、藤原委員、どうぞ。

【藤原委員】
 先ほど、3月11日以前、以降の話がありましたけれども、私は、3月11日以降に教員に必要とされる資質が変わったとは、かけらも考えておりません。それをまた一から議論し直して、変わったんじゃないかということで、教員に必要な資質が変わったから、また議論しようというのは、時間稼ぎになってしまって、去年の7月に時間を戻してしまうような話になると思います。
 この9カ月、あるいは議論しました半年で、確認されたことは非常にシンプルで、教員養成に、知識だけではなくて思考、判断、表現を伴うような、要するに自立した子供を育てる教員でないとだめでしょうという話。
 2番目に、前例主義の校長はだめでしょうと。つまり、管理からマネジメントで、地域社会を再生させるような校長でないとだめでしょうという話。
 最後に、教員免許の制度の改革で、20代はともかく、30代からの教員の人生をもっと豊かに、しかも専門化させる必要があるという話が確認されたんだと思います。
 この3つについては、全く揺るがないと私は思っています。まず、1つ目と2つ目については、私は4月から10日間ぐらい被災地に入って、避難所も10カ所ぐらい回って、先生たちとともに動いているんですね。そこでも確認していることですので、2つほど具体例を述べたいと思います。
 まず、とにかく子供たちを自立させる教育が大事だということは、釜石市の教訓で、もうはっきりしています。ここにいらっしゃる方々は皆さんお読みになられたと思いますが、JRの機関誌にも明らかにされていますし、今週号の『ダイヤモンド』でも取材されていましたけれども、群馬大学の先生が書いていらっしゃいます。8年間、釜石市では週に1回、対災害の、特に津波の教育をしていたわけですが、その教育が、今までの日本の正解主義とは全く正反対の、言ってしまえば、前例を信じるなという教育です。君たちにできるのは逃げるしかない。前例を信じず、それから、自分の自宅にひとりでとどまっているときに震災があった場合には、ひとりの判断で逃げろと教えています。
 その結果、私もびっくりしたんですが、小学校1年生が自宅にいて、ひとりで避難所に逃げています。それから、6年生と2年生の兄弟が、2年生は早く逃げようと言った。でも、そのときにもう40センチ、50センチ、家の周りに水が来ている。小学校6年の兄の判断で、これでは、弟は一緒に連れていけない。無理だ。大人も転んだりしている。だから、3階に上った。これで助かっているわけです。結果、釜石市で、99.8だったかな、99%の子供たちが生存しています。
 これは何を示すかというと、要するに、大人が示したマニュアルとか教科書どおりにやっていては生きられないということです。そのことを教えたために助かっているわけです。このことを私たちはもっと胸に刻むべきだと思います。これは先ほど私が申し上げた、この会で9カ月の間に確認された、クリティカルシンキングが大事だと。要するに、上手に疑うことも大事、そういう思考力、判断力がものすごく大事で、先ほど安西委員がおっしゃられた、自立して判断する子を育てなければだめなんだということと見事に一致しているわけです。彼らの命を救ったのはそこです。それを指導した教員がいるわけです。ここはいささかも揺るがないと私は思います。
 もう一つは、マネジメントのことですが、仙台の指導主事をやっていらした方が、直後から1カ月、現場に張りついて、すべての避難所を、仙台市内でほとんど被災したところの、学校を助けて回った。その結果、彼が何を言ったかというと、学校支援地域本部という、学校の周りのボランティアが常に学校に入っていた学校は、避難所の立ち上がりも早く、しかも避難所のマネジメントもよい。マネジメントができていた校長のところで、実際に救援所が早く立ち上がって、人々が助かっている。つまり、校長のマネジメント力でその地域は助かるという、このことももう証明されています。
 ぜひ、この場にいる全員がこのことを確認して、私たちが、教員の養成でも、校長の要件としても、あるいは免許制度を改革しようとして、ここで議論してきた6カ月なり9カ月は、全く揺らいでいないということを確認するべきだと思います。あとはどう実現するかどうかです。よろしくお願いします。

【田村部会長】
 ありがとうございました。
 それでは、森田委員、どうぞ。

【森田委員】
 先ほどからのご意見と多少重なる部分、あるいは暗黙におっしゃっている部分と重なります。
 この特別部会というのは、教員養成部会とは別に立てて、新しい革袋をというふうに安西副部会長がおっしゃいました。その際に、これまでの議論にありました開放制の問題です。先ほど八田委員からは、私学の立場というのをおっしゃいましたが、4プラスアルファという方向性が出ております。となりますと、従来の4年制で、それで免許がおりるとか、あるいはそれで教員としての資質が、ある程度の基礎的なところは固まるというぐあいに見るのではなくて、プラスアルファという意味になりますと、先ほどから言葉がいろいろと出ていますが、専門職、あるいは高度というぐあいに申し上げてもいいんですが、そういう養成というものを我々は視野に入れて、この特別部会というものを考えなければいけない。
 一方では、従来の私学なり、公立なり、教員養成系大学以外の大学が供給してきた部分というのは大変大きいわけで、その学生たちが、今後どういうぐあいに意欲を持たせるかどうか。これは、教員養成にかかわる教員自体がどれだけ意欲を鼓舞するかというところにかかっていて、その現実に引きずられて意欲がなくなるとか、あるいは、現実に私学がこういう立場であるから、ますます教員養成を控えてしまうというのではなかろうかという危惧を踏まえますと、現実に足を引っ張られて、今申し上げたように、特別部会としての立場、あるいは高度専門職を養成していく教員養成のあり方ということを考える素地が少し薄れてしまう、基盤が弱まってしまうだろうと思います。
 もちろん従来の過去の実績、あるいはやってこられたこと、あるいは広く人材を求めるという、先ほど横須賀委員から、少しバイパスになってしまっているんじゃないかというご意見もありました。そういう今までの開放制の矛盾、問題点というのも、ぜひともこの際に、どうそれを解決するか。前期のところで少しご意見が出ておりました、例えば認定の資格を厳密にすべきじゃなかろうかとか、あるいは、出口のところで何かフィルターをかけながら教員の免許状を付与するというようなことも考えてはどうかというような、いろいろなご意見が出ていました。
 もちろん教員養成大学が十分なことをやってきたということを私は申し上げているわけではございません。私も私学の立場でございますし、一方では、教員養成大学のほうの幹事もやっておりまして、両方承知しているわけですけれども、その中での矛盾、問題点というものは大きいだろう。それを、単に開放制というところだけを堅持するという方向性だけにこだわって、従来の慣行に足を引きずられては決して進んでいかないだろうと思っております。
 それがまず第1点でございます。これは非常に抽象的でございますが、議論し出せば、また細かい点がいろいろございます。
 あと、先ほど多忙感というのが出ておりました。これは確かにそうでございまして、例えば小学校、中学校の教員にしましても、本来の教職以外の仕事、例えば無償の教科書を配付するのに名簿をつくって出すとか、あるいは給食費の諸費を集めるとか、あるいは学級の諸費用を全部管理していかなければいけない。さまざまな、要するに事務系の仕事というものが重なっております。これは資質向上とは関係ないように思われるんですが、むしろその時間をどう担保していくかという付随的な事柄になると思いますが、このあたりの事務職、あるいは事務の運び方と、それから教員のあり方という、この2つの方向をにらんで、それを補完しながら、多忙感を軽減しながら研修、あるいは生涯に向けての資質の向上に向かえるだけの余裕と、子供と向き合う時間というのをどう確保していくかということを考えていく必要があるだろう。
 これは直接ここで取り扱う議題になるかどうかはわかりませんが、事務職系統の問題でございますし、各教育委員会の予算の問題もございます。ただ、そういうことも配慮した上で進めていかないと、ますます教員の多忙感、あるいは焦燥感のようなものも、かえって教職に対する意欲をそぐということにもなりかねない状態があるだろうと思っておりまして、これは補足的な事柄でございますが、ご配慮いただければと思っております。

【田村部会長】
 ありがとうございました。
 それでは、清原委員、どうぞ。

【清原委員】
 時間のない中、申しわけありません。先ほど藤原委員から、3月11日の前後についてのご発言がございまして、それに関連した発言を最初のほうでさせていただきましたので、あえてもう一回、発言をさせていただきます。
 私は、議論を3月11日の前に戻してくださいとお願いしたつもりはございません。先ほど具体的な例を藤原委員がおっしゃいましたように、今回の震災の被災地においても、また、深刻な被災は受けずとも、例えば、私の三鷹市のように震度5弱を経験したところでも、さまざまな経験を学校現場はしたわけでございます。
 そうであるならば、議論を戻すのではなくて、3月11日の東日本大震災が発生し、復興・再生に向けて、これから学校教育が、小学校であれ、中学校であれ、高校であれ、その他の教育機関であれ、教員の資質の中で改めて再確認されてくるものについては、全体会かもしれませんし、ワーキングチームであるかもしれませんけれども、確認していくことが有意義ではないか、そういう方向での議論がなされればとの思いで発言をさせていただきました。
 関連して、関係団体からの意見聴取でございますが、関係団体という場合にも、いわゆる学会であるとか、教育の関係団体として名立たるところだけではなくて、今回の経験などを通しますと、特定非営利法人の活躍であるとか、あるいは、その他のボランタリーな教育に関する学校支援などをしている関係団体にも、文書であれ、意見聴取をされることで、より今後の検討にプラスになるような教員の資質に関する提案でありますとか、そうした研修等に対する協働の提案ですとか、そういうのがあるかもしれませんので、そういうところに幅を広げていただければと思います。
 以上です。ありがとうございました。

【田村部会長】
 大変貴重なご意見をいただきまして、ありがとうございました。
 まだご意見がおありになると思いますが、時間でございますので、後で文章でお寄せいただければと思います。事務局のほうに文章でお出しいただければと思います。
 それでは続きまして、最近のいろいろな動きについて、ちょっと時間があいていますので、ご報告をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、資料6でございますが、独立行政法人教員研修センターの中期目標・中期計画について、説明をお願いします。

【山下教職員課長】
 教職員課長でございます。資料6で、独立行政法人教員研修センターの新しい中期目標・中期計画についてのご報告です。
 昨年の特別部会におきまして、国の研修事業を直接実施いたしております教員研修センターのあり方につきまして、種々ご議論をいただいたところです。いわゆる事業仕分けにおけます指摘なども含めて現状をご報告し、ご議論いただきました。そして、審議経過報告におきましては、国の研修事業の有効性、あるいはセンターの事業刷新の必要性、特に管理職を対象としたマネジメント研修の実施について、ご指摘をいただいたところです。
 同時に、昨年末に各独立行政法人の見直し方針というものが、これは政府の行政刷新会議において決定されております。こういったところの内容も踏まえまして、文科省の評価委員会、あるいは総務省の評価委員会にも付議をした上で、第4期の中期目標、そして中期計画というものを決定し、認可を行ったところです。
 そのポイントが資料に書いてありますけれども、最初に、学校教育関係職員に対する研修についてです。
 中央研修は、校長、副校長、教頭等に対して、従来から実施をしてきておりましたけれども、これにつきましては、新たに「校長マネジメント研修」というものを新設することとしたところです。内容的に、従来、管理的な内容が重点的に行われておりましたけれども、これを経営中心のものに特化をするということにしております。また、副校長、教頭、あるいは中堅教員を対象とした研修につきましても、リーダー養成というものに重点化をしてまいりたいと思っているところです。
 次にその下の、喫緊の重要課題における指導者養成研修ということで、これにつきましては、国が実施すべきものに厳選をするということで、18研修を13研修に絞り込んだというところです。
 さらに、その下にございますように、個々の研修事業について、成果の活用状況等をきちんと出しまして、その必要性判定を行うという見直し基準を新たに設けたところです。
 その他、新たにe-ラーニング研修のプログラム開発なども行っていくことにしているところです。
 以上、ご報告申し上げます。よろしくお願いいたします。

【田村部会長】
 ありがとうございました。
 先ほどから、委員の先生方のご意見の中の部分が、この研修の見直しに、見ていると反映されておりますね。
 ご意見、ご質問ございますでしょうか。
 特になければ、この部分は、よろしいですか、資料7に移って。最後にまたご意見があればいただきますが、資料7のご説明をよろしくお願いいたします。

【新田教員免許企画室長】
 引き続き、教職員課でございます。資料7をごらんいただければと思います。「教員免許更新制の最近の状況について」ということで、あわせてご説明させていただきます。
 資料を1枚めくっていただきまして、2枚目を御覧いただきますようお願いいたします。教員免許更新制につきましては、ご案内のとおり、平成21年4月から施行されています。現職教員についても、10年ごとに30時間以上の更新講習を修了して、修了確認を得るという制度になっています。
 1枚めくっていただきまして、3ページ目です。現職教員については、対象が約90万人おりますので、最初の1回目の更新講習の受講をならすために、10のグループに分けております。一番最初のグループが、この3月31日に、その前に約2年間で講習を受講し、教育委員会に申請をし、3月31日付で更新される。あるいは、更新しなければ失効するという時期を迎えたということです。
 なお、毎年2グループずつが、2年間の講習の1年目または2年目ということで、本年度は第2グループが2年目、第3グループが講習1年目ということで、講習を受ける時期を迎えています。
 そして、第1グループについて、2枚めくっていただきますと、5枚目ですが、右肩に(別紙1)と書いた「免許状更新講習の修了確認申請状況等に関する調査について」というものです。こちらのほうが、今申し上げました最初の第1グループですが、これについては、1月31日までに、2年間の間に講習を修了し、申請手続等、必要な手続をとるということになっていますので、この1月31日時点における申請状況について調査をしたものです。
 「調査方法」の一番上にありますように、対象は正規職員及び臨時職員ということになります。
 3つ目の真ん中の「調査結果」、四角を御覧いただきますと、今回、第1グループの教員というのは、国・公・私を含めまして9万1,906名ということになります。このうち、2つ目の丸になりますが、期限までに必要な申請を行った者が9万1,389名(99.44%)。これは、講習を修了し、修了確認を申請した者、あるいは、管理職等免除対象になっている場合については免除の申請をしている者、または、育休期間中等で修了確認期限の延期等の手続をしている者という内訳になっています。
 他方、3つ目の丸ですが、申請を行わなかった者は517名(0.56%)となりますが、この内訳は、退職等予定をしているので来年度以降は教壇に立たないのでということで、申請を行わなかった者が490名、一方で、退職予定はしていないんだけれども、申請をしていない者が27名となっています。なお、これら両方のうち、3月31日までに退職をする者以外の者については、免許状が3月31日を越えますと失効するということです。
 なお、退職をした場合については、手続上は失効はしませんが、4月1日以降は更新講習を修了した後でないと教壇に立てないという意味で、ペーパーティーチャーと同じような扱いになるということで、効果は一緒であります。
 第1グループについては、このような状況でした。
 続きまして、4枚めくっていただきまして9ページ目「平成22年度免許状更新講習 事後評価結果について」というペーパーです。こちらのほうは、更新講習については、実施します大学のほうに、修了後、講習を受講した教員から、アンケート等によって評価を行うことが義務づけられております。
 これは12月末時点に報告があったものについてですが、講習について、「よい」、「だいたいよい」、「あまり十分でない」、「不十分」であるという、実施方法あるいは講習内容等について、それぞれ意見をとっておりますが、講習について、「よかった」または「だいたいよかった」と答えている者が、必修あるいは選択を含めまして91.8%から95%ということで、これは昨年度同時期に比べますと約1ポイントほど、「よかった」、「だいたいよかった」と答えている人の数が増えている状況であるということで、ご報告させていただきます。
 1枚めくっていただきますと、10枚目です。平成23年度、本年度の更新講習の開設予定です。先ほど申し上げましたとおり、本年度は第2グループの2年目、第3グループの1年目ということで受講されていくわけですが、こちらのほうは開設予定ということで、更新講習の開設の予定を昨年12月時点で調べたものです。
 下の段が、一昨年と同時期ですが、予定数ということで、約1割から5割増えているような状況です。さらに、既に4月までに認定を受けている数で、約10%ほど既に上回っているということです。
 このように、更新講習の開設状況については、全国的に見れば、数としては足りる状況ということがあるのですが、4枚めくっていただきまして14ページ、一番最後の紙で、各都道府県別に開設状況と対象人数等を見てみますと、県によってばらつきがあるということがあります。地域によっては、そのまま地域内では更新講習が受けにくいことになるという地域もあり得ますので、各教育委員会、それから各大学等々で連絡をいたしまして、第2グループ、あるいは第3グループ、本年度の講習の修了状況等について把握するとともに、必要な情報提供を行い、不意な免許の失効ということがないように、受講を促しています。
 以上でございます。

【田村部会長】
 ありがとうございました。
 ただいまのご説明について、ご質問ございますでしょうか。どうぞ、村松委員。

【村松委員】
 23年度の開設予定に関しまして、昨年12月現在の実数かなと思いますが、今回の大震災に伴う東北3県等の開設予定がどうなっているかとか、そこの方たち、多分、期限の延長みたいなことが可能だと思いますが、その辺の徹底がどういう形になっているのかあたりを教えていただけますでしょうか。

【新田教員免許企画室長】
 まず、大学のほうの開設予定ということにつきまして、今までの3月、4月までに認定を受けた大学というのは、全国では、ここに書いてある定員数よりも約10%増の状況で認定を受けているということです。震災後、当初は予定していたけれども、震災の影響等があって今年の夏は無理だというような問い合わせについては、今のところ来ていないという状況です。
 ただ、今後、大学の学事日程等が変更になって、夏休みの時期が動くということによりまして、開設を予定していた時期をずらしたいというようなことになりますと、大学のほうの開設としてはいいんですが、今度、受講生、教員のほうが、8月だったら受けられるけれども、9月だったら受けにくいようなこともありますので、その点については、早目の段階からの行動をとっていただくということについては周知をし始めたところです。
 また他方で、現職教員のほうが、被災地等にあって講習を受けにくい、場合によっては受けられないということについては、もともと延期事由として、天災、震災等があって受講することが困難である場合については、更新講習の受講を延期することができる。育休期間中がかかってきて延期できるという並びのところですが、講習を受けることが困難ということで、その他の規定ということもありますので、このようなものも含めて、いつの時期に受けたほうがいいのかということについて考えながら、必要な手続をとっていただくというように、今後促していこうと思っております。

【村松委員】
 ありがとうございます。情報の周知の徹底と柔軟な対応をぜひお願いしたいと思います。

【田村部会長】
 では、宮川委員、どうぞ。

【宮川委員】
 文科省発表資料の11ページの、昨年度の事後評価結果についてお尋ねしたいと思います。必修領域、選択領域でそれぞれ、「あまり十分でない」というあたりの結果分析をどうされているのか、もし参考までにお聞かせいただける点がありましたら、お願いしたいと思います。それは、今後の養成とか、あるいは、研修の出す側の課題としても何かあるのではないかと思いましたので、お聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします。

【新田教員免許企画室長】
 まず、私どものほうで集計をしているデータとしては、全体のデータしかとっておりませんので、全大学を通じて共通の部分の数として、このような集計をしております。例えば、「あまり十分でない」という項目が多い講座が何で、少ない講座が何だということについては、調査していないということです。
 他方で、必修領域に比べますと選択領域のほうが、否定的な回答が少ない、または肯定的な回答が多いというのは、必修領域は全員共通で受けていきますのに対して、選択領域は自分の興味・関心に基づいて講習を選んでいきますので、その分、満足度が、比較としては高く出るのかなと思っています。
 私どもとしては、各大学、あるいは各講座ごとにこの数字も異なってくると思いますので、各大学において、その内容について精査をした上で、必要な改善措置をとっていただくという、PDCAサイクルではないですが、この部分については各大学に義務づけられております。そのような形で、これを自分の大学の部分を見ながら、大学のほうがいかに改善していくのかということについて、促してまいりたいと考えております。

【田村部会長】
 ありがとうございます。
 よろしゅうございましょうか。どうぞ。

【藤原委員】
 このアンケートは、要するに実施した大学が独自にとったアンケートですね。つまり評価者がアンケートをとっているわけです。そういうアンケートでこういう結果が出るのは当たり前かなと私は思います。「だいたいよい」が5割近くになるアンケートの場合、大した中身じゃない場合が多いんです。私は一応、調査課長もやっていた人間なので。それで、実は教員研修センターの研修の中身はがらっと変わっているわけですが、これも、教員研修センターで受講した校長や教頭は、みんなこういうアンケートをつけていました。「よい」、「だいたいよい」です。
 申しわけないんですが、私はそれを疑って、仕分け人でもあったので、30時間以上の授業を私が自ら受けさせていただきました。ほんとうにとんでもなく眠い授業、10年前の内容をそのままやっている授業、その他いっぱいありまして、夜お酒を飲んで、校長、教頭先生から本音を聞いたり、あるいは、ふろに入って雑談したりしながら、本音を全部聞きましたら、全然違う評価でした。それをフィードバックしたからこそ、こういう教員研修センターの中身の改革につながっているんです。
 なので、評価を大学が、実施した人が独自にやれば、当然、受けた人は変なことをされたくないから、こういうふうにつけます。第三者がやるべきだと僕は思います。もしあれだったら、僕がやりましょうか。

【田村部会長】
 ありがとうございます。これはまたご意見として賜って、大事なご指摘ですから、テイクノートしたいと思いますが。
 ほかにはよろしゅうございますか。宮川委員、どうぞ。

【宮川委員】
 私が質問させていただいた趣旨はおわかりいただけたと思うんですが、受講者にモニターする機会もありますので、そういう中で、なぜ評価を下げたんだと聞いたら、指導要領が今般、改編されるのに、それについて期待していったけれども、何の話もなかった。あるいは、指導要領そのものを批判するような内容のものがあったというようなことを聞くと、これでほんとうに、教員養成の世界がどうなっているんだと思わざるを得なかったものですから、私は、恐縮でありますけれども、「あまり十分でない」とかこういった評価の割合がどうかという問題よりも、答えている者たちがどういうふうに受け取っているのか、どういう課題意識を持っていたのかということをもう少し把握する方法はないのか、それを大学、あるいは学校改革にフィードバックする方法はないのか、内容はないのかと思った次第です。
 そこだけでございます。以上です。

【田村部会長】
 ありがとうございます。
 ただいまの藤原委員、宮川委員のご意見も、よく耳を傾けてお伺いしなければいけない内容がいっぱいありますので、今後いろいろ生かしていきたいと考えるところですが、私が答えることでもないと思いますけれども、従来型のアンケートでやるとこうなるということですから、ぜひひとつ生かしていきたいと思います。
 それでは、次に移らせていただいてよろしいでしょうか。資料8になりますが、教職大学院の設置計画履行状況等調査の結果でございます。これもぜひご説明をお願いしたいと思います。

【粟井教員養成企画室室長補佐】
 高等教育局大学振興課でございます。それでは、ご説明申し上げます。資料8-1と8-2の関係ですけれども、教職大学院設置計画履行状況等調査の結果についてです。
 資料8-1の3枚目になりますが、教職大学院の質の保証につきましては、1つは認証評価ということで、教職大学院は5年に1回、教員養成評価機構から認証評価を受けるということになっておりまして、平成22年度から実施されています。平成22年度は、6大学で実施され、6大学すべてが適格認定されたという結果です。
 その下のマル2でございますが、設置計画履行状況等調査(アフターケア)となっております。平成22年度は、25大学のうち既に留意事項なしということで調査を終えている2大学を除く23大学が対象となり、そのうちの13大学について実地調査を実施し、10大学は書面調査のみを行いました。
 その中で、4大学に留意事項が付されました。主な留意事項といたしましては、教育委員会との連携ということで、カリキュラムや教育方法などの運営全般に関して、教育委員会等の要望を踏まえた改善を行ってほしいということ、他には、入学者の確保がまだ安定的にできていないということで、学生の質を保ちつつ、安定的に定員を確保されたいということとなっております。
 その結果が資料8-2で、今年の2月4日に報道発表された資料です。留意事項が付された内容につきましては一番最後のページになります。(別紙3)と右上に記載されているところですが、4大学、北海道教育大学大学院、宮城教育大学大学院、山形大学大学院、聖徳大学大学院ということで、入学定員が充足されていないというのが北海道教育大学に対する留意事項、宮城教育大学は、教育委員会との連携が不十分であるということ、山形大学は設置基準において単位数の上限を定めるものとされておりますが、それに対する上限が定められていないこと、聖徳大学も、入学定員が充足されていないことについて留意事項が付されたということでした。
 以上でございます。

【田村部会長】
 ありがとうございました。
 この点につきましては、ご質問ございますでしょうか。
 よろしゅうございましょうか。法科大学院に並んで、今度は教職大学院がこういう評価をして、始まっているということのご報告でございますが、教職も一生懸命やりたいということで、教員の質の向上にこの仕組みが必ずや役に立つだろうということで、現実的には効果が上がってきておりますので、よく言われていますが、教職大学院を出た人の就職率というのは9割ぐらいなんですね。だから、明らかに教員になるということについては明確な意志があり、成果が出ているということは、数字では出ているわけですが、それの評価をやっているということでございます。
 着々ととにかくこういうことを積み重ねていって、教員の質の向上につなげていきたいということでございますが、ただいまのことにつきまして、ご質問ございますでしょうか。
 それでは、時間がございますので、次に、資料5の義務標準法の一部改正について、ご説明をお願い申し上げます。

【伯井財務課長】
 財務課長の伯井でございます。
 同法律につきましては、4月15日に可決成立いたしまして、4月22日に公布、35人以下学級の部分などにつきましては同日から施行されております。昭和55年に40人学級が制度化されて以来、国の標準として学級規模を縮小するという改正は30年ぶりです。
 趣旨は、ご案内のとおり、一人一人に応じたきめ細やかな質の高い教育を実現していくということで、少人数学級を推進していくこととともに、設置者である市町村が、できるだけ地域や学校の実情に応じて、柔軟にクラスを編制できるようにしていくということです。
 具体的な内容について、まず資料5-1の2の(1)を御覧ください。35人以下学級の推進ということで、今回は、小学校1年生にかかる国の学級編制の標準を40人から35人に引き下げたというものです。さらに、検討規定ということで、小学校2年生以降から中学校3年生に至るまで、学級編制の標準を順次に改定することなどについて検討を行って、その結果に基づいて法制上の措置、その他必要な措置を講じるという、政府に対する検討を義務づける規定が設けられております。
 (2)が、学級編制の弾力化についてです。これまで学級編制については、都道府県が定める学級規模の「基準」に、市町村教育委員会が「従うべき」というふうにされ、非常に拘束性が強かったわけですが、それを緩めて、「標準」としての基準とするとともに、事前の都道府県教育委員会への同意、協議というのを廃止しまして、事後届出でよいという仕組みに変更したものです。これによって、設置者である市町村教委が、その学校の実情を踏まえて弾力的にクラスを編制することが可能とするという趣旨です。
 そのことにつきまして、今回の法律につきましては、衆議院において、追加的な議員修正が幾つかありました。結果的に全会一致で、衆議院も参議院も可決成立したわけですが、議員修正の一つといたしまして、1ページ目の一番下ですけれども、弾力化をした場合に、都道府県教委が市町村教委に対して教職員定数を配分するという仕組みです。それは、県費負担教職員ということで、県が費用を負担しているという仕組みのもとでの改正ですが、そのことに対して、市町村教育委員会の意見を十分尊重して定数を配分決定するという趣旨の規定を盛り込むことによって、市町村教委の主体性を定数配分の観点からも担保していこうというための地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正が、議員修正によってなされたというものです。
 裏のページを御覧いただきたいと思います。(3)の教職員定数に関する加配事由の追加、これも追加の議員修正で盛り込まれ、措置されたものですけれども、今回の法律改正としては、児童生徒数に応じて学級数が決まって、それに応じて教職員定数が決まるという、その基礎的な定数を増やしていこうという趣旨でございましたが、それに加えて、各県の教育委員会からの申請に応じて、個別の実情によって、プラスアルファの加配定数というのがありますけれども、それも重要であるという趣旨での改正です。
 具体的には、加配定数が必要かつ十分なものとなるよう努めていくという規定であるとか、あるいは加配事由を拡大いたしまして、小学校における専科的な指導ということと、それから、特別支援教育につきまして、加配事由を拡大したものです。
 その他、今回の東日本大震災に伴う児童生徒の学習支援、心のケアのための教職員定数上の特別の措置を講じるということで、先般も追加的な加配措置を行ったわけですが、そうしたことについての規定も新たに、これも議員修正によって追加されたということであります。以上の法律改正の内容が可決成立し、公布をさせていただいたということです。
 今後、この趣旨・内容をより一層広く関係者に周知徹底していくこととともに、法律の規定にもあります、小学校2年生以上の学級編制の標準の改定や教職員配置の改善について、引き続き検討を進めていきたいということですので、よろしくご理解、ご協力をお願いしたいと思っております。
 以上でございます。

【田村部会長】
 ありがとうございました。
 このことにつきまして、ご質問ございますでしょうか。よろしゅうございましょうか。
 震災の関係でいろいろあるんですけれども、やっぱり画期的なことだったと思っているんですが、これで頑張っていただきたいということですね。
 何かありますか。ご質問等、よろしゅうございましょうか。どうぞ、藤原委員。

【藤原委員】
 余計なことなんですが、ほかの自治体がほとんどこれを読み込んで、1年生のクラス編制をしていた中、東京都だけがそれを無視して、この時期にクラス改編、1年生をやっている。これは東京都が、例えば文科省を信用していないとか、民主党を信用していないとか、そのようなことなんでしょうか。何か事情があるんですか。あったら聞かせてくれますか。

【伯井財務課長】
 東京都は、法律が成立した4月15日を待って、各市区町村に対して、それを待って35人の学級編制基準を東京都教委として、小1について決定して、それとともに、35人にしますよと。その場合、今回の法律でもそうですけれども、経過措置的に、無理に強制はしない。35人から、東京都教委は38人の基準でやろうとしていましたので、ある程度弾力的な対応で、小1を35人に改めてクラス替えをしてもいいですし、しなくてもいいというような通知を発出いたしまして、ほかの県は、確かに国の、我々の来年度からやりますよという方針にのっとってやっていたわけですが、東京都教委は、法律の成立を遵守してやられたということなので、できるだけ混乱なく進めておられますけれども、引き続きそうした方向でやってもらいたいと……。

【藤原委員】
 混乱しているよね。まあ、いいや。

【田村部会長】
 どうもありがとうございました。あまり混乱しないようにやってほしいですね。
 よろしゅうございましょうか。時間にもなりましたので、最後に、実はこの会を始めるスタートのところで、委員の先生方からいろいろな意見が出てきたんですが、震災とかいろいろな状況で難しい面はあっても、この議論はしっかりやって、早く結論を出そう、スピーディーにまとめようという、非常に強い意見表明がございました。これを受けて、実は次官がおられたら、次官に一言いただきたかったんですけれども、公用でお出になったようですので、どなたか、一言、これを受けてお話しいただけませんか。それでこの会を終わりたいと思いますので。
 では、山中局長、よろしくお願いします。

【山中初等中等教育局長】
 宮城のほうに視察に行くことになっておりまして、打ち合わせで遅れまして恐縮でございます。
 今、部会長のほうからもございましたけれども、教員の資質向上ということで、昨年から非常に密な議論を進めていただきまして、中間的な審議経過報告を出していただいております。これを具体的な政策に落とすときにどういうふうな形でまとめていくのかということにつきまして、ぜひ今年の議論で詰めていただいて、将来的なもので、中核的なものになると思いますけれども、取り組むべきものはこれ、短期的にはこれだというふうな形で示していただきますと大変ありがたいと思っております。
 私どもとしては、議論の内容を踏まえまして、また、いろいろな形での反響を伺いながら、しっかりと、教員の資質はどうあるべきか、取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

【田村部会長】
 ありがとうございました。
 これから元気よく議論をやっていきますので、スピーディーに方向性を出したいということでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、本日の部会はこれまでとさせていただきたいと思います。
 本日の議事に関することでお気づきの点がございましたら、ぜひひとつ事務局までご連絡くださるよう、お願い申し上げたいと思います。
 なお、今後の日程につきましては、後日、事務局から委員の皆様にご連絡をさせていただきます。
 それでは、本日はこれで閉会とさせていただきます。今日はどうもありがとうございました。 

お問合せ先

初等中等教育局教職員課

-- 登録:平成23年07月 --