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キャリア教育・職業教育特別部会(第16回) 議事録

1.日時

平成21年11月17日(火曜日)16時~18時

2.場所

文部科学省「講堂」(東館3階)

3.議題

  1. 社会的・職業的自立、学校から社会・職業への円滑な移行に共通して必要な能力等(基礎的・汎用的能力)について
  2. その他

4.議事録

【田村部会長】

 それでは、定刻でございます。ただいまからキャリア教育・職業教育特別部会(第16回)を開催いたします。
 本日は、お足元の悪いところ、またご多忙な中、ご出席をいただきまして、まことにありがとうございます。
 きょうは、「社会的・職業的自立、学校から社会・職業への円滑な移行に共通して必要な能力」、我々は今までこれを基礎的・汎用的能力という表現をして、議論してまいったわけですが、それについて議論をしていきたいというふうに考えております。
 実はその議論に入る前提として、前回までに関係団体からのヒアリングをさせていただきまして、現状についての関係団体のいろんなご意見が大体分かってきたという状況の中で、今の基礎的・汎用的能力についてそろそろ整理をしていくところまで来ているのかなと考えておりまして、そのように話をきょうは進めさせていただきたいと思っておりますが、よろしゅうございましょうか。
 それでは、本日の議題に入る前に、前回までに行われました関係団体からのヒアリング結果の概要につきまして、事務局からおまとめの上で、ご説明いただくということをお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

【新田生涯学習企画官】

 失礼いたします。では、資料2で関係団体からの主なご意見について要約というA3の大きな紙がございます。また、番号を付してございませんけれども、関係団体からの主なご意見について(詳細版)ということで、A4横長の資料がございます。こちらのほうは発言がありました関係団体のお名前も付して、詳細版ということで厚めにつくっておりますが、本日は資料2の要点のほうの資料で、大体いただいたご意見の面積をごらんいただければというふうに思います。資料のほうは、基本的に審議経過報告の項目に沿って整理をしてございます。主な意見だけご説明させていただきます。
 一番左、現状と課題、改革の基本的方向性という中では、2つ目の黒い四角がございますけれども、義務教育段階からの体系的な取り組みということで、義務教育段階から勤労観・職業観をはじめとした能力を体系的に身につけさせることは必要だというご意見。
 特に2つ目の■の小学校段階ということでは、既に実施されているキャリア教育を大きく変更することになると、各学校に混乱を招くことにならないか。また、2つ目のポチで、体験活動ということは、現状の学習指導要領からこれ以上の充実を期待することはなかなか難しいというご意見の一方で、次のポチで、特別に時間を設定して実施する必要はないのではないかというご意見もございました。
 また、中学校段階につきまして、次の■でございますが、2つ目のポチで、人生設計、進路指導を含めたキャリア教育というのは中学校在学時に必要だというご意見の一方で、1つ目のポチでございますが、学校教育の課題としてキャリア教育ということで特化せずに、社会全体の課題として検討すべきというご意見もございました。
 次の2つ目の後期中等教育におけるキャリア教育・職業教育の在り方という点でございますが、まず1つ目の■の高等学校普通科についてということで◎がございますけれども、普通科において職業に関する教育の充実が必要だというご意見。また、中核となる時間を設けるなどということ。このような意見については、◎がございますが、複数団体から意見がございました。その一方で、その下のポチでございますけれども、一律な形ではなく、学校や地域による余地や裁量を残すべきというご意見。
 2つ目の専門高校について、大学入試において一定の配慮をしてほしい、またその枠の拡大をというご意見。2つ目の専門高校の5年化ということについては、慎重な検討が必要というご意見。
 3つ目の「産業社会と人間」についてということで、産業社会と人間を総合学科の中で行うに当たっても、やはり定数や施設の充実が課題であるというご意見の他、産業社会と人間を総合学科以外の普通科や専門学科でも開設し、充実を図ることも必要だという、先ほどの一律ではなくというのと若干逆のご意見も出ていたということでございます。
 少し下がっていただきまして、インターンシップ等についてということで、特に長期インターンシップなどを引き受ける協力企業への助成方法が必要というご意見。
 次の■で、外部人材については、外部人材は必要であるというご意見の一方で、2つ下のポチでございますが、免許を持たない民間人が教育活動を行うということについては、免許制度との矛盾が生じるというご意見もございました。
 大きな3つ目の高等教育における職業教育の在り方ということでございますが、まず1つ目の■、各高等教育機関における職業教育の充実方策という関係では、最初の大学・短期大学について、大学・短大でも職業人養成の実績を上げている現実を無視すべきではないというご意見の一方で、1つ上のポチでございますが、しかし大学は職業訓練機関やハローワークではないので、そこの質も重視すべきだというご意見がございました。
 少し下がっていただいた■のところで、「職業実践的な教育に特化した枠組み」についてということですけれども、1つ目のポチで今の大学進学の現状を考えると、このような取り組みの必要性は認められるという1つ目のポチ、あるいは2つ目のポチというご意見の一方で、下に◎がございますけれども、社会的なニーズの観点からもうちょっと議論すべきだと。あるいは2つ目のところで、現行制度の中で実現する可能性について。あるいは3つ目の◎のところで、学校体験、高等教育制度の根幹にかかわるので、慎重な議論をお願いしたいというご意見もございました。
 最後の5つ目の各学校段階を通じたキャリア教育・職業教育の在り方ということでございますけれども、1つ目の地域との連携、関係府省間との連携という点でございますが、1.の1つ目の◎のところで、教員を対象とした企業研修には大きな効果があるというご意見や、そこのところの一番下のポチでございますが、産業界が学生を受け入れるだけではなくて、学校も社会人の受け入れ枠の拡大が必要だというご意見がございました。
 2.の学校間の連携・協力等の関係では、1つ目の◎でございますが、学習ポートフォリオについては、指導要録の活用で十分ではないかというご意見や、その一番下のポチでございますが、地域との連携ということでは、個々の学校ではなくて、複数の大学等によるコンソーシアムのような連携を生かす必要もあるというご意見が出ていました。
 大体意見のラインナップとしては、このような感じでございましたけれども、さらに詳細な具体については、後ほど適宜、横表をごらんいただければと思います。
 以上でございます。

【田村部会長】

 ありがとうございました。今後、これらの団体のご意見、整理すべきとされた内容等を参考に議論を深めてまいりたいと考えているところでございます。
 それで、社会的・職業的自立、学校から社会・職業への円滑な移行に共通して必要な能力などと。我々はこれを基礎的・汎用的能力というふうに名づけて議論してまいったわけでございますが、今の団体等のご意見を踏まえて、いよいよ本格的にこの議論に入りたいというふうに考えております。
 最初に、今までの議論で浮かび上がってきた点を、事務局からご説明いただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

【新田生涯学習企画官】

 失礼いたします。それでは、引き続きまして、資料3のパワーポイント横表の検討用資料という資料、これがメインでございます。この他資料4の1枚目に「生きる力」と書いた資料がございますが、これがサブの資料ということでございます。資料3を1枚めくっていただきますと、1ページ目ということになりますが、こちらをまずごらんいただきたいと思います。
 本日、ご議論いただきますテーマにつきましては、諮問理由説明の第1番目に社会・職業への円滑な移行のために、学生・生徒に求められる基礎的・汎用的な能力について、各学校教育段階に即して明らかにすることが求められているということでございます。この基礎的・汎用的能力につきましては、2段目のところをごらんいただきますと、これまでの議論におきましては、コミュニケーション能力ですとか、粘り強さといった態度、労働者としての権利・義務などの知識、あるいは勤労観・職業観、倫理観等の価値観が中身についての意見として出されておりました。
 これを踏まえまして、審議経過報告の中では、基礎的・汎用的能力ということについてポイントを3つに整理してございました。その下の3つでございますが、1つ目はこれまでに提言されてきた能力の整理と、それを踏まえた内容の具体化が必要であるということ。2つ目は、各学校段階の能力の育成方法と、その保証の在り方について整理する必要があること。3つ目は、学生・生徒などに最低限必要な能力等を想定して議論する必要があるということでございます。
 これらの考え方をもとに、事務局におきまして検討用の資料を作成いたしましたのが、今回の資料ということになります。
 なお、この作成に当たりましては、学校現場でキャリア教育を推進している小・中・高の校長や教員、大学関係者、企業の関係者、研究者などと意見交換を行いながら整理をしたものでございます。
 2ページをごらんください。2ページは、まず具体的にどのような能力が必要かということについて議論に入ります前に、まずキャリアということについてどう捉えるのかということについて示したものでございます。この図は、アメリカの学者ですスーパーが、下に書いてございますけれども、ある男性の人生やその役割に着目して図式化した図でございまして、この図のように、人は、社会において、自分に期待される複数の役割を統合して、自分らしい生き方を展開し、実現していくというものとしてあらわされております。
 このような多様なライフ・ロールの中では、働くことを広く捉えれば、自分の力を発揮して社会に貢献するということになりますけれども、今回は社会・職業にどうすれば円滑に移行できるのかというテーマでご議論いただいておりますことも踏まえますと、特に仕事につくこということに焦点を当てていくことが必要と考えておりまして、これをこの特別部会では社会的・職業的な自立に向けてどう捉えるのかと表現しております。能力につきましても、このような生涯にわたって必要な能力をどうやって捉えるのかというのが必要になってくるということでございます。
 めくっていただきまして3ページでございます。ここからがいろんな提言されております基礎的・汎用的な諸能力でございますけれども、まず最初でございますけれども、3ページは日本経団連が平成16年に取りまとめました3つの力でございます。これは産業界が求めている人材が備えている必要があると考えている3つの力ということで、志と心、行動力、知力というふうに分けてございます。これらの3つの力がどういうふうにバランスをとるのかというところに、個性であるとか多様性があるというふうに整理されているものでございます。
 その下の4ページでございますが、企業が職員を新規に採用する段階に当たって重視している能力を企業にアンケートした結果が4ページでございます。1つ目の上のところが、経済同友会がまとめたものでございますけれども、学校段階によって若干上下しますけれども、1番目から3番目までは熱意・意欲、行動力・実行力、協調性ということの3つ挙げられている。下のグラフは、日本経団連が行ったデータですけれども、こちらのほうもコミュニケーション能力、協調性、主体性、この3つの割合が高く出ているということで、いずれも言葉に違いはありますけれども、共通する内容が上位に来ているということでございます。
 1枚めくっていただきまして5ページでございます。5ページからは、各省庁がこれまでに提言してきた能力論を紹介したものでございます。
 1つ目の5ページは、内閣府に設置された研究会が平成15年にまとめた人間力でございますが、その定義は上に書いてございます、社会を構成し運営していくとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力と、この人間力を定義したと。その構成要素は知的能力的要素、社会・対人関係力的要素、自己制御的要素という3つの要素で構成をされていて、人間力を高めるということは、この3つの要素を総合的にバランスよく高めることであるというふうに説明をしております。
 次の6ページは、経済産業省の研究会が提唱しております社会人基礎力でございます。社会人基礎力は、そこにあります組織や地域社会の中でさまざまな人とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力と定義をした上で、これを前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力の3つに分類をしてございます。
 さらに、右側のほうですけれども、こうした社会人基礎力というのは、横の図にありますとおりの基礎学力ですとか専門知識、人間性、基本的な生活習慣などと重なり合う部分があって、相互に作用し合いながら、循環的に成長していくもののうちのこのオレンジのところの社会人基礎力としてまとめられているものでございます。
 次の7ページでございます。7ページは厚生労働省が平成16年に行いました実態調査をもとに提唱している就職基礎能力でございます。就職基礎能力は、企業が構成し運営していくとともに、自立した1人の人間として力強く生きていくための総合的な力と定義をした上で、これをコミュニケーション能力、職業人意識、基礎学力、ビジネスマナー、資格取得の5つの要素で構成をしてございます。これらについて事務・営業という職種を想定して、必要な要素をまとめたものということで、その内容について高校卒業レベル、大学卒業レベルということで、その修得の目安を示しているものでございます。
 次の下の8ページでございますけれども、ここは現在、学校におけるキャリア教育でどのような能力を育成しているのかについて示しているものとしてのキャリア発達にかかわる諸能力、いわゆる4領域、8能力と言われるものでございます。
 これの詳細版は資料4の3ページ目にございますので、あわせてごらんいただければと思いますけれども、このキャリア発達にかかわる諸能力は、その定義として児童生徒が将来自立した社会人・職業人として生きていくために必要な能力や態度、資質と定義をした上で、領域を4つに分けまして、人間関係形成能力、情報活用能力、将来設計能力、意思決定能力の4つの領域から構成をし、特に資料4をごらんいただければ分かると思いますが、小学校から高等学校までのそれぞれの学校段階で育成が期待される能力や態度を分類して示しているものでございます。
 次の9ページをごらんいただきますと、今までご説明させていただいたような提言されている能力というのは、それぞれの観点から整理がなされているもので、その特徴や課題というものをまとめて整理いたしますと、9ページのようになるのではないかということでまとめたものでございます。
 具体的には、「人間力」「社会人基礎力」「就職基礎能力」等の能力については、就職への移行期という特定の時点に求められる基礎的な力に焦点を当てて、それを例示したものという特徴を持っておりますけれども、その一方で課題としては、特定の時点、ある時点以降のキャリア形成という点には必ずしも十分な関心が払われていない課題を持っていると。
 それに対して、今、学校で使われている「キャリア発達にかかわる諸能力(例)」でございますけれども、こちらの特徴は、進路選択や進路決定などを念頭に「育成」や「発達」という観点が明確に示されている特徴を持ちますけれども、課題として、この能力の整理が「進路指導」を念頭に高等学校卒業までを想定しているということから、産業界との共通言語となりえていないということ。また、提示されている能力というのは、必要なものの例示として提示されておりますけれども、現場では固定的に捉えられている場合が多いといった課題が指摘されております。
 次に10ページでございます。このような中で、今回、このようにさまざまに提言されている能力の中で、基礎的・汎用的能力をどのように整理するかという検討のポイントでございます。
 まず、1つ目は、「能力形成は人生全般にわたる」という視点を前提に、生涯にわたる一連のキャリアを支援していくという視点が重要ということから、学校から産業界への円滑な移行とその後のキャリア形成を連続して捉えることが必要であるという点。
 第2点目は、このために、今回は、教育界・産業界が『共通の言語』として双方の理解を図ることができる能力を提示することが必要であるという点。
 3つ目は、その観点を踏まえて、人の生得的な能力ではなくて、義務教育から高等教育段階までの学校教育において育成することができ、子ども・若者にとって夢や希望を持つことにつなげていけるような力は何なのかということを検討していくという点。
 4つ目として、これらの能力育成の重要性を、教員だけではなく、児童・生徒・学生、保護者を含めた学校教育関係者等に向けて情報発信していくことが必要であるという点。
 このように今回の検討のポイントをまとめてございます。
 めくっていただきまして11ページでございます。このような検討のポイントを踏まえまして、「社会・職業への円滑な移行のために求められる力」の内容を考えますと、大きな枠組みとしては、今までに申し上げたような、いわゆる基礎的・汎用的能力だけではなくて、専門的能力とあわせて2つの能力から構成されていると考えられると整理してございます。
 このうち、基礎的・汎用的能力というのは、社会的・職業的に自立するために必要な基盤となる能力と位置づけられ、主として「キャリア教育」で育成すべき能力として想定されると。これに対して専門的能力というのは、特定の職業を遂行するために必要な専門的知識や技能等と位置づけられ、主として「職業教育」を通じて育成すべき能力として想定しているものでございます。
 次の12ページでございます。この社会的職業への円滑な移行のために求められる力を、今の基礎的・汎用的能力と専門的能力の2つで構成すると整理した上で、そのうちの前者の基礎的・汎用的能力の検討をする観点をまとめたのが12ページでございます。これまでさまざまに提言されている能力の具体的な力ということは、さまざまな表現が使われておりますけれども、それぞれ共通する内容を含んでいるということが下のほうから分かるかと思います。
 それで、これまでにさまざま提言されている能力で提示されている力などは具体的な共通する内容を含んでいるということでございます。このため、能力を改めて一から整理するのではなくて、義務教育段階から高等教育段階まで学校教育で育成をすることを前提として、これまでの能力に共通する要素を改めて整理してみますと、12ページにあるような7つの要素、7つのグループにおおむね分けられることができるのではないかと考えられるということでございます。
 これを眺めていただいた上で次のページでございます。これら7つの要素を整理したのが13ページになります。この7つのグループでございますが、そのうちの上の段の3つでございます。
 1つが自分を行動に移すための意欲・態度及び価値観、それから学力の重要な要素でもあります基礎的・基本的な知識・技能、それから物事を考えたり発想したりする上で必要となる理論的思考力、創造力、この3つのグループでございます。これらはさまざまな能力と関係して、その基盤となっている一方で、他方で直接行動にあらわれるものではないという点で、3つ共通してのグループということですけれども、他方、行動として表れ、評価が可能であるという観点から、下の段でございますが、人や社会との関係で必要な人間関係形成・社会形成能力、それから自分との関係で必要となる自己理解・自己管理能力、仕事をしていく上で課題と向き合うために必要な課題対応能力、自己のキャリアを形成していく上で必要なキャリアプランニング能力の4つに区分してございます。
 なお、下に※がございますけれども、これらの4つの能力というのは包括的な能力概念であって、これらの能力のどの部分が特に重要なのかということについては、業種や分野、職種などによって異なると考えられるために、これらを基本として学校や地域の特色や専攻分野の特性、あるいは発達段階に応じた課題を踏まえた工夫を行って、その具体の能力設定を行っていくものと考えております。
 14ページからが、特にこの下の4つ整理しました能力の内容でございますけれども、まずそのうち1つ目の人間関係形成・社会形成能力の内容案というところでございますけれども、多様な他者の考えや立場を理解し、相手の意見を聴いて自分の考えを正確に伝えることができるとともに、自分の置かれている状況を受け止め、他者と協力・協働して役割を果たしつつ社会に参画し、今後の社会を積極的に形成することができる力という内容の案でございます。
 その趣旨は、1行目にございます社会とのかかわりの中で生活し、仕事をしていく上で基盤となる能力ということでございます。
 具体的にはということで、下の具体的な能力の例ということでは、下のような例が含まれているというふうに整理をしてございます。
 次の15ページでございます。自己理解・自己管理能力のところですが、内容は自分が「できること」「意義を感じること」「したいこと」について、社会との相互関係を保ちつつ、今後の自己の可能性を含めた肯定的な理解に基づき主体的に行動すると同時に、自らの思考や感情を律し、かつ、今後の自らの成長のために進んで学ぼうとする力。
 趣旨としては、1行目にあります若者の自信や自己肯定感の低さが指摘される中で求められている、「やればできる」と考えて行動するできる力ということでございます。
 具体例としては、この下のところに書いてある他者と自己の違いの理解から始まります具体例でございます。
 次のページ、課題対応能力というのは、内容案としては、課題を発見・分析し、適切な計画を立てて実行することができる力。
 趣旨は、1行目にあります自らがやるべきことに意欲的に取り組む上で必要な能力ということで、具体例は下のとおりということでございます。
 最後、17ページでございますが、キャリアプランニング能力ですが、「働くこと」を担う意義を理解し、自らが果たすべき様々な立場や役割との関連を踏まえて位置付け、キャリアに関する様々な情報を適切に取捨選択・活用しながら、自ら具体的に判断してキャリアを形成していく力。
 趣旨は、社会人・職業人として生活していくために生涯にわたって必要となる能力ということでございます。これらの育成が核となって、勤労観、職業観の確立につながる能力と。
 具体例については、下のとおりということでございます。
 次の18ページでございますが、このような4つの能力の検討に当たりまして、審議経過報告にもありましたとおり、これまでの中教審で提言されております「生きる力」ですとか、「学士力」ということについての整合性についても見ておく必要があるということでございます。今回の「基礎的・汎用的能力」は、特に「仕事に就くこと」ということに焦点を当てて整理した能力ということですので、「生きる力」や「学士力」ということとは基本的に焦点が異なっているわけですけれども、社会生活や職業生活に必要な力を示しているという点というか、視野で見ますと、その共通の方向を目指しているものではないかと整理できるのではないかというものでございます。
 最後のところで19ページでございます。このようにどのような能力が必要かについての考えを整理しましたけれども、最後にこれらの能力を各学校段階でどのように育成していくのかについて、概括的に整理をしたのというのが19ページでございます。特にこのうち基礎的・汎用的能力については、義務教育段階では主にここの能力の育成ということを大体焦点としていて、その後、後期中等教育・高等教育段階に移りますと、それに加えまして、専門的能力の育成ということが基本的に加わっていくというふうに整理をしてみました。ただ、これは基本でございまして、専門的能力の育成ということにつきましては、下の※にございますが、必ずしも特定の職業を遂行するために必要な能力をすべての学校や分野で行っているものではないということに留意が必要であって、これらの学校や分野では基礎的・汎用的能力の育成とあわせて考えるということが必要であるというふうに考えております。
 以上が能力ということについての考え方についてご検討いただくに当たりまして、これまでのさまざまな能力の考え方の整理を行った資料でございます。
 以上でございます。

【田村部会長】

 ありがとうございました。
 それでは、ただいまからご説明をいただきました内容を踏まえまして、ご意見をいただいてまいりたいと思っております。ご意見のおありになる方は名札を例によって立てていただいて、どうぞどなたからでもお願いを申し上げたいと思います。大体5時55分ぐらいまで続けたいと思いますので、たっぷり時間がありますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 まず、名札をお立ていただきますと、郷先生、いかがですか。どうぞ。

【郷委員】

 ありがとうございます。大変よくまとめていただいたと思って今お聞きしておりましたが、2ページでございますけれども、「キャリア」の考え方というところで、社会的・職業的な自立ということでよろしいんですけれども、ここに1つ図がありますが、これについてちょっとお尋ねしたいと思います。
 これは中学校・高等学校の進路指導資料第1分冊(平成4年文部省)と書いてありますので、多分、進路指導される先生方がお使いになる資料だと思うんですけれども、これはある男性のライフ・キャリアということでございますが、私、この会の最初のときに大学で、今、世の中は女性もキャリアについて早い時期から計画を立ててやっていくような時代でございますし、この図は男性ということですけれども、男性だけのキャリアではなく、女性がこれから出産、あるいは子育てをしながら生活の中にちゃんとキャリアを位置づけていくというライフスタイルがこういうところにないと、キャリアというのは男性だけのものであるという誤解を生むのではないかと思って大変気になりました。これは日本の将来を考えましたら、長寿社会の中で女性の力というのは間違いなく日本の国力、あるいは経済にとっても非常に大事なことでございまして、企業でも今、女性をどうやって出産、あるいは子育ての時期を克服して、継続してもらうかということを随分苦心していらっしゃると思うので、これは平成4年の資料ですから、ちょっと遅れているのかと思いますけれども、この資料には男性のライフ・キャリアだけ書いてあるんでしょうか。ちょっとお尋ねしたいと思います。

【田村部会長】

 よろしいですか、今の。女性版というのは平成4年のときはなかったんですか。

【吉田政策課長補佐】

 失礼いたします。この資料はスーパーという学者が作成したものでございまして、1つの例ということで紹介させていただいたということでございます。もちろんここに書かせていただきましたとおり、自己の立場に応じたさまざまな役割に関しましては、女性には女性の役割というものがあるというふうに理解をしておりますので、女性のライフ・キャリアについても十分配慮したことが必要であるということでございます。これはあくまでこのスーパーが作成した1つの例として男性のライフ・キャリアというのをご紹介させていただいたというふうにご理解いただければと思います。

【郷委員】

 ありがとうございました。それで分かりましたけれども、これからこういう資料に出していただくときには、ぜひ男性も女性も例として両方出していただくと。それは明らかに出産というのは男性にはないことですから、そういう出産をどういうふうに乗り切るか、育児をどういうふうに乗り切るか、そういう例をぜひ出していただきたいと思いました。よろしくお願いいたします。

【田村部会長】

 おっしゃるとおりでございまして、いろんな例を1つまた探して、使わせていただきたいと思います。
 それでは、こちらから順番でよろしいですか。小杉先生から佐藤(禎)先生、中込先生という順番で。
 それじゃ、小杉先生からどうぞ。

【小杉委員】

 ありがとうございます。大変難しい課題をうまくまとめられたなと感心いたしましたが、何かまとめなきゃならないから、確かに7つにまとめたということだと思うんです。
 特に13ページの上と下、多分これは意味があることで、上のほうは意欲・態度、価値観と。これはある意味ではそう簡単に触れられないところで、その下の段の2つは多分学校教育がこれまでにやってきたこと、下の4つというのがここで新たに考えなきゃならないことという理解だと思うんですが、4つにまとめるというのは結構無理、無理まとめているという感じが言葉からしまして、自己理解とセルフコントロールが何で一緒なんだろうとか、キャリアプランニングの中に実は自己理解と職業理解、それから意思決定というキャリアのこれまでの理論からいくと、自己理解というのはむしろキャリアプランニングのほうに近いんじゃないかとか、いろんなことが考えられるんです。
 というのは、つまり、ここでも言っていますが、実はこれらのものは相互に関連、依存した関係で、特に順序はないという形になっていますが、多分、円の循環というか、広がりの中に点在しているものを見やすいように4つにくっつけたという感じを持っているんです。そうすると、多分くっつける前に、最初の絵の中ではばらばらにしておいていただいて、それをこの観点からここでまとめましたみたいなほうが理解できるかなと思います。かなり無理っぽくくっつけたという印象を持ちました。
 特に私が一番関心があるのは、労働に関する義務の履行とか権利というところで、特にこれはキャリアの中でこれまであまり言われてこなかったけれども、しっかりやってほしいと思っているところなので、ここにあると埋没してしまったような感じがして、もうちょっと赤いアンダーラインを引きたいぐらいのことが私の中ではありますが、最初から人間関係系・社会形成能力の中に入れ込まない形で、一たん必要なものとしていろんな能力を出していただいて、それをこういう形にまとめましたと言ってくれたほうが分かりやすいような気がしました。
 以上。これは意見ですね。

【田村部会長】

 ありがとうございました。その点はよろしゅうございますね、お伺いしてということで。
 それでは、佐藤禎一先生、どうぞ。

【佐藤(禎)委員】

 ありがとうございます。基礎的・汎用的能力について理解を共通に持つというのはとても大切なことですし、そのために中身をブレークダウンして要素を定め、そしてまた、かつそれを構造化しようという大変チャレンジングな仕事でありまして、我々も大変必要なことだし、敬意を表したいと思っております。
 ただ、この構造化というのは、今も小杉先生からお話がありましたけれども、ちょっとまだおなかに入らないので、これは他の先生方のご意見も聞きながら考えをまとめたいと思いますが、出てきた要素はほぼ尽くしていると思うんですけれども、1つだけ気になることがあるので、申し上げておきたいと思います。
 それはPISAをやるときには生きる力とほぼ同じで、問題を見つけて解決する能力というふうに焦点を置いてきたわけです。高等教育の学力比較をするフェローでは一般的・汎用的能力というものは3つできていて、問題解決能力、プロブレムソルビングと、それから批判的思考能力、クリティカルスィンキングというのがあり、3つ目にコミュニケーション、伝達能力というものを挙げております。
 OECDでもそれではさすがに足りないと思ったのか、この前のユネスコの10月の教育大臣会議では、OECDの事務総長はそれに加えて協調性ということを言っています。それはコンテクストとしては知識がばらばらになって、分解されて理解をするというだけではだめで、異分野間で協力をしないと、これからのイノベーションはできないから、協力をする必要がある。そういうコンテクストですけれども、新しい要素として4つ目のことも出しておられる。
 でも、批判的思考力というのは大変強烈な言葉なんです。それが実は先般、ジャック・アタリというフランスの思索人が来て、日本で講演をなさったのを聞いておりましたら、日本の人々の特性はまことに礼儀正しい。これは世界に冠たるよい点であると。ただし、他人に対してあまり意見を言わない。それは礼儀正しく、かつ意見を言うということは大変なコントリビューションで、必要なことなんだということを一生懸命言っておられまして、それと符合いたしますけれども、ここでは論理的能力、創造力と非常にきれいな言葉で書いてありますけれども、もう少しぐさっと頭に入るように批判的思考力のようなニュアンスの書き方にしたほうがインプレッシブかなというコメントでございます。ありがとうございました。

【田村部会長】

 大変示唆をいただく、いいご意見を頂戴しまして、ありがとうございました。よろしゅうございますね。事務局のほうではお伺いすると。
 じゃ、次、中込先生、お願いします。

【中込委員】

 失礼いたします。このペーパーは自分にとっても勉強になるなと思って見ておりましたが、少し心配な点がございます。
 一点目は、まず「生きる力」とは何だろうと考えたときに、このペーパーを見ますと、すべて能力という言葉が用いられ、そうした能力を形成しなさいということが基本に書かれています。もちろんいずれの能力も大変必要なものですが、「生きる力」は本当に能力とイコールなんですかということをまず問いかけたいと思います。また、教育界と産業界の共通の言語とありますが、これが能力を意味するということになりますと、能力を形成できず、学校教育と産業界のはざまに陥った若者たちはどうしたらいいのかということが、ここでは触れられておりません。
 それから、「仕事に就く」ことは「働くこと」と捉えておりますが、仕事とはどういうことを指すのか、あるいは「職に就く」ということとどのような違いがあるのか。お金を稼ぐことが「仕事に就く」ことなのか、あるいは「職に就く」ことはお金を稼ぐことに関わらず、職業に就くだけのことなのか、その辺の違いが分からないということです。
 もう一つは、社会的・職業的自立に共通して必要な基礎的・汎用的な能力を考える中で、いきなり「学士力」という言葉が出てきて、「生きる力」と「学士力」がイコールのように書かれていることについては、何で出てきのか分かりませんので、考え方をお聞きしたいと思います。
 基本となる記述を全部読んでいきますと、生きるためにさまざまな能力が必要だよ、そうした能力を一生懸命養うような教育をみんなでしようよ、という一つのたたき台のペーパーと私は解釈をさせていただきますが、産業界との共通の言語がすべて能力ということでは、教育する側として寂しい気もいたします。「生きる力」が能力なのか、「学士力」なのか、あるいは能力だけに捉われるのではなく、幸せ力といった人間の本質はどう考えるのか。能力だけを強調するまとめ方に少々不安がございますので、その点についてもお聞きしたいと思います。

【田村部会長】

 これは難しいご質問も含めたご意見ですけども。

【新田生涯学習企画官】

 まとめるに当たっての考え方を。

【田村部会長】

 考え方ということですよね。何かおっしゃいますか。

【吉田政策課長補佐】

 今申し上げましたとおり、これはあくまで事務局のほうで、この部会で審議をいただくに当たりまして検討していただく材料として、こういった考え方ができるのではないかというたたき台を提示させていただいたものでございますので、まだ十分これで詰まっているものではないと思いますので、ここでぜひご意見をいただきたいと考えております。
 また、今回、整理をするに当たりまして共通言語という言葉を使わせていただきましたけれども、産業界あるいは社会人として必要な能力といったものと、それから学校教育の中で必要と思われて育成している能力、確かに能力だけではもちろんございませんので、教育で育成していくものは他にもあると思いますけれども、今回、テーマにしております社会人・職業人として円滑に移行していくために、それぞれが共通してどういった人を育成していくのかという言語の一つの要素として、そういった能力も考えていく必要があるのではないかということで諮問のテーマに沿いまして、こういった形で提示をさせていただいたということでございます。
 もう一点ご質問がございました、仕事につくということでございますけれども、2ページの「キャリア」の考え方、図の左のほうの注釈で入れさせていただいておりますけれども、今回、「職に就く」というか、「仕事に就く」という言葉を使わせていただいたのは、ある程度経済的な基盤を築くということが自立していくためには必要だろうということを前提といたしまして、ただ、単純に企業等に就職するということだけではなくて、もう少しNPOですとか、いろんな働くということ、お金を稼ぐ、あるいは経済的な基盤を築くことの一つとして、仕事を幅広く捉えていくことも必要ではないか。そういった問題提起として「仕事に就く」という言葉を使わせていただいたということでございます。

【田村部会長】

 1つ目よろしいですか。どうぞ。

【中込委員】

 このペーパーは、とりあえずたたき台ということで理解をさせていただきます。ただし、自立の基本が経済的能力に依るところになりますと、私の美術学校の場合、卒業生は絵かきさんとして就職する、画家の職に就くわけですが、その他にもお金が入らなくても職に就いている方はたくさんいます。そういう方は経済的能力がなくても本人としての生きる力というか、幸せ力を持って生きています。つまり、能力主義に基づく「生きる力」だけではなくて「生きる心」、心だけはどこかで触れていただきたいと思います。教育界と産業界の共通の言語としての能力をどうするかという視点だけではなく、人間として基本的な問題、どうしたら人は幸せに生きていけるかという視点も、どこかに記載していただきたいと思います。
 以上です。

【田村部会長】

 よろしいですか、今のお話は。要は自己実現の問題なんですけれども、それがキャリアにどうつながっていくかという、この部分を強調すると、こういう文章になってくるわけですね。

【中込委員】

 確かに大変難しいまとめ方だとは思います。

【田村部会長】

 満足度ですから、おっしゃるとおり、よく分かるんですけれども、キャリアとのつながりという話で。
 では、順番で木村先生から。

【木村副部会長】

 先ほどの佐藤(禎)委員の意見と同一線上にあることを考えています。13ページのように、構造化しようというのは私も賛成ですが、これを見て少し気になったのは新学習指導要領との関係です。それから、その背景になっている、先ほど佐藤(禎)委員がおっしゃったOECDのDeSeCoプログラムで定義されたキー・コンピテンシーとの関係です。その辺りをきちんと意識して構造化する必要があるのではないかと思います。私にやれと言われてもできないのですが、例えば13ページの上の楕円のところで、基礎的・基本的な知識・技能の吸収というのは学習指導要領の一番最初のステップですね。その後に知識の活用があって、そして論理的思考力へ持っていこうとしています。また下の方にある課題解決、問題解決能力と言っているのですが、そういうものも位置づけしています。
 下の楕円でいきますと、OECDのキー・コンピテンシーの最初が個と社会の関係ですから、社会形成能力ということになるのでしょうか。2番目が個と他の関係ですから、人間関係形成能力ということになるかもしれません。3番目が自己の自律と個の自立ということです。佐藤(禎)委員がおっしゃいましたように、その基本にあるのは批判的に考えるということです。その辺のことも意識をして、こういうのをつくらないといけないと思います。ここはキャリア教育・職業教育のことを議論している場ですが、学習指導要領等がもう動いていますし、それからOECDのキー・コンピテンシーはあちこちで議論されていますから、その辺のことを考慮してこの辺りのことを考える必要があるのではないかなというのが、これを見たときの私の第一印象です。

【田村部会長】

 ありがとうございました。よろしゅうございますね。ひとつ整理してみていただいて、非常に大事な指摘なのでよろしくお願いします。
 それでは、順番にまいります。長谷川先生ですね。

【長谷川委員】

 大変よく整理されておられるなと思ったんですけれども、この中で人間関係形成・社会形成能力、あるいは自己理解・自己管理能力、課題対応能力、それら全部にかかわるんじゃないかなということがあって、これをどういうふうに考えたらいいのかちょっと困ったなという感じになりましたので、意見を述べさせていただきます。
 それは何かといいますと、私どもが直面する課題の中には唯一共通的な解決策があるというものだけではなくて、立場、立場によって解決の方策が違う、唯一の解決策があるというものだけではないということがございます。したがって、課題対応能力のところで書く記述についても、それから自己理解・自己管理能力の記述についても、人間関係形成のところについても、それ全部にかかわることとして、ある課題に対しての解決が今の自分の立場、今の自分の価値観、主張からいくとこうだと。別なところからいくと違うことがあるかもしれないということがあるので、それが共通に見えるように記述していただければいいかなと思いました。こういうふうにぱさぱさっと4つに分けられてしまうと、関連が断ち切れてしまうような気がして、ちょっと気になりました。

【田村部会長】

 これもまた大変難しい。この資料の後ろのほうに出てきますけれども、非常に細かい表になるんです、それを全部やっていくと。ここにこんな感じで出てくるわけですね。分かりにくくなってもこうしたほうがいいんだというご意見ですね。ありがとうございます。
 じゃ、すみません。宮本先生、吉本先生、森脇先生、中村先生、佐藤(義)先生、荒瀬先生、川越先生という順番でいきたいと思います。
 じゃ、どうぞ、宮本先生。

【宮本委員】

 ありがとうございます。2ページの図についてですが、先ほども女性のライフ・キャリアがないというご指摘がありましたが、それと同時に、ここは図だけを挙げてありまして、解説がないので、よく見るとこのライフ・キャリアも単線的なライフ・キャリアを想定しているのではないということは分かりますけれども、それにしても平成4年の図で、海外のものであるとはいいながらも、15年の変動というのは非常に大きいので、ライフ・キャリアというのもとにかく単線的ライフ・キャリアというのがあり得ない時代であるということを強調する必要があると思います。男性と女性が違うというだけでなく、男性の中にも起こっているライフ・キャリアの多様化といいますか、その問題を十分に指摘した上で、その中でキャリア形成に関して何が必要なのかという発想が喚起されるような書きぶりが必要ではないかという感じがします。
 先ほども中込委員から出されていたこととある程度私の感じていることも共通するかと思うんですけれども、確かにキャリア教育等ではある能力を想定するということは不可欠なことではあるんですけれども、これは書き方を注意しないと極めて能力主義になっていくと思われます。時代の状況が変動的で流動的な中で、そこへ入っていく若い人たちが大変な時代だということで、彼らにどう能力をつければいいのかっていう発想で議論するわけですので、能力ということが強調されがちなんですけれども、実際のところ、よくよく現実的に考えると、ここに書かれている能力ということを本当に実現できる若者たちはどういう人かということになると、極めてエリート主義になっていく可能性があって、ここに書かれている条件をうまく実現できない若い人たちは相当いるという問題をどう考えるかということもあると思われます。
 そのときに一般的に必要とされている理想としての能力ですね。現実的にはその理想の能力をつけるためには、相当いろいろな工夫や支援が必要であるということを想定した上での書き方というのを、これはどうすればいいのかということはあるんですけれども、考える必要がある。でないと、時代が厳しい。そういう社会に入っていくための生きる力が必要だよと強調したときに、それが十全につけられない人に関してはどうしたらいいのかということが、どうもこの提案の中にはないと言ったほうがいいかなという印象がありますので、そのあたり十分に注意をして、おそらくこれが発表されたときにそういう批判が出てくる可能性がある。極めて能力主義的だという批判が出てこないように考える必要があるのではないかと思われます。
 10ページのところでいうと、例えば先ほどから「仕事」というのと「職業に就く」ということ、その種の言葉が幾つかあるんですけれども、例えば1番の3行目だと、学校から産業界への円滑な移行となっていますよね。これ自体、今の若い世代の移行を考えるときに、学校から産業界への円滑な移行なんていうのは極めて大きく変化していて、学校から産業界なり、職業の世界へ行くプロセスの中で多様なルートがあって、最終的には産業界なり職業の世界に入るかもしれませんけれども、そのプロセスにいろいろなものがあり、ですけどそういうものも含めて仕事とかという言葉を国際的には使うようになっているように思われます。そういう点でいうと、言葉の使い方というのは、新しい時代に対応するように十分な注意が必要だということがあって、したがって職業の世界に入るというプロセスは、学校から職業へストレートに移行はしないと。
 そのときにいろいろなプロセスで社会への参画とか、社会へのさまざまな活動に参加しながら、そこから職業の世界へとつながっていくとか、それが現実的な姿だということを考えますと、そのあたりの書きぶりといいますか、用語の使い方について古い時代を引きずらない工夫がいろいろ必要ではないかという感じがいたします。
 以上です。

【田村部会長】

 ありがとうございます。今のはよろしいですよね。確かにそれはものすごく複雑になってきていますから、うまく表現しないと。とにかく会社に入ろうとすると、インターネットで何千人というリストを見て呆然とするということをよく耳にしますけれども、学校と社会とのつながりというのはそう簡単じゃないというのが現実としてあるわけで、なかなかその表現が難しいですね。確かにおっしゃるとおりだと思います。ありがとうございます。
 次は吉本先生ですか。

【吉本委員】

 手を挙げた順と違うかもしれませんけれども。
 何のためにこういう基礎的・汎用的能力をまとめたかというのは、他の先生がおっしゃるように腑に落ちない感じがするんですけれども、それがまず感想です。懇談会で集中的に議論されたんだと思うんですけれども、懇談会の議論とここでの部会の議論がつながってないように思うんです。部会での議論というのが、先ほどの批判力という議論というのは相当たくさん出てきていたと思うんです。それが例えば象徴的には産業界への移行というと、産業界というと、普通には経営者のことを言っているように思うんです。労働界への移行というと、また違う言葉になりますから、そういうような社会でともに生きる、ないしは今の格差を拡大させるような社会のあり方にみんなが加担している、そういうところを批判的に社会をつくり直す力みたいなことはたくさん議論が出てきていたので、ここの部会のトーンと少し違うように思ったというのが、ストレートに先ほどのいろんな言葉の使い方の中に出てきているかなと思いました。
 具体的には、移行と自立というのがうまく使われているかなという気はするんですけれども、一番まず最初の1つの質問は、基礎的・汎用的能力という、この能力というときは、キャリア教育、ないしは職業教育の定義のときに出てきた知識・技能、態度、これは態度がよかったかどうかよく分かりませんけれども、これを指すこの3つのコンセプトをあわせて能力というふうに言っているのかどうなのか。言葉遣いがはっきりしないので、まずここをまとめられたときのことを教えていただきたい。
 例えば10ページに検討のポイントというのがあるんですけれども、義務教育段階から高等教育段階までの学校教育において育成することができ点々ですよね。こういう場合には義務教育は中学までですから、中学を出て社会に出た子どもたちがどんなふうに夢や希望を持つことにつなげていくような力をその後つけるのか。中学まで、そういう意味では段階的に義務教育のときに完全に夢や希望を持つことにつなぐことができるのか。あるいは高校までいって、それから高等教育にいって、つまり学校教育段階というのと発達段階という区別、つまり発達段階的にこういうところまで育てるというイメージが、どこかに学校教育段階で置きかえられているように思うんです。うまく説明できてないかもしれませんけれども。
 要するに高等教育段階で仕上げるといっても、高等教育段階でいろんな経歴を持って入ってくるわけですから、そこでの基礎的・汎用的という言い方がうまくできるのかなというのが、特に高校非進学者とか、まさに普通と異なった学習、職業経歴をたどった人にもこういうことを、それは宮本さんの意見のエリート主義的という議論ともつながるのかもしれませんけれども、どうもそういうところが見えてこないなということが2つ目です。
 3つ目に、11ページに「キャリア教育」で育成すべき、「職業教育」で育成すべき、主として、主としてと書いてありますけれども、これは質問ですけれども、この場合に普通教育では何を育成するのか。そういう意味では学校教育のそれぞれの目標の中に高度な普通教育って高校にもありますし、義務教育としての普通教育というのもありますので、普通教育とキャリア教育・職業教育という言葉の関係を整理しておかなきゃいけないんじゃないか。これは前もやったようにも思いますけれども、主としてキャリア教育で育成するというふうにキャリア教育万能主義というか、全部キャリア教育という言葉で基礎的・汎用的能力をつける、読み書き算数までつけるという議論になると、話がよく分からなくなるので、ちょっと教えていただきたい。ここでは普通教育というのはどういう言葉遣いをされているのか。
 一番ポイントでよく分からないのは、13ページが今回のみそなのかもしれないんですけれども、3つ基礎的・汎用的能力の基礎というのを書かれていて、これは行動としてあらわれない、評価が可能でないということで、4つに分けたほうが評価が可能であるという言葉遣いがどうも腑に落ちない。こういう社会形成能力のほうが評価というのはなかなか難しいんじゃないかと思ったりするんですけれども、いかがなんでしょうか。
 最後、19ページ、これはよいんでしょうか。後期中等教育段階でも専門的能力の育成というのは、これは例えば普通科のときは何のことを言っているんでしょうか。普通科で専門的能力は身につけないでもよいと。事情によって、高校段階でも普通科の場合は専門的能力を育成しないと。それは大学に入ってからだという理解で、こういう文章になっているのかどうか。4つ目になるのか、お聞きしたいと思っています。

【田村部会長】

 よろしいですか。4つほどのご質問があるんですけれども、今、ご説明されますか。

【吉田政策課長補佐】

 ただいま吉本委員からご質問いただきました点について、これを整理するに当たったときの考え方をご説明申し上げたいと思います。
 まず、1つ目に、基礎的・汎用的能力と審議経過報告で定義としておきました知識・技能、態度という言葉との関係でございますけれども、審議経過報告をまとめるまでに当たりまして、ここまで詳細な能力の議論というのは、さまざまな形でこういった力が必要ということはご意見としていただいておりましたけれども、整理という形では十分できてなかったところもあったかと思うんですけれども、今回、こういった能力の整理をあわせて考えた際に、今回、ご提示しました13ページの7つの要素を踏まえて、知識・技能、態度だけで十分あらわせているかどうかといったところも、もう一度検証してみる必要があるのではないかなというふうに考えたところでございます。
 ですので、知識・技能、態度だけで全部あらわせているかどうかといったところについては、今回、こういった形でご議論いただいた中で、もう一度検証なりをしていく必要があるのではないかと考えているところでございます。
 2点目の10ページの義務教育段階から高等教育段階までの学校教育において育成すると。ここも書き方の表現が十分ではないところかもしれませんが、これを検討していくに当たりまして、学校から社会へ出ていく、いわゆる出口といったものは、ご指摘がありましたように、中学校卒業から高等教育卒業までさまざまな出口があるということを考えていかないといけないだろうと思っております。そういった点がこの10ページの1つ目にありますように、能力形成というのは学校教育だけで行うものではなくて、社会に出てからも行うことを視野に入れながら、各学校段階で社会に出ていくといったことを踏まえたときに、それぞれの段階でどういった能力育成や人間形成を行っていくことができるのか、あるいは必要なのかといった視点が必要なのではないかと考えたところでございます。ただ、今回の資料ではそこまでは十分ご提示できてないといったところが、そういった疑問点につながっているのではないかと思っているところでございます。
 13ページの能力の名称でございますけれども、今回、4つの能力という形で提示させていただいておりますけれども、確かにまとめるということで、できるだけ数が多くならないようにしたいという整理をするに当たっての考えもあったということでございまして、この能力の名前というのも、とりあえずまとめる際にこういった名称でどうかという案として提示をさせていただいたものでございますので、確かに評価が可能かどうかという点で名称をもう少し検討する必要があるのではないかということであれば、そういったことも考えていかなければいけないのではないかと思っております。
 最後の19ページのところでございますけれども、専門的能力の育成につきましては、その下の注書きにも書かせていただきましたとおり、後期中等教育段階・高等教育段階では専門的能力の育成ということは基本的には必要であろうというふうに考えているわけでございますけれども、ただ、例えば大学の学問専門分野というんですか、職業と直接結びつかないような分野も当然あり得るわけでございますし、高等学校の普通科も専門的能力といった部分について、果たして十分できているかどうかというところの課題もあると思います。そこはこれから普通科における職業教育といいますか、職業に関する取り扱いをどうするのかという点も審議経過報告の中では問題提起をしていただきましたし、基礎的・汎用的能力との関係性といったものをあわせて考えていく中で、どういった関係性があるのかといったことを整理していく必要があるのではないかと考えているところでございます。
 普通教育との関係ということでございますけれども、確かに高等学校でいえば、普通教育と専門教育という仕切りがありますし、例えば大学で申し上げれば、教養教育と専門教育という言葉があるかと思いますけれども、それぞれそういった普通教育、専門教育、あるいは教養教育、専門教育といったものとキャリア教育・職業教育といったものをできるだけ融合させていくというんでしょうか、そういった視点が必要ではないだろうかということを整理していく段階では考えたところでございまして、単にキャリア教育だけをやればいいんだということではなくて、それを普通教育、専門教育という言葉に置きかえても、そういった能力育成や人格形成につながっていく視点が重要であるのではないかと考えたということでございます。

【田村部会長】

 ありがとうございました。吉本先生、そういうことで一段話を進めてよろしいですか、また後でお話ししていただくということで。
 じゃ、森脇先生、どうぞ。

【森脇委員】

 大分ご意見が出てしまっているところではありますけれども、まず全体として能力ということについては、初等教育から高等教育まで教育という視点を考えれば、まずはやはり能力はある程度明確にする必要があるというふうに私は思っております。そういう意味で整理をしていただいているのは、まだちょっと途中の部分もあるような気もいたしますけれども、大変ご努力いただいたと思っております。
 ただ、一たん整理をしていただきましたら、このあとは我々のほうが議論を進める必要があると思います、能力をどういうふうに育成していくか、あるいは開発できるかという視点から検討を深めて、そしてまたもう一回能力を明確にしていくという行きつ戻りつということが必要なのではないかと思います。あまり能力ばかりを議論して、そこだけ細かにつめてもあまり現実的ではないような気がいたします。全体としてのことですので、ちょっと誤解を与えるかもしれませんけれども、そんなふうに感じた次第ですが、あと2つばかりよろしいでしょうか。
 まず、少し高等教育寄りになりますが、この資料を拝見しておりまして、産業界からご提言いただいております社会人基礎力がありますが、産業界からは具体的に能力という形でご提言をいただいているわけですので、高等教育、これは学校種ごとでももちろん結構なんですけれども、私どものほうでそれをどう受けとめるか、あるいは私どもは学士力という視点から何が引き受けられるのか、こちらからの提言も具体的にする必要があるのではないかとかねがね思っていますが、なかなか進まないのですが。そうしないと、共通言語といっても、進まないように思いました。
 何を引き受けられるかというところなんですが、大学であれば正科の授業のプログラム、正科外の授業のプログラムもあるわけですから、そういったものから何が引き受けられて、それからあくまでもそのときに大事なことは、大学は何ができるかではなくて、学生の視点からの何が実現できるかという、ここがなかなか転換してないところですので、これが必要ではないか。いくらこんな能力が必要だとか、これが可能だと言いましても、実現しなければ何もならないわけですので、今、社会の課題として一番難しいのはそこにあるように思います。そういう意味で簡単に言えば、産業界のほうからご提言いただいているので、大学等々からも提言をする。そこから共通言語、あるいは協力関係が具体的に生まれるのではなかろうかというのがまず1点です。
 もう一つだけ述べさせていただくと、今までの議論の中で、1ページのところのこれまでの審議における主な意見に変化への対応力というのがあったように思います。ここでは言葉を変えて、課題対応力だったかと思いますが、そういうことが重視されていたと記憶をしております。私もそれは非常に重要なことだと思いますが、この点が12ページのプロットのところにあまり押さえられていないかなと思います。
 特に教育をする側からしまして、ダイナミックな状況の中で課題解決というよりも、まずは状況認識、課題形成力を大学ではまず重視しなければならないところではなかろうかと思います。今の社会の中で課題に立ち向かっていける学生を育成していくという意味でもここは大事なところのように思いますので、何か工夫していただければと思います。
 以上です。

【田村部会長】

 ありがとうございました。産業界、あるいは社会と大学のやり取りというお話が今ございましたが、続いて、中村先生は産業界の立場ですので、何か。どうぞ。

【中村委員】

 産業界から今いろいろ話が出ており、3ページには産業界から提案されている主な諸能力とあります。この資料の提示の仕方についてでございますが、これは平成16年の資料でございまして、現在は21年であり5年間経っております。特に最近、しつけのなさ、悪さ、それが今、さらに問われてきております。また、マナーやモラルの程度が低いです。それらがここに書いてある人間性、倫理性という当時の言葉の中に含まれていたのかということが1つの懸念でございます。
 基礎学力と下にありますけれども、最近はIT技術の進歩によりましてパソコンと携帯が普及しており、会話力が弱くなってきております。そういった話をする力と文章力と言いましょうか、書く力が弱いということが、この基礎学力という言葉の中に当時入っていたのでしょうか。要は何を言いたいかと言いますと、5年前の資料の中にそういうことが含まれていなかったら、新しいことを少しコメントみたいにして入れていただいたらどうかと思うわけです。
 もう一つは、仕事に対する意識の高さです。これはすべて通用するようですけれども、今、一番問題になっていますのは、ある職業の労働力が非常に不足していることです。今、依然としてある職業には集中し、ある職業は嫌いだということで行かない状況です。要は職業の貴賤という問題について、職業は平等であり、働くことがすごく意義があるということをもう少し声を高々に上げて、こういうことを教育やいろいろな問題の中に取り入れていかなくてはならないかと思います。
 共通の言語ということでいろいろ出ておりました。確かに産業界と教育界、キャリア教育・職業教育ということすら産業界でははっきりしておりません。そういう意味では、それぞれの文言を分かりやすく丁寧に提示していただかないとだめなのかと思います。
 そして、最後の19ページでございますけれども、確かに職業教育、あるいはキャリア教育は義務教育の段階、後期中等教育、高等教育、それぞれの区分けがしてありますけれども、これをブレークダウンしていただいて、具体的にどういう具合に教育がしっかりすれば、社会へ出てその力が発揮できるかを明確にする必要があると思います。理科系の人たちは非常に明確に技術を身につけ、勉強してきますから、社会に出てからもそれなりの仕事がしっかりできますけれども、特に文科系の学生さんに対しては、先ほどの3ページのところに書かれておりますように、いろんなことが出てきております。これは実社会に出て、企業側でもそういう教育はしていますけれども、教育をすることがそういうことにどうつながっていくのか、一生懸命勉強して実学も合わせてやっていくことが、社会に出てこういうことが必ずためになるということが明確にされていかないと、いつまで経っても産業界からはこのような問題が提起されてしまうだろうと思います。勉強することは非常に大切ですので、その勉強することが実社会に出て大切であるということを明確に理論づけていかないといけないと感じました。

【田村部会長】

 ありがとうございました。非常に明確にご指摘をいただきましたので、大変参考になります。
 続いて佐藤義雄先生。

【佐藤(義)委員】

 座長、意見も述べさせていただいてよろしいでしょうか。

【田村部会長】

 どうぞ。

【佐藤(義)委員】

 きょうはありがとうございます。特に3ページの産業界等から提言されている主な諸能力については、日ごろ専門高校で現場をあずかる校長として考えているところだと思います。今回出されているものを、学校教育をあずかる者としてどのように展開するか。言ってみれば、教育計画の落とし込みをどうするかという観点からこれを見させていただきました。
 それで、校長としては、どの道に進んでも、社会が変わっても自分で生きるということをしてほしいと願っています。その場合に何が一番課題かということについては、もう明らかなんですけれども、それぞれの能力を持っているけれども、具体的行動にあらわせない。つまり能力を発揮できない生徒というのはかなりいるということです。ですから、能力チェックをすると、能力はあるけれども、具体的行動にあらわせない。いってみれば、オリンピックと同じです。それから、もしあった場合に、その能力の発達方法と評価の指標をどのようにするか。方法がないと教育になりません。どのようにしたらいいか今考えていました。そして、例えばよい子が途中で挫折した場合に立ち直りがなかなかできない。どうすれば昔の方は立ち直りができたのだろうかというところから、どう教育を振り返ったらいいかということを今考えてみました。これは挫折を負担と考えない生徒もいます。どこに育ちの違いがあったのかということも今考えてみました。
 それで今、いろんな能力が出て、能力論ということがありましたので、私なりに今整理をしてみました。幾つかの多くの能力を伸ばしていく多能力タイプの子、それはそれぞれの能力を伸ばしていく力があればよいんですけれども、意図的にやれば他力になって学校での役割になります。自分でやれば自力になって、多分、社会にいってもうまくいきます。自然の中でこれができれば、大変よい教育環境の中で育ついわゆる育ちになります。どういうものを学校として準備するかということを考えました。おそらくこれは小学校や中学校ではかなりうまくいくだろうと思います。
 ただ、我が国のように社会が成熟していくと、多能力タイプの中で得意能力を見つけて伸ばしていく。それをいろいろな逆境の中で伸ばしていくのですから、それぞれの能力を伸ばしていく力から、得意能力を大きくしていく力に高校段階から切りかえていく必要があって、今、そういう学校教育をしています。ですから、おそらくそういうことになるのかなと思っていました。
 どちらも自らを伸ばしていく力が必要で、そのもととなる能力は何かということを考えたときに、私の学校の経営方針にもなるんですけれども、世の中を前向きに捉えて生きていく力で、これは意志、技、思考と考えています。意志というのは精神的な安定が必要です。バランスも必要です。技というのは具体に行動する場合に必要な能力です。課題研究とか、いろんなところのプレゼンテーションもそうですけれども、そうです。もう一つは思考です。これはかなり柔らかい思考力を与えておかないといけません。この意志と技と思考ということをすべての生徒にきちんと教えてあげるということが学校教育の重要な部分で、特に本校は半分以上が就職をいたしますので、そういうことをやっています。
 前回は、社会人基礎力を修正した実施の実施案を報告させていただきました。新しい職場では意志と技と思考ということを中心にキャリア教育計画を今立てています。そういうわけで校長として大切にしたい能力のお話をしました。そういう意味からした場合には、今回、中込委員からも出ていましたけれども、多能力タイプもありますけれども、おそらく高等学校から大学、社会人となれば、得意能力を大きくしていく力が重要です。そのためには意志、精神的な安定、技、具体にする力が重要です。人とのかかわりもあります。それから思考、これは柔軟な思考です。ソ連邦が解体するときにゴルバチョフ氏が新思考という言い方をしました。あれは非常によい表現だと思いました。これがとても大事で、このことを今回のご提案を踏まえて何とか工夫して答申案に入れたい。また、機会があれば、実践例なども報告させていただければと思います。
 以上です。

【田村部会長】

 ぜひひとつおまとめいただいて、私どもにご教授賜れば大変ありがたいと思います。まだこの部分については議論を後やりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 それでは、荒瀬先生、お待たせしました。

【荒瀬委員】

 ありがとうございます。先ほど木村先生もおっしゃったんですけれども、新しい学習指導要領が動いていきつつある。まだ動いておりませんが、動こうとしているという中で、生きる力が前面に出てこないと学校は、とりわけ私は普通科の高校におりますけれども、学校はとても困ることになるのではないかなということを思います。
 中身の話には直接結びつかないようなことを申し上げるかもしれませんが、1つだけ申し上げたら、13ページの基礎的・汎用的能力のうち、基盤となるものとして次の3つを設定ということになっていますが、これは既に学校教育法にも出ていますけれども、基礎的・基本的な知識・技能の修得と、それらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力と学習意欲の3つが基盤だということを明確に私は打ち出すべきではないかなと思っています。
 学校間で小学校、中学校、高等学校、大学、あるいは社会に出てからも一番大切なのは何かというと、もちろん基礎・基本は大切だし、活用能力は大切なんですけれども、学習意欲というのがとても大事なのではないかなということを思っています。これまで企業の方のお話を聞いていても、実際のところ大学からすぐ就職した学生たちに何を求めるのかというと、専門能力ではなくて、目の前にある課題にどうして取り組むかというところに向かっていく力がとても大事なんだということをおっしゃっています。それらにまつわって、例えば単に自分のことを主張するだけのプレゼンテーション能力ではなくて、コミュニケーション能力、人とやり取りしながら、そういう課題に対して対応していこうとする力は大事だということもおっしゃっているように私は聞いておりました。
 そういったことを考えても、既に随分と議論を尽くして考えてきた学力の重要な要素ということの3つ、これがしっかりと出ないと、これ、学校でやりなさいと出るたびにちょっとずつ、ちょっとずつ、ちょっとずつずれていって、学校はどこに基盤を置いたらいいのかというのが分からなくなってしまって、むしろ私は能力というのは養うことが可能であるということだから、能力というふうにいうんだと思うんですけれども、この能力を何を通してどのように養っていくのかという計画をしっかりと学校が立てなさいよと。それが責任ですよということを強く言っていかないといけないのではないかなと思うんです。
 形だけの踏襲みたいなことは、どうもこれは学校にいる者としては大変残念ですけれども、一部そういうことばかりに走ってしまって、あるいはまた、特に普通科高校の一部は大学の入試ばかりに走ってしまって、受かればいいということで、結局その先の力をつけていくためにはどうしたらいいのかということを考えないで、学習意欲というのも目の前に大学合格にとてもすばらしい意味があるかのようなものをぶら下げて、結果的には受かって大学に行ったんだけれども、どうしていいか分からないという学生につながっていってしまっては何にもならないわけですから、ぜひ初等中等教育分科会の教育課程部会で議論して出ている生きる力とか、あるいは学力、重要な3要素といったことはブラらさないで、もちろん考えていただいているのは分かるんですけれども、そこのところを大事にしていただきたいなということを思います。
 先走るようではありますけれども、本当に何を通してやっていくのかというのを学校が工夫できる余地、あるいは学校が工夫しなければならない責任追求というんでしょうか、そういったことが大切なような気がいたします。ですから、こういうことをすればいいんだという答えじゃなくて、どういうことをしたらいいのかを考えなさいということを学校にぜひ言っていただきたいということを思っています。そのためには、これは全然関係ない話になってしまいますが、教員も必要だし、あるいは理科の指導員とかをどうしたら外すのかという、いろんな予算に関する文句はいっぱい持っていますけれども、具体的に学校に何を求めるのかというのが分かるような形の中身になっていかなければならないということを思います。
 まとまりのない話ですが、以上です。

【田村部会長】

 ありがとうございました。ちっともまとまりがない話じゃなくて、よく分かりました。それはぜひこれからまとめていきたいと思いますが、そのとおりだと思います。
 それでは、川越先生、どうぞ。

【川越委員】

 来年3月の高校新卒の就職戦線が大変厳しいということはテレビ等でも報道されていますが、私どもの県で公立高校でマックス300人ぐらいが就職を希望して職につけない。私立も入れますと、500人ぐらいが就職を希望して職につけないという状況の中で、県教委と労働政策課と我々とで相談をして、結局職につけないまま卒業した子たちを短期の職業訓練で我々が受け入れて、就職へつなげていくということとか、もしくは進路を変更して、就職から進学に変わる子にどういう援助をしていくかということを今一生懸命やっている中で、教育委員会の方と話していたんですけれども、例えば高校推薦で就職試験を、東京でも大阪でもいいんですが、受けにいくと、これまでは落ちたことはなかったと。しかし、今年は半分ぐらい落ちて帰ってくると。そこから先が問題で、落ちた子たちが次の試験を受けにいけない。試験が受けられるのに怖くて受けにいけない。1回就職試験に落ちた挫折から立ち直れないで、次の試験をよう受けにいかんというんです。
 そこで、あまりにも社会の厳しい風から子どもを守り過ぎた。あるいは真綿でくるむような教育をし過ぎてきたのではないかということを反省しておられたのをちょっと聞いて、ああ、そうなのかなと。競争というものは悪いことで、競争があるから負けた者に対する差別が生じるという考え方があって、そこから競争はできるだけアボイドする教育を長い間、日本の学校現場でしてきたのではないかと私は思うわけですけれども、もちろんさっきも出てきました超難関校を受けるような偏差値競争の中で戦っている子たちもおりますが、そうではない、例えば専門学校とか、就職していくような子たちの中には、ある意味では達成感も持ってないし、挫折もしていない。何となく守られて高校まで来てしまったという子たちがかなりいるのかなと。
 僕らの時代のことを思い出しますと、運動会というのは帰りにノート何冊、鉛筆何本持って帰るかの勝負だったと思うんです。駆けっこで1等、2等、3等になると、旗を持った委員の子たちの先導で校長先生の前に行って、1等賞はノート1冊、鉛筆2本、2等賞はノート1冊、3等賞は鉛筆2本と決まっていたわけです。それをもらって帰るときに、どれだけ誇らしかったかということを思い出します。僕の弟は生涯ビリで、足が遅くてずっとビリでした。だから、運動会の前の晩になるとおなかが痛くなって、学校へ行きたくないということもありました。
 今は運動会というのはただぱあっと走らせて、終わったらご苦労さん。リレーに至っては全員でやると。おまけに、ひどいところになると、足の遅い子は近道してよろしいなんていうのもあるというひどい話を聞くと、何なんだろうなと。なぜ足の速いと遅い子がいて悪いんだろう。けんかの強い子もいれば、弱い子もいる。カッコいいやつもいれば、カッコ悪いやつもいる。でかいやつもいれば、小さいやつもいる。それが世の中の現実というものなんだろうと思うわけです。
 給食の話を、私、1度入学式でしたことがあるんですけれども、僕が子どものころ給食費が払えない子がいたんです。なぜか昼休みになると運動場へ行って1人で遊んでいるので、どうしたのかなと思って聞いたら、親が給食費が払えないから食べられないので、運動場で遊んでいると。今は払えない子にも食わせているわけですね。かわいそうだと。それはそうですよね。本当にかわいそうだと僕は思います。食べさせるのが当然かもしれない。でも、その当時、食べさせてもらえなかった人が、ある高校の校長先生ですけれども、僕があいさつが終わった後で、川越さん、実は私は親が給食費が払えずに昼飯食えなかった人間の1人です。何くそと思って頑張ってここまで来ましたと。こういう話もあるんです。
 だから、払えるのに払わない親もいるそうですから、そんな中で払っている子も払ってない子も同じにするということが果たして正しいのかということもちょっと考えたりするわけですけれども、何十年か前に日本の社会は横並び、横にらみの社会で、人よりちょっと前に出て突出するのは危険だから、みんな横並び、横にらみで生きている社会だと。最近、テレビのコマーシャルを見ていましたら、道路に線が引いてあって、たくさん人がいて、あるおじさんが一歩踏み出すと、みんながどっと前に出ていくというテレビコマーシャルがあって、今のほうがひどいんじゃないかと。僕らの若いころよりも、今のほうがそういう横にらみ、横並びの社会になり過ぎているんじゃないかなと思ったりしたわけでございます。
 言いたいことは、小さい挫折をいかに経験させて、それを乗り越えさせるか。競争というものは現実にあるわけですから、負けてセーフなのは学生の間だけですから、社会に出たら負けたら終わりなわけですから、それは学生の間に負ける経験もさせる、挫折も経験するということが非常に重要だと思っていまして、キャリア教育・職業教育ということとどのくらい結びつくか分かりませんが、職業の持っている現実の厳しさ、そういったものをちょっとずつ経験して、小さい挫折を乗り越えていく。そのことで、佐藤(義)先生もおっしゃいましたけれども、挫折を乗り越える力というものをどこかに書き込んでいただけるといいなと思いました。

【田村部会長】

 ありがとうございました。大変重いお話で、お話は間違いなくキャリア教育と関係のある話なんです。私たちがここで議論しているキャリア教育というのは、若者に夢や希望を持たせる方法を議論しているわけでして、まさに挫折を乗り越える、それが力になるというふうに信じているものですから、一生懸命やっているわけで、全く同じことを考えていただいているというふうに私は思っているんですけども。ありがとうございます。
 それでは、荻上先生、どうぞ。

【荻上委員】

 中身に関する意見ではありません。資料のつくり方に関してお願いですが、次回はぜひ立体的な図を使っていただくといいのではないかと思います。例えば13ページに2つ楕円がありますが、これは1つ目の楕円の上に2つ目の楕円を立体的に重ねてというふうにつくっていただくと、非常に見やすくなるのではないかと思います。それから、随分いろんな力が出てきますけれども、生きる力とか、学士力といったものとどういうふうにかかわるのかというのを立体的な図にしていただくと、資料として非常に見やすくなるのではないか、力の相互関係なども見やすくなるのではないかと思いますので、工夫をしていただければと思って、お願いです。

【田村部会長】

 ありがとうございました。それはそのとおりで、ぜひ工夫をお願い申し上げたいと思います。
 じゃ、高橋先生、最後になりますかね。どうぞ。

【高橋委員】

 まず、1つお願いがあるのは、今回も前回もそうなんですけれども、ここにいて非常にマイクが聞きづらいといいますか、一生懸命きょうもちょっとにらみつけるみたいにずうっとお話を聞いていたんですけれども、多分他の方も聞きづらいところもあるんじゃないかなと思いますので、もう少しその辺、セッティングをうまくやっていただけたらと思います。すみません、余計なことを言いまして。
 それと、きょう皆さんのいろんな意見を聞いて、まとめに近いような形でこの資料が出てきたんですけれども、先ほど荒瀬委員とか、川越委員が言っていることもものすごく理解しやすかったんですけれども、できるだけ理解しやすい言葉で最終的にまとめていただいて、教育現場とか、そういったところがうまく運用できるような言葉を少しつけ加えていただけたら、いい方向のまとめにだんだん近づいていくんじゃないかなと思っております。
 先ほど競争原理のいろんな問題が出てきました。これは以前から小・中の教育方針で、みんな一緒に手をつないで走ればいいという教育が本当にいいのかということに関して、私ども親の立場としては非常に憤慨して、反対だと。やはり差はつけてもいいと。まして小・中に文句は言えなかったら、高校の場合は1番から最後まで番号を打ち出しても構わないと。そのぐらい意識を持ってもいいんじゃないのと。でも、一番最後の成績だから、その子はだめかといえば、もっともっといっぱいいいところはあるから、それを見つけて指導して伸ばしていくのが先生じゃないかといった考え方で私たちはやっていましたので、そういった意味ではもう少し今後キャリア教育を含めて、子どもの育て方は変わってきてもいいのかなと。
 それともう一つ感じることは、今の私たちの年代が親から教わった教育方針と、私たちの年代が子どもを育てて、その子どもに与えた教育環境が随分違うんです。結局、戦後ですから、ある程度一億総中流みたいな感じがありまして、貧しい子とすごい金持ちの子の差がほとんどないような環境になりましたので、少々のことも我慢しなくていいように、親が何でもかんでもいいよ、いいよというような妥協した、その妥協の産物が今の社会になって、こうなっているのかなと思う。一番初め、私、この会に出たときに、子どもたちの批判も確かにされて仕方がない、社会に行って、なぜ続かないんだと。でも、今の社会にも、昔は会社に入ってきた人間に真っ白で入ってきてくれと。そこから先は会社で育てるといった教育があったと思うんですけれども、今は逆に入ってきて力のある人以外は、臨時雇用化とか、そういったもので本採用なんかしませんよという、完全に入る段階から少し社会も変わってきている。だったら、その辺もお互い注意すべきじゃないかなと。
 じゃ、今の若者を使うためにどうすればいいか。一時期六本木ヒルズにいろんな人がいて、株でどうたらこうたらという、すごい話もありましたけれども、それとか普通のパソコンを使った職業でゲーム関係とか、そういった職業に入ってくる若者はパソコンが使えて、それなりに経営者も従業員を理解してうまく使っていって、若い者同士の会社というのはそれなりに伸びているんです。でも、経営者が年配で、若い人を使うと、なかなかそのギャップについていけないというのが多分あると思うんです。だから、そういったことですべてを否定するんじゃなくて、どっちもどこかに原因あったねということを少し考えるべきだろうと。
 一番年配の経営者が新入社員に対して物を申す前に、中間をうまく使っていくとか、そういった時代の変革というものも出てきているんだろうなと。その辺も少し理解しながら、でもだめなものはだめ。今後、そういった夢を持たせる、生きる力を持たせる子どもたちにどうやって育てていくかということを、できるだけ分かりやすい言葉でうまく提案していって、まとめていただければありがたいかなというふうに感じます。

【田村部会長】

 ありがとうございました。
 それでは、時間が近づいていますが、実はまだお二方、ご発言がないんですけれども、黒田先生、大竹先生、いかがでしょうか。もしなければ終わらせていただきます。
 じゃ、どうぞ。大竹先生、黒田先生の順で。

【大竹委員】

 時間を見い見い、発言の機会をうかがっておりましたが、少しだけ。これは大変すばらしい資料が出てきております。先ほど宮本先生がおっしゃった、エリートをつくるための汎用的能力だけでいいのかどうか。今、高橋先生もおっしゃっていましたけれども、序列性がついて挫折をした子どもたち、その子たちはまた学び直しをしなきゃいけない。この出ているすべての能力を持っている人間がどれだけいるのかということも考えなければいけないのではないか。この能力に欠けている人たちも日本国民として生きていかなければならない。その力を認めてあげなければ、我々は意味がないのではないかなと思っております。内容としてはすごくすばらしいもので、これを目標として日本国民すべてがこのとおり能力を持ってできればいいかと思いますが、それ以外の面も我々は考慮しなければいけないのではないかなと思っております。

【田村部会長】

 ありがとうございました。
 じゃ、黒田先生。

【黒田委員】

 きょうは黙っていようかと思ったんですが、ご指名ですので、一言言わなきゃならんと思いますが。
 この資料3はよくまとめいただいていますが、これを眺めていまして、果たして教育現場でこの内容をどうやるのかと。私は非常に難しいと思うんです。多様な学生に対して基礎的・汎用的能力、これをどういうふうにつけさせるかということと、どのレベルまでいったらいいのかという、この判定が非常に難しいだろうと思う。だから、その辺をもう少し具体的に各レベルで押さえておく必要があるのかな。これをやらないとみんな落ちこぼれになっちゃうという逆の効果が出てくると思うんです。社会から見捨てられる人間がたくさん出てしまうことが起きないようにこれをうまく浸透させていくという、それが非常に難しいのではないかと思います。
 今、盛んに学校と社会とのミスマッチということで、このミスマッチをなくそうということでやっていますけれども、本当にミスマッチなんだろうかということを私は思うんです。私のところは工科系ですから、ミスマッチが起きたら、まず就職なんてできないわけですけれども、何とか全部就職しているわけです。ということはミスマッチではない。ただ、対応能力があるかないかということなんです。その会社に行ってから、その会社に合うような対応をすれば、ミスマッチにならないわけですが、自分はこの仕事は嫌だといって逃げてしまう子どもたちが増えているんだろうと思うんです。ですから、そのことをどう基礎的・汎用的能力の中に織り込んでいくかという、それが重要だと思うんです。
 そういうことで、これは非常に高邁な精神でいいんですけれども、能力の判定の仕方と、それをどう教育の中に落とし込んでいくか、この辺のことを考えた上で、もう少し具体的に考える必要があるのではないかというふうに思います。

【田村部会長】

 ありがとうございました。そのとおりだと思います。しかし、フリーターはすごく増えているということが現象としてあるものですから、そこは非常に気になるわけなので、今のご指摘を大事にしながら答申をまとめていきたいというふうに思っております。
 それでは、時間でございますので、最後に今後の日程について事務局からご説明いただきたいと思います。

【新田生涯学習企画官】

 失礼いたしました。一番下の資料5でございます。次回でございますけれども、17回、12月11日(金曜日)10時半から12時半と。場所はきょうと同じ場所ということでございます。その後のスケジュールにつきましては、また調整させていただきます。
 以上でございます。

【田村部会長】

 それでは、本日はこれで閉会とさせていただきます。大変お忙しいところ、きょうはまた熱心なご討議をいただきまして、本当に心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。

── 了 ──

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