ここからサイトの主なメニューです
教育制度分科会・初等中等教育分科会(合同懇談会)議事録・配付資料

1. 日時
平成19年2月28日(水曜日)10時〜16時30分

2. 場所
アルカディア市ヶ谷 3階「富士」、4階「鳳凰」

3. 議題
(1) 関係団体からのヒアリング
(2) その他

4. 配付資料
資料1   関係団体ヒアリング実施スケジュール等(案)(PDF:74KB)
資料2 関係団体から寄せられた意見
資料3 一般の方から寄せられた意見(中間報告)(PDF:650KB)
資料4 今後の開催予定(PDF:40KB)

参考資料1   中央教育審議会総会(第59回)議事概要(初等中等教育関係・速報版)(PDF:139KB)
参考資料2 教育制度分科会(第20回)・初等中等教育分科会(第50回)議事概要(速報版)(PDF:137KB)
参考資料3 学校教育法の改正に関する骨子案(初等中等教育関係)《前回会議資料》(PDF:177KB)
(※教育制度分科会(第20回)・初等中等教育分科会(第50回)議事録・配付資料へリンク)
参考資料4 教育職員免許法等の改正に関する骨子案《前回会議資料》(PDF:554KB)
(※教育制度分科会(第20回)・初等中等教育分科会(第50回)議事録・配付資料へリンク)
参考資料5 地教行法の改正に関する骨子案《前回会議資料》(PDF:123KB)
(※教育制度分科会(第20回)・初等中等教育分科会(第50回)議事録・配付資料へリンク)
参考資料6 学校教育法改正に関する主な検討事項《2月16日会議配付資料》
(※教育制度分科会(第18回)・初等中等教育分科会(第48回)議事録・配付資料へリンク)
参考資料7 教育職員免許法等の改正に関する主な検討事項《2月16日会議配付資料》
(※教育制度分科会(第18回)・初等中等教育分科会(第48回)議事録・配付資料へリンク)
参考資料8 地教行法改正に関する主な検討事項《2月16日会議配付資料》
(※教育制度分科会(第18回)・初等中等教育分科会(第48回)議事録・配付資料へリンク)

5. 出席者
(委員)
梶田分科会長、木村副分科会長、田村副分科会長、井上委員、岩崎委員、梅田委員、角田委員、高橋委員、安彦委員、小川委員、無藤委員、高倉委員、北條委員、寺崎委員、荒瀬委員、大南委員、佐々木委員、加藤委員、渡久山委員、北脇委員、安西委員
(文部科学省)
田中文部科学審議官、金森総括審議官、銭谷初等中等教育局長、合田大臣官房審議官、布村大臣官房審議官、尾ざき財務課長、清木生涯学習統括官、藤原企画官、淵上教育制度改革室長

6. 議事
【梶田分科会長】
 それでは、ただいまから、中央教育審議会、教育制度分科会及び初等中等教育分科会の合同の会議を開催いたします。
 本日は、ご多忙の中、ご出席をいただきましてありがとうございました。今回は、3つの法案、正確に言うと4つということになりますが、3つの問題についての4つの法案の改正につきまして、全体としては、ある程度改正の方向性が固まってまいりました。そういうことで、関係団体からヒアリングを行いまして、今後の議論の参考にしてまいりたいと考えております。
 なお、本日は、残念ながら、ご都合のつかないという委員の方がかなりおられまして、分科会としての定足数に満たないことになりました。したがいまして、合同懇談会として開催していただくということになりましたので、あらかじめご了承いただきたいと思います。
 まず最初に、事務局から資料の確認をお願いいたします。

【淵上教育制度改革室長】 失礼いたします。本日配付をいたしております資料については、議事次第にあるとおりでございますけれども、まず、資料1といたしまして、本日の関係団体からのヒアリングのスケジュール。それから、資料2といたしまして、関係団体からお寄せいただいた書面でのご意見。この中には、本日ご出席いただいている団体からのご意見と、また、ご欠席の団体からのご意見の両方が含まれております。また、封筒に入っておりますもののほかに、別途席上に配付をさせていただいているものもございます。さらに、この後、追加で配付をさせていただくものもございますので、適宜お願いをいたします。
 また、資料3でございます。文部科学省のホームページを通じで実施をしております一般の方々からの意見募集につきまして、26日の月曜日までにお寄せいただいたご意見をまとめたものでございます。資料4として今後の開催予定。
 参考資料の1が、25日の午前に開催をされました総会の初等中等教育関係の議事概要の速報版。参考資料2が、25日の午後に開催されました本分科会の議事概要の速報版。3から5として、前回の分科会で追加配付をいたしました各法律の改正に関する骨子案。参考の6から8といたしまして、2月16日の分科会で配付をいたしました検討事項案でございます。
 以上につきましては、不足等がございましたら事務局までお申しつけいただければと存じます。
 なお、前回配付をいたしました議事概要と同様に、今回配付をさせていただいております議事概要も、あくまでも速報版として事務局の責任において作成をしたものでございます。正式な議事録につきましては、後日先生方にお送りをいたしまして内容をご確認いただく予定でございます。
 以上でございます。

【梶田分科会長】 ありがとうございます。
 それでは、議事に入りたいと思います。本日は、先に申し上げましたように、本分科会におきまして審議しております3つの問題についての4つの法案の改正につきまして、関係団体の代表の方からご意見をいただきたいと考えております。関係団体の方々に急遽ご依頼したわけでありますが、このご依頼をいたしましたタイミングといいますか、これの関係上、ご意見は2月16日の分科会で配付いたしました3つの法案、3つの問題についての4つの法案について、改正に関する主な検討事項というのをそのときに配付させていただいたわけですけれども、その資料についてのものになっております。そういうことでご留意いただきたいと思います。
 進め方といたしましては、1団体につきまして、説明時間を10分、委員の皆様からの質問を5分。ご意見もここに含められて結構でございますけれども、質問を中心に5分ということでお願いしたいと思っております。時間が限られておりますので、後で全体の懇談会をいたしますので、そういうところで確認をしたりというようなことができるようなものは、この5分という委員の方々からのご発言の時間内では、後回しにしていただきまして、直接に関係あることだけということでお願いをしたいと思っております。
 本当に急なご依頼であったわけでありますけれども、本日は30の団体にご出席いただくことができて本当に感謝しております。しかし、30の団体をここでずっと一括してやりますと、きょう1日で足りなくなってしまいますので、今回は、2つのグループに分けまして、委員の先生方もそういう意味で2つのグループに分かれてもらいまして、2つの部屋で同時にヒアリングをしていきたいと思っております。それぞれのヒアリングの結果につきましては、きょうの後の合同懇談会、それはまたここでやりますけれども、ここでちょっと報告をしていただき、意見交換をしてと、そういうふうに思っております。
 グループ分けとそれぞれの担当していただく団体及びスケジュールにつきましては、資料1のとおり事務局で案をつくっていただいております。ちょっと資料1をごらんいただきまして、ちょっとこれは変更がございまして、ここでやります、これが3階の富士の間ですけれども、ここは座長として木村先生にやっていただきます。4階のほうは田村先生にやっていただく、こういうふうになっております。この下のほうに、3階、4階でやっていただく団体名がずっと書いてありまして、このスケジュールでというふうに考えております。これで、本日進めていきたいと思いますが、いかがでしょうか。

(「異議なし」の声あり)

【梶田分科会長】 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 それでは、そういうことで進めさせていただきたいと思います。
 それでは、早速でありますけれども、4階のほうでヒアリングをしていただくというグループに入っております委員の皆様、申しわけありませんが、会場に移動していただきたいと思います。田村先生、佐々木先生、高倉先生、高橋先生、角田先生、渡久山先生、北條条先生が4階に移動していただくということになります。よろしくお願いいたします。

(委員の移動)

 −3階「富士」−
【木村副分科会長】 それでは、早速でございますが、ヒアリングを開始させていただきたいと存じます。
 大変時間が切迫しておりますので、10分ご発表をいただくということにさせていただきたいと思います。まことにお忙しい中、ご出席を賜りまして恐縮でございますけれども、1団体10分ということにさせていただきます。大変失礼ですけれども、終了3分前と1分前に事務局から紙を差し入れますので、それでご判断をいただきたいと思います。その後、先ほど、梶田先生のほうからご案内がございましたが、5分だけ時間をとって委員からのコメント、質問等の時間をとりたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 それでは、早速でございますが、全国高等学校長協会からお願いをしたいと思います。10分でよろしくお願いいたします。

【全国高等学校長協会】 失礼いたします。全国高等学校長協会の島宮でございます。こちらは、常務理事の戸谷校長でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、意見表明の機会を与えていただきまして感謝申し上げます。既に3枚の文書がお手元にあると思いますので、書き込んでいない部分を補いながら、高等学校から見た意見を3点申し上げます。
 それでは、最初に学校教育法改正、1−(5)、高等学校の目的及び目標の見直しについて申し上げます。
 委員の皆様がご存じのように、高等学校教育は、準義務教育状態にあります。また、高校卒業生のうち、就職する者は2割以下、専門学校卒業生を含め7割程度が大学、短大、専門学校に進学しております。しかし、今の高等学校教育では、レベルの高い専門的な教育に進むための基礎教育、一般教養を学ばせるというよりは、むしろ提出文書に例示しましたが、市民として必要な基本的能力を培うことが大切であると考えております。これらの能力は、家庭、地域、企業等の中で、社会人としての役割を果たしていく上で必要不可欠といえると思います。今般、世間をお騒がせしました必履修科目の未履修問題は、私どもとしてもまことに遺憾であり、反省の上に立って新しい取り組みを模索中であります。地域によっては、教育環境には大きな差がありますが、高等学校教育としては、市民として必要な基本的能力を培う、そのような教育を基本とし、その上に生徒の進路希望に対応する教育の実現が大切であると考えております。幼・小・中・高・大を通じた次の世代育成目的をまず冒頭に置いていただき、高等学校の教育目標では、義務教育での成果を踏まえた大枠の形で述べていただきたいと考えております。
 それでは、2つ目です。現場では、特に関心の高い副校長その他の新しい職の設置についてです。
 責任ある校務運営体制を構築すること、外部への対応力強化、それから、協働の推進という面でも、新しい職は大きな力を発揮できると考えております。ただし、その設置に際しては、形骸化防止のため、権限と責任を明確にすることが大切です。教員への権限移譲をすることで、教員に責任と自覚が生れ、それが経営参画意識を高めることにつながります。しかし、責任と処遇とのアンバランスがありますと、優秀な教師を獲得できません。新しい職の設置には、処遇面での配慮が不可欠です。これら新しい職への要望が高い地域もある一方で、現状のシステムが十分に機能している地域もあります。また、学校規模によってもその必要性に違いがあります。したがって、新しい職は、置くことができる、そういう規定が適切であると考えております。
 もう一つ、現場では関心の高い教育職員免許法の改正について述べます。
 1−(1)の更新制導入についてですが、教員の資質向上の必要性は言うまでもありません。10年目の更新講習が30時間程度でその目的を達成できるのでしょうか。更新講習の内容や修了認定基準についてさらに検討をされることを期待しております。
 また、毎年10万人に及ぶ更新講習とその成果の検証が問題になると考えております。受講費、宿泊費等の受益者負担を伴うと思いますが、それに見合う成果を講習主催者側は担保できるのでしょうか。日々の教育活動において研修成果をどのように検証するのか。新しい試みは、試行結果を見ての微調整後にスタートすることが多いと思うのですが、同等の費用負担で学校の教育力を高めるほかの方策は検討されたのでしょうか。
 また、更新講習実施に際しての学校の対応、課題、代替案等につきましては、文章に書きましたのでごらんください。
 最後になりますが、地教行法改正について、文書に書いたとおりですので、ごらんください。
 ただ、この際、申し上げておきたいことは、私立学校に対して、首長と教育委員会連携のもと、指導、助言できるようにしてはどうかという意見について触れたいと思います。私立学校は、建学の精神や教育方針に基づき特色ある教育活動を実践されております。ただし、公立学校と比べ、学校5日制、指導要領遵守などの点で大きく違う面もあります。生徒や保護者、または状況を知らない一般の人から見たら、公立も私立も同じように扱って当然と思うのではないでしょうか。共通に守るべき点と、学校の特色による裁量との兼ね合いだと思います。
 教育における国の責任の果たし方については、文書にも書きましたように、国の関与は大綱部分にとどめ、執行面でのきめ細かい指導や今後の対策は、地域実態を熟知している都道府県教育委員会に委任するのが適切と考えます。また、都道府県が設置者である高等学校に対し、国の責任という形での一律対応は、生徒の多様化が進展している高等学校の実態に適合していないと考えております。公立高校は、都道府県教育委員会とのさらなる連携の中で学校教育活動の活性化を推進していきたいと考えているところでございます。
 以上、高等学校長協会としての考えを述べさせていただきました。貴重なお時間をちょうだいできたことに御礼を申し上げます。ありがとうございました。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。では、委員の先生、何かご質問はございますか。どうぞ、井上委員。

【井上委員】 高等学校の目標のところで、最初の学校教育法のところに書いてございますが、「幼・小・中・高・大を通じた育成目的をまず冒頭に置き」という点については、今回、教育基本法で目的・目標が今後の教育の子どもたちの育成目的として明記されていると思いますので、そういう点で、教育基本法の目的・目標と、学校教育法はここに大綱的に書くべきであるということで、そういう方向で本審議会でも議論をしていると思います。あと、具体的には、学習指導要領に書くということで、学校教育法に幼・小・中・高を、一貫した育成目的を書くと、教育基本法とある意味ではダブってしまうので、そういう点では、教育基本法にゆだねるべきではないかと考えておりますので、よろしくお願いします。

【木村副分科会長】 ほかによろしゅうございますか。
 ちょっと1つ質問があるんですが、今の国の関与は大綱にとどめるべきというのは、具体的にはどういうイメージでお考えなのでしょうか。今、そこのところが非常に大きな争点になっているので、もう少しはっきり述べていただければと思いますが。

【全国高等学校長協会】 一例でございますが、例えば、学習指導要領等の扱いですね。高等学校は、生徒も多様化しているんですが、学校そのものも多様化している面があります。したがいまして、学習指導要領で一律の定めをすることにつきましては、やはり学校の実情になかなか合わない、または生徒の実態に合わないというふうな状況がございます。そのような意味で、やはり大綱部分で押さえていただき、あとは都道府県または学校等の裁量にゆだねる部分があってもよいというふうに私たちは考えております。

【木村副分科会長】 学習指導要領をもっとざっくりしたものにしろということですね。

【全国高等学校長協会】 はい、そのように。

【木村副分科会長】 そのように解釈してよろしいですね。わかりました。
 よろしゅうございますか、委員の先生方。
 それで、本日はどうもありがとうございました。

【全国高等学校長協会】 どうもありがとうございました。

【木村副分科会長】 それでは、早速で恐縮でございますけれども、引き続き、全日本私立幼稚園連合会、お願いをいたします。時間は、ご案内してあると思いますが、10分でお願いいたします。よろしくお願いいたします。

【全日本私立幼稚園連合会】 早速ですが、全日本私立幼稚園連合会からのご意見を申し上げさせていただきます。
 まず、学校教育法の第1条の規定順でございますが、昭和22年、学校教育法が定められたときより、明確に幼児教育という言葉の位置づけが変革しております。従来の位置づけが小学校、中学校、最後、盲学校、聾学校及び幼稚園という形になっておりますが、当然盲学校、聾学校の場合には、発達順でなく、縦系列の言葉の後に「及び幼稚園」と置かれているところに大きな問題点を感じております。発達年齢順の規定への見直しをぜひご配慮いただきとうございます。
 第2に、学校教育法第77条に、幼稚園の教育の目的という言葉の中に、幼児教育の独自性を示す「保育」という言葉が強調されてございます。学校教育としての性格は、幼稚園は当然大きな役割を担っておるわけでございますけれども、幼児期といいますのは、自分たちで生活を切り開き、その中で社会に自分たちの身近な環境の中から自然または周りの事象を自分の中で大綱化していくということが大きな教育の目的に上っております。義務教育以降のそれぞれの年代に獲得されなければならないものという形で規定されているのではなく、幼稚園教育要領でも生涯の基盤を培うためのベクトルのようなものが議論されております。このような考え方を大綱的にあらわしている言葉として、私たち現場の者は「保育」という言葉を大切にしております。そのことと教育ということが矛盾することでは当然ございません。私たちの現場の中で、教育を行っておるその内容等が「保育」であるということでございますので、その現場的な意見を十分に尊重していただきたいということでございます。
 続きまして、幼稚園教育の目標につきましては、現在、第78条に規定してございます。22年当時の、例えば「遊戯」という言葉でありますとか、その当時にはだれもがイメージできた言葉ということが、時代の変化とともに移り変わってきております。現場の者としては、それぞれの言葉の大切さということは認識しておりますけれども、できましたら、78条の幼稚園教育の目標につきましては、大綱的な言葉に直していただき、実質的な内容につきましては、教育要領というところに落とし込んでいくのが妥当なものだと考えております。そういうような言葉が一定の程度の見直しと。ですから、それぞれの章立ての中、そして、その基本的な理念自体は変更しませんが、実質的な内容については、法律上は大綱化していただき、幼稚園教育要領の中、これはもう現状の中で十分議論をされておりますので、その方向をご検討いただきたいと思っております。
 続きまして、幼稚園教育の新しい役割といたしまして、地域、また家庭の教育力支援というのを十分認識しております。私立幼稚園は、地域の役割、そして地域の声をもとにして設立されている幼稚園でございますので、その中でどういう役割を担っていくのかということにつきましては、常に細心の努力をしてきたつもりでございます。
 一定の時間に全員が帰るのではなく、それぞれの家庭の事情に応じて帰っていく時間を変更していく、いわゆる預かり保育でありますとか、それぞれの家庭が子育てまたは教育に対する悩みを持っておられる、そのことに対して、それぞれの幼稚園が個別の指導をしていくということを重点的に十分な役割をしていっていると思います。このことが、現在は、法律上は位置づいていないということでございますので、ぜひこれも大きな大綱の中で、幼稚園教育の本来の目的と、それに付随する新たな役割ということも明記していただきたいと思っております。
 続きまして、教育職員免許法につきましては、任命権者と実質的な免許更新の実施者が一緒であります公立学校とは違いまして、私立幼稚園の場合には、免許を持っております者、そしてそれを任命しております者が別の立場でございます。私学としての独自のこれから研修システムというものも充実させていきたいと考えておりますし、そのことを重点的に行いながら、ただ、これは法的な10年ごとの講習ということにつきましては、異論をはさむつもりはございません。当然のこととして、私たちはそのことの充実を受けとめていくつもりでございますが、それが大学等だけではなくて、一定の公的な機関等も対象に、一翼を担っていきたいという思いを持っております。
 また、幼稚園とともに同年齢の子どもたちの機関といたしまして保育所がございます。保育士の方々につきましては、免許の更新というものが担保されておりません。当然保育園の中にも教育の機能というものが十分必要な、そして幼稚園、保育所、小学校の連携関係を深めていくということは、非常に重要な課題であると考えております。省庁が違い大きな難しい問題が絡んでいるのは十分了解しておりますけれども、保育士に関する、またそれとの連携ということも議論をしていただけたら幸いでございます。
 最後に、地方教育行政法の改正につきまして、教育委員会の関与ということで、援助等はそれぞれの教育委員会等が私学に対してもしていただくのは適切だとは思いますが、指導という内容につきましては、私学の立場からは微妙なものがあると考えております。
 幼稚園の現状を報告させていただきますと、各都道府県の指導主事、幼稚園担当の指導主事の方の中で、ほとんどの方は幼稚園の現場を知らない方でございます。小学校並びに中学校の先生が兼務として指導主事をなさっておられる現状がございます。このような現状の中で、幼稚園現場をわからない先生が指導を行うということは、混乱を来すもとになると考えております。お互いが連携をし合いながら評価を高めていく、平成19年度から文部科学省の予算の中でも、幼稚園教育に対する評価のあり方の検討委員会が設置されていきます。文部科学省と私たちの団体とも連携を図りながら、教育の評価、そして学校の評価はどうあるべきなのかということは真摯に取り組んでいき、その実情を踏まえた現実的な対応をしていただきたいと考えております。
 以上でございます。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。どうぞ、小川先生。

【小川委員】 免許の問題についてちょっとお尋ねしたいんですけれども、おそらく今後問題となるのは、免許更新制をどういうふうに実際運用していくかという運用面のところでかなりいろんな工夫が求められると思うんですが、今の私立は、いろんな点で公立と違うということで、その十分な配慮というふうな、今、ご意見でしたけれども、その1つとして、講習をする機関については少しお話があったんですけれども、それ以外、私立への配慮として、ほかにどのようなお考えをお持ちかというのをお聞きしたいんですけれども。
 おそらく公立でも、何ていうんですか、講習の免除をする免除者のその基準とか、あと、いろんな研修の読みかえ等々というところが検討されると思うんですけれども、私学の場合には、特にどういう点でのその配慮を求めているのかというのをお聞きしたいんですけれども。

【全日本私立幼稚園連合会】 講習の免除規定につきまして、特別な思いを持っているということはございません。現職の教員というものが、10年ごとにどれだけの資質を持っているのかということについて検証があるということについては、一定の理解を示しております。
 ただ、そのときの講習につきまして、現状、私立幼稚園の団体としての研修制度というのもかなり充実しております。それぞれの大きな俯瞰図をもとにして、どの先生がどういう研修を受けているのかという研修履歴の積み重ねも実質的には動いていくという形をとっていきます。今の案で、10年ごとの講習の2年間の中で30時間の講習を受けるということでありましたが、コアになる、非常にすべての教員に必要な部分と、現職の現場的な発想の講習という部分につきましての違いが出てくると思います。幼稚園の現場的な発想の講習につきましては、私学としての現在の研修システムというものも一定の配慮をしていただき、30時間の講習の中に位置づけられる制度を考えていただいたら幸いだと思っております。
 以上でございます。

【木村副分科会長】 ほかによろしいですか。
 それでは、どうもありがとうございました。

【全日本私立幼稚園連合会】 どうもありがとうございました。

【木村副分科会長】 次は、全国公立小中学校事務職員研究会でございます。それでは、おそれ入りますが、10分でよろしくお願いします。

【全国公立小中学校事務職員研究会】 おはようございます。
 私ども、全国公立小中学校事務職員研究会の、私は会長の廣田と、副会長の木村、それから檜山、3名で伺わせていただきました。きょうは、お招きをいただきましてほんとうにありがとうございます。よろしくお願い申し上げます。
 私どもは、義務制の学校に勤務いたしまして、全国の事務職員で構成をされております、子どもの教育の発展を願いながらさまざまな取り組みを行っておりまして、略称を全事研と申します。よろしくお願い申し上げます。
 現在、学校は、生きる力、確かな学力の保証などとともに、いじめの撲滅など、よりきめ細やかな教育が求められております。それを実現するためには、教員が子どもと向き合う時間、この確保が一番重要であると考えております。私たち学校事務職員は、学校という同じ職場におりながら、この現状を何とかしたいという思いでこれまで研究を続けております。昨年行われました教員勤務の実態調査からも明らかなように、教員の多忙感は、学校の事務処理を行うときだというふうに思われております。事務職員は、学校に勤務する唯一の行政職員といたしまして、法規に基づき、迅速、的確に今仕事をすることができます。その学校事務というのは非常に広範であります。
 おそれ入りますが、添付資料の別表の1をごらんいただけますでしょうか。
 この表は、日常的に行われております学校事務の概要をあらわしております。事務職員は、少しでも多くの学校事務を担って、教員の負担をなくし、子どもたちと向き合う状況をつくり出したいとこう願っております。左側の表は、現在の教員と事務職員が行う主な仕事内容です。その右側は、教員が担っている学校事務を事務職員に移行することが可能な業務をあらわしています。このように移行することによりまして、授業時間の確保ができると私どもは考えています。しかし、現状のままでは、これを進めることが難しいことの幾つかの関門がございます。
 その1点目でございますが、学校の裁量を拡大し、自主性、自律性ある学校経営が今求められておりますが、新しい時代の学校づくりに必要な裁量や判断、また、学校づくりに必要な体制があまりにも整備されていないということを申し上げたいと思います。
 10ページの「学校財務に関する全国調査」集計結果の概要をお目通しいただけますでしょうか。ごらんくださいませ。
 昨年、文科省の委託事業であります「学校財務に関する全国調査」を実施させていただきました。調査対象は、すべての市町村教育委員会と義務制の学校に対して行わせていただきました。その調査の結果は、学校に対する権限あるいは裁量というのは、学校にはほとんどないということが判明いたしました。表の左側は、総額裁量制の導入状況に関してでございます。そこにありますように、実に88.1パーセントが導入されていないというのが現状です。右側の表は、備品購入額の校長の専決権をあらわしています。少しそこには文字がかくれてしまっておりますが、62パーセントが専決権なしという現状があります。このように、学校の経営基盤をなす学校財務の実態調査からの一例からも学校に権限や裁量が与えられていないというのがよくわかります。
 その2点目でございますが、多くの学校には事務職員がたった1名しか配置されていないことです。1人の配置では、仕事をする上でどうしても限界が生じます。例えば、26学級の学級規模で、小学校と高校の事務職員を比較してみました。小学校は1名でございますが、高校は3名から4名という規模となりまして、さらに事務長が設置されております。仕事の責任体制は明確となっております。小学校と高校の仕事内容の違いといいますと、主に授業料の徴収の有無によるものと考えられております。現実には、教員がなれない事務仕事が忙殺をされまして、そのために教員が本来果たすべき子どもと接する時間の確保が妨げられることになっております。現在、学校事務職員は、仕事の領域を広げるためにさまざまな工夫を行っております。
 おそれ入ります、資料9ページの2をおあけいただけますでしょうか。
 ここにございますように、これは学校のイメージ図でございますが、事務職員のいわゆる1校1名の現状を補うためには、学校事務の共同実施がより有効な手段であると考えております。数校の事務職員が系統立った事務処理を行うことによりまして、学校事務はさらに的確に多くの業務を行うことができると考えます。1人よりも複数名で行う組織は大きな力を発揮します。1本の矢よりも3本の矢のほうがしっかりとたおやかに行われるということです。このことは、先進地区により確実に効果が実証されております。この共同実施組織に責任ある体制、つまり事務長を設置することによりまして、説明責任を伴う安心な事務処理体制の確立が図れると考えられます。日本の将来を担う大切な子どもの教育のために、学校現場にいる私たちは、もっと責任ある仕事をしたいと事務職員は願っております。
 以上のことから、本会といたしましては、お手元にある学校の責任体制の確立につながる「学校教育法等の改正に関する意見」としてまとめさせていただきました。これまでに申し上げた内容と少し重複をすることになりますが、その1点目、改正内容のところをごらんいただけますでしょうか。
 まず、学校の評価等に関する事項についてでございます。学校運営の改善を進めていくために、地域や学校の状況に応じました学校評価の推進と情報提供について推進してまいりたいと思います。
 その2点目は、事務長の設置についてでございます。学校の裁量拡大に伴う学校運営組織の確立と責任と権限を明確にするためには、小中学校に管理職としての事務長の設置が必要であると考えます。また、同施行規則には、校務分掌上の事務主任をさらに整理をしていただければと、このように考えております。
 その3点目は、主幹制度についてでございます。新設をされる予定の主幹については、その専門性を発揮していただきまして、子どもの教授活動に専念していただきたいと願っております。東京都の先例にもあるとおり、事務職員は、この主幹の管理下ではなく別個の扱いとしていただき、事務長のもと責任ある学校事務体制の構築を願いたいとこのように思っております。
 以上、学校教育法等の改正に関しまして、本会の意見を述べさせていただきました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。大変明快なプレゼンテーションで、ありがとうございました。委員の先生方、何かございますか。よろしいですか。
 ちょっと質問ですけれども、外国の例等は相当お調べになりましたか。もし、私も多少知っておりますけれども、研究会としてお調べになったかどうか。

【全国公立小中学校事務職員研究会】 お答えさせていただきます。外国の例については、まだ事例等を表にまとめるというほどではございませんが、教員の職務のほうで、特にイギリスの教員に関しては、事務処理の部分でやってはいけないというような規定がきちんと決められて教授活動に専念していると、そういう体制がとれるというようなことを伺っております。

【木村副分科会長】 多分事務職員の数も違うはずですよね。相当多いと私は認識しておりますけれども。
 それでは、よろしゅうございますか。ありがとうございました。

【全国公立小中学校事務職員研究会】 どうもありがとうございました。よろしくお願い申し上げます。

【木村副分科会長】 それでは、次は、全国連合退職校長会、よろしくお願いをいたします。おそれ入りますが、10分でよろしくお願いしたいと存じます。どうぞ。

【全国連合退職校長会】 それでは、始めさせていただきます。
 第1番目は、学校教育法改正に関する主な検討事項について。
 その1番としましては、学校各種の目的及び目標の見直しについて。学習指導要領の見直しに当たっては、特に修得型とか、探求型とか、あるいは活用型の考え方を踏まえながら、学校で作るところの教育課程の構造及び関係を明確にしていただきたい。これからの問題でございますけれども、ここを慎重にやらないと展開は難しいと思いますので、よろしくご協力いただくようにお願いいたします。
 2番目として、義務教育としての目標、この限界の制定について、小中学校の目的及び目標を見直すことについてでございますが、義務教育を9年やると、それを見通して目標を明確にすることとともに、小学校、中学校のそれぞれの目的・目標を明確にして、到達目標をはっきり表現していただきたい。これが1つのねらいでありますので、よろしくお願いいたします。
 3番目としては、学校の評価に関する問題ですけれども、学校の評価ということは、必要であるということは認めますが、その学力調査の結果、目に見えるような評価というものを過大に評価する。そして、短期の結果のみを評価して、それをその評価に入れる。教育の本質というのは、人格の完成という非常に高い観点からこれを見る必要がある評価ですので、ぜひ目に見えただけの具体的なものをどうあらわしていくか、表現するかということを注意しなくちゃいけない。そして、外部評価も必要であるけれども、だれがどういう形で評価しているかということを慎重に考えていただきたい。これは、評価というのは、的確にやるには、今は大体数値あらわしていますけれども、それで果たしていいかどうかが1つ問題だと思いますので、よろしく。
 4番目は、副校長の他の新しい職の設置についてですが、趣旨はよく理解される。いわゆる管理のための職業ではなくて、教育指導の充実のための見通しでなきゃだめだと。特に職に伴う新たな階級、給与の階級制といいますか、段階をつくるために、給与表をつくって格差をあらわすというか、とにかく段階をつけようと、そして学校教育の施行規則にある主任との関係をよく整理して、そこで決めていただきたいというふうに思います。
 次に、第5番目でございますが、授業時数について、完全学校週5日制の授業の削減をされて学力が低下している、あるいは、未履修の教科が出たということについてはいろいろ問題がありますが、それをどういうふうにしたらよいかと考えますと、2つの面から考えることができるんです。それは、完全学校週5日制の中で時間を考えていくという1つの方法。もう一つは、授業日数を年間220に規定しておいて、その中で学校教育法のいろいろな法則について検討しながらやったらどうかという2点が我々の考えでございますけれども、時間がないということで、やっぱり1つの週5日制の反省というものは、非常に慎重にやらなきゃいけないと思いますので、よろしくお願いします。
 2番目は、教職員の免許状の改正に対する主な検討ですが、第1番としては、教員免許法の改正についてですが、教員の資質向上のため、あるいは、教員をいわゆる刷新する意味の免許状ということになりますと、形式的ではなく非常に実質的なものにする必要があると私は思うんです。ただ変えるというだけではなくて、どういうふうにしていくかというと、単に大学が完成されているところの講習であるとか、あるいは教員の自らの研修、そして教育指導研究等の、そういう実績を立ち上げ、よく見ていることによって、例えば、受講、いわゆる講義を受けなくてもいいくらいに、私は受けたほうがいいと思っていますが、受けるくらいにしなくてもいいんだというように、教員の日常への教育実践への意向を向上させることのほうが非常に必要ではないか。いわゆる、そういうことを認めることによって大切な向上になるのではないでしょうか。
 2番目には、専門職であるところの教員の資質向上のためには、教員免許状の国家試験を受けたその人だけを合格にするというそういう国家試験、我々はそう考えているんですが、もっと高い立場からそのことを考えていく必要がある。さらに、今、行われている大学における教職課程及び指導体制の見直しとか改革というものは、より関係において慎重に取り扱わなければいけないんじゃないか。だから、これを単に変わったからいいというわけじゃないですけれども、それを慎重に取り扱ってください。
 それから、3番目には、指導が不適格な教員の人事管理の問題ですが、分限制度、あるいは指導の不適切な教員の人事管理に必要ではあるけれども、大部分の教員というのは、非常にまじめに学校で教育に取り組んでいるわけですので、行政や会議等の書類づくりには、評価資料の作成において、いろんなトラブルの問題が起きたり、いろいろ苦情がありますので、一番大切な子どもへの対応、それから、授業への対応の問題の時間がなくなります。したがって、教員の事務的負担の軽減ということについて特にご配慮をいただきたいと思います。
 3番目は、地教行法に関する主な検討事項でございますが、教育委員会で私たちが特に考えているのは、今まであんまり評判になっていないところの問題でございますが、いわゆる今の指導主事を十分活用すべきだと思うんです。この際、やっぱり指導主事が相当勉強をしていただきまして、この教育に対する見解なり、あるいは、今までの視察してきたものに対する現場への示唆、それがやっぱり教育長直轄でございますので、この点を十分ご配慮いただきたいというふうに思うんです。
 2番目は、教育における地方分権の問題でございますが、私立学校が公立学校と同じような形で、教育の内容、あるいは教育課程というものに対して、指導・助言ができるような形でご協力いただければよいと思います。
 最後でございますが、国家における問題として、私は、教育における責任というものは、国家がやるべきであるというふうに規定いたしまして、そうでないと大変問題も起きますので、ぜひ国家ですべてのものを、それを拾っていくような形でご協力いただきたい。その一番大きな問題は、今は義務教育費負担というのは3分の1ですが、全面、できれば総理の第一主眼とする教育の原点というものは活発になるわけですので、ご協力いただくようにお願いいたします。
 それから、3番、教育における国の責任等ですけれども、一番最後に、細かなことの出入り、そして問題、そういうことにつきましては、なるべく全体の問題を国自身が拾っていくという言い方は失礼ですけれども、目を向けていただいて、責任をとれるような形でご協力をいただければ大変いいのではないかと思います。
 以上でございます。大変聞き苦しい点がありましたけれども、我々の考えていることは、全体を通しまして、教育が少しでも前進する意味で、教育の考え方を述べたとともに、私たちが特に考えている要点を入れまして、本部からのいろいろなご質問を並べてやりましたことを改めて御礼申し上げます。
 以上でございます。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。委員の先生、何かありますか。小川先生、どうぞ。

【小川委員】 ありがとうございました。
 特に1点ちょっとお尋ねしたいのは、1の学校教育法改正にかかわって、副校長その他の新しい職の設置に関係して、主任職との関係を整理する必要があるというふうなご提案がありました。私も今度の中教審の中で、副校長、主幹、そして指導教諭の職の設置というふうなことで議論をしていますけれども、そういうふうな方向でもしも改革が進んでいった場合には、かなり従来の主任職との職務内容とか権限がいろんな形で重複するところもあるので、何らかの再整理が必要なのかなというふうに考えていますので、退職校長会とすれば、例えば、主任職の性格とか職務内容の見直し、あるいは、もう廃止を含めて何か抜本的に見直すとかというふうなご意見がいろいろあるかと思いますけれども、ここの主任職との関係を整理するという、その中身をもう少し具体的に説明していただければと思うんですけれども。

【木村副分科会長】 お願いできますか。どなたかほかの方でも。

【全国連合退職校長会】 かわってお答え申し上げます。十分な検討はしておりませんけれども、現在の教諭の給与は一本化されておりますね、一本ですね。現在の教諭の給与表を二本立てにするという、複線にしていくというふうなことで主任職との調整ができるではないか。あまり学校内部の機構を複雑にしてしまうとかえってよくないというふうなことで、教諭の給与表を今現在一本でございますが、これを二本立てにして、主幹とか指導職とか主任というものを統廃合していったらどうかということを考えております。まだ十分にこの点については我々としては検討をしておりませんが、現在のところそのようなことを考えております。
 以上です。

【木村副分科会長】 よろしゅうございますか。
 それでは、どうもありがとうございました。
 それでは、次は、日本教職員組合、よろしくお願いします。それでは、おそれ入りますが、10分でお願いをいたします。

【日本教職員組合】 失礼いたします。日本教職員組合の高橋です。本日は、意見表明の機会を与えていただきましたことに心より感謝を申し上げます。また、中教審におかれましては、教育課題について、さまざまな観点から審議を進めていただいていらっしゃいますことに心より敬意を表すとともに、大きな期待を寄せているところでございます。
 今、いじめによる子どもたちの自死、児童虐待、ネット情報の氾濫など、子どもたちの教育環境の劣化、格差の拡大と固定化が深刻さを増しています。教育関連3法は、学校現場に直結する重要な法律だと考えております。子どもたちをどうはぐくんでいくのか、社会の主権者としてどのような力をつけていくのかなどの視点で、あらゆる角度から教育現場の課題を検証するとともに、子ども、保護者、教職員、教育研究者の意見などを十分に反映させていただきたいと考えます。
 私たち日本教職員組合も、教育関連3法に関して意見を取りまとめましたので、今後の審議に際して、ぜひ参考にしていただきますようお願いいたします。
 初めに、教育職員免許法等の改正に関する意見です。
 教員養成・免許制度の改革に当たっては、教養審答申にあるように、養成・採用・研修を一体的なものとしてとらえ、総合的に進める必要があると考えます。教職員は学校現場で育つ、つまり、教職員の同僚制、日々の教育活動、地域、保護者とのつながりの中で力量を高めています。学校現場は、超勤、多忙状況にあり、子どもと向き合う時間、教材研究をする時間が不足しているのが各種報告からも明らかとなっています。また、研修については、法定研修以外にも各都道府県・市区町村ごとにさまざまな研修が実施されています。研修の上乗せともなり、削減・統合などもない中での制度導入は、学校現場に混乱を持ち込む結果となります。やはり各自治体の研修体制や、学校現場の状況を把握した上で、教職員の資質向上に向けた得意分野づくりや個性の伸長を喚起する環境づくり、条件整備をすべきであり、安易に教員免許更新制度の導入はすべきではないと考えます。
 また、他の職業資格との整合性、任期制をとっていない一般職の公務員との均衡などからも検討すべきで、結果的に教職への人材離れや教員不足を招くのではないかと危惧するところです。免許更新制が教員の資質、指導力の向上に資するものであるか、国民的論議を十分に行い、国民合意のもとで進めるべきだと考えます。
 また、指導が不適切な教員の人事管理の厳格化に関してですけれども、不適格教員を排除する方法としては、既に分限制度が存在しています。したがって、新設される制度は、それに屋上屋を架すものとなるものではないかと考えます。また、教員の身分保証からも、他の職種の公務員と比べて均衡を失することにつながります。
 次、学校教育法改正に関する主な検討事項についてです。
 学校教育法に規定される目的・目標は、大綱的な基準とすべきだと考えます。子ども、保護者の願いや社会情勢により、学校教育に求められるものも変化しています。それに対応するため、文科省、中教審は、教育内容にかかわることを学習指導要領の改訂という形で示しており、上位法である学校教育法に具体性を持たせると、学校教育は変化に柔軟に対応できなくなるおそれがあると考えます。
 なお、義務教育の目標規定については、教育基本法だけではなく、日本国憲法や子どもの権利条約の理念なども尊重すべきであり、子どもを教育の権利主体として尊重することを明記する必要があると考えます。規範意識、公共の精神を新たに盛り込む方向の議論もありますけれども、公の考えを押しつけるのではなく、個人の学ぶ意欲が尊重され、人としての尊厳を重んじるものとなるような目的・目標を規定すべきであると考えます。また、自己肯定感、問題解決能力、コミュニケーション能力等を高めていくことなどが優先されるべきであると考えます。
 幼稚園の目的及び目標の見直しについてですけれども、豊かな物的、人的環境を作り、幼児が主体的に経験することができるよう支援することを重視した上で、幼稚園と小学校、家庭、地域が一体的に子どもの育ちを保障し、ともに教育力を向上させるため、連携するという観点が必要だと考えます。
 小中学校の目的及び目標の見直しについては、義務教育9年間を通して子どもの人権を尊重し、豊かな感性や平和を希求する心、生きる力の育成を中心とした、みずから学ぶという学びの原点を踏まえた目標設定が必要だと考えます。
 さらに、中学校の目標については、現行の個性に応じて将来の進路を選択する能力を養うことを今後も引き続き規定すべきです。また、現代の社会情勢にかんがみ、情報モラルやリテラシー等に関する目標の設定が新たに必要だと考えています。
 高等学校の目的及び目標の見直しについては、中教審でも議論されている社会との関連、社会の形成者という観点が重要であり、現行の「社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、個性確立に努める」の規定は必要であると考えます。
 また、中学、大学、企業等との接続の観点は重要であり、現行の「中学校における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて、高等普通教育及び専門教育を施す」という目的の規定に加え、社会との接続にかかわって、職業観、労働観の育成が求められているのではないかと考えています。
 義務教育の年限について、現行の9年を延長することに関しては、十分な時間をかけた慎重な論議を行い、国民的合意形成のもとで行うべきだと考えています。また、2006年の中学校卒業者のうち、高等学校進学者の割合が97.7パーセントであることなどからも、高等学校への進学を希望する生徒の全員入学について、制度化の方向で審議をしていただけたらと考えます。
 学校評価については、学校の自己評価の定着と充実を図るべきで、拙速な外部評価の導入はすべきではないと考えます。なお、結果数値ではなく、取り組んだ過程が重視される評価制度とする必要があり、教員評価、教職員評価や人事と学校評価は連動させるべきではないと考えます。
 副校長その他の新しい職の設置についてですが、さまざまな学校の課題がある中で、教職員が子どもと向き合い時間、場の確保が急がれます。そのためにも、条件整備である定数改善や30人以下学級などの実現が必要だと考えます。新たな職として、主幹・指導教諭の法制化については、管理職指定をすべきではない。また、副校長については、中教審のワーキンググループなどの意見や教育現場の実態を十分踏まえ、慎重に対応すべきであると考えます。
 地教行法改正に関する主な検討事項についてですけれども、教育委員会制度の本来の目的である、教育の政治的中立性と教育行政の安定性の確保ということでの議論を深めるべきだと考えます。国による基準や指針策定、第三者による外部評価などは慎重に検討すべきであると考えます。
 また、小規模市町村教育委員会の共同設置、統廃合については、地域の実情や住民の声を反映する機能が低下しないようにすべきであると考えます。
 また、人事権移譲などについても教育条件の悪化などの格差が起きないように慎重にすべきです。
 教育における国の責任の果たし方についてですけれども、地方自治の原則を尊重する観点からも、教育長の任命承認制は復活すべきではなく、国の地方への是正勧告権や是正指示権についても慎重に議論をすべきだと考えます。
 以上、要点のみの意見となりましたが、意見書を提出しておりますので、ご一読いただきますようお願い申し上げます。
 最後に、パブリックコメント等で国民的論議を喚起し、子どもたちとじっくり対応できく学校現場の体制の確保、学ぶ意欲を喚起させるゆとりと豊かさの教育環境の提供、そのための教育制度と教育内容の点検、検証などの観点から、十分かつ慎重に審議していただきますようにお願い申し上げ、日本教職員組合からの意見とさせていただきます。ありがとうございました。

【木村副分科会長】 どうもありがとうございました。いかがでございましょう。どうぞ、梅田委員。

【梅田委員】 どうもご苦労さまでございます。1つだけお聞きしたいんですが、指導が不適切な教員の人事管理のことですが、新たな法整備の必要はないということを今伺ったんですが、現状を見ますと、A県で不祥事を起こした教員でもB県で教壇に立っているという事実がございます。多くの先生は熱心に一生懸命やっていただいているということは私もわかっておりますが、このような現実がある以上、私たち親としては何とかしていただきたいと思っています。また、このところをどうお考えになるのかなと思っております。このような野放し状況では、子どもたちのことを考えると非常に心配でありますので、その辺のところをもう少しお聞かせ願いたいと思います。

【木村副分科会長】 では、お願いいたします。

【日本教職員組合】 お答えします。ここで書いたのは、我々は公務員、教員においても地方公務員であります。公務員の一般の原則として、分限処分というのはもともとそういう制度があります。ですから、そういう指導不適切というか、今、梅田委員がお話ししたようなことを日教組が是認しているわけではなくて、そういうことを排除するのは、現行の仕組みでできるというふうに認識していますので、そういったことで、という意見であります。

【木村副分科会長】 井上委員、どうぞ。

【井上委員】 教育職の新たな設置の関係で、主幹・指導教諭は、格付は現行3級相当とすべきであるというご意見ですが、教員給与のワーキンググループの議論として、ここのところは、新たな、今の現行の4級制を、やはりめり張りついた給与体系にするためには、級を設けるべきだと。5級制にすべきだという意見が大勢でしたが、3級相当だと、教頭と同じ級になって、3級は今は管理職ですから、管理職とすべきでないということと矛盾するんじゃないかと思いますが、この点についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。

【木村副分科会長】 お願いします。

【日本教職員組合】 今回の文部科学省が行っていただきました勤務実態調査から見ても、要するに、いわゆる一般の教諭が非常に多忙感があると、忙しいと。今の学校は、さまざまな要請の中で、要するに教諭として大変な重要な責務を負っていると。そういう中で、日教組としては、実質3級相当ということで、その多くの教員が3級に格付ということが、そういう考え方で来ています。ですから、そういう意味合いにおいて3級、3級というか、そこに「相当」と書きましたけれども、実質、現状の教員のその仕事内容、要請ということを含めれば3級相当に格付されていいのではないかという意味合いでございます。

【木村副分科会長】 ほかに。どうぞ、小川先生。

【小川委員】 質問が日教組のスタンスにちょっとそぐわないかもしれませんけれども、ちょっと確認の意味で。
 免許更新制の導入についての日教組の基本的な反対というような立場については了解した上で、仮に免許更新制が導入される方向で整備されていった際、やはり運用上の問題というのは非常に大きな課題になるというふうに私は思っているんですが、仮に免許更新制が法的に整備されていく際には、実際に運用面でどういうふうな点について特に留意してほしいというふうにお考えかというのをお聞かせいただければと思うんですけれども。

【木村副分科会長】 では、お願いできますか。

【日本教職員組合】 運用面の話が出ましたが、そこの意見書の(5)に当たるところですが、特にその具体的な内容ということをご質問されたのだろうというふうに理解いたしますが、やはり、まずは講習がどういうものであるか。特に教員の資質・能力の向上というのは、これは必要なことですので、これは否定するものではありませんが、本当にその講習が現場の教職員、これは全員対象となっておりますので、それに本当に資する内容なのか。それから、その認定基準も国で一律のものを作るというふうになっておりますが、それがどういうものかということはものすごい重要であって、現職の教員については、これが失効、失職にまでつながるものですから、それによって本当に毎日目の前の子どもたちのことを見ながら指導に当たっている教員がそちらのほうに気がですね、たかが30時間だというようなことも言われますが、その30時間が職能にもつながるという点でいうと、目の前の子どもたちに向ける時間が本当にあるかどうかというような、要するに、子どもたちの教育のためになるかということをぜひ運用面で考えていただきたいというようなところが今考えているところであります。

【木村副分科会長】 ほかの先生、よろしいですか。ほかに。
 それでは、どうもありがとうございました。

【日本教職員組合】 ありがとうございました。

【木村副分科会長】 次は、日本教育大学協会でございます。おそれ入りますが、10分でよろしくお願いをいたします。

【日本教育大学協会】 それでは、日本教育大学協会の副会長を務めております田原でございます。きょうは、本来は会長の鷲山が伺うところ、所用ができまして、どうしても出られないということで、私が代理でということでございます。
 まず、日本教育大学協会の紹介をさせていただきたいと思います。ご存じの方も多いと思いますけれども、日本教育大学協会は、主に義務教育の教員養成を担う国立の教員養成系大学・学部を会員としておる組織でありまして、我が国の教育水準の維持向上を目指し組織的な取り組みを行っております。例えば、最近では、教育研究及び学校種別部門における各教科の教育内容の改善を目指した研究などの研究会、それから、学校レベルでの教員養成の水準維持において必ず必要であるモデルカリキュラムの策定等を目指した「モデル・コア・カリキュラム」の研究プロジェクト、それから、教職大学院における認証評価機関の設置を目指した評価に関するプロジェクト、こういうものを最近は立ち上げて活動をしているということでございます。
 さて、今回は、教育再生会議における議論や、あるいは、昨年12月に改正されました教育基本法の趣旨に基づきまして、関連法律の検討を当両部会が真摯に行っていることに関して敬意を表するものであります。
 それでは、総論として2点まず最初に申し上げたいと思います。
 まず1つは、学校関連法律等の改正に当たって、理念法である教育基本法にのっとり具体の制度等を検討することが大前提である。また、長時間にわたる国会審議におけるさまざまな議論も踏まえ、これらの法律をそれぞれ別個の問題として取り上げるのではなく、全体を通じて今後の日本の教育をどのようにしていくのかというグランドデザインが必要ではないだろうかということであります。
 それから、2番目は、中央教育審議会と教育再生会議との関係についてでございますけれども、中央教育審議会は、諸法令に基づき置かれているものでありまして、教育再生会議につきましては、閣議決定で置かれているものということであります。そういうその両者の位置づけや会議の性格を明確にする必要があるのではないかということであります。その教育再生会議の関係者の中には、中央教育審議会を軽く見ている、あるいは、また間違った理解をしている向きもあると伺っております。そういう意味で、教育再生会議は大枠を議論し、それから、具体の制度設計等については中央教育審議会で行うということの整理を行う必要があるのではないかということであります。
 それでは、個々の法律に関する要望等を申し上げます。
 まず、学校教育法に関する意見でございますが、5点ございまして、まず、学習指導要領との関係では、具体の学校における教育は、学習指導要領が基礎となるものでありまして、これまでの学習指導要領の見直しの議論、それを十分に踏まえた形でお願いできないだろうか。
 それから、2番目は、義務教育の目標規定創設につきましては、戦後の義務教育制度の改革で、小学校は6年、中学校は3年と、そういうふうになされておりましたけれども、この際、義務教育の目標なりあるいは内容によっては、9年を通した形で議論をする必要があるのではないだろうということであります。
 それから、高等学校の位置づけでありますけれども、初等教育の延長線上としての教育機関とする議論と、それから、もう一方は、大学等の高等教育から見た議論がそれぞれの立場で行われているという現状がありますけれども、この際、高等教育の位置づけやそのあり方を総合的に検討するいい機会ではないだろうかということであります。
 それから、学校の評価等に関する規定については、学校における透明性の高い評価を行うことが学校教育の質的向上のために不可欠なものと認められる。しかしながら、評価とその公表のみが先行することによって、教育機関の序列化を惹起し、義務教育の質に不均等を生じることが懸念される。このことにかんがみ、初等・中等教育を担う学校の評価に関しては、高等教育機関とは異なる形での慎重に審議をしていただいたものにする必要があるのではないかということであります。
 それから、5点目ですが、副校長その他の新しい職の設置につきましては、複雑多様化する学校の業務を効率的に遂行すると、そういうことのために責任体制を確立するという観点においては認められるということですが、職掌と職階を整備し直すということが必要ではないだろうかということです。ただし、その際に新設するその職の職務範囲とその資格要件を明確にする。それから、教育現場において混乱が生じないような配慮が必要ではないだろうか。特に「指導教諭」の職については、いわゆる中教審で出されている答申等でも創設が想定されていると、そういうことでありますので、この点についても円滑に制度が発足し、あるいは、それが見直されるような配慮が望ましいのではないだろうかということです。
 それから、2番目の教育職員免許法等の改正に関する意見ですが、これは2点ほどございます。
 まず1つは、教員免許制度の改善については、既に中央教育審議会の初等中等教育分科会の教員養成部会を中心にされまして検討が既になされているということでありますので、その時々の知識や技術のリニューアルを目的とした教員免許更新制を導入するということにつきましては、恒常的な教員の資質・能力を確保するという観点で非常に評価ができるというものであります。
 この制度を真に実質的なものとするための具体的な検討が今後も求められるということでありますけれども、その際、注意すべきことは、いわゆるその指導力不足教員の排除をもってこの制度の実質とは短絡的にとらえないようにしていただきたい。
 本協会の会員大学等、教育職員免許状の認定課程を有する大学がその延長線上に担うであろう更新のための講習、これは、基本的には30時間で一回性のものというふうに想定されておりますけれども、その修了認定にいわゆる指導力不足教員の対策としての効果があまり期待できないのではないかと、こういう観点に立って、この制度については、全体としてその教員の資質向上に資するような設計がなされる、そういうことを望むものであります。
 それから、2番目は、指導が不適切な教員の人事管理の厳格化ということでありますけれども、いわゆるその指導力不足の教員の認定や処遇を公平に、あるいは適切に行い、児童生徒に対してその教育の質を確保するという観点からは重要なものと認められる。
 ただし、指導力不足の認定に関して、当該教員の学習指導を中心とする勤務実態を正確に見きわめた上で判断していくシステムを構築する必要がある。その前提として、指導力不足についての社会的な合意が得られるような判断基準を策定することが肝要ではなかろうか。これがないままにいたずらに保護者からの意見を認定に反映させるということによって、無要な混乱を引き起こすことが懸念される。また一方では、指導力不足のその処遇を厳格化することは、児童生徒に対しては責任ある公教育を行うという観点で重要であるけれども、その一方、実際にそれ以外の教員の、教育現場で指導に当たるその教員に対して萎縮をさせるというようなことがないように、ぜひ中長期的な観点に立って、有能な人材を引きつけるというインセンティブにも配慮したバランスのいい制度設計をお願いしたいということであります。
 それから、最後に、地方教育行政の組織及び運営に関する法律改正に関する意見ということですが、教育委員会の体制強化については、地方行政の中でも特に教育に関する部分は、国家規模での公教育の水準確保という観点で、国の関与が独自に必要になること、あるいは、中長期的なグランドデザインの公教育の水準確保という点で、国の関与が独自に必要になること。あるいは、中長期のそのグランドデザインをもとに次の世代の国民を育成していくという観点に立つ。この2点にかんがみて、一般行政から独立する形で行われるということが望ましいのではないか。その意味において、市町村等の一般行政の単位と一対一で教育委員会を対応させるということよりは、学校教育の支援や、あるいはその条件整備等の教育委員会の本来の任務が達成できるような学校教育の支援、あるいはその条件整備等の、そういうことができるような体制を確保する方がより重要ではないだろうかということであります。
 それから、最後に、教育における国の責任の果たし方についてということでありますけれども、地方分権の考え方を基調としつつも、これまで進められてきた教育の地方分権における実態も検証しながら、将来的には児童生徒が受けるであろう教育の質や水準について、著しく地域差が生じないような一定程度の監督権を有すると、そういうことが国にとっては望ましいのではないかということであります。
 その他に1件だけ。日本での教育予算は、いわゆるGDP比0.5パーセントと言われている中で、これをできれば2倍にすると、そういうことがひいてはすべての教育制度の改善と、学校現場における教育の成否のみならず、我が国の発展の成否にも大きくかかわるものであるという観点で、ぜひ中央教育審議会におきましては、その審議の中で、今申し上げたように、教育にかかわる予算を倍増するというような観点でぜひ議論をお願いできればということであります。
 以上であります。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。いかがでございましょうか。井上委員。

【井上委員】 1点だけお尋ねしたいんですが、地教行法の改正の部分でございますが、ここで教育について国の関与が独自に必要であるということと、2番目の丸のところで、教育の質的な水準の確保等から一定程度の監督権を有することが望ましいということが書いてありますが、一定規模の監督権をどのように具体的にお考えかをお聞かせいただけたらと思います。

【日本教育大学協会】 それにつきましては、具体的にあんまりどこか公のところで議論したということはないのでございますけれども、ただ、ある程度地域格差等が生じないような形で、そういう意味での国での関与が必要ではないだろうかということであります。

【木村副分科会長】 小川先生。

【小川委員】 教育大学協会というようなことなので、ちょっと免許更新制の講習のあり方とか運用についてちょっとお聞きしたいんですけれども、今議論をしている免許更新制については、もしも実施された場合には、大学と教育委員会が連携してその講習を担うというふうなことになるかと思いますし、おそらく教員養成系の大学・学部が、その更新のための講習を中心的に担うことになるのだろうと思います。
 ただ、免許更新制が導入された場合には、例えば、講習を要するようなペーパーティーチャーなんかを含めると、年間9万人前後が講習を受けるようになると言われていますし、また、講習については、例えば10年ごとの更新ですので、その10年目の先生と20年目の先生がその講習を受けるということとか、また、小中高というふうな学校種別ごとの先生が混在しているとか、また、自分も大学の一員なので、こういうふうな講習に求められている中身を、ほんとうにきちっとカリキュラム編成して、それを担い得るような力のある関係者というのを、人材の確保というような点でも、かなり私はなかなか難しい問題もあるのだろうなというふうなことも考えていますので、こういう更新の講習を主体的に担う教員養成系の学部、大学の関係者として、その講習の中身とか、講習のあり方について、何かご意見とかお考えがあれば、この際聞かせていただきたいんですけれども。

【日本教育大学協会】 今の免許の更新制にかかわってということではないんですが、実は、教職大学院の整備が今進みかけております。平成20年をめどに発足するであろうと。そういうことで、大学によってその状況は違いますけれども、各大学で教職大学院に向けた対応で、実際には、世の中のいわゆる専門的な仕組みを含め、専門分野の、いわゆる現場に非常に近い形の人間を、本学でもそうですけれども、いわゆる実務家、研究者というものを既に公募でとっているわけです。そういう形で各大学は今いろんな形で努力をしているということでありますので、実際に今の数の問題はちょっとまだ具体的に査定はしていないんですけれども、そういう意味での質の面では、ある程度対応できるような準備を各大学でとっているのではないかと思っております。

【木村副分科会長】 よろしいですか。

【小川委員】 その講習の実際の運用面でもかなりの工夫が僕は必要だと思うんですけれども、それについて何か大学関係者として何かご意見はございますか。

【日本教育大学協会】 文部科学省から平成17年度と平成18年度のGPを受け、教大協の参加校により実施しました、教員の資質向上を目指した大学・大学院における教員養成推進プログラム、具体的に申しますと、「広域大学間連携による高度な教員研修の構築」をテーマとして、いわゆる学校現場における現代的な課題を乗り越える新たな問題に対応できる能力を持つ先生、現場の公立学校の先生を対象とした各地における研修会を行いました。その報告会が筑波大学でありましたが、本当に現場の先生から、このような研修プログラムこそ、今後の教職大学院の教育の内容であり、なおかつ今後、今求められている教員の資質であろうというような報告がありました。発表された先生は、現場の小学校の先生だと思います。報告書が文部科学省に出ると思いますので、具体的な中身を見ていただきますと、具体的な資質はこういうものだというのがわかります。それとリンクした形で講習の内容も考えていっていただければいいのかなという気はいたします。

【木村副分科会長】 小川先生、よろしいですか。
 1つ、私のほうからご質問したいんですが、13ページの下から2つ目の丸で、学校の評価でありますが、最後の2行、「以上のことに鑑み、初等・中等教育を担う学校の評価等に関する規定は、高等教育とは異なる形で慎重に定められることが望ましい」、具体的にもう少しご説明いただきたいと思いますが。

【日本教育大学協会】 高等教育の場合は、いろいろな議論があるんですけれども、個人の評価の積み重ねが大学の評価であるという形で構成されていますね。実際、義務教育を含め高等学校までのその評価というものについては、必ずしもそういう形ではなくて、やっぱり学校総体としてやっぱり評価することが必要ではないだろうかと、そういう意味での違いがあってしかるべきではないだろうかということが、個々の積み上げがその学校の評価ということではなくて、やっぱり義務教育なり高等学校としてのもともとの目的に合わせた形で評価がなされるということのほうがいいのではないということであります。

【木村副分科会長】 ちょっと誤解がありますね。教育評価については、個々の、その、今、先生がおっしゃったのは研究評価であって、教育評価というのは、個々の先生方の積み上げじゃないんですね。システムとしてどう機能しているかということを見ているので、そういうことからいうと、初等中等教育の評価と何ら変わらないので、その辺は少しこの文章だと誤解を招くので、その辺をお考えいただきたいというふうに思います。

【日本教育大学協会】 はい。

【日本教育大学協会】 この文については、我が教育大学協会の会長である東京学芸大学の鷲山学長の弁によりますと、今、木村先生のところで真摯にやっていただいております評価機関の検討、もう既にこの1月にプログラム案を提示していただきまして、これから教職大学院を創設するに当たっては、当然ながら5年間の間に認証評価を受けないといけない。法科大学院以外はまだできていませんので、教大協において具体の議論を進めております。そこで、多分こちらも誤解したのかもわかりませんけれども、そういった教職大学院の認証評価のところと若干一緒になったのかなという気がいたします。ただ、現場の学校においては、例えばコミュニティスクールとか、学校評価制度というのは既にありますので、そういったことが鷲山会長の考えにあったのではないかと思います。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。ちょっと余計なことを申し上げたのかもしれませんが。それでは、どうもありがとうございました。

【日本教育大学協会】 どうもありがとうございました。

【木村副分科会長】 それでは、午前中の最後になりますが、日本中学校体育連盟にお願いをしたいと存じます。おそれ入りますが、10分でということになっておりますので、よろしくお願いいたします。

【財団法人日本中学校体育連盟】 財団法人日本中学校体育連盟の専務理事をやっています三辻と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 財団法人日本中学校体育連盟の組織や部活動は、現在、検討審議されている3つの法改正には直接的には関係することは多分少ないだろうと思っています。しかし、本連盟の諸活動の原点というのは、中学校教育、中学校体育の、保健体育の授業、あるいは教育活動の一環として実施されている運動部活動が基盤となって活動をしております。
 また、本連盟の主たる活動である全国中学校体育大会、現在18競技の全国大会をしておりますけれども、そのための参加については、すべて参加各中学校の学校長の責任のもとに行われているといっても過言ではないと思っております。直接的な関係は少ないと思いますが、学校の責任体制の確立等の問題及び学習指導要領の改訂につながる学校教育法の改正の視点から多少意見を述べさせていただければと思っております。
 その前に、本連盟といたしまして、本連盟の諸活動を理解していただくために、簡単に現状を報告したいと思います。
 本連盟は、昭和30年に全国中学校体育連盟として発足し、平成元年2月に財団法人日本中学校体育連盟として設立認可され、現在50周年を迎え、もう51年目を迎えております。保健体育の授業を基盤として、また学校教育の一環としての運動部活動を通して、中学校における体育・スポーツ活動の振興と推進、あるいは中学生の体力の向上、あるいは健康の増進、そして競技力の向上、運動技能の向上、あるいは中学生の健全育成、そして人間形成等々を目指しながら、生涯体育、生涯スポーツへの基礎づくりに資すべく中学校教育、中学校体育の充実と発展及び活性化に寄与すべく活動をしているところです。
 今年度、全国47都道府県で本連盟に加盟している中学校、全国約1万1,000校のうち1万892校、約99パーセントの学校が加盟しております。全国の中学生の生徒数でいきますと約360万、男子が約184万、女子約176万人だと思いますが、約238万人、約65.9パーセント、(男子約76.4パーセント、女子約55パーセント)が本連盟に加盟し運動部活動に所属しています。これは、本連盟の毎年行っている調査で明確になっております。
 18競技の全国中学校の体育大会の実施、あるいは研究大会の実施など、競技大会や、研究活動の運営を、2つの大きな柱として活動をしているというのが現状です。
 学校で行われている教育指導というのは、すべて学習指導要領が基準となっていると思っています。そこで、学校教育法は、学習指導要領で具現化されている大綱的な基準としてとらえていく必要があると考えております。学校教育法の中学校の目的や目標の中に、ぜひ生徒の心身の健康の問題、そして健全育成の問題、体力の向上の問題、生涯スポーツ、生涯体育の基礎基盤づくり等をぜひ盛り込んでいただければと思っています。
 この目的・目標のさらなる具現化を図っていくために、学習指導要領の中に、保健体育の充実と発展とともに、教育活動の一環としての運動部活動の位置づけを明確にして、教育的な意義や役割も認識していただき、学校の管理下で適正に実施できるように反映していただければと思っております。
 運動部活動は、重要な教育活動であると考えておりますし、これまで、生徒にゆとりと充実した生活を保障しなから、あるいは体力づくり、そして子どもたちの自主性、自発性、あるいは自立、社会性の育成等々、とりわけ生徒の健全育成等に大きな成果を上げてきたと自負しているところです。生徒や保護者の運動部活動への願いや期待にこたえるためにも、また、生きる力をはぐくむ運動部活動の実践を目指して、さらに取り組んでいきたいと考えております。どうぞご理解とご尽力を、ご支援方をよろしくお願いいたしたいと思います。
 簡単ですが、取りまとめてお話ししました。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。何かご質問はありますでしょうか。どうぞ、井上委員。

【井上委員】 1点だけお尋ねしたいんですが、運動部活動の役割、意義等については十分理解しているわけですが、従来、中教審の中でも、実は、中体連の大会でも、学校の管理下というところから、学校のその教員でなければ引率ができないという問題点があって、外部指導者が指導している場合にもその学校の教員が必ず行かなければいけないということがあって、そこが教員の事務の効率化の点でちょっと問題だという指摘がなされているんですが、どうしても教員が引率しなければいけないという理由があるのでしょうか。

【財団法人日本中学校体育連盟】 私どもの全国大会のことですけれども、外部指導員の引率も認めております。届出を出していただいて、学校長の許可、認可さえあれば認めているという形になります。ただ、競技、運営に入ったりすることはできませんけれども。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。ほかにございませんでしょうか。
 直接の今の議論とは関係ないんですけれども、最近、文部科学省の調査によると、随分子どもたちの体力が平均的に落ちていますよね。これは、日本だけの現象のようですね。その辺、どうお考えになりますか。私、これはゆゆしき問題だと思っているんですけれども、個人的には。

【財団法人日本中学校体育連盟】 まず、私たちの運動部活動に所属している子どもたちの様子というのは、逆に伸びております。ですから、運動部活動に入る子どもと入らない子どもの二極化が出てくると、それを総トータル的に平均しますと下がっているような状況になってきているだろうと思いますけれども、二極化の方のそのマイナス面を考えますと、やっぱり運動関係が、非常にやっている子が少ないという状況が出てくるだろうと思います。その子どもたちの問題が私はやっぱりゆゆしき問題じゃないかなというふうに私自身も考えております。

【木村副分科会長】 それをどうしたら、その運動をしない、私も全く同じ観察をしていまして、二極化していると、どうしたら、その…。

【財団法人日本中学校体育連盟】 先ほども冒頭に申し上げましたけれども、できれば、それこそ私たちのやっている運動部活動に関して教育活動内の位置づけをしていただいて、みんなができるような体制作りが私は必要なのではないかなと思っています。以前の指導要領の授業クラブが四十何年代に入ってきました。そして、それが部活動の代替ができまして、教育課程の中に位置づけをされた時代というのは、全部がやらなければならないというような状況になってきていたわけですけれども、それが今回の指導要領では、外にはずされたという形になっておりますので、是非、教育活動として明記していただければと思っております。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。よろしゅうございますか。どうぞ、岩崎委員。

【岩崎委員】 1つ質問をさせていただきますけれども、現場におりましたときに、顧問がなかなか満たされないというんでしょうか、教員の多忙さということもありますけれども、生徒が希望するその部活に対する顧問がなかなか見つからないということがありまして、外部の講師をお願いするんですけれども、これもなかなか難しいということがありまして、そのところの悩みを持っていたんですけれども、そのことについては、どのようにお考えでございますでしょうか。

【財団法人日本中学校体育連盟】 私も教育現場の出身なものですから、現場にいますと必ずそれが出てきます。管理職をやりますと、この部活、顧問がいないけど何とかしてくれという感じのことはしょっちゅう出てきます。それは全国的にやっぱり同じような状況が考えられますし、顧問の問題というのは、やっぱり一番大きな問題というふうに思っておりますが、ただ、そういう中で、今の外部指導員の導入の問題、これはもう相当出てきています。5割以上の学校等で導入をされているというような現状があります。ただ、ボランティアだけに携わっていっていれば、これは長続きしませんし、学校というのは、1週間に1日外部指導員が入ってくれればいいわけじゃないんですよね。結果的には、毎日入っていただければ一番いいと思っているわけですけれども。それが1つと、それから、合同部活動の問題も進めております。他校でやっている者と合流して運動部活動をしようではないかという形の問題もあります。それも大会参加のほうにもつなげておりますので、現在は、今その2つの方向で進めているところです。
 以上です。

【木村副分科会長】 岩崎先生、よろしゅうございますか、今の、何か。

【岩崎委員】 はい。

【木村副分科会長】 では、どうもありがとうございました。
 以上で、少し時間、大変10分という事務局からしていただいたアナウンスが非常に効いたようでして、予定より少し早く終わりましたが、これで昼食ということになりまして、午後は1時から、13時からということになっておりますが、昼食は別の会場なんですね。ちょっとアナウンスしてくれますか。

【藤原企画官】 昼食会場は、4階の飛鳥という部屋にお食事を用意してございますので、そちらのほうへ移動をお願いいたします。

【木村副分科会長】 午後は、またここへお戻りいただいて、13時からということになりますので、よろしくお願いいたします。

(休憩)

【木村副分科会長】 それでは、時間でございますので、午後の部を開催させていただきます。午後のトップバッターは、日本労働組合総連合会でございます。
 事務局からも既にご案内してあると思いますが、プレゼンテーションは10分でお願いをしたいと思います。よろしくお願いいたします。それでは、どうぞ。

【日本労働組合総連合会】 連合の総合政策局長の木村でございます。
 連合の見解をご紹介できる場をこのように提供していただき、ありがとうございます。本日は、勤労者を代表いたしまして意見を申し上げたいと思います。
 教育に関する制度改革は、何よりもこの現場の教師が元気になって、学校、教師、そして地域、家庭が一致協力をしてあるべき教育を実践していくと、そういう体制づくりにつながるものでなければならないと考えております。そして、それをマネジメントする校長、あるいは学校と教育委員会との密な対話、相互理解、こういうものを通じまして活力ある教育現場にしていくことが極めて重要であると考えております。
 私どもの主張につきましては、「関係団体から寄せられた意見」の資料2の中の17ページに記載をしてございますので、ご参照いただければと思います。
 まず、教育職員免許法等の改正の方向性でございますが、その中のまず第1番目、教員の免許更新制の導入についてでございます。
 ほかの免許や資格との整合性、教員の負担、実施にかかわる費用などの観点から、慎重に検討をすべきものではないかと考えております。しかし、既に導入の方向性が確認をされているということですので、教員が時代の変化や要請に合わせた教育を行える能力や資質を確保するというこの目的、趣旨を十二分に達成できる制度設計をしていただきたいと思います。
 また、制度を作っただけでは、だめでございまして、この制度が有効に運用され得るものでなければならない。免許更新制の導入が、教師の意欲とか、能力とか、資質を実質的に担保していくものでなければならないと考えております。そのことをまず強調したいと思います。
 それから、免許状更新の講習の免除要件という問題がございます。連合としては、これは、方向性は支持をいたします。学校現場にはさまざまな技能、能力を持った人材が共同で教育に当たるということが必要であるというふうに考えております。既に校長、教頭といった管理職に教員免許を持たない民間人が就任をして活躍をしているという現状をかんがみますと、この流れを阻むようなことがあってはならないのではないかというふうに考えております。
 現職の教師につきましては、このやる気を引き出すために、この能力向上につながるような自主的な研修は、講習時間と認めて30時間を短縮する、あるいは、管理職については、管理職研修の受講を義務化することによってそれを免除する、そういったような明確な条件設定をすることも必要であろうかと思います。
 それから、現職の教師が指導力不足と認定をされた結果、免許状を失効した場合、これはきちんと再挑戦できる仕組みが重要であると思います。また、私立学校の教員につきましては、失効によって直ちに解雇されることがないよう、失効期間中の処遇への配慮措置も検討しておくことが必要ではないかと考えております。
 それから、3つ目としまして、指導力不足教員の人事管理につきまして、既に現行制度でも行われており、改めて策定する必要があるのかということを考えております。現行制度におきまして、指導力不足教員に関する客観的な認定基準を策定し、公表していくということが優先課題であろうというふうに思います。
 それから、特にこの指導力不足教員につきましては、日ごろの勤務状況等の評価を行うということ、それから、教育委員会が認定を行う際に、保護者等からの意見も反映させるということなどがこの教師の指導力を高めていく、あるいは資質向上という趣旨につながるのか、疑問な点でございます。あくまで教師に自信をつけさせる、指導力向上となる制度でなければならないと考えております。
 それから、指導力不足教員の認定に係る懸念についても指摘をしておきたいと思います。近年、メンタルヘルスなどメンテナンスの問題がどの業種におきましてもふえてきております。労働組合としましても、この職場の安全衛生確保の観点から、メンタルヘルスの問題にはさまざまな形で取り組んでおりますが、教育現場におきましても、躁うつ病などの精神疾患で休職する教職員がふえていると聞いております。この問題は、対応を間違えますと病状が悪化するというようなことにもつながってしまいますので、メンタルヘルスについては、この制度とは別の枠組みで対応することが必要であろうと考えております。
 それから、今回提案されているこの人事管理の厳格化というのは、なかなか問題点が多いのではないか、さらに十分検討をされるように求めておきたいと思います。
 2つ目の柱としまして、学校教育法の改正の関係、学校種の目的及び目標の見直しについてでございます。
 学校教育法は、この教育基本法と指導要領をつなぐ重要な役割を持つ法律でございます。しかし、今回示されている内容を見ますと、改正教育基本法の目的、目標がすべてこの学校教育法に盛り込まれているかということになりますと、よくわからない点がございます。例えば、男女平等のところはどこに記載されているかといったところがございます。何が学校教育全体に通じて求めていくものなのか、何が学校種ごとの目的・目標となるのか、何が指導要領レベルなのかを明確に説明できるものとすべきではないかと思います。
 それから、高等学校の位置づけに関します議論は、不十分ではないかと思います。高校は義務教育とは異なりまして、多様な教育を提供すべきところであるにもかかわらず、専門高校は減少して、普通高校は大学の予備校なっているのが実態であろうと思います。昨年明らかになりました未履修問題などは、その象徴ではないかと思います。高校の予備校化は、ニート、フリーター、こういった人たちを増加させている一因にもなっているのではないかと思います。高校教育は、大学に行かなくても「18歳大人」としてこの社会で生きていくことができる技能、能力をつけるというところであるべきではないかと考えております。
 それから、学校評価につきましては、今の段階では、この義務教育と高校を分けて考えるべきであり、義務教育における学校評価について述べたいと思います。
 この評価につきましては、この評価基準を明確にするということとともに、評価結果について、この保護者、地域住民等に対して公開をすることが必要であろうというふうに思います。学校評価基準は、この児童生徒の学力調査結果などを使うといったことになりますと、無用な競争を促してしまうのではないかという懸念もございます。それぞれの学校におきまして、教科以外の活動や、あるいは保護者、地域住民が参加する学校行事など、教員や生徒が積極的に取り組んだ事例などの自己評価を含めたものとすべきではないかと考えております。
 それから、3つ目の柱としまして、地方教育行政法の改正の関係でございますが、教育委員会制度における中立性、安定性、継続性確保のための仕組みであります、首長からの独立性、合議制、委員の交代の時期は重ならない、委員の身分保障、同一政党に所属する委員の制限、委員の政治活動の制限、この6つの原則については堅持をすべきであると考えております。
 教育委員会委員の任命に当たりましては、保護者や地域住民の意向を反映することも必要であろうというふうに考えております。各団体の推薦制、公募制、地域住民による公選制など、それぞれの教育委員会が選択できるようにしていただきたいと思います。
 それから、教育委員の職種は偏らなくて多様な職種で構成すべきではないかと考えております。
 教育委員の数は、5人、6人と固定せずに、各教育委員会が、学校、保護者、地域住民の意向によって弾力的に決定できるようにすべきと考えます。
 それから、教育委員会の会議、そして議事録、これは公開すべきであるということでございます。
 次に、教育長でございますが、教育長は常勤で、教育委員のうちから教育委員会が任命をすることになっておりますが、教育長というのは、教育行政の執行機関であります。事務局主導の運営を避け、教育委員会の独立性の確保という観点からは、教育長は教育委員とすべきではないのではないというふうに考えております。
 それから、教育、文化、スポーツ等の幅広い分野で地域に根差した教育行政を積極的に実践するために、教育委員会は、地域の人たち、NPO、NGO、市民団体等と連携をしながら、生涯学習時代にふさわしい企画力、情報力を高めることが必要であろうというふうに思います。
 次に、学校現場を生き生きとしたところにするために、都道府県教育委員会、市町村教育委員会が持つ権限を当該地域の学校との協議によりまして、学校にできるだけ付与していく、移譲していくようにすべきではないかと思います。
 最後に、教育における国の責任の果たし方として提案をされている内容につきましては、地方分権の流れに逆行するものではないかと考えておりまして、支持することはできないということを申し上げ、連合の見解のご説明にかえたいと思います。
 ありがとうございます。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。何かご質問、ご意見はございますでしょうか。どうぞ梅田さん。

【梅田委員】 失礼します。保護者の立場として、非常に素朴な疑問ですが、(3)の指導力不足教員の人事管理の厳格化というところですが、現行制度でもできるから改めて策定する必要はないとおっしゃいましたけれども、私はA県で不祥事を起こした先生がB県でまた採用されて、また同じような不祥事を起こすという現状も見ております。こういうところのチェックがなぜできないのかなと日ごろから思っています。こういうところを是非直していただきたい。これを直さないと、やはり多くの熱心に取り組んでいらっしゃる先生方の足を引っ張ることになると思いますし、子どもたちのためにならない。だから、このことを非常に素朴な疑問として持つわけです。もう一つ、客観的な認定基準を策定すればよいということなんですが、では、具体的にどうすればいいのかお考えがあったらお聞かせいただきたいと思います。
 以上です。

【木村副分科会長】 では、お願いいたします。

【日本労働組合総連合会】 指導力不足の人事管理の厳格化のところだというふうに思いますが、今でもたしか問題の教諭は配置転換ができると、職種の転換ができるというふうになっており、いずれにしても、仕組みをつくってもやはり運用をどういうふうにしていくかというところをやっていかないと抜け落ちてしまうのではないかなということでございます。今ある制度もきちっと運用していけば、もう既にそういうことで配置転換になっている事例も多いというふうに聞いておりますので、そこは、運用をきちっとしていくということではないかというふうに思います。
 それから、客観的なその認定基準ということでございますが、まさにこの先生方、専門家の間で、ぜひともそういったところについては設定をしていただきたい。私ども連合としては、具体的にこうしろというその政策は持ってございません。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。梅田さん、よろしいですか。
 岩さきさん、どうぞ。

【岩さき委員】 失礼をいたします。同じように、指導力不足の教員についてでございますが、(3)のその上の2のところでございますけれども、「現職の教員が指導力不足と認定された結果、免許状を失効した場合、再挑戦できる仕組みが重要」と、もしも具体的にお考えでございましたらお聞かせいただきたいと思うんですけれども。この講習というのは、私の知る範囲では、1年あるいは2年の期間、座学だけではなくて演習的なことも含め、多様な内容で講習を受けているというふうに理解しておりますので、それでもって免許状を失効した場合に、再挑戦できる仕組みというのが、具体的にどういうふうなことをお考えになっているのか、お考えがありましたらお示しいただけたらと思います。

【木村副分科会長】 お願いします。

【日本労働組合総連合会】 ここもまさに再検証を行うということによって、その本人の努力も踏まえて、一定の指導力に達したということであるならば、それはまたその免許状を回復させるということがあってもいいんじゃないかということであります。具体的などういうふうに講習をするかというのは、私どもとしましては、十分議論はしておりません。

【木村副分科会長】 よろしいですか。

【岩さき委員】 はい、結構です。

【木村副分科会長】 それでは、よろしいですか。
 それでは、どうもありがとうございました。
 次は、日本私立中学高等学校連合会でございます。おそれ入りますが、10分でお願いをいたします。どうぞ。お座りください。

【日本私立中学高等学校連合会】 日本私立中学高等学校連合会を代表いたしまして、連合会で意見調整をしてきました意見を述べさせていただきます。私は、近藤と申します。全国私立の中学校726校、高校が1,325校ございます。その意見を述べさせていただきます。
 まず初めに、今回の未履修問題におきましては、社会に対して、とりわけ受験を控えた生徒に対して多大な迷惑と負担と不安を与えたことに対し、公教育を支える一員としてまことに残念に思います。
 しかしながら、私学は、学習指導要領を重要な位置づけとして中心に置いております。学習指導要領を無視して好き勝手にやっている学校などはありません。ただ、現実に、現場において個に対応してよい教育を求めた結果として、学習指導要領から逸脱したということであるというふうに思っております。刑法犯や汚職などの経済犯と同じように、法律を犯したとは思ってはおりません。実態は、高校に入学してくる中学生は97パーセントにも及んでおります。入学してくるさまざまな生徒に対して、これは学力も地域差も男女差も含めてですけれども、目の前にいる生徒に対していい教育をということで、現場で創意工夫をした結果であるというふうに思っております。法令遵守の精神は、最も大事とされなければいけないと思っております。我々私学人も法令遵守の精神はどの業界よりも強いと信じております。これからも、法令を遵守していきたいというふうに思っております。
 このたびの私立学校、未履修問題が発生した後も、文科省の調査にも隠すことなく協力し、その判断にも即座に対応をしております。今回の問題が発生したのは、学習指導要領に対する認識が一致していなかったということであります。法的拘束力があるのかないのか、ある人は基準だと言い、ある人は標準だと言い、合法的拘束力があるんだという考え方があり、また専門家の中でも見解が分かれておりました。学習指導要領の内容についても、一つ一つ強行規定であるのか、プログラム規定であるのか、なかなか判断しにくい部分もありました。国の示した重要な基準としての認識は常に持っていたつもりです。
 今後のことといたしまして、1つの価値観、標準で全国にそれを当てはめようとするのは、大変無理があるというふうに思います。教育の手段、手法はできるだけ自由にすべき。そのためには、学習指導要領を現場での教育が画一的にならないように改めるなど早急に議論を深めていただきたいと思います。多種多様な教育が国民から求められているというふうに判断しております。
 本題に入りますが、このたびの地教行法改正に対する意見を申し述べます。教員免許状等さまざまな問題がありますが、本日は、教育委員会の私学に対する指導、助言、援助に対して意見を述べさせていただきます。
 私立学校が教育委員会の指導、助言、援助を受けることに対しては、断固反対します。
 幾つかの理由がありますが、まず、規制緩和の考え方、官から民へなどの時代の考え方に全く逆行していると思います。私立学校というのは、今までも規制の中から少し外れたところにいたはずです。その規制緩和から外れていたものを、いわゆる規制を強化するというのは言語道断であります。なぜなら、私ども私立学校は自己責任でやっております。学校を運営、経営、こういう方針も自分の責任をもって、これは法令遵守はもう当然のことですが、しかしながら自己責任でやっております。教育の内容にまで踏み込まれて指導、助言をされた場合、その責任はだれがとるのか、実に不明確でございます。
 2点目は、現在の教育委員会が正しく機能していないということで改革を推し進めようとしている中で、私立学校に対する教育内容における権限を改革が求められている教育委員会が持つということは、物事を正しく解決する考え方として私は間違っているというふうに思います。公立学校と私立学校とは、お互いに競合関係にある。よい教育を求めて切磋琢磨している相手でございます。公立学校の運営者たる教育委員会が、いわば競合相手の監督の権限を持つことは利益相反であって、私学つぶしと言われても仕方がないと思います。
 また、補助金をもらっているから私学も公立と同じようにすべきとの考え方には同意できません。独自性、自主性をより発展させて、私学らしい教育をするために公金を使わせていただいているというふうに考えております。私学を公立化しても日本の教育はよくなりません。私立と公立がそれぞれ切磋琢磨することが日本の教育の発展につながると考えております。
 東京都の考え方、また規制改革民間開放推進会議の考え方も、私立学校を教育委員会に指導権限を与えるということには反対をしております。例として、東京でございますけれども、東京都知事を初めとする行政も、議会も、また教育委員会も、私学関係者も、だれ一人として教育委員会に指導、助言させることを望んでいない。だれも望んでいないことを押しつける意味が何かあるのか。国民が求めているのは、多種多様な選択をできる教育を求めているわけです。教育委員会の私学に対する指導など決して望んでいないと思います。東京とはまた違った地域にある地域差のある県もあると思いますが、支援を求めるのであればその支援をしてあげればいい、援助を求めるのであれば援助をしてあげればいい。これは法律を改めなくても事務方で情報交換をすれば十分に対応できるはずでございます。
 私は、私学の現場の活力を決して失わせてはいけないと思います。新しい教育に対する意欲を喚起することが必要であると思います。そうしないと日本の教育が国際的にもおくれていく、1つの価値観だけに傾いていく、日本の教育の危機と言わざるを得ません。
 そして、今回の問題で、どうしても理解できないのが、制度を変える必然性が見当たらないということです。先ほど申しましたように、未履修問題を理由として制度変更まで至るというのは、どう考えても不条理でございます。教育の豊かさを求めて制度を私は改正すべきだというふうに思います。私立学校は、今までやってきた長い歴史の中で、私学は社会に対して責任ある教育を実践してきました。自他ともに認めているところでございます。こういうことをかんがみ、ぜひ学校法人の設置する私立中学高等学校が法律を遵守しなかったり、公序良俗に反したり、反社会的な行動をとったり、カルト集団になったりだというような学校があるはずがございません。私学審ですべてを確認されており、47道府県に私学の協会もあり、行政と十分連携しているというふうに考えます。私立学校をぜひ信頼してほしいと思います。指導、助言が行われれば、上意下達というような構造ができ上がり、自由な発想の教育が行われることを阻害するというふうに思います。私学のチャレンジ精神、創意工夫に水を差すことのないように、私学に対し、教育委員会が指導、助言、援助をすることはやめていただきたい。私学を、繰り返しますが、ぜひ信頼をしていただきたい。
 以上です。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。何かご意見はございますか。よろしゅうございますか。
 それでは、どうもありがとうございました。

【日本私立中学高等学校連合会】 どうもありがとうございました。

【木村副分科会長】 それでは、引き続きまして、全国連合小学校長会。それでは、よろしくお願いいたします。10分でお願いしてありますので、よろしくお願いいたします。

【全国連合小学校長会】 こんにちは。それでは、全国連合小学校長会のほうから、教育関係3法案についての精力的にご審議をされている中教審の皆様に意見を述べさせていただきます。日ごろから、先生方にはお世話になっております。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、まず初めに、教育職員免許法の改正についてでございます。
 全連小は、これまで教員として必要な資質・能力を定期的に刷新するというようなことであるとか、専門性向上への動機づけという意味で、免許更新制の導入に理解を示してまいりました。法案の作成については必要であると考えておりまして、それで、制度設計についてでございますけれども、四角に囲まれているところが今回示されているところでございますけれども、おおむね了解できるところであろうと考えてございます。
 全連小といたしましては、講習の質的な充実であるとか、講習を受けるための環境整備が法制度を支える重要なポイントであると考えてございます。講習の質的な充実についてでございますけれども、「大学等」というようなところで示されてございますが、現場経験のある指導者であるとか、広い視野から公教育を担う教員としての資質・能力を高める視点というようなところが考えられますので、そういうようなところで、質的な充実を考えて法制化を考えていただけたらありがたいと思います。
 2つ目は、講習を受けるための条件整備でございます。教員免許状取得から10年ということになりますと、10年経験者研修を控えた2年間になると思っております。10年目の先生方は、学校の中核を担うというようなところで重要な存在でございます。研修と講習が重なり、免許更新制度の趣旨を十分生かすことがなく、現場を離れることが多くなり、多忙感だけが強調されるのでは困ると思っています。そのために、現実の仕事を補完できる体制整備は大きな条件整備だと思っています。
 また、人事考課制度というものが用いられておりますが、その業績評価や教員のライフスタイルといった中で研修を進める、学校長の具申等を踏まえた研修が必要であろうというふうに考えております。また、教員のライフスタイルという意味で、職責に応じた講習であるとか、時代背景を展望した講習であるといったようなところが望まれます。そういう意味で、講習につきましては、運用に当たって弾力的な取り組みができるように考慮をしていただければありがたいと考えております。
 重要な側面でございますが、指導力不足の人事管理の厳格化についてでございます。全連小は、中教審の教員養成部会あてに、分限制度がその趣旨どおりに十分機能していない状態、実態を何とかしてほしいと考えておりました。これにつきまして、今回、第三者からなる評価委員会に意見を聞いて、指導不適切な教員の認定を行うことにしているということにつきましては、大いに望ましいことであろうと考えております。人事考課制度における業績評価を十分教育委員会が受けとめ評価が行われるのであればよいのですが、この第三者からなる評価委員会の判定のための資料作成に校長が忙殺されるのであるならば、趣旨が生かされなくなる可能性があると思います。現実に困っているのは子どもでありまして、子どもに負担を強いることのない補充制度や、学校経営が行われるよう、緊急避難的な措置が可能になるよう、仕組みづくりをお願いしたいと考えております。
 不適切な教員であると報告されている事案につきましては、管理職である校長の業績評価と、保護者等の意見を考慮した上で慎重に評価されることもあわせて検討をお願いしたいと思っています。
 2つ目でございます。地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正についてでございます。
 本法の成立にかかわった木田宏氏は、逐条解釈の序章におきまして、「教育作用の本質は、指導であって、決して監督ではない」というふうに述べております。それは、教育者や被教育者の勝手気ままを許すということではないとも述べておりまして、教育及び教育行政にあっては、指導、助言、援助の非権力的な作用を中心としてその運営を行うべきものであると述べてございます。教育委員会は、そのためには、充実したよりよき教育を行うための条件整備が不可欠であると考えてございます。全連小といたしましては、この観点から意見表明を行いたいと思っております
 まず、国の関与でございます。例えば、火災を例にとりますと、防火と消火があると思います。それを同じように教育においても日常的な指導と危機対応というものがあると考えます。日常の体制強化についてでございますが、指導行政にとって、日々の平穏なときこそ計画的、組織的な学校に対する指導が重要であると考えてございます。しかしながら、指導ができにくい状況に現在はあると考えております。指導行政にとって重要なのは、専門性に根差した指導、助言、援助等でありまして、指導主事の働きの重要性が求められております。すべての教育委員会に指導主事を配置するとの方針は歓迎すべきだと考えています。
 次に、その指導主事でございますけれども、最近では、多忙感の中でモチベーションが低くなり、指導主事等を希望する人たちが少なくなっているというようなこともございます。そこででございますが、塩野氏は、「私が歴史から学んだことの1つは、才能ある人間が少なくなったから国が滅ぶのではなく、才能ある人間を活用するメカニズムが機能しなくなったから滅ぶということです。能力ある人間はいつの時代にもいるんです」とありますが、このことを心にとめていただいて、地教行法の改正をお願いできればと思っております。
 2つ目でございますが、危機対応における体制の強化でございます。問題が顕在化したとき、その対応は緊急を要する。危機対応の体制づくりができることが重要でございます。児童生徒の生命にかかわる事案や著しい問題について、早急に是正が必要とされる事案等につきましては、指導、助言、援助ではなく、国が明確な指示を与えられるという規定がぜひ必要であると考えております。早期に危機を回避し、状態を回復することが国民の教育に対する信頼を得られるものであると考えるからでございます。また、この規定を各段階で教育の論理で執行できるような体制強化が図られ、権限をよりしっかりとしたものにすることが重要であると考えてございます。
 3点目でございます。学校教育法の改正についてでございます。
 義務教育の目標として規定を設け、大綱的に示すことは特に国民に教育体系がわかりやすく示せるものと考えてございます。その上で、小学校の教育の目標でございますが、この間、中教審の審議経過を受けまして、人格形成上の基本的事項や、国家社会の形成者としての基本的な資質の育成であるとか、基礎的、基本的な知識、技能の修得と、その知識、技能の活用を通して実生活に役立つ諸能力を育成するという規定であるとか、その内容、方法が学習指導要領に示されること等を規定していくことが重要であると考えてございます。
 義務教育の根幹でございますが、それは、機会均等、水準の維持、無償制といったところにございますが、それが揺らいでいるのではないかと考えております。例えば、それは教育特区の制度でございます。学習指導要領の規定によらないで実施するといったことが学校教育の中で横行してございまして、これにつきましては、基礎的、基本的な内容の学習事項であるとか、学習指導要領によることが義務教育の根幹であると思っておりますが、それができないような状況になってきて格差が生じているということでございます。現在、自治体の財政力等によって教育を受ける権利の格差が生じているといったようなところが顕著であるかと思っています。条件整備のあり方、研究開発学校等のあり方等を検討していただくことが望ましいと思っています。また、義務教育の構造改革の中で、PDCAサイクルというようなことが述べられてございますが、義務教育のシステム化にかかわる規定がぜひ必要ではないかと考えてございます。
 4点目でございますが、学校評価に関する事項でございます。
 学校評価は、国民の学校に対する信頼確保にとって重要なことであると考えてございます。内部評価、外部評価は必要でありますが、第三者評価のあり方は研究段階にあり、時期尚早の感を否めません。導入の仕方については、条件整備をしていただきたいと思っております。また、児童生徒の教員評価について論議があったと聞いておりますが、これについては、過度な児童生徒の教員評価は考えていただかなければならないと思っております。
 次に、副校長その他の新しい職の設置に関する事項でございます。
 多様化している学校の状況を考えたとき、教職員の増員が求められます。学校としては、児童生徒の指導に関し、自由に学校の裁量で職務遂行ができる教員が必要でございます。このことに加え、学校経営をより効率的に進められるスタッフの設置は望ましいことであると考えております。東京都の場合は、教育課程の適正な実施という観点から導入された副校長、主幹は有効に機能しております。また、指導教諭という指導層の処遇もあわせて考えていただく必要があるかと考えております。
 以上で、全連小の意見表明を終わります。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。委員の先生、いかがでしょうか。加藤委員。

【加藤委員】 どうもありがとうございました。
 委員の加藤でございますけれども、2つちょっとご質問を、ご見解を伺いたいんですけれども、1つは、日ごろ学校運営については、大変なご尽力を賜っていると思うんですが、その教員免許に関して、これらの講習を受講する際の体制、残りの人たちによる、ここにも懸念の表明がございますけれども、そうした面で、体制整備について、大きな条件整備をというふうに24ページに書いてあるんですが、具体的にどのようなことをしないと、この研修を受ける方々の穴を埋めるとかということが、どんな点を要請されようとしているのかということと、それから、具体的に校長の立場として、研修を受けさせなければならない教員を何名か抱えられることになるんですが、具体的にどのようなタイミング、あるいはどのようなことをしていけばこれが学校運営に支障を来さないと思われるのかというような、その辺について、少し具体的に伺いたいというのが1点でございます。
 それからもう1点は、危機対応における国の明確な指示というところで、ぜひ必要というふうにおっしゃっているわけですけれども、その場合、この「児童生徒の生命に係わる事案や著しい問題」とこうあるんですが、こうした問題は、国がいわゆるタイムリーに的確に内容を知り得なければ指示も出せないと思うんですが、そうした点について、それはほんとうに可能であるのかどうかということについての見解を伺いたいのと、具体的にこの生命にかかわる事案、あるいはその是正が必要とされるような場面、国が指示をしなければならないような、学校を運営されている立場で、マネージされている立場でどのようなものが考えられるのか。例えて言えばということでもし具体的に伺えればと思うんですが、以上、2点お願いします。

【木村副分科会長】 では、お願いします。

【全国連合小学校長会】 それでは、例えば、研修はどのような時期にやればいいのかというようなことでございますけれども、効果があるのかということでございますけれども、基本的には、やっぱり先生が授業をやっているわけですから、授業の場面を外れて研修というのはあまり望ましいことではないというふうに思っております。それはどの時点においてもそうです。ですから、そういう面では、その後補充ができるとかという体制も絶対必要ですし、それから、夏期休業中、長期休業中ですよね、それをどのように活用するかというようなことだと思うんですね。それと同時に、行ったこと自体が、研修したこと自体が意味あることであるかどうかというようなことも大きな問題になろうかと思います。ですから、年齢に合わせて、その要求度に合わせた研修というものが、その更新制についてもぜひ取り入れられていく必要があるだろうというふうに考えています。
 それとか、具体的に…、校長としては、やはり教員がやはり研修へ出ていって、後は補充もなく体制作りができないというのが一番問題ですね。そこらあたりは気をつけていかなければならない問題だと思っています。
 それから、先に進みますけれども、その2番目のことですが、やはり学校現場というのは、自分のところはよく知っているけれども、全体的な部分というのは見えない。部分と全体というものを考えたときには、教育委員会にしてもそうだと思うんですが、各地教委等は、自分の県なり都なりの状況はわかるかもしれないけれども、全体的な動きというのは見えていない。そうすると、全体的な動きを持っているというのは、文科省なり国の働きだろうと思うんですね。国の役割としてやらなきゃならないものということについては、全体を統括できるという側面があるわけですから、そのあたりのところから指示を出すということは可能だろうというふうに考えています。
 ですから、そういう意味で、例えばその問題行動が非常に全国的にも、昨年度の9月ですか、ありました。問題行動、対教師暴力という形で出てきていると。これに対してどう対応するのだといったときに、スクールカウンセラーを与えればいいんだという考え方は、それは、スクールカウンセラーを与えるというのは、少なくとも日常的な活動の中におけるものでありまして、緊急対応ではないだろうというふうに思っているんですね。ですから、緊急対応であれば、やはり消さなきゃならないわけですから、やめさせる方向での動きというのは当然とらなきゃならない。ですから、その先ほども言いましたけれども、防火と消火という側面で考えれば、火事を見たときに、燃えているのに消さないという手はないわけでありまして、消さなきゃならないわけですから、そのときにどういうような指示を出すかというのは大きなことだろうと私は考えていますし、校長会としてもそう考えていくべきだと思っています。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。よろしゅうございますか。
 では、どうもありがとうございました。
 次は、全国都道府県教育長協議会、お願いをいたします。おそれ入りますが、10分でよろしくお願いいたします。済みません。

【全国都道府県教育長協議会】 全国都道府県教育委員長協議会及び全国都道府県教育長協議会を代表いたしまして意見を述べさせていただきます。熊本県教育委員会の教育長の柿塚でございます。
 本日は、中央教育審議会、教育制度分科会及び初等中等教育分科会における関係団体の意見聴取の場におきまして、私どもの意見を述べさせていただく機会を与えてくださいましたことに対しまして、まずもって感謝を申し上げたいと思います。
 最初に、全国都道府県教育委員長協議会及び全国都道府県教育長協議会の基本的な考え方について、意見を述べさせていただきます。
 これまで、私ども各都道府県教育委員会は、域内の市区町村教育委員会と連携いたしまして、子どもたちが夢と希望を持ち、充実した人生を送るために必要な力をはぐくみ、一人ひとりの資質や能力に応じて多様な可能性を伸ばす教育に全力で取り組んできているところでございます。一方で、今の子どもたちを取り巻く厳しい社会状況のもと、教育はさまざまな課題を抱えており、見直すべきものにつきましては見直しが必要であるというふうに考えております。その際、重要なことは、教育が国家百年の大計であることを踏まえ、日本の子どもたちをどのように育てていくのか、あるいは、子どもたちにどのような力をはぐくむのかといった視点に立って、現場の状況を把握するとともに、正確な現状分析と実証データに基づいた十分な議論をしたもとに改革を進めていくことが極めて肝要だと考えているところでございます。
 また、教育委員会制度等、地方にかかわる事柄につきましては、国と都道府県教育委員会、さらには、市区町村教育委員会や学校の役割を明確にした上で、各地方公共団体が当事者意識と責任を持って教育に取り組むという地方分権の視点に立った議論がなされるべきであり、制度改正に当たっては、それを保障する人的あるいは財政的基盤整備を踏まえ、議論する必要があると考えております。
 このたび、全国都道府県教育委員長協議会あるいは全国都道府県教育長協議会は、教育現場の当事者として、現場の視点に立った意見を申し上げるものであります。
 まず、学校教育法の改正についてでございますが、第1に、学校種の目的・目標は、教育基本法で示された教育の理念と学習指導要領をつなぐ教育の大綱的な指針となり、今回、あわせて規定が検討されている学校の評価等の基準となるものであります。そのため、学校教育法の目的・目標規定については、明確なものとなるよう検討する必要があります。
 また、学校種の目的及び目標の見直しについても、生きる力の育成など、従前の学習指導要領改訂を経て積み上げてきた目的や目標の設定に関する経緯を踏まえていくことが極めて重要であると考えております。さらに、学校種ごとの教育目的・目標を検討するだけではなく、一貫した教育理念に基づく幼小中高大を見通した教育目的・目標を検討する必要があります。特に義務教育の目標を明確にするという視点は重要であると考えております。その際に、学習指導要領にある目標や内容と、学校教育法の目標との関連を明確にしておくことが大切であります。また、子どもの実態を見据え、学習到達度や理解度の達成状況や、公共心の自覚の高まり、体力向上などについてきちんと評価することが重要であると考えております。
 第2に、学校評価については、既に小中高等学校の設置基準において努力義務となっており、多くの学校で実施されている実態があることから、学校教育法等による法制化の検討に当たっては、現行制度の十分な検証とともに、学校や地域の実情に応じて柔軟な形での対応が可能となるよう留意すべきであると考えております。
 第3に、学校における新しい職の設置についてでございますが、副校長や主幹は、いわゆる「なべぶた」式の学校組織の中で、機動的な学校運営のために有効なものであります。また、指導教諭についても、教育指導力の継承という観点から有効なものであると考えております。そのため、職及び設置の目的を学校教育法に位置づけた上で、任命権を有する地方公共団体が各学校における経営等の現状に即し、配置の有無及びその具体的な職務等について規定すべきであると考えております。
 また、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律、いわゆる義務標準法でございますが、及び公立高等学校の適正配置及び教職員定数の標準等に関する法律、いわゆる高校標準法でございますが、においても、これら新たな職について位置づける必要があると考えております。
 次に、教育職員免許法の改正についてでございますが、第1に、教員免許更新制導入につきましては、その目的が、刷新、リニューアルであることを明記すべきであります。また、既存の10年経験者研修等に対して、更新講習で培われる独自の教員資質の内実を明確にすべきであります。さらに、大学における教員免許状にかかわる単位授与のあり方も含めて見直す必要があるのではないかと考えます。
 なお、教育再生会議第一次報告では、社会の多様な分野からすぐれた人材を積極的かつ大量に採用する旨を提言されておられますが、大学等の教員養成を受けていない社会人を活用することと、免許更新制の導入の関係を論理的に明確に整理すべきであります。
 第2に、指導が不適切な教員については、国において明確な定義がなく、ガイドラインも示されておらず、認定の基準、研修の期間、研修方法、研修後の措置等について、各都道府県で個別に行われているのが現状であります。そのため、指導が不適切な教員についての定義、あるいは認定の基準、研修の期間、研修方法、研修後の措置等について、国が法律等で明確に規定する必要があると考えます。
 また、研修によって改善が見られない指導が不適切な教員を分限処分とする措置について、国は地方公共団体が運用しやすくなるように、地方公務員法によらない特例的な法整備をするなど明確な基準を示す必要があると考えております。
 最後に、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正についてでございますが、先ほども申し上げましたように、教育が国家百年の大計であることを踏まえ、教育再生会議第一次報告も指摘している教育委員会の存在意義を原点に立ち返り根本的に見直すとの視点に立った議論をすべきであると考えます。首長さんと教育委員会の権限の見直しをはじめ、教育委員会そのもののあり方について、現場の声も聞き、時間をかけ、十分検討を行うべきであり、拙速な法改正に反対するという立場を明確にした上で意見を述べさせていただきます。
 第1に、教育委員会の体制強化についてでございますが、現行の教育委員会制度は、教育行政に関してレイマンコントロールをするために設けられた制度であることから、合議体としての機能を強化し、その意義を生かした本来の機能を発揮できるようにしていくことが必要であると考えます。教育行政については、既に多くの自治体において効率的かつ成果重視の行政運営と住民への説明責任などを目的とした行政評価制度などの自己点検、評価を行っているとともに、議会等の審議を通じて外部評価を受けているところであり、教育委員会の活動を評価する第三者機関をさらに置くことについては、賛同できません。
 次に、複数の小規模市町村が教育行政について一部事務組合、協議会、教育委員会の共同設置等の現行制度を活用することは、事務処理体制が強化されるというメリットはありますが、一方で、各市区町村において、教育施策に住民の教育ニーズを反映させるなど、地域の実情に応じた教育行政の展開が困難になることが危惧されます。このことから、広域化については、国が一律的に定めるものではなく、市区町村教育委員会がそれぞれの地域の実情を踏まえ、みずからの責任において最も適切な体制を選択できるようにすべきであります。
 第2に、教育における地方分権の推進についてでございますが、教育委員数の弾力化は、各都道府県及び市区町村の規模や人材などもさまざまであることから、地方の実情に応じて弾力化を図ることが適当であると考えます。さらに、教育に関するニーズや課題等は非常に多岐にわたっており、教育委員会だけで完結できるものではなく、学校、家庭、地域の連携という言葉にあらわされているように、地域住民と一体となった総合的な施策の展開が必要であると考えます。そのため、首長さんと教育委員、または教育長との日常的意見交換が重要であります。それにより、首長部局との緊密かつ円滑な連携が可能となると考えます。特に、生涯学習や文化、スポーツ分野の所管については、各地方公共団体の判断により選択できる制度となるよう法整備を行うことが適当と考えます。
 次に、教職員人事に関する市区町村教育委員会への移譲についてでございますが、憲法の要請する義務教育水準の維持向上を図るためには、山間あるいは離島を含め、全国均一に資質、能力の高い教職員を確保する必要があることから、広域人事異動や採用において、都市部と郡部との地域格差が生じないような仕組みづくりが必要不可欠であります。そのため、教職員人事権の市区町村、とりわけ中核市への移譲を検討するに当たっては、各都道府県の実情や権限と費用負担のねじれ、教育水準の格差、人事関係事務のスケールデメリットなどの課題について十分留意され、移譲の是非を含めて慎重に検討すべきであると考えます。
 第3に、教育における国の責任の果たし方についてでございますが、教育行政については、各地域が当事者意識と責任を持って教育に取り組むことが基本であり、平成7年の地方分権推進法、あるいは平成12年の地方分権一括法、あるいは平成18年の地方分権改革推進法により、教育分野においても確実に地方分権の歩みを進めてきたところであります。特に、教育行政における国、都道府県、市区町村の関係、役割については、平成10年の中央教育審議会答申「今後の地方教育行政の在り方について」において整理がなされ、それをもとに教育長の任命承認制度の廃止や、国や都道府県の行う指導、助言、援助等のあり方の見直しなど、教育行政における地方分権改革が行われたところであります。
 このような中にあって、地方自治法第245条の5に定める国の地方団体に対する是正の要求の規定に加えて、文部科学大臣及び都道府県教育委員会に是正の勧告、指示の権限を与えることや、教育長の任命について国及び都道府県が一定の関与を行うことは、地方分権の観点から問題であり、また、地方分権一括法による改正前の教育行政に後戻りさせかねないものであり、容認できません。
 以上が、私ども全国都道府県教育委員会協議会及び全国都道府県教育長協議会としての意見を述べさせていただきました。ありがとうございました。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。ご質問等はございますか。小川先生、どうぞ。

【小川委員】 主に地教行法の改正にかかわって、ちょっと2点ぐらいご意見をお聞きしたいんですが、既に知っていると思うんですが、教育再生会議が出した第一次報告では、今の教育委員会制度に対して非常に厳しい批判をされて、その任意設置を含めて、抜本的に教育委員会制度を見直すんだというふうな、そういうふうな提言をされているわけですけれども、そういう教育再生会議の主張に対して、今日の報告の教育委員会の見直しの基本方向を読ませていただくと、再生会議のそうした厳しい批判に対しては、こういうふうな見直しの方向で、本当に社会に対して説得性を持つのかどうかということについては、少し私も疑問を感じますので、教育再生会議のような批判に対して、今の教育委員会制度を活性化する、ないしはその存在意義を高めていくために、何が基本的なポイントとして改革されなければならないのかということを少しお伺いしたいと思います。
 2つ目は、最後の35ページの国の責任の果たし方のところですけれども、基本的には、今の地方自治法の国が持っている是正要求ですね。例えばそれを、是正要求を当該自治体に出した場合、それでもなおかつ問題が抜本的に改善されなかった場合、つまり是正要求というのは、ご存じのとおり国が出しても、それをどういうふうに受けとめてどのように対応するかは、当該自治体の全く自由ですので、自治体の判断に基づいて、その指摘された問題について不十分にしか対応しないような状況が続いて、その問題の構造が放置され、温存されているような状況が続いた場合、そうした事態について、じゃあどのように改善の努力をしていけばいいのかということについて少しお話しいただけないでしょうか。
 それと、今度の地方自治法で、私は、都道府県というのは、すごく市区町村に対して大きな権限を持ったと思うんですね。それは、国が持っていないような市町村に対する是正勧告を都道府県が今度の新しい地方自治法で持ったわけですけれども、そうした市町村に対する是正勧告権を持っている都道府県が、例えば、この間、いじめ、自殺等々の問題で、本当に適切に対応したのかどうか。やはりそういうふうな是正勧告権を持っているのであれば、そうした市町村の自治体で、この間、さまざま起こってきた問題について、もっと適切に対処できたはずなのに、残念ながら、都道府県は、この間、そうした面では適切なイニシアチブを発揮できていなかったんじゃないかという評価が社会的にあるかと思うんですけれども、その点も含めてどう考えるかというのをお聞きしたい。

【木村副分科会長】 お願いいたします。

【全国都道府県教育長協議会】 私は、基本的に考えておりますのは、第1点目でございますけれども、おそらく教育再生会議等で私ども都道府県教育委員会等についての信頼というものが非常に薄れた中での発言が多々あっておるのも聞き及んでおりますし、マスコミ等を通しながら耳に、目にさせていただいておりますけれども、私は、未履修問題とか、あるいはいじめ問題等についてもしかりでございますけれども、確かにご批判はありましたけれども、本当に都道府県が、関係学校あるいは関係市町村に対して動きが全然なかったのかというと、私は、それは非常に一方的な考え方ではないかなという考え方を持っております。
 未履修問題につきましても、私どもの県、熊本県は、先般のテレビ放送の中では0でございましたけれども、実は、その前にうちは未履修問題が発生しております。その中で、私どもはやはり考えて、どういうチェックポイントを設けて、いわゆる学校と連携を密にしながら、まさに熊本県が推進しておるパートナーシップの精神でやればどうにかクリアできるということで、教職員の配当表・週時間割・カリキュラムの関連あるいは学校経営案との一致等、チェックの観点を定めながらチェックを毎年4月当初にさせていただいておりました。それにより十分機能を果たしておりますし、いじめ問題につきましても、都道府県が市区町村に、いわゆる日ごろの連携という流れの中できちんと指導をし、かつまたその流れの中で動いている関係が、日本ではそれが多いわけでありまして、一部の報道をもって私どもの機能が、全然そういうものが果たされていないというのは、私は少し筋違いではないかなという個人的な考えを持っております。
 1点、2点、3点目も大体網羅して私は話したつもりでございますが、また何かありましたらご質問をどうぞ。

【木村副分科会長】 小川先生、よろしいですか。

【小川委員】 まあまあ、いいです。

【木村副分科会長】 わかりました。では、井上委員。

【井上委員】 地教行法の改正問題ですが、地方分権の政策的な流れというのは、今ご説明があったように、動いてきていることはよく認識しているわけですが、今回の検討は、やはり改正教育基本法の規定にも照らして、教育についての国の責任をどう果たすかが今一番議論になっているわけでございまして、そういう点については、地教行法の改正について、改正教育基本法についてのお考えというのがここにあらわれてないんですが、それについて、例えば、16条1項で、国と都道府県が連携協力して公正適切に教育を行うということと、2項で、国の最終的な責任についての規定というのがあって、その責任をどう果たしていくかが今最大の議論ですが、その点についてはどのようにお考えでしょう。

【全国都道府県教育長協議会】 私は、国のかかわりというのは、基本的には、学校教育法の中でのもとで定められておられます学習指導要領というものを、先ほど申し上げましたように、目的・目標、あるいは教科等の絡み、より具体的な評価という視点に立った中で十分お考えになられてそういうもの等をお作りになられれば、私は全国大体目標・目的等はそれででき上がる。それが国の関与の最たるところであり、それに基づいて実際学校におき教育活動を展開される、その指導というものは都道府県が担当をしながら、指導主事をもとに、そしてそれを評価し、学校評価というのもあります。職員の人事評価もあります。そういうものの中で、私は十分やっていけるという気がしております。

【木村副分科会長】 それでは、ありがとうございました。
 それでは、次は、全国高等学校PTA連合会、お願いをいたします。おそれ入りますが、10分でよろしくどうぞ。どうぞお始めください。

【社団法人全国高等学校PTA連合会】 全国高等学校PTA連合会会長の藤井でございます。私どもは、250万人の会員と4,000校の学校、特に公立学校が多いんですが、そのPTAでございます。
 時間がないということですので、学校教育法改正法案等教育3法案への意見ということで、お手元に2枚ございますが、これをごらんになっていただければわかると思いますが、1、2、3、4とございますが、3番、4番のほうを先に説明しまして、その後1、2番のことについては、少しつけ加えさせていただくようにしたいと思います。
 まず、3番の教育職員免許制度の改善についてでございます。これに関しては、時代とともに教育というのは非常なスピードで変わっていくわけでございますが、教員というのは、一人ひとりの自己研鑽ということも大切でございますので、この免許制度が、形式的なものに終わったり、形骸化しないということをぜひお願いしたい。と同時に、実際の運用に関しては、きめの細かな実質的なものにしていただきたい。現在も、今、5年研修、10年研修、20年研修とやっているわけでございますが、そういったこととの違いを、しっかり明確にしていただきたいというふうに思います。
 それから、4番目でございます。指導力不足の教員への厳格な対応と地道に努力している教員への優遇措置についてでございます。指導力不足の教員ということで、大変問題として取り上げられていますが、必要以上に教師という職業が世間やマスコミからバッシングを受けていないだろうかということも少し気になっています。自分たちのことを棚上げにして、学校の責任、あるいは教師の責任にしていることが多くないかということで、私どもPTAも自戒の念を含めまして、家庭教育、地域社会の教育ということを真剣に大人として考える必要があるということを考えているわけでございます。
 教員にとって、私が、一番心配しますのは、最近のいろいろな状況です。親や社会からの多様な要望に疲れ、教育への情熱、喜びが薄れてきているという教師の実態があるのではないかと。もしそうであれば、ますます教員志望者数や教職管理職希望者が少なくなるということになりますので、私どもといたしましては、一部の不適切な教員への厳格な指導もありますが、それと同時に、大多数の黙々と学校の現場で頑張っている先生方には、しっかりと目に見える形での奨励と財政的措置、優遇措置等を考えていただきたいというふうに思うわけです。
 さて、私ども、高等学校のPTAでございますので、特に高校教育について少し考えを述べさせていただきたいと思います。
 1番、2番でございますが、まず、高校教育の目的及び目標の見直しでございます。この学校教育法の中には、高校の「国家社会への有為な形成者としての資質を養うことや社会について広く深い理解と健全な批判力を養い個性の確立に努めること」という文言があるわけでございますが、高校教育としては具体的にどういうことか、どういうふうに実現していくかということが最も大変ではないかなと思っているわけでございます。
 今回、はからずも未履修問題があり、これを期に、ようやく私としては、高校教育に日が当たったという感じがしております。といいますのは、小中という義務教育学校と、大学の高等教育のはざまに高校教育があるわけでございます。高校生は、大人なのか、子どもなのかというようなことも考えあぐねると、極めて、はざまにあると思います。ゆとり教育や生きる力ということも大切でございますが、その中で、小中学校での学習指導要領の内容が3割減った。その一方、遠山大臣のときに、スクラップ・アンド・ビルド、あるいはトップ30というような中で、大学教育は世界的にも通用するようなものへと進められる。そのはざまで苦しんでいるのが高校教育であるというふうに考えています。
 今回の未履修問題に際して、ようやくいつも話題にされなかった高校教育が、いわゆる後期中等教育がどうあるべきかということを見直されたのではないかなと思うんです。また、これだけに終わらずに、本当の意味での後期中等教育から高等教育の初めにかけての一貫したマスタープランというのをぜひ考えていただきたい。これからの21世紀を担う子どもたちの育成を考えた上では、大変心配なことだというふうに思っているわけでございます。
 ところで、今回の未履修問題への対応にしましても、10月24日にこの問題が出て、27日に私どもの高等学校PTA連合会が文科省に行き、1週間以上もたってようやく、11月2日になって、文科省からの一連のその対処が発表されたということに関しては、この国の教育危機管理の悪さをすごく感じたわけでございます。
 高校の教育がどうあるべきかということを考えると、親たちや世間が、どうしても大学進学あるいは就職への準備教育段階としての高校教育としか考えていないようなその風潮も、今回の問題の一因であるとも思えます。大学進学なり、就職といったことを念頭においても、高校教育として、十分な余裕をもつ教育を考える必要があるのではないかというふうに思うわけでございます。本当に3年間で充分なのかという話ぐらい出てもいいのではないかなと思います。
 それから、2番目でございます。私は週5日制の問題が根本にあると思います。授業日数の公立学校・私立学校の格差というふうに書きました。実際に今回の未履修の問題もそうでございますが、やはり絶対的な授業日数の差があります。その短いことによっていろいろな意味での、差が公私立を問わず、出ている。親としては、日数の多いほうに子どもを進学させようというのは、やはり考えるところでございます。
 授業日数、時間が少なくなったという意味も踏まえて、今回、学校週5日制の弾力的な運用、これをやはり考えていただいて、本当の意味の高校教育を考えていただきたいというふうに思うわけでございます。昨今、公共施設でも、例えば図書館だとか、スポーツセンター、コミュニティセンターというようなものが年中無休という中で、どうして学校だけが休むのかというようなことも考え合わせると、非常にこれこそ考えるべきものだというふうに考えています。
 高校というのは、コミュニティスクールというふうな考え方でいくのであれば、それなりに就学期間を含めての十分な対処を考えることが必要ではないでしょうか。アメリカでは、高校はコミュニティスクールで、カレッジやユニバーシティーを含めての総合的あるいは連続的な教育期間というのを大変重要視しているわけですけれども、そういったことも真剣に考えて、後期中等教育や高等教育を考えていただきたい。こういったことを学校教育法、それからこれに関連したいろいろなところでも具体的に生かしていただきたいというふうに思っています。
 以上でございます。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。委員の先生方、何かございますでしょうか。よろしゅうございますか。
 それでは、どうもありがとうございました。
 それでは、次は、全国高等学校文化連盟、よろしくお願いをいたします。10分ということになっておりますので、よろしくお願いをいたします。どうぞお座りください。

【全国高等学校文化連盟】 ありがとうございます。失礼いたします。
 全国高等学校の文化連盟事務局をお預かりしております伊藤勝と申します。よろしくお願いいたします。それでは、失礼して座らせていただきます。
 今日は、こうした形で私どもの意見を述べさせていただく機会をいただきまして、大変ありがとうございます。文化活動という立場よりは、1人の校長としての意見ということになろうかとは存じますけれども、全国に3人おります副会長、それから全国に8名おります地区代表者にも話をしまして、そこから、何人かから意見をいただいたということでございますので、全国高文連全体の意見ではございませんが、おおむねの意見というふうに私は考えております。
 まず、最初に、今の全国の高校生がどんな文化活動を進めているかということにつきまして、ぜひご紹介申し上げたいと思いまして、大変僣越でしたが、パンフレットを持参いたしました。平成18年度分につきまして払底いたしておりますので、17年と16年度のものでございます。協賛企業等の出入りが若干ございますけれども、内容は同じだとお考えいただければ幸いでございます。
 全国高文連でございますが、各都道府県の文化・芸術連盟の集合体でございまして、全国には、高等学校が5,400ございますけれども、そのうちの88パーセント、4,800校あまりが参加しておりますし、高校生は286万3,000余が参加しております。専門部としては18の専門部を組織してございまして、そこに参加している生徒、それから、その専門部ではないけれども、さまざまな形で学校内外で文化的な活動をしている子どもたちをあわせまして、40万から45万の間だろうと考えております。
 パンフレットでごらんいただきますように、さまざまな高校生の文化活動を支援しているわけでございますが、その中で、特に大きな柱となっておりますのは、全国高等学校総合文化祭でございます。今年度は、京都で、各都道府県の代表者が集まるという形で開催いたしました。来年度は島根県でございまして、島根は、ご案内のように石見銀山の世界遺産登録が控えておりますし、それから、出雲の民俗博物館がございまして、これに、私どもの文化祭とあわせて、文化の年ということで、県を挙げて今取り組んでいただいております。もし、事情が許せば島根にお運びをいただいて、高校生の子どもたちの活躍を励ましていただければ光栄に存じます。
 それでは、ペーパーに従い、項目につきまして意見を申し上げます。前提でございますが、学校は私塾、私の塾ではございませんので、公教育として、国民が共通して身につけなければならない基礎的・基本的な知識ですとか、公共心とか、協働、一緒になって働く心、そうしたものを涵養することが必要だと、これはもう前提だろうと思います。そうした観点からしますと、義務教育は大変大事なものでありまして、これは、今後とも国においてあるいは地方においてしっかりと進めていかなければならないと、このように思います。
 ただ、高等学校につきましては、現在、我々高等学校は、公教育として共通のものを踏まえながらその学校の持つ理念、それから目標で進めておりますが、同時に、時代に応じた、生徒、保護者、地域社会の要請がさまざまでございまして、それに応じるための多様な教育活動を展開しています。そのためには、普通教育、専門教育、ともにできるだけ特色ある教育課程の編成、弾力的な運営が必要でございまして、こうした現状を考えますと、すべての教科科目にわたって履修の内容や到達目標が一律に規定されるとすれば、子どもたちや保護者、地域社会の多様な要望にこたえることが難しくなると、このように心配しております。
 もとより我が国のこれからを担う高校生として、基本的な高等学校教育の定めが必要でございますが、その目標・目的などは大綱的に示すこととして、それを踏まえ、遵守する中で、学校ごとに求められる多様なニーズに対応できる、そうしたいわば学校裁量とでも言うべきものが必要ではないかと考えております。
 それから、現在進んでおります学校評価、学校からの情報発信でございますが、学校は、象牙の塔として、それ自体であるわけではございません。どんな時代でも地域社会、保護者、生徒、その要望に応じる教育が必要になります。したがって、そうした方々から評価をされ、その評価をみずからの教育活動を顧みる1つの視点として次の教育を進めていく、こういう観点は絶対に必要なわけでございます。そうした観点から、私どもは、地域社会、保護者に対して、我が校はこうした教育を進めているんだということを常に発信していかなければならないということもそのとおりでございます。私どもの学級では現在、学校評議員、生徒による評価、保護者、地域の方による評価が行われております。昨日、私どもの学校評議員会を開催したところでございます。また、私どももさまざまな情報発信をしているつもりでございます。
 ただ、この場合に危惧されることは、保護者のご要望というのは非常に多岐にわたっておりまして、一方で学力向上、進学率向上ということをおっしゃる方がいらっしゃると、一方では、甲子園に出なさいとか、インターハイで優勝しなさいという要望をなさる方もいらっしゃいます。また、勉強という方もいらっしゃれば、ボランティア活動が大事だという方もいらっしゃいます。現在、学校に寄せられる要望というのは、極めて多様で多岐にわたっておりまして、それらをすべて望むとおりに私どもが実現することは、これは不可能でございます。評価は大事でございますが、それらが学校の教育活動を制肘することになることは望ましくないというふうに考えております。なお、高等学校では、さまざまな通信などを工夫いたしまして、保護者への情報公開は進めております。
 新しい職の設置でございますが、私ども岩手県では、校長、副校長、教頭、主任という形に今現在なっております。私は、全国高等学校文化連盟の会長として、また岩手県の会長でもございまして、学校を留守にしなければならないことが多々あるのですが、その意味では、副校長には大変世話になっているし、有効な職務であると思います。
 ただ、学校は、教科の主任、学年の主任、それから分掌の主任という、いわば3層構造で有機的に運営されておりまして、これが今の学校の体制としては、非常に効果的であると私は思っております。したがいまして、今後、新たに副校長、主幹のようなものを置くとすれば、それは学校の規模ですとか、学校種ですとか、あるいはその地域に置かれたその学校の特色に合わせて必要なところは置く、そこまで及ばないというところは置かないという形での、必置ではなくて任意で選択できるようにするべきではないかと考えております。
 教員免許更新でございますけれども、これは、教員がみずからの資質を向上させる意味で大変大事なものだということは前提でございますが、資質の向上を図るのか、それともいわゆる不適格の教員の排除に使うのかというあたりでの危惧が少しございます。また、その講習の場合に、どのような形でその教員がいないところの人的な時間的な補充ができるのかと。それがなされなければ、学校教育にとって大変マイナスになると考えております。また、10年研を現在やっているわけですが、それとの整合性が必要かと存じますし、仮に社会人教員を多量にこれから雇用した場合に、その方々の免許、あるいは研修、あるいは免許更新をどのようになさるのかということについても調整を図っていかなければならないのではないかと、このように思っております。
 教育委員会制度でございますが、これは、私どもの口から言いにくいのですが、何か、学校ですとか、生徒ですとか、保護者を欠落させたところで、国と地方の権限、責任の論のように感じられて仕方がありません。
 いずれ学校は教育委員会の指導を受けて子どもたちを教育しているわけでございまして、そうした場合に、国なのだ、地方なのだということの綱引きで、その学校の子どもたちが結局混乱するということになることを大変心配いたします。どちらも必要なのであり、どちらも応分の責任を持つべきなのではないか。もちろん学校は学校としてそうした体制の中で頑張っていかなければならないのではないか。
 あとはペーパーをごらんいただきまして、意図するところをお汲み取りいただければ幸いです。ありがとうございました。

【木村副分科会長】 どうもありがとうございました。何かご質問はございますか。よろしゅうございますか。
 それでは、どうもありがとうございました。ご苦労さまでした。

【全国高等学校文化連盟】 ありがとうございました。

【木村副分科会長】 それでは、次は、全国高等学校体育連盟、お願いをいたします。では、おそれ入りますが、10分でお願いをいたします。

【全国高等学校体育連盟】 全国高等学校体育連盟の梅村と申します。よろしくお願いいたします。
 現在、全国高等学校体育連盟には、全国約122万名の高校生が登録をしております。また、全国高等学校体育連盟の主な仕事は、ご理解いただいておりますとおり、夏、29種目の全国の高等学校総合体育大会、インターハイでございますが、それと、冬の4種目で行われます冬のインターハイを開催するのが主な我々の仕事でございます。
 それでは、事前にいただきました事柄につきまして、少し言及をさせていただきたいというふうに思います。
 最初に、高等学校の目的及び目標の見直しということでございますが、学習指導要領の改訂についての要望について申し上げたいというふうに思います。
 新教育基本法第1条教育の目的では、教育は、心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない、また、第3条では、生涯学習の理念として、生涯にわたってあらゆる機会にあらゆる場所において学習することができること。また、6条では、学校において、教育を受ける者が学校生活を学ぶ上で必要な規範を重んじるとともに、みずから進んで学習に取り組む意欲を高めることを重視して行われなければならないということが示されております。
 また、教育再生会議第一次報告の「7つの提言」のうちの3では、すべての子どもに規範を教え、社会人としての基本を徹底する、また、体験活動の充実を指摘して、その中で、規範意識の育成をすることが大切なのだということがまた述べられているところでございます。これらの目標及び内容は、現在、まさに各学校で日々行われております部活動が求めているものであります。また求めなければならない、また課せられた目標内容であるというふうに認識をしているところでございます。
 しかしながら、それらの目標を踏まえて21世紀を担う高校生の資質を培うために日々学校で実践されている部活動が、学校教育全体にかかわる教育課程の基準を示す学習指導要領に明確に位置づけられていないことは、大変重大なことだなというふうに考えております。したがいまして、ぜひとも学習指導要領の総則編、また、特別活動の中で部活動が明確に位置づけられるための審議が行われますよう強く要望させていただきたいというふうに思います。部活動の位置づけが明確になされることによって、職務としてのありようも明確になりますとともに、そのこと自体が指導者の責任と指導意欲を高める上で、極めて大きな役割を果たすものと教育関係者、部活動指導者、そして高体連関係者は強く確信しておるところでございます。
 歴史的に触れてみますと、学習指導要領の平成元年3月に告示されました要領までは、学習指導要領の中では、クラブ活動、そして、またクラブ活動とのかかわりの中での部活動が位置づけられておりましたが、平成11年3月に告示されました学習指導要領では、残念ながら部活動の表記は削除されたという経緯があることを、この問題につきましてはつけ加えさせていただきたいというふうに思います。
 次に、学校の評価に関する規定について申し上げたいと思いますが、教育再生会議第一次報告の「教育システムの改革」の中でも示されておりますとおり、信頼される学校づくりを行っていくために、さまざまな形式、内容での評価が行われることが極めて重要なことだと私も考えております。その評価自体はさまざまな評価があろうかと思いますけれども、学校みずからが行う自己評価的なもの、また、第三者機関が行う評価の両側面から行うことが大切ではないかなというふうに思っております。
 それから、副校長その他の新しい職の設置についてでございますが、教育再生会議第一次報告にも示されておりますが、マネジメント体制の確立は早急に構築しなければならない内容であると考えております。従来の学校の組織は、いわばなべぶた型と申しますか、平面的な組織でありましたけれども、今後は組織として一般的な形式となっております重層型の組織となるべきであって、そのことによって校内での責任体制の確立、迅速かつ適正な対応が可能となるのではないかなというふうに思っております。完全な形ではありませんが、現在、東京都でもその形が実施されておりまして、その成果が着実に上げられているところではないかなと考えております。
 次に、教育職員免許法等の改正に関する検討事項についてでございますが、教育再生会議第一次報告にも示されておりますとおり、真に意味ある教員免許更新制度の導入、不適格教員は教壇に立たせない等の内容につきましては、基本的には私も賛同したいというふうに思います。
 教育職員の免許制度の改善でございますけれども、現在、子どもたちの能力、理解度にはさまざまな違いがございます。その違いに応じた教育を推進するためには、教員が意欲を持って一人ひとりの個性に応じた教育が柔軟に行える能力が身についていなければならないと考えます。そのためには、常に言われておりますけれども、研修に励んで、適切な対応力や指導力を培っていかなければならないと考えます。そのためにも、やはり10年目を節目としてのそれらの資質を点検する免許更新制度はぜひとも必要な制度ではないかなというふうに考えております。しかし、この制度は、非常に毅然とした姿勢で行われなければなかなかその効果を期待することは難しいと考えます。
 それから、また新規採用の問題でございますが、広く人材を求めるということにつきましては、考え方としては賛同いたしますが、その際、教員としての専門性とか、あるいは適格性につきましては、厳格な評価が行われなければならないのではないかなというふうに考えます。
 それから、指導が不適切な教員の人事管理の厳格化という問題が指摘されておりましたが、私は、指導力不足の教員が生じないためにも、例えば、大学の教職課程では、大学3年生、4年生の2年次にわたって1カ月程度以上の教育実習を行って、一定の評価以上の者が教員採用試験を受験することができるというような、そんなこともシステムとしてはいかがなものかなと考えております。
 続きまして、最後になりますが、地方教育行政の組織及び運営に関する法律に関してでございます。大変恐縮でございます、雑感でございますけれども、教育委員会が健全に機能していくためには、以下の内容について早急に検討し、実施すべきではないかなと考えております。言ってみれば、教育委員会の職務権限を改めて国民あるいは地域住民の方々に明確に明らかにするということが大事ではないかと。それから、職務遂行に関しましては、第三者による監査を行って、その結果を地域住民にきちんと報告する必要がある。
 それから、これも言われておりますが、教育委員という職務は名誉職ではなくして、実際に教育に対して責任を持つ非常に重大なポストなのだということで、適切でない人事等が行われた場合には、早急に思い切った是正を行う必要があるのではないかと。
 それから、都道府県教育委員会等に属する職務権限をできる限り市町村教育委員会に権限移譲を行っていくということも大切なことではないかなと思います。
 最後に、国の将来にかかわる教育の大綱あるいは基準につきましては、国が決定することが至って自然であって、大切であるというふうに考えております。特にその中でも、国の教育の根幹を形成します義務教育に関しましては、国が決定するとともに、それをきちんと保障する必要があるのではないかなというふうに考えております。
 大変雑駁なまとまりのない意見でございましたけれども、私の意見の発表を終わらさせていただきます。ありがとうございました。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。何かご意見、では、加藤委員、どうぞ。

【加藤委員】 どうもありがとうございました。
 ちょっと免許更新のことについてご意見が示されておりますので、唐突感があるかもしれませんが、お答えをいただきたいと思うんですけれども。
 体育の先生方の、何ていいますか、連盟だというふうにお見受けしますので、その更新の前に、今、30時間の講習というものを考えられているわけですけれども、もちろんこれは、その教科によっていろいろとその内容は変わってくるだろうというふうに思うんですね。例えば、体育の先生の場合に、どのようなことを例えば講習でやれば、その教員免許状を更新するに当たって有効だというふうにお感じになるか。例えば、非常に唐突なご質問なので難しいかもしれませんけれども、今、ご自身のご経験の中で思っておられることがあればちょっとお教えいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【木村副分科会長】 では、お願いいたします。

【全国高等学校体育連盟】 まず、私は3つ必要ではないかなと考えておりますが、まず1つは、理論的な勉強でございますね。それから、2つ目が、やはり実技指導力を高める講習ですね、実技講習。それからもう一つは、そういったようなものを有効に、何ていいますか、高めていくことができる、例えば先端技術の活用などを盛り込んだような指導技術の講習といったようなものが、やはりまずは求められてくることかなというふうに思っております。

【木村副分科会長】 では、井上委員どうぞ。

【井上委員】 高体連の皆さんが日ごろ大変ご尽力いただいていることにまず感謝したいと思いますが、実は、勤務実態調査を中教審でも検討した際に、1点問題点として、高体連、インターハイをやるときに、必ずその指導者はその学校の教員でなければならないというのが学校運営上も非常に支障を来しているので、外部指導者がいる場合は、学校管理下ということを明確にした上で、外部指導者の引率も認めるべきだという意見があって、先ほど中体連に聞いたら、いや、中体連はもう認めていますという話でしたが、高体連はその点をどうお考えでしょうか。

【全国高等学校体育連盟】 状況を2つに分けて考えておりまして、団体種目で参加する場合には、やはりその学校の先生が、生徒も多うございますから、その学校の、指導する学校の先生が引率をするということが基本でしょうと。
 それから、個人で行く場合には、これは、その参加をする学校の校長先生が、この先生にお任せしましたよというような関係がきちっと成立していれば、個人的な種目の参加につきましては認めるという、そんな状況になっております。

【木村副分科会長】 よろしゅうございますか。
 それでは、どうもありがとうございました。どうもご苦労さまでした。

【全国高等学校体育連盟】 ありがとうございました。

【木村副分科会長】 それでは、最後になりますが、最後は、中核市教育長連絡会、よろしくお願いいたします。おそれ入りますが、10分でということになっておりますので。

【中核市教育長連絡会】 中核市教育長連絡会会長の宇都宮市教育委員会の伊藤と申します。よろしくお願いいたします。

【木村副分科会長】 どうぞお座りください。

【中核市教育長連絡会】 私、まずご承知おきいただきたいのは、私どもの団体は、既に1月23日、「義務教育における県費負担教職員の人事権移譲に関する要望」、あるいは、2月23日、地方教育関係の4団体から、「教育委員会制度の抜本的見直しについての意見」を、文科省あるいは教育再生会議に提出しておりますことをご理解いただきたいと思います。
 まず、それでは、資料に即して説明させていただきます。
 1で、地方教育行政の今後の方向性についてということを書いてございますが、そこに記載しております内容は、私どもの基本的スタンスであります。平成10年9月の中教審答申「今後の地方教育行政のあり方について」、あるいは、平成17年10月の中教審答申「新しい時代の義務教育を創造する」、これらにおきまして、特に国、県の市町村に対する関与を最小限にするというスタンスが示されており、さらには、国、地方、あるいは都道府県、市区町村との関係につきまして、義務教育の実施の面では、今後の分権改革の重点は、都道府県から市区町村への分権、教育委員会から学校への権限移譲であると示されております。これにつきまして各中核市の賛同を得て、一生懸命教育行政に取り組んでいるところでございます。
 私ども中核市で非常に困っておりますのは、白丸の4つ目のところに書いておりますが、「権限」と「責任」の乖離であります。人事権等は象徴的なものでありますが、このことが今大きな問題ではないかと思っております。教員の加配につきましても最終的には県の判断であります。そういった意味では、私どもは、ぜひこれからは、市町村教育委員会の「権限」と「責任」を一体化していただきたいと考えております。できる、やれるといった教育委員会にどんどん権限をおろしていただきたい。そのような中、むしろ現場が責任を持って、四苦八苦しながら必死になって教育改革、創意工夫をしなくてはならない、そのような制度改革をお願いしたいと考えております。
 具体的には、まず教育委員会の体制強化につきましてここに書いてございますが、議会側に報告することは当然必要でありますし、最終的には国が行うべきものだと思っております。ただ、懸念するのは、仮に都道府県委員会が市町村を評価するシステムをとる考えがあるならば、これは強く反対したいと思っております。第三者評価にもなりませんし、人事権等、一定の権限を持っている都道府県教育委員会が市町村評価をすることは全く妥当性がないと考えております。むしろ、都道府県には市町村の教育行政を指導するのではなくて支援する役割を求めていきたいと考えております。
 そして、次に、教育委員の資質向上でございますが、教育委員というのは、市長が議会の同意を得て選任しているわけですから、第一義的には各自治体がみずからの責任において研修等を行うべきだと考えております。国においては、それらの研修をもっと高次元な部分で側面的に支援するシステムをぜひ構築していただきたいと考えております。
 それから、次のページ、教育における地方分権の推進のうち、県費負担教職員の人事権の移譲であります。このことにつきましては、まずは、やれるところ、できるところからやったほうがいいのではないかと考えております。私ども中核市としては、十分これはやる覚悟は持っております。また、中核市だけよくなろうという気は全くございません。広域人事交流を行うための協議会の設置にも対応するつもりでおります。
 また権限移譲につきましては、分限・懲戒処分等と幾つか例示がありますが、移譲するならば全面的に行うべきであると思います。中途半端が一番いけないと思います。中核市では、先に研修権だけ移譲され、ここから矛盾が生じておりますので、やるとすれば全面的にやっていただきたいと思っております。
 現在のシステムは、ある意味でいくと非常に楽なシステムでありまして、市町村の教職員の不祥事は、これは県が選んだから悪いんだと、こういうシステムになっておりまして、事をすっきりさせるのが何よりも重要だと思っております。
 4の教育における国の責任の果たし方についででありますが、これにつきましては、もう私ども団体でも要望しております。是正の指示、これまでなぜ必要なのだと、こういう思いでいっぱいであります。ここに法的に問題があるということが書いてありますが、要は、指導、勧告、関与の強化では、私は、市町村の教育は決してよくならないと思っております。教育委員会が汗をかかざるを得ないと、必死になってやらざるを得ないと、そういうシステムを是非つくっていただきたい。言い逃れができない、権限も与える、議会の批判を受ける、そういうシステムにすることがこれからの義務教育を実践する上で一番よいものと思っております。
 4ページの教育長の任命について、国あるいは都道府県教育委員会の一定の関与につきましては、大変僣越ですが、今回の改正では、これは最悪の事項だと思っております。ご案内のとおり、教育委員は首長が議会の議決で選んでいるわけであります。また、教育長もその中から選んでいるわけでありまして、どうして市町村の教育長の任命について、ほかの団体の承認が必要なのだろうと思っております。そういうシステムをやめるというのが地方分権でありまして、これからの教育をよくするために第一線のほうに分権改革で権限を与えるというポリシーでありましたので、これにつきましては、非常に懸念しております。このようなシステムになれば、また昔のように市町村は上を見て仕事をするようになる。住民あるいはそういうことを見なくなるのではないかと考えております。これは、過去に実証済みであります。そのようなことから、これについては、一番問題である項目だと考えております。
 それから、教職員の免許法等の改正、学校教育法の改正、幾つかありますが、免許制度の改正については、私どもは基本的にこのようなことであると思っております。また、不適切な教員の人事管理の厳格化も必要であると考えております。
 ただし、問題は、これを実効足らしめるには、バックアップ体制の確立が必要であると思っております。例えば、30時間講習をしている期間はどのように対応するかという問題があります。これは、小学校、中学校の場合、きちんと補充がなければ、これは児童生徒に対して支障をきたしてしまいます。そのようなところまで目配りをいただかなければ、これは制度をつくっても魂入れずとなってしまいます。また、これは、不適切な教員の人事管理の問題で、研修期間中の補充教員の確保でも同じことであると考えております。
 最後に、学校教育法の副校長その他の新しい職の設置についても、こういう整備をするということについてとやかくは申しませんが、やはり実効を伴うようにするにはどうすればよいかをお考えいただきたい。現行の定数内での配置や兼務とするのではただ形式的なものになってしまいます。新たな加配による配置、これぐらいのことを行なわなければ、これは魂の入った改革にはならないと思います。
 それから、もう1点は、副校長、主幹に昇任した場合に、分限処分ではなくて、この職から降任させるシステムが必要ではないかということであります。校長希望降任制というのはありますが、1度校長になれば、なかなか、実態に即して動かすことはできません。そういった意味では、特に副校長、主幹、このレベルにつきましては、何らかの措置で処分ではなくて別な職、もとの職へ戻すなど、柔軟なシステムにしていただきまして、学校長、あるいは市教委の間で話し合って、これが一番よいという、使い勝手のいいシステムにしていただきたいと思います。
 大変失礼なことを申し上げましたが、どうぞ市町村、中核市等の意を酌んで、よろしくお願いしたいと思います。
 以上で終わります。

【木村副分科会長】 ありがとうございました。何かご意見はございますか。小川先生、どうぞ。

【小川委員】 43ページから44ページのところで、平成9年、10年からの地方分権の改革の流れについては、私もこういうふうな分権改革の基本的な精神については、最大限尊重するということは確認しつつも、その新しい地方自治法のもとでも、やはり自治事務についても、緊急の事態が生じた場合、国は是正の指示ができるというふうな、そういうふうな規定があるのもこの44ページのところでご説明されているんですけれども、その点も了解した上で、この245条の3の6ですか、ここで規定されている緊急の場合にその国の是正が認められている。これについては、教育はそもそもそういうものには当たらないというふうにして、何か教育は、こういうふうな緊急事態にその国の関与が、つまり是正の指示というものが該当するような領域ではないんだということで、教育だけ何か例外として外しているんですけれども、その認識が私にはよくわからないんですよね。
 実際この緊急の事態に関しては、ほかの行政分野、例えば建設とか、医療とか、農水関係のほうでは、こうした緊急の事態にかかわる国の是正の指示について、その発動要件をきちんと個別法で明記してできるようにしているんですよね。そうした建設、医療とか、農水関係のいろいろな行政分野では、既にそうしたものが先行事例としてあるのに、教育はそういうふうな、そもそもそういうものに当たらないという認識が私にはよくわからない。むしろ教育こと子どもの安全、生命を確保するために、そういった緊急の事態について、国は是正の指示ができるようにすることがあっていいとは思うんですが、そもそも教育はそういうようなものではないんだというふうなことを述べておられる点を少しご説明いただきたいと思いますけれども。

【中核市教育長連絡会】 もちろん生徒の命の問題となれば当然これは緊急事態であります。ただ、直接指示をするのではなくて、今でも是正勧告というのができるわけです。今回の履修問題でも、まず、その是正勧告をやるべきではないかと思っております。教育での緊急事態というのと、地方自治法で緊急な場合、直接指示できるのとではちょっと考え方が違うのではないかと思っております。
 以上です。

【木村副分科会長】 よろしいですか。

【小川委員】 いや、その辺は、もう認識が全然違うなということを感じました。

【木村副分科会長】 そうですね。ほかによろしいですか。
 それでは、どうもありがとうございました。

【中核市教育長連絡会】 どうもありがとうございました。

【木村副分科会長】 それでは、以上で午後からのヒアリングをすべて終わりましたので、事務局、次は、1時半からでいいですか。

【藤原企画官】 はい、3時半からで。

【木村副分科会長】 ごめんなさい、15時30分からで、30分強休憩ということでよろしいんですね。

【藤原企画官】 それで、1点だけ、この会場ではない4階で行いましたヒアリングでお配りしております資料でございますけれども、全国特殊学校長会の資料、ちょっと事務局側のミスで間違ってございましたので、今、差しかえの資料をお配りさせていただいております。その点だけご承知おきください。

(資料配付)

【木村副分科会長】 ありがとうございました。それでは、15時30分に再開ということにさせていただきます。どうも長い間ありがとうございました。

(休憩)。

 −4階「鳳凰」−
【田村副分科会長】 それでは、お待たせいただきました。大変お忙しいところお見えいただきましたが、時間になりましたので、これからヒアリングを開始させていただきたいと思っております。
 では、最初の団体のご説明、ご案内を、これは事務局からしていただきますか、それともすぐに始めてしまってよろしいですか。

【淵上教育制度改革室長】 始めていただきたいと思います。

【田村副分科会長】 わかりました。
 それでは、本日はご多忙のところ、本分科会のヒアリングに早速ご出席いただきまして、ありがとうございます。一応時間としては、10分以内ということで団体としてのご意見を頂戴いたしまして、時間になりますと黄色い紙、緑の紙が入るようですので、その辺で、ひとつご了承いただきたいと思います。その後にご質問もございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 では、お始めいただきたいと思います。

【社団法人全国学校栄養士協議会】 私は、社団法人全国学校栄養士協議会副会長、市場祥子でございます。3点についてお願いしたいと思います。検討事項2−1の(1)、(4)に関連しまして、総合的な学習の時間の充実を図っていただきたいと思います。

【田村副分科会長】 失礼します。資料は出ておられますか。

【社団法人全国学校栄養士協議会】 はい、きょう、配付をさせていただきました。

【田村副分科会長】 じゃあ、資料をごらんになりながら。

【社団法人全国学校栄養士協議会】 はい、よろしいでしょうか。
 総合的な学習の時間は、平成14年度から実施されました新しい教育方針「生きる力を育てる」を推進する最も重要な手だてとして創設されました。生きる力は全人的な力であることを踏まえて、これまでは独立していた各教科を横断させて連携の意識化を図り、一定のまとまった時間を設けて、横断的・総合的な指導を行うことが明示されています。
 各学校はその地域の特色や学校の実態に応じて創意工夫を生かし、児童生徒が社会のあり方に主体的に対応できる資質や能力を育成し、生きる力をはぐくむために、この総合的な学習の時間の指導に取り組み、食に関する指導についても大きな成果を挙げています。しかし、最近、この指導の成果が見えず、逆に学力が低下しているという理由で、長い期間をかけて慎重審議の末に創設されましたこの総合的な学習の時間を削減するという方向になったことは、残念でなりません。
 学力が低下しているとすれば、それはこの時間創設のせいではなくて、創設に至った経緯や目指している内容について、十分に教職員の理解が図られなかったからだと考えます。生きることや命の尊厳すらわかっていない子供たちに、今こそ全人教育の基礎となる総合的な学習の時間は必要不可欠です。時間を削減するのではなく、この時間創設の趣旨について周知徹底を図り、指導法を徹底して、ぜひ充実していただきいと思います。
 次に、関連しまして、健康教育の、横断的・縦断的な指導の位置づけをお願いしたいと思います。
 健康教育は、総合的な学習の時間の中で、横断的・総合的に指導を推進する課題としても例示されていまして、生きる力をはぐくむ教育の成果を挙げる重要課題です。この食に関する指導を中核にした健康教育は、生活科、社会科、理科、家庭科、技術家庭科、体育科、保健体育科などの教科や、道徳、特別活動等で行われていますが、さらに教育の効果を上げるためには、小学校1年から6年まで、発達段階に合わせて縦断し、また教科を横断して教育活動全体で取り組む一貫した指導の位置づけが必要であると考えます。
 続いて3点目は、検討事項3−1の1(1)に関連しまして、教員免許状更新講習についてお願いいたします。
 教員の資質の確保・向上の観点から、免許状に有効期間を定めますことは有意義だと考えます。私たち社団法人全国学校栄養士協議会は、栄養教諭及び学校栄養職員の職能団体であり、従来より、資質向上に関する専門的知見を生かして研修事業を実施しています。そこで、栄養教諭の免許状更新講習の場合は、その講習の一部の実施について、本協議会が位置づけられますように、ぜひ検討していただきたいと思います。
 以上3点について改善されますようお願いいたしまして、私の意見発表を終わります。ありがとうございました。

【田村副分科会長】 市場先生、ありがとうございました。
 それではご質問でございますが、委員の皆様方、いかがでしょうか。
 高倉先生、どうぞ。

【高倉委員】 ありがとうございました。私は前に、養護教諭に続いて栄養教諭の職を設けるときにいろいろな仕事をさせていただいて、その後、栄養教諭の先生方が非常に頑張っておられるのを見まして、実感しまして、ほんとうにうれしく思います。
 それで率直にお伺いいたしますが、教諭、養護教諭、栄養教諭と並べてみましたときに、更新のときの講習は、栄養教諭の場合には、例えば教諭の一般的な講習とこういうところが違うというポイントみたいなものを簡潔に何かご示唆いただけますでしょうか。

【社団法人全国学校栄養士協議会】 栄養教諭は、食に関する指導の専門的な職員というか、食をつかさどる専門職員という位置づけになっていまして、食とかかわる健康課題を子供たちに指導していくという立場がありますので、養護教諭とは、その点、食に重点を置いて行うということが違うかと思います。

【高倉委員】 一般の教諭と比べますと…。

【社団法人全国学校栄養士協議会】 教諭は、栄養教諭の資格は管理栄養士と栄養教諭とを両方あわせ持つということが条件になっています。ということは、食にかかわる健康問題を子供たちに教えていく、あるいは子供の個別指導等にかかわっていく等、食に関する問題は管理栄養士という専門的な知識が必要です。

【高倉委員】 最後のところになりますけれども、そういうお考え方に立てば、講習の一部というものは、先生が所属されております協議会でもって責任を持って、あるいは連携して実施したいというお話ですね。

【社団法人全国学校栄養士協議会】 はい、そうです。

【高倉委員】 わかりました。ありがとうございました。

【田村副分科会長】 ほかに…、どうぞ。

【角田委員】 総合的な学習の時間をぜひ維持してほしいということでございます。私もその意見に対しては、できるだけそういうふうに思っている者なんですけれども、現在、健康教育あるいは食育のことが非常に重要になっているんですが、その辺の実態、どのぐらいの学校で、どんなふうな形で行われているかということがわかったら教えていただきたいんですが、よろしくお願いします。

【社団法人全国学校栄養士協議会】 数字的には私どものところでは把握できていないんですが、でも総合的学習の時間については、食に関する題材が最も教育的に効果があるというお話を、私たちは自主研修でもご指導いただいていまして、食の題材を取り上げた総合的学習の時間の取り組みは、ほとんど全都道府県下で、いろいろな学校で行われています。ほとんどの学校で。
 というのは、生産者との連携とか、そういう生産にかかわることで体験的な学習をすることが全人的な教育にもかかわっていけるという思いがあって、その生産活動にかかわるということを通しても、総合的学習の時間の中で食の題材が扱われているケースがほとんどです。

【田村副分科会長】 どうぞ、渡久山先生。

【渡久山委員】 今、学校栄養士協会の中には、栄養教諭と栄養職員がいるわけですね。今、教諭制度ができているわけなので、これは将来、免許をとって、すべて栄養教諭に移っていくというのが指導されているんですか、それとも併存していくことが前提になっているんですか。

【社団法人全国学校栄養士協議会】 栄養教諭の制度化が図られましたときには、全員が栄養教諭になりたいというか、なって、子供たちの健康の保持・増進のために頑張っていきたいということで、制度化もお願いいたしましたが、その任用については、国から各都道府県に権限が移譲されたことで、それぞれの各都道府県の考えによって、その任用がおくれているために、今、なかなか配置が進みません。
 ですから、資格をとるための認定講習は国が補助金を出してくださって、19年度までですが、各県で講習をしておりますので、栄養教諭の資格をとっている栄養職員はたくさんいるんですけれども、そういう各都道府県の事情で、なかなか任用が進んでいないんですね。

【田村副分科会長】 よろしゅうございましょうか。あと、いかがでしょう。
 それでは、いろいろご質問も出たようでございますので。
 あれは、管理栄養士との関係はどういうふうになっているんでしょうか。

【社団法人全国学校栄養士協議会】 栄養教諭には一種と二種がありまして、二種の場合は短大の栄養士と教諭の免許状でいいんですが、一種の場合は管理栄養士で、4大を卒業して教員の免許状があるというふうに、一種、二種と2つの…。

【田村副分科会長】 実際、一種、二種では、待遇とかそういうところがかなり違っているんですか。

【社団法人全国学校栄養士協議会】 いいえ、今のところは変わっていません。

【田村副分科会長】 そうですか。それは難しいところですね。

【社団法人全国学校栄養士協議会】 そうですね。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。
 それではよろしゅうございましょうか。
 今日は貴重なご意見を賜りまして、ありがとうございました。

【社団法人全国学校栄養士協議会】 ありがとうございました。

【田村副分科会長】 ただいま頂戴しましたご意見については、今後の審議の参考とさせていただきます。ありがとうございました。
 それでは、次の団体のご案内をお願いしたいと思います。

【全国公立学校教頭会】 ただいまご紹介いただきました全国公立学校教頭会の石川と申します。本日は、会長、総務担当の役員、事務局とともに出席させていただいております。ありがとうございます。
 先生方には、第4期の審議会開始以来、ほんとうに急な、深い審議を行っていただきまして、我が国の教育制度や義務教育のあり方について議論されていることに深く敬意を表したいと思います。全国公立学校教頭会といたしましても、新聞発表であるとか議事録を精査したりしております。このたび意見表明の場を与えていただきましたことに、心より感謝申し上げます。全国公立学校教頭会3万2,000の会員の総意といたしまして、代表して意見を述べさせていただきます。
 初めは、学校教育法の改正、特に副校長その他の新しい職の設置についてであります。その中で特に、まず副校長職の設置についてでございます。
 現在の学校教育法では、「教頭は、校長を助け、校務を整理し、及び必要に応じ児童の教育をつかさどる」と規定されております。この規定から、法制度上は、教頭には校長の補佐、校務の整理という2つの主たる職務と、児童生徒の教育という副次的、補充的職務が予定されていることがわかります。ここに職務はあるんですが、しかしその職務権限については、法令の規定が必ずしも明確ではありません。そこで、東京都等におきましては、組織編成権に基づきまして、教頭を副校長と位置づけ、裁量権を与えております。各地方自治体の取り組みに任せることなく、国として学校教育法の改正等法令整備を行うことが大切であると考えております。
 また、教員評価システムの導入等、教頭にかかる負担はますます増大しております。教頭本来の職務は学校のマネジメントであります。それから、学校教育法の施行規則10条の改正によりまして、教頭の資格については第8条の校長の資格に準ずる、つまり民間人教頭の任用が可能になったことからも、「及び必要に応じ」の解釈については、学級担任など、授業を持つことが常態化したものではないととらえるべきではないでしょうか。
 私たち全国公立学校教頭会の調査によりますと、全国で教頭がまだ未設置であるというのは、小規模校を中心に約300校、それから教頭であって学級担任もしているという教頭は、全国で約600人に上っております。
 そのようなことによりまして、審議会の新聞報道によりますと、改正案では、校長、教頭に加えて副校長その他の新しい職の設置、それは任意であるとされておりますが、私たち全国公立学校教頭会では、次の2点を望みたいと思います。1つは、副校長職の設置に当たっては、職務権限について法令によって明確にされたい。2つ目は、現在の学校教育法28条にあります「特別の事情のあるときは、教頭または事務職員を置かない」、また4項における「及び必要に応じ児童の教育をつかさどる」との規定は削除し、またこれを必ず置く職、必置の職とされることを望んでおります。
 関連いたしまして、民間人教頭、民間人副校長の任用について述べたいと思います。
 私たち全国公立学校教頭会では、優秀な教員が必ずしも優秀な管理職とはなり得ないという観点から、スーパーティーチャーの議論が起きたときに、このような制度ができたら、管理職を志す教員は皆無になるのではないかという議論をいたしました。また民間人校長が登用された際も、その職務からして、教頭への民間人登用は困難との判断もいたしました。しかしながら、今、副校長への幅広い人材の確保が提言され、教頭会でも、現在通常に行っている教頭の職務と社会から求められている教頭の職務について、整合性等について研究を進めているところでございます。
 時間の都合で何行か飛ばしまして、次に主幹制度について述べたいと思います。
 主幹制度については、平成10年の中教審の答申から指摘をされております。学校の組織的運営は、学校教育を改善する一番の力になるものです。しかし、現実的には組織的運営にはほど遠い実態の学校が多々存在することは周知の事実であると思います。学校を組織的に運営するためには、各種主任等の位置づけが今以上に明確にならねばならず、管理職でない指導職としての主任制度では不完全なものと言えます。
 東京都で導入されました主幹制度につきましては、現在の学校運営組織には、意思決定のシステムが十分機能していないのではないか、教職員間に横並びの意識がある、学校組織がなべぶた構造になっている等の問題を指摘した上で、教頭を補佐し、教諭等を指導・監督する主幹を置いたものであり、学校を組織的に運営するという観点から、積極的に評価すべき制度だと思っております。
 私たちは、このような施策を、財政上実行可能な東京都のような都道府県のみが単位で行うのではなく、審議会に出ておりますように、国のレベルで制度化していただくことをこれまでも要請してまいりました。学校教育法を改正し、主幹などを置くことに大いに賛同したいと思います。
 ただ、義務教育標準法による教職員定数の改善は、財政問題から進みが遅くなっています。主幹制度の後、新たな職を置く場合には、教職員定数の改善をすることがぜひ必要です。定数改善なしでは、教諭が主幹を、教頭が学級担任を兼ねるなどということになり、職を置くねらいを達成することはできません。
 次に大きな2点でございます。教職員免許制度の改善について述べたいと思います。
 時間の都合で何行か飛ばさせていただきますけれども、教員免許授与時に終身有効だった免許状に途中から有効期限を設けるということについては、公共の要請により、合理的な範囲で新たな制約を課することは許容されることだと思います。信頼される教育を担っていくためには、更新制による刷新が必要であることも確かです。
 多くの教員は、誠実で、今日的な課題を的確にとらえ、対応しています。しかし、そうでない教員がいることも確かです。「一部の教員のためになぜ?」、「命を預かる医師でも更新制はないのに」と多くの教員は思っているかもしれません。しかし、教員の公共性や子供への影響力を考え、多少負担が増えるのは仕方がありません。子供のための講習だと考えていく必要があると考えます。教員の専門性育成に資する形で運用されるような立法措置を講じられるように望みます。また講習実施に当たっては、担任教諭が講習のために授業が自習になるなど、学校運営や教育活動に支障が出ない措置を望みます。
 次に大きな第3点、地方教育行政法関連でございますが、そこに書いてありますように、教育における国の責任の果たし方、義務教育費国庫負担制度の堅持でございます。このことについては、全国公立学校教頭会でも、各種教育団体と連携して、堅持をお願いしてきているところでございます。今後とも堅持を願いたいと思います。
 最後に、以上、全国公立学校教頭会の見解、意見の一部を発表させていただきました。地方分権の流れの中で、義務教育費国庫負担制度の堅持、そして義務教育においては、政府、文部科学省の役割を今以上に果たしていただきたいという考えを持っております。一教育団体として大きな期待をもって皆様方の審議を見守るとともに、委員の皆様の高い見識を応援しておりますので、今後とも重要な審議をお願いいたします。ありがとうございました。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。時間も守っていただきまして、ほんとうにありがとうございました。
 ただいまの団体のご説明について、委員の皆様から、一応5分というふうにしていますけれども、したがって、簡潔にご質問をいただければと思います。
 どうぞ、渡久山先生。

【渡久山委員】 どうもご苦労さまです。
 1つは、48ページの教職員定数の問題です。今ありましたように、教頭はできるだけ授業を持たないほうがいいという考え方ですね。しかし、今、定数法でこうやっていますから、そうなってくると、子供たちに直接接する教員の持ち時間や、あるいは接する時間を、ここでも言っていますように保障しなければいけないですね。
 実際にこの辺の問題と、それから49ページの講習に当たって、今度、更新制の講習を受けなければならないですね。そういう場合に、現在も10年の法定研修というのがありますね。そういう講習と、それから学校の授業や子供たちの生活指導等のことについて、どういう実態になっているか、あるいはどうしたほうがいいのか、ご意見を聞かせていただきたいと思います。

【全国公立学校教頭会】 まず定数につきましては、これはほんとうに定数法が変わらない、改善が進まない、第8次が進まないということで、ぜひとも定数改善をお願いしたいという立場でございます。枠外にするとか、教頭という項目を立てるのか、どうぞご審議いただきたいと思います。
 それから実態につきましては、私も現場の教頭、地元では副校長と呼称はしておりますけれども、そういう10年研修であるとか、研修に出る場合には、私が補強授業、「補強」という、地区によっていろいろな言い方がございますけれども、そういうふうにしております。特に小さな学校におきましては、定数が少ないので、担任を持たない者はほとんどいない、場合によってはいないということになりますので、そういう点でも、講習を制度化するに当たりましてはどうしたらいいのかなと、現場の悩みでございます。
 以上です。

【田村副分科会長】 どうぞ、たか橋先生。

たか橋委員】 どうもありがとうございます。私から2つご質問させていただきます。
 1つは、このことについて、今、ご意見がありましたが、現行の教頭をすべて副校長ということにしようと、していただきたいと、このように考えているのかどうかということです。それから、教頭の職務の内容等が大変厳しい勤務の中で行われていることについては、私は大変感謝しているところですが、そうした教頭職、あるいは副校長職になった場合、勤務条件等について何かご要望のようなことはございますか、そのことについてお尋ねいたします。

【全国公立学校教頭会】 校長・教頭に加えて副校長等の新しい職をという報道を読みまして、副校長、教頭という名称については、全国公立学校教頭会の中では統一した意見はありませんが、中身、職務権限等に対しまして、授業を持つ及び書きであるとか、必要に応じて置かないことができるというような項目が、学教法ができたときにそう定められたものですから、それからずっと、今に至って、いまだにいないところもあるし、授業を持っているところもあるということになりますと、やはり大切な教頭の仕事である学校マネジメントが十分に行えない部分もあるということで、そんな点で、職務権限等についてお願いをしているところでございます。

【田村副分科会長】 じゃあ、北條先生。

【北條委員】 教頭先生が現場でほんとうにご苦労されているのはよく承知しております。1つお伺いしたいんですが、教員免許の更新制につきまして、こちらのご意見といたしましては、原則受け入れるということと思いますが、具体的に、教頭先生を更新制の中でどのようにお考えになっているのか。免許更新講習の対象だというふうにお考えか、あるいは、それはちょっと違うのではないかとお考えなのか、そこら辺をお聞かせいただきたいと思います。

【全国公立学校教頭会】 報道によりますと、校長・教頭は除くという表現もございましたが、管理職、学校長、教頭、またこれからの副校長ということについては、魅力ある職務である必要があると思うんです。先ほどスーパーティーチャーの話が出てまいりましたけれども、やはり管理職という立場になったときには、ある程度の研修が必要かと思います。ただし、それは職についての研修であって、免許の更新というのとは違うのではないかと思っております。
 今の意見は全員の意見は集約されておりませんので、今、発表者として申し上げました。以上です。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。
 ほかには…、じゃあ、私のほうから1つだけよろしいでしょうか。
 実は、学校マネジメントという考え方で言うと、なべぶた型組織というのが一番すぐれていると言われているわけです。それをあえて、教頭、副校長、あるいは主幹というような制度を導入したほうがいいという提言をした理由は、実はそのレポートのまとめをさせていただいたものですから、先生方が生徒に接する時間が非常に少なくなっていると。その理由は、親との対応とか、地域との対応とか、そちらにばかりに時間をとられちゃって、生徒に接することができないものですから、いらいらが高じてきているということもあるし、実態上、先生はなるべく長い時間、生徒に接するほうがいいと考えられますので、その部分を、教頭先生とか、主幹の先生とか、あるいは校長先生がおやりいただくと、個々の先生が生徒に接する時間が増えるのではないかと。
 定数を改善というのはそんなに簡単にはいきませんので、そういう知恵を出すことはできないかなということで提言をしたという趣旨もあるんです。したがって、教頭先生が授業を持たないとか、生徒に接することをしない、管理職に徹するということにしてしまいますと、その提言をした趣旨と違ってきちゃうんですね。その辺はどうお考えになられますか。

【全国公立学校教頭会】 答えになるかどうか。現在、教頭は、何でも教頭とかいうことで、教職員給与のワーキンググループの、平均時間が12時間という報告があったようでございますけれども、その中身が、今、先生がおっしゃったような子供たちのためになるような企画にほんとうになっているのか、そして学校、教育のためになっているのかという部分を疑問にも思うわけでございます。
 ちょっと答えになりませんけれども、以上でございます。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。とにかく教頭先生が一番大変で、ものすごく頑張っているということは、皆さん全員がよくご存じですから、ほんとうに感謝を申し上げております。

【全国公立学校教頭会】 どうぞご理解くださいますように。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。ただいまのご意見を参考にさせていただきます。ほんとうにありがとうございました。

【全国公立学校教頭会】 ありがとうございました。

【田村副分科会長】 それでは次の団体。
 本日は、大変ご多忙のところ、分科会のヒアリングにご出席いただきましてありがとうございます。早速でございますが、一応10分という制限がございますが、それ以内でご意見を頂戴できればと思います。短い時間で申しわけありません。よろしくお願いいたします。

【全日本教職員連盟】 では失礼いたします。全日本教職員連盟の事務局長の内村と申します。本日は副委員長の植田とともに参りました。意見発表の機会を与えていただきまして、大変ありがとうございます。まずそのことに対して御礼を申し上げます。
 全日本教職員連盟は、教育の正常化を求めて、教育専門職として、子供たちの教育に、日々、真摯に取り組んでいる団体であります。本日、まず冒頭に申し上げたいことは、この資料にもありますが、改正教育基本法が成立した際に、私どもは、その成立を心から歓迎するという趣旨のメッセージを発表いたしました。とりわけ、その法の中にあります、国並びに家庭に対して責任を負うことが明記された点を最も評価しております。関連法が順次改正されていくわけですが、今後十分に審議を尽くされまして、そして実効性のある教育改革が断行されることを望んでおります。
 それでは、具体的に意見を述べさせていただきたいと思います。
 まず学校教育法の改正に関してですが、項立てにおきましては、中教審に準じております。
 まず最初、学校種の目的及び目標の見直しについてでありますが、幼稚園、小学校、中学校、高等学校、中等教育学校及び特別支援学校のすべての学校種におけるそれぞれの目標に、先ほど申し上げました改正教育基本法の内容を盛り込むことが必要であると考えております。
 特に公共の精神に関する規定、そして規範意識に関する規定、この内容は必ず盛り込んでいただきいと考えております。学校現場が、公共の精神、また規範意識というものを育むためには、毅然とした態度でしっかりと指導ができる体制作りが重要であり、法的な後ろ盾も必要です。
 先般私たちの団体で、ゼロトレランス、毅然とした指導ということに対するアンケート調査をいたしましたところ、8割の現場の教員が、ゼロトレランスの指導は必要であるとし、毅然とした態度で指導をしたいという望みを持っていることが明らかになりました。そういう思いに至らざるを得ない現場の現状というものに思いをはせていただきたいと思っております。
 2点目に、新しい職の設置に関する事項についてです。副校長、主幹、主導教諭といった新たな職階を定める際には、現行の定数を上回ることをまず前提にしていただきたいと思っております。現在の教頭を単に副校長とするだけでは名前の変更にすぎないので、実効性を望めないと思います。
 ご承知のように、教頭というのは、今、教諭の定数内です。本当に多忙化している学校現場には、1人でも多くの教員が必要でありますので、副校長を導入するに当たっては定数の枠外配置についてご配慮いただきたいと思います。
 また私たちは、教諭につきましては、各人の能力や特性に応じて昇級の複線化を図るべきだと考えております。その考え方のもとで、5級制というものを従来より提唱しておりました。
 ですので、主幹や指導教諭は、管理職としてではなく、教諭として位置づけていただくとともに、職階の法的な根拠を明確にして、新たな級を創設すべきであると考えております。また同時に、主幹や指導教諭の定数増や、小・中学校に管理職として事務長を設置することを求めております。
 続きまして、教育職員免許法等の改正に関してですが、まず前提として、私たちは、教育専門職としてその質を向上させることは当然必要だと考えております。それがまず大前提です。そこで、更新制の導入の目的が不適格教員の排除であるというならば、現行制度を厳格に運用することで、その目的は達せられると考えております。厳格に運用されていない実態もあろうかと思いますが、厳格に運用することで、不適格教諭の排除というのは達せられるのではないかと考えます
 そして、言われておりますように、資質の向上がこの更新制の目的であるならば、現在多くの学校で行われております教員評価制度との連動が適切に行われる必要があります。なぜかと申しますと、座学による更新講習の受講のみでは、資質向上が見込めないと考えているからです。
 更新講習のために、30時間前後ということですが、その時間、学校現場から教員を引き離すということは、現場の多忙な実態から考えても困難ではないかと考えております。そして現在においても、現場の教員は、さまざまな研修を計画的に実施しております。
 そういった理由から、教員評価制度との連動は不可欠であり、まず評価先にありきであると考えています。そして、その評価制度と連動させることによって、当人にとってほんとうに必要な研修を受けさせ、そしてその当人の資質の向上につなげるべきだと考えます。
 また、勤務実績等が優良と判断された教員につきましては、自動更新制を適用すべきであると考えております。つまり、大多数の教員は、日々、子供たちのために真摯に取り組んでいるわけですから、一部の不適格教員をもって、まじめな教員が更新制度によって負担を強いられるのはどうかと思います。その評価基準というものはしっかり慎重に検討されなければならないと思いますけれども、優良と判断された教員は自動的に更新されたものと見なす制度にしてはいかがかと思っております。そして、更新されたということであれば、10年という区切りですけれども、資質の向上はその時点でされたということの証明だと思いますので、当然、その処遇等への反映もされるべきだと考えております。
 一方、指導力不足の認定を受け、研修を課せられた教員に対しましては、更新を停止または保留とすべきではないかと考えます。このようなメッセージを社会に送ることで、教員に対する信頼というものが、もっともっと勝ち得られるのではないかと思います。
 同時に、更新制の導入によりまして、少なくとも免許そのものの最低限の質の保証は期待できるとは思いますけれども、教員として、また教育者としての最低限の質の保証というのは、それ以前に、養成や採用の段階で十分に図られているべきものであろうと考えております。かつての師範学校のように、現場に出る前に資質は向上され、そして保証されているという状態でもって現場に出るということでなければいけないと考えます。後々で更新して資質を向上するというのもわかりますけれども、それ以前の段階のほうがもっと大事ではないかと考えております。
 それから、複数の免許を所有している者が、この更新制の導入によって、所有している免許の一部を更新しないという可能性も出てくるのではないかと危惧していますので、そのことも考慮に入れていただきたいと思っております。
 続きまして、地方教育行政法の改正について意見を述べたいを思います。まず教育委員会の責任体制の明確化ということについては、教育長を教育行政の執行機関の責任者として明確に位置づけることが重要だと考えます。そして、他の教育委員が教育行政のチェックをする体制にすべきではないかと思っております。
 それから地方分権の推進に関しましては、教育委員の数は公共団体の規模によって弾力化すべきであると思います。ただ、教育委員の中に保護者を加えるかということについては慎重な検討が必要であろうと思います。モンスターペアレンツという言葉が最近また出ておりますけれども、まさかそういう方が教育委員の中に入ることはないかとは思います。ただ、そういった可能性も慎重に検討し、例えばPTA連合会の会長など、学校のサポート役を経験している人、学校の応援団になってくれる人等が入るべきであるという条件を付加していただければと思っております。
 それから人事に関しまして、一定の権限を市町村教育委員会に移譲するということがありますが、これは、人事の停滞を招くおそれもあると思いますので、慎重に検討すべきであると思います。特に僻地や離島といったところについては、希望者も少なく、都市部と地方の違いを十分考慮して、より広域の範囲での人事ができるように検討すべきだろうと思っております。
 また私学への県教育委員会の関与といったことにつきましては、過去においては、私学の建学の精神を尊重して、教育委員会が関与することはありませんでしたけれども、現在の、国や地方公共団体が財政的な補助を出しているという現状の中では、これもやはり責任の持ち方だと思いますが、県教委が一定の範囲内で関与すべきだろうと思っております。
 そして教育における国の責任の果たし方ということについてですが、きょう、私は何度も責任という言葉をキーフレーズとして使っております。このことこそ地教行法の改正における一番目に持ってくるべき内容ではないかと思っています。つまり、教育基本法の5条や16条に責任ということが明記されておりますけれども、教育というものは、公立・私立を問わず、国を挙げて取り組むべき崇高な営みだろうと思います。ですから、国家戦略の中に位置づけて、地方の教育に深く関与することは当然だと思います。
 万一十分に地方の教育行政が機能していないと思われるときには、当然文部科学大臣の是正指導・指示といったものが必要だろうと思います。そして指導・指示したことが担保されなくてはなりません。経済活動と教育活動は次元が違いますから、地方分権とは峻別して取り組むべきだろうと思っております。
 以上、早口になりましたが、意見を述べさせていただきました。

【田村副分科会長】 ご協力ありがとうございました。
 委員の先生方から、ご意見、ご質問はいかがでございましょうか。
 どうぞ、高倉先生。

【高倉委員】 前から自動更新のことについてはいろいろとご意見をいただいておりまして、非常に参考になるご意見と思います。
 最後のところですけれども、私立大学に関する関与と申しますか、そのときに、財政的な補助が出ているから関与と、サポート・ウィズ・コントロール的な考え方ですが、それはそれで正しいとして、サポート・ウィズ・コントロールの中身は、フィスカルコントロール、財務上のコントロールと、教育内容等々に入り込むコントロールとがあると思います。フィスカルコントロール的なものは合理性を持ちますけれども、教育の内容や方法に対するコントロールは、フィスカルコントロールとは同列には考えられないと思いますが、いかがでしょうかというのが1点です。
 もう一つは、是正指導等は地方分権とは峻別して云々と、これは1つの考え方だと思います。かつて臨教審のときに、当時の地教行法52条ですか、措置要求について検討したときには、措置要求というのは、今は伝家の宝刀という言葉で言われることがありますけれども、そのときはちょうど交通信号ですね。つまり交通信号というのは、交差点で事故が起きないから信号機を取り外そうという発想というのは成り立つのかということでもって、いずれにしても、地方分権の話とは峻別して考えたという歴史と言ってはオーバーですけれども、あるわけですね。そんなものに近いのかどうかと。
 その2点をお伺いしたいと思います。

【全国教職員連盟】 まず私学についてですけれども、建学の精神ということによって、公立と私立というものは違ってくるとは思います。が、先ほど申しました国家戦略という枠の中で考えた場合に、何でも好き勝手にやっていいということではないと思います。やはり私学の中でも、研究機関として国家戦略の中に組み入れられるべきものはきちっとあると思います。その枠組みの中でも、国家戦略の中で、ある意味、害をなすというか、違う方向に行きそうなものについては、やはり是正指導なり、手を入れるべきものであろうと。フィスカルコントロールということと両方をあわせ持って指導は必要だろうと思っております。
 それから是正指導・指示についてですけれども、これも先生のおっしゃるとおりだと私たちも考えております。

【田村副分科会長】 どうぞ、渡久山先生。次、たか橋先生ですね。

【渡久山委員】 どうもご苦労さまです。
 1つは、定数についての要請については、私もそのように思っています。今度、更新制の問題で、勤務実績等が優良と判断された教員については自動更新制だということがありますが、これも1つの見識だと思っています。実際、教員の場合、養成、採用、研修とあるわけですが、養成の段階できちっとした教育活動ができる教員を現場に送り込むという意味では非常にいいんですが、そうすると、それの中で、例えば、今、4年制が主になっていますけれども、それを修士課程あるいは6年制、5年、6年という形で養成をより強化していくということはどうなのかというのが1つです。
 2つ目は、教育委員会で教育長の責任制、これは僕もそのとおりだと思いますが、現在は、教育長は教育委員も兼ねているんですね。ですから、教育行政のチェックは教育委員がやるけれども、教育長みずからが教育委員なんですね。このことについてどう考えていらっしゃるのか教えていただきたいと思います。
 以上です。

【全国教職員連盟】 まず最初の自動更新、今現在、教員免許を取得するにおいて、大学のほうで、言葉が過ぎるかもしれませんが、安易に教員免許を授与しているところもあるのではないかと考えます。ですから、養成の段階できちっと資質が保証されていないまま現場に送られているからこそ、今のような状態になっている面もあるのではないかと思います。4年制、6年制を含めて、大学側がえりを正して、社会総がかりという言葉がありますが、現場に高い資質を持った教育者を輩出するような教育課程を編成していただきたいと思います。
 それから教育長に関することですけれども、法的には教育委員会は管理執行機関でありまして、5人なり、その人数で、教育長が教育委員の中に含まれていることは理解しております。教育長を明確に位置づけるというところに主眼をおきまして、教育長はその職責をしっかりと果たす、そして他の教育委員が教育長をチェックできるような位置づけができればと考えております。。

たか橋委員】 ご意見をありがとうございます。
 私は、教員免許更新制に関して、受講に際しての服務の扱いとか経費負担のことについて、何かお考え、ご意見をお持ちであれば、お話しをしていただきたいと思ってお尋ねしました。よろしくお願いします。

【全国教職員連盟】 経費につきましては、公的な費用負担があればいいかと思います。これが個人負担になったら、先ほど最後のほうで申し上げましたが、採用のときに複数の教科を持っている者が、1つだけ更新して、あとは更新しないというような事態も出てくるのではないかと危惧しております。
 例えば、中学校の先生であれば、例えば体育と数学とか、体育と社会とかというふうに複数の免許、または小学校と中学校の免許を持っていることがあろうかと思います。それを有料ということにして個人負担になってしまったら、どっちか1つだけでという考え方をする教員がでてくる可能性があります。そのことによって、現場にとっては、支障を来すことになるのではないかと思っております。

【田村副分科会長】 最後に、佐々木先生、どうぞ。

【佐々木委員】 教員の免許法のところで、評価制度をしっかりしてというお話がありましたが、評価制度で、絶対このように評価してほしい、こういう評価は外さないで、こういう目で見て教員を評価してほしいと思われるものと、それから一方で、絶対にこういった評価基準は持ってほしくないというもの、たくさんの評価基準があると思いますが、極端な例、絶対に入れてほしいものと、絶対にこういうものは嫌だというものがもしあれば、1つずつ教えてください。

【全国教職員連盟】 抽象的な言い方になって申しわけございませんが、私たちは、制度改正に当たっては、すべてのことについて、「子供たちのためになるかならないか」ということを判断基準にしております。評価においても、この教員が日々の教育活動を子供たちのため、子供たちの視点でやっているか、この子の将来を思ってやっているか、または違うか、要するに自分のことのみでやっているか。子供に迷惑をかけている、子供に害を与えているということであれば、ある程度の評価項目というのは決まってくるのではないかと思います。
 以上でございます。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。
 私からも1つだけ、教育委員会と私学の関係で、一定の範囲内で関与するというご意見でございますね。この一定の範囲内という意味は、公立と教育委員会が関与しているという形とは違った形という意味でございますか。

【全国教職員連盟】 そういう意味も含めております。

【田村副分科会長】 ありがとうございます。
 それでは、大変貴重なご意見をいただきましてありがとうございました。今後の審議の参考とさせていただきます。ほんとうにありがとうございました。

【全国教職員連盟】 どうもありがとうございました。失礼いたします。

【田村副分科会長】 それでは、次の全日中の校長先生、どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、ご多忙のところ、本分科会のヒアリングにご出席いただきましてありがとうございました。早速でございますが、一応10分という時間でございますが、その団体のご意見をご説明願いたいと思います。よろしくお願いいたします。

【全国中学校長会】 それでは失礼いたします。全日本中学校長会の総務部長の壷内明でございます。本日は、総務部副部長のイワセマサシとヤマグチ事務局長の3人でお伺いいたしました。本日は、教育関連3法につきまして意見をお話しする機会をいただきまして、心から感謝を申し上げます。
 それでは全日中からの意見を述べさせていただきます。ぜひ次の点に関しましてご検討くださるようご要望いたします。
 まず学校教育法改正に関する主な検討事項についての意見でございます。
 1つ目が、学校種の目的及び目標の見直しにつきまして、全日中では、学校教育法の目的・目標は、教育基本法と学習指導要領をつなぐ大綱的な基準とし、従来の学習指導要領の経緯等を踏まえて規定するようぜひ検討していただきたい。
 (2)義務教育の目標の創設についてでございます。義務教育の目標は学校教育法に規定することとし、教育基本法改正を受け、現行学校教育法の小・中学校の目標規定をもとに、ぜひ検討していただきたい。その際、教育基本法第6条第2項が規定した、規律を重んじ、学習意欲を高めることに関する目標を、生涯学習の基礎を培う観点に立って設けるよう検討していただきたい。なお到達目標につきましては、各校種別に指導の方向性を示すものとして学習指導要領に明示するよう検討していただきたいと考えております。
 (3)副校長その他の新しい職の設置につきましては、さまざまな教育上の課題に迅速かつ適切に対応するため、副校長、主幹、指導教諭を、都道府県教育委員会の判断により、ぜひ校長のラインとして配置できるよう検討していただきたい。またその運用においては、給与面の処遇とともに、授業時数の軽減を図るなどして、実効性のある制度となるよう、ぜひ検討していただきたい。
 次に、教育職員免許法等改正に関する主な検討事項についての意見を述べさせていただきます。
 (1)教育職員免許制度の改善について。教員免許更新制の導入に当たっては、その運用において、受講者の経済的負担の軽減を図ること、業務実績等に応じて教員の受講免除・軽減ができること、さらには、管理職等は、その職として教員の指導に当たっている実績を踏まえ、受講の全面免除とすることなどについて、ぜひご検討願いたいと考えております。
 (2)指導が不適切な教員の認定等について。指導が不適切な教員の認定に当たりましては、任命権者が指導力不足教員の認定基準を作成し、教育や医学の専門家からなる判定委員会を設けることをぜひ検討していただきたい。
 最後に、地教行法改正に関する主な検討事項についての意見でございます。
 (1)教育委員会の責任体制の明確化・体制強化につきましては、教育行政を公正かつ適切に行うため、合議制の教育委員会が、事務の管理・執行状況を自己点検・評価する機能を高める方向をぜひ検討していただきたい。また市町村教育委員会に指導主事を配置する場合は、その条件整備について、ぜひ検討していただきたい。
 (2)教職員人事についてでございます。県費負担教職員の人事に関する権限を市町村教育委員会に委譲することは、条件整備が必要であり、条件整備なしに委譲することは、全日中としては、延期を含め、慎重に検討していただきたい。また、教職員人事に関する市町村教育委員会と校長の意見の反映につきましては、都道府県教育委員会が既に行っている実情を踏まえ、それにゆだねる方向で検討していただきたい。
 最後に、教育における国の責任の果たし方につきましては、義務教育は国全体を通じての最重要事項であり、必要な財政措置を講ずるなど、国の責任において水準確保に努めるとともに、国と地方とが考え・行動においても一貫していることが、国民・住民の信頼を得ることにつながります。教育基本法改正を踏まえ、国の地方への新たな関与の仕方について、地方分権の視点を重視しつつ、必要な調査や支援を含め、ぜひ検討していただきたい。
 以上でございます。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。
 ただいまのご意見について、ご質問、よろしくお願いいたします。いかがでしょうか
 高倉先生、どうぞ。

【高倉委員】 (2)でございますけれども、義務教育の到達目標の設定ということについて、この分科会等でも問題になっておりますのは、特別支援教育を考える場合に、あまりに到達目標というものをリジッドに決定してしまうのはいかがであろうかと。きょうのご報告ですと、指導の方向性を示すという言い方でございますので、これはそれなりに私は賛成でございますが、下手をしますと、到達目標が1つの、ここまでというような、方向性ではなくて、まさに到達の目標を示すということになると、特別支援教育との関係をどう考えるのかということが議論になっておりますので、お聞かせいただければと思います。
 もう一点は、3の(2)の最後ですが、市町村教育委員会と校長の意見の反映、内申権と具申権と思いますが、それは、「実情を踏まえ、それに委ねる方向で」と。「それに委ねる」の「それ」というのは、具体的に何をお指しになっているのかお教えいただければと思います。
 ありがとうございました。

【全日本中学校長会】 ありがとうございます。
 第1点目ですが、方向性につきましては、いわゆる今日の家庭状況、子供たちの置かれている環境は非常に厳しいものがあります。崩壊状況にある家庭も当然あります。さまざまな課題を背負った生徒が公立学校に在籍していることがいっぱいあります。到達目標を、必ず身につけるべきものという項目とすることは、とても慎重な検討が必要なのかなと全日中としては考えております。したがいまして、各校種別に指導の方向性を示すものということでご理解いただければと考えております。
 それから内申権・具申権につきましては、都道府県、私は東京に住んでおりますが、私どもは既に実践的にやっております。私どもの具申が市区町村の教育委員会、都の教育委員会と、そういう方向性の流れになっておりますので、ぜひそれにゆだねる方向でご検討願えればと考えております。
 以上でございます。

【田村副分科会長】 どうぞ、どっちが先ですか。角田先生から。次、渡久山先生。

【角田委員】 3の地教行法の改正に関するというところの(1)ですが、最後のところの「市町村教育委員会に指導主事を配置する場合は、その条件整備について検討していただきたい」というふうになっているわけですけれども、「指導主事を配置する場合は」ということは、配置しなくてもよろしいということなのか、その辺のところについてお考えをひとつお聞かせいただきたいということと、それから、もしも配置した場合の条件整備については、どういう条件整備を考えていらっしゃるのか、2点、お願いします。

【全日本中学校長会】 全日中といたしましては、ぜひ教科の専門家である指導主事を配置していただきたい。ところが全国津々浦々を見てみますと、配置の状況になっていないところがいっぱいあります。そういうことで、財政的な援助、それから指導主事の研修も含めて、そういうことで、そのような形で考えているところでございます。

【渡久山委員】 どうもご苦労さまです。
 1つは、新しい職をつくることについては賛成のようでございますが、それを給与面で優遇する必要があるとありますね。今、東京でも主幹を導入して、主幹給与表というのがあります。しかし、必ずしも一般教諭と比較してそれほど高くないせいなのかどうか、主幹になり手があまりいないという話を聞いていますけれども、これをどういう形で給与面での優遇を考えていらっしゃるのか、これが1つです。
 もう一つは、人事権を市町村教育委員会あるいは学校長というのは中教審でも答申をしているわけですが、しかしここによりますと、条件整備が必要だと。極端に言えば、条件整備がないところでは厳しいですよという意見のようにも聞こえるんですが、じゃあ、どういう条件整備をすることによって市町村へ人事権を移せるのか、これを教えてもらいたい。
 3つ目は最後のところですが、国の地方への新たな関与については、地方分権を重視しているのはそのとおりですが、今、話題になっているものの1つに、都道府県の教育長の任命に対して国が一定の関与をしようと、してもいいのではないか、あるいはするという形の考え方もあるわけですが、そのことについてどう考えるか教えてください。
 以上です。

【全日本中学校長会】 新しい職、1点目でございますが、全日中としては、校長、副校長、教頭、それから主幹、そして指導教諭、教諭ということで、校長のラインとして考えていただけないものかと。と申しますのは、学校運営上、これを同列に考えますと、指導教諭と、あるいは主幹さんが一緒になりますと、学校運営上、大変支障を来す場面が当然起きるであろうと。職務の遂行にいろいろな障害がまた出てくるということが我々の考えているところでございます。ぜひこの辺あたり、職層のことを考えながら、めり張りのある給与体系をつけていただきたいと考えております。
 それから市区町村への人事権の委譲でございますが、これは、市区町村は大きいところも小さいところもあります。実は、今、いろいろな問題で、優秀な教員が欲しいというのはどこの市区町村も同じです。じゃあ、優秀な教員だけが仮に集まってしまうというわけにはいかない。やはりそこには都道府県レベルの関与が必要になってくるわけですね。そういう面で、これが細かくなりますと、人事上、あるいは子供たち、一番子供ありきの教育を私たちはやっております、子供たちに影響しかねないと考えております。
 それから、国の地方への関与ということで、国は一定の責任を負うべきものと考えております。
 以上でございます。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。ただいまの貴重なご意見を今後の審議の参考にさせていただきたいと思いますので、ほんとうにどうもありがとうございました。

【全日本中学校長会】 ありがとうございました。

【田村副分科会長】 それでは次の団体の方にお願いしたいと思います。実は別室での審議の進み方がこっちよりも早いらしく、少し早めろという紙が入りましたので、要点をまとめてご意見をお願い申し上げたいと思います。すみません。

【全国教育管理職員団体協議会】 全国教育管理職員団体協議会幹事長の五十嵐でございます。事務局長のイノマタと2人で参りました。この場を与えていただきましたことについて感謝を申し上げます。ただ時間がなかったので、全国と十分な連絡がとれなかったということで、一任されたような形でございますので、お含み置きをお願いしたいと思います。時間もないということなので、私どもが賛成の部分については割愛させていただきたいと思います。少し述べたいというところだけを説明してまいります。
 第1点目、資料2−1学校種の目的及び目標の見直しのところの基本的な考え方でございます。3つの視点についてはおおむね賛成しております。しかし、現行の学習指導要領が以前より柔軟な規定となってきております。そういう中で、公教育の全国的な一貫性や公平性が保てていない状況も見受けられます。
 その中で、つまり2学年の中で習得すればいいとか、漢字は先に読めればいい、書くのは後だとか、教材の例示、これをしてもいい、あれをしてもいいと、こういうことは、現場の不一致、勝手な読みかえというようなことも現場では起きております。見張っていないとできない部分もございます。そういうことで、もう少し、学校教育法から学習指導要領につなぐときに、そういうものがきちっとできたほうが全国の一貫性というのはできるだろうと考えております。
 また、ゆとり教育と総合的な学習についての関連性が、今、危うくなっております。文科省が出してまいりました総合的な学習は、ゆとり教育の意義も踏まえているわけでございます。そういう中で、ぜひここのところをしっかりと見直していただきまして、定義づけをしていただくことが大事かと思っております。安易な総合的な学習のカットというのは望んでおりません。
 次に(4)へ参ります。小・中学校の目的及び目標の見直しということでございますが、大したことではありませんけれども、法律に教育用語を羅列することになります。そういうことで、どなたでも、学歴の低い人でも、だれでもわかるような用語、表現の仕方にぜひ統一してほしいというのがお願いでございます。
 それから(4)の3でございます。学校の評価に関する規定でございますけれども、外部評価を取り入れることは賛成でございますが、我々も何年間かやってきておりますけれども、学校を見学する暇もなかなかないという評議員さんたち、つまり評価をする委員さんたちの質によって、正しい評価が行われないということがございます。「おらが学校だから」ということで甘く見ることもありますし、外から見て、一部の子供たちの状況を見て、「これは先生が悪い」という評価をなさる方もいらっしゃいます。そういうことで、やはり人材規定が必要だろうと考えております。
 次、4へ行きます。新しい職の設置でございます。これは全管協のほうで、職階級を7段階にしてほしいということを以前から申し上げておりました。そういう中で、文科省で考えてくださって、東京のほうは進んでいるんですけれども、これが全国的にきちっとなされることは大変ありがたいことだと思います。先ほども全日中さんが縦ラインとおっしゃっておりましたけれども、そんなことと同じだと思います。そこで私たちは、待遇、処遇、賃金の格差が、退職時まで差があるようなものに法整備をしていただきたいと思っております。
 もう一つ、現行の学校教育法28条に、教頭の職務の中で「教育をつかさどる」ということが出ておりますけれども、これは全国のほうから、この「つかさどる」を取ってほしいという要望が多く寄せられております。このことを、今、東京都でも、文科省でしょうか、調査をしていただいたようですが、教頭職がものすごく忙しい。その中で、学校によっては職員のほうから、プールにも教頭さんに出てほしいとか、いろいろな要望が出てきて、その根拠は何かというと、「教頭は教育をつかさどる」と出ているじゃないかと、これをがんがんとやるわけですね。そういうことではますます多忙になって、いくら教頭職を副校長と名前をかえても、魅力のない、多忙な生活だけを送るということで、ここは全国のほうからも非常に依頼されておりますので、申し上げました。
 免許法のほうも、私どもは、ぜひこのことをお願いしたいと申し上げておりましたので、異議はございません。
 最後のCの資料4です。地教行法の改正についてでございます。これも、東京都は指導主事の配置もありますけれども、全国のほうからは、優秀な指導主事をきちっと派遣してほしいという要望が、まず地方から送られてまいりました。
 それから教育委員会の体制の強化でございますけれども、そこに書いてございますように、市町村ごとの地域エゴと申しますか、特色と言えば特色なんですけれども、どの市区町村でも優秀な人を抱えたい、出したくないということで、異動についての不自由さや偏りがあってはならないだろうと考えております。
 それから、これも地方のほうから参ったことでございますけれども、首長さんがかわるときがございますね。そうしたときに、教育の中立性や公平性が変わる、伝統も急に変わるということがあって、子供たちが非常に混乱をする、教職員も混乱するということも一部聞いております。そのようなことのないように、教育は独立した普遍性、学問の真理を追究する。小学校であれ、中学校であれ、そういう真理が追究できるような中立性をきちっと確保できるようなものにして、地方分権をお願いしたいと考えております。
 最後でございますが、これはどこでも同じでございますけれども、校長の権限が軽んじられるような教育委員会制度にならないようにお願いしたい。校長の権限とは何ですかと尋ねられますが、人事権、予算権の具申等、具申だけではなくて、それが実現可能な権限というものをぜひ与えていただきたいということが望みでございます。
 大きく考えれば、国が、大綱、法令を整備し、それを都道府県に与え、それを監視する。都道府県は、人材を確保し、予算をしっかり確保して、市区町村におろしてあげて、市区町村がその地域の特色を生かした教育を、校長会とともに一緒にやっていくという形を望んでいるということでございます。よろしくお願いいたします。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。
 それではご質問のほう、一応5分ということですので、よろしくお願いいたします。簡潔に、いかがでしょうか。
 どうぞ、高倉先生。

【高倉委員】 教育用語を平易にということですが、例えばどんなところがあるんでしょうか。

【全国教育管理職員団体協議会】 今、ぱっと出てこないんですが、よく使う、不登校気味…、昔は登校拒否と言ったり、そういうような、どういうふうに考えられるか。特に特別支援教育ではいろいろな用語が時代によって変わってまいりますね。そういうこともわかりやすくしていただきたいということでございます。ちょっと出てきませんけれども、そういうことでございます。

【高倉委員】 わかりました。もう一点、一番最後ですが、校長の権限が軽んじられないような教育委員会制度というのは、校長に一番近い市町村の教育委員会を念頭に置いているか、都道府県の教育委員会を念頭に置かれているか。両方だと思いますけれども、主としてどちらのほうに念頭を置かれているんですか。

【全国教育管理職員団体協議会】 これはやはり、自校というふうに考えれば、特に市区町村の教育委員会ということを考えております。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。
 渡久山先生。

【渡久山委員】 どうもご苦労さまでした。
 今の最後のところと同じですが、私は、校長の権限は教育委員会制度そのものでというよりは、管理規則が直接校長の権限を縛ったりしていると思うんですね。今、おたくの管理職団体で、管理規則の見直しといいましょうか、平成11年に、わりと自主性のある教育委員会制度とか、いろいろできてきているんですね。しかし教育委員会から下のほうの学校の管理規則のほうが、どうも十分に検討され、民主化されていないような気がするんですが、いかがでしょうか。その辺についてご意見をお聞かせください。

【全国教育管理職員団体協議会】 全くそのとおりでだと思っています。例えば東京ですと、東京都教育委員会がつくったものをただまねしていく、それから、それが都立学校のものであるとすると、余計なものはただ削るだけというようなことで、大きく校長と副校長の職務の内容を明確にしただけで、大きなところの校長の縛りというものはまだまだあると考えています。特に予算がないというのはものすごく大きなことだと思います。もっと自由に使えて、学校の特色を出せるような管理規則の運営がされるとありがたいなと思っております

【田村副分科会長】 ありがとうございました。
 それでは時間もないものですから、大変貴重なご意見を頂戴いたしました。今後、私どもの審議の参考にさせていただきたいと思っております。きょうは本当にありがとうございました。

【全国教育管理職員団体協議会】 ありがとうございました。

【田村副分科会長】 続きまして、次の団体にお願いしたいと思います。
 きょうは、お忙しいところ、お見えいただきましてありがとうございました。時間があまりないものですから、10分ということで、ご意見を頂戴しております。よろしくお願いしたいと思います。

【日本高等学校教職員組合】 日本高等学校教職員組合の書記長をしております大出でございます。本日は、コバヤシ中央執行委員長とともに参加させていただきます。このような意見の発表の場をいただきまして、ありがとうございます。
 早速ですけれども、まずは、学校教育法改正に関する件の、高等学校の目的及び目標の見直しの件のところですが、高等学校は、中学校から進学してきた生徒を高等教育である大学や専門学校、また企業へ橋渡しをする中心的な存在であります。それゆえに、高校教育の目的は基礎教育及び専門教育であり、社会に出るための準備期間として、一般教養や特別活動を通じ、コミュニケーション能力などを身につけ、人格を形成することであると思っております。
 今後、それらを踏まえて学習指導要領が改訂されることでありますが、現在、高校の進学率が約97パーセントに達しておりまして、大学進学に特化した授業を行っている学校もあれば、その一方で義務教育の補完に力点を置く学校もあり、学力レベルにかなりの幅が見られるのが実態です。また私立学校は、標準時間数を大幅に超えて授業を実施するなど、特色ある学校づくりを進め、大学進学に特化した教育を行っている学校もあるようです。
 そのようなさまざまな学校がある中で、学校の実態に合わせて、学習指導要領の内容や必履修科目、標準単位数が柔軟に対応できるようにしていただかないと、再び未履修問題が発生しかねないと考えています。高校の学習指導要領を見直すときには、高校では学力レベルの幅が広いので、一くくりにすることは難しいと考えます。よって、学習指導要領では柔軟な対応ができるようお願いしたいと思っております。
 次に、4の副校長その他の新しい職の設置についてですが、日高教はこれまで、教員免許が更新されれば、資質及び職務遂行能力が向上したと見なされるわけですので、昇格によって処遇改善につなげるべきであると、職の複線化を提案してきております。中教審の教職員給与ワーキンググループにおいても、別添資料をもとに、昨年、意見発表をしてきておりますので、後ほどご覧おきください。
 私たち日高教は、そのように職の複線化を提案してきており、学校に副校長やそのほかの職を新設することは、複雑困難化する学校現場には必要になってきており、特に管理職や中堅教職員の責任あるマネジメント体制は、学校運営にとって必要不可欠です。ただし、副校長や教頭といった管理職の定数は、教諭とは別枠に位置づけ、授業を持たず、その職務に専念できるようにすべきであると考えております。
 また主幹や指導教諭も、そのような名称がつき、明確化されるわけですので、それぞれ忙しくなることが予想されます。それぞれの職責を全うさせるためには、こちらのほうも定数上の措置を講じていただき、授業時間数の軽減を図る必要があると思われます。加えて、主幹は管理職には位置づけず、教諭という立場で企画調整能力を発揮できるほうが望ましいと考えております。
 次に、資料3−1の教育職員免許法等の改正に関する件、(1)の教員免許更新制の導入についてですが、現在、学校現場では、生徒の多様化や保護者への対応、学習時間の確保やさまざまな教育改革によって、非常に忙しくなっております。そのために、自分が行いたい研修が十分にできず、授業を工夫するといった、落ち着いて教材研究や同僚との意見交換、情報交換などができなくなっているばかりか、病気になる教員も数多く出てきており、その数値は過去最高となっております。
 このような状況の中で免許更新制を導入することは、現場に過重な負担と財政的負担を強いるものでありますし、また私たち現職教員は、取得段階で終身免許として教員免許を取得しており、ほかの職種に導入されていないことを見れば不利益変更であるので、特に現職に対しての導入は慎重であるべきと考えます。
 しかし日高教としては、免許更新制導入に対する国民の期待をかんがみれば、導入する上で、次の点を十分に考慮していただき、真に教員の資質向上につながるものでなければならないと考えています。また、この制度設計については、今後、詳細を検討されていくことと思いますが、私たち日高教とも十分交渉協議を重ねていただければと思っております
 次の点のところですが、これまで教員免許更新制度の導入が議論されたときにできた10年経験者研修制度や、そのほかすべての研修制度を検証し、精選してもらいたいと考えております。また現在の状況では、更新制が導入されるとなると多忙の上塗りになるおそれがありますので、本来の教員の職務を明確にし、適切な仕事量にして環境整備を図っていただきたいと思っております。
 また教員は、教特法に基づいて、日ごろから研修に努めなければならないとされております。単に30時間の講習というのではなく、教員のやる気を引き出すためにも、主体的、自主的な研修を尊重し、それを免許更新の単位として認めてもらえるならば、積極的に先生方が研修に励みやすくなりますし、また新設されようとしている指導教諭などによる校内研修も同様に更新単位として認めてもらうなど、明確な免除要件を確立していただきたいと思います。
 それと、教員の勤務パターンは年度ごとに違います。その年には担任を持っていたり、その年には学年主任をやってみたり、それぞれ年度ごとに違っておりますが、そのような点も配慮していただき、10年の中の後半2年と更新制では決めておりますが、10年間の期間内において柔軟に講習を受けられるようにしていただきたいと思っております。
 そして、勤務実績などにより受講が免除されるようですが、定期的に知識や技能を刷新することと勤務実績を連動させるには、いつ、だれが、どの時点において判断するのかといった問題があると考えます。また、仮に勤務評価と連動されるのであれば、これまでの人事管理に関する制度を活用することで対応できるのではないかと思われます。よって、勤務評価と免許更新制については切り離されるべきであると考えております。そうでなければ、不適格とされた教員のみに更新制を導入すればよいということになってしまうからです。
 今後、全員に免許更新制を導入すれば、費用がかかってくるかと思います。例えば講習の費用や、講習場所に行く交通費や、宿泊費などがかかるかと思いますが、さらに認定基準、各自治体での格差など、多く諸課題が予想されております。私たち現職教員は不利益変更なのですから、しっかりとした予算措置を行い、個人負担が発生しないよう、また講習を勤務として取り扱い、出張や割り振りとすべきであると考えております。
 そして、今後、免許更新ができなければ職を失うというプレッシャーにさらされます。また、費用負担や勤務時間外の講習などを総合的に考えれば、繰り返しになりますが、免許更新制によって処遇改善がなされるようにならなければ、現場のモチベーションが上がらないのではないかと思っております。現に、今年になって大学の養成課程の志願者が減少していることを考えれば、優秀な人材を確保する人確法の精神を堅持し、予算措置を積極的に行うことが重要であると思われます。
 (2)分限免職処分を受けた者の免許状の失効・取り上げについてですが、我々日高教としては、まずは分限処分がでないように、教職員の研修制度の充実をお願いしたいと思います。もし仮に認定を受けた場合には、研修後、復職または配置転換が行われるようにしていただきたいと思います。
 2の指導が不適切な教員の人事管理の厳格化ですが、管理職などによる恣意的な制度にならないよう、しっかりとした認定基準を確立し、学識経験者などによる第三者機関によって行っていただきたいと思っております。
 資料4−1地教行法改正に関する件のところで、(4)教育における国の責任の果たし方ですが、地域の実情に見合った教育の地方分権化の流れは、日高教は容認できます。そして、各教育委員会が、法令違反や、著しく適性を欠いて教育本来の目的を阻害している場合においては、文科省の指導が徹底できるようにすべきであると思います。
 例えば昨年の未履修問題では、一部の私学が学習指導要領を逸脱し運営が行われたことに公立学校が危機感を募らせたことも、問題を大きくした一因があると考えられるからです。私立学校に対しても、建学の精神などは配慮しつつも、教育分野の最高機関である文科省の指導が徹底できるよう検討していただきたいと思います。文科省に権限を持たせずに責任だけを押しつけるのはおかしいと思いますので、責任を有する分、権限も与えるべきだと考えております。
 さらに、国は義務教育費国庫負担制度などを通じ、特に義務教育においては教育格差が生じないよう取り組まなければならないと思います。よって、全国的な教育水準の確保に関しては、文科省や各県教育委員会が各教育委員会へ指導が徹底できる仕組みが必要だと考えております。
 雑駁ではありますが、以上で意見発表を終わりたいと思います。ありがとうございました。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。
 それでは、時間があまりないんですけれども、ご質問のほう、佐々木先生、どうぞ。

【佐々木委員】 ありがとうございます。
 10年目の研修のことで、研修制度を検証していくということは大変重要だと思います。私のところにも、たまたま商工会議所から10年研修の受け入れをしてほしいというリクエストが来て、紙を見ましたところ、内容があまりにひどくて、こんな研修をしているのかと最近驚いていたところですが、評価について、その10年研修について貴団体はどのように評価されているのか、もし簡単な視点というか評価があれば教えてください。
 2つ目の質問は、10年間の範囲を後半2年ではなくて、10年間の範囲内で勤務パターンに配慮して実行できるようにという3のところがございましたが、確かに女性で妊娠や出産も考えますと、2年間は短過ぎると思いますが、とはいっても、10年間すべて丸々ということもひどいような気がするんですけれども、何年間ぐらいを想定されているのか教えてください。

【日本高等学校教職員組合】 まず10年経験者研修制度ですけれども、こちらの評価といいますか、こちらのほうは免許更新制度の導入にかわるものだと考えていたわけですので、こちらのほうと、さらに更新制度の導入で2つになってしまうと、ほんとうに子供たちと向き合える時間がなくなってくるのかなという思いがあります。

【佐々木委員】 研修の中身についてはよろしいという評価ですか、現在。

【日本高等学校教職員組合】 研修の中身においても、いろいろと各県でばらつきがありますし、そういったことでは再検証等もしていただかなければいけないと考えております。
 あと勤務パターンですけれども、先ほどの女性の方の場合もありますし、そういったことでは、10年ごとの更新ということでしたので、最大10年間ということで一応提案をさせていただいたわけですけれども、現場では、クラス担任を持ちますと、その年には研修に全然行けないとか、そういった部分もありますので、そういったことでは、できるだけ長い期間をお願いしたいと思っております。

【田村副分科会長】 渡久山先生、どうぞ。

【渡久山委員】 どうもご苦労さんです。
 多くの意見で、私も大体同じ考え方を持っているんですが、1つだけ教えていただきたいのは、免許の更新制を導入すると、確かに職を失することもあるし、費用負担ということで、総合的に考えれば、免許更新制によって優遇改善がされるべきだというふうに書いてありますが、それは、内容としてはどんなことを考えていらっしゃいますか。

【日本高等学校教職員組合】 その講習の内容ということ…。

【渡久山委員】 更新制を導入する、要するに更新制度が出てくるわけですね。今までは更新制度はないわけだから、そうすると、新しい負担がいろいろな形で、あるいは負荷も出てくるわけですね。失職する可能性もあるわけですね。そうであれば、この更新制を導入することによって、やはり処遇改善が必要だろうと。例えばアメリカは、医者が更新制を持っているんですけれども、日本の医者に比べてすごく高い優遇がされているんですね。そういうことを指しているのかどうなのかということでお聞きしたいと思います。

【日本高等学校教職員組合】 先ほどの質問ですが、別添の、別紙1、別紙2のほうに記させていただいておりますけれども、特に別紙2ですが、「教育職給料表級別標準職務表(案)」ということで、日高教の案ですので、こういったことで、それぞれ更新がなされた段階で質が向上するということですので、級の格づけがなされると考えており、こちらのほうは教員給与ワーキンググループでも提出させていただいたところです。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。
 それでは時間にもなっておりますので、よろしゅうございましょうか。
 貴重なご意見を賜りまして、ありがとうございました。今後の審議の参考にさせていただきます。
 それでは、次に、私大連合会からお見えいただいております。前の中教審の会長先生ですから、ちょっと緊張しますが、ご無沙汰しております。資料をごらんになりながら、清水先生、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。

【日本私立大学団体連合会】 私立大学団体連合会のほうにご質問をいただいたのは、3項にわたっているわけです。2−1の学校教育法の改正に関するところと、教育職員の免許法改正についての問題、それから地方教育行政の関係、教育規範のあり方等々についてと。実は、差し上げたあれをごらんいただきますと、2−1が抜けております。
 と申しますのは、実を申し上げますと、団体連合はご承知のように3つの団体に分かれておりまして、これが連合体を組んでおりまして、実際に顔を突き合わせて討議をする場が得られなかったと。そこで意見の食い違いが出てきまして、この点については、今、ここでははっきり申し上げられないという状況になりましたので、2−1を除いて、3−1と4−1について、ここに簡単に述べさせていただいております。これをご覧いただければ大体おわかりいただけると思いますので、むしろ私の言いたいことを言わせていただこうかと存じますので、よろしくお願いしたいと思います。
 2−1は学校教育法の改正のところで、おっしゃっている、特に私どものところでも議論になっているのが、習得型と探求型と、それをあわせた共通型、あわせたというよりも、融合させた共通型をお考えいただいていると。実を申しますと、これに賛否両論があるんです
 そういうことで、私が前々から感じておりますことを申し上げますと、まず基本的には、学校教育法の改正のところで何が抜けているかというと、これからいろいろ具体的な学校教育法をつくるときに、あるいは学習指導要領をつくっていく上で、日本の将来を考えて、日本の将来がどう動くだろうかという視点が抜けているんですね。そういうところの議論は1つも入っていないように思います。
 ご承知のように、人口の減少というのは明らかですね。2050年には少なくとも1億を割って8,000万台に入ってしまうと言われているわけです。2100年には4,000万台を切って3,000万台に入ってしまいますよと。3,800万というのが後で出てきた人口問題研究所の推計です。3,600万というのは、明治の初めの時代の人口なんですね。
 明治の初めの時代の人口に変わっていくこれからの90年間の間に、これからの子供たちは働かなければならない。人生50年じゃなくて、今、人生100年と言われている時代ですから、その中で少なくとも50年間とか60年間は社会で働いていただく。その間に時代はどんどん変わっていく、社会が変化をしていく、それに対応できる人材という、私は人材という言葉も嫌いなんですけれども、人間を育てていただきたい、そのための教育なんですね。ですから教育の目標は、まずその辺のところをはっきりさせておいていただきたいということです。
 そこで私の持論で申し上げたいことは、私だけの持論ではございませんけれども、人間の能力というのは3つの分野があるんですね。知育・徳育・体育とよく言われますけれども、それでもいいですし、知・情・意という3つでもいいですし、あるいは知識能力・技術能力・態度能力という3つの分野に分けてもいいですし、いずれにいたしましても、一番大事なのは学力ではないんですね。何かをやろう、考えよう、そして障害にぶつかったとき、あるいは問題が起こったときに、それを乗り越えていく学習を常にできるよい習慣、そういったものをどうやって育てるかと。
 そこで、2−1のところでご検討いただいている習得型、探求型というのはそれを指しているんだろうと私は思います。探求型というのは、今、申し上げましたチャレンジ精神ですね。意欲のある、そういうことをどうやって育てるか。そういう意味では、私はこれに大賛成です。そして、それらを融合していかに効果的な学習をさせるかというのが共通型と考えれば、これを進めていただきたいと。このことについては、私も8年間教育委員長をやって、大分その点が普及したと思います。人間の態度ということですね。
 知識能力というのは、知育・徳育・体育で申し上げますと、知識というのは簡単に言えばコンピューターレベルですね。いくら知識を持っていても、それを使わなければ全然意味がない。使う意欲と、それなりの意志、忍耐力といったものが必要なわけです。そう考えますと、知識能力だけだったら、これはコンピューターレベルだと。
 知・情・意で考えれば、情が入って、これは、私に言わせればやっと動物レベルです。頭をなぐれば、犬はほえつきます、かみつきます。感情としてだけ動くという動物レベルですね。そこに意、意志が入って、そこで初めて人間になるんですね。そのように考えていただきたいと。
 これからの時代は、先ほども申し上げましたように、変化の激しい、先の見通しのわからない不透明な時代です。その時代に生きていかなければならない子供たちに学力学力で押しつける教育というのは、私は大反対です。今、申し上げました意志、意欲といったもの、自分でやる気が起これば、それはできるわけです。そういう道具がいっぱいあるわけですから、そういう意志、意欲、忍耐力といった気力をつける学習をやっていただきたい。それはもちろん発達段階に応じてです。幼稚園の段階、あるいは小学校、中学校、高校の段階において、それぞれ違いますね。育て方が違います。と同時に、そのときの学習の中身も違ってくると思います。
 大学も同じことですね。1つ例を挙げますと、私が見たのでは、MITというのがありますね。私はよくこれを例に出すんですが、マサチューセッツ工科大学。あそこで一番最初に始めたのは、一番最初と言うと語弊がありますけれども、やったのは何かというと、テーマを出して、それに従ってある制限を加えて、その範囲内でもって何かをつくりなさいと。これがロボットです。そしてそれを、競技をさせるというのをあそこで始めていました。そのことが導入されて、今、NHKあたりで、大分各国のロボット競技も含めて、やるようになりました。
 これをやっている子供たち、学生は、とにかく目の色が変わってきます。とにかく自分で創造力を働かせなければならない、そのためには学習もしなければいけない、学ばなければいけない、調べものもする、そういうことが行われているんですね。よく欧米の大学はディスカッションが活発に行われますよ、日本は何ですかと言われるのは当たり前の話ですけれども、そこがまず抜けている。一般の学習の過程の中でも、そういった意欲を盛り上げることはできるんですね。
 まずMITの教育目標に何と書いてあるかというと、今、あなたが教えている教育の中身、知識は、将来使えないかもしれませんよと書いてあるんです。しかし、その学習の過程の中で学んだ、よい学習の習慣、それから意欲、それが将来、役に立つんですよと。これがMITの教育目標だと書いてある。
 技術屋を養成するときに、今、あなたが習っていることは、将来、使えるかどうかわかりませんよと言われたら、普通だったら勉強しませんね。実際にご経験…、皆さん方は既に、大学で教わったことはあまり役にたたないと。その後、自分でもっていろいろと考え、また勉強されたことがお役に立って、現在、おられるということは、振り返ってごらんになると、痛感されると思うんですね。
 そういう子供を育てていただきたいんです。まして、今、変化の激しい時代には、そういうことが最も必要ではないかと思うわけです。そこで2−1のところは、実は議論百出で、実は議論する場もなかったんですが、お互いの書面のやり取りではそういうことになってしまったので、そこだけは外しました。
 あと教員免許の問題、地方行政の問題については、今、お手元に差し上げたとおりでございまして、これは教育公務員…、何ですか。

【田村副分科会長】 教特法。

【日本私立大学団体連合会】 はい、教育公務員の特別な法律がありますから、それはそれでいろいろとお考えいただければよろしいのではないかと私は思うんですけれども、その中に、これは読み方だろうと思うんですが、免許法改正案の中で一緒に入ってきているのが分限制度なんですね。これが一緒に入ってきちゃって、そこでまた誤解が出てくるということだと思うんです。そういったことで、これが教員の意志、意欲みたいなものを阻害するものになっては困るわけですね。
 それからペーパーティーチャーと言われている人たち、これはもう一つの意味があると思うんですが、非常にたくさんいます。そういう人たちが、現在、親になって、その人たちが、実は学校教育をいろいろ批判しているわけです。自分は教職課程をとって、教員免許状を持っていますから、それなりに学校教育のあり方に対して一家言を持っているわけですね。その親たちがいろいろなことを言うわけです。いろいろなことを言うので、先生方が困っちゃうということも起こるわけですね。
 しかし困っちゃうんじゃなくて、私は、それは大変いいことだと思うんです。ですから、地域社会と学校教育は、そこで融合してもらわなければ困る。特に初等中等教育では、それが非常に大事なんですね。ですから、学校運営協議会をつくったということも、実は私共が提案をして、各学校で、東京都からまず先に始めたわけですけれども、これが先生方の、そういった意味での活力の1つにもなっている。また学校というものに対するものも、実際の教育の場というものに対しての理解も、親たちがしてくれるようになった。だから、親育て、子育てというのは、初等中等教育の段階では、やはり非常に大事なんですね。その段階の中で大きな力になり得るのは、多様な教育を受けた人たちです。そして教員免許を持っている人たちです。
 ですから免許制度でいいますと、私どもとしては、私学は、4−1に簡単に書いてあります、公立学校と同じように一律の指導をされることには、私どもは反対なんです。というのは、私立学校はそれなりの建学の精神があって、多様な教育をしている。しかし学習指導要領は守っていますよ。守っていますけれども、先ほど申し上げました知育・徳育・体育のうちの徳でもいいし、知・情・意の意でもいいし、知識能力でもいいし、態度能力でもいいし、そこのところでは建学の精神というのは働いているわけでして、そこの学校を出た者がそれなりの学風というものを身につけて、これが背景となって教育の問題にもかかわりを持ってくるわけなので、私は、その多様な価値観というものを非常に大事にしたいと。そうでなければ全部公立になればいいので、それを国が全部やるかといったら、実際には財政的にはできませんね。東京都の場合ですと、高等学校では6割ぐらいが私立学校です。
 ですから、そういう意味では、教育委員会が指導・助言をするということには、私は反対です。知事部局がこれを担当して、現在の私学審議会等々もあるわけですので、そこで十分な働きをしていただければよろしいと。それなりに、簡単に、この地方教育行政については現行どおりの知事部局に統括することということを、私どもとしては結論づけたわけです。これにはいろいろな説明文も要るかと思いますけれども、これだけ書けばおわかりいただけるだろうということで、簡単にしちゃったわけです。どうも失礼しました。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。我々が聞いたのではもったいないようなお話で、質問するにも、そのとおりだという返事になっちゃって、今のところ私からも質問はないんですけれども、これでよろしいでしょうか。ほんとうにいいご指導をいただいたという感じがしまして、これからの審議に生かしていただきたいと思います。
 お忙しいところお見えいただきまして、ほんとうにありがとうございました。
 よろしいですか。じゃあ、これで一応終わらせていただきます。

【日本私立大学団体連合会】 ひとつ大いに議論して、いい結果を期待しております。どうぞよろしくお願いいたします。

【田村副分科会長】 本当にありがとうございました。

【日本私立大学団体連合会】 いろいろなプリントをたくさんもらったんですけれども、読んでいないんです。申しわけありません。

【田村副分科会長】 どうもありがとうございました。
 それでは、ちょっと時間をオーバーして、10分ほどおくれましたが、再開は、1時からだというご下命がされていまして、下命した人がそこにいますので、文句はあちらに言っていただくとして、1時からということで、大変恐縮ですが、50分でお昼を召し上がって、ご休憩されて、1時再開ということでよろしくお願いしたいと思います。
 お疲れさまでございました。ありがとうございました。

【淵上教育制度改革室長】 1点、事務連絡です。お昼は、お隣の飛鳥というお部屋にお食事をご用意させていただいておりますので、よろしくお願いします。
 それから、まだ配付されておりませんけれども、全日本教職員組合と日本教職員組合から、別途追加の資料が来ておりますので、お昼の間に配付をさせていただきます。それから傍聴の方々につきましては、入口で、その2団体の意見書をお受け取りいただければと存じます。
 以上でございます。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。

(休憩)

【淵上室長】 それでは、時間になりましたので、午後の部を開かせていただきたいと存じます。
 初めに、資料の追加でございますけれども、お手元にお配りさせていただきました資料、3点ございます。午前中に申し上げました全日本教職員組合と日本教職員組合からの資料に加えまして、日本私立中学高等学校連合会からも1枚物が追加で配付させていただいておりますので、ご確認をよろしくお願いいたします。
 なお、田村副分科会長がご自分の団体のご発表の関係で3階の別会場に行っておりますので、その間、進行を高倉先生にお願いしたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。

【高倉委員】 それでは、時間をちょっとオーバーしましたけれども、本日の午後のヒアリングを始めさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 午後のヒアリングの最初でございますけれども、日本学校体育研究連合会からご意見をちょうだいしたいと思います。どうぞお願いいたします。
 では、10分以内にご意見をちょうだいして、あと5分ほどディスカッションするということでお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

【財団法人日本学校体育研究連合会】 よろしくお願いします。
 まず、「2−1 学校教育法改正に関する検討事項」の意見であります。
 1.学校種の目的及び目標の見直しについて。
 (1)「見直しの基本的な考え方」でありますが、特に義務教育、義務段階15歳までに国民としての共通の自立する基礎力を形成し、国家・社会のよき形成者としての資質をつくり上げておくべきではないかと思います。つまり、一人前に扱うことに力を入れていくべきではないか。
 学習指導要領についてでありますが、時代の変化に伴って比較的短い期間で変わっていくものでありますが、法律では、それよりも変化が少なくなければならないと思います。本質的目標を掲げておくことが現場の実践の混乱を避けさせると思います。
 (2)「幼稚園の目標の見直し」、これは順序化すべきであると思います。
 (3)「義務教育の目標規定の見直し」。義務教育の9年間の目標を総括的に規定する必要があると思います。
 (4)「小・中学校の目的・目標の見直し」。9年間の大目的を小・中に分けて目標として設定することは必要であると思います。この9年間は、基礎づくりの時期でありますが、発育・発達の観点から特徴があるわけであります。小学校は児童として完成すること、中学校では文化の深いところに目を開いていくことを課題とすべきと思います。
 (5)「高等学校の目的及び目標の見直しについて」。高校は青年期に入ってくるわけです。ひょろひょろとした少年が、筋骨たくましい青年となります。卒業時には、種々なプロからスカウトがかかる、そういう時代でもあります。自己の能力を発見し、磨くとともに、卒業時には社会の側からの働きかけや評価が必要な時期で、そのような表現が必要ではないかと思います。
 3.学校の評価等に関する規定について。
 (1)「学校評価の推進」、必要であります。
 (2)「学校の情報提供の促進」、必要であります。地域の人々に学校を開くとともに、地域の教育力の成長を促すことが重要であり、双方向性を確保しながら地域の発展の一部として学校が発展していくようにすることが期待されます。
 3−1 教育職員免許法改正について。
 (1)「教育職員免許制度の改善について」。各教科免許ごとの特徴を生かした更新講習制度となることが望ましいのではないかと思います。
 2.指導不適切教員の人事管理の厳格化について。既にだれが見ても明らかに不適切である教員について、合理的に指導不適切であるという判定が可能な評定尺度を開発すべきであります。現場の混乱が生じないように公正な判定と指導が求められます。
 4−1 地教行法改正に関する検討事項。
 (1)「教育委員会の責任体制の明確化」。教育委員会と教育長の役割・責任の明確化。管理と事務の分離を推進すべきであると思います。
 (2)「教育委員会の体制強化」。教育行政の評価の実施。教育委員会が事務執行を評価することは重要であります。また、市町村教育委員会の事務処理の広域化も賛成であります。教育委員の資質向上、研修を重ねていくことは、地域の特徴を生かすためにもその背景として特に重要であると思います。
 (3)「教育における地方分権の推進」。委員数の弾力化、必要であります。教育行政における教育委員会と長の所掌の弾力化について。文化・スポーツに関する事務の弾力化について、我々の中には反対の意見があります。すなわち、任期の短い首長が交代するたびに方針が変わる可能性が高くなり、教育現場の安定性が損なわれはしないか。ひいては、児童生徒の信頼感に影響してくるおそれがあります。そして、教育現場が混乱するおそれもあります。2つの方向から風が吹いてくるようでは迷うということになるわけであります。特にスポーツについては、首長に宣伝利用価値がありそうでありますから、政治的に利用されることが懸念されます。また、体育とスポーツを他の教科と分離することにより、教育のまとまりが崩れるおそれがあると思います。
 次に、教員人事に関する市町村教育委員会と校長の意見の反映方法についてであります。人事についての不正が生じないようにすることが必要ではないかと思います。
 (4)「教育における国の責任の果たし方」について。教育水準の確保等。教育水準の現状の評価(自己評価、他者評価)に基づいて、落ち込んでいるところの改善に国が支援するというような仕組みが必要ではないかと思います。
 以上であります。

【高倉委員】 ありがとうございました。
 時間がございませんので、5分ほどでございますが、どうぞご質問等をいただければありがたいと思います。委員の先生方、よろしくお願いいたします。どうぞ。
 どうぞ、お願いいたします。寺さき先生。

【寺さき委員】 70ページの(3)のところで「文化・スポーツに関する事務の弾力化」のところで、反対であるというご意見なんですけれども、その辺をもう少し、何を恐れていらっしゃるか、具体的にちょっとお話しいただければと思いますが。

【財団法人日本学校体育研究連合会】 例えばスポーツの歴史を振り返りますと、典型的なのはヒトラーのベルリンオリンピックであります。ヒトラーの意図はうまくいかなかったという結果にはなったわけですが、そういうことをはじめとして、いろいろな場面で政治家が、自分の人気といいますか、そういうものを高めるためにスポーツ選手を使うとか、スポーツの場面にそのトップクラスの選手を自分と同一視させるというようなことが起こります。そういうようなことを懸念しております。

【高倉委員】 ありがとうございました。
 どうぞ。
 先ほど、最初のところですが、教員免許法の改正のところで、更新講習は各教科免許ごとの特徴を生かしてということですが、多様な講習を用意する必要があるということでございましょうか。

【財団法人日本学校体育研究連合会】 はい。

【高倉委員】 その場合に、特に体育・保健等々に特化した講習の内容というものも設定すると。

【財団法人日本学校体育研究連合会】 そうですね。教科ごとにちゃんと授業ができるかどうかということになってきますと、ある程度、教員一般ではなくて、教科の特色というようなものが講習内容等に出てくることが望ましいのではないかというふうに。

【高倉委員】 そうしますと、一般的なものにその教科特有のものを重ね合わせるような、そういうデュアル・システムをお考えという。

【財団法人日本学校体育研究連合会】 はい、重ねて。そういうことです。

【高倉委員】 ありがとうございました。どうぞ、渡久山先生。

【渡久山委員】 この70ページの体育とスポーツの関係なんですが、例えば部活動の関係もそうなんですけれども、今、学校体育が一応、保健体育で学習指導要領にはきちっと位置付けられているんですけれども、必ずしも学校体育として子どもたちの心身、特に体の発達のためにどれくらいの効果が上がっているだろうかと。二極化している状況もあるようですので、この辺のやはり学校体育の、保健も含めてですけれども、在り方を少し教えてもらいたいということと、もう一つは、直接先生の担当かは知りませんが、部活で引率して行きますね。その場合に高体連にしろ、中体連にしろ、必ず教員がついて行かなければいけないという制約をつけてあるんですね。だから、せっかくアウトソーシングして、監督が別な監督にクラブを任せてあるのに、あえてそういうことをしているところがあるのですが、その辺についてのご意見がありましたら、お聞かせいただきたいと思うんですが。

【財団法人日本学校体育研究連合会】 まず、体育とスポーツのところでありますが、週の体育の時間数が少なければ、体育的効果は上がらないということになると思います。また、夏休み、冬休み、いろいろ休みがありまして、トレーニングが持続しない。だから、学校体育のやり方が悪いというよりも、ちょっと時間数が足りないのではないかと。その足りないことはわかっていますので、学校教育の中全体に、スポーツしたり、運動したりする機会を増やしていく。つまり教育全体で体育を考えましょうという考え方がありまして、その一環として運動部の振興ということがありますけれども、試合に重点を置くような、試合を目標にしてトレーニングするということになると、やっぱり試合のたびごとに担当教員がついて行かなければいけない、労働過重になるというような問題がありまして、運動部の在り方そのものをきちっと検討する必要があるのではないかということであります。
 一番大切なことは、体の訓練といいますか、身体練習を生涯にわたって続けていくことであろうと。年をとってからは、試合のたびに体を鍛えるのではなくて、もう自分の体のために体を鍛えたり楽しんだりする、そういうふうにだんだん変わっていくわけでありますが、中心として人間が体の訓練を続けていく、これを実現するような制度、仕組みを実現していく必要があるのではないかと考えております。

【高倉委員】 ありがとうございました。時間が限られておりますので、大変失礼いたしました。貴重なご意見を頂戴してありがとうございました。これから審議の参考にさせていただきますので、また引き続きよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

【財団法人日本学校体育研究連合会】 どうもありがとうございました。

【高倉委員】 ありがとうございました。
 お忙しいところをありがとうございました。10分以内にご意見をお述べいただいて、あと5分程度質疑をさせていただくということで進めたいと思います。よろしくお願いいたします。

【全国国公立幼稚園長会】 全国国公立幼稚園長会の会長を務めております齊藤美代子と申します。よろしくお願いいたします。73ページからの資料に基づきまして、ポイントを述べさせていただきたいと思います。
 まず、何よりも、教育基本法に「幼児期の教育」が定められたということは、従来、幼児期の教育が必ずしも社会的に高く評価されているわけではないという状況のもとに、私どもにとりましては大変意義深いことと受けとめております。また、私どもの責任の重さを痛感しているところでございます。
 それでは、以下、意見を述べさせていただきます。
 まず、第1点目は、教員免許更新制を導入することに関してでございます。現在、幼児教育施設としての幼稚園には、大変多くの機能が求められております。また、保護者や地域社会と連携をとりながら総合的に教育を進めるということも求められております。さらに、子どもたちの育ちにつきましては、ご存じのとおり、さまざまな課題が指摘されているところでございます。指導に当たります教員にも、今まで以上にきめ細かく指導していく力量や、保護者や地域社会とにかかわる力量等々、多様な、さまざまな力量が求められております。
 こうした状況を踏まえまして、教員免許更新制については、次のように考えております。
 まず、第1点目には、一定程度経験を積みまして免許を更新するための講習を受けることは、教員みずからが自分の指導を振り返り、さらなる指導力向上のための課題を明確にすることにもつながりますので、免許更新制度がこうした資質向上に大きな役割を果たすことを期待しているところでございます。
 2点目は、指導力不足の認定に関することでございます。この認定の基準が、特に幼稚園の教育につきましては大変難しいかと考えております。その点、指導力とは何なのか、指導力不足とはどういうことなのかを明確に定め認定に当たることが重要と考えております。
 3点目は、更新講習に当たっての体制を整えるということです。やはり幼稚園というのは、大変小規模の学校ということになります。講習の時期・期間等への配慮とともに、参加する教員の後補充等につきましても考慮が必要だろうと考えております。
 4点目は、更新講習の免除についてですが、やはり安易に免除することにならないように、数年間の業績評価等も考慮いたしまして体制をとっていくことが必要と考えます。
 大きく2つ目の「教育委員会制度の抜本改革を目指す地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正について」ということでございます。
 現在、幼児期の教育施設が、幼稚園、保育所、「認定子ども園」等々、非常に多様化してきております。このような中で、適切な幼稚園教育が実施されるような体制を強化していくことは大変重要なことと考えます。設置自治体の教育委員会に幼稚園教育を専門とする指導主事を配置する等ご配慮いただきたいと考えております。
 このことについての2点目ですが、国の役割ということについてです。やはり幼児期の教育の在り方を明確にし、さらに適切に展開されるようにするために、国の役割は大変重要と考えます。幼稚園教育要領の趣旨を生かした教育の進め方に関する資料や指針を示す等の役割を果たしていただきたいと考えております。
 3点目は、学習指導要領の改訂につながる学校教育法の改正についてということでございます。幼稚園におきましては、この学習指導要領は幼稚園教育要領の改訂というところにつながるかと思っておりますが、学校教育法の改正に関しましては、まず第1点目は、規定順でございますが、やはり年齢の低い順から並べていくことのほうが全体を示すことになるだろうと考えております。2点目は、そうはいいましても、幼稚園の教育と小学校教育とでは、その方法に大きな違いがございます。幼児期の発達の特性に応じた教育が維持・発展できるような方向で考えていただきたいと考えております。現行法の目的には、「保育」という言葉が使われております。このことにつきましては、幼児期の発達段階から見まして大変きめ細かな、そしてケア的なかかわりも含めまして幼児との関係を築いていくことが幼児教育を進めていく上の前提にもなっておりますので、この点を今後とも十分に考慮していただきたいと考えております。
 目標につきましては、現行法に示されている内容はいずれも重要であって、項目についてはこれで十分かと考えておりますが、幼稚園教育の実践の積み重ねですとか時代の変化の中で幼児の課題も変化しておりますので、その辺のところ、文言については、検討が必要と考えております。こうした観点から、25日の合同部会で示された骨子案の方向性はおおむね妥当と考えております。
 次に、現在、家庭や地域社会の教育力の低下が指摘されておりまして、幼稚園にもこうしたことの再生・向上のために役割を果たすように求められております。そういう意味では、幼稚園でのそうした役割を果たしていくことを定めていくことも必要があるかと考えているところでございます。
 以上でございます。

【高倉委員】 ありがとうございました。
 どうぞ、委員の先生。北條先生、それから渡久山先生。北條先生、先にどうぞ。

【北條委員】 74ページ、3のところは、私どもも同じ意見でございます。ありがとうございます。
 2番の最初の丸でございます。ご意見、大変ごもっともなご意見だと思いますが、現状といたしまして、末端の地方自治体においての幼稚園教育を専門とする指導主事の配置の現状は一体どんな状態なのか、お教えいただければと思います。

【全国国公立幼稚園長会】 このことにつきましては、国公幼としましても調査をしているところでございますが、都道府県教育委員会におきましても、幼稚園教育を専門とする指導主事が配置されているところは大変少のうございます。それぞれの都道府県におきまして、特に公立幼稚園の設置の数に大変な差がございますので、そういう意味での体制を整えていくのは喫緊の課題ではないかと考えておりますが、まことに申しわけございませんが、ちょっと手元には具体的な数字はございません。
 さらに、設置自治体ということになりますと、幼稚園教育を担当する指導主事は配置されておりましても、担当するということと専門とするということは同じではなく、幼稚園教育の専門か否か、必ずしも明確ではございませんので、なかなか把握するのが難しいという現状がございます。ただ、現実的には非常に少ないということだけを申し述べさせていただきます。

【高倉委員】 ありがとうございました。
 渡久山先生。

【渡久山委員】 どうもご苦労さまです。免許の更新制についておおむね賛成をしていらっしゃるようですが、1つ、幼稚園の現状を見ますと、2種免許の皆さんが多いですよね。それで、その上進について、中教審としてもできるだけ多くの1種の免許が取れるようにというようなことで答申もしたりし、議論もしているのですけれども、しかし、なかなかそれを解決していない状態があるのですが、これはどういう原因があるでしょうかということが1つです。
 もう一つは、やっぱり今、預かり保育とか、あるいは「子ども園」とか、やはり幼稚園と保育所との境がだんだんなくなってきて、子どもたちに対するサービスとして今後どういう形のほうが最も望ましくなっていったほうがいいか、これを教えてもらいたいと思います。

【全国国公立幼稚園長会】 まず、1点目の上進制の問題ですが、公立幼稚園におきましては、かなりそういう意味で言いますと、上級免許状を取得する講習会、研修等に参加する率が上がってきておりまして、少しずつ進捗している状況でございます。しかし、幼稚園教育全般を見ますと、やはり2種免許状の取得者が幼稚園教育を支えているという現状はあるかと思います。公立のほうといたしましては、なお引き続き努力していきたいと考えております。
 2点目の、いわゆる保育サービスと教育内容の充実ということかと思います。確かに子どもを受け入れている幼児教育施設が多様化しているという現実はございますが、私どもは、どういう施設でありましても幼稚園教育要領の4時間を基準とする、やはり幼児期に必要な体験をしていくという幼稚園教育を実施し、それを充実させていくことがやはり幼児のさまざまな諸課題に対応していく上で極めて重要と考えております。したがいまして、引き続き幼稚園教育の充実というところに力を注いでいくことが肝要かと考えているところでございます。

【高倉委員】 ありがとうございます。先生のご発表の中で、指導力不足の教員の認定の基準が、幼稚園の場合に特に難しいのだと。そのとおりだと思いまして、これまで私など経験してきたのは、小・中・高等学校の指導力不足教員の認定という仕事はしてまいりましたけれども、その場合には、幼稚園の先生というものはまるで考えていなかった。それは、どういう理由か、いろいろあると思いますが、認定の基準が極めて難しいということだと思いますが、これで例えば認定の基準としてどんな中身を入れ込んだらいいのかというようなことを、先生にお考えがございましたら、ぜひお教えいただきたいと思います。

【全国国公立幼稚園長会】 幼稚園教育の特徴といたしまして、教員が遊びや生活をともにしていくという部分が大変多いわけです。ですから、生活感覚のようなものが子どもの指導に大きくかかわっていくというようなことがあるかと思います。したがいまして、そこの中から指導力というところをどういうふうに考えていくのか、また、それが不足するとはどういうことなのかは、私どももこれから検討しなければならない大きな課題だと考えております。その意味で言いますと、私どもの団体といたしましても、これから幼稚園教員の資質向上ということとの関連でも、このことについては検討していきたいと考えているところです。

【高倉委員】 ぜひお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 どうぞ、たか橋先生。

たか橋委員】 どうも今日はありがとうございます。私、幼稚園というと、とても熱心に研修等を日々行っておられる様子などを拝見していて、敬意を表しているところでございますが、この研修ということと、それと教員免許更新制度ということについては、どのようにその関係性をとらえておられるのでしょうか、教えていただきたいと思います。

【全国国公立幼稚園長会】 幼稚園教員に対する免許更新の際の講習ということが、実施主体も含めしてどういう形で行われていくことが現実的であるのか、また、望ましいのかということにつきましては、まだ明らかにされていないところでございます。ただ、やはり、先ほどの指導力との関係もございまして、一定のそこで研修を義務づけられて、そこで積むということが、さらなる資質の向上という意味で言いますと、教員の資質向上の節目になっていくかとも考えられますので、内容、実施主体、その他については、今後の検討課題ではないかと考えております。

【高倉委員】 ありがとうございました。時間が迫ってきてしまいましたので、どうも貴重なご意見、ありがとうございました。

【全国国公立幼稚園長会】 ありがとうございました。

【高倉委員】 貴重なご意見をまた審議の中で生かしていきたいと思います。ありがとうございました。
 どうも本日はお忙しいところをありがとうございました。では、10分以内にご意見をちょうだいして、あと5分程度、質問等にお答えいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

【全国市町村教育委員会連合会】 全国市町村教育委員会連合会でございます。私どもの組織は、離れ島があり、そして中山間地があり、僻地があるという、そういう教育委員の集まりでございます。それぞれの教育委員は、仕事の中身を熟知しながら現場発想に立ちながら、何とか我が国の教育の前進を図ろうという、そういう努力をしているわけでございますので、ぜひともそういう意気込みを買っていただきまして、よりよい審議をしてよい方向をお示しいただきたいとお願いしたいと思います。
 項目に沿って申し上げてまいります。
 「目標の見直し」についてでございますけれども、これはもう既に何年来、指導要領の改訂がなされ、その都度、教育課題も適切に検討されて改訂されてきました。そういう積み上げのもとでこれからも指導要領の改訂が行われるというふうに受けとめております。そして、あくまでもそれは大綱として学校現場が尊重し、そして、それぞれの市町村教育委員会がそれに基づいて地域に根差すカリキュラム編成をしなければいけないと考えております。そういうことが、地域に根差す教育の振興であろうかということでございます。
 続きまして「幼稚園の目的及び目標の見直し」でございますけれども、先ほども幼稚園の関係者の方からお話がございましたけれども、小学校と幼稚園、そして保育所を巻き込んだ、やはりその関係のシステムを構築しなければ、今、家庭教育が崩壊しているという、そういうときでありますので、ぜひともこのところを行政面のそれぞれのお立場もあるかと思いますけれども、1本筋を通してお示しいただきたいと。家庭教育について教育基本法に示されたことは、私はほんとうに前進したと。学校教育の中で家庭教育を代言することはできない、そういうことでございます。
 それから、「義務教育の目標規定の創設」でございますけれども、やはりこれは文科省で出されておりますけれども、高い次元での「生きる力」と。そのもとには、基礎・基本の定着が当然あろうかと考えております。
 「小・中学校の目的及び目標の見直し」でございますが、このことが保護者にどのようにして理解されているだろうかと。私ども教育委員もなかなか理解できない。教育委員も学習指導要領を一読したらどうかということを私は提言しているわけでございますけれども、保護者がほんとうに今の学年で何を到達させなければいけないかということがわかっていない。そういう中で学校評価が果たしてできるのかどうかを懸念しております。
 したがって、そういうことで学校が説明責任を果たすと同時に、市町村の教育委員会が地域に説明責任を果たしていくという、そういうシステムの構築が必要であろうかと考えております。
 年限につきましては、それぞれいろいろなご論議がされているようでございますけれども、この義務、小・中の9年間において基礎学力が低下した、あるいは、児童生徒の規範意識が悪化しているとか、さまざまに言われますけれども、もう少し議論を重ねていくことが望ましいかと。子どもたちの発達課題に対応した9年間ということがいいのかどうか、これはまた議論されてお示しいただきたいと思うわけでございます。
 続きまして学校評価でございます。設置基準には出されているわけでございますけれども、学力の低下と、それから問題行動の低年齢化傾向等、学校教育に対する保護者や地域の関心が非常に高まっております。一部保護者は、理不尽なことを学校に言ってくるということで、教育委員会や学校はその説得に追われるということがあるわけでございますけれども、情報の提供はやはり重要であろうかと思います。教育委員会も、市町村の教育委員会は、情報公開と同時に公開で会議を進めておりますし、地域に出て行って教育委員会を行っております。そこでさまざまな各界・各層の方からご意見をいただくような定例会あるいは臨時会を開催しているところでございます。
 副校長その他の新しい職の設置でございますけれども、副校長、主幹、指導教諭の設置については、大変前向きな姿勢で良としているところでございます。中でも、新しい職の設置でございますが、これは司書教諭でございます。読書力の低下ということが盛んに言われておりますけれども、司書教諭が、今、定数内で置かれていると。ぜひともこれは定数外設置ということをお願いしたいと。特別支援教育コーディネーターも同じでございます。
 免許法に関する検討のところでございますが、免許更新制の導入については、まさにこれは今、教員の資質向上と、それから授業力の低下と、そして倫理観の喪失というような、そういう教員もいることは事実でございます。こういうところで、免許状の更新制を導入して、さらに資質の向上を図ることが肝要かと思います。
 そのときに大事なことは、講義を30時間行えば、教師が自己変革をして生まれ変わって出てくるかどうか、そこが大きな問題であろうかと思います。やはり、人格を陶冶すべき何らかの内容が必要であろうかと。現実に市町村の教育委員会の中には、大学院を出てきた教員もおります。しかし、そういう教員がまたトラブルを起こす。まさに「教育は人なり」という、そういうことであろうかと思います。1種免許でも、2種免許でも、専修免許でも、まさに子どもにとっては教師だという、そういうようなことを考えざるを得ない状況があろうかと思うわけでございます。不適切な教員、この人事管理は厳格にすべきという声が私どもの会では強うございます。
 次でございますが、教育委員会の責任体制の明確化でございます。国の役割分担と協力のもと、地域の実情に応じて公正・適切に行わなければならないことを明記していただきたいということでございます。そして、なおかつ、私ども教育委員会、自分自身の研修を行っていかなければいけないと。教育委員は、名誉職でももちろんございませんし、そして、教育委員会事務局のいろいろと提案されて出されたことを事後承認したり、追認していくという、そういうことでないように努めているわけでございますけれども、そういうことからいたしますと、事務局の内部で、今、何がどのように問題が起きていて、その解決のために事務局が何をしているかということの情報を私どもは積極的に求め、そして、先ほども申し上げましたけれども、学校現場の様子、あるいは関連施設の状況等をつぶさに把握しながら、何とかいい方向を打ち出すと。それにいたしましても、教育委員が仕事を持って行っている。レイマン・コントロールということで、さまざまな職種の方と、それから各界・各層の方が教育委員としておいでになるのですけれども、この辺のところはどう考えていったらいいかということが実際難しいところであろうかと思っております。
 いずれにいたしましても、教育委員、私どもの資質を向上したい。そういうこともなければ、やはり体制の強化は図れないだろうということでございます。
 続きまして地方分権の件でございますが、教育委員の数が地方公共団体によって、財政面のことからかもしれませんけれども、定数がまちまちなところがございます。そういう中で、やはり弾力的に定められるようにすることがいいのか、あるいは、それはよくないということであれば、その支障を取り除くべく何らかの法的な整備が必要ではないかということでございます。
 続きまして私ども教育委員会と私立学校との関係でございますが、これは私立の学校は、それぞれの建学の精神に独自性を発揮して行っていただいているところでございます。それはそれなりとして、我が国の教育の振興のために資しているところが多いかと思いますけれども、何らかの形で市町村の教育委員会が連携が持てるようにしてまいりたいものだと、そういうことであります。
 それから、教職員の人事権でございますが、これは私どもの会といたしましても、ぜひとも市町村の教育委員会に人事権の移譲をお願いしたいということを申し上げているわけでございますけれども、確かに事務量とか、あるいは今まで県教委にあったものがすべてということになると大変だと思いますが、一番は、やはりこの現場に即した設置者である私ども市町村の教育委員会のさまざまな問題と直結したところから教育を考えていくということになると、この地域の子どもたちは私たちに任せてほしいという、そういう教員の意識改革を願っているわけございます。
 それから、国の責任の果たし方でございますけれども、法令違反、あるいは著しく不適切な場合があろうかと思います。指導要領を大綱として受けとめ、そして、各教育委員会がそれをもとにしてカリキュラム編成をするというような前向きなところもあろうかと思いますけれども、ややもするとないがしろにする向きもないではないと、そういうことからいたしますと、やはり国の責任として格差の生じない視点から是正勧告もあり得るかと、そういうふうに思っております。
 ちょっと時間になりました。以上でございます。

【高倉委員】 ありがとうございました。
 どうぞ委員の方々からご質問をお願いいたします。どうぞお願いいたします、寺さき先生。

【寺さき委員】 どうもありがとうございました。
 80ページの「教育における地方分権の推進」のところで、市町村教育委員会に人事に関する権限の移譲が望まれるという、ほんとうにごもっともだと思いますし、地元のために教育をする教員という意識改革という、まさにそのとおりだと思うんですが、私ども小学校の校長会で、現実には、なかなかそうなったときに教員が集まらない、異動希望がないとか、それから、そういう意味でぜひ都道府県単位での広域人事ということが必要であるという校長の声は非常に上がってくるんですね。その辺はどういうふうにお考えになりますか、ちょっとお聞かせください。

【全国市町村教育委員会連合会】 まさにそれぞれの地域内の教育振興、広域人事ということを校長会もおっしゃいますし、都道府県の教育委員会もそうだと思いますけれども、人事交流が広域で行われていかない状況も今あろうかと思います。といいますのは、単身赴任で管理職が異動せざるを得ないと。そうすると、一たん火急の事態があったときに、校長も教頭も単身赴任がゆえにどこかへ行っている、自宅にお帰りになっている、そんなときもあろうという声もございます。したがって、地域内広域で人事異動を行っていくと。そして、全体的なバランスのところは、また県教委なりとの関係でしかるべき組織を立ち上げていくことが望ましいのではないかと考えております。
 以上です。

【高倉委員】 ありがとうございます。どうぞ、渡久山先生。

【渡久山委員】 どうもありがとうございます。
 続けてですけれども、1つは教育委員会は、今、教育長も一緒に教育委員ですね。この教育長権限と、教育委員会というか委員の権限、特に教育委員長との関係ですね、これはなかなかうまくいっているところもあるし、そうでないようなところもあるようなんですね。ですから、将来どうあったほうがいいのかが1つの課題にもなって議論にもなっているんですね。そのことについて1つ教えてもらいたいというのが1つと、先ほどありました人事権の移動、これは私たち中教審でも、市町村あるいは学校長への人事権や予算権が動くようにということなんですが、これの最もネックになっているのが財政なんですよね。人事権は来たけれども、財政をどこがどういう形で負担するかという問題になっていますよね。それとやっぱり、日本の教育の場合は設置者負担主義で、市町村に設置義務がありますね。だから、設置者負担主義がずっと通っているわけですけれども、そのことについて、校舎の問題もあるし、あるいはまた今の設備などに対して、国の補助は2分の1か3分の1なんですね。そういうことでやっぱり設置者として財政的な問題についてどういう感じを持っていらっしゃるのか、このことについて、この3つについてお願いします。

【全国市町村教育委員会連合会】 1点目は何でしたか。

【渡久山委員】 1点目は教育長。

【全国市町村教育委員会連合会】 失礼しました。教育長と教育委員との関係でございますけれども、教育長は事務局のトップとして全体を掌握しているという、そういうことであろうかと思います。ややもすると教育長が状況説明に終わってしまうという嫌いもございますので、教育長はあくまでも事務局のトップとして切り離したほうがよいのではないかという声もございます。そこら辺のところは、まだ私どもの会としても議論していないわけでございますけれども、やはり教育委員の中に教育長がいることで事務局の中身がわかるということもございます。
 ただし、そういう、教育長が事務局のトップとした場合には、私ども教育委員は、さらなる違った次元での研修や、それから、状況把握をしなければならないという新たな任務が課されてくる。そうしなければなかなかうまく回っていかないという心配もございます。
 それから、人事権の移譲では、財政の面でもやはりこの会で問題になることがございます。事務量がどんと来ると同時に、財源はどうするか、そういうことでございますので、できるところから始めていく。あるいは広域で組織して人事権の移譲の中で地域に根差した教育を図っていく、そういうことが望ましいのではないかということでございます。
 いずれにいたしましても、市町村の教育委員会は、現場の学校を設置していると同時に、やはりすべて保護者の意向とか、それから、保護者の願いもさることながら、地域全体の活性化ということを何とかしなければいけないという、そういう任務を負っているかと思います。そういう意味では、都道府県の教育委員会と一線を画すという、そういう自覚を持っているかと思います。

【高倉委員】 ありがとうございました。
 どうぞ、田村委員。

【田村副分科会長】 ありがとうございます。大変いいご意見をいただいて感謝しておりますが、80ページに出ておりますが、私立学校と深い連携が保てるという仕組みを望まれるというふうに表現されておられるのですが、これは具体的な仕組みはどういうことを考えておられるのですか。

【全国市町村教育委員会連合会】 とかく市町村の教育委員会が私立の学校には出向く機会がございません。そして、そちらの教育状況、あるいは指導内容等を把握する、そういうことがないままに動いているかと思います。地域、保護者の皆さんからすると、私立のほうがよい教育をしていると、これは一般的にそのような風潮があるかと思いますけれども、それであれば、公立学校が立ち行かないという、そういう懸念を持っているからでございます。
 以上ですが。

【田村副分科会長】 そうすると、具体的には、私立のレベルを下げろと、こういう?

【全国市町村教育委員会連合会】 いえいえ、そういうことではなく。

【田村副分科会長】 でなくて?

【全国市町村教育委員会連合会】 そういうことではありません。連携を持って、そして内容、学習内容とか、あるいは学校経営の在り方とか、教育の抱えている今日的な課題等をお互いに。

【田村副分科会長】 情報交換するという?

【全国市町村教育委員会連合会】 情報交換です。

【田村副分科会長】 こういう意味ですね。

【全国市町村教育委員会連合会】 そういうシステムをきちんと整えていかなければいけないということでございます。

【高倉委員】 ありがとうございました。時間が迫っております。

【全国市町村教育委員会連合会】 最初の段階は、おそらく要請に基づく情報交換だという趣旨だと思います。このようなことについて信頼関係にあって公立から私立というところに指導主事の交流、あるいは指導要領の推進状況はどうかというところをきちんと決めて連携をとるのが望ましいと考えております。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。

【高倉委員】 最後に1点、教育長の任命承認制が云々されておりますが、そのことについて、ずばっとどういうふうにお考えでございましょうか。

【全国市町村教育委員会連合会】 教育長を任命するに当たって、それは…。

【高倉委員】 県教委のご承認。

【全国市町村教育委員会連合会】 県教委の指示に承認が果たして必要なのかどうかという、それは私どもからすると、その必要はないということです。

【高倉委員】 ありがとうございました。どうも貴重なご意見、ありがとうございました。また審議の過程で役立たせていただきます。ありがとうございました。お忙しいところ、ありがとうございました。

【淵上室長】 失礼します。続きまして全国特殊学校長会さんからご説明をお願いいたします。なお、私ども事務局の手違いで、この83ページ、84ページの資料がちょっと差しかえ前の資料が入ってございます。現在、新しいものを印刷中でございますので、委員の先生方には今お配りしたところですが、傍聴の方々につきましては、後ほど資料ができましたところで受付に置いておきますので、そちらでお受け取りいただくようお願いいたします。
 以上です。

【高倉委員】 では、お願いいたします。10分以内によろしくどうぞ。

【全国特殊学校長会】 失礼いたします。全国特殊学校長会の会長の神尾でございます。
 私ども全国特殊学校長会は、この4月からは法律の改正、学校教育法の改正に伴いまして、「全国特別支援学校長会」というふうに名称変更をいたしまして特別支援教育の推進に当たるつもりでございます。このような場を本日はいただきまして、ありがとうございます。
 特別支援教育の制度の在り方に関しましては、既に答申をいただいておりまして、それに基づいて学校教育法等の改正がなされました。新たな特別支援学校という枠組みのもとで特別支援学校のセンター的機能が位置付けられたところでございます。
 また、特別支援学校の教員免許状の新設について、免許法の改正もいただきました。私どもとしましては、現場において特別支援教育の推進に努めているところでございます。
 以下の数点にわたってご意見申し上げたいと思います。
 まず、学校教育法の改正についてでございますが、まず1点は、特別支援学校の目的及び目標に関して、今回の学校教育法一部改正の中で「特別支援学校は、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者または病弱者に対して、幼稚園、小学校、中学校または高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上または生活上の困難を克服し、自立を図るために必要な知識・技能を授けることを目的とする」というふうに71条で規定をしていただきました。
 この際の学校教育法の改正に当たりましては、さらに、75条に小・中学校においても、障害のある子どもたちに対して、困難を克服し、自立を図るための教育を行うことというふうにされておりますので、そのことを含めて義務教育の目標を示していただきたいというのが第1点でございます。
 2点目でございますが、学校評価等につきましては、保護者、または地域からの評価を活用して現在も行っております。学校としては、信頼される学校を目指すということで、ますます説明責任が求められております。第三者評価につきましても、評価基準を明確にするとともに、その結果を学校運営や条件整備に生かせるように教育委員会等の支援策をあわせて検討していただきたい。このような支援策をあわせて検討していただくことによって、学校が地域や保護者の付託にこたえるような教育をさらに充実させることができると思っております。
 3番目ですが、盲・聾・養護学校には、分校または分教室、例えば病院内にある分教室等を設置している学校も大変多くございまして、養護学校の中には、教職員数が100名を超える学校がかなり多くございます。その意味では、副校長や新しい職の設置によって管理スパンが非常に大きい学校の管理体制を円滑に行って児童生徒の教育を充実させることは非常に重要だと思いますので、副校長や新しい職を設けていただきたいということが1つと、それから、その際の監督権限や困難な職務に対する十分な待遇を検討していただきたいと思ってございます。
 それから、教育職員免許法の改正についてでございますが、教員免許の更新制につきましては、これまでも何度か意見を表明させていただいておりますが、基本的には賛成でございます。現実的な講習の在り方も十分に検討して、実効性のある制度にすることが重要だと考えております。
 これに関連しまして、特別支援学校の教員は、例えば小学校、中学校、高等学校等の免許のほかにプラスして特別支援学校、現在は盲・聾・養護学校ですけれども、その免許を重ねて持っている教員がほとんどでございますので、それを両方とも更新しなくてはいけないわけで、非常に負担が厳しいと思っておりますので、その辺の負担の軽減のことについても十分検討・配慮をお願いしたいと思っております。
 また、更新の際の講習の内容につきましてですけれども、小・中学校等の教員が免許を更新する際に、その中に特別支援教育のことについてぜひ含めていただきたいと思っております。特別支援学校のセンター的機能、小・中学校への支援が位置付けられたわけですけれども、それを十分に実のあるものにするためには、やはり小・中学校の担任の先生方の理解が必要だと思っておりますので、特別支援教育の内容をぜひ入れていただきたいと思っております。
 また、指導が不適切な教員等への厳格な対応、これは当然のことでございます。それとともに、優秀教員の表彰制度、または給与等への反映等の処置が効果的であると思っております。
 2つ目に、優秀な人材の確保につきましては、やはり義務教育費国庫負担制度につきましては国の責務であると考えております。その意味では、国の負担率が下がったわけですけれども、それを上げ、もとに戻す、または、さらに上げることが大事だと考えております。
 また、人材確保法の堅持等、画一的に均一に堅持するということではないのですけれども、ぜひ教員が自分の職務を誇りを持って推進できるような、そういう待遇の改善を図ることも重要かと思っております。
 地教行政法改正についてでございますけけれども、まず、改正された教育基本法に示されておりますように、国と地方公共団体の適切な役割分担と協力が非常に大事だと思いますので、その辺を明確にしていただきたい。これから教育振興基本計画をつくっていくわけですし、それから、地教行政法等の法律において具体化することになりますので、その点をぜひその中で具体化していただきたいと思っております。
 やはり、国としましては、それぞれの地方の格差があってはやっぱりいけないと思いますので、その教育の機会均等と教育水準の維持・向上ということで、それをきちんと責任を持って行うことが大事かと思います。
 それから、義務教育費の国庫負担制度等、財政上の措置も確実に実施していくことも国の責務であると思います。特に特別支援教育につきましては、全国でやはり一定の水準の教育がきちんと行われなければいけないということでございますので、その点、ぜひお願いしたいと思っております。その役割分担に従っての上に地方分権化の推進が望ましいと思っております。
 特別支援学校、または特別支援学級をはじめとする障害のある子どもたちの特別支援教育は、今後ますますその対象となる幼児・児童・生徒が増加することが考えられます。教育においても重要な位置を占めるようになってくると思いますので、小規模な区市町村の特別支援教育体制が十分になされるように。聞くところによりますと、区市町村の小さな教育委員会においては、指導主事もいらっしゃらないという現状がある。あるいは、東京都におきましても、区市町村の教育委員会の指導主事の中に、特別支援教育を専門とする指導主事の方が現在はゼロという状況でございます。そういう意味では、やはり各学校、あるいはその特別支援教育を充実させるための区市町村の教育委員会が専門の指導主事さんを置いていないのは、非常にこれからの特別支援教育の充実に心配な点でございますので、こういうことがぜひできるように。国としては、そのような現状をきちんと把握して、で、それに対してきちんと勧告ができる、そういうようなことが大事かと思っておりますので、国による支援体制と、それから設置者である都道府県等による支援体制を十分に整備していただきたいと思っております。
 以上でございます。

【高倉委員】 どうもありがとうございました。各方面にわたって非常に貴重なご意見をありがとうございました。
 どうぞ、無藤先生。

【無藤委員】 この中にちょっと言及もございますけれども、いろいろな意味で特別支援教育は重要だと思いますが、幼児についても、特に軽度発達障害を中心としてこれから非常に大事になると思うんですが、小・中学校以上にいろいろな困難が予想されますけれども、そこで特に必要なことと先生がお思いになるあたりをちょっとお教えいただければと思います。

【全国特殊学校長会】 幼児につきましては、現在は盲学校・聾学校において、保育所または幼稚園、それから就学前の全施設等に、実際に学校からコーディネーターが派遣されて行って、子どもたちの日常の生活上の支援等も行っております。そういう盲・聾・養護学校、これが特別支援学校になりますけれども、その教員がそちらに行って指導することができる体制というのでしょうか、それが必要かと思っております。実際、地方自治体のほうでは、そういうことをやっているということも聞いておりますので、そのようなことが特別支援学校の教員は2つの仕事、要するに在籍の子どもを教育する仕事と、それから、幼稚園や保育園等の子どもたちを支援する仕事と、両方ありますので、そういうことが十分できるような体制をぜひつくっていただきたいということです。

【高倉委員】 ありがとうございました。
 どうぞ、田村先生。

【田村副分科会長】 ありがとうございます。
 実は、幼稚園の先生がいらっしゃるので、ほんとうにこれはこれから問題になるのではないかと思って非常に困っているのは、やっぱり幼稚園の、あるいは保育所のレベルで、いろいろな困難を持った子どもさんが幼稚園なり保育園に入ろうと思うんですけれども、現場の受け入れは非常に難しいんですね。結局、そういうお子さんを1人預かると、やっぱり先生を1人増やさないと対応できないというような実態があるわけですね。それは、今後、地域が何とかしようということで、今、努力しているし、それから、私立幼稚園もそれは何とかしなきゃいけないということでいろいろ考えていますけれども、財政的には非常に厳しいんですね。それに対して、いわゆる特別支援学校の校長会として、今、無藤先生がちょっとおっしゃったんですけれども、やっぱりどうしてもそこまで領域を広げてお考えを持っていただけないものかと思っているんですけれども、その辺についてはどういうようにお考えになっておられますか。

【全国特殊学校長会】 これにつきましては、やはり特別支援学校と幼稚園等と、それから教育委員会等と地域の教育全体へのシステムをきちっとつくるのが大事だと思うんですね。そういう意味で、盲・聾・養護学校、1,000校ありますけれども、すべてのところに教員が全部行って、全部指導することになれば、それはとても無理な話でございますので、一緒にやっぱり研修しながら対応していく、あるいは、その子たちが幼稚園を卒業して小学校あるいは特別支援学校に入学してきますので、そこのところがきちんと接続ができるように、あるいは親御さんにとっても早期から自分の子どもに対する理解がしっかりできるような、そういうシステムをつくりながらお互いに協力していくという、それが一番大事かと思っております。

【高倉委員】 ありがとうございました。ちょっと時間をオーバーしておりますが、非常に大事な先生ご指摘の特別支援学校あるいは教育の場合に、免許状が二階建てになると。したがって、そのおのおのについて更新のための講習を受けるということになると、大変な負担の加重になるというようなことをおっしゃられて、これにどう対応するのかというようなことは、おそらくこれは行政的に対応してくださることだと思いますが、ここで関係部局からお答えいただくというのはやめますけれども、おっしゃられることはよくわかりました。
 それともう一つは、小・中学校の先生の講習ですね。更新に当たっての講習の中にも、特別支援教育の内容を組み込むように、これは免許状授与の場合の要件にもそれは書いてありますので、おそらくそういうことは当然実施されていくのではないかと思いますので、また先生からも事あるたびに声を大きくしてそういうことを主張していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 最後に、指導主事の設置云々というようなことですが、コーディネーターということを非常に強調しておられますが、コーディネーターと指導主事は場合によっては重なり合うところもあるのかという気もいたしますが、いかがでございましょうか。

【全国特殊学校長会】 おっしゃるとおりだと思います。コーディネーターは小・中学校にもおりますし、特別支援学校にもおります。それが連携をとることが大事です。だけれども、それを支えたり支援したりするのは、それぞれの設置者である教育委員会の指導主事さんだと思います。それをさらにバックアップするのが、例えば専門家チームがあって実際に支援をするという、それが3つうまく連携をとれるのが一番かなと思います。

【高倉委員】 ありがとうございました。「スーパーコーディネーター」なんていう言葉も出歩いているようでございますが、どうぞよろしくお願いいたします。いろいろ貴重なご意見をありがとうございました。またこれからの審議に役に立たせていただきたいと思います。ありがとうございました。

【全国特殊学校長会】 ありがとうございました。

【高倉委員】 済みません、ちょっと10分ほどdelayしてしまいまして、申しわけございません。

【全日本教職員組合】 意見表明の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。

【高倉委員】 どうぞよろしくお願いいたします。

【全日本教職員組合】 全教副委員長の山口と申します。よろしくお願いいたします。
 文書を提出しております。限られた時間ですので、書面に譲れるところは譲りつつ意見を申し上げます。
 まず、学校教育法について申し上げます。
 改正の方向では、第1に学校種の目的及び目標の見直しが挙げられており、それは改正教育基本法第2条に教育の目標が規定されたことを踏まえてのものであるとされています。改正教育基本法にかかわる国会での審議で、その第2条が、憲法第19条が規定する「思想・良心・内心の自由」に背く大問題を持つことが議論されました。国会では、「愛国心通知表」が取り上げられ、当時の小泉首相は「愛国心を評価することは難しい」、当時の小坂文科大臣は「愛国心にA、B、Cをつけることなどとんでもない」と答弁いたしました。
 改正教育基本法には、「国を愛する態度」などを目標として盛り込むことにはなりましたが、これを子どもと国民に押しつけるべきではないというのが国会審議の到達点です。この到達点を踏まえるならば、改正教育基本法を根拠に学校教育法に同様の目標を新たに盛り込むべきではないということが結論になると考えます。学校教育法に「国を愛する態度」などの目標を盛り込むことは、明確に反対いたします。中教審の審議におかれましては、憲法との整合性及び先の国会での政府答弁をも踏まえた検討と吟味をお願いいたしたいと思います。
 第2に、義務教育の年限については、教育基本法から削除したので、学校教育法に位置付けることは当然であり、教育基本法と同様の文言で規定すればよいのではないかと考えております。
 第3に、学校の評価等に関する事項を学校教育法に新設することについてですが、教育活動の評価は、各学校で子どもの意見や父母の意見を聞きながら双方向的かつ自主的に行うことが重要であり、法律にこれを位置付けることについては、なじまないと考えます。
 第4に、副校長、主幹、指導教諭など、新たな職をつくり第28条に位置付けることについてです。これは、職場に新たな上位下達の体制をつくることになります。子どもの成長・発達に直接かかわる教育現場では、教職員が自主的で闊達な教育活動を行うことが何よりも求められます。これは、憲法の諸条項が教育に要請する基本原則であることは旭川学テ最高裁判決からも明らかです。教職員の困難は、これまで政府・文部科学省が管理を強め、教職員の自主的で闊達な教育活動の幅を狭めてきたことが最も大きな原因の1つであります。子どもの成長・発達を目的とする教育現場が求める学校運営組織に上位下達はなじみません。先行的に主幹が設置されている東京で、主幹のなり手がないという大問題を抱えているのは、このことを事実で示していると思います。
 また、改正の方向では、副校長は授業を持たないことになります。加えて、主幹や指導教諭の授業持ち時間は極端に少なくなることが予測されます。教職員は、文部科学省自身の調査でも月80時間を超える超過勤務であり、教職員を増やしてほしいというのが現場の切実な願いです。ところが、「骨太の方針2006」では、自然減を上回る純減が提起され、教職員を増やすどころか、減らす方向が示されています。教職員を減らして、その上に授業を持たない職、あるいは授業持ち時間が極端に少ない職を新たにつくれば、教職員はますます過重負担となり、多忙化に拍車をかけることは火を見るよりも明らかです。現場教職員から激しい怒りの声が寄せられることは間違いありません。以上のことから、新たな職を第28条に位置付ける学校教育法改正には反対いたします。
 次に、教免法改正について述べます。
 教免法改正の目的である教員免許更新制につきましては、既に2005年に見解表明などを行っています。その際の意見表明あるいは見解を添付しておりますので、基本見解はそちらに譲ります。ここでは、3つの角度から問題提起いたします。
 第1は、憲法が規定する公務員の全体の奉仕者性との関係です。教員免許更新制は、時の政府の言いなりになる教員づくりであり、この点から憲法第15条2項に背く大問題を持つということです。憲法との関係での厳密な吟味・検討を求めます。また、私立学校の教員については、教育が父母・国民との直接的関係で営まれることから、身分は公務員ではなくても、全体の奉仕者性を持つことは当然であることも申し添えておきたいと思います。
 第2は、教員免許更新制についての制度設計そのものが成り立たないのではないかということです。文部科学省は、これまで教免法を改正して特別非常勤講師など教員免許を持たない者を教壇に立たせる制度を進めてきました。例えて言えば、これまで無免許運転を奨励し、そのための専用道路をつくってどんどん走らせてきたにもかかわらず、今回突然、きちんと免許を持っている人に厳しい取り締まりを行うようなものであり、政策的整合性を持たないものです。これでは、国民に対して説明がつきません。なお、免許の失効、取り上げについては現行教免法で規定されており、この運用で対応できるものと考えます。
 第3は、教員志望者が激減する重大問題を引き起こす危険性が極めて高いということです。既に2月19日付東京新聞では、「教職員や教育への逆風の強さによって教員養成学部の志願倍率が低下」と報じています。教員免許更新制は、教員を10年目には必ず失職する危険があるという状態に置くことです。教員をこのような不安定な職業におとしめて、だれが教員を志望するでしょうか。絶対に導入するべきではないと考えます。また、ILO・ユネスコ「教員の地位に関する勧告」においても、教員の地位の尊重が述べられており、この国際的共通基準に照らしても導入するべきではないと考えます。
 また、教免法改正とかかわる教育公務員特例法の改正についてですが、いわゆる指導力不足教員の人事管理については、CEART勧告に沿った手続の公平性・透明性などの確保こそ求められており、新たに教特法を改正する必要はないと考えます。
 最後に、地教行法について述べます。
 改正方向についてでは、一方で教育における地方分権を述べつつ、もう一方で国の権限強化の方向を示しており、大きな矛盾があります。また、都道府県教育長協議会、教育委員長協議会が2月13日に文部科学大臣及び教育再生会議にあてて地方分権を求める意見表明を行っていることはご案内のとおりです。これらを踏まえて、2つの角度から意見を述べます。
 第1は、教育の地方自治の原則です。地方自治は、憲法第92条でその基本原則が規定され、教育が地方の業務であることは地方自治法で規定されています。旭川学テ最高裁判決では、読み上げる時間がありませんので、書面に引用したように教育の地方自治を確認しています。したがって、教育行政は、当然、地方自治を原則とすべきです。とりわけ、教育長の任命についての国の関与は、首長のみならず地方議会の意思をも国が無視するものとなり、地方自治及び議会制民主主義を侵すものと言わなければなりません。
 なお、私立学校に教育委員会が関与することは、私学の自由にかかわる大問題であることを指摘しておきたいと思います。
 第2は、憲法が要請する教育の責務と教育行政との関係についてです。既に述べたように、憲法第13条、19条、23条、26条は、教育の自由の根拠です。教育行政が及ぼす作用はあくまで行政作用であり、教育と教育行政は区別されなければなりません。現行地教行法においても、学校と教育行政の関係は指導・助言関係が基本であり、指示・命令関係ではありません。学校に対する教育行政の関与を強めることは、指導・助言関係という原則を崩すことになり、それは教育に対する憲法的要請及び旭川学テ最高裁判決の到達点にも背くことになります。この角度からも、地教行法改正には反対です。
 以上申し述べたことは、改正教育基本法が憲法に背反する重大問題をはらんだ法律であることに根本的原因があると考えます。改正教育基本法を具体化しようとすればするほど、それぞれが憲法との根本的関係を問われることになります。改めて憲法に立脚した真剣な検討を求め意見表明といたします。

【高倉委員】 ありがとうございました。
 どうぞ、委員の先生方、ご発言をお願いいたします。
 どうぞ、田村先生。

【田村副分科会長】 いろいろご意見をいただきまして、ありがとうございました。参考にさせていただきたいと思いますが、1つちょっとお伺いしたいのは、学校の要するに評価の問題ですが、この話が出てきたのは、学校の自主性・自立性を高めるために勝手なことをするというふうに思われちゃいけないから、ちゃんと評価しようと、それは公表していこうと、こういう一連の流れがあるんですね。そうすると、自主性・自立性を高めるために、では評価しないでその地域の了解を得られるのかという。それは、ただ法律になじまないという趣旨でおっしゃっているのか、そういうふうに認識することが間違っているのか、どっちなんでしょうか、お教えいただければと思います。

【全日本教職員組合】 教育活動に対する評価は、必要であると考えています。

【田村副分科会長】 そうですか。

【全日本教職員組合】 はい。そして、その評価というのは、一方が被評価者、あるいは一方が評価者という固定的関係で行われるものではないのではないか。つまり、子どもと教職員の実際の教育活動の関係や、父母と教職員の関係を考えていっても、これは双方向的関係であり、対話的関係だと。この双方向的・対話的関係を踏まえて教育活動の評価は行うべきだと考えます。私たちは、「参加と共同の学校づくり」という言い方をしていますが、子どもが参加し、父母と教職員が共同した学校づくりの中で教育活動の評価を行っていくべきであり、これこそが自主的・自立的な方向ではないかと考えています。

【田村副分科会長】 当然、評価は透明性を高めるということですね。

【全日本教職員組合】 当然そうです。

【高倉委員】 どうぞ、お願いします。

【北脇委員】 今回の教育関係法令の改正の議論のそもそものきっかけは、いじめによる自殺とか、また、課程の未履修の問題とか、そういうことがきっかけになっていると思うんですが、私ども、私は市長会の出身なんですが、やはり現実に即した議論をすべきだと。現場で起こっていることをやはりしっかりと踏まえた議論が必要だという立場をとっております。そういう点で、特にいじめの問題について、それが子どもの自殺に至ってしまうようなことがあったということ、そのことについて、どういうところに原因があるのか、それは一口に言えないことなので、そんなことを簡単に答えてほしいと言うのは無理なことだとは思いますが、どういうところに原因があって、その現場の見地からした場合にどういうことを改善していくべきと考えているかと、その点をちょっと手短にお答えいただければと思います。

【高倉委員】 お願いいたします。

【全日本教職員組合】 いじめ自殺問題にかかわっては、既に私たちもアピールを発しております。その中で申し上げているのは、おっしゃるように原因をこれだと特定するのは大変難しい、さまざまな複合的要因がある。ただ、私たちは「競争と管理」と呼んでいますけれども、これまで文部科学省がとってきた教育政策、子どもたちを競わせて、追い立てて、追い詰める、そして、自分に自信が持てないという状況に子どもを追い込んでしまう、このことは大きな問題があるのではないかと思います。
 ただ、教育政策の転換を手をこまねいて待っているわけにはいきません。子どもたちに人間的な働きかけを、私たち教職員はもとより、父母・国民の皆さんで一緒に強めていこうということを申しているところでございます。

【高倉委員】 ありがとうございました。もうお一人。渡久山先生。

【渡久山委員】 どうもご苦労さまです。2ページの教職員の定数を増やす。月80時間の長時間労働、これは統計的にもいろいろそういうことが言われておりますから、教職員の定数を増やすことは非常に大事なことで、過重負担をなくしていくこと、これは非常にいいことなんですが、ただ、主任や指導教諭のことを考える際に、そういうような部分の管理的な側面だけではなくて、もう一つ、教職員全体の、特に50歳を越したときの給与表のたるみの改善というのも1つ考えられるんですけれども、その辺についてどうお考えかということが1つと、それから、3ページ目にILO・ユネスコの「教員の地位に関する勧告」について触れられていますが、これは国際的なやっぱり教職員団体の合意、あるいはILOやユネスコでも合意された勧告になっているわけですけれども、それを踏まえて、今、日本の教員政策として何が必要だとお考えですか。
 以上です。

【全日本教職員組合】 第1点目の問題は、給与体系をどうするかという問題と、学校運営組織を管理統制を強めるという問題は分けて考えるべきではないかというのが結論です。
 2つ目、ILO・ユネスコ勧告にかかわって日本の教員政策ですけれども、ILO・ユネスコ勧告では、教育政策にかかわる教職員の、あるいは教職員組合の関与ということも規定されています。したがいまして、現場教職員がもっともっと教育政策の立案過程に参加していくこと、あるいは、教職員組合がその立案過程にも参加していくことなどが求められるのではないかと。最も強く求められるのはその点ではないかと考えています。
 以上です。

【高倉委員】 ありがとうございました。
 どうぞ。

【寺さき委員】 ありがとうございました。ちょっと瑣末なことかもしれませんが、1ページのところで下から7行目ぐらいから「現に起こっている教職員の困難は」ということでずっと来て、「教職員に対する管理統制を強め、教職員の自主的で闊達な教育活動の幅を狭め、現場を蹂躙してきたこと」とありますけれども、私自身は、自分の経験で、現場ってそんなにやわじゃないよという思いはあるんですけれども、あえてここでは言いませんが、「最も大きな原因の1つです」と言われているので、わざわざ「原因の1つです」と言われることは、ほかに何を考えていらっしゃるのか、ちょっとお聞かせください。

【全日本教職員組合】 現場教職員の困難は、大きく言って2つあるのではないかと思います。1つは、先ほども申し上げた多忙化による物理的な時間がいわば奪われている。文部科学省の調査によっても、子どもと触れ合う時間は1日に10分もないということが出されています。
 もう一つは、精神の自由の問題ではないかと。これにかかわってここで申し上げているのは「管理統制強化」と。つまり、上の言いなりにならなければだめだよという「統制」が強められてきたことによる精神の自由を奪われてきたという現状があるのではないか。この2つが大きな原因だと思っています。したがいまして、その「原因の1つ」と表記をさせていただきました。

【高倉委員】 ありがとうございました。貴重なご意見を、ほんとうにありがとうございました。時間をちょっとオーバーしてしまいました。

【全日本教職員組合】 ありがとうございました。

【高倉委員】 これで終わりにさせていただきます。貴重なご意見、ありがとうございました。また私どもの論議に反映させていただきます。ほんとうにありがとうございました。
 どうもお待たせしてしまいまして、済みません。いろいろ白熱してしまいまして。
 それでは、どうぞよろしくお願いいたします。

【日本青年会議所】 まずもちまして、今回、このような機会をちょうだいいたしましたこと、心より御礼申し上げます。
 日本青年会議所は、皆様方もご存じのとおり、全国、20歳から40歳までの青年が、あくまで民間という立場で、政治家でもない、官僚でもないという立場で、今、この日本という国における子どもたちが、ほんとうにこの国に生まれてほんとうによかったと心から思える、そんな地域また国というものを実現してきたい、そんな思いで日々活動させていただいております。
 近年、特にこの教育という部分につきましては、非常に強い関心を持った上で、単年度制なんですけれども、本年度からこの教育にかかわる専門の組織体も会の中に組織をつくらせていただいた上で、この教育に取り組みをさせていただいております。
 その中でも、特に今回、この教育三法の改正の方向についての意見発表ということで、我々は、あくまで民間の団体として、子どもたちがほんとうにこの国に生まれてよかったと思える、そのような観点から、そしてまた子を持つ親として、また戦後の教育を受けてきた者として意見を作成させていただいております。
 まず、この学校教育法の改正の方向についてでございますが、さまざまな意見を書かせていただいております。しかしながら、この中でも特に我々が強く主張したい部分は、さきの教育基本法の改正の中において、「公共の精神」を明確に教育・指導をしていこうというものが法令上明記されました。そこで、やはりこれを学校教育法の中でしっかりとした位置付けを行っていかなければならない、そう強く感じております。
 さまざまな意見、この教育基本法改正の中でもさまざまな意見交換がなされてきた部分ではあるかと思いますけれども、ここで法令化しなければならない、そのような状況に日本という国がなってしまったこと、むしろその部分に憂いを覚えながらも、ここで法令化された以上、やはりそれが今、この国にとって、また、これからの子どもたちにとって、それが必ず必要なものであろうということを強く信じております。
 そして、そのほか、幼稚園に関する事項、また、学校の評価等もございます。こちらにつきましては、こちらに明記させていただいておりますとおり、やはり今現在、それぞれの地域間格差が生まれつつある状況にあるのではないかという部分も憂いております。この日本青年会議所も、全国、北は北海道、南は沖縄まで、全国に714の各地方組織と、そこに約4万名のメンバーを有している中で、さまざまな情報収集をしております。やはり、その各地域地域におけるその教育現場の現状というもの、非常にそこに開きがある。また、さまざまな方向性の違いがあるのではないかということを、我々は独自の調査の中で実感しております。そういった意味でも、ぜひともこの学校教育法の中できっちりとした「公共の精神」等々、また、この「国を愛する気持ち」についても、やはりそこは明確に法令化していっていただきたいと強く願っております。
 そして、地方教育行政法の改正についてですけれども、こちらについても、やはり学校教育法でも申させていただきましたけれども、やはり各地方地方でさまざまな諸問題が起きた場合について、特に明確に国として公教育に対して責任を持っていかなければならない。当然のことながら、教育というもの、子どもたちの特に義務教育、公教育については、それは明確に国の責任であろうと考えさせていただいております。そういった意味で、もし何か問題が起きた際には、明確に国も責任を持ってきちっとした態度で明確な指示を出して改善等を図っていかなければならない、そういった仕組みづくり、それは当然のことであり、また、国の義務でもあると考えさせていただいております。
 そして、教育職員免許法の改正でございますが、こちらにつきましても、現在、各都道府県ごとというか、各地域地域、さまざまな教職員の方々が大勢おられる中で、やはり教育職員の方々、非常にばらつきがあるのかなということを実感させていただいております。そのばらつきがある中で、やはり子どもたちにきちっとした教育を受けさせるため、当然のことながら義務教育の基本である機会の均等であるとか、また、良質な教育の確保、また、無償性等を考えると、やはり国としてきちっとした責任をとらなければならない。その一貫としてこの免許法の改正も、しごく当然であろうと考えさせていただいております。
 その中で、昨今、教職員の方によるさまざまな事件等が非常にメディアでも取り上げをされております。特段、メディアが急にそういった事件を取り上げるようになったということではなく、やはり、そういった事件が非常に目に見えて増えてきてしまったのではないかという危機感も持たせていただいております。そういった意味で、やはり不適格な方については、しっかりとそれを見分ける手段、また、それに対して早々に手を打って、極論を申し上げますれば、そういった方は教壇にお立ちいただくことはご遠慮いただく、そういったことの積み重ねがあってこそ教育に対する各地域、また、保護者からの信頼をさらに確立していく上で重要であろうかと思っております。
 特に、今後こういった免許法の更新制度等で、その教職員の方の雇用というか、そういった方々が教職員に対する魅力と言ったら語弊があるかもしれませんけれども、そういった確保が非常に困難になるかもしれない、そういった意見、何かしらの資料で見させていただいたことがあるんですけれども、やはり現状、そういった更新制度を導入しなければならないように陥ってしまった現状をやはり憂うべきであろうと考えております。
 そういった意味で、今後、このような免許の更新制を敷いて、その中できちっと良質な教育を提供することのできる方々で教職員の皆さんを統一していくことが今後さらなる教職員への信頼、そして、そこへの魅力というものにも必ずやつながっていくものであろうと考えております。
 基本的には、この三法すべてに共通なんですけれども、やはりすべて教育というものは「国家百年の計」と言われているように、公教育は国が責任を持って行うべき、そこを強く申し上げまして本日の意見の発表とさせていただきます。

【高倉委員】 ありがとうございました。
 それでは、委員の先生方からご質問をどうぞ。北條先生。

【北條委員】 85ページのところ、学校教育法関係で幼稚園に関する事項を抜き出していただきました。ご意見として、全く同じ意見でございますので、大変ありがたいと存じます。
 ただ、ちょっと観点が違うのでございますが、この最初の丸のほうに書いていただきました「親が幼稚園に関わり、共に育てていく」、こういう観点ですね、まことに大事だと思いますが、現実には、社会の中で家庭や地域から、お父さんだけではなくお母さんも姿を消していく傾向が少しずつ進んできております。そういたしますと、この観点を真に実現していくためには、教育関係の法整備もさることながら、親御さんが実社会でこれは働かなければいけないわけでございますが、その働き方をの見直していく、子育ての期間において極端な長時間労働とか、休日あるいは夜間労働というようなものを求めないような社会へ仕組みを変えていくことが根本的に大事だと思いますが、そこら辺はどうお考えでございましょうか。

【日本青年会議所】 ありがとうございます。当然のことながら、ここはあくまでも幼稚園という、幼稚園というのは幼児教育の場であるという観点から、ここはあえてこのような書き方をさせていただいております。また、お子様をお預かりいただく機関として、その他、保育園、保育所等、そういったものまで幅を広げた際には、当然のことながらそういった就労環境等の問題等もあろうかと思います。
 現在、日本青年会議所では、この今、日本の置かれた現状の中の1つとして、少子化対策も考えた上で、現在の就労状況に関しましても、何か抜本的な解決策はないのか、また、企業に対して何か働きかけはできないのか等々、現在、さまざまな考えをめぐらせていただいているところでございます。ここでは、あくまでその幼稚園ということでこのような表現をさせていただいておりますが、当然のことながら、ただいま北條委員からご意見ありました部分についても、今後、十分考えさせていただきたいと考えております。ありがとうございます。

【高倉委員】 ありがとうございます。どうぞ。
 それでは、不適格教員をしっかりと見分けて、早く手を打ってと、ここのところは慎重にというのが一方でありますし、その早く手を打ってと、こういった表現、その中身について1つのイメージを与えていただければありがたいと思います。

【日本青年会議所】 わかりました。
 こちらについては、早く手を打つというものにつきまして、非常に我々も今現在置かれている状況が非常に切迫しているというところから、1日も早く法制化した上でこれはきちんとした対応をしていくべきであろうという意味合いでございます。今現在のさまざまな諸問題に対して早急に何かしらの手を打たなければならない、それも当然ではございますが、今後、そういったことを未然に防ぐためにも、予防医療という意味合いからも、やはり1日も早く手を打つべきであろうと考えております。

【高倉委員】 ありがとうございました。1日も早く法制化ということで、ある意味ではほっとしましたけれども、どうぞ、渡久山先生。

【渡久山委員】 ちょっと見させていただいたのですが、青年会議所というのは、若い経営者の集まりですよね。ですから、それは、非常に雇用関係もいろいろご苦労なさっていると思いますが、ここに幾つか出てきている教員に対する認定試験だとか、あるいはいろいろな勤務態度評価とか、幾つかの非常に一定程度厳しい要請があるんですね。その、教員にそういう要請をしていく場合なんですけれども、果たして教員になり手がいるのかなと。経営者の側から見てそういうような条件をつけて採用するというような場合に、果たしてどうなのかというような気がします。だから、雇用政策の1つとして見た場合に、それをどう思われるのか。特に10年の更新制は3年でもいいじゃないかというような、もっと厳しく提起されているわけですね。そういうことについてどうお感じですか。

【日本青年会議所】 ありがとうございます。こちらにつきましては、それぞれ、もし導入が可能であればより目的をより明確に達成できるであろうという希望的観測に基づいてまずここは提案させていただいているということが1点。それと、各企業という立場で言わせていただければ、むしろ10年というクールではかえってその更新の時限としては長過ぎるのではないかというのが、企業を経営する側としての意見です。
 企業の中においては、一般企業の中では、こちらに書いてあるような認定試験というか、企業においてはそれぞれの能力に対する企業からの求めるものに対する答えであったり、また、勤務態度報告書、これは企業では当然のことでございます。また、生徒の親の評価表、これはお客さまからの評価、そういった意味においては、全くこれは一般企業と何ら変わりはない評価制度であろうかと認識させていただいております。
 それ以上に、やはりこういったものを通した上で、より良質な教育を提供できる教職員の方、そして、そういった方が各地域の方々、また、生徒からの信頼を得られれば、そこに教職員という職業への魅力というものは倍増するであろうと考えさせていただいております。

【高倉委員】 ありがとうございます。もうお一人、簡潔に。寺さき先生。

【寺さき委員】 ありがとうございました。
 ちょっと1点ご意見いただきたいのですけれども、昨今、起業家で、株だとか買収だとか、いろいろ問題が起きていますよね。私、そういう中で、どうしてこういう人が育ってくるのだろうということを常々思うんですね。教育に何が問題があったのだろうか。特に義務教育ですね。それは、今、例えばこれが学校教育法の学習指導要領レベルになってくると、起業家教育だとか、あるいは株にかかわる教育だとか、いろいろなものを今、財界あたりからやってほしいという形で入ってくる。そういったことが、下手をするとその再生産になる可能性があるのではないかということを、短絡的ですけれども、危惧をしている部分も一部にはあるわけです。それから、そういうようなことがどうして教育の中でそういうふうに起きてくるのか、何かそのことに関して、もっと教育はこうあるべきじゃないかというお考えがあればお聞かせいただきたい。

【日本青年会議所】 端的に申し上げまして、それは公教育の場も、また家庭、また地域においても同様かと思いますけれども、それは大人として子どもたちに自由の対価として責任があり、また、権利の対価として義務があるということをきっちりと教えてこなかったせいだと考えております。個人の利益や権利のみを主張する、言うなれば利己主義的なものをあまりにも子どもたちに教え過ぎてしまうと、やはり公の利益を尊重できる人間がなかなか生まれにくいのではないかというようなところで、我々はあくまで自由に対する責任、そして権利に対する義務というものをきっちりと教えられるような教育環境を整えたい、整えるべきであると考えております。

【高倉委員】 限られた時間で貴重なご意見をどうもありがとうございました。また我々の議論に生かさせていただきます。ありがとうございました。

【日本青年会議所】 どうもありがとうございました。

【高倉委員】 ありがとうございました。ご苦労さまでした。
 どうもお待たせして申しわけございません。では、10分以内にご意見をちょうだいして。どうぞよろしくお願いいたします。

【全国公立高等学校事務職員協会】 教育関連の三法に関しまして、全国公立高等学校事務職員協会を代表いたしましてご意見を述べさせていただきます。
 まず初めに、教育のニュースをこれほど目にすることはかつてないほど教育問題が注目を集めております。これを機に国民の教育の在り方について真剣に考え、改革方策の広い視野に立ち、みずからの意思で選択してほしいと念願しております。私は、学校事務職員のプロとは、あすの生徒のために働くことだと思っております。学校に対する情熱、熱意、生徒・学校を限りなくいとおしいと思う心意気でがんばっております。
 また、学習指導要領の改訂を機に、学校とは何をするところかを原点に帰って考えてみる必要があるのではないかと思っております。各学校での教育課程で大切なことは、基礎・基本だけでなく、個性の伸張を図ることだと。それを各学校は教育課程や教育指導をもって示すことではないかと思っております。とりわけ評価は、その子を伸ばす教育指導であることに留意したいものと思っております。
 ここ数年、学校や教師への不信感があり、学校の選択制度、学校の外部評価、教員の免許制度の更新、バウチャー制で個々の学校や教職員を評価し、再チェックすることなど、教職員は不安を覚えております。私は、学校や教師を信用するという方向での改革が必要ではないかと思っております。まずはたっぷり時間とお金をかけてほしいと思っております。予算と人員の充実がこれからの世界を担う日本の生徒のためだと思っております。生徒と向き合う時間と、教師力を信用することを推し進めていかなければならないと懇願しております。
 最近、親が子を虐待、子が親を殺害、道行く人が発作的に人を傷つけるニュースを聞くたびに、果たして我々事務職員はどのような教育を追求してきたのか、進むべき道は何だったのかを考え直さずにおれないと思っております。
 さて、高等学校の目的及び目標の見直しについてご意見を申し上げます。
 高校の全入の今日、高校入試というふるいの結果、個々の高校自体が、その抱える生徒の質、興味、関心、学力によって多様化しています。これに対し高校は、さまざまな取り組みをなされてきましたが、まず、単位制高校、総合学科、中高一貫教育等の制度改革です。また、普通高校では、その生き残りをかけてコース制に移行した例も多くあります。
 その結果、問題点として1つ挙げておきたいのは、高校の専門学校化ではないでしょうか。コース制も多様なタイプがあらわれ、専門性も細分化され、多様な生徒にこたえていきますが、一方、いわゆるつぶしがきかないという面も否めません。十分なケアが必要かと考えております。高等学校は、大学教育の前段階としてとらえる側面と、社会への旅立ちの期間としてとらえる側面の二通りを持っております。ケアの意味も含めて、どの高校でも共通の教養を身につけさせることが、高校が単なる技術の修得の場に終わることなく、人間形成の場としての役割を担うことができるものと思っております。
 次に、教員が本務に専念できるようにするためには、教員の事務作業軽減が必要かと思われます。事務の改善・効率化等では対応できる部分もあると思いますが、事務職員への負担も大きくなるのは避けられません。事務職員の削減はぜひとも避けていただきたいと思います。
 次に、評価の推進について申し上げます。
 内部評価については、既に公立学校は95パーセントで行われ、外部評価も64パーセントの公立高校では行われております。ここでは外部評価の項目について、事務職員の立場からご意見を述べさせていただきたいと思います。
 評価項目は、授業、学校行事、健康、安全指導、生徒指導等に重点が置かれ、我々事務職員が担当する予算関連の項目はないように思われます。予算はすべての活動を財政面で保証するものであります。予算等に関する事項を加えていただくことを要望したいと思います。
 次に、副校長その他の新しい職の設置について申し上げます。
 学校組織が多様化する業務に比べ、校長に権限が集中し、校長を補佐する教頭は多忙を極めているのが実情と言えます。加えて、主任制度は形骸化し、迅速な運営を困難にしております。
 これらへの対応として、幾つかの自治体では、既に副校長や主幹を導入しています。校長の権限の一部を移譲された副校長を複数配置することにより、校長は学校経営に専念できるものと思います。また、副校長は、校務分掌ごとに配置された主幹を通じ、きめ細かな運営ができるものと思われます。「なべぶた組織」と言われる学校組織を、時代の変化に即応できる体制確立のため、副校長及び主幹の設置には賛成いたします。
 ただ、副校長を組織体として学校を動かす職ととらえると、民間人の校長があるように、行政系の職員が副校長に登用されることも可能と思われます。校長は教育職、副校長は行政職といったような役割分担があってもよいのではないかと思います。
 次に、同様ですが、管理職の設置にとどまらず、ごく普通に、学校のため、生徒のためにがんばっている一般の教員、いわゆる言うなれば中間層の教員への処遇への目を向けてほしいと思います。例えば担任手当とか、部活動を指導している方たちの大変さを思って部活動指導手当をお願いしたいと考えております。
 次に、教員免許更新制の導入について申し上げます。
 教員免許制の導入には賛成いたします。その理由を述べます。
 この制度が提唱される背景には、不適格教員の存在があることはだれしもが認めるところです。事は生徒の日々の教育にかかわることであり、指導が不適切な教員の人事管理は、単に教育を受ける権利を保障するものでなく、その質を確保するものでなければなりません。免許更新制には、これに大きく寄与するものと考えます。
 確保すべき教育の質については、2つの側面があると思います。1つは、日常の授業を中心とした教育活動の質であり、2つ目は教員自身の適格性を問う質です。第1の教育活動の質の確保には、提唱されているような一定期間ごとの講習が考えられます。ただ、講習の内容は、時代の変化や要請に合わせた教育を行える能力や資質を確保できるものでなければなりません。座学のみ出なく、グループによるケース・スタディーや企業研修なども有効と思われます。このためには、長期間の研修にならざるを得ず、このことが受講者、すなわち免許更新者に対し、講習に臨む心構えを持たせ、更新の重要性を自覚させるものと思います。
 第2に、教員自身の適格性を問う質の確保ですが、このためには、日ごろから教員自身に緊張感を持たせることが必要と考えられます。そうでなければ、この制度は、教員側からすれば、自動車の免許更新と同様、一定期間ごとに受けなければならない講習という認識に終わってしまうのではないでしょうか。以上のような免許制度により、教員に期待する高い質が確保できることを願っております。
 補足すれば、このような人材を採用する採用の段階から確保するため、人材確保法に定める給与の処遇措置は堅持すべきと考えます。教育は財政のみで語られるべきではないのではないでしょうかということでございます。
 次に、指導が不適切な教員の認定や研修の位置付けについて申し上げます。
 この認定は、第三者機関によることを提案したいと思います。各都道府県では、指導力不足教員を認定し、研修を行い、その是正に取り組んでおります。それはどのくらいの数でしょうか。全国の教員およそ100万人に対し、文部科学省がまとめた平成17年度の人数は506人です。教育現場で働く我々事務職員の実感としては、この数字に違和感を覚えます。この数字では、総体として不適切な教員はないと思えます。506人という数字は、不適切な教員であるという以前に、社会人としての問題があると思われます。言いかえれば、だれしもが認める不適格者と言えるのではないでしょうか。今日の問題は、事が発覚して初めてわかるような、あるいは事故に至らなくても、期待されるレベルで授業ができない教員が存在していることです。この被害者は、教育委員会ではなく生徒であることに思いをいたさなければなりません。
 しかし、不適切な教員の認定基準を明確に定めても、現在の認定は校長にせよ、教育委員会にせよ、恣意を排除することは困難ではないでしょうか。このため、認定に客観性を持たせ、認定される側の納得を得るため、第三者機関による認定を考えております。
 次に、責任の明確化についてお話し申し上げます。
 教育委員会の任命体制は、現行で十分明確化されていると思います。教育委員会が主体的に責任を持って行使することで十分です。しかし、それが十分に機能しておりません。また、教育委員会が単に事務局の管理を行う機関とすることは反対です。現在でも教育委員会が形式化し、事務局案を追認するだけとの批判があります。管理だけとなっては、一層形骸化しかねないと思います。
 次に、教育委員会の規模の適正化について申し上げます。
 市町村の教育委員会のうち、小規模のものは体制強化することが確かに求められます。しかし、それは財政面、人事面での支援です。広域化することできめ細かな対応ができなくなるおそれがあります。効率面だけで考えることはできないのではないでしょうか。市町村合併ではなく、教育委員会だけの合併は問題があります。
 教育委員会の資質の向上について申し上げます。
 教育委員会を事務局等指導機関として明確化させ、そのために必要な教育委員の資質の向上の研修制度の充実を図っていただきたいと思います。
 教育委員数の弾力化については、現行でも既に弾力化されていると思います。
 所掌の弾力化について。教育行政における教育委員会と首長との所掌事務は、学校教育にかかわることは教育委員会が担当し、学校教育を除く生涯学習関係や青少年・高齢者の施策に関しては教育委員会と首長が連携できるような組織が担当してはいかがでしょうか。
 最後に、校長の意見の反映の方法について申し上げます。
 教職員の人事について、広域で一定水準の人材が確保されることは前提にとは言っていますが、既に指定都市では、そのように行われておりますが、他の市町村にも権限を移譲することは、人材確保法上の問題があり、時期尚早であると考えます。
 以上でございます。

【高倉委員】 ありがとうございました。
 ちょっと時間が押しておりますけれども、一、二、どうぞ質問をお願いいたします。

【北條委員】 95ページでございます。「教育における国の責任の果たし方」についてはご異論を述べられた一方で、その上のほうでは、「私立学校に対して指導・助言できるようにすることは良いことである」と、非常に簡潔にお書きでございますが、公立学校と私立学校に対する公費の負担は、これは圧倒的に差があるわけでございまして、そういうことを踏まえて、こういうふうに「良いことだ」と言われてしまうと困ってしまうのですけれども、これはどういう意味でございましょうか。

【全国公立高等学校事務職員協会】 どちらにしても、国のお金が出ていることだと私は考えております。

【北條委員】 そうですか。

【全国公立高等学校事務職員協会】 補助金としてですか。

【北條委員】 はい、では結構です。

【高倉委員】 どうぞ、田村先生。

【田村副分科会長】 大変いいお話をいただいてありがとうございました。
 ただ、ちょっと「良いこと」というのは、どういう面でいいのでございますか。「私立学校に指導・助言するのは良いことだ」というのは、どういう点でいいとお考えでいらっしゃいますか。

【全国公立高等学校事務職員協会】 公立高校ということでいきますと、仮に土曜の授業は今やってはいけない、私立のほうはやれるとかということで、地域における学校の希望者がどんどん私学のほうにも向いていってしまうというおそれも考えられておりまして、最近では、地域の重点校というような形の学校もございますので、その辺、一律的な指導がいただければありがたいのかなと考えております。

【田村副分科会長】 すると、公立と同じようにすればいいということですか、私立も。

【全国公立高等学校事務職員協会】 指導・助言に関しては、同じようにしていただければと思いますけれども。

【高倉委員】 指導が不適切な教員の認定、第三者機関の提案をなされておりますが、現在では、教育委員会で委嘱した部外者によるそういった委員会等が、判定委員会等が行っていますよね。これはまあ部外者ということですが、行政から独立はしていない。それから委嘱されている。この独立されているというのは、委嘱とか何とかいうそれをもっと断ち切って、もっと距離を置いたというようなニュアンスでしょうか。

【全国公立高等学校事務職員協会】 はい。なかなか自分の中で、身内で身内を切るというようなことは、非常に長年、40年近く先生方はやっておりますので、非常に人情的、感情的なものも入りますので、復職と同じような状況で、第三者、特に離れた形でと考えております。

【高倉委員】 ありがとうございました。
 どうぞ、渡久山先生。

【渡久山委員】 どうもありがとうございました。
 90ページの4に、「教員が本務に専念できるようにするためには、教員の事務作業の軽減が重要」だということですね。そして、それはもちろん事務の改善とか効率化もあるんですけれども、事務職員が進んで担うというようなことも入っているかと思いますけれども、今、高等学校と義務制で若干違うところもあると思いますけれども、どんな教員がやっている学校事務ですね、それはやっぱり事務職員が負担をしたほうがいいのではないかとお思いですか。
 それからもう一つは、やっぱり事務職員も削減されれば困るというのは当然ですよね。やっぱり少ないと思いますけれども、その事務職員の定員・定数についてどう考えていらっしゃるか、この2つ。

【全国公立高等学校事務職員協会】 まず1点目は、先生方に生徒と向き合う時間を多くつくるということを我々も協力したいと考えておりますと、大学に近いような形での事務を高等学校もやってあげることではないかと思います。いろいろな雑務を高等学校のほうの事務職員に回したらどうかということでございます。
 また、高等学校の事務職員は、センター化またはアウトソーシングといった形で、いろいろな形での集中管理化が図られております。その中で、どうしても人間の削減もありますけれども、それを何とか今のような状況でおとめいただいた上でお手伝いできるような道が開ければと考えております。

【高倉委員】 どうも貴重なご意見、たくさんありがとうございました。また、立派な報告書をご用意くださいまして、ありがとうございました。ちょっと時間が押しておりますので、残念ですが、これで打ち切らせていただきます。どうもいろいろ貴重なご意見、ありがとうございました。ぜひ審議に生かしていきたいと思います。ありがとうございます。

【全国公立高等学校事務職員協会】 ありがとうございました。

【高倉委員】 では、大変お待たせしてしまいましたけれども、最後になりましたが、全国養護教諭連絡協議会の先生方、お願いいたします。もうお待たせして申しわけございませんでした。ほんとうに申しわけございませんでした。

【全国養護教諭連絡協議会】 失礼します。

【高倉委員】 それでは、もう繰り返しませんが、どうぞご発表をいただきまして、また質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

【全国養護教諭連絡協議会】 全国養護教諭連絡協議会副会長、伊藤孝子と申します。随行は、水戸市立三の丸小学校の折笠と、それから浜松市立東部中学校の渡辺です。どうぞよろしくお願いいたします。
 本日は、このような機会をいただきまして、ほんとうに心から御礼申し上げます。私たち全国養護教諭連絡協議会は養護教諭等から構成される団体であります。児童生徒の健康の保持・増進を図り、子どもたちの心身の健やかな成長をはぐくむために、保健管理・保健指導の充実を取り組んでおります。本日は、教育制度等の在り方等について健康教育の推進を図っている養護教諭の立場からご意見を申し上げたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず初めに、学校教育法改正に関する主な検討事項について述べさせていただきます。
 義務教育の目標設定の創設についてですが、義務教育9年間を見通した目標の明確化を図り明らかにすることに賛同いたします。子どもたちの将来にわたってたくましく生きていく基礎を養うために、特に命の大切さ、命の尊厳等に関する内容を目標設定していただきたいと考えます。
 近年のいじめ等による自殺、あるいはまた子どもによる殺人事件とか、それから、児童虐待等、心の健康問題が深刻さを増しております。教育基本法第2条の1にありますように、「豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな体を養うこと」や、あるいはまた、第2条の4に「生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養う」等、これらを具現化するためにも、心や体の問題に対応している養護教諭としては、命の大切さに関する内容を目標設定に創設していただきたいと考えております。
 次に、副校長その他の新たな職の設置についてです。
 学校に起こるさまざまな問題に対応するため、副校長、主幹、指導教諭を設定することに賛同いたします。特に、養護教諭は全校の子どもたちや教職員、保護者等と幅広いかかわり、あるいはまた幅広い視野から学校全体を見ることができる立場にあります。これらの観点から、養護教諭を積極的にこれらの役職への登用をしていただきたいと考えております。
 また、養護教諭は、保健体育審議会答申、これは平成9年に出ておりますが、その中で、『企画力、実行力、調整能力の資質向上』を指摘されました。それ以降、養護教諭はこれらの力量を備えて保健室経営や学校全体を見渡すなど、先を見通しながらの職務に当たっております。したがって、養護教諭としては、副校長、主幹、指導教諭の立場にあっても大いにその能力を発揮できるものと確信しております。また、これらの制度を生かし、初任者研修あるいは経験者研修、これから始まる免許更新制度等の指導者としても人材活用ができるものと考えております。
 次に、教育職員免許法の改正に関する主な検討事項について述べさせていただきます。
 教育職員免許制度の改正について、3点ほど申し上げます。
 まず1点目、教育職員免許制の導入は、常に新しい時代の要請にこたえて、しかも、一層の力量の向上を図る観点からも、私どもは賛同します。養護教諭は、子どもたちの心や体に携わり、さらに健康教育を推進する立場にあって、学校の諸問題解決に大いに期待されております。また、養護教諭は、常に子どもたちの課題に対応した知識や技能の刷新を図り、子どもたちばかりでなく保護者や地域社会の期待にこたえる必要があると考えるからです。
 次に2点目、教育職員免許法施行規則第9条「養護に関する科目」及び第10条「教職に関する科目の見直し」を検討していただきたいことです。特に養護教諭の専門性を十分に確保しつつ、健康に関する課題への指導力の向上を担保するための方策として検討していただきたいと考えております。
 これら教育職員免許法施行規則第9条「養護に関する科目」及び第10条「教職に関する科目」については、平成10年のときに養護概説、あるいは健康相談活動として科目が新設され、教育相談(カウンセリング)の充実などの一部改正が行われました。しかし、その後、時代とともに子どもたちのさまざまな健康課題が深刻化・複雑化しております。また、時代の変化に伴って養護教諭に求められる資質も変化しております。子どもたち心身の課題を適切に対応できる資質を担保するためにも、養護教諭の免許法の在り方を検討していただきたいと考えます。
 第3点目、教育公務員特例法における初任者研修制度を養護教諭についても制度化していただきたいのです。この3点目については、表記の教育職員免許法の改正とは直接的な意見ではありませんが、関連としてお願いしたいのです。現行の教特法第23条「初任者研修」及び第24条「10年経験者研修」については、養護教諭はその対象となっておりません。しかし、深刻化しているいじめ、自殺、薬物乱用、児童虐待等、子どもたちは養護教諭に対してかなりのSOSサインを発しており、これらを早期に受けとめ、これからの子どもたちの健康の保持・増進を担うために、養護教諭に教諭と同様に、また、それ以上に初任時の研修は必要不可欠と考えます。
 一方、教育職員養成審議会第3次答申、これは平成11年に出ましたが、この文中によれば、「養護教諭の新規採用研修については、現在の学校を取り巻く問題に対応できるよう、その専門性を高めるとともに、初任者研修の改善の方向に可能な限り寄り添いながら条件整備に努めることが必要である。」と明示されております。しかしながら、いまだこれらの措置が執られていない状況にあります。ご検討願います。
 また、現在は、養護教諭新規採用研修が各都道府県で実施されておりますが、法的に制度化されていないために、全国の新規の研修に該当する養護教諭が執務に必要な資質が等しく保障されないという現状も存在していることをお考え願いたいのです。今回の教育基本法第9条、これは教員として独立しましたが、その第2項に「養成と研修の充実を図らなければならない」とありますように、ぜひとも養護教諭の初任者研修の改善・充実策の一つとして、初任者研修に養護教諭を加えることをお願いします。
 以下、資料につきましては、平成17年度の全国養護教諭連絡協議会の調査結果より抜粋したものを掲載しました。これらを見ていただくとわかりますように、養護教諭の職務が非常に多様化していることです。例えば、健康相談活動については、いろんな問題を抱えた子どもたちへの相談活動をしております。また、養護教諭は児童虐待等にも対応しています。次に特別支援に関しては、「特別な支援が必要な子ども」に養護教諭が毎日学校現場でかかわっているデータです。ご参考にしていただければと思います。
 私たち全国養護教諭連絡協議会は、これからも児童生徒の健康の保持・増進のために、積極的に努力したいと思いますので、今後ともご理解を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

【高倉委員】 どうもありがとうございました。非常に的確な問題指摘で、しかも、この中で、私、直接かかわった答申やら制度設計等もありますので、これはまずかったなと思うところがたくさんありますので、また後ほど時間があったらばと思いますが、ありがとうございました。
 それでは、どうぞ無藤先生。

【無藤委員】 養護教諭の免許法の在り方の検討というご提案でしたけれども、例えばこういう方向であるとかということがあればお教えいただきたいと思います。

【高倉委員】 どうぞマイクをお使いくださって。

【全国養護教諭連絡協議会】 さまざまな答申で養護教諭に関しての免許法の在り方では、平成10年の養護教諭養成カリキュラムで改正された部分、例えば健康相談活動の導入とかありましたが、まだ十分とは言えない状況にあると思います。養護教諭に関しましては、専門性があるからとの理由で、教科教育法(2単位)と学習指導法(1単位)が除かれています。この3単位足りないために、職に就いてから一般教諭と差が出ています。これが結局、初任者研修の部分の「教諭等」として含まれないとか、管理職登用に関しましても規制や制限があるというようなところに影響をしているのかと思います。今回はそこを整理していただいて、先ず養成カリキュラム内容を現実にあったものに改善していただきたい。そして、養護教諭が、学校の現場では教育職として一般の先生方と同じように教育課程にのっとっていろいろな場面で活動しておりますので、その辺を考えていただいて、将来的には養護教諭がにこにこして勤務できれば、子どもたちもにこにこ、先生方もにこにこできる、そういう職場になって欲しいと思っております。
 以上です。

【高倉委員】 ありがとうございました。平成10年の免許法の改正の話というのは、私、これ、かかわったことでございまして、また、もう少し突っ込んで言えば、ちょうどこの平成10年、平成9年の教養審第一次答申を反映したもので、養護教諭については、その後、追加して報告をし、追いかけていったと。保体審の答申などに後を押されて、そういうことがありました。それで、結論的に言うと、今の教員の免許制度は、平成10年のこの免許法改正を母体にしているわけで、今、養護教諭絡みでもってご指摘いただいたことは、養護教諭に関してだけではなく、日本の教員の免許制度それ自体に対する大きな改革のご提言だと重く受けとめさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 どうぞ。

【田村副分科会長】 大変いいご意見をいただきました。ありがとうございました。
 私は個人的には、養護教諭の校長さんがいておかしくないのではないかと思っているんですよね。

【全国養護教諭連絡協議会】 当然です。

【田村副分科会長】 例えば、アメリカやカナダに行きますと、病院の院長さんは、ナースがなるんですよ。全然そんなのは不思議でも何でもないんです。ナースが医師を使って病院を経営するのが普通の形ですね。ですから、これから教育も医療と同じようにコラボレーションが必要になりますから、コラボレーションという立場で言えば、養護教諭が校長になることは全然不思議でも何でもない。今までの明治以来の仕組みをそのまま守っていればそういうことは考えられないのですけれども、これからはそういうふうにしたほうがいいと私は個人的に思っているのですが、どこに、今、変えなければいけない点があるのでしょうか。それをちょっとお教えいただけると。ちょっと今のお話とは離れてしまうんですけれども、個人的に関心があるものですから。

【全国養護教諭連絡協議会】 養護教諭は、養成課程が非常に多岐にわたっております。大学で教育学部の養護教諭養成課程を出てくる者が多くなりましたが、免許法にも先ほどと関連しますが、保助看法が関連します別表第2というものが生きていまして、教員免許法の別表第2というような形で、保健師免許取得者は県教育委員会に申請を行えば養護教諭二種免許状が取得できるという制度も存在しています。養護教諭の専門性から、4年制大学において養成するということが多くなっているのですが、まだその免許法の整理がされていないのが課題です。一方、何が各都道府県で課題になっているかというと、養護教諭は教科免許を持っている者と持っていない者とがおりますので、教科免許を持っていることによって管理職の教頭に採用するというような縛りがある都道府県がございます。そういうところから、教科の免許を持っていないことを理由に管理職に採用されないということが若干あります。
 ただ、最近、理解を得た教育委員会の適切な対応により、本研究会でも調査したところによりますと、平成18年度については、54団体あるわけなんですが、その中で養護教諭の校長が6人、教頭が24人というように採用の枠が広がってきたことは非常にありがたいことだと思っております。

【高倉委員】 免許を持っているというのは、保健師とか看護師とか、そういうことがあるということですね。

【全国養護教諭連絡協議会】 はい、そうです。

【田村副分科会長】 で、校長さんになっているんですね、現実に。

【全国養護教諭連絡協議会】 はい。現在、校長に6人、それから教頭に24人なっております。

【高倉委員】 教科の免許を持っていないと。

【田村副分科会長】 持っていないとだめなんですね。

【全国養護教諭連絡協議会】 そういう縛りが今まではございました。

【田村副分科会長】 ありがとうございました。

【高倉委員】 どうぞお願いします。

【寺さき委員】 ありがとうございました。
 ちょっとお伺いしたいのですけれども、意見の中に地教行法にかかわるものがないんですね。要するに、教育委員会の体制強化で指導主事の件があるわけですよ。私は、例えばこの場でも、特別支援教育も、幼稚園教育も、やっぱり専門の指導主事を置いて教育委員会の体制強化を、あるいは学校の指導・助言に当たるべきだというようなご意見があったわけですけれども、養護教諭も、私は当然そういう専門の人が指導主事でいて、で、初任者研あるいは研修ともかかわってきます専門的なやっぱり指導・助言を与えていくことが必要だと思うんですけれども、その辺は何かご意見はないのでしょうか。

【全国養護教諭連絡協議会】 これも各都道府県によって差がありますね。ほとんどの場合は、各都道府県では指導主事は県に1名配置です。しかし、愛知県などには、各教育事務所に1人とか、それから群馬県にも、各教育事務所に1人という形で配置されております。
 ただ、養護教諭専門の指導主事が県下で1人となると、人数の関係上、指導に当たっては、体育の教師が養護教諭の指導を行うとか、全然教科に関係ない人が指導主事という立場で指導・助言を行っているという現実があります。我々は、養護教諭の資の向上を図るためにも非常に困った状態でおります。ぜひとも各教育事務所毎に、あるいは各市町村教育委員会に専門の指導主事をおいて欲しいと望んでおります。
 それと、それから大学の教授等についてですが、養成課程においても、養護教諭の免許を持って養護教諭を経験した人が養護教諭を養成しているとは限りません。この辺のことも、多分、免許法と関連してくると思いますが、養成教育が教育現場の実態と乖離しないためにも検討していただくことによって、養護教諭の資質の向上につながるのではないかと考えております。

【高倉委員】 ありがとうございます。その他、初任者研修、いろいろなご提言をいただいております。どうもいろいろありがとうございました。貴重なご意見をありがとうございました。ちょっと時間が押しておりまして、次のスケジュールが。ほんとうに進行が悪くてお待たせして、しかも、時間に追われるということで、大変申しわけございませんでした。貴重なご意見をほんとうにありがとうございました。

【全国養護教諭連絡協議会】 こちらこそありがとうございました。

【高倉委員】 またいろいろと参考にして、いろいろ審議をさせていただきます。ありがとうございました。

【全国養護教諭連絡協議会】 よろしくお願いします。

【淵上教育制度改革室長】 どうもありがとうございました。事務連絡をさせていただきます。
 この後、3階の別グループのヒアリングをしていただいたグループと合同で再度全体会を開催させていただきたいと存じます。大変時間がなくて恐縮でございますけれども、一応、15時30分めどで再開ということでございますので、資料をお持ちいただいて、3階の富士の間、午前中全体会を開いたところでございますが、そちらにお移りいただければと存じます。

【田村副分科会長】 3階は終わっています?

【淵上教育制度改革室長】 3階は終わっております。どうぞよろしくお願いいたします。

 −3階「富士」−
【梶田分科会長】 それでは、皆さん、ご苦労さまでした。審議を再開したいと思います。再開といいますか、これから、皆さん、ご苦労いただきましたヒアリングを受けての両分科会の懇談会をいたしたいと思います。
 まず最初に、ヒアリングの状況等につきまして、きょう座長を務めていただきました木村先生と田村先生からご報告をいただきたいと思います。
 では、田村先生、お願いいたします。あっ、ごめんなさい、木村先生から。

【木村副分科会長】 両方とも「村」がついておりますので、ちょっと座長、お間違えになったようでございますが、私は「木」のほうでございます。よろしくお願いいたします。
 私も詳細にノートをとりまして、10ページぐらいになりました。これは、短時間にとてもまとめきれませんので、印象で述べさせていただきたいと思います。したがいまして、必ずしも、私がこれから申し上げることが正しいかどうか、おっしゃったことの真意、各団体の真意を得ているかどうかというのはちょっと疑問なところがありますので、その辺はご理解を賜りたいと思います。
 まず、学教法についてでありますが、都道府県教育長協議会からは、義務教育の目標の設定の必要性があるというご主張がありました。
 それから、日本教職員組合のほうからは、これは教育基本法にも入っておりますが、公を強調し過ぎるということに対しては注意が必要だと。反対とまではおっしゃいませんでしたけれども、かなり問題があるというご指摘でありました。
 それから、前回といいますか、ここのところずっと出ております学教法の書きぶりの規定順でありますが、幼稚園を最初にというご要求が全日本私立幼稚園連合会から出ております。
 それから、あまりほかには一切ありませんでしたが、日本教職員組合から義務教育年限の延長というふうなご提案も出ております。
 それから、体育の関係では、中体連から体育の重要性についてのご主張がございましたし、高体連からは、部活の位置づけ、これも従前から出ておりますけれども、それについてのご要望がございました。
 それから、副校長・主幹等の職の設置に関しましては、大体の皆様が賛成、もちろんその密度の違いはありますけれども、大体賛成ということでありましたが、やはり条件整備ですね。
 それから、一番最後でしたか、中核市教育長連合会のほうからは、ユニークなご意見としては、いろいろな事情で何かあった場合、もとの職に戻すようなシステムも要るのではないかというご指摘が出ております。
 それから、正確に申し上げますと、全国公立小中学校事務職員研究会、非常にはっきりしたご意見でございましたが、これは事務長を含めた事務体制の強化という非常にはっきりしたご主張が出ておりました。
 それから、学校の評価については、全体的に絶対反対というご意見はなかったように思いますが、やはり慎重にすべきであると同時に、その評価の基準の明確化、それに対するご要望がございました。
 それから、免許の更新の問題についても大体賛成が多くありましたが、慎重なご意見もありまして、連合、それから日本教職員組合から慎重なご意見も出ております。
 それから、非常に多かったご意見、高校長協会を初めとして非常に多かったご意見は、賛成なんだけれども、その講習の中身の問題、それからその講習を先生方が受けておられる間の教育現場のバックアップの問題、そういう条件整備について、ほとんどの団体からご要望があったというふうに申し上げてよろしいかと思います。
 それから、不適格教員の管理の厳格化についても、全体として賛成が多かったというふうな印象を持っておりますが、やはり認定基準、そういうものをはっきりしないといけないということについては、大体どこの団体も同じであったように思います。
 それから、最後に地教行法については、国の関与という点では、都道府県教育長協議会、私どものところの一番最後の中核市教育長連絡会からは、強い反対の表明が出ておりますが、一方、全国連合小学校長会は、何らかの指示権が必要であるというご意見も出ております。
 それから、人事権の移譲については、都道府県教育長協議会からは慎重意見がありましたが、中核市からは、早期の移譲についての強い要望と申し上げてよろしいかと思いますが、出ております。
 それから、私学への教育委員会の関与については、これは当然のことかもしれませんが、私立中高連、それから、全日本私立幼稚園連合会からは、反対のご意見が出ております。
 全体としては、落としたところもあるかもしれませんが、まとめるとそういうことになろうかと、私どものこちらの会場でヒアリングをさせていただいた結果は、大体以上のようになろうかと思います。

【梶田分科会長】 木村先生、ありがとうございました。
 それでは、田村先生のほうからお願いいたします。

【田村副分科会長】 お手元にございます表はあるのでしょうかね。15の団体にかかわって私どものほうでご意見をお伺いしております。
 あまり細かいことまでちょっと申し上げるための整理はまだついていないのですけれども、概括、大まかなことで、まず学校教育法にかかわってのご意見がございまして、これは、全体的にいうと、おおむね支持するという意見が多かったかなという感じです。これはだめだという、そういうのは一、二、例えば全日本教職員組合などからいろいろなことをおっしゃっていますが、それでは、具体的にどうするんだということについてのご意見まではいただけなかったので、全体的におおむね支持いただいているという意見が多かったのかなと感じております。
 ただし、新しい職の設置については、基本的に子どもと触れ合う時間が減ることのないように新しい職の設置をしてほしいと。つまり、新しい職を設置するということで、中教審で議論してきた方向性、つまり先生方ができるだけ多くの時間、子どもと接するように、その時間を確保するようにという、こういう議論の流れがやはりそのまま受けとめられているというような実感がございました。ですから、そういうような工夫をぜひしてほしいというような意見が多かったように感じます。
 それから、免許の更新制、つまり免許法の改正にかかわっては、ほとんどの団体が必要だというご意見でございました。一、二、教職員組合の中に慎重論が出ましたけれども、全くだめというような意見まではお伺いができなかったというふうに感じております。一応支持されているという実感を感じました。
 ただし、実際の運用面については、いろいろな注文が出てきました。講習の質を確保するとか、受講者の費用負担の問題、あるいは、そのための時間、現場でどういうような手当をしたらいいのかとか、そういうことがまだまだこれは解決しなきゃならない問題としていっぱいあるわけですけれども、それはそのまま不安というか疑問というような形で意見が出ておりまして、そのとおりだろうなという感じでした。
 また、いわゆる不適切な教員、指導が不適切な教員についての人事管理の厳格化についても、免許状の更新と同様に必要だという意見がほとんどでした。これについて具体的に反対するというような意見は出てきておりませんでした。ただ、これも同じ問題なんですけれども、その認定をするについての基準の問題等の指摘がございまして、明確にやっぱりこれは示さないといけないのではないかというようなことを皆さんおっしゃっておられました。
 それから、3番目の地方教育行政法の改正にかかわってでございますが、私立学校への関与というのは、やはり国と都道府県の関係と同じように、これもさまざまな意見がございまして、積極的なところもあるし、だめだというはっきりご意見を、例えば日本私立大学団体連合会のように、それはもうだめだと明確におっしゃられたところもありますし、それから、公立高等学校事務職員協会のように、ちゃんとそれは連携がとれるようにすべきだという積極的なご意見をおっしゃった、正反対の意見ですけれども、そういった形で、あまり明確におっしゃらなかったというところも含めて、多様な意見だったというような実感でございます。これからまとめていかなきゃいけないテーマなのかなという実感がございます。
 それから、最後に、やはり評価にかかわって、学校の評価については、これも非常に重要な問題なんですけれども、学校の自主性、自律性を実際に行うためには評価が必要で、それは透明性を高めてやっていかなきゃいけないんだという流れについては、反対している団体はありませんでした。やり方とか、要するに公表の仕方とか、そういう細かなところで現場のほうからはいろいろな意見が出ているんですけれども、流れとしてはそういうことで、認められたのかなというような感じを持ちました。
 最後、非常におもしろかったのは、養護の先生方の団体のご意見でしたが、これからは、時代の変化に応じて、養護教諭が校長になるという時代があってもいいんじゃないかという、私もそれは大賛成なんですけれども、そういった非常に積極的な意見も出まして、やっぱり学校が少し時代の変化に合わせて変わろうとしているんだなというような感じを持ちました。
 なお、私のほうは、実は、中高連の会長という立場でもありましたので、中高連の意見発表のときに、別に心配はしていなかったんですけれども、こっちに来てましたので、その間、高倉先生に司会をバトンタッチしていましたので、高倉先生のほうから何か補足がございましたらお願いしたいと思います。

【高倉委員】 私、一部、進行役を務めさせていただきましたので、その間、感じたことを、私がこれまで答申の取りまとめやら、あるいは、いろいろな報告書の取りまとめに関係したものに結びつけてだけ、3点ほど申し上げたいと思います。
 第1点は、教職員の配置、定数改善の報告書を出して、ちょっと今は一部実現したけれどもペンディングになっていると、ぜひそれを実現してほしいわけですが、それに関連して、学校教育法絡みですが、新しい職の設置ということについては、おおむね賛成をいただいていると。ただし、それには、みんな定数改善ということを条件にしていると、これが第1点でございます。
 それから、第2点は、全国特殊学校長会からのご意見で、特殊教育絡みの免許状は二階建てでございますので、その二階建ての免許状をお持ちになっている先生方の免許の更新という場合に、負担にならないようにする、そういった行政的な手だてというものについてのご要望があったということでございます。
 それから、先ほど、全国養護教諭連絡協議会からのお話がございましたけれども、その校長にして云々ということもございましたけれども、それよりも何よりも、まだ初任者研修の対象外。例えば、教養審の第3次答申などでは、それなりに書いてあるけれども、非常に、何ていいますか、回りくどい、丁寧だけれども回りくどい表現であって、結果的には、初任者研修の仲間に、仲間といいますか、それにインボルブされていないと、このことについての早急な対応というものが要望されたと。
 以上を追加させていただきます。以上でございます。

【梶田分科会長】 ありがとうございました。
 今、両会場で行われましたヒアリングの結果につきまして、概略を報告していただきました。これにつきましては、次回、これから事務局から次回のアナウンスをしていただきますけれども、一応3月3日に予定されております次回の合同分科会におきまして、事務局から本日そのヒアリングをしましたその30団体、それから、そのほかに8団体ほどが書面で出しておられます。これを少し整理したものをまた出していただきまして、少し今度は中身に立ち入った議論もしたいなというふうに思っております。
 本日、もう一つ皆さんに報告を事務局の方からしていただきますが、実は、パブリックコメント、一般の方々からのご意見も伺っております。これはまだ途中であります。ですから、中間報告ということで、一般の方々からのご意見につきましてご報告をお願いいたします。

【淵上教育制度改革室長】 失礼いたします。資料の3をごらんいただきたいと存じます。
 左上でホチキスどめをしております、ちょっと二、三十ページにわたっているものでございますが、「一般の方から寄せられた意見(中間報告)」ということでございます。お時間の関係もございますので、1つ1つのご説明は省略させていただきたいと存じますけれども、2月22日から26日、今週の月曜日までの間に寄せられている3法の改正に関するご意見でございます。
 全体で26日までに325件寄せられておりまして、学校教育法の改正に関する意見の総数が93件、これが1ページから14ページまで掲載をさせていただいております。それから、免許法等の改正に関するご意見というものが、それに引き続きまして、またページ1から始まりますけれども、22ページまでございます。
 それから、地方教育行政の組織及び運営に関する法律に関するご意見が93件、これもページ数にして12ページほどのご意見をちょうだいいたしております。
 なお、昨日、27日のメールでのご意見がなお250通ほどいただいております。また、本日も意見が出されているところでございますので、それら全体をまとめまして、次回に最終的なご報告をさせていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

【梶田分科会長】 ありがとうございます。
 そういうことで、皆さん、今、きょうやっていただいたヒアリングの結果、そして、今続々とお寄せいただいております一般の方々からのご意見、これを踏まえて、次の分科会では、最終的な報告に向かって意見を、議論を収れんさせていきたいと、こういうふうに思っておりますけれども、本日、もう皆さんお疲れだと思いますので、長く時間はかけません。しかし、本日ヒアリングをお聞きになりまして、少しこういうことを感じたんだと、こういう意見を持っているんだということをこの場で出していただければというふうに思います。どなたからでも結構です。
 では、無藤先生、そして北脇先生。

【無藤委員】 先ほどの報告にもありましたが、私立学校に対して教育委員会が指導等を行うべきかということで、賛否両論当然ながらあったということで、その賛否両論とともに、いろいろなその理由というのもお聞きしました。私自身がそういうことで改めて自分なりに思うことを申し上げます。
 私は、国全体の教育にかかわっては、公立学校も私立学校も含めて公教育の一翼を担うものだと思いますので、それに対して、まとめてこのような中央教育審議会等で議論して方向を定めるわけでと理解しております。
 地域においては、教育委員会がその役割を果たすということですし、そのバックアップとして、その学校教育法や学習指導要領等があると思いますので、私は、その法令遵守という範囲においては、教育委員会がその指導、監督に当たるのは当然ではないかというふうに思います。
 しかし、また私立学校関係者から多く意見が出ましたように、そういった最低限のものを守った上で私立学校は独自の工夫をするというものであるわけですから、その最低限の法令遵守以上の指導、監督を教育委員会が行う必要があるかということについては、私は非常に疑問を持ちます。そういう意味では、法令遵守という範囲と、またそれが最低限なのだと、それを超えていくのはその私立学校の自由の問題であるということと、それ以上については、情報提供は行ったらいいと思いますけれども、非常に限定的な形にしていただきたいというのが私の意見です。
 なお、その学習指導要領等について、もし私立学校で必ずしもそれは適用されなくてもいいということだとすると、それは、私は、その中央教育審議会が何のために1度ルールを決めているかということについての疑義が生れるわけで、むしろその指導要領のその改訂自体において私学にかかわっている方の委員はたくさんいられるわけですから、もし私立学校に適用する必要がないのであれば、改訂の折にそれは変えればいいことであると思いますので、そういうことも含めて意見として申し上げました。
 以上です。

【梶田分科会長】 ありがとうございました。では、北脇委員、お願いします。

【北脇委員】 きょうは、大変ヒアリングはいい機会だったと思います。それを踏まえて、地教行法に関する私の考えを述べさせていただきたいと思います。
 まず1つは、総論的なことなんですが、地教行法の改正については、もっと時間をかけるべきだと、今回急いで改正すべきではないんではないかということでございます。その1点は、教育委員会の設置の選択制を含む、教育委員会のあり方に関する議論を私も提起したわけですが、私は、これは決して国対地方の不毛な二項対立ではないというふうに思っております。それは、例えば、政府内でも規制改革会議にも同じような議論がありますし、当委員会の中でも寺島委員などもそういうこともおっしゃっていますので、こうしたことを含めた根本的な議論が必要ではないかというふうに思います。
 それから、2点目は、今回の教育に関する議論の1つの引き金となりましたこのいじめによる自殺の話とか必須課程の未履修の問題、これに対する対応ということで、必ずしも地教行法改正というところにつながらないのではないかというふうに思います。
 それは、1つには、いじめの問題はやはりすぐれて現場の問題であって、学校の先生方、どういう対応をするか、それを専門的な見地で検討していくことが大事であって、今、地教行法改正の中で、国による教育委員会等に対する是正措置の指示が議論されておりますが、いじめの問題が大きな問題として出たときに、その国による是正措置というのが果たして何かふさわしいもの、そぐうものとして考えられるかというと、それはそうではないと思います。
 それから、未履修の問題なんかについても、一たんそのことが発覚してしまえば、もうそれでもなおかつ是正しないなんていう教育委員会、学校はあり得ないと思います。この問題についても、いかにそういうことを起こさないかということが問題であって、その問題が発生した後に国がどう指揮監督をするか、そういうことの問題ではないと。ですから、今回の問題のきっかけになったことからしても、地教行法の改正ということをあえて論じる必要はないのではないかというふうに感じております。
 あとちょっと細かい点で恐縮なんですが、改正に関する法律改正の骨子案が示されておりますので、かいつまんで、参考資料の5に基づいて、私が問題と感じるところを申し上げさせていただきたいと思います。
 2番目の中に、「教育委員会の体制強化」というのがあるんですか、その中で、前から議論になっている、市町村は「広域で教育行政事務を処理する体制の整備・確立に努めるものとすること」ということがあるんですが、やはり、市町村は自治権がありますので、この自治事務である教育行政をどのように処理するかというのは、自治権の範囲なので、努力義務規定にはなじまないと思うんですね。
 例えば、地球温暖化の防止とか、そういうことについて、地方公共団体は取り組まなければならないという、こういう努力規定はあり得ると思います。だけど、教育行政をやるという前提に立って、それを単独の市町村でやるか広域でやるかというのは、すぐれて自治権の範囲内の話なので、ここに努力規定を設けるというのは、もう大げさにいえば、憲法の地方自治の保障、こういうことをどう考えるのかというところにも触れてくる問題ではないかというふうに思います。
 それから、2点目は、同じところで、「教育委員に対する研修」というのがあるんですが、これも、教育委員というのは、地方自治体の執行機関である教育委員会の構成員ですから、それに対して研修というのは、これもまた自治権に触れる話ではないか。研修というのは、どうしてもやはりする側とされる側があって、その間には上下あるいは優劣の関係がある。そういう趣旨、意味を持つ研修ということを国ないしは県が市町村の教育委員に対して実行するというのは、これはちょっと自治権に触れるのではないかと思います。
 それから、3点目の細かい話は、先ほどからお話に出ました私立学校の問題なんですが、私は、これは東京都知事も同じ意見かと思いますが、現行制度でいいと思います。私立学校の自主性の尊重が大事であって、じゃあ必須科目の未履修みたいな問題をどう防ぐかというその制度設計ということになりますと、やっぱり学校の自律的な法令遵守の仕組みをきちっとすることが大事だと思います。そのためには、まず国がナショナルミニマムとしての守るべきルールとか基準を明示する、それに基づいて学校がみずから情報公開、自分たちがどういう教育を、どういうカリキュラムでどういう授業をやっているか、子どもたちの履修状況はどうであるかということを情報公開して透明性を確保する。それに対して、保護者などの機関、いわゆるステークホルダーに当たる方々の機関を学校内に設置して、その機関がその学校の情報公開状況をチェックしていくというような、そういう私立学校の自律的なコンプライアンスシステムをつくっていくということで対応すべきではないかというふうに思います。
 それから、4点目は、これも前から問題になっている教育における国の責任の果たし方、必要な措置について指示ができるようにすること、これについての反対意見は、私自身も、石井知事も申し上げているようで、繰り返しませんが、屋上屋になるのではないかとか、地方分権に逆行するのではないかと。それに加えて、先ほど申し上げましたように、今回きっかけになったいじめの問題とか課程の未履修の問題について、必ずしもここに議論が行くものではないということ。
 それから、最後の1点ですけれども、教育長の任免についての国の関与、これについては、地方分権に逆行するということももちろんですけれども、教育長も地方自治体の執行機関の一員ですので、その選任について国が関与するということは、まさに自治権に触れる話で、これをまた蒸し返すというのは、ちょっともう地方自治の認識からして、ちょっとあまりにもあり得ない話ではないかと思います。
 以上、ちょっと細かい点にも触れましたが、私の意見ということで申し上げさせていただきました。

【梶田分科会長】 ありがとうございます。では、渡久山委員、お願いいたします。

【渡久山委員】 どうもありがとうございました。
 私が感じたのは、1つは、新しい職を設置するということについては、多くの団体の皆さんがほぼ賛成じゃないかなと思うんですね。ただ、それには、先ほど田村副主査からものあったように、条件整備が必要ですよね。やはり子どもたちに接する時間というのが教職には必要だと。だから、管理職だけふやして、あるいは管理的な業務だけに割り振っていくというのはまずいのではないかと。そういう面では、やはり定数の枠外という言葉もありましたように、このことについては、やはり教職員の定数ときちんとセットした定義が必要じゃないかなと思います。
 また同時に、やはり管理的な側面だけでなくて、やはり待遇改善という側面が非常に必要じゃないだろうかということで、待遇改善に対して、例えば新給与表を体系化していくということも必要になってくるんじゃないかと思います。同時に、副校長、あるいは主幹がどういう仕事をするのか、きちっと明示していく。今後の問題点としてはこれがあるのではないかなと思います。
 2つ目に、免許の更新制なんですが、このことについては、木村副分科会長からもありましたように、多くの団体は賛成のようでありましたね。だかしかし、教職員団体は大体消極的な話であったと思います、あるいは反対かもしれません。なぜかといいますと、やっぱり更新講習だとか、あるいは、受講者が果たしてこの学校から出ていってこういう講習を受ける場合にどういうような条件整備が出てくるのだろうかと。まさに、これがあまりできていかなければ、受講者自身も、例えば費用の問題もありますけれども、子どもたちの授業にそのまましわ寄せが来るというようなことですので、これは、こういうような講習に伴って、あるいは、この更新制を導入するに当たっては、極めて現場を大事にした条件整備というものをしていかなければならない。あるいは、受ける教職員の立場に立った条件整備が必要じゃないかなという気がいたします。これが2つ目です。
 それから、3つ目は、きょうは事務職員団体からは、やはり学校事務の中で、教員のやっている事務を事務職員が分担しようじゃないかというようなことがありました。まさにその中の1つとして、私なんかも現場で考えるのは、給食費を集めるんですね。それは子どもたちから担任が集めていて、万が一出していない子どもたちには、食事を、給食がないわけですね。そうすると、この子どもと担任との間には、信頼関係がそれで非常に大きく損なわれることもあるんですよね。ですから、このいじめだとか、いじめじゃないという前に、教員と子どもたちとの間の信頼関係、ラポートが成立し得ないことがそういう形の条件の中の1つに入ってくるんですね、要素になってくる、ファクターになってくる。ですから、そういうことを考えますと、学校事務のあり方を非常に合理化することも大事だし効率化することも大事ですけれども、やっぱりこの事務負担のあり方も考えて、今ここで提起さていますように、共同実施などによって、同時に事務長などを置いて待遇改善をするということが必要じゃないかなと思います。
 それから、3番目の都道府県の教育長に対する国の一定の関与という、「一定の関与」という言葉がどういう中身を指すのかということは甚だ不明確なんですが、ただ、承認制ですね、かつて平成11年前までにありました、はなぜだろうというような感じが多くの団体から受けましたのですが、やはり地方自治の精神からして、この辺については考慮する必要があるのではないかな、再考の必要があるのではないかなと思いました。
 以上です。

【梶田分科会長】 ありがとうございました。それでは、小川先生。

【小川委員】 僕も、きょうのヒアリングを聞いて改めて重要だなというようなことを、確認できたことを2点だけ。今までの委員の発言とかなり重複しますけれども、重要かと思いましたので、発言させてください。
 免許更新制については、教員組合を含めた幾つかの団体からは、かなり慎重にというふうな発言もありましたけれども、免許更新制が法的に整備されて実施される方向で今動いていることを考えると、免許更新制の目的である教員の職能開発のリニューアルをきちっとしていくというその目的を実りあるようにしていくために、運用面での工夫というのが極めて重要だなということを、きょう、いろいろなヒアリングのお話を聞いて確認しました。
 ペーパーティーチャーを含めると大体毎年9万人ぐらいが受講するというふうな、単純計算でもそのくらいの数が推定されますので、そういうふうな人数がいた場合に、講習をする大学とか機関というのが一体どれほど確保できるのか。そうしたことを考えた場合、講習自体が多人数で座学中心であってはならないと思いますし、特に小学校、中学校、高校等の学校種ごとに、それぞれ求められている能力、技能というのは違ってきますので、それなりのきちっとした配慮をした講習内容ではなくて、実を上げられないんじゃないかというようなことを感じます。
 それともう一つは、教師の能力のリニューアルというのは、決して10年目でやるということではなくて、日々の教育実践とか、さまざまな日々の研修とか、教育委員会の年次研修等でもう常にやっていることですので、そういう現場での日々の研修やさまざまな研修の積み上げの上でこの講習が効果を上げていけるような仕組みということを工夫する必要があるのではないかなというようなことを非常に感じました。そういう点では、おそらく都道府県等々でいろいろな条件の違いがあるので、今言ったようなことを考えた場合、各自治体ごとに多様な試みが展開されていかざるを得ないのだろうと思いますので、そうした自治体ごとの試みを無理なく展開できるように、今後、省令等でその規定ぶりは考えられていくかと思うんですけれども、その規定ぶりについては、工夫していただければなというふうなことを感じました。
 それと、あと教育委員会の国の関与の件ですけれども、特に感じたのは、教育長の人事に一定の関与をするということについては、やはりきょうのヒアリング等々でも疑問とか反対の意見も多くあるということは感じました。その点は確認しつつも、私は、教育長人事のあり方については、国の関与を強化するというようなアプローチではなくて、例えば、教育長の任用の際に、首長が政治的に任用することの弊害とか、教育委員と教育長が兼任しているとかという、そういう問題の改革を見通しながら、むしろ、例えば、教育長の専任化とか、教育長の専門資格職化とか、または、首長が教育長を選任するプロセスで、教育委員があるべき教育長について首長に意見を具申するとか、ないしは、その首長が教育委員会からあらかじめさまざまな意見を聴取して、それを参考にしながら教育長を選任するとかという、むしろそういうふうなアプローチで優秀な人材、適切な人材を教育長に確保するという、そういうふうな検討のほうが重要であるし、むしろ地方分権ないしは教育委員会の活性化ということを考えた場合、そういう視点での教育長人事のあり方、教育長職に優秀な人材を確保する方策を議論するというのは、あってしかるべきではないかなというふうに考えています。
 実は、前の中教審の地方教育行政の在り方に関する答申をもう一度読んでみましたら、まさにそうした問題が今後の重要な検討課題であるというふうに設定されてもおりましたので、ぜひそういう視点からでも考えていただければと思います。

【梶田分科会長】 ありがとうございました。では。

【寺崎委員】 寺崎です。当然のことながら、各団体のお話を聞いていて、やはり具体的な話が出ているわけで、それを伺っていて、やはり共通してくるのは、人、物、金、内容等の条件整備だろうなというのをつくづく実感いたしました。
 そういう意味で、法制化に当たっては、きめ細かさ、きめ細かな配慮や工夫を背景にきちんと持っていることが改めて必要だなということと、結果的に、それがよく言われるように、子どもたちのためのものとなっておりていくだろうなということを改めて実感して次第です。特に幼稚園だとか、養護教諭、事務職、あるいは特別支援学校等のお話を伺いながら、義務教育ということで小中学校のことを全体として考えることはもちろん当然なんですが、そのあたりのきめ細かな配慮が必要だなということを改めて実感いたしました。
 それから、免許更新制については、私ももちろん賛成ですし、皆さんもおおむね賛成なんですが、そのリニューアルというときに、現場感覚で一番リニューアルが必要なのは50代なんですね、次が40代と。そのあたりの課題をどうするかということも改めて感じた次第です。
 以上です。

【梶田分科会長】 寺崎委員、ありがとうございました。では、加藤委員お願いします。

【加藤委員】 2点申し上げたいと思うんですが、1つは免許更新制について、前々回になりますか──前回、ちょっと私は休みましたので──申し上げましたように、本当に教員の元気ややる気を引き出す制度という、そういう点から講習のあり方についてご意見をさせていただいて、それはある程度今回の提案の中で、ある程度は取り入れる方向でお考えいただいているように思うんですが、その点で申し上げますと、これから教員になられる方々に向けたこの10年という期間の意味合いというのが、基本的には10年の期間の免許状でしかなくて、失効すると、こういうイメージだと思うんですが、そのことは、法的にいえばそういうことがわかりやすいのかもしれませんが、実際のこの教員の能力と、実際のその教員としての力といいますか、そういうものを考えたときに、やはり10年、最初の10年と次の10年、それから、最後の10年、当然違うんじゃないかと思うんですね。我々が車の免許証の更新をするときのその5年なり何なりという、単に同じ能力を問われているだけだというものと、期待する側もそうだし、人間の力、能力というのは、個人の能力というのは、おそらく年を経るにつれて私は伸びていくものだと、生涯伸びるものだというふうに思っているわけですけれども、そういうことを大前提にしたときに、私は、この10年というものが機械的に適用されるということは、極めてその個々人にとってみれば、その間に頑張って伸ばしていくということについてのインセンティブに非常になりにくいことになるのではないかなと。
 したがって、今、私がもう一つ心配しますのは、免許の更新制というものが議論をされて、世の中からいえば何かと先生原因説というふうに行きやすいんですよね。先生さえ変わればすべてがうまくんだという風潮がある中でこういうものが議論をされていると。そして10年だということになった場合に、懸念されるのは、まさにそうした親たちの気持ちや社会の風潮をますます加速をしてしまうのではないか。それに対して、やはり今回は、この10年という制度は、更新制という制度は、優秀な方々については別に必ずしも適用しないというぐらいのポジティブな形を出すことによって、そうした風潮に対してそうではないということをあらわしていくというようなことも非常に大事ではないのかと考えます。そして、既に今年の教員の採用、教育学部の希望者が減ったというような情報もありますけれども、このような厳格なもので単純明解に導入をされるとすれば、私は、その教員という仕事の魅力というのは下がってしまうのではないかなという懸念をいたします。したがって、そこはぜひともそういうことが明確になるような定義の仕方というのが必要だろうというふうに思います。
 それが1点目でございますが、2つ目は、教育委員会と国の権限の、教育委員会への国の関与の問題ですが、これは、いろいろな方々のご意見を聞いていまして、私としては、やはりあまり賛同できないという方が多いんじゃないかという判断をさせていただいているんですけれども、地方分権の流れそのものは、賛成派の方々も私は否定はされない、まさに今のこの日本の目指すべき方向としてどなたも否定していないところだと思います。ただ、今起こっている事態に対して、やはりいろいろな意味で国民も責任と権限があまりにもあいまいではないのかという疑問に対してどう答えるのかということだと思うんですね。それで、確かに私は法的なところも全部吟味しておりませんので、皆様がおっしゃっているようなところで、地方自治法との関係等々について詳しく言及はできないわけですけれども、ただ、例えば最終的な、火消しというような表現もどなたかがされたり、あるいは、伝家の宝刀が要るのではないかという梶田先生のお話等々もわかるところはあるんですけれども、そうした事態というのが、国民の、あるいは子どもたちの生命の安全にかかわるような、あるいは健康にかかわるような、そういう問題として考えるのであればわからなくはないんですが、そういう事態への対応は現行法の枠内で国はできないのかというと、現行法でもできるとおっしゃっている方も多いわけですし、それで私は、賛成派の校長会の方にも、ちょっと会長さんにもそれでお聞きをしたわけですけれども、どうもそのイメージをされているのが、例えば今回の体罰の問題や、いじめの問題や、そういうときの火消しというふうにおっしゃったので、これは私はちょっと心配だなと思ったわけです。つまり、それはまさに現場がきちんと責任を持って処さなければいけないことであって、そこに国が責任を持つ指示を出すという話であれば、これは本末転倒な話になりかねないなと。ですから、賛成派の方々が持っておられる国の関与を促す場面と、反対されている方々が心配されていることというのは、私は必ずしも一致をしていないというような気がするんですね。そこはやっぱり相当時間をかけて議論をしないとなかなか結論は出ないだろうと思いますし、私自身の感覚を言えば、やはり責任と権限をむしろ現場におろしていくということが今の疑問に答える道だろうというふうに思いますので、きょうのヒアリングを経て、ますますその気持ちを強くしたということをお話ししておきたいと思います。
 以上です。

【梶田分科会長】 ありがとうございました。では、そっちで、次は岩さき先生ね。

【安西委員】 教育にかかわるいろいろな団体の方が大変貴重ないろいろなご意見を出されているのは当然のことで、それが多様であることも当然のことだと思いますが、私は、やはりこれからの日本の子どもたちがそれぞれに活力を持っていろいろな子どもたちが日本全国、あるいは世界各地で育っていってもらいたいなと。それがおそらく今後の日本の活力を生んでいくのではないかなというふうに思っております。
 そういう中で、私立学校の役割というのは、自主性云々もありますけれども、やはり教育の多様性といいましょうか、いろいろな子どもたちが活気を持って育っていくために非常に重要な役割を果たすことに今後なるだろうなというふうに思います。そういう面から申し上げているわけで、学校教育に関する専門的な指導、助言、援助について、私立学校に対して首長の求めに応じてということでありますけれども、教育委員会ができるようにするということについて、もう十分これまでにある法律でも私立学校法等々の適用によって、例えば未履修の問題というのは、いけないことはもういけないに決まっているわけで、その法令遵守は当然しなければいけないわけですけれども、教育委員会ということを持ち出さなくても十分にできるでありましょうし、さっきご意見がありましたけれども、現場でのコンプライアンスのシステムをちゃんとつくっていくということが非常に大事で、現場での責任、それから権限ということをきちっとつくっていくことのほうが重要であるように思います。
 学習指導要領については、私は、別途弾力的な運用ということも含めてどこかで議論をしていただければというふうに思います。今の学習指導要領を守らなきゃいけないのかどうかといえば、これはもうルールですから守らなきゃいけないんだということになるでしょうけれども、これからの日本の子どもたちが、そういう言い方はいけないかもしれませんが、金太郎飴的なそういう子どもたちではなくて、活気のあるさまざまな多用な子どもたちがこれからの日本を背負っていくということを考えると、学習指導要領のあり方も含めて、これはこの場ではないでしょうけれども、別途に議論をしていただければというふうに思っております。
 そういう意味で、私立学校に対する指導、助言、援助ということについて、教育委員会ができるようにするということは、そうしなくても十分にできるものだろうというふうに思いますので、一言申し上げさせていただきます。ありがとうございます。

【梶田分科会長】 ありがとうございます。時間がなくなりましたので、あと岩さき先生、井上先生で終わりたいと思いますが、短く、済みません、お願いします。

【岩さき委員】 はい、わかりました。
 免許更新制度につきまして、今日ご意見を聞きました中で、指導主事の活用というのがありましたけれども、まさに先生方が明日からの活力になるためには、大学の方で講習ということでございますけれども、私たちが講習と頭に浮かびますのは、何か座学のような気がいたします。そんな中で、やはり指導主事、あるいは優秀な教員の活用、あるいは先輩教員の活用等、本当に実技的に明日から活用できるような内容もぜひ含めていただきたいなと思います。
 それから、今、人事評価制度の導入で、ライフスタイルに合った研修というのもやっておりますので、やはりこの講習につきましても、ライフスタイルに合ったものであってほしいと思います。
 それから、またもう1点は、保護者とか子どもの価値観も多様化しておりますし、対応も難しくなってきておりますので、そういう内容もぜひ含めていただきたいなという思いを持ちました。

【梶田分科会長】 ありがとうございました。では、井上先生、お願いします。

【井上委員】 では、2点だけ申し上げたいと思います。
 1点は、教育委員会の責任体制に関することですが、教育委員会は、やはり政治的中立性や合議制、またその民意の反映ということによって、地域の実情を踏まえた教育行政というものを展開する場だと思うわけでございますが、その場合、必要なのは、やはり教育委員にいかに適材を確保するかということについての首長さん方のご努力というのが、これが前提になるわけでございますし、また、その地域の教育政策、決定された方針を教育長が専門的な立場でいかにそれを的確に実施するかという、教育長に人材を確保するということでございまして、そういう点では、そういう体制ができないと、なかなか教育の地方分権を推進するといっても、教育委員会の責任体制の明確化がそれには前提になるだろうというように思うわけで、そういう点で、今後、やはり首長さん方が教育委員の選任について、さらにご努力をしていただくことによって、首長さん方が安心して任せられる教育委員会にしていただきたいなと、このように考えている次第でございます。
 それから、地方教育行政で、国の責任の果たし方ですが、今まで確かに具体的なケースでどういうのがあるかということについては、いろいろな場合に最終的な…、教育行政についても法律に基づく行政ということで、いろいろ制約がある場合に、最終的に義務教育については、やはり国庫負担とか学習指導要領を定めているという、そういう法令を適正に実現しているかどうかということについて、指導、助言なり是正要求があってもなおそれは裁量権の範囲内ですから、地方のほうで、それを的確に、適正な、公正適切な実施が確保できないという場合の国の責任というのは、やはり憲法なり教育基本法で問われることになるわけで、そういう場合に、最終的なその国の責任を担保するという意味で是正の指示というのがどうしても最後には必要ではないかという感じは、きょうのヒアリングを聞いていても感じましたので、その点について意見を申し上げておきたいと思います。
 以上です。

【梶田分科会長】 ありがとうございます。
 時間がまいりまして、きょうはこのあたりにしたいと思います。では、事務局の方から次回のご案内をお願いいたします。

【淵上教育制度改革室長】 次回につきましては、資料の4にございますように、3月3日の土曜日、14時から17時の予定で、場所は霞が関東京會舘35階のゴールドスタールームにて開催することを予定いたしております。詳細につきましては、また追ってご連絡をさせていただきますけれども、なお、やむを得ない事情によりまして変更をさせていただくこともございますので、ご承知おき願えればと存じます。
 以上でございます。

【梶田分科会長】 ありがとうございました。
 本当に、今日も朝からずっとお疲れさまでした。本当は、もう次回で終わりにしたかったんですけれども、かなり収れんしてきましたが、若干争点が残っておりますので、これも次回の話の進み方ですけれども、場合によってはあと1回追加をさせていただくということもあり得るということを、すみません、ちょっと覚悟していただきまして、次回、よろしくお願いしたいと思います。
 どうも本日はご苦労さまでした。ありがとうございました。

─了─

(初等中等教育局初等中等教育課教育制度改革室)


ページの先頭へ   文部科学省ホームページのトップへ