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教員の資質能力向上 特別部会(第8回) 議事録

1.日時

平成22年12月27日月曜日 14時~16時

2.場所

文部科学省東館3階講堂

3.議題

  1. これまでの議論の整理について
  2. その他

4.出席者

委員

田村部会長、安彦副部会長、安西副部会長、相川委員、青山委員、小川委員、小原委員、加藤委員、岸田委員、清原委員、佐藤委員、新藤委員、高岡委員、高桑委員、長南委員、中西委員、布委員、日渡委員、堀内委員、松木委員、宮川委員、向山委員、村松委員、村山委員、森田委員、横須賀委員、若月委員

文部科学省

鈴木副大臣、清水事務次官、金森文部科学審議官、土屋官房長、前川総括審議官、高橋会計課長、日向教育改革調整官、板東生涯学習政策局長、作花総括官、磯田高等教育局長、河村私学部長、小松審議官、勝野私学行政課長、藤原大学振興課長、渡邉教員養成企画室長、山中初等中等教育局長、德久審議官、尾﨑審議官、中岡初等中等教育企画課長、山下教職員課長、新田教員免許企画室長、白鳥課長補佐

5.議事録

【田村部会長】
 それでは定刻になりました。まだ、お見えになっていらっしゃらない先生もいらっしゃいますが、ほとんどおそろいでございますので、ただいまから第8回中央教育審議会教員の資質向上特別部会を開催させていただきたい思います。
 本日は、本当に年末、ご多忙の中、ちょっと考えられないと思うんですけれども、こういうことがあり得るということで、何があるかわからないのが今ですので、ご出席いただきましたことを本当に感激しております。ほとんどの委員の方がお出ましいただきまして、出席率のよさもびっくりしております。本当にありがとうございます。
 それでは、事務局から最初に本日の配付資料の確認をお願いしたいと思います。

【日向教育改革調整官】 
 それでは、配付資料の確認をさせていただきます。まず、資料1-1、審議経過報告(案)でございます。それから、資料1-2、審議経過報告(案)、こちらは見え消しになっております。資料2、審議経過報告(案)関連資料、資料3、35人以下学級の推進による教職員定数の改善について、参考資料といたしまして、委員名簿を配付させていただいております。配付資料は以上でございます。

【田村部会長】 
 それでは、議事に入らせていただきますが、その前に実は今日の会議には鈴木副大臣が最初からお出ましになるご予定でございましたが、予算の関係で何か都道府県の責任者に鈴木副大臣が一言お話をしてこなきゃいけないということがありましたようで、今、そちらの会に出席しておられます。15分か20分ぐらいでお見えいただけますので、お見えになられたらごあいさつをいただきますが、そのことをお含みいただきまして議事を進めさせていただきます。
 最初に、審議経過報告(案)につきまして、前回の特別部会で委員の皆様からいただいたご意見や、部会の後、事務局にいろいろなご意見をいただきました。それらを一応取り入れさせていただきまして文案を作成しております。
 まずは、事務局から文案について説明をいただきまして、その後、委員の皆様からご意見をいただきたいと思います。それでは、事務局から資料の説明をお願いいたします。

【日向教育改革調整官】 
 それでは、資料1-2を使いながらご説明をさせていただきます。第7回の特別部会における委員の皆様方のご意見、また、その後書面でもご意見をいただきました。部会長ともご相談をし、資料のとおり審議経過報告(案)を修正をさせていただいたところでございます。順に説明をさせていただきます。
 まず、1ページの冒頭の部分でございますが、今日の我が国の学校教育が抱える課題の本質というのは、政治、経済等のグローバル化などによってもたらされた世界情勢の激変の中で、21世紀を生き抜いていける資質や能力を備えた人材の育成に現行の学校教育や教員が対応できているのかということではないかとのご意見を踏まえまして、挿入をさせていただきました。
 また、1ページの下から2つ目の丸でございます。ここは、新人教員の指導力が十分でない理由を記述すべきとのご意見を踏まえまして追記をさせていただきました。
 次に、1ページの一番下の丸でございますが、校長のリーダーシップが必要な要因について、これまで以上に組織的で計画的な教育活動、学校経営が不可欠であるということ、というご意見をいただきましたので、追記をさせていただきました。
 次に、2ページでございます。2ページの2行目から3行目でございますが、管理職の研修については単なる充実ではなく、抜本的な見直しが必要とのご意見を踏まえ、ご覧のとおり修正をさせていただきました。
 2ページの上から1つ目の丸でございますが、教員の大量退職について前向きな表現も入れてほしいとのご意見を踏まえ追記をさせていただきました。
 2ページの上から2つ目の丸でございますが、これから求められる教員養成や研修のスタイルについて、より具体的に記述すべきとのご意見を踏まえ、ご覧のような修正をさせていただきました。
 2ページ、上から3つ目の丸でございますが、優れた教員の養成・研修等は大学や学校の中だけで行うのではなく、学校支援地域本部などさまざまな団体との連携・協働により行われるべきとのご意見を踏まえ修正をさせていただきました。
 2ページ、下から2つ目の丸でございますが、平成18年の中央教育審議会答申との関係について明記すべきとのご意見を踏まえ、ご覧のとおり追記をさせていただきました。
 2ページ、一番下の丸でございますが、もう少し強い表現にすべきとのご意見を踏まえましてご覧のような形に修正をさせていただきました。それに伴いまして、3ページの上2行については、削除をさせていただいております。
 3ページ、一番上の丸でございますが、学校設置者別の観点についても明記してほしいというご意見を踏まえ追記をさせていただきました。
 3ページ、上から4つ目の丸につきまして、表現の適正化と地域の力を活用すべきとのご意見を踏まえ、ご覧のとおりの修正をさせていただきました。
 3ページ、枠内の1行目でございますが、学力の向上への対応について追記をさせていただきました。
 次に、4ページでございます。一番上の丸でございます。修士レベル化の理由をより明確化するため、学部レベルでの改革の推進と学士課程修了後も学び続けることの必要性について明記をさせていただきました。
 4ページ、上から3つ目の丸につきまして、「暫定」という表現について、変えたほうがいいのではないかというご意見を複数の委員の方からいただいたことを踏まえ、ご覧のとおり「基礎的な資格」という表現に変更をいたしました。
 4ページ、上から6つ目の丸について、新たなシステムの構築を検討すべきとのご意見があったことを踏まえ修正をさせていただきました。
 次に、4ページの枠外の一番上の丸のところですが、これは先ほどご説明をしたとおりの修正でございます。
 4ページ、一番下の丸については、新人教員が実践的指導力が不足しているとの報告をさせていただきましたので、そのことについて追記をさせていただきました。
 5ページ、一番上の丸でございますが、他の審議会などから教員養成の充実についてさまざまな提言が出されており、主なものについて例示をして教員養成の充実の必要性について強調する形で書かせていただきました。
 5ページ、上から3つ目の丸についてでございますが、社会全体が高学歴化している様相の中で修士化について触れたほうがよいのではないかとのご意見を踏まえ、追記をさせていただきました。
 5ページの一番下の丸につきましては、教科専門と教職専門とを十分にバランスよく学ぶことが必要であるとのご意見を踏まえ修正をさせていただきました。
 次に、6ページでございます。上から1つ目の丸でございますが、先ほどもご説明をしましたが、修士化の理由をより明確化するためでございます。
 6ページ、下から2つ目の丸につきましては、修士レベル化の検討につきまして、さまざまなご意見をいただきましたので、まとめて記述をさせていただきました。
 また、6ページ、一番下の丸につきましては、大学、短大、さまざまな機関で養成をしております。そのことを踏まえまして、教員養成課程でと、また、養成する学校種、幼稚園、高等学校等ごとの検討が必要ではないか、また、養護教諭等についてどうするのかなどのご意見をいただきましたので、今後の検討に当たって留意すべき点を明記をさせていただきました。
 次に、7ページ、上から1つ目の丸、2つ目の丸ですが、大学における教員養成の必要性と大学が今後取り組むべき方向性についてご意見をいただきましたので、明記をさせていただきました。
 7ページ、上から3つ目の丸につきまして、教職大学院の評価を書くようご意見をいただきましたので、その点追記をさせていただきました。
 次に、8ページの一番上の表現でございますが、これは教員養成カリキュラムの検討に当たり、提言の方法についてご覧のとおりのご意見がございましたので、盛り込みました。
 また、8ページ、一番上の丸でございますが、修士レベル化の検討との関連について明記すべきとのご意見がありましたので、修正をさせていただきました。また、学校現場でのボランティア活動だけでなく、学校支援組織等でのボランティア活動も含めるべきとのご意見がありましたので、追記をいたしました。なお、その際には、大学における学習時間とのバランスや活動の成果を大学の単位として認定することについて、今後の検討課題として追記をいたしました。
 また、8ページ、上から2つ目の丸ですが、「架橋する」という表現に修正をさせていただきました。
 次に、10ページ、上から2つ目の丸でございますが、新たなシステムを構築すべきとのご意見があったことを踏まえ修正をさせていただきました。また、大学実施による授業改善の必要性についても記述すべきとのご意見がありましたので、その点追記をさせていただきました。
 10ページ、枠内の一番上の丸でございますが、教員免許制度について一定程度定着していること、ただ、一方で免許取得者数と採用者数との間に乖離が生じているという趣旨の表現を入れてほしいとのご意見がありましたので、追記をさせていただきました。
 11ページの修正も同様の趣旨でございます。
 12ページ、上から1つ目の丸でございますが、専門免許状について委員からご覧のとおりのご意見がありましたので、追記をさせていただきました。
 また、12ページの真ん中の丸の部分でございますが、十分に時間をかけて検討すべき、国家試験の導入、学校設置者別の観点というご意見をいただきましたので、追記をさせていただきました。
 14ページでございます。枠内、上から1つ目の丸でございますが、学校種別ごとに検討が必要とのご意見がありましたので、追記をさせていただきました。
 14ページの枠外、上から2つ目の丸でございます。教員としての質の担保に留意すべきとのご意見がありましたので、追記をさせていただきました。
 次に、16ページでございます。下から2つ目の丸でございます。NPOや民間企業等における研修も含めてはどうかとのご意見がございましたので、追記をさせていただきました。
 次に、17ページ、上から2つ目の丸でございますが、学校支援組織について追記してほしいというご意見がございましたので、追記をさせていただきました。
 最後でございますが、19ページ、一番最後の丸について、今後丁寧な検討をすべきとのご意見がありましたので、追記をいたしました。
 それから、資料2についても説明させていただければと思います。こちらにつきましては、これまで資料として提出いたしたものを審議経過報告(案)に沿ってまとめ、再整理をしたものでございますが、その中で、21ページから28ページまでについては、新たに各種審議会等でどのような指摘をいただいているのかということを挙げさせていただいております。
 21ページは、キャリア教育・職業教育の在り方についての答申(案)の記述でございます。
 また、22ページは、特別支援教育の在り方に関する特別委員会の論点整理、文化審議会における記述でございます。また、23ページは教育の情報化ビジョンにおける記述。
 24ページでございますが、これは科学技術・学術審議会人材委員会における指摘の記述。それから、環境保全の意欲の増進及び環境教育の推進に関する基本的な方針の記述。
 25ページは男女共同参画基本計画、国連持続可能な開発のための教育の10年実施計画、高等学校における地理歴史科の履修形態の改善に関する要請、それぞれの記述。
 26ページは、日本学術会議の記述、産業競争力懇談会における指摘の記述。
 27ページでございますが、経済同友会、技術同友会、それから地球を考える会からの提言の記述。
 最後、28ページでございますが、これも日本学術会議の提言の記述。
 以上でございます。よろしくお願いをいたします。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。ただいま、事務局からご説明がありました。審議経過報告(案)はこれまでの議論を整理するとともに、今後の議論の方向性を一応整理してみたわけでございます。これについて、委員の皆様からご意見をお伺いする予定ですが、実は、鈴木副大臣が公務を終えられてお見えになりましたので、最初にちょっとごあいさつをいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【鈴木副大臣】 
 遅れまして申し訳ございません。教員の資質能力向上特別部会の先生方に本当にこれまで大変お世話になりましてありがとうございました。また、今日も年末ぎりぎり押し迫る中、お集まりをいただきまして、心から御礼を申し上げます。
 24日に予算案がまとまりました。私どもとしては、35人学級にスタートを切ることができ、義務標準法の改正も財務省に認められたということで、今年は第2フェーズの中で教員の質と数と、こういう2つのテーマを持ってやってまいりましたが、数のことについては、一定の前進を図ることができたと思っております。大変ご指導いただけましたことを感謝申し上げます。
 この、予算編成過程の中でも、常に言われましたのが、数だけだけではだめだと、質だと、こういうお話がございました。そういう意味でこの質と数というのはまさに密接不可分、連動する話でございまして、まさにこの資質能力向上特別部会のここでのご議論がいろいろな方面から注目をされ、また、期待をされている教員の質の向上ということに直結する大変ご熱心なご議論をいただいて、そして前回と今日と、ま世の中の理解を深め、議論を深めるためのたたき台をおまとめをいただく、このステージに来たということは大変ありがたく、かつまた意義深いことだというふうに思っております。
 私といたしましては、これまでは何か一人の教員にパーフェクトなスーパーパーソンを求めてきたと、あるべき教師像とか、もちろん個の力というのは当然大事でありますけれども、しかし、どんな人でもスーパーな人はいないわけでありまして、もちろん、強い個を目指しながらも、いいチームをどういうふうにつくっていくのかと。そうした視点でもってチーム全体としていい学校コミュニティをつくっていく、そのためにはもちろんプロである教員がリードしていただいて、しかしながら、地域社会やそれを取り巻く保護者、地域ボランティア、学生ボランティア、そうしたリソースも巻き込みながら、そういったコミュニティづくりをリードできる、率先できると。
 もちろん、だれよりも自己研さんに励み、そして、子どもたちの将来のために考えていただく。そういったビジョンを持ちながら、極めて複雑で多様化し深刻化する学校現場、そして、これまで地域社会や家庭でやっていた問題まで学校が負わなければいけない現状。このことを嘆いていてもしようがないわけでありまして、やはり公教育が支えざるを得ない、このように思っております。
 PISAの調査も出ましたけれども、我々に突きつけられた課題は、特に学力レベルの低い子どもは、公教育がやはり責任を持ってやらなければいけない。この層が引き続きまだ多数、諸外国に比べても残っていると。やはりここに対して的確なソリューションを提供していかなきゃいけないなと、このような思いをいたしたわけであります。いずれにしましても、まさに教育の根幹中の根幹であります教員の資質能力について、これまでいただきましたご尽力に感謝を申し上げますとともに、これからいよいよまた国民的な議論を深め、そして成案を得ていく大事なステージに入っていくかと思いますので、さらなるご指導とご鞭撻をお願い申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。適切なごあいさつをタイミングよくいただきましたので非常にこれからの審議がやりやすいんですけれども、それでは、ただいま事務局のほうから審議経過報告の原案をたたき台という形でお示ししていますので、これについてのご意見を各委員の先生方からいただきたいというふうに思っております。例によりまして、名札を立てていただきますと漏れがございませんので。では、加藤委員どうぞ。

【加藤委員】 
 ありがとうございます。
 今、鈴木副大臣からもごあいさつありましたとおり、40人から35人の学校ということで、小学1年生ということですが、私、一歩前進したと思っておりますし、これからがより大切、今から、ここからかなと思っております。
 あわせまして、今日の新聞の朝刊で、教職員の心の病の休職が5,458人ということで、増加しているということで新聞報道がなされました。今、鈴木副大臣が申されたとおり、やはり学校現場では複雑化、多様化、さらには対応する課題が多重的になってきております。新聞報道でも保護者からの期待、要求、その他社会的な課題も一つの要因となっているというふうに分析が提起されております。今回の資質向上のテーマではございませんが、せっかく副大臣がいらっしゃいますので、こういったことも含めてこの分科会、特別部会というよりは、文科省の方々を含めてタイムリーな対応をお願いしたいというのが一つの要請でございます。
 2つ目で、今、提起がございました10ページから十何ページという教員の免許制度の関係がございましたのと、ちょっと扱い方を含めて教えていただきたいんですが、最後の結びで、時間を要する息の長い取り組み、先を見据えという、この最後の結びがございます。それぞれの課題が内包している課題というのはかなり多いと思うんですが、とりわけ教員免許制度について現行が実際に運用されているわけですが、今までの議論の中でも私も申し上げましたけれども、1つには失効問題がある、2つに画一的、統一的でいいのかということ、さらには教員の時間と金銭的負荷負担、例えばローカルエリア等からのさまざまの時間的な、または金銭的負担など、多くの問題が出されているのも事実です。
 そうしますと、その免許制度をゆっくり根本的に、構造的に改革していくというのは、これはある意味では4年プラスアルファの問題もありますから必要なんですけれども、当面、対応すべき課題、さらには今後整理しなければならない課題というのも内包していると思うんですね。そういう意味では、その必要な手だてはどうどこで扱うのか、長期的にどういうこの最後の結びのところも含めて、全体の課題と各課題を整理をしていきませんと、ただ、課題だけ全部今後に投げて、答申でまとめますということになるのかどうか。そうしますと、現行問題が内包している教育免許制度もそのままずっと並行的に実施していきますよということを意味するわけですよね。その辺の扱いも含めてお願いしたいというのが2つ目でございます。
 これは3つ目で前にも申し上げたんですが、今後の先々見据えて言うんであれば、先ほど副大臣も質と量を申し上げましたけれども、その社会構造、少子高齢化社会、年金受給等も含めて、やはり65への働き方というのは各企業においても、地域社会等でも大きな問題になっているわけです。そういう場合、長期スパンであるならば、65への教員の活用の仕方についてもやはり大きなこれからの日本のテーマだと思いますし、今までスキルある方もたくさんいらっしゃいます。能力もあるし、専門スキルをお持ちの方もたくさんいらっしゃる。今の制度でいいのかどうか、そういう人たちが65まで例えば働き続けるとしたらどういう制度をやはり改善したいのかという課題についてもこの中に入るのかどうかだけ、3つだけ申し上げさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。全体の文の中には今のような課題は受けとめてこのたたき台をつくってはいるんですけれども、今整理して述べていただきまして、これをもとにしてまたもうちょっとそのところは整理してみたいと思います。ありがとうございました。
 続いて、安彦先生。

【安彦副部会長】 
 個人的な意見につきましては、かなり修正文に反映させていただいて、感謝しておりますが、実は、私に、私立大学団体連合会の教員養成問題に関する小委員会から託されたメモがありますので、ちょっとこのメモについて申し上げたいと思います。
 2点ありまして、資質能力の向上につきまして、その方向で検討を加えることについては賛成なのですけれども、まず、第1点としては、開放制の教員養成制度を堅持するということについて、明確にしてほしいということでございます。この点は、特にその多様な経歴、あるいは多様な人材というものを求めるというの広がりという観点からしますと、開放制というものがその筋に即しておりまして、それなりにこれまでその長所を発揮してきたという認識であります。
 そういう意味では、その教職大学院の位置づけにつきましては、むしろ現状の教職大学院というのは、学部の教職課程の改善のきっかけにするという目的もありましたので、これはある意味では、そういう限定的な視点でつくられた段階のものであるというふうに考えまして、今後これを一般化する場合に、一般的な教員養成として考える場合には、別途新たな観点で検討してほしい。そういう中に多様な人材の養成という観点から狭い入り口になるといいますか、そういう心配を払拭できるような形で考えていただきたい。そういう意味で、その開放制の教員免許制度を堅持するということ、その後、大学間連携などの、その教職大学院等の工夫については検討する必要があるであろうということであります。
 2点目は、専修免許状における教科専門の継続ということについてお願いをしたいということです。専門免許状の新設ということがうたわれておりまして、そのことと絡んで、まだこの専門免許制度そのものがどういうものになるかわからないという心配の中から、特にその教科専門につきましては、これまでどちらかといいますと教職専門をもっと重視すべきだということで、教科専門をマイナスの観点から見てきたところがありますが、時代はそういう時代ではないということ、この資質能力の向上という観点からしますと、各教科の専門能力の向上ということは同時に必要なことでありまして、そういう意味で、仮に専門免許状の制度が新設されても、教科専門というものにつきましては新制度後も引き続き継続してほしいということであります。
 そういう意味では、やはり今後、先ほど審議経過報告案にもありましたが、教職と教科専門とのバランスをとるということで、両方とも十分に身につけさせた上でバランスをとる方法を考えていただきたい。それと絡んで、その実習につきましてもちょっとありまして、1年間というのは、あまりこだわらない数字として出されておりましたけれども、1年ということについては、受け入れるほうも非常に困難を感じさせるということで、改めてこの1年ほど長くない期間で成果の上がる実習というものを検討してほしいということでございました。
 そういう2点が、実習を含めて2点ありましたが、この審議経過報告案につきまして、そういう観点からちょっと修文といいますか、させていただけると、3ページの、平成18年の中教審答申の考え方のところに、3行目、上から2つ目の丸になりますが、「教員としての専門性や社会性の確立・向上」というところの前に、「幅広く多様な視野と教養を持つとともに」というような幅広い人材、教職人材というものを踏まえた表現が入れられたらというふうに思いますが、改めて文章そのものについてはお任せいたします。考え方として、教員の多様な経歴や視野を保証するような仕組みというものを踏まえた教員の養成であるということをはっきりさせる。
 それから、これはちょっと7ページですが、これはむしろ文章表現上のことですが、一番上の丸の赤字の部分の3行目に、「明確な知識体系として教育課程を成すことにより」という文言がありますが、普通の表現ではちょっとないので、私ども教育課程の関係者は教育課程を編成するというふうに言いますので、「として教育課程を編成することにより」という文言にしていただけたらと思います。
 それから、8ページですが、これは上から2つ目の黒丸ですが、何人かの方の意見を取り上げておりますので、ここにできたら加えていただきたいのですが、最後のところで、「教職を目指す者にとって必要な教養教育について議論すべき」という意見、その後に、意見として加えていただきたいんですけど、「教科教育法の内容、性格を改めるべき」という考えを入れさせていただきたいと思います。これは教科専門との絡みがございますが、今の教科教育法があまり教科専門の内容にあまり入ってないことについて意見がありました。
 それから、12ページですが、これは明確でないので、含めて考えていただきたいということですけれども、最初の丸の9行目あたりに専門免許状の区分がございますが、「生徒指導、進路指導、教科指導」とありますが、教科指導というものがもし先ほどの方法、指導法ばかりに偏っているとしますと、そうではなくて、教科専門的な中身のこもったものに変えられたもの、あるいは変えるべきもの、そういう教科専門的なものを含めて考えていただきたいということであります。そのようなことで、文言そのものはお任せいたしますけれども、趣旨はそのような方向で修文していただければということでございます。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。非常に具体的にご指摘いただきましたので、これは検討して修文してみたいと思います。確かに教科教育も従来型というのは、団体を教えるというのが基本なんですね。もうちょっと個々にそのスタンスを移すという教え方もこれからは入れていかないと、社会からなかなか評価されないという面が出てくるんでしょうね、おそらく。それは時代の変化というものもその背景にあると思いますけれども、ちょっと表現を工夫してみていただきたいと思っています。
 それでは、いかがでございましょうか。森田先生、どうぞ。

【森田委員】 
 ありがとうございます。それほど大きな修正ではございませんが、具体的な箇所を申しますと、資料1-2のほうでございますが、7ページの下から4行目から3行目あたりのところに、生徒指導に関して触れるところがございます。文部科学省では、今年の3月、従来の生徒指導の手引きというものを現代の社会にあわせて29年ぶりに改訂し、名前も「生徒指導提要」と題して刊行したわけでございますが、やはり今、現場の問題が大変でございます。従来からいいますと問題対応型といいますか、消極的な生徒指導というところへやっぱり偏らざるを得ない職場の状況がございました。
 しかし、生徒指導そのものは、学校教育の一つの重要な機能として、学習指導と並んで重要な部門として位置づけられております。なおかつ、それがこれからの求められる確かな学力というものにやはり結び付いていく学校教育の重要な機能でございます。この表現、この報告案のほうでまとめていただいたものでは、随所に生徒指導の重要性について指摘していただいておりまして、その点では生徒指導の目的に沿ったものと思っておりますが、今、ご指摘申し上げた7ページのところは「カウンセリングマインドなど」と例示されており、これを代表例としますと、生徒指導が、従来の問題行動対応型の問題を抱えた子どもたちだけに対応する指導、あるいはその対応の一つのテクニックといいますか、それに矮小化されて受け止められるというか、狭く解釈されてしまう嫌いがございます。
 教科教育あるいは学習指導と一体化した生徒指導というものがこれから必要なわけでございますし、その目標に沿いながら、確かな学力というものに結び付けていく重要な課題というやはり位置づけを持って、これは改革の方向のところの方向づけの中の重要な記述でございますので、その点の文言について少し工夫をしていただいて、学習課程と一体化した指導力、あるいは教育課程の内外にわたる指導力、そういうような表現をひとつ工夫していただければというぐあいに思っております。
 以上でございます。ありがとうございました。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。これは確かに表現を少し工夫して。では、村山先生、次、村松先生。

【村山委員】 
 個々の点ではなくて、全体的なことについてお話しさせていただきます。
 前回の後、さらにいろいろ修正ありました。拝見してまして、最後の19ページの結びの一文が集中していると思いますが、ただ変更するというだけじゃなくて、本質的議論を丁寧にやりなさいというその結びが挿入されておりまして、ある意味でこれはこれまでの皆さんのこの委員会での議論が反映されているんだと。
 これは私が見るところでは、一つは、途中の議論の中でも修士レベル化ということについて、本質的にそれがノーと、全く無意味だというご意見はあまりないと思うんですが、私はこの段階でこういう本質的議論ということが改めて提起されているということは、別の問題があるんじゃないかと。これは、この修士化ということがいろいろ検討され始めてすぐ各方面からそれに関する幾つか懸念の意見が出ました。これはある意味でもっともでして、3点あったと思うんです。
 1つは、4年プラス一、二年というのがどういう形態になるにしても、教師になろうとする者にとって、授業料などいろいろな負担が非常に強くなると。そういう点で受験生が減ったり、質が確保できるのかと、これは非常に大きな問題。
 それから、2点目は、これも委員会で最初のほうに出ましたが、大量に学校で実習をさせるという場合にそれを受け入れるほうは大丈夫なのかと、これは大変なことになると、これが2点目。
 それから、3番目は、この修士課程化ということでは、大学は必ずかかわるわけですが、その大学側に本当に実践的な教師養成をできるだけの用意があるのか、質も量も大丈夫なのか。この3点の問題点がずっと提起されているわけですね。
 それに関して、私はこれまでの議論でいろいろそれを解決していく糸口といいますか、アイデアの萌芽みたいのは出てきていると思います。例えば学校現場と、この問題は学校と教育委員会と大学3者が本当に手を結んで組織的にやっていくというソリューションですね。こういうことを私は非常に意味があると思っています。
 そういう芽は出てきているんですが、今回の提案全体、提言なり、案全体を見まして、必ずしもまだその3点のいろいろな疑問、素朴な疑問も含めたものに十分に答えられてはいないんじゃないかと。そういうことが改めて今回、本質的な議論を尽くすべきだという意見になっているんじゃないかと。私、今後の問題だと思うんですが、私はこの今回のまとめで幾つか萌芽的に、更新制のあり方も含めて前へ解決できる、前進的に解決できる中身があると思います。
 ただ、1つだけ指摘させていただきたいと思います。それは具体的な制度設計といいますか、その具体論に入っちゃうわけですが、そこのところ、これから十分検討の余地はあると思うんですが、問題はこの今回の中身で一般免許と専門免許との関係、それと更新制との関係が必ずしもクリアではないと。
 ごく簡単にいいますと、一般免許はどうも学部卒基礎免許を持って、その後一、二年学校で実習させて、それで修士レベルコースとしてやって、それで一般免許を取ると。その上、更新制に変わるような、35歳とか45歳で専門免許を取るというような仕組みとして受け取られる面がかなり強いと思います。これは今後の問題であります。
 ただ、そこのところで、私は今後の検討課題として、やはり最初に言った教師になろうとする者に過剰な経済的、精神的な負担は課さないほうがいいと。質のいい受験生、あるいは教師志望者を大量に確保せなきゃならんと。こういう問題との関係で特に、私はそこのところについて十分慎重な議論が今後必要であると。教師になろうとする者、あるいはなった後、必要以上にスクリーンといいますか、ハードルを何回も置くということで本当に教師の資質と士気が上がるのかと。その辺は今後の制度的な検討の中で最大のポイントになるというふうに私は考えております。今日もできればそういうことについても改めて意見を交換したほうがよろしいんじゃないかというふうに思っています。以上です。

【田村部会長】 
 ありがとうございます。村山先生のご意見はよくわからせていただいたんですが、この審議経過報告の議論の中では、今日のところは今までの議論で生涯学習社会が実現していく中で、教員もその一員ですから、教員になったら終わりじゃなくて、ずっと学習していって、インセンティブとしていろいろな免許状を考えていくということが議論されてこういう形にまとまってきていますので、具体的な設計の問題というのはもう時間がありませんので、ちょっと今日は勘弁してほしいんです。
 流れ全体は、これは村山先生も含めて全員が了解されている考えだろうと思うんですね。あとは具体的なことを考えていくということではないかと思います。子どもたちに生涯学習しろと言っているんだから、先生もやらないといけないわけですよね。その点は皆さん意見が一緒になったと思うんですけれども、そういう考えで一つ今日は進めさせていただこうと思います。よろしいですか。では、村松先生どうぞ。

【村松委員】 
 前回の意見、あるいはその後に出させていただいた意見などもかなり反映していただくような形でまとめていただいたことに感謝申し上げます。
 昨日案をいただき拝見し、今のお話にもちょっと絡むのですが、冒頭の部分で制度改革だということをかなり強調していただいて、よくなったというふうに思っています。資料1-2の2ページの一番下の丸で、「教員の養成・採用・研修制度の骨格を改め」とあるのが、骨子を書いてあるところだと思います。これはぜひということではなくて、ちょっと質問も含めてなのですが、今の村山委員のお話にもあったように教員免許制度をかなりいじる、骨格をいじるということを提起しているにもかかわらず、この冒頭の部分で「教員免許制度の骨格を改める」という文言が入ってこなかったのは、最初の「養成・採用・研修制度の骨格を改め」という文言の中に含めているという趣旨なのかということを一つお尋ねしたいと思います。
 それから、もう一つは、非常に個別的なことなんですけれども、この案をいただいた時点でやはり1-2の資料の5ページの冒頭に、さまざまな団体からもろもろ教員養成にもっと盛り込むべきだということがたくさん入っていたのを拝見しました。こんなに入るんだったらもう少し部会の席上で申し上げておくべきだったなと思ったことがあったんですが、今日いただきました資料2のほうで、既に入れていただいているので発言しやすいんですけれども、資料2の25ページにございますように、今月の先々週、17日に第3次男女共同参画基本計画というのが閣議決定されております。この中に今回初めて入っているわけではございませんけれども、男女共同参画に関して、そのことの価値観を教えるとかそういうことではなくて、文言としては「教員養成課程における男女平等などの人権教育を促進する」というふうになっております。日本の学校教育がきちんとずっと本当の意味での男女平等で、男女共同参画を旨として行われてきていたら、現実の社会がいまだにこの状況ではないと思うんですね。そういう意味では、やはり学校教育に問題があったというのが関係者たちがずっと提起してきていることなものですから、先ほどの言葉でも結構ですが、男女共同参画に関するテーマというのがあるということも資料1-2の5ページに、これまで部会で発言してなくても入れられるのであればぜひ入れていただきたいというのがお願いでございます。以上です。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。それはおっしゃることは私も大賛成なんですが、日向調整官、1番目のことで何か意見はございますか。

【日向教育改革調整官】 
 1番目の点につきましては、これは委員の方からのご意見なんですけれども、修士レベル化を目指すということであるならば、ここで改めて強い表現をしたほうがいいのではないかという趣旨のご意見がございまして、こういう表現でということでしたので、それを尊重して入れさせていただいたということでございます。

【田村部会長】 
 よろしゅうございますか。

【村松委員】 
 はい。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。では、高桑先生ですね。どうぞ。

【高桑委員】 
 失礼します。大変、多岐にわたる部分をおまとめをいただきましてありがとうございました。この間、議論してきましたこと、多くが明確になってきたのかなというふうに思っております。とりわけ冒頭、副大臣のお話にもございましたけれども、学校教育において生涯学習社会の中において子どもたちだけではなしに、教員も含めて学び続ける存在でなければならないというふうな事柄、また、学校教育全体がチームとして取り組んでいくべき取り組みというようなことも出てきたかというふうに思っておりますし、大変ありがたい。
 とりわけ、教員養成がこれまで大学の課題ということについて、大学にとどまらず教育委員会をはじめ社会全体が教員養成においても果たすべき役割を果たさなければならないということで、社会全体で教員養成、採用、教員の研修についてより総合的、一元的な方策を進めていけるということについては大変ありがたい方向性が出ているなというふうに思っております。
 ここで欲かと思いますけれども、今後まとめられるたたき台といいますか、具体案が示される段階で期待することということでお願いをしておきたいことが幾つかありまして、そのことを申し上げたいと思うんですけれども、1つは、初任研、それから10年目研修、免許更新制等について課題というふうに示されていますし、今後の検討については慎重かつ円滑な実施も留意して取り組んでいくということが書かれておりますけれども、これらの今申し上げたような取り組みにつきましては、学校現場の負担を少しでも軽くしたいという思いもありますので、できるだけ早くたたき台としての具体案をお示しいただけないかなというふうに思っております。今の段階で中身についてどうこうということではないんですけれども、学校の取り組みの負担の軽減のためにもこのような取り組みについてよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それと、実習期間の充実ということになるかと思うんですけれども、その中で、学校現場にボランティアないしはインターンシップというふうな形で入ってくる教員の実習生といいますか、見習いといいますか、研修生といいますか、そのような職員について、担任も含めて明確な校務分掌を持つということが私は学校にとっても、また学生にとってもそれなりのメリットがあるんではないかというふうに思いますので、そこまで突っ込んだ公務員としての雇用のあり方について、より弾力的なあり方も含めてお考えをいただきたいというふうに思っております。これは期待ですので、特に今のところで要望だけでございます。
 また、学校教育の取り組みが個々の教員一人一人の力が大変大事ですけれども、冒頭にもございましたように、学校としてのチームとして取り組んでいく。さらに、学校教育が集団教育の場であるということを考えれば、部会長からもありました、学び続ける存在が子どもたちだけではなしに、教職員にも生涯学習時代の教師としてのあり方を求めるということであれば、私はこの集団教育の中で教員は個々の教員の専門性だけにとらわれずに、より社会性ないしは協調性、他の人と一緒になって取り組んでいける能力というふうなことも教員の資質の中に大きなウエイトを占めてしかるべきではないかというふうにも考えます。
 そういう意味では、教員の資質について他の職員と一緒になって取り組んでいける集団性というものについても少し強調していただければありがたいかなというふうな思いをしております。
 とりわけ今後の免許制の中で、大学における開放制の原則というものを引き続き尊重するということでいくことは大変大事なことだと私も思っておりますし、学校現場に多彩な社会人も含めたいろいろな人たちが入っていただきやすい条件をつくっていくということがより学校を社会化できる要素でもあるというふうに考えます。そういう意味で、免許のあり方、また教員の道についても1つの道ではなしに、多元的な道を可能にしていただけるようなことが、教職員が10人全部同じ色であれば学校教育はかえってやりにくいんでないかと思いますし、いろいろな人がいて社会が成り立つということを学校現場においても名実とともに充実させる方向で取り組みを進めさせていただければというふうにも思いますので、多様化ということについてもご留意をいただければありがたいなと思っております。それらが学校教育における生涯学習社会の形かなというふうにも思いますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。以上です。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。高桑先生から適切なご指摘をいただきました。全体にはちりばめられていると思いますけれども、もう一回ご指摘を踏まえて見直してみたいと思います。それでは、宮川先生ですね、どうぞ。

【宮川委員】 
 7ページ、上2つの丸、このことはずっと実現できればなと思っていたことですので、1点目のほうは大学のみならず、小・中学校、高等学校もこうした組織的な知識創造できるような場にならなくちゃならないと思っておりまして、書き加えていただいたことを大変よろしいのかなと思います。
 それから、2つ目のところの大学におけるFDを含めたというところ、これができると教員養成も変わってくるのかなと考えます。
 そこで、2つほどちょっとお話というか、意見を申し述べさせていただきますが、先ほど副部会長の安彦先生からお話のあった教科専門ということと、それから、9ページ目の最初の丸のところの、「なお」書きのところからの3行目の末、「留意する必要がある」という、これは大変濁した書き方になっていまして、将来、安彦先生のご指摘の点とここはおそらくバッティングしていくのではないかなというふうに私は考えました。そういうことから、この「留意する必要がある」の、その留意することはどんなことなのかということをもう少し検討加えて,その検討事項は何かを明確にしてそれらを解決していく必要があるんだというようなことが望ましいのかなというふうに考えました。
 次に、同じく9ページ目の認証評価機関ということについての表記について、ここで申し上げるのはちょっと時間的な問題で遅くなってしまうかもしれませんけれども、その認証評価機関と、それから文部科学省が進めている実地調査、これは全く異質なものであることは承知しているんですが、果たして認証評価機関に失礼ですけれども、評価者の選任とか、どういう方がそれに当たり、そしてどの程度、例えば今回、話題になりました実践演習ですね、こういったものをどんなふうに見取って認証評価していくのかということに、もう少し具体的なものが見えてこないと形あるものだけに終わってしまわないかということを、失礼ですが申し上げさせていただきます。
 それから、15ページにいきまして現職研修等のところでありますが、初任者研修については、どちらかというと将来、整理されていくような方向の表記になっているんですが、実は初任者研修で期待されているセンター等における研修とか、あるいは宿泊研修等、これらはある意味で学校の内外を問わず、教員の同僚性とよく言われている人間関係づくり、そして、教員がメンタルケア等必要なものも多くなっておりますけれども、実はこういう研修の機会がそういった問題の解決の場にもなっているということ。こういった点を十分に検討した上で初任者研修のあり方等も含め、また、法定法令研修、あるいはみずから研修する自主研修との関連をもう少ししっかりと構築するようなことを各教育委員会、学校に働きかけていくことが必要ではないかと考えました。
 最後に1点、19ページの今後のスケジュールの1点目の丸でありますが、新制度を構築して、円滑な一歩は当然のことなんですが、あえてここに「学校現場や大学の混乱を最小限にする」、何か意味するところ、わかりそうな気もするんですけれども、あえて混乱を避けようとして具体的な改善に着手できないことのないように、私はすべきだと思っておりますので、あえてここまで書く必要があるのか、あるいは書く必要があることはもっと明確に書けばよろしいのかなと思っております。ここでそこまで発言する場ではないと思いますので、ここまでにいたします。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。テイクノートをしっかりさせていただきますが、今後の検討にゆだねていきたいと思います。それでは、向山先生、どうぞ。

【向山委員】 
 初めに副大臣もいらっしゃるので、24日に30年ぶりに定数改善の政府案が決まったということで、本当に関係の皆様にご苦労があったと思いますし、これまでご苦労いただいた方にも改めて感謝申し上げます。ありがとうございます。
 私は修文についてと思います。1ページに目次をつけていただくと本当はもっとありがたかったんですが、こういったような審議経過報告が学校現場とか関係者が見るときに、明示性が強くて、一目見たときに何が書いてあるかがわかったほうがいいと思いますので、その点で5点だけ申し上げます。
 1つ目、1で「はじめに」と書いてあって(1)取り組むべき課題と(2)基本的な考え方なんですね。「はじめに」の基本的な考え方はちょっと論理的におかしいので、「はじめに」ですから、(2)は例えば教員の資質向上とか何とかという、ほかの言葉でもいいんですが、これが1点目です。
 それから、2つ目は11ページです。2の大きなフレームが「教員免許制度について」というくくりの中で、(1)が教員免許制度についてとなっていますから、例えばこれは教員免許制度の意義とか何とかと、別の言葉で大タイトルと小さなタイトルは変わったほうがいいと思います。
 それから、3つ目は15ページの現職研修等についてですが、現職研修についての1番目、(1)はじめにという、こういう小見出しの中で「はじめに」というより、これはこれからの方向みたいなのが書いてあるので、もう少し具体的なことを書いたほうがいいかなと思いました。
 それから、4つ目が17ページで「当面取り組むべき課題について」というこの6番と7番の分け方はもう少し精査したほうがわかりやすいと思いました。
 最後、5点目は一番最後の赤の部分ですが、これは今後のスケジュールということに入れるのか、もっと何か少し小見出しをつくるような、強調すべきような見出しが必要なのかということを思いました。
 今、修文関係で5つほど、よろしくお願いいたします。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。これは最終報告がまだ先にございますので、そのときまでに整理してみたいと思います。またご意見をいただきたいと思いますが、では、堀内先生。

【堀内委員】 
 失礼します。1点、お願い、1点、質問でございます。
 この会議の中でも発言させていただきましたし、前回からいただいたもので意見も出したんですけれども、少し抽象的な言い方でご理解いただけなかったと思っている点です。具体で申し上げますと、多分10ページの1つ目の丸のところにかかわることだと思っています。教員の質の保証ということと教員養成の段階でどのような内容を養成課程で修得させるのか。先ほど、教科内容の話もありました。具体で申し上げますと、専門職基準という話を前にさせていただいたんですが、これについて何らかの形の文言を入れていただきたいと前回も申し上げたつもりでございました。ただし、抽象的でご理解いただけなかったかなと思っております。
 例えで言いますと今の教科内容もそうですし、もっと具体に言いますと例えば学級経営は大変重要であると、どこへ行ってもそういう話になっています。ところが、多分、免許法の中で学級経営というのはないわけです。どういう距離関係で必要性のある内容を教員養成課程の中身にしていくのかということについて、実は我が国の教員養成制度、免許制度、あるいは大学のカリキュラム、シラバスといったものは極めてまちまちになっています。
 私が申し上げます専門職基準というものは、実は前の会合で私ども学会でやっております校長、管理職の専門職基準案はお配りいたしました。それはイコールではありませんので、また、多分何のことだということで終わったかと反省しております。今、具体例を申しましたけれども、例えば教師になるために学級経営についてこのような知識なり、このような修学が必要であるということを入れます。そうすると当然、これに対応する免許法の例えば別表にどういった言葉で盛り込むのか、大学の科目としてどういうものを設定すべきなのか、科目でなくても例えばカリキュラムの中に何を入れるのかという対応関係が評価の基準になります。認証評価の問題も今、ご発言があったところなんですけれども、極めて我が国における教員養成課程の認証評価システムはほとんどできていないといっていいんだろうと思うんです。そのために必要なのが専門職基準であるという話をさせていただいたつもりだったんですが、多分、ご理解いただけなかったと強く、強く反省しております。
 したがいまして、具体的に提案いたしますので、もし可能ならばご検討いただきたいと思います。
 この10ページの1つ目の丸、「これらを踏まえ」の中で、赤字で入れた「質保証を担保する新たな」というのがあります。その前に一文入れていただければ大変ありがたく思います。その前に「教職の専門職基準設定の検討や」ぐらいの文言を入れていただければ、私は今日ゆっくり寝られると思っておりますので、お願いをしたいと思います。これが1点目です。
 もう1点、質問なんです。これも意見として出させていただいたんですが、大変細かいことで恐縮ですけれども、4ページの下から2つ目の丸に、「今後10年間に、教員全体の34%、20万人弱の」という指摘があります。これは数字の間違いじゃないでしょうかと質問したんです。文科省の統計要覧の数字でいいますと、今、小中で本務教員数が67万人です。小中高まで入れますと91万人。これは2009年度の数字なんですが、一番新しい数字だと思います。それの34%は小中だけで23万人、高校を入れますと31万人であって、ちょっと数字、20万人強ならわかるんですけれども、弱となっていて、大変細かくて恐縮なんですが、どなたも気づかないので、こういうのも大変気になる人間ですので、お調べいただいて、何か違う数字でこれが正しいならば結構ですけれども、確認だけいただきたいと思います。

【田村部会長】 
 それでは、今のご質問をまず、ちょっとお願いします。

【日向教育改革調整官】 
 今日の審議経過報告の関連資料にもつけさせていただいています。7ページにございますが、この数字は公立だけの数字でございまして、もしそこの表現が足りなければ、公立ということで書き加えさせていただきます。
 専門職基準のお話ですが、文言上、専門職基準という言葉が出てこないんですけれども、先生から従前よりいただいていたご意見は3ページの一番下の枠になっている上のところに入れさせていただいたつもりでございます。まだ表現が十分でないということであれば、部会長とご相談をさせていただいて、修文させていただければと思います。
 以上です。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。堀内先生、3ページの一番下のところに「専門職である教員にもより高度な専門職としての資質」云々という、この文章だけでは足りないと。もうちょっと明確にしたほうがいいというお考えですか。

【堀内委員】 
 できましたら、はい。

【田村部会長】 
 では、検討させていただきます。
 それでは、中西先生、お願いします。

【中西委員】 
 ありがとうございます。17ページの「当面取り組むべき課題について」で、1番目に管理職の資質能力の向上は極めて重要と書いてある、そのとおりだと思うんですが、ここに書いてある管理する力ではなくてマネジメントする力であるとか、「マネジメント型」管理職の養成というのは、わかるようでわからない人が結構多いんじゃないかと思いますので、何らかの形でここを少し説明するような表現が必要ではないかということが1点と、今ほど教員の大量退職の数字の話が出ましたけれども、大量退職するということは、おそらく管理職になる人も今後足りなくなるのではないかということが、それでよろしいんですよね。そうしないとちゃんとした管理職が必要なだけ育てられないんですよという視点があってもいいのかなと思いました。
 あと一番最後につけ加えられた文章なんですが、「本質的議論」というのは、先ほどの村山先生のご発言もありましたけれども、今までが本質的議論じゃなかったのかというようなことでないとは思うんですけれども、もしそうであるならば、私も含めて反省しなければいけないなと思いました。
 以上です。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。それはあまり深くお考えにならないで、本質的議論はしっかりやってきたつもりでおります。それから、今の中西先生のご指摘は事務局、いかがでしょうか。特に問題ないですよね、これに入れられますよね。

【日向教育改革調整官】 
 確認をさせていただいた上で、部会長とご相談して修正をさせていただきたいと思います。

【田村部会長】 
 それでよろしゅうございますか。では、後で見ていただいてということで。
 それでは、清原先生どうぞ。

【清原委員】 
 ありがとうございます。三鷹市長の清原です。資料1-2で示されております審議経過報告案につきましては、多岐にわたる論点を中立的に整理をしていただいて感謝でございます。
 特に修文の意見というよりは、今後こういうところが強調されればなというところを意見として申し上げます。今回、資料1-2の2ページの一番最初の丸のところで、いろいろな課題を現状認識として列挙した後、「このような状況に何らかの手を打たないと、大量の経験不足の教員と少数の多忙な中堅教員、新しい時代の学校運営に対応できない管理職により運営される学校が全国各地に生まれるといった状況になりかねないが」の後が重要だと思っています。つまり、「他方、教員全体数の約3分の1が入れ替わるこの10年は、学校教育をよりよい方向に変えていく絶好の機会ともいえる」と、私はこういうような未来志向の展望を持った問題認識ということから、柔軟に今後のこの資質向上に向けての制度設計を考えていくスタンスが書かれているということは、地域で仕事をさせていただいている立場としては、大変重要な表現ではないかなと受けとめました。
 それに続きまして、3ページ目の(2)基本的な考え方についてというところの4番目に、「地域の力」という表現が補足されました。すなわちこれからの学校教育は一斉指導を行うだけでなく、「個別化や創造的・協働的な学習活動を重視し、地域の力も活用し、学びの転換と教育の質の向上が求められており」という「地域の力」という表現です。これは非常に抽象的ではありますが、自治体で教育委員会と連携しながら、公立小中学校の教育の質の向上を目指している立場としては、このような表現が教員の資質向上のこの検討の中で、実はもっと強調されてもいいなと思っておりまして、それがここに補強されたということは、大いに歓迎すべき内容だと思います。
 しかも、大方は公立小学校、中学校、あるいは高等学校、あるいは幼稚園等の教員の資質向上を量的には考えていかなければならない立場にありますし、教育理念を明確にした私立学校の教員の質の向上ももちろんなんでございますが、両者ともやはり改めて21世紀型はいい意味でのコミュニティスクールを進めていくということを考えますと、この地域の力、あるいは地域との連携というのが、もっと今後の教員の質の向上のときには重視されて議論がされていけばありがたいなと思います。
 そこで、17ページでございますが、ここが意味を持ってくると思います。5として教育委員会・大学等の関係機関の連携・協働についてというところが整理をされております。すなわち、教育委員会がもちろん地域の自治体に独立機関としてあるわけでございますが、今後、議論される教員の養成ですとか研修ですとか資格問題に絡んで、大学は大変重要な期待を受けて当事者となっていかれるわけですが、しかし、その大学だけにお任せするのではなくて、しっかりと教育委員会や関係機関が連携・協働していくべきであるという方向性が明確に示されている点は重要で、丸の数は少ないようではございますが、数ではございませんので、質の面でこの指摘は重要ですし、市長部局、首長部局におります私としても、一貫して教育委員会と連携をとっているわけですが、まさに実は教育委員会だけではなくて、教育委員会の独立性を尊重しつつ、地域全体が教員の資質向上、ひいては目指すべきは教育の質の向上なわけですから、子どもたち本位の取り組みのために、地域がかかわるところが、今後の検討の中では強調され、当事者としていい意味でかかわるような方向性が出されれば、ありがたいなと感じているところです。
 最後に1点だけ申し上げます。14ページのところで、「採用と学校現場への多様な人材の登用について」ということも今回、丁寧に書き込んでいただきました。特に30代・40代の教員層が大変少数になっていく中で、社会人等が専門性を生かしつつ教職を志せるような仕組みについて、真正面から位置づけられたことは現実的な課題への対応を明確にしたという意義があると思います。
 ただし、留意点としては資格のあり方や教員としての質の担保に留意するべきであることが補強されています。
 しかし、先ほど中西委員もご指摘になりました管理職の専門性とも関係するのでございますが、あるいは今日資料の2に補足されました提言や報告書等を見ておりますと、理科教育などについて大変さらなる教員の補強をという提言が近年続いているわけでございますが、そうした場合、専門的な研究現場にいたような別の職場で活躍されていた方が教員として採用されたり、あるいは学校のマネジメントの面で有力な力のある方が、そういう特別の免許状をもって経営にかかわるということは有用であると思います。
 したがいまして、この採用と学校現場への多様な人材の登用についてというところが、17ページの6の当面取り組むべき課題の丸の1の管理職の問題などと連携をとりながら、教員の質の向上を求める際の当面課題になっている30代・40代の不足部分の対応などとあわせて、現実的な議論が深められることが今後期待されるのではないかと思います。
 結びに今回の審議経過というのは、多岐にわたる論点をとりあえず本当に中立的に整理されていますけれども、今後、本当に大学の皆様のお力が必要だということをこのまとめを見てしみじみ思いました。したがいまして、今後進めていかれるときには、一方で大学の教職課程にかかわる先生方、委員の皆様の深い討議が必要だと思いますし、それを踏まえて私のように、大学をもう離れて自治体の仕事などをさせていただいているものが、またいい意味で第三者的にそうしたご提言に対して意見を言わせていただけるような会議のはこび方なども必要ではないかなと、大学の皆様の責任の重さを痛感して感じたところです。
 以上でございます。ありがとうございました。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。本質的議論を重ねてきた中でも、我々が大事にしてきたことをきちんと指摘していただきまして、本当にうれしくお伺いさせていただきました。ありがとうございました。
 それでは、新藤委員ですね。

【新藤委員】 
 ありがとうございます。全日本中学校長会の新藤でございます。この審議経過の報告につきましては、全般的によくまとめていただいたなというところですが、若干懸念するところを2点申し上げたいと思います。
 1点目は10ページの「教員免許制度について」と、14ページの多様な人材の登用についてにかかわっての部分なんですが、教員の役割というものをどのようにとらえていくのかなという部分です。先ほど鈴木寛副大臣のお話の中に、もうスーパーパーソンを求めるのではないんだとおっしゃっていただいてほっとしているんですけれども、結局、教科指導もできて学級担任、生徒指導もばっちりできるという教員をすべて20人なら20人全部そろえるなんていうことは現在もできていませんし、今後もそういったことを求めていくことが本当に正しいのかなと思うところがあります。
 特に、この多様な人材の登用ということになってきますと、社会人としての経験等を生かしたそれらの方たちに、ぜひ教壇にも立っていただくことが、例えば中学校においてはロールモデルという部分でいけば、大変重要な意味を持つと思うんですが、ただその人たちにも教科指導と学級担任を含めた生徒指導を全部という発想になれば、それはかなり無理があるんではないかなと思います。
 これまでずっと日本では、一人の教員がすべてを担うという形でやってきているわけですけれども、もうそろそろそういったところも見直す部分があってもいいのかなと思います。中教審の答申の中にも出ていますけれども、ソーシャルワーカーという形で別な職種の方たちがどんどん学校現場に入って、現在の教員が担っている部分を肩がわりではなくて協働してやっていくという、組織としてチームとして取り組んでいく形に変えたほうがいいんではないかという答申も出ているわけですが、まさにそういったときに教員の専門性とかかわる部分ですけれども、特にこの新規採用教員のところで教科指導も生徒指導もすべてできて、ばっちりできるという資質をすべてそろったという求め方が本当にいいのかどうか、今後議論していくべきではないかなと思う。
 そういったところをしないでこれだけやっていきますと、ますます教員養成大学等における、これから教員を目指そうという学生の教育課程のあり方等については、非常に過重な負担になっていくんではないかと私は懸念しております。この部分で今後もこれまで同様に教員の役割をすべてをオールマイティに担う教員組織と考えるのかどうか、この辺のところの議論もぜひお願いしたい。その部分は免許制度に考えていけば、専門免許制というところとかかわってくるのではないかと思っておりますので、この部分も議論していきたいなと思います。
 それから、もう1点は管理職の件です。マネジメント能力のことをいろいろと言われているわけですけれども、そこも大切なんですが、私は今、懸念しているのは東京などは実際にかなり全国の最先端を行っている部分はあると思うんですけれども、その中でもう管理職を目指そうとする人が減ってきている。
 先日、12月1日に東京都の今年度行われた管理職選考の結果が発表されましたけれども、いわゆる東京で言う副校長、教頭の応募倍率、状況なんかを見ますと1.3倍なんですよね。ほとんど受かるという、これでもってマネジメント能力云々と言われたらどうなんだろうなと。なぜそんなに減っているのかといえば、もう教員たちの中にいや、自分はもう一教師で結構ですと、自分は子どもとずっと一緒にかかわりたかったし、部活動もやりたかったから教員になったんだから、もう管理職目指しませんという教員たちが圧倒的にいるわけですね。これはある面では健全なんです、初心を貫いているわけですから。
 ところが、やはりここでも求められているように、マネジメントする管理職は必要だと。そうすれば、そのためにはどうすれば管理職を目指す人たちも増やすことができるかということも、実はこれは大都市部だけの問題ではなくて、今後間違いなく地方も含めて日本全国全体を覆う課題になってくるんではないかなと。そういったことに対する懸念もどこかで触れておいていただく必要があるんではないかなということを感じました。
 その2点でございます。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。いろいろな問題をご指摘いただきましたが、そのためにこういった会をやっているということをずっと理解しておりますが、新藤先生もよろしくこれからもご指導いただきたいと思います。
 それでは、次に布先生どうぞ。

【布委員】 
 ありがとうございます。今回このようにたくさんの意見を取り入れていただいたものを拝見して率直に思ったことは、ここに書いてある事のどれが早く実現に向かうのだろうと思いました。本当にいいことであるならば早く実現しないと、来年の4月から様々なことがスタートするのにどうなるのだろうというのが、私の最初に申し上げたい正直な気持ちです。
 16ページの現職研修について少し意見を述べさせていただきたいと思います。16ページの(3)また(4)に、赤で今回、「また、今後は実績のあるNPOや民間企業等が主催する研修への参加も期待される」とあります。この審議会では参加させていただいて思うのは、今後訪れるであろうと予想される10年後、未来を考えるからこそ養成であるとか採用であるとか、初任者研修ということについて、とても力点を置かれた議論であるのは必然であると思います。
 しかし、今も大事であります。今の教員の状況にどのように対応していくか。もちろん養成採用も大事ですが、加えて今に力を入れておくことが次の教員の育成養成につながると考えます。私自身、今まで学校とかかわってきて先生方が研修に行かれたり、新しい先生方がこういうふうにやっていきたいといろいろ新しい提案 をしたときに、現実的に、学校でそれが実現されるかどうか、その大きなかぎを握っているのはやはり管理職の先生であり、教育委員会、特に指導主事の先生方の考え方というものがすごく大きいと実感します。
 教員研修の充実をこの審議会で提言していくことはもちろんだと思います。実際に教員研修を実施し、運営していく都道府県、また市町村教育委員会の意識、行動が変わらなければ意味がないと強く思います。これまで教員研修を主導してきたのはその人自身が教員であるという指導主事と指導主幹の教育行政マンだったから 、その専門性を尊重することはもちろんですが、その方たちに加えて学識経験者、NPO、民間などの意見、ノウハウを取り入れて、各自治体レベルで積極的に外部の力を使っていくという研修の考え方が必要ではないかと考えます。
 今はかなり工夫されてますが、まだ外から見れば教員研修には効果が疑われるものが多いなと感じることがあります。ここに外部の視点や最新の動向などをぜひ入れていっていただきたい。そういう言葉を「研修の参加も期待される」では少しやさしいかなと感じそのように申し上げました。
 あと1点は、18ページの「幼稚園教諭の取扱い」というところです。そこの最初の丸の最後に「検討する必要がある」というところです。この一節は、どのページにもこの言葉がたくさん使われています。幼稚園教員の研修については、検討が必要となっていますが、幼稚園は学校に比べて私立に頼ること が大きいために、その教員の質が保証されにくいのではないかという側面があると思います。今、幼小連携や軽度発達障害の早期発展などの視点からみても、幼稚園教諭の養成段階の充実及び現職研修の充実は非常に大切なのではないでしょうか。現実的にはベテランの先生がいい持ち味を出している幼稚園においては、いろいろな ものが現実的な研修となって生かされていますが、そいういうベテランの方の持つ持ち味が生かされていないところは若さだけに頼るといった面があるのではないかと思います。
 ただし、幼稚園教諭の養成が多様であること、短大が多いことを否定するものではありませんけれども、なかなか教員の資質向上まで手が回らない私立幼稚園の事情をかんがみながら、国や自治体が適切な教員のレベルアップ施策を今後とも講じていくことが必要なのではないかということも、少しここに触れて頂きたいと思 います。
 ありがとうございました。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。問題点を指摘していただきまして、今後の検討だと思います。実はあと時間が30分弱なんです。ご発言いただく先生が今のところ6人いらっしゃいますので、単純に計算すると5分ということになりますので、5分以内という感じでご意見を賜ればと。また例によってもし時間が足りなければ、あとで文章でお寄せいただければ、できるだけ生かしていきたいと考えているところでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 では、横須賀先生、どうぞ。

【横須賀委員】 
 審議経過報告については、大変多様な課題にさまざまな意見が展開されたのを大変うまくまとめていただいて感心して感謝しているところです。ここの部分についてもう少しこういう角度で強調してもらったほうが意義が大きくなるんじゃないかということについての意見を申し上げます。
 7ページの一番上の丸の赤字だけで書かれているところ。ここが書かれたことの意義についてはこれまでにご発言があったところです。私もそのように思いますが、この部分の下から3行目から2行目にかけて、教職課程を有する大学と教員養成に携わる大学教員一人一人が取り組んでいく必要があるという文章があります。これは必要があるという指摘ですからそれでよろしいんですけれども、ここの議論は教職課程を有する大学というものについての議論は展開されましたが、教員養成に携わる大学教員一人一人ということについての議論はあまりなされていないように思います。
 教員養成に携わる大学教員一人一人というのは一体どこから生まれてくるのかということについては、あまりこれまでも意識されていない、あるいは議論もされていないんじゃないかと思うんですが、私はもう一つの教員養成部会に設けられている課程認定委員を務めてまいりましたし、今も務めております。そこはある意味で一人一人の教員をあなたは教員養成に携わるにふさわしいとか、あるいはそうでないのかということについての判定を行っているところ。もちろん大学の教職課程全体の質についても判定をしていますが、一人一人についても判定をしています。
 ここでやっていると非常にむなしい思いにとらわれることがあります。これは大体、秋いっぱい、9月から大体12月、この最近ぐらいまで9回か10回、一日じゅう審議をするということ。つまり一人一人の業績を見て、それについて教員養成に携わるにふさわしいかどうかということまでやっているわけですが、教員養成に携わる大学教員はどういうふうに出てくるかというと、1つは大学から大学院、博士課程等を出るアカデミックキャリアとでも言うんでしょうか、それから、最近非常に増えてきているのが学校現場、あるいは教育委員会現場でキャリアを積んだ人、これを学校現場キャリアと言っておいていいかと思います。それから、アカデミックキャリアの中でいわゆる教育学とか教育心理学というんではなくて、専門の生物学であるとか歴史学だとか、そういうものをやってきた教員と大きく分けるとこの3つで、今のところあまり他の職種での現職キャリアを積んできた人は非常に少ないというのが現状です。この人たちの中で、アカデミックキャリアに関しても、確かに論文を書いていたり博士号をとっていたりしても、一体それが教育や教員養成とどうかかわるのかがさっぱりわからない。歴史の何々、教育の中の歴史の小さいことについてやっているという人たち。しかし、なかなかこれまでの基準では排除できないでいるわけです。
 それから、もう一つ、学校現場あるいは教育委員会キャリアの人が非常に増えてきたのは、私は大いに歓迎すべきことだと思っているんですが、この中に全くものを書いていない、書いているといってもせいぜい何かの研修会の冒頭あいさつが印刷になっているというものが非常に多い。これを見ていると校長をやっていれば教員養成で科目を持てるんじゃないか、教育長をやっていれば当然じゃないかという観念が、私は現場に非常に強いということをつくづく思います。もちろんその人に会って適否を判断しているわけじゃないから、ペーパーだけで判断するしかないんですけれども、やっぱりここまできたら、この教員養成に携わる大学教員一人一人の質の担保について、問題にしないといけない、検討しないといけないということをつくづく思います。そうじゃないと開放制というのは単なる大学の都合だけになってしまう。ここでは開放制についてももちろん維持するという意見が強いし、私もそれについては幾つかの疑問点は持ちつつも大否定はしませんけれども、こういうことがきちんとやられないで開放制ということを幾ら言っても、これは教員養成の質の向上にはつながらないと思うんです。
 だから一番丸の上の「医師や弁護士など」と簡単に教員は並べられない、まだまだそこまで本格的にはなっていないと思うんです。そういう意味で、ここのところは教員養成に携わる大学教員の養成と研修についても今後、本格的に議論すべきだという趣旨を一言つけ加えていただくほうが、私は今回の抜本的に教員の資質向上に取り組む審議としてはふさわしいんじゃないかと思いますので、よろしくお願いしたいと。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。私も横須賀先生のお供をして、大学現場を随分回らせていただいていますが、ご指摘されているお考えはよくわかりますので、ただ、今回答申の中身の中に入れるかどうか、ちょっとそれは何しろ諮問されたものに答申するという役割ですので、そこはちょっと検討させていただければと思っております。
 では、すいません、安西先生、お待たせしました。

【安西副部会長】 
 大変多岐にわたる議論をこれだけまとめてこられたことに本当に敬意を表したいと思います。その上でのことなんですけれども、手短に申しまして、1ページ目、「はじめに」が2ページ目にかけてあるわけなんですけれども、そこには例えば「チームで対応する力」とか、コミュニケーション力と「ワークショップ型の学習手法」といったことが最初のほうから書かれておりまして、それで先ほど清原委員もご指摘されましたけれども、3ページの真ん中あたりには個別化とか創造的・協働的な学習活動とか地域の力、学びの転換、教育の質の向上等々といったことがかなり強調されて書かれているように思うんです。
 ただ、そこから後の文章では、その最初の「はじめに」の中に書いてあるこれからの時代の教育のあり方ということがそれほど反映されていないんじゃないだろうかと。もちろん現在の教育のシステムまた修士化とかいろいろなことが起こっておりますので、そういったことが後ろのほうの主題になっておりまして、それはそれでもちろん妥当な面もあるんですけれども、やはりこれからの時代に向けての教育のあり方ということを念頭に置いて、その後が書かれていないと全体としては前にあまり進まない話になっていくんじゃないかということがかなり不安になるところでございますので、マネジメントということもそうなんですけれども、言葉だけは書いてあるんですけれども、それが本当にどういうものなのか、何をマネジメントするのかというと「はじめに」に書いてあるような、これからの時代の教育のあり方の中でマネジメント能力が問われていくことになると思いますので、そのことだけは申し上げておければと思います。ありがとうございます。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。短かったですけれども、すごく大事なことを言われまして、確かにもう一回これを見直してそれを生かしていきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。
 それでは、続いて若月先生ですね。どうぞ。

【若月委員】 
 ありがとうございます。まず、先ほど来、各委員さんからも出ていますが、今回審議報告ということで私のつたない考えも入れていただきました。よくここまでバランスをとりながらおまとめをいただいたということで、まずは感謝を申し上げたいと思います。
 とりわけ私は特筆すべき点は、これも先ほど来話題にのっていますけれども、一番最後の今後のスケジュールについての赤字の部分であります。この部分で先ほどある委員から本質的議論を十分に積み重ねる云々というところ、これは本質的なことをやってこなかったようにとられるというご意見もありましたが、私はここで本質的議論はやってこなかったと思っておりますし、世間も本質的議論はやっていないと受けとめています。
 というのは、例えば具体的に言えば、8ページの一番上のほうに赤でやはり書いてあります。これから例えば教員の資質の向上のあり方について考えるのでも、学校教育のあり方をまず明確にして、そしてそのためには先生がどういう資質能力を備えることが必要なのか、そのためにはどういう養成や研修が必要なのか、そのためにはどのぐらいの養成研修期間が必要で、それはだれがやるのかと書いてあります。私はこの意見を書かれた方は立派だなとつくづく思っているわけですけれども、まさにこういったところからきちんとした議論を進めていって、今回いろいろ出ている各論を一つ一つ俎上にのせていく。ベースにあるのはどなたかがおっしゃった8ページの上に出ている部分、こういったことをきちんと押さえることが本質的な議論だと私はそう思うわけであります。
 そうした意味で言えば、これはこれからの問題ですけれども、今回出していただいた審議報告はその書かれていることの粒の大小、レベルはさまざまではあります。しかし、基本的にこれからの我が国の教員の資質能力の向上をどう図るかといった上で、短期的なものの処理をするときにこれとこれだけは視野におさめよう、しかし常に長期的に日本のことを考えた場合には、長期的にはこの分野とこの分野は少し時間をかけてやっていきましょう。そして、それを実現するためには場合によっては5年、10年ぐらいかかりますよと、議論そのものを5年、10年もかけることはないわけであります。せいぜい1年か長くて2年ぐらいかけて、10年先の我が国の教員の資質能力を向上させるためのロードマップを考えていく際に、今回出していただいたこの資料は私は大変にそういう意味では意味がある。議論、ロードマップを立てていく上での話題のといいましょうか、議論のきっかけをつくっていただいているものという意味では、私は本当によくまとめていただいたと思っています。
 したがいまして、一見あれもこれもといろいろなものが書いてあるようですけれども、しかし、これからこれを議論されていく中教審の皆さん方の中で、十分にそれを精査しながら、あくまでも本質は何だったのか。私はこの8ページの上の方は立派だと思います、何度も言いますけれども。こういった視点を失わないで、この書かれている、提案されているものをきちんと一つ一つ精査し、これからの議論を深めていっていただければ。そのためには大変意味のある報告だと私は思いました。
 ですから、一つ一つのことについては申し上げませんが、最後に1つだけ、やや違和感を感じるものがあります。これだけはもし直せればということで、あるいはお考えいただければということで申し上げますが、例えば2ページにも出てきているんですが、丸の3番目、真ん中の行でありますが、学校と地域というのは、先ほど清原委員がおっしゃったように確かにそうです。これは私は絶対に否定しません。しかしなんです。ここで「学校支援地域本部」と書いてあるんですが、一体これは何なんだろうと。こういうことを全国の人に向けて言ったって何のことだかわからない。要するに地域と学校がしっかり手を結んでいきましょうねというメッセージで十分なわけです。この本部はうちにもありませんし、これをもし国のレベルでポンと出すときにはこれをつくらなきゃならないのかということにもなります。
 ところが、この言葉がもう一回17ページの後半にだめ押しのように出てくるんですね。5番目の教育委員会・大学等の関係機関の連携。何ども申し上げますが、学校・教育委員会・地域は密接不可分ですから、地域を私は否定しているわけじゃないですよ。これだけは間違えないでください。しかし、またここに赤字で「学校地域支援本部等」って、何でこんなに「学校地域支援本部」にこだわるんだろうなと。私はこんなにこだわった意見を聞いたこともないんですが、こういうあまり各論の具体的なものはここに書かないほうがいいと思うんですね。簡単にいったら、例えば地域における学校支援組織とか支援体制を整えると言えば十分であって、こういった表現はちょっと書き過ぎだなという気がしますので、もし訂正ができる余地があるならば、ここら辺はお考えいただければと。
 以上です。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。今のご指摘は受けとめますけれども、ただ、学校地域支援本部というのは数としてはかなりもうあるんですね。この表に出ていましたね。

【日向教育改革調整官】 
 資料2の関連資料の9ページでございます。

【田村部会長】 
 ですから、支援本部をPRするために書いているというよりは、むしろ数はたくさんあるわけですので、「等」と書いてあるからよろしいんじゃないかなという気がしますけれども、よろしいんでしょうかね。
 でも、先生のご指摘大事ですので、よくまた見直してみますけれども。ありがとうございました。
 それでは、高岡先生。

【高岡委員】 
 ありがとうございます。皆さんおっしゃいますので、私も全体としてはすごくうまくまとまったと追従するような、まず最初に感想を言わせていただきます。
 その上でもう1点感想を申し上げたいことと、ちょっとここは気になるなという点が1点ございます。1つは、先ほど横須賀先生も詳しく触れられました点なんですが、この答申全体、特に7ページの新しく加わった「大学の責務」。責務という言い方よりもっと厳しい言い方になっているなと思いますので、大学にとってはかなりこの答申。特に18年答申を踏まえてということを考えれば、さらにこの表現があるというのは大変厳しいまとめ方になっていると思います。
 それでおまえは不満かと言われるとそうではございません。そこに本質的な問題があったということをこの部会に加えていただいたときから、実はひしひしと感じておりました。特に大学教員一人一人がちゃんとやれという、そうは書いてないかもしれませんが、私にはそう読めます。その点大事だろうと思います。
 それを踏まえて10ページなんですが、ここも新しく加わった「さらに」というところ以下、真ん中あたりが赤字になっているところですが、ここでは大学間のネットワーク、あるいは委員会も含めた、個別大学だけの努力を超えたもっと広範な教職課程あるいは現職研修への取り組みの組織化ということが書いてあると思います。その中で最後の「特に」というあたりからですが、「特に教職大学院をはじめとする修士レベルの課程に関しては」というこの形容詞句が、実は修士レベルの課程についていわばのみ、大学間の相互のネットワークの構築ということに読めるんですね。前段の7ページのところで言えば、やはりこれは単に新しく4プラスアルファあるいはプラス1や2という議論の過程でつくられてきた修士化という言葉、それを実現していくプロセスを今後検討するんだというこの中間まとめの大きな流れでいいますと、このことに特化して大学間のネットワークが要るんだということになるわけですが、それはやはり私は少し違うと思います。学部段階の教職課程も含めて大学間、あるいは教育委員会等との連携が必要だということが、この部会の議論でも出ておりましたし、私もそう思いますので、ここの表現を変える必要があるんじゃないか。
 ただ、変えるとなるとこの表現が背景に持っている考え方とちょっと違う考え方を提示することになりますので、その点を少しご議論をいただいて、検討していただきたいと思います。
 以上でございます。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。これはどうしますかね。

【日向教育改革調整官】 
 これはある委員の方からいただいたご意見、具体的な修文意見も含めて、それを尊重する形で掲載をさせていただきました。このことについてほかの委員の方からご意見があれば、事務局で整理をさせていただいて、最終的にどういう表現にするか、部会長とご相談させていただければと思います。

【田村部会長】 
 高岡先生、よろしゅうございましょうか。私は不勉強で、先生のおっしゃっているような意味でこういうこと、つまりネットワークをもっと強化しろという学部、大学院ともに、それの一例みたいな感じで表現されているのかなと思って読んでいたんですけれども、背景にいろんなことがあるものですから。

【高岡委員】 
 ぜひご検討いただきたい。

【田村部会長】 
 検討させていただきます。ありがとうございます。
 それでは、青山先生。

【青山委員】 
 ありがとうございます。2点、意見を申し述べさせていただきます。
 まず、第1点は先ほど若月委員からご意見が出たところと全く同じだったんですけれども、高等学校の校種別の経験からいいますと、学校地域支援本部というのはまだまだ広く解釈されていないところがあると思いますが、ただ、設置実績からいいますと先ほどの資料のとおりということでございますが、2ページ、8ページ、17ページにこれが出てきておりましたので、私も「等」というのはついているんですが、どちらかというと推奨の形になるのかなという読み取りをしてしまったものですから、今後、この取り扱いがどうなるか。先ほど部会長のご説明もありましたので、一つ含んでおいていただければありがたいと思います。
 それから、もう1点でございますけれども、9ページの1つ目の白丸、「なお」書きで始まって、その次に「また」書きが続くんですが、実は私、読み違えてしまいまして、これをずっとさかのぼっていって、ちょうどこの出だし、四角囲いの次の(1)、4ページの「教員養成の現状と課題」というところで、この(1)がずっと続いて、この9ページの「なお」書きのところに来てもすとんと入るわけでありますが、実はこれは(2)教員養成の改革の方向性の中に含まれているわけでございます。
 ただ、「なお」書きにはなっているんですけれども、実は特に白丸の2行目、「約7割が」というところから「留意する必要がある」というこの2行は実は大きな意味を持っていて、この「留意する」というこの言葉の中に含まれている意味というのは、非常に広い範囲を含んでいるんではないだろうかと。この部会の共通した意見として開放制を維持するという姿勢ははっきりしているわけですけれども、もう一度(1)にもこの白丸は反映されていて、それを受けてここに「なお」書きで再度あらわされているという解釈ができるのかどうかというところを私は今後、ご議論を進めていただく中で先生方からまた教えていただければありがたいと思っております。
 以上です。

【田村部会長】 
 よろしいですか。

【日向教育改革調整官】 
 9ページの一番上の丸でございますが、これは修士レベル化との関係で、学校種ごとに丁寧に検討すべきとのご意見が審議の途中であったので入れさせていただいたんですけれども、場所がここでいいのかというのは、またいろいろなご意見もあるかと思いますので、もしここでなくてもう少し前がいいとか、いや、ここでいいとか、ご意見をお聞かせいただいて、部会長とご相談をさせていただければと思います。

【田村部会長】 
 青山先生、よろしいでしょうか。

【青山委員】 
 はい。

【田村部会長】 
 気になさる先生がいらっしゃるかもしれませんから。では、すいません。続いて長南先生ですね。

【長南委員】 
 時間もありませんので、前置きはなしにお話しいたします。3点です。
 1点は若月委員の意見には大賛成です。私も全くそのとおりだと思います。やはりこういったものには個別的なこととか、具体的なことは避けたほうがいいのではないのかなというのが第1点目です。
 第2点目は8ページの下から2つ目の丸ですね。「教職課程における教員については、学校現場の経験のある者を実務家教員としてさらに活用を進める方向で検討することが考えられる」という表現ですけれども、実践的な指導力を身につけさせるためには、何といっても実務家教員の力に頼るところが非常に多いと思うんです。ですので、この表現をもう少し前に進めることができないのかなということです。
 続いて16ページのやはり下から2つ目の丸です。途中からいきます。「民間教育研究団体の研究会への参加、自発的な研修によっても、実践的な指導力を身に付けていく。また、今後は実績のあるNPOや民間企業等が主催する研修への参加も期待される」という表現になっていますけれども、これもやっぱりもう一歩進めることはできないのか。例えば、民間教育団体では実績のある団体もあって、そこに多くの先生たちが参加している実態があるわけです。でも、そこに参加している先生たちの気持ちとしては窮屈な思いをして参加をしているというのが結構あると思うんです。ですから、そういった先生たちの後押しをするためにも、もう少し進めた表現にできないのかなというふうに思います。
 もう一つ追加ですけれども、先ほど東京都の管理職試験の倍率が1.3倍という数字が出ましたけれども、うちでは今年は教頭が去年より2倍、校長が1.5倍。トータルで教頭の倍率は4倍、校長は3倍という非常に多くの方が管理職を目指して取り組んでこられていることをうれしく思っているんですけれども、実際に登用をする事務方の人は大変だと言っておりますけれども、うれしいことが今、山形県では起きております。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。それでは、今のはちょっと検討して、長南先生、よろしゅうございますか。
 では、日渡先生。

【日渡委員】 
 2つほどですけれども、いつも残念に思うことがあるんですけれども、いろいろな答申が出ると、学校現場でなかなか読んでもらえないですね。読まないということは答申全体の意識というものが学校になかなか伝わらないんですけれども、その原因を考えてみたときに、一つは書きぶりの難しさ、学校の教師たちのイメージとこういうところでのイメージ、言葉の違いというのが出てくるんですけれども、ぜひ最終的にはこれは答申になると思いますけれども、その際は国民の方がよく読めるように、特に教員が読んで、教員の資質能力向上という名前ですので、自分たちのことを言っているんだと。そして、そのイメージがしっかりとわかるような言葉で書いていただければいいのかなと思います。これはお願いです。
 あと1つは、この最終的には持った教師たちが学校現場に働いているわけですので、そのまず学校のあり方とか教育のあり方についても、本体の中教審のほうでまずわかりやすく定めてもらって、そこにこの資質がぶつかるんだというイメージを広げてもらえばいいのかなと思います。
 最後ですけれども、開放制の問題ですが、この会でも大分初期のうちに合意があったと。今日もまた会の冒頭のほうで合意があったという話だったんですが、そこまでしっかりということであれば、やはり先ほどから出ているように、何ページかで開放制という言葉を使って広く説明をして、私たちはこういうことで開放制というのは成り立っているんですよということを文中でもう一回説明してもらえればいいのかなと思います。
 以上です。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。では、松木先生で。

【松木委員】 
 具体的にここをどうこうということではなくて、今回の中間まとめを通して、これから課題として見えてきたことを少しお話ししたいと思うんですが、出発点は今回のまとめは大学における養成、開放制の原則を堅持していく、尊重していくところから出発をしたんじゃないかなと思うんですが、結果的に見ればさらに大学における養成と開放制の教員養成を進展させる、あるいは発展させる方向でまとめが進めてこられたんじゃないかなと思います。
 特に大学の養成ということに関してみれば、例えば18歳から22歳までを対象にしたものが、今回の話でいきますと60歳あるいは65歳までぐらいまで延ばして考えることになりますよね。それから、開放制ということに関しても、課程認定の幅を超えて民間教育団体、あるいは教育委員会等の教員研修等についても視野が含まれてくることになって、両方ともある意味発展、拡大をしたことになるんじゃないかなと思うんです。拡大をした結果として、お互いが入れ子状になっていってしまう問題も当然出てきている。
 60歳までを対象にするということになると、教員の研修のあり方と免許を出すための養成の仕方とがバッティングをしていくことになりますし、さまざまなところでいろいろなことが入れ子状になってきていて、これをどうやって例えば単位として認定、あるいは免許として認定をしていくのかという新たな認定の仕組みがまた求められてくることになるんじゃないかなというふうにも思っています。
 そこのときに一方的に何かを認定するということではなくて、仕組みそのものが協働ということが前提になっていますので、協働しながら認定をしていく仕組みが必要になってきている。同じことが子どもたちのことにも言えて、一方向的な一斉指導の授業だけではなくて、創造や個別化を含めた協働的な学習を重視していくということになると、そこで何をどうやって評価するのかといった問題が子どもたちの評価活動に関しても出ているなと思うんですが、同じ問題が今度は教師の専門性をどう評価し、認定していくのかというところでも出てきていて、またなおかつそれが一つの組織でやれる問題ではなくて、協働した組織をどうやってつくっていくか。先ほど出たことでもありますが、ネットワークをしていくことも含めてどんなものが必要になってくるのか、大きな課題が一つまた、この先としてやらなきゃいけない問題が出てきたなと思っております。

【田村部会長】 
 ありがとうございました。松木先生から、これから先の問題で非常に重要なことをご指摘いただきまして、非常に大変いいお話をいただいたなという感じでございます。
 大事な時間をオーバーしてしまって申し訳ございません。一応、これで時間になりましたので、本日、先生方からたくさんのご意見をいただきまして、審議経過報告(案)について、先生方の間でおおむね共通理解は得られた、方向性がはっきり示すことができたんではないかと私は受け取らせていただきましたので、本日、いただきましたご意見、あるいは本日欠席の委員からご意見を踏まえた修正を行います。その上で審議経過報告の(案)について取りまとめて、1月に開催予定の総会に提出したいと考えておりますが、その修正につきましては、部会長でございます私にご一任いただければと思っておりますが、よろしゅうございましょうか。

(「異議なし」の声あり)

【田村部会長】 
 ありがとうございます。それでは、そのようにさせていただきます。これまで委員の各位のご協力により、円滑に議事を進めることができましたことを心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
 なお、時間でございますが、大事な報告事項が残っておりまして、これは35人学級のことでございますね。非常に重要なことなので、ちょっと時間オーバーしてしまうんですけれども、よろしくご説明をお願いしたいと思います。すいません、ちょっと時間をちょうだいします。

【尾﨑審議官】 
 担当審議官の尾﨑でございます。お時間を超過しておりますので手短にご報告させていただきます。お手元の資料3をご覧いただければと思いますが、先ほど鈴木副大臣からのごあいさつの中でも触れさせていただきましたけれども、予算編成最終局面におきまして、概算要求の段階では小学校1、2年生の35人学級の実現を目指したわけでございますけれども、結論としては小学校1年生の35人学級の実現ということで、資料3の1枚目の下のところに二重の枠囲いで、文部科学大臣と財務大臣、国家戦略担当大臣の合意の内容が4項目書いてございます。それが結論でございます。小学校1年生の35人学級を来年実現するその内訳としまして、2番にございますとおり、300人の純増を含む2,300人の定数改善を行うとともに、加配定数の一部を活用すると。3番でございますけれども、35人以下学級については、義務標準法の改正により措置するということで、次の通常国会に法案を提出すると。それから、これは大事な点でございますけれども、最後に4番で、再来年度以降の定数の改善については、学校教育を取り巻く状況等を勘案して、引き続き来年以降の予算編成において検討するということになったわけでございます。
 1枚おめくりをいただきまして、来年の通常国会に提出することになる義務標準法の中身といたしまして、1番、申し上げましたとおり、小学校1年生の35人学級という内容は当然でございます。あわせまして2番で、学級編制の弾力化についてもこの法案の中に盛り込んでいきたいと考えてございます。内容としては、この弾力化につきましては2つございまして、点線の枠の中にございますように、現在、都道府県教育委員会と市町村教育委員会との関係について、都道府県教育委員会が定めます学級編制の基準に市区町村教育委員会は従わなければならないという仕掛けになっているわけでございます。この点につきまして市区町村が地域、学校の実情に応じてもう少し自主性、独自性を発揮できるような学級編制の弾力化の仕組みを導入していきたいということでございます。
 具体的にはこの基準を緩める格好で考えることが一つです。もう一つは手続きといたしまして、現在は市区町村教育委員会が学級編制を行うに当たりまして、事前に都道府県教育委員会に協議をし、都道府県教育委員会の同意を得た上で学級編制を行う仕組みになっているわけでございますけれども、この点についても見直しをしていきたいと。この手続き面でも緩和をしていきたいと考えているところでございます。
 これは予算関連法案になりますので、1月下旬から2月頭にかけての提出を目指して精力的に検討を進めていきたいと考えているところでございます。簡単でございますが、以上でご説明をさせていただきます。

【田村部会長】 
 申し訳ございません。非常に大事なことを短い時間しかとれませんで、ご迷惑をおかけしたことをおわびしたいと思いますが、とにかく教員の定数が増えたということ、35人学級は長年の文科省の願いでありましたので、何とか実現できたことはとてもいいことだなと。フェーズ2とよくお話が出ますが、まさにフェーズ2のワンステップが踏めたということだと思います。関係の方々に心から感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、ご協力いただきまして、審議経過報告を一応ここまで議論するという時間帯を務めさせていただきまして、まことにありがとうございました。
 本年、特別部会は6月に発足しました。これまでに8回議論をさせていただきました。お忙しい中、大変多くの委員の先生方がほとんど欠席なしに、熱心にご出席いただきまして、活発な議論を行うことができました。おかげさまで、本日、審議経過報告についておおむね了解をいただいたと思っております。これまでも先生方のご協力に深く感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。年末でございます。時間でございますが、本日の部会はこれで終わらせていただきたいと思いますが、なお本日の議事に関することでお気づきの点がございましたら、後からでも結構ですので、事務局までご連絡をいただければと思います。よろしくお願いをしたいと思います。なお、意見についても修正できるところは修正するつもりでおりますので、それをもって来年の1月に報告したいと思いますので、重要なことがあれば先生方にメールでご連絡することが、必要であればいたしますが、大体、そういう方向で進めていきたいと思っております。
 本当にどうも今日はお忙しいところ、ありがとうございました。本日の審議を終わらせていただきます。どうもご苦労さまでございました。
 最後に忘れました。いいお年をお迎えください。

お問合せ先

初等中等教育局教職員課企画係

(初等中等教育局教職員課企画係)

-- 登録:平成23年02月 --